(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090224
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】管路図作成支援装置、管路工事施工情報管理装置、管路図作成支援システム、管路図作成支援システム制御方法及び管路図作成支援システム制御用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/12 20200101AFI20240627BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20240627BHJP
G06F 30/18 20200101ALI20240627BHJP
【FI】
G06F30/12
G06Q50/08
G06F30/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205971
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(74)【代理人】
【識別番号】100196623
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 計介
(72)【発明者】
【氏名】山下 彰
(72)【発明者】
【氏名】辻 研吾
(72)【発明者】
【氏名】石田 洋輔
【テーマコード(参考)】
5B146
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B146AA01
5B146AA03
5B146CA01
5B146DC06
5B146DE03
5B146DE12
5B146DG01
5B146DG06
5B146EC01
5B146FA05
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】管路図の作成を支援する管路図作成支援装置において、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な構成を実現する。
【解決手段】管路図の作成を支援する管路図作成支援装置1は、グリッド状の入力領域Rまたは前記管路図が作成される管路図表示領域を表示する表示部11と、入力領域に対して入力操作された領域を選択する領域選択部12と、領域選択部12によって選択された複数の領域に基づいて、管路図表示領域に管路図を作成する管路図作成部13と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管路図の作成を支援する管路図作成支援装置であって、
グリッド状の入力領域または前記管路図が作成される管路図表示領域を表示する表示部と、
前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択部と、
前記領域選択部によって選択された複数の領域に基づいて、前記管路図表示領域に管路図を作成する管路図作成部と、
を有する、
管路図作成支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の管路図作成支援装置において、
前記管路図作成部は、前記領域選択部によって選択された隣り合う領域の位置関係に応じて、管路図を作成するように構成されている、
管路図作成支援装置。
【請求項3】
請求項1に記載の管路図作成支援装置において、
前記領域選択部は、前記入力領域において既に選択されている領域と隣接する領域のみを選択可能に構成されている、
管路図作成支援装置。
【請求項4】
請求項1に記載の管路図作成支援装置において、
前記管路図作成部によって前記管路図表示領域に作成された前記管路図を、前記管路図表示領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部をさらに有する、
管路図作成支援装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の管路図作成支援装置を有する管路工事施工情報管理装置であって、
管路工事の施工情報を取得する施工情報取得部と、
前記管路図作成支援装置によって作成された管路図における管路の位置に対し、前記施工情報取得部によって取得された施工情報を紐づける施工情報処理部と、
前記管路図を表示するとともに、前記管路図における前記管路の位置を指定することにより、前記位置に紐づけられた前記施工情報を表示する施工情報表示部と、
を有する、
管路工事施工情報管理装置。
【請求項6】
支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムであって、
前記演算端末は、
グリッド状の入力領域を表示する表示部と、
前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択部と、
前記領域選択部によって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成部と、
前記部分管路図作成部によって作成された部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力する端末出力部と、
を有し、
前記支援サーバは、
前記部分管路図情報を前記演算端末から取得する部分管路図情報取得部と、
前記部分管路図情報取得部によって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成部と、
前記全体管路図作成部によって作成された前記全体管路図を全体管路図情報として記憶する記憶部と、
を有する、
管路図作成支援システム。
【請求項7】
請求項6に記載の管路図作成支援システムにおいて、
前記支援サーバは、
前記全体管路図作成部で作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記演算端末に出力する支援サーバ出力部をさらに有し、
前記演算端末は、
前記全体管路図情報の少なくとも一部を前記支援サーバから取得する全体管路図情報取得部をさらに有し、
前記演算端末の前記表示部は、前記全体管路図情報取得部によって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する、
管路図作成支援システム。
【請求項8】
請求項7に記載の管路図作成支援システムにおいて、
前記演算端末は、
前記部分管路図作成部によって作成された前記部分管路図または前記支援サーバの前記全体管路図情報取得部によって取得された前記全体管路図情報に含まれる前記全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部をさらに有し、
前記演算端末の端末出力部は、前記管路図修正部によって修正された部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力する、
管路図作成支援システム。
【請求項9】
支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムを制御する方法であって、
前記演算端末の表示部に、グリッド状の入力領域を表示するグリッド表示ステップと、
前記演算端末の表示部に表示された前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択ステップと、
前記演算端末が、前記領域選択ステップによって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成ステップと、
前記演算端末が、前記部分管路図作成ステップで作成された前記部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力する部分管路図情報出力ステップと、
前記支援サーバが、前記部分管路図情報を前記演算端末から取得する部分管路図情報取得ステップと、
前記支援サーバが、前記部分管路図情報取得ステップによって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成ステップと、
を有する、
管路図作成支援システム制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の管路図作成支援システム制御方法において、
前記支援サーバが、前記全体管路図作成ステップで作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記演算端末に出力する全体管路図情報出力ステップと、
前記演算端末が、前記全体管路図情報の少なくとも一部を前記支援サーバから取得する全体管路図情報取得ステップと、
前記演算端末の前記表示部が、前記全体管路図情報取得ステップによって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する全体管路図情報表示ステップと、
をさらに有する、
管路図作成支援システム制御方法。
【請求項11】
請求項10に記載の管路図作成支援システム制御方法において、
前記演算端末が、前記部分管路図作成ステップで作成された前記部分管路図または前記全体管路図情報取得ステップで取得された前記全体管路図情報に含まれる全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正ステップと、
前記演算端末が、前記管路図修正ステップによって修正された部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力する修正管路図情報出力ステップと、
をさらに有する、
管路図作成支援システム制御方法。
【請求項12】
支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムを制御するための管路図作成支援システム制御用プログラムであって、
前記演算端末に、
表示部に、グリッド状の入力領域を表示させ、
前記表示部に表示された前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択させ、
前記選択させた複数の領域に基づいて、部分管路図を作成させ、
前記作成させた部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力させる、
管路図作成支援システム制御用プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の管路図作成支援システム制御用プログラムにおいて、
前記支援サーバに、
前記部分管路図情報を前記演算端末から取得させ、
前記部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成させる、
管路図作成支援システム制御用プログラム。
【請求項14】
請求項13に記載の管路図作成支援システム制御用プログラムにおいて、
前記演算端末に、
前記支援サーバで作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記支援サーバから取得させ、
前記表示部に、前記取得させた全体管路図情報の少なくとも一部を表示させる、
管路図作成支援システム制御用プログラム。
【請求項15】
請求項14に記載の管路図作成支援システム制御用プログラムにおいて、
前記演算端末に、
前記演算端末で作成させた部分管路図または前記取得させた全体管路図情報に含まれる全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正させ、
前記修正させた部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力させる、
管路図作成支援システム制御用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管路図の作成を支援する管路図作成支援装置、管路工事施工情報管理装置、管路図作成支援システム、管路図作成支援システム制御方法及び管路図作成支援システム制御用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、管路工事では、管路図に基づいて工事が行われるとともに、現場の工事状況に応じて前記管路図を修正または新たな管路図を作成する場合がある。このような管路図を作成するための管路図作成装置が知られている。例えば特許文献1には、二つの管の接合部の位置を示す位置情報と当該接合部で接合された被接合管の管情報とを含み、管の接合部毎に取得された施工管理情報を格納する施工管理情報格納部と、前記施工管理情報格納部から読み出した前記位置情報に対応する管路図レイヤ上の位置に接合点シンボルを描画する接合点描画処理部と、前記接合点描画処理部で前記管路図レイヤに描画された接合点シンボル間を、前記施工管理情報格納部から読み出した前記管情報に対応した線状の管路シンボルで接続する管路描画処理部と、を備えている管路図作成装置が開示されている。
【0003】
前記管路図作成装置では、管路図レイヤ上の位置に接合点シンボルを描画した後、前記管路図レイヤに描画された接合点シンボル間を、管情報に対応した線状の管路シンボルで接続することにより、管路図を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1の管路図作成装置では、管路図レイヤ上の位置に接合点シンボルを描画するとともに、それらの接合点シンボル間を管路シンボルで接続する。そのため、前記管路図作成装置では、管路図を作成する際には、まず、接合点シンボルを管路図レイヤ上に描画する必要があるとともに、管路シンボルを選択する必要がある。
【0006】
これに対し、単純な動作によって、管路図を直感的に且つ容易に作成できるように、管路図の作成を支援する装置が求められている。
【0007】
本発明の目的は、管路図の作成を支援する管路図作成支援装置において、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な構成を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る管路図作成支援装置は、管路図の作成を支援する装置である。前記管路図作成支援装置は、グリッド状の入力領域または前記管路図が作成される管路図表示領域を表示する表示部と、前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択部と、前記領域選択部によって選択された複数の領域に基づいて、前記管路図表示領域に管路図を作成する管路図作成部と、を有する(第1の構成)。
【0009】
上述の構成により、グリッド状の入力領域に対する入力操作によって選択された複数の領域に基づいて、管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な管路図作成装置が得られる。
【0010】
前記第1の構成において、前記管路図作成部は、前記領域選択部によって選択された隣り合う領域の位置関係に応じて、管路図を作成するように構成されている(第2構成)。
【0011】
これにより、入力領域において選択された隣り合う領域の位置関係に応じて、直管だけでなく、曲がり管または分岐管などを含む様々な管路を、管路図として容易に作成することができる。よって、汎用性が高く且つ容易に管路図を作成可能な管路図作成支援装置が得られる。なお、前記隣り合う領域は、横並びに位置する領域だけでなく、斜め方向に並ぶ領域も含む。
【0012】
前記第1の構成において、前記領域選択部は、前記入力領域において既に選択されている領域と隣接する領域のみを選択可能に構成されている(第3の構成)。これにより、グリッド状の入力領域に対して入力する際に、管路を構成するように入力操作を行うことができる。よって、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な管路図作成支援装置が得られる。なお、前記隣接する領域は、辺同士が接している領域を意味する。
【0013】
前記第1の構成において、前記管路図作成部によって前記管路図表示領域に作成された前記管路図を、前記管路図表示領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部をさらに有する(第4の構成)。
【0014】
これにより、管路図作成部によって作成した管路図を修正することができる。よって、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合でも、前記実際の管路を、管路図に容易に反映できる。また、作成した管路図を微調整することも可能である。
【0015】
したがって、管路図の作成を容易に行うことができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係る管路工事施工情報管理装置は、前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成を有する管路図作成支援装置を有する。前記管路工事施工情報管理装置は、前記管路工事の施工情報を取得する施工情報取得部と、前記管路図作成支援装置によって作成された管路図における管路の位置に対し、前記施工情報取得部によって取得された施工情報を紐づける施工情報処理部と、を有する(第5の構成)。
【0017】
これにより、管路工事の施工情報を、管路図作成支援装置によって作成した管路図から容易に閲覧できる。よって、管路工事の作業効率を向上可能な管路工事施工情報管理装置が得られる。
【0018】
本発明の一実施形態に係る管路図作成支援システムは、支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する。前記演算端末は、グリッド状の入力領域を表示する表示部と、前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択部と、前記領域選択部によって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成部と、前記部分管路図作成部によって作成された部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力する端末出力部と、を有する。前記支援サーバは、前記部分管路図情報を前記演算端末から取得する部分管路図情報取得部と、前記部分管路図情報取得部によって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成部と、前記全体管路図作成部によって作成された前記全体管路図を全体管路図情報として記憶する記憶部と、を有する(第6の構成)。
【0019】
これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバによって行うことができる。よって、携帯端末などの小型の演算端末を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場などで、管路図の作成が可能になる。
【0020】
前記第6の構成において、前記支援サーバは、前記全体管路図作成部で作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記演算端末に出力する支援サーバ出力部をさらに有する。前記演算端末は、前記全体管路図情報の少なくとも一部を前記支援サーバから取得する全体管路図情報取得部をさらに有する。前記演算端末の前記表示部は、前記全体管路図情報取得部によって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する(第7の構成)。
【0021】
これにより、支援サーバで作成された全体管路図の少なくとも一部を、演算端末の表示部に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末によって、前記全体管路図の少なくとも一部を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0022】
前記第7の構成において、前記演算端末は、前記部分管路図作成部によって作成された前記部分管路図または前記支援サーバの前記全体管路図情報取得部によって取得された前記全体管路図情報に含まれる前記全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部をさらに有する。前記演算端末の端末出力部は、前記管路図修正部によって修正された部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力する(第8の構成)。
【0023】
これにより、演算端末によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、前記演算端末で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。したがって、管路図の作成を容易に行うことができる。
【0024】
本発明の一実施形態に係る管路図作成支援システム制御方法は、支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムを制御する方法である。前記管路図作成支援システム制御方法は、前記演算端末の表示部に、グリッド状の入力領域を表示するグリッド表示ステップと、前記演算端末の表示部に表示された前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択ステップと、前記演算端末が、前記領域選択ステップによって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成ステップと、前記演算端末が、前記部分管路図作成ステップで作成された前記部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力する部分管路図情報出力ステップと、前記支援サーバが、前記部分管路図情報を前記演算端末から取得する部分管路図情報取得ステップと、前記支援サーバが、前記部分管路図情報取得ステップによって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成ステップと、を有する(第1の方法)。
【0025】
上述の方法により、グリッド状の入力領域に対する入力操作によって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成することができる。
【0026】
そして、前記部分管路図を用いて、支援サーバによって全体管路図を作成することができる。これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバによって行うことができる。
【0027】
よって、上述の方法により、携帯端末などの小型の演算端末を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場で、管路図の作成が可能になる。
【0028】
前記第1の方法において、前記管路図作成支援システム制御方法は、前記支援サーバが、前記全体管路図作成ステップで作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記演算端末に出力する全体管路図情報出力ステップと、前記演算端末が、前記全体管路図情報の少なくとも一部を前記支援サーバから取得する全体管路図情報取得ステップと、前記演算端末の前記表示部が、前記全体管路図情報取得ステップによって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する全体管路図情報表示ステップと、をさらに有する(第2の方法)。
【0029】
これにより、支援サーバで作成された全体管路図を、演算端末の表示部に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末によって、全体管路図を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0030】
前記第2の方法において、前記管路図作成支援システム制御方法は、前記演算端末が、前記部分管路図作成ステップで作成された前記部分管路図または前記全体管路図情報取得ステップで取得された前記全体管路図情報に含まれる全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正ステップと、前記演算端末が、前記管路図修正ステップによって修正された部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力する修正管路図情報出力ステップと、をさらに有する(第3の方法)。
【0031】
これにより、演算端末によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、演算端末で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。
【0032】
本発明の一実施形態に係る管路図作成支援システム制御用プログラムは、支援サーバと、前記支援サーバと通信可能な演算端末とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムを制御するためのプログラムである。前記管路図作成支援システム制御用プログラムは、前記演算端末の表示部に、グリッド状の入力領域を表示させ、前記表示部に表示された前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択させ、前記選択させた複数の領域に基づいて、部分管路図を作成させ、前記作成させた部分管路図に関する部分管路図情報を、前記支援サーバに出力させる(第1のプログラム)。
【0033】
上述の構成により、グリッド状の入力領域に対する入力操作によって選択された複数の領域に基づいて、部分管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成することができる。
【0034】
前記第1のプログラムにおいて、前記支援サーバに、前記部分管路図情報を前記演算端末から取得させ、前記部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成させる(第2のプログラム)。
【0035】
これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバによって行うことができる。よって、携帯端末などの小型の演算端末を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場などで、管路図の作成が可能になる。
【0036】
前記第2のプログラムにおいて、前記演算端末に、前記支援サーバで作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、前記支援サーバから取得させ、前記表示部に、前記取得させた全体管路図情報の少なくとも一部を表示させる(第3のプログラム)。
【0037】
これにより、支援サーバで作成された全体管路図を、演算端末の表示部に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末によって、全体管路図を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0038】
前記第3のプログラムにおいて、前記演算端末に、前記演算端末で作成させた部分管路図または前記取得させた全体管路図情報に含まれる全体管路図を、前記入力領域に対する修正入力操作に応じて修正させ、前記修正させた部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力させる(第4のプログラム)。
【0039】
これにより、演算端末によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、演算端末で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明の一実施形態に係る管路図作成支援装置は、管路図の作成を支援する。前記管路図作成支援装置は、グリッド状の入力領域または前記管路図が作成される管路図表示領域を表示する表示部と、前記入力領域を構成する複数の領域のうち入力操作された領域を選択する領域選択部と、前記領域選択部によって選択された複数の領域に基づいて、前記管路図表示領域に管路図を作成する管路図作成部と、を有する。
【0041】
これにより、グリッド状の入力領域に対する入力操作によって選択された複数の領域に基づいて、管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な管路図作成装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態1に係る管路図作成支援装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、グリッド状の入力領域を構成する複数の領域が領域選択部によって選択されている様子の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、選択済みの領域に隣接している領域が領域選択部によって選択されている様子の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、管路図作成部によって管路図表示領域に作成された管路図の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態2に係る管路図作成支援装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図6】
図6は、管路図修正部による管路図の修正の様子を模式的に示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態1の管路図作成支援装置を有する管路工事施工情報管理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、施工情報処理部によって管路図に施工情報を紐づける表示画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、管路図の作成を支援する管路図作成支援システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図10】
図10は、管路図作成支援システムによって行われる管路図作成支援システム制御方法を示すフロー図である。
【
図11】
図11は、実施形態5に係る管路図作成支援システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図12】
図12は、実施形態5に係る管路図作成支援システムによって行われる管路図作成支援システム制御方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
【0044】
[実施形態1]
(管路図作成支援装置)
図1は、本発明の実施形態1に係る管路図作成支援装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。管路図作成支援装置1は、水道管の管路を示す管路図を、グリッド状の入力領域に対する入力操作によって、容易に作成することができる。管路図作成支援装置1は、前記管路図を直感的に且つ容易に作成可能なように、作業者による前記管路図の作成を支援する。
【0045】
管路図作成支援装置1は、表示部11と、領域選択部12と、管路図作成部13とを有する。管路図作成支援装置1は、例えば、コンピュータなどの演算処理装置によって実現されてもよいし、演算処理可能な携帯端末によって実現されてもよい。
【0046】
表示部11は、入力操作が可能なグリッド状の入力領域Rを表示する。表示部11は、例えば、画像を表示するディスプレイなどによって構成される。表示部11は、直接入力が可能なタッチパネルディスプレイであってもよいし、図示しない入力操作部を入力操作した結果を表示可能なディスプレイであってもよい。管路図作成支援装置1が携帯端末によって構成される場合には、表示部11は、前記携帯端末の表示画面である。
【0047】
表示部11は、後述するように管路図作成部13によって作成された管路図を表示する。すなわち、表示部11は、後述する管路図表示領域Sを表示する。表示部11は、入力領域R及び管路図表示領域S以外の画像を表示してもよい。
【0048】
なお、表示部11に表示される入力領域R及び管路表示領域Sを含む画像は、図示しない表示制御部によって表示を制御されている。
【0049】
領域選択部12は、表示部11に表示される入力領域Rに対する入力操作によって、グリッド状の入力領域R内の領域rを選択する。詳しくは、領域選択部12は、前記入力操作によって、グリッド状の入力領域Rを構成する複数の矩形状の領域rのうち少なくとも一つを選択可能である。前記入力操作は、表示部11に対する直接入力であってもよいし、図示しない入力操作部による入力であってもよい。
【0050】
図2は、グリッド状の入力領域Rを構成する複数の領域rが領域選択部12によって選択されている様子の一例を示す図である。領域選択部12は、入力領域Rにおいて、選択されている領域rに隣接している領域rのみを選択可能に構成されている。領域選択部12は、入力領域Rにおいて新しい領域rが選択されると、それよりも前に選択された領域rを選択済みの領域r2として保持するように構成されている。なお、表示部11では、例えば、選択中の領域r1と選択済みの領域r2とが区別可能なように異なる色で表示される。
図2に示す例では、選択中の領域r1を白塗りで示し、選択済みの領域r2にハッチングを付している。
【0051】
領域選択部12は、表示部11によって表示される入力領域Rにおいて、選択中の領域r1に対して次に選択可能な領域rを枠線で囲んだりハイライト表示したりしてもよい。例えば、
図2では、選択中の領域r1に対して次に選択可能な領域rを破線で示す枠線で囲んでいる。領域選択部12は、選択中の領域r1に対して次に選択可能な領域rとして、他の選択済みの領域r2と隣接していない領域rを設定してもよい。
【0052】
領域選択部12は、選択済みの領域r2に隣接している領域rも選択可能な領域として設定してもよい。
図3は、選択済みの領域r2に隣接している領域rが領域選択部12によって選択されている様子の一例を示す図である。
図3に示す例では、選択中の領域r1を白塗りで示し、選択済みの領域r2にハッチングを付している。これにより、入力領域Rにおいて、分岐管を描画するための領域も入力することができる。
【0053】
なお、前記隣接している領域とは、入力領域Rを構成する複数の領域rが多角形状の場合に、ある領域に対して辺同士で接する領域を意味する。入力領域Rを構成する複数の領域rが円形状の場合には、ある領域rに対して接する領域を意味する。
【0054】
管路図作成部13は、入力領域Rにおいて隣接している選択済みの複数の領域r2に基づいて、管路図を作成する。具体的には、管路図作成部13は、選択済みの複数の領域r2に紐づけられた管情報と、選択済みの複数の領域r2の位置関係とに基づいて、表示部11に表示される管路図表示領域Sに管路図を作成する。
図4は、管路図作成部13によって管路図表示領域Sに作成された管路図の一例を示す図である。
【0055】
管路図表示領域Sは、管路図作成部13によって作成された管路図を表示する。管路図表示領域Sは、表示部11において、入力領域Rと同じ画面に表示されてもよいし、入力領域Rと異なる画面に表示されてもよい。
【0056】
前記管情報は、例えば、管の型式、呼び径などである。すなわち、前記管情報には、管の種類、継手の形式、内面塗装の有無、管のサイズなどの情報が含まれる。
【0057】
管路図作成部13は、例えば、選択済みの複数の領域r2が、辺同士で接した状態で一方向に並んでいる場合には、管路図表示領域Sに、直管を描画する。この場合、最初に選択した領域r2における管の属性データを用いて、選択済みの残りの領域r2に同一の管種の直管を描画してもよい。これにより、選択した複数の領域r2ごとに管の属性を選択する手間を省略することができる。また、管路図作成部13は、例えば、選択済みの複数の領域r2が、角同士で接している部分では、管路図表示領域Sに、曲管を描画する。管路図作成部13は、例えば、選択済みの複数の領域r2が複数の方向に分岐している部分では、管路図表示領域Sに、分岐管を描画する。すなわち、管路図作成部13は、選択済みで且つ隣り合う複数の領域r2の位置関係に応じて、描画する管の種類等を変更する。前記隣り合う領域とは、横並びに位置する領域だけでなく、斜め方向に並ぶ領域も含む。
【0058】
なお、管路図作成部13で管路図を作成する際に用いる管情報は、管路図作成支援装置1で予め設定されている情報であってもよいし、領域選択部12によって入力領域Rの領域rを選択する際に、テーブル等から選択されてもよい。すなわち、前記管情報は、入力領域Rの領域rと紐づけられていれば、どのような方法によって領域rと紐づけられていてもよい。
【0059】
以上より、本実施形態では、管路図の作成を支援する管路図作成支援装置1は、グリッド状の入力領域Rまたは前記管路図が作成される管路図表示領域Sを表示する表示部11と、入力領域Rを構成する複数の領域rのうち入力操作された領域rを選択する領域選択部12と、領域選択部12によって選択された複数の領域r2に基づいて、管路図表示領域Sに管路図を作成する管路図作成部13と、を有する。
【0060】
これにより、グリッド状の入力領域Rに対する入力操作によって選択された複数の領域rに基づいて、管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成可能な管路図作成支援装置1が得られる。
【0061】
また、本実施形態では、管路図作成部13は、領域選択部12によって選択された隣り合う領域r2の位置関係に応じて、管路図を作成するように構成されている。
【0062】
これにより、入力領域Rにおいて選択された隣り合う領域r2の位置関係に応じて、直管だけでなく、曲がり管や分岐管などを含む様々な管路を、管路図として容易に作成することができる。よって、汎用性が高く且つ容易に管路図を作成可能な管路図作成支援装置1が得られる。
【0063】
また、本実施形態では、領域選択部12は、入力領域Rにおいて既に選択されている領域r2と隣接する領域rのみを選択可能に構成されている。
【0064】
これにより、グリッド状の入力領域Rに対して入力する際に、管路を構成するように入力操作を行うことができる。よって、管路図を直感的に且つ容易に作成できる。
【0065】
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係る管路図作成支援装置100の概略構成を示す機能ブロック図である。実施形態2に係る管路図作成支援装置100は、管路図修正部114を有する点で、実施形態1の管路図作成支援装置1とは異なる。以下で、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
【0066】
図5に示すように、管路図作成支援装置100は、表示部11と、領域選択部12と、管路図作成部13と、管路図修正部114とを有する。すなわち、管路図作成支援装置100は、実施形態1の管路図作成支援装置1の構成に加えて、管路図修正部114を有する。
【0067】
管路図修正部114は、管路図作成部13によって管路図表示領域Sに作成された管路図を、管路図表示領域Sに対する修正入力操作に応じて修正する。前記修正入力操作は、管路図を修正する修正モードへの切り替えが入力指示された後に、表示部11に表示されている管路図表示領域Sに対して入力が可能になる。
【0068】
管路図修正部114は、管路図表示領域Sに表示された管路図において、前記修正入力操作に応じて、例えば、管を変更、削除及び追加することができる。
図6は、管路図修正部114による管路図の修正の様子を模式的に示す図である。
図6に示すように、管路図修正部114は、管路図表示領域Sに表示された管路図において、選択された管を、パレットP等で選択された管に変更することができる。なお、管路図表示領域Sに表示された管路図において管を選択した場合には、パレットPにおいて、前記選択された管の種類に対応するアイコンQの枠線が太線になるとともに、アイコンQに「選択中」の文字が表示されてもよい。管路図修正部114は、接続できない管への変更を認めないように構成されていてもよい。管路図修正部114は、アイコンQの選択中において、管路図における管を選択することにより、連続して同じ修正処理を実行可能であってもよい。
【0069】
また、管路図修正部114は、管路図表示領域Sに表示された管路図において管が選択された状態で、パレットPにおける「削除」のアイコンQを選択することにより、前記選択された管を削除することができる。
【0070】
管路図修正部114は、管を追加したい箇所を選択して、パレットPにおいて追加したい管の種類を示すアイコンQを選択することにより、管路図表示領域Sに表示された管路図に、管を追加することができる。
【0071】
また、管路図修正部114は、前記管路図において、管以外の構成部品(ポンプやバルブなど)を追加、削除及び修正することができる。特に図示しないが、管以外の構成部品についても、管の追加、削除と同様、前記管路図にパレットPに表示される構成部品を追加したり、前記管路図から構成部品を削除したり、前記管路図の構成部品を変更したりすることができる。
【0072】
以上より、本実施形態の管路図作成支援装置100は、管路図作成部13によって管路図表示領域Sに作成された管路図を、管路図表示領域Sに対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部114を有する。
【0073】
これにより、管路図作成部13によって作成した管路図を修正することができる。よって、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合でも、前記実際の管路を、管路図に容易に反映できる。また、作成した管路図を微調整することも可能である。したがって、管路図の作成を容易に行うことができる管路図作成支援装置100を実現できる。
【0074】
[実施形態3]
図7は、実施形態1の管路図作成支援装置1を有する管路工事施工情報管理装置200の概略構成を示す機能ブロック図である。管路図作成支援装置1の構成の説明は、省略する。なお、管路工事施工情報管理装置200は、実施形態2の管路図作成支援装置100を有していてもよい。
【0075】
管路工事施工情報管理装置200は、実施形態1の管路図作成支援装置1と、施工情報取得部201と、施工情報処理部202と、施工情報表示部203とを有する。
【0076】
施工情報取得部201は、管路工事の施工情報を、例えば、図示しない支援サーバ等から取得する。前記管路工事は、例えば水道管、ガス管などの配管に関する工事を含む。前記施工情報は、前記管路工事に用いられる管の種類やサイズなどの情報、前記管路工事に用いられるバルブなどの付属品に関する情報、前記管路工事における土工に関する情報、前記管路工事における配管工に関する情報、前記管路工事において撮影した写真に関する情報などを含む。
【0077】
施工情報処理部202は、施工情報取得部201によって取得した施工情報を、管路図作成支援装置1によって作成された管路図における管路の位置に紐づける。これにより、施工情報処理部202によって、前記管路図における管路の各位置に、対応する前記施工情報が紐づけられる。
【0078】
なお、施工情報処理部202は、例えば、継手の部分におけるゴム輪の位置の測定結果を、前記施工情報として、管路の継手に紐づける場合、手動による入力または測定装置からの自動入力によって、前記測定結果を取得する。施工情報処理部202は、前記測定結果を手動によって入力するか自動入力するかを選択可能に構成されていてもよい。
【0079】
施工情報表示部203は、管路図作成支援装置1によって作成された管路図を表示するとともに、前記管路図における管路の位置が選択された場合に、施工情報処理部202によって、前記管路図における管路の位置に紐づけられた施工情報も表示する。
【0080】
図8は、施工情報処理部202によって管路図に施工情報を紐づける表示画面の一例を示す図である。すなわち、
図8は、施工情報表示部203によって表示される画面の一例である。
【0081】
図8に示すように、例えば、画面に表示された測定入力等のアイコンを操作することにより、管路図作成支援装置1によって作成された管路図の各管に対し、施工情報処理部202によって管路工事に関する施工情報を紐づけることができる。また、例えば、画面に表示されたチェックや写真等のアイコンを操作することにより、管路図作成支援装置1によって作成された管路図の各継手に対し、施工情報処理部202によってチェック結果や写真に関する情報を含む施工情報を紐づけることができる。
【0082】
また、
図8に一例を示すように、管路のある位置における管理項目の測定結果などの施工情報Tを表示することができる。すなわち、施工情報表示部203は、表示画面上で管路の所定位置のアイコンが選択されると、前記所定位置に紐づけられた施工情報Tを表示してもよい。施工情報Tは、測定結果だけでなく、施工したかどうかのチェック内容、施工日時、担当者などの施工に関する情報を含んでいてもよい。なお、施工情報表示部203は、管路図及び施工情報の少なくとも一方とともに設計情報を表示してもよい。
【0083】
施工情報処理部202は、
図8に示すように各管及び各継手に対して施工情報を紐づけるだけでなく、前記管路図において指定された位置に対して、対応する施工情報を紐づけてもよい。
【0084】
以上より、本実施形態の管路工事施工情報管理装置200は、管路図作成支援装置1と、管路工事の施工情報を取得する施工情報取得部201と、管路図作成支援装置1によって作成された管路図における管路の位置に対し、施工情報取得部201によって取得された施工情報を紐づける施工情報処理部202と、を有する。
【0085】
これにより、管路工事の施工情報を、管路図に紐づけて管理できる。また、前記施工情報を前記管路図から容易に閲覧できる。よって、管路工事の作業効率を向上できる。
【0086】
なお、管路工事施工情報管理装置200は、取得した施工情報を用いて所定のタイミングで総合判定を行い、その結果を施工情報表示部203に表示してもよい。すなわち、管路工事施工情報管理装置200は、前記総合判定として、取得した施工情報に含まれる管理項目の中に基準を満たしていない管理項目があるかどうかを判定してもよい。また、管路工事施工情報管理装置200は、総合判定の結果において基準を満たしていない管理項目がある場合、その管理項目を施工情報表示部203に表示して、修正を促すように構成されていてもよい。
【0087】
[実施形態4]
図9は、管路図の作成を支援する管路図作成支援システム1000の概略構成を示す機能ブロック図である。管路図作成支援システム1000は、演算端末1001と、支援サーバ1002とを有する。管路図作成支援システム1000では、演算端末1001に対する入力によって部分管路図が作成され、支援サーバ1002によって、前記部分管路図を用いて全体管路図が作成される。
【0088】
演算端末1001は、入力された情報を演算処理するとともに、支援サーバ1002との間で情報を送受信可能で且つ処理結果を表示可能な構成を有する。演算端末1001は、例えば、コンピュータ、携帯端末などによって構成されている。演算端末1001は、入力された情報を演算処理するとともに、支援サーバ1002との間で情報を送受信可能で且つ処理結果を表示可能な構成を有していれば、どのような構成を有する演算処理装置であってもよい。演算端末1001は、演算端末以外の表示部に表示データを出力可能に構成されていてもよい。
【0089】
演算端末1001は、表示部1011と、領域選択部1012と、部分管路図作成部1013と、端末出力部1014と、全体管路図情報取得部1015とを有する。表示部1011は、実施形態1の管路図作成支援装置1の表示部11と同様の構成を有する。領域選択部1012は、実施形態1の管路図作成支援装置1の領域選択部12と同様の構成を有する。よって、表示部1011及び領域選択部1012の詳しい説明を省略する。
【0090】
部分管路図作成部1013は、表示部1011に表示された入力領域Rにおいて、領域選択部1012によって選択された複数の領域r2に基づいて、部分管路図を作成する。部分管路図作成部1013は、部分管路図を作成する点以外は、実施形態1の管路図作成支援装置1の管路図作成部13と同様の構成を有する。
【0091】
前記部分管路図は、部分管路図作成部1013によって作成され、管路工事の管路図の一部を構成する。複数の前記部分管路図を繋げることにより、前記管路工事の管路図を作成することができる。
【0092】
端末出力部1014は、部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図に関する情報である部分管路図情報を、支援サーバ1002に出力する。端末出力部1014は、例えば、支援サーバ1002と通信可能な通信装置を含む。
【0093】
全体管路図情報取得部1015は、支援サーバ1002の全体管路図作成部1022によって作成された全体管路図に関する情報の少なくとも一部を取得する。全体管路図情報取得部1015は、例えば、支援サーバ1002と通信可能な通信装置を含む。表示部1011は、全体管路図情報取得部1014によって取得された全体管路図情報の少なくとも一部を表示する。
【0094】
支援サーバ1002は、部分管路図情報取得部1021と、全体管路図作成部1022と、記憶部1023と、支援サーバ出力部1024とを有する。
【0095】
部分管路図情報取得部1021は、演算端末1001の端末出力部1014から出力された部分管路図に関する情報を取得する。前記取得された部分管路図に関する情報は、記憶部1023に記憶される。
【0096】
全体管路図作成部1022は、部分管路図情報取得部1021によって取得された複数の部分管路図に関する情報を用いて、全体管路図を作成する。詳しくは、全体管路図作成部1022は、前記複数の部分管路図に関する情報に付された接続部分及び被接続部分の情報を利用して、前記複数の部分管路図を繋げて前記全体管路図を作成する。前記接続部分及び被接続部分の情報は、例えば、両者を紐づける情報であり、接続する相手方を特定可能な情報であれば、どのような情報であってもよい。
【0097】
記憶部1023は、全体管路図作成部1022によって作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報を記憶する。記憶部1023は、例えば、ハードディスク装置、メモリなどの記憶装置または記憶媒体によって構成されている。
【0098】
なお、記憶部1023に、部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図に関する部分管路図情報が記憶されていてもよい。全体管路図作成部1022は、記憶部1023に記憶された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成してもよい。
【0099】
支援サーバ出力部1024は、全体管路図作成部1022によって作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、演算端末1001に出力する。支援サーバ出力部1024は、例えば、演算端末1001と通信可能な通信装置を含む。
【0100】
以上より、本実施形態の管路図作成支援システム1000は、支援サーバ1002と、支援サーバ1002と通信可能な演算端末1001とを有し、管路図の作成を支援するシステムである。演算端末1001は、グリッド状の入力領域Rを表示する表示部1011と、入力領域Rを構成する複数の領域rのうち入力操作された領域rを選択する領域選択部1012と、領域選択部1012によって選択された複数の領域r2に基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成部1013と、部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図に関する部分管路図情報を、支援サーバ1002に出力する端末出力部1014と、を有する。支援サーバ1002は、前記部分管路図情報を演算端末1001から取得する部分管路図情報取得部1021と、部分管路図情報取得部1021によって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成部1022と、全体管路図作成部1022によって作成された前記全体管路図を全体管路図情報として記憶する記憶部1023と、を有する。
【0101】
これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバ1002によって行うことができる。よって、携帯端末などの小型の演算端末1001を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場などで、管路図の作成が可能になる。
【0102】
また、本実施形態では、支援サーバ1002は、全体管路図作成部1022で作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、演算端末1001に出力する支援サーバ出力部1024をさらに有する。演算端末1001は、前記全体管路図情報の少なくとも一部を支援サーバ1002から取得する全体管路図情報取得部1015をさらに有する。演算端末1001の表示部1011は、全体管路図情報取得部1015によって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する。
【0103】
これにより、支援サーバ1002で作成された全体管路図を、演算端末1001の表示部1011に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末1001によって、全体管路図を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0104】
(管路図作成支援システム制御方法)
図10は、上述の構成を有する管路図作成支援システム1000によって行われる管路図作成支援システム制御方法を示すフロー図である。以下で、管路図作成支援システム制御方法を、
図10を用いて説明する。
【0105】
図10に示すように、本実施形態では、まず、フローがスタートすると(START)、管路図作成支援システム1000の演算端末1001は、表示部1011にグリッド状の入力領域Rを表示する(ステップSA1)。続いて、表示部1011に表示された入力領域Rに対する入力操作により、演算端末1001の領域選択部1012は、入力領域Rを構成する複数の矩形状の領域rを選択する(ステップSA2)。
【0106】
その後、演算端末1001の部分管路図作成部1013は、入力領域Rにおける選択済みの複数の領域r2に基づいて、部分管路図を作成する(ステップSA3)。作成された部分管路図に関する情報である部分管路図情報は、演算端末1001の端末出力部1014から、支援サーバ1002に出力される(ステップSA4)。
【0107】
支援サーバ1002では、部分管路図情報取得部1021が前記部分管路図情報を取得する(ステップSA5)。支援サーバ1002の全体管路図作成部1022は、取得した前記部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する(ステップSA6)。作成した前記全体管路図に関する情報である全体管路図情報は、支援サーバ1002の支援サーバ出力部1024から、演算端末1001に出力される(ステップSA7)。
【0108】
演算端末1001の全体管路図情報取得部1015は、支援サーバ出力部1024から出力された前記全体管路図情報を取得する(ステップSA8)。演算端末1001の表示部1011は、取得した前記全体管路図情報を表示する(ステップSA9)。その後、このフローを終了する(END)。
【0109】
ここで、ステップSA1がグリッド表示ステップに対応し、ステップSA2が領域選択ステップに対応し、ステップSA3が部分管路図作成ステップに対応し、ステップSA4が部分管路図情報出力ステップに対応し、ステップSA5が部分管路図情報取得ステップに対応し、ステップSA6が全体管路図作成ステップに対応する。
【0110】
これにより、支援サーバ1002は、演算端末1001で作成された部分管路図を用いて、全体管路図を作成することができる。よって、演算端末1001の演算負荷を増大させることなく、支援サーバ1002で前記全体管路図を作成することができる。
【0111】
しかも、支援サーバ1002で作成された前記全体管路図を、演算端末1001で表示することができる。これにより、管路工事の現場でも、演算端末1001に前記全体管路図を容易に表示することができ、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0112】
以上より、本実施形態の管路図作成支援システム制御方法は、支援サーバ1002と、支援サーバ1002と通信可能な演算端末1001とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システム1000を制御する方法である。前記管路図作成支援システム制御方法は、演算端末1001の表示部に、グリッド状の入力領域Rを表示するグリッド表示ステップSA1と、演算端末1001の表示部1011に表示された入力領域Rを構成する複数の領域rのうち入力操作された領域rを選択する領域選択ステップSA2と、演算端末1001が、領域選択ステップSA2によって選択された複数の領域rに基づいて、部分管路図を作成する部分管路図作成ステップSA3と、演算端末1001が、部分管路図作成ステップSA3で作成された前記部分管路図に関する部分管路図情報を、支援サーバ1002に出力する部分管路図情報出力ステップSA4と、支援サーバ1002が、前記部分管路図情報を演算端末1001から取得する部分管路図情報取得ステップSA5と、支援サーバ1002が、部分管路図情報取得ステップSA5によって取得された部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成する全体管路図作成ステップSA6と、を有する。
【0113】
上述の方法により、グリッド状の入力領域Rに対する入力操作によって選択された複数の領域r2に基づいて、部分管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成することができる。
【0114】
そして、前記部分管路図を用いて、支援サーバ1002によって全体管路図を作成することができる。これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバ1002によって行うことができる。
【0115】
よって、上述の方法により、携帯端末などの小型の演算端末1001を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場で、管路図の作成が可能になる。
【0116】
また、本実施形態では、前記管路図作成支援システム制御方法は、支援サーバ1002が、全体管路図作成ステップSA6で作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、演算端末1001に出力する全体管路図情報出力ステップSA7と、演算端末1001が、前記全体管路図情報の少なくとも一部を支援サーバ1002から取得する全体管路図情報取得ステップSA8と、演算端末1001の表示部1011が、全体管路図情報取得ステップSA8によって取得された前記全体管路図情報の少なくとも一部を表示する全体管路図情報表示ステップSA9と、をさらに有する。
【0117】
これにより、支援サーバ1002で作成された全体管路図を、演算端末1001の表示部1011に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末1001によって、全体管路図を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0118】
(管路図作成支援システム制御用プログラム)
本実施形態におけるプログラム(管路図作成支援システム制御用プログラム)は、管路図作成支援システム1000を構成する演算端末1001及び支援サーバ1002に、
図10に示すステップSA1からSA6を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムを演算端末1001及び支援サーバ1002によって実行することにより、本実施形態における管路図作成支援システム1000と管路図作成支援システム制御方法とを実現することができる。この場合、演算端末1001及び支援サーバ1002は、汎用のコンピュータまたは専用のコンピュータであってもよい。コンピュータは、例えばCPUを搭載し、該CPU(Central Processing Unit)によって演算処理を行う。
【0119】
本実施形態に係る管路図作成支援システム制御用プログラムは、支援サーバ1002と、支援サーバ1002と通信可能な演算端末1001とを有し、管路図の作成を支援する管路図作成支援システム1000を制御するためのプログラムである。前記管路図作成支援システム制御用プログラムは、演算端末1001に対して、表示部1011に、グリッド状の入力領域Rを表示させ、表示部1011に表示された入力領域Rを構成する複数の領域rのうち入力操作された領域rを選択させ、前記選択させた複数の領域rに基づいて、部分管路図を作成させ、前記作成させた部分管路図に関する部分管路図情報を、支援サーバ1002に出力させる。
【0120】
上述の構成により、グリッド状の入力領域Rに対する入力操作によって選択された複数の領域r2に基づいて、部分管路図を作成することができる。したがって、管路図を直感的に且つ容易に作成することができる。
【0121】
また、本実施形態では、前記管路図作成支援システム制御用プログラムは、支援サーバ1002に、前記部分管路図情報を演算端末1001から取得させ、前記部分管路図情報を用いて、全体管路図を作成させる。
【0122】
これにより、演算負荷が大きい全体管路図の作成を、支援サーバ1002によって行うことができる。よって、携帯端末などの小型の演算端末1001を用いて、管路図の作成を容易に行うことができる。したがって、管路工事の現場などで、管路図の作成が可能になる。
【0123】
また、本実施形態では、演算端末1001に、支援サーバ1002で作成された前記全体管路図に関する全体管路図情報の少なくとも一部を、支援サーバ1002から取得させ、表示部1011に、前記取得させた全体管路図情報の少なくとも一部を表示させる。
【0124】
これにより、支援サーバ1002で作成された全体管路図を、演算端末1001の表示部1011に表示させることができる。よって、例えば、管路工事の現場でも、演算端末1001によって、全体管路図を容易に確認することができる。したがって、管路工事の作業効率を向上することができる。
【0125】
[実施形態5]
図11は、実施形態5に係る管路図作成支援システム2000の概略構成を示す機能ブロック図である。この実施形態5に係る管路図作成支援システム2000は、演算端末2001が管路図修正部を有する点で、実施形態4に係る管路図作成支援システム1000と異なる。以下で、実施形態4と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0126】
図11に示すように、管路図作成支援システム2000は、演算端末2001と、支援サーバ1002とを有する。演算端末2001は、表示部1011と、領域選択部1012と、部分管路図作成部1013と、端末出力部1014と、全体管路図情報取得部1015と、管路図修正部2016とを有する。
【0127】
管路図修正部2016は、部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図または全体管路図情報取得部1015によって取得された全体管路図に関する全体管路図情報に含まれる全体管路図を修正する。管路図修正部2016は、部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図または全体管路図情報取得部1015によって取得された全体管路図情報に含まれる全体管路図を修正する点以外、実施形態2の管路図修正部114と同様の構成を有する。
【0128】
演算端末2001の端末出力部1014は、管路図修正部2016によって修正された部分管路図または全体管路図を、支援サーバ1002に出力する。
【0129】
本実施形態に係る管路図作成支援システム2000では、演算端末2001は、部分管路図作成部1013によって作成された前記部分管路図または支援サーバ1002の全体管路図作成部1022によって作成された前記全体管路図を、入力領域Rに対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正部2016を有する。演算端末2001の端末出力部1014は、管路図修正部2016によって修正された部分管路図または全体管路図を、支援サーバ1002に出力する。
【0130】
これにより、演算端末2001によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、演算端末2001で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。
【0131】
(管路図作成支援システム制御方法)
図12は、上述の構成を有する管路図作成支援システム2000によって行われる管路図作成支援システム制御方法を示すフロー図である。以下で、管路図作成支援システム制御方法を、
図12を用いて説明する。
【0132】
図12に示すように、本実施形態では、まず、フローがスタートすると(START)、管路図作成支援システム2000の演算端末2001の表示部1011が、修正対象の管路図を表示する(ステップSB1)。この修正対象の管路図は、
図10に示すステップSA3で部分管路図作成部1013によって作成された部分管路図、または、
図10に示すステップSA8で全体管路図情報取得部1015によって取得された全体管路図情報に含まれる全体管路図である。
【0133】
続いて、表示部1011に表示された管路図に対して修正入力操作が行われると(ステップSB2)、管路図修正部2016が、前記修正入力操作に応じて修正する(ステップSB3)。この管路図修正部2016による管路図の修正は、実施形態2における管路図修正部114の修正動作と同様である。
【0134】
そして、演算端末2001の端末出力部1014は、修正した管路図に関する情報である修正管路図情報を、支援サーバ1002に出力する(ステップSB4)。その後、このフローを終了する(END)。
【0135】
ここで、ステップSB3が管路図修正ステップに対応し、ステップSB4が修正管路図情報出力ステップに対応する。
【0136】
本実施形態の管路図作成支援システム制御方法は、演算端末2001が、部分管路図作成ステップSA3で作成された前記部分管路図または全体管路図情報取得ステップSA8で取得された全体管路図情報に含まれる全体管路図を、入力領域Rに対する修正入力操作に応じて修正する管路図修正ステップSB3と、前記演算端末が、前記管路図修正ステップによって修正された部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として前記支援サーバに出力する修正管路図情報出力ステップSB4とを有する。
【0137】
これにより、演算端末2001によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、演算端末2001で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。
【0138】
(管路図作成支援システム制御用プログラム)
本実施形態におけるプログラム(管路図作成支援システム制御用プログラム)は、管路図作成支援システム2000を構成する演算端末2001及び支援サーバ1002に、
図12に示すステップSB3からSB4を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムを演算端末2001及び支援サーバ1002によって実行することにより、本実施形態における管路図作成支援システム2000と管路図作成支援システム制御方法とを実現することができる。この場合、演算端末2001及び支援サーバ1002は、汎用のコンピュータまたは専用のコンピュータであってもよい。コンピュータは、例えばCPUを搭載し、該CPU(Central Processing Unit)によって演算処理を行う。
【0139】
本実施形態に係る管路図作成支援システム制御用プログラムは、演算端末2001に、演算端末2001の部分管路図作成部1013に作成させた部分管路図または全体管路図情報取得部1015に取得させた全体管路図情報に含まれる全体管路図を、入力領域Rに対する修正入力操作に応じて修正させ、前記修正させた部分管路図または全体管路図を、修正管路図情報として支援サーバ1002に出力させる。
【0140】
これにより、演算端末2001によって、部分管路図または全体管路図を修正することができる。よって、演算端末2001で作成した部分管路図の微調整を行ったり、現場の作業において、実際の管路が計画していた管路と異なる場合に、前記実際の管路を管路図に反映したりすることができる。
【0141】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0142】
前記各実施形態では、管路図作成支援装置1,100及び管路図作成支援システム1000,2000は、水道管の管路を示す管路図を作成する支援を行う。しかしながら、管路図作成支援装置及び管路図作成支援システムは、下水道管、ガス管、地下埋設管、農業用水路等を含む配管などの管路を作成する支援を行ってもよい。また、管路図作成支援装置及び管路図作成支援システムは、鉄管だけでなく、ポリエチレン管の管路図作成に用いられてもよい。同様に、管路工事施工情報管理装置も、水道管に限らず、下水道管、ガス管、地下埋設管、農業用水等を含む配管における工事の施工情報を管理してもよい。また、管路工事施工情報管理装置は、鉄管だけでなく、ポリエチレン管の工事の施工情報を管理してもよい。
【0143】
前記実施形態1では、領域選択部12は、入力領域Rにおいて既に選択されている領域r2と隣接する領域のみを選択可能に構成されている。しかしながら、領域選択部は、既に選択されている領域とは隣接しない領域を選択可能に構成されていてもよい。また、領域選択部は、隣接していない複数の領域が選択された際に、それらの領域の間に位置する領域も選択された状態に変更してもよい。
【0144】
前記実施形態1では、管路図作成部13は、入力領域Rにおいて領域選択部12によって選択された隣り合う領域r2の位置関係に応じて管路図を作成する。しかしながら、管路図作成部は、入力操作に応じて、入力領域Rにおいて領域選択部12によって選択された領域から管路図を作成してもよい。
【0145】
前記実施形態1では、管路図作成部13は、領域選択部12によって選択された隣接している複数の領域r2に基づいて、管路図を作成する。しかしながら、管路図作成部は、領域選択部によって選択された領域が隣接していなくても、補間して管路図を作成してもよい。
【0146】
前記実施形態2では、管路図作成支援装置100は管路図修正部114を有し、前記実施形態5では、管路図作成支援システム2000の演算端末2001は管路図修正部2016を有する。しかしながら、管路図作成支援装置及び管路図作成支援システムは、管路図修正部を有していなくてもよい。管路図作成支援システムの支援サーバが管路図修正部を有していてもよい。
【0147】
前記実施形態3では、管路工事施工情報管理装置200は、施工情報表示部203を有する。しかしながら、管路工事施工情報管理装置は、施工情報表示部を有していなくてもよい。前記施工情報表示部は、管路図作成支援装置の表示部であってもよい。
【0148】
前記実施形態5では、管路図修正部2016は、部分管路図または全体管路図を修正する。しかしながら、管路図修正部は、部分管路図のみを修正してもよい。管路図修正部は、全体管路図のみを修正してもよい。
【0149】
前記実施形態5では、演算端末2001の端末出力部1014は、管路図修正部2016によって修正された部分管路図または全体管路図を、支援サーバ1002に出力する。しかしながら、演算端末は、修正された部分管路図または全体管路図を、支援サーバに出力しなくてもよい。
【0150】
前記実施形態4、5では、管路図作成支援システム1000,2000の演算端末1001,2001が部分管路図を作成している。そして、支援サーバ1002が全体管路図を作成している。しかしながら、支援サーバが、部分管路図を作成してもよい。また、演算端末が全体管路図を作成してもよい。
【0151】
前記実施形態4、5では、演算端末1001,2001が、全体管路図情報の少なくとも一部を、支援サーバ1002から取得して表示部1011に表示させる。しかしながら、演算端末は、全体管路図情報を表示部に表示しなくてもよいし、支援サーバから全体管路図情報を取得しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、管路図の作成を支援する管路図作成支援装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0153】
1、100 管路図作成支援装置
11、1011 表示部
12、1012 領域選択部
13 管路図作成部
114 管路図修正部
200 管路工事施工情報管理装置
201 施工情報取得部
202 施工情報処理部
203 施工情報表示部
1000、2000 管路図作成支援システム
1001、2001 演算端末
1002 支援サーバ
1013 部分管路図作成部
1014 端末出力部
1015 全体管路図情報取得部
1021 部分管路図情報取得部
1022 全体管路図作成部
1023 記憶部
1024 支援サーバ出力部
2016 管路図修正部
R 入力領域
r 領域
r1 選択中の領域
r2 選択済みの領域
S 管路図表示領域
T 施工情報