(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090037
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】決済方法、仲介サーバ、プログラム、及び購入システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/24 20120101AFI20240627BHJP
G06Q 20/32 20120101ALI20240627BHJP
【FI】
G06Q20/24
G06Q20/32 300
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205670
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】595156322
【氏名又は名称】株式会社オリエントコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂上 豪則
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA52
5L020AA64
5L055AA52
5L055AA64
(57)【要約】
【課題】クレジットカードの新規発行の申し込み後、当該クレジットカードに基づく決済を容易に行うことができる仕組みを提供する。
【解決手段】仲介サーバ10が、ユーザ端末40にて実行される、商品またはサービスの提供を行う事業者によってユーザに付与されたユーザIDと、ユーザ端末40から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録し、ユーザ端末40によって入力された、少なくともユーザIDと支払情報とを含む決済要求を受信すると、ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して、支払情報とともに決済サーバ30にクレジットカード番号を送信する。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末において、前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付けるステップと、
仲介サーバが、商品またはサービスを提供する事業者が前記ユーザ端末のユーザに付与したユーザIDと、前記ユーザ端末から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録するステップと、
前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を前記仲介サーバから受信すると、前記事業者によって提供され前記ユーザ端末において実行されるアプリケーションプログラムの決済機能を活性化するステップと、
前記ユーザ端末が、当該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付けるステップと、
前記仲介サーバが、少なくとも前記ユーザIDと、前記支払指示に係る商品またはサービスの購入額を含む金額情報とを含む決済要求を受信すると、前記ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して前記金額情報とともに決済サーバに前記クレジットカード番号を送信するステップと、
前記決済サーバが、前記仲介サーバから受信したカード番号および金額情報に基づいて、決済処理を行うステップと
を有する決済方法。
【請求項2】
前記アプリケーションプログラムの実行中における前記ユーザ端末のアクセス先となる事業者サーバが、前記クレジットカード番号の発行に伴って前記ユーザに付与される特典を示す特典情報を生成するステップをさらに有する
請求項1に記載の決済方法。
【請求項3】
前記特典の内容は、前記クレジットカード番号が発行されてからの経過期間に基づいて定められる
請求項2に記載の決済方法。
【請求項4】
前記特典の内容は、前記クレジットカード番号に基づく商取引の回数に基づいて定められる
を有する請求項2に記載の決済方法。
【請求項5】
前記決済機能は、
購入対象の商品または利用対象のサービスが前記ユーザによって指定されると、前記仲介サーバに、前記金額情報を示す二次元コードを生成するための情報を要求し、前記仲介サーバから当該情報を受信すると前記ユーザ端末に前記二次元コードを表示する機能である
請求項1に記載の決済方法。
【請求項6】
前記決済機能は、
前記商品を販売する事業者または前記サービスを提供する施設において掲示された二次元コードを前記ユーザ端末にて読取られると、該読取った二次元コードに内包された情報を前記仲介サーバへ送信する機能であって、
前記仲介サーバから読取り確認の通知を受信すると、前記ユーザから前記金額情報の入力を受け付ける機能である
請求項1に記載の決済方法。
【請求項7】
前記アプリケーションプログラムの決済機能を活性化する処理とは、該発行されたクレジットカード番号を用いた商取引の要求を受け付けるためのオブジェクトを前記ユーザ端末の画面に表示する処理である
請求項1に記載の決済方法。
【請求項8】
カード入会代行サーバが、前記ユーザIDを含む申込情報と、当該ユーザIDを発行した事業者を識別する事業者識別情報とを前記事業者サーバから受信するステップと、
該受信した申込情報及び事業者識別情報を前記決済サーバへ送信するステップと
をさらに有する
請求項2に記載の決済方法。
【請求項9】
前記支払指示には、支払いの回数またはタイミングを示す情報が含まれる
請求項1に記載の決済方法。
【請求項10】
ユーザ端末にて実行される、商品またはサービスの提供を行う事業者によってユーザに付与されたユーザIDと、前記ユーザ端末から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録する手段と、
前記ユーザ端末によって入力された、少なくとも前記ユーザIDと支払情報とを含む決済要求を受信すると、当該ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して当該支払情報とともに決済サーバにクレジットカード番号を送信する手段と
を有する仲介サーバ。
【請求項11】
商品またはサービスの紹介を行う事業者によって提供されるアプリケーションプログラムが実行されるユーザ端末のコンピュータに、
前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付けるステップと、
該受け付けた申込情報を決済サーバに送信するステップと、
前記決済サーバにて前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を、前記決済サーバから受信すると、前記事業者によって付与されたユーザIDと、該発行されたクレジットカード番号とを対応付けて記憶する仲介サーバを用いた、前記アプリケーションプログラムの決済機能を活性化するステップと、
該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付けるステップと、
該受け付けた支払指示と前記ユーザIDとを対応付けて前記仲介サーバへ送信するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
ユーザ端末と仲介サーバと決済サーバとを有し、
前記ユーザ端末は、
商品またはサービスの紹介を行う事業者によって提供されるアプリケーションプログラムを実行する手段と、
前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付ける手段と、
該受け付けた申込情報を前記決済サーバに送信する手段と、
前記決済サーバにて前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を、前記決済サーバから受信すると、前記事業者によって付与されたユーザIDと、該発行されたクレジットカード番号とを対応付けて記憶する仲介サーバを用いた、前記アプリケーションプログラムの決済機能を活性化する手段と、
該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付ける手段と、
該受け付けた支払指示と前記ユーザIDとを対応付けて前記仲介サーバへ送信する手段と
を有し、
前記仲介サーバは、
前記ユーザ端末から受信したユーザIDと、前記決済サーバから通知されたクレジットカード番号とを対応付けて登録する手段と、
前記支払指示に関する、少なくとも前記ユーザIDと支払情報とを含む決済要求を受信すると、前記ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して当該支払情報とともに決済サーバにクレジットカード番号を送信する手段と
を有し、
前記決済サーバは、
前記仲介サーバから受信したクレジットカード番号および支払情報に基づいて決済処理を行う手段を有する
購入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードに関する処理を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クレジットカードに関する処理を行う技術が知られている。例えば特許文献1には、クレジットカードの発行の申し込み後、即時にそのクレジットカードの情報に基づいて商品やサービスの購入を可能にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、クレジットカードを用いて商品の購入を行うにはクレジットカード会社が独自に提供するアプリケーションプログラムを利用する必要があるため、ユーザにとって手間であった。
【0005】
本発明は、クレジットカードの新規発行の申し込み後、当該クレジットカードの情報に基づく決済をユーザが容易に行うことができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ユーザ端末において、前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付けるステップと、仲介サーバが、商品またはサービスを提供する事業者が前記ユーザ端末のユーザに付与したユーザIDと、前記ユーザ端末から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録するステップと、前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を前記仲介サーバから受信すると、前記事業者によって提供され前記ユーザ端末において実行されるアプリケーションプログラムの決済機能を活性化するステップと、前記ユーザ端末が、当該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付けるステップと、前記仲介サーバが、少なくとも前記ユーザIDと、前記支払指示に係る商品またはサービスの購入額を含む金額情報とを含む決済要求を受信すると、前記ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して前記金額情報とともに決済サーバに前記クレジットカード番号を送信するステップと、前記決済サーバが、前記仲介サーバから受信したカード番号および金額情報に基づいて、決済処理を行うステップとを有する決済方法を提供する。
【0007】
本発明の別の一態様は、ユーザ端末にて実行される、商品またはサービスの提供を行う事業者によってユーザに付与されたユーザIDと、前記ユーザ端末から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録する手段と、前記ユーザ端末によって入力された、少なくとも前記ユーザIDと支払情報とを含む決済要求を受信すると、当該ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して当該支払情報とともに決済サーバにクレジットカード番号を送信する手段とを有する仲介サーバを提供する。
【0008】
本発明のさらに別の一態様は、商品またはサービスの紹介を行う事業者によって提供されるアプリケーションプログラムが実行されるユーザ端末のコンピュータに、前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付けるステップと、該受け付けた申込情報を決済サーバに送信するステップと、前記決済サーバにて前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を、前記決済サーバから受信すると、前記事業者によって付与されたユーザIDと、該発行されたクレジットカード番号とを対応付けて記憶する仲介サーバを用いた、前記アプリケーションプログラムの決済機能を活性化するステップと、該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付けるステップと、該受け付けた支払指示と前記ユーザIDとを対応付けて前記仲介サーバへ送信するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【0009】
本発明のさらに別の一態様は、ユーザ端末と仲介サーバと決済サーバとを有し、前記ユーザ端末は、商品またはサービスの紹介を行う事業者によって提供されるアプリケーションプログラムを実行する手段と、前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付ける手段と、該受け付けた申込情報を前記決済サーバに送信する手段と、前記決済サーバにて前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を、前記決済サーバから受信すると、前記事業者によって付与されたユーザIDと、該発行されたクレジットカード番号とを対応付けて記憶する仲介サーバを用いた、前記アプリケーションプログラムの決済機能を活性化する手段と、該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付ける手段と、該受け付けた支払指示と前記ユーザIDとを対応付けて前記仲介サーバへ送信する手段とを有し、前記仲介サーバは、前記ユーザ端末から受信したユーザIDと、前記決済サーバから通知されたクレジットカード番号とを対応付けて登録する手段と、前記支払指示に関する、少なくとも前記ユーザIDと支払情報とを含む決済要求を受信すると、前記ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して当該支払情報とともに決済サーバにクレジットカード番号を送信する手段とを有し、前記決済サーバは、前記仲介サーバから受信したクレジットカード番号および支払情報に基づいて決済処理を行う手段を有する購入システムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、クレジットカードの発行の申し込み後、当該クレジットカードの情報に基づく決済をユーザが容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図。
【
図2】情報処理システムの機能構成を例示する概略図。
【
図7】情報処理システムの機能構成を例示する図(
図6の続き)。
【
図8】仲介サーバのハードウェア構成を例示する図。
【
図9】決済サーバのハードウェア構成を例示する図。
【
図10】ユーザ端末のハードウェア構成を例示する図。
【
図11】店舗端末のハードウェア構成を例示する図。
【
図12】事業者サーバのハードウェア構成を例示する図。
【
図13】クレジットカードの即時利用申込処理を例示するシーケンス図。
【
図14A】ユーザ端末における表示画面(その1)を例示する図。
【
図14B】ユーザ端末における表示画面(その2)を例示する図。
【
図14C】ユーザ端末における表示画面(その3)を例示する図。
【
図14D】ユーザ端末における表示画面(その4)を例示する図。
【
図15】ユーザ情報データベースを例示する図である。
【
図16】決済処理(その1)を例示するシーケンス図。
【
図17A】ユーザ端末における表示画面(その5)を例示する図。
【
図17B】ユーザ端末における表示画面(その6)を例示する図。
【
図17C】ユーザ端末における表示画面(その7)を例示する図。
【
図18】決済処理(その2)を例示するシーケンス図。
【
図19】店舗端末におけるQRコード表示画面(その1)を例示する図。
【
図20】決済処理(その3)を例示するシーケンス図。
【
図21】店舗端末におけるQRコード表示画面(その2)を例示する図。
【
図23】クレジットカードの即時利用申込処理を例示するシーケンス図。
【
図24】ユーザ端末40Aに記憶される情報の例を示す図。
【
図25】決済処理(その4)を例示するシーケンス図。
【
図26】ユーザ端末40Aの画面に表示される内容の例。
【
図28】情報処理システムSBの機能構成を例示する図。
【
図29】カード入会処理サーバのハードウェア構成を例示する図。
【
図30】変形例に係るクレジットカードの即時利用申込処理を例示するシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.構成
図1は、一実施形態に係る情報処理システムSの概要を示す。情報処理システムSは、仲介サーバ10、ネットワーク20、決済サーバ30、ユーザ端末40、店舗端末50、事業者サーバ90から構成される。
仲介サーバ10、決済サーバ30、及びユーザ端末40は、それぞれ互いにネットワーク20を介して接続されている。仲介サーバ10及び店舗端末50は、ネットワーク20を介して接続されている。ユーザ端末40及び事業者サーバ90は、ネットワーク20を介して接続されている。ネットワーク20は、インターネットなどのネットワーク回線網である。ユーザ端末40及び店舗端末50は、ネットワーク20に有線又は無線で接続可能である。
なお、同図においては、便宜上、ユーザ端末40、決済サーバ30、事業者サーバ90、店舗端末50は一つのみ描かれているが、複数存在しうる。すなわち、多数のユーザに対して、複数の事業者(クレジットカード加盟店)および複数のクレジットカード発行会社(与信業者)がアクセスすることができ、ユーザは複数のクレジットカード発行会社に係るカードに入会し、入会したカードで即時に商取引の実行および特典の享受を行うことができる。
【0013】
情報処理システムSは、ユーザ端末40から受信したユーザIDと決済サーバ30から通知されたクレジットカード番号とを対応付けて登録している仲介サーバ10を用いて、決済処理を行う。
一般的に、クレジットカードの入会申し込みが行われた後、クレジットカードの審査を通過し、クレジットカード番号の生成(クレジットカードの発行に相当する)が行われるまでには、さほど時間がかからない。しかし、クレジットカード番号が生成された後、クレジットカードの印字処理及び郵送処理等には、通常、8営業日~3週間程度を要する。また、事業者によっては、事業者における商取引に係る各種代金の支払いおいてクレジットカードを用いて決済を行うことで利用できる特典が設定されている場合がある。しかし、上述の通り、クレジットカードの入会申し込みをしてから実際にクレジットカードを使えるようになるまでに少なくとも1週間程度を要することが通常であるから、クレジットカードの入会申し込みをした後すぐにその特典を利用することは、基本的にはできないことになる。
【0014】
この点、情報処理システムSにおいては、事業者の顧客を一意に識別するために当該事業者側が生成し管理するID(以下、ユーザIDという)とクレジットカード会社(いわゆるイシュア)が生成するクレジットカード番号とを紐づけて登録する仲介サーバ10を備えている。そのような仲介サーバ10が備えられていることによって、ユーザは、手元にクレジットカード(物理的なカード、プラスティックカード等とも呼ばれる)を持っていなくても、クレジットカード番号さえ生成されていれば、クレジットカード番号を利用した商取引を即座に行うことができる。
また、事業者における商取引は、実店舗における商取引又はEC(electronic commerce)サイトにおける商取引である。ユーザIDは、事業者が当該事業者の顧客を一意に識別するために付与される識別情報(ID)であって、当該事業者が提供するウェブサービスや店舗サービス等においてユーザが利用可能なものである。ユーザIDは、例えば、アルファベット及び数字の少なくとも一方によって構成される。
加えて、後述するように、情報処理システムSにおいては、クレジットカードに入会する(新たなレジットカード番号が入会者に付与される)と同時に、特典情報(いわゆるポイント等と呼ばれ、金銭的ないし経済的価値を有するもの)を、事業者側および/またはクレジットカード会社を付与することができる。この結果、クレジットカードがない状態で買い物を行った際であっても、当該特典を受けることができる。
【0015】
仲介サーバ10は、クレジットカード番号とユーザIDとを紐づけて記憶するユーザ情報データベースを備えているサーバである。クレジットカード番号は、ユーザによるクレジットカード番号の生成の申し込みによって生成される、決済を行うための番号である。
【0016】
決済サーバ30は、クレジットカード番号を生成するサーバである。決済サーバ30は、クレジットカード会社が管理するサーバである。決済サーバ30は、仲介サーバから送信されたクレジットカード番号を用いて決済処理を行う。
【0017】
ユーザ端末40は、クレジットカードの生成の申し込みを行うために、ユーザによって使用されるスマートフォン、タブレットPC等の情報処理装置である。ユーザ端末40は、ユーザによる操作に応じて、少なくとも申込情報の入力を受け付ける。申込情報は、ユーザ端末40のユーザに対してクレジットカード番号を生成するための審査に用いられる情報であって、少なくともユーザIDを含んでいる。ユーザIDは、商品又はサービスを提供する事業者がユーザ端末40のユーザに付与した、ユーザを一意に識別するための情報である。ユーザ端末40は、ユーザIDを用いた決済を行う際に、店舗端末50に読み込ませるための二次元コード(例えばQRコード(登録商標))の表示、クレジットカード番号を用いた商取引の要求を受け付けるためのオブジェクトの表示、又は店舗端末50に表示された二次元コードの読取を行う。
【0018】
店舗端末50は、事業者が管理し、事業者に紐づくスマートフォン又はタブレットPCであって、事業者が運営する実店舗に設けられ、当該事業者の従業員等(例えば接客や会計担当の店員など)によって使用される。店舗端末50は、ユーザ端末40に読み込ませるための二次元コードの表示、又はユーザ端末40に表示された二次元コードの読取を行う。
【0019】
事業者サーバ90は、店舗端末50を管理する事業者が管理・運営するものであって、ユーザ端末40と通信を行い、ユーザ端末40にて実行されるアプリケーションプログラムの動作を制御する。ユーザ端末と仲介サーバ10や決済サーバ30とのやり取りは、必ず事業者サーバ90を介して行われる。換言すると、前記アプリケーションプログラムを実行し、クレジットカードの申込や決済に係る処理についての情報をやりとりする際、ユーザ端末40のアクセス先は常に事業者サーバ90となる。後述するように、事業者サーバ90は、クレジットカード番号が発行されると、アプリケーションプログラムの決済機能を活性化する。
【0020】
<基本的機能>
図2は、情報処理システムSの基本的な機能構成を例示する図である。
情報処理システムSは、受付手段201、生成手段202、記憶手段203、読取手段204、読取手段205、取得手段206、決済手段207、生成手段208、制御手段209、制御手段210、制御手段211、制御手段212、制御手段213、及び制御手段214を有する。
記憶手段203、取得手段206、及び制御手段209は、仲介サーバ10に実装される。生成手段202、決済手段207、及び制御手段210は、決済サーバ30に実装される。受付手段201、読取手段204、及び制御手段211は、ユーザ端末40に実装される。読取手段205、及び制御手段212は、店舗端末50に実装される。
【0021】
まず、仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段206は、記憶手段203から、ユーザ情報データベースに記憶されている情報を取得する。制御手段209は、各種の制御を行う。
【0022】
続いて、決済サーバ30における機能を説明する。生成手段202は、ユーザ端末40にて入力された申込情報を用いて、クレジットカード番号を生成(発行)する。決済手段207は、仲介サーバ10から取得されたクレジットカード番号を用いて決済処理を行う。制御手段210は、各種の制御を行う。
【0023】
続いて、ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段201は、ユーザによる操作に基づいて、申込情報の入力を受け付ける。読取手段204は、店舗端末50に表示されている二次元コードを読み取る。制御手段211は、各種の制御を行う。
【0024】
続いて、店舗端末50における機能を説明する。読取手段205は、ユーザ端末40に表示されている二次元コードを読み取る。制御手段212は、各種の制御を行う。
【0025】
続いて、事業者サーバ90における機能を説明する。アプリ制御手段291は、ユーザ端末40にて実行されるアプリの動作内容を制御する。特典管理手段は、決済サーバが発行するクレジットカードに新たに入会した場合に入会者に与えられる特典(特典を付与しない場合も含む)の内容や付与方法を決定する。通信手段292、通信手段294,通信手段295は、それぞれ、ユーザ端末40,決済サーバ、仲介サーバ10と各種情報の授受を行う。
【0026】
図3~
図7を用いて、情報処理システムSの機能構成例をより詳細に説明する。
情報処理システムSが行う処理は、大きく分けると、クレジットカードの利用の申込処理、及び、決済処理の2つに分けられる。決済処理は、CPM方式、静的MPM方式、及び動的MPM方式の3つの方式に分けられる。
図3に例示する機能構成図が、クレジットカードの利用の申込処理に対応する。
図4に例示する機能構成図が、CPM方式の決済処理に対応する。
図5に例示する機能構成図が、静的MPM方式の決済処理に対応する。
図6に例示する機能構成図が、動的MPM方式の決済処理に対応する。
図7に例示する機能構成図が、クレジットカードの利用の申込処理の変形例に対応する。
図3~
図7に示す機能図は、それぞれ、後述する
図13、
図16、
図18、
図20、及び
図22に示すシーケンス図に対応している。
【0027】
<クレジットカードの即時利用申込の処理に係る機能>
図3は、情報処理システムSの機能構成を例示する図であり、後述する
図13に示すシーケンス図に示す、クレジットカードの即時利用申込の処理に係る動作に対応している。
情報処理システムSは、記憶手段203、活性化手段340、受付手段341、通信手段342、通信手段330、通信手段331、取得手段303、生成手段304、送信手段305、取得手段306、通知手段307、取得手段308、送信手段309、生成手段310、記憶制御手段311、送信手段312、取得手段313、登録手段314、通知手段315、取得手段316、要求手段317、取得手段318、生成手段319、送信手段320、取得手段321、及び活性化手段322を有する。
記憶手段203、取得手段306、取得手段313、登録手段314、通知手段315、取得手段318、生成手段319、及び送信手段320は、仲介サーバ10に実装される。
取得手段303、生成手段304、送信手段305、通知手段307、及び送信手段309は、決済サーバ30に実装される。
通信手段330、通信手段331、取得手段308、生成手段310、記憶制御手段311、送信手段312、取得手段316、要求手段317、取得手段321、及び活性化手段322は、事業者サーバ90に実装される。
活性化手段340、受付手段341、及び通信手段342は、ユーザ端末40に実装される。
【0028】
仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段306は、決済サーバ30から送信されたユーザID及びクレジットカード番号を取得する。取得手段313は、ユーザ端末40から、ユーザIDを受信する。登録手段314は、ユーザ端末40からクレジットカード番号ではなくユーザIDを取得して行われる決済を行う仕組み(以下、ナンバーレス決済という)を利用するためのユーザ登録を実行する。通知手段315は、ユーザ端末40に、ユーザ登録が完了した旨を通知する。取得手段318は、ユーザ端末40から、認可コードの要求を取得する。生成手段319は、ユーザ端末40からの要求に応じて、認可コードを生成する。また、生成手段319は、ユーザ端末40からの要求に応じて、アクセストークンを生成する。送信手段320は、ユーザ端末40に、認可コードを送信する。また、送信手段320は、ユーザ端末40に、アクセストークンを送信する。認可コードおよびアクセストークンの交換は、店舗端末50を用いてQRコードによる決済を行うために必要な処理である。
【0029】
決済サーバ30における機能を説明する。取得手段303は、ユーザ端末40から送信された申込情報を取得する。生成手段304は、ユーザ端末40から取得された申込情報に基づいて、クレジットカード番号を生成する。送信手段305は、仲介サーバ10に、申込情報に含まれるユーザID、及び、生成されたクレジットカード番号を送信する。通知手段307は、ユーザ端末40に、ユーザがクレジットカード番号の生成に係る審査に通過し、クレジットカード番号が生成された旨を通知する。
【0030】
ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段341は、ユーザによる操作に基づいて、申込情報の入力を受け付ける。通信手段342は、入力された申込情報を事業者サーバ90に送信する。また、通信手段342は、ユーザがクレジットカード番号の生成に係る審査に通過し、クレジットカード番号が生成された旨の通知を事業者サーバ90から取得する。活性化手段340は、事業者サーバ90からの指示に基づいて、ユーザ端末40にて実行されるアプリケーションプログラム(以下、アプリという)の決済機能を活性化する。なお、アプリとは、OS(オペレーティングシステム)から直接呼び出されるいわゆるネイティブアプリであってもよいし、ブラウザ等の他のアプリ上で動作するいわゆるノンネイティブアプリであってもよい。要するに、ユーザ端末40にて動作するプログラムであればよい。
【0031】
事業者サーバ90における機能を説明する。通信手段330は、ユーザ端末40から申込情報を受信するとともに、ユーザがクレジットカード番号の生成に係る審査に通過し、クレジットカード番号が生成された旨の通知をユーザ端末40に送信する。アプリの決済機能を活性化させるための指示をユーザ端末40に送信する。通信手段342は、ユーザ端末40から受信した申込情報を事業者サーバ90に送信する。取得手段308は、ユーザがクレジットカード番号の生成に係る審査に通過し、クレジットカード番号が生成された旨の通知を決済サーバ30から取得する。生成手段310は特典情報を生成する。記憶制御手段311は、ユーザID及び特典情報を対応付けて記憶する。記憶された情報は、さらにユーザ端末40に送信されユーザ端末40の記憶部に記憶されてもよい。特典情報は、アプリの実行時に、必要に応じて(例えば決済時などにおいて)ユーザ端末または事業者サーバによって読み出される。送信手段312は、仲介サーバ10に、ユーザID及び特典情報を送信する。取得手段316は、仲介サーバ10から、ユーザ登録が完了した旨の通知を取得する。要求手段317は、仲介サーバ10に、アクセストークンを取得するための認可コードを要求する。また、要求手段317は、仲介サーバ10に、アクセストークンを要求する。取得手段321は、仲介サーバ10から、認可コードを取得する。また、取得手段321は、仲介サーバ10から、アクセストークンを取得する。活性化手段322は、ユーザ端末40において実行されるアプリの決済機能を活性化する。
【0032】
<クレジットカードの即時利用申込の処理に係る機能>
図4は、
図3に引き続き、情報処理システムSの機能構成を例示する図である。
図4は、
図16に示すクレジットカードの即時利用申込の処理シーケンス図に対応している。
情報処理システムSは、記憶手段203、受付手段401、要求手段402、取得手段403、生成手段404、表示制御手段405、表示制御手段405、読取手段407、受付手段408、要求手段409、取得手段410、取得手段411、送信手段412、取得手段413、決済手段414、通知手段415、取得手段416、通知手段417、取得手段418、表示制御手段419、及び表示手段420を有する。
記憶手段203、取得手段403、生成手段404、表示制御手段405、取得手段410、取得手段411、送信手段412、取得手段416、通知手段417、及び表示制御手段419は、仲介サーバ10に実装される。取得手段413、決済手段414、及び通知手段415は、決済サーバ30に実装される。受付手段401、要求手段402、取得手段403、及び表示手段420は、ユーザ端末40に実装される。読取手段407、受付手段408、要求手段409、及び取得手段418は、店舗端末50に実装される。
【0033】
まず、仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段403は、ユーザ端末40から、QRコード(登録商標)の生成の要求を取得する。このとき、取得手段403は、ユーザ端末40から、ユーザIDを取得する。生成手段404は、ユーザ端末40から送信されたユーザID及び支払情報を用いて、QRコードを生成する。表示制御手段405は、ユーザ端末40にQRコードを表示する制御を行う。このとき、表示制御手段405は、ユーザ端末40にQRコードを送信する。取得手段410は、店舗端末50から、決済の実行の要求を取得する。このとき、取得手段410は、店舗端末50から、金額情報、事業者識別情報、ユーザID、及び支払情報を取得する。取得手段411は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、店舗端末50から送信されたユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。
送信手段412は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を送信する。金額情報は、支払指示に係る商品又はサービスの購入額を含んでいる。取得手段416は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。通知手段417は、店舗端末50に、決済が完了した旨を通知する。表示制御手段419は、ユーザ端末40に、決済が完了した旨を示す画面(以下、決済完了画面という)を表示する制御を行う。このとき、表示制御手段419は、ユーザ端末40に、決済完了画面のデータを送信する。
【0034】
続いて、決済サーバ30における機能を説明する。取得手段413は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。決済手段414は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。通知手段415は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。
【0035】
続いて、ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段401は、ユーザによる操作に基づいて、商取引に係る支払の指示を受け付ける。要求手段402は、仲介サーバ10に、店舗端末50に読み込ませるためのQRコードの生成を要求する。このとき、要求手段402は、仲介サーバ10にユーザIDを送信する。表示制御手段405は、仲介サーバ10から送信されたQRコードを表示する。表示手段420は、決済サーバ30から送信された決済完了画面を表示する。
【0036】
続いて、店舗端末50における機能を説明する。読取手段407は、ユーザ端末40に表示されているQRコードを読み取る。受付手段408は、店舗端末50の操作者による操作に基づいて、金額情報の入力を受け付ける。要求手段409は、仲介サーバ10に、決済の実行を要求する。このとき、要求手段409は、仲介サーバ10に、金額情報、事業者識別情報、及び、読み取られたQRコードに含まれている情報の一部であるユーザID及び支払情報を送信する。取得手段418は、仲介サーバ10から、決済が完了した旨の通知を取得する。
【0037】
図5は、
図4に引き続き、情報処理システムSの機能構成を例示する図である。
図5は、
図18に示すシーケンス図に対応している。情報処理システムSは、記憶手段203、受付手段501、読取手段502、送信手段503、取得手段504、通知手段505、取得手段506、受付手段507、認証手段508、要求手段509、取得手段510、取得手段511、送信手段512、取得手段513、決済手段514、通知手段515、取得手段516、表示制御手段517、及び表示手段518を有する。記憶手段203、取得手段504、通知手段505、取得手段510、取得手段511、送信手段512、取得手段516、及び表示制御手段517は、仲介サーバ10に実装される。取得手段513、決済手段514、及び通知手段515は、決済サーバ30に実装される。受付手段501、読取手段502、送信手段503、取得手段506、受付手段507、認証手段508、要求手段509、及び表示手段518は、ユーザ端末40に実装される。
【0038】
まず、仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段504は、ユーザ端末40から、事業者識別情報を取得する。通知手段505は、ユーザ端末40に、ユーザ端末40におけるQRコードの読取が正常に完了した旨を通知する。取得手段510は、ユーザ端末40から、決済の実行の要求を取得する。このとき、取得手段510は、ユーザ端末40からユーザID及び支払情報を取得する。取得手段511は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、ユーザ端末40から送信されたユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。送信手段512は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を送信する。取得手段516は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。表示制御手段517は、ユーザ端末40に、決済完了画面を表示する制御を行う。このとき、表示制御手段517は、ユーザ端末40に、決済完了画面のデータを送信する。
【0039】
続いて、決済サーバ30における機能を説明する。取得手段513は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。決済手段514は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。通知手段515は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。
【0040】
続いて、ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段501は、ユーザによる操作に基づいて、商取引に係る支払の指示を受け付ける。読取手段502は、事業者識別情報を含んでいるQRコードを読み取る。送信手段503は、仲介サーバ10に、QRコードを読み取って得られた事業者識別情報を送信する。取得手段506は、仲介サーバ10から、ユーザ端末40がQRコードの正常な読取が完了した旨の通知を取得する。受付手段507は、ユーザによる操作に基づいて、金額情報の入力を受け付ける。認証手段508は、決済を行おうとしている人物がユーザ本人であることを確認するため、アプリにおいてユーザ認証を行う。要求手段509は、仲介サーバ10に、決済の実行を要求する。このとき、要求手段509は、仲介サーバ10にユーザID及び支払情報を送信する。表示手段518は、仲介サーバ10から送信された決済完了画面を表示する。
【0041】
図6および
図7は、
図5に引き続き、情報処理システムSの機能構成を例示する図である。
図6は、
図20に示すシーケンス図に対応している。
情報処理システムSは、記憶手段203、送信手段601、取得手段602、生成手段603、表示制御手段604、表示手段605、受付手段606、読取手段607、送信手段608、取得手段609、表示制御手段610、表示手段611、認証手段612、要求手段613、取得手段614、取得手段615、送信手段616、取得手段617、決済手段618、通知手段619、取得手段620、表示制御手段621、表示手段622、及び表示手段623を有する。記憶手段203、取得手段602、生成手段603、表示制御手段604、取得手段609、表示制御手段610、取得手段614、取得手段615、送信手段616、取得手段620、及び表示制御手段621は、仲介サーバ10に実装される。取得手段617、決済手段618、及び通知手段619は、決済サーバ30に実装される。受付手段606、読取手段607、送信手段608、表示手段611、認証手段612、要求手段613、及び表示手段623は、ユーザ端末40に実装される。送信手段601、表示手段605、及び表示手段622は、店舗端末50に実装される。
【0042】
まず、仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段602は、店舗端末50から、事業者識別情報及び金額情報を取得する。生成手段603は、店舗端末50から送信された事業者識別情報及び金額情報を用いて、QRコードを生成する。表示制御手段604は、店舗端末50にQRコードを表示する制御を行う。このとき、表示制御手段604は、店舗端末50にQRコードを送信する。取得手段609は、事業者サーバ90を介して、ユーザ端末40から、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。表示制御手段610は、事業者サーバ90を介して、ユーザ端末40に金額情報を表示する制御を行う。言い換えれば、表示制御手段610は、ユーザ端末40におけるQRコードの読取が正常に完了したことを通知する。取得手段614は、事業者サーバ90を介して、ユーザ端末40から、決済の実行の要求を取得する。取得手段615は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、事業者サーバ90から送受信したユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。送信手段616は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、支払情報を送信する。取得手段620は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。表示制御手段621は、店舗端末50に決済完了画面を表示する制御を行う。また、表示制御手段621は、事業者サーバ90を介してユーザ端末40に決済完了画面を表示する制御を行う。
【0043】
続いて、決済サーバ30における機能を説明する。取得手段617は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号及び金額情報を取得する。決済手段618は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。通知手段619は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。
【0044】
続いて、ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段606は、ユーザによる操作に基づいて、商取引に伴う代金の支払の指示を受け付ける。読取手段607は、店舗端末50に表示されたQRコードを読み取る。送信手段608は、仲介サーバ10に、支払情報、及び、読み取られたQRコードに含まれている金額情報及び事業者識別情報を送信する。表示手段611は、金額情報を表示する。認証手段612は、決済を行おうとしている人物がユーザ本人であることを確認するため、アプリにおいてユーザ認証を行う。要求手段613は、仲介サーバ10に、決済の実行を要求する。このとき、要求手段613は、仲介サーバ10にユーザIDを送信する。表示手段623は、仲介サーバ10から送信された決済完了画面を表示する。
【0045】
続いて、店舗端末50における機能を説明する。送信手段601は、仲介サーバ10に、事業者識別情報及び金額情報を送信する。表示手段605は、仲介サーバ10から送信されたQRコードを表示する。表示手段622は、仲介サーバ10から送信された決済完了画面を表示する。
【0046】
図8は、仲介サーバ10のハードウェア構成を例示する図である。仲介サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、ストレージ13、及び通信IF(Interface)14を有するコンピュータ装置である。CPU11は、プログラムを実行して各種の演算を行い、仲介サーバ10の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ12は、CPU11がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ13は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF14は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0047】
この例において、ストレージ13は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおける仲介サーバ10として機能させるためのプログラム(以下「仲介サーバプログラム」という)を記憶する。CPU11が仲介サーバプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に、
図2~
図7に示した機能が実装される。CPU11が仲介サーバプログラムを実行している状態において、メモリ12及びストレージ13の少なくとも一方が記憶手段203の一例であり、CPU11が、取得手段206、制御手段209、登録手段314、生成手段319、生成手段404、取得手段411、取得手段511、生成手段603、及び取得手段615の一例であり、通信IF14が、取得手段306、取得手段313、通知手段315、取得手段318、送信手段320、取得手段403、表示制御手段405、取得手段410、送信手段412、取得手段416、通知手段417、表示制御手段419、取得手段504、通知手段505、取得手段510、送信手段512、取得手段516、表示制御手段517、取得手段602、表示制御手段604、取得手段609、表示制御手段610、取得手段614、送信手段616、取得手段620、表示制御手段621、及び取得手段708の一例である。
【0048】
図9は、決済サーバ30のハードウェア構成を例示する図である。決済サーバ30は、CPU(Central Processing Unit)31、メモリ32、ストレージ33、及び通信IF(Interface)34を有するコンピュータ装置である。CPU31は、プログラムを実行して各種の演算を行い、決済サーバ30の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ32は、CPU31がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ33は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF34は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0049】
この例において、ストレージ33は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおける決済サーバ30として機能させるためのプログラム(以下「決済サーバプログラム」という)を記憶する。CPU31が決済サーバプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図2~
図7の機能が実装される。CPU31が決済サーバプログラムを実行している状態において、CPU31が、生成手段202、決済手段207、制御手段210、生成手段304、決済手段414、決済手段514、及び決済手段618の一例であり、通信IF34が、取得手段303、送信手段305、通知手段307、送信手段309、取得手段413、通知手段415、取得手段513、通知手段515、取得手段617、通知手段619、及び取得手段710の一例である。
【0050】
図10は、ユーザ端末40のハードウェア構成を例示する図である。ユーザ端末40は、CPU(Central Processing Unit)41、メモリ42、ストレージ43、通信IF(Interface)44、入力部45、及びディスプレイ46を有するコンピュータ装置である。CPU41は、プログラムを実行して各種の演算を行い、ユーザ端末40の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ42は、CPU41がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ43は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF44は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。入力部45は、キーボード、マウス、又はタッチパネルなどで構成される操作部であり、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。ディスプレイ46は、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイで構成され、画像又は文字を出力する。
【0051】
この例において、ストレージ43は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるユーザ端末40として機能させるためのプログラム(以下「ユーザ端末プログラム」という)を記憶する。CPU41がユーザ端末プログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図2~
図7の機能が実装される。CPU41がサーバプログラムを実行している状態において、CPU41が、受付手段201、読取手段204、制御手段211、受付手段301、記憶制御手段311、活性化手段322、受付手段401、受付手段501、読取手段502、受付手段507、認証手段508、受付手段606、読取手段607、認証手段612、及び受付手段701の一例であり、通信IF44が、送信手段302、取得手段308、生成手段310、送信手段312、取得手段316、要求手段317、取得手段321、要求手段402、送信手段503、取得手段506、要求手段509、送信手段608、表示手段611、要求手段613、及び送信手段702の一例であり、ディスプレイ46が、表示制御手段405、表示手段420、表示手段518、及び表示手段623の一例である。
【0052】
図11は、店舗端末50のハードウェア構成を例示する図である。店舗端末50は、CPU(Central Processing Unit)51、メモリ52、ストレージ53、通信IF(Interface)54、入力部55、及びディスプレイ56を有するコンピュータ装置である。CPU51は、プログラムを実行して各種の演算を行い、店舗端末50の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ52は、CPU51がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ53は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF54は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。入力部55は、キーボード、マウス、又はタッチパネルなどで構成される操作部であり、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。ディスプレイ56は、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイで構成され、画像又は文字を出力する。
【0053】
この例において、ストレージ53は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおける店舗端末50として機能させるためのプログラム(以下「店舗端末プログラム」という)を記憶する。CPU51が店舗端末プログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図2、
図4及び
図6の機能が実装される。CPU51がサーバプログラムを実行している状態において、CPU51が、読取手段205、制御手段212、読取手段407、受付手段408、の一例であり、通信IF54が、要求手段409、取得手段418、及び送信手段601の一例であり、ディスプレイ56が、表示手段605、及び表示手段622の一例である。
【0054】
図12は、事業者サーバ90のハードウェア構成を例示する図である。事業者サーバ90は、CPU(Central Processing Unit)91、メモリ92、ストレージ93、及び通信IF(Interface)94を有するコンピュータ装置である。CPU91は、プログラムを実行して各種の演算を行い、事業者サーバ90の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ92は、CPU91がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ93は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF94は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0055】
この例において、ストレージ93は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおける事業者サーバ90として機能させるためのプログラムを記憶する。CPU91がこのプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図2ないし6に示す各機能が実装される。CPU91がプログラムを実行している状態において、CPU91が、アプリ制御手段291、特典管理手段293、活性化手段322、表示制御手段421、表示制御手段422、表示制御手段534、表示制御手段632、表示制御手段634等の一例である。
【0056】
2.動作
2.1 即時利用申込処理
図13は、クレジットカードの即時利用申込処理を例示するシーケンス図である。
図14においては、クレジットカード番号が生成されてから物理的なカード(いわゆるプラスティックカード)がユーザに届く前に、そのクレジットカード番号を利用した商取引を行うための申込処理を説明する。
【0057】
まず、ステップS1401において、ユーザ端末40の受付手段301は、ユーザによる操作に基づいて、申込情報の入力を受け付ける。具体的には、
図14Aに示すように、ユーザは、ユーザ端末40のOSの制御の下で表示されるホーム画面から、予めユーザ端末40にインストールしておいた「xxxストア」を提供する小売事業者が提供するアプリを選択して起動させる。続いて、必要に応じてIDやパスワード等の入力といった所定のログイン操作を行うと、事業者サーバ90との間で通信が行われ、
図14Bに示すトップページ画面がユーザ端末40に表示される。この画面は事業者サーバ90によって生成されるものであり、クレジットカードの入会を受け付けるためのオブジェクトOB21が配置されている。クレジットカードに入会したいと考えたユーザがOB21をタップ操作すると、その操作情報が事業者サーバ90へ送信され、
図14Cに示す画面がユーザ端末40に表示される。この画面は、クレジットカードの入会にあたり、決済サーバ30を管理するカード発行会社によって規定された入力フォームであり、カードの入会審査に必要な情報を入力するためのフィールドOB32を含む。
【0058】
図13に戻り、ユーザは必要な情報を入力してオブジェクトOB31をタップすると、入力された情報が事業者サーバ90に送信される(S1402A)。
ステップS1402Bにおいて、事業者サーバ90の通信手段331は、受信した申込情報をユーザIDが含まれていない場合はユーザIDを付加して申込情報として、決済サーバ30に送信する。決済サーバ30の取得手段303は、当該申込情報を取得する。
【0059】
ステップS1403において、決済サーバ30の生成手段304は、取得した申込情報を用いて審査を行い、当該審査を通過した場合に、当該ユーザに対してクレジットカード番号を生成する。ステップS1404において、決済サーバ30の送信手段305は、ステップS1402Bにおいて取得されたユーザID、及び、ステップS1403において生成されたクレジットカード番号を仲介サーバ10に送信する。仲介サーバ10の送信手段305は、決済サーバ30から、ユーザID及びクレジットカード番号を取得する。
【0060】
ステップS1405において、仲介サーバ10の記憶手段203は、ユーザ情報データベースに、ステップS1404において取得されたユーザID及びクレジットカード番号を対応付けて記憶する。
【0061】
図15は、ユーザ情報データベースを例示する図である。ユーザ情報データベースは、ユーザID1501、クレジットカード番号1502、及びユーザID決済フラグ1503で構成されている。ユーザ情報データベースは、ユーザID1501、クレジットカード番号1502、及びユーザID決済フラグ1503を対応付けて記憶している。ユーザID1501は、ステップS1401において入力を受け付けたユーザIDである。クレジットカード番号1502は、ステップS1403において生成されたクレジットカード番号である。ユーザID決済フラグ1503は、クレジットカード番号1502と対応付けられたユーザID1501を用いた決済を行うことと示すフラグである。例えば、ユーザID決済フラグ1503が「ON」の場合、ユーザID1501を用いた決済が可能であって、ユーザID決済フラグ1503が「OFF」の場合、ユーザID1501を用いた決済は行えない。ステップS1405の時点では、ユーザID決済フラグ1503は「OFF」として記憶されている。
【0062】
図13に戻り、ステップS1406Aにおいて、決済サーバ30の通知手段307は、クレジットカード番号を生成するための審査を通過した旨、及び、クレジットカード番号が生成された旨を事業者サーバ90に通知する。そして、事業者サーバ90は、クレジットカード番号を生成するための審査を通過した旨、及び、クレジットカード番号が生成された旨をユーザ端末40に通知する(ステップS1406B)。
【0063】
ステップS1408において、事業者サーバ90の生成手段310は、特典情報を生成する。特典情報とは、クレジットカード番号の生成に伴ってユーザに付与されるものであって、事業者における商取引においてクレジットカードを用いて決済を行うことで利用できる特典を示す情報である。
【0064】
特典情報は、例えば、商取引における支払いで用いることができるポイントなどである。ここで、特典情報の内容は、クレジットカード番号が生成されてからの経過期間に基づいて定められてもよい。例えば、特典情報の内容は、クレジットカード番号が生成されてから所定期間(例えば30日間)において利用可能なポイントとして規定することができる。あるいは、クレジットカード番号が生成されてから所定期間のみポイント数を加算する。
あるいは、特典情報の内容は、カード発行後に当該カードを用いて行った商取引の回数に基づいて規定してもよい。例えば、特典情報の内容は、生成されたクレジットカード番号を用いて初めて行う商取引時のみ(あるいは初回から所定回に限って)利用可能であると定めてもよい。換言すると、特典情報に有効期限を設定してもよい。
【0065】
特典情報の内容、特典情報の生成(あるいは削除)のタイミング、有効期限(換言すると特典情報の有効化/無効化処理)、その他の特典情報の仕様は、事業者が独自に設定することができる。設定された仕様は事業者サーバ90に記憶され、必要に応じてユーザ端末40への通知およびユーザ端末40への記憶が行われてもよい。
あるいは、上述した特典情報の内容その他の仕様は、決済サーバ30において決定されてもよい。この場合、決定した特典情報の内容その他の仕様についての情報、審査に通過してクレジットカードが番号されると同時に、事業者サーバ90へ通知される。
【0066】
また、事業者あるいはクレジットカードの発行者がユーザに対して付与した特典情報をどのように利用するかは、任意である。要するに、ユーザが少なくとも当該事業者が提供する商取引サービスを利用する際において、ユーザが明示的に指定することによってまたはユーザが認識することなく自動的に、当該特典情報を利用できるように、事業者はアプリの動作または店舗端末50の動作を制御すればよい。
【0067】
特典情報は、事業者サーバ90からユーザ端末40に送信されてユーザ端末40に記憶されてもよいし、事業者サーバ90のみが保有してもよい。要するに、少なくともアプリを起動して商取引を行う際に事業者サーバ90とユーザ端末40とが情報をやり取りして、ユーザが当該特典情報の通知の受取りや利用を行うことができればよい。
ステップS1409において、事業者サーバ90の送信手段312は、仲介サーバ10に、ユーザID及び特典情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段313は、事業者サーバ90から、ユーザID及び特典情報を取得する。
【0068】
ステップS1410において、仲介サーバ10の登録手段314は、ステップS1409において送信されたユーザID及び特典情報を用いて、ユーザ登録を実行する。ここで実行されるユーザ登録は、ユーザID及びクレジットカード番号を対応付けて記憶する仲介サーバ10を用いた決済処理を行うための登録である。このとき、ユーザ情報データベースのユーザID決済フラグがONに書き換えられる。ステップS1411において、仲介サーバ10の通知手段315は、ユーザ端末40に、ユーザ登録が完了した旨を通知する。事業者サーバ90の取得手段316は、仲介サーバ10から、ユーザ登録が完了した旨の通知を取得する。
【0069】
続いて、事業者サーバ90と仲介サーバ10との間で、後述するQRコードを用いた決済を行うための準備作業を行う。具体的には、まず、ステップS1412において、事業者サーバ90の要求手段317は、仲介サーバ10に、仲介サーバ10からアクセストークンを取得するための認可コードを要求する。仲介サーバ10の取得手段318は、ユーザ端末40から、認可コードの要求を取得する。ステップS1413において、仲介サーバ10の生成手段319は、認可コードを生成する。ステップS1414において、仲介サーバ10の送信手段320は、ユーザ端末40に、ステップS1413において生成された認可コードを送信する。事業者サーバ90の取得手段321は、仲介サーバ10から、認可コードを取得する。
【0070】
ステップS1415において、事業者サーバ90の要求手段317は、仲介サーバ10に、アクセストークンを要求する。仲介サーバ10の取得手段318は、アクセストークンの要求を取得する。ステップS1416において、仲介サーバ10の生成手段319は、アクセストークンを生成する。ステップS1417において、仲介サーバ10の送信手段320は、ユーザ端末40に、ステップS1416において生成されたアクセストークンを送信する。事業者サーバ90の取得手段321は、仲介サーバ10からアクセストークンを取得する。
【0071】
ステップS1418Aおよび/またはS1418Aにおいて、事業者サーバ90の活性化手段322および/またはユーザ端末40の活性化手段340は、ユーザ端末40において実行されるアプリの決済機能を活性化する。決済機能の活性化とは、アプリに備えられているナンバーレス決済の機能をユーザ端末40において利用できるようにすることであり、ユーザ端末40および事業者サーバ90の少なくともいずれか一方において実行されるものであればよい。
以下、ナンバーレス決済として、QRコードその他のいわゆるコード決済とユーザID決済(QRコード等を用いない決済)とに分類して説明する。ただし、本発明に係るシステムは、任意の決済方法に適用することができる。
【0072】
QRコード決済とは、例えば、QRコードの生成又は読取を用いた決済方法であって、主に事業者の実店舗において実行される決済方法である。ユーザID決済とは、例えば、クレジットカード番号に対応付けられたユーザIDを用いた決済方法であって、主に、いわゆるオンライン販売(EC(E-commerce)サイトを用いた商取引)の際に採用される決済方法である。決済機能とは、例えば、決済処理を行うためのQRコードを表示する機能、決済処理を行うためのQRコードを読み取る機能、又はユーザに決済方法としてユーザID決済を指定させるためのボタンその他のオブジェクトをユーザ端末40の画面上に表示する機能である。
【0073】
2.2 決済処理
図16、
図18、及び
図20は、それぞれ、QRコードを用いた決済処理を例示するシーケンス図である。なお、
図16、
図18、及び
図20に示すいずれの例においても、最終的に仲介サーバ10に決済の実行を要求する点で共通する。決済サーバ30は、決済の実行の要求を取得した仲介サーバ10から、クレジットカード番号などの決済に必要な情報を取得し、決済を実行する。
【0074】
2.2.1 CPM方式による決済処理
図16に例示される決済処理は、いわゆるCPM(Consumer-Presented Mode)方式による決済処理に相当する。CPM方式による決済処理とは、店舗端末50がユーザ端末40に表示されたQRコードを読み取ることによって行われる決済処理である。
【0075】
まず、ステップS1601において、ユーザ端末40の受付手段401は、ユーザによる操作に基づいて、商取引における支払の指示を受け付ける。具体的には、ユーザによる操作に基づいて、支払情報の入力を受け付ける。
図17Aは、ユーザ端末40に表示される支払の指示を受け付けるための画面の例である。この画面において、ユーザは、購入した商品の決済を行うべく、オブジェクトOB41をタップ操作する。ここで、支払情報とは、支払回数又は支払のタイミングに係る情報である。支払回数又は支払のタイミングに係る情報とは、例えば、一括払い、分割払い、又はリボ払いなどである。
【0076】
ステップS1602AおよびS1602Bにおいて、ユーザ端末40の要求手段402は、事業者サーバ90の通信手段423を介して、店舗端末50に読み込ませるためのQRコードの生成を仲介サーバ10に要求する。このとき、要求手段402は、事業者サーバ90に、ユーザID及び支払情報を送信する。ユーザIDは、例えば、アプリに記憶されている。又は、ユーザIDは、ステップS1601において支払の指示を受け付けたときに、ユーザによる操作に基づいて入力されてもよい。仲介サーバ10の取得手段403は、事業者サーバ90から、QRコードの生成の要求を取得する。
【0077】
ステップS1603において、仲介サーバ10の生成手段404は、ステップS1602において送信されたユーザID及び支払情報を含むQRコードを生成する。ステップS1604AおよびS1604Bにおいて、仲介サーバ10の表示制御手段405は、事業者サーバ90を介してユーザ端末40に、ステップS1603において生成されたQRコードを表示する制御を行う。このとき、表示制御手段405は、ユーザ端末40に、事業者サーバ90を介してQRコードのデータを送信する。ステップS1605において、ユーザ端末40の表示制御手段405は、事業者サーバ90から受信したQRコードを表示する。
【0078】
図17Bは、ユーザ端末40におけるQRコード表示画面を例示する。この画面には、発行されたクレジットカード(「○○カード」)に紐づいたQRコードを用いた決済を行うことを示し、ユーザに店舗端末50にQRコードを読み取らせるよう促すため、それぞれオブジェクトOB42およびOB43が表示されている。
【0079】
図16に戻り、ステップS1606において、店舗端末50の読取手段407は、ユーザ端末40に表示されているQRコードを読み取る。ステップS1607において、店舗端末50の受付手段408は、事業者による操作に基づいて、金額情報の入力を受け付ける。ステップS1608において、店舗端末50の要求手段409は、仲介サーバ10に、決済の実行を要求する。このとき、要求手段409は、仲介サーバ10に、金額情報、事業者識別情報、及び、読み取られたQRコードに含まれている情報の一部であるユーザID及び支払情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段410は、店舗端末50から、決済の実行の要求を取得する。このとき、取得手段410は、店舗端末50から、金額情報、事業者識別情報、ユーザID、及び支払情報を取得する。
【0080】
ステップS1609において、仲介サーバ10の取得手段411は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、店舗端末50から送信されたユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。ステップS1610において、仲介サーバ10の送信手段412は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を送信する。決済サーバ30の取得手段413は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。
【0081】
ステップS1611において、決済サーバ30の決済手段414は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。例えば、支払情報が一括払いを示している場合、クレジットカード番号を用いて、一括払いで決済が行われる。ステップS1612において、決済サーバ30の通知手段415は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。仲介サーバ10の取得手段416は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。ステップS1613において、仲介サーバ10の通知手段417は、店舗端末50に、決済が完了した旨を通知する。店舗端末50の取得手段418は、仲介サーバ10から、決済が完了した旨の通知を取得する。
【0082】
ステップS1614AおよびS1614Bにおいて、仲介サーバ10の表示制御手段419は、事業者サーバ90を介してユーザ端末40に、決済完了画面を表示する制御を行う。具体的には、事業者サーバ90は、表示制御手段419から受信した情報に基づいて決済完了画面を生成し、ユーザ端末40へ表示画面のデータを送信する。この結果、ステップS1615において、表示手段420は、
図17Cに示すような、決済完了および決済額を示すオブジェクトOB44を含む決済完了画面が表示する。
【0083】
2.2.2 静的MPM方式による決済処理
図18に例示される決済処理は、いわゆる静的MPM(Merchant-Presented Mode)方式による決済処理に相当する。MPM方式による決済処理とは、ユーザ端末40が、事業者が管理するQRコードを読み取ることによって行われる決済処理である。静的MPM方式による決済処理とは、時間経過又は商取引ごとによって変化することがないQRコードを用いた決済処理を指す。静的MPM方式による決済処理においては、QRコードを商取引ごとに生成する必要がないというメリットがある一方、QRコードは金額情報を含むことができないため、ユーザがユーザ端末40を用いて金額情報を入力することになる。
【0084】
ステップS1801において、ユーザ端末40の受付手段501は、ユーザによる操作に基づいて、商取引における支払の指示を受け付ける。具体的には、ユーザによる操作に基づいて、受付手段501は、支払情報の入力を受け付ける。ステップS1802において、ユーザ端末40の読取手段502は、事業者が所有するQRコードを読み取る。QRコードは事業者識別情報を含んでいる。
【0085】
図19は、店舗端末50におけるQRコード表示画面を例示する図である。QRコードをユーザ端末40のカメラ機能を用いて読み取らせるようユーザを促すため、店舗端末50には、QRコードとともに、「下のQRコードを読み取ってください。」というメッセージが表示されている。
図18に示す処理においては、QRコードが店舗端末50に必ずしも表示される必要はなく、例えば、QRコードが紙などに印刷されていてもよい。
【0086】
ステップS1803AおよびS1803Bにおいて、ユーザ端末40の送信手段503は、事業者サーバ90を介して、仲介サーバ10に、ステップS1802において読み取られたQRコードに含まれている事業者識別情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段504は、この事業者識別情報を取得する。
【0087】
ステップS1804AおよびS1804Bにおいて、仲介サーバ10の通知手段505は、事業者サーバ90を介してユーザ端末40に、QRコードの読取が正常に完了した旨を通知する。仲介サーバ10は、仲介サーバ10の記憶手段103に記憶されている、データベース(不図示)に記憶されている事業者識別情報にステップS1803において送信された事業者識別情報が含まれている場合に、QRコードの読取が正常に完了したと判定する。
【0088】
ステップS1805において、ユーザ端末40の受付手段507は、ユーザによる操作に基づいて、金額情報の入力を受け付ける。ステップS1806において、ユーザ端末40の認証手段508は、決済を行おうとしている人物がユーザ本人であることを確認するため、アプリにおいてユーザ認証を行う。
【0089】
ステップS1807AおよびS1807Bにおいて、ユーザ端末40の要求手段509は、事業者サーバ90を介して、仲介サーバ10に決済の実行を要求する。このとき、要求手段509は、事業者サーバ90にユーザID及び支払情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段510は、事業者サーバ90から、決済の実行の要求を取得する。このとき、取得手段510は、ユーザ端末40からユーザID及び支払情報を取得する。
【0090】
ステップS1808において、仲介サーバ10の取得手段511は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、ユーザ端末40から送信されたユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。ステップS1809において、仲介サーバ10の送信手段512は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を送信する。決済サーバ30の取得手段513は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。
【0091】
ステップS1810において、決済サーバ30の決済手段514は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。例えば、支払情報が一括払いを示している場合、クレジットカード番号を用いて、一括払いで決済が行われる。ステップS1811において、決済サーバ30の通知手段515は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。仲介サーバ10の取得手段516は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。
【0092】
ステップS1812AおよびS1812Bにおいて、仲介サーバ10の表示制御手段517は、事業者サーバ90を介して、ユーザ端末40に決済完了画面を表示する制御を行う。このとき、表示制御手段534は、ユーザ端末40に決済完了画面のデータを送信する。この結果、ステップS1813において、ユーザ端末40の表示手段518は、決済完了画面(不図示)を表示する。
【0093】
2.2.3 動的MPM方式による決済処理
図20に例示される決済処理は、いわゆる動的MPM(Merchant-Presented Mode)方式による決済処理に相当する。動的MPM方式による決済処理とは、時間経過又は商取引ごとによって変化するQRコードを用いた決済処理を指す。動的MPM方式による決済処理においては、QRコードは、金額情報を含むことができる。動的MPM方式による決済処理においては、事業者によって店舗端末50を介して入力された金額情報を含むQRコードが店舗端末50に表示されるため、ユーザが金額情報を入力する必要がないというメリットがある。
【0094】
ステップS2001において、店舗端末50の送信手段601は、仲介サーバ10に、事業者識別情報及び金額情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段602は、店舗端末50から、事業者識別情報及び金額情報を取得する。ステップS2002において、仲介サーバ10の生成手段603は、店舗端末50から送信された事業者識別情報及び金額情報を用いて、QRコードを生成する。
【0095】
ステップS2003において、仲介サーバ10の表示制御手段604は、店舗端末50にQRコードを表示する制御を行う。このとき、表示制御手段604は、店舗端末50にQRコードを送信する。ステップS2004において、店舗端末50の表示手段605は、仲介サーバ10から送信されたQRコードを表示する。
【0096】
図21は、店舗端末50におけるQRコード表示画面を例示する図である。QRコードをユーザ端末40に読み取らせるよう促すため、店舗端末50には、QRコードとともに、「下のQRコードを読み取ってください。」というメッセージが表示されている。また、ステップS2001において送信された金額情報に対応する金額として、「金額 ¥1,000」が表示されている。
【0097】
図20に戻り、ステップS2005において、ユーザ端末40の受付手段606は、ユーザによる操作に基づいて、商取引における支払の指示を受け付ける。具体的には、ユーザによる操作に基づいて、ユーザ端末40の受付手段606は、支払情報の入力を受け付ける。ステップS2006において、ユーザ端末40の読取手段607は、店舗端末50に表示されたQRコードを読み取る。
ステップS2007AおよびS2007Bにおいて、ユーザ端末40の送信手段608は、事業者サーバ90を介して、仲介サーバ10に、支払情報、及び、読み取られたQRコードに含まれている金額情報及び事業者識別情報を送信する。仲介サーバ10の取得手段609は、ユーザ端末40から、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。
【0098】
ステップS2008AおよびS2008Bにおいて、仲介サーバ10の表示制御手段610は、事業者サーバ90をかいして、ユーザ端末40に金額情報を表示する制御を行う。この結果、ステップS2009において、ユーザ端末40の表示手段611は金額情報を表示する。このとき、表示手段611は、金額情報だけではなく事業者識別情報も表示してもよい。
【0099】
ステップS2010において、ユーザ端末40の認証手段612は、決済を行おうとしている人物がユーザ本人であることを確認するため、アプリにおいてユーザ認証を行う。ステップS2011AおよびS2011Bにおいて、ユーザ端末40の要求手段613は、仲介サーバ10に、決済の実行を要求する。このとき、要求手段613は、事業者サーバ90にユーザIDを送信する。仲介サーバ10の取得手段614は、事業者サーバ90から、決済の実行の要求を取得する。
【0100】
ステップS2012において、仲介サーバ10の取得手段615は、記憶手段203に記憶されているユーザ情報データベースを読み込み、受信したユーザIDに対応するクレジットカード番号を取得する。ステップS2013において、仲介サーバ10の送信手段616は、決済サーバ30に、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を送信する。決済サーバ30の取得手段617は、仲介サーバ10から、クレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報を取得する。
【0101】
ステップS2014において、決済サーバ30の決済手段618は、仲介サーバ10から送信されたクレジットカード番号、金額情報、事業者識別情報、及び支払情報に基づいて、決済を実行する。例えば、支払情報が一括払いを示している場合、クレジットカード番号を用いて、一括払いで決済が行われる。ステップS2015において、決済サーバ30の通知手段619は、仲介サーバ10に、決済が完了した旨を通知する。仲介サーバ10の取得手段620は、決済サーバ30から、決済が完了した旨の通知を取得する。
【0102】
ステップS2016において、仲介サーバ10の表示制御手段621は、店舗端末50に決済完了画面を表示する制御を行う。ステップS2017において、店舗端末50の表示手段622は、仲介サーバ10から送信された決済完了画面を表示する。
【0103】
続いて、ステップS2018AおよびS2018Bにおいて、仲介サーバ10の表示制御手段621は、表示制御手段621は、事業者サーバ90を介して、ユーザ端末40に決済完了画面を表示する制御を行う。この結果、ステップS2019において、ユーザ端末40の表示手段623は、事業者サーバ90から送信された決済完了画面を表示する。
【0104】
上述した各実施例によれば、QRコード等のいわゆるコードを用いた決済であるにもかかわらず、従来では実現されてなかった、支払いの回数や支払いのタイミングその他の支払いの態様をユーザが指定することができる。
【0105】
2.2.4 QRコードを用いない決済処理
図22~
図26を用いて、QRコードを用いない決済処理の一例を説明する。
図22は、情報処理システムSAの概要を示す。情報処理システムSAは、仲介サーバ10、決済サーバ30、ユーザ端末40AおよびECサーバ80を含む。情報処理システムSAが
図1に示した情報処理システムSと異なるのは、ユーザ端末40に替えてユーザ端末40Aが設けられ、50に替えてECサーバが80設けられている点である。ユーザ端末40Aは、ユーザ端末40からQRコードの読み取りや表示に関する機能が省略された、ECサーバ80と通信を行う機能を有する、スマートフォンやPC等の一般的なコンピュータである。ECサーバ80は、いわゆるECサイトを管理するサーバであって、ユーザ端末40Aと通信を行い、ユーザ端末40Aからの要求に応じて、商品やサービスの情報を表示するウェブページ(画面)、購入および支払等の指示を受け付ける画面、その他オンライン商取引に係る画面をユーザ端末40Aに表示させる。ECサーバ80の基本的な機能の説明については、説明を省略する。
一方、仲介サーバ10および決済サーバ30については、
図1~21にて説明したものと実質的に同一である。すなわち、仲介サーバ10は、ユーザIDとクレジットカード会社が生成するクレジットカード番号とを紐づけて登録し、商品の購入に伴うユーザ側ないし事業者側からの決済指示に応じて、決済サーバ30へ決済要求を行い、決済サーバ30にて実行された決済結果やカードの発行に伴う情報を、ユーザ側ないし事業者側に送信する。
【0106】
図23は、ユーザはユーザ端末40Aを操作し、ブラウザを起動してURLを入力するなどして事業者が管理・運営するECサーバ80アクセスし(ステップS2300)、ECサーバ80が用意したカード入会申し込み用のウェブページから申し込み情報を入力する(ステップS2301)。入力された申し込み情報は、当該ユーザのユーザIDとともにECサーバ80に送信される。ECサーバ80申し込み情報を30へ送信される。以降の決済サーバ30における審査およびカードの発行、仲介サーバ10におけるカード番号とユーザIDとの紐づけ、審査結果や特典情報のユーザ端末40Aへの通知の処理(ステップS2304~S2309)は、
図14に示したS1403~S1407の処理と同様である。カードの入会審査に通過した場合、ユーザ端末40AにおいてこのECサーバ80へのアクセス情報(URLなど)に対応付けて、クレジットカード番号とユーザIDによる決済可能であることを示すフラグが記憶される。
【0107】
図24は、上記フラグ情報がユーザ端末40Aの記憶部に記憶される例である。この例では、ECサイトを一意に特定する識別子であるECサイトID2301に対応付けで、ユーザID2402、クレジットカード番号2403、およびユーザID決済フラグ2404が記憶される。
図24に示した情報は、例えばブラウザアプリケーションのcookieとして記憶され、ユーザ端末40Aにおけるブラウザアプリケーションの起動後、必要に応じてECサーバ80へ送信される。なお、
図24に示す情報は、ユーザ端末40AではなくECサーバ80に記憶されてもよいし、ユーザ端末40AとECサーバ80の両方に記憶されてもよい。要するに、ユーザ端末40AがECサーバ80へアクセスして商取引を行う際に、ECサーバ80が、このECサイトを利用する際はユーザIDによる決済が可能であることを把握できればよい。
【0108】
図25は、カード発行された後、ユーザがECサーバ80にて商取引を行う場合の動作を示す。まず、ユーザはECサーバ80にアクセスし、必要であればユーザIDやパスワードの入力等のログイン操作を行う(ステップS2501およびS2502)。ECサーバ80は、cookie等から上記フラグ情報を確認し、ユーザIDによる決済が可能か否かを示す情報を取得し、ユーザIDによる決済が可能な場合、活性化処理を行う。活性化処理とは、ユーザ端末40Aからの支払い要求を受信した場合において、ユーザIDによる決済が可能な場合は、ユーザIDによる決済を指定するため表示オブジェクトを含むウェブページを生成することである。
【0109】
図26を用いて、フラグの有無に応じてECサーバ80が生成してユーザ端末40Aに表示される画面の違いの例を説明する。同図(a)は購入対象を選択するための画面であって、フラグの有無に関係なく表示されるものである。同図(a)の状態で、ユーザが支払いの指示を入力すると、上記フラグが立っていない場合、例えば同図(b)の画面が表示され、そのユーザが予め登録しておいたクレジットカードが決済方法の候補として表示される。一方、当該フラグが立っている場合、ECサーバ80にて活性化処理が行われた結果、同図(c)に示す画面が表示され、別途あらかじめ登録しておいたクレジットカードに加えて、ユーザIDによる決済が選択できるようになっている。
【0110】
図25に戻り、ユーザが商品を選択して支払い方法を指定すると(ステップS2504)、ECサーバ80は、選択された支払い方法に応じて、決済要求を仲介サーバ10または決済サーバ30へ送信する。具体的には、ECサーバ80は、上記フラグが存在する場合は、ユーザIDとともに仲介サーバ10へ決済要求を行う一方(ステップS2505B)、上記フラグが存在しない場合は、従来のクレジットカード決済と同様、決済サーバ30に決済要求を送信する(ステップS2505A)。ステップS2506~S2512の処理は、
図16に示した処理と本質的に同一であるので、説明を省略する。
【0111】
上記の各実施例によれば、
図13、16、18、20、25に示したように、ユーザは、クレジットカード番号が生成された後、そのクレジットカード番号を用いた決済をすぐに行うことができる。この際、ユーザあるいは事業者は、カードの審査結果とともにカード発行に伴う特典情報を保有ないし取得しているので、当該特定情報を使用することが可能となっている。事業者は、ユーザが商品の検索や購入に利用しているアプリケーションプログラムにカードの入会申し込みためアクセス先(決済サーバ30)へのリンク情報を組み込んでおけば、購入からカードの即時発行および利用(特典情報の利用を含む)を一気通貫で行うことができ、ユーザの利便性が向上する。
【0112】
3.その他の実施例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載した事項のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0113】
(1)カードの申込処理の代行
上記実施例においては、決済サーバ30がカードの発行と申込みの受付処理を行っていたが、申込みの受付処理を行うための専用のサーバを設けてもよい。
【0114】
図27は、変形例に係る情報処理システムSBの概要図を示す。情報処理システムSBは、情報処理システムSに、決済サーバ30が担っていたカード入会に係る処理を行うためのカード入会代行サーバ60を設けたものである。カード入会代行サーバ60は、例えば事業者あるいはクレジットカード発行会社から委託された業者によって管理・運営され、決済サーバ30に代わって、申込情報及び事業者識別情報を取得し、決済サーバ30に、取得した申込情報及び事業者識別情報を送信する。事業者識別情報は、例えば、アルファベット及び数字の少なくとも一方で構成される文字列を含んでいる。事業者識別情報は、事業者の名称が含まれていてもよい。
【0115】
図28は、情報処理システムSBの機能構成の一例を示す。情報処理システムSBは、記憶手段203、受付手段701、送信手段702、取得手段703、送信手段704、取得手段705、生成手段706、送信手段707、送信手段709、送信手段711を有する。
記憶手段203及び取得手段710は、仲介サーバ10に実装される。取得手段708は、決済サーバ30に実装される。受付手段701及び送信手段702は、ユーザ端末40に実装される。取得手段703及び送信手段704は、カード入会代行サーバ60に実装される。取得手段705、生成手段706、送信手段707は決済サーバ30に実装される。送信手段711は、事業者サーバ90に実装される。
【0116】
まず、仲介サーバ10における機能を説明する。記憶手段203は、各種のデータを記憶する。また、記憶手段203は、ユーザ情報データベースを記憶する。取得手段710は、決済サーバ30から、ユーザID及びクレジットカード番号を取得する。
【0117】
続いて、ユーザ端末40における機能を説明する。受付手段701は、ユーザによる操作に基づいて、申込情報及び事業者識別情報の入力を受け付ける。送信手段702は、事業者サーバ90を介して、カード入会代行サーバ60に申込情報及び事業者識別情報を送信する。
【0118】
事業者サーバ90の送信手段711は、ユーザ端末40から受信した申込情報及び事業者識別情報をカード入会代行サーバ60へ送信する。なお、事業者識別情報については、ユーザ端末40にて入力されず、事業者サーバ90において申込情報に付加されカード入会代行サーバ60へ送信されてもよい。
【0119】
続いて、カード入会代行サーバ60における機能を説明する。取得手段703は、ユーザ端末40から、申込情報及び事業者識別情報を取得する。送信手段704は、決済サーバ30に、申込情報及び事業者識別情報を送信する。
【0120】
図29は、カード入会代行サーバ60のハードウェア構成を例示する図である。カード入会代行サーバ60は、CPU(Central Processing Unit)61、メモリ62、ストレージ63、及び通信IF(Interface)64を有するコンピュータ装置である。CPU61は、プログラムを実行して各種の演算を行い、カード入会代行サーバ60の他のハードウェア要素を制御する制御装置である。メモリ62は、CPU61がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ63は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF64は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0121】
この例において、ストレージ63は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるカード入会代行サーバ60として機能させるためのプログラム(以下「カード入会代行サーバプログラム」という)を記憶する。CPU61がカード入会代行サーバプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に
図28の機能が実装される。CPU61がカード入会代行サーバプログラムを実行している状態において、CPU61が、制御手段213の一例であり、通信IF64が、取得手段703、及び送信手段704の一例である。
【0122】
図30は、
図13のステップS1401~ステップS1405に示されている、ユーザ端末40において申込情報の入力を受け付けてから仲介サーバ10にユーザID及びクレジットカード番号が対応付けて記憶されるまでの処理の変形例である。
【0123】
ステップS2201において、ユーザ端末40の受付手段701は、ユーザによる操作に基づいて、申込情報及び事業者識別情報の入力を受け付ける。ステップS2202Aおよび2202Bにおいて、ユーザ端末40の送信手段702は、事業者サーバ90を介してカード入会代行サーバ60に、申込情報及び事業者識別情報を送信する。カード入会代行サーバ60の取得手段703は、事業者サーバ90から、申込情報及び事業者識別情報を取得する。
【0124】
ステップS2203において、カード入会代行サーバ60の送信手段704は、決済サーバ30に、申込情報及び事業者識別情報を送信する。
【0125】
ステップS2204において、決済サーバ30の生成手段706は、受信した申込情報及び事業者識別情報に基づいて、クレジットカード番号を生成する。ステップS2206において、決済サーバ30の送信手段709は、仲介サーバ10に、申込情報に含まれるユーザID、及び、生成されたクレジットカード番号を送信する。仲介サーバ10の取得手段710は、決済サーバ30から、ユーザID及びクレジットカード番号を取得する。ステップS2207において、仲介サーバ10の記憶手段203は、ステップS2205において送信されたユーザID及びクレジットカード番号を対応付けて記憶する。
【0126】
この態様によれば、カードの新規発行の審査や与信管理(決済)を行う決済サーバ30は、カード入会に関する処理を実行する必要がないので、決済サーバ30の処理負荷が低減する。
【0127】
なお、決済サーバ30からクレジットカード番号の発行機能を切り離し、決済サーバ30は決済機能のみを担う構成であってもよい。具体的には、仲介サーバ10またはカード入会代行サーバ60から申込情報を受信して仲介サーバ10に発行したクレジットカード番号およびユーザIDを通知するサーバを設ける。
【0128】
(2)仲介サーバ
また、仲介サーバ10は、クレジットカードを発行する事業者と連携している他の事業者によって管理・運用されてもよいし、クレジットカードを発行する事業者自体によって管理・運用されてもよい。また、仲介サーバ10は、クレジットカードを発行する事業者ごとに設けてられてもよいし、複数のクレジットカードを発行する事業者(換言すると複数の決済サーバ30)に対して一つの仲介サーバ10が設けられてもよい。
【0129】
仲介サーバ10が複数存在する場合、ユーザ端末40及び店舗端末50は、二次元コードを読み取ると、クレジットカードの発行主体によらず、特定の一の仲介サーバ10に決済の実行の要求を送るように設定されてもよい。この場合、当該特定の一の仲介サーバ10は、二次元コードを読み取った端末(すなわち、ユーザ端末40又は店舗端末50)から取得した要求に含まれる情報から、クレジットカードの発行主体を特定し、クレジットカードの発行主体に対応する決済サーバ30に対して決済の実行を要求する。
クレジットカードの発行体ごとに仲介サーバ10が設けられている場合、二次元コードを読み取った店舗端末50が、クレジットカード番号にクレジットカードの発行体を識別する情報が内包されている場合はクレジットカード番号から一のクレジットカードの発行体を特定し、該特定された一の発行体に対応する一の仲介サーバ10へ決済の実行を要求してもよい。
【0130】
(3)その他
上述した各実施例においては、ユーザ端末40及び店舗端末50はそれぞれ、スマートフォン又はタブレットPCであることに限定されず、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)又はデスクトップコンピュータであってもよい。
【0131】
情報処理システムSにおける機能要素とハードウェア要素との対応関係は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、実施形態において仲介サーバ10の機能として説明したものの一部が、別のサーバに実装してもよい。あるいは、実施形態において仲介サーバ10の機能として説明したものの一部を、ネットワーク上の他の装置に実装してもよい。仲介サーバ10は物理サーバであってもよいし、仮想サーバ(いわゆるクラウドを含む)であってもよい。
【0132】
上述した情報処理システムS、SA、SBの動作は一例であって、情報処理システムSの処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、情報処理システムS、SA,SBの一部の処理手順が省略されてもよい。
【0133】
要するに、本発明に係る情報処理システムにおいては、ユーザ端末が、前記ユーザ端末のユーザに対してクレジットカード番号を発行するための審査に用いられる申込情報の入力を受け付けるステップと、仲介サーバが、商品またはサービスを提供する事業者が前記ユーザ端末のユーザに付与したユーザIDと、前記ユーザ端末から受信した申込情報に基づいて発行されたクレジットカード番号とを対応付けて登録するステップと、前記クレジットカード番号の発行が行われたことの通知を前記仲介サーバから受信すると、前記事業者によって提供され前記ユーザ端末において実行されるアプリケーションプログラムの決済機能を活性化するステップと、前記ユーザ端末が、当該活性化された決済機能を用いて、商品の購入またはサービスの利用に関する支払指示を前記ユーザから受け付けるステップと、前記仲介サーバが、少なくとも前記ユーザIDと、前記支払指示に係る商品またはサービスの購入額を含む金額情報とを含む決済要求を受信すると、前記ユーザIDに対応するクレジットカード番号を特定して前記金額情報とともに決済サーバに前記クレジットカード番号を送信するステップと、前記決済サーバが、前記仲介サーバから受信したカード番号および金額情報に基づいて、決済処理を行うステップとが実行されていればよい。
【0134】
ここで、アプリケーションプログラムとは、
図1~21を用いて説明したように、事業者が作成・管理し、顧客に対してユーザに配布するものであってものでもあってもよいし、
図22~
図26を用いて説明したように、ECサイトにアクセスするための汎用的なブラウザプログラムであってもよい。また、アプリケーションプログラムの活性化とは、実質的にユーザ端末側で実行されてもよいし、
図22~
図26を用いて説明したように、実質的にECサーバ(事業者側の装置)によって実行されてもよいし、あるいはユーザ端末側と事業者側の装置(店舗端末あるいはECサーバ)との間における情報の授受の結果、混然一体となって実現されるものであってもよい。
【0135】
実施形態において例示した各種プログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供されてもよいし、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0136】
S、SA、SB…情報処理システム、10…仲介サーバ、11…CPU、12…メモリ、13…ストレージ、14…通信IF、20…ネットワーク、30…決済サーバ、31…CPU、32…メモリ、33…ストレージ、34…通信IF、40、40A…ユーザ端末、41…CPU、42…メモリ、43…ストレージ、44…通信IF、45…入力部、46…ディスプレイ、50…店舗端末、51…CPU、52…メモリ、53…ストレージ、54…通信IF、55…入力部、56…ディスプレイ、60…カード入会代行サーバ、61…CPU、62…メモリ、63…ストレージ、64…通信IF、80…ECサーバ、90…事業者サーバ、91…CPU、92…メモリ、93…ストレージ、94…通信IF