(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090214
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法および経路案内システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205955
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 延予
(72)【発明者】
【氏名】宮田 恵司
(72)【発明者】
【氏名】税田 淑貴
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 誠
(72)【発明者】
【氏名】大田 桂一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC17
5L050CC17
(57)【要約】
【課題】複数の経由地を巡回する経路を混雑度に応じて適切に変更すること。
【解決手段】管理装置は、複数の予定経由地と予定時間とを少なくとも含む予定ルートに関する予定ルート情報を複数の端末装置のそれぞれから取得するルート情報取得部と、端末装置の現在の位置情報と時刻情報とを複数の端末装置のそれぞれから取得する位置情報取得部と、予定ルート情報と、端末装置の現在の位置情報と時刻情報とに基づいて、各端末装置が予定ルートから離脱したか否かを判定する離脱判定部と、離脱判定部により端末装置が予定ルートを離脱したと判定された場合、あらかじめ記憶されている経由地情報から端末装置の移動方向にある離脱経由地を予測し、予定ルートを変更した変更予定ルートを生成する経由地予測部と、予定ルートと、変更予定ルートとに基づいて、離脱経由地における混雑度を予測する混雑度予測部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の予定経由地と予定時間とを少なくとも含む予定ルートに関する予定ルート情報を複数の端末装置のそれぞれから取得するルート情報取得部と、
前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とを複数の前記端末装置のそれぞれから取得する位置情報取得部と、
前記予定ルート情報と、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とに基づいて、各端末装置が前記予定ルートから離脱したか否かを判定する離脱判定部と、
前記離脱判定部により前記端末装置が前記予定ルートを離脱したと判定された場合、あらかじめ記憶されている経由地情報から前記端末装置の移動方向にある離脱経由地を予測し、前記予定ルートを変更した変更予定ルートを生成する経由地予測部と、
前記予定ルートと、前記変更予定ルートとに基づいて、前記離脱経由地における混雑度を予測する混雑度予測部と、
を備える、管理装置。
【請求項2】
前記混雑度予測部は、離脱したと判定されない前記端末装置それぞれの前記予定ルートと、離脱したと判定された前記端末装置それぞれの前記変更予定ルートに基づいて、離脱したと判定されたいずれか一の前記端末装置の前記離脱経由地を含む前記予定経由地の到着予想時刻における混雑度を予測する、
請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記予定ルートに含まれない経由地を推薦する経由地推薦部を、さらに備え、
前記経由地推薦部は、前記端末装置から推薦経由地要求信号を受信した場合に、前記混雑度予測部が予測した、前記離脱経由地を含む前記予定経由地の混雑度と、ユーザの位置情報と、前記推薦経由地要求信号に含まれる推薦経由地の種類とに基づいて、新たな経由地を決定して推薦する、
請求項1または2に記載の管理装置。
【請求項4】
複数の予定経由地と予定時間とを少なくとも含む予定ルートに関する予定ルート情報を複数の端末装置のそれぞれから取得するステップと、
前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とを複数の前記端末装置のそれぞれから取得するステップと、
前記予定ルート情報と、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とに基づいて、各端末装置が前記予定ルートから離脱したか否かを判定するステップと、
前記端末装置が前記予定ルートを離脱したと判定された場合、あらかじめ記憶されている経由地情報から前記端末装置の移動方向にある離脱経由地を予測し、前記予定ルートを変更した変更予定ルートを生成するステップと、
前記予定ルートと、前記変更予定ルートとに基づいて、前記離脱経由地における混雑度を予測するステップと、
を含む、管理方法。
【請求項5】
請求項1に記載の管理装置と、
前記管理装置と通信を行う前記端末装置と、
を含み、
前記管理装置は、前記端末装置のそれぞれの現在の位置情報と、前記離脱経由地を含む前記予定経由地について到着予想時刻における予測された混雑度に関する混雑情報を前記端末装置に送信し、
前記端末装置は、
前記管理装置から前記混雑情報を取得する混雑情報取得部と、
前記混雑情報取得部が取得した前記混雑情報を地図情報に対応付けて表示部に表示させる表示制御部と、を備える、
経路案内システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法および経路案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが設定した目的地まで案内するナビゲーション装置が知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの要望に基づいて、複数の経由地を巡回可能な経路を案内する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術は、あらかじめ設定された経由地を巡回するための経路を設定しているが、あらかじめ設定されていない予定外の経由地への移動を考慮していない。例えば、展示会やテーマパーク等でイベントやアトラクション等が行われる場所である経由地を案内する場合に、経由地の混雑度によっては、あらかじめ設定されていない経由地に移動するように経路を変更することが好ましいこともあり得る。
【0005】
本発明は、複数の経由地を巡回する経路を予定外の行動による混雑度の予測に基づいて適切に変更することのできる管理装置、管理方法および経路案内システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の管理装置は、複数の予定経由地と予定時間とを少なくとも含む予定ルートに関する予定ルート情報を複数の端末装置のそれぞれから取得するルート情報取得部と、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とを複数の前記端末装置のそれぞれから取得する位置情報取得部と、前記予定ルート情報と、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とに基づいて、各端末装置が前記予定ルートから離脱したか否かを判定する離脱判定部と、前記離脱判定部により前記端末装置が前記予定ルートを離脱したと判定された場合、あらかじめ記憶されている経由地情報から前記端末装置の移動方向にある離脱経由地を予測し、前記予定ルートを変更した変更予定ルートを生成する経由地予測部と、前記予定ルートと、前記変更予定ルートとに基づいて、前記離脱経由地における混雑度を予測する混雑度予測部と、を備える。
【0007】
本発明の管理方法は、複数の予定経由地と予定時間とを少なくとも含む予定ルートに関する予定ルート情報を複数の端末装置のそれぞれから取得するステップと、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とを複数の前記端末装置のそれぞれから取得するステップと、前記予定ルート情報と、前記端末装置の現在の位置情報と時刻情報とに基づいて、各端末装置が前記予定ルートから離脱したか否かを判定するステップと、前記端末装置が前記予定ルートを離脱したと判定された場合、あらかじめ記憶されている経由地情報から前記端末装置の移動方向にある離脱経由地を予測し、前記予定ルートを変更した変更予定ルートを生成するステップと、前記予定ルートと、前記変更予定ルートとに基づいて、前記離脱経由地における混雑度を予測するステップと、を含む。
【0008】
本発明の経路案内システムは、本発明の管理装置と、前記管理装置と通信を行う前記端末装置と、を含み、前記管理装置は、前記端末装置のそれぞれの現在の位置情報と、前記離脱経由地を含む前記予定経由地について到着予想時刻における予測された混雑度に関する混雑情報を前記端末装置に送信し、前記端末装置は、前記管理装置から前記混雑情報を取得する混雑情報取得部と、前記混雑情報取得部が取得した前記混雑情報を地図情報に対応付けて表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の経由地を巡回する経路を混雑度に応じて適切に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る経路案内システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る管理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る管理装置の処理内容を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る端末装置の処理内容を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る入力画面を説明するための図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る複数のルートを提案する方法を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る混雑情報を表示させる方法を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係る第1ルート変更画面を説明するための図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係る第2ルート変更画面を説明するための図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る管理装置の処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
[第1実施形態]
(経路案内システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る経路案内システムの構成例について説明する。
図1は、第1実施形態に係る経路案内システムの構成例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、経路案内システム1は、管理装置10と、端末装置12-1から端末装置12-n(nは2以上の整数)と、を含む。端末装置12-1から端末装置12-nを端末装置12と総称することもある。すなわち、経路案内システム1は、1台の管理装置10と、複数の端末装置12と、を含む。
【0014】
管理装置10と、端末装置12-1から端末装置12-nとは、ネットワークNを介して、通信可能に接続されている。ネットワークNは、例えば、インターネット網であるが、これに限定されない。
【0015】
管理装置10は、例えば、管理室等に設置されているコンピュータ等の情報処理装置である。端末装置12-1から端末装置12-nは、ユーザにより使用される携帯型の端末装置である。携帯型の端末装置としては、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話等が例示されるが、これらに限定されない。
【0016】
経路案内システム1は、例えば、展示会が開催されている会場やテーマパーク等に適用される。経路案内システム1は、複数の他のユーザの経由地と到着予想時刻と予測滞在時間とに基づいて、各経由地の混雑度を予測する。経路案内システム1は、予測した各経由地の混雑度の予測結果に基づいて、複数のユーザそれぞれが各経由地を巡回する予定の予定ルートを決定する。予定ルートには、巡回する予定経由地の順番と、経由地の到着予想時刻や予測滞在時間などの予定時間が含まれる。
【0017】
経路案内システム1は、管理装置10により端末装置12-1から端末装置12-nの現在の位置情報を取得して、予定ルートから離脱しているか否かを判定する。経路案内システム1は、複数のユーザそれぞれの予定ルートと、予定ルートから離脱しているか否かの判定結果に基づいて、各経由地の混雑度を予測して、複数のユーザのそれぞれに提供する。
【0018】
(管理装置)
図2を用いて、第1実施形態に係る管理装置の構成例について説明する。
図2は、第1実施形態に係る管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0019】
図2に示すように、管理装置10は、通信部20と、記憶部22と、制御部24と、を備える。
【0020】
通信部20は、管理装置10と、外部装置との間の通信を実行する。通信部20は、例えば、管理装置10と、端末装置12との間の通信を実行する。
【0021】
記憶部22は、経由地や端末装置の予定ルートなど各種の情報を記憶する。記憶部22は、制御部24の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0022】
制御部24は、管理装置10の各部を制御する。制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の情報処理装置と、RAMまたはROM等の記憶装置とを有する。制御部24は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部24は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0023】
制御部24は、位置情報取得部30と、ルート情報取得部32と、通過ルート生成部34と、離脱判定部36と、経由地予測部38と、混雑度予測部40と、経由地推薦部42と、を備える。
【0024】
位置情報取得部30は、通信部20を介して、複数の端末装置12の現在の位置を示す位置情報と時刻情報とを端末装置12のそれぞれから取得する。位置情報取得部30は、例えば、所定間隔(例えば、10秒)ごとに複数の端末装置12の現在の位置を示す位置情報と時刻情報とを端末装置12のそれぞれから取得する。所定間隔は、任意に設定されてよい。
【0025】
ルート情報取得部32は、通信部20を介して、複数の端末装置のそれぞれのユーザが入力した予定経由地と予定滞在時間とに基づいて生成されたユーザが移動する予定の予定ルートに関する予定ルート情報を端末装置12のそれぞれから取得する。ルート情報取得部32は、例えば、端末装置12がユーザから予定ルートを変更する操作を受け付けた場合に、新たな予定ルートに関する予定ルート情報を取得する。
【0026】
通過ルート生成部34は、位置情報取得部30が取得した位置情報と時刻情報とに基づいて、ユーザのそれぞれが現在までに通過した通過ルートに関する通過ルート情報を生成する。
【0027】
離脱判定部36は、ユーザが予定ルートを離脱したか否かを判定する。離脱判定部36は、例えば、ルート情報取得部32が取得した予定ルート情報と、通過ルート生成部34が生成した通過ルート情報とに基づいて、ユーザが予定ルートを離脱したか否かを判定する。離脱判定部36は、例えば、ユーザが予定経由地以外の経由地の方向に向かって所定時間以上移動している場合に、予定ルートを離脱したと判定する。離脱判定部36は、ユーザが予定ルートから外れた離脱経由地に向かっていると判定された場合、予定ルートを離脱したと判定する。
【0028】
経由地予測部38は、離脱判定部36により予定ルートを離脱したと判定されたユーザが向かっている離脱経由地を予測し、予定ルートを変更した変更予定ルートを生成する。経由地予測部38は、例えば、予定ルートを離脱したと判定されたユーザの移動方向の先に存在する経由地をユーザが向かっている離脱経由地であると判定する。
【0029】
混雑度予測部40は、離脱経由地を含む予定経由地の混雑度を予測する。混雑度予測部40は、例えば、離脱したと判定されていないユーザの端末装置それぞれの予定ルートと、離脱したと判定されたユーザの端末装置それぞれの変更予定ルートに基づいて、離脱したと判定されたユーザのいずれかの端末装置が離脱経由地を含む予定経由地に到着する到着予想時刻における予定経由地の混雑度を予測する。混雑度予測部40は、予定経由地の混雑度に関する混雑情報を生成する。
【0030】
混雑度予測部40は、例えば、ルート情報取得部32が新たな予定ルートに関する予定ルート情報を取得した場合には、新たな予定ルートに基づいて、混雑度の予測結果を更新してもよい。混雑度予測部40は、混雑度の予測結果を更新することで、混雑度の予測結果の確度を向上させることができる。
【0031】
経由地推薦部42は、予定ルートに含まれない新たな経由地を推薦する。経由地推薦部42は、例えば、端末装置12から推薦経由地要求信号を受信した場合に、混雑度予測部40が予測した、離脱経由地を含む予定経由地の混雑度と、ユーザの位置情報と、推薦経由地要求信号に含まれる推薦経由地の種類とに基づいて、新たな経由地を決定して推薦する。
【0032】
(端末装置)
図3を用いて、第1実施形態に係る端末装置の構成例について説明する。
図3は、第1実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、端末装置12は、入力部50と、表示部52と、音声出力部54と、記憶部56と、通信部58と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部60と、制御部62と、を備える。
【0034】
入力部50は、端末装置12に対する各種の操作を受け付ける。入力部50は、スイッチ、ボタン、タッチパネル等で実現される。
【0035】
表示部52は、各種の画像を表示する。表示部52は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイである。
【0036】
音声出力部54は、各種の音声を出力するスピーカである。
【0037】
記憶部56は、各種の情報を記憶している。記憶部56は、制御部62の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部56は、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置、HDD等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0038】
通信部58は、端末装置12と、外部装置との間の通信を実行する通信インターフェースである。通信部58は、例えば、端末装置12と、管理装置10との間の通信を実行する。
【0039】
GNSS受信部60は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機等で構成される。GNSS受信部60は、受信したGNSS信号を位置検出部74へ出力する。
【0040】
制御部62は、端末装置12の各部を制御する。制御部62は、例えば、CPUやMPU等の情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部62は、端末装置12の動作を制御するプログラムを実行する。制御部62は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部62は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0041】
制御部62は、入力情報取得部70と、予定ルート生成部72と、位置検出部74と、混雑情報取得部76と、表示制御部78と、を備える。
【0042】
入力情報取得部70は、ユーザが入力部50に入力した各種の入力情報を取得する。入力情報取得部70は、例えば、経由する予定の予定経由地を設定するための入力情報を取得する。入力情報取得部70の詳細は、後述する。
【0043】
予定ルート生成部72は、入力情報取得部70が取得した入力情報に基づいて、ユーザが予定経由地を巡回するための予定ルートを生成する。予定ルート生成部72の詳細は、後述する。
【0044】
位置検出部74は、端末装置12の位置を検出する。位置検出部74は、GNSS受信部60が受信したGNSS信号に基づいて、端末装置12の位置を検出する。位置検出部74は、例えば、GNSS信号に基づいて、端末装置12のグローバル座標を算出する。
【0045】
混雑情報取得部76は、通信部58を介して、管理装置10から混雑情報を取得する。
【0046】
表示制御部78は、各種の映像を表示部52に表示させる。表示制御部78は、例えば、ユーザからの要望を受け付けるための入力画面や、混雑情報を表示部52に表示させる。表示制御部78の詳細は、後述する。
【0047】
(管理装置の処理内容)
図4を用いて、第1実施形態に係る管理装置の処理内容について説明する。
図4は、第1実施形態に係る管理装置の処理内容を示すフローチャートである。
【0048】
位置情報取得部30は、通信部20を介して、複数の端末装置12のそれぞれから位置情報を取得する(ステップS10)。そして、ステップS12に進む。
【0049】
ルート情報取得部32は、通信部20を介して、複数の端末装置12のそれぞれからユーザが移動する予定ルートに関する予定ルート情報を取得する(ステップS12)。そして、ステップS14に進む。
【0050】
通過ルート生成部34は、位置情報取得部30が取得した位置情報に基づいて、複数の端末装置12のユーザのそれぞれが通過した通過ルートに関する通過ルート情報を生成する(ステップS14)。そして、ステップS16にすすむ。
【0051】
離脱判定部36は、ルート情報取得部32が取得した予定ルート情報と、通過ルート生成部34が生成した通過ルート情報とに基づいて、予定ルートを離脱したか否かを判定する(ステップS16)。予定ルートを離脱したと判定された場合(ステップS16;Yes)、ステップS18に進む。予定ルートを離脱したと判定されない場合(ステップS16;No)、ステップS24に進む。
【0052】
ステップS16でYesと判定された場合、経由地予測部38は、予定ルートから離脱したユーザが向かっている離脱経由地を予測し、変更予定ルートを生成する(ステップS18)。そして、ステップS20に進む。
【0053】
混雑度予測部40は、複数の端末装置12のユーザのそれぞれの離脱経由地を含む予定経由地の混雑度を予測する(ステップS20)。混雑度予測部40は、混雑度の予測結果に関する混雑情報を生成する。そして、ステップS22に進む。
【0054】
混雑度予測部40は、通信部20を介して、混雑情報を端末装置12に送信する(ステップS22)。そして、ステップS24に進む。
【0055】
制御部24は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS24)。制御部24は、処理を終了する操作を受け付けた場合や、電源をオフにする操作を受け付けた場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS24;Yes)、
図4の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS24;No)、ステップS10に進む。
【0056】
(端末装置の処理内容)
図5を用いて、第1実施形態に係る端末装置の処理内容について説明する。
図5は、第1実施形態に係る端末装置の処理内容を示すフローチャートである。
【0057】
表示制御部78は、入力画面を表示部52に表示させる(ステップS30)。
図6は、第1実施形態に係る入力画面を説明するための図である。
図6に示すように、入力画面100は、月日入力ボックス101と、時間入力ボックス102と、場所入力ボックス103と、経由地入力ボックス104と、混雑回避ボタン105と、参加優先ボタン106と、を含む。入力画面100は、施設等を訪れる日程や経由地を含む要望情報をユーザが入力するための入力画面である。経由地入力ボックス104と、混雑回避ボタン105と、参加優先ボタン106とは、参加を要望する複数の経由地の優先順位ごとに設けられる。
図6に示す例では、第1優先から第3優先の3つが含まれているが、本開示はこれに限定されない。
【0058】
入力情報取得部70は、入力画面100に入力された要望情報を取得する(ステップS32)。ユーザは、月日入力ボックス101に施設等を訪れる予定の月日を入力する。ユーザは、時間入力ボックス102に施設等を訪れる予定の時間を入力する。ユーザは、場所入力ボックス103に訪れる予定の施設名等を入力する。ユーザは、経由地入力ボックス104に訪れた施設等で訪れる予定経由地を入力する。ユーザは、混雑している場合に参加を後回しにする予定経由地には、混雑回避ボタン105を押下する。ユーザは、混雑している場合でも参加を優先する予定経由地には、参加優先ボタン106を押下する。第1優先において、経由地入力ボックス104には「アトラクションA」が入力され、混雑回避ボタン105が押下されている。第2優先において、経由地入力ボックス104には「アトラクションB」が入力され、参加優先ボタン106が押下されている。第3優先において、経由地入力ボックス104には「アトラクションC」が入力され、混雑回避ボタン105が押下されている。入力情報取得部70は、入力画面100の月日入力ボックス101と、時間入力ボックス102と、場所入力ボックス103と、経由地入力ボックス104と、混雑回避ボタン105と、参加優先ボタン106に入力された情報を要望情報として取得する。
【0059】
予定ルート生成部72は、入力情報取得部70が取得した要望情報に基づいて、施設等で各予定経由地を巡回するための予定ルートを生成する(ステップS34)。予定ルート生成部72は、生成した予定ルートをユーザに提案する。予定ルート生成部72は、予定ルートを複数生成する場合には、生成した複数の予定ルートをユーザに提案する。
図7は、第1実施形態に係る複数のルートを提案する方法を説明するための図である。表示制御部78は、予定ルート生成部72が複数の予定ルートを生成した場合には、予定ルートの検索結果を示す提案画面200を表示部52に表示させる。提案画面200は、第1経路提案ボックス201と、第2経路提案ボックス202と、を含む。第1経路提案ボックス201は、アトラクションA、アトラクションB、アトラクションCの順に巡回する第1経路が提案されている。第2経路提案ボックス202は。アトラクションB、アトラクションA、アトラクションCの順に巡回する第2経路が提案されている。ユーザは、例えば、第1経路と第2経路とうちの所望の経路を選択することができる。予定ルート生成部72が生成する予定ルートは、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。予定ルート生成部72が予定ルートを生成すると、表示制御部78は、各予定経由地を案内するためのナビゲーション画面を表示部52に表示させる。
【0060】
予定ルート生成部72は、通信部58を介して、ユーザにより選択された予定ルートに関する予定ルート情報を管理装置10に送信する(ステップS36)。そして、ステップS38に進む。
【0061】
混雑情報取得部76は、通信部58を介して、管理装置10から混雑情報を取得する(ステップS38)。そして、ステップS40に進む。
【0062】
表示制御部78は、混雑情報取得部76が取得した混雑情報を表示部52に表示させる(ステップS40)。
図8は、第1実施形態に係る混雑情報を表示させる方法を説明するための図である。混雑情報表示画面300は、ユーザアイコンUI1と、ユーザアイコンUI2と、ユーザアイコンUI3と、アトラクションアイコン301と、アトラクションアイコン302と、アトラクションアイコン303と、休憩地アイコン304と、休憩地アイコン305と、破線アイコン306と、矢印アイコン307と、吹き出しアイコン308と、ルート変更ボタン310と、休憩ボタン320と、を含む。例えば、ユーザが入力部50を操作することで、混雑情報表示画面300と、各予定経由地を案内するためのナビゲーション画面とが切り替え可能であってもよい。
【0063】
ユーザアイコンUI1は、端末装置12のユーザの現在位置を示すアイコンである。ユーザアイコンUI2は、予定ルートに従って移動しているユーザの現在位置を示すアイコンである、ユーザアイコンUI2は、例えば、白丸で示される。ユーザアイコンUI3は、予定ルートから離脱したと判定されたユーザの現在位置を示すアイコンである。ユーザアイコンUI3は、例えば、黒丸で示される。ユーザアイコンUI2と、ユーザアイコンUI3とは、対応するユーザの位置情報に応じて変動する。
【0064】
アトラクションアイコン301は、アトラクションAの位置を示すアイコンである。アトラクションアイコン302は、アトラクションBの位置を示すアイコンである。アトラクションアイコン303は、アトラクションCの位置を示すアイコンである。休憩地アイコン304と、休憩地アイコン305とは、予定ルートを離脱したユーザが向かうと予想される離脱経由地の位置を示す。休憩地アイコン304は、カフェの位置を示すアイコンである。休憩地アイコン305は、トイレの位置を示すアイコンである。
【0065】
破線アイコン306と、矢印アイコン307と、吹き出しアイコン308とは、ユーザアイコンUI3に付されている。破線アイコン306は、予定ルートを離脱したユーザの現在までの移動の軌跡を示している。矢印アイコン307は、予定ルートを離脱したユーザの進行方向を示している。吹き出しアイコン308は、予定ルートを離脱したユーザが向かっている離脱経由地の種別を示している。吹き出しアイコン308は、例えば、「休憩地」、「カフェ」等を示す。破線アイコン306と、矢印アイコン307と、吹き出しアイコン308とは、ユーザアイコンUI3に対応するユーザの位置情報に応じて変動する。
【0066】
ユーザは、混雑情報表示画面300を確認することで、各ユーザの移動状況や、各施設の混雑度合いを知ることができる。ユーザは、混雑情報表示画面300を確認し、当初の経路を変更したいと考えた場合には、ルート変更ボタン310を押下することで予定ルートを変更することができる。ユーザは、混雑情報表示画面300を確認し、休憩したいと考えた場合には、休憩ボタン320を押下することで休憩地に案内してもらうことができる。
【0067】
制御部62は、予定ルートを変更するか否かを判定する(ステップS42)。具体的には、制御部62は、ルート変更ボタン310が押下された場合に、予定ルートを変更すると判定する。予定ルートを変更すると判定された場合(ステップS42;Yes)、ステップS34に進む。この場合、ユーザは、再度、予定ルートを選択する。予定ルートを変更すると判定されない場合(ステップS42;No)、ステップS44に進む。
【0068】
制御部62は、ユーザが休憩するか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、制御部62は、休憩ボタン320が押下された場合に、ユーザが休憩すると判定する。ユーザが休憩すると判定されない場合(ステップS44;No)、ステップS46に進む。ユーザが休憩すると判定された場合(ステップS44;Yes)、ステップS50に進む。
【0069】
ステップS44でNoと判定された場合、制御部62は、ユーザの次の目的地が混雑しているか否かを判定する(ステップS46)。具体的には、制御部62は、例えば、管理装置10の混雑度予測部40により目的地が所定以上混雑していると予測された場合に、混雑していると判定する。例えば、制御部62は、アトラクションAを体験するために1時間以上並ぶ必要があると予測された場合に、混雑していると判定する。所定時間は、任意に設定されてよい。目的地が混雑していると判定された場合(ステップS46;Yes)、ステップS48に進む。目的地が混雑していると判定されない場合(ステップS46;No)、ステップS52に進む。
【0070】
ステップS46でYesと判定された場合、表示制御部78は、第1ルート変更画面を表示部52に表示させる(ステップS48)。図示しないが、表示と同時に報知音やバイブレーションにより提案があることをユーザに通知してもよい。
図9は、第1実施形態に係る第1ルート変更画面を説明するための図である。第1ルート変更画面400は、混雑予報ボックス401と、提案ボックス402と、提案ボックス403と、提案ボックス404と、を含む。
【0071】
混雑予報ボックス401は、対象の経由地の混雑予報であることを示す。
図9に示す例では、アトラクションアイコン301を表示することで、アトラクションAの混雑予報であることが示されている。
【0072】
提案ボックス402から提案ボックス404は、予定ルートの変更の提案内容を示す。提案ボックス402は、次の目的地をアトラクションAからアトラクションBに変更することを提案している。提案ボックス403は、次の目的地をアトラクションAからカフェに変更することを提案している。提案ボックス404は、次の目的地を変更しないことを提案している。ユーザは、提案ボックス402から提案ボックス404のうちの所望の提案を選択することができる。
【0073】
ステップS44でYesと判定された場合、表示制御部78は、第2ルート変更画面を表示部52に表示させる(ステップS50)。
図10は、第1実施形態に係る第2ルート変更画面を説明するための図である。第2ルート変更画面500は、混雑予報ボックス501と、提案ボックス502と、提案ボックス503と、提案ボックス504と、を含む。
【0074】
混雑予報ボックス501は、対象の経由地の混雑予報であることを示す。
図10に示す例では、休憩所の混雑予報であることが示されている。
【0075】
提案ボックス502から提案ボックス504は、休憩の提案内容を示す。提案ボックス502は、空いている休憩所を探すことを提案している。提案ボックス503は、近くの休憩所で休むことを提案している。提案ボックス504は、目的地を変更しないことを提案している。ユーザは、提案ボックス502から提案ボックス504のうちの所望の提案を選択することができる。
【0076】
ステップS46でNoと判定された場合、制御部62は、休憩所が混雑しているか否かを判定する(ステップS52)。具体的には、制御部62は、例えば、管理装置10の混雑度予測部40により休憩所が所定以上混雑していると予測された場合に、混雑していると判定する。休憩所が混雑していると判定された場合(ステップS52;Yes)、ステップS54に進む。休憩所が混雑していると判定されない場合(ステップS52;No)、ステップS38に進む。
【0077】
ステップS52でYesと判定された場合、表示制御部78は、第2ルート変更画面を表示部52に表示させる(ステップS54)。具体的な処理は、ステップS50と同じなので説明を省略する。
【0078】
制御部62は、予定ルートを変更するか否かを判定する(ステップS56)。具体的には、制御部62は、
図9に示す提案ボックス402または提案ボックス403の提案や、
図10に示す提案ボックス502または提案ボックス503の提案が選択された場合に、予定ルートを変更すると判定する。制御部62は、
図9に示す提案ボックス404の提案や、
図10に示す提案ボックス505の提案が選択された場合に、予定ルートを変更しないと判定する。予定ルートを変更すると判定された場合(ステップS56;Yes)、ステップS58に進む。予定ルートを変更すると判定されない場合(ステップS56;No)、ステップS60に進む。
【0079】
ステップS56でYesと判定された場合、予定ルート生成部72は、ユーザにより選択された提案に応じた予定ルートを生成する(ステップS58)。そして、ステップS60に進む。
【0080】
制御部62は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS60)。制御部62は、例えば、ユーザが全ての予定経由地を巡回した場合や、電源をオフにする操作を受け付けた場合等に処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS60;Yes)、
図5の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS60;No)、ステップS36に進む。
【0081】
上述のとおり、第1実施形態は、イベント会場等で経由する予定の予定経由地の混雑度を、予定ルートから離脱したユーザが向かう離脱経由地に関する情報を含めて予測する。これにより、第1実施形態は、複数の予定経由地を巡回する経路を混雑度に応じて適切に変更することができる。
【0082】
[第2実施形態]
図11を用いて、第2実施形態に係る管理装置の処理内容について説明する。
図11は、第2実施形態に係る管理装置の処理内容を示すフローチャートである。
【0083】
図11に示す処理は、管理装置10が端末装置12から推薦経由地要求信号を受信した場合に、新たな経由地を推薦する処理を示す。第2実施形態に係る管理装置の構成は、
図2に示す管理装置10の構成と同じなので、説明を省略する。
【0084】
経由地推薦部42は、端末装置12から推薦経由地要求信号を受信したか否かを判定する(ステップS70)。推薦経由地要求信号は、端末装置12のユーザが入力部50に推薦経由地要求操作を入力することで、端末装置12から送信される。端末装置12のユーザは、例えば、混雑情報表示画面300を確認した後、入力部50に推薦経由地要求操作を入力すると、端末装置12から管理装置10に向けて推薦経由地要求信号が送信される。この場合、例えば、混雑情報表示画面300に推薦経由地要求ボタンが表示され、推薦経由地要求ボタンが押下された場合に、推薦経由地要求信号が送信されるようにしてもよい。例えば、推薦経由地要求ボタンは、
図8のルート変更ボタン310と、休憩ボタン320である。推薦経由地要求信号を受信したと判定された場合(ステップS70;Yes)、ステップS72に進む。推薦経由地要求信号を受信したと判定されない場合(ステップS70;No)、
図11の処理を終了する。
【0085】
ステップS70でYesと判定された場合、経由地推薦部42は、端末装置12のユーザに推薦する経由地を決定する(ステップS72)。経由地推薦部42は、例えば、混雑情報に基づいて、予め設定した混雑度よりも小さい経由地を推薦する経由地として決定する。そして、ステップS74に進む。
【0086】
経由地推薦部42は、通信部58を介して、端末装置12のユーザに決定した経由地を推薦する(ステップS74)。そして、
図11の処理を終了する。
【0087】
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0088】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0089】
1 経路案内システム
10 管理装置
12 端末装置
20,58 通信部
22,56 記憶部
24,62 制御部
30 位置情報取得部
32 ルート情報取得部
34 通過ルート生成部
36 離脱判定部
38 経由地予測部
40 混雑度予測部
42 経由地推薦部
50 入力部
52 表示部
54 音声出力部
60 GNSS受信部
70 入力情報取得部
72 予定ルート生成部
74 位置検出部
76 混雑情報取得部
78 表示制御部