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特開2024-90230情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090230
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240627BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240627BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20240627BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/80 B
A63F13/53
A63F13/58
A63F13/69
H04L67/131
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205977
(22)【出願日】2022-12-22
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】田村 佳大
(72)【発明者】
【氏名】三尾 真登
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
(72)【発明者】
【氏名】惠良 栞
(57)【要約】
【課題】プレイ画面を視聴中の視聴者によるゲームの進行に影響を与えるオブジェクトの視聴に制限を加えるようにする。
【解決手段】情報処理装置は、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる第1の表示制御部と、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされているマルチプレイゲームの画面を表示させる第2の表示制御部とを有し、第2の表示制御部には、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる機能を設ける。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる第1の表示制御部と、
前記マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされている前記マルチプレイゲームの画面を表示させる第2の表示制御部と、
を有し、
前記第2の表示制御部は、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の表示制御部は、前記視聴者が端末で視聴中の前記画面から、当該画面のプレイヤとは異なる他のプレイヤの端末でプレイされている前記画面への切り替えを制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の表示制御部は、前記他のプレイヤを指定する情報を、前記視聴者の端末から受け付ける、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記各プレイヤを識別する識別情報の属性により、当該各プレイヤが複数のグループに分類されている場合に、
前記マルチプレイゲームの進行状況により、当該マルチプレイゲームを続行中のグループの数が複数から1つに変化するとき、
前記第2の表示制御部は、前記マルチプレイゲームを視聴する前記視聴者の端末に不可視の態様で表示されている前記オブジェクトの少なくとも一部を可視の態様による表示に切り替える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記マルチプレイゲームが第1モードの場合、前記第2の表示制御部は、視聴者が視聴の対象とするプレイ画面に含まれる前記オブジェクトを可視の態様で当該視聴者の端末に表示し、
前記マルチプレイゲームが第2モードの場合、前記第2の表示制御部は、視聴者が視聴の対象とするプレイ画面に含まれる前記オブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で当該視聴者の端末に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記視聴者が端末で視聴の対象とする前記各プレイヤのプレイ画面が、過去にプレイされた前記マルチプレイゲームの内容であり、現在進行中の当該マルチプレイゲームの進行に影響しないとき、前記第2の表示制御部は、前記オブジェクトを可視の態様で当該視聴者の端末に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記視聴者が所定価値を消費した場合、前記第2の表示制御部は、不可視の態様で当該視聴者の端末に表示中の前記オブジェクトの少なくとも一部を可視の態様に制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2の表示制御部は、不可視の態様から可視の態様に制御する前記オブジェクト又は当該オブジェクトの一部を、所定価値を消費した視聴者の選択に応じて決定する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2の表示制御部は、不可視の態様から可視の態様への制御から所定時間が経過すると、不可視の態様から可視の態様に制御された前記オブジェクト又は当該オブジェクトの前記一部を不可視の態様による表示に戻す、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2の表示制御部は、前記視聴者が視聴の対象とするプレイ画面のプレイヤとは異なる他のプレイヤに対する当該視聴者の端末からのコメントの投稿が制限される場合、前記オブジェクトを可視の態様で表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第2の表示制御部は、前記各プレイヤのゲームのプレイ実績に対応するパラメータに応じ、不可視の態様で表示するオブジェクトの対象及び範囲の少なくとも1つを可変する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2の表示制御部は、可視の態様で前記視聴者の端末に表示する前記オブジェクト又は当該オブジェクトの一部を、当該視聴者の端末で視聴の対象とするプレイ画面に対応する前記各プレイヤの選択に応じて決定する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第1の表示制御部は、前記オブジェクトを不可視の態様で視聴する視聴者の端末から投稿された第1のコメントの表示と、当該オブジェクトを可視の態様で視聴する視聴者の端末から投稿された第2のコメントの表示を異なる態様に制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる処理と、
プロセッサが、前記マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされている前記マルチプレイゲームの画面を表示させる処理と、
プロセッサが、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項15】
プロセッサに、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させ、
プロセッサに、前記マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされている前記マルチプレイゲームの画面を表示させ、
プロセッサに、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットゲームでは、複数のプレイヤがゲームに参加することが可能である。この種のゲームは、マルチプレイゲームと呼ばれ、プレイヤ同士が競争関係になるゲームと、協力関係になるゲームに大別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-5244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
視聴者は、マルチプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面を自由に視聴することができる。一方、視聴者の自由な投稿が許される環境では、視聴者の投稿を通じ、秘匿にしたい情報が競争関係にある他のプレイヤに漏洩するリスクがある。情報の漏洩によってゲーム性が高まる等の肯定的な効果が期待される場合も想定されるが、基本的には、ゲームの進行に影響を与える情報を漏洩されたプレイヤが被る不利益が大きく、プレイヤ間の公平性が損なわれてしまう。
【0005】
本発明は、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与えるオブジェクトの視聴に制限を加える手法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる第1の表示制御部と、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされているマルチプレイゲームの画面を表示させる第2の表示制御部とを有し、第2の表示制御部は、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、プレイ画面を視聴中の視聴者によるゲームの進行に影響を与えるオブジェクトの視聴に制限を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1で想定するゲームの流れを説明する図である。
図3】実施の形態1で想定するゲーム空間の一例を説明する図である。
図4】オブジェクトがスポットで一定時間停止した状態を説明する図である。
図5】プレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を説明する図である。
図6】ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例を説明する図である。
図7】ポイントの取得を説明する図である。(A)は白色のカラーカードが揃う直前の手札置き場の配列を示し、(B)は白色のカラーカードが揃った直後の手札置き場の配列を示し、(C)はポイントを取得した後の手札置き場の配列を示す。
図8】実施の形態1で使用するサーバの機能上の構成例を説明する図である。
図9】実施の形態1で想定するプレイヤの参加形態と視聴者の視聴先の関係を説明する図である。
図10】プレイヤ用表示制御部と視聴ユーザ用表示制御部によるプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示す。
図11】プレイヤ用表示制御部と視聴ユーザ用表示制御部によるプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示す。
図12】プレイヤ用表示制御部と視聴ユーザ用表示制御部によるプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示す。
図13】プレイヤ用表示制御部と視聴ユーザ用表示制御部によるプレイ画面の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示す。
図14】視聴先の切り替え機能が呼び出された場合のプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を示す。
図15】視聴中のプレイ画面の切り替えを説明する図である。
図16】マルチプレイゲームをプレイ中のグループの数の時間変化を説明する図である。
図17】マルチプレイゲーム中のグループ数が1つに変化する前後における視聴ユーザYのプレイ画面の表示態様の変化を説明する図である。(A)はグループ数が複数の間のプレイ画面の表示例であり、(B)はグループ数が1つになった後のプレイ画面の表示例である。
図18】視聴ユーザが視認するプレイ画面のプレイモードによる違いを説明する図である。(A)はプレイヤのプレイ形態が協同プレイの場合に視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例であり、(B)はプレイヤのプレイ形態が対戦プレイの場合に視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例である。
図19】時間の経過に伴う各プレイヤの手札置き場にある媒体オブジェクトの変化を説明する図である。
図20】時制の違いによる視聴ユーザの情報端末に表示されるプレイ画面の表示の態様の違いを説明する図である。(A)は視聴ユーザYがタイムシフト視聴中の場合に視聴するプレイ画面の表示例であり、(B)は視聴ユーザYが現在時刻に視聴するプレイ画面の表示例である。
図21】投げ銭コメントの投稿前と投げ銭コメントの投稿後の表示の態様の違いを説明する図である。(A)は投げ銭コメントの投稿前の視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例であり、(B)は投げ銭コメントの投稿後の視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例である。
図22】投げ銭コメントの投稿回数による表示の態様の違いを説明する図である。(A)は視聴ユーザYによる投げ銭コメントの投稿回数が1回の場合におけるプレイ画面の表示例であり、(B)は視聴ユーザYによる投げ銭コメントの投稿回数が3回目の場合におけるプレイ画面の表示例である。
図23】投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザが画面上で指定した位置の表示の態様を可視の態様に変化させる例を説明する図である。(A)は視聴ユーザによる位置の指定例を示し、(B)は指定された位置の媒体オブジェクトが可視の態様に変化した様子を示す。
図24】投げ銭コメントの投稿直後から所定時間が経過した場合における表示の態様の変化を説明する図である。(A)は視聴ユーザによる位置の指定を示し、(B)は指定された位置の媒体オブジェクトが可視の態様に変化した様子を示す。
図25】視聴ユーザについて設定されているコメントの投稿の制限に応じたプレイ画面の表示例を説明する図である。(A)はコメントの投稿が許可されていない視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例であり、(B)はコメントの投稿が許可されている視聴ユーザYが視聴するプレイ画面の表示例である。
図26】視聴先であるプレイヤのプレイ実績に応じて視聴ユーザが視聴するプレイ画面の表示態様の違いを説明する図である。
図27】視聴先であるプレイヤのプレイ実績に応じて視聴ユーザが視聴するプレイ画面の表示態様の違いの他の例を説明する図である。
図28】プレイヤBの情報端末に表示されるプレイ画面の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「ゲーム」は、コンピュータゲームをいう。ゲームの舞台となる仮想の空間を「ゲーム空間」という。ゲーム空間の舞台には、例えば仮想の街や仮想の国がある。
「プレイヤ」は、情報端末の操作を通じてゲームをプレイするユーザをいう。
【0011】
プレイヤが操作する情報端末には、専用機と汎用機がある。
専用機には、例えばゲームセンター等に設置される据え置き型のゲーム機がある。
汎用機には、例えばプレイヤによる携帯や装着が可能なスマートグラス、ヘッドセット、スマートフォンがある。スマートグラスは、小型のディスプレイと、ディスプレイに表示された画像を網膜上に結像する導光部品とを備える眼鏡型のデバイスである。
【0012】
ゲームを実行する情報端末には、プレイヤが操作する情報端末(以下「プレイヤの端末」ともいう。)の他、インターネットその他のネットワーク上に配置されるサーバがある。
サーバでゲームを実行する場合、プレイヤの端末は、いわゆる入出力装置として使用される。すなわち、プレイヤの端末は、ゲームに関連する画像の表示と操作の入力に使用される。なお、一部のゲームに関するデータが情報端末に格納されており、その情報端末に格納されているデータとサーバに格納されているゲームのデータの双方を利用してゲームを実行してもよい。同様に、情報端末側にゲームデータの全てがあり、そこでプレイしているデータを外部の動画配信サーバに送信し、そこからゲームを他のユーザに視聴可能にさせてもよい。
「プレイ画面」は、プレイヤの端末に表示される画像をいう。プレイ画面は、一般には動画像である。もっとも、プレイ画面に、静止画像が表示されることを妨げない。
【0013】
プレイ画面は、他のユーザ(ただし、他のプレイヤを除く)による視聴が可能である。以下では、プレイ画面を視聴する他のユーザを「視聴ユーザ」又は「視聴者」という。視聴ユーザ又は視聴者が操作する情報端末を「視聴ユーザの端末」又は「視聴者の端末」という。
後述する実施の形態の場合、視聴ユーザが同時に視聴可能なプレイ画面は1つだけである。視聴ユーザと視聴中のプレイ画面(又はプレイヤ)との関係は、サーバにより管理される。例えば視聴ユーザとプレイヤのアカウントが使用される。なお、視聴ユーザは、複数のプレイ画面の間を自由に行き来できる。
【0014】
サーバで実行されるゲームには、例えば一部又は全てのゲームデータをサーバに格納し、ゲームを操作するプレイヤからの操作を情報端末から受け付けることで実行可能なゲームがある。ソーシャルゲームは、例えばSNS(=Social Networking Service)の要素を取り入れた複数人でプレイが可能なゲームである。
ゲームのプレイの形態には、1人のプレイヤによる単独プレイ(以下「シングルプレイ」ともいう。)と、所定関係にある複数のプレイヤによるプレイ(以下「マルチプレイ」ともいう。)がある。
ゲームにより、シングルプレイのみが可能な場合、マルチプレイのみが可能な場合、シングルプレイとマルチプレイの選択が可能な場合がある。
【0015】
マルチプレイ型のゲームには、例えば他のプレイヤと対戦するゲーム(以下「対戦型ゲーム」という。)と、ゲームの結果を他のプレイヤと競うゲーム(以下「競争型ゲーム」ともいう。)、協同して共通の目的(例えばゲームのクリア)の達成を目指すゲーム(以下「協同型ゲーム」ともいう。)がある。なお、競争型ゲームであっても、ゲーム内に他のプレイヤとの対戦プレイを含む場合がある。
なお、マルチプレイの形態には、複数のプレイヤが協同して他のプレイヤと対戦する又は競うプレイ(以下「協同プレイ」という。)もある。
【0016】
協同プレイ中の各プレイヤは、あくまでも独立したプレイヤとしてプレイ可能であるが、いわゆるグループ又はチーム(以下では「グループ」という。)としてゲームに参加している。なお、協同プレイ中の複数のプレイヤには主従関係がある場合もあれば、対等な関係の場合もある。主従関係とは、特定のプレイヤを他のプレイヤが専らサポートする関係をいう。一方、対等な関係とは、固定した主従関係を有さず、互いに協力する関係をいう。
因みに、相手方となる他のプレイヤは、シングルプレイを選択したプレイヤもいれば、チームとしてゲームに参加しているプレイヤもいる。
因みに、協同型ゲームは第1モードの一例であり、対戦型ゲームと競争型ゲームは第2モードの一例である。
【0017】
以下で想定する実施の形態では、プレイヤの少なくとも1人はユーザであるが、プレイヤの少なくとも1人をプロセッサが代行してもよい。この形態は、シングルプレイにみえるが、マルチプレイゲームの1類型である。
また、複数人のプレイヤを区別する場合、「第1プレイヤ」、「第2プレイヤ」、「第3プレイヤ」…と表現する。同様に、複数人の視聴ユーザを区別する場合、「第1視聴者」、「第2視聴者」、「第3視聴者」…と表現する。
以下では、プレイ画面を配信するプレイヤを「配信ユーザ」ともいう。また、視聴ユーザのうち、視聴対象である配信ユーザとゲーム上で競うプレイヤを「参加ユーザ」ともいう。
【0018】
「コメント」は、視聴ユーザがプレイヤを宛先としてアップロードする投稿や投稿の内容をいう。コメントは、文字列(テキスト)、スタンプ、アイコン等で構成される。なお、コメントを「チャット」と呼ぶことがある。
「所定価値」は、電子マネー、暗号資産、ゲーム内通貨、法定通貨、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。以下では、所定価値を消費するコメントを「投げ銭コメント」といい、所定価値を消費しないコメントをメッセージという。
【0019】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、ゲームを実行するサーバ10と、プレイヤや視聴ユーザが操作する情報端末20(20A、20B、20C、20X、20Y)と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
【0020】
図1では、プレイヤと視聴ユーザの一例として、プレイヤA(第1プレイヤ)、プレイヤB(第2プレイヤ)、プレイヤC(第3プレイヤ)、視聴ユーザX(第1視聴者)、視聴ユーザY(第2視聴者)を示している。
3名のプレイヤと2名の視聴ユーザを示したのは、説明上の都合であり、実際のプレイヤは1名でも、2名でも、4名以上でもよい。また、視聴ユーザは、0名でも、1名でも、3名以上でもよい。
もっとも、前述したシングルプレイであれば、プレイヤは1名となる。また、ゲームの実行にはプレイヤが必要であるが、視聴ユーザは0人でもよい。
以下では、プレイヤと視聴ユーザを区別しない場合、単にユーザという。
【0021】
図1に示す情報処理システム1の場合、サーバ10には、プレイヤAが操作する情報端末20Aと、プレイヤBが操作する情報端末20Bと、プレイヤCが操作する情報端末20Cと、視聴ユーザXが操作する情報端末20Xと、視聴ユーザYが操作する情報端末20YがネットワークN経由で接続されている。以下では、情報端末20A、20B、20C、20X、20Yを総称して「情報端末20」という。
ネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムである。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。また、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0022】
サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。サーバ10は、情報処理装置の一例である。
情報端末20は、サーバ10が提供する配信サービスを利用するユーザが操作する端末である。
情報端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型の端末、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末の他、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)である。情報端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
【0023】
<サーバのハードウェア構成>
サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。なお、プロセッサ11と各デバイスは、バスその他の信号線15を通じて接続される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。
メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0024】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、ゲームプログラムの他、例えばゲーム空間の情報、ゲームに参加しているプレイヤの情報、各プレイヤのプレイ画面、プレイ画面を視聴中の視聴ユーザの情報、視聴ユーザが投稿したコメントの情報等が含まれる。
プレイヤや視聴ユーザの情報は、アカウントその他の各ユーザを特定する情報に紐づけられる。
コメントの情報は、コメントの内容と、所定価値の消費の有無と、所定価値の消費量を含む。
通信インタフェース14は、情報端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
【0025】
情報端末20は、サーバ10と同様、プロセッサ、メモリ、補助記憶装置、通信インタフェースを有し、さらに、タッチセンサ、操作ボタン、ディスプレイ、カメラ、マイク、スピーカ等を有する。
タッチセンサとディスプレイが一体化されたデバイスは、タッチパネルと呼ばれる。また、タッチセンサ、操作ボタン、カメラ、マイクは入力装置を構成し、ディスプレイ、スピーカは出力装置を構成する。
本実施の形態における情報端末20は、サーバ10に対する入出力装置として使用される。
【0026】
<ゲームの流れ>
以下では、実施の形態で想定するゲームの流れについて説明する。
図2は、実施の形態1で想定するゲームの流れを説明する図である。なお、図中に示す記号のSは「ステップ」を意味する。
まず、ゲームの開始前に、ゲームに参加するユーザ(この段階ではプレイヤでない。)のマッチングが実行される(ステップ1)。マッチングの手法には、様々な方法がある。例えば申し込み期間に参加を申し込んだユーザの中から所定人数を抽選する方法がある。本実施の形態で想定するゲームのプレイヤは、ゲーム内に、自身が所持するキャラクタカードを1枚持ち込む必要がある。もちろん、ゲームの種類によっては、キャラクタカードの持ち込みは不要である。
【0027】
ゲームに参加するプレイヤが確定し、全てのプレイヤについてゲーム内に持ち込むキャラクタカードが確定すると、ゲームが開始される(ステップ2)。ゲームが開始されると、ゲーム空間に各プレイヤのオブジェクトが配置される。これにより、各プレイヤは、情報端末20に対する操作を通じ、ゲーム空間でオブジェクトを移動等することができる。キャラクタカードは、ゲームで使用するアイテム(以下「媒体オブジェクト」という。)の1つである。
ゲームの開始とともにゲーム中となり(ステップ3)、ゲームの終了条件を満たすとゲーム終了となる(ステップ4)。
実施の形態で想定するゲームでは、基本的に、ゲーム中に獲得したゲームスコア(以下「スコア」という。)の大きさ順に順位が決まる。従って、スコアは、ゲームの勝敗判定に用いるパラメータである。
【0028】
ただし、ゲーム内で入手可能な媒体オブジェクトには、ビリカードが1枚含まれている。ビリカードを最後まで保持していたプレイヤは、スコアの大きさによらず最下位に設定される。例えばスコアの大きさが1位のプレイヤでも、ビリカードを最後まで保持していた場合、そのプレイヤは最下位となる。この意味で、ビリカードは、ゲームの進行に影響を与える媒体オブジェクトである。なお、ビリカードは、ゲームの勝敗に関係する媒体オブジェクトでもある。また、ビリカードは、保持するプレイヤに対して不利なゲーム効果を付与する媒体オブジェクトでもある。
【0029】
この他、実施の形態で想定するゲームでは、ゲームの終了後に、ビリカードを最後まで保持しているプレイヤの投票を受け付ける機会が設けられる(ステップ5)。この投票では、各プレイヤは、自分以外のプレイヤを投票する必要がある。
制限時間内にプレイヤ全員の投票が確認されると、投票結果の答え合わせに遷移する。制限時間内に投票しなかったプレイヤは無投票と扱う。また、ビリカードを最後まで保持しているプレイヤの投票は無効票として扱う。
【0030】
投票の結果、正解者には、順位に応じた報酬とは別に、特別の報酬が付与される。
なお、正解者がいなかった場合、最後までビリカードを保持していたプレイヤが、ゲーム終了時のスコアの大きさによらず1位になる。これにより、最終順位が確定する(ステップ6)。最終順位が確定すると、例えばポイント値、経験値、称号、プレイに使用したキャラクタカードの攻撃力やHPに対する特別ポイント、他のゲームで使用可能な武器、魔法その他の能力、新たな属性、属性のレベルアップ等が付与される。
なお、このステップ2~ステップ4までのゲームがいわゆるインゲームの一例であり、ステップ5の投票がいわゆるアウトゲームの一例である。
【0031】
本実施の形態では、図2に示すゲームの流れを1回として、複数回のゲームが実行される。なお、各回のゲームのプレイヤは、ステップ1のマッチングにより決定されるので、各回のプレイヤのメンバーは同じになるとは限らない。
以下では、ある回のインゲームを第1のゲームといい、次回以降のインゲームを第2のゲームという。
もっとも、第1のゲームと第2のゲームは同種のゲームである必要はない。すなわち、第1のゲームと第2のゲームは異なる種類のゲームでもよい。
【0032】
<ゲーム空間>
図3は、実施の形態1で想定するゲーム空間の一例を説明する図である。図3に示すゲーム空間100は、3つのエリア101A、101B、101Cで構成されている。以下では、エリア101A、101B、101Cを区別しない場合、エリア101という。エリア101は、例えば部屋や国である。
図3におけるエリア101の数は一例であり、ゲームにより1つの場合もあれば、2つの場合や4つ以上の場合もある。図3の場合、3つのエリア101A、101B、101Cは、それぞれ連絡通路で他のエリアと接続されている。
【0033】
図3では、ゲーム空間100が3つのエリア101A、101B、101Cで構成される場合を説明したが、ゲーム空間100は、複数のステージで構成されてもよい。
図3の場合、3つのエリア101A、101B、101C内には、ゲーム内で使用する媒体オブジェクトが配布されるスポット102A、102B、102Cが配置されている。以下では、スポット102A、102B、102Cを区別しない場合、スポット102という。
【0034】
図3の場合、1つのエリア101に1つのスポット102が配置されているが、1つのエリア101に複数のスポット102が配置されてもよいし、スポット102が配置されていないエリア101が存在してもよい。スポット102の表示の形態は、ゲームによっても異なる。スポット102の表示には、例えば壺、宝箱、店、教会、沼が使用される。
各スポット102には、少なくとも1つの媒体オブジェクトが紐づけられており、スポット102の付近で一定時間停止したプレイヤの操作に応じて行動するオブジェクト(すなわちアバタ―やプレイヤキャラクタなどと呼ばれるもの)に対し、抽選により選択された1枚の媒体オブジェクトを付与する。
【0035】
図4は、オブジェクトがスポット102で一定時間停止した状態を説明する図である。図4には、図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図4に示すゲーム空間100には、プレイヤAのオブジェクト103Aと、プレイヤBのオブジェクト103Bと、プレイヤCのオブジェクト103Cとが追加されている。以下では、オブジェクト103A、103B、103Cを区別しない場合、オブジェクト103という。
【0036】
図4の場合、プレイヤAのオブジェクト103Aの位置が、エリア101Aのスポット102Aに重なっている。この状態が一定時間以上継続すると、スポット102Aに紐づけられている媒体オブジェクトのうちの1つがプレイヤAに付与される。
一方で、エリア101BにいるプレイヤBのオブジェクト103Bの位置は、エリア101Bのスポット102Bから離れている。このため、スポット102BからプレイヤBには、媒体オブジェクトが付与されない。同様に、プレイヤCにも媒体オブジェクトが付与されない。
【0037】
なお、媒体オブジェクトの付与条件は、プレイヤAのオブジェクト103Aの位置がスポット102Aと重なった状態で一定時間停止する場合に限らない。
例えばプレイヤAのオブジェクト103Aの位置がスポット102Aと重なるだけで、スポット102Aから媒体オブジェクトが付与されるようにしてもよい。
また、スポット102Aについて予め定めた範囲内(例えば予め定めた距離以内)に入ることを付与条件としてもよい。この場合、予め定めた範囲内に入れば、プレイヤAのオブジェクト103Aが停止していなくてもよい。
【0038】
さらには、スポット102Aが配置されているエリア101A内にプレイヤAのオブジェクト103Aが入ったことを条件とすることも可能である。いずれにしても、媒体オブジェクトの付与条件は、ゲーム毎に定めることが可能である。
本実施の形態では、スポット102で配布される媒体オブジェクトとして、前述したビリカードと、「カラーカード」と、「アタックカード」を想定する。なお、前述したキャラクタカードも媒体オブジェクトの一例であるが、プレイヤがゲーム内に持ち込む点で、ゲーム内で配布されるビリカードとは異なる。
本実施の形態で想定するカラーカードには、赤、青、黄、白、黒の5色のうちのいずれかの色が付されている。もちろん、例示した色に限らないし、色の数も5色に限らない。
【0039】
なお、本実施の形態で想定するゲームでは、プレイヤが保持するカラーカードの色が揃うとポイントが付与される。
本実施の形態では、2枚のカラーカードの色が揃うたびに1ポイントが付与される。ここでのポイントはプレイヤ毎に累積される。なお、ポイントの累積値(スコア)は、ゲームの終了時の順位付けに使用される。
他の特典には、色が揃った2枚のカラーカードを、プレイヤの取得アイテム領域に紐づけてもよい。
【0040】
アタックカードを保持しているプレイヤは、アタックカードの消費(プレイヤの手札からなくなること)等を条件に、他のプレイヤに対してキャラクタカードを用いた対戦イベントの発動を申し込む権利と、同申し込みを受ける権利をもつ。
【0041】
本実施の形態では、対戦イベントの発動を申し込む側のプレイヤと申し込まれる側のプレイヤとが同じエリア101にいることが要求される。もっとも、ゲームに参加しているプレイヤ同士であれば、対戦イベントを可能としてもよい。
一方のプレイヤから対戦イベントの発動の申し込みがあった場合、以下の2通りのストーリーが考えられる。
【0042】
(1)相手方のプレイヤもアタックカードの消費を選択した場合
各プレイヤがゲーム内に持ち込んだキャラクタカードの攻撃力の数値の大きさで勝ち負けが決まる。攻撃力の数値が相対的に大きいキャラクタカードを保持するプレイヤが勝者となり、攻撃力の数値が相対的に小さいキャラクタカードを保持するプレイヤが敗者となる。
なお、勝者のプレイヤは、敗者のプレイヤが手札に保持するカラーカードの中から1枚を取得する。
【0043】
基本的には、取得するカラーカードの色は選べない。ただし、ゲームのルールによっては、勝者が保持するカラーカードと色が揃うカラーカードを優先的に選択してもよいし、勝者が敗者に対して希望する色を指定してもよい。
敗者のプレイヤがカラーカードを1枚も有していない場合、カラーカードは敗者から勝者に移動しない。代わりに、敗者の1ポイントを勝者に移動させてもよい。
また、攻撃力が同じ場合、対戦イベントは引き分けとして、カラーカードを移動しない。もっとも、攻撃力が同じ場合には、対戦イベントを申し込んだプレイヤの勝ちとしてもよいし、反対に対戦イベントを申し込まれたプレイヤの勝ちとしてもよい。
【0044】
なお、敗者から勝者には2枚以上のカラーカードが移動してもよい。複数枚のカラーカードが移動する場合には、異なる色のカラーカードが移動される。そもそも、カラーカードの色が揃うと手札から消去されるので、手札に同じ色のカラーカードが存在することはないためである。従って、敗者から勝者に同じ色のカラーカードが移動することもない。
異なる色のカラーカードが敗者から勝者に移動することで、勝者側では色が揃う可能性が高くなる。
【0045】
(2)相手方のプレイヤがアタックカードを保持していない場合
対戦イベントを申し込んだ側のプレイヤが勝者となり、申し込まれた側のプレイヤが敗者となる。この場合、勝者のプレイヤは、敗者のプレイヤが保持するカラーカードの中から1枚を取得する。
【0046】
<プレイ画面>
次に、各プレイヤの情報端末20に表示されるプレイ画面について説明する。
プレイ画面は、サーバ10を通じ、各プレイヤに紐付けられた視聴ユーザにも配信される。プレイ画面の配信は、基本的にリアルタイムであるが、蓄積型の配信も可能である。例えばプレイ画面をタイムシフト視聴する場合、サーバ10に蓄積されているプレイ画面が視聴ユーザに配信される。
プレイ画面には、例えばオブジェクト103(図4参照)の移動や動きを操作するプレイヤの視点から見た画像が表示される。
【0047】
図5は、プレイヤBの情報端末20に表示されるプレイ画面200Bの一例を説明する図である。図5に示すプレイ画面200Bは、プレイ開始直後の例である。また、プレイ画面200Bは、プレイヤBがオブジェクト103Bの操作に使用する画面である。このため、オブジェクト103Bが、エリア画面201の中央付近に表示されている。
図5の場合、プレイヤBのオブジェクト103Bは、エリア101Bに位置している。このため、エリア101Bのスポット102Bも表示されている。
以下では、プレイヤや視聴ユーザを区別する場合、プレイ画面200A、200B、200C、200X、200Yと表記し、これらを総称する場合、プレイ画面200と表記する。
【0048】
プレイ画面200Bの上部には、プレイヤBのプレイを支援する情報欄が表示されている。図5の場合、ノルマ欄202、交換タイミング予告欄203、スコア欄204である。
ノルマ欄202には、ゲームのクリアのために揃えるべき色の数が表示される。図5の場合、「残り25」である。つまり、最低でも50枚のカラーカードをスポット102から取得して、それらが手元のカラーカードの色と揃う必要がある。
交換タイミング予告欄203には、次回のカード交換タイムまでの秒数が表示される。
スコア欄204には、ゲーム内で取得したポイントの合計値(すなわちスコア)が表示される。カード交換とは、プレイヤ同士が所有するカードといったゲーム媒体(アイテム)を交換することを意味する。
【0049】
この他、プレイ画面200の下部には、プレイヤBの手札置き場205が表示されている。図5の場合、手札置き場205には、プレイヤBがゲーム空間100に持ち込んだキャラクタカードC1だけが配置されている。なお、図5に示すプレイ画面200Bは、ゲームの開始直後の画面である。
手札置き場205には、スポット102Bで付与された媒体オブジェクト、他のプレイヤと交換した媒体オブジェクト、対戦イベントの勝者として他のプレイヤから取得した媒体オブジェクトも配置される。
【0050】
ただし、手札置き場205に配置可能な媒体オブジェクトの最大枚数は5枚である。前述したように、キャラクタカードは、プレイヤBがゲーム空間100に持ち込むカードであるので、ゲーム内で入手される媒体オブジェクトのうち手札置き場205に配置可能な最大枚数は4枚となる。図5においては、未取得の媒体オブジェクトが配置される位置を破線で表している。
なお、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されている場合、オブジェクト103がスポット102に移動しても、スポット102から新たな媒体オブジェクトを入手することはできない。
【0051】
また、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されている場合、他のプレイヤとの対戦イベントに勝利しても新たな媒体オブジェクトを取得することはできない。
もっとも、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されていても、強制的な媒体オブジェクトの交換は実行が可能である。媒体オブジェクトを交換しても、手札置き場205に配置される媒体オブジェクトの枚数は変化しないためである。
【0052】
図6は、ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例を説明する図である。図6には、8種類の媒体オブジェクトが例示されている。
キャラクタカードC1は、キャラクタ(以下「キャラ」ともいう。)の絵柄と、攻撃力の大きさを示す数値(例えば「攻撃:1000」)と、HPの大きさを示す数値(例えば「HP:150」)で構成される。この他、キャラクタカードC1には、例えばキャラクタの防御力、スキル、属性が示されてもよい。
なお、HPは、体力値(パラメータ値)とも呼ばれ、プレイに必要な生命力を表す。HPは、キャラクタ毎に設定される。
【0053】
「攻撃力」は、相手キャラに与えるダメージの強度をいう。このため、攻撃力の値(パラメータ値)が高いキャラクタは、攻撃力の値が低いキャラクタよりも多くのダメージを相手キャラに与えることができる。反対に、攻撃力の値が低いキャラクタは、攻撃力の値が高いキャラクタよりも相手キャラに与えるダメージが少なくなる。
この他、攻撃力は、攻撃が及ぶ範囲(二次元の場合は2次元空間、三次元の場合は3次元空間で規定される。)、攻撃が持続する時間、攻撃の回数、命中率、同時にヒット可能な敵キャラの数による評価も可能である。
【0054】
「防御力」は、相手キャラからの攻撃によるダメージの受け難さの強度をいう。このため、防御力の値(パラメータ値)が高いキャラクタは、防御力の値が低いキャラクタよりも体力値の減少が少なく済む。反対に、防御力の値が低いキャラクタは、防御力の値が高いキャラクタよりも多くの体力値を失い易くなる。
【0055】
「スキル」は、ゲームの進行を有利にする特別な技能(アビリティ)をいう。技能には、例えばダメージを無効化又は低減する技能、特定の属性との組み合わせにより攻撃力等を増加させる技能、特定の属性との組み合わせにより移動や動きの速度を増加させる技能、特定の属性との組み合わせによりHPを回復又は増加させる技能、他のオブジェクト103からの攻撃を停止又は減少させる技能がある。
【0056】
「属性」は、キャラクタの特性を与える情報の1つである。属性には、例えば火、水、雷、土、木がある。属性は、1つのキャラクタに1つ又は複数与えられる。属性は、固定的に与えられる場合と、一時的に与えられる場合がある。
多くの場合、属性間には相性が定められる。例えば水属性を有するキャラクタは、火属性を有するキャラクタに対して強く、雷属性を有するキャラクタは、水属性を有するキャラクタに対して強く、火属性を有するキャラクタは、木属性を有するキャラクタに強いという具合である。
【0057】
なお、広義の属性には、前述した攻撃力、防御力、スピード、スキル、障害要素も含まれる。例えばあるキャラクタカードC1の攻撃力に対して十分大きい防御力を有する他のキャラクタカードC1は、他のキャラクタカードC1の体力値を「0」にするために多くの攻撃が必要になる。このため、この他のキャラクタカードC1は、あるキャラクタカードC1に対して相性が悪い。
【0058】
カラーカードC2は赤色のカードであり、カラーカードC3は青色のカードであり、カラーカードC4は黄色のカードであり、カラーカードC5は白色のカードであり、カラーカードC6は黒色のカードである。図6では、説明の都合により、各カードの色を文字で表している。実際には、カードの全体が特定の色で表示されてもよいし、カードに描画されている絵柄や文字が特定の色でもよい。また、各カードの一部分に特定の色が表示されてもよい。
カラーカードC2~C6は、ゲーム内に複数枚用意される。例えば各40枚用意される。もっとも、枚数は無制限でもよい。
【0059】
アタックカードC7は、前述したように、他のプレイヤに対してキャラクタカードC1を使用する対戦イベントの発動の申し込みだけでなく、対戦イベントの発動の申し込みの受諾の選択に使用されるカードである。アタックカードC7も、ゲーム内に複数枚用意される。例えば40枚用意される。なお、枚数は無制限でもよい。
ビリカードC8は、前述したように、ゲームの終了時まで保持していたプレイヤの順位を最下位に定める役割を有するカードであり、ゲーム内に1枚だけ用意される。なお、ビリカードC8は、ゲームの終了時まで保持していたプレイヤを当てる投票にも使用される。
【0060】
<ポイントの取得>
ここでは、ゲームの終了時における順位付けに用いられるポイントの取得の方法について説明する。
図7は、ポイントの取得を説明する図である。(A)は白色のカラーカードC5が揃う直前の手札置き場205の配列を示し、(B)は白色のカラーカードC5が揃った直後の手札置き場205の配列を示し、(C)はポイントを取得した後の手札置き場205の配列を示す。
【0061】
図7に示す手札置き場205の配列の変化は、以下の2つの場合を想定している。
(a)スポット102からカラーカードを取得する場合
(b)対戦イベントの勝者が敗者からカラーカードを取得する場合
本実施の形態で想定するゲームでは、手札置き場205で2枚のカラーカードの色が揃うと、手札置き場205から該当する2枚のカラーカードが消去され、同時に1ポイントがプレイヤのスコアに加算される。
【0062】
<サーバの機能構成>
続いて、サーバ10の機能構成について説明する。
図8は、実施の形態1で使用するサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、図8に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10は、プレイヤ用表示制御部111と、視聴ユーザ用表示制御部112と、記憶部120とを有している。
このうち、記憶部120は、メモリ12(図1参照)と補助記憶装置13(図1参照)により実現される。
【0063】
<記憶部に記憶される情報>
機能部の説明に先立ち、記憶部120に記憶される情報の一例を説明する。
図8に示す記憶部120には、プレイヤ情報121、視聴ユーザ情報122、空間レイアウト情報123、スポット情報124、交換タイミング情報125、媒体オブジェクトの配布規則126、投票の運用規則128、最終順位の決定規則129、プレイ画面表示規則130等が記憶されている。
【0064】
プレイヤ情報121は、ゲームをプレイするプレイヤの情報である。図1の例であれば、プレイヤAやプレイヤBやプレイヤCに対応する情報である。
プレイヤ情報121には、例えばユーザを特定するユーザID(アカウント)、所属するグループの識別情報、情報端末20のIPアドレス、ゲーム空間100(図3参照)上でのオブジェクト103(図4参照)の位置情報、ゲームに持ち込んだキャラクタカードC1(図6参照)の情報、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトC2~C8の情報、2枚のカラーカードの色が揃うことで手札置き場205から消去されたカラーカードC2~C6の情報(換言すると、取得アイテム領域に保存されたアイテムの情報)、カラーカードC2~C6が交換された時刻、ゲームで取得したポイントの合計値(すなわちスコア)、最終順に応じて付与された報酬が含まれる。
【0065】
視聴ユーザ情報122は、プレイ画面を視聴する視聴ユーザの情報である。図1の例であれば、視聴ユーザXや視聴ユーザYに対応する情報である。
視聴ユーザ情報122には、例えば視聴ユーザを特定するユーザID(アカウント)、情報端末20のIPアドレス、視聴対象であるプレイ画面を特定するID、視聴対象であるプレイ画面に紐づけられたプレイヤを特定するユーザID、メッセージや投げ銭コメントの内容や投稿の時刻、メッセージや投げ銭コメントの投稿に対する報酬、コメントの投稿の可否、コメントの投稿が許可される特定のプレイヤが含まれる。
【0066】
投げ銭コメントの内容には、消費量(額面)の情報、所定価値の支払い先を特定するユーザIDやIPアドレスが含まれる。
投稿に対する報酬には、例えば視聴ユーザが所持する媒体オブジェクトの攻撃力、防御力等の数値をアップさせるオプション権、プレイヤとして他のゲームのプレイ時に使用が可能なオプション権、他のゲームで使用が可能なアイテムやキャラクタカードがある。
【0067】
空間レイアウト情報123は、ゲーム空間100のレイアウトに関する情報である。空間レイアウト情報123は、いわゆるマップ情報である。空間レイアウト情報123により、例えば図3に例示したゲーム空間100のレイアウトが特定され、オブジェクト103の位置の特定が可能になる。
スポット情報124は、ゲーム空間100に配置されているスポット102の位置と、各スポット102に紐づけられているカラーカードC2~C6の種類と枚数、各スポット102に紐づけられているアタックカードC7の枚数、スポット102に紐づけられたビリカードC8の有無等の情報である。なお、各スポット102に紐づけられるカラーカードC2~C6やアタックカードC7が、オブジェクト103への配布のたびに無制限に補充される仕様の場合には、スポット情報124にカラーカードC2~C6の種類や枚数、アタックカードC7の枚数を含めなくてもよい。
【0068】
交換タイミング情報125は、周期的に実行される交換タイミングを表す情報である。具体的には、30秒から0秒までカウントダウンするカウンターのカウント値である。交換タイミング情報125で特定されるタイミングは、全てのプレイヤに対して共通である。すなわち、プレイヤのオブジェクト103がゲーム空間100内のどの位置にいても同じタイミングが適用される。なお、交換タイミング情報125のカウント値を与えるカウンターは、ゲームの開始と同時にスタートする。また、カウンターのカウント値は0になると同時に30にリセットされ、カウントダウンをスタートする。この動作は、ゲームの終了まで繰り返し実行される。
【0069】
媒体オブジェクトの配布規則126は、スポット102におけるオブジェクト103への媒体オブジェクトの付与の規則を規定する。
この規則には、配布の前提条件が含まれる。前提条件は、オブジェクト103がスポット102と一定時間以上重なる等の条件を満たすことを要求する。
また、この規則には、前提条件を満たすオブジェクト103に付与する媒体オブジェクト、具体的にはカラーカードC2~C6と、アタックカードC7と、存在する場合にはビリカードC8の中から1枚をランダムに抽選する規則が含まれる。
また、この規則には、配布の例外として、付与の対象であるプレイヤの手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが存在する場合が含まれる。
【0070】
投票の運用規則128は、ゲームの終了時までビリカードC8を保持していたプレイヤを当てるアウトゲームの規則を規定する。
この規則では、プレイヤの全てに1票の投票権が与えられること、制限時間内にビリカードを保持していると思う他のプレイヤを投票すること、制限時間内に投票しなかったプレイヤは無投票と扱うこと、ビリカードC8を最後まで保持しているプレイヤの投票は無効票となること、正解者には順位に応じた報酬とは別に特別の報酬が付与されること、正解者が1人もいなかった場合、最後までビリカードを保持していたプレイヤが1位になること等が規定される。
【0071】
最終順位の決定規則129は、原則として、ゲームが終了した時点でスコアが大きい順にプレイヤの順位を決定すること、投票の正解者が1人もいなかった場合には、スコアの大きさとは関係なくビリカードC8を保持しているプレイヤが1位となり、2位以下はスコアの大きさ順に決まること等を規定する。
【0072】
プレイ画面表示規則130は、プレイヤが視認するプレイ画面の表示に関する規則と視聴ユーザが視認するプレイ画面の表示に関する規則を規定する。
プレイ画面表示規則130では、プレイ画面の表示先がプレイヤの情報端末20の場合、プレイ画面の全ての情報の表示を許可する。
一方、プレイ画面の表示先が視聴ユーザの情報端末20の場合、プレイ画面表示規則130は、ゲームの進行に影響を与えるオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させることを規定する。
【0073】
そこで、本実施の形態におけるプレイ画面表示規則130では、視聴ユーザの情報端末20には、視聴先のプレイ画面の手札置き場205の媒体オブジェクトの全てを不可視とする規則を適用する。
なお、手札置き場205の媒体オブジェクトを不可視とする表示の仕方には、例えば以下の方法がある。
【0074】
(a)視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200には、手札置き場205に何も表示しない。この場合、手札置き場205の位置には、視聴先であるプレイヤのオブジェクト103が位置するエリア101の風景が表示される。
(b)視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200には、手札置き場205の全体が目隠しオブジェクト(例えば単色の塗りつぶし)で隠される。
(c)視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200には、手札置き場205に配置された媒体オブジェクトのうち内容が分かる部分が目隠しオブジェクト(例えば単色の塗りつぶし)で隠される。ただし、媒体オブジェクトのうち内容が分からない部分は、目隠しオブジェクトで隠されることもなく、視認が可能である。
【0075】
(d)視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200には、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの表面(内容の確認が可能な面)が裏返された状態で表示される。この場合、手札置き場205に何枚の媒体オブジェクトが配置されているかは分かるが、キャラクタカードC1の攻撃力の大きさを知ることはできないし、何色のカラーカードを保持しているかを知ることもできないし、アタックカードC7を保持しているかを知ることもできないし、ビリカードC8を保持しているかを知ることもできない。
【0076】
<機能部で実行される処理>
以上を踏まえ、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112の具体的な処理内容について説明する。
【0077】
<前提>
改めて、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112が機能する場面を説明する。まず、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112が前提とするプレイヤの参加形態について説明する。
【0078】
図9は、実施の形態1で想定するプレイヤの参加形態と視聴者の視聴先の関係を説明する図である。
図9に示すゲームでは、プレイヤAとプレイヤBとプレイヤCの3名が参加している。従って、図9に示すゲームは、マルチプレイゲームである。
プレイヤAとプレイヤBとプレイヤCは、いずれもゲーム内のスコアを競っている。このため、プレイヤAとプレイヤBとプレイヤCは互いに競争関係にある。
図9の場合、視聴ユーザXはプレイヤAのプレイ画面200(図5参照)を視聴しており、視聴ユーザYはプレイヤBのプレイ画面200(図5参照)を視聴している。
【0079】
<プレイヤ用表示制御部>
プレイヤ用表示制御部111(図8参照)は、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの情報端末20に、対応するプレイヤのプレイ画面200を表示させる機能部である。プレイヤ用表示制御部111は、第1の表示制御部の一例である。
例えばプレイヤ用表示制御部111は、プレイヤAが操作する情報端末20Aには、プレイヤAのプレイ画面200Aを表示させ、プレイヤBが操作する情報端末20Bには、プレイヤBのプレイ画面200Bを表示させ、プレイヤCが操作する情報端末20Cには、プレイヤCのプレイ画面200Cを表示させる。
各プレイヤの情報端末20には、例えば図5に示すプレイ画面200が表示される。
【0080】
<視聴ユーザ用表示制御部>
視聴ユーザ用表示制御部112(図8参照)は、マルチプレイゲームを視聴する各視聴ユーザの情報端末20に、各視聴ユーザが視聴の対象とするプレイヤのプレイ画面200を表示させる機能部である。例えば図9の場合であれば、視聴ユーザXの情報端末20Xには、視聴先であるプレイヤAのプレイ画面200が表示される。また、視聴ユーザYの情報端末20Yには、視聴先であるプレイヤBのプレイ画面200が表示される。
【0081】
なお、視聴ユーザが操作する情報端末20に表示されるプレイ画面200は、プレイヤが視聴するプレイ画面200と同一とは限らない。本実施の形態の場合、視聴ユーザが視聴するプレイ画面200では、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの種類や内容が分からないように、すなわち媒体オブジェクトの一部分が不可視の態様で表示される。もっとも、手札置き場205の全ての媒体オブジェクトを不可視の態様で表示することを妨げない。視聴ユーザ用表示制御部112は、第2の表示制御部の一例である。
【0082】
仮に、視聴ユーザXの情報端末20Xに表示されるプレイ画面200Xが、視聴ユーザXの視聴先であるプレイヤAのプレイ画面200Aと同じであると、プレイヤXの投稿を通じ、プレイヤ間の公平性が損なわれる可能性がある。
そこで、本実施の形態で説明する視聴ユーザ用表示制御部112には、プレイ画面200を構成する媒体オブジェクトのうち、ゲームの進行に影響を与える媒体オブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる機能が用意される。本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112は、手札置き場205の媒体オブジェクトの全てを不可視に制御する。
【0083】
換言すると、本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112は、手札置き場205の場所以外に表示されている媒体オブジェクトの全てを、視聴ユーザXの情報端末20Xに表示させる。例えばプレイ画面200内におけるプレイヤAのオブジェクト103Aの動きや移動は、視聴ユーザXの情報端末20Xで視認可能に表示される。このため、視聴ユーザXは、プレイヤAと同じ視線で、プレイヤAによるプレイの様子(すなわち、オブジェクト103の動きや移動)を楽しむことができる。
視聴ユーザXの情報端末20Xに表示されるオブジェクトは、プレイ画面表示規則130において、他のプレイヤに影響を与えない情報又は影響が少ない情報として表示が許可された情報の一例である。
【0084】
<表示例1>
図10は、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112によるプレイ画面200の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200Bの一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末20Yに表示されるプレイ画面200Yの一例を示す。
図10には、図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10の場合、プレイヤBが視認するプレイ画面200Bと視聴ユーザYが視認するプレイ画面200Yとの違いは、手札置き場205の表示の態様である。
【0085】
図10(A)に示すプレイ画面200Bの場合、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクト(すなわち、キャラクタカードC1、カラーカードC2、C3、C5、ビリカードC8)が表示されている。このため、プレイヤBは、カード交換や対戦イベントを通じて、ビリカードC8を他のプレイヤに引き渡すべきことを把握した上でゲームをプレイできる。
図10(B)に示すプレイ画面200Yの場合、手札置き場205には、媒体オブジェクトが1枚も表示されていない。このため、視聴ユーザYは、プレイヤBが手札置き場205に何枚の媒体オブジェクトを保持するかも、どの種類の媒体オブジェクトを保持しているかも知り得ない。
【0086】
このため、視聴ユーザYが視聴先を切り替えてコメントを投稿する場合でも(例えば視聴先をプレイヤBからプレイヤAに切り替えてコメントを投稿する場合でも)、視聴ユーザYによるコメントの投稿を通じ、プレイヤBが保持する媒体オブジェクトの情報が他のプレイヤ(例えばプレイヤA)に漏洩するおそれがない。
視聴ユーザXについても同様である。従って、視聴ユーザによる視聴先の切り替えやコメントの投稿が自由な場合でも、プレイヤ間におけるプレイの公平性を確保できる。
【0087】
<表示例2>
図11は、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112によるプレイ画面200の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200Bの一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末20Yに表示されるプレイ画面200Yの一例を示す。
図11には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11の場合も、プレイヤBが視認するプレイ画面200Bと視聴ユーザYが視認するプレイ画面200Yとの違いは、手札置き場205の表示の態様である。
因みに、図11(A)に示すプレイ画面200Bの表示の態様は、図10(A)に示すプレイ画面200Bと同じである。
【0088】
一方、図11(B)に示すプレイ画面200Yでは、手札置き場205が目隠しオブジェクト210で隠される点で、図10(B)に示すプレイ画面200Yと相違する。
図11(B)に示す目隠しオブジェクト210は、単色かつ単一の模様で表現されている。また、目隠しオブジェクト210は、手札置き場205に最大枚数(すなわち5枚)の媒体オブジェクトが配置された場合でも、これらの媒体オブジェクトの全てを隠すことが可能な寸法に定められている。
このため、図11(B)に示すプレイ画面200Yの場合も、視聴ユーザYは、プレイヤBが手札置き場205に何枚の媒体オブジェクトを保持するかも、どの種類の媒体オブジェクトを保持しているかも視認することができない。
なお、目隠しオブジェクト210は、隠されている媒体オブジェクトを一切見えない状態(すなわち不透過)に限らず、隠されている媒体オブジェクトの枚数を視認できる程度の透過性を有してもよい。
【0089】
<表示例3>
図12は、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112によるプレイ画面200の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200Bの一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末20Yに表示されるプレイ画面200Yの一例を示す。
図12には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12(B)の場合も、視聴ユーザYが視認するプレイ画面200Yには、目隠しオブジェクト210が表示されている。ただし、図12(B)の場合、目隠しオブジェクト210は、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの全体を隠していない。
【0090】
すなわち、視聴ユーザ用表示制御部112は、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの一部分を視聴ユーザYが視認可能な態様で、目隠しオブジェクト210を表示している。
ただし、図12(B)に示すプレイ画面200Yの場合、目隠しオブジェクト210で隠れていない部分には、媒体オブジェクトの種類を特定又は推定可能な情報は含まれていない。
【0091】
このように、目隠しオブジェクト210の配置と寸法は、目隠しオブジェクト210により隠されない部分に、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの種類を特定又は推定可能な情報が含まれないように定められる。
このため、図12(B)に示すプレイ画面200Yの表示の態様を採用しても、視聴ユーザYによるコメントの投稿を通じ、プレイヤBが手札置き場205に保持している媒体オブジェクトの種類が他のプレイヤに漏れる心配がない。
一方で、図12(B)に示すプレイ画面200Yの場合、視聴ユーザYは、プレイヤBが保持している媒体オブジェクトの枚数を知ることができる。
【0092】
<表示例4>
図13は、プレイヤ用表示制御部111と視聴ユーザ用表示制御部112によるプレイ画面200の他の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200Bの一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末20Yに表示されるプレイ画面200Yの一例を示す。
図13には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13(B)の場合、視聴ユーザYが視認するプレイ画面200Yの手札置き場205に配置される媒体オブジェクトは、全て裏返しの状態で表示されている。換言すると、媒体オブジェクトの裏面が表示されている。
【0093】
なお、媒体オブジェクトの裏面にはいずれも同じ模様や色調が描かれており、媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、カラーカードC2~C6、アタックカードC7、ビリカードC8)を特定することも推定することもできないようになっている。
つまり、視聴ユーザYは、プレイ画面200Yの視聴を通じ、視聴先であるプレイヤBが保持する媒体オブジェクトの種類を知り得ない。このため、例えばプレイヤBがビリカードC8を保持していることを、視聴ユーザYは知ることはできない。
【0094】
因みに、図13(B)では、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトが全て裏返されて表示されるプレイ画面200Yについて説明したが、媒体オブジェクトの表面に目隠しオブジェクト210(図12参照)が1枚単位で配置されていてもよい。
いずれにしても、図13(B)に示す表示例の場合には、何枚の媒体オブジェクトが手札置き場205に配置されているかを識別可能であるが、各媒体オブジェクトの種類については秘匿性を保つことができる。
このため、視聴ユーザYによるコメントの投稿を通じ、プレイヤBが手札置き場205に保持している媒体オブジェクトの種類が他のプレイヤに漏れる心配がない。
【0095】
<視聴ユーザ用表示制御部の他の機能>
この他、視聴ユーザ用表示制御部112には、視聴ユーザが操作する情報端末20に送信するプレイ画面200の内容を、視聴ユーザからの指示により切り替える機能が設けられている。
ここでの視聴先の切り替えは、サーバ10(すなわち視聴ユーザ用表示制御部112)が、視聴中のプレイヤとは異なる他のプレイヤを指示する情報を、視聴ユーザが操作する情報端末20から受信することにより実行される。
【0096】
なお、切替先の候補となる他のプレイヤの情報は、サーバ10(すなわち視聴ユーザ用表示制御部112)から視聴ユーザの情報端末20に通知されており、必要に応じて選択可能にプレイ画面200上にポップアップ表示される。
図14は、視聴先の切り替え機能が呼び出された場合のプレイ画面200の表示例を説明する図である。(A)はプレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200Bの一例を示し、(B)はプレイヤBを視聴先とする視聴ユーザYの情報端末20Yに表示されるプレイ画面200Yの一例を示す。
図14には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0097】
図14の場合も、視聴ユーザYの情報端末20Yには、プレイヤBのプレイ画面200Bに対応するプレイ画面200Yが表示されている。
図14(B)に示すプレイ画面200Yには、視聴したいプレイヤの指定を受け付ける操作画面220がポップアップ表示されている。なお、操作画面220は、不図示のメニューの「視聴先の切り替え」ボタンが操作された場合にポップアップ表示される。
因みに、「視聴先の切り替え」ボタンの操作は、視聴ユーザYの情報端末20Yからサーバ10に通知される。一方、サーバ10は、視聴ユーザYが操作する情報端末20Yにストリーミング配信するプレイ画面200Y内に操作画面220を追加する。
【0098】
図14(B)に示す操作画面220には、切替先の候補を示す2つの選択ボタン220Aと、視聴ユーザに求める操作の説明文220Bと、切り換えの実行ボタン220Cとが表示されている。
図14(B)の場合、マルチプレイゲームをプレイしている他のプレイヤは、プレイヤAとプレイヤCの2名である。このため、2つの選択ボタン220Aには、「画面A」のラベルと、「画面C」のラベルが付されている。切替先の候補となるプレイヤが3名以上いる場合には、候補の数だけ選択ボタン220Aが用意される。
選択ボタン220Aに付するラベルは、例えばゲーム内におけるプレイヤについて登録されているニックネームの情報、オブジェクト103の表示色等を用いて生成される。
【0099】
図14(B)の場合、説明文220Bには、「いずれかの選択ボタンを指定して「切替」ボタンを押してください」と記載されている。この文面は一例である。
図14(B)の場合、実行ボタン220Cのラベルには「切替」が付されているが、例えば「実行」でも「OK」でもよい。
図15は、視聴中のプレイ画面の切り替えを説明する図である。図中の縦軸は時間軸である。
時点T1において、視聴ユーザYは、プレイヤBのプレイ画面を視聴している。なお、プレイヤAのプレイ画面を視聴している視聴ユーザはいない。
時点T2において、視聴ユーザYは、視聴先の切り替えを指示する。
時点T3において、視聴ユーザYは、プレイヤAのプレイ画面を視聴している。なお、プレイヤBのプレイ画面を視聴している視聴ユーザはいない。
【0100】
視聴ユーザYは、視聴先のプレイヤに対してコメントを投稿することが可能である。例えば時点T1の場合、視聴ユーザYは、プレイヤBに対してコメントの投稿が可能である。また、時点T3の場合、視聴ユーザYは、プレイヤAに対してコメントの投稿が可能である。
このため、視聴ユーザYは、直前まで視聴していたプレイヤBのプレイ画面の内容をプレイヤAに対して投稿することが可能である。
しかし、前述した表示例1~4のように、視聴ユーザYは、プレイヤBが保持する媒体オブジェクトの種類についての情報を持っていない。このため、視聴ユーザYによるコメントの投稿を通じて、プレイヤBがプレイヤAに対して不利になることもない。
【0101】
<実施の形態1で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、プレイ画面200を視聴中の視聴ユーザによる、ゲームの進行に影響を与える媒体オブジェクトの視聴に制限を加えることが可能になる。このため、プレイヤ間の公平性を維持しながらも、視聴ユーザによる自由な視聴先の切り替えを可能にできる。換言すると、視聴ユーザは、好きな時に任意のプレイヤのプレイ画面200を視聴できる。
また、視聴ユーザによるコメントの投稿に制限をなくすことができる。
【0102】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112は、マルチプレイゲームのプレイヤが複数のグループに分かれてプレイしている場合を前提とする。
図16は、マルチプレイゲームをプレイ中のグループの数の時間変化を説明する図である。図中の縦軸は時間軸である。
【0103】
時点T11の場合、3つのグループ#1、#2、#3が存在している。グループ#1は、プレイヤAとプレイヤBの2名で構成されている。グループ#2は、プレイヤCとプレイヤDの2名で構成されている。グループ#3は、プレイヤEの1名で構成されている。
なお、プレイヤが構成したグループの情報は、ゲームが開始するまでにサーバ10に登録される。各プレイヤが所属するグループの識別情報は、プレイヤ情報121(図8参照)の一部として記憶部120(図8参照)に記憶される。具体的には、グループの識別情報が、プレイヤを特定するユーザID(アカウント)に紐づけて記録される。
【0104】
なお、図16では、単独でプレイするプレイヤEを1つのグループとして登録している。これにより、単独でプレイするプレイヤFがいても、プレイヤEとプレイヤFが別のグループに属することを識別できる。
このように、複数のグループの存在を確認した視聴ユーザ用表示制御部112は、マルチプレイゲームの続行中におけるグループ数の変化を監視し、グループ数が複数から1つに変化したか否かを判定する。
【0105】
例えば時点T12では、グループ#2を構成するプレイヤCとプレイヤDがいずれもゲームオーバーした結果、グループ#2もゲームオーバーになっている。この結果、時点T12におけるグループ数は3つから2つに減少している。しかし、依然としてグループ#1とグループ#3が残っている。
このため、視聴ユーザ用表示制御部112によるグループ数の監視は継続される。
【0106】
時点T13では、グループ#3に属するプレイヤEがサーバ10との接続を切断したことで、グループ数が2つから1つに減少した場合を示している。
この場合、視聴ユーザ用表示制御部112は、視聴ユーザの情報端末20に不可視の態様で表示されている媒体オブジェクトの少なくとも一部を可視の態様による表示に切り替える。
図17は、マルチプレイゲーム中のグループ数が1つに変化する前後における視聴ユーザYのプレイ画面200Yの表示態様の変化を説明する図である。(A)はグループ数が複数の間のプレイ画面200Yの表示例であり、(B)はグループ数が1つになった後のプレイ画面200Yの表示例である。
図17には、図13との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0107】
図17(A)に示すように、グループ数が複数の間は、手札置き場205に配置されている5枚全ての媒体オブジェクトは裏返した状態で表示されているが、グループ数が1つになった後は、図17(B)に示すように、手札置き場205に配置されている5枚の媒体オブジェクトのうちの2枚が表面に裏返されている。なお、残る3枚の媒体オブジェクトは、依然として裏返しのままである。
これにより、視聴ユーザYは、視聴先であるプレイヤBが手札として5枚の媒体オブジェクトを保持していること、そのうちの2枚はキャラクタカードC1と赤色のカラーカードC2であることを知ることができる。
【0108】
このため、視聴ユーザYは、視聴先をプレイヤAに切り替えた後のプレイヤAに対する投稿により、プレイヤBの手札の情報の一部を知らせることが可能になる。
なお、プレイヤAとプレイヤBは、協同してマルチプレイゲームをプレイしているので、すなわち味方同士であるので、視聴ユーザYを通じて、各自が保持する手札の情報の一部が他方のプレイヤに知られても不利益とはならない。むしろ、プレイヤAは、プレイヤBの手札の情報を知ってプレイすることで効率的にスコアアップを実現できるようになるし、プレイヤBのスコアアップを支援することも可能になる。
【0109】
なお、図17の例では、手札置き場205に配置されている5枚の媒体オブジェクトのうちの2枚について、媒体オブジェクトの種類を視認可能な態様で表示しているが、視認可能な態様で表示する媒体オブジェクトの枚数は1枚でもよいし、3枚以上でもよい。例えば5枚全ての媒体オブジェクトの表面を視認可能な態様で表示してもよい。
また、本実施の形態では、視認可能に表示する媒体オブジェクトの種類に制限を設けていないが、視認可能に表示する媒体オブジェクトの種類は特定の1つ又は複数の組み合わせに限定してもよい。例えば特定の1つの種類を、キャラクタカードC1に限定してもよいし、カラーカードC2~C6に限定してもよいし、アタックカードC7に限定してもよいし、ビリカードC8に限定してもよい。
反対に、視認可能に表示する対象から除外する媒体オブジェクトの種類を予め定めてもよい。例えばアタックカードC7とビリカードC8は、表面を視認可能に表示する対象から除外してもよい。味方同士であっても、ビリカードC8を受け取るとグループ内の順位が不利になるためである。
【0110】
なお、本実施の形態で説明した技術は、前述した表示例1(図10参照)にも、表示例2(図11参照)にも、表示例3(図12参照)にも適用が可能である。
例えば表示例1の場合、グループ数が1つになると、手札置き場205に例えば2枚の媒体オブジェクトが表示され、視聴ユーザYは、プレイヤBが少なくともキャラクタカードC1と赤色のカラーカードC2の2枚を保持していることを視認できる状態になる。ただし、表示例1の場合、視聴ユーザYは、手札置き場205にプレイヤBが保持する媒体オブジェクトの総数を知ることはできない。
【0111】
例えば表示例2の場合、目隠しオブジェクト210の水平方向の寸法が縮小され、視聴ユーザYによるキャラクタカードC1と赤色のカラーカードC2の視認が可能な状態になる。もっとも、表示例2の場合も、視聴ユーザYは、手札置き場205にプレイヤBが保持する媒体オブジェクトの総数を知ることはできない。
なお、表示例3の場合も、表示例2と同じく、目隠しオブジェクト210の水平方向の寸法の縮小により、視聴ユーザYによるキャラクタカードC1と赤色のカラーカードC2の2枚の視認が可能な状態になる。因みに、表示例3の場合には、媒体オブジェクトの一部が目隠しオブジェクト210で隠されないので、視聴ユーザYは、手札置き場205にプレイヤBが保持する媒体オブジェクトの総数を知ることができる。
【0112】
<実施の形態2で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、マルチプレイゲーム内のグループ数が複数から1つに変化した場合には、ゲームの進行に影響を与える媒体オブジェクトの少なくとも一部については視聴ユーザによる視聴を可能にできる。
すなわち、複数のグループが互いに競争している間は、視聴ユーザが視認可能な情報を制限して他のグループに属するプレイヤとの公平性を担保しつつも、グループ数が1つになった後は、視聴ユーザが視認可能な情報を増やしてプレイ画面を視聴する楽しみを増やすことができる。
【0113】
また、視聴ユーザは、手札置き場205に配置されている一部の媒体オブジェクトの視認の制限が解除されたことを通じ、グループ数が1つになったことを知ることができる。
このため、視聴ユーザは、視聴先のプレイヤに対するコメントの投稿により、プレイ中のグループ数が1つになったことを知らせることも可能になる。
また、視聴ユーザからのコメントの投稿により、同じグループに属する他のプレイヤの手札の情報を取得したプレイヤは、効率的に自身のスコアをアップすることが可能になる。また、他のプレイヤのスコアアップにも協力することが可能になる。
【0114】
<実施の形態3>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112は、マルチプレイゲームのプレイの形態(プレイモード)の違いに応じ、視聴ユーザの情報端末20に表示するプレイ画面200の表示の態様を切り替え制御する。
本実施の形態では、プレイの形態として協同プレイと対戦プレイを想定する。
ここでの「協同プレイ」は第1モードの一例であり、「対戦プレイ」は第2モードの一例である。
【0115】
図18は、視聴ユーザが視認するプレイ画面のプレイモードによる違いを説明する図である。(A)はプレイヤのプレイ形態が協同プレイの場合に視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例であり、(B)はプレイヤのプレイ形態が対戦プレイの場合に視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例である。
図18(A)の場合(すなわち、プレイヤが協同プレイ中の場合)、視聴先であるプレイヤBの手札置き場205に配置されている全ての媒体オブジェクトの表面が視聴ユーザYのプレイ画面200Yに表示される。
【0116】
一方、図18(B)の場合(すなわち、プレイヤが対戦プレイ中の場合)、視聴ユーザYのプレイ画面200Yでは、視聴先であるプレイヤBの手札置き場205に配置されている全ての媒体オブジェクトが目隠しオブジェクト210で隠される。なお、図18(B)は、前述した表示例2(図11参照)の場合であり、表示例1(図10参照)による表示でも、表示例3(図12参照)による表示でも、表示例4(図13参照)による表示でもよい。
【0117】
<実施の形態3で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、プレイヤのプレイの形態に応じて、視聴ユーザが視認するプレイ画面200の表示の形態を切り替えることができる。例えば複数のプレイヤが協力関係にある協同プレイ中の場合には、視聴ユーザの情報端末20に視聴先のプレイヤのプレイ画面200をそのまま表示するが、複数のプレイヤが競争関係にある対戦プレイ中の場合には、視聴先のプレイヤのプレイ画面200のうちプレイの進行に影響を与える媒体オブジェクトを不可視の態様で視聴ユーザの情報端末20に表示する。
【0118】
これにより、あるプレイヤのプレイ画面から視認される情報の他のプレイヤへの流出が各プレイヤのプレイに影響を与えない場合には、視聴ユーザによるプレイ画面の切り替えや投稿の楽しみを損なわない視聴を可能にできる。
一方で、あるプレイヤのプレイ画面から視認される情報の他のプレイヤへの流出が各プレイヤのプレイに影響を与えない場合には、視聴ユーザによるプレイ画面の切り替えや投稿の楽しみとプレイヤ間の公平性との両立を実現できる。
【0119】
<実施の形態4>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112には、いわゆるタイムシフト視聴の場合といわゆるリアルタイム視聴の場合で、視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200の表示の態様を切り替え制御する機能を用意する。
【0120】
本実施の形態におけるタイムシフト視聴とは、あるプレイヤのプレイ画面200に表示されている情報の他のプレイヤへの流出がプレイヤ間のプレイの公平性を損なわない条件を満たす過去の時刻のプレイ画面200の視聴をいう。
例えば本実施の形態の場合、30秒間隔で同じエリア101に位置するプレイヤ間で、手持ちのカラーカードやビリカードC8の1つがランダムに交換される。このため、交換の実行前に、一方のプレイヤが、交換相手である他方のプレイヤが保持するカラーカードの色やビリカードC8の保持を知っていると、情報の非対称性によりカード交換の公平性が損なわれてしまう。
そこで、本実施の形態では、少なくとも現在時刻よりも30秒以上遡った過去の時刻のプレイ画面200の視聴を「タイムシフト視聴」として想定する。もっとも、過去に遡るほど、現在進行中のプレイへの影響は少なくなる。
【0121】
図19は、時間の経過に伴う各プレイヤの手札置き場205にある媒体オブジェクトの変化を説明する図である。
図19には、現在時刻と現在時刻から4分前の時点T21の2つの時制における各プレイヤの手持ちの媒体オブジェクトを表している。
例えば時点T21において、プレイヤAは、キャラクタカードC1と、赤色のカラーカードC2と、アタックカードC7を保持している。また、プレイヤBは、キャラクタカードC1と、赤色のカラーカードC2と、青色のカラーカードC3と、白色のカラーカードC5と、ビリカードC8を保持している。
【0122】
これに対し、現在時刻において、プレイヤAは、キャラクタカードC1と、青色のカラーカードC3と、黄色のカラーカードC4と、白色のカラーカードC5と、アタックカードC7を保持している。また、プレイヤBは、キャラクタカードC1と、白色のカラーカードC5と、黒色のカラーカードC6を保持している。
4分の間に、各プレイヤが保持する媒体オブジェクトの枚数や内容は大きく変化している。
【0123】
図20は、時制の違いによる視聴ユーザの情報端末20に表示されるプレイ画面200の表示の態様の違いを説明する図である。(A)は視聴ユーザYがタイムシフト視聴中の場合に視聴するプレイ画面200Yの表示例であり、(B)は視聴ユーザYが現在時刻に視聴するプレイ画面200Yの表示例である。
図20には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図20(A)の場合(すなわち、現在時刻の4分前)、視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yは、プレイヤBのプレイ画面200Bと同一である。この状態で、視聴ユーザYが視聴先をプレイヤBからプレイヤAに変更する場合を考える。
【0124】
視聴ユーザが視聴先を切り替える場合、切り換え前と同じ時点のプレイ画面200に表示が切り替わる場合と、現在時刻のプレイ画面200に切り替わる場合がある。
まず、切り換え前と同じ時点のプレイ画面200に表示が切り替わる場合、そもそもコメントを投稿できない。仮にコメントを投稿できたとしても、現在時刻におけるプレイヤAとプレイヤBのプレイへの影響はない。
【0125】
一方、現在時刻のプレイ画面200に切り替わる場合、切り換え前に視聴していたプレイヤBの手持ちの媒体オブジェクトの種類がコメントとしてプレイヤAに投稿されたとしても、図19で説明したように、現在時刻におけるプレイヤBの手持ちの媒体オブジェクトの種類は4分前とは異なっている。従って、現在時刻に視聴ユーザが視聴先のプレイヤAにコメントを投稿しても、プレイヤAとプレイヤBの間でのプレイの公平性への影響はない。
図20(B)の場合(すなわち、現在時刻の場合)、実施の形態1における表示例2と同様、視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yには、プレイヤBの手札置き場205が目隠しオブジェクト210で隠されている。
【0126】
<実施の形態4で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、視聴ユーザYが視聴する時制の違いにより、プレイ画面200Yの表示の態様を切り替えることができる。例えば現在時刻との時間差が所定時間以上離れた時点をタイムシフト再生する場合には、媒体オブジェクトの情報が他のプレイヤに流出しても、現在のプレイへの影響を心配する必要がない。このため、視聴ユーザYが操作する情報端末20Yには、視聴先のプレイヤBのプレイ画面200Bをそのまま表示することができる。これにより、タイムシフト再生中の視聴ユーザYは、視聴先であるプレイヤBが再生中の時刻に保持する媒体オブジェクトの全てを確認しながらプレイヤの様子を視聴することができる。
勿論、現在時刻での視聴時には、前述した他の実施の形態1等と同様、視聴先のプレイヤBの手札置き場205の情報の視認が制限されるので、プレイヤ間の公平性を維持できる。
【0127】
<実施の形態5>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態では、視聴ユーザ用表示制御部112に、所定価値の消費を伴う投げ銭コメントの投稿により、不可視の態様で表示している媒体オブジェクトの全部又は一部を可視の態様に変化させる機能を設ける場合について説明する。
なお、投げ銭コメントの投稿に伴う所定価値の支払先は、例えば視聴先のプレイヤとしてもよいし、ゲームの場を提供する運営者でもよい。
【0128】
<制御例1>
図21は、投げ銭コメントの投稿前と投げ銭コメントの投稿後の表示の態様の違いを説明する図である。(A)は投げ銭コメントの投稿前の視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例であり、(B)は投げ銭コメントの投稿後の視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例である。
図21には、図20との対応部分に対応する符号を付して示している。
図21(A)に示すプレイ画面200Yは、実施の形態1における表示例2(図11参照)に対応する。つまり、視聴ユーザYの視聴先であるプレイヤBの手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトは目隠しオブジェクト210により不可視の態様で表示されている。
【0129】
図21(B)に示すプレイ画面200Yは、視聴ユーザYが投げ銭コメントを投稿した後の表示の態様を表している。具体的には、5枚の媒体オブジェクトのうちの1枚だけ、不可視の態様から可視の態様に変化している。図21(B)では、目隠しオブジェクト210の左端が水平方向に1枚分右側に短くなった結果、キャラクタカードC1の視認が可能な状態に切り替わっている。このため、視聴ユーザYは、視聴先のプレイヤBが保持しているキャラクタカードC1の内容を知ることができる。
なお、投げ銭コメントの投稿により可視の態様に変更される媒体オブジェクトの枚数、種類、配置位置は、視聴ユーザ用表示制御部112が予め定めた規則に従って決定してもよいし、ランダムに決定してもよい。
【0130】
予め定めた規則には、例えば「目隠しオブジェクト210の左端側に位置する1枚の媒体オブジェクトの表示を不可視の態様から可視の態様に変化させる」がある。この規則の場合、投げ銭コメントの投稿のたび1枚の媒体オブジェクトの表示が不可視の態様から可視の態様に変化される。なお、不可視の態様から可視の態様に変化する媒体オブジェクトの位置は、目隠しオブジェクト210の右端でもよい。
【0131】
図22は、投げ銭コメントの投稿回数による表示の態様の違いを説明する図である。(A)は視聴ユーザYによる投げ銭コメントの投稿回数が1回の場合におけるプレイ画面200Yの表示例であり、(B)は視聴ユーザYによる投げ銭コメントの投稿回数が3回の場合におけるプレイ画面200Yの表示例である。
図22には、図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
図22に示す例では、不可視の態様から可視の態様に表示が変化した媒体オブジェクトの枚数が投稿回数に比例している。つまり、投げ銭コメントの1回の投稿では1枚、3回の投稿では3枚の媒体オブジェクトが、不可視の態様から可視の態様に変化している。
【0132】
本実施の形態の場合、投げ銭コメントの投稿回数は、1つのマルチプレイゲーム内でカウントされる。もっとも、現在プレイ中のマルチプレイゲームを含む過去数回のマルチプレイゲーム内での視聴ユーザ毎の投げ銭コメントの投稿回数の累計値をカウントしてもよいし、現在プレイ中のマルチプレイゲームの開始時刻から予め定めた時間だけ遡った期間内に各視聴ユーザが投稿した投げ銭コメントの累計値をカウントしてもよい。
【0133】
また、本実施の形態では、視聴先のプレイヤ単位で投げ銭コメントの投稿回数を管理する。例えば視聴ユーザXが1つのマルチプレイゲーム内に投げ銭コメントを3回投稿した場合でも、プレイヤAに対する投げ銭コメントの投稿が2回、プレイヤCに対する投げ銭コメントの投稿が1回であるときは、プレイヤAについては2枚の媒体オブジェクトを可視の態様で表示し、プレイヤCについては1枚の媒体オブジェクトを可視の態様で表示する。
【0134】
なお、不可視の態様から可視の態様に表示が変化する媒体オブジェクトの枚数が多いほど、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの情報が他のプレイヤに漏洩した場合の不利益が大きくなる。
このため、視聴ユーザから投げ銭コメントの投稿を受け付ける回数が多い(所定価値を受ける回数が多い)プレイヤほど、可視の態様で表示される媒体オブジェクトの枚数を増やし、投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザから所定価値を受ける利益と、手札置き場205に保持している媒体オブジェクトの情報が他のプレイヤに知られるリスクの増加とのバランスを図っている。
【0135】
なお、図22の場合には、投げ銭コメントの投稿回数と可視の態様で表示される媒体オブジェクトの枚数が一致しているが、表示の態様が可視の態様に変化する媒体オブジェクトの枚数は、投げ銭コメントの投稿回数と一致しなくてもよい。例えば投げ銭コメントの投稿回数が2回であると、1枚の媒体オブジェクトが不可視の態様から可視の態様に切り替わり、投げ銭コメントの投稿回数が5回になると、2枚目の媒体オブジェクトが不可視の態様から可視の態様に切り替わってもよい。すなわち、投げ銭コメントの投稿回数に対する可視の態様で表示される媒体オブジェクトの枚数の増加率が1未満でもよい。また、可視の態様で表示される媒体オブジェクトの枚数は、投げ銭コメントの投稿回数に対して非線形に増加させてもよい。
【0136】
また、図22では、投げ銭コメントの投稿回数に応じて、不可視の態様から可視の態様に表示の態様が変化する媒体オブジェクトの枚数を制御しているが、投げ銭コメントで消費される所定価値の消費量や複数回の投稿で消費された所定価値の累計値に応じて制御してもよい。例えば100ポイントを消費した場合には、可視の態様に変化する媒体オブジェクトの枚数を0枚とし、1000ポイントを消費した場合には、可視の態様に変化する媒体オブジェクトの枚数を1枚とし、3000ポイントを消費した場合には、可視の態様に変化する媒体オブジェクトの枚数を2枚としてもよい。
この規則の場合、多くの枚数の媒体オブジェクトの種類を知りたいほど、視聴ユーザは消費する所定価値を増やす。なお、この場合も、所定価値の消費量の累計値は1回のゲーム毎に集計する。また、所定価値の消費量の累計値は、投げ銭コメントの投稿先であるプレイヤ毎に算出する。
【0137】
また、不可視の態様から可視の態様への表示の態様の変化に必要な所定価値の消費量は、媒体オブジェクトの種類に応じて定めてもよい。例えばカラーカードの表示を可視の態様に変化させるには1枚当たり1000ポイントを必要とし、キャラクタカードC1の表示を可視の態様に変化させるには2000ポイントを必要とし、ビリカードC8の表示を可視の態様に変化させるには5000ポイントを必要としてもよい。なお、5000ポイントを消費しても、ビリカードC8を保持していなければ、プレイ画面200の表示に変化は生じない。それでも、視聴先のプレイヤはビリカードC8を保持していないことを知ることができる。
【0138】
<制御例2>
本実施の形態で使用する視聴ユーザ用表示制御部112には、不可視の態様から可視の態様に変化させる媒体オブジェクト又は媒体オブジェクトの一部を、投げ銭コメントを投稿した視聴者の選択に応じて決定する機能を設けてもよい。
図23は、投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザが画面上で指定した位置の表示の態様を可視の態様に変化させる例を説明する図である。(A)は視聴ユーザによる位置の指定例を示し、(B)は指定された位置の媒体オブジェクトが可視の態様に変化した様子を示す。図23には、図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0139】
図23(A)に示すプレイ画面200Yは、視聴先のプレイヤBを宛先とする投げ銭コメントが投稿されることで表示される。このプレイ画面200Yには、視聴ユーザYに求める操作の説明文230とカーソル240がポップアップ表示されている。図23(A)に示す説明文230には、「表示させたい位置をカーソルで指定してください」と記載されている。図23(A)では、目隠しオブジェクト210の中央付近にカーソル240が位置決めされている。この状態で、例えばカーソル240がダブルタップされると、不可視の態様から可視の態様に切り替える位置が確定する。
なお、カーソル240を用いない位置の指定も可能である。例えばプレイ画面200Y上で視聴ユーザがダブルタップした位置を不可視の態様から可視の態様に変化させる位置として受け付けてもよい。
【0140】
図23(B)では、目隠しオブジェクト210で隠れている媒体オブジェクトのうち視聴ユーザにより指定された位置に近い1枚の媒体オブジェクトを可視の態様で表示しているが、投げ銭コメントの投稿回数や所定価値の消費量に応じて2枚以上の媒体オブジェクトを可視の態様で表示してもよい。
また、視聴ユーザが指定した位置に媒体オブジェクトの1枚分の可視表示枠を設定し、可視表示枠と重なる部分の表示を可視の態様に切り替えてもよい。この場合、視聴ユーザが指定した位置と目隠しオブジェクト210で隠れている媒体オブジェクトの位置の関係によっては、1枚の媒体オブジェクトの右半分とその右隣の媒体オブジェクトの左半分が可視の態様で表示される。
【0141】
<制御例3>
本実施の形態で使用する視聴ユーザ用表示制御部112には、不可視の態様から可視の態様への制御から所定時間が経過すると、不可視の態様から可視の態様に制御された媒体オブジェクト又は媒体オブジェクトの一部を不可視の態様による表示に戻す機能を設けてもよい。
図24は、投げ銭コメントの投稿直後から所定時間が経過した場合における表示の態様の変化を説明する図である。(A)は投げ銭コメントの投稿直後のプレイ画面200Yを示し、(B)は投げ銭コメントの投稿から所定時間後のプレイ画面200Yを示す。図24には、図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0142】
図24(A)に示すプレイ画面200Yは、図21(A)に示すプレイ画面200Yから変化した直後の画面例に対応する。図24(A)の場合、投げ銭コメントの投稿により、目隠しオブジェクト210によって不可視の態様にあったキャラクタカードC1と赤色のカラーカードC2の2枚が可視の態様で表示されている。
図24(B)は、投げ銭コメントの投稿から例えば30秒が経過した後のプレイ画面200Yである。
【0143】
なお、30秒は所定時間の一例であり、他の時間長でもよい。所定時間が長いほど、視聴ユーザは、プレイヤが保持する媒体オブジェクトの変化の観察が可能になる。ただし、不可視の態様が解除される期間の長さに上限を設けたことにより、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの情報を知りたい視聴ユーザは、何度も投げ銭コメントを投稿することになる。例えば投げ銭コメントの1回の投稿により可視の態様に制御される時間が30秒でも、投げ銭コメントの投稿を繰り返すことにより、投稿回数だけ媒体オブジェクトを観察可能な時間を延ばすことができる。例えば投げ銭コメントの3回の投稿により、計90秒の間、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの少なくとも1枚について内容を確認できる。
【0144】
なお、所定時間の長さは、投げ銭コメントの投稿により消費される所定価値の消費量に応じて定めてもよい。例えば消費される所定価値が100ポイントの場合には所定時間を10秒とし、消費される所定価値が1000ポイントの場合には所定時間を30秒とし、消費される所定価値が5000ポイントの場合には所定時間を120秒としてもよい。この規則の場合、プレイヤの視聴ユーザは、投げ銭コメントで消費される所定価値の消費量を増やすことで、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの変化をリアルタイムで追跡することができる。
【0145】
また、所定時間の長さは、投げ銭コメントの投稿回数に応じて定めてもよい。ここでの投稿回数も、原則は、同じマルチプレイゲーム内でカウントする。なお、前述したように、複数のマルチプレイゲーム内での投げ銭コメントの投稿回数の累積値でもよい。
また、投げ銭コメントの投稿回数は、投稿先であるプレイヤ毎にカウントする。
【0146】
<実施の形態5で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、所定価値の消費を伴う投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザと、投げ銭コメントを投稿しない他の視聴ユーザとの差別化を実現することができる。すなわち、所定価値の消費を伴う投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザには、目隠しオブジェクト210で隠されている媒体オブジェクトの少なくとも1枚を可視の態様に変化させることにより、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類をリアルタイムで観察する機会を与えることができる。
【0147】
その結果、視聴ユーザは、信頼性の高い投稿が可能になる。一方で、視聴ユーザによる媒体オブジェクトの視認を可能としても、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類は時間の経過に伴い変化する。換言すると、視聴ユーザが視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類を知り得たとしても、その情報が価値を持つ時間は短い。なぜなら、30秒に1回の割合で媒体オブジェクトはカード交換されるし、カラーカードの色が揃うと、色が揃った2枚のカラーカードは、手札置き場205から消去されるためである。このため、投げ銭コメントの投稿に応じて、目隠しオブジェクト210で隠されている媒体オブジェクトの少なくとも1枚を可視の態様に変化させても、プレイヤ間の公平性を大きく損ねることもない。
【0148】
なお、投げ銭コメントの投稿に代えて、視聴ユーザが所定価値を消費して購入したギフトを視聴先のプレイヤに与えることを、視聴ユーザが視聴するプレイ画面内の不可視の領域を可視の態様に切り替えるトリガーイベントとして用いてもよい。
また、所定価値の消費を伴う視聴ユーザの投票(例えば1位となるプレイヤをゲーム中に予想する有料の投票)を、視聴ユーザが視聴するプレイ画面内の不可視の領域を可視の態様に切り替えるトリガーイベントとして用いてもよい。
また、視聴ユーザが所定価値を消費するチケットの購入を、視聴ユーザが視聴するプレイ画面内の不可視の領域を可視の態様に切り替えるトリガーイベントとして用いてもよい。
【0149】
<実施の形態6>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態では、視聴ユーザ用表示制御部112に、視聴ユーザが視聴中のプレイヤとは異なる他のプレイヤに対する視聴ユーザに対するコメントの投稿が制限される場合、媒体オブジェクトを可視の態様で表示する機能を設ける場合について説明する。
【0150】
図25は、視聴ユーザについて設定されているコメントの投稿の制限に応じたプレイ画面200の表示例を説明する図である。(A)はコメントの投稿が許可されていない視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例であり、(B)はコメントの投稿が許可されている視聴ユーザYが視聴するプレイ画面200Yの表示例である。
図25には、図18との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0151】
コメントの投稿が許可されていない視聴ユーザとは、全てのプレイヤに対してコメントの投稿が禁止される視聴ユーザをいう。
この視聴ユーザには、図25(A)に示すように、視聴先であるプレイヤの手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの全てが視認可能に表示される。すなわち、図25(A)に示すように、視聴ユーザYは、プレイヤBがキャラクタカードC1と、赤色のカラーカードC2と、青色のカラーカードC3と、白色のカラーカードC5と、ビリカードC8を保持していることをリアルタイムで知ることができる。
【0152】
しかし、視聴ユーザYは、コメントの投稿が禁止されているので、視聴先を他のプレイヤ(例えばプレイヤA)に変更しても、プレイヤBが保持する媒体オブジェクトの情報を他のプレイヤに知らせることができない。
従って、コメントの投稿が禁止されている視聴ユーザについては、視聴先のプレイヤのプレイ画面の内容の視聴を許可しても、プレイヤ間の公平性が損なわれることはない。
【0153】
図25(B)に示すプレイ画面200Yは、コメントの投稿が許可されている視聴ユーザYが操作する情報端末20Yに表示される。前述した実施の形態1と同じく、視聴ユーザYの視聴先であるプレイヤが誰であっても、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトは不可視の態様で表示される。
このため、視聴ユーザYの情報端末20Yには、手札置き場205が目隠しオブジェクト210で隠されたプレイ画面200Yがその都度表示される。この機能により、プレイヤ間の公平性が担保される。
【0154】
なお、視聴ユーザによっては、特定のプレイヤに対するコメントの投稿は許可されるが、その他のプレイヤに対するコメントの投稿が許可されないことがある。
この場合、視聴ユーザ用表示制御部112は、投稿が許可されている特定のプレイヤ(例えばプレイヤC)を視聴先とする視聴ユーザYには、図25(A)に示すプレイ画面200Yを表示させる。この場合、視聴ユーザYは、視聴先のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類を知った上で、視聴先のプレイヤ(ここではプレイヤA)にコメントを投稿することができる。
なお、視聴ユーザYが、視聴先を特定のプレイヤ(ここではプレイヤC)から他のプレイヤ(例えばプレイヤA)に変更しても、視聴ユーザYには、他のプレイヤ(ここではプレイヤA)へのコメントの投稿が許可されていないので、特定のプレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類の漏洩を気にせずに済む。
【0155】
また、視聴ユーザYの視聴先が、投稿が許可されている特定のプレイヤ以外の他のプレイヤ(例えばプレイヤA)である場合、図25(B)に示すように、視聴ユーザYのプレイ画面200Yには、手札置き場205に配置された媒体オブジェクトが目隠しオブジェクト210で隠された態様で表示される。このため、視聴ユーザYが特定のプレイヤ(ここではプレイヤB)にコメントを投稿する場合でも、他のプレイヤ(ここではプレイヤA)の手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの種類が特定のプレイヤに知られることはない。これにより、プレイヤ間の公平性を保持できる。
【0156】
<実施の形態6で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、コメントの投稿が許可されていない視聴ユーザについては、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの全てを可視の態様で表示する一方で、コメントの投稿が許可されている視聴ユーザについては、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトを不可視の態様で表示させることができる。
この結果、視聴ユーザによるコメントの投稿を通じて、各プレイヤが保持する媒体オブジェクトの種類を他のプレイヤに漏洩する事態を回避できる。その結果、プレイヤ間の公平性を担保した視聴ユーザによる自由な閲覧を可能にできる。
【0157】
<実施の形態7>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、視聴ユーザ用表示制御部112の他の表示機能について説明する。
本実施の形態における視聴ユーザ用表示制御部112は、各プレイヤによるマルチプレイゲームのプレイの実績に対応するパラメータに応じ、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの対象及び範囲の少なくとも1つを可変する機能を有している。
プレイの実績に対応するパラメータには、例えばプレイヤによるゲームのプレイ回数、プレイヤがゲームをクリアした回数、プレイヤが最終順位で1位を獲得した回数、プレイヤがゲーム内で獲得したスコア、プレイヤのプレイスキルの評価値がある。
【0158】
例えばゲームのプレイ回数が多いプレイヤは、ゲームのプレイに慣れており、スコアが高くなる可能性が高い。一方、ゲームのプレイ回数が少ないプレイヤは、ゲームのプレイに不慣れなために、スコアが伸び悩む可能性が高い。
そこで、プレイ回数が多い(すなわちプレイ実績が高い)プレイヤについては、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの数を少なくする。また、他のプレイヤに知られることでゲームの進行が不利になる媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、ビリカードC8)を不可視の対象から除外する。
【0159】
なお、プレイヤがゲームをクリアした回数は、ゲームのプレイ回数よりも、プレイヤのゲームの熟練度を判断するには適している。というのは、ゲームを100回プレイした記録があっても、クリアできた回数が10回のプレイヤと70回クリアできたプレイヤとでは、明らかにゲームプレイの熟練度に差があると考えられるためである。
そこで、ゲームをクリアした回数が多い(すなわちプレイ実績が高い)プレイヤについては、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの数を少なくする。また、他のプレイヤに知られることでゲームの進行が不利になる媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、ビリカードC8)を不可視の対象から除外する。
【0160】
また、プレイヤが最終順位で1位を獲得した回数も、プレイヤのゲームの熟練度を判断するには適している。というのは、最終順位で1位を獲得した回数が多いということは、他のプレイヤよりもゲームプレイの熟練度が高いと考えられるためである。
そこで、最終順位で1位を獲得した回数が多い(すなわちプレイ実績が高い)プレイヤについては、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの数を少なくする。また、他のプレイヤに知られることでゲームの進行が不利になる媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、ビリカードC8)を不可視の対象から除外する。
【0161】
また、プレイヤがゲーム内で獲得したスコアは、プレイ中のゲームにおける暫定的な順位、すなわち相対的なゲームプレイの熟練度を判断するのに適している。ゲームプレイの開始から同じ時間が経過しても、ゲームプレイの熟練度が高いプレイヤは効率的にスコアをアップできているのに対し、熟練度の低いプレイヤはスコアが一般的に低くなる。
そこで、スコアが高い(すなわちプレイ実績が高い)プレイヤについては、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの数を少なくする。また、他のプレイヤに知られることでゲームの進行が不利になる媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、ビリカードC8)を不可視の対象から除外する。
【0162】
また、例えば前述したパラメータを演算等により算出されるプレイヤのプレイスキルの評価値を、ゲームプレイの実績として使用することも可能である。
この場合も、評価値が高い(すなわちプレイ実績が高い)プレイヤについては、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの数を少なくする。また、他のプレイヤに知られることでゲームの進行が不利になる媒体オブジェクトの種類(例えばキャラクタカードC1、ビリカードC8)を不可視の対象から除外する。
【0163】
図26は、視聴先であるプレイヤのプレイ実績に応じて視聴ユーザが視聴するプレイ画面200の表示態様の違いを説明する図である。(A)はプレイ実績が高いプレイヤを視聴先とする視聴ユーザYのプレイ画面200Yの表示例であり、(B)はプレイ実績が低いプレイヤを視聴先とする視聴ユーザYのプレイ画面200Yの表示例である。
図26には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26(A)に示すプレイ画面200Yでは、プレイ実績が高いプレイヤBに対するある種のハンデとして、手札置き場205に配置されている全ての媒体オブジェクトを可視の態様で表示している。このため、プレイヤBは、ビリカードC8を保持することも、赤色のカラーカードC2と、青色のカラーカードC3、白色のカラーカードC5を保持することも、キャラクタカードC1の攻撃力の数値も視聴ユーザYに知られてしまう。
【0164】
一方、図26(B)に示すプレイ画面200Yでは、手札置き場205に配置されている全ての媒体オブジェクトが目隠しオブジェクト210で隠されている。このため、プレイ実績が低いプレイヤAは、自身を視聴先とする視聴ユーザYを通じて、他のプレイヤ(例えばプレイヤB)に自身が保持する媒体オブジェクトの枚数や内容を知られずに済む。
すなわち、プレイヤAは、自身が保持する媒体オブジェクトの枚数や内容をプレイヤBに知られずに済むが、プレイヤBは、自身が保持する媒体オブジェクトの枚数や内容をプレイヤAに知られる可能性がある。
その結果、プレイ実績が低いプレイヤAによるゲームプレイの進行は、プレイヤBに対して有利になる。これにより、プレイヤのプレイ実績に差がある場合でも、視聴ユーザによるコメントの投稿を通じ、ゲームプレイの進行が均衡するようにできる。
【0165】
図27は、視聴先であるプレイヤのプレイ実績に応じて視聴ユーザが視聴するプレイ画面200の表示態様の違いの他の例を説明する図である。(A)はプレイ実績が高いプレイヤを視聴先とする視聴ユーザYのプレイ画面200Yの表示例であり、(B)はプレイ実績が低いプレイヤを視聴先とする視聴ユーザYのプレイ画面200Yの表示例である。
図27には、図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27(A)に示すプレイ画面200Yでは、プレイ実績が高いプレイヤBに対するある種のハンデとして、キャラクタカードC1とビリカードC8を可視の態様で表示している。キャラクタカードC1の攻撃力の数値が他のプレイヤに知られた場合、対戦イベントで不利になる。また、ビリカードC8を保持することが他のプレイヤに知られた場合、カード交換の相手方として忌避される可能性が高くなり、最終順位がビリになる可能性が高くなる。
【0166】
図27(B)に示すプレイ画面200Yでは、プレイ実績が低いプレイヤAが保持するカラーカードが不可視の対象から除外されている。図27(B)では、プレイヤAが青色のカラーカードC3と白色のカラーカードC5を保持していることが視聴ユーザYに視認される。もっとも、カラーカードは、色が揃えば手札置き場205から消去される媒体オブジェクトであり、時間の経過に伴って入れ替わりが大きい媒体オブジェクトでもある。このため、カラーカードが不可視の対象から除外されても、該当するプレイヤのゲームの進行に与える影響は限定される。
【0167】
ところで、不可視の態様で表示する媒体オブジェクトの種類や範囲は、プレイヤの選択により決定してもよい。
なお、プレイヤによる媒体オブジェクトの選択は、ゲームの開始時までにサーバ10に登録する。これにより、視聴ユーザ用表示制御部112によって一律に不可視の態様で表示される媒体オブジェクトが決定される場合に比して、当事者であるプレイヤの希望を反映することが可能になる。
【0168】
<実施の形態7で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、プレイ実績に応じて不可視の態様で表示される媒体オブジェクトの種類と範囲を制御することができる。その結果、プレイ実績が高いプレイヤとプレイ実績が低いプレイヤがゲームをプレイする場合でも、視聴ユーザによるコメントの投稿により、プレイ実績が低いプレイヤをプレイ実績が高いプレイヤよりも有利にできる。この結果、プレイヤのプレイ実績に差がある場合にも、ゲームの進行が接戦になるようにできる。
【0169】
<実施の形態8>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、プレイヤ用表示制御部111の他の表示機能について説明する。
本実施の形態におけるプレイヤ用表示制御部111は、媒体オブジェクトを不可視の態様で視聴する視聴ユーザの情報端末20から投稿されたコメントの表示と、媒体オブジェクトを可視の態様で視聴する視聴ユーザの情報端末20から投稿されたコメントの表示を異なる態様に制御する機能を備える。
【0170】
図28は、プレイヤBの情報端末20に表示されるプレイ画面200Bの一例を説明する図である。図28には、図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
図28に示すプレイ画面200Bは、プレイヤBが視聴するプレイ画面である。図28に示すプレイ画面200Bには、媒体オブジェクトを可視の態様で視認した視聴ユーザが投稿したコメント250と、媒体オブジェクトを不可視の態様で視認した視聴ユーザが投稿したコメント260が表示されている。
【0171】
プレイヤ用表示制御部111は、以下の2つの事項(a)及び(b)を満たす場合、コメントを投稿した視聴ユーザが他のプレイヤが保持する媒体オブジェクトを可視の態様で視認していたと判定する。
(a)コメントを投稿した視聴ユーザが、コメントの投稿前に、投稿先のプレイヤとは異なる他のプレイヤに対応するプレイ画面200を視聴していたこと。
(b)他のプレイヤの手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトのうち可視の態様で表示されていた媒体オブジェクトにビリカードC8が含まれていたこと。
【0172】
事項(a)と事項(b)の両方を満たすことが確認された場合、プレイヤ用表示制御部111は、投稿されたコメント250の内容を目立つ態様でプレイ画面200Bに表示する。
図28の場合、コメント250は、太枠で囲まれており、文字のフォントサイズは大きく、文字を構成する線は太線である。しかも、コメント250の表示面積は、コメント260よりも大きい。なお、枠や文字を赤等の目立つ色で表現してもよい。因みに、コメント250は「ビリカードは、プレイヤAにあるかも!」である。ここでのコメント250は、第2のコメントの一例である。
【0173】
一方、事項(a)と事項(b)のいずれか一方でも満たさない場合、プレイヤ用表示制御部111は、投稿されたコメント260の内容を目立たない態様でプレイ画面200Bに表示する。
図28の場合、コメント260は細枠で囲まれており、文字のフォントサイズはコメント250に比して小さく、文字を構成する線も細線である。しかも、コメント260の表示面積は、コメント250よりも小さい。
なお、枠や文字を青等の目立ちにくい色で表現してもよい。因みに、コメント260は「プレイヤAはセーフ」である。ここでのコメント260は、第1のコメントの一例である。
【0174】
本実施の形態の場合、視聴ユーザによるコメントの投稿は、投げ銭コメントである必要はない。すなわち、所定価値を消費しないコメント(すなわちメッセージ)の投稿の場合でも、条件を満たせば、コメント250のように目立つ態様でコメントが表示される。また、条件を満たさなければ、所定価値を消費する投げ銭コメントの投稿でも、コメント260のように目立たない態様でコメントが表示される。
【0175】
<実施の形態8で得られる効果>
プレイヤが視聴するプレイ画面200には、視聴ユーザから投稿されたコメントが表示されるが、コメントの内容の信ぴょう性を判断する仕組みが存在しないと、プレイヤが混乱するだけである。
もっとも、同じ内容のコメントが複数表示されていると、コメントの内容が正しいとの判断も可能であるが、プレイヤが視聴するプレイ画面200に複数のコメントが同時に表示されるとは限らない。
【0176】
また、コメントを投稿した視聴ユーザが直前まで視聴していた他のプレイヤのプレイ画面200の媒体オブジェクトを可視の態様で視認できていた場合、投稿されたコメントの内容が正しい可能性が不可視の態様で視認していた視聴ユーザよりも高い。
そこで、本実施の形態で説明したサーバ10は、プレイヤが視聴するプレイ画面に表示するコメントの表示の態様を、コメントの投稿の直前まで他のプレイヤが保持する媒体オブジェクトを可視の態様で視認していた場合と不可視の態様で視認していた場合とで変化させている。
これにより、本実施の形態で説明した表示がない場合に比して、プレイヤによるコメントの内容の確からしさの判断が容易になる。
【0177】
もっとも、視聴ユーザは、意図的に間違った内容を投稿することも可能である。このため、コメント260の内容を100%信頼してはいけない。
ただし、意図的に間違った内容のコメントを投稿する視聴ユーザは非常に少ないと考えられる。
また、間違った内容のコメントを投稿した視聴ユーザには、ペナルティ(例えば所定時間の投稿の禁止)を与える仕組みが採用される場合には、コメントの内容が間違いである可能性を小さくできる。
【0178】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。
(1)前述の実施の形態では、ゲーム内で配布される媒体オブジェクトとして「カラーカード」、「アタックカード」、「ビリカード」の三種類を例示したが、ゲーム内で使用する通貨、ゲーム内で取引される物品、モンスターその他のキャラクタ、オブジェクトやキャラクタカードに装備する備品や能力、数字と絵柄が描画されたいわゆるトランプカードでもよい。
【0179】
(2)前述の実施の形態では、手札置き場205に新たに関連付けられる1枚のカラーカードC2~C6の色と、手札置き場205に配置済みであるカラーカードC2~C6のいずれか1枚と色が揃う場合(すなわち2枚の色が揃う場合)にプレイヤに対してポイントを付与する場合について説明したが、3枚以上の色が揃うことを条件にポイントを付与してもよい。
【0180】
(3)前述の実施の形態では、手札置き場205に配置可能な媒体オブジェクトCの最大枚数を5枚に定めているが、最大枚数は6枚以上でもよいし、最大枚数を与える制限をなくしてもよい。
【0181】
(4)前述の実施の形態では、プレイヤが操作するオブジェクト103がスポット102に一定時間以上位置する等の位置条件を満たす場合に、対象のスポット102に紐づけられている媒体オブジェクトC2~C8の中から選択された1枚がオブジェクト103に対応するプレイヤの手札置き場205に関連付ける場合について説明したが、スポット102で一度に付与される又は取得可能な媒体オブジェクトCの枚数は2枚以上でもよい。
【0182】
(5)前述の実施の形態では、プレイヤが操作するオブジェクト103がスポット102に一定時間以上位置する等の位置条件を満たす場合に、対象のスポット102に紐づけられている媒体オブジェクトC2~C8の中から選択された1枚がオブジェクト103に対応するプレイヤの手札置き場205に関連付ける場合について説明したが、スポット102で付与される又は取得可能な媒体オブジェクトCの枚数は、その都度、ランダムに決定してもよい。例えば0枚でもよいし、2枚でもよい。
【0183】
(6)前述の実施の形態では、ゲーム内で入手可能なカラーカードの色が揃うとポイントが付与されているが、所定のゲーム効果を特典として付与してもよい。
例えば手札として持ち込んだキャラクタカードC1の攻撃力等をアップさせる効果を付与してもよい。ゲーム効果が発動する期間は、例えば30秒等の制限を付してもよい。
例えばスポット102に配布される媒体オブジェクトにより自身の手札と色が揃う確率を高めてもよい。
例えば他のプレイヤとのカード交換の場合に色が揃う可能性を高めてもよい。
【0184】
(7)前述の実施の形態では、プレイヤに対して不利なゲーム効果を与える特定オブジェクトとしてビリカードC8を例示したが、他の種類の媒体オブジェクトでもよい。例えばトランプゲームにおけるジョーカーのように多様な役割を有する媒体オブジェクトでもよい。また、特定オブジェクトは、特殊な色や数字等でもよい。
【0185】
(8)前述の実施の形態では、プレイヤに対して不利なゲーム効果が、ゲームの終了時に発動する場合について説明したが、ゲーム中に発動してもよい。
例えば特定オブジェクトを保持しているプレイヤは、一定時間、スポット102における媒体オブジェクトのランダム抽選にて不利な扱いを受ける、周期的に実行されるカード交換を1~数回スキップされる、周期的に実行されるカード交換において他のプレイヤ等から受け取る媒体オブジェクトで不利な扱いを受ける、ゲーム内の移動速度が遅くなる、他のプレイヤとの対戦イベントにおいて不利な扱いを受ける仕様としてもよい。
【0186】
(9)前述の実施の形態では、プレイヤ間における特定カードのカード交換を30秒毎に実行する場合について説明したが、プレイヤ間における特定カードのカード交換は不定期に実行してもよい。この場合、交換タイミング予告欄203の数値が実行回毎にランダムに変化する。
【0187】
(10)前述の実施の形態では、プレイヤが所持するキャラクタカードC1の中から1枚をゲーム内に持ち込む場合について説明したが、持ち込む枚数は複数枚でもよい。一方で、キャラクタカードC1を使用しないゲームでは、キャラクタカードC1を持ち込まなくてもよい。
【0188】
(11)前述の実施の形態では、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトを目隠しオブジェクト210で隠す領域として説明したが、ノルマ欄202やスコア欄204を目隠しオブジェクト210で隠してもよい。スコアが分かると、自身との順位の上下関係が分かるので、ゲームの進行の戦略性が変化するためである。
【0189】
(12)前述の実施の形態では、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトの全体を目隠しオブジェクト210で隠す場合や媒体オブジェクトの種類や内容を視認又は推測できないように媒体オブジェクトを目隠しオブジェクト210で隠す場合(例えば図12参照)について説明したが、キャラクタカードC1の攻撃力の部分だけを目隠しオブジェクト210で隠す領域に設定してもよい。
【0190】
(13)前述の実施の形態では、プレイヤが保持する媒体オブジェクトを目隠しオブジェクト210で隠す対象として説明したが、ゲームの種類によっては、ゲームの進行に影響を与えるオブジェクト103のプレイ画面上での行動や行動に起因してプレイ画面上に配置されたオブジェクトを不可視の態様で表示してもよい。例えばエリア101に落とし穴や移動を制限する壁を設定する行動や行動に起因して配置された落とし穴や壁を視聴ユーザには不可視としてもよい。
【0191】
(14)前述の実施の形態では、ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例としてカード型のオブジェクトを例示したが、ゲームで使用するキャラクタやアイテム等を表すオブジェクトでもよい。
【0192】
上述の実施の形態では、1つのゲーム事例を題材にして解説したが、本願に記載の機能は、上記のようなゲームに限定されず適用が可能である。例えば、ユーザ同士がキャラクタを操作して戦う格闘ゲームやユーザ同士がパズルゲームを用いて戦うゲーム、オブジェクトを破壊して点数を競うシューティングゲーム等であってもよい。
同様に、ゲーム以外であっても教育を題材としたコンテンツ等に適用し、テストの答案を不可視やテストのヒントを不可視にしたりしてもよい。
各実施の形態は、適宜どの実施の形態と組み合わせて実行してよい。
【0193】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、配信される画像を再生する視聴者に制限を課すことである。
【0194】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイ画像を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加える手法を提供することである。
[付記1]マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる第1の表示制御部と、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされているマルチプレイゲームの画面を表示させる第2の表示制御部とを有し、第2の表示制御部は、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる、情報処理装置。
この情報処理装置により、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加えることができる。
【0195】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームをプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面の視聴を可能にすることである。
[付記2]第2の表示制御部は、視聴者が端末で視聴中の画面から、画面のプレイヤとは異なる他のプレイヤの端末でプレイされている画面への切り替えを制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイゲームをプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面の視聴を可能にできる。
【0196】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイゲームをプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面の視聴を可能にすることである。
[付記3]第2の表示制御部は、他のプレイヤを指定する情報を、視聴者の端末から受け付ける、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイゲームをプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面の視聴を可能にできる。
【0197】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、他のグループに属するプレイヤとの公平性を担保しつつも、視聴者がプレイ画面を視聴する楽しみを増やすことである。
[付記4]各プレイヤを識別する識別情報の属性により、各プレイヤが複数のグループに分類されている場合に、マルチプレイゲームの進行状況により、マルチプレイゲームを続行中のグループの数が複数から1つに変化するとき、第2の表示制御部は、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に不可視の態様で表示されているオブジェクトの少なくとも一部を可視の態様による表示に切り替える、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、他のグループに属するプレイヤとの公平性を担保しつつも、視聴者がプレイ画面を視聴する楽しみを増やすことができる。
【0198】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にすることである。
[付記5]マルチプレイゲームが第1モードの場合、第2の表示制御部は、視聴者が視聴の対象とするプレイ画面に含まれるオブジェクトを可視の態様で視聴者の端末に表示し、マルチプレイゲームが第2モードの場合、第2の表示制御部は、視聴者が視聴の対象とするプレイ画面に含まれるオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で視聴者の端末に表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にできる。
【0199】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にすることである。
[付記6]視聴者が端末で視聴の対象とする各プレイヤのプレイ画面が、過去にプレイされたマルチプレイゲームの内容であり、現在進行中のマルチプレイゲームの進行に影響しないとき、第2の表示制御部は、オブジェクトを可視の態様で視聴者の端末に表示させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にできる。
【0200】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、例外的にオブジェクトを可視の態様で表示する仕組みを用意することである。
[付記7]視聴者が所定価値を消費した場合、第2の表示制御部は、不可視の態様で視聴者の端末に表示中のオブジェクトの少なくとも一部を可視の態様に制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、例外的にオブジェクトを可視の態様で表示する仕組みを用意できる。
【0201】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、例外的に表示されるオブジェクトを視聴者が選択できるようにすることである。
[付記8]第2の表示制御部は、不可視の態様から可視の態様に制御するオブジェクト又はオブジェクトの一部を、所定価値を消費した視聴者の選択に応じて決定する、付記7に記載の情報処理装置。
これにより、例外的に表示されるオブジェクトを視聴者が選択できる。
【0202】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、例外的なオブジェクトの表示時間に制限を設けることである。
[付記9]第2の表示制御部は、不可視の態様から可視の態様への制御から所定時間が経過すると、不可視の態様から可視の態様に制御されたオブジェクト又はオブジェクトの一部を不可視の態様による表示に戻す、付記7に記載の情報処理装置。
これにより、例外的なオブジェクトの表示時間に制限を設けることができる。
【0203】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にすることである。
[付記10]第2の表示制御部は、視聴者が視聴の対象とするプレイ画面のプレイヤとは異なる他のプレイヤに対する視聴者の端末からのコメントの投稿が制限される場合、オブジェクトを可視の態様で表示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、プレイヤ間の公平性を損なわない、視聴者によるプレイ画面の視聴を可能にできる。
【0204】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイ実績に応じた不可視の態様を設定することである。
[付記11]第2の表示制御部は、各プレイヤのゲームのプレイ実績に対応するパラメータに応じ、不可視の態様で表示するオブジェクトの対象及び範囲の少なくとも1つを可変する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、プレイ実績に応じた不可視の態様を設定できる。
【0205】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者に視聴されるオブジェクトをプレイヤが選択可能にすることである。
[付記12]第2の表示制御部は、可視の態様で視聴者の端末に表示するオブジェクト又はオブジェクトの一部を、視聴者の端末で視聴の対象とするプレイ画面に対応する各プレイヤの選択に応じて決定する、付記11に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者に視聴されるオブジェクトをプレイヤが選択可能にできる。
【0206】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿されたコメントに対するプレイヤの判断を支援する仕組みを提供することである。
[付記13]第1の表示制御部は、オブジェクトを不可視の態様で視聴する視聴者の端末から投稿された第1のコメントの表示と、オブジェクトを可視の態様で視聴する視聴者の端末から投稿された第2のコメントの表示を異なる態様に制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、投稿されたコメントに対するプレイヤの判断を支援する仕組みを提供できる。
【0207】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加える手法を提供することである。
[付記14]プロセッサが、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させる処理と、プロセッサが、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされているマルチプレイゲームの画面を表示させる処理と、プロセッサが、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加える手法を提供できる。
【0208】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加える手法を提供することである。
[付記15]プロセッサに、マルチプレイゲームをプレイ中の各プレイヤの端末に、各プレイヤのプレイ画面を表示させ、プロセッサに、マルチプレイゲームを視聴する視聴者の端末に、視聴中のプレイヤの端末でプレイされているマルチプレイゲームの画面を表示させ、プロセッサに、ゲームの進行に影響を与えるプレイ画面内のオブジェクトの少なくとも一部を不可視の態様で表示させる、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、プレイ画面を視聴中の視聴者による、ゲームの進行に影響を与える画像の視聴に制限を加える手法を提供できる。
【符号の説明】
【0209】
1…情報処理システム、10…サーバ、11…プロセッサ、12…メモリ、13…補助記憶装置、14…通信インタフェース、20、20A、20B、20C、20X、20Y…情報端末、100…ゲーム空間、101、101A、101B、101C…エリア、102、102A、102B、102C…スポット、103、103A、103B、103C…オブジェクト、111…プレイヤ用表示制御部、112…視聴ユーザ用表示制御部、120…記憶部、121…プレイヤ情報、122…視聴ユーザ情報、123…空間レイアウト情報、124…スポット情報、125…交換タイミング情報、126…媒体オブジェクトの配布規則、128…投票の運用規則、129…最終順位の決定規則、130…プレイ画面表示規則、200…プレイ画面、201…エリア画面、202…ノルマ欄、203…交換タイミング予告欄、204…スコア欄、205…手札置き場、210…目隠しオブジェクト、220…操作画面、250、260…コメント
図1
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