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特開2024-90202施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090202
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205929
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】三浦 麻鈴
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC23
5L050CC23
(57)【要約】
【課題】施設のスタッフの業務効率の低下を防ぐとともに、利用者の個人情報を入手することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムを提供する。
【解決手段】施設管理システム100は、宿泊施設の利用者が外国在住者である場合に、チェックイン端末20において前記利用者の旅券の旅券情報を取得する受付処理部211と、受付処理部211により取得される前記旅券情報に基づいて前記利用者の国籍を判定する国籍判定処理部214と、国籍判定処理部214により判定される前記国籍に基づいて個人情報の操作画面を表示させる表示処理部213と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定する判定処理部と、
前記判定処理部により判定される前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる表示処理部と、
を備える施設管理システム。
【請求項2】
前記取得処理部は、前記操作端末に提示される前記身分証の画像に基づいて、前記身分証情報を取得し、
前記判定処理部は、前記身分証情報に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する、
請求項1に記載の施設管理システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記施設の利用許可手続きの操作を受け付ける前記操作端末において、前記国籍に応じた前記入力画面を表示させる、
請求項1に記載の施設管理システム。
【請求項4】
前記表示処理部は、前記入力画面において、前記国籍に応じた前記個人情報の入力項目を表示させる、
請求項3に記載の施設管理システム。
【請求項5】
前記個人情報は、前記国籍に対応する法令で定められた情報である、
請求項4に記載の施設管理システム。
【請求項6】
前記施設は宿泊施設であり、
前記操作端末は、前記宿泊施設に配置され、前記利用者の操作により前記宿泊施設の利用許可手続き又は前記宿泊施設の利用終了手続きを可能にする端末装置である、
請求項1~5のいずれかに記載の施設管理システム。
【請求項7】
前記判定処理部は、前記操作端末に提示される旅券に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する、
請求項6に記載の施設管理システム。
【請求項8】
前記入力画面は、前記宿泊施設が管理する宿泊者情報を登録する登録画面である、
請求項6に記載の施設管理システム。
【請求項9】
前記利用者の前記身分証情報を取得した場合に前記利用者の前記利用許可手続きを許可する、
請求項6に記載の施設管理システム。
【請求項10】
施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得することと、
前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定することと、
前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させることと、
を一又は複数のプロセッサーが実行する施設管理方法。
【請求項11】
施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得することと、
前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定することと、
前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させることと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための施設管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設を利用する利用者の身分証情報を取得する施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル、旅館等の宿泊施設を利用する利用者は、例えば予約済みの宿泊施設に到着するとフロントにおいてチェックイン手続きを行う。宿泊施設におけるフロント業務には、前記チェックイン手続きの他に、宿泊施設の利用者から提示された身分証に基づいて本人確認を行う業務、当該身分証に記載されている身分証情報を取得する業務などがある。例えば、日本では、日本国内に住所を有しない外国人(外国在住者)が日本の宿泊施設に宿泊する場合に、外国人利用者は旅券(パスポート)の提示が義務づけられ、宿泊施設は外国人利用者の旅券情報(氏名、国籍、旅券番号等)を取得して保管することが義務づけられている。宿泊施設のスタッフは、外国人利用者のチェックイン手続きの際に、本人に旅券を提示してもらって本人確認を行うとともに、当該旅券の情報のイメージ画像をスキャナーなどによって取得し保管する。
【0003】
近年、宿泊施設のフロントの省人化及び前記チェックイン手続きの効率化を図るために、宿泊者がフロント付近に設置されたチェックイン端末を自ら操作して前記チェックイン手続きを行うチェックインシステムが利用されている。この種のチェックインシステムの一例として、チェックイン手続きの際にイメージスキャナによって利用者の旅券のイメージ画像を取得するシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7096914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、宿泊施設では、外国在住者に対して、旅券の提示に加えて、国籍に応じた個人情報保護法に基づく個人情報の確認を行う場合がある。この場合、国によって個人情報の保護基準が異なるため、フロントのスタッフは、旅券から国籍を判断して国籍に応じた個人情報を聞き取る業務を行っている。このように、外国在住者に対して個人情報の確認を行う場合には、チェックイン端末において個人情報を取得することができないため、フロントのスタッフが、旅券情報の取得に加えて、宿泊者情報(個人情報)の聞き取り、ルームキーの発行などのチェックイン手続きの一連の業務を行う必要がある。このため、スタッフの業務効率が低下したり、利用者のチェックイン手続きの効率が低下したりする問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、施設のスタッフの業務効率の低下を防ぐとともに、利用者の個人情報を入手することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る施設管理システムは、施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得する取得処理部と、前記取得処理部により取得される前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定する判定処理部と、前記判定処理部により判定される前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる表示処理部と、を備える。
【0008】
本発明の他の局面に係る施設管理方法は、施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得することと、前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定することと、前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させることと、を一又は複数のプロセッサーが実行する方法である。
【0009】
本発明の他の局面に係る施設管理プログラムは、施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得することと、前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定することと、前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させることと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、施設のスタッフの業務効率の低下を防ぐとともに、利用者の個人情報を入手することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの構成を示す模式図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの構成を示す機能ブロック図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける宿泊予約において利用者端末に表示される予約画面の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける宿泊予約において利用者端末に表示される登録画面の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの管理装置に記憶される予約管理データの一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの管理装置に記憶される国別個人情報リストの一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末の一例を示す外観図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例である日本語のトップ画面を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例である英語のトップ画面を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11図11は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る旅券の一例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例を示す図である。
図17図17は、本発明の実施形態に係る施設管理システムのチェックイン端末に表示される操作画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。尚、以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
[施設管理システム100]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る施設管理システム100は、本発明の施設管理システムの一例であり、管理装置10と、複数のチェックイン端末20(本発明の操作端末の一例)とを含む。施設管理システム100は、例えばホテル、旅館等の宿泊施設(本発明の施設の一例)に導入される。管理装置10は、例えば宿泊施設のフロント、事務室等に配置され、予約を管理する。宿泊施設のスタッフは、管理装置10を操作することが可能である。チェックイン端末20は、例えば宿泊施設のフロント付近に配置され、宿泊客である利用者自身によるチェックイン手続き(利用許可手続き)及びチェックアウト手続き(利用終了手続き)の操作を受け付ける。管理装置10と複数のチェックイン端末20とは、宿泊施設に設置される有線LAN又は無線LANなどの通信網N1を介して通信可能である。チェックイン端末20は、1台設置されてもよいし複数台設置されてもよい。図1では、一例として、3台のチェックイン端末20を示している。利用者は、所望のチェックイン端末20を操作することが可能である。複数の利用者端末30及び管理装置10は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N2を介して通信可能である。
【0014】
ここで、宿泊施設の利用者は、自身の利用者端末30を使用して、例えば、前記宿泊施設が運営するWEBサイトの宿泊予約ページにアクセスして宿泊予約を行う。管理装置10は、宿泊予約された予約情報を取得して予約を管理する。なお、予約処理は、管理装置10で実行されてもよいし、管理装置10に通信網N2を介して接続された予約サーバ(不図示)で実行されてもよい。例えば前記予約サーバーは、利用者から予約要求を受け付けて予約処理を実行し、予約が完了した場合に前記予約情報を管理装置10に通知する。宿泊予約した利用者は、宿泊日に前記宿泊施設を訪れ、チェックイン端末20を操作してチェックイン手続きを行う。なお、宿泊予約をしないで前記宿泊施設に来訪した利用者は、チェックイン端末20において例えば空室検索(図8参照)を行って所望の客室を予約し、続けてチェックイン手続きを行ってもよい。また利用者は、必要に応じてチェックイン端末20を操作してチェックアウト手続きを行う。また利用者は、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きにおいて、利用代金の決済手続きを行うことが可能である。さらに、利用者は、利用者端末30(例えばスマートフォン)をルームキー(モバイルキー)として利用することが可能である。
【0015】
また、宿泊施設は、外国人向けに外国語に対応する宿泊予約ページをWEBサイトに公開する。これにより、外国人利用者は、利用者端末30において、外国語に対応する宿泊予約ページにアクセスして前記宿泊施設の宿泊予約を行うことが可能である。以下では、主として、利用者が宿泊を予約する宿泊施設の所在地が日本であり、また、利用者が日本に住所を有しない外国人(外国在住者)である場合を例に挙げて、施設管理システム100の構成について説明する。
【0016】
[利用者端末30]
図2に示すように、利用者端末30は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信部34などを備える。利用者端末30は、宿泊施設を利用する利用者が所有する端末装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。利用者端末30は、周知の構成を適用することができる。
【0017】
通信部34は、利用者端末30を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して管理装置10などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0018】
操作表示部33は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチキーを含むタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0019】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って管理装置10などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、管理装置10との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0020】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末30を制御する。
【0021】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、管理装置10から通信網N2を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を管理装置10に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末30は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、管理装置10の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0022】
例えば、制御部31は、利用者が操作表示部33において操作した操作情報を取得する。つまり、制御部31は、利用者が操作表示部33を操作したことによって入力された情報を取得する。例えば、制御部31は、宿泊施設が運営するWEBサイトにおいて利用者が操作したログイン操作及び予約操作に応じた操作情報を取得する。
【0023】
また、制御部31は、各種の情報を操作表示部33に表示させる。例えば、制御部31は、前記WEBサイトの宿泊予約ページを操作表示部33に表示させる。また制御部31は、その他の各種メッセージを操作表示部33に表示させる。
【0024】
前記宿泊予約ページには、宿泊情報を入力する予約画面D1(図3参照)と、宿泊を希望する宿泊者の情報(宿泊者情報)を登録する登録画面D2(図4参照)とが含まれる。図3は、予約画面D1(“Reservations”)の一例を示す図であり、図4は、登録画面D2(“Customer Registration”)の一例を示す図である。
【0025】
予約画面D1には、宿泊日(“CHECK IN”)、宿泊日数(“NIGHT(S)”)、宿泊人数(“ADULT(S)”)、部屋数(“ROOM(S)”)、宿泊施設に到着する予定の時刻を表す到着予定時刻(“Arrival Time”)、部屋プラン(“PLANS”)などが含まれる。利用者は、図3に示す予約画面D1において所望する宿泊情報を入力した後、宿泊者情報登録ボタン(“Customer Registration”)を選択する。これにより、図4に示す登録画面D2が表示される。利用者は、引き続き、登録画面D2において宿泊者情報を登録する。
【0026】
登録画面D2には、予約者の氏名を表す予約者名(“Name”)、及び宿泊者情報などが含まれる。前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名を表す宿泊者名(“Guest Name”)、宿泊者の国籍(“Country”)、誕生日(“Birthday”)、住所(“Home Address”)、電話番号(“Phone Number”)、メールアドレス(“E-mail Address”)、支払方法(“PAYMENT”)などが含まれる。予約者は、図4に示す登録画面D2において宿泊者情報を登録した後、予約確認ボタン(“CONFIRM RESERVATION”)を選択する。これにより、宿泊予約が完了する。
【0027】
図3及び図4に示す例では、宿泊施設に宿泊を希望する利用者Aが自ら宿泊予約を行う場合を示している。利用者Aは、登録画面D2において、上述した宿泊者名、国籍、誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、支払い方法を入力して登録する。尚、利用者Aの住所及び国籍は中国(China)であるとする。また、図3に示す例では、利用者Aは、2022年7月1日の17:00に宿泊施設に到着する予定であることを示している。
【0028】
制御部31は、前記宿泊予約ページにおいて宿泊予約を完了した場合に、管理装置10から送信されてきた予約完了通知を取得する。前記予約完了通知には、予約完了時に管理装置10が発行した予約番号、及び宿泊予約の内容(予約内容)が含まれる。また、前記予約完了通知に、後述のチェックイン端末20におけるチェックイン手続きに利用可能な二次元コードなどの情報コードが含まれてもよい。前記情報コードには、例えば、利用者(宿泊者)を識別する利用者ID或いは会員ID等の利用者情報、前記予約番号などが含まれてもよい。制御部31が前記予約完了通知を取得すると、予約内容を操作表示部33に表示させる。
【0029】
[管理装置10]
図2に示すように、管理装置10は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信部14などを備える。管理装置10は、例えばパーソナルコンピュータ又はタブレット端末のような情報処理装置であってもよい。また、管理装置10は、所謂ホテル管理システム(Property Management System)を構築する情報処理装置又はクラウドサーバであってもよい。管理装置10は、予約を管理する予約管理機能を備えている。尚、管理装置10は、予約管理機能に加えて、客室管理、会計管理、及び顧客管理などの機能を備えてもよい。
【0030】
通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N2に接続し、通信網N2を介して利用者端末30などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。また、通信部14は、管理装置10を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してチェックイン端末20との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
【0031】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0032】
記憶部12は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述のチェックイン処理(図10及び図11参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置10に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0033】
また、記憶部12には、利用者端末30から受け付けた宿泊予約の情報(予約情報)を表す予約管理データ121が記憶される。予約管理データ121は、宿泊予約を受け付けた複数の予約情報を含むデータベースであり、キーワード検索が可能なように記憶部12に記憶管理されている。尚、予約管理データ121は、チェックイン後の利用者の宿泊状況の情報(宿泊情報)を表す宿泊客管理データを兼ねてもよい。この場合、予約管理データ121には、利用者がチェックインしたか否かを示すチェックイン状況、旅券のイメージ画像(旅券画像)が読み取られたか否かを示す旅券読取状況、部屋番号などの宿泊情報が含まれてもよい。
【0034】
図5は、予約管理データ121の一例を示す図である。図5には、2022年7月1日に宿泊施設を利用する複数の予約情報が予約番号(No.101~108、・・・)ごとに登録されている予約管理データ121が示されている。予約管理データ121には、予約者によって予約された予約内容が、予約番号ごとに登録管理されている。
【0035】
予約管理データ121には、予約画面D1(図3参照)及び登録画面D2(図4参照)において入力される宿泊情報及び宿泊者情報が登録される。図5では、説明の便宜上、一部の情報、具体的には、予約時に発行された予約番号、予約者名、宿泊日、宿泊者名、宿泊者の住所及び国籍、チェックイン状況、及び旅券読取状況が示されている。
【0036】
また、図5のチェックイン状況の欄には、チェックインが完了したことを示す情報として「済」、又は、チェックインが完了していないことを示す情報として「未」の何れかが登録され、チェックインが完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。また、図5の旅券読取状況の欄には、旅券読取が行われたことを示す情報として「済」、旅券読取が行われていないことを示す情報として「未」、又は、旅券読取が不要であることを示す情報として「不要」の何れかが登録される。利用者が国内在住者である場合、旅券読取状況の欄には、予め「不要」が登録されている。利用者が外国在住者(在外者)である場合、旅券読取状況の欄には、「済」又は「未」の何れかが登録され、旅券画像の読取入力が完了するまではデフォルト値として「未」が登録される。尚、上述の各デフォルト値は、チェックインが完了し、又は旅券画像の読取入力が完了すると、後述の更新処理部113によって「済」に更新される。
【0037】
図6は、国別個人情報リスト122の一例を示す図である。国別個人情報リスト122には、国ごとに、国籍コード、国籍、個人情報項目に関する情報が対応付けて記憶されている。国籍コードは、身分証における国籍を示す情報であり、例えば旅券に記載されるICAO(国際民間航空機関)で国際標準化された44桁2行で構成される旅券識別情報に含まれる国籍記号(アルファベット3文字)である。個人情報項目は、国の法令(例えば個人情報保護法)により定められた個人情報の種別であり、宿泊施設が各国の法令に従って確認(管理)を要する個人情報の項目である。例えば宿泊者が米国の国籍を有する外国在住者である場合、宿泊施設は米国の法令に従って、氏名、住所、電話番号、年齢、性別を取得して管理する。また、例えば宿泊者が中国の国籍を有する外国在住者である場合、宿泊施設は中国の法令に従って、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレスを取得して管理する。また、例えば宿泊者がEUの国籍を有する外国在住者である場合、宿泊施設はEUの法令に従って、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレス、クレジットカード情報を取得して管理する。
【0038】
このように、宿泊施設が取得及び管理する必要のある個人情報は、国ごとに異なっており、管理装置10は、国ごとに、管理が必要な個人情報をまとめたリスト(国別個人情報リスト122)を記憶部12に記憶している。なお、管理装置10は、必要に応じて、取得した個人情報を宿泊者の国の所定機関に提供する。
【0039】
なお、他の実施形態として、予約管理データ121及び国別個人情報リスト122の一部又は全部が、管理装置10から通信網N2を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述のチェックイン処理(図10及び図11参照)などの各処理を実行してもよい。
【0040】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置10を制御する。
【0041】
具体的に、制御部11は、予約処理部111、予約情報取得部112、更新処理部113などの各種の処理部を含む。尚、制御部11は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。尚、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0042】
予約処理部111は、利用者端末30において宿泊予約の操作が行われた場合に、予約可能であるか否かを判定し、予約可能である場合に予約処理を行う。予約処理が完了した場合、予約処理部111は、利用者端末30に予約完了通知を送信し、前記宿泊情報及び前記宿泊者情報を含む予約情報を予約管理データ121(図5参照)に登録する。なお、本実施形態では、管理装置10において予約処理が行われる例について説明するが、例えば、管理装置10と利用者端末30との間に、利用者からの予約要求に応じて予約処理を実行する予約処理システムが介在していてもよい。この場合、管理装置10は、前記予約処理システムから送られてきた予約情報を予約管理データ121に登録して管理する。
【0043】
予約情報取得部112は、後述するチェックイン処理(図10及び図11参照)が実行される場合に、記憶部12内の予約管理データ121から、チェックイン処理の対象である予約情報を取得する処理を行う。具体的には、チェックイン端末20に予約検索情報が入力されると、予約情報取得部112は、チェックイン端末20から送られてきた前記予約検索情報を受け取り、前記予約検索情報に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する。予約情報取得部112は、前記予約検索情報を含む予約情報が検索された場合に、その予約情報を予約管理データ121から抽出する。予約情報取得部112は、抽出した予約情報を、チェックイン端末20に送信する。ここで、前記予約検索情報は、前記予約完了通知に含まれる情報であって、利用者の宿泊予約を特定することができるユニークな情報である。例えば、前記予約検索情報は、利用者の氏名、誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報である。尚、電話番号、誕生日は、他人と重複する場合があるため、予約検索情報は、上述した各情報を組み合わせたものであることが好ましい。
【0044】
例えば、図5の例では、チェックイン端末20から予約番号102又は予約者である利用者Aの氏名が入力されると、予約情報取得部112は、利用者Aによって予約された宿泊予約の予約情報(予約番号102の予約情報)を予約管理データ121から取得する。
【0045】
尚、チェックイン端末20において、チェックイン手続きに利用可能な二次元コードが読み取られた場合は、予約情報取得部112は、前記二次元コードに含まれるユーザID、予約番号などを用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、二次元コード或いは二次元コードに含まれる情報が前記予約検索情報の一例である。
【0046】
また、チェックイン端末20において、チェックイン手続き時に読取部25によって旅券画像が読み取られた場合は、当該旅券画像の画像データをOCR処理することによって得られる氏名情報を用いて、チェックイン処理の対象である予約情報を取得してもよい。この場合、旅券画像から得られた氏名情報が前記予約検索情報の一例である。
【0047】
更新処理部113は、宿泊施設における利用者のチェックイン手続きが完了した場合に、予約管理データ121(図5参照)を更新する。例えば、更新処理部113は、チェックイン処理において、前記身分証情報が取得されなかった場合に、前記身分証情報が未取得であることを示す情報を予約管理データ121に登録する。具体的には、前記身分証情報として旅券画像が取得されなかった場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄にデフォルト値として登録されている未取得情報を示す「未」を維持する。尚、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に前記デフォルト値が予め登録されていない場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に未取得情報を示す「未」を登録する。一方、前記身分証情報として旅券画像が取得された場合、更新処理部113は、予約管理データ121の旅券読取状況の欄に登録されている未取得情報を、旅券読取完了を示す情報「済」に更新する。
【0048】
[チェックイン端末20]
図2に示すように、チェックイン端末20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、スピーカ24、読取部25、カメラ26、及び通信部27などを備える。チェックイン端末20は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置であってもよい。
【0049】
図7は、チェックイン端末20の一例を示す外観図である。図7に示すように、チェックイン端末20において、利用者(操作者)は操作表示部23をタッチ操作することが可能となっている。利用者は、操作表示部23に表示される操作画面を操作しながらチェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う。カメラ26は、チェックイン端末20の上部に設けられており、操作表示部23の上側に設けられている。カメラ26は、例えば利用者の顔画像を撮像する。チェックイン端末20には、クレジットカードなどのカード類を挿入するカード挿入部、ルームキーを発行するカード発行部、硬貨及び紙幣を投入する投入部などが含まれる。
【0050】
通信部27は、チェックイン端末20を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して管理装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0051】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0052】
カメラ26は、利用者の顔を含む画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。カメラ26は、ネットワークカメラであってもよい。また、カメラ26は、チェックイン端末20の正面の人を検知するセンサ機能を備えてもよい。スピーカ24は、音声を出力する。例えば、スピーカ24は、チェックイン手続きに関する操作案内を音声で出力する。
【0053】
読取部25は、読取面に接触されるように対向配置された旅券を読み取って、旅券のイメージ画像(旅券画像)を取得するものであり、所謂スキャナー装置である。また、読取部25は、予約情報を含む前記二次元コードを読み取る機能を備えてもよい。読取部25によって読み取られた旅券画像の画像データは、制御部21により取得されて管理装置10に送られ、管理装置10の記憶部12に記憶される。
【0054】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部22には、制御部11に後述のチェックイン処理(図10及び図11参照)を実行させるためのチェックイン処理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、これらの制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、チェックイン端末20に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。尚、前記チェックイン処理プログラムは、通信網N1を介してチェックイン端末20の記憶部22にダウンロードされてもよい。
【0055】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりチェックイン端末20を制御する。
【0056】
具体的に、制御部21は、図2に示すように、受付処理部211、在外者判定処理部212、表示処理部213、国籍判定処理部214、認証処理部215、決済処理部216などの各種の処理部を含む。尚、制御部21は、前記CPUで前記チェックイン処理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。尚、前記チェックイン処理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0057】
受付処理部211は、宿泊施設の利用者がチェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に、チェックイン端末20の操作表示部23において操作した操作情報(入力情報)を取得する。つまり、受付処理部211は、チェックイン手続き及びチェックアウト手続きを行う場合に利用者が操作表示部23を操作したことによって入力された情報を取得する。
【0058】
例えば、利用者が図8又は図9に示すトップ画面D11(受付画面)において、言語ボタン233を押すと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。また利用者がトップ画面D11(受付画面)において、チェックインボタン231を押して前記チェックイン手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報を取得する。なお、前記チェックイン手続きには、利用者が外国人の場合に旅券を読み取る手続き、予約番号、氏名、電話番号、住所など宿泊者情報(レジカード)を入力する手続き、決済手続き、ルームキーを発行する手続きなどが含まれる。尚、利用者が、前記チェックイン手続きにおいて、利用者端末30(携帯端末)に表示された前記二次元コードを読取部25(図7参照)に翳した場合に、受付処理部211が、読み取った前記二次元コードに含まれる前記宿泊者情報を取得してもよい。
【0059】
また、受付処理部211は、利用者が図8及び図9に示すトップ画面D11においてチェックアウトボタン232を押して前記チェックアウト手続きの操作を行うと、受付処理部211は、当該操作によって入力された情報(利用終了情報)を取得する。前記チェックアウト手続きには、ルームキーを返却する手続き、チェックアウトするルームナンバーを入力する手続き、決済手続きなどが含まれる。尚、チェックイン手続きにおいて決済手続きを完了しており、追加費用が生じていない場合は、チェックアウト手続きにおいて決済手続きは不要である。またチェックイン手続きにおいて旅券画像を読み取る手続きが完了していない場合には、前記チェックアウト手続きにおいて、旅券画像を読み取る手続きを行ってもよい。
【0060】
例えば、受付処理部211は、チェックイン端末20において、予約情報に含まれる利用者(宿泊者)を示す身分証情報の入力を受け付ける受付処理を行う。また、受付処理部211は、前記受付処理により受け付けられた前記身分証情報を取得する。ここで、前記身分証情報は、利用者を証明する利用者本人の旅券に記載された情報又は旅券のイメージ画像(旅券画像)であり、詳細には、旅券において宿泊者の氏名、写真、性別などの情報又は当該情報が掲載されているページのイメージ画像である。尚、前記身分証情報は、例えば、利用者本人の運転免許証、船員手帳、軍隊手帳などのように、利用者の身分又は身元を証明できる証明書の情報であってもよい。旅券、運転免許証、船員手帳、軍隊手帳は、本発明の身分証の一例である。
【0061】
本実施形態では、受付処理部211は、利用者の旅券のイメージ画像(旅券画像)の入力を受け付ける受付処理を行う。具体的には、受付処理部211は、図13に示す操作画面D13を操作表示部23に表示させて、読取部25を起動して、利用者の旅券画像の読取準備を行う。読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券をスキャンする。受付処理部211は、読取部25においてスキャンされた旅券画像(イメージ画像)を取得する。受付処理部211は、本発明の取得処理部の一例である。宿泊者が複数人のグループである場合、受付処理部211は、それぞれの宿泊者の旅券画像を順に取得する。
【0062】
在外者判定処理部212は、チェックイン端末20の利用者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する。例えば、在外者判定処理部212は、チェックイン端末20において利用者の操作によって自身が外国在住者であることを示す指示が入力された場合に、利用者を外国在住者であると判定する。具体的には、チェックイン端末20の操作表示部23に図12に示す操作画面D12が表示され、操作画面D12中の「Overseas」のボタンが利用者によって押された場合に、在外者判定処理部212はその押し操作による操作信号に基づいて、利用者を外国在住者と判定する。
【0063】
また、在外者判定処理部212は、チェックイン端末20の操作表示部23に表示される図16又は図17に示す宿泊者情報を入力する操作画面D15において、住所入力欄に入力される文字の種別に基づいて、利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。
【0064】
具体的には、在外者判定処理部212は、住所入力欄に和文文字とは異なる外国文字(英文字、欧文字、中国文字、韓国文字など)が含まれる場合、又は、住所入力欄に和文文字が含まれない場合に、利用者を外国在住者であると判定する。前記和文文字は、例えば日本国内の住所を表記する際に用いられる文字であってもよく、前記外国文字は、例えば日本国内の住所を表記する際に用いられない文字であってもよい。
【0065】
また、在外者判定処理部212は、住所入力欄に外国文字が入力された時点で利用者を外国在住者であると判定してもよい。このように、在外者判定処理部212は、住所入力欄に対する入力操作が終了する前に、利用者を外国在住者であると判定してもよい。
【0066】
また、在外者判定処理部212は、図12に示す操作画面D12において、利用者の操作によって自身が国内在住者であることを示す指示が入力(「Japan」のボタンが選択)された場合に、住所入力欄に入力される文字の種別に基づいて利用者が外国在住者であるか否かを判定してもよい。例えば、在外者判定処理部212は、操作画面D12において利用者により国内在住者であることを示す情報が入力された場合であって、かつ、住所入力欄に外国文字が含まれる場合又は住所入力欄に和文文字が含まれない場合に、前記利用者を外国在住者であると判定する。また例えば、在外者判定処理部212は、操作画面D12において利用者により国内在住者であることを示す情報が入力された場合に、住所入力欄に外国文字が入力された時点で前記利用者を外国在住者であると判定する。
【0067】
表示処理部213は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、表示処理部213は、チェックイン手続きに必要な情報を入力させるための画面(トップ画面D11、操作画面D12~D15等)を順次、操作表示部23に表示させる。尚、チェックイン端末20がチェックアウト手続きを行う場合、表示処理部213は、チェックアウト手続きに必要な情報を入力させるための画面を順次、操作表示部23に表示させる。
【0068】
また表示処理部213は、操作表示部23に表示される操作画面の表示言語について、利用者により選択された言語に基づいて、当該操作画面の表示言語を変更する。例えば利用者により選択された言語が「英語」である場合、表示処理部213は、操作画面の表示言語を「英語」に変更して、表示内容を「英語」で表示する。図9は、表示言語が「英語」に変更された場合のトップ画面D11を示している。英語の操作画面においてチェックイン手続きが開始されると、以降の操作画面は「英語」で表示される。表示処理部213は、本発明の表示処理部の一例である。
【0069】
国籍判定処理部214は、利用者の国籍を判定する。具体的には、国籍判定処理部214は、受付処理部211により取得される身分証情報に基づいて利用者の国籍を判定する。例えば、国籍判定処理部214は、身分証情報に含まれる国籍情報に基づいて、利用者の国籍を判定する。図14には、中国の旅券画像の一例を示している。旅券には、ICAOで国際標準化された44桁2行で構成される旅券識別情報C1が記載され、旅券識別情報C1にはアルファベット3文字の国籍記号C2が含まれる。図14には、中国の国籍を示す「CHN」が含まれている。国籍判定処理部214は、旅券画像の旅券識別情報C1を文字認識して国籍を判定する。図14に示す例では、国籍判定処理部214は、国籍を「中国」と判定する。このように、国籍判定処理部214は、旅券に含まれる国籍記号C2に基づいて、利用者の国籍を判定する。国籍記号C2は、本発明の国籍情報の一例である。なお、国籍判定処理部214は、旅券に含まれる他の国籍情報(「Country Code」)に基づいて、利用者の国籍を判定してもよい。国籍判定処理部214は、本発明の判定処理部の一例である。
【0070】
ここで、表示処理部213は、国籍判定処理部214により判定される国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる。具体的には、表示処理部213は、国籍に応じた入力画面を表示させる。また、表示処理部213は、前記入力画面において、国籍に応じた個人情報の入力項目を表示させる。なお、前記入力画面は、宿泊施設が管理する宿泊者情報を登録する登録画面であり、レジストレーションカード(宿泊者名簿、宿泊者台帳)の入力画面である。レジストレーションカードの入力画面は、本発明の入力画面の一例である。
【0071】
例えば、表示処理部213は、国別個人情報リスト122(図6参照)を参照して、国籍判定処理部214により判定される国籍に対応する個人情報項目を特定し、特定した個人情報項目の入力項目を、宿泊者情報の入力画面(操作画面D15)に表示させる。例えば、国籍判定処理部214が利用者Aの旅券(図14参照)から国籍を「中国」と判定した場合、表示処理部213は、国別個人情報リスト122を参照して、「中国」の国籍に対応付けられた個人情報項目として、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレスを取得し、図16に示す操作画面D15において、これら個人情報項目を入力項目として表示させる。図16に示す入力欄E1は、メールアドレスの入力欄を示している。
【0072】
また例えば、国籍判定処理部214が利用者C(図5参照)の旅券(不図示)から国籍を「ドイツ」と判定した場合、表示処理部213は、国別個人情報リスト122を参照して、「ドイツ(EU)」の国籍に対応付けられた個人情報項目として、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレス、クレジットカード情報を取得し、図17に示す操作画面D15において、これら個人情報項目を入力項目として表示させる。図17に示す入力欄E2は、クレジットカード情報の入力欄を示している。
【0073】
このように、制御部21は、チェックイン手続きにおいて、利用者の国籍ごとに異なる宿泊者情報登録画面(レジカード画面)を表示させて(図16及び図17参照)、個人情報の入力操作を受け付ける。なお、制御部21は、予約管理データ121に登録されている国籍と、旅券画像から取得された国籍とが異なる場合に、フロントに誘導する案内情報を操作画面に表示させてもよい。
【0074】
認証処理部215は、チェックイン手続きにおいて入力された情報に基づいて、利用者の認証を行う。例えば、認証処理部215は、管理装置10に記憶される予約管理データ121(図5参照)を参照して、利用者が入力した情報が予約管理データ121に含まれている場合に、当該利用者を認証する。また、認証処理部215は、受付処理部211により取得された旅券画像に含まれる写真と、カメラ26により撮像された利用者の顔画像とが一致する場合に当該利用者を認証してもよい。
【0075】
例えば、認証処理部215は、利用者が国内在住者である場合は、利用者が認証されたことを条件に、チェックイン手続きを許可する。
【0076】
一方、認証処理部215は、利用者が外国在住者である場合は、利用者が認証されたことに加え、以下の条件を満たした場合に、チェックイン手続きを許可する。具体的には、認証処理部215は、チェックイン手続きにおいて、前記身分証情報がチェックイン端末20から入力されたことを条件にチェックイン手続きを許可する。例えば、認証処理部215は、利用者(在外者)が宿泊予約のチェックイン手続きにおいて、受付処理部211により旅券画像及び個人情報が取得された場合に、当該利用者にチェックイン手続きを許可する。なお、認証処理部215は、旅券画像及び個人情報の少なくともいずれか一方が取得された場合に利用者のチェックイン手続き(宿泊)を許可してもよい。
【0077】
決済処理部216は、利用者によるチェックインに必要な情報の入力が完了し、利用者の認証に成功し、更にチェックイン手続きが許可された場合に、宿泊料金の支払い関する決済を行う。例えば、利用者がクレジットカードをチェックイン端末20のカード挿入部に挿入すると、決済処理部216は、利用者が利用する決済事業者の決済サーバーに決済要求を送信して決済処理を行う。
【0078】
決済処理が完了すると、チェックイン端末20は、例えば、ルームキー(カードキー)を利用者に対して発行してチェックイン手続きを完了する。前記チェックイン手続きは、各利用者が個別に行う。
【0079】
[チェックイン処理]
以下、図10及び図11を参照しつつ、施設管理システム100において実行されるチェックイン処理の一例について説明する。チェックイン処理は、管理装置10の制御部11及びチェックイン端末20の制御部21により実行される。例えば、制御部11、21は、前記チェックイン処理プログラムの実行を開始することによって、前記チェックイン処理の実行を開始する。尚、前記チェックイン処理は、管理装置10及びチェックイン端末20における所定の操作に応じて途中で終了されることがある。
【0080】
尚、本発明は、前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップを実行する施設管理方法(本発明の施設管理方法の一例)の発明として捉えることができる。
【0081】
また、以下に説明する前記チェックイン処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記チェックイン処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。更に、本実施形態では、制御部11、21に対応する複数のプロセッサーによって前記チェックイン処理における各ステップが分散して実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、一又は複数のプロセッサーが前記チェックイン処理における各ステップを実行してもよい。
【0082】
先ずステップS11において、制御部21は、カメラ26によって撮像された画像データに基づいて、チェックイン端末20の正面に立つ操作者(例えば利用者A)を検知すると(S11:Yes)、日本語(宿泊施設の所在地の国の母国語)で表記されたトップ画面D11(図8参照)をデフォルトの受付画面として操作表示部23に表示する(ステップS12)。
【0083】
次のステップS13では、制御部21は、操作画面に表示する言語(表示言語)を選択するための言語選択指示が入力されたか否かを判定する。例えば、操作者によって、英語表記を選択するための言語ボタン233(図8参照)が押下されると、当該押下操作によって出力された操作信号に基づいて、制御部21は、トップ画面D11の日本語表記を他の言語の表記(図9参照)に変更する(ステップS14)。言い換えると、制御部21は、他の言語で表記されたトップ画面D11(図9参照)を操作表示部23に表示させる。その後、処理はステップS15に移行する。なお、ステップS13において、前記言語選択指示が入力されなかった場合(S13:No)、処理はステップS15に移行する。
【0084】
ステップS15では、制御部21は、チェックイン手続きが開始されたか否かを判定する。例えば、トップ画面D11において、チェックイン手続きを開始するためのチェックインボタン231(図8及び図9参照)が押下されると、制御部21は、当該押下操作によって出力された操作信号に基づいて、チェックイン手続きが開始されたと判定する。尚、ステップS15においてチェックインボタン231が押下されるまで、ステップS13~S15の処理が繰り返される。
【0085】
ステップS15においてチェックイン手続きが開始されたと判定されると、制御部21は、操作者が外国在住者(在外者)であるか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、制御部21は、操作者が外国在住者であるか否かを確認するための操作画面D12(図12参照)を操作表示部23に表示させ、「Overseas」のボタンが押下された場合に操作者を外国在住者と判定し、「Japan」のボタンが押下された場合に操作者を国内在住者と判定する。ステップS16において、操作者が外国在住者と判定されると(S16:Yes)、処理はステップS17に移行する。一方、操作者が国内在住者と判定されると(S16:No)、旅券画像を読み取る処理を行うことなく、処理はステップS19に移行する。
【0086】
ステップS17では、制御部21は、操作者の旅券のイメージ画像(旅券画像)を取得するために、操作者の旅券画像を読み取る準備を行う。具体的には、制御部21は、図13に示す操作画面D13を操作表示部23に表示し、読取部25を起動して、読取面に旅券が載置されるまで待機する。読取面に旅券が載置されると、読取部25は、旅券を検知して自動的に読取動作を開始して、旅券をスキャンする。制御部21は、読取部25においてスキャンされた旅券画像(イメージ画像)を取得する。
【0087】
ステップS18では、制御部21は、旅券のイメージ画像が取得されたか否かを判定する。例えば、読取画像に写真が含まれており、且つ、読取画像をOCR処理して得られるテキスト情報に氏名、旅券番号、旅券識別情報C1などの情報(旅券情報)が含まれている場合に、旅券の必要ページのイメージ画像が取得されたと判定する。旅券画像が取得されると、処理はステップS19に移行する。なお、旅券画像の取得が判定されなかった場合は、制御部21は、再読取を促すエラーメッセージを表示し、その後、再び、操作画面D13を操作表示部23に表示して、再度の読取まで待機する(S18:No)。
【0088】
ステップS19では、制御部21は、国籍を特定する。制御部21は、旅券のイメージ画像をOCR処理して得られるテキスト情報から利用者の国籍を判定する。例えば、制御部21は、ICAOで国際標準化された44桁2行で構成される旅券識別情報C1に含まれる国籍記号C2(図14参照)から国籍を特定する。
【0089】
ステップS20では、制御部21は、予約検索情報の一例として、予約者の氏名を取得する。このとき取得される氏名は、ステップS21において予約情報の有無の判定に用いられる。例えば、制御部21は、操作表示部23に表示された操作画面から予約者の氏名が入力された場合に、その氏名情報を取得する。或いは、チェックイン端末20の読取部25によってチェックイン手続きに利用可能な二次元コードが読み取られた場合に、制御部21は、前記二次元コードに含まれるユーザIDから予約者の氏名情報を取得する。或いは、ステップS17において旅券のイメージ画像が読み取られたと判定された場合に、制御部21は、そのイメージ画像をOCR処理することによって得られるテキスト情報から氏名情報を取得する。尚、制御部21は、予約者の氏名とともに、予約者の誕生日、住所、電話番号、メールアドレス、予約番号などの各情報を操作画面から入力させて、これらの情報を予約検索情報として取得してもよい。
【0090】
ステップS20において予約者の氏名が取得されると、制御部21は、管理装置10にその氏名情報を送信する。続いてステップS21において、管理装置10の制御部11は、記憶部12内の予約管理データ121(図5参照)を参照して、予約者の氏名を含む予約情報を予約管理データ121から検索する検索処理を行い、予約管理データ121に操作者の予約情報が登録されているか否かを判定する。
【0091】
ステップS21において、前記検索処理によって、予約管理データ121に操作者の予約情報があると判定されると(S21:Yes)、続くステップS22において、制御部11は、予約管理データ121から当該予約情報を取得する。そして、制御部11は、予約管理データ121に含まれる当該予約情報をチェックイン端末20に送信する。チェックイン端末20の制御部21は、前記予約情報を取得すると操作表示部23に表示する(S22)。その後、利用者が操作画面を操作したことによって、表示内容が正しいことを示す操作指示が入力されると(S23:Yes)、制御部21は、ステップS17において取得された旅券画像を管理装置10の記憶部12に保管する処理を行う(ステップS24)。具体的には、制御部21が、取得した旅券画像のデータを管理装置10に送信し、管理装置10の制御部11が、当該データを受信して記憶部12に格納する。
【0092】
一方、ステップS21において、予約管理データ121に操作者の予約情報が登録されていないと判定されると(S21:No)、制御部21は、宿泊施設のスタッフを呼び出す呼び出し処理を実行し(ステップS211)、その後、所定のタイムアウト時間が経過すると、一連の処理が終了する。尚、ステップS23において、利用者が操作画面を操作したことによって、表示内容が誤っていることを示す操作指示が入力された場合も、処理はステップS211に移行する。
【0093】
次のステップS25では、管理装置10の制御部11は、予約管理データ121における予約情報を更新する処理を行う。具体的には、制御部11は、予約管理データ121に旅券読取完了を示す情報を登録する。例えば、利用者Aの宿泊予約に対応するチェックイン処理において、利用者Aの旅券画像が登録された場合に、制御部11は、利用者Aの旅券読取状況の欄を「済」に変更する。
【0094】
続いてステップS26において、制御部21は、図15に示す宿泊者情報の確認画面(操作画面D14)を操作表示部23に表示させる。具体的には、図15に示すように、利用者の個人情報を宿泊施設に提供することを承諾する確認画面(宿泊者情報確認画面)を表示させる。利用者Aは個人情報の提供を承諾すると「了承」のボタンを押下する。
【0095】
続いてステップS27において、制御部21は、宿泊者情報(個人情報)の入力画面(操作画面D15)に表示させる。制御部21は、ステップS19において特定した国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる。具体的には、制御部21は、前記入力画面において、国籍に応じた個人情報の入力項目を表示させる。例えば、制御部21は、国別個人情報リスト122(図6参照)を参照して、ステップS19において特定した国籍に対応する個人情報項目を特定し、特定した個人情報項目の入力項目を、宿泊者情報の入力画面(操作画面D15)に表示させる。
【0096】
例えば、制御部21は、利用者Aの旅券(図14参照)から国籍を「中国」と判定した場合に、国別個人情報リスト122を参照して、「中国」の国籍に対応付けられた個人情報項目として、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレスを取得し、操作画面D15において、これら個人情報項目を入力項目として表示させる(図16参照)。
【0097】
また例えば、制御部21は、利用者Cの旅券(不図示)から国籍を「ドイツ」と判定した場合、国別個人情報リスト122を参照して、「ドイツ(EU)」の国籍に対応付けられた個人情報項目として、氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレス、クレジットカード情報を取得し、操作画面D15において、これら個人情報項目を入力項目として表示させる(図17参照)。このように、制御部21は、チェックイン端末20において、利用者の国籍に応じてレジカードの入力項目を自動的に増減させる。
【0098】
続いてステップS28において、制御部21は、利用者によるチェックインに必要な情報の入力が完了し、利用者の認証に成功したと判断して、利用者Aのチェックイン手続き(宿泊)を許可する。その後、制御部21は、宿泊料金の支払い関する決済処理を行い(ステップS29)、ルームキー(カードキー)を利用者に対して発行する処理を行い(ステップS30)、一連のチェックイン処理を終了する。
【0099】
以上説明したように、本実施形態に係る施設管理システム100は、施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末(チェックイン端末20)において前記利用者の身分証の身分証情報(旅券情報)を取得し、前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定し、前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる。すなわち、施設管理システム100は、チェックイン端末20において、利用者が外国在住者である場合に旅券の情報を取得し、当該情報に基づいて利用者の国籍を特定し、特定した国籍に対応する個人情報の入力画面を表示させて個人情報を取得する。
【0100】
上記構成によれば、利用者が外国在住者である場合に操作端末において身分証の身分証情報を取得することができる。また、身分証情報から利用者の国籍を把握することができる。また、利用者の国籍に応じた個人情報の入力画面を表示させて、当該入力画面において利用者から個人情報の入力操作を受け付けて、当該個人情報を取得することができる。このため、フロントスタッフが外国在住者の身分証情報、個人情報などを聞き取る必要がないためスタッフの業務効率の低下を防ぐことができる。また、利用者の個人情報を容易に入手することができる。よって、チェックイン手続きの効率を向上させることができる。
【0101】
また、施設管理システム100は、前記操作端末に提示される前記身分証の画像に基づいて、前記身分証情報を取得し、前記身分証情報に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する。これにより、身分証を画像解析することにより利用者の国籍を特定することができる。
【0102】
また、施設管理システム100は、前記施設の利用許可手続きの操作を受け付ける前記操作端末において、前記国籍に応じた前記入力画面を表示させる。これにより、チェックイン端末20において国籍に応じた個人情報を入手することができる。
【0103】
また、施設管理システム100は、前記入力画面において、前記国籍に応じた前記個人情報の入力項目を表示させる。これにより、国籍ごとに異なる入力項目を表示させることができる。
【0104】
なお、前記個人情報は、前記国籍に対応する法令で定められた情報である。これにより、国の法令(例えば個人情報保護法)で定められた個人情報を入手することができる。
【0105】
施設管理システム100において、前記施設は宿泊施設であり、前記操作端末は、宿泊施設に配置され、利用者の操作により宿泊施設の利用許可手続き又は宿泊施設の利用終了手続きを可能にする端末装置であってもよい。これにより、宿泊施設において外国在住者の個人情報を適切に入手することができる。
【0106】
また、施設管理システム100は、前記操作端末に提示される旅券に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する。これにより、外国在住者が所持する旅券に基づいて個人情報を入手することができる。
【0107】
なお、前記入力画面は、宿泊施設が管理する宿泊者情報を登録する登録画面(レジカード画面)であってもよい。これにより、利用者の国籍に応じたレジカードを表示することができる。
【0108】
また、施設管理システム100は、利用者の身分証情報を取得した場合に利用者の利用許可手続きを許可してもよい。すなわち、施設管理システム100は、旅券情報及び個人情報を適切に入手した場合に、宿泊施設の宿泊を許可してもよい。
【0109】
尚、上述の実施形態では、チェックイン手続きにおいて利用者の身分証情報の入力を受け付ける受付処理を行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、施設管理システム100は、前記チェックイン手続きが完了した後から前記チェックアウト手続きが行われるまでの宿泊期間中に、チェックイン端末20の制御部21が、利用者の旅券画像及び個人情報を取得してもよい。また、施設管理システム100は、前記チェックアウト手続きにおいて、制御部21が、利用者の旅券画像及び個人情報を取得してもよい。この場合、施設管理システム100は、前記チェックアウト手続きにおいて、予約管理データ121の旅券読取状況(図5参照)を参照して、旅券読取が行われていない利用者に対して、利用者の旅券画像及び個人情報の入力を受け付ける受付処理を行う。
【0110】
また、他の実施形態として、施設管理システム100では、表示処理部213は、操作画面において利用者により選択された言語が外国語である場合に、図12に示す操作画面D12(問い合わせ画面)を操作表示部23に表示させてもよい。また施設管理システム100、前記言語が外国語でない場合には、操作画面D12を表示せず、予約検索情報を取得する処理(図10のステップS20)を行ってもよい。
【0111】
また、他の実施形態として、施設管理システム100では、制御部21は、チェックイン手続きにおいて旅券画像を取得して国籍を特定した場合に、国籍に対応する言語に基づいて各操作画面に表示させてもよい。これにより、利用者が言語を選択する操作(図10のステップS13)を省略することができる。
【0112】
また、他の実施形態として、施設管理システム100では、予約情報に含まれる利用者の住所、又は、チェックイン端末20において入力される住所が外国の住所である場合に、利用者の身分証情報(旅券画像など)の入力を受け付ける受付処理を行ってもよい。
【0113】
また、上述の実施形態では、宿泊施設に適用される施設管理システム100を例示したが、本発明は宿泊施設以外の施設にも適用可能である。例えば、ゴルフ場などの娯楽施設におけるチェックイン手続きやチェックアウト手続き、映画館や美術館、或いは行政サービスなどを行う施設(本発明の施設の一例)などにおける入館退館手続き、空港における搭乗手続き、港で行われる乗船手続きなどにも適用可能である。
【0114】
また、上述の実施形態では、施設管理システム100が本発明の施設管理システムを構成するが、他の実施形態として、管理装置10単体が本発明の施設管理システムを構成してもよい。管理装置10単体が本発明の施設管理システムを構成する場合、管理装置10の制御部11が。本発明の取得処理部、判定処理部、及び表示処理部を備える。また、チェックイン端末20単体が本発明の施設管理システムを構成してもよい。
【0115】
[発明の付記]
以下、実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0116】
<付記1>
施設の利用者が外国在住者である場合に、操作端末において前記利用者の身分証の身分証情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記身分証情報に基づいて前記利用者の国籍を判定する判定処理部と、
前記判定処理部により判定される前記国籍に基づいて個人情報の入力画面を表示させる表示処理部と、
を備える施設管理システム。
【0117】
<付記2>
前記取得処理部は、前記操作端末に提示される前記身分証の画像に基づいて、前記身分証情報を取得し、
前記判定処理部は、前記身分証情報に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する、
付記1に記載の施設管理システム。
<付記3>
前記表示処理部は、前記施設の利用許可手続きの操作を受け付ける前記操作端末において、前記国籍に応じた前記入力画面を表示させる、
付記1又は2に記載の施設管理システム。
【0118】
<付記4>
前記表示処理部は、前記入力画面において、前記国籍に応じた前記個人情報の入力項目を表示させる、
付記3に記載の施設管理システム。
【0119】
<付記5>
前記個人情報は、前記国籍に対応する法令で定められた情報である、
付記4に記載の施設管理システム。
【0120】
<付記6>
前記施設は宿泊施設であり、
前記操作端末は、前記宿泊施設に配置され、前記利用者の操作により前記宿泊施設の利用許可手続き又は前記宿泊施設の利用終了手続きを可能にする端末装置である、
付記1~5のいずれかに記載の施設管理システム。
【0121】
<付記7>
前記判定処理部は、前記操作端末に提示される旅券に含まれる国籍情報に基づいて、前記利用者の国籍を判定する、
付記6に記載の施設管理システム。
【0122】
<付記8>
前記入力画面は、前記宿泊施設が管理する宿泊者情報を登録する登録画面である、
付記6又は7に記載の施設管理システム。
【0123】
<付記9>
前記利用者の前記身分証情報を取得した場合に前記利用者の前記利用許可手続きを許可する、
付記6~8のいずれかに記載の施設管理システム。
【符号の説明】
【0124】
100 :施設管理システム
10 :管理装置
20 :チェックイン端末
30 :利用者端末
21 :制御部
22 :記憶部
102 :予約番号
111 :予約処理部
112 :予約情報取得部
113 :更新処理部
121 :予約管理データ
122 :国別個人情報リスト
211 :受付処理部
212 :在外者判定処理部
213 :表示処理部
214 :国籍判定処理部
215 :認証処理部
216 :決済処理部
図1
図2
図3
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図5
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図10
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