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特開2024-89979情報処理装置、情報処理システム、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024089979
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20240627BHJP
【FI】
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205570
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100182936
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】青木 信裕
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA25
5E555AA41
5E555AA54
5E555AA76
5E555BA14
5E555BB14
5E555BC04
5E555CC01
5E555DA01
5E555DB03
5E555DB41
5E555DB57
5E555DC13
5E555DC85
5E555DD06
5E555EA09
5E555EA11
5E555EA19
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】処理が適切に実行されたことを利用者に認識させやすくすること。
【解決手段】Webアプリケーション21のプログラムは、クライアントに所定の通知の表示を開始させ、処理対象のデータに対して第1の処理を実行し、第1の処理が完了し且つ所定の通知の表示開始から所定時間以上経過したとき、クライアントに対する所定の通知の表示を終了させる、処理を、コンピュータに実行させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアントに所定の通知の表示を開始させ、
処理対象のデータに対して第1の処理を実行し、
前記第1の処理が完了し且つ前記通知の表示開始から所定時間以上経過したとき、前記クライアントに対する前記通知の表示を終了させる、処理を、コンピュータに実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記通知は、前記データに関する処理が実行中であることを示す通知である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記データは、画像データであり、
前記第1の処理は、前記画像データを解析する解析処理である、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記クライアントに前記通知を表示させる期間中、前記解析処理中であることを示す演出も前記クライアントに表示させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記クライアントに前記通知の表示を開始させてから前記第1の処理が完了するまでにかかった時間の履歴をメモリに記憶し、
記憶された前記時間の履歴に基づいて前記所定時間の長さを設定する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか一項に記載のプログラムを含むWebサーバソフトウェアと、
前記クライアントであるWebブラウザと、を含み、
前記Webサーバソフトウェアは、
前記第1の処理が完了し且つ前記Webブラウザに前記通知の表示を開始させてから所定時間以上経過したとき、前記Webブラウザ上での前記通知の表示を終了させる、
情報処理システム。
【請求項7】
クライアントに所定の通知の表示を開始させ、
処理対象のデータに対して第1の処理を実行し、
前記第1の処理が完了し且つ前記通知の表示開始から所定時間以上経過したとき、前記クライアントに対する前記通知の表示を終了させる、処理を、コンピュータに実行させる、
方法。
【請求項8】
クライアントに所定の通知の表示を開始させ、
処理対象のデータに対して第1の処理を実行し、
前記第1の処理が完了し且つ前記通知の表示開始から所定時間以上経過したとき、前記クライアントに対する前記通知の表示を終了させる、処理を実行する、
情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、情報処理装置、情報処理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
専用端末から管理端末装置へのデータのアップロード中、このアップロードの進行状況を示す通知を管理端末装置の画面に表示する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-207315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アップロード等の処理が極短時間で完了すると、その処理の状況を示す通知が画面から一瞬で消えてしまう。そのため、処理が適切に実行されたことを、画面を視認する利用者が認識できない虞がある。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、処理が適切に実行されたことを利用者に認識させやすくできる情報処理装置、情報処理システム、方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、クライアントに所定の通知の表示を開始させ、処理対象のデータに対して第1の処理を実行し、前記第1の処理が完了し且つ前記通知の表示開始から所定時間以上経過したとき、前記クライアントに対する前記通知の表示を終了させる、処理を、コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、処理が適切に実行されたことを利用者に認識させやすくできる情報処理装置、情報処理システム、方法及びプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るシステムの構成例を示した図である。
図2】一実施形態に係るシステムで動作するアプリケーションの構成例を示した図である。
図3】一実施形態に係るサーバ装置で動作するWebアプリケーションの画面遷移例を示した図である。
図4】一実施形態に係るシステムで動作するアプリケーションの機能的構成例を示した図である。
図5】一実施形態に係るシステムで動作するアプリケーション間のやり取りを示すシーケンス図の一例である。
図6】ビューア経由でWebブラウザを起動する方法を説明するための図である。
図7】常駐アプリケーション経由でWebブラウザを起動する方法を説明するための図である。
図8】画像確認ページの一例を示した図である。
図9】解析結果ページの一例を示した図である。
図10図5に示すシーケンス図の領域A内の処理をより具体的に示す図である。
図11】画像解析ページの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、コンピュータの一例である情報処理装置で実行される方法及びプログラムについて詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係るシステム1の構成例を示した図である。図2は、本実施形態に係るシステム1で動作するアプリケーションの構成例を示した図である。図1及び図2に示すシステム1は、利用者に画像解析機能を提供するWebアプリケーションシステムである。以下、図1及び図2を参照しながら、システム1の構成について説明する。
【0011】
システム1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例である。図1に示すように、システム1は、ネットワーク30を介して通信可能に接続された、1つ以上のクライアント装置10(クライアント装置10a、クライアント装置10b)と、サーバ装置20と、を備えている。ネットワーク30は、例えばインターネットであるが、インターネットに限らず、専用線などを介して接続されてもよい。
【0012】
サーバ装置20は、本実施形態に係る情報処理装置の一例であり、また、本実施形態に係る方法及びプログラムを実行するコンピュータの一例である。
【0013】
図2に示すように、サーバ装置20は、画像解析機能を提供するWebアプリケーション21が動作する装置である。Webアプリケーション21は、Webサーバソフトウェアの一例であり、本実施形態に係るプログラムを含む。
【0014】
Webアプリケーション21は、認証処理に成功した利用者にのみ画像解析機能を提供する。Webアプリケーション21では、クライアント装置10からアップロードされた画像ファイルの画像データを解析する処理、解析結果をクライアント装置10のWebブラウザ13上へ表示させる処理、解析結果を画像ファイルとしてクライアント装置10へ出力する処理などが行われる。
【0015】
クライアント装置10は、利用者が直接操作する端末であり、図2に示すように、Webブラウザ13を用いてサーバ装置20上で動作するWebアプリケーション21へアクセスする。クライアント装置10には、少なくともWebブラウザ13がインストールされている。クライアント装置10には、さらに、画像管理アプリケーション11と、常駐アプリケーション12と、の少なくとも一方がインストールされている。
【0016】
Webブラウザ13は、クライアントの一例であり、Webサーバソフトウェアの一例であるWebアプリケーション21と所定のプロトコルで通信して、Webコンテンツを画面に表示する。
【0017】
画像管理アプリケーション11は、画像ファイルを管理するアプリケーションであり、管理対象の画像ファイルを閲覧するためのビューアアプリケーションとしても動作する。クライアント装置10では、画像管理アプリケーション11が提供する複数の機能のうちの一つとして、後述するWebアプリケーション21へのアクセスを支援する機能が提供される。画像管理アプリケーション11には、Webアプリケーション21へログインするための認証情報が登録されてもよい。認証情報は、例えば、利用者IDとパスワードである。
【0018】
画像管理アプリケーション11は、管理対象の画像ファイルを画像ファイルのメタデータに基づいて分類する。画像管理アプリケーション11は、例えば、画像ファイルのメタデータに含まれている撮影日時に基づいて画像ファイルを分類してもよく、画像ファイルのメタデータに含まれている被写体を識別する識別子に基づいて画像ファイルを分類してもよい。画像管理アプリケーション11は、例えば、同じグループに分類された画像ファイルの画像データを一覧でクライアント装置10の表示部に表示させてもよい。
【0019】
常駐アプリケーション12は、後述するWebアプリケーション21へのアクセスを支援する機能を提供するアプリケーションである。常駐アプリケーション12にも、画像管理アプリケーション11と同様に、Webアプリケーション21へログインするための認証情報が登録されてもよい。
【0020】
画像管理アプリケーション11と常駐アプリケーション12のいずれかのアプリケーション経由でWebブラウザ13を起動し制御することで、クライアント装置10は、利用者の所定の操作(例えば、数回のクリック操作など)に応答して、クライアント装置10に保存されている利用者が選択した画像ファイルFを、画像解析の対象としてWebアプリケーション21へ通知することができる。これにより、Webブラウザ13に後述する画像確認ページP5(図3参照)を表示させることが可能であり、利用者は、さらに画像確認ページP5上で画像解析を指示することで、画像ファイルFを面倒な操作を行うことなくWebアプリケーション21に解析させることが可能である。この点の詳細については、後述する。
【0021】
図3は、本実施形態に係るサーバ装置20で動作するWebアプリケーションの画面遷移例を示した図である。図3に示すように、Webアプリケーション21には、少なくとも7つのページが用意されている。以下、Webアプリケーション21の各ページの役割について簡単に説明する。
【0022】
以降では、Webアプリケーション21が医師による皮膚の疾患の有無等の診断を支援するためのアプリケーションであり、利用者である医師がダーモスコープで得られるダーモスコピー画像のデータを含む画像ファイルをWebアプリケーション21へアップロードする場合を例に説明する。
【0023】
なお、ダーモスコープは、皮膚表面からの反射光を低減しつつ皮膚に生じた病変と疑われる箇所を拡大して非侵襲的に観察可能な拡大鏡である。このため、ダーモスコープで得られるダーモスコピー画像は皮膚の疾患の識別に好適である。ただし、入力される画像データは、ダーモスコピー画像の画像データに限らず、医療画像の画像データにも限られない。また、Webアプリケーション21の用途は、医師向けの診断支援に限らない。
【0024】
トップページP1には、認証情報を入力するための入力フォームが含まれている。利用者が入力フォームに認証情報を入力して「ログイン」ボタンをクリック操作により選択することで、Webアプリケーション21で認証処理が行われる。認証に成功すると、会員ページP3へ画面が遷移する。
【0025】
また、トップページP1には、会員登録ページP2へのリンクが貼られている。利用者がリンクをクリック操作により選択することで、会員登録ページP2へ画面が遷移する。
【0026】
会員登録ページP2では、会員登録と画像解析に伴う課金の設定を行う。会員登録ページP2で会員登録等を行うことで、画面は会員ページP3へ遷移する。はじめてWebアプリケーション21のサイトへ訪問した利用者は、会員登録ページP2で会員登録を行う。これにより、次回以降、トップページP1で認証情報を入力することで、会員登録ページP2を経ることなく会員ページP3へアクセスすることができる。
【0027】
会員ページP3には、各種リンク(トップページP1へのリンク、お問い合わせページへのリンク、会員情報変更ページへのリンク、設定変更ページへのリンク)とともに、「AI画像解析」と記載されたリンクが設けられている。利用者が「AI画像解析」をクリック操作により選択することで、画面が画像選択ページP4へ遷移する。
【0028】
画像選択ページP4では、クライアント装置10上の任意の画像ファイルを選択可能である。解析すべき画像データを含む画像ファイルを選択し、「開く」ボタンをクリック操作により選択することで、画面が画像確認ページP5へ遷移する。一方、クリック操作により「キャンセル」ボタンを選択することで、画面が再び会員ページP3へ遷移する。なお、画像選択ページP4は、標準的なファイル選択ダイアログで代用されてもよい。
【0029】
画像確認ページP5には、画像選択ページP4で選択した画像ファイルの情報(画像、患者ID、撮影日時)を表示する領域と、画像解析に当たっての各種注意事項(画像確認事項、料金発生確認)を表示する領域が含まれている。なお、患者ID、撮影日時は画像ファイルに含まれるメタデータである。
【0030】
画像確認事項は、例えば、画像がダーモスコピー画像であるかどうか、画像に写っている病変と疑われる領域が画像領域の一定以上の割合を占めているか、などの確認を利用者に促すものである。料金発生確認は、画像解析を行うことで利用料金が発生し利用者に課金されることを事前に通知するものである。
【0031】
画像確認ページP5で画像ファイルの情報と注意事項とをよく確認した利用者が「解析開始」ボタンをクリック操作により選択することで、画像解析が開始され、画面が画像解析ページP6へ遷移する。なお、クリック操作により「戻る」ボタンが選択されると、画面は会員ページP3へ遷移する。
【0032】
画像解析ページP6では、解析対象の画像ファイルの情報とともに画像解析の進行状況が表示され、画像解析が終了すると、画面が解析結果ページP7へ遷移する。
【0033】
解析結果ページP7には、画像ファイルの情報(画像、患者ID、撮影日時)を表示する領域と、解析結果や紹介情報などを表示する領域が含まれている。
【0034】
解析結果は、例えば、解析によって判定された疾患の有無について確信度合いを示す情報である。確信度合いは、数値やグラフなどを用いて定量的に表現されてもよく、文章や絵などを用いて定性的に表現されてもよい。紹介情報は、より高度なまたは専門的な診断が可能な医療機関を紹介すべきか否かを示す情報である。
【0035】
解析結果ページP7に表示される情報は、解析結果ページP7に設けられた「印刷」ボタンをクリック操作により選択することで印刷装置へ出力して印刷することができる。また、解析結果ページP7に表示される情報は、解析結果ページP7に設けられた「保存」ボタンをクリック操作により選択することで画像ファイル(解析結果ファイルともいう)としてクライアント装置10へ出力して保存することができる。なお、解析結果ページP7に表示される情報は、画像ファイルの代わりに画像データを含むその他のフォーマットのファイル(例えば、PDFファイル)として保存されてもよい。
【0036】
以上のように、上述したWebアプリケーション21では、利用者が選択した画像ファイルの画像データを解析して、その解析結果をWebページ(解析結果ページP7)、印刷物、画像ファイルに代表される電子ファイルなどの様々な形式で利用者に提供することができる。従って、利用者である医師は、Webアプリケーション21を利用することで、疾患の有無について客観的な助言を得ることが可能であり、得られた情報を参考にして最終的な診断を下すことができる。
【0037】
図4は、本実施形態に係るシステム1で動作するアプリケーションの機能的構成例を示した図である。以下、図4を参照しながら、上述したシステム1によって実現される、Webアプリケーション21の画像解析機能へのアクセスを改善し、利用者が手間を掛けずに画像解析機能を利用可能とする仕組みについて説明する。また、サーバ装置20からダウンロードした画像解析結果の管理を容易にする仕組みについても説明する。
【0038】
前者の仕組みは、クライアント装置10がWebブラウザ制御部(Webブラウザ制御部111、Webブラウザ制御部121)を備えることで実現される。また、サーバ装置20が認証部211と出力部212を備えることで実現される。
【0039】
また、後者の仕組みは、クライアント装置10が分類部113と表示制御部114を備えることで実現される。また、サーバ装置20が解析部213とファイル作成部214を備えることで実現される。
【0040】
サーバ装置20は、さらに時間管理部215を備える。時間管理部215の説明は後述する。
【0041】
Webブラウザ制御部(Webブラウザ制御部111、Webブラウザ制御部121)は、Webブラウザ13を制御する機能を実現する構成であり、クライアント装置10において、画像管理アプリケーション11と常駐アプリケーション12に実装されている。具体的には、図4に示すように、画像管理アプリケーション11は、Webブラウザ制御部111を備え、常駐アプリケーション12は、Webブラウザ制御部121を備えている。
【0042】
Webブラウザ制御部(Webブラウザ制御部111、Webブラウザ制御部121)は、画像ファイルFを選択した状態で行われる利用者の所定の操作に応答してWebブラウザ13を起動して、Webブラウザ13に、Webアプリケーション21のURL(Uniform Resource Locator)に対するリクエストを、サーバ装置20へ向けて送信させる。このリクエストには、予めクライアント装置10に保存されている認証情報と、画像ファイルFの情報とが含まれている。
【0043】
リクエストに含まれる認証情報は、例えば、画像管理アプリケーション11や常駐アプリケーション12に予め登録された情報である。また、リクエストに含まれる認証情報は、Webブラウザ13にWebアプリケーション21のURLと関連付けて登録されている情報であってもよい。Webブラウザ13に登録されている認証情報は、例えば、Webブラウザ13のオートコンプリート機能に利用される認証情報である。認証情報は、永続的に記憶されているものであっても、クッキーに期限付きで記憶されているものであってもよい。
【0044】
認証部211と出力部212は、トップページP1、会員ページP3、画像選択ページP4をショートカットして画像確認ページP5へ直接アクセスする機能を実現する構成であり、サーバ装置20において、Webアプリケーション21に実装されている。
【0045】
認証部211は、上述したWebブラウザ制御部がWebブラウザ13を起動することでサーバ装置20へ送信させたリクエストを処理する。具体的には、認証部211は、Webアプリケーション21のURLに対するクライアント装置10からのリクエストであって、認証情報と画像ファイルの情報とを含むリクエストに応じて、認証情報を用いて認証処理を行う。
【0046】
このリクエストのURLは、例えば、トップページP1のURLであっても、画像確認ページP5のURLであってもよい。また、Webアプリケーション21のURLであれば、上述したトップページP1から解析結果ページP7のURLとは異なるURLであってもよい。
【0047】
認証部211は、予め決められたURLに対する、認証情報と画像ファイルの情報を含むリクエストを受信すると、リクエストに含まれる認証情報を用いて認証処理を行う。
【0048】
出力部212は、認証部211での認証結果に応じてレスポンスを出力して、画像ファイルFの画像データをWebアプリケーション21の画像解析機能が解析対象とする画像データとしてクライアント装置10の表示部へ表示させる。
【0049】
具体的には、出力部212は、認証結果が成功の場合に、画像確認ページP5を含むレスポンスをクライアント装置10へ送信する。なお、リクエストのURLが画像確認ページP5とは異なる場合には、出力部212は、画像確認ページP5にリダイレクトしてレスポンスを出力すればよい。これにより、Webブラウザ13上に画像ファイルFの情報を表示した画像確認ページP5が表示される。
【0050】
このように、システム1では、利用者がクライアント装置10で画像ファイルFを選択した状態で所定の操作を行うだけで、Webブラウザ13がWebブラウザ制御部経由で起動され、Webアプリケーション21にアクセスする。さらに、サーバ装置20では、Webブラウザ13からのリクエストに対して自動的にログイン処理(認証処理)が行われ、利用者が選択した画像ファイルFの画像データを解析対象とする画像確認ページP5を含むレスポンスが出力される。その結果、Webブラウザ13には画像確認ページP5が表示される。従って、利用者は、画像確認ページP5を確認し解析指示を入力するだけで、Webアプリケーション21の画像解析機能を利用することができる。
【0051】
解析部213は、利用者からの解析指示に従って画像データを解析する機能を実現する構成であり、サーバ装置20において、Webアプリケーション21に実装されている。
【0052】
解析部213は、クライアント装置10からサーバ装置20へアップロードされた画像ファイル(以降、第1の画像ファイルと記す。)の画像データを解析する。具体的には、解析部213は、利用者の所定の操作(例えば、上述した画像確認ページP5の「解析開始」ボタンのクリック操作による選択)である解析指示に応答して、画像確認ページP5に画像解析対象として表示されている画像の画像データを解析する。
【0053】
なお、画像データを含む画像ファイルがクライアント装置10からサーバ装置20へアップロードされるタイミングは、特に限定しない。画像ファイルは、解析指示が入力されて画像データが解析されるその直前にアップロードされてもよく、解析指示よりも以前にサーバ装置20へアップロードされてもよい。
【0054】
解析部213が解析した解析結果を含む解析結果ページP7は、出力部212によってクライアント装置10へ出力される。例えば、出力部212は、解析処理が終了すると、解析結果ページP7を含むレスポンスをクライアント装置10へ送信する。
【0055】
ファイル作成部214は、解析部213による解析結果を含む、管理に適したファイルを作成する機能を実現する構成であり、サーバ装置20において、Webアプリケーション21に実装されている。
【0056】
ファイル作成部214は、解析部213による解析結果を表す画像データと、第1の画像ファイルのメタデータに含まれる被写体の識別子を含むメタデータと、を含む、新たな画像ファイル(以降、第2の画像ファイルと記す。)を作成する。
【0057】
なお、第2の画像ファイルが作成されるタイミングは、特に限定しない。解析部213が行う解析処理に続いてファイル作成部214により第2の画像ファイルが作成されてもよく、利用者の所定の操作(例えば、上述した解析結果ページP7の「保存」ボタンのクリック操作による選択)に応答して、ファイル作成部214により第2の画像ファイルが作成されてもよい。
【0058】
出力部212は、上述した各種のページを含むレスポンスを出力する他に、クライアント装置10からの解析結果のダウンロード要求に応じて、クライアント装置10へ第2の画像ファイルを出力する。具体的には、出力部212は、例えば、利用者の所定の操作(例えば、上述した解析結果ページP7の「保存」ボタンのクリック操作による選択)に応答して、第2の画像ファイルを出力してもよい。
【0059】
分類部113と表示制御部114は、画像ファイルを分類して管理する機能を実現する構成であり、クライアント装置10において、画像管理アプリケーション11に実装されている。
【0060】
分類部113は、サーバ装置20へアップロードした1つ以上の第1の画像ファイルとサーバ装置20からダウンロードした1つ以上の第2の画像ファイルを、各画像ファイルのメタデータに含まれる被写体の識別子で分類する。
【0061】
表示制御部114は、分類部113で分類された1つ以上の第1の画像ファイルの画像データと1つ以上の第2の画像ファイルの画像データを、識別子毎にクライアント装置10の表示部へ表示させる。具体的には、表示制御部114は、ビューアアプリケーションである画像管理アプリケーション11の表示領域に、画像データを識別子毎に表示する。
【0062】
なお、分類部113は、さらに、サーバ装置20へアップロードしていない画像ファイルを分類してもよい。また、分類部113は、少なくとも、被写体の識別子に基づいて画像ファイルを分類できればよく、被写体の識別子に加えてまたは代わりにその他のメタデータを用いて画像ファイルを分類してもよい。また、表示制御部114は、画像データを識別子毎に表示させることができればよく、画像データをその他のメタデータ毎に表示させてもよい。
【0063】
このように、システム1では、サーバ装置20によって、被写体の識別子をメタデータとして含むように、解析結果を画像データとして含む第2の画像ファイルが作成され、利用者が解析結果のダウンロードを要求すると、その第2の画像ファイルがサーバ装置20からクライアント装置10へ出力される。クライアント装置10では、画像管理アプリケーション11が、サーバ装置20からダウンロードされた第2の画像ファイルを、サーバ装置20へアップロードされた第1の画像ファイルとまとめて管理する。特に、画像管理アプリケーション11によって、画像解析前後の画像ファイル間で引き継がれた被写体の識別子に基づいて画像ファイル(画像データ)が分類されるため、アップロードした画像ファイルとダウンロードした画像ファイルが自動的に関連付けられて管理される。従って、利用者は、画像管理アプリケーション11を利用することで、ダウンロードした画像解析結果を解析元の画像データと関連付けて容易に管理することができる。
【0064】
図5は、本実施形態に係るシステム1で動作するアプリケーション間のやり取りを示すシーケンス図の一例である。図6は、ビューア経由でWebブラウザ13を起動する方法を説明するための図である。図7は、常駐アプリケーション経由でWebブラウザ13を起動する方法を説明するための図である。図8は、画像確認ページP5の一例を示した図である。図9は、解析結果ページP7の一例を示した図である。以下、図5から図9を参照しながら、システム1で行われる処理の具体例について説明する。
【0065】
クライアント装置10から画像ファイルをサーバ装置20へアップロードし、サーバ装置20で解析し、解析結果をダウンロードする処理の一例について説明する。
【0066】
まず、画像管理アプリケーション11は、選択した画像ファイルをWebアプリケーション21へ送るための利用者の操作を検出する(ステップS1)。ここでは、画像管理アプリケーション11は、例えば、図6に示すように、画像ファイルF1が選択された状態でボタンB11がクリック操作により選択されたことを検出する。
【0067】
なお、図6に示す画像管理アプリケーション11において、領域R111は、画像管理アプリケーション11が管理している画像ファイルを絞り込むためのメタデータを選択する領域である。図6には、画像ファイルに含まれる被写体の識別子である患者ID(ここでは“00123”)で、画像ファイルを絞り込んだ例が示されている。また、領域R112は、領域R111で指定されたメタデータに対応する画像ファイルの画像データを一覧表示する領域である。図6には、一覧表示されている患者ID“00123”のメタデータを有する画像ファイルの画像データが一覧表示され、かつ、画像ファイルF1が選択されている様子が示されている。
【0068】
次に、画像管理アプリケーション11は、クライアント装置10に保存されている認証情報を取得する(ステップS2)。ここでは、画像管理アプリケーション11は、例えば、画像管理アプリケーション11のインストール時に登録した認証情報を、画像管理アプリケーション11のコンフィグレーションファイルから読み出して取得する。
【0069】
その後、画像管理アプリケーション11は、Webアプリケーション21のURLと、画像ファイルF1のパスと、認証情報をWebブラウザ13へ送信する(ステップS3)。Webアプリケーション21のURLは、予め決められたURLであり、画像管理アプリケーション11に登録されている。また、画像ファイルF1のパスは、ステップS1で操作を検出したときに取得した情報である。また、認証情報は、ステップS2で取得した認証情報である。
【0070】
なお、ステップS1からステップS3は、常駐アプリケーション12で行われてもよい。常駐アプリケーション12は、ステップS1において、図7に示すように、画像ファイルF1を選択した状態で表示されたコンテキストメニュー40から“Webアプリに送る”のメニューボタン41がクリック操作により選択されたことを検出してもよい。
【0071】
そして、常駐アプリケーション12は、クリック操作によるメニューボタン41の選択を検出すると、ステップS2において、常駐アプリケーション12に登録されている認証情報を取得し、ステップS3において、Webアプリケーション21のURLと、選択されている画像ファイルF1のパスと、ステップS2で取得した認証情報をWebブラウザ13へ送信してもよい。
【0072】
画像管理アプリケーション11または常駐アプリケーション12からのデータの送信を契機にしてWebブラウザ13が起動する(ステップS4)。さらに、Webブラウザ13は、Webアプリケーション21へ、画像管理アプリケーション11または常駐アプリケーション12から受信した画像ファイルF1のパスと認証情報とを含む、Webアプリケーション21のURLに対するリクエストを送信する(ステップS5)。
【0073】
なお、ステップS5におけるリクエストパラメータ(この場合、画像ファイルのパスと認証情報)の送信方法は特に限定しない。例えば、HTTPのGETメソッドで、画像ファイルのパスや認証情報をURL内のクエリ文字列としてWebアプリケーション21へ送ってもよい。また、HTTPのPOSTメソッドで、画像ファイルのパスや認証情報をリクエストのボディ部に埋め込んでWebアプリケーション21へ送ってもよい。
【0074】
ただし、一般にセキュリティ面を重視する場合は、POSTメソッドで送信することが望ましい。特に、POSTメソッドでHTTPSなどの暗号化された通信を使用することで、画像ファイルのパスや認証情報が盗み見られる、または、悪用されるリスクを十分に抑えることができる。
【0075】
リクエストを受信したWebアプリケーション21は、リクエストに含まれる認証情報を用いて認証処理を行い(ステップS6)、その後、Webブラウザ13へレスポンスを送信する(ステップS7)。ステップS6で認証処理が成功した場合には、Webアプリケーション21は、ステップS7において、画像確認ページP5を含むレスポンスを送信する。Webアプリケーション21からWebブラウザ13へ送信される画像確認ページP5には、画像ファイルF1のパスが含まれている。
【0076】
レスポンスを受信したWebブラウザ13は、画像確認ページP5に含まれている画像ファイルF1のパスから画像ファイルF1をロードする(ステップS8)。これにより、Webブラウザ13には、図8に示すように、画像確認ページP5内に画像ファイルF1の画像データが表示される。
【0077】
なお、図8に示す画像確認ページP5において、領域R51は、画像ファイルF1の情報を表示する領域である。図8には、画像ファイルF1に含まれる患者ID(“00123”)と撮影日時の情報を、ステップS8においてクライアント装置10からロードした画像ファイルF1の画像データとともに表示した様子が示されている。また、領域R52は、画像解析に当たって利用者が事前に確認すべき事項を表示する領域である。なお、領域R52に設けられたチェックボックスへチェックが入力されることで、解析開始ボタン(ボタンB51)が有効化されて、選択可能となってもよい。
【0078】
画像確認ページP5を確認した利用者が解析開始ボタン(ボタンB51)をクリック操作により選択すると、Webブラウザ13は、解析実行指示を検出して(ステップS9)、画像解析の実行を要求するリクエストであって画像ファイルF1を含むリクエストを、Webアプリケーション21へ送信する(ステップS10)。すなわち、ステップS10では、Webブラウザ13は、例えば、画像ファイルF1をPOSTメソッドで送信することで、Webアプリケーション21へアップロードする。
【0079】
リクエストを受信したWebアプリケーション21は、リクエストに含まれる画像ファイルF1の画像データを解析し(ステップS11)、解析結果を含むレスポンスをWebブラウザ13へ送信する(ステップS12)。具体的には、Webアプリケーション21は、ステップS12において、図9に示す解析結果ページP7を含むレスポンスを送信する。
【0080】
なお、図9に示す解析結果ページP7において、領域R71は、画像ファイルF1の情報を表示する領域である。領域R71は、図8に示す画像確認ページP5の領域R51と同様である。また、領域R72は、紹介情報を表示する領域であり、領域R73は、解析結果を表示する領域である。この例では、領域R73は、画像に写っている病変部が高い確率で悪性であることを示していて、領域R72は、患者に医療機関を紹介する必要があるとの判断を示している。
【0081】
解析結果ページP7を確認した利用者が印刷ボタン(ボタンB71)をクリック操作により選択すると、Webブラウザ13は、ダウンロード実行指示を検出して(ステップS13)、解析結果のダウンロードを要求するリクエストを、Webアプリケーション21へ送信する(ステップS14)。
【0082】
リクエストを受信したWebアプリケーション21は、解析結果ファイルA1を作成し(ステップS15)、解析結果ファイルA1を含むレスポンスをWebブラウザ13へ送信する(ステップS16)。なお、解析結果ファイルA1は、例えば、解析結果ページP7の内容を画像データとして含む画像ファイルである。
【0083】
Webブラウザ13は、レスポンスに含まれている解析結果ファイルA1をクライアント装置10に保存する(ステップS17)。なお、解析結果ファイルA1を保存する場所は特に限定しない。利用者が指定する任意のフォルダに保存可能である。
【0084】
ただし、画像管理アプリケーション11が特定のフォルダ内の画像ファイルを管理する場合には、そのフォルダ内に保存することが望ましい。これにより、ダウンロード直後から解析結果ファイルA1を画像管理アプリケーション11で管理することができる。
【0085】
ここで、ステップS10のリクエスト(画像解析の実行を要求するリクエスト)に応じたレスポンスをWebアプリケーション21がWebブラウザ13へ送信するまでの間、Webアプリケーション21がリクエストに応じた処理を実行中であることを示す通知がWebブラウザ13に表示される。
【0086】
すなわち、Webブラウザ13は、ステップS10のリクエストを送信してからレスポンスを受信するまでの間、通知を表示する。通知は、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を示す。通知は、「AI画像解析中」等のメッセージである。
【0087】
従来、リクエストに応じた処理がサーバサイドで極短時間で完了すると、その処理状況を示す通知がクライアント装置の画面から一瞬で消えてしまうことがあった。利用者には、一瞬で消えてしまった通知が、例えば表示上の不具合(例えば画面のチラつきやバグ)に見えることがあった。この場合、処理が適切に実行されたことを利用者が認識し難いという問題が指摘される。
【0088】
Webアプリケーション21は、処理が適切に実行されたことを利用者に認識させやすくするため、次のように動作する。
【0089】
図10に、図5に示すシーケンス図の領域A内の処理をより具体的に示す。
【0090】
Webアプリケーション21は、ステップS10のリクエストを受信すると、画像解析ページP6を含むレスポンスをWebブラウザ13へ送信する(ステップS10-1)。
【0091】
画像解析ページP6を含むレスポンスを受信したWebブラウザ13は、画像解析ページP6をクライアント装置10の画面に表示する。
【0092】
図11は、画像解析ページP6の一例を示した図である。図11に示す画像解析ページP6において、領域R61は、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を示す通知を表示する領域である。領域R61に表示される通知は、メッセージ等の視覚的な通知である。例示的には、この通知は、「AI画像解析中」である。
【0093】
なお、ステップS10のリクエストに応じた処理状況は、メッセージ等の視覚的な通知に代えてまたは加えて、音で通知されてもよい。クライアント装置10がスマートフォン等のモバイル端末の場合、この処理状況は、モバイル端末のバイブレーション機能を用いて通知されてもよい。
【0094】
領域R61に表示される通知は、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を示す、所定の通知の一例である。附言するに、この通知は、画像データ(データの一例)に関する処理(画像取得処理、画像解析処理)が実行中であることを示す。
【0095】
このように、Webアプリケーション21は、画像解析ページP6を含むレスポンスをWebブラウザ13(クライアントの一例)に送信することにより、Webブラウザ13に、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を示す通知(所定の通知の一例)の表示を開始させる。
【0096】
図11に示す画像解析ページP6において、領域R62は、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を示す画像F2を表示する領域である。
【0097】
本実施形態では、ステップS10のリクエストに応じたWebアプリケーション21の処理状況を模擬的に表現するアニメーションが領域R62に表示される。一例として、画像が左から右に向かって徐々に塗り潰されるアニメーションが表示される。このアニメーションを見た利用者は、サーバサイドで画像解析が実行されていることを直感的に認識することができる。
【0098】
例えば、画像解析ページP6を含むレスポンスに埋め込まれたJavaScript(登録商標)等のプログラムをWebブラウザ13が実行することにより、上記のアニメーションがクライアント装置10の画面に表示される。なお、クライアントサイドでなく、サーバサイドのプログラムの実行により、上記のアニメーションがクライアント装置10の画面に表示されてもよい。
【0099】
このように、Webアプリケーション21は、Webブラウザ13(クライアントの一例)に「AI画像解析中」の通知を表示させる期間中、解析処理中であることを示すアニメーション(演出の一例)もWebブラウザ13に表示させる。
【0100】
Webアプリケーション21に実装された機能の1つに、時間管理部215がある。Webアプリケーション21は、画像解析ページP6を含むレスポンスを送信してから解析結果ページP7を含むレスポンスを送信するまでの間、解析部213等として動作するとともに時間管理部215としても動作する。
【0101】
具体的には、時間管理部215として動作するWebアプリケーション21は、サーバ装置20の内蔵カウンタのカウント値をゼロにリセットしたうえでスタートさせる(ステップS10-2)。
【0102】
Webアプリケーション21は、ステップS10でアップロードされたリクエストに含まれる画像ファイルF1を取得する(ステップS10-3)。なお、Webブラウザ13は、画像ファイルF1をサーバ装置20へ事前にアップロードすることができる。画像ファイルF1がサーバ装置20へ事前にアップロードされた場合、ステップS10-3において、Webアプリケーション21は、保存先のURLから画像ファイルF1を読み出す。保存先のURLは、例えばステップS10でアップロードされたリクエストに含まれる。
【0103】
Webアプリケーション21は、ステップS10-3で取得した画像ファイルF1の画像データを解析する(ステップS11)。すなわち、Webアプリケーション21は、画像ファイルF1の画像データ(処理対象のデータの一例)に対して解析処理(第1の処理の一例)を実行する。
【0104】
解析処理が完了すると、Webアプリケーション21は、Webブラウザ13に「AI画像解析中」の通知を表示させてから所定時間T以上経過したか否かを判定する(ステップS11-1)。具体的には、Webアプリケーション21は、内蔵カウンタのカウント値が所定値以上か否かを判定する。カウント値が所定値以上であれば、Webアプリケーション21は、Webブラウザ13に「AI画像解析中」の通知を表示させてから所定時間T以上経過したものとみなす。
【0105】
解析処理が完了し且つWebブラウザ13に「AI画像解析中」の通知を表示させてから所定時間T以上経過したとき、Webアプリケーション21は、解析結果ページP7を含むレスポンスをWebブラウザ13へ送信する(ステップS12)。これにより、クライアント装置10の画面が画像解析ページP6から解析結果ページP7へ遷移する。
【0106】
すなわち、Webアプリケーション21は、解析結果ページP7を含むレスポンスをWebブラウザ13(クライアントの一例)に送信することにより、Webブラウザ13に、画像解析ページP6(言い換えると、Webアプリケーション21の処理状況を示す通知を含むページ)の表示を終了させる。
【0107】
本実施形態では、Webアプリケーション21の処理状況を示す通知がクライアント装置10の画面に少なくとも所定時間T(例えば5秒)表示される。そのため、Webアプリケーション21による解析処理が一瞬で完了した場合にも、通知が画面から一瞬で消えることがない。そのため、通知が表示上の不具合(例えば画面のチラつきやバグ)として利用者に見えてしまうという問題が避けられる。利用者は、少なくとも所定時間T表示される通知を見たうえで、解析結果を確認することができる。利用者は、解析処理が適切に実行されたことを容易に認識することができる。
【0108】
時間判定処理(ステップS11-1)に用いる所定時間Tの長さは、例えば予め設定されるが、本発明の構成はこれに限らない。所定時間Tの長さは、利用者がWebブラウザ13を操作して任意に変更できてもよい。
【0109】
また、所定時間Tの長さは、Webアプリケーション21の学習機能によって最適化されてもよい。例示的には、Webアプリケーション21は、図5のシーケンス図に示す処理が実行される都度、画像解析ページP6を含むレスポンスをWebブラウザ13に送信してから(言い換えると、Webブラウザ13に「AI画像解析中」の通知を表示させてから)画像データの解析処理が完了するまでにかかった時間の履歴をサーバ装置20のメモリに記憶する。
【0110】
Webアプリケーション21は、サーバ装置20のメモリに記憶された複数の履歴に基づいて所定時間Tの長さを設定する。一例として、Webアプリケーション21は、履歴の平均時間を所定時間Tの長さに設定する。所定時間Tが最適化されることにより、通知が表示上の不具合として利用者に見えることが避けられつつ、所定時間Tが不必要に長い時間になることが避けられる。
【0111】
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、上述した実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、上述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。即ち、プログラム、サーバ装置、クライアント装置、システム、サーバ装置により実施される方法、クライアント装置により実施される方法は、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
【0112】
例えば、クライアント装置10とサーバ装置20のハードウェア構成は特に限定しない。サーバ装置20は、図2では単一の装置として図示されているが、複数の装置から構成されてもよい。クライアント装置10とサーバ装置20は、それぞれプロセッサとメモリを備えたコンピュータであればよい。クライアント装置10、サーバ装置20が有する上述した機能的構成は、プロセッサがメモリ上のプログラムを実行することで実現されてもよい。
【0113】
プロセッサは、特に限定しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などであってもよい。また、プロセッサは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路を含んでもよい。メモリは、特に限定しないが、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)などの半導体メモリであってもよく、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶装置であってもよく、光記憶装置であってもよい。
【0114】
上述した実施形態では、画像ファイル、ボタン、リンクを選択する操作として、表示画面内のポインタを所定の位置に移動させてマウスをクリックする操作を例示したが、これらの選択操作は、特定の操作に限定されない。クライアント装置10がタッチパネルディスプレイを備える場合、これらの操作は、表示画面をタップする操作であってもよい。
【符号の説明】
【0115】
1 :システム
10 :クライアント装置
11 :画像管理アプリケーション
12 :常駐アプリケーション
13 :Webブラウザ
20 :サーバ装置
21 :Webアプリケーション
111 :Webブラウザ制御部
113 :分類部
114 :表示制御部
121 :Webブラウザ制御部
211 :認証部
212 :出力部
213 :解析部
214 :ファイル作成部
215 :時間管理部
P1 :トップページ
P2 :会員登録ページ
P3 :会員ページ
P4 :画像選択ページ
P5 :画像確認ページ
P6 :画像解析ページ
P7 :解析結果ページ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11