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特開2024-89976電子機器、電子楽器、アドリブ演奏方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089976
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】電子機器、電子楽器、アドリブ演奏方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10H 1/26 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
G10H1/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205567
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100182936
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】岡野 真吾
【テーマコード(参考)】
5D478
【Fターム(参考)】
5D478EB31
(57)【要約】
【課題】コードの構成音やスケール等の知識が無くとも、アドリブ演奏をしたいフレーズ毎に少なくともそのフレーズの構成音の進行方向のフィーリングとフレーズ発音開始タイミングをごく簡単なキー操作で与えるだけで、高度なアドリブ演奏を支援する。
【解決手段】楽器のコードの夫々に対し、そのコードに対して取得されたコード機能に対応し、音高変化が上行、下行、山型、谷型の方向等の複数の進行方向のうちの任意の一つを有するフレーズを1つ以上記憶する。伴奏音の再生に合わせて、ユーザが選択した進行パターンでのフレーズの発音の進行が制御される。伴奏音の伴奏タイミングがユーザ指示のフレーズ発音タイミングに一致したときに、進行が制御されているフレーズの発音が実行される。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲を構成する夫々の小節に対応したコード情報を取得する取得手段と、
夫々の前記小節に対して、複数の音符による音高変化の進行パターンに対応し、かつ前記コード情報に対応したフレーズを、ユーザ操作によって決定可能な進行パターン決定手段と、
前記コード情報に基づいて、前記楽曲の伴奏パートの再生を制御する伴奏再生手段と、
前記伴奏パートの再生に伴って、夫々の前記小節において決定された前記フレーズの発音の進行を行うよう制御するフレーズ発音制御手段と、
を備える電子機器。
【請求項2】
前記進行パターン決定手段は、複数の前記進行パターンを含む操作子であり、
前記進行パターンに対応したフレーズを、前記コード情報毎に少なくとも1つずつ記憶する記憶手段を備える、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記フレーズ内の任意のタイミングにおけるユーザ操作によって、前記フレーズに応じた発音を行うフレーズ発音操作手段を備え、
前記フレーズ発音制御手段は、前記フレーズ発音操作手段が操作されているときに、前記進行を制御している前記フレーズの発音を実行する、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記進行パターンは、
前記複数の音符の音高が高くなる方向に変化する上行方向、
前記複数の音符の音高が低くなる方向に変化する下行方向、
前記複数の音符の音高が高くなった後に低くなる方向に変化する山型方向、
前記複数の音符の音高が低くなった後に高くなる方向に変化する谷型方向の何れか1つ以上を含む、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記フレーズ発音操作手段は、前記ユーザ操作によって、フレーズ変化態様を更に指示させることが可能で、
前記フレーズ発音制御手段は、決定した前記フレーズを、指示された前記フレーズ変化態様に応じて変更した上で発音を行うよう制御する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項6】
前記フレーズ発音制御手段は、
前記フレーズ変化態様として平行移動操作が指示された場合、決定した前記フレーズが、直前に発音制御したフレーズから前記コード情報が変化していれば、前記直前に発音制御したフレーズをトランスポーズして得られるフレーズを決定した前記フレーズに置き換えて発音を行うよう制御し、
前記フレーズ変化態様としてクロマチック操作が指示された場合、前記フレーズ発音操作手段により発音されたときの決定した前記フレーズの構成音を基準に、前記進行パターンに応じて半音階単位で決定した前記フレーズの構成音を補間して得られる前記構成音を含む音の発音を行うよう制御し、
前記フレーズ変化態様としてジャンプが指示された場合、決定した前記フレーズにおいて発音制御した構成音の次の構成音の音高をオクターブジャンプさせた上で発音を制御し、
前記フレーズ変化態様としてランダムが指示された場合、決定した前記フレーズの構成音をランダムな順番で発音制御し、
前記フレーズ変化態様としてホールドが指示された場合、決定した前記フレーズを繰り返し発音制御し、
前記フレーズ変化態様が指示されていない場合、決定した前記フレーズを発音制御する、
動作の何れか1つ以上を実行する、
請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記取得手段は、前記コード情報毎に対応したコード機能をさらに取得し、
前記記憶手段は、前記コード情報及び前記コード機能に対応した前記音高変化の進行パターンに対応したフレーズを記憶する、
請求項2に記載の電子機器。
【請求項8】
前記取得手段は、
前記コード情報がダイアトニックコードとなる調を決定し、
前記調に応じた前記コード情報の度数表記に基づき前記コード機能を取得する、
請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記取得手段は、
前記コード情報が、初期設定された調のダイアトニックコードとなっているか否かを判定し、
前記コード情報がダイアトニックコードとなっていない場合には、前記コード情報が前記ダイアトニックコードとなるまで転調を行い、
前記転調によって決定された調に応じた前記コード情報の度数表記に基づき前記コード機能を取得する、
請求項8に記載の電子機器。
【請求項10】
前記フレーズ発音制御手段は、
現在選択されているフレーズの構成音以外に、前記フレーズ発音操作手段において新たな発音の指示が行われた場合に、現在選択されている前記フレーズにおいて、直前の構成音の音高と同じ音高の音を発音制御する、
請求項3記載の電子機器。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項に記載の電子機器を搭載した電子楽器。
【請求項12】
楽曲を構成する夫々の小節に対応したコード情報を取得し、
夫々の前記小節に対して、複数の音符による音高変化の進行パターンに対応し、かつ前記コード情報に対応したフレーズを、ユーザ操作によって決定し、
前記コード情報に基づいて、前記楽曲の伴奏パートの再生を制御し、
前記伴奏パートの再生に伴って、夫々の前記小節において決定された前記フレーズの発音の進行を行うよう制御する、
アドリブ演奏支援方法。
【請求項13】
楽曲を構成する夫々の小節に対応したコード情報を取得しと、
夫々の前記小節に対して、複数の音符による音高変化の進行パターンに対応し、かつ前記コード情報に対応したフレーズを、ユーザ操作によって決定し、
前記コード情報に基づいて、前記楽曲の伴奏パートの再生を制御し、
前記伴奏パートの再生に伴って、夫々の前記小節において決定された前記フレーズの発音の進行を行うよう制御する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アドリブ演奏を支援するための電子機器、電子楽器、アドリブ演奏方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ジャズやポップスなどの音楽分野等で、楽器のソロ演奏等のアドリブ演奏が難しいと感じる要因のひとつに、アンサンブル全体で奏でられているコードに対し、鳴らす音高や発音タイミングをどのように決定して演奏して良いのかわからないという理由が、よく挙げられる。
【0003】
電子楽器の演奏において、アドリブ演奏を支援するための従来技術として、例えば特許文献1に記載の即興演奏支援技術が知られている。
この従来技術は、音楽知識や演奏経験の少ない演奏者でも、簡単な打鍵操作で所定の鍵操作パターンを発生させるだけで、複数の和声付け機能の中から任意の和声付け機能を選択して高度な演奏表現を擬似的に実現するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-292759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、即興演奏を支援するためには、ユーザは、即興演奏を意識したある程度の打鍵操作が必要であり、更に、単音によるフレーズ演奏と和音演奏とを意識した打鍵操作も必要であり、アドリブ演奏を支援するための打鍵操作が初心者等のユーザにとって依然として簡単なものではないという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、コードに対しての構成音やスケール等の知識が無くとも、アドリブ演奏を支援し演奏可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
態様の一例の電子機器は、楽曲を構成する夫々の小節に対応したコード情報を取得する取得手段と、夫々の小節に対して、複数の音符による音高変化の進行パターンに対応し、かつコード情報に対応したフレーズを、ユーザ操作によって決定可能な進行パターン決定手段と、コード情報に基づいて、楽曲の伴奏パートの再生を制御する伴奏再生手段と、伴奏パートの再生に伴って、夫々の小節において決定されたフレーズの発音の進行を行うよう制御するフレーズ発音制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コードに対しての構成音やスケールなどの知識が無くとも、アドリブ演奏を支援し演奏することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】電子機器の一実施形態のシステムハードウェアの構成例を示すブロック図である。
図2】フィーリング入力ボタン及び動作イメージ入力ボタンの例を示す説明図である。
図3】本実施形態のフレーズ発音制御処理の例を示すフローチャートである。
図4】コード譜と基本キー(調)を示す楽曲データの例を示す図である。
図5】フレーズデータの一つ分のデータ構成を示す図((a))、及び進行方向(進行パターン)毎のフレーズの楽譜例((b)、(c)、(d)、(e))である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について以下に詳細に説明する。本実施形態による以下に説明する電子機器は、伴奏音として自動演奏されるコードに対しての構成音やスケールなどの知識が無くとも、例えば、今は盛り上がって構成音の音高が高くなる方向(以後「上行方向」と記載)に変化してゆくフィーリング(感覚)のフレーズをアドリブ演奏したい、逆に構成音の音高が低くなる方向(以後「下行方向」と記載)に変化してゆくフィーリングのフレーズをアドリブ演奏したい、或いは、構成音の音高が高くなった後に低くなる方向(以後、「山型方向」と記載)に変化するフレーズをアドリブ演奏したい、逆に構成音の音高が低くなった後に高くなる方向(以後、「谷型方向」と記載)に変化するフレーズをアドリブ演奏したいといった、フレーズの構成音(複数の音符)の音高の変化の進行方向の感覚と発音タイミングを指定するだけで、アドリブ演奏が出来るように支援し演奏を指示できるものである。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態である電子機器100のシステムハードウェアの構成例を示す図である。
【0012】
電子機器100は、例えば電子鍵盤楽器としての機能を併せ持っている。以降、この電子機器100を、電子鍵盤楽器100と呼ぶ。
電子鍵盤楽器100において、CPU(プロセッサ)101、ROM(リードオンリーメモリ)102、RAM(ランダムアクセスメモリ)103、操作部104、再生部105、サウンドシステム106、通信部107、及び表示部108が、それぞれシステムバス109に接続されている。
【0013】
操作部104は、フレーズ発音タイミングを入力指示するためのタイミング入力デバイス110、フレーズ進行方向を入力指示するためのフィーリング入力ボタン111、及びフレーズ変化態様を入力指示するための動作イメージ入力ボタン112を備える。タイミング入力デバイス110、フィーリング入力ボタン111、及び動作イメージ入力ボタン112は、進行パターン決定手段に対応する。
【0014】
タイミング入力デバイス110は、ユーザにフレーズ発音タイミングを指示させるための入力デバイスであり、操作部104を構成する特には図示しない鍵盤部の特定の鍵又は任意の鍵であってよく、或いは、タッチパッド、特には図示しないスイッチ部に設けられたボタン、或いは、ブレス入力手段などであってもよい。
このタイミング入力デバイス110は、フレーズ発音操作手段として機能し、これが操作されているときに、フレーズ発音制御手段によって進行が制御されているフレーズの発音が実行される。
【0015】
フィーリング入力ボタン111は、ユーザがアドリブ演奏したいフレーズについて、ユーザにフレーズ進行方向を指示させるためのボタン(操作子)であり、例えば図2(a)に示される下行方向指示ボタン201、上行方向指示ボタン202、谷型方向指示ボタン203、山型方向指示ボタン204を、操作部104内の特には図示しないスイッチ部に備える。これらのボタンの詳細機能については、後述する。
【0016】
動作イメージ入力ボタン112は、ユーザがアドリブ演奏したいフレーズについて、ユーザにフレーズ変化態様を指示させるためのボタンであり、例えば図2(b)に示される平行移動ボタン205、クロマチックボタン206、ジャンプボタン207、ランダムボタン208、及びホールドボタン209を、操作部104内の特には図示しないスイッチ部に備える。これらのボタンの詳細機能については、後述する。
【0017】
サウンドシステム106は、音源部113、オーディオ回路114、及びスピーカ115からなる。
【0018】
CPU101は、RAM103をワークメモリとして使用しながらROM102に記憶されたフレーズ発音制御処理のプログラムを実行することにより、図1の電子鍵盤楽器100の制御動作を実行する。また、ROM102は、上記制御プログラム及び各種固定データのほか、後述する楽曲の情報を記憶する。
【0019】
このときCPU101は、後述するフレーズ発音制御処理により発音指示をしたフレーズの構成音の発音指示データをサウンドシステム106内の音源部113に送り、その構成音に対応する楽音波形データを生成させる。
また、CPU101は、再生部105に自動再生させた伴奏音の発音指示データを音源部113に送り、その伴奏音に対応する楽音波形データを生成させる。
更に、CPU101は、操作部104内の鍵盤部においてユーザが演奏した押鍵情報に基づいて、後述する必要な楽音の発音を指示する発音指示データを音源部113に送り、その楽音に対応する楽音波形データを生成させる。
【0020】
これにより、音源部113は、入力したノートオンデータやノートオフデータに応じた楽音波形データを生成・出力し又は出力を終了する。音源部113から出力される楽音波形データは、特には図示しないD/Aコンバータでアナログ楽音波形信号に変換された後、オーディオ回路114で増幅され、スピーカ115から、楽音として放音される。
【0021】
再生部105は、伴奏再生手段の機能として、後述するフレーズデータに基づいて伴奏音の発音を指示する。再生部105は、例えば後述するフレーズデータからのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)等の音楽データに基づいて、自動伴奏を行うMIDIシーケンサである。
【0022】
通信部107は、外部機器との間で例えばMIDIデータのやりとりを行う。
【0023】
表示部108は、各種情報をユーザに表示する、例えばLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)である。
【0024】
図3は、本実施形態のフレーズ発音制御処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば図1のCPU101が、ROM102に記憶されたフレーズ発音制御処理のプログラムをRAM103に読み出し、RAM103を作業用メモリとして使用しながら実行する処理である。
【0025】
図3のフローチャートで示される制御処理において、CPU101はまず、図1の操作部104の特には図示しないスイッチ部と表示部108を使いながら、アドリブ演奏をしたい演奏曲(楽曲)を選択する(ステップS301)。この結果、例えば図1のROM102からRAM103に、図4(a)に例示されるような一般的なコード譜(楽曲を構成する夫々の小節に対応したコード情報)と楽曲の調性を示す基本キー(調)を示す楽曲データ3001が読み込まれる。
図4(a)の例は、基本キーがGmで、楽曲のコード進行に従ってCm7、F7、B♭M7、E♭M7、Am7♭5、・・・といったコードが順次指定されてゆくことを示している。
【0026】
次に、CPU101は、ステップS301で読み込んだ基本キーは長調であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0027】
基本キーが短調のためステップS302の判定がNOならば、CPU101は、上記基本キーをメジャーキーに一旦変換する。例えば図4(a)において、基本キーGmはマイナー調であるため、CPU101は、図4(b)に示されるように、その基本キーをB♭のメジャーキーに変換する(ステップS303)。
【0028】
ステップS302の判定がYESならば、CPU101は、ステップS303の変換処理はスキップする。
【0029】
その後、CPU101は、長調のスケール上で、楽曲を構成する先頭のコードから順に(以下そのコードを「現在選択されているコード」と記載する)、基本キー(ルート音)に対する度数表記(ディグリーネーム)とコード種+コード機能とで表す機能解析を行う(ステップS304)。
例えば図4(a)の先頭3つのコードCm7、F7、及びB♭M7は、長調への変換後に、図4(b)のIIm7(SD)(二度マイナー7のサブドミナント)、V7(D)(五度セブンのドミナント)、及びIM7(T)(一度メジャーセブンのトニック)というように解析される。以下同様である。
【0030】
次に、CPU101は、ステップS304で解析した現在選択されているコードが、基本キーに対してダイアトニックコードを構成するコードであるか否かを判定する(ステップS305)。
【0031】
ステップS305の判定がNOならば、CPU101は、現在選択されているコードで転調が発生したと見なして、転調したキーを仮設定してから、ステップS302の処理に戻る。以下、ステップS302からステップS306までの処理が繰り返し実行され、ステップS305の判定がYESになった時点で、転調後のキーが新たに確定する。
【0032】
ステップS305の判定がYESになると、CPU101は、現在選択されているコードに対するステップS304でのコード解析結果に基づいて、現在選択されているコードのコード機能(コードファンクション)を取得する(ステップS307)。
例えば図4(a)の先頭3つのコードCm7、F7、及びB♭M7に対する図4(b)の解析結果IIm7(SD)(二度マイナー7のサブドミナント)、V7(D)(五度セブンのドミナント)、及びIM7(T)(一度メジャーセブンのトニック)からは、コード機能として、1番目はサブドミナント、2番目はドミナント、3番目はトニックが取得される。
【0033】
ステップS307での処理の結果、CPU101は、現在選択されているコードのコード機能がトニックであるか否かを判定し(ステップS308)、その判定がYESならば、CPU101は、現在選択されているコードをトニックに分類する(ステップS309)。
【0034】
ステップS308の判定がNOならば、CPU101は、現在選択されているコードのコード機能がサブドミナントであるか否かを判定し(ステップS310)、その判定がYESならば、CPU101は、現在選択されているコードをサブドミナントに分類する(ステップS311)。
【0035】
ステップS311の判定がNOならば、CPU101は、現在選択されているコードをドミナントに分類する(ステップS312)。
【0036】
ステップS309、S311、又はS312のコード機能の分類処理の後、CPU101は、現在選択されているコードに対する上記分類結果を解析結果3002として例えば図1のRAM103に記憶する(ステップS313)。
【0037】
以上のステップS301からS313の処理は、取得手段の機能に対応する。
【0038】
次に、CPU101は、記憶手段の機能として、上記解析結果3002に基づいて、現在選択されているコードに対して取得されたコード機能に対応し、音高変化が前述した上行方向、下行方向、山型方向、谷型方向の進行方向(進行パターン)のうちの任意の(ランダムに選択された)一つを有するフレーズを、例えばROM102に記憶されているフレーズ集から検索して、RAM103に記憶する(ステップS314)。ここで、CPU101は、選択されるフレーズのバリエーションを多くするために、上記4つの進行方向の夫々に対して、数種類ずつに対応するフレーズを検索して記憶することが望ましい。
【0039】
図5は、ステップS314で記憶されるフレーズデータの一つ分のデータ構成を示す図である。
1つのフレーズデータ501は、フレーズの情報504~508の各タグ情報が書き込まれているヘッダ領域502と、実際のフレーズ(時間、ノートナンバー、ベロシティ等のMIDIデータ)が書き込まれているデータ領域503とがある。
【0040】
ヘッダ領域502において、番号タグ504は、フレーズデータ501を識別する識別番号である。
【0041】
ヘッダ領域502において、ディグリーネームタグ505は、演奏楽曲のキーに対しての音程度数とコード種を表した情報である。
ディグリーネームタグ505により指定される音程度数には、I、♭II、II、♭III、III、IV、♭V、V、♭VI、VI、♭VII、及びVIIの12種類がある。また、コード種には、図4(a)に例示されるような各種のものがある。
例えばこのディグリーネームタグ505がIIm7だった場合、演奏楽曲のキーがB♭だったら、IIm7であるCm7でこのフレーズを使用することができる。
【0042】
ヘッダ領域502において、機能タグ506は、演奏楽曲内の各コードのコード機能に対応する情報である。
機能タグ506としては、T(トニック)、SD(サブドミナント)、D(ドミナント)、Tm(トニックマイナー)、SDm(サブドミナントマイナー)、及びDm(ドミナントマイナー)がある。
例えば機能タグ506が、SDとなっていた場合、演奏楽曲のコード進行が、Cm7、G7となっていたら、Cm7は機能的にSD(サブドミナント)となるため、Cm7でこのフレーズを使用することができる。
【0043】
図5(a)及び(b)は、ディグリーネームタグ505:IM7、機能タグ506:T(トニック)、フィーリングタグ507:上行方向である、キーC、メジャースケールにおけるCM7コードのフレーズデータ501の各構成音の楽譜表現の例を示した図である。
また、図5(c)及び(d)は、ディグリーネームタグ505:V7、機能タグ506:D(ドミナント)、フィーリングタグ507:山型方向である、キーC、メジャースケールにおけるG7コードのフレーズデータ501の各構成音の楽譜表現の例を示した図である。
【0044】
フィーリングタグ507は、フレーズを構成する音の並びの進行方向を表した情報である。
例えばフレーズデータ501が、ド→♭ミ→ソ→♭シと低音から高音へと上がっていくフレーズだった場合、フィーリングタグ507は「上行方向」となる。
【0045】
その他情報タグ508は、例えば演奏楽曲のジャンル情報や、曲調(スロー、ミディアム、ファースト等)や、フレーズ全体の小節数等にすることができる。そして、これらの情報は、コード毎にこのフレーズデータ501が選択されるためのタグ情報として活用することができる。これにより、ジャンルや曲調やフレーズ全体の小節数に応じて、そのジャンルに応じた異なるフレーズを割り当てることが可能となる。
【0046】
フレーズ本体データ509は、フレーズの各構成音を発音させるためのMIDIデータであり、構成音間の時間情報、各構成音のノートナンバー及びベロシティなどのMIDIデータの並びが、構成音の数に対応する組分格納される。
【0047】
図3のステップS314においてCPU101は、解析結果として得られる現在選択されているコードのディグリーネーム(度数表記)、コード機能、及びその他情報(ジャンル情報、曲調、フレーズ全体の小節数等)が、夫々ROM102に記憶されている図5(a)のヘッダ領域502内のディグリーネームタグ505、機能タグ506、及びその他情報タグ508と一致するフレーズデータ501を選択し、現在選択されているコードに対応させてRAM103に記憶させる。
【0048】
その後、CPU101は、現在選択されているコードが楽曲の終端まで達したか否かを判定する(ステップS315)。
【0049】
ステップS315の判定がNOならば、CPU101は、ステップS304の処理に戻って、次のコードを現在選択されているコードとして選択して、その新たな現在選択されているコードに対して、上述したコード解析と、その解析結果に基づくフレーズデータ501の選択の一連の処理を実行する。
【0050】
やがてステップS315の判定がYESになると、CPU101は、伴奏再生手段の機能として、図1の再生部105に演奏楽曲の再生開始を指示する(ステップS316)。この結果、再生部105のMIDIシーケンサは、ユーザが選択した演奏楽曲に対応するコード譜(図4(a)参照)の各コードに基づいて楽曲の伴奏を開始する。
この結果、図1のサウンドシステム106を介して、ユーザが選択した楽曲に対応する伴奏音の自動演奏が開始される。
【0051】
伴奏の開始後、CPU101は、楽曲のコードに基づく伴奏音の発音タイミング毎に、進行パターン決定手段としての、少なくとも図1の操作部104のフィーリング入力ボタン111を用いたユーザによるフレーズ進行方向の入力(指示)と、場合に応じて図1の操作部104のフレーズ発音操作手段としてのタイミング入力デバイス110を用いたフレーズ発音タイミングの指示があるか否かを判定する(ステップS317)。
【0052】
ユーザによる少なくともフレーズ進行方向の上記フレーズ指示がないためステップS317の判定がNOの場合には、伴奏音のみの自動再生(カラオケ再生)が実行される(ステップS318)。その後、CPU101は、ステップS341の終了判定処理に移行する。
【0053】
ユーザによるフレーズ指示が発生することによりステップS317の判定がYESになると、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、図1のフィーリング入力ボタン111によりユーザが指定したユーザフィーリングとしてのフレーズ進行方向を決定する(ステップS319)。
【0054】
続いて、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS319で決定されたフレーズ進行方向が山型方向であるか否かを判定し(ステップS320)、その判定がYESならば、ステップS314で選択された現在選択されているコードに対するフレーズデータ501のうち、フィーリングタグ507(図5(a)参照)が山型方向に一致するもののうちの一つを例えばランダムに選択して現在選択されているコードに対応するフレーズデータ501として決定する(ステップS321)。
【0055】
ステップS320の判定がNOならば、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS319で決定されたフレーズ進行方向が谷型方向であるか否かを判定し(ステップS322)、その判定がYESならば、ステップS314で選択された現在選択されているコードに対するフレーズデータ501のうち、フィーリングタグ507(図5参照)が谷型方向に一致するもののうちの一つを例えばランダムに選択して現在選択されているコードに対応するフレーズデータ501として決定する(ステップS323)。
【0056】
ステップS322の判定がNOならば、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS319で決定されたフレーズ進行方向が下行方向であるか否かを判定し(ステップS324)、その判定がYESならば、ステップS314で選択された現在選択されているコードに対するフレーズデータ501のうち、フィーリングタグ507(図5(a)参照)が下行方向に一致するもののうちの一つを例えばランダムに選択して現在選択されているコードに対応するフレーズデータ501として決定する(ステップS325)。
【0057】
ステップS324の判定がNOならば、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS314で選択された現在選択されているコードに対するフレーズデータ501のうち、フィーリングタグ507(図5(a)参照)が上行方向に一致するもののうちの一つを例えばランダムに選択して現在選択されているコードに対応するフレーズデータ501として決定する(ステップS326)。
【0058】
以上のようにして、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理によりフレーズデータ501が決定された後、CPU101は、前述したステップS317において、フレーズ発音タイミングとフレーズ進行方向の指示と共に、図1の操作部104の動作イメージ入力ボタン112によりユーザがフレーズ変化態様を更に指示したか否かを判定する(ステップS327)。
【0059】
ユーザがフレーズ変化態様を入力していないことによりステップS327の判定がNOならば、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズをそのまま発音指示する(ステップS328)。
【0060】
CPU101は、ユーザがフレーズ変化態様として平行移動を指示したか否かを判定し(ステップS329)、その判定がYESの場合、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズがその直前に発音指示したフレーズからコードが変化していれば、その直前に発音指示したフレーズをそのままの形でトランスポーズして得られるフレーズを上述の決定したフレーズに置き換えての発音の進行を指示する(ステップS330)。
【0061】
ステップS329の判定がNOの場合、CPU101は、ユーザがフレーズ変化態様としてクロマチックを指示したか否かを判定し(ステップS331)、その判定がYESの場合、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、フレーズ発音タイミングが指示されたときのステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズの構成音を基準に、フレーズ進行方向に従って半音階単位で上述の決定したフレーズの構成音を補間して得られる構成音を含む音の発音の進行を指示する(ステップS332)。
【0062】
ステップS331の判定がNOの場合、ユーザがフレーズ変化態様としてジャンプを指示したか否かを判定し(ステップS333)、その判定がYESの場合、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズにおいて発音指示した構成音の次の構成音の音高をオクターブジャンプさせた上での発音の進行を指示する(ステップS334)。
【0063】
ステップS333の判定がNOの場合、ユーザがフレーズ変化態様としてランダムを指示したか否かを判定し(ステップS335)、その判定がYESの場合、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズの構成音をランダムな順番で発音させる進行を指示する(ステップS336)。
【0064】
ステップS335の判定がNOの場合、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により決定したフレーズを繰り返し発音させる進行を指示する(ステップS337)。
【0065】
以上のようにして、ユーザは、ステップS328、S330、S332、S334、S336、又はS337の処理の後、CPU101は、前述したステップS317で、ユーザが操作部104のフレーズ発音操作手段としてのタイミング入力デバイス110によりフレーズ発音タイミングを指示したか否かを判定する(ステップS338)。
【0066】
ステップS338の判定がYESならば、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、伴奏音の発音に合わせて、ステップS321、S323、S325、又はS326の処理により進行パターンを決定し、ステップS328、S330、S332、S334、S336、又はS337の方法で進行を制御したフレーズの発音を、音源部113に対して指示する(ステップS339)。
この結果、音源部113は、再生部105からの発音指示に基づく伴奏音の発音と共に、CPU101から発音指示されたフレーズの楽音データを生成し、対応する楽音をオーディオ回路114及びスピーカ115を介して放音する。なお、操作部104のタイミング入力デバイス110によるフレーズ発音タイミングの指示は、現在選択されているフレーズデータ501の音符のタイミングに一致していなくともよい。例えば、タイミング入力デバイス110が鍵盤である場合は、任意の鍵盤を押し続けることで、伴奏音の発音に合わせて、上述のようにステップS321、S323、S325、又はS326の処理により進行パターンを決定し、ステップS328、S330、S332、S334、S336、又はS337の方法で進行を制御したフレーズ通りの発音をする。また、この場合タイミング入力デバイス110を別途設けなくともよく、フィーリング入力ボタン111がタイミング入力デバイス110の機能を兼ねていてもよい。
また、上述のように決定・変換したフレーズよりも多くの回数(つまり、選択された音符の数よりも多い回数)の鍵盤による入力があった場合は、入力したタイミングの直前の音符(音階)を発音するとしてもよい。例えば、図5(a)のように「ド・ミ・ソ・シ・ラ・ド・ミ・ソ」の8音としてフレーズ(音符・音階)が選択された場合、ユーザが「ラ」と「ド」の間でさらに入力(押鍵)すると「ド・ミ・ソ・シ・ラ・ラ・ド・ミ・ソ」の9音となる。なお、フレーズの先頭の音符がまだ発音されていないときに鍵盤による入力があった場合は、直後(フレーズの先頭)の音符を発音するとしてもよい。このようにすることで、ランダムに選択されたフレーズをただ発音するだけでなく、違和感の無いフレーズをユーザの任意のタイミングで発音することができるため、アドリブ演奏のバリエーションを増やすことができる。
【0067】
一方、ステップS338の判定がNOならば、CPU101は、現在の伴奏タイミングにおいてはフレーズの発音は行わない(ステップS340)。
このように、CPU101は、ユーザが選択した進行パターンでのフレーズの進行を常に制御している。ユーザは、任意のタイミングで、フレーズ発音操作手段としてのタイミング入力デバイス110により、アドリブ演奏の発音の開始を指示できる。これにより、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、タイミング入力デバイス110が操作されたらすぐに進行中のフレーズの発音に入ることができる。
【0068】
ステップS339、S340、又は前述したステップS318の処理の後、CPU101は、楽曲の再生が終了したか否かを判定し(ステップS341)、ステップS341の判定がNOならば、CPU101は、ステップS317の処理に戻り、伴奏音の再生に合わせたユーザ指定によるフレーズの発音制御処理を続行する。
【0069】
やがて、楽曲の再生が終了することによりステップS341の判定がYESになると、CPU101は、図3のフローチャートで示されるフレーズ発音制御処理を終了する。
【0070】
以上のようにしてユーザは、その時その時のフィーリング(感覚、センス)で、フレーズのフィーリング(進行方向)、動作イメージ(バリエーション)、及び発音タイミングを指定するだけで、あたかも自分が演奏しているように、アドリブ演奏を行うことが可能となる。
【0071】
以上説明した実施形態において、CPU101は、取得手段の機能として、図3のステップS301からS307の処理により、コードがダイアトニックコードとなる調を決定し、前記調から決定される前記コードの度数表記に基づきコード機能を取得するようにした。更に、CPU101は、コードが初期設定された調のダイアトニックコードとなっているか否かを判定し、コードがダイアトニックコードとなっていない場合にはコードがダイアトニックコードとなるまで転調を行い、転調の結果決定された調から決定されるコードのディグリーネームに基づいてコード機能を取得するようにした。
これに対して、コードをコード機能と組で記憶する楽曲コード記憶手段を更に備え、CPU101は、取得手段の機能として、コードとコード機能の組を楽曲コード記憶手段から順次読み出して取得するようにしてもよい。
【0072】
上述した実施形態において、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、現在選択されているフレーズの進行途中にフィーリング入力ボタン111によって進行方向を変更指示した場合、現在のコード(小節)の次のコード(小節)に切り替わるタイミングで、変更指示されたフレーズ進行方向において、次のコードに対応して決定されたフレーズを発音指示するように制御することができる。これにより、ユーザは、伴奏されるコードの区切りで、アドリブ演奏を開始するように制御することが可能となる。
【0073】
上述した実施形態において、CPU101は、フレーズ発音制御手段の機能として、現在選択されているフレーズの進行途中にフィーリング入力ボタン111によって進行方向を変更指示した場合、現在選択されているフレーズを、新たに変更指示されたフレーズ進行方向において、現在のコードに対応して新たに決定されたフレーズを発音指示するように制御できる。これにより、ユーザは、伴奏されるコードの途中でもすぐに、アドリブ演奏を切り替えるように制御することができる。
【0074】
上述の実施形態において、現在選択されているフレーズを発音指示中に、電子鍵盤楽器100の鍵盤等の演奏入力手段において新たな演奏操作が行われた場合に、現在選択されているフレーズにおいて演奏操作の直前に発音指示されている現在選択されているフレーズの構成音の音高と同じ音高の音を発音指示するように制御することができる。これにより、ユーザは、任意の鍵盤を押鍵するだけで、アドリブ演奏に参加することが可能となる。
【0075】
そのほか、いわゆる光るキーボードの仕組みを導入して、選択されているフレーズの音高に対応する鍵盤の鍵をそのフレーズの間において全て光らせることにより、アドリブ演奏をナビゲートすることも可能となる。上述では任意の鍵盤を押鍵するだけでフレーズ通りの音符(音階)が発音されていたが、選択されているフレーズの音高に対応する鍵盤の鍵を全て光らせることで、初心者でもフレーズに対応した音高と鍵盤の位置とを感覚的に覚えることができ、アドリブ演奏の練習の効果を向上させることができる。
【0076】
以上、本実施形態によれば、アドリブ演奏に必要とされている、演奏する楽器の演奏技量、コードの知識、不快な音を発しないスケールの知識など、専門性の高い知識や技量を要さず、センスだけでアドリブ演奏ができ、高いスキルを有する一部の人だけが楽しめていた演奏体験を誰でも得ることができるようになる。
【符号の説明】
【0077】
100 電子楽器
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 操作部
105再生部
106 サウンドシステム
107 通信部
108 表示部
109 システムバス
110 タイミング入力デバイス
111 フィーリング入力ボタン
112 動作イメージ入力ボタン
113 音源部
114 オーディオ回路
115 スピーカ
201 進行方向指示ボタン
202 上行方向指示ボタン
203 谷型方向指示ボタン
204 山型方向指示ボタン
205 平行移動ボタン
206 クロマチックボタン
207 ジャンプボタン
208 ランダムボタン
209 ホールドボタン
501 フレーズデータ
502 ヘッダ領域
503 データ領域
504 番号タグ
505 ディグリーネームタグ
506 機能タグ
507 フィーリングタグ
508 その他情報タグ
509 フレーズ本体データ
図1
図2
図3
図4
図5