(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090062
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 312Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205706
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100160691
【弁理士】
【氏名又は名称】田邊 淳也
(72)【発明者】
【氏名】久保 幸治
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC22
2C088BC25
2C088EB48
2C088EB53
(57)【要約】
【課題】遊技の興趣を向上させることを目的とする。
【解決手段】遊技球が通過可能な球通路を備える遊技機は、球通路を視認容易な状態と、球通路を視認困難な状態と、へ変化可能な制御手段を備えている。球通路の前方に、透過性を切り替え可能な板状部が配置され、制御手段は、板状部の透過性を高い状態とし球通路を視認容易な状態と、板状部の透過性を低い状態とし球通路を視認困難な状態と、を切り替えることができるようになっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が通過可能な球通路を備える遊技機であって、
前記球通路を視認容易な状態と、前記球通路を視認困難な状態と、へ変化可能な制御手段を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機であって、
前記球通路の前方に、透過性を切り替え可能な板状部が配置され、
前記制御手段は、前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態と、前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態と、を切り替える、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技機は、
前記球通路の入口部に流入した遊技球を検知する第1検知手段と、
前記球通路を通って前記球通路の出口部から流出する遊技球を検知する第2検知手段と、をさらに備え、
前記制御手段は、
前記第1検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化させ、
前記第2検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、ミラーガラスであって、光が照射されることで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されないことで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
請求項3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、導光板であって、光が照射されないことで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されることで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技球を通過させる球通路を設けた遊技機が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような遊技機では、球通路に流入した遊技球を、球通路を通して、所定の領域へ流下させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような遊技機では、遊技球が球通路を通過可能であるものの、遊技の興趣を向上させるための技術については、なお改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]
遊技球が通過可能な球通路を備える遊技機であって、
前記球通路を視認容易な状態と、前記球通路を視認困難な状態と、へ変化可能な制御手段を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【0009】
[適用例2]
適用例1に記載の遊技機であって、
前記球通路の前方に、透過性を切り替え可能な板状部が配置され、
前記制御手段は、前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態と、前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態と、を切り替える、
ことを特徴とする遊技機。
【0010】
[適用例3]
適用例2に記載の遊技機は、
前記球通路の入口部に流入した遊技球を検知する第1検知手段と、
前記球通路を通って前記球通路の出口部から流出する遊技球を検知する第2検知手段と、をさらに備え、
前記制御手段は、
前記第1検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化させ、
前記第2検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0011】
[適用例4]
適用例3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、ミラーガラスであって、光が照射されることで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されないことで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0012】
[適用例5]
適用例3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、導光板であって、光が照射されないことで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されることで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図5】センサ・ソレノイドを説明するための図である。
【
図6】サブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図7】遊技制御用マイコンおよび演出制御用マイコンの記憶領域を説明するための図である。
【
図10】非時短状態時の変動パターン判定テーブルの説明図である。
【
図11】時短状態時の変動パターン判定テーブルの説明図である。
【
図12】主制御メイン処理のフローチャートである。
【
図13】メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図15】特別図柄待機処理のフローチャートである。
【
図17】特別電動役物処理(小当たり)のフローチャートである。
【
図18】特別図柄確定処理のフローチャートである。
【
図19】遊技状態管理処理のフローチャートである。
【
図20】特別電動役物処理(大当たり)のフローチャートである。
【
図21】遊技状態設定処理のフローチャートである。
【
図22】サブ制御メイン処理のフローチャートである。
【
図23】サブ側第1タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図24】サブ側第2タイマ割り込み処理のフローチャートである。
【
図25】受信コマンド解析処理のフローチャートである。
【
図26】変動演出開始処理のフローチャートである。
【
図27】球通路視認容易処理のフローチャートである。
【
図28】球通路視認困難処理のフローチャートである。
【
図29】ワープ球通路演出を説明するための図である。
【
図30】
図29のワープ球通路演出のつづきを説明するための図である。
【
図31】は右打ち球通路を説明するための図である。
【
図32】
図31の右打ち球通路のつづきを説明するための図である。
【
図33】左側ワープ部と右側ワープ部とから構成されるワープ部の変形例を示す図である。
【
図34】右側ワープ部による演出を説明するための図である。
【
図35】左側ワープ部による演出を説明するための図である。
【
図36】第2イルミネーションパネル(第2導光板)の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1は、本発明の一実施形態としての遊技機1の正面図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
【0016】
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
【0017】
遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。
【0018】
前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、枠ランプ66と、スピーカ67と、セレクトボタン68と、枠可動体600とを備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。この開口部52には、ガラスユニットが嵌め込まれている。
【0019】
ガラスユニットは、前後方向に所定距離寸法だけ離間して2枚の無色透明なガラス(前方ガラス、後方ガラス)が配置されユニット化されている。ガラスユニットは、2枚の無色透明なガラス(前方ガラス、後方ガラス)で挟持されることで内部空間が形成されている。ガラスユニットは、前枠53の後方から着脱することができるようになっている。なお、ガラスユニットには内部空間の湿気を取るための乾燥剤が収容される図示しない収容部も設けられ、湿気によりガラスが曇ることを防止することができるようになっている。
【0020】
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿(上皿)61に収容しきれない遊技球を貯留する。
【0021】
演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置された操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。
【0022】
枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、遊技中などに発光演出をおこなう。スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置され、遊技中などに音演出をおこなう。セレクトボタン68は、いわゆる十字キーとなっており、左ボタン、右ボタン、上ボタン、および、下ボタンから構成され、各種入力を可能にする。枠可動体600は、前枠53の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動体600は、前枠53の内部に格納されている格納状態から、前枠53の上方に突出する露出状態に変位可能に構成されている。
【0023】
なお、前枠(前枠部)53の開口部の右方であって前枠(前枠部)53の右前面部には、さらに、剣部材、剣ボタンを備えていてもよい。剣部材は、剣の形を模した操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が下方向に押し込むことができる。剣ボタンは、剣部材の上端部分、すなわち、剣の柄の端部に設けられた操作部であり、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作(押圧)される。剣部材は、剣部材全体を下方に押し込む第1の操作と、先端の剣ボタンを押圧する第2の操作の異なる2つの操作を実行可能に構成されている。
【0024】
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、イルミネーションパネル(導光板)18と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、ゲート(スルーチャッカー)28と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、一般入賞口27(普通入賞口27)と、アウト口16と、表示器40と、を備えている。
【0025】
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
【0026】
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8Rが変動表示される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。保留画像9A、9Bは、保留を表す画像であり、保留アイコン9A,9Bとも呼ぶ。保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、当該変動画像9C、または、当該変動アイコン9C若しくは変動アイコン9Cとも呼ぶ。なお、保留消化画像9Cは、当該変動に対応する画像であり、保留を示すものではないが、保留画像9A、9Bと保留消化画像9Cとを合わせて、便宜上、保留画像とも呼ぶ。
【0027】
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄(左装飾図柄)8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄(中装飾図柄)8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄(右装飾図柄)8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」~「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。なお、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」と呼ぶ。
【0028】
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果を画像表示装置7によって把握することができる。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄の変動演出」、「装飾図柄の変動演出」または、単に「変動演出」とも呼ぶ。なお、この演出図柄の変動演出は、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間(特別図柄変動期間とも呼ぶ)における演出を1回の変動演出としてカウントする。従って、特別図柄が変動開始してから停止するまでの期間に、装飾図柄を仮停止させる場合があったとしても、当該仮停止の演出は、装飾図柄の変動演出に含まれる。
【0029】
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
【0030】
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、第1特図保留の記憶数と、第2特図保留の記憶数とを、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
【0031】
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を、ワープ球通路を通して、出口部からステージ部11に流出させる。ワープ部12の詳細については後述する。
【0032】
イルミネーションパネル(導光板)18は、前枠53の中央の開口部に取り付けられた透明な平板部材であり、透明な透過性の表示パネルであり、ガラスユニットの後方に配置されている。本実施形態では、ガラスユニット、そしてイルミネーションパネル18を通して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができるようになっている。イルミネーションパネル18は、画像表示装置7の表示画面7aの手前側(遊技者側)に配置される第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aとする領域と、表示器40の左方であって、後述する右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する「右打ち」による遊技において、遊技球が通る右打ち球通路の前方を覆うように配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bとする領域と、から構成されている。つまり、イルミネーションパネル18は、単体で(1つのイルミネーションパネル18で)、第1イルミネーションパネル18aとする領域と、第2イルミネーションパネル18bとする領域と、に分けて構成されている。第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aと対応する演出画像表示用ランプ18z(
図6)と、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと対応する右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)と、が図示しないイルミネーションパネル用装飾基板にそれぞれ複数実装されている。図示しないイルミネーションパネル用装飾基板は、イルミネーションパネル(導光板)18の外周部分に取り付けられており、遊技者側から視認することができない配置となっている。
【0033】
なお、本実施形態では、イルミネーションパネル18は、上述したように、単体で(1つのイルミネーションパネル18で)、第1イルミネーションパネル18aとする領域と、第2イルミネーションパネル18bとする領域と、に分けて構成されている。しかし、これに代えて、第1イルミネーションパネル18aと第2イルミネーションパネル18bとを別個独立にそれぞれのイルミネーションパネルとして構成して配置するようにしてもよい。
【0034】
第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aには、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aと対応する演出画像表示用ランプ18z(
図6)が点灯された状態では演出画像であるキャラクタ画像が出現する。このとき、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が発した色でキャラクタ画像が出現する。キャラクタ画像が出現しても、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aが透明であるため、キャラクタ画像が出現していない領域を通して、後方の表示画面7aの内容を容易に視認することができる。なお、キャラクタ画像が出現した状態であっても、キャラクタ画像を通して、キャラクタ画像と対応する後方の表示画面7aの内容を視認することができるものの、キャラクタ画像が出現していない領域と比べると、視認し難い。これに対して、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aと対応する演出画像表示用ランプ18z(
図6)が消灯された状態では演出画像であるキャラクタ画像が出現せず、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aが透明であるため、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18a全体を通して、後方の表示画面7aの内容を容易に視認することができる。
【0035】
第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと対応する右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が点灯された状態では、遊技球が通る右打ち球通路の前方を覆う領域に貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像が出現する。このとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発した色でデザイン(意匠)画像が出現する。デザイン(意匠)画像が出現した状態であっても、デザイン(意匠)画像を通して、後方の右打ち球通路を視認することができるものの、視認し難い。これに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと対応する右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が消灯された状態ではデザイン(意匠)画像が出現せず、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明であるため、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18b全体を通して、後方の右打ち球通路全体を容易に視認することができる。第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの詳細については後述する。
【0036】
なお、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aでは、演出の進行に応じて、演出画像であるキャラクタ画像が出現するのに対して、第2イルミネーションパネル(第1導光板)18bでは、演出の進行に全く関係なく、後方の右打ち球通路に遊技球が転動(通過)していないときにデザイン(意匠)画像が出現するという点で相違している。
【0037】
演出画像表示用ランプ18z(
図6)が発する色は、後述の保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同様に、白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールド)という順番で当たり期待度が高くなっている。このため、遊技者は、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに出現する演出画像であるキャラクタ画像に対する関心が高い。
【0038】
これに対して、右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発する色は、演出画像表示用ランプ18z(
図6)とは異なり、単一色(例えば、白色のみ)としてもよいし、複数色の色のうちの一の単色から他の単色へ滑らかに変化させるようにしてもよいし、後述の保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同一の色としてもよい(例えば、保留アイコン9A,9Bまたは変動アイコン9Cに本来なら付される色を敢えて白色として、この本来付される色を右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発する色として先読みとして利用するようしてもよい)。また、右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発する色は、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が点灯している場合に、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が発する色と同一の色または同系色の色とするようにしてもよい。
【0039】
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
【0040】
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(
図5)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
【0041】
ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッカー)31の上方に配置されており、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28の遊技球の通過は、普通図柄乱数の取得および当たり判定等の契機となっている。
【0042】
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、表示器40で特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
【0043】
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、ゲート28を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、表示器40において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
【0044】
第1大入賞装置(第1アタッカー)31は、遊技領域3における第1始動口20の右上方に配置され、第1大入賞口30と、V領域39と、非V領域70と、V開閉部材71とを備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(
図5)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のときに遊技球が入球可能となる。
【0045】
第1大入賞装置31は内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39a(
図5)と、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70a(
図5)と、第1大入賞口センサ30a(
図5)と、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73(
図5)と、を備えている。
【0046】
V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。
【0047】
V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して前後方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。
【0048】
本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大入賞装置排出センサ31a(
図5)を備えている。第1大入賞装置排出センサ31aは、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
【0049】
第2大入賞装置(第2アタッカー)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の右上方に配置され、第2大入賞口35を備えている。第2大入賞口35は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(
図5)によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。第2大入賞口35への入賞は、第2大入賞口センサ35aにて検知される。本実施形態の第2大入賞装置36は、さらに、第2大入賞装置36から排出される遊技球数を計数する第2大入賞装置排出センサ36a(
図5)を備えている。
【0050】
一般入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器40は、遊技盤2の右側中央付近に配置されている。
【0051】
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにてゲート28の通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
【0052】
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域84e(
図7)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域(
図7)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域(
図7)に記憶される。各々の特図保留記憶領域84eに記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域、第2特図保留記憶領域ともにそれぞれ4個となっている。特図保留記憶領域84eに記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができる。
【0053】
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数の値は、普図保留記憶領域84f(
図7)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域84fに記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。普図保留記憶領域84fに記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。
【0054】
[ワープ部]
ここで、ワープ部12について
図2を参照して説明する。
図2は、
図1のA部の拡大図である。なお、
図2(A)には、ワープ部12のワープ球通路をZ-Z線における断面図(Z-Z断面図)も示した。
【0055】
ワープ部12は、上述したように、センター装飾体10の左下方に設けられており、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備えている。ワープ部12の内部には、ワープ部12の入口部とワープ部12の出口部とを連通するワープ球通路12aが形成されている。ワープ部12の入口部から流入した遊技球は、ワープ球通路12aを通って、ワープ部12の出口部からステージ部11に流出させている。ワープ部12は、英字「Z」を上下方向へ伸ばし、屈曲部を滑らかな曲面として屈曲した形状となっている。
【0056】
ワープ部12の入口部には、入口部に流入した遊技球を検知するワープ球通路入口通過センサ12cがワープ球通路12a内におけるワープ部12の入口部の近傍に配置され、ワープ部12の出口部には、出口部から流出する直前の遊技球を検知するワープ球通路出口通過センサ12dがワープ球通路12a内におけるワープ部12の出口部の近傍に配置されている。
【0057】
ワープ部12は、透明な角筒形状(四角筒形状)を有する筐体であり、ワープ部12の筐体の裏面側に沿って、所定距離幅を有する透明なL字状の基板取付け部が所定距離寸法だけ離間して複数一体的に形成されている(本実施形態では、4つの透明なL字状の基板取付け部がワープ部12の筐体の裏面側に沿って所定距離寸法だけ離間して一体的に形成されている)。これにより、ワープ部12の筐体の裏面とL字状の基板取付け部の一端とが連続して接続されているのに対して、ワープ部12の筐体の裏面とL字状の基板取付け部の他端とが全く接続されず所定距離だけ離間している状態となり、ワープ部12の筐体の裏面とL字状の基板取付け部との間に基板取付け空間が形成される。ワープ部12の筐体の裏面とL字状の基板取付け部の一端とが接続された部位の下側には、板状の基板固定部12gが形成され、L字状の基板取付け部の他端の上側には、「コ」字状のフック部12hが形成されている。
【0058】
透明なL字状の基板取付け部には、屈曲するワープ部12の形状に合わせて形成されたワープ球通路装飾基板12fが取り付けられるようになっている。ワープ球通路装飾基板12fの表面(おもてめん、実装面)には、ワープ部12の入口部から出口部までに亘って所定距離だけ離間してワープ球通路模様表示用ランプ12eが複数実装されている(本実施形態では、4個のワープ球通路模様表示用ランプ12eが実装されている)。
【0059】
ワープ球通路装飾基板12fの表面(おもてめん、実装面)がワープ部12の筐体の裏面へ向くようにして、ワープ球通路装飾基板12fの一端を、L字状の基板取付け部の他端側から挿入して、L字状の基板取付け部の一端へ向かって押し込み、基板固定部12gとL字状の基板取付け部の上面との間に挟み込み、ワープ球通路装飾基板12fの他端を、L字状の基板取付け部の他端に形成されたフック部12hで挟み込む(引っ掛ける)ことで、ワープ球通路装飾基板12fを透明なL字状の基板取付け部に取り付けることができる。
【0060】
透明な角筒形状(四角筒形状)を有するワープ部12におけるワープ球通路12aの前方と対応する領域であるワープ球通路12aの前方(遊技者側)には、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部が配置され、板状部の正面側12b(以下、単に「ワープ部12の正面側12b」と記載する場合がある。)には、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)12baが立体的に施されている。ワープ部12の正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)には、光の一部を反射し、一部を透過する蒸着膜12bb(
図2(A)のZ-Z断面拡大図を参照)が蒸着されている。蒸着膜12bbは、いわゆるミラーガラス(ハーフミラーともいう。)であり、外部からのワープ部12への光の50%を反射し、50%を透過するものである。なお、この蒸着膜12bbは、正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)だけなく、ワープ球通路12aの内面全体に蒸着されるようにしてもよい。
【0061】
ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯される状態では、ワープ部12の正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される蒸着膜12bbにより、ワープ部12に入射する光、つまり正面側12bに入射する光の一部が蒸着膜12bbで反射され(蒸着膜12bbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、蒸着膜12bbが鏡面となることで正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。
【0062】
これに対して、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯される状態では、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発した光が四方八方へ広がりながら(拡散しながら)ワーブ部12の正面側12bを透過してワープ部12の外部へ出射されることでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて明るくなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認困難な状態となる。
【0063】
ワープ球通路模様表示用ランプ12eは、遊技機1への電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、後述のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして消灯される状態となっており、遊技球がワープ部12の入口部から流入して、ワープ球通路入口通過センサ12cにより検知されると、点灯され、ワープ球通路12aを下方へ向かって転動し(流下し)、ワープ部12の出口部から流出する直前にワープ球通路出口通過センサ12dにより検知されると、再び消灯される状態となる。なお、ワープ球通路模様表示用ランプ12eは、複数の遊技球がワープ部12の入口部から連続して流入する場合には、最初に流入した遊技球がワープ球通路入口通過センサ12cにより検知されると、点灯されるものの、最後に流入した遊技球がワープ球通路出口通過センサ12dにより検知されるまで、消灯されず、点灯した状態が維持されるようになっている。つまり、ワープ球通路12aを遊技球が転動(流下)する状態(ワープ球通路12aを通過中の遊技球が存在する状態)では、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯された状態を維持するようになっている。
【0064】
遊技球がワープ部12の入口部へ流入するまえであり、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図2(A)に示すように、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯された状態となっている。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。言い換えると、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0065】
遊技球がワープ部12の入口部へ流入し、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が存在する場合には、
図2(B)に示すように、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯された状態から点灯された状態へ切り替わる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認困難な状態となる。言い換えると、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が存在する場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認容易な状態とし、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認困難な状態とし、ワープ球通路12aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0066】
遊技球がワープ部12の出口部から流出し、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図2(C)に示すように、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯された状態から再び消灯された状態へ切り替わる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、ワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球がワープ部12の出口部から流出してワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、ワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0067】
なお、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発する色は、上述した演出画像表示用ランプ18z(
図6)とは異なり、単一色(例えば、白色のみ)としてもよいし、複数色の色のうちの一の単色から他の単色へ滑らかに変化させるようにしてもよいし、後述の保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同一の色としてもよい(例えば、保留アイコン9A,9Bまたは変動アイコン9Cに本来なら付される色を敢えて白色として、この本来付される色をワープ球通路模様表示用ランプ12eが発する色として先読みとして利用するようしてもよい)。また、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発する色は、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が点灯している場合に、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が発する色と同一の色または同系色の色とするようにしてもよい。
【0068】
このように、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)は、ミラーガラス(ハーフミラー)となっており、透過性を高い状態としワープ球通路12aを視認容易な状態と、ワープ球通路12aを視認困難な状態様と、を切り替えることができるようになっている。
【0069】
また、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を高い状態としワープ球通路12aを視認容易な状態では、ワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認困難な状態とすることができるのに対して、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を低い状態としワープ球通路12aを視認困難な状態では、ワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態とすることができる。
【0070】
ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)がミラーガラス(ハーフミラー)となっているため、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯される状態では、光が照射されることで、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発した光が四方八方へ広がりながら(拡散しながら)ワーブ部12の正面側12bを透過してワープ部12の外部へ出射されることでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて明るくなった状態となる。これにより、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を高い状態としワープ球通路12aを視認容易な状態へ変化してワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されるデザイン(意匠)12baを視認困難な状態へ変化させることができるようになっている。これに対して、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯される状態では、光が照射されないことで、ワープ部12に入射する光、つまり正面側12bに入射する光の一部が蒸着膜12bbで反射され(蒸着膜12bbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を低い状態としワープ球通路12aを視認困難な状態へ変化してワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態へ変化させることができるようになっている。
【0071】
[第2イルミネーションパネル(第2導光板)]
次に、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bについて
図3を参照して説明する。
図3は、
図1のB部の拡大図である。
【0072】
イルミネーションパネル(導光板)18は、上述したように、透明な透過性の表示パネルであり、画像表示装置7の表示画面7aの手前側(遊技者側)に配置される第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aと、表示器40の左方であって、後述する右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する「右打ち」による遊技において、遊技球が通る右打ち球通路の前方を覆うように配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと、から構成されている。
【0073】
表示器40の左方であって、右遊技領域3Bには、左右方向に繰り返し滑らかに屈曲する上下方向に長い右打ち球通路17aが形成されている。この右打ち球通路17aは、屈曲されることで流下する遊技球の速度を減速させることができるようになっている。
【0074】
右打ち球通路17aの入口部には、入口部に流入した遊技球を検知する右打ち球通路入口通過センサ17cが右打ち球通路17a内における右打ち球通路17aの入口部の近傍に配置され、右打ち球通路17aの出口部には、出口部から流出する直前の遊技球を検知する右打ち球通路出口通過センサ17dが右打ち球通路17a内における右打ち球通路17aの出口部の近傍に配置されている。
【0075】
第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、透明な透過性の表示パネルであり、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置されている。これにより、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと右打ち球通路17aとにより、右打ち球通路17aの内部空間が形成される。また、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、右打ち球通路17aを転動する(流下する)遊技球が前方(遊技者側)へ向かって飛び出することを防止することができるできるようにもなっている。
【0076】
右打ち球通路17aの前方と対応する領域である板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが形成されている。つまり、右打ち球通路17aの前方と対応する領域となる第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆うように、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが形成されている。
【0077】
右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯される状態では、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した光によって第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。このとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した色でデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるとに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。
【0078】
これに対して、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯される状態では、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが全く出現しない状態となる。これにより、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明な透過性の表示パネルであるため、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。
【0079】
右打ち球通路模様表示用ランプ18eは、遊技機1への電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、後述のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして点灯される状態となっており、遊技球が右打ち球通路17aの入口部から流入して、右打ち球通路入口通過センサ17cにより検知されると、消灯され、右打ち球通路17aを下方へ向かって転動し(流下し)、右打ち球通路17aの出口部から流出する直前に右打ち球通路出口通過センサ17dにより検知されると、再び点灯される状態となる。なお、右打ち球通路模様表示用ランプ18eは、複数の遊技球が右打ち球通路17aの入口部から連続して流入する場合には、最初に流入した遊技球が右打ち球通路入口通過センサ17cにより検知されると、消灯されるものの、最後に流入した遊技球が右打ち球通路出口通過センサ17dにより検知されるまで、点灯されず、消灯した状態が維持されるようになっている。つまり、右打ち球通路17aを遊技球が転動(流下)する状態(右打ち球通路17aを通過中の遊技球が存在する状態)では、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態を維持するようになっている。
【0080】
なお、演出画像表示用ランプ18z(
図6)は、遊技機1への電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、後述のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして消灯される状態となっている。
【0081】
遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入するまえであり、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図3(A)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態となっている。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが出現し、デザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baにより遮られることで右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0082】
遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入し、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が存在する場合には、
図3(B)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態から消灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が存在する場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認容易な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とし、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0083】
遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出し、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図3(C)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態から再び点灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出して右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baにより遮られることで右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0084】
なお、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発する色は、上述したように、演出画像表示用ランプ18z(
図6)とは異なり、単一色(例えば、白色のみ)としてもよいし、複数色の色のうちの一の単色から他の単色へ滑らかに変化させるようにしてもよいし、後述の保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同一の色としてもよい(例えば、保留アイコン9A,9Bまたは変動アイコン9Cに本来なら付される色を敢えて白色として、この本来付される色を右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発する色として先読みとして利用するようしてもよい)。また、右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発する色は、演出画像表示用ランプ18zが点灯している場合に、演出画像表示用ランプ18z(
図6)が発する色と同一の色または同系色の色とするようにしてもよい。
【0085】
このように、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、透明な透過性の表示パネルである導光板となっており、透過性を高い状態とし右打ち球通路17aを視認容易な状態と、右打ち球通路17aを視認困難な状態様と、を切り替えることができるようになっている。
【0086】
また、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を高い状態とし右打ち球通路17aを視認容易な状態では、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とすることができるのに対して、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を低い状態とし右打ち球通路17aを視認困難な状態では、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態とすることができる。
【0087】
遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明な透過性の表示パネルである導光板となっているため、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯される状態では、光が照射されないことで、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが全く出現しない状態となる。これにより、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を高い状態とし右打ち球通路17aを視認容易な状態へ変化して第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態とすることができる。これに対して、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯される状態では、光が照射されることで、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。これにより、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baに遮られることで第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を低い状態とし右打ち球通路17aを視認困難な状態へ変化して第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態へ変化させることができる。
【0088】
2.遊技機の電気的構成
図4~
図6に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。
図4は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
図6は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(
図4)と、サブ制御基板90(
図6)と、画像制御基板100(
図6)と、ランプ制御基板107(
図6)と、音声制御基板106(
図6)と、払出制御基板110(
図4)と、電源基板116(
図4)と、を備えている。
【0089】
主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
【0090】
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
【0091】
主制御基板80には、入出力回路87を介してセンサ・ソレノイド44が接続されている。センサ・ソレノイド44は、各種のセンサ、ソレノイドの総称である。センサ類としては、
図5に示すように、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、普通入賞口センサ27a、第1大入賞装置排出センサ31a、第2大入賞装置排出センサ36aが例示される。
【0092】
第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設けられ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、V領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。第1大入賞装置排出センサ31aは、第1大入賞装置31から排出される遊技球を検出する。第2大入賞装置排出センサ36aは、第2大入賞装置36から排出される遊技球を検出する。
【0093】
ソレノイド類としては、
図5に示すように、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、V開閉部材ソレノイド73が例示される。
電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。
【0094】
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、表示器40の表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して外部端子板72が接続されている。主制御基板80は、外部端子板72に対し、賞球情報、扉または枠の開放情報、第1特別図柄または第2特別図柄の変動回数、第1始動口20、第2始動口21への遊技球の入賞、大当たり中であるか否か、および、セキュリティー信号などを出力する。
【0095】
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。
払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続されている。
【0096】
主制御基板80には、入出力回路87を介して電源基板116が接続されている。主制御基板80は、電源基板116から供給される電源により動作し、他の基板に対しても電源を分配する(不図示)。また、電源基板116を介して発射装置112が接続されている。
【0097】
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(
図6)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
【0098】
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、中継基板108と、が接続されている。
【0099】
画像制御基板100は、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう図示しないワンチップマイコンである画像制御用マイコンが実装されている。画像制御基板100の画像制御用マイコンには、CPUのほかに、ROMも内蔵されている。画像制御用マイコンのROMには、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。また、画像制御用マイコンには、画像データを展開するためのメモリとして使用されるRAMも内蔵されている。画像制御用マイコンのCPUは、画像制御用マイコンのROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0100】
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。
【0101】
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、イルミネーションパネル18の演出画像表示用ランプ18zと、イルミネーションパネル18の右打ち球通路模様表示用ランプ18eと、ワープ球通路入口通過センサ12cと、ワープ球通路出口通過センサ12dと、ワープ球通路模様表示用ランプ12eと、右打ち球通路入口通過センサ17cと、右打ち球通路出口通過センサ17dと、が接続されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5、演出画像表示用ランプ18z等のランプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66、盤ランプ5、演出画像表示用ランプ18z等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5、演出画像表示用ランプ18zなどのランプの発光を制御する。
【0102】
これに対して、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドによらず、ワープ球通路入口通過センサ12cと、ワープ球通路出口通過センサ12dと、右打ち球通路入口通過センサ17cと、右打ち球通路出口通過センサ17dと、からの球通過信号がランプ制御基板107を介してそれぞれ入力され、これらの球通過信号に基づいて、ランプ制御基板107を介してイルミネーションパネル18の右打ち球通路模様表示用ランプ18e、ワープ球通路模様表示用ランプ12eのランプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドによらず、ランプ制御基板107を介して入力されたワープ球通路入口通過センサ12cと、ワープ球通路出口通過センサ12dと、右打ち球通路入口通過センサ17cと、右打ち球通路出口通過センサ17dと、からの球通過信号に基づいて、イルミネーションパネル18の右打ち球通路模様表示用ランプ18e、ワープ球通路模様表示用ランプ12eのランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従ってイルミネーションパネル18の右打ち球通路模様表示用ランプ18e、ワープ球通路模様表示用ランプ12eなどのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御を実行させてもよい。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
【0103】
中継基板108には、演出ボタン63と、セレクトボタン68と、枠可動体600と、が接続されている。演出ボタン63は、遊技者によって押圧(押下)操作されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づき、演出ボタン63を動作させる。演出ボタン63は、押圧操作可能であるだけでなく、ボタン本体部の上面部分がわずかに突出する通常位置(埋没位置)と、ボタン本体部の大部分が突出する突出位置とに位置変化可能となっている。つまり、演出の一つとして演出ボタン63がせり上がるようになっている。セレクトボタン68は、遊技者によって押圧(押下)されると、中継基板108を介してサブ制御基板90にスイッチ信号を出力する。
【0104】
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠可動体600を動作させる。枠可動体600は、前枠53(
図1)の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って枠可動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、中継基板108には、前枠53に設けられ、人体が接触すると検出信号を出力するタッチセンサなどが接続されていてもよい。
【0105】
3.遊技機のデータ構成
図7に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。
図7(A)は、遊技制御用マイコン81のメインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図7(B)は、遊技制御用マイコン81のメインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。
図7(C)は、演出制御用マイコン91のサブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。
図7(D)は、演出制御用マイコン91のサブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
【0106】
メインROM83(
図7(A))には、テーブル記憶領域83aが設けられている。このテーブル記憶領域83aには、当たり判定テーブル、リーチ判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブル、普通図柄変動パターン判定テーブル、大当たり種別判定テーブル、変動パターン判定テーブル、電チュー開放パターン判定テーブル、大入賞口開放パターン判定テーブルなど、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。
【0107】
メインRAM84(
図7(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域84eと、普図保留記憶領域84fと、が設けられている。
【0108】
コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンドなどがセットされる。
【0109】
フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、小当たりフラグ、時短フラグなどがセットされる。
【0110】
カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、時短カウンタ、ゲーム数カウンタ、天井カウンタなどがセットされる。
【0111】
特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。
【0112】
特図保留記憶領域84eは、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域と、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域とを含んでいる。第1特図保留記憶領域には、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域には、第2特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
【0113】
普図保留記憶領域84fは、普図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(当たり乱数)等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。
【0114】
なお、メインRAM84は、図示しないバックアップ電源によりバックアップされており、遊技機1の電源が遮断されると、その記憶内容を保持し続けることができるようになっているため、メインRAM84に記憶される内容は、遊技機1の電源が遮断されことにより喪失されることがない。
【0115】
サブROM93(
図7(C))には、テーブル記憶領域93aが設けられている。テーブル記憶領域93aには、先読み演出パターン決定テーブル、基幹演出パターン決定テーブル、チャンスアップ演出パターン決定テーブルなど、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。
【0116】
なお、本実施形態では、リーチとして、スーパーリーチ(SPリーチ)とノーマルリーチとがある。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出であり、当たり期待度がノーマルリーチと比べて予め高く設定されている。このため、遊技者は、ノーマルリーチと比べて、スーパーリーチ(SPリーチ)への関心が高い。
【0117】
サブRAM94(
図7(D))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94cと、が設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、などが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動終了前コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94cは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、時短演出カウンタ、ゲーム数カウンタなどがセットされる。
【0118】
サブRAM94(
図7(D))には、これらの各種領域94a~94cのほかに、事前判定情報が記憶される図示しない事前判定情報記憶領域が設けられている。事前判定情報記憶領域には、主制御基板80から受信した事前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定結果(大当たり判定情報)、大当たり種別事前判定結果(大当たり種別情報)、および、変動パターン事前判定結果(変動パターン情報)に加えて、さらに先読み演出パターン情報などが記憶される。先読み演出パターン情報とは、変動演出中に実行される先読み演出の内容を示す情報である。事前判定情報記憶領域には、特
図1保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、特
図2保留の1個目~4個目に対応する第1~4格納領域と、第1特図保留の第1格納領域または第2特図保留の第1格納領域から当該変動と対応する事前判定情報がシフトされる当該変動と、がある。
【0119】
また、サブRAM94(
図7(D))には、図示しないフラグ記憶領域、図示しないスイッチ情報記憶領域も設けられている。図示しないフラグ記憶領域には、サブ制御メイン処理(後述)において、演出に関する各種フラグがセットされる領域である。図示しないスイッチ情報記憶領域には、サブ側第1タイマ割り込み処理(後述)において、演出ボタンからの信号(スイッチ信号)、セレクトボタン68からの信号(スイッチ信号)のほかに、ワープ球通路入口通過センサ12cからの信号(球通過信号)、ワープ球通路出口通過センサ12dからの信号(球通過信号)、右打ち球通路入口通過センサ17cからの信号(球通過信号)、右打ち球通路出口通過センサ17dからの信号(球通過信号)に基づいて作成されるスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)がセットされる。
【0120】
なお、サブRAM94は、図示しないバックアップ電源によりバックアップされず、遊技機1の電源が遮断されると、その記憶内容を保持し続けることができないため、サブRAM94に記憶される内容は、遊技機1の電源が遮断されことにより喪失されることとなる。
【0121】
ここで遊技機1において遊技制御用マイコン81が取得する各種乱数について説明する。
遊技制御用マイコン81は、「当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。
「当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。
「大当たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。
【0122】
「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。
「普通図柄乱数」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。
「当たり乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域に記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域に記憶される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域84fに記憶される。
【0123】
次に遊技機1において演出制御用マイコン91が取得する各種乱数について説明する。各種乱数は、それぞれ対応するサブRAM94のカウンタセット領域94cにセットされる乱数カウンタにより更新される。
演出制御用マイコン91は、「先読み演出乱数」と、「チャンスアップ乱数」と、を取得するように構成されている。
【0124】
「先読み演出乱数」は、カウンタセット領域94cにセットされる先読み演出カウンタの値として取得され、変動演出時の先読み演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「先読み演出乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づいて取得される。
【0125】
「チャンスアップ乱数」は、変動演出時のチャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「チャンスアップ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
【0126】
4.各種テーブルの説明
図8は、当たり判定テーブルを説明するための図である。
当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当するか、「小当たり」に該当するか、「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。
【0127】
第1特別図柄(特
図1)において、当たり乱数値が「0~409」の場合には、「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「410~609の数値」の場合には、「ハズレ(突然時短)」と判定され、当たり乱数値が「610~65535の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
【0128】
第2特別図柄(特
図2)において、当たり乱数値が「0~409」の場合には「大当たり」と判定され、当たり乱数値が「410~9000」の場合には「小当たり」と判定され、当たり乱数値が「9001~65535の数値」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
【0129】
リーチ判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルにおけるリーチ判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定される。
【0130】
普通図柄当たり判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。普通図柄当たり判定テーブルにおける判定は、遊技機1の遊技状態に基づいておこなわれる。本実施形態では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定される。
【0131】
普通図柄変動パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では「非時短状態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図柄の変動時間が「1秒」と判定される。
【0132】
図9は、大当たり種別判定テーブルを説明するための図である。大当たり種別判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」を判定するために参照されるテーブルである。
【0133】
第1特別図柄(特
図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~10」である場合には「10R一種大当たり(時短10回)」と判定され、「11~75」である場合には「4R一種大当たり(時短10回)」と判定され、大当たり種別乱数値が「76~127」である場合には「4R一種大当たり(時短なし)」と判定される。このように、第1特別図柄(特
図1)の抽選において当選したときにおける大当たりの種別の振分率は、「10R一種大当たり(時短10回)」が11/128(約8.6%)、「4R一種大当たり(時短10回)」が65/128(約50.8%)、「4R一種大当たり(時短なし)」が52/128(約40.6%)となっている。
【0134】
第2特別図柄(特
図2)の抽選において当選したとき、一種大当たりである場合は「10R一種大当たり(時短10回)」と判定される。二種大当たりである場合、大当たり種別乱数値が「0~37」の場合には「10R二種大当たり(時短10回)」と判定され、大当たり種別乱数値が「38~75」の場合には「4R二種大当たり(時短10回)」と判定され、大当たり種別乱数値が「76~127」の場合には「2R二種大当たり(時短なし)」と判定される。このように、第2特別図柄(特
図2)の抽選において当選したときにおける大当たりの種別の振分率は、「10R二種大当たり(時短10回)」が38/128(約29.7%)、「4R二種大当たり(時短10回)」が38/128(約29.7%)、「2R二種大当たり(時短なし)」が52/128(約40.6%)となっている。
【0135】
なお、「一種大当たり」とは、当たり判定処理において、大当たりと判定される大当たりであり、「二種大当たり」とは、当たり判定処理において、小当たりと判定された後に、発射した遊技球が第1大入賞装置31内部のV領域39を通過することで大当たりとなる大当たりである。
【0136】
図10は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。
図11は、時短状態時の変動パターン判定テーブルを説明するための図である。変動パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。
【0137】
非時短状態において第1始動口20に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルにおいて「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パターン乱数値が「0~59」の場合には、変動パターンが「P4」と判定されることが示されている。
【0138】
時短状態において第2始動口21に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルにおいて「リーチ無し」と判定され、保留球数が「3~4」の場合には、変動パターンが「P53」と判定されることが示されている。
【0139】
ここで特に、非時短状態において第1始動口20に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「101~127」の場合には、変動パターンが「P3」として判定される。また、非時短状態において第1始動口に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「ハズレ(突然時短)」と判定された場合には、変動パターンが「P13」として判定される。さらにまた、当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルにおいて「リーチ有り」と判定され、保留球数が「3~4」であり、変動パターン乱数値が「115~127」の場合には、変動パターンが「P10」として判定される。変動パターンP3、P10、P13の場合、基幹演出パターンとして「SP3」が選択される。
【0140】
また、時短状態(c時短状態)において第2始動口21に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「小当たり」と判定された場合には、変動パターンが「P54」と判定される。時短状態(c時短状態)において第2始動口に入賞し、当たり判定テーブルにおいて「ハズレ」と判定された場合には、変動パターンが「P55」と判定される。変動パターンP54、P55の場合、基幹演出パターンとして「SP4」が選択される。
【0141】
図10、
図11に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出である。ここでは、4種類のスーパーリーチ(SP1、SP2、SP3、SP4)が設定されている。SP1~4は、ノーマルリーチを経て発展的に実行され、味方キャラクタと敵キャラクタとが争うバトル演出となっている。
【0142】
電チュー開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。本実施形態では、「非時短状態」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン12」と判定され、「c時短状態」のとき、開放パターンは「開放パターン13」と判定される。開放パターン11では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン13では、開放回数が1回、1回あたりの開放時間5.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。特に開放パターン13では、1個の遊技球の入賞があった場合に閉鎖される。
【0143】
大入賞口開放パターン判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。
【0144】
「4R一種大当たり」の場合、1~4R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
「10R一種大当たり」の場合、1~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
「10R二種大当たり」の場合、1R目において開放回数5回、開放時間0.3秒の第1大入賞口30の開放をおこない、2~10R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35のロング開放をおこなう。
「2R二種大当たり」の場合、1R目において、開放回数1回、開放時間0.3秒の第1大入賞口30の開放をおこない、2R目において、開放回数1回、開放時間1.8秒の第2大入賞口35のショート開放をおこなう。
ただし、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
【0145】
5.大当たり等の説明
遊技機1では、大当たりに、一種大当たりと、二種大当たりとがある。一種大当たりは、取得した当たり乱数値が「大当たり」に該当する場合である。一方、二種大当たりは、取得した当たり乱数値が「小当たり」に該当し、その後、遊技球が第1大入賞装置31内のV領域39を通過することで大当たりになる場合である。
【0146】
なお、大当たりになると、「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
【0147】
6.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、表示器40に表示する特別図柄に対して、「変動時間短縮制御」を実行可能である。遊技制御用マイコン81が表示器40の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を「非時短状態(通常状態)」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブル(
図10、
図11)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。これにより、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
【0148】
遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、特別図柄に対する変動時間短縮制御に並行して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御および変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。
【0149】
遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄に対して確率変動制御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、表示器40による普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。
【0150】
時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。
【0151】
遊技制御用マイコン81が、表示器40の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。
【0152】
高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、表示器40の普通図柄に対する確率変動制御、表示器40の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
【0153】
高ベース状態では、右打ちによって右遊技領域3B(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。
【0154】
一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(
図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
【0155】
7.遊技制御用マイコン81の動作
以下、主制御基板80(
図4)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
【0156】
[主制御メイン処理]
図12は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS001)。初期化処理では、例えば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0157】
初期化処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値(当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0158】
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)で繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
【0159】
[メイン側タイマ割り込み処理]
図13は、メイン側タイマ割り込み処理(
図12:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(
図12)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
【0160】
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(
図5)である。
【0161】
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)をおこなう。始動口センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、ゲート28の遊技球の通過を判定し、普通図柄乱数カウンタの値を取得し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域84fの第1~第4記憶領域うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。また、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特
図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。さらにまた、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21への遊技球の入賞を判定し、当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域うち、現在の特
図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
【0162】
遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理において、大当たりの事前判定をおこなう。上述の乱数値群に基づき、大当たりであるか否か、大当たりである場合には大当たり種別、また、変動パターンを事前に判定する。そして、事前判定結果から事前判定コマンドを作成してメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。
【0163】
次に、遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(ステップS104)をおこなう。普通動作処理では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の作動を制御する。具体的に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かの判定をおこない、保留球数が1以上である場合、普通図柄当たり判定テーブルを参照して当たり判定をおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう。遊技制御用マイコン81は、選択した普通図柄変動パターンをセットすることで、普通図柄の変動表示を開始させる。その後、変動表示を停止させ、「当たり」の場合には電チュー開放パターン判定テーブルを参照して電チュー開放パターンのセットをおこない、電チュー22を作動させる。
【0164】
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理をおこなう(ステップS105)。この特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、V領域センサ検出処理を行う(ステップS106)。V領域センサ検出処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこない、検知があった場合にはV有効期間中か否かの判定をおこなって、V有効期間中であれば、VフラグをONするとともにV通過コマンドをセットする。
【0165】
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(ステップS107)をおこなう。遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。
【0166】
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS108)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS109)。その他の処理では、例えば、後述の特
図2保留球数に基づいて表示器40をその数を示す表示態様に制御し、特
図1保留球数に基づいて表示器40をその数を示す表示態様に制御する。
【0167】
[特別動作処理]
図14は、特別動作処理(
図14:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、表示器40および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択等が実行される。
【0168】
「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。具体的に、遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこない、変動時間が経過している場合は変動停止コマンドをセットし「特別動作ステータス」を「3」にセットする。
【0169】
「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理では、遊技制御用マイコン81が遊技状態管理処理を実行する。遊技状態管理処理とは、時短回数を管理するための処理である。すなわち、時短状態である場合、すなわちメインRAM84のフラグセット領域84bの時短フラグがONの場合には、カウンタセット領域84cの時短カウンタをデクリメントして更新し、遊技状態指定コマンドをセットする。遊技状態指定コマンドには、時短フラグ、時短カウンタ、時短継続カウンタなどの情報が含まれる。このとき、時短カウンタが「0」になると非時短状態(時短フラグをOFF)にする。また、時短継続カウンタも「0」とする。なお、時短継続カウンタは、大当たりになるとインクリメントされるようになっており、いわゆる「連荘数」を示すようになっている。次に、遊技制御用マイコン81は、フラグセット領域84bの大当たりフラグ、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合、当選した大当たり種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう。開放パターンのセット後、時短フラグをリセットし、時短継続カウンタをインクリメントする。その後、大当たりであれば「特別動作ステータス」を「4」にセットしオープニングコマンドをセットする。小当たりであれば「特別動作ステータス」を「5」にセットする。一方、大当たりフラグおよび小当たりフラグがOFFである場合、「特別動作ステータス」を「1」にセットする。
【0170】
「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO、S1307:YES)、特別電動役物処理(大当たり)をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理では、大当たり遊技が実行される。具体的には、第2大入賞口35の開放を、ラウンドカウンタに基づき開放パターンに従って制御し、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドのセットを行う。また、大当たりの終了時には、時短カウンタのセットをおこなう。
【0171】
「特別動作ステータス」が「5」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO、S1307:NO)、特別電動役物処理(小当たり)をおこなう(ステップS1309)。特別電動役物処理(小当たり)では、小当たり遊技が実行される。具体的には、第1大入賞口30の開放を制御する。そして、遊技球がV領域39を通過した場合(VフラグがONの場合)、「特別動作ステータス」を「4」にセットし、オープニングコマンドをセットする。
【0172】
[特別図柄待機処理]
図15は、特別図柄待機処理(
図14:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、特
図2保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特
図2保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留記憶領域に、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1407に移行する。特
図2保留球数が「1」以上である場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1402)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
【0173】
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(
図10、
図11)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、当たり判定処理(ステップS1402)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特
図2保留球数をデクリメントする(ステップS1404)。
【0174】
次に、遊技制御用マイコン81は、第2特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第2特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1405)。例えば、第1~第3記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第3記憶領域に格納されている保留情報をクリアし、第1~第4記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第4記憶領域に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第2特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、一番左端の保留画像9B)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第2特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Bのうち、左から2、3、4番目の保留画像9B)がそれぞれ左側に1つシフトする(
図1)。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。
【0175】
次に、遊技制御用マイコン81は、特
図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特
図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」を「2」にセットする。なお、特
図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図2変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0176】
ステップS1401において、特
図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、特
図1保留球数が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特
図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域に、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特
図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、当たり判定処理(ステップS1408)を実行する。当たり判定処理の詳細については後述する。
【0177】
次に遊技制御用マイコン81は、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。変動パターン選択処理では、変動パターン判定テーブル(
図10、
図11)を参照し、遊技機1の遊技状態(時短状態か非時短状態か)、当たり判定処理(ステップS1408)の判定結果、保留球数に基づいて、変動パターンを選択する。変動パターン選択処理の後、特
図1保留球数をデクリメントする(ステップS1410)。
【0178】
次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域の第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域において読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域の第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域の第2~第4記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする(
図1)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。
【0179】
次に、遊技制御用マイコン81は、特
図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特
図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし、第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、変動時間タイマのセットをおこなう。変動時間タイマには、変動パターン選択処理で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間がセットされる。また、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」を「2」にセットする(ステップS1412)。なお、特
図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特
図1変動開始コマンド)には、当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
【0180】
ステップS1407において、特
図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルによれば、第2特図保留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大当たり(V通過予定大当たり)に当選するようになっている。
【0181】
[当たり判定処理]
図16は、当たり判定処理(
図15:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特
図2の当たり判定処理(ステップS1402)と特
図1の当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。
【0182】
当たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、当たり判定をおこなう(ステップS1501)。当たり判定は、当たり判定テーブル(
図8)を参照しておこなわれる。
【0183】
次に、遊技制御用マイコン81は、大当たりであるか否かを判定する(ステップS1502)。ここで大当たりであると判定された場合(ステップS1502:YES)、大当たりフラグをONにし、大当たり種別判定を行って(ステップS1503)、その後、当たり判定処理を終了する。一方、大当たりでないと判定された場合(ステップS1502:NO)、ステップS1504へ移行する。
【0184】
ステップS1504において、遊技制御用マイコン81は、小当たりであるか否かを判定する。ここで小当たりであると判定された場合(ステップS1504:YES)、小当たりフラグをONにし、大当たり種別判定を行って(ステップS1505)、その後、当たり判定処理を終了する。一方、小当たりでないと判定された場合(ステップS1504:NO)、ステップS1506へ移行する。
【0185】
ステップS1506において、遊技制御用マイコン81は、突然時短であるか否かを判定する。ここで突然時短であると判定された場合(ステップS1506:YES)、突時フラグをONにし(ステップS1507)、当たり判定処理を終了する。一方、突然時短でないと判定された場合(ステップS1506:NO)、ステップS1507の処理を実行せず、当たり判定処理を終了する。
【0186】
[特別電動役物処理(小当たり)]
図17は、特別電動役物処理(小当たり)(
図14のステップS1309)のフローチャートである。
【0187】
遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立したか否かを判定する(ステップS1601)。ここで第1大入賞口30の閉鎖条件が成立したと判定された場合(ステップS1601:YES)、第1大入賞口30を閉鎖し(ステップS1602)、小当たりフラグをOFFにし(ステップS1603)、ステップS1605へ移行する。一方、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立していないと判定された場合(ステップS1601:NO)、第1大入賞口30を開放し(ステップS1604)、ステップS1605へ移行する。なお、第1大入賞口30がすでに開放中である場合には、その開放を維持する。
【0188】
ステップS1605において、遊技制御用マイコン81は、遊技球がV領域39を通過したか否かを判定する。この判定は、メインRAM84のフラグセット領域84bのVフラグがONであるか否かでおこなわれる。ここで、V領域39を通過したと判定された場合(ステップS1605:YES)、VフラグをOFFにし(ステップS1606)、大当たりフラグをONにし(ステップS1607)、V通過コマンド、大当たりのオープニングコマンドをセットし、「特別動作ステータス」を「4」にして(ステップS1608)、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。一方、V領域を通過していないと判定された場合(ステップS1605:NO)、「特別動作ステータス」を「1」にして(ステップS1609)、特別電動役物処理(小当たり)を終了する。
【0189】
[特別図柄確定処理]
図18は、特別図柄確定処理(
図14のステップS1306)のフローチャートである。
特別図柄確定処理において、遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理を実行し(ステップS1901)、その後、ステップS1902へ移行する。
【0190】
ステップS1902において、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONとなっているか否かを判定する。ここで大当たりフラグがONとなっていると判定された場合(ステップS1902:YES)、ステップS1903へ移行する。一方、大当たりフラグがONとなっていない場合(ステップS1902:NO)、ステップS1907へ移行する。
【0191】
ステップS1903において、遊技制御用マイコン81は、開放パターンをセットする。開放パターンは、大当たり種別に応じてセットされる。
次に、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理を実行する(ステップS1904)。遊技状態リセット処理では、時短フラグなどがリセットされる。
【0192】
次に、遊技制御用マイコン81は、オープニングコマンドをセットし(ステップS1905)、「特別動作ステータス」を「4」にセットして(ステップS1906)、特別図柄確定処理を終了する。
【0193】
一方、ステップS1907において、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグがONとなっているか否かを判定する。ここで小当たりフラグがONとなっていると判定された場合(ステップS1907:YES)、ステップS1908へ移行する。一方、小当たりフラグがONとなっていない場合(ステップS1907:NO)、「特別動作ステータス」を「1」にセットし(ステップS1912)、特別図柄確定処理を終了する。
【0194】
ステップS1908において、遊技制御用マイコン81は、開放パターンをセットする。開放パターンは、小当たりと対応するものがセットされる。
次に、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理を実行する(ステップS1909)。遊技状態リセット処理では、時短フラグなどがリセットされる。
【0195】
次に、遊技制御用マイコン81は、オープニングコマンド(小当たり)をセットし(ステップS1910)、「特別動作ステータス」を「5」にセットして(ステップS1911)、特別図柄確定処理を終了する。
【0196】
[遊技状態管理処理]
図19は、遊技状態管理処理(
図18のステップS1901)のフローチャートである。
遊技状態管理処理において、遊技制御用マイコン81は、まず、時短フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2001)。ここで時短フラグがONであると判定された場合(ステップS2001:YES)、時短カウンタをデクリメントし(ステップS2002)、ステップS2003へ移行する。一方、時短フラグがONでないと判定された場合(ステップS2001:NO)、ステップS2005へ移行する。
【0197】
ステップS2003において、遊技制御用マイコン81は、時短カウンタが「0」であるか否かを判定する。ここで時短カウンタが「0」であると判定された場合(ステップS2003:YES)、時短フラグをOFFにし(ステップS2004)、ステップS2005へ移行する。一方、時短カウンタが「0」でないと判定された場合(ステップS2003:NO)、ステップS2004の処理を実行せず、ステップS2005へ移行する。
【0198】
ステップS2005において、遊技制御用マイコン81は、天井フラグがONであるか否かを判定する。ここで天井フラグがONであると判定された場合(ステップS2005:YES)、天井カウンタをデクリメントし(ステップS2006)、ステップS2007へ移行する。一方、天井フラグがONでないと判定された場合(ステップS2005:NO)、すなわち天井フラグがOFFである場合には、ステップS2011へ移行する。
【0199】
ステップS2007において、遊技制御用マイコン81は、天井カウンタが「0」であるか否かを判定する。ここで天井カウンタが「0」であると判定された場合(ステップS2007:YES)、時短フラグをONにし(ステップS2008)、時短カウンタを「30」にセットし(ステップS2009)、天井フラグをOFFにして(ステップS2010)、ステップS2011へ移行する。一方、天井カウンタが「0」でないと判定された場合(ステップS2007:NO)、ステップS2011へ移行する。
【0200】
ステップS2011において、遊技制御用マイコン81は、突時フラグがONであるか否かを判定する。ここで突時フラグがONであると判定された場合(ステップS2011:YES)、時短フラグをONにし(ステップS2012)、時短カウンタに「1」をセットして(ステップS2013)、ステップS2014へ移行する。一方、突時フラグがONでないと判定された場合(ステップS2011:NO)、すなわち突時フラグがOFFである場合には、ステップS2014へ移行する。
【0201】
ステップS2014において、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをセットし、その後、遊技状態管理処理を終了する。
【0202】
[特別電動役物処理(大当たり)]
図20は特別電動役物処理(
図14のステップS1308)のフローチャートである。
特別電動役物処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、大当たり終了フラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS2101)。ここで大当たり終了フラグがONであると判定された場合(ステップS2101:YES)、エンディング処理を実行し(ステップS2102)、特別電動役物処理を終了する。エンディング処理では、エンディング時間が経過したか否かを判定し、経過している場合、大当たり終了フラグをOFFにし、大当たりフラグをOFFにし、特別動作ステータスを「1」にセットして、遊技状態設定処理を実行した後(ステップS2103)、特別電動役物処理を終了する。遊技状態設定処理については後述する。一方、大当たり終了フラグがONでないと判定された場合(ステップS2101:NO)、すなわち大当たり終了フラグがOFFである場合には、ステップS2104へ移行する。
【0203】
ステップS2104では、大入賞口へ入賞したか否かを判定する。この処理は、大入賞口センサ30aからの信号に基づき、大入賞口30への入賞があったか否かを判定する処理である。ここで大入賞口へ入賞したと判定された場合(ステップS2104:YES)、大入賞口コマンドをセットし(ステップS2105)、ステップS2106へ移行する。一方、大入賞口へ入賞していないと判定された場合(ステップS2104:NO)、ステップS2105の処理を実行せずに、ステップS2106へ移行する。
【0204】
ステップS2106では、大入賞口が開放中であるか否かを判定する。この処理は、大入賞口30が開放中であるか否かを判定する処理である。ここで大入賞口が開放中であると判定された場合(ステップS2106:YES)、大入賞口閉鎖処理を実行し(ステップS2107)、特別電動役物処理を終了する。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口30の閉鎖条件が成立したか否かを判定し、成立している場合には、大入賞口30を閉鎖する処理である。一方、大入賞口が開放中でないと判定された場合(ステップS2106:NO)、すなわち大入賞口が閉鎖中である場合には、ステップS2108へ移行する。
【0205】
ステップS2108において、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放期間であるか否かを判定する。この処理は、大入賞口30の開放期間であるか否かを判定する処理である。ここで大入賞口開放期間であると判定された場合(ステップS2108:YES)、大入賞口開放処理を実行し(ステップS2110)、ラウンド指定コマンドをセットして(ステップS2111)、特別電動役物処理を終了する。一方、大入賞口開放期間でないと判定された場合(ステップS2108:NO)、ラウンド処理を実行し(ステップS2109)、特別電動役物処理を終了する。ラウンド処理では、ラウンド終了か否かを判定し、ラウンド終了時には、ラウンドカウンタをデクリメントし、ラウンドカウンタが「0」になると、エンディングコマンドをセットし、大当たり終了フラグをONにする。
【0206】
[遊技状態設定処理]
図21は、遊技状態設定処理(
図20のステップS2103)のフローチャートである。
遊技状態設定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、時短付大当たりか否かを判定する(ステップS2201)。ここで時短付大当たりであると判定された場合(ステップS2201:YES)、時短フラグをONにし(ステップS2202)、確変カウンタを10にセットして(ステップS2203)、ステップS2204へ移行する。一方、時短付大当たりでないと判定された場合(ステップS2201:NO)、ステップS2202、ステップS2203の処理を実行せず、ステップS2204へ移行する。
【0207】
ステップS2204において、遊技制御用マイコン81は、天井フラグをONにし、天井カウンタに「300」をセットして(ステップS2205)、遊技状態指定コマンドをセットし(ステップS2206)、遊技状態設定処理を終了する。
【0208】
8.演出制御用マイコン91の動作
以下、サブ制御基板90(
図6)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。
【0209】
[サブ制御メイン処理]
図22は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、初期化処理をおこなう(ステップS4000)。初期化処理では、例えば、演出制御用マイコン91の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット、各種ランプの発光態様の初期設定等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
【0210】
初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4001)、乱数更新処理(ステップS4002)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、
図7(D)で示した乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数はいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
【0211】
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4003)。以降、ステップS4001~ステップS4003をループさせることで乱数更新処理が繰り返し実行される。割り込み許可中は、サブ側第1タイマ割り込み処理(ステップS4004)、サブ側第2タイマ割り込み処理(ステップS4005)の実行が可能となる。サブ側第1タイマ割り込み処理は、1ms(ミリ秒)ごとに演出制御用マイコン91に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側第1タイマ割り込み処理は、1ms(ミリ秒)ごとに実行される。サブ側第2タイマ割り込み処理は、10ms(ミリ秒)ごとに演出制御用マイコン91に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側第2タイマ割り込み処理は、10ms(ミリ秒)ごとに実行される。
【0212】
[サブ側第1タイマ割り込み処理]
図23は、サブ側第1タイマ割り込み処理(
図22のステップS4004)のフローチャートである。サブ側第1タイマ割り込み処理は、1msごとに実行される処理である。演出制御用マイコン91は、まず、入力処理をおこなう(ステップS4050)。入力処理では、例えば、演出ボタンからの信号(スイッチ信号)、セレクトボタン68からの信号(スイッチ信号)のほかに、ワープ球通路入口通過センサ12cからの信号(球通過信号)、ワープ球通路出口通過センサ12dからの信号(球通過信号)、右打ち球通路入口通過センサ17cからの信号(球通過信号)、右打ち球通路出口通過センサ17dからの信号(球通過信号)に基づいてそれぞれのスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成し、サブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶する。
【0213】
続いて、演出制御用マイコン91は、ウォッチドッグタイマ処理をおこなって(ステップS4060)、本処理を終える。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定をおこなう。
【0214】
[サブ側第2タイマ割り込み処理]
図24は、サブ側第2タイマ割り込み処理(
図22のステップS4005)のフローチャートである。サブ側第2タイマ割り込み処理は、10msごとに実行される処理である。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4100)。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、変動演出中処理をおこなう(ステップS4110)。変動演出中処理については、後述する。変動演出中処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4120)。スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて表示画面7aの表示内容等を設定する。
【0215】
スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、球通路視認容易処理をおこなう(ステップS4122)。球通路視認容易処理では、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路入口通過センサ12cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、ワープ球通路出口通過センサ12dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図2(a)に示したワープ部12のワープ球通路12aを視認容易とする制御をおこなったり、右打ち球通路入口通過センサ17cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、右打ち球通路出口通過センサ17dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図3(a)に示した右打ち球通路17aを視認容易とする制御をおこなったり、する処理である。球通路視認容易処理の詳細については後述する。
【0216】
球通路視認容易処理の後、演出制御用マイコン91は、球通路視認困難処理をおこなう(ステップS4124)。球通路視認困難処理では、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路入口通過センサ12cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、ワープ球通路出口通過センサ12dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図2(a)に示したワープ部12のワープ球通路12aを視認困難とする制御をおこなったり、右打ち球通路入口通過センサ17cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、右打ち球通路出口通過センサ17dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図3(a)に示した右打ち球通路17aを視認困難とする制御をおこなったり、する処理である。球通路視認困難処理の詳細については後述する。
【0217】
球通路視認困難処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4130)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107、中継基板108に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5、枠ランプ66、演出画像表示用ランプ18zの発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4140)、本処理を終える。その他の処理では、乱数更新処理等がおこなわれる。
【0218】
[受信コマンド解析処理]
図25は、受信コマンド解析処理(
図24のステップS4100)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から事前判定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4180)。受信している場合(ステップS4180:YES)、先読み処理を行う(ステップS4190)。一方、受信していない場合(ステップS4180:NO)、上述の先読み処理をスキップする。
【0219】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4200)。受信している場合(ステップS4200:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4210)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特
図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94cに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4200:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
【0220】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4220)。受信している場合(ステップS4220:YES)、変動演出開始処理をおこなう(ステップS4230)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。一方、受信していない場合(ステップS4220:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
【0221】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4240)。受信している場合(ステップS4240:YES)、変動演出終了処理をおこなう(ステップS4250)。「変動演出終了処理」は、特別図柄変動中に実行される変動演出を停止させるための処理である。変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析結果に基づいてカウンタのセット等をおこなうとともに、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の特
図1または特
図2に対応する演出図柄が停止表示される。なお、変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4240:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
【0222】
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から当たり関連コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4260)。当たり関連コマンドには、大当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、小当たりのオープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンドなどが含まれる。ここで、受信している場合(ステップS4260:YES)、各コマンドに対応する当たり関連演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4270)。例えば、大当たりのオープニングコマンドを受信している場合、大当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、所定のオープニング演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。他のコマンドでも同様である。一方、受信していない場合(ステップS4260:NO)、ステップS4270の処理をスキップする。続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理を実行し(ステップS4280)、受信コマンド解析処理を終了する。その他の処理としては、各種の演出決定用乱数を更新したりする。
【0223】
[変動演出開始処理]
図26は、変動演出開始処理(
図25のステップS4230)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、変動開始コマンドの解析をおこなう(ステップS4401)。ここでは、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特
図1または特
図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって、適宜参照され得る。
【0224】
続いて、演出制御用マイコン91は、基幹演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4402)。基幹演出パターン決定処理は、基幹演出パターン決定テーブルを用いて変動演出の基本的な構成を決定する処理である。変動演出の基本的な構成は、例えば、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の出力、ランプ類の点灯制御などを含む。変動演出は、この基幹演出にチャンスアップ演出などの付加的な演出が重畳されて完成する。
【0225】
演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されている基幹演出パターン決定テーブルを参照して基幹演出パターンを決定する。基幹演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4403)。チャンスアップ演出パターン決定処理は、変動演出に重畳させる付加的な演出を決定するための処理である。演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数のカウンタの値を取得し、取得した乱数値と、サブROM93に記憶されているチャンスアップ演出パターン決定テーブルを参照して、チャンスアップ演出パターンを決定する。
【0226】
チャンスアップ演出パターンを決定した後、演出制御用マイコン91は、上記ステップS4401~S4403にて決定された変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする(ステップS4404)。サブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットされた変動演出開始コマンドがコマンド送信処理(ステップS4130)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、変動演出画像を読み出し、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
【0227】
続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出タイマをセットして(ステップS4405)、本処理を終了する。変動演出タイマには、変動開始コマンドに含まれる変動パターンに応じた変動時間がセットされる。
【0228】
[変動演出中処理]
ここで、上述の変動演出中処理(
図24:ステップS4110)について説明する。変動演出中処理が開始されると、演出制御用マイコン91は、まず、変動演出中か否かの判定をおこなう。変動演出中か否かは、例えば、変動演出タイマがゼロになっているか否かによって判定することができる。変動演出中でない場合、本処理である変動演出中処理を終了する。一方、変動演出中の場合、演出制御用マイコン91は、変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットするタイミングか否かの判定をおこなう。変動終了前コマンドは、演出制御用マイコン91が画像制御基板100などに対して、変動演出中の特定のタイミングであることを知らせるコマンドであり、画像制御基板100は、変動終了前コマンドを受信すると、変動終了前コマンドに含まれる情報にしたがって演出内容の切り替えや、特定の画像の表示等をおこなう。
【0229】
変動終了前コマンドをセットするタイミングではない場合、本処理である変動演出中処理を終える。一方、変動終了前コマンドをセットするタイミングである場合、サブRAM94の図示しない事前判定情報記憶領域の当該領域に先読み演出パターン情報があるか否かの判定をおこなう。当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合、先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終える。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合には、先読み演出パターン情報を含まない変動終了前コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットし、本処理である変動演出中処理を終了する。これにより、当該領域に先読み演出パターン情報がある場合には、当該変動演出を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)先読み演出パターン情報を含んだ変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。そして、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに先読み演出画像として保留アイコンを変化させて表示させる先読み演出を開始させる。一方、当該領域に先読み演出パターン情報が無い場合にも当該変動を終了するまでに(少なくとも当該変動演出の終了2秒前に)変動終了前コマンドが画像制御基板100に送信される。ここでは、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7aに既に予告画像が表示されている場合、その予告画像をフェードさせる予告フェード演出を開始させる。
【0230】
[球通路視認容易処理]
次に、球通路視認容易処理について
図27を参照して説明する。
図27は、球通路視認容易処理(
図24のステップS4122)のフローチャートである。球通路視認容易処理では、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路入口通過センサ12cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、ワープ球通路出口通過センサ12dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図2(a)に示したワープ部12のワープ球通路12aを視認容易とする制御をおこなったり、右打ち球通路入口通過センサ17cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、右打ち球通路出口通過センサ17dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図3(a)に示した右打ち球通路17aを視認容易とする制御をおこなったり、する処理である。
【0231】
演出制御用マイコン91は、まず、ワープ球通路12aまたは右打ち球通路17aへの入球ありか否かの判定をおこなう(ステップS4500)。この判定では、演出制御用マイコン91は、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路入口通過センサ12cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、ワープ部12の入口部への遊技球の流入があると判定した場合には、ワープ球通路12aへの入球ありと判定する一方、ワープ部12の入口部への遊技球の流入がないと判定した場合には、ワープ球通路12aへの入球なしと判定し、また、右打ち球通路入口通過センサ17cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、右打ち球通路17aの入口部への遊技球の流入があると判定した場合には、右打ち球通路17aへの入球ありと判定する一方、右打ち球通路17aの入口部への遊技球の流入がないと判定した場合には、右打ち球通路17aへの入球なしと判定する。
【0232】
演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aまたは右打ち球通路17aへの入球ありと判定したときには(言い換えると、ワープ球通路12aと右打ち球通路17aとのうち、いずれか一方または両方への入球ありと判定したときには)(ステップS4500:YES)、ステップS4510へ移行する一方、ワープ球通路12aおよび右打ち球通路17aへの入球なしと判定したときには(ステップS4500:NO)、そのまま、本処理を終了する。
【0233】
ステップS4510において、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの入球か否かの判定をおこなう。ワープ球通路12aへの入球ありと判定したときには、ステップS4520へ移行する一方、ワープ球通路12aへの入球なしと判定したときには、右打ち球通路17aへの入球ありとして、ステップS4540へ移行する。
【0234】
演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの入球ありと判定したときには(ステップS4510:YES)、ステップ4520において、ワープ球通路通過中球数wtに値1をインクリメントする。このワープ球通路通過中球数wtは、ワープ球通路12aを通過中の球数を数えるカウンタであり、遊技機1に電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22に示したサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして値0(ゼロ)がセットされる。
【0235】
ステップS4520に続いて、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路模様表示用ランプ12eを点灯してワープ球通路12aを視認容易とし(ステップS4530)、本処理を終了する。ここでは、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路模様表示用ランプ12eの発光する色も決定する。発光する色は、デフォルトとして白色となっている。乱数を用いて、発光する色を他の色(例えば、赤色、黄色、青色、紫色)に変更してもよい。ワープ球通路模様表示用ランプ12eを点灯することにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認容易な状態となり、ワープ球通路12aを通過中の遊技球を容易に視認することができる状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認困難な状態となる。
【0236】
一方、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの入球なしと判定したとき、つまり右打ち球通路17aへの入球ありと判定したときには(ステップS4510:NO)、ステップ4540において、右打ち球通路通過中球数rtに値1をインクリメントする。この右打ち球通路通過中球数rtは、右打ち球通路17aを通過中の球数を数えるカウンタであり、遊技機1に電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22に示したサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして値0(ゼロ)がセットされる。
【0237】
ステップS4540に続いて、演出制御用マイコン91は、右打ち球通路模様表示用ランプ18eを消灯して右打ち球通路17aを視認容易とし(ステップS4550)、本処理を終了する。右打ち球通路模様表示用ランプ18eを消灯することにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となり、右打ち球通路17aを通過中の遊技球を容易に視認することができる状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。
【0238】
[球通路視認困難処理]
次に、球通路視認困難処理について
図28を参照して説明する。
図28は、球通路視認困難処理(
図24のステップS4124)のフローチャートである。球通路視認困難処理では、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路入口通過センサ12cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、ワープ球通路出口通過センサ12dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図2(a)に示したワープ部12のワープ球通路12aを視認困難とする制御をおこなったり、右打ち球通路入口通過センサ17cと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)、右打ち球通路出口通過センサ17dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、
図3(a)に示した右打ち球通路17aを視認困難とする制御をおこなったり、する処理である。
【0239】
演出制御用マイコン91は、まず、ワープ球通路12aまたは右打ち球通路17aへの通過完了か否かの判定をおこなう(ステップS4600)。この判定では、演出制御用マイコン91は、
図23に示した1msごとに実行されるサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において作成されてサブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶された各種スイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)のうち、ワープ球通路出口通過センサ12dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、ワープ部12の出口部から遊技球の流出があると判定した場合には、ワープ球通路12aへの通過完了であると判定する一方、ワープ部12の出口部からの遊技球の流出がないと判定した場合には、ワープ球通路12aへの通過完了でないと判定し、また、右打ち球通路出口通過センサ17dと対応するスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、右打ち球通路17aの出口部から遊技球の流出があると判定した場合には、右打ち球通路17aへの通過完了であると判定する一方、右打ち球通路17aの出口部から遊技球の流出がないと判定した場合には、右打ち球通路17aへの通過完了でないと判定する。
【0240】
演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aまたは右打ち球通路17aへの通過完了であると判定したときには(言い換えると、ワープ球通路12aと右打ち球通路17aとのうち、いずれか一方または両方への通過完了であると判定したときには)(ステップS4600:YES)、ステップS4610へ移行する一方、ワープ球通路12aおよび右打ち球通路17aへの通過完了でないと判定したときには(ステップS4500:NO)、そのまま、本処理を終了する。
【0241】
ステップS4610において、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの通過完了であるか否かの判定をおこなう。ワープ球通路12aへの通過完了であると判定したときには、ステップS4620へ移行する一方、ワープ球通路12aへの通過完了でないと判定したときには、右打ち球通路17aへの通過完了であるとして、ステップS4650へ移行する。
【0242】
演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの通過完了であると判定したときには(ステップS4610:YES)、ステップ4620において、ワープ球通路通過中球数wtに値1をデクリメントする。このワープ球通路通過中球数wtは、上述したように、ワープ球通路12aを通過中の球数を数えるカウンタであり、遊技機1に電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22に示したサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして値0(ゼロ)がセットされる。ステップ4620において、ワープ球通路通過中球数wtがデクリメントされた結果、仮に、ワープ球通路通過中球数wtの値が値1であるときには、ワープ球通路12aを通過中の遊技球が1球存在することを意味し、ワープ球通路通過中球数wtの値が値0(ゼロ)となったときには、ワープ球通路12aを通過中の遊技球が全く存在しないことを意味する。
【0243】
ステップS4520に続いて、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路通過中球数wtをデクリメントした結果、ワープ球通路通過中球数wtの値が値0(ゼロ)であるか否かの判定をおこなう(ステップS4630)。
【0244】
演出制御用マイコン91は、ワープ球通路通過中球数wtの値が値0(ゼロ)であると判定したときには(ステップS4630:YES)、ワープ球通路12aを通過中の遊技球が全く存在しない状態であると判断し、ワープ球通路模様表示用ランプ12eを消灯してワープ球通路12aを視認困難とし(ステップS4640)、本処理を終了する。ワープ球通路模様表示用ランプ12eを消灯することにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。
【0245】
一方、演出制御用マイコン91は、ワープ球通路12aへの通過完了でないと判定したとき、つまり右打ち球通路17aへの通過完了であると判定したときには(ステップS4610:NO)、ステップ4650において、右打ち球通路通過中球数rtに値1をデクリメントする。この右打ち球通路通過中球数rtは、上述したように、右打ち球通路17aを通過中の球数を数えるカウンタであり、遊技機1に電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22に示したサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして値0(ゼロ)がセットされる。ステップ4650において、右打ち球通路通過中球数rtがデクリメントされた結果、仮に、右打ち球通路通過中球数rtの値が値1であるときには、右打ち球通路17aを通過中の遊技球が1球存在することを意味し、右打ち球通路通過中球数rtの値が値0(ゼロ)となったときには、右打ち球通路17aを通過中の遊技球が全く存在しないことを意味する。
【0246】
ステップS4650に続いて、演出制御用マイコン91は、右打ち球通路通過中球数rtをデクリメントした結果、右打ち球通路通過中球数rtの値が値0(ゼロ)であるか否かの判定をおこなう(ステップS4660)。
【0247】
演出制御用マイコン91は、右打ち球通路通過中球数rtの値が値0(ゼロ)であると判定したときには(ステップS4660:YES)、右打ち球通路17aを通過中の遊技球が全く存在しない状態であると判断し、右打ち球通路模様表示用ランプ18eを点灯して右打ち球通路17aを視認困難とし(ステップS4640)、本処理を終了する。ステップS4640では、演出制御用マイコン91は、右打ち球通路模様表示用ランプ18eの発光する色も決定する。発光する色は、デフォルトとして白色となっている。乱数を用いて、発光する色を他の色(例えば、赤色、黄色、青色、紫色)に変更してもよい。右打ち球通路模様表示用ランプ18eを点灯することにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。
【0248】
9.画像制御用マイコン101の動作
画像制御基板100(
図6)に設けられた画像制御用マイコンの動作について説明する。画像制御用マイコンの動作説明にて登場するバッファ等は画像制御用マイコンのRAMに設けられている。画像制御用マイコンは、遊技機1の電源がオンされると、画像制御用マイコンのROMからプログラムを読み出し、画像制御用マイコンのCPU初期化処理の後、表示制御処理が繰り返し実行される。表示制御処理では、まず、画像制御用マイコンは、サブ制御基板90から変動演出開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコンは、変動演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコンは、受信した変動演出開始コマンドを解析し、変動演出開始コマンドにおいて指示された所定の変動演出画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、上述の変動演出表示の開始という処理をスキップする。
【0249】
続いて、画像制御用マイコンは、サブ制御基板90から変動終了前コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコンは、先読み演出表示を開始させる。具体的には、画像制御用マイコンは、変動終了前コマンドを解析し、変動終了前コマンドにおいて指示された所定の先読み演出画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。一方、受信していない場合、画像制御用マイコンは、上述の先読み演出表示の開始という処理をスキップする。
【0250】
続いて、画像制御用マイコンは、サブ制御基板90から変動演出終了コマンドを受信したか否かの判定をおこなう。受信している場合、画像制御用マイコンは、変動演出を停止表示させた画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる変動演出停止表示をおこなう。一方、受信していない場合、画像制御用マイコンは、上述の変動演出の停止表示という処理をスキップする。
【0251】
続いて、画像制御用マイコンは、その他の処理をおこない、本処理である表示制御処理を終了する。その他の処理では、例えば、画像制御用マイコンは、オープニング演出開始コマンドを受信したときに、オープニング演出開始コマンドにおいて指示された所定のオープニング演出画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。また、ラウンド演出開始コマンドを受信したときに、ラウンド演出開始コマンドにおいて指示された所定のラウンド演出画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、表示画面7aに表示させる。また、エンディング演出開始コマンドを受信したときに、エンディング演出開始コマンドにおいて指示された所定のエンディング演出画像を画像制御用マイコンのROMから読み出して、表示画面7aに表示させる。
【0252】
10.本実施形態の演出例
以下に、本実施形態の各演出例(表示演出例)を説明する。これから説明する演出は、上述したように、遊技制御用マイコン81から送信される各種コマンド、ワープ球通路入口通過センサ12cからの信号(球通過信号)、ワープ球通路出口通過センサ12dからの信号(球通過信号)、右打ち球通路入口通過センサ17cからの信号(球通過信号)、右打ち球通路出口通過センサ17dから信号(球通過信号)に基づき、演出制御用マイコン91および画像制御用マイコン101によって実現される演出である。
【0253】
演出制御用マイコン91は、透明な角筒形状(四角筒形状)を有するワープ部12におけるワープ球通路12aの前方と対応する領域であるワープ球通路12aの前方(遊技者側)となるワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)に形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらった立体的なデザイン(意匠)12baを、正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着されたミラーガラス(ハーフミラー)である蒸着膜12bbにより、ワープ球通路模様表示用ランプ12eを点灯させてワープ球通路模様表示用ランプ12eが発した色で出現させたりすることができる。
【0254】
また、演出制御用マイコン91は、画像表示装置7の表示画面7aの手前側(遊技者側)に配置されるとともに透明な透過性の表示パネルである第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに形成された演出画像であるキャラクタ画像を、演出画像表用ランプ18zを点灯させて演出画像表用ランプ18zが発した色で出現させたりすることができ、右打ち球通路17aの前方と対応する領域である右打ち球通路17aの前方を覆うように配置されるとともに透明な透過性の表示パネルである第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baを、右打ち球通路模様表示用ランプ18eを点灯させて右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した色で出現させたりすることができる。
【0255】
画像制御用マイコン101は、サブ制御基板90から受信した各種コマンドを解析し、ROM103から対応する各種画像データを読み出して画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
【0256】
以下に、
図29および
図30を用いて、ワープ球通路12aによる演出(以下、「ワープ球通路演出」という。)について説明し、
図31および
図32を用いて、右打ち球通路17aによる演出(以下、「右打ち球通路演出」という。)について説明する。
図29~
図32において、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出図柄の変動表示、背景画像、エフェクト画像等が図面の見易さから簡易化されて表示されている。
図29はワープ球通路演出を説明するための図であり、
図30は
図29のワープ球通路演出のつづきを説明するための図であり、
図31は右打ち球通路を説明するための図であり、
図32は
図31の右打ち球通路のつづきを説明するための図である。
【0257】
ここでは、まず演出図柄について簡単に説明し、続いてワープ球通路演出、右打ち球通路演出について順番に説明する。
【0258】
[演出図柄]
まず、演出図柄について簡単に説明する。画像表示装置7の表示画面7aには、立体画像の左演出図柄8L、立体画像の中演出図柄8C、立体画像の右演出図柄8Rが表示画面7aの上側から下側へ向かってリールが回転される表示態様で演出図柄(図柄:数字「1」~数字「9」)の変動演出(変動表示)が開始される。複数の演出図柄の変動演出(変動表示)では、各演出図柄が数字「1」→数字「2」→数字「3」→数字「4」→数字「5」→数字「6」→数字「7」→数字「8」→数字「9」→数字「1」→・・・という順番でリールが回転する表示態様で変動演出(変動表示)されている。
【0259】
演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、停止表示された演出図柄が一度上側へ向かって所定距離(例えば、5ミリメートル程度)浮遊する表示態様でゆったり(低速で)移動したのち(言い換えると、演出図柄の停止表示が解除されたことで、演出図柄がこれから移動しようとする表示態様としたのち)、下側へ向かって低速から徐々に速度を上げながら不透明な状態から半透明な状態へ変化して高速で変動する表示態様となる。これにより、演出図柄の後方に配置される背景画像を、高速変動中の半透明な演出図柄を介して、視認することができる。演出図柄は、停止する直前で減速して半透明な状態から再び不透明な状態へ変化して仮停止表示されたり、停止表示されたりする(仮停止表示され、その後、停止表示される)。演出図柄は、仮停止表示された状態では、上下方向に小刻みにゆったりと動く表示態様となる。
【0260】
変動アイコンや保留アイコンについて簡単に説明すると、第1特図保留の消化として現在変動中の左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rに対応する変動アイコン9Cは、画像表示装置7の表示画面7aの中央下側における変動表示位置に表示される。変動表示位置の左方の領域には、第1特図保留として第1保留表示エリアが設けられ、変動表示位置の右方の領域には、第2特図保留として第2保留表示エリアが設けられている。第1保留表示エリアには、4つの保留アイコン9Aが直線状に一列に表示可能とされ最大で4つの保留アイコン9Aをストックすることができるようになっている。変動アイコン9Cに最も近い第1保留アイコン9Aと呼び、変動アイコン9Cに2番目に近い保留アイコン9Aを第2保留アイコン9Aと呼び、変動アイコン9Cに3番目に近い保留アイコン9Aを第3保留アイコン9Aと呼び、変動アイコン9Cに最も遠い保留アイコン9Aを第4保留アイコン9Aと呼ぶ。第2保留表示エリアには、4つの保留アイコン9Bが直線状に一列に表示可能とされ最大で4つの保留アイコン9Bをストックすることができるようになっている。変動アイコン9Cに最も近い第1保留アイコン9Bと呼び、変動アイコン9Cに2番目に近い保留アイコン9Bを第2保留アイコン9Bと呼び、変動アイコン9Cに3番目に近い保留アイコン9Bを第3保留アイコン9Bと呼び、変動アイコン9Cに最も遠い保留アイコン9Bを第4保留アイコン9Bと呼ぶ。本実施形態では、変動アイコン9C、保留アイコン9A,9Bは、色により当たり期待を示唆することができ、白色→青色→緑色→赤色→紫色→黄色(ゴールド)という順番で当たり期待度が高くなっている。このため、遊技者は、変動アイコン9C、保留アイコン9A,9Bに対する関心が高い。
【0261】
なお、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、変動演出曲がスピーカ67から出力され(流れはじめ)、演出図柄が停止表示されるタイミングで、スピーカ67からの変動演出曲の出力が停止されるようになっている。言い換えると、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されるごとに、変動演出曲の頭からスタートされるようになっている。
【0262】
[ワープ球通路演出]
次に、ワープ球通路演出について
図29および
図30を参照して説明する。ここでは、左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射して左打ちによる遊技を行うことを前提とし、遊技球が右打ち球通路17aの入口部に流入しないため、右打ち球通路17aを通過中の遊技球が全く存在していない状態となっている。この状態では、上述したように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態となっている。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが出現し、デザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0263】
遊技者は、ハンドル60を操作して左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射して左打ちによる遊技を行い、遊技球が第1始動口20へ入球し、白色の第1保留アイコン9Aが変動表示位置へ移動して白色の変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、
図29(A)に示すように、演出図柄の変動中となる。演出図柄の変動中に、再び、遊技球が第1始動口20へ入球し、先読みにより緑色の第1保留アイコン9Aが表示される。この時点において、未だ、遊技球がワープ部12の入口部へ流入せず、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない状態となっている。この状態では、上述したように、ワープ部12の正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される蒸着膜12bbにより、ワープ部12に入射する光、つまりワープ部12の正面側12bに入射する光の一部が蒸着膜12bbで反射され(蒸着膜12bbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、蒸着膜12bbが鏡面となることでワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。言い換えると、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0264】
ここでは、緑色の第1保留アイコン9Aがストックされて1つだけ存在している状態となっている。遊技者は、ハンドル60の操作を継続しているものの、その後、遊技球が第1始動口20へ入球していない。
【0265】
その後、演出図柄の変動中に、遊技球がワープ部12の入口部へ流入したあと、この流入した遊技球がワープ球通路12aを転動(通過)している間に、後続の遊技球がワープ部12の入口部へ流入すると、
図29(B)に示すように、流入した2球の遊技球がワープ球通路12aを転動(通過)している状態となる。ワープ部12の入口部へ最初に流入した遊技球がワープ球通路入口通過センサ12cに検知されると、これを契機として、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯された状態から点灯された状態へ切り替わる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認困難な状態となる。言い換えると、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が存在する場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認容易な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認困難な状態とし、ワープ球通路12aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0266】
なお、演出図柄の変動中に、最初の遊技球がワープ部12の入口部へ流入するまえに、まず左演出図柄8Lが数字「1」の図柄で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」の図柄で仮停止表示され、その後、最初の遊技球がワープ部12の入口部へ流入したあと、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、白色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0267】
その後、
図30(C)に示すように、最初に流入した遊技球がワープ部12の出口部からステージ部11へ流出し、ステージ部11を転動している状態であるのに対して、後続である最後に流入した遊技球が未だワープ球通路12aを転動(通過)している状態となっている。この状態では、最初に流入した遊技球がワープ球通路出口通過センサ12dに検知されているものの、後続である最後に流入した遊技球が未だワープ球通路12aを転動(通過)している状態となっているため、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯された状態が維持されるようになっている。ワープ球通路12aを転動(通過)している遊技球が存在しているため、ワープ球通路12aの内部空間を視認容易な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認困難な状態とし、ワープ球通路12aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0268】
なお、最初に流入した遊技球がワープ部12の出口部からステージ部11へ流出するまえに、緑色の第1保留アイコン9Aが変動表示位置へ移動して緑色の変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、演出図柄の変動中となる。これにより、保留アイコン9Aをすべて消化し、保留アイコン9Aが全くストックされていない状態となる。
【0269】
その後、
図30(D)に示すように、後続である最後に流入した遊技球がワープ部12の出口部からステージ部11へ流出し、ステージ部11を転動している状態となり、他の遊技球がワープ部12の入口部へ流入せず、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない状態となっている。この状態では、上述したように、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯された状態から再び消灯された状態へ切り替わる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、ワーブ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球がワープ部12の出口部から流出してワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0270】
なお、演出図柄の変動中に、画像表示装置7の表示画面7aの手前側(遊技者側)に配置されるとともに透明な透過性の表示パネルである第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに演出画像であるキャラクタ画像を、演出画像表用ランプ18zを点灯させて演出画像表用ランプ18zが発した色(ここでは、赤色)で出現させている。演出画像表用ランプ18zが発した色が赤色であるため、変動アイコン9Cに付された緑色に対する当たり期待度と比べて、当たり期待度が上昇している。
【0271】
その後、図示しないが、演出画像表用ランプ18zが消灯することで、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aから演出画像であるキャラクタ画像が消えると、まず左演出図柄8Lが数字「6」の図柄で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが変動中となり、リーチが形成される。リーチが形成されたあと、緑色の変動アイコン9Cが表示画面7aに非表示され(表示画面7aから消え)、演出図柄の変動演出(変動表示)の画面からスーパーリーチ(SPリーチ)であるバトル演出画面へ切り替わり、バトル演出へ発展する。
【0272】
このバトル演出では、表示画面7aの右側から、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに出現した演出画像であるキャラクタ画像が味方キャラクタとして現れ、表示画面7aの左側から敵キャラクタが現れ、表示画面7aの中央において味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う演出であり、当たり期待度が予め高く設定されているスーパーリーチ(SPリーチ)演出となっている。バトル演出において味方キャラクタが敗北して敵キャラクタが勝利すると、ハズレとなるのに対して、バトル演出において味方キャラクタが勝利して敵キャラクタが敗北すると、当たりとなる。
【0273】
バトル演出が開始されると、遊技者は、バトル演出の展開に集中するため、ハンドル60の操作を停止する。ここでは、バトル演出において味方キャラクタが敗北して敵キャラクタが勝利し、左演出図柄8Lが数字「6」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」の図柄で仮停止表示され、緑色の変動アイコン9Cが再び表示される。その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、緑色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0274】
その後、遊技者は、ハンドル60を再び操作して左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射して左打ちによる遊技を行い、遊技球が第1始動口20へ入球し第1保留アイコン9Aが変動表示位置へ移動して変動アイコン9Cとなると、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、ハズレが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、大当たりオープニングが開始され、その後、遊技者に利益が付与される大当たり遊技が開始されることとなる。
【0275】
このように、ワープ球通路演出では、ワープ球通路12aを転動(通過)している遊技球が存在している状態であるとき、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯された状態とすることにより、ワープ球通路12aの内部空間を視認容易な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認困難な状態とし、ワープ球通路12aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。これに対して、ワープ球通路12aを転動(通過)している遊技球が全く存在していない状態であるとき、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯された状態とすることにより、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっているため、ワープ部12の正面側12bに形成されるデザイン(意匠)12baのデザイン(意匠)性を向上させることができる。
【0276】
[右打ち球通路演出]
次に、右打ち球通路演出について
図31および
図32を参照して説明する。ここでは、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射して右打ちによる遊技を行うことを前提とし、遊技球がワープ部12の入口部に流入しないため、ワープ球通路12aを通過中の遊技球が全く存在していない状態となっている。この状態では、上述したように、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯される状態となっている。ワープ部12の正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される蒸着膜12bbにより、ワープ部12に入射する光、つまりワープ部12の正面側12bに入射する光の一部が蒸着膜12bbで反射され(蒸着膜12bbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、蒸着膜12bbが鏡面となることでワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。言い換えると、ワープ球通路12aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、ワープ球通路12aの内部空間を視認困難な状態とし、ワープ部12の正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0277】
遊技者は、ハンドル60を操作して右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射して右打ちによる遊技を行い、遊技球が第2始動口21へ続けて2球入球し、先読みにより、白色の第1保留アイコン9B、緑色の第2保留アイコン9Bが表示され、白色の第1保留アイコン9Bが変動表示位置へ移動して白色の変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、
図31(A)に示すように、演出図柄の変動中となる。この時点において、右打ち球通路17aを通過中の遊技球が右打ち球通路17aの出口部からすべて流出したした状態となっている。この状態では、上述したように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態となっている。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出して右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0278】
ここでは、緑色の第1保留アイコン9Bがストックされて1つだけ存在している状態となっている。遊技者は、ハンドル60の操作を継続しているものの、その後、遊技球が第2始動口21へ入球していない。
【0279】
その後、演出図柄の変動中に、遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入したあと、この流入した遊技球が右打ち球通路17aを転動(通過)している間に、後続の遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入すると、
図31(B)に示すように、流入した2球の遊技球が右打ち球通路17aを転動(通過)している状態となる。右打ち球通路17aの入口部へ最初に流入した遊技球が右打ち球通路入口通過センサ17cに検知されると、これを契機として、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態から消灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が存在する場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認容易な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とし、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0280】
なお、演出図柄の変動中に、最初の遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入するまえに、まず左演出図柄8Lが数字「1」の図柄で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「3」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「2」の図柄で仮停止表示され、その後、最初の遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入したあと、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、白色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0281】
その後、
図32(C)に示すように、最初に流入した遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出し、下流へ転動している状態であるのに対して、後続である最後に流入した遊技球が未だ右打ち球通路17aを転動(通過)している状態となっている。この状態では、最初に流入した遊技球が右打ち球通路出口通過センサ17dに検知されているものの、後続である最後に流入した遊技球が未だ右打ち球通路17aを転動(通過)している状態となっているため、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態が維持されるようになっている。右打ち球通路17aを転動(通過)している遊技球が存在しているため、右打ち球通路17aの内部空間を視認容易な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とし、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0282】
なお、最初に流入した遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出するまえに、緑色の第1保留アイコン9Bが変動表示位置へ移動して緑色の変動アイコン9Cとなり、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、演出図柄の変動中となる。これにより、保留アイコン9Bをすべて消化し、保留アイコン9Bが全くストックされていない状態となる。遊技者は、緑色の変動アイコン9Cによる演出の進行に集中するため、ハンドル60の操作を停止する。
【0283】
その後、
図32(D)に示すように、後続である最後に流入した遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出し、下流へ転動している状態となり、他の遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入せず、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない状態となっている。この状態では、上述したように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態から再び点灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出して右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0284】
なお、演出図柄の変動中に、画像表示装置7の表示画面7aの手前側(遊技者側)に配置されるとともに透明な透過性の表示パネルである第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに演出画像であるキャラクタ画像を、演出画像表用ランプ18zを点灯させて演出画像表用ランプ18zが発した色(ここでは、赤色)で出現させている。演出画像表用ランプ18zが発した色が赤色であるため、変動アイコン9Cに付された緑色に対する当たり期待度と比べて、当たり期待度が上昇している。
【0285】
その後、図示しないが、演出画像表用ランプ18zが消灯することで、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aから演出画像であるキャラクタ画像が消えると、まず左演出図柄8Lが数字「6」の図柄で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが変動中となり、リーチが形成される。リーチが形成されたあと、緑色の変動アイコン9Cが表示画面7aに非表示され(表示画面7aから消え)、演出図柄の変動演出(変動表示)の画面からスーパーリーチ(SPリーチ)であるバトル演出画面へ切り替わり、バトル演出へ発展する。
【0286】
このバトル演出では、表示画面7aの右側から、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに出現した演出画像であるキャラクタ画像が味方キャラクタとして現れ、表示画面7aの左側から敵キャラクタが現れ、表示画面7aの中央において味方キャラクタと敵キャラクタとが戦う演出であり、当たり期待度が予め高く設定されているスーパーリーチ(SPリーチ)演出となっている。バトル演出において味方キャラクタが敗北して敵キャラクタが勝利すると、ハズレとなるのに対して、バトル演出において味方キャラクタが勝利して敵キャラクタが敗北すると、当たりとなる。
【0287】
ここでは、バトル演出において味方キャラクタが敗北して敵キャラクタが勝利し、左演出図柄8Lが数字「6」の図柄で仮停止表示され、中演出図柄8Cが数字「5」で仮停止表示され、右演出図柄8Rが数字「6」の図柄で仮停止表示され、緑色の変動アイコン9Cが再び表示される。その後、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄に揃わず、停止表示され、ハズレが確定する。これに伴い、緑色の変動アイコン9Cが表示画面7aから消える。
【0288】
その後、遊技者は、ハンドル60を再び操作して右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射して右打ちによる遊技を行い、遊技球が第2始動口21へ入球し第1保留アイコン9Bが変動表示位置へ移動して変動アイコン9Cとなると、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃わず停止表示されると、ハズレが確定されるのに対して、左演出図柄8L、中演出図柄8C、右演出図柄8Rが同一の図柄で揃って停止表示されると、当たりが確定され、大当たりオープニングが開始され、その後、遊技者に利益が付与される大当たり遊技が開始されることとなる。
【0289】
このように、右打ち球通路演出では、右打ち球通路17aを転動(通過)している遊技球が存在している状態であるとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態とすることにより、右打ち球通路17aの内部空間を視認容易な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とし、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。これに対して、右打ち球通路17aを転動(通過)している遊技球が全く存在していない状態であるとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態とすることにより、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっているため、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されるデザイン(意匠)画像18baのデザイン(意匠)性を向上させることができる。
【0290】
11.本実施形態の効果例、変形例、態様例
[効果例]
以下に、ワープ球通路演出、右打ち球通路演出の効果例を示す。
[効果1]
上記実施形態の遊技機1では、
図29及び
図30のワープ球通路演出、
図31及び
図32の右打ち球通路演出において、遊技球が通過可能なワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を備え、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認容易な状態と、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認困難な状態と、へ変化可能なサブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)を備えている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)は、
図27の球通路視認容易処理において、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認容易な状態へ変化することができ、
図28の球通路視認困難処理において、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認困難な状態へ変化することができるようになっている。従来の球通路では、遊技球が単に通過するという機能しかなかった。これに対して、上記実施形態の遊技機1では、遊技球が通過可能な球通路を視認容易な状態と視認困難な状態とへ変化する機能をさらに有していることで、従来にない球通路による演出を遊技者に提供することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0291】
[効果2]
上記実施形態の遊技機1では、
図29及び
図30のワープ球通路演出、
図31及び
図32の右打ち球通路演出において、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)の前方に、透過性を切り替え可能な板状部が配置され、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)は、
図27の球通路視認容易処理において、板状部の透過性を高い状態とし、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認容易な状態様と、
図28の球通路視認困難処理において、板状部の透過性を低い状態とし、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認困難な状態と、を切り替えることができるようになっている。
【0292】
具体的には、例えば
図2(A)に示した透明な角筒形状(四角筒形状)を有するワープ部12におけるワープ球通路12aの前方と対応する領域であるワープ球通路12aの前方(遊技者側)となるワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)には、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)12baが立体的に施されている。ワープ球通路模様表示用ランプ12eが消灯される状態では、正面側12bの内側面(内面)と対応するワープ球通路12aの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される蒸着膜12bbにより、ワープ部12に入射する光、つまり正面側12bに入射する光の一部が蒸着膜12bbで反射され(蒸着膜12bbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、蒸着膜12bbが鏡面となることで正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認容易な状態となる。これに対して、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが点灯される状態では、ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発した光が四方八方へ広がりながら(拡散しながら)ワーブ部12の正面側12bを透過してワープ部12の外部へ出射されることでワープ球通路12aの内部空間がワープ部12の外部と比べて明るくなった状態となる。これにより、ワープ球通路12aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、正面側12bに立体的に形成されたデザイン(意匠)12baが視認困難な状態となる。
【0293】
また、例えば
図3(A)に示した右打ち球通路17aの前方と対応する領域である板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが形成されている。右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯される状態では、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した光によって第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。これに対して、打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯される状態では、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成された貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが全く出現しない状態となる。
【0294】
この構成によれば、球通路の前方に透過性を切り替え可能な板状部を配置し、板状部の透過性を高い状態と、板状部の透過性を低い状態と、に切り替えることで、従来にない、球通路を視認容易な状態と、球通路を視認容困難な状態と、に切り替えることができる。
【0295】
[効果3]
上記実施形態の遊技機1では、
図29及び
図30のワープ球通路演出、
図31及び
図32の右打ち球通路演出において、ワープ球通路12a(球通路)の入口部に流入した遊技球を検知するワープ球通路入口通過センサ12c(第1検知手段)、右打ち球通路17a(球通路)の入口部に流入した遊技球を検知する右打ち球通路入口通過センサ17c(第1検知手段)と、ワープ球通路12a(球通路)を通ってワープ球通路12a(球通路)の出口部から流出する遊技球を検知するワープ球通路出口通過センサ12d(第2検知手段)、右打ち球通路17a(球通路)を通って右打ち球通路17a(球通路)の出口部から流出する遊技球を検知する右打ち球通路出口通過センサ17d(第2検知手段)と、をさらに備え、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)は、ワープ球通路入口通過センサ12c(第1検知手段)で遊技球を検知したことに基づいて、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を高い状態としワープ球通路12a(球通路)を視認容易な状態へ変化させたりすることができ、ワープ球通路出口通過センサ12d(第2検知手段)で遊技球を検知したことに基づいて、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を低い状態としワープ球通路12a(球通路)を視認困難な状態へ変化させたりすることができ、右打ち球通路入口通過センサ17c(第1検知手段)で遊技球を検知したことに基づいて、右打ち球通路17aの前方と対応する領域である板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を高い状態とし右打ち球通路17a(球通路)を視認容易な状態へ変化させたりすることができ、右打ち球通路出口通過センサ17d(第2検知手段)で遊技球を検知したことに基づいて、右打ち球通路17aの前方と対応する領域である板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を低い状態とし右打ち球通路17a(球通路)を視認困難な状態へ変化させたりすることができるようになっている。この構成によれば、サブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)は、第1検知手段の検知による球通路の入口部への遊技球の流入タイミングと、第2検知手段の検知による球通路の出口部からの遊技球の流出タイミングと、を把握することで、板状部の透過性を高い状態と、板状部の透過性を低い状態と、の切り替えタイミング、つまり球通路を視認容易な状態と、球通路を視認困難な状態と、の切り替えタイミングを適切に行うことができる。
【0296】
[効果4]
上記実施形態の遊技機1では、
図29及び
図30のワープ球通路演出において、透明な角筒形状(四角筒形状)を有するワープ部12におけるワープ球通路12aの前方と対応する領域であるワープ球通路12aの前方(遊技者側)となるワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)は、ミラーガラス(ハーフミラー)であり、光が照射されることで、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性の透過性を高い状態としワープ球通路12aを視認容易な状態へ変化してワープ部12の正面側12bに形成されるデザイン(意匠)12baを視認困難な状態へ変化させることができる一方、光が照射されないことで、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)の透過性を低い状態としワープ球通路12aを視認困難な状態へ変化してデザイン(意匠)12baを視認容易な状態へ変化させることができるようになっている。この構成によれば、光が照射されることで板状部の透過性を高い状態としワープ球通路12aを視認容易な状態へ変化させるとともに板状部に形成されるデザイン(意匠)12baを視認困難な状態へ変化させることができるのに対して、光が照射されないことで板状部の透過性を低い状態としワープ球通路12aを視認困難な状態へ変化させるとともに板状部に形成されるデザイン(意匠)12baを視認容易な状態へ変化させることができる。このように、光が照射されることでワープ球通路12aの視認性が獲得される一方、デザイン(意匠)12baの視認性が自動的に喪失されるようになっているし、光が照射されないことでデザイン(意匠)12baの視認性が獲得される一方、ワープ球通路12aの視認性が自動的に喪失されるようになっているため、光の照射または光の非照射によって、ワープ球通路12aの視認性の確保またはデザイン(意匠)12baの視認性の確保へ簡単に切り替えることができる。
【0297】
[効果5]
上記実施形態の遊技機1では、
図31及び
図32の右打ち球通路演出において、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として配置される第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、透明な透過性の表示パネルである導光板であり、光が照射されないことで、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を高い状態とし右打ち球通路17aを視認容易な状態へ変化して第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されるデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されることで、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されるデザイン(意匠)画像18baにより遮られることにより第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bの透過性を低い状態とし右打ち球通路17aを視認困難な状態へ変化してデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態へ変化させることができるできるようになっている。この構成によれば、光が照射されないことで板状部の透過性を高い状態とし右打ち球通路17aを視認容易な状態へ変化させるとともに板状部に形成されるデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態へ変化させることができるのに対して、光が照射されることで板状部の透過性を低い状態とし右打ち球通路17aを視認困難な状態へ変化させるとともに板状部に形成されるデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態へ変化させることができる。このように、光が照射されないことで右打ち球通路17aの視認性が獲得される一方、デザイン(意匠)画像18baの視認性が自動的に喪失されるようになっているし、光が照射されることでデザイン(意匠)画像18baの視認性が獲得される一方、右打ち球通路17aの視認性が自動的に喪失されるようになっているため、光の非照射または光の照射によって、右打ち球通路17aの視認性の確保またはデザイン(意匠)画像18baの視認性の確保へ簡単に切り替えることができる。
【0298】
[変形例]
以下に、ワープ球通路演出、右打ち球通路演出の変形例を示す。
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1において、
図29及び
図30のワープ球通路演出では、センター装飾体10の左下方に設けられたワープ部12という1つのワープ部に対するものであった。しかし、センター装飾体10の左右にワープ部をそれぞれ設け、センター装飾体10の左上側に、ワープ部12の入口部を設けて、ワープ部12の入口部に流入した遊技球の進行方向により、遊技球を、センター装飾体10の左側に沿って流下する左側ワープ部へ流下したり、センター装飾体10の上側から右側に沿って流下する右側ワープ部へ流下したりするようにしてもよい。
図33は左側ワープ部と右側ワープ部とから構成されるワープ部の変形例を示す図であり、
図34は右側ワープ部による演出を説明するための図であり、
図35は左側ワープ部による演出を説明するための図である。なお、
図33~
図35において、
図2に示したワープ部12に付した符号と同一の内容については、左側ワープ部12Lに対するものにはワープ部12に付した符号と同じ符号に英字Lを含めて示し、右側ワープ部12Rに対するものにはワープ部12に付した符号と同じ符号に英字Rを含めて示した。また、左側ワープ部12Lと右側ワープ部12Rとの構成は、筐体の形状が異なるものの、ワープ部12の構成と同一であるため、詳細な説明を省略する。
【0299】
図33~
図35では、左打ちによる遊技を行っており、白色の変動アイコン9Cによる演出図柄の変動演出(変動表示)が開始され、白色の第1保留アイコン9Aがストックされて1つだけ存在している状態となっている。
図33では、演出図柄の変動演出(変動表示)が開始されると、透明な透過性の表示パネルである第1イルミネーションパネル(第1導光板)18aに演出画像であるキャラクタ画像を、演出画像表用ランプ18zを点灯させて演出画像表用ランプ18zが発した色(ここでは、青色)で出現している。
【0300】
ワープ部12は、
図33に示すように、センター装飾体10の上側から右側に沿って流下する右側ワープ部12Rと、センター装飾体10の左側に沿って流下する左側ワープ部12Lとから構成され、センター装飾体10の左上側にワープ部12の入口部10aが設けられている。ワープ部12の入口部10aに流入した遊技球の進行方向が下方向と比べて右方向への進行が強い場合には、遊技球が右側ワープ部12Rに沿って流下し右側ワープ部12Rの下端の出口部からステージ部11へ流出し、ステージ部11を転動することとなるのに対して、ワープ部12の入口部10aに流入した遊技球の進行方向が右方向と比べて下方向への進行が強い場合には、遊技球が左側ワープ部12Lに沿って流下し左側ワープ部12Lの下端の出口部からステージ部11へ流出し、ステージ部11を転動することとなる。
【0301】
右側ワープ部12Rでは、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが消灯される状態では、正面側12Rbの内側面(内面)と対応する右側ワープ球通路12Raの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される右側蒸着膜12Rbbにより、右側ワープ部12Rに入射する光、つまり正面側12Rbに入射する光の一部が右側蒸着膜12Rbbで反射され(右側蒸着膜12Rbbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することで右側ワープ球通路12Raの内部空間が右側ワープ部12Rの外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、右側ワープ球通路12Raの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、右側蒸着膜12Rbbが鏡面となることで右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaが視認容易な状態となる。デザイン(意匠)12Rbaは、貝殻、小岩、小石、砂等の模様に加えて、「2022」という年号、「OARO」という遊技機1の機種名をあしらったものとなっている。
【0302】
これに対して、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが点灯される状態では、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが発した光が四方八方へ広がりながら(拡散しながら)右側ワーブ部12Rの正面側12Rbを透過して右側ワープ部12Rの外部へ出射されることで右側ワープ球通路12Raの内部空間が右側ワープ部12Rの外部と比べて明るくなった状態となる。これにより、右側ワープ球通路12Raの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaが視認困難な状態となる。
【0303】
右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reは、遊技機1への電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして消灯される状態となっており、遊技球がワープ部12の入口部10aから流入して、右側ワープ球通路入口通過センサ12Rcに検知されると、点灯され、右側ワープ球通路12Raを下方へ向かって転動し(流下し)、右側ワープ部12Lの出口部から流出する直前に右側ワープ球通路出口通過センサ12Rdに検知されると、再び消灯される状態となる。なお、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reは、複数の遊技球がワープ部12の入口部10aから連続して流入する場合には、最初に流入した遊技球が右側ワープ球通路入口通過センサ12Rcに検知されると、点灯されるものの、最後に流入した遊技球が右側ワープ球通路出口通過センサ12Rdに検知されるまで、消灯されず、点灯した状態が維持されるようになっている。つまり、右側ワープ球通路12Raを遊技球が転動(流下)する状態(右側ワープ球通路12Raを通過中の遊技球が存在する状態)では、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが点灯された状態を維持するようになっている。
【0304】
遊技球がワープ部12の入口部10aへ流入するまえであり、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが消灯された状態となっている。これにより、右側ワープ球通路12Raの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaが視認容易な状態となる。言い換えると、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右側ワープ球通路12Raの内部空間を視認困難な状態とし、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0305】
遊技球がワープ部12の入口部10aへ流入し、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が存在する場合には、
図34に示すように、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが消灯された状態から点灯された状態へ切り替わる。これにより、右側ワープ球通路12Raの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaが視認困難な状態となる。言い換えると、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が存在する場合には、右側ワープ球通路12Raの内部空間を視認容易な状態とし、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaを視認困難な状態とし、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0306】
遊技球が右側ワープ部12Rの出口部から流出し、右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図33に示したように、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Reが点灯された状態から再び消灯された状態へ切り替わる。これにより、右側ワープ球通路12Raの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が右側ワープ部12Rの出口部から流出して右側ワープ球通路12Raに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右側ワープ球通路12Raの内部空間を視認困難な状態とし、右側ワープ部12Rの正面側12Rbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Rbaを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0307】
図33に戻り、左側ワープ部12Lでは、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが消灯される状態では、正面側12Lbの内側面(内面)と対応する左側ワープ球通路12Laの内面(前方(遊技者側)の面)に蒸着される左側蒸着膜12Lbbにより、左側ワープ部12Lに入射する光、つまり正面側12Lbに入射する光の一部が左側蒸着膜12Lbbで反射され(左側蒸着膜12Lbbが鏡面となることで反射され)、一部が透過することで左側ワープ球通路12Laの内部空間が左側ワープ部12Lの外部と比べて暗くなった状態となる。これにより、左側ワープ球通路12Laの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、左側蒸着膜12Lbbが鏡面となることで左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaが視認容易な状態となる。デザイン(意匠)12Lbaは、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったものとなっている。
【0308】
これに対して、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが点灯される状態では、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが発した光が四方八方へ広がりながら(拡散しながら)左側ワープ部12Lの正面側12Lbを透過して左側ワープ部12Lの外部へ出射されることで左側ワープ球通路12Laの内部空間が左側ワープ部12Lの外部と比べて明るくなった状態となる。これにより、左側ワープ球通路12Laの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaが視認困難な状態となる。
【0309】
左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leは、遊技機1への電源が投入される場合、停電が発生して復電する場合、瞬停が発生して復電する場合に、
図22のサブ制御メイン処理におけるステップS4000の初期化処理において、デフォルトとして消灯される状態となっており、遊技球がワープ部12の入口部10aから流入して、左側ワープ球通路入口通過センサ12Lcに検知されると、点灯され、左側ワープ球通路12Laを下方へ向かって転動し(流下し)、左側ワープ部12Lの出口部から流出する直前に左側ワープ球通路出口通過センサ12Ldにより検知されると、再び消灯される状態となる。なお、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leは、複数の遊技球がワープ部12の入口部10aから連続して流入する場合には、最初に流入した遊技球が左側ワープ球通路入口通過センサ12Lcに検知されると、点灯されるものの、最後に流入した遊技球が左側ワープ球通路出口通過センサ12Ldに検知されるまで、消灯されず、点灯した状態が維持されるようになっている。つまり、左側ワープ球通路12Laを遊技球が転動(流下)する状態(左側ワープ球通路12Laを通過中の遊技球が存在する状態)では、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが点灯された状態を維持するようになっている。
【0310】
遊技球がワープ部12の入口部10aへ流入するまえであり、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが消灯された状態となっている。これにより、左側ワープ球通路12Laの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaが視認容易な状態となる。言い換えると、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、左側ワープ球通路12Laの内部空間を視認困難な状態とし、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0311】
遊技球がワープ部12の入口部10aへ流入し、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が存在する場合には、
図35に示すように、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが消灯された状態から点灯された状態へ切り替わる。これにより、左側ワープ球通路12Laの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaが視認困難な状態となる。言い換えると、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が存在する場合には、左側ワープ球通路12Laの内部空間を視認容易な状態とし、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaを視認困難な状態とし、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0312】
遊技球が左側ワープ部12Lの出口部から流出し、左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図33に示したように、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが点灯された状態から再び消灯された状態へ切り替わる。これにより、左側ワープ球通路12Laの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が左側ワープ部12Lの出口部から流出して左側ワープ球通路12Laに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、左側ワープ球通路12Laの内部空間を視認困難な状態とし、左側ワープ部12Lの正面側12Lbに立体的に形成されたデザイン(意匠)12Lbaを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0313】
右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Re、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが発する色は、演出画像表示用ランプ18zとは異なり、単一色(例えば、白色のみ)としてもよいし、複数色の色のうちの一の単色から他の単色へ滑らかに変化させるようにしてもよいし、保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同一の色としてもよい(例えば、保留アイコン9A,9Bまたは変動アイコン9Cに本来なら付される色を敢えて白色として、この本来付される色を右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発する色として先読みとして利用するようしてもよい)。また、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Re、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが発する色は、演出画像表示用ランプ18zが点灯している場合に、演出画像表示用ランプ18zが発する色と同一の色または同系色の色とするようにしてもよい。
【0314】
なお、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Re、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leが発する色は、上述した演出画像表示用ランプ18z(
図6)とは異なり、単一色(例えば、白色のみ)としてもよいし、複数色の色のうちの一の単色から他の単色へ滑らかに変化させるようにしてもよいし、上述した保留アイコン9A,9Bの色や変動アイコン9Cの色と同一の色としてもよい(例えば、保留アイコン9A,9Bまたは変動アイコン9Cに本来なら付される色を敢えて白色として、この本来付される色をワープ球通路模様表示用ランプ12eが発する色として先読みとして利用するようしてもよい)。
【0315】
また、右側ワープ球通路入口通過センサ12Rcからの信号(球通過信号)、右側ワープ球通路出口通過センサ12Rdからの信号(球通過信号)、左側ワープ球通路入口通過センサ12Lcからの信号(球通過信号)、左側ワープ球通路出口通過センサ12Ldからの信号(球通過信号)は、
図23のサブ側第1タイマ割り込み処理におけるステップS4050の入力処理において、それぞれのスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)が作成され、サブRAM94の図示しないスイッチ情報記憶領域に記憶され、
図27の球通路新容易処理および
図28の球通路視認困難処理において、参照されて、右側ワープ球通路模様表示用ランプ12Re、左側ワープ球通路模様表示用ランプ12Leの発光態様(点灯、消灯、色)が制御されることとなる。
【0316】
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1において、
図31及び
図32の右打ち球通路演出では、右打ち球通路17aの前方と対応する領域となる第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆うように、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが形成されていた。しかし、右打ち球通路17aの前方と対応する領域となる第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、右打ち球通路17aおよび右打ち球通路17aの周辺を含むように、デザイン(意匠)画像18baを形成し、右打ち球通路17aの前方を覆うようにしてもよい。
図36は第2イルミネーションパネル(第2導光板)の変形例を示す図である。なお、
図36において、
図3に示した第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに付した符号と同一の内容については、同じ符号を付して示した。
【0317】
右打ち球通路17aの前方と対応する領域となる第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、
図36に示すように、右打ち球通路17aの前方と、右打ち球通路17aの周囲の前方と、を含む平行四辺形の形状を有した領域として構成されている。
【0318】
第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bには、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと対応する右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が点灯された状態では、右打ち球通路17aの前方だけでなく、右打ち球通路17aの周囲の前方を含めて、貝殻、小岩、小石、砂等の模様をあしらったデザイン(意匠)画像18baが出現する。このとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が発した色でデザイン(意匠)画像18baが出現する。デザイン(意匠)画像18baが出現した状態であっても、デザイン(意匠)画像18baを通して、後方の右打ち球通路を視認することができるものの、視認し難い。これに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bと対応する右打ち球通路模様表示用ランプ18e(
図6)が消灯された状態ではデザイン(意匠)画像18baが出現せず、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明であるため、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18b全体を通して、後方の右打ち球通路全体を容易に視認することができる。デザイン(意匠)画像18baは、貝殻、小岩、小石、砂等の模様に加えて、「2022」という年号、「OARO」という遊技機1の機種名をあしらったものとなっている。
【0319】
右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯される状態では、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した光によって第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。このとき、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが発した色でデザイン(意匠)画像18baが出現する状態となる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるとに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。
【0320】
これに対して、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯される状態では、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが全く出現しない状態となる。これにより、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明な透過性の表示パネルであるため、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。
【0321】
遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入するまえであり、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図36(A)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態となっている。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが出現し、デザイン(意匠)画像18baが視認容易な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0322】
遊技球が右打ち球通路17aの入口部へ流入し、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が存在する場合には、
図36(B)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが点灯された状態から消灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が視認容易な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが視認困難な状態となる。言い換えると、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が存在する場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認容易な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認困難な状態とし、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができるようになっている。
【0323】
遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出し、右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、
図36(C)に示すように、右打ち球通路模様表示用ランプ18eが消灯された状態から再び点灯された状態へ切り替わる。これにより、右打ち球通路17aの内部空間が再び視認困難な状態となるのに対して、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baが再び視認容易な状態となる。言い換えると、遊技球が右打ち球通路17aの出口部から流出して右打ち球通路17aに通過中の遊技球が全く存在しない場合には、右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bに形成されたデザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるようになっている。
【0324】
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1において、
図29及び
図30のワープ球通路演出、
図31及び
図32の右打ち球通路演出では、遊技球が通過可能なワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を備え、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認容易な状態と、ワープ球通路12a(球通路)、右打ち球通路17a(球通路)を視認困難な状態と、へ変化可能となっていた。しかし、ワープ球通路12aや右打ち球通路17aのほかに、第1大入賞口30や第2大入賞口35へ入球した遊技球を下流側に配置される演出装置に流入させる球通路に対して、視認容易な状態と、視認困難な状態と、へ変化可能として、球通路の前方と対応する領域にデザインを施し、ワープ球通路12a(球通路)と同様な構成としてワープ球通路12aによる演出(ワープ球通路演出)と同様な演出を行ってもよいし、右打ち球通路17a(球通路)と同様な構成とし右打ち球通路17a(球通路)による演出(右打ち球通路演出)と同様な演出を行ってもよい。こうすれば、第1大入賞口30や第2大入賞口35へ入球した遊技球を下流側に配置される演出装置に流入させる球通路を視認困難な状態へ変化させてデザインを視認容易な状態として際立たせることができる一方、第1大入賞口30や第2大入賞口35へ入球した遊技球を下流側に配置される演出装置に流入させる球通路を視認容易な状態様へ変化させてデザインを視認困難な状態とし、球通路に通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができる。
【0325】
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1における遊技盤2には、可動式のいわゆるギミックである可動体(可動役物とも呼ぶ)が取り付けられていなかった。しかし、遊技盤2には可動式のいわゆるギミックである可動体(可動役物)が取り付けられていてもよい。こうすれば、可動体(可動役物)は、待機位置から球通路の前方の進出位置に移動した状態では、球通路の前面を覆うことで球通路が可動体(可動役物)により遮られて視認困難な状態することができるのに対して、待機位置で待機した状態では、球通路の前面を全く覆うことがなく球通路が可動体(可動役物)により遮られず視認容易な状態とすることができる。この場合、球通路を通過中の遊技球が存在するときには、可動体(可動役物)が進出位置とは異なる位置で(待機位置に移動していてもよい。)待機して球通路の前面を全く覆うことがなく球通路が可動体(可動役物)により遮られず視認容易な状態とするのに対して、球通路を通過中の遊技球が全く存在しないときには、可動体(可動役物)が進出位置に移動して球通路の前面を覆うことで球通路が可動体(可動役物)により遮られて視認困難な状態とする。球通路を通過中の遊技球が存在するか否かは、ワープ球通路12a(球通路)であれば、ワープ球通路12a(球通路)の入口部に流入した遊技球を検知するワープ球通路入口通過センサ12c(第1検知手段)と、ワープ球通路12a(球通路)を通ってワープ球通路12a(球通路)の出口部から流出する遊技球を検知するワープ球通路出口通過センサ12d(第2検知手段)と、によりサブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)が判断することができ、右打ち球通路17a(球通路)であれば、右打ち球通路17a(球通路)の入口部に流入した遊技球を検知する右打ち球通路入口通過センサ17c(第1検知手段)と、右打ち球通路17a(球通路)を通って右打ち球通路17a(球通路)の出口部から流出する遊技球を検知する右打ち球通路出口通過センサ17d(第2検知手段)と、によりサブ制御基板90の演出制御用マイコン91(制御手段)が判断することができる。なお、可動体(可動役物)には、ワープ球通路12a(球通路)の前方を覆う第1可動体(第1可動役物)と、右打ち球通路17a(球通路)の前方を覆う第2可動体(第2可動役物)と、を備えていてもよいし、1つの可動体(可動役物)の一の部分が可動体(可動役物)の本体から移動してワープ球通路12a(球通路)の前方を覆うことができるとともに、1つの可動体(可動役物)の一の部分とはことなる他の部分が可動体(可動役物)の本体から移動して右打ち球通路17a(球通路)の前方を覆うことができるようにしてもよい。
【0326】
[変形例5]
上記実施形態の遊技機1において、
図29及び
図30のワープ球通路演出では、透明な角筒形状(四角筒形状)を有するワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)は、ミラーガラス(ハーフミラー)となっていた。しかし、ワープ部12の正面側12bの前方に、板状部であるミラーガラス(ハーフミラー)を別途配置し、ワープ球通路12aの前方を覆うようにしてもよい。この場合、ワープ部12の正面側12bにはデザインを形成せず、ワープ部12の正面側12bの前方に別途配置された板状部の前面側(遊技者側)にデザインを形成する。
【0327】
[変形例6]
上記実施形態の遊技機1において、
図29及び
図30のワープ球通路演出では、ワープ部12は、透明な角筒形状(四角筒形状)を有していた。しかし、ワープ部12の正面側12b(つまり、ワープ球通路12aの前方を覆うワープ部12の板状部の正面側12b)を透明として、他の面は不透明としてもよい。この場合、ワープ球通路12aの底面となるワープ部12の筐体の裏面には、ワープ球通路装飾基板12fの表面(おもてめん、実装面)に複数実装されたワープ球通路模様表示用ランプ12eと対応する位置に穴がそれぞれ形成される。ワープ球通路模様表示用ランプ12eが発した光が穴を通って、前方へ出射されることでワープ球通路12a内を明るく照らすことができる。
【0328】
[変形例7]
上記実施形態の遊技機1において、
図31及び
図32の右打ち球通路演出では、遊技球が転動する(流下する)右打ち球通路17aに沿って、右打ち球通路17aの前方を覆う板状部として第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが配置され、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bが透明な透過性の表示パネルである導光板であった。第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bは、ガラスユニットの後方に配置されていた。しかし、第1イルミネーションパネル(第1導光板)18a、第2イルミネーションパネル(第2導光板)18bを、ガラスユニットの2枚の無色透明なガラス(前方ガラス、後方ガラス)のうち、後方ガラスに代えて配置するようにしてもよい。言い換えると、ガラスユニットによって、演出画像であるキャラクタ画像が出現させたり、上述のデザイン(意匠)画像18baが出現したりするようにしてもよい。例えば、ガラスユニットによって、デザイン(意匠)画像18baが出現した状態では、デザイン(意匠)画像18baにより遮られることで右打ち球通路17aの内部空間を視認困難な状態とし、デザイン(意匠)画像18baを視認容易な状態として際立たせることができるのに対して、デザイン(意匠)画像18baが出現していない状態では、右打ち球通路17aに通過中の遊技球の存在、つまり、遊技球が転動する様子を際立たせることができる。
【0329】
[態様例]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様1]
遊技球が通過可能な球通路を備える遊技機であって、
前記球通路を視認容易な状態と、前記球通路を視認困難な状態と、へ変化可能な制御手段を備える、
ことを特徴とする遊技機。
【0330】
◇[態様2]
態様1に記載の遊技機であって、
前記球通路の前方に、透過性を切り替え可能な板状部が配置され、
前記制御手段は、前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態と、前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態と、を切り替える、
ことを特徴とする遊技機。
【0331】
◇[態様3]
態様2に記載の遊技機は、
前記球通路の入口部に流入した遊技球を検知する第1検知手段と、
前記球通路を通って前記球通路の出口部から流出する遊技球を検知する第2検知手段と、をさらに備え、
前記制御手段は、
前記第1検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化させ、
前記第2検知手段で遊技球を検知したことに基づいて前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0332】
◇[態様4]
態様3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、ミラーガラスであって、光が照射されることで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されないことで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0333】
◇[態様5]
態様3に記載の遊技機であって、
前記板状部は、導光板であって、光が照射されないことで前記板状部の透過性を高い状態とし前記球通路を視認容易な状態へ変化して前記板状部に形成されるデザインを視認困難な状態へ変化させる一方、光が照射されることで前記板状部の透過性を低い状態とし前記球通路を視認困難な状態へ変化して前記デザインを視認容易な状態へ変化させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0334】
[その他の変形例]
上述の種々の表示演出において、その一部の演出を含んでいない構成や、上述した以外の演出が含まれていてもよい。
【0335】
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
【0336】
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
【0337】
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
【0338】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。
【符号の説明】
【0339】
1…遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
7a…表示画面
20…第1始動口
21…第2始動口
39…V領域
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン