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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090098
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】出力システム及び端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240627BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240627BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20240627BHJP
【FI】
G06F3/12 378
G06F3/12 367
G06F3/12 304
B41J29/38 201
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205762
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】早野 康友
(72)【発明者】
【氏名】村上 光一
(72)【発明者】
【氏名】中井 康博
(72)【発明者】
【氏名】石原 将哉
(72)【発明者】
【氏名】吉本 和弘
(72)【発明者】
【氏名】佐枝 政夫
【テーマコード(参考)】
2C061
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HJ08
2C061HN04
2C061HP00
2C061HP04
5L049CC36
5L050CC36
(57)【要約】
【課題】効率よくコンテンツを出力することが可能な出力システムを提供すること。
【解決手段】端末装置と、画像形成装置と、サーバ装置とを含む出力システムにおいて、前記端末装置は、前記サーバ装置からコンテンツを取得する取得部と、取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、前記ジョブデータを前記画像形成装置に送信する送信部と、生成したジョブデータに対応する受付番号を含む受付票を出力する受付票出力部と、を備え、前記画像形成装置は、前記端末装置から前記ジョブデータを受信する受信部と、前記受付番号が入力されたときに、当該受付番号に対応する前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、複数の画像形成装置と、サーバ装置とを含む出力システムにおいて、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からコンテンツを取得する取得部と、
取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、
前記ジョブデータを送信する前記画像形成装置を選択する選択部と、
前記選択された画像形成装置に送信する送信部と、
生成したジョブデータに対応する受付番号を含む受付情報を表示する表示部と、
を備え、
前記画像形成装置は、
前記端末装置から前記ジョブデータを受信する受信部と、
前記受付番号が入力されたときに、当該受付番号に対応する前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する出力部と、
を備えた出力システム。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
前記端末装置において表示された受付情報を読み取る読取部と、
前記出力部は、前記受付情報から前記受付番号を取得したときに、当該受付番号に対応する前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する請求項1に記載の出力システム。
【請求項3】
前記端末装置は、
前記出力するコンテンツの種類を受け付ける受付部と、
ユーザの正当性を認証する認証部と、を更に備え、
前記取得部は、前記認証部により前記ユーザの正当性が認証されたときに、前記受付部により受け付けた種類のコンテンツを取得する
請求項1に記載の出力システム。
【請求項4】
前記認証部は、前記ユーザの生体認証情報を更に取得し、
前記認証部は、前記生体認証情報を利用して前記ユーザの正当性を認証する
請求項3に記載の出力システム。
【請求項5】
前記端末装置は、撮影部を更に有し、
前記認証部は、前記撮影部により撮影されたユーザの状態から前記生体認証情報を取得する
請求項4に記載の出力システム。
【請求項6】
前記コンテンツは、交付する証明書に関するものであり、
前記取得部は、前記認証部により認証された本人の証明書を前記コンテンツとして取得する
請求項3に記載の出力システム。
【請求項7】
前記選択部は、
前記ジョブデータを送信可能な前記画像形成装置を選択する選択画面を表示し、
前記選択画面に表示された画像形成装置の中から一の画像形成装置を選択する
請求項1に記載の出力システム。
【請求項8】
前記選択部は、
前記選択画面において、前記端末装置の位置から所定の距離の範囲内にある画像形成装置を表示する
請求項7に記載の出力システム。
【請求項9】
画像形成装置と、サーバ装置と通信可能な端末装置において、
前記サーバ装置からセキュアな第1の通信路を経由してコンテンツを取得する取得部と、
取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、
前記ジョブデータを前記第1の通信路とは異なる第2の通信路を経由して前記画像形成装置に送信する送信部と、
前記ジョブデータに対応し、前記画像形成装置がコンテンツを出力するときに利用する受付番号を生成し、当該受付番号を含む受付情報を表示する表示部と、
を備えた端末装置。
【請求項10】
端末装置と、画像形成装置と、サーバ装置とを含むシステムであって、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からコンテンツを取得する取得部と、
取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、
前記ジョブデータを送付する前記画像形成装置を選択し、送信する送信部と、
を備え、
前記画像形成装置は、
前記端末装置から前記ジョブデータを受信する受信部を備え、
前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する出力部と、
を備えた出力システム。
【請求項11】
前記端末装置は、
コンテンツの提出先によって、電子データ送付する第1の方法と、出力した印刷物を提出する第2の方法を自動選択する判断部と、
前記第1の方法又は前記第2の方法に応じて、利用者の利用料金を決定する決定部と、
を備えた請求項10に記載の出力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまなコンテンツの書類を出力するシステムがある。一例として行政では住民票や、印鑑署名といった証明書を一つのコンテンツとして出力するシステムがある。
【0003】
このようなシステムにおいて、効率よくコンテンツを出力するシステムが考えられている。例えば、住民及び職員の双方にとって、役所の窓口での手続きの負担を軽減でき、窓口での時間を短縮でき、全体の効率化を図ることができる技術として、例えば、特許文献1に開示された技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-139027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、例えば、効率よくコンテンツを出力することが可能なシステムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の出力システムは、端末装置と、複数の画像形成装置と、サーバ装置とを含む出力システムにおいて、前記端末装置は、前記サーバ装置からコンテンツを取得する取得部と、取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、前記ジョブデータを送信する前記画像形成装置を選択する選択部と、前記選択された画像形成装置に送信する送信部と、生成したジョブデータに対応する受付番号を含む受付情報を表示する表示部と、を備え、前記画像形成装置は、前記端末装置から前記ジョブデータを受信する受信部と、前記受付番号が入力されたときに、当該受付番号に対応する前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する出力部と、を備える。
【0007】
本開示の端末装置は、画像形成装置と、サーバ装置と通信可能な端末装置において、前記サーバ装置からセキュアな第1の通信路を経由してコンテンツを取得する取得部と、取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、前記ジョブデータを前記第1の通信路とは異なる第2の通信路を経由して前記画像形成装置に送信する送信部と、前記ジョブデータに対応し、前記画像形成装置がコンテンツを出力するときに利用する受付番号を生成し、当該受付番号を含む受付情報を表示する表示部と、を備える。
【0008】
本開示の出力システムは、端末装置と、画像形成装置と、サーバ装置とを含むシステムであって、前記端末装置は、前記サーバ装置からコンテンツを取得する取得部と、取得した前記コンテンツに基づいて前記コンテンツを出力するときの設定を含むジョブデータを生成する生成部と、前記ジョブデータを送付する前記画像形成装置選択し、送信する送信部と、を備え、前記画像形成装置は、前記端末装置から前記ジョブデータを受信する受信部を備え、前記ジョブデータに基づくジョブを実行してコンテンツを出力する出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、例えば、効率よくコンテンツを出力することが可能な出力システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
図2】第1実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
図3】第1実施形態における端末装置のハードウェアの構成を説明する図である。
図4】第1実施形態における画像形成装置のハードウェアの構成を説明する図である。
図5】第1実施形態におけるサーバ装置のハードウェアの構成を説明する図である。
図6】第1実施形態におけるソフトウェアの構成を説明する図である。
図7】第1実施形態における(a)印刷ジョブデータの一例、(b)コンテンツ管理情報の一例、(c)出力先位置テーブルの一例を説明する図である。
図8】第1実施形態の概要を説明するためのシーケンス図である。
図9】第1実施形態における処理(端末装置)について説明するフロー図である。
図10】第1実施形態における処理(端末装置)について説明するフロー図である。
図11】第1実施形態における処理(サーバ装置)について説明するフロー図である。
図12】第1実施形態における処理(画像形成装置)について説明するフロー図である。
図13】第1実施形態における(a)端末装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図14】第1実施形態における(a)端末装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図15】第1実施形態における(a)端末装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図16】第1実施形態における(a)端末装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図17】第1実施形態における(a)端末装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図18】第1実施形態における(a)画像形成装置の表示画面の一例、(b)画像形成装置の表示画面の一例を示す図である。
図19】第2実施形態の概要を説明するためのシーケンス図である。
図20】第2実施形態の概要を説明するためのシーケンス図である。
図21】第2実施形態における処理(端末装置)について説明するフロー図である。
図22】第2実施形態における処理(サーバ装置)について説明するフロー図である。
図23】第2実施形態における処理(画像形成装置)について説明するフロー図である。
図24】第2実施形態における(a)画像形成装置の表示画面の一例、(b)端末装置の表示画面の一例を示す図である。
図25】第3実施形態における処理(画像形成装置)について説明するフロー図である。
図26】第4実施形態の概要を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明を提供した一つの実施形態であり、以下の記載に基づいて本願発明の内容が限定して解釈されるものではない。
【0012】
さまざまなコンテンツ(書類)を出力するシステムがある。一例として行政では住民票や、印鑑署名といった証明書を一つのコンテンツとして出力するシステムを提供している。一般的に行政が証明書を交付するシステムでは、窓口を経由することが多かったが、ユーザ(市民)にとって使い勝手がよく、行政として効率よく証明書を交付するために、セルフ式の行政サービス機が多く導入されるようになった。
【0013】
しかし、セルフ式の行政サービス機は、専用機であることが必要であり、それらを新たに導入する必要がある。したがって、セルフ式の行政サービス機は、利用者が一定数以下の場合は、採算がとれず、設置が難しいという課題があった。
【0014】
また、セルフ式の行政サービス機を導入したとしても、当該装置は、専用機であることから、一般的な事務として利用できないという課題があった。
【0015】
また、コンテンツを出力するためには、決められた場所にユーザが出向く必要があった。そのため、ユーザが傷病しているときや、高齢者にはシステムの利用が難しいという課題があった。
【0016】
このような課題を解決するために、以下実施形態では、一般的な業務に利用可能な画像形成装置(複合機、MFP)と、ユーザが利用する端末装置とを組み合わせて、簡易で、かつ、効率のよくコンテンツを出力できるシステムについて説明する。
【0017】
[1.第1実施形態]
[1.1 システム全体]
図1は、システム1の概要を説明する図である。システム1は、コンテンツを出力するシステム1の概略を示す図である。
【0018】
システム1は、例えば、ユーザが所持する端末装置10と、コンテンツを出力(印刷)する画像形成装置20と、コンテンツが記憶されているサーバ装置30とを含んでいる。また、画像形成装置20は、端末装置10だけでなく、一般的な情報処理装置(コンピュータ)であるPC40と接続されている。また、システム1は、端末装置10の代わりに印刷指示を受け付ける専用端末装置15が接続されてもよい。
【0019】
画像形成装置20は、例えば、複合機や、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)と呼ばれる装置である。例えば、画像形成装置20は、ジョブ(印刷ジョブ)を実行すると、記録媒体である紙に画像を形成することができる。画像形成装置20は、コピー機能、FAX機能、スキャン機能、プリンタ機能といった複数の機能を実行することができる。本実施形態では、画像形成装置20は、PC40から投入された印刷ジョブを実行することで、プリンタとして機能する。また、画像形成装置20は、後述するように端末装置10から投入された印刷ジョブを実行することで、コンテンツを出力(印刷)することができる。
【0020】
画像形成装置20は、例えば、課金制御装置等が接続されており、ユーザが自由に印刷物を出力可能な装置であってもよい。この場合、画像形成装置20は、例えば、マルチコピー機、複合機等と呼ばれることがある。
【0021】
画像形成装置20は、システム1に複数含まれている。例えば、画像形成装置20は、施設や、店舗毎に1又は複数設置されている。これらの画像形成装置20は、設置場所を示すための識別情報(例えば、施設情報、位置情報等)が割り当てられている。
【0022】
端末装置10は、ユーザが利用する処理装置である。例えば、携帯型の端末装置として、スマートフォン、タブレット、コンピュータとった情報処理装置が考えられる。端末装置10は、アプリケーション(プログラム)をインストールすることで様々な機能を実現できる。また、端末装置10は、例えば、認証情報を記憶することで、例えばマイナンバーカードの機能を実現することができる。
【0023】
専用端末装置15は、システム1を利用するユーザが利用する処理装置である。専用端末装置15は、例えば、タッチパネルを搭載した表示装置(ディスプレイ)が設けられている。ユーザは、専用端末装置15の画面に表示された操作ボタン等を選択することで、システム1に所望する操作を入力することができる。
【0024】
また、専用端末装置15は、印刷装置を備えている。例えば、専用端末装置15は、システム1にユーザからの指示の入力を受け付けたことを示す受付票や、控え等を印刷することができる。専用端末装置15は、例えばロール状の熱転写用紙を備えており、印刷装置が熱転写方式で熱転写用紙に印刷することで、いわゆるレシート状の受付票を印刷してもよい。また、印刷装置としては、例えばレザープリンタや、インクジェットプリンタ等で実現されてもよく、その場合は普通紙に受付票等を印刷してもよい。
【0025】
また、専用端末装置15は、カードリーダを備えていてもよい。専用端末装置15は、例えば、NFC(Near Field Communication)を利用して、カード(クレジットカード、交通系カード、会員カード、マイナンバーカード等)から情報を取得してもよい。また、専用端末装置15は、光学式の読み取り装置を利用することで、2次元コード等の識別符号を読み取ることで情報を取得してもよい。
【0026】
ここで、専用端末装置15は、画像形成装置20と、ネットワークNW2を介して接続されている。また、画像形成装置20は、専用端末装置15以外にも、他の装置(PC40)とネットワークNW2を介して接続されている。
【0027】
ここで、ネットワークNW2は、一般的なネットワークであり、例えば、LAN(Local Area Network)等により構成されている。ネットワークNW2は、有線又は無線の何れであってもよく、例えば、モバイル通信網等を利用して接続してもよい。
【0028】
端末装置10は、ネットワークNW1に接続されている。サーバ装置30や、画像形成装置20もネットワークNW1に接続可能である。ここで、サーバ装置30との接続は、セキュアな回線で行われることが好ましい。例えば、サーバ装置30と各装置は、専用回線のような、閉域性をもつセキュアな通信路(ネットワーク)であってもよい。したがって、各装置は、例えば、VPN(Virtual Private Network)を構築することで、仮想的な通信路(専用回線)でサーバ装置30と接続してもよい。
【0029】
サーバ装置30は、コンテンツを提供する装置である。ここで、本実施形態では、システム1が行政サービスに適用される場合を一例として説明する。例えば、サーバ装置30は、いわゆる行政(地方公共団体)が設置するサーバ装置30である。例えば、既存の住基システムで管理されている情報と、コンテンツとして証明書交付に必要な情報とを記憶したサーバ装置である。
【0030】
(サーバ装置の構成)
ここで、サーバ装置30は、コンテンツを提供する装置又はサービスである。図1のシステム1は、簡略化し、サーバ装置30は単一の装置として記載しているが、複数のサーバ装置等から構成されるコンテンツを提供するサービスであってもよい。また、ブロックチェーン等の分散型のモデルを利用してコンテンツを提供してもよい。
【0031】
本実施形態では、サーバ装置30を利用したシステム1の一例として、地方公共団体が証明書を交付するときに利用するシステムについて説明する。
【0032】
例えば、サーバ装置30は、図2に示すように、一般的な行政サービスに基づき証明書を交付するシステムである。
【0033】
例えば、地方公共団体は、証明発行サーバ(証明書発行サーバ)をそれぞれ設置する。そして、証明発行サーバは、証明書交付センターを利用して、端末装置10に対して証明書を交付可能とするための情報を提供する。
【0034】
証明書交付センターは、例えば、広域交付サーバが、端末装置10と、証明発行サーバとの通信を中継する。また、証明書で利用するデータの偽造・改竄を防止するための中継暗号化サーバを備えてもよい。
【0035】
また、証明書交付センターは、証明書の交付通数、交付場所等の統計情報を管理してもよい。
【0036】
ここで、証明書交付センターと、端末装置10との間のネットワークは、第三者からのアクセスを排除するために、閉域性が確保された専用回線を使用する。また、証明書交付センターと、地方公共団体間のネットワークは、行政機関内に閉じたネットワークであるLGWAN(総合行政ネットワーク:Local Government Wide Area Network)を利用してもよい。
【0037】
また、利用者の個人認証を行うために、公的個人認証サービスセンターを利用してもよい。例えば、JPKI認証方式の場合、証明書交付センターシステムは、マイナンバーカードに格納された利用者証明用電子証明書の失効確認を、公的個人認証サービスセンター(JPKIセンター)のOCSPサーバ(OCSPレスポンダ)へ問い合わせる。OCSPサーバ(OCSPレスポンダ)は、証明書交付センターシステムに対して、失効確認結果を返答する。
【0038】
このように、本実施形態では、サーバ装置30として説明するが、証明書発行サービスとして、複数のサーバ装置や、サービスを含んでもよい。なお、当該サービスの概要としては、例えば、地方公共団体情報システム機構に開示された仕組み(https://www.j-lis.go.jp/rdd/card/convinikoufu/cms_93097920214.html, https://www.j-lis.go.jp/rdd/card/convinikoufu/cms_93099520.html)等を利用することができる。
【0039】
また、本実施形態のサーバ装置30は、印刷ジョブ管理サーバを有していてもよい。例えば、端末装置10から送信された印刷ジョブデータを保存することができる。また、印刷ジョブ管理サーバは、証明書交付センターから交付されたコンテンツを受信し、印刷ジョブデータに変換してもよい。
【0040】
また、印刷ジョブ管理サーバは、画像形成装置20の位置を記憶してもよい。例えば、印刷ジョブ管理サーバは、画像形成装置20の位置として識別情報に、位置情報(例えば、施設名、店舗名等)を対応付けてもよい。また、位置情報は、緯度経度情報等を含んでもよい。
【0041】
[1.2 ハードウェア構成]
各装置のハードウェア構成について、以下、図を参照して説明する。図3は端末装置10、図4は画像形成装置20、図5はサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示した図である。
【0042】
[1.2.1 端末装置]
図3に示すように、端末装置10は、制御部100と、記憶装置としてストレージ110、ROM120及びRAM130と、表示部140と、操作部150と、認証情報取得部160と、カード読取部165と、通信部170とを有している。
【0043】
制御部100は、端末装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、ストレージ110や、ROM120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0044】
ストレージ110は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ110は、外部に接続可能なUSBメモリや、CD-ROMドライブ、BD-ドライブといった構成でもよい。また、ストレージ110は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0045】
ROM120は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0046】
RAM130は、主に制御部100が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM130は、ストレージ110や、ROM120から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0047】
表示部140は、各種情報や、実行画面を表示可能な表示装置である。表示部140は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ等の表示装置であってもよい。また、表示部140は、表示装置が接続可能なインタフェースを含む。例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)や、DVI(Digital Visual Interface)、Display Portを介して接続される外部の表示装置で構成されてもよい。
【0048】
操作部150は、ユーザからの操作入力が可能な操作装置である。例えば、表示部140と一体となったタッチパネルや、操作ボタン等の操作装置であってもよい。また、操作部150は、例えばキーボードや、マウスと行った操作装置であってもよい。また、操作部150は、操作装置が接続可能なインタフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus))を含んでもよい。例えば、端末装置10は、異なる操作装置(タッチパネルを有した操作装置)を接続してもよい。
【0049】
認証情報取得部160は、ユーザから認証に利用可能な情報である認証情報を取得する。例えば、認証情報取得部160は、指紋センサを利用することで、ユーザの指紋に関する情報を取得することができる。また、認証情報取得部160は、カメラを利用することで、ユーザの顔画像を取得することができる。
【0050】
カード読取部165は、各種カードから、例えば個人情報を識別するための情報などを読み取る装置である。例えば、マイナンバーカードに格納されている利用者証明用電子証明書を読み取ることが可能である。また、カード読取部165は、ICカード(NFC等)を読み取るリーダであってもよいし、磁気データを読み取るリーダであってもよい。また、2次元コードを光学的に読み取る装置(例えば、カメラ装置等)であってもよい。
【0051】
通信部170は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0052】
ここで、端末装置10は、例えばサーバ装置30と通信を行うときは、セキュアな通信路を利用してもよい。例えば、端末装置10と、サーバ装置30との間でVPN回線を利用して接続してもよい。
【0053】
[1.2.2 画像形成装置]
図4に示すように、画像形成装置20は制御部200と、記憶装置としてストレージ210、ROM220及びRAM230と、表示部240と、操作部250と、画像形成部260と、画像読取部265と、カード読取部267と、通信部270とを有している。
【0054】
制御部200は、画像形成装置20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、ストレージ210や、ROM220に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0055】
ストレージ210は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ210は、外部に接続可能なUSBメモリといった構成でもよい。また、ストレージ210は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0056】
ROM220は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0057】
RAM230は、主に制御部200が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM230は、ストレージ210や、ROM220から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0058】
表示部240は、各種情報や、実行画面を表示可能な表示装置である。表示部240は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ等の表示装置であってもよい。また、表示部240は、表示装置が接続可能なインタフェースを含む。例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)や、DVI(Digital Visual Interface)、Display Portを介して接続される外部の表示装置で構成されてもよい。
【0059】
操作部250は、ユーザからの操作入力が可能な操作装置である。例えば、表示部240と一体となったタッチパネルや、操作ボタン等の操作装置であってもよい。また、操作部250は、例えばキーボードや、マウスと行った操作装置であってもよい。また、操作部250は、操作装置が接続可能なインタフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus))を含んでもよい。例えば、画像形成装置20は、異なる操作装置(タッチパネルを有した操作装置)を接続してもよい。
【0060】
画像形成部260は、画像を例えば記録紙に形成する。画像形成部260は、例えば、像担持体を含み、当該像担持体上にトナー画像を形成し、当該像担持体上の画像を記録紙上に転写することによって画像を形成する。画像形成部260は、プリンタ等の画像形成装置として構成されてもよい。また、画像形成部260は、電子的に画像ファイルとして画像を形成してもよい。
【0061】
画像読取部265は、原稿(画像)を読取り、画像データとして出力する。画像読取部265は、例えばスキャナであり、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)を利用した読取装置であってもよい。
【0062】
カード読取部267は、各種カードから、例えば個人情報を識別するための情報などを読み取る装置である。例えば、識別カードに格納されている個人識別情報を読み取ることが可能である。また、カード読取部267は、ICカード(NFC等)を読み取るリーダであってもよいし、磁気データを読み取るリーダであってもよい。また、2次元コードを光学的に読み取る装置(バーコードリーダ等)であってもよい。
【0063】
通信部270は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0064】
[1.2.3 サーバ装置]
図5に示すように、サーバ装置30は、制御部300と、記憶装置としてストレージ310、ROM320及びRAM330と、通信部370とを有している。
【0065】
なお、上述したように、本実施形態では、単体のサーバ装置として説明しているが、必要に応じて、機能やデータをそれぞれ必要なサーバ装置に配置してもよい。
【0066】
制御部300は、サーバ装置30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、ストレージ310や、ROM320に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0067】
ストレージ310は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ310は、外部に接続可能なUSBメモリや、CD-ROMドライブ、BD-ドライブといった構成でもよい。また、ストレージ310は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0068】
ROM320は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0069】
RAM330は、主に制御部300が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM330は、ストレージ310や、ROM320から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0070】
通信部370は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、専用線を介して端末装置10と接続可能となっている。
【0071】
また、図5の構成以外にも、例えば、サーバ装置30は、表示部や、操作部といった構成を更に有していてもよい。また、サーバ装置30は、表示装置や、操作装置が接続されることで、表示部や、操作部といった構成と同じ機能を実現してもよい。また、サーバ装置30は、後述するように、他の装置に対して操作や管理のためのユーザインタフェースを提供してもよい。
【0072】
[1.3 ソフトウェア構成]
ソフトウェアの構成について、図6を参照して説明する。図6は、端末装置10と、画像形成装置20と、サーバ装置30との主なソフトウェアの構成について説明する図である。
【0073】
(端末装置)
端末装置10の制御部100は、ストレージ110又はROM120に記憶されたプログラム(アプリケーション)を実行することで、以下の各構成として機能する。
【0074】
コンテンツ取得部102は、サーバ装置30からコンテンツを取得する。コンテンツ取得部102は、取得したコンテンツをコンテンツ記憶領域112に記憶する。ここで、コンテンツ記憶領域112に記憶されるコンテンツは、所定の処理が実行後に削除されてもよい。例えば、コンテンツに基づく印刷ジョブデータが生成されとき、制御部100は、コンテンツ記憶領域112から、印刷ジョブデータに含まれたコンテンツは削除する。また、制御部100は、所定時間経過したコンテンツを削除してもよい。
【0075】
コンテンツ取得部102が取得するコンテンツは、例えば、本実施形態では行政である地方公共団体が交付する証明書に関するものである。証明書は、例えば、サーバ装置30が、地方公共団体が設置するものであれば、住民票(写)、住民票記載事項証明書、印鑑証明書、戸籍証明書、税証明書等といったものである。また、証明書は、地方公共団体以外にも、例えば他の行政が発行する証明書(法人の登記簿謄本(履歴事項全部証明書・登記事項証明書)、車検証、固定資産評価書等)であってもよい。
【0076】
個人認証部104は、ユーザの正当性の認証を行う。個人認証部104は、例えば、カード読取部165を介して、マイナンバーカードに格納されている電子証明書を取得する。そして、個人認証部104は、電子証明書と、ユーザから入力されたパスワードを利用し、国の認証局(例えば、J-LIS)に問い合わせることで、ユーザの本人確認を行う。ここで、ユーザの正当性が認証できたときは、例えばコンテンツとしてユーザに関する証明書の交付を受けることができる。また、ユーザの正当性が認証できないときは、コンテンツを取得することができない。すなわち、ユーザは例えばコンテンツとして証明書の交付を受けることができない。
【0077】
ここで、ユーザの正当性とは、手続をしているユーザが本人であるかを示すものをいう。例えば、マイナンバーカードを利用して、個人認証を行い、ユーザの正当性が確認できたときは、手続をしているユーザは、マイナンバーカードに記載された本人であることが確認できる。また、個人認証部104は、ユーザの正当性を認証する方法としては、電子証明書として有効であるか否かを確認する方法を含む。個人認証部104は、電子証明書が有効でないときは、そもそもユーザの正当性が認証できない。また、個人認証部104は、電子証明書とパスワードを利用して正当性を認証することができる。個人認証部104は、電子証明書に対応するパスワードが一致したときは、ユーザの正当性を認証できたとする。
【0078】
なお、個人認証部104は、例えばその他にも個人を認証できる仕組みを利用してもよい。例えば、携帯電話会社のユーザ情報を利用した認証や、他のサイトを経由した認証、個人を識別可能なカードを利用した認証、バイオメトリクス認証等を利用してもよい。例えば、個人認証部104は、認証情報取得部160から取得した認証情報に基づき個人を認証してもよい。
【0079】
また、個人認証部104は、カード読取部165を介して、マイナンバーカードに格納されている電子証明書を取得するとしたが、ストレージ110に電子証明書が既に記憶されているときは、ストレージ110から電子証明書を取得してもよい。
【0080】
印刷ジョブ生成部106は、画像形成装置20対して送信する印刷ジョブデータを生成する。印刷ジョブデータは、コンテンツを示すデータ(例えば、画像データ)と、印刷設定、その他の情報が含まれる設定情報とが含まれている。印刷ジョブ生成部106は、生成した印刷ジョブに関する印刷ジョブデータを印刷ジョブデータ記憶領域114に記憶する。
【0081】
印刷ジョブ生成部106は、例えば、サーバ装置30(J-LISサービス)から取得したコンテンツ(画像ファイルとしてマルチTIFFファイル)に、PJL(Printer Job Language)ヘッダを付与する。
【0082】
印刷ジョブ生成部106は、印刷ジョブデータは、例えば、図7(a)に示す情報を含んでいる。例えば、図7(a)に示す印刷ジョブデータは、コンテンツデータ(例えば、「ji-001.tiff」)に対して、設定情報を対応付けて記憶している。
【0083】
設定情報としては、当該コンテンツを出力可能なユーザ名(例えば、「gyosei」)と、受付番号(例えば、「05092010」)と、ジョブ名(例えば、「JOB947729377293」)と、ホールド指定(例えば「Hold Only」)と、部数(例えば、「1」)と、片面/両面出力の設定(例えば、「両面(長辺綴じ)」)と、排紙トレイ(例えば、「上トレイ」)と、ジョブ結果通知(例えば、「ON」)とを記憶している。
【0084】
受付番号は、コンテンツに対して付加されるパスワードの一種である。例えば、コンテンツが出力する出力者が、受付番号を利用することで、コンテンツを特定し、出力することが可能となる。
【0085】
ジョブ名は、画像形成装置20が印刷ジョブを特定するための名称である。ジョブ名は、任意の名称であってもよいし、コンテンツに対応する番号が付加されてもよい。例えば、コンテンツに対して、サーバ装置30が付加した番号(例えば、問い合わせ番号)を利用した番号であってもよいし、サーバ装置30が付加した番号そのものであってもよい。
【0086】
ホールド指定は、画像形成装置20において、印刷ジョブを直ぐに実行するか、印刷ジョブを一時的に保存し、出力者からの操作により印刷ジョブを実行するかを指定する。例えば、ホールド指定がされていると、画像形成装置20は、印刷ジョブを直ぐには実行せずに、出力者からの操作があった後に印刷ジョブを実行する。
【0087】
なお、図7(a)では、「Hold Only」となっており、当該印刷ジョブは必ず一時的に保存されることになる。本実施形態では、サーバ装置30から取得したコンテンツに基づく印刷ジョブは、常にホールドの指定がされていることが好ましい。
【0088】
部数、片面/両面設定、排紙トレイ等は、画像形成装置20においてコンテンツを印刷するときの印刷条件を示す情報である。これ以外にも、印刷ジョブ生成部106は、例えば、ステープルの有無、カラー/白黒種別、用紙サイズ、給紙トレイ等の印刷条件を設定してもよい。
【0089】
なお、本実施形態におけるコンテンツを印刷するときの印刷条件は、印刷ジョブ生成部106が設定し、画像形成装置20において変更できないことが好ましい。例えば、印刷ジョブ生成部106が設定した部数は、画像形成装置20において変更することはできない。すなわち、ユーザが端末装置10で設定した設定部数を、出力者が画像形成装置20において勝手に変更できないことが好ましい。
【0090】
ジョブ結果通知は、画像形成装置20が、端末装置10に対して印刷ジョブの実行結果を通知するか否かを示す情報である。ジョブ結果としては、例えば、画像形成装置20は、印刷ジョブを保存したこと、印刷ジョブを実行したこと、印刷ジョブを削除したこと、印刷ジョブを中止したこと、印刷ジョブがエラーであったこと等を通知することができる。
【0091】
受付票出力部108は、受付票を出力する。受付票の詳細については後述するが、例えば受付番号を含む受付票をユーザに対して画面に表示する。そして、ユーザは、コンテンツを出力する画像形成装置20において、受付票に含まれている情報を利用して、コンテンツを出力する。また、ユーザは、表示されている受付票を、コンテンツを出力する担当者(窓口の人)に見せてもよい。また、受付票出力部108は、例えば端末装置10に接続されたプリンタから、受付票を印刷してもよい。
【0092】
(画像形成装置)
画像形成装置20の制御部200は、ストレージ210又はROM220に記憶されたプログラム(アプリケーション)を実行することで、以下の各構成として機能する。
【0093】
出力者認証部202は、出力者を認証し、コンテンツを出力可能な権限を有するか否かを確認する。例えば、出力者認証部202は、出力者が有するカードを利用し、カード認証を行うことで、権限を有するか否かを確認する。
【0094】
印刷部204は、印刷ジョブデータに基づいて、画像形成部260から画像を形成する。ここで、印刷部204は、印刷ジョブが投入されたときに、即時に印刷を開始してもよい。また、印刷部204は、印刷ジョブが投入されたときに、当該印刷ジョブの印刷ジョブデータを一時保存(ホールド)し、指示に基づいて印刷を行ってもよい。印刷部204は、印刷ジョブデータを保存するときは、印刷ジョブデータ保存領域212に記憶する。すなわち、印刷ジョブデータ保存領域212は、印刷ジョブデータを保存する保存部として機能する。
【0095】
また、印刷部204が印刷ジョブデータに含まれるコンテンツ(画像データ)を印刷するときは、印刷設定を参照する。印刷設定は、画像形成装置20において設定されていてもよいし、印刷ジョブデータに含まれていてもよい。印刷部204は、印刷ジョブデータに含まれている印刷設定を抽出し、抽出された印刷設定に従ってコンテンツ(画像データ)を印刷する。
【0096】
(サーバ装置)
サーバ装置30の制御部300は、ストレージ310又はROM320に記憶されたプログラム(アプリケーション)を実行することで、以下の各構成として機能する。
【0097】
コンテンツ管理部302は、コンテンツを管理する機能を実現しており、例えば、端末装置10からの要求に応じてコンテンツを端末装置10に送信する。コンテンツ管理部302は、端末装置10から送信された申請情報に基づいて、コンテンツデータベース312から必要なコンテンツ(証明書)を抽出する。そして、コンテンツ管理部302は、抽出したコンテンツ(画像データ)を端末装置10に送信する。
【0098】
また、コンテンツ管理部302は、コンテンツがユーザに対して実際に出力された否かを管理してもよい。例えば、コンテンツ管理部302は、コンテンツが画像形成装置20において実際に印刷されたとき、画像形成装置20から送信された印刷完了通知に基づいて、コンテンツ管理情報記憶領域314に記憶されているコンテンツ管理情報を更新する。
【0099】
図7(b)は、コンテンツ管理情報の一例を示した図である。コンテンツ管理情報は、例えば、コンテンツとして証明書を交付した連番の番号(問い合わせ番号)、コンテンツを画像形成装置20に送信した日時、当該交付にかかった手数料、コンテンツの印刷状態が記憶されている。また、コンテンツ管理情報は、これ以外にもコンテンツが印刷された地域、場所等という情報が含まれていてもよい。
【0100】
コンテンツの印刷状態は、コンテンツを画像形成装置20が実際に印刷したときは「出力済」となっている。なお、コンテンツに基づく印刷ジョブデータを、画像形成装置20が保存したタイミングで「出力済」としてもよい。
【0101】
なお、コンテンツの管理は、例えば行政サービスに関する証明書であれば、例えば証明書交付センターが管理してもよい。
【0102】
個人認証部304は、ユーザの認証を行う。個人認証部304は、端末装置10の個人認証部304とほぼ同じであり、どちらか一方に機能を有していてもよい。個人認証部304は、必要に応じて個人認証を行うことにしてもよい。
【0103】
出力先決定部306は、ユーザがコンテンツを出力する出力先を決定する。例えば、出力先決定部306は、出力先位置テーブル316を参照し、現在のユーザの位置や、ユーザが指定した位置を中心に、近隣の出力先として選択可能な候補をユーザに提示する。ユーザは、提示された候補の中からコンテンツを出力するための出力先を選択する。
【0104】
図7(c)は、出力先位置テーブル316のデータ構成を示す一例である。出力先位置テーブル316は、出力先として選択可能な画像形成装置20が設置されている情報を記憶するとよい。出力先位置テーブル316は、例えば、識別情報(例えば「ABC001」)と、施設名(例えば、「○○センター」)と、位置情報(例えば、「X市A町」)と、その他情報(例えば、「営業時間9-17時」)とを記憶することができる。
【0105】
識別情報は、出力先となる装置(画像形成装置20)を識別できる情報であればよい。例えば、一意に割り当てられた識別情報であってもよいし、画像形成装置20のIPアドレスであってもよい。
【0106】
施設名は、画像形成装置20が設置されている施設の名称であってもよい。また、位置情報は、画像形成装置20が設置されている住所、緯度経度情報、位置を示すコード等であってもよい。その他情報は、他に必要な任意の情報を含めてもよい。
【0107】
出力先決定部306は、出力先の情報として出力先位置テーブル316の他に、外部サービスを利用してもよい。例えば、出力先決定部306は、Googleマップ(登録商標)の情報を利用してもよい。
【0108】
[1.4 処理の流れ]
つづいて、本実施形態の処理の流れについて説明する。以下の処理は、図6で説明した各構成が必要に応じて適宜実行することが好ましいが、説明の都合上、制御部が実行することとして説明する。
【0109】
[1.4.1 全体の流れ]
まず、システム1の全体の流れの概要について、図8を参照して説明する。例えば、証明書の交付を希望する市民(ユーザ)は、交付操作を端末装置10で行う(S1002)。端末装置10は、交付操作により入力された内容に基づいて、証明書に対応するコンテンツをサーバ装置30に要求する(S1004)。サーバ装置30は、ユーザが正しく認証できたとき(ユーザの正当性が認証できたとき)は、コンテンツ応答として、ユーザが所望する証明書に対応するコンテンツを端末装置に送信する(S1006)。
【0110】
端末装置10は、取得したコンテンツに基づいて、設定情報を含めて印刷ジョブデータを生成し、サーバ装置30に送信する(S1008)。このとき、端末装置10は、出力先となる画像形成装置20を特定するための情報(出力先情報)を併せてサーバ装置30に送信してもよい。
【0111】
サーバ装置30は、端末装置10から受信した印刷ジョブデータを、出力先情報で特定される画像形成装置20に送信する(S1010)。そして、画像形成装置20が印刷ジョブデータを保存し、保存済みであることをサーバ装置30を介して端末装置10に通知する(S1012、S1014)。端末装置10は、印刷ジョブデータが、画像形成装置20に保存されていることを確認すると、ユーザに対して受付票を出力する(S1016)。例えば、端末装置10は、受付票を表示部140に表示したり、アプリケーションの通知機能を利用して通知を行う。また、サーバ装置30は、端末装置10に通知する代わりに、例えば、ユーザに対してメールで通知したり、SNSで通知したりしてもよい。
【0112】
ここで、端末装置10は、受付票を出力するタイミングとしては、画像形成装置20から印刷ジョブデータが保存済みであることを通知された後であることが好ましい。この場合、受付票が出力されたということは、コンテンツが画像形成装置20で印刷可能な状態である。したがって、この後、ユーザが出力者(例えば、コンテンツを出力する職員)に対して受付票を提示(S1018)したときには、出力者は速やかにコンテンツを出力することが可能である。また、ユーザに対しても、コンテンツを出力するための待ち時間を減らすことが可能となる。また、受付票が出力されていることは、画像形成装置20に印刷ジョブデータが保存されていることから、途中でエラーになって印刷ジョブデータが保存されていないということを避けることができる。
【0113】
また、端末装置10は、受付票を、印刷ジョブデータの保存済みの通知を受け取る前に出力してもよい。ユーザは印刷ジョブデータの保存を待つ必要がある場合もあるが、受付票を速やかに受け取ることが可能となる。
【0114】
コンテンツである証明書を交付する職員(コンテンツを出力する出力者)は、ユーザから受付票の提示を受けると、例えば、ユーザが本人であるかを確認してもよい。例えば、マイナンバーカードや、運転免許証といった個人を確認できる書類を視認することで、ユーザが本人(正当な権限を有する者)であるかを確認してもよい。
【0115】
職員(出力者)は、画像形成装置20に印刷指示をする(S1020)。画像形成装置20は、印刷ジョブを実行し、印刷ジョブデータに基づいてコンテンツを印刷する(S1022)。
【0116】
画像形成装置20は、印刷が完了すると、印刷完了通知をサーバ装置30を介して端末装置10に送信する(S1024、S1026)。これにより、ユーザは印刷が完了したことを確認することができる(S1028)。
【0117】
ユーザは、印刷が完了したことを確認した後、例えば、出力者に手数料を支払う(S1030)と、出力者は、印刷物である証明書をユーザに引き渡す(S1032)。これにより、ユーザは認証された本人の証明書を受け取ることが可能となる。
【0118】
また、画像形成装置20は、端末装置10以外の他の装置から印刷ジョブを受け付けることが可能である。すなわち、画像形成装置20は、証明書を交付するだけでなく、一般的な書類等を印刷することも可能である。これにより、画像形成装置20は、通常の機能に加えて、本来専用回線が必要な証明書の印刷を、端末装置10を介して行うことが可能となる。
【0119】
[1.4.2 端末装置の処理]
図9及び図10は、端末装置10の処理を示した図である。制御部100は、ユーザから操作入力により、出力するコンテンツを選択する(ステップS102)。
【0120】
ここで、ユーザが選択可能なコンテンツは、サーバ装置30から情報を取得してもよい。また、実行するアプリケーションで選択可能なコンテンツの種類は、予め記憶されていてもよい。また、ユーザがコンテンツを選択するとは、コンテンツ自体を選択してもよいし、コンテンツの種類を選択してもよい。
【0121】
つづいて、制御部100は、認証処理を実行する(ステップS104)。認証処理は、個人認証部104が実行する処理である。制御部100は、認証処理により、例えばマイナンバーカードから取得された電子証明書にもとづき、サーバ装置30から個人認証の照合を行う。
【0122】
また、制御部100は、認証処理により、証明書を取得するサーバ装置30を特定してもよい。例えば、制御部100は、マイナンバーカードに格納されている電子証明書から、ユーザが証明書を取得可能な市区町村を特定する。そして、制御部100は、当該市区町村から、サーバ装置30を特定する。なお、サーバ装置30が、電子証明書を受信したことで、市区町村を特定してもよい。また、制御部100は、ユーザにより、証明書を取得する取得先を選択させてもよい。
【0123】
また、制御部100は、追加となる生体認証情報を取得してもよい(ステップS106)。生体認証情報は、例えば、ユーザの指紋、掌紋、虹彩等のユーザの生体において利用可能な情報であればよい。また、例えユーザの外見(顔)をカメラで撮影したり、ユーザの声をマイクで取得したりしてもよい。
【0124】
そして、制御部100は、認証情報、生体認証情報を必要に応じてサーバ装置30に送信する(ステップS108)。そして、制御部100は、認証情報や、生体認証情報を参照しつつ、認証が正しく行われたかを判定する(ステップS110)。
【0125】
制御部100は、認証に失敗したときは、エラー画面を表示する(ステップS110;No→ステップS132)。例えば、制御部100は、サーバ装置30により個人認証の照合で不照合を受けたとき、不照合結果通知画面を一定時間表示する処理を実行する。
【0126】
ここで、ユーザによりキャンセル操作がされたときは(ステップS134;Yes)、制御部100は、別処理を実行する。ユーザによりキャンセル操作がされていないときは、制御部100は、ステップS104から処理を繰り返して実行する(ステップS134;No→ステップS104)。
【0127】
制御部100は、認証が正しく行われたとき(例えば、サーバ装置30により個人認証の照合で不照合を受けていないとき)、コンテンツの出力条件を設定する(ステップS110;Yes→ステップS112)。例えば、ユーザにより、コンテンツとして出力する証明書の部数が設定されると、制御部100は、出力条件(印刷設定)として、部数を設定する。
【0128】
制御部100は、出力先選択処理を実行する(ステップS114)。制御部100は、出力先選択処理を実行すると、例えば、サーバ装置30から、出力先の候補となる画像形成装置20について提示をうける。そして、制御部100は、提示を受けた画像形成装置20に関する情報を表示する。ここで、画像形成装置20に関する情報は、施設名や、設置場所といった情報を含んでもよい。また、画像形成装置20が設置されている場所を地図上に表示してもよい。制御部100は、選択された出力先を特定する情報を出力先情報として出力する。
【0129】
そして、ユーザにより出力先となる画像形成装置20が選択されると(ステップS116;Yes)、制御部100は、受付番号を取得する(ステップS118)。受付番号はPIN番号の一種であり、出力されるコンテンツ(又は印刷ジョブ)を特定するために使用される。
【0130】
制御部100は、サーバ装置30に、印刷設定や、受付番号を含む申請情報と、出力先情報とを送信する(ステップS120)。申請情報は、例えば、コンテンツ(証明書の種類)を示す情報、設定された出力条件(印刷設定)、生成された受付番号等を1又は複数含んでもよい。
【0131】
端末装置10は、サーバ装置30からコンテンツを受信したとき(ステップS122;Yes)、印刷ジョブデータを生成する(図10のステップS140)。なお、制御部100が、単にサーバ装置30からコンテンツ(例えば、証明書の画像データ)を受信する場合、申請情報に基づいて印刷ジョブデータを生成する。このとき、制御部100は、印刷設定、受付番号等の複数の情報のうち、不要な情報はサーバ装置30に送信しなくてもよい。
【0132】
制御部100は、印刷ジョブデータをサーバ装置30に送信する(ステップS142)。制御部100は、サーバ装置30から出力先となる画像形成装置20において、印刷ジョブデータの保存が完了したことを受信すると(ステップS144;Yes)、受付票を出力する(ステップS146)。
【0133】
なお、ステップS144では、制御部100はサーバ装置30から印刷ジョブデータの保存完了通知を受信するまで待機しているが、所定時間・所定回数受信されない場合はタイムアウトとして処理を中止してもよい。
【0134】
また、制御部100は、印刷完了通知に含まれている識別情報に基づいて受付票を出力してもよい。例えば、制御部100は、印刷完了通知に含まれている受付番号に基づいて、受付票を出力してもよい。
【0135】
つづいて、制御部100は、サーバ装置30から印刷完了通知を受信していないとき(ステップS148;No)、印刷が完了していないと判定したときは(ステップS150;Yes)、サーバ装置30に未印刷の印刷通知を送信する(ステップS152)。
【0136】
なお、制御部100は、サーバ装置30から印刷完了通知を受信したときは(ステップS148;Yes)、本処理を終了する。なお、このとき、制御部100は、印刷が完了したことを受信したことをサーバ装置30に応答してもよい。
【0137】
ここで、制御部100は、画像形成装置20によりコンテンツ(証明書)の印刷が完了していないと判定するには、画像形成装置20から、印刷ができなかった通知に基づいて判定してもよい。例えば、画像形成装置20が、印刷ができなかった通知をサーバ装置30に送信する。サーバ装置30は、画像形成装置20から印刷ができなかった通知を受信したときは、端末装置10に印刷できなかった通知を送信してもよい。
【0138】
また、制御部100は、所定時間経過しても印刷完了通知を受信しなかったときは、印刷が行われなかったと判定してもよい。例えば、印刷ジョブが投入されてから1時間、3時間、24時間といった所定時間経過しても印刷されないとき、営業時間経過しても印刷されていないときは、制御部100は印刷が完了していないと判定する。
【0139】
なお、上述した実施形態は、受付番号をステップS118で取得しているが、後からサーバ装置30から取得してもよい。このとき、制御部100は、ステップS118で受付番号を取得する必要がなく、ステップS120において受付番号を含まず申請情報を送信する。そして、制御部100は、例えばステップS122でコンテンツを受信するときに、併せてサーバ装置30が生成した受付番号を受信してもよい。
【0140】
このように、データを送受信するタイミングは当業者が想定できる範囲で変えてもよい。例えば、制御部100は、出力先情報をステップS120で送らず、異なるタイミング(例えば、ステップS114や、ステップS140)で送信してもよい。
【0141】
[1.4.3 サーバ装置の処理]
図11は、サーバ装置30の処理を示した図である。制御部300は、認証情報を受信し(ステップS202)、認証処理を実行する(ステップS204)。すなわち、個人認証部304により、認証が行われる。
【0142】
また、制御部300は、認証生体情報を併せて認証処理を行ってもよい。例えば、ユーザの顔画像や、指紋の情報を用いて、端末装置10の使用者が、認証情報を送信したユーザであるかを認証してもよい。
【0143】
制御部300は、正しく認証できたときは、正しく認証できたことを端末装置10に送信する(ステップS206;Yes→ステップS208)。また、制御部300は、正しく認証できなかったときは、認証できなかったことを端末装置10に送信する(ステップS206;No→ステップS210)。
【0144】
例えば、制御部300は、個人認証をチェックし、照合できたか否かで認証をしてもよい。制御部300は、正しく照合できた照合結果や、正しく照合できなかった不照合結果を端末装置10に送信してもよい。
【0145】
つづいて、制御部300は、出力先選択処理を実行する(ステップS212)。例えば、出力先決定部306が、端末装置10に対して出力先の候補となる画像形成装置20の情報を送信する。そして、ユーザからコンテンツの出力先として、1の出力先(画像形成装置20)が選択される。
【0146】
制御部300は、端末装置10から申請情報や、出力先情報(申請情報等)を受信したとき(ステップS214;Yes)、申請情報等に基づいたコンテンツ(証明書)に関するデータ(コンテンツデータ)を端末装置10に送信する(ステップS216)。例えば、制御部300は、ユーザが選択した証明書に基づいてコンテンツの画像データを生成する。ここで、制御部300は、コンテンツデータだけでなく、申請情報に基づくデータを併せて端末装置10に送信してもよい。例えば、申請情報に含まれる受付番号を併せて送信してもよい。
【0147】
制御部300は、端末装置10から印刷ジョブデータを受信すると(ステップS218;Yes)、受信した印刷ジョブデータをストレージ310に保存する(ステップS220)。また、制御部300は、画像形成装置20から印刷ジョブデータの送信の要求を受信すると(ステップS222;Yes)、コンテンツデータを出力先情報で特定される画像形成装置20に送信する(ステップS224)。
【0148】
制御部300は、画像形成装置20から印刷通知を受信すると(ステップS226;Yes)、印刷結果を記憶する(ステップS228)。これにより、制御部300は、コンテンツ(証明書)が実際に交付されたか否か等の統計情報を提供することが可能となる。
【0149】
また、制御部300は、端末装置10から印刷通知を受信すると、印刷結果を記憶してもよい。例えば、制御部300は、端末装置10からタイムアウトに基づいて未印刷の印刷通知を受信すると、そのコンテンツについては印刷が完了しなかったとして記憶する(ステップS228)。
【0150】
[1.4.4 画像形成装置の処理]
図12は、画像形成装置20の処理を示した図である。制御部200は、サーバ装置30から印刷ジョブデータを受信すると(ステップS302;Yes)、印刷ジョブデータを保存する(ステップS304)。なお、他の装置として、例えばPC40から印刷ジョブデータを受信したときは、制御部200は、通常の印刷処理を実行する(ステップS302;Yes→ステップS330;Yes)。
【0151】
制御部200は、出力用認証処理を実行する(ステップS306)。出力者に出力権限があるときは(ステップS308;Yes)、制御部200は、受付番号の入力を受け付ける(ステップS310)。制御部200は、入力された受付番号が正しいとき、印刷ジョブデータが保存されてから所定時間以内であるかを判定する(ステップS312;Yes→ステップS316)。
【0152】
制御部200は、まず印刷ジョブデータが保存されてから所定時間以内であるかを判定する(ステップS316)。制御部200は、セキュリティを確保する目的から、所定時間経過した印刷ジョブは実行しない。したがって、制御部200は、印刷ジョブデータが保存されてから所定時間経過しているときは、削除済表示処理を実行し、コンテンツの出力を行わない(ステップS316;No→ステップS322)。また、制御部200は、印刷が完了しなかったことから、印刷未完了を示す印刷通知をサーバ装置30に送信する。
【0153】
なお、制御部200は、印刷ジョブデータが保存されてから所定時間経過した印刷ジョブデータは、自動的に削除するとしてもよい。また、このタイミングでは削除されていないが、制御部200は、印刷ジョブデータが実行できないようにしてもよい。
【0154】
制御部200は、印刷ジョブデータを保存してから所定時間内のとき(ステップS316;Yes)、印刷ジョブを実行し、コンテンツを印刷する(ステップS318)。制御部200は、コンテンツの印刷が完了したときは、印刷完了を示す印刷通知をサーバ装置30に送信する(ステップS320)。
【0155】
ここで、制御部200は、ステップS308において、出力用認証処理の結果、出力者に出力権限がないと判定されたときは、エラー処理を実行する(ステップS308;No→ステップS314)。制御部200は、エラー処理として、出力できないことを表示部に表示したり、再度認証を行うことを促したりしてもよい。
【0156】
また、制御部200は、ステップS312において、受付番号が正しくないときは、エラー処理を実行する(ステップS312;No→ステップS314)。ここで、受付番号が正しくないとは、例えば受付番号を含む印刷ジョブデータが保存されていないことをいう。また、受付番号が正しくないとは、出力者が印刷ジョブを特定したときは、当該印刷ジョブの印刷ジョブデータに含まれている受付番号と、出力者が入力した受付番号とが一致しないことをいう。
【0157】
[1.5 動作例]
動作例について、表示画面の一例を用いて説明する。図13から図17に示す表示画面の一例は、端末装置10の表示部140に表示される表示画面の一例である。
【0158】
例えば、ユーザが端末装置10においてアプリケーションを実行したり、所定のWEBサービスに接続したりすることで、図13(a)に示すような、機能選択画面が表示される。表示画面の領域R100には、「証明書の交付」と表示されている。ユーザが、「証明書の交付」を選択すると、証明書を交付するサービスが開始される。このとき、例えば、図13(b)に示すように、表示画面に同意事項や、注意事項といったユーザに伝えたいことを表示してもよい。
【0159】
つづいて、端末装置10は、ユーザにマイナンバーカードから情報を読み取るガイダンス画面を表示画面に表示する(例えば、図14(a))。図14(a)の表示画面では、領域R120に「マイナンバーカードを読み取ります」とメッセージが表示されている。
【0160】
ユーザが、例えば、端末装置10の所定位置にマイナンバーカードをかざすと、マイナンバーカードから必要な情報を取得する。また、端末装置10は、ユーザに対して証明書を選択させる。
【0161】
例えば、図14(b)の表示画面の領域R130に示すように、ユーザは、コンテンツとして証明書の種類や、当該証明書に記載される記載事項等を選択することができる。また、ユーザは、必要な証明書の交付部数を選択することも可能である。
【0162】
ユーザが選択した書類について、端末装置10は、内容の確認を表示画面に表示する。例えば、図15(a)の表示画面の領域R140には、証明書の種類、証明書への記載事項、部数が表示されている。
【0163】
なお、端末装置10で選択するコンテンツに関する情報は、予め端末装置10が記憶していてもよいし、サーバ装置30から取得してもよい。
【0164】
また、ユーザは何れかのタイミングで暗証番号を入力する。図15(b)の表示画面の領域R150は、暗証番号の入力を受け付けることが可能である。例えば、図15(b)は、利用者証明用電子証明書用の暗証番号の入力を受け付ける表示画面である。
【0165】
また、端末装置10は、暗証番号以外にも、生体認証情報を利用してもよい。例えば、端末装置10は、ユーザの顔を撮影した画像データや、指紋に関する情報を利用することで、必要に応じて認証処理を行ってもよい。
【0166】
生体認証情報を併せて利用することにより、マイナンバーカードのなりすまし防止や、脅迫等による不正を防止することができる。
【0167】
また、単に、ユーザの認証状況を端末装置10のカメラ装置で撮影し、記録してもよい。この場合、生体認証情報は認証には利用されないが、認証したときの状況が記録されることで、第三者の不正行為を抑制することができる。
【0168】
また、端末装置10は、コンテンツを出力する出力先を選択する。例えば、図16(a)に示すように、端末装置10は、施設名や、施設名の場所を示す地図を表示してもよい。端末装置10は、端末装置10の位置情報に基づいて近隣の施設を表示してもよい。また、端末装置10は、ユーザが入力した場所に基づいて、当該場所から所定の距離内の施設を表示してもよい。また施設に関する情報としては、施設名、住所とった基本的な情報や、営業時間(取扱い時間)、評価、コメントといったことを付記的に表示してもよい。
【0169】
また、端末装置10は、R160の左側に表示されている施設を、右側に表示されている地図にポイントとして表示してもよい。ユーザは、地図に表示されたポイントを選択することで、出力先を選択してもよい。
【0170】
端末装置10は、申請情報をサーバ装置30に送信し、コンテンツ(証明書)を受信する。端末装置10が処理を実行している間、例えば図16(b)に示すように、プロセスの経過を示す表示画面を表示してもよい。図16(b)の表示画面の領域R165は、プログレスバーを利用することで、処理がどの程度進んでいるのかをユーザに示している。
【0171】
そして、端末装置10は、ユーザに対して最終的な申し込み画面を表示する。図17(a)の表示画面は、領域R170に、出力される証明書の種類、部数が表示されている。また、表示画面の領域R170には、証明書の交付手数料の金額が表示されている。
【0172】
ユーザが、図17(a)で「申し込み」を選択することで、端末装置10は、サーバ装置30にコンテンツに基づく印刷ジョブを送信する。サーバ装置30は、印刷ジョブをユーザに選択された出力先の画像形成装置20に印刷ジョブを投入する。
【0173】
すなわち、端末装置10は、コンテンツ(証明書の画像データ)を含む印刷ジョブデータを、サーバ装置30を介して画像形成装置20に送信する。画像形成装置20は、印刷ジョブデータを保存し、保存が完了したときにサーバ装置30を介して端末装置10に通知する。端末装置10は、画像形成装置20において印刷ジョブデータが保存済である通知を受信すると、受付票を出力する。
【0174】
図17(b)は、端末装置10が出力した受付票の一例を示す図である。例えば、受付票には、受付番号と、必要な項目が表示されている。例えば、受付票には、手数料の金額と、交付部数と、交付年月日と、証明書を交付した連番(問い合わせ番号)が含まれていてもよい。
【0175】
また、端末装置10は、受付票に、例えば受付番号をバーコード等の識別符号で表したものを併せて表示してもよい。
【0176】
ユーザは、端末装置10から出力された受付票を受け取り、証明書を交付する窓口で、出力者(例えば、職員)に受付票を提出する。
【0177】
出力者は、画像形成装置20において、証明書交付用ユーザでログインする。例えば、出力者が、証明者交付用ユーザの情報が記録されているカードを利用し、カード認証で画像形成装置20にログインする。そして、出力者は、画像形成装置20において、証明書を交付するモードに切り替える。
【0178】
例えば、図18(a)は、行政サービスを提供可能なユーザ(証明書交付用ユーザ)でログインした後に表示される画面の一例である。例えば、図18(a)の表示画面には、証明書を交付する機能として「一括印刷」のボタンが領域R210に表示されている。
【0179】
一括印刷が選択されると、画像形成装置20は、図18(b)に示す表示画面に切り替える。図18(b)の領域R220は、受付用番号を入力する入力欄が設けられている。出力者は、領域R220において、受付用番号を入力することで、証明書を印刷することが可能となる。
【0180】
なお、領域R222は、部数の設定をすることができる領域である。図18(b)ではグレーアウト表示されており、出力者は変更することができない。これにより、出力者がユーザの意図に反して、ユーザが設定した部数より多い証明書を出力することを避けることが可能である。
【0181】
出力者は、証明書の交付を所望するユーザのマイナンバーカード等により、証明書を交付した本人であるかを確認することが好ましい。また、出力者は証明書に印字不良がないかを確認すると好ましい。
【0182】
また、出力者は、ユーザより証明書の料金を受領すると好ましい。このとき、出力者が徴収すべき料金は、受付票に印刷されている領域である。出力者は、料金と引き換えに証明書をユーザに引き渡す。なお、出力者は、併せて領収証を作成してもよい。
【0183】
[1.6 適用例]
本実施形態のシステムは、行政サービスにおいて適用される例について説明した。
すなわち、ユーザが、個人認証の方法としてマイナンバーカードを利用し、コンテンツとして地方公共団体が交付する証明書を例に説明した。しかし、上述したシステムは、他のシステムにおいても利用可能である。
【0184】
例えば、サーバ装置が、航空会社や、鉄道事業者が管理する座席予約システムであってもよい。この場合、ユーザは、端末装置10を利用して、必要な座席情報(例えば、利用する便、座席の種類、位置等)を入力する。端末装置10は、座席の予約管理のサービスを提供するサーバ装置30に座席情報を送信する。
【0185】
サーバ装置30は、座席の予約が確保できたときは、切符や航空券の画像データをコンテンツとして端末装置10に送信する。端末装置10は、切符や航空券の画像データに基づく印刷ジョブデータを生成し、サーバ装置30を介して画像形成装置20に送信する。画像形成装置20は、出力者の操作により、切符や航空券を印刷する。
【0186】
このように、本実施形態のシステムは、座席の予約システム等においても適用可能である。なお、座席の予約システム以外にも、例えば、映画館の予約システム、ホテルの宿泊予約システムにおいても適用することができる。
【0187】
なお、本システムは、ユーザの操作により、単なるコンテンツを提供してもよい。例えば、コンテンツとして、新聞、絵、写真といったものを提供することにしてもよい。
【0188】
なお、上述した実施形態では、印刷ジョブデータを端末装置10で生成する例について説明したが、他の装置で生成してもよい。例えば、サーバ装置30が、印刷ジョブデータを生成する機能を有していれば、端末装置10のコンテンツ要求に基づいて取得したコンテンツに基づく印刷ジョブデータを生成してもよい。また、サーバ装置30は、印刷ジョブデータを生成するサーバ装置を有していてもよい。
【0189】
また、例えば、コンテンツを画像形成装置20に送信し、画像形成装置20が印刷ジョブデータを生成してもよい。例えば、サーバ装置30がコンテンツを画像形成装置20に送信し、画像形成装置20が直接印刷ジョブデータを生成し、保存してもよい。この場合、例えば、図8において、サーバ装置30は、コンテンツ応答を画像形成装置20に送信する。画像形成装置20は、送信されたコンテンツに基づいて、印刷ジョブデータとして保存し、保存済みとなったときにサーバ装置30にその旨を通知すればよい。
【0190】
[1.7 効果]
上述したように、本実施形態によれば、端末装置10と、画像形成装置20と、サーバ装置30とを組み合わせることにより、効率的にコンテンツを取得し、出力することが可能となる。効率的にコンテンツを取得可能となるのは、コンテンツを取得するための操作入力を端末装置10で行うことで、複数台の端末装置10を利用した場合であっても、それぞれコンテンツを並列してコンテンツを取得することが可能となるからです。
【0191】
また、画像形成装置20は、コンテンツを印刷するために専用の装置を設ける必要はなく、通常使用している画像形成装置を利用してコンテンツを出力することが可能となる。これは、端末装置10から、取得したコンテンツに、印刷設定、出力場所(例えば、出力する画像形成装置20の場所、画像形成装置の排紙トレイの位置)、出力するための受付番号(PINコード)を含めて一つのジョブデータとしてサーバ装置30を介して画像形成装置20に送信するためである。
【0192】
また、サーバ装置30とセキュアな回線を確保しなければならないときであっても、端末装置10と、画像形成装置20とを切り分けることで、画像形成装置20は従前と同様に利用しつつ、コンテンツも出力することができるといったことが可能となる。
【0193】
[2.第2実施形態]
第2実施形態について説明する。第1実施形態は、端末装置10は、サーバ装置30を介して画像形成装置20とデータの送受信を行っていた。
【0194】
本実施形態では、端末装置10から、画像形成装置20へ直接データを送信する場合の実施形態について説明する。
【0195】
なお、本実施形態は、第1実施形態と、異なる点のみを説明し、機能構成や処理について同様な点については説明を省略する。
【0196】
[2.1 全体の流れ(シーケンス)]
図19は、第1実施形態における図8のシーケンス図を置き換えた図である。まず、ユーザは交付操作を端末装置10において行うと(S2002)。サーバ装置30に対してコンテンツの要求を行う(S2004)。サーバ装置30は、端末装置10からのコンテンツの要求に応答してコンテンツに関するデータを端末装置10に送信する(S2006)。
【0197】
また、端末装置10は、コンテンツを出力可能な装置の問合せをサーバ装置30に行う(S2008)。サーバ装置30は、コンテンツの出力先となる画像形成装置20に関する情報を、端末装置10に送信する。端末装置10は、ユーザに対して完了通知を行う(S2012)。これにより、ユーザはコンテンツを出力可能な画像形成装置20を知ることができる。
【0198】
ユーザは、選択したコンテンツを出力する画像形成装置20に対して、印刷ジョブデータを送信する(S2014)。画像形成装置20は、印刷ジョブデータを保存すると、実行する前に、手数料の支払い要求をユーザに対して行う(S2016)。
【0199】
ユーザが、手数料の支払いを行うと(S2018)、画像形成装置20は、コンテンツの印刷を行う(S2020)。そして、画像形成装置20は、コンテンツの印刷が完了したことを、サーバ装置30に送信する。
【0200】
[2.2 ソフトウェア構成]
図20は、第1実施形態の図8の構成図を置き換えたものである。本実施形態では、画像形成装置20において課金制御部206が実現可能である。
【0201】
課金制御部206は、例えば、画像形成装置20が必要に応じてユーザに対して手数料等の支払いを要求する。画像形成装置20は、課金制御装置を備えている。課金制御装置は、現金、電子マネーの入金を受け付ける。画像形成装置20から、コンテンツを印刷するときに、所定の金額の支払いをユーザに対して請求する。画像形成装置20は、予めコンテンツに応じて請求する金額を決めてあってもよいし、サーバ装置30から必要な金額を受信してもよい。
【0202】
ユーザから課金制御装置を介して、手数料の入金があったとき、画像形成装置20は、コンテンツに基づく印刷ジョブを実行する。これにより、画像形成装置20だけで、料金を徴収しつつ、コンテンツを印刷することが可能となる。
【0203】
また、課金制御部206は、他の装置に対して請求を行ってもよい。例えば、課金制御部206は、ユーザに対して2次元コードが印刷された請求書を出力する。ユーザは、請求書を窓口やレジに持っていき、請求書に記載された金額を支払ってもよい。
【0204】
[2.3 処理の流れ]
[2.3.1 端末装置]
端末装置10の処理の流れについて説明する。図21は、第1実施形態の図10の処理を置き換えた図である。なお、端末装置10の処理において、ステップS102~ステップS122までの処理は図9に記載された処理と同一のため、記載を省略する。
【0205】
制御部100は、印刷ジョブデータを生成する(ステップS140)。また、制御部100は、出力先となる画像形成装置20に接続する(ステップS162)。ここで、端末装置10と、画像形成装置20との接続は、何れかの通信手段を利用すればよい。例えば、本実施形態では、近距離無線通信の一つとしてBluetooth(登録商標)を利用するが、他の通信方法であってもよい。例えば、端末装置10は、画像形成装置20と無線LANを介して接続してもよいし、NFC(Near field communication)を利用して接続してもよい。
【0206】
ここで、制御部100は、画像形成装置20と、印刷ジョブデータを生成してから所定時間以内に接続されないときは(ステップS162;No→ステップS164;Yes)、エラーとして印刷ジョブデータを削除する(ステップS166)。そして、制御部100は、サーバ装置30に、未印刷である印刷通知を送信する(ステップS152)。
【0207】
なお、ステップS162において、所定時間内としているのは、例えば、5分、10分、1時間、2時間といった所定の時間であってもよいし、画像形成装置20との距離に応じて時間を変えてもよい。また、所定時間の起算は、印刷ジョブデータを生成した時刻であってもよいし、例えば、ユーザが予定印刷時刻として入力した時刻であってもよい。
【0208】
制御部100は、画像形成装置20と接続したとき、印刷ジョブデータを画像形成装置20に送信する(ステップS162;Yes→ステップS170)。
【0209】
そして、制御部100は、印刷完了通知を受信したときは、本処理を終了する(ステップS148;Yes)。また、所定時間内に印刷を完了していないときは(ステップS148;No→ステップS150;Yes)、制御部100は、サーバ装置30に未印刷である印刷通知を送信する(ステップS152)。
【0210】
なお、ステップS152において、出力先となる画像形成装置20に接続するとは、通信路が確立されることに加えて、正規の出力先となる画像形成装置20に接続している状態であることを含めてもよい。
【0211】
例えば、ユーザが「○○図書館」の画像形成装置20が出力先として選択している。制御部100は、接続した画像形成装置20が「XX公民館」の画像形成装置20であれば、ユーザが本来選択した出力先ではない。このとき、制御部100は、出力先となる画像形成装置20に接続していないと判定してもよい。
【0212】
[2.3.2 サーバ装置]
図22は、図11のサーバ装置30の処理を置き換えた図である。本実施形態のサーバ装置30は、印刷ジョブデータを保存しないことから、図11のステップS216からS222については実行する必要がない。それ以外の構成は、図11のサーバ装置30の処理と同一であるため、説明を省略する。
【0213】
[2.3.3 画像形成装置]
図23は、第1実施形態の図12の画像形成装置20の処理を置き換えた図である。
【0214】
制御部200は、端末装置10と接続したかを判定する(ステップS352)。ここで、制御部200は、端末装置10と接続しておらず、PC40から印刷ジョブデータを受信したときは、通常の印刷処理を実行する(ステップS352;No→ステップS354)。
【0215】
制御部200は、端末装置10と接続した後、端末装置10から印刷ジョブデータを受信したときは、印刷ジョブデータが処理可能かを判定する(ステップS358)。ここで、印刷ジョブデータが処理可能とは、一例としては以下のような場合である。
【0216】
・ユーザにより選択された出力先の画像形成装置20と、現在実行している画像形成装置20とが一致しているとき
・印刷ジョブデータが正当なデータであると確認できるとき
・印刷ジョブデータを送信した端末装置10のユーザが正当なユーザ(認証済みのユーザ)であると確認できるとき
・印刷ジョブデータが画像形成装置20で処理可能なデータ形式のとき
【0217】
ここで、制御部200は、端末装置10から所定時間印刷ジョブデータを受信できないとき(ステップS356;No→ステップS370;Yes)や、印刷ジョブデータが処理可能でないとき(ステップS358;No)は、エラー処理を実行する(ステップS372)。エラー処理が実行されたときは、コンテンツの印刷が行われないことから、制御部200は、印刷未完了を示す印刷通知を送信する(ステップS374)。
【0218】
また、制御部200は、印刷ジョブデータが処理可能と判定したときは(ステップS358;Yes)、印刷ジョブデータを保存する(ステップS360)。
【0219】
そして、制御部200、印刷ジョブデータを実行することでコンテンツを印刷する(ステップS362)。制御部200は、コンテンツが正しく印刷されたときは、印刷完了を示す通知をサーバ装置30に送信する。
【0220】
なお、図23のフローでは、端末装置10から印刷ジョブデータを受信しているが、コンテンツデータを受信してもよい。すなわち、ステップS356において、制御部200はコンテンツデータを端末装置10から受信する。そして、制御部200は、ステップS360において、コンテンツデータに基づいて印刷ジョブを生成し、保存してもよい。
【0221】
[2.4 動作例]
本実施形態の動作例(画面例)も、第1実施形態と大きく変わるところはない。第1実施形態と比較して、特徴となる動作について、図24を参照して説明する。
【0222】
図24(a)は、画像形成装置20において、端末装置10と接続するときの動作例を説明する図である。例えば、画像形成装置20は、端末装置10と接続するために、テンキーや、2次元コードを利用することを表示している。例えば、端末装置10の表示画面に表示された2次元コードを、画像形成装置20に設けられている読み取り装置に翳すことで、端末装置10と、画像形成装置20とを接続することができる。また、図24(a)の画面は、端末装置10に表示されてもよい。
【0223】
図24(b)は、端末装置10において、選択した出力先の画像形成装置20に接続するかを確認する画面である。図24(b)の表示画面には、接続しようとする出力先として「○○図書館」と表示されている。図24(b)の表示画面には、ユーザが設定した出力先として「○○図書館」と表示されている。
【0224】
これにより、ユーザは、設定した出力先と、現在接続している出力先とが同じであるかを容易に確認することが可能である。また、端末装置10は、設定した出力先を表示しなくてもよい。このとき、端末装置10は、出力先として設定された画像形成装置20であるか否かだけを表示してもよい。設定した出力先が表示されないことにより、仮に端末装置10が他の人が操作したとしても、正しい出力先以外からはコンテンツを出力することができない。
【0225】
このように、本実施形態によれば、端末装置10において、コンテンツに基づくジョブデータを端末装置内に保存することができる。そして、ユーザがコンテンツを出力したい画像形成装置20まで移動し、無線通信等で画像形成装置20に接続する。ユーザは、接続された画像形成装置20にジョブデータを送信し、印刷することができる。
[3.第3実施形態]
第3実施形態について説明する。本実施形態では、所定時間後に印刷ジョブデータを削除する実施形態である。なお、本実施形態は、第1実施形態と、異なる点のみを説明し、機能構成や処理について同様な点については説明を省略する。
【0226】
図21は、画像形成装置20が印刷ジョブデータを削除する処理を示した図である。図21の処理は、例えば制御部200が、定期的に実行する処理である。
【0227】
制御部200は、規定時刻になったときか(ステップS402~S406)、印刷ジョブデータが保存してから所定時間経過しているとき(ステップS408、S410)のときに、印刷ジョブデータを削除する。
【0228】
制御部200は、まず規定時刻になったか判定する(ステップS402)。ここで、規定時刻とは、出力者や、管理者により設定されている時刻である。例えば、窓口の営業時間が9時から17時のときに、17時や、17時30分といった営業が終了した時刻を規定時刻とする。
【0229】
この規定時刻となったときに、未出力の印刷ジョブデータがあるときは(ステップS404;Yes)、制御部200は、保存済みの印刷ジョブデータを削除する(ステップS406)。
【0230】
これにより、ユーザは、証明書の交付は、証明書の交付の申し込みをした当日のみ有効であることが明確となる。すなわち、印刷ジョブデータが翌日までに持ち越されることなく削除されることから、システム1では、セキュリティを確保することができる。
【0231】
また、制御部200は、印刷ジョブデータの保存時から所定時間経過しているものは、印刷ジョブデータを削除する(ステップS408;Yes→ステップS410)。例えば、所定時間として「3時間」が設定されているとき、3時間たっても出力されない印刷ジョブデータは削除される。
【0232】
なお、本実施形態を提供するにあたっては、削除されるポリシーを、受付票に記載しておくことが好ましい。例えば、受付票に「証明書の交付は当日のみ有効です」「証明書の交付は、3時間以内に窓口におこし下さい。3時間を超えた場合は、再度申し込み手続をして下さい」といったメッセージを記載することが好ましい。
【0233】
また、本実施形態は、画像形成装置20を例にしたが、例えばサーバ装置30や、端末装置10においても実行可能である。すなわち、各装置は、所定時間経過しても、印刷が完了とならない印刷ジョブデータを削除することで、セキュリティを確保することが可能となる。
【0234】
[4.第4実施形態]
第4実施形態について説明する。本実施形態では、端末装置10と、専用端末装置15とを組み合わせた場合の実施形態である。なお、本実施形態は、第1実施形態と、異なる点のみを説明し、機能構成や処理について同様な点については説明を省略する。
【0235】
図26は、第1実施形態の図8のシーケンス図を置き換えた図である。ここで、ユーザは端末装置10に交付操作を行う(S1002)。そして、端末装置10は、交付操作に基づいて専用端末装置15にコンテンツ要求を行う(S1004)。
【0236】
ここで、端末装置10と、専用端末装置15とは、必要に応じて処理を分担して実行すればよい。例えば、端末装置10は、以下の処理を実行する。
【0237】
・サーバ装置30を利用した個人の認証処理
・マイナンバーカードを利用した認証処理
・コンテンツの選択、出力先の設定
端末装置10において、実行された処理により、設定された情報を専用端末装置15に送信する。ユーザは、例えば、端末装置10に表示された2次元コードを専用端末装置15に読み込ませることで、上述した処理を1又は複数実行し、設定された内容を専用端末装置15に送信する。
【0238】
また、専用端末装置15は、送信されていない情報については、専用端末装置15を利用してユーザに設定させることが好ましい。
【0239】
これにより、専用端末装置15と、サーバ装置30とが専用回線で接続する必要がある実施形態であっても、端末装置10を利用して各種設定を行うことができる。これにより、ユーザは、専用端末装置15においてコンテンツを出力するために設定をする時間が短縮されることになる。
【0240】
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、コンテンツの提出先によって、提出方法を変える実施形態である。なお、本実施形態は、第1実施形態と、異なる点のみを説明し、機能構成や処理について同様な点については説明を省略する。
【0241】
例えば、図8のシーケンス図において、端末装置10は、サーバ装置30からコンテンツ応答により、コンテンツデータを受信する。
【0242】
このとき、端末装置10は、コンテンツの提出方法を判断してもよい。すなわち、コンテンツの提出方法は、以下の2つが考えられる。
【0243】
(第1の方法)コンテンツをコンテンツデータとして、提出先に電子データをそのまま提出(送信)する
(第2の方法)コンテンツを印刷物と出力し、提出先に印刷した印刷物を提出する
したがって、端末装置10は、ユーザからの選択又は提出先の情報から、第1の方法と、第2の方法とを切り替えて実行してもよい。例えば、第1の方法のときは、端末装置10は、印刷ジョブデータをサーバ装置30に送信する代わりに、提出先のサーバにコンテンツに関するデータを送信すればよい。
【0244】
例えば、コンテンツの1例である住民票等は、利用者本人が役所や、企業に提出する為に、印刷される物である。しかし、今後はマイナポータルサイトをマイナンバーカードで認証し、電子申請のみで各種手続きを行う事に置き換わっていく過渡期である。
【0245】
したがって、本システムでは、提出先を端末装置で選択すると、例えば、マイナポータル、企業サイトを経由し、電子データを送信し提出する。
【0246】
また、ユーザが、提出先を選択したとき、電子データ提出サイトがない場合は、印刷物を出力してもよい。このように、本実施形態では、印刷物を出力するときは、付近の画像形成装置の選択画面に自動的に切りかえてもよい。
【0247】
また、電子データの提出もしくは、印刷完了通知をサーバに送付すると、電子データ提出と印刷した場合の利用料金を変更してもよい。例えば、コンテンツの電子データを送信したときは、印刷物を出力したときも低廉としてもよい。課金に関する情報は、サーバ装置30から送信されてもよいし、端末装置10が計算してもよい。
【0248】
[6.変形例]
本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
すなわち、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても技術的範囲に含まれる。
【0249】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、各実施形態を分けて説明しているが、可能な範囲で組み合わせて実行することが可能である。また、明細書に記載したいずれの技術についても、補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。
【0250】
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0251】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。
【0252】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバ装置の記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0253】
また、上述したデータは、装置内に記憶されるものではなく、外部の装置に記憶されて、適宜呼び出されてもよい。例えば、データをNAS(Network Attached Storage)に記憶したり、クラウド上に記憶したりしてもよい。
【0254】
なお、本開示の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される技術の組み合わせも、その範囲に含むものである。本開示のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に記載しているが、特許請求の範囲に記載されていないことを理由として技術的範囲から排除する意思ではない。
【0255】
また、上述した明細書において、「~の場合」「~のとき」という記載については、一つの例として説明しているものであり、記載した内容に限られる構成としているものではない。これらの場合やときでない構成についても、当業者であれば自明である範囲についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0256】
また、明細書に記載した処理や、データの流れについて順番を伴った記載について、記載している順番に限られない。例えば、処理の一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有している。
【0257】
また、実施形態において説明した機能は、それぞれの装置で実行することを説明しているが、1つの装置で実現したり、更に外部サーバを利用したりしてもよい。
【0258】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、例えば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本開示の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0259】
1 システム
10 端末装置
100 制御部
110 ストレージ
120 ROM
130 RAM
140 表示部
150 操作部
160 認証情報取得部
165 カード読取部
170 通信部
20 画像形成装置
200 制御部
210 ストレージ
220 ROM
230 RAM
240 表示部
250 操作部
260 画像形成部
265 画像読取部
267 カード読取部
270 通信部
30 サーバ装置
300 制御部
310 ストレージ
320 ROM
330 RAM
370 通信部
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