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特開2024-90052半導体装置およびそれを含む半導体パッケージ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090052
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】半導体装置およびそれを含む半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240627BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H01L23/12 501P
H01L21/92 602G
H01L21/60 311Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205692
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹岡 玲應奈
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044LL01
5F044QQ02
5F044QQ03
5F044QQ04
(57)【要約】
【課題】新規な構成の電極端子を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置3,3Aは、半導体装置本体11と、半導体装置本体11の主面11a側に設けられ、主面11aから一部が外方に突出する電極端子12,12Aとを含み、電極端子12,12Aは、半導体装置本体11内に配置された配線層21に電気的に接続された銅からなるピラー層32,132と、ピラー層32,132における配線層21側とは反対側の表面に形成された接合層33とを含み、ピラー層32,132は、円板状の第1部分34,134と、第1部分34,134における配線21層側とは反対側の表面の中央部に形成された円柱状の第2部分35,135とを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置本体と、
前記半導体装置本体の主面側に設けられ、当該主面から一部が外方に突出する電極端子とを含み、
前記電極端子は、前記半導体装置本体内に配置された配線層に電気的に接続された銅からなるピラー層と、
前記ピラー層における前記配線層側とは反対側の表面に形成された接合層とを含み、
前記ピラー層は、円板状の第1部分と、前記第1部分における前記配線層側とは反対側の表面の中央部に形成された円柱状の第2部分とを含む、半導体装置。
【請求項2】
前記第1部分の前記表面と前記第2部分の側面との接続部が、垂直断面視において内方に向かって凸の曲面に形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1部分の前記表面における前記第2部分の周縁部に、前記第2部分を取り囲む環状溝であって、横断面視において前記配線層側に凸の円弧状の内面を有する環状溝が形成されており、
これにより、前記第1部分の前記表面と前記第2部分の側面との接続部が、垂直断面視において内方に向かって凸の曲面に形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1部分の前記表面と前記第2部分の側面との接続部が、垂直断面視において前記第1部分の前記表面に対して傾斜した傾斜面に形成されている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記接合層は、はんだ層からなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記はんだ層は、SnAg層からなる、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記接合層は、前記ピラー層に接合されたバリア層と、前記バリア層の外側表面に接合されたはんだ層とからなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記バリア層は、Ni層からなり、
前記はんだ層は、SnAg層からなる、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1部分の厚さが、4μm以上15μm以下であり、
前記第2部分の厚さが、35μm以上150μm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1部分の直径が、80μm以上400μm以下であり、
前記第2部分の直径が、40μm以上300μm以下である、請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記半導体装置本体は、
前記配線層上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層を貫通し、一端が前記配線層に電気的に接続された複数のビアとを含み、
前記電極端子は、前記絶縁層における前記配線層側とは反対側の表面に形成され、前記各ビアの他端が電気的に接続されたシード層を含み、
前記ピラー層が前記シード層上に形成されている、請求項1~4に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記半導体装置は、前記絶縁層の露出面、前記第1部分の側面および前記第1部分の前記表面の外周縁部を覆う表面保護膜を含む、請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記表面保護膜には、平面視において、前記第2部分の中心と同心の円形状であって、前記第2部分の外周縁よりも大きくかつ前記第1部分の外周縁よりも小さい円形状の除去部が形成されており、
前記除去部の側面と、前記第2部分の側面と、前記第1部分の前記表面におけるそれらの側面の間部分とによって、平面視で環状の凹部が形成されている、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記請求項13に記載の半導体装置を含む半導体パッケージであって、
前記電極端子の接合層に接合されるリードと、
前記リードの一部と、前記半導体装置とを封止する封止樹脂とを含み、
前記リードと前記表面保護膜との間の隙間および前記凹部内の空間は、前記封止樹脂によって埋め尽くされている、半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置およびそれを含む半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、素子本体と、複数の電極端子(電極)と、表面保護膜を含む半導体装置が開示されている。
【0003】
電極端子は、配線層に電気的に接続されたCu電極層、Cu電極層上に形成されたパッド電極層、パッド電極層上に形成されたシード層、シード層上に形成されたCu柱状体、Cu柱状体上に形成された接合層とを含む。
【0004】
Cu電極層はCu層からなる。パッド電極層は、Cu電極層側のNi層と、Ni層上に形成されたPd層との積層膜からなる。接合層は、Cu柱状体側のニッケル層と、ニッケル層上に形成されたはんだ層とからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-167330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、新規な構成の電極端子を有する半導体装置およびそれを含む半導体パッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態は、半導体装置本体と、前記半導体装置本体の主面側に設けられ、当該主面から一部が外方に突出する電極端子とを含み、前記電極端子は、前記半導体装置本体内に配置された配線層に電気的に接続された銅からなるピラー層と、前記ピラー層における前記配線層側とは反対側の表面に形成された接合層とを含み、前記ピラー層は、円板状の第1部分と、前記第1部分における前記配線層側とは反対側の表面の中央部に形成された円柱状の第2部分とを含む、半導体装置を提供する。
【0008】
この構成では、新規な構成の電極端子を有する半導体装置が得られる。
【0009】
本開示の一実施形態は、半導体装置を含む半導体パッケージであって、前記半導体装置は、半導体装置本体と、前記半導体装置本体の主面側に設けられ、当該主面から一部が外方に突出する電極端子とを含み、前記電極端子は、前記半導体装置本体内に配置された配線層に電気的に接続された銅からなるピラー層と、前記ピラー層における前記配線層側とは反対側の表面に形成された接合層とを含み、前記ピラー層は、円板状の第1部分と、前記第1部分における前記配線層側とは反対側の表面の中央部に形成された円柱状の第2部分とを含み、前記半導体装置本体は、前記配線層上に形成された絶縁層と、前記絶縁層を貫通し、一端が前記配線層に電気的に接続された複数のビアとを含み、前記電極端子は、前記絶縁層における前記配線層側とは反対側の表面に形成され、前記各ビアの他端が電気的に接続されたシード層を含み、前記ピラー層が前記シード層上に形成されており、前記半導体装置本体は、前記絶縁層の露出面、前記第1部分の側面および前記第1部分の前記表面の外周縁部を覆う表面保護膜を含み、前記表面保護膜には、平面視において、前記第2部分の中心と同心の円形状であって、前記第2部分の外周縁よりも大きくかつ前記第1部分の外周縁よりも小さい円形状の除去部が形成されており、前記除去部の側面と、前記第2部分の側面と、前記第1部分の前記表面におけるそれらの側面の間部分とによって、平面視で環状の凹部が形成されており、前記電極端子の接合層に接合されるリードと、前記リードの一部と、前記半導体装置とを封止する封止樹脂とを含み、前記リードと前記表面保護膜との間の隙間および前記凹部内の空間は、前記封止樹脂によって埋め尽くされている、半導体パッケージを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体装置を含む半導体パッケージを示す模式的な平面図である。
図2図2は、図1のII-II線に沿う模式的な断面図である。
図3図3は、図2にIIIで示す領域の拡大断面図である。
図4図4は、主として本開示の第1実施形態に係る半導体装置の電極端子の構成を示す断面図である。
図5A図5Aは、図4に示される電極端子の形成工程の一部を示す断面図であって、図4の切断面に対応する断面図である。
図5B図5Bは、図5Aの次の工程を示す断面図である。
図5C図5Cは、図5Bの次の工程を示す断面図である。
図5D図5Dは、図5Cの次の工程を示す断面図である。
図5E図5Eは、図5Dの次の工程を示す断面図である。
図5F図5Fは、図5Eの次の工程を示す断面図である。
図5G図5Gは、図5Fの次の工程を示す断面図である。
図5H図5Hは、図5Gの次の工程を示す断面図である。
図6図6は、比較例に係る半導体装置を含む半導体パッケージの模式的な断面図であり、図3に対応する断面図である。
図7図7は、主として比較例に係る半導体装置の電極端子の構成を示す拡大断面図であり、図4に対応する断面図である。
図8A図8Aは、図7に示される電極端子の形成工程の一部を示す断面図であって、図4の切断面に対応する断面図である。
図8B図8Bは、図8Aの次の工程を示す断面図である。
図8C図8Cは、図8Bの次の工程を示す断面図である。
図8D図8Dは、図8Cの次の工程を示す断面図である。
図8E図8Eは、図8Dの次の工程を示す断面図である。
図8F図8Fは、図8Eの次の工程を示す断面図である。
図8G図8Gは、図8Fの次の工程を示す断面図である。
図8H図8Hは、図8Gの次の工程を示す断面図である。
図9図9は、本開示の第2実施形態に係る半導体装置を含む半導体パッケージの模式的な断面図であり、図3に対応する断面図である。
図10図10は、主として本開示の第2実施形態に係る半導体装置の電極端子の構成を示す拡大断面図であり、図4に対応する断面図である。
図11図11は、本開示の第2実施形態の電極端子の変形例を示す拡大断面図であり、図10に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本開示の第1実施形態に係る半導体装置を含む半導体パッケージを示す模式的な平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う模式的な断面図である。図3は、図2にIIIで示す領域の拡大断面図である。図4は、主として本開示の第1実施形態に係る半導体装置の電極端子の構成を示す断面図である。
【0013】
ただし、図4は、リードに接合される前の電極端子の構成を示している。また、図3は、半導体装置本体11の主面11aが下方を向いている状態を示しているが、図4は、半導体装置本体11の主面11aが上方を向いている状態を示している。
【0014】
図1および図2を参照して、半導体パッケージ1は、扁平な直方体形状を有している。半導体パッケージ1は、複数のリード2と、複数のリード2に電気的に接続された半導体装置3と、各リード2の一部と半導体装置3を封止する封止樹脂4とを含む。図2には、複数のリード2のうちの一つのみが現れている。
【0015】
半導体装置3は、リード2に対向する主面11aを有する半導体装置本体11と、半導体装置本体11の主面11a側に設けられ、主面11aから外方に突出する複数の電極端子12と、表面保護膜13(図3図4参照)を含む。図2では、表面保護膜13は省略されている。
【0016】
以下の説明においては、図4の紙面の上側(図3の紙面の下側)を「上」といい、図4の紙面の下側(図3の紙面の上側)を「下」ということにする。
【0017】
図3および図4を参照して、半導体装置本体11は、半導体基板(図示略)、半導体基板上に形成された半導体層(図示略)、半導体層に形成されたスイッチング素子等の素子(図示略)および半導体層上に形成された層間絶縁膜20を含む。
【0018】
半導体装置本体11は、さらに、層間絶縁膜20上に形成された配線層21、層間絶縁膜20上に配線層21を覆うように形成された絶縁層22および絶縁層22を貫通し、一端が配線層21に電気的に接続された複数のビア23を含む。配線層21は、半導体層に形成された素子の電極であってもよい。配線層21は、図示されていないが、例えば、半導体層に形成された素子に電気的に接続されていてもよい。この実施形態では、絶縁層22における配線層21側とは反対側の表面(上面)が半導体装置本体11の主面11aを構成している。
【0019】
電極端子12は、絶縁層22における前記配線層21側とは反対側の表面(上面)に形成され、複数のビア23の他端が電気的に接続されたシード層31を含む。電極端子12は、さらに、シード層31における前記絶縁層22側とは反対側の表面(上面)に形成されたピラー層32と、ピラー層32おける前記シード層31側とは反対側の表面(上面)上に形成された接合層33とを含む。
【0020】
シード層31は、複数のビア23を介して配線層21に電気的に接続されている。ピラー層32は、シード層31に電気的に接続されている。接合層33は、ピラー層32に電気的に接続されている。
【0021】
シード層31は、この実施形態では、絶縁層22の上面に形成されたNi層と、Ni層上に形成されたPd層との積層膜からなる。
【0022】
ピラー層32は、Cu層からなる。ピラー層32は、シード層31の上面に形成された円板状の第1部分34と、第1部分34におけるシード層31側とは反対側の表面(上面)の中央部に形成された円柱状の第2部分35とを含む。平面視において、第2部分35の中心は、第1部分34の中心と一致している。第1部分34の直径は、第2部分35の直径よりも大きい。第1部分34と第2部分35とは、一体的に形成されている。
【0023】
第1部分34の直径は、80μm以上400μm以下であることが好ましい。第1部分34の厚さは、4μm以上15μm以下であることが好ましい。
【0024】
第2部分35の直径は、40μm以上300μm以下であることが好ましい。第2部分35の厚さは、35μm以上150μm以下であることが好ましい。
【0025】
第1部分34の上面と第2部分35の側面とが接続される接続部においては、垂直断面視において、第1部分41の上面と第2部分42の側面とがほぼ直角に交差している。つまり、ピラー層32は、第1部分34の上面と第2部分35の側面とがほぼ直角に交わる隅部32aを有している。
【0026】
接合層33は、この実施形態では、ピラー層32の第2部分35における第1部分34側とは反対側の表面(上面)に形成されたバリア層36と、バリア層36におけるピラー層32側とは反対側の表面(上面)に形成されたはんだ層37とから構成されている。バリア層36は、第2部分42と同心の円板状である。この実施形態では、バリア層36の直径は第2部分42の直径とほぼ等しい。このため、この実施形態では、バリア層36の側面と第2部分42の側面とは面一となっている。バリア層36は、この実施形態では、Ni層からなる。バリア層36の厚さは、2μm以上20μm以下であることが好ましい。
【0027】
はんだ層37は、この実施形態では、SnAg層からなる。図4に示すように、電極端子12がリード2に接合される前の状態では、はんだ層37の表面は半球面状に形成されている。
【0028】
表面保護膜13は、絶縁層22の露出面、第1部分34の側面および第1部分34の上面の外周縁部を覆っている。第1部分34の上面における第2部分35の周縁部、第2部分35の側面および接合層33の表面は、表面保護膜13によって覆われていない。
【0029】
つまり、表面保護膜13には、平面視において、第2部分35の中心と同心の円形状であって、第2部分35の外周縁よりも大きくかつ前記第1部分の外周縁よりも小さい円形状の除去部(開口)38が形成されている。この除去部38の側面(内周面)と、第2部分35の側面と、第1部分34の上面におけるそれらの側面の間部分とによって、平面視で環状の凹部39が形成されている。この実施形態では、表面保護膜13は、ポリイミド等の感光性樹脂から構成されている。
【0030】
電極端子12がリード2に接合される際には、はんだ層37の先端部が溶融した状態でリード2に接合される。このため、電極端子12がリード2に接合された状態では、図3に示すように、はんだ層37の先端部は平坦面に形成されている。電極端子12がリード2に接合された後に、封止樹脂4による封止が行われる。封止樹脂4による封止が行われた状態では、図3に示すように、表面保護膜13とリード2との間の隙間および凹部39内の空間は、封止樹脂4によって埋め尽くされている。
【0031】
図5A図5Hは、図4に示される電極端子12の形成工程の一例を示す断面図であって、図4の切断面に対応する断面図である。
【0032】
図5Aに示すように、まず、絶縁層22の上面にシード層31が形成される。この後、フォトリソグラフィーによって、シード層31の上面に、ピラー層32の第1部分34が形成されるべき領域に開口51aを有するレジストマスク51が形成される。
【0033】
次に、図5Bに示すように、メッキ法によって、シード層31の上面にピラー層32の第1部分34が形成される。この後、レジストマスク51が除去される。
【0034】
次に、図5Cに示すように、フォトリソグラフィーによって、絶縁層22および第1部分34の上面に、ピラー層32の第2部分35が形成されるべき領域に開口52aを有するレジストマスク52が形成される。
【0035】
次に、図5Dに示すように、メッキ法によって、第1部分34上に、第2部分35、バリア層36およびはんだ層37が順次形成される。これにより、シード層33上に、第1部分34および第2部分35からなるピラー層32が形成され、ピラー層32上にバリア層36およびはんだ層37からなる接合層33が形成される。この段階では、はんだ層37の上面は平坦面であり、電極端子12は完成していない。したがって、絶縁層22上にシード層33、ピラー層32および接合層33を含む電極端子仕掛品が形成される。
【0036】
次に、図5Eに示すように、レジストマスク52が除去される。そして、エッチングによって、ピラー層32の下方のシード層31のみが残るように、シード層31の不要部分が除去される。
【0037】
次に、図5Fに示すように、絶縁層22上に、絶縁層22の露出面および電極端子仕掛品の露出面を覆うように、感光性樹脂からなる表面保護膜13が形成される。
【0038】
次に、図5Gに示すように、表面保護膜13に対して露光、現像およびキュアが行われることにより、表面保護膜13がパターニングされる。これにより、第1部分34の上面における第2部分35の周縁部と、第2部分35、バリア層36およびはんだ層37の側面と、はんだ層37の上面とを覆っている表面保護膜13が除去される。これにより、表面保護膜13に除去部38が形成される。これにより、凹部39が形成される。
【0039】
次に図5Hに示すように、リフローによって、はんだ層37の表面が半球面状に形成される。これにより、図4に示される電極端子12が形成される。
【0040】
なお、図5Eの工程の後に、リフローによって、はんだ層37の表面が球面状に形成されてもよい。この場合には、その後に、図5Fおよび図5Gの工程が行われる。この場合には、図5Gの工程の後に、図5Hの工程は行われない。
【0041】
図6は、比較例に係る半導体装置103を含む半導体パッケージ201の模式的な断面図であり、図3に対応する断面図である。図7は、主として比較例に係る半導体装置103の電極端子の構成を示す拡大断面図であり、図4に対応する断面図である。
【0042】
図6において、前述の図3に対応する各部には、図3と同じ符号を付して示す。図7において、前述の図4に対応する各部には、図3と同じ符号を付して示す。
【0043】
以下の説明においては、図7の紙面の上側(図6の紙面の下側)を「上」といい、図7の紙面の下側(図6の紙面の上側)を「下」ということにする。
【0044】
半導体装置本体11は、層間絶縁膜20上に形成された配線層21、層間絶縁膜20上に配線層21を覆うように形成された絶縁層22および絶縁層22を貫通し、一端が配線層21に電気的に接続された複数のビア23を含む。絶縁層22における配線層21側とは反対側の表面(上面)が半導体装置本体11の主面11aを構成している。
【0045】
電極端子212は、絶縁層22における配線層21側とは反対側の表面(上面)に形成され、複数のビア23の他端が電気的に接続された第1シード層231Aを含む。
【0046】
電極端子212は、さらに、第1シード層231Aにおける絶縁層22側とは反対側の表面(上面)に形成されたCu電極層228と、Cu電極層228における第1シード層231A側とは反対側の表面(上面)に形成されたパッド電極層229とを含む。
【0047】
電極端子212は、さらに、パッド電極層229におけるCu電極層228側とは反対側の表面(上面)に形成された部分を有する第2シード層231Bと、第2シード層231Bにおけるパッド電極層229側とは反対側の表面(上面)に形成されたCu柱状体232と、Cu柱状体232における第2シード層231B側とは反対側の表面(上面)上に形成された接合層233とを含む。
【0048】
第1シード層231Aは、複数のビア23を介して配線層21に電気的に接続されている。Cu電極層228は、第1シード層231Aに電気的に接続されている。パッド電極層229は、Cu電極層228に電気的に接続されている。
【0049】
第2シード層231Bは、パッド電極層229に電気的に接続されている。Cu柱状体232は、第2シード層231Bに電気的に接続されている。接合層233は、Cu柱状体232に電気的に接続されている。
【0050】
Cu電極層228およびCu柱状体232は、Cuから構成されている。パッド電極層229は、Cu電極層228の上面に形成されたNi層と、Ni層上に形成されたPd層との積層膜からなる。
【0051】
表面保護膜213は、絶縁層22の露出面と、Cu電極層228およびパッド電極層229の側面と、パッド電極層229上面の大部分とを覆っている。表面保護膜213には、パッド電極層229の上面の一部を露出させる平面視円形状の開口238が形成されている。
【0052】
第2シード層231Bは、開口238の側面および底面(パッド電極層229の露出面)と、表面保護膜213の上面における開口238の周縁部とを覆っている。
【0053】
Cu柱状体232は、開口238内に入り込み、側面および底面が第2シード層231Bによって覆われれた円板状の第1部分234と、第1部分234上に配置された円柱状の第2部分235とを含む。第1部分234の直径は、第2部分235の直径よりも小さい。第1部分234の上面は、第2部分235の下面の中央部に一体的に接合されている。
【0054】
接合層233は、Cu柱状体232の第2部分235の上面に形成されたバリア層236と、バリア層236におけるCu柱状体232側とは反対側の表面(上面)に形成されたはんだ層237とから構成されている。バリア層236は、Ni層からなる。はんだ層237は、SnAg層からなる。図7に示すように、電極端子212がリード2に接合される前の状態では、はんだ層237の表面は半球面状に形成されている。
【0055】
電極端子212がリード2に接合される際には、はんだ層237の先端部が溶融した状態でリード2に接合される。このため、電極端子212がリード2に接合された状態では、図6に示すように、はんだ層237の先端部は平坦面に形成されている。電極端子212がリード2に接合された後に、封止樹脂4による封止が行われる。封止樹脂4による封止が行われた状態では、図6に示すように、表面保護膜213とリード2との間の隙間は、封止樹脂4によって埋め尽くされている。
【0056】
図8A図8Gは、比較例に係る半導体装置103の電極端子212の形成工程の一例を示す断面図であって、図7の切断面に対応する断面図である。
【0057】
図8Aに示すように、まず、絶縁層22の上面に第1シード層231Aが形成される。この後、フォトリソグラフィーによって、第1シード層231A上に、Cu電極層228が形成されるべき領域に開口251aを有するレジストマスク251が形成される。
【0058】
次に、図8Bに示すように、メッキ法によって、第1シード層231A上にCu電極層228およびパッド電極層229がその順に形成される。
【0059】
次に、図8Cに示すように、レジストマスク251が除去される。そして、エッチングによって、Cu電極層228の下方の第1シード層231Aのみが残るように、第1シード層231Aの不要部分が除去される。
【0060】
次に、図8Dに示すように、絶縁層22上に、絶縁層22の露出面と、Cu電極層228の側面と、パッド電極層229の側面および上面とを覆うように、感光性樹脂からなる表面保護膜213が形成される。そして、表面保護膜213に対して露光、現像およびキュアが行われることにより、表面保護膜213がパターニングされる。これにより、パッド電極層229の上面の一部を露出させる開口238が形成される。
【0061】
次に、図8Eに示すように、表面保護膜213の上面に第2シード層231Bが形成される。この後、フォトリソグラフィーによって、第2シード層231Bの上面に、Cu柱状体232が形成されるべき領域に開口252aを有するレジストマスク252が形成される。
【0062】
次に、図8Fに示すように、メッキ法によって、第2シード層231B上に第1部分234、第2部分235、バリア層236およびはんだ層237がその順に形成される。これにより、第2シード層231B上に第1部分234および第2部分235からなるCu柱状体232が形成される。また、Cu柱状体232上にバリア層236およびはんだ層237からなる接合層233が形成される。
【0063】
次に、図8Gに示すように、レジストマスク252が除去される。そして、エッチングによって、Cu柱状体232の下方の第2シード層231Bのみが残るように、第2シード層231Bの不要部分が除去される。
【0064】
次に図8Hに示すように、リフローによって、はんだ層237の表面が半球面状に形成される。これにより、図7に示される電極端子212が得られる。
【0065】
比較例に係る半導体装置103の電極端子212は、第1シード層231A、Cu電極層228、パッド電極層229、第2シード層231B、Cu柱状体232および接合層233を含む。これに対して、第1実施例に係る半導体装置3の電極端子12は、シード層31、ピラー層32および接合層33を含む。
【0066】
第1実施形態に係る半導体装置3の電極端子12は、比較例の電極端子212におけるCu電極層228、パッド電極層229および第2シード層231Bを備えていない点で、比較例と異なる。これにより、第1実施形態に係る半導体装置3は、比較例の半導体装置203に比べて、半導体装置の製造が容易となる。
【0067】
比較例におけるCu柱状体232は、第2シード層231Bの上面に形成された円板状の第1部分234および第1部分234の上面に形成された円柱状の第2部分235を含む。第1実施形態におけるピラー層32は、シード層31上に形成された円板状の第1部分34と、第1部分34上に形成された円柱状の第2部分35とを含む。
【0068】
比較例のCu柱状体232では、第1部分234の直径が第2部分235の直径よりも小さいのに対して、第1実施形態のピラー層32は、第1部分34の直径が第2部分352の直径よりも大きい点で、異なっている。第1実施形態では、第1部分34の直径が第2部分35の直径よりも大きくされることにより、比較例のCu電極層228、パッド電極層229および第2シード層231Bを省略可能としている。
【0069】
図9は、第2実施形態に係る半導体装置3Aを含む半導体パッケージ1Aの模式的な断面図であり、図3に対応する断面図である。図10は、主として第2実施形態に係る半導体装置3Aの電極端子12Aの構成を示す拡大断面図であり、図4に対応する断面図である。前述の図1および図2は、第2実施形態第2実施形態に係る半導体装置3Aを含む半導体パッケージ101Aにおいても、共通である。
【0070】
図9において、前述の図3に対応する各部には、図3と同じ符号を付して示す。図10において、前述の図4に対応する各部には、図4と同じ符号を付して示す。
【0071】
以下の説明においては、図10の紙面の上側(図9の紙面の下側)を「上」といい、図10の紙面の下側(図9の紙面の上側)を「下」ということにする。
【0072】
半導体装置本体11は、層間絶縁膜20上に形成された配線層21、層間絶縁膜20上に配線層21を覆うように形成された絶縁層22および絶縁層22を貫通し、一端が配線層21に電気的に接続された複数のビア23とを含む。絶縁層22における配線層21側とは反対側の表面(上面)が半導体装置本体11の主面11aを構成している。
【0073】
電極端子12Aは、絶縁層22の上面に形成され、複数のビア23の他端が電気的に接続されたシード層31と、シード層31の上面に形成されたピラー層132と、ピラー層132の上面に電気的に接続された接合層33とを含む。
【0074】
シード層31は、複数のビア23を介して配線層21に電気的に接続されている。ピラー層132は、シード層31に電気的に接続されている。接合層33は、ピラー層132に電気的に接続されている。
【0075】
接合層33は、第1実施形態と同様に、ピラー層132の上面に形成されたバリア層36と、バリア層36の上面に形成されたはんだ層37とから構成されている。図10に示すように、電極端子12Aがリード2に接合される前の状態では、はんだ層37の表面は半球面状に形成されている。
【0076】
ピラー層132は、Cu層からなる。第2実施形態では、ピラー層132の形態が、第1実施形態のピラー層32の形態と異なっている。それ以外の構成は、第1実施形態と同じである。
【0077】
ピラー層132は、シード層31上に形成された円板状の第1部分134と、第1部分134の上面の中央部に形成された円柱状の第2部分135とを含む。平面視において、第2部分135の中心は、第2部分134の中心と一致している。第1部分134の直径は、第2部分135の直径よりも大きい。第1部分134と第2部分135とは、一体的に形成されている。
【0078】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、平面視において、第2部分135の中心とバリア層43の中心と一致している。しかし、第2実施形態では、第2部分135の直径は、バリア層43の直径よりも短い。これにより、平面視において、第2部分135の外周縁は、バリア層43の外周縁に対して内方に後退している。言い換えれば、バリア層43の外周縁部は、第2部分135の側面よりも外方に突出している。
【0079】
また、第2実施形態では、第1部分134の上面における第2部分135の周縁部に、第2部分135を取り囲む環状溝140が形成されている。環状溝140は、横断面視において、シード層31側に凸(下方に凸)の円弧状の内面140aを有している。この環状溝140によって、第1部分134の上面と第2部分135の側面との接続部132aは、垂直断面視において内方に凸の曲面に形成されている。
【0080】
第1部分134の直径は、80μm以上400μm以下であることが好ましい。第1部分134の厚さは、4μm以上15μm以下であることが好ましい。
【0081】
第2部分135の直径は、40μm以上300μm以下であることが好ましい。第2部分135厚さは、35m以上150μm以下であることが好ましい。
【0082】
表面保護膜13は、絶縁層22の露出面、ピラー層132の側面およびピラー層132の第1部分134の上面の外周縁部を覆っている。ピラー層132の第1部分134の上面における第2部分135の周縁部、第2部分135の側面および接合層33の表面は、表面保護膜13によって覆われていない。
【0083】
つまり、表面保護膜13には、平面視において、第2部分135の中心と同心の円形状であって、第2部分135の外周縁よりも大きくかつ前記第1部分134の外周縁よりも小さい円形状の除去部(開口)38が形成されている。
【0084】
第2実施形態では、表面保護膜13は、切除部38側に、環状溝140上に延びた庇部13aを有している。この庇部13aと環状溝140の内面の外周縁部との間に、垂直断面視で楔状の隙間140bが形成されている。
【0085】
除去部38の側面(内周面)と、第2部分135の側面と、環状溝140とによって、平面視で環状の凹部139が形成されている。この実施形態では、表面保護膜13は、ポリイミド等の感光性樹脂から構成されている。
【0086】
電極端子12Aがリード2に接合される際には、はんだ層37の先端部は溶融した状態でリード2に接合される。このため、電極端子12Aがリード2に接合された状態では、図9に示すように、はんだ層37の先端部は平坦面に形成されている。電極端子12Aがリード2に接合された後に、封止樹脂4による封止が行われる。封止樹脂4による封止が行われた状態では、図9に示すように、表面保護膜13とリード2との間の隙間および環状溝140を含む環状凹部139内の空間は、封止樹脂4によって埋め尽くされている。これにより、隙間140bも、封止樹脂4も封止樹脂4によって埋め尽くされている。
【0087】
前述の第1実施形態では、ピラー層32は、第1部分34の上面と第2部分35の側面とがほぼ直角に交わる隅部32aを有している。電極端子12がリード2に接合された状態では、図3に示すように、隅部32aを内面の一部とする凹部39は封止樹脂4で埋め尽くされる。ピラー層32の材料であるCuと、封止樹脂4の材料である樹脂とは、熱膨張係数が大きく異なる。このため、凹部39内の封止樹脂4における隅部32aに対応する角部に応力が集中し、封止樹脂4にクラックが発生するおそれがある。
【0088】
これに対して、第2実施形態では、ピラー層132の第1部分134の上面と第2部分135の側面との接続部132aは、垂直断面視において曲面に形成されている。このため、電極端子12Aがリード2に接合された状態(図9の状態)において、凹部139内の封止樹脂4における接続部132aに対応する箇所への応力集中を緩和でき、封止樹脂4へのクラックの発生を抑制できる。
【0089】
第2実施形態における電極端子12の形成方法について説明する。第2実施形態における電極端子12を形成する場合においても、前述の図5A図5Hと同様な工程が行われる。ただし、図5A図5Hにおいて、符号12、32、34、35および39は、それぞれ、12A、132、134、135および139に置き換えられる。
【0090】
図5Hの工程の後、ウエットエッチングによって、ピラー層132の露出面がエッチングされる。これにより、図10に示すように、第1部分134の上面における第2部分135の周縁部に、環状溝140が形成されるとともに、環状溝140を含む凹部139が形成される。
【0091】
なお、図11に示すように、第1部分134の上面と第2部分135の側面との接続部132aは、接続部132aの横断面が下方に向かって徐々に大きくなるような傾斜面であって、第1部分134の上面に対して傾斜した傾斜面に形成されていてもよい。
【0092】
以上、本開示の第1および第2実施形態について説明したが、本開示はさらに他の形態で実施することもできる。
【0093】
例えば、前述の第1および第2実施形態では、接合層33は、ピラー層32上に形成されたバリア層43と、バリア層43上に形成されたはんだ層44とを含んでいる。しかし、接合層33は、バリア層36を含んでいなくてもよい。つまり、接合層33は、ピラー層32上に形成されたはんだ層37のみから構成されてもよい。
【0094】
また、バリア層36およびはんだ層37は、それぞれ前述の材料以外の材料から構成されてもよい。
【0095】
本開示の実施形態について詳細に説明してきたが、これらは本開示の技術的内容を明らかにするために用いられた具体例に過ぎず、本開示はこれらの具体例に限定して解釈されるべきではなく、本開示の範囲は添付の請求の範囲によってのみ限定される。
【0096】
この明細書および図面の記載から以下に付記する特徴が抽出され得る。
【0097】
[付記1-1]
半導体装置本体(11)と、
前記半導体装置本体(11)の主面(11a)側に設けられ、当該主面(11a)から一部が外方に突出する電極端子(12,12A)とを含み、
前記電極端子は、前記半導体装置本体(11)内に配置された配線層(21)に電気的に接続された銅からなるピラー層(32,132)と、
前記ピラー層(32,132)における前記配線層(21)側とは反対側の表面に形成された接合層(33)とを含み、
前記ピラー層(32,132)は、円板状の第1部分(34,134)と、前記第1部分(34,134)における前記配線層(21)側とは反対側の表面の中央部に形成された円柱状の第2部分(35,135)とを含む、半導体装置。
【0098】
[付記1-2]
前記第1部分(34,134)の前記表面と前記第2部分(35,135)の側面との接続部(132a)が、垂直断面視において内方に向かって凸の曲面に形成されている、[付記1-1]に記載の半導体装置。
【0099】
[付記1-3]
前記第1部分(34,134)の前記表面における前記第2部分(35,135)の周縁部に、前記第2部分(35,135)を取り囲む環状溝(140)であって、横断面視において前記配線層(21)側に凸の円弧状の内面(140a)を有する環状溝(140)が形成されており、
これにより、前記第1部分(34,134)の前記表面と前記第2部分(35,135)の側面との接続部(132a)が、垂直断面視において内方に向かって凸の曲面に形成されている、[付記1-1]に記載の半導体装置。
【0100】
[付記1-4]
前記第1部分(34,134)の前記表面と前記第2部分(35,135)の側面との接続部(132a)が、垂直断面視において前記第1部分(34,134)の前記表面に対して傾斜した傾斜面に形成されている、[付記1-1]に記載の半導体装置。
【0101】
[付記1-5]
前記接合層(33)は、はんだ層(37)からなる、[付記1-1]~[付記1-4]のいずれかに記載の半導体装置。
【0102】
[付記1-6]
前記はんだ層(37)は、SnAg層からなる、[付記1-5]に記載の半導体装置。
【0103】
[付記1-7]
前記接合層(33)は、前記ピラー層(32,132)に接合されたバリア層(36)と、前記バリア層(36)の外側表面に接合されたはんだ層(37)とからなる、[付記1-1]~[付記1-4]のいずれかに記載の半導体装置。
【0104】
[付記1-8]
前記バリア層(36)は、Ni層からなり、
前記はんだ層(37)は、SnAg層からなる、[付記1-7]に記載の半導体装置。
【0105】
[付記1-9]
前記第1部分(34,134)の厚さが、4μm以上15μm以下であり、
前記第2部分(35,135)の厚さが、35μm以上150μm以下である、請求項[付記1-1]~[付記1-8]のいずれかに記載の半導体装置。
【0106】
[付記1-10]
前記第1部分(34,134)の直径が、80μm以上400μm以下であり、
前記第2部分(35,135)の直径が、40μm以上300μm以下である、[付記1-9]に記載の半導体装置。
【0107】
[付記1-11]
前記半導体装置本体(11)は、
前記配線層(21)上に形成された絶縁層(22)と、
前記絶縁層(22)を貫通し、一端が前記配線層(21)に電気的に接続された複数のビア(23)とを含み、
前記電極端子(12,12A)は、前記絶縁層(22)における前記配線層(21)側とは反対側の表面に形成され、前記各ビア(23)の他端が電気的に接続されたシード層(31)を含み、
前記ピラー層(32,132)が前記シード層(31)上に形成されている、[付記1-1]~[付記1-10]のいずれかに記載の半導体装置。
【0108】
[付記1-12]
前記半導体装置は、前記絶縁層(22)の露出面、前記第1部分(34,134)の側面および前記第1部分(34,134)の前記表面の外周縁部を覆う表面保護膜(13)を含む[付記1-11]に記載の半導体装置。
【0109】
[付記1-13]
前記表面保護膜(13)には、平面視において、前記第2部分(35,135)の中心と同心の円形状であって、前記第2部分(35,135)の外周縁よりも大きくかつ前記第1部分(34,134)の外周縁よりも小さい円形状の除去部(38)が形成されており、
前記除去部(38)の側面と、前記第2部分(35,135)の側面と、前記第1部分(34,134)の前記表面におけるそれらの側面の間部分とによって、平面視で環状の凹部(39,139)が形成されている、[付記1-12]に記載の半導体装置。
【0110】
[付記1-14]
[付記1-13]に記載の半導体装置を含む半導体パッケージ(1,1A)であって、
前記電極端子(12,12A)の接合層(33)に接合されるリード(2)と、
前記リード(2)の一部と、前記半導体装置(3,3A)とを封止する封止樹脂(4)とを含み、
前記リード(2)と前記表面保護膜(13)との間の隙間および前記凹部(39,139)内の空間は、前記封止樹脂(4)によって埋め尽くされている、半導体パッケージ。
【符号の説明】
【0111】
1,1A 半導体パッケージ
2 リード
3,3A 半導体装置
4 封止樹脂
11 半導体装置本体
11a 主面
12,12A 電極端子
13 表面保護膜
13a 庇部
20 層間絶縁膜
21 配線層
22 絶縁層
23 ビア
31 シード層
32,132 ピラー層
32a 隅部
33 接合層
34,134 第1部分
35,135, 第2部分
36 バリア層
37 はんだ層
38 除去部
39,139 凹部
51 レジストマスク
51a 開口
52 レジストマスク
52a 開口
132a 接続部
140 環状溝
140a 内面
140b 隙間
201 半導体パッケージ
203 半導体装置
212 電極端子
213 表面保護膜
231A 第1シード層
231B 第2シード層
228 Cu電極層
229 パッド電極層
232 Cu柱状体
233 接合層
234 第1部分
235 第2部分
236 バリア層
237 はんだ層
238 開口
251 レジストマスク
251a 開口
252 レジストマスク
252a 開口
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図9
図10
図11