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特開2024-90231情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090231
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240627BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/847 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/46 20140101ALI20240627BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240627BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240627BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/53
A63F13/847
A63F13/46
A63F13/69
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022205978
(22)【出願日】2022-12-22
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】田村 佳大
(72)【発明者】
【氏名】三尾 真登
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA76
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB04
5E555BB20
5E555BD06
5E555DB18
5E555DB57
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能にする。
【解決手段】情報処理装置に、第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には第1のオブジェクトを表示させない第1の表示制御部と、視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、少なくとも、所定の条件を満たす第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる第2の表示制御部とを設ける。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、当該第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、当該第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には当該第1のオブジェクトを表示させない第1の表示制御部と、
前記視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、少なくとも、所定の条件を満たす前記第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる第2の表示制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の表示制御部は、前記視聴者から前記第2の投稿を受け付けた場合、前記第1のプレイヤの端末に、前記第2のプレイヤの端末に表示させる前記第2のオブジェクトとは異なる態様で前記第2のオブジェクトを表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2の表示制御部は、前記第1のプレイヤの端末に、前記視聴者を識別可能な情報を付して前記第2のオブジェクトを表示させ、前記第2のプレイヤの端末に、前記視聴者を識別可能な情報を付さずに前記第2のオブジェクトを表示させる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2の表示制御部は、前記視聴者の視聴先である前記第1のプレイヤに応じて当該視聴者に提示された1以上の候補のうち、当該視聴者による指定に基づいて定められるオブジェクトを前記第2のオブジェクトとして表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2の表示制御部は、前記第2の投稿を受け付けた際の前記第1のプレイヤのゲームの状況に応じて前記所定の条件を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2の表示制御部は、前記第1のプレイヤと協力関係にある前記第2のプレイヤがいる場合、当該第2のプレイヤと前記第1のプレイヤの端末に前記第2のオブジェクトを表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2の表示制御部は、前記第1のプレイヤとのゲームスコアの差に基づいて決定される前記第2のプレイヤの端末に前記第2のオブジェクトを表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2の表示制御部は、前記第1のプレイヤ及び当該第1のプレイヤとマルチプレイ中のプレイヤのうち、前記視聴者からの指示によって特定されたプレイヤの端末に前記第2のオブジェクトを表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2の表示制御部は、前記第2の投稿で消費された前記所定価値の量に応じて、前記第2のオブジェクトを表示させる対象のプレイヤとして前記視聴者が指定可能なプレイヤの候補を制御する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2の表示制御部は、前記第1のプレイヤよりもプレイ状態が優位なプレイヤがいる場合、当該プレイヤを前記視聴者が指定可能なプレイヤの候補として表示させる、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第2の表示制御部は、前記第2の投稿で消費された前記所定価値の量に応じて前記第2のオブジェクトを表示させるプレイヤの数又は範囲を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2の表示制御部は、前記視聴者の投稿の内容に関する過去の実績に応じて前記第2のオブジェクトの表示の態様を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第2のオブジェクトが示す内容が前記第2の投稿の時点におけるマルチプレイの状況と合致する場合、前記視聴者に特典を付与する特典付与部を更に有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、プロセッサが、当該第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、当該第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には当該第1のオブジェクトを表示させない処理と、
前記視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、プロセッサが、少なくとも、所定の条件を満たす前記第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項15】
第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、プロセッサに、当該第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、当該第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には当該第1のオブジェクトを表示させず、
前記視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、プロセッサに、少なくとも、所定の条件を満たす前記第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットゲームでは、複数のプレイヤがゲームに参加することが可能である。この種のゲームは、マルチプレイゲームと呼ばれ、プレイヤ同士が競争関係になるゲームと、協力関係になるゲームに大別される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-5244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
視聴者は、マルチプレイ中の複数のプレイヤのプレイ画面を自由に視聴することができる一方で、視聴者の自由な投稿が許される環境では、競争関係にある他のプレイヤに対して秘匿にしたい情報が視聴者を通じて漏洩するリスクがある。
そこで、特許文献1は、視聴者による他のプレイヤのプレイ画面の視聴を、視聴者の視聴先のプレイヤが制御する技術を記載する。この技術の採用により、特許文献1は、視聴者の投稿を通じた他のプレイヤへの情報の漏洩リスクを管理する。
一方で、視聴者による他のプレイヤのプレイ画面の視聴が現在の視聴先のプレイヤにより制御される仕組みでは、複数のプレイ画面を視聴者が自由に視聴する楽しみが損なわれる。また、この仕組みでは、ゲームの進行への視聴者の参加が過度に制限される。
【0005】
本発明は、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には第1のオブジェクトを表示させない第1の表示制御部と、視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、少なくとも、所定の条件を満たす第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる第2の表示制御部と、を有する情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1で想定するゲームの流れを説明する図である。
図3】実施の形態1で想定するゲーム空間の一例を説明する図である。
図4】分身オブジェクトがスポットで一定時間停止した状態を説明する図である。
図5】プレイ画面の一例を説明する図である。
図6】ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例を説明する図である。
図7】ポイントの取得を説明する図である。(A)は白色のカラーカードが揃う直前の手札置き場の配列を示し、(B)は白色のカラーカードを取得した直後の手札置き場の配列を示し、(C)はポイントを取得した後の手札置き場の配列を示す。
図8】実施の形態1で使用するサーバの機能上の構成例を説明する図である。
図9】30秒毎に同じエリアにいるプレイヤ間で実行される媒体オブジェクトの自動交換を説明する図である。
図10】プレイ画面を用いたビリカードの移動の通知を説明する図である。
図11】実施の形態1で想定するプレイヤの参加形態を説明する図である。
図12】ゲーム中に実行される表示制御部の選択処理を説明するフローチャートである。
図13】メッセージ付きのプレイ画面の表示先を説明する図である。
図14】投稿されたメッセージがポップアップ表示されたプレイ画面の表示例を説明する図である。
図15】メッセージの観点による各プレイヤのプレイ画面の違いを説明する図である。
図16】投げ銭コメント付きのプレイ画面の表示先を説明する図である。(A)は投稿先であるプレイヤAと同じチームに属する他のプレイヤを投げ銭コメント付きのプレイ画面の表示先とする処理を示し、(B)はゲームに参加している他の全てのプレイヤを投げ銭コメント付きのプレイ画面の表示先とする処理を示す。
図17】投稿された投げ銭コメントがポップアップ表示されたプレイ画面の表示例を説明する図である。
図18】投げ銭コメントの観点による各プレイヤのプレイ画面の違いを説明する図である。
図19】投げ銭コメントの観点による各プレイヤのプレイ画面の違いを説明する図である。
図20】チームを構成する他のプレイヤがいないプレイヤが投稿先である場合の投げ銭コメントの表示例を説明する図である。
図21】投稿の内容に関する過去の実績の違いによる投げ銭コメントの表示の態様の違いを説明する図である。(A)は過去の実績が高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメントの表示例を示し、(B)は過去の実績が低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメントの表示例を示す。
図22】実施の形態7で使用するサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「ゲーム」は、コンピュータゲームをいう。ゲームの舞台となる仮想の空間を「ゲーム空間」という。ゲーム空間の舞台には、例えば仮想の街や仮想の国がある。
「プレイヤ」は、情報端末の操作を通じてゲームをプレイするユーザをいう。
【0011】
プレイヤが操作する情報端末には、専用機と汎用機がある。
専用機には、例えばゲームセンター等に設置される据え置き型のゲーム機がある。
汎用機には、例えばプレイヤによる携帯や装着が可能なスマートグラス、ヘッドセット、スマートフォンがある。スマートグラスは、小型のディスプレイと、ディスプレイに表示された画像を網膜上に結像する導光部品とを備える眼鏡型のデバイスである。
【0012】
ゲームを実行する情報端末には、プレイヤが操作する情報端末(以下「プレイヤの端末」ともいう。)の他、インターネットその他のネットワーク上に配置されるサーバがある。
サーバでゲームを実行する場合、プレイヤの端末は、いわゆる入出力装置として使用される。すなわち、プレイヤの端末は、ゲームに関連する画像の表示と操作の入力に使用される。
「プレイ画面」は、プレイヤの端末に表示される画像をいう。プレイ画面は、一般には動画像である。もっとも、プレイ画面に、静止画像が表示されることを妨げない。
【0013】
プレイ画面は、他のユーザ(ただし、他のプレイヤを除く)による視聴が可能である。以下では、プレイ画面を視聴する他のユーザを「視聴ユーザ」又は「視聴者」という。視聴ユーザ又は視聴者が操作する情報端末を「視聴ユーザの端末」又は「視聴者の端末」という。
後述する実施の形態の場合、視聴ユーザが同時に視聴可能なプレイ画面は1つだけである。視聴ユーザと視聴中のプレイ画面(又はプレイヤ)との関係は、サーバにより管理される。
以下で説明する実施の形態で想定するゲームの場合、ゲーム中の視聴ユーザとプレイヤの関係は固定である。つまり、視聴ユーザは、複数のプレイヤのプレイ画面を行き来できない。もっとも、複数のプレイヤのプレイ画面の行き来が可能なゲームを妨げない。
【0014】
サーバで実行されるゲームには、例えばネットゲームやソーシャルゲームがある。ソーシャルゲームは、SNS(=Social Networking Service)をプラットフォームとするゲームである。
ゲームのプレイの形態には、1人のプレイヤによる単独プレイ(以下「シングルプレイ」ともいう。)と、所定関係にある複数のプレイヤによるプレイ(以下「マルチプレイ」ともいう。)がある。
ゲームにより、シングルプレイのみが可能な場合、マルチプレイのみが可能な場合、シングルプレイとマルチプレイの選択が可能な場合がある。
【0015】
マルチプレイ型のゲームには、例えば他のプレイヤと対戦するゲーム(以下「対戦型ゲーム」という。)と、ゲームの結果を他のプレイヤと競うゲーム(以下「競争型ゲーム」ともいう。)、協同して共通の目的(例えばゲームのクリア)の達成を目指すゲーム(以下「協同型ゲーム」ともいう。)がある。なお、競争型ゲームであっても、ゲーム内に他のプレイヤとの対戦プレイを含む場合がある。
なお、マルチプレイの形態には、複数のプレイヤが協同して他のプレイヤと対戦する又は競うプレイ(以下「協同プレイ」という。)もある。
【0016】
協同プレイ中の各プレイヤは、あくまでも独立したプレイヤであるが、いわゆるチームとしてゲームに参加している。なお、協同プレイ中の複数のプレイヤには主従関係がある場合もあれば、対等な関係の場合もある。主従関係とは、特定のプレイヤを他のプレイヤが専らサポートする関係をいう。
因みに、相手方となる他のプレイヤは、シングルプレイを選択したプレイヤもいれば、チームとしてゲームに参加しているプレイヤもいる。
【0017】
以下で想定する実施の形態では、プレイヤの少なくとも1人はユーザであるが、プレイヤの少なくとも1人をプロセッサが代行してもよい。この形態は、シングルプレイにみえるが、マルチプレイゲームの1類型である。
また、複数人のプレイヤを区別する場合、「第1のプレイヤ」、「第2のプレイヤ」、「第3のプレイヤ」…と表現する。
以下では、プレイ画面を配信するプレイヤを「配信ユーザ」ともいう。また、視聴ユーザのうち、視聴対象である配信ユーザとゲーム上で競うプレイヤを「参加ユーザ」ともいう。
【0018】
「コメント」は、視聴ユーザが配信ユーザを宛先としてアップロードする投稿や投稿の内容をいう。コメントは、文字列(テキスト)、スタンプ、アイコン等で構成される。なお、コメントを「チャット」と呼ぶことがある。
「所定価値」は、電子マネー、暗号資産、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。以下では、所定価値を消費するコメントを「投げ銭コメント」といい、所定価値を消費しないコメントをメッセージという。
なお、メッセージの投稿は、第1の投稿の一例である。また、投げ銭コメントの投稿は、第2の投稿の一例である。
【0019】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、ゲームを実行するサーバ10と、プレイヤや視聴ユーザが操作する情報端末20(20A、20B、20C、20D、20E、20X、20Y)と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
【0020】
図1では、プレイヤと視聴ユーザの一例として、プレイヤA、プレイヤB、プレイヤC、プレイヤD、プレイヤE、視聴ユーザX、視聴ユーザYを示している。5名のプレイヤと2名の視聴ユーザを示したのは、説明上の都合であり、実際のプレイヤは4名以下でも6名以上でもよい。また、視聴ユーザ(すなわち視聴者)は、0名でも、1名でも、3名以上でもよい。
もっとも、前述したシングルプレイであれば、プレイヤは1名となる。また、ゲームの実行にはプレイヤが必要であるが、視聴ユーザは0人でもよい。
以下では、プレイヤと視聴ユーザを区別しない場合、単にユーザという。
【0021】
図1に示す情報処理システム1の場合、サーバ10には、プレイヤAが操作する情報端末20Aと、プレイヤBが操作する情報端末20Bと、プレイヤCが操作する情報端末20Cと、プレイヤDが操作する情報端末20Dと、プレイヤEが操作する情報端末20Eと、視聴ユーザXが操作する情報端末20Xと、視聴ユーザYが操作する情報端末20YがネットワークN経由で接続されている。以下では、情報端末20A、20B、20C、20D、20E、20X、20Yを総称して「情報端末20」という。
ネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムである。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。また、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0022】
サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。サーバ10は、情報処理装置の一例である。
情報端末20は、サーバ10が提供する配信サービスを利用するユーザが操作する端末である。
情報端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型の端末、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末の他、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)である。情報端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
【0023】
<サーバのハードウェア構成>
サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。なお、プロセッサ11と各デバイスは、バスその他の信号線15を通じて接続される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。
メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0024】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、ゲームプログラムの他、例えばゲーム空間の情報、ゲームに参加しているプレイヤの情報、各プレイヤのプレイ画面、プレイ画面を視聴中の視聴ユーザの情報、視聴ユーザが投稿したコメントの情報等が含まれる。
プレイヤや視聴ユーザの情報は、アカウントその他の各ユーザを特定する情報に紐づけられる。
コメントの情報は、コメントの内容と所定価値の消費の有無を含む。
通信インタフェース14は、情報端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
【0025】
情報端末20は、サーバ10と同様、プロセッサ、メモリ、補助記憶装置、通信インタフェースを有し、さらに、タッチセンサ、操作ボタン、ディスプレイ、カメラ、マイク、スピーカ等を有する。
タッチセンサとディスプレイが一体化されたデバイスは、タッチパネルと呼ばれる。また、タッチセンサ、操作ボタン、カメラ、マイクは入力装置を構成し、ディスプレイ、スピーカは出力装置を構成する。
本実施の形態における情報端末20は、サーバ10に対する入出力装置として使用される。
【0026】
<ゲームの流れ>
以下では、実施の形態で想定するゲームの流れについて説明する。
図2は、実施の形態1で想定するゲームの流れを説明する図である。なお、図中に示す記号のSは「ステップ」を意味する。
まず、ゲームの開始前に、ゲームに参加するユーザ(この段階ではプレイヤでない。)のマッチングが実行される(ステップ1)。マッチングの手法には、様々な方法がある。例えば申し込み期間に参加を申し込んだユーザの中から所定人数を抽選する方法がある。本実施の形態で想定するゲームのプレイヤは、ゲーム内に、自身が所持するキャラクタカードを1枚持ち込む必要がある。もちろん、ゲームの種類によっては、キャラクタカードの持ち込みは不要である。
【0027】
ゲームに参加するプレイヤが確定し、全てのプレイヤについてゲーム内に持ち込むキャラクタカードが確定すると、ゲームが開始される(ステップ2)。ゲームが開始されると、ゲーム空間に各プレイヤの分身オブジェクトが配置される。これにより、各プレイヤは、情報端末20に対する操作を通じ、ゲーム空間で分身オブジェクトを移動等することができる。キャラクタカードは、ゲームで使用するアイテム(以下「媒体オブジェクト」という。)の1つである。
ゲームの開始とともにゲーム中となり(ステップ3)、ゲームの終了条件を満たすとゲーム終了となる(ステップ4)。
実施の形態で想定するゲームでは、基本的に、ゲーム中に獲得したゲームスコア(以下「スコア」という。)の大きさ順に順位が決まる。従って、スコアは、ゲームの勝敗判定に用いるパラメータである。
【0028】
ただし、ゲーム内で入手可能な媒体オブジェクトには、ビリカードが1枚含まれている。ビリカードを最後まで保持していたプレイヤは、スコアの大きさによらず最下位に設定される。例えばスコアの大きさが1位のプレイヤでも、ビリカードを最後まで保持していた場合、そのプレイヤは最下位となる。この意味で、ビリカードは、保持するプレイヤに対して不利なゲーム効果を付与する媒体オブジェクトである。
【0029】
この他、実施の形態で想定するゲームでは、ゲームの終了後に、ビリカードを最後まで保持しているプレイヤの投票を受け付ける機会が設けられる(ステップ5)。この投票では、各プレイヤは、自分以外のプレイヤを投票する必要がある。
制限時間内にプレイヤ全員の投票が確認されると、投票結果の答え合わせに遷移する。制限時間内に投票しなかったプレイヤは無投票と扱う。また、ビリカードを最後まで保持しているプレイヤの投票は無効票として扱う。
【0030】
投票の結果、正解者には、順位に応じた報酬とは別に、特別の報酬が付与される。
なお、正解者がいなかった場合、最後までビリカードを保持していたプレイヤが、ゲーム終了時のスコアの大きさによらず1位になる。これにより、最終順位が確定する(ステップ6)。最終順位が確定すると、例えばポイント値、経験値、称号、プレイに使用したキャラクタカードの攻撃力やHPに対する特別ポイント、他のゲームで使用可能な武器、魔法その他の能力、新たな属性、属性のレベルアップ等が付与される。
なお、このステップ2~ステップ4までのゲームがいわゆるインゲームであり、ステップ5の投票がいわゆるアウトゲームである。
【0031】
ところで、ユーザのマッチング後でゲームが開始される前又はゲームの開始時に、1回又は複数回の「特別ゲーム」を実行することも可能である。例えば特別ゲームは、各プレイヤの分身オブジェクトがゲーム空間に配置される前に実行される。
特別ゲームの種類は問わないが、例えば各プレイヤの情報端末20に同じ選択肢を提示して、各プレイヤによる選択肢の選択を投票として受け付けるゲームでもよい。この種のゲームの場合、投票の結果を各プレイヤの情報端末20に表示してもよいし、投票数が多い選択肢に投票したプレイヤと投票数が少ない選択肢に投票したプレイヤを識別可能に表示してもよい。
【0032】
投票数が多い選択肢に投票したプレイヤには、特典として、例えばゲーム中に獲得可能なポイントを所定値付与した状態でゲームを開始させてもよい。この場合、該当するプレイヤは、例えばゲームの開始と同時に5ポイントを獲得した状態でプレイを開始できる。
ここでの特典は、ポイントの付与に限らず、ゲーム内で使用可能なカラーカードやアタックカードを付与してもよい。付与する枚数は1枚でも複数枚でもよい。また、特典は、該当するプレイヤがゲームに持ち込んだキャラクタカードの攻撃力等をアップさせる等のゲーム内のプレイを有利に進めるための効果でもよい。
【0033】
一方、投票数が少ない選択肢に投票したプレイヤには、例えばビリカードを保持した状態でゲームを開始させてもよい。なお、投票数が最も少ない選択肢に投票したプレイヤが複数名いる場合には、抽選により決定した1名にビリカードを付与する。前述したように、ビリカードをゲームの終了時まで保持していたプレイヤは最下位になるので、ビリカードを付与された状態でゲームを開始するプレイヤは、他のプレイヤに対して不利になる。従って、ビリカードを付与した状態でプレイを開始するプレイヤは、他のプレイヤよりも不利になる。なお、ビリヤードを保持することになったプレイヤを、ゲーム開始時に他のプレイヤに通知してもよい。
【0034】
この他、投票数が少ない選択肢に投票したプレイヤには、該当するプレイヤがゲームに持ち込んだキャラクタカードの攻撃力等をダウンさせる等のゲーム内のプレイを不利にする効果を付与してもよい。この種の効果を付与する場合には、投票数が最も少ない選択肢に投票した複数名のプレイヤの全員に不利な効果を付与してもよい。
なお、前述した特典や効果は、特別ゲーム毎に付与してもよいし、複数回の特別ゲームの総合順位に基づいて付与してもよい。
【0035】
本実施の形態では、図2に示すゲームの流れを1回として、複数回のゲームが実行される。なお、各回のゲームのプレイヤは、ステップ1のマッチングにより決定されるので、各回のプレイヤのメンバーは同じになるとは限らない。
以下では、ある回のインゲームを第1のゲームといい、次回以降のインゲームを第2のゲームという。
もっとも、第1のゲームと第2のゲームは同種のゲームである必要はない。すなわち、第1のゲームと第2のゲームは異なる種類のゲームでもよい。
【0036】
<ゲーム空間>
図3は、実施の形態1で想定するゲーム空間の一例を説明する図である。図3に示すゲーム空間100は、3つのエリア101A、101B、101Cで構成されている。以下では、エリア101A、101B、101Cを区別しない場合、エリア101という。エリア101は、例えば部屋や国である。
図3におけるエリア101の数は一例であり、ゲームにより1つの場合もあれば、2つの場合や4つ以上の場合もある。図3の場合、3つのエリア101A、101B、101Cは、それぞれ連絡通路で他のエリアと接続されている。
【0037】
図3では、ゲーム空間100が3つのエリア101A、101B、101Cで構成される場合を説明したが、ゲーム空間100は、複数のステージで構成されてもよい。
図3の場合、3つのエリア101A、101B、101C内には、ゲーム内で使用する媒体オブジェクトが配布されるスポット102A、102B、102Cが配置されている。以下では、スポット102A、102B、102Cを区別しない場合、スポット102という。
【0038】
図3の場合、1つのエリア101に1つのスポット102が配置されているが、1つのエリア101に複数のスポット102が配置されてもよいし、スポット102が配置されていないエリア101が存在してもよい。スポット102の表示の形態は、ゲームによっても異なる。スポット102の表示には、例えば壺、宝箱、店、教会、沼が使用される。
各スポット102には、少なくとも1つの媒体オブジェクトが紐づけられており、スポット102の付近で一定時間停止したプレイヤの分身オブジェクト(すなわちアバタ―)に対し、抽選により選択された1枚の媒体オブジェクトを付与する。
【0039】
図4は、分身オブジェクトがスポット102で一定時間停止した状態を説明する図である。図4には、図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
図4に示すゲーム空間100には、プレイヤAの分身オブジェクト103Aと、プレイヤBの分身オブジェクト103Bと、プレイヤCの分身オブジェクト103Cと、プレイヤDの分身オブジェクト103Dと、プレイヤEの分身オブジェクト103Eが追加されている。以下では、分身オブジェクト103A、103B、103C、103D、103Eを区別しない場合、分身オブジェクト103という。
【0040】
図4の場合、プレイヤAの分身オブジェクト103Aの位置が、エリア101Aのスポット102Aに重なっている。この状態が一定時間以上継続すると、スポット102Aに紐づけられている媒体オブジェクトのうちの1つがプレイヤAに付与される。
一方で、エリア101BにいるプレイヤBの分身オブジェクト103Bの位置は、エリア101Bのスポット102Bから離れている。このため、スポット102BからプレイヤBには、媒体オブジェクトが付与されない。同様に、プレイヤC、プレイヤD、プレイヤEにも媒体オブジェクトが付与されない。
【0041】
なお、媒体オブジェクトの付与条件は、プレイヤAの分身オブジェクト103Aの位置がスポット102Aと重なった状態で一定時間停止する場合に限らない。
例えばプレイヤAの分身オブジェクト103Aの位置がスポット102Aと重なるだけで、スポット102Aから媒体オブジェクトが付与されるようにしてもよい。
また、スポット102Aについて予め定めた範囲内(例えば予め定めた距離以内)に入ることを付与条件としてもよい。この場合、予め定めた範囲内に入れば、プレイヤAの分身オブジェクト103Aが停止していなくてもよい。
【0042】
さらには、スポット102Aが配置されているエリア101A内にプレイヤAの分身オブジェクト103Aが入ったことを条件とすることも可能である。いずれにしても、媒体オブジェクトの付与条件は、ゲーム毎に定めることが可能である。
本実施の形態では、スポット102で配布される媒体オブジェクトとして、前述したビリカードと、「カラーカード」と、「アタックカード」を想定する。なお、前述したキャラクタカードも媒体オブジェクトの一例であるが、プレイヤがゲーム内に持ち込む点で、ゲーム内で配布されるビリカードとは異なる。
本実施の形態で想定するカラーカードには、赤、青、黄、白、黒の5色のうちのいずれかの色が付されている。もちろん、例示した色に限らないし、色の数も5色に限らない。
【0043】
なお、本実施の形態で想定するゲームでは、プレイヤが保持するカラーカードの色が揃うとポイントが付与される。ポイントの付与は、特典の一例である。
本実施の形態では、2枚のカラーカードの色が揃うたびに1ポイントが付与される。ここでのポイントはプレイヤ毎に累積される。なお、ポイントの累積値(スコア)は、ゲームの終了時の順位付けに使用される。
他の特典には、色が揃った2枚のカラーカードを、プレイヤの取得アイテム領域に紐づけてもよい。この場合、ゲーム中に取得アイテム領域に紐づけられたカラーカードは、ゲームの終了後にプレイされる他のゲームで使用可能としてもよい。
他のゲームは、所持キャラクタを編成してプレイするゲームでもよく、カラーカードを消費することでゲーム中に所定のゲーム効果を発動可能でもよく、ゲームを実行するために必要な挑戦券として消費可能でもよい。
また、他のゲームは、いわゆる「ガチャ」のような抽選ゲームでもよく、カラーカードを消費することで抽選条件を有利にしてもよく、抽選ゲームを実行するための価値として消費可能としてもよい。
また、他のゲームにおいて、カラーカードの種類に応じて発動可能なゲーム効果が異なってもよい。
【0044】
アタックカードを保持しているプレイヤは、アタックカードの消費(プレイヤの手札からなくなること)等を条件に、他のプレイヤに対してキャラクタカードを用いた対戦イベントの発動を申し込む権利と、同申し込みを受ける権利をもつ。権利であるので、権利の行使はプレイヤの自由である。
従って、アタックカードを保持していても、対戦イベントの発動を申し込まないことも可能であるし、対戦イベントの発動を申し込まれた場合にアタックカードを消費しない選択も可能である。
【0045】
本実施の形態では、対戦イベントの発動を申し込む側のプレイヤと申し込まれる側のプレイヤとが同じエリア101にいることが要求される。もっとも、ゲームに参加しているプレイヤ同士であれば、対戦イベントを可能としてもよい。
一方のプレイヤから対戦イベントの発動の申し込みがあった場合、以下の3通りのストーリーが考えられる。
【0046】
(1)相手方のプレイヤもアタックカードの消費を選択した場合
各プレイヤがゲーム内に持ち込んだキャラクタカードの攻撃力の数値の大きさで勝ち負けが決まる。攻撃力の数値が相対的に大きいキャラクタカードを保持するプレイヤが勝者となり、攻撃力の数値が相対的に小さいキャラクタカードを保持するプレイヤが敗者となる。
なお、勝者のプレイヤは、敗者のプレイヤが手札に保持するカラーカードの中から1枚を取得する。
【0047】
基本的には、取得するカラーカードの色は選べない。ただし、ゲームのルールによっては、勝者が保持するカラーカードと色が揃うカラーカードを優先的に選択してもよいし、勝者が敗者に対して希望する色を指定してもよい。
敗者のプレイヤがカラーカードを1枚も有していない場合、カラーカードは敗者から勝者に移動しない。代わりに、敗者の1ポイントを勝者に移動させてもよい。
また、攻撃力が同じ場合、対戦イベントは引き分けとして、カラーカードを移動しない。もっとも、攻撃力が同じ場合には、対戦イベントを申し込んだプレイヤの勝ちとしてもよいし、反対に対戦イベントを申し込まれたプレイヤの勝ちとしてもよい。
【0048】
なお、敗者から勝者には2枚以上のカラーカードが移動してもよい。複数枚のカラーカードが移動する場合には、異なる色のカラーカードが移動される。そもそも、カラーカードの色が揃うと手札から消去されるので、手札に同じ色のカラーカードが存在することはないためである。従って、敗者から勝者に同じ色のカラーカードが移動することもない。
異なる色のカラーカードが敗者から勝者に移動することで、勝者側では色が揃う可能性が高くなる。
【0049】
(2)相手方のプレイヤがアタックカードを保持しているが消費を選択しなかった場合
対戦イベントを申し込んだ側のプレイヤが勝者となり、申し込まれた側のプレイヤが敗者となる。この場合、勝者のプレイヤは、敗者のプレイヤが保持するカラーカードの中から1枚を取得する。
【0050】
(3)相手方のプレイヤがアタックカードを保持していない場合
対戦イベントを申し込んだ側のプレイヤが勝者となり、申し込まれた側のプレイヤが敗者となる。この場合、勝者のプレイヤは、敗者のプレイヤが保持するカラーカードの中から1枚を取得する。
【0051】
<プレイ画面>
次に、各プレイヤの情報端末20に表示されるプレイ画面について説明する。
プレイ画面は、サーバ10を通じ、各プレイヤに紐付けられた視聴ユーザにも配信される。プレイ画面の配信は、基本的にリアルタイムであるが、蓄積型の配信も可能である。例えばプレイ画面をタイムシフト視聴する場合、サーバ10に蓄積されているプレイ画面が視聴ユーザに配信される。
プレイ画面には、例えば分身オブジェクト103(図4参照)の移動や動きを操作するプレイヤの視点から見た画像が表示される。
【0052】
図5は、プレイ画面200の一例を説明する図である。図5に示すプレイ画面200は、プレイ開始直後の例である。また、プレイ画面200は、プレイヤBが分身オブジェクト103Bの操作に使用する画面である。このため、分身オブジェクト103Bが、エリア画面201の中央付近に表示されている。
図5の場合、プレイヤBの分身オブジェクト103Bは、エリア101Bに位置している。このため、エリア101Bのスポット102Bも表示されている。
【0053】
プレイ画面200の上部には、プレイヤBのプレイを支援する情報欄が表示されている。図5の場合、ノルマ欄202、交換タイミング予告欄203、スコア欄204である。
ノルマ欄202には、ゲームのクリアのために揃えるべき色の数が表示される。図5の場合、「残り25」である。つまり、最低でも50枚のカラーカードをスポット102から取得して、それらが手元のカラーカードの色と揃う必要がある。
交換タイミング予告欄203には、次回のカード交換タイムまでの秒数が表示される。
スコア欄204には、ゲーム内で取得したポイントの合計値(すなわちスコア)が表示される。
【0054】
カード交換タイムとは、ゲーム空間100内の2つ以上の分身オブジェクト103が所定の位置関係を満たす場合に、該当する2つ以上の分身オブジェクト103の間で媒体オブジェクトが自動的に交換されるタイミングをいう。換言すると、プレイヤの操作によらずに選択された媒体オブジェクトが自動的に交換されるタイミングをいう。以下で、このタイミングを「自動交換タイミング」という。
所定の位置関係には、例えば2つ以上の分身オブジェクト103のゲーム空間100における距離が予め定めた距離以内であること、2つ以上の分身オブジェクト103が同じエリア101に位置することがある。
【0055】
本実施の形態の場合、自動交換タイミングは30秒に1回の割合で実行される。このため、交換タイミング予告欄203には、30秒を最大値とする数値がカウントダウン方式で表示される。図5の場合、「カード交換タイムまで20秒」と表示されている。なお、30秒は一例である。
本実施の形態の場合、自動交換タイミングで交換される媒体オブジェクトは、プレイヤに紐づけられている媒体オブジェクトのうちカラーカードとビリカードのいずれかである。従って、アタックカードやキャラクタカードは交換の対象から除外される。
このため、自動交換タイミングに2つ以上の分身オブジェクト103が所定の位置関係を満たす場合でも、プレイヤがカラーカードとビリカードを保持していなければ媒体オブジェクトの自動交換は実行されない。
【0056】
本実施の形態の場合、プロセッサ11(図1参照)は、自動交換タイミングにおいて、交換対象とする1つの媒体オブジェクトをランダムに選択する。
なお、プロセッサ11は、各分身オブジェクト103に紐づけられている媒体オブジェクトの入手時刻が古い順番に交換対象を選択してもよいし、反対に入手時刻が新しい順番に交換対象を選択してもよい。
いずれにしても、交換対象の選択には、プレイヤは関与しないし、関与できない。換言すると、本実施の形態のゲームには、プレイヤが交換対象とする媒体オブジェクトの内容を取引で決める機能は用意されていない。
媒体オブジェクトをプレイヤ間で自動的に交換する機会を設けることにより、カラーカードの色が揃う機会とビリカードがプレイヤ間で移動する機会が増加する。
【0057】
この他、プレイ画面200の下部には、プレイヤBの手札置き場205が表示されている。図5の場合、手札置き場205には、プレイヤBがゲーム空間100に持ち込んだキャラクタカードC1だけが配置されている。なお、図5に示すプレイ画面200は、ゲームの開始直後の画面である。
手札置き場205には、スポット102Bで付与された媒体オブジェクト、他のプレイヤと交換した媒体オブジェクト、対戦イベントの勝者として他のプレイヤから取得した媒体オブジェクトも配置される。
【0058】
ただし、手札置き場205に配置可能な媒体オブジェクトの最大枚数は5枚である。前述したように、キャラクタカードは、プレイヤBがゲーム空間100に持ち込むカードであるので、ゲーム内で入手される媒体オブジェクトのうち手札置き場205に配置可能な最大枚数は4枚となる。図5においては、未取得の媒体オブジェクトが配置される位置を破線で表している。
なお、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されている場合、分身オブジェクト103がスポット102に移動しても、スポット102から新たな媒体オブジェクトを入手することはできない。
【0059】
また、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されている場合、他のプレイヤとの対戦イベントに勝利しても新たな媒体オブジェクトを取得することはできない。
もっとも、手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが配置されていても、強制的な媒体オブジェクトの交換は実行が可能である。媒体オブジェクトを交換しても、手札置き場205に配置される媒体オブジェクトの枚数は変化しないためである。
【0060】
図6は、ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例を説明する図である。図6には、8種類の媒体オブジェクトが例示されている。
キャラクタカードC1は、キャラクタ(以下「キャラ」ともいう。)の絵柄と、攻撃力の大きさを示す数値(例えば「攻撃:1000」)と、HPの大きさを示す数値(例えば「HP:150」)で構成される。この他、キャラクタカードC1には、例えばキャラクタの防御力、スキル、属性が示されてもよい。
なお、HPは、体力値(パラメータ値)とも呼ばれ、プレイに必要な生命力を表す。HPは、キャラクタ毎に設定される。
【0061】
「攻撃力」は、相手キャラに与えるダメージの強度をいう。このため、攻撃力の値(パラメータ値)が高いキャラクタは、攻撃力の値が低いキャラクタよりも多くのダメージを相手キャラに与えることができる。反対に、攻撃力の値が低いキャラクタは、攻撃力の値が高いキャラクタよりも相手キャラに与えるダメージが少なくなる。
この他、攻撃力は、攻撃が及ぶ範囲(二次元の場合は2次元空間、三次元の場合は3次元空間で規定される。)、攻撃が持続する時間、攻撃の回数、命中率、同時にヒット可能な敵キャラの数による評価も可能である。
【0062】
「防御力」は、相手キャラからの攻撃によるダメージの受け難さの強度をいう。このため、防御力の値(パラメータ値)が高いキャラクタは、防御力の値が低いキャラクタよりも体力値の減少が少なく済む。反対に、防御力の値が低いキャラクタは、防御力の値が高いキャラクタよりも多くの体力値を失い易くなる。
【0063】
「スキル」は、ゲームの進行を有利にする特別な技能(アビリティ)をいう。技能には、例えばダメージを無効化又は低減する技能、特定の属性との組み合わせにより攻撃力等を増加させる技能、特定の属性との組み合わせにより移動や動きの速度を増加させる技能、特定の属性との組み合わせによりHPを回復又は増加させる技能、他の分身オブジェクト103からの攻撃を停止又は減少させる技能がある。
【0064】
「属性」は、キャラクタの特性を与える情報の1つである。属性には、例えば火、水、雷、土、木がある。属性は、1つのキャラクタに1つ又は複数与えられる。属性は、固定的に与えられる場合と、一時的に与えられる場合がある。
多くの場合、属性間には相性が定められる。例えば水属性を有するキャラクタは、火属性を有するキャラクタに対して強く、雷属性を有するキャラクタは、水属性を有するキャラクタに対して強く、火属性を有するキャラクタは、木属性を有するキャラクタに強いという具合である。
【0065】
なお、広義の属性には、前述した攻撃力、防御力、スピード、スキル、障害要素も含まれる。例えばあるキャラクタカードC1の攻撃力に対して十分大きい防御力を有する他のキャラクタカードC1は、他のキャラクタカードC1の体力値を「0」にするために多くの攻撃が必要になる。このため、この他のキャラクタカードC1は、あるキャラクタカードC1に対して相性が悪い。
【0066】
カラーカードC2は赤色のカードであり、カラーカードC3は青色のカードであり、カラーカードC4は黄色のカードであり、カラーカードC5は白色のカードであり、カラーカードC6は黒色のカードである。図6では、説明の都合により、各カードの色を文字で表している。実際には、カードの全体が特定の色で表示されてもよいし、カードに描画されている絵柄や文字が特定の色でもよい。また、各カードの一部分に特定の色が表示されてもよい。
カラーカードC2~C6は、ゲーム内に複数枚用意される。例えば各40枚用意される。もっとも、枚数は無制限でもよい。
【0067】
アタックカードC7は、前述したように、他のプレイヤに対してキャラクタカードC1を使用する対戦イベントの発動の申し込みだけでなく、対戦イベントの発動の申し込みの受諾の選択に使用されるカードである。アタックカードC7も、ゲーム内に複数枚用意される。例えば40枚用意される。なお、枚数は無制限でもよい。
ビリカードC8は、前述したように、ゲームの終了時まで保持していたプレイヤの順位を最下位に定める役割を有するカードであり、ゲーム内に1枚だけ用意される。なお、ビリカードC8は、ゲームの終了時まで保持していたプレイヤを当てる投票にも使用される。
【0068】
<ポイントの取得>
ここでは、ゲームの終了時における順位付けに用いられるポイントの取得の方法について説明する。
図7は、ポイントの取得を説明する図である。(A)は白色のカラーカードC5が揃う直前の手札置き場205の配列を示し、(B)は白色のカラーカードC5を取得した直後の手札置き場205の配列を示し、(C)はポイントを取得した後の手札置き場205の配列を示す。
【0069】
図7に示す手札置き場205の配列の変化は、以下の2つの場合を想定している。
・スポット102からカラーカードを取得する場合
・対戦イベントの勝者が敗者からカラーカードを取得する場合
本実施の形態で想定するゲームでは、手札置き場205で2枚のカラーカードの色が揃うと、手札置き場205から該当する2枚のカラーカードが消去され、同時に1ポイントがプレイヤのスコアに加算される。
【0070】
なお、自動交換タイミングにおける媒体オブジェクトの交換においても、手札置き場205で2枚のカラーカードの色が揃うと該当する2枚のカラーカードが手札置き場205から消去されて1ポイントが付与される。ただし、自動交換タイミングの場合には、交換相手から1枚の媒体オブジェクトを取得する際に、自身の手札置き場205から1枚の媒体オブジェクトが交換相手に渡るので(B)及び(C)における手札の枚数が図7よりも1枚少なくなる。
【0071】
<サーバの機能構成>
続いて、サーバ10の機能構成について説明する。
図8は、実施の形態1で使用するサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、図8に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10は、メッセージ表示制御部111と、投げ銭表示制御部112と、記憶部120とを有している。
このうち、記憶部120は、メモリ12(図1参照)と補助記憶装置13(図1参照)により実現される。
【0072】
<記憶部に記憶される情報>
機能部の説明に先立ち、記憶部120に記憶される情報の一例を説明する。
図8に示す記憶部120には、プレイヤ情報121、視聴ユーザ情報122、空間レイアウト情報123、スポット情報124、交換タイミング情報125、媒体オブジェクトの配布規則126、対戦イベントの運用規則127、投票の運用規則128、最終順位の決定規則129等が記憶されている。
【0073】
プレイヤ情報121は、ゲームをプレイするプレイヤの情報である。図1の例であれば、プレイヤAやプレイヤBに対応する情報である。
プレイヤ情報121には、例えばユーザを特定するユーザID(アカウント)、所属するチームの識別情報、情報端末20のIPアドレス、ゲーム空間100(図3参照)上での分身オブジェクト103の位置情報、ゲームに持ち込んだキャラクタカードC1(図6参照)の情報、手札置き場205に配置されている媒体オブジェクトC2~C8の情報、2枚のカラーカードの色が揃うことで手札置き場205から消去されたカラーカードC2~C6の情報(換言すると、取得アイテム領域に保存されたアイテムの情報)、カラーカードC2~C6が交換された時刻、ゲームで取得したポイントの合計値(すなわちスコア)、最終順に応じて付与された報酬が含まれる。
【0074】
視聴ユーザ情報122は、プレイ画面を視聴する視聴ユーザの情報である。図1の例であれば、視聴ユーザXや視聴ユーザYに対応する情報である。
視聴ユーザ情報122には、例えば視聴ユーザを特定するユーザID(アカウント)、情報端末20のIPアドレス、視聴対象であるプレイ画面を特定するID、視聴対象であるプレイ画面に紐づけられたプレイヤを特定するユーザID、メッセージや投げ銭コメントの内容や投稿の時刻、メッセージや投げ銭コメントの投稿に対する報酬が含まれる。
【0075】
投げ銭コメントの内容には、消費される額面の情報、所定価値の支払い先を特定するユーザIDやIPアドレスが含まれる。
投稿に対する報酬には、例えば視聴ユーザが所持する媒体オブジェクトの攻撃力、防御力等の数値をアップさせるオプション権、プレイヤとして他のゲームのプレイ時に使用が可能なオプション権、他のゲームで使用が可能なアイテムやキャラクタカードがある。
【0076】
空間レイアウト情報123は、ゲーム空間100のレイアウトに関する情報である。空間レイアウト情報123は、いわゆるマップ情報である。空間レイアウト情報123により、例えば図3に例示したゲーム空間100のレイアウトが特定され、分身オブジェクト103の位置の特定が可能になる。
スポット情報124は、ゲーム空間100に配置されているスポット102の位置と、各スポット102に紐づけられているカラーカードC2~C6の種類と枚数、各スポット102に紐づけられているアタックカードC7の枚数、スポット102に紐づけられたビリカードC8の有無等の情報である。なお、各スポット102に紐づけられるカラーカードC2~C6やアタックカードC7が、分身オブジェクト103への配布のたびに無制限に補充される仕様の場合には、スポット情報124にカラーカードC2~C6の種類や枚数、アタックカードC7の枚数を含めなくてもよい。
【0077】
交換タイミング情報125は、周期的に実行される交換タイミングを表す情報である。具体的には、30秒から0秒までカウントダウンするカウンターのカウント値である。交換タイミング情報125で特定されるタイミングは、全てのプレイヤに対して共通である。すなわち、プレイヤの分身オブジェクト103がゲーム空間100内のどの位置にいても同じタイミングが適用される。なお、交換タイミング情報125のカウント値を与えるカウンターは、ゲームの開始と同時にスタートする。また、カウンターのカウント値は0になると同時に30にリセットされ、カウントダウンをスタートする。この動作は、ゲームの終了まで繰り返し実行される。
【0078】
媒体オブジェクトの配布規則126は、スポット102における分身オブジェクト103への媒体オブジェクトの付与の規則を規定する。
この規則には、配布の前提条件が含まれる。前提条件は、分身オブジェクト103がスポット102と一定時間以上重なる等の条件を満たすことを要求する。
また、この規則には、前提条件を満たす分身オブジェクト103に付与する媒体オブジェクト、具体的には、カラーカードC2~C6と、アタックカードC7と、存在する場合には、ビリカードC8の中から1枚をランダムに抽選する規則が含まれる。
また、この規則には、配布の例外として、付与の対象であるプレイヤの手札置き場205に5枚の媒体オブジェクトが存在する場合が含まれる。
【0079】
対戦イベントの運用規則127は、アタックカードC7を使用した対戦イベントの発動の申し込みに対する対応について規定する。
申し込みを受けたプレイヤ側の対応には、既に説明したように、3種類がある。自身が保持するアタックカードC7を使用して申し込みに応じる場合と、自身が保持するアタックカードC7を使用せずに敗戦を選ぶ場合と、アタックカードC7を保持しないために自動的に敗戦となる場合である。
【0080】
また、この規則では、対戦イベントが発動する場合、各プレイヤがゲーム内に持ち込んだキャラクタカードC1により勝敗を決めることが規定される。本実施の形態の場合、キャラクタカードC1の攻撃力の大きさにより勝敗が決まる。
また、この規則では、敗者が保持するカラーカードの中からランダムに選択された1枚が勝者に移動されることが規定されている。つまり、移動対象となるカラーカードの選択には、勝者側も敗者側も関与しない。
なお、移動の例外として、敗者側がカラーカードを保持していない場合と、勝者側の手札が既に最大枚数に達している場合がある。
【0081】
これらの場合には、対戦イベントにより勝敗が決定しても、カラーカードの移動は実行されない。
ただし、敗者側で選択されたカラーカードと同じ色のカラーカードが勝者側の手札置き場205に存在する場合には、カラーカードの移動を許可してポイントが付与される機会を設けてもよい。
また、例外規則の適用によりカラーカードの移動が実行不能な場合には、消費されたアタックカードC7を各プレイヤの分身オブジェクト103に戻してもよい。
この際、アタックカードC7を戻すのは勝者側のみとしてもよい。勝者であるにもかかわらず、アタックカードC7が消費された上に、カラーカードを取得できないのでは、勝者の不利益が大きいからである。
【0082】
もっとも、勝者側が対戦イベントの発動の申し込み側であって、申し込みの時点でカラーカードを保持していなかった場合には、ペナルティとしてアタックカードC7を戻さない規則も可能である。
また、対戦イベントの発動を申し込んだ時点で、申し込み側と申し込まれた側のいずれか一方が手札置き場205にカラーカードを保持していない場合には、申し込みを無効として対戦イベントが開始されないようにしてもよい。この場合、アタックカードC7は消費されない仕組みとする。
【0083】
投票の運用規則128は、ゲームの終了時までビリカードC8を保持していたプレイヤを当てるアウトゲームの規則を規定する。
この規則では、プレイヤの全てに1票の投票権が与えられること、制限時間内にビリカードを保持していると思う他のプレイヤを投票すること、制限時間内に投票しなかったプレイヤは無投票と扱うこと、ビリカードC8を最後まで保持しているプレイヤの投票は無効票となること、正解者には順位に応じた報酬とは別に特別の報酬が付与されること、正解者が1人もいなかった場合、最後までビリカードを保持していたプレイヤが1位になること等が規定される。
【0084】
最終順位の決定規則129は、原則として、ゲームが終了した時点でスコアが大きい順にプレイヤの順位を決定すること、投票の正解者が1人もいなかった場合には、スコアの大きさとは関係なくビリカードC8を保持しているプレイヤが1位となり、2位以下はスコアの大きさ順に決まること等を規定する。
【0085】
<媒体オブジェクトの自動交換>
図9は、30秒毎に同じエリアにいるプレイヤ間で実行される媒体オブジェクトの自動交換を説明する図である。前述したように、自動交換される媒体オブジェクトは、カラーカードかビリカードである。
図9では、エリア101AにいるプレイヤAとプレイヤBの間で実行される媒体オブジェクトの自動交換を例示している。
【0086】
図9の場合、プレイヤAの手札置き場205には、キャラクタカードC1、赤色のカラーカードC2、青色のカラーカードC3、白色のカラーカードC5、ビリカードC8が並んでいる。一方、プレイヤBの手札置き場205には、キャラクタカードC1、赤色のカラーカードC2、青色のカラーカードC3、白色のカラーカードC5、黒色のカラーカードC6が並んでいる。
図9では、プレイヤAとプレイヤBの間で、ビリカードC8と白色のカラーカードC5が交換される場合を表している。なお、交換対象である媒体オブジェクトはランダムに選択されるので、ビリカードC8が選択される確率は4分の1である。
【0087】
なお、本実施の形態で想定するゲームでは、ゲームの終了後に、最後までビリカードC8を保持していたプレイヤを投票で当てるアウトゲームが実行される。
しかし、ビリカードC8を保持するプレイヤを当てるには、ビリカードC8を保持するプレイヤを推測するための情報が与えられる必要がある。
このため、本実施の形態で想定するゲームでは、ビリカードC8の移動をプレイヤ全員に通知する機能が設けられている。
【0088】
図10は、プレイ画面200を用いたビリカードC8の移動の通知を説明する図である。図10には、図5との対応部分に対応する符号を付して示している。
因みに、図10に示すプレイ画面200の中央には、プレイヤBの分身オブジェクト103Bが表示されている。つまり、図10に示すプレイ画面200は、プレイヤBとその視聴ユーザが視聴するプレイ画面である。
【0089】
図10に示すプレイ画面200の上部には、ビリカードのC8の移動の発生を通知する通知欄206がポップアップ表示されている。
図10の場合、通知欄206には「AとCの間でビリカードが移動しました!」と、テキストにより、ビリカードC8の交換に介在したプレイヤの情報が通知されている。
なお、ビリカードC8の移動の発生の通知には、イラストや説明図を用いてもよい。この通知欄206は、表示から数秒でプレイ画面200から消去される。
【0090】
もっとも、1回の通知だけでは、ビリカードC8を現在保持しているプレイヤが、プレイヤAなのか、それともプレイヤCなのかは分からない。しかし、次の通知が「CとDの間でビリカードが移動しました!」であれば、1回目の移動ではプレイヤAからプレイヤCにビリカードC8が移動し、2回目の移動ではプレイヤCからプレイヤDに移動したことの特定が可能になる。
【0091】
しかし、ゲームを通してビリカードC8を保持するプレイヤを追跡することは困難であるし、ビリカードC8の移動に3名以上のプレイヤが関係することもある。
例えば自動交換タイミングの時点に、同じエリア101内に、3名以上の分身オブジェクト103がいる場合には、3名以上のプレイヤ間で循環的に媒体カードの交換が実行される。この場合、通知欄206には、例えば「AとCとDの間でビリカードが移動しました!」等と表示され、ビリカードC8を現在保持するプレイヤを追跡することが困難になる。
【0092】
一方で、ポイントを効率的にアップするには、他のプレイヤとの間で媒体オブジェクトの自動交換に応じる必要がある。
このため、ビリカードC8を現在保持しているプレイヤの情報は、各プレイヤのプレイに影響する。具体的には、ゲーム空間100内の移動や交換相手の選択に影響する。
そこで、本実施の形態では、ビリカードC8を保持していると思われるプレイヤの情報を、コメント機能を通じてプレイヤに教えられるようにする。
【0093】
視聴ユーザの推測が正しい場合、コメントを参考にしたプレイヤは、ビリカードC8を回避しながら効率的にポイントをアップすることができ、高い順位でゲームを終えることができる。
一方で、コメントの内容は、あくまでも視聴ユーザの推測であるので、視聴ユーザの推測が間違っている可能性がある。また、視聴ユーザによっては、意図的に間違ったコメントを投稿する可能性もある。
【0094】
その結果、プレイヤは、コメントを参考にするべきか迷うことになる。つまり、視聴ユーザは、コメントの投稿により、プレイヤのゲームプレイに影響を与えることができる。
更に、本実施の形態で想定するゲームでは、コメントが表示されるプレイヤの範囲を視聴ユーザが選択することができる。つまり、視聴ユーザが、自身のコメントが影響を与えるプレイヤの範囲を切り替えることが可能である。
【0095】
この機能により、プレイ画面200に表示されたプレイヤのゲームプレイに影響を与えることが可能になる。換言すると、ゲームプレイの戦略性やゲーム性が向上される。
また、視聴ユーザについても、コメントの投稿を通じて、ゲームへの間接的な参加気分を味わうことが可能になる。
【0096】
<機能部で実行される処理>
以上を踏まえ、メッセージ表示制御部111と投げ銭表示制御部112の具体的な処理内容について説明する。
【0097】
<前提>
改めて、メッセージ表示制御部111と投げ銭表示制御部112が機能する場面を説明する。まず、メッセージ表示制御部111と投げ銭表示制御部112が前提とするプレイヤの参加形態について説明する。
【0098】
図11は、実施の形態1で想定するプレイヤの参加形態を説明する図である。
図11に示すゲームでは、プレイヤA~Eの5名が参加している。従って、図11に示すゲームは、マルチプレイゲームである。
プレイヤAとプレイヤBはチーム#1を構成する。すなわち、プレイヤAとプレイヤBは互いに協同し、高順位でのゴールを目指している。
【0099】
プレイヤDとプレイヤEはチーム#2を構成する。すなわち、プレイヤDとプレイヤEは互いに協同し、高順位でのゴールを目指している。
なお、プレイヤCは単独でゲームに参加している。
図11の場合、視聴ユーザXはプレイヤAのプレイ画面200(図5参照)を視聴している。また、視聴ユーザYはプレイヤCのプレイ画面200(図5参照)を視聴している。
【0100】
<表示制御部の選択処理>
図12は、ゲーム中に実行される表示制御部の選択処理を説明するフローチャートである。前述したように、本実施の形態で想定するゲームでは、原則、ゲームの終了時にビリカードC8を保持しているプレイヤが最下位となる。
そこで、本実施の形態で想定するゲームでは、視聴ユーザからのコメントの投稿を通じ、プレイヤのゲームプレイに影響を与えられる仕組みを採用している。
図12に示す選択処理は、この視聴ユーザからの投稿の種類に応じた表示制御部の選択に使用される。
【0101】
インゲームの開始から終了までの間、プロセッサ11(図1参照)は、視聴ユーザ(例えば視聴ユーザX)からコメントの投稿を受け付けたか否かを判定する(ステップ11)。
視聴ユーザからのコメントの投稿を受け付けていない場合、ステップ11で否定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、ステップ11の判定を繰り返す。
【0102】
一方、視聴ユーザからのコメントの投稿を受け付けた場合、ステップ11で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、投稿先のプレイヤは協同プレイ中か否かを判定する(ステップ12)。
投稿先のプレイヤが協同プレイ中の場合(例えば投稿先が図11のプレイヤAの場合)、ステップ12で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、投稿は投げ銭コメントか否かを判定する(ステップ13)。
投稿が投げ銭コメントであった場合、ステップ13で肯定結果が得られる。この場合、プロセッサ11は、投げ銭表示制御部112を実行する(ステップ14)。
【0103】
一方、ステップ12で否定結果が得られた場合(例えば投稿先が図11のプレイヤCの場合)、又は、ステップ13で否定結果が得られた場合(例えばコメントがメッセージの場合)、プロセッサ11は、メッセージ表示制御部111を実行する(ステップ15)。
ステップ14又はステップ15の実行後、プロセッサ11は、ステップ11に戻り、新たなコメントの投稿の受付に備える。一方、ステップ14又はステップ15の実行中にゲームが終了した場合、プロセッサ11は、一連の処理を強制的に終了する。
【0104】
<メッセージ表示制御部>
メッセージ表示制御部111(図8参照)は、チームとしてプレイしているプレイヤに対して所定価値を消費しないコメント(すなわちメッセージ)が投稿された場合や投稿先のプレイヤが単独でプレイしている場合に実行される機能部である。
ここでのメッセージ表示制御部111は、第1の表示制御部の一例である。
【0105】
本実施の形態におけるメッセージ表示制御部111は、あるプレイヤのプレイ画面200を視聴中の視聴ユーザからメッセージの投稿を受け付けた場合、投稿先のプレイヤの情報端末20にメッセージを表示させる一方、投稿先のプレイヤとマルチプレイ中の他のプレイヤの情報端末20には投稿されたメッセージを表示させないように機能する。
【0106】
図13は、メッセージ付きのプレイ画面200の表示先を説明する図である。
図13に示すように、メッセージ表示制御部111は、所定価値を消費しないコメント(すなわちメッセージ)の場合、視聴先であるプレイヤのプレイ画面200にのみ投稿されたメッセージを表示する。
例えば視聴ユーザの視聴先がプレイヤCの場合、視聴ユーザが投稿したメッセージは、プレイヤCのプレイ画面200にのみ表示される。
【0107】
また例えば視聴ユーザの視聴先がプレイヤAの場合、視聴ユーザが投稿したメッセージは、プレイヤAのプレイ画面200にのみ表示される。すなわち、プレイヤAと同じチーム#1に属するプレイヤBのプレイ画面200にも、投稿されたメッセージは表示されない。
図14は、投稿されたメッセージ207がポップアップ表示されたプレイ画面200の表示例を説明する図である。図14には、図5との対応部分に対応する符号を付して示している。ここでのメッセージ207は、第1のオブジェクトの一例である。
【0108】
図14に示すプレイ画面200は、プレイヤCのプレイ画面である。このため、図14に示すプレイ画面200は、プレイヤCとその視聴ユーザの全員が視聴可能である。
一方で、他のプレイヤのプレイ画面200と、他のプレイヤの視聴ユーザが視聴しているプレイ画面200には、プレイヤCに対して投稿されたメッセージ207は表示されない。
【0109】
図14の場合、メッセージ207には「ビリカードは、プレイヤAにあるかも!」と記載されている。勿論、このメッセージ207は一例であり、他の文面でもよい。例えば「プレイヤAが怪しいかも?」、「プレイヤAはセーフ!」、「プレイヤAは白!」、「私もそう思う!」でもよい。
本実施の形態では、これらの文面は、プレイヤ毎に、定型文として事前に用意されている。視聴ユーザが、これらの候補のうちの1つを選択することで投稿が実行される。もっとも、文面の内容は、視聴ユーザが自由に入力可能でもよい。
また、メッセージ207は、イラスト、スタンプ、アイコン等の図柄でもよい。なお、イラスト等には、テキストが含まれてもよい。
【0110】
また、プレイヤのプレイ画面200に表示されるメッセージ207は、選択可能に提示された1以上の文面や図柄の候補のうち視聴ユーザが指定した候補そのものとは限らず、指定された文面や図柄の一部が編集され又は変形された態様でもよい。例えばプレイ画面200に表示されるメッセージ207は、候補に装飾を加えた態様でもよいし、色調やフォント等がプレイ画面上での視認性が高い色調やフォント等に変更されてもよい。なお、変更は、変形の一形態である。
【0111】
図15は、メッセージ207の観点による各プレイヤのプレイ画面200の違いを説明する図である。
図15には、プレイヤAに対応する情報端末20Aのプレイ画面200と、プレイヤBに対応する情報端末20Bのプレイ画面200と、プレイヤCに対応する情報端末20Cのプレイ画面200と、プレイヤDに対応する情報端末20Dのプレイ画面200と、プレイヤEに対応する情報端末20Eのプレイ画面200が示されている。
なお、図15においては、視聴ユーザがプレイヤAを投稿先としてメッセージ207を投稿した場合を表している。
図15に示すように、投稿されたメッセージ207が表示されるのは、投稿先であるプレイヤAのプレイ画面200だけである。
【0112】
<投げ銭表示制御部>
投げ銭表示制御部112(図8参照)は、視聴ユーザから所定価値の消費を伴うコメント(すなわち投げ銭コメント)の投稿を受け付けた場合、少なくとも、所定の条件を満たす他のプレイヤの情報端末20に投げ銭コメントを表示させるように機能する。ここでの投げ銭表示制御部112は、第2の表示制御部の一例である。
所定の条件を満たす他のプレイヤには、例えば同じチームに属するプレイヤ、ゲームに参加している全てのプレイヤ、投稿先のプレイヤと同じエリアにいるプレイヤ、投稿先のプレイヤとのゲーム空間内の距離が閾値以内のプレイヤ、投稿先のプレイヤとのゲーム空間内の距離が閾値超のプレイヤがある。
【0113】
所定の条件は、ゲーム毎に定められているが、例えば視聴ユーザが投稿の際に選択可能としてもよい。
図16は、投げ銭コメント付きのプレイ画面200の表示先を説明する図である。(A)は投稿先であるプレイヤAと同じチームに属する他のプレイヤを投げ銭コメント付きのプレイ画面200の表示先とする処理を示し、(B)はゲームに参加している他の全てのプレイヤを投げ銭コメント付きのプレイ画面200の表示先とする処理を示す。
いずれにしても、視聴ユーザは、所定価値を消費する投げ銭コメントの投稿を選択するか、又は、所定価値を消費しないメッセージの投稿を選択するかにより、投稿するコメントが表示されるプレイヤの範囲を切り替えることができる。
【0114】
図17は、投稿された投げ銭コメント208がポップアップ表示されたプレイ画面200の表示例を説明する図である。図17には、図14との対応部分に対応する符号を付して示している。ここでの投げ銭コメント208は、第2のオブジェクトの一例である。
図17に示すプレイ画面200は、プレイヤAのプレイ画面である。このため、図17に示すプレイ画面200は、プレイヤAとその視聴ユーザの全員が視聴可能である。
図17の場合、投げ銭コメント208には「ビリカードは、プレイヤDにあるかも!」と記載されている。
【0115】
なお、投げ銭コメント208の投稿の場合、プレイ画面200には、投げ銭コメント208の内容に加え、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザの識別情報(例えば「視聴ユーザXより」)208Aと、視聴ユーザの投稿の実績を示すレベルゲージ208Bが同じ画面内に表示される。ここでの識別情報208Aは、視聴ユーザを識別可能な情報の一例である。
この識別情報208Aは、投稿された投げ銭コメント208の信ぴょう性評価に利用できる。例えば信ぴょう性が高い視聴ユーザからの投稿であれば、「今回も正しいかも」との推定が働く。反対に、信ぴょう性が低い視聴ユーザからの投稿であれば、「今回も間違っているかも」との推定が働く。
【0116】
ただし、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザの識別が可能でも、該当する視聴ユーザの信ぴょう性を評価する情報を持ち合わせてないと、視聴ユーザの識別情報208Aを有効に活用することができない。
このため、プレイ画面200にはレベルゲージ208Bも表示される。レベルゲージ208Bのレベルは、投げ銭コメント208の投稿の実績等を表している。例えば所定価値の消費を伴う投げ銭コメント208の投稿が多い視聴ユーザのレベルゲージ208Bは大きく、所定価値の消費を伴う投げ銭コメント208の投稿が少ない視聴ユーザのレベルゲージ208Bは小さい。
【0117】
投げ銭コメント208は、所定価値の消費を伴う上に識別情報208Aも表示されるため、意図的に誤った内容を投稿する可能性は一般に少ない。このため、レベルゲージ208Bのレベルが大きい視聴ユーザからの投げ銭コメント208の信頼度は、匿名での投稿が可能なメッセージ207(図14参照)よりも一般に高くなる。
従って、識別情報208Aだけでは判断が付かない視聴ユーザからの投稿であっても、レベルゲージ208Bの参照により、信ぴょう性についての評価が可能になる。
【0118】
図18は、投げ銭コメント208の観点による各プレイヤのプレイ画面200の違いを説明する図である。図18には、図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
図18にも、プレイヤAに対応する情報端末20Aのプレイ画面200と、プレイヤBに対応する情報端末20Bのプレイ画面200と、プレイヤCに対応する情報端末20Cのプレイ画面200と、プレイヤDに対応する情報端末20Dのプレイ画面200と、プレイヤEに対応する情報端末20Eのプレイ画面200が示されている。
【0119】
なお、図18に示す表示は、所定の条件として、投稿先のプレイヤと同じチームに属するプレイヤが定められている場合に、プレイヤAを投稿先として投げ銭コメント208が投稿された場合を表している。
このため、プレイヤAの情報端末20AとプレイヤBの情報端末20Bのプレイ画面にだけ投げ銭コメント208が表示され、プレイヤCの情報端末20Cと、プレイヤDの情報端末20Dと、プレイヤEの情報端末20Eには投げ銭コメント208が表示されていない。
【0120】
参考までに、各プレイヤの情報端末20に表示されるプレイ画面は、各プレイヤが操作する分身オブジェクト103が画面中央に位置する専用のプレイ画面である。従って、投げ銭コメント208が表示されるプレイヤBのプレイ画面200の表示は、図17に示したプレイヤAのプレイ画面200とは異なる。
【0121】
<実施の形態1で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、コメントの投稿時に所定価値を消費する投げ銭コメントを投稿するか所定価値を消費しないメッセージを投稿するかによって、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴ユーザの判断により選択することができる。換言すると、サーバ10を用いれば、視聴ユーザによるコメントの投稿をプレイヤの関与なしに制御することが可能になる。
また、本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、視聴ユーザによるコメントの投稿を通じ、プレイヤのゲームプレイに影響を与えることが可能になる。
【0122】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、投げ銭コメント208(図17参照)の他の表示例について説明する。
本実施の形態で使用する投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208の投稿先であるプレイヤAの情報端末20Aに表示する投げ銭コメント208と、所定の条件を満たす他のプレイヤの情報端末20に表示する投げ銭コメント208を異なる態様に制御する機能を備えている。
【0123】
より具体的には、投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208の投稿先であるプレイヤのプレイ画面200には、投稿者である視聴ユーザの識別情報208A付きで投げ銭コメント208を表示させる一方で、所定の条件を満たす他のプレイヤのプレイ画面200には、視聴ユーザの識別情報208Aを付さずに投げ銭コメント208を表示させる機能を備えている。つまり、所定の条件を満たす他のプレイヤのプレイ画面200には、投げ銭コメント208だけが表示される。
なお、所定価値を消費しないメッセージ207(図14参照)の投稿があった場合には、実施の形態1と同様、投稿先であるプレイヤのプレイ画面200にのみ投稿されたメッセージ207が表示される。
【0124】
図19は、投げ銭コメント208の観点による各プレイヤのプレイ画面200の違いを説明する図である。図19には、図18との対応部分に対応する符号を付して示している。
図19の場合も、投げ銭コメント208の投稿先はプレイヤAであり、所定の条件を満たすプレイヤは、同じチームに属するプレイヤBだけである。
図19では、プレイヤAの情報端末20Aに表示されるプレイ画面200には、投げ銭コメント208と、視聴ユーザの識別情報208Aと、視聴ユーザのレベルゲージ208Bが表示されている一方で、プレイヤBの情報端末20Bに表示されるプレイ画面200には、投げ銭コメント208だけが表示されている。
【0125】
<実施の形態2で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投げ銭コメント208の投稿先のプレイヤと、投稿先のプレイヤと所定の条件を満たす他のプレイヤとで、投げ銭コメント208の表示の態様に差を設けることができる。
すなわち、投稿先のプレイヤにのみ、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザの識別情報208Aやレベルゲージ208Bを表示させることができる。これにより、投稿先のプレイヤは、所定条件を満たす他のプレイヤよりもゲームプレイが有利になる。この機能は、投げ銭コメント208による特定のプレイヤの応援に適している。
【0126】
<実施の形態3>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、投げ銭コメント208(図17参照)の他の表示例について説明する。
本実施の形態で使用する投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208(図17参照)の投稿を受け付けた際における投稿先のプレイヤのゲームの状況に応じて所定の条件を設定する機能を備えている。
すなわち、投げ銭コメント208を投稿した際の投稿先のプレイヤのゲームの状況に応じて、投げ銭コメント208がプレイ画面200に表示されるプレイヤが変化する場合について説明する。
【0127】
ここでの「ゲームの状況」には、例えば投稿先のプレイヤのゲームへの参加形態の違い、投稿先のプレイヤのスコアの違い、投稿先のプレイヤのプレイヤ間での暫定順位の違い、投稿先のプレイヤがビリカードC8を有している場合等がある。
例えばゲームの状況として投稿先のプレイヤのゲームへの参加形態の違いに着目する場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤと協力関係にある(すなわち同じチームに属する)他のプレイヤを「所定の条件」を満たすプレイヤとして投げ銭コメント208の表示対象に設定する。
なお、投稿先のプレイヤと協力関係にある(すなわち同じチームに属する)他のプレイヤがいない場合、投げ銭表示制御部112は、「所定の条件」を満たす他のプレイヤがいないので、投稿先のプレイヤのプレイ画面200にのみ投げ銭コメント208を表示させる。
【0128】
前述した図18に示すプレイ画面200と図19に示すプレイ画面200は、投稿先のプレイヤAのゲームへの参加形態に応じて設定された所定の関係を満たすプレイヤのプレイ画面200と、所定の関係を満たさないプレイヤのプレイ画面200の違いを表している。ここでの所定の関係は、投稿先のプレイヤと同じチームに属することである。
図20は、チームを構成する他のプレイヤがいないプレイヤCが投稿先である場合の投げ銭コメント208の表示例を説明する図である。図20には、図19との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0129】
図20の場合、所定の条件として、投稿先のプレイヤCと同じエリア101C(図4参照)にいる他のプレイヤを設定している。このため、プレイヤEのプレイ画面200にも投げ銭コメント208が表示されている。
ただし、投稿先であるプレイヤCのプレイ画面200には、投稿ユーザの識別情報208Aとレベルゲージ208Bが表示されているのに対し、プレイヤEのプレイ画面200には、投げ銭コメント208だけが表示されている。
【0130】
このため、プレイヤEは、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザの信ぴょう性を評価することができない。その結果、投げ銭コメント208で指摘されたプレイヤが同じエリア101Cにいる場合でも、プレイヤEを、投げ銭コメント208の内容について迷わせることが可能になる。つまり、投げ銭コメント208の投稿先であるプレイヤCは、同じエリア101Cにいる他のプレイヤEよりも有利な立場になる。
なお、この所定の条件の設定例は一例であり、チームとしてプレイしていないプレイヤCに対する投げ銭コメント208に応じた所定の条件として異なるエリア101にいる他のプレイヤと設定することもできる。この場合には、プレイヤAと、プレイヤBと、プレイヤDのプレイ画面200に投げ銭コメント208が表示される。
【0131】
例えばゲームの状況として投稿先のプレイヤのスコアの違いに着目する場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤのスコアとの差が大きい他のプレイヤ(例えばスコアが最大値のプレイヤ)を「所定の条件」を満たす他のプレイヤとして投げ銭コメント208の表示対象に設定する。
この所定の条件は、投稿先であるプレイヤAのスコアとの差が大きい他のプレイヤのプレイ画面200に内容が正しい投げ銭コメント208を表示しても、投稿先であるプレイヤAのゲーム内の順位に与える影響が少ないであろうし、仮に投げ銭コメント208の内容が誤っていれば、他のプレイヤにビリカードC8が移動する可能性が高くできるという期待に基づいている。
【0132】
なお、ゲームの状況として投稿先のプレイヤのプレイヤ間での暫定順位の違いに着目する場合には、暫定順位が投稿先のプレイヤよりも上位の他のプレイヤを「所定の条件」に設定してもよい。
また、ゲームの状況として投稿先のプレイヤがビリカードC8を有している場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤを除く全てのプレイヤを「所定の条件」に設定する。
【0133】
ビリカードC8を保持するプレイヤを投稿先とする投げ銭コメント208は、ビリカードC8を保持するプレイヤとして意図的に間違った内容である可能性が高い。なぜなら、投稿者としての視聴ユーザは、投稿先のプレイヤがビリカードC8を保持していることをプレイ画面200の視聴を通じて知っているからである。この場合には、意図的に誤った内容の投げ銭コメント208を他のプレイヤのプレイ画面200に表示させることにより、他のプレイヤの判断を混乱させるのが得策である。
【0134】
この他、ゲームの状況には、投稿先のプレイヤのスコアが高い場合や暫定順位が高い場合がある。これらの場合における所定の条件には、例えばスコアや暫定順位が低いプレイヤを「所定の条件」に設定する。
また、ゲームの状況には、ゲームの開始直後の場合やゲームの終了間際の場合がある。例えばゲームの開始直後における「所定の条件」には全てのプレイヤを設定し、ゲームの終了間際における「所定の条件」には投稿先のプレイヤよりも順位が高いプレイヤを設定する。
【0135】
<実施の形態3で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投げ銭コメント208の投稿先であるプレイヤのゲームの状況に応じて所定の条件を設定することにより、投げ銭コメント208が表示されるプレイヤを適応的に変更することが可能になる。
換言すると、視聴ユーザが影響を与えることができるプレイヤを、投げ銭コメント208の投稿先のゲームの状況に応じて切り替えることができる。つまり、投稿先のプレイヤのゲームの状況が有利になるように投げ銭コメント208の投稿先を変更できる。
【0136】
<実施の形態4>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、投げ銭コメント208(図17参照)の他の表示例について説明する。
本実施の形態で使用する投げ銭表示制御部112は、視聴ユーザにより指示されたプレイヤにのみ投げ銭コメント208を表示させる機能を備えている。
本実施の形態では、投げ銭コメント208の投稿先と投げ銭コメント208の表示先とを独立に扱う。従って、投げ銭コメント208の表示先に、投げ銭コメント208の投稿先を含めないことも可能である。
【0137】
もっとも、本実施の形態では、投稿先のプレイヤのプレイ画面200には、投げ銭コメント208が必ず表示される。
投げ銭コメント208の表示先は、視聴ユーザの投げ銭コメント208を投稿する画面に選択可能に表示される。投げ銭コメント208の内容と表示先が選択され、消費する所定価値の量の入力後に投稿ボタンの操作があると、表示先に選択されたプレイヤのプレイ画面200上に投げ銭コメント208が表示される。
例えば投げ銭コメント208の投稿先のプレイヤと同じチームに属する他のプレイヤのプレイ画面200にのみ投げ銭コメント208を表示させることができる。
また例えば投げ銭コメント208の投稿先のプレイヤとは異なるチームに属する他のプレイヤのプレイ画面200にのみ投げ銭コメント208を表示させることができる。
【0138】
また例えば特定のプレイヤ(投稿先を除く)のプレイ画面200にのみ投げ銭コメント208を表示させることができる。
なお、投稿先以外のプレイヤを表示先に選択しないことも可能である。この場合、投げ銭コメント208の投稿先のプレイヤのプレイ画面200のみに投げ銭コメント208が表示される。
因みに、投げ銭表示制御部112には、選択可能な表示先(すなわちプレイヤ)の数や範囲を、投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値の量に応じて制御する機能を設けてもよい。
【0139】
例えば投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値が500ポイント未満の場合には指定可能なプレイヤの人数を1名とし、500ポイント以上から1000ポイント未満の場合には指定可能なプレイヤの人数を2名とし、1000ポイント以上から2000ポイント未満の場合には指定可能なプレイヤの人数を3名とし、2000ポイント以上の場合には指定可能なプレイヤの人数を4名としてもよい。
【0140】
また例えば投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値が500ポイント未満の場合に指定可能なチームの数を1つとし、500ポイント以上から1000ポイント未満の場合に指定可能なチームの数を2つとし、1000ポイント以上から2000ポイント未満の場合に指定可能なチームの数を3つとし、2000ポイント以上の場合には指定可能なチームの数を4つとしてもよい。
なお、プレイヤCのように単独でプレイしているプレイヤは、同じチームに属する他のプレイヤがいない1つのチームに属するものとして扱う。
【0141】
また、例えば投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値が500ポイント未満の場合に指定可能なチームは投稿先のプレイヤと同じチームとし、500ポイント以上の場合に指定可能なチームは投稿先のプレイヤと異なるチームとしてもよい。
なお、投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値の量に代え、投稿者である視聴ユーザのゲーム視聴時間の長さに応じ、選択可能な表示先(すなわちプレイヤ)の数や範囲を制御してもよい。例えば累計視聴時間が100時間未満の視聴ユーザよりも、累計視聴時間が200時間の視聴ユーザが選択可能な表示先の数や範囲を増やしてもよい。
【0142】
この他、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤよりもプレイ状態が優位なプレイヤがいる場合、該当するプレイヤを、視聴ユーザによる指定が可能なプレイヤの候補として表示させてもよい。因みに、プレイ状態が優位であるとは、スコアが高い(暫定順位が高い)、対戦イベントで使用するキャラクタカードC1の攻撃力が大きい等がある。
例えば投稿先のプレイヤの暫定順位が3位の場合、投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208を投稿する視聴ユーザに対し、暫定順位の1位のプレイヤと2位のプレイヤを表示先の候補として選択可能に表示してもよい。
【0143】
<実施の形態4で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投げ銭コメント208を投稿する視聴ユーザが、投げ銭コメント208が表示されるプレイヤを指定することができる。
すなわち、視聴ユーザは、ゲームプレイに影響を与えたいプレイヤの数や範囲を指定できる。
【0144】
<実施の形態5>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、投げ銭コメント208(図17参照)の他の表示例について説明する。
本実施の形態で使用する投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208の投稿で消費された所定価値の量に応じて投げ銭コメント208を表示させるプレイヤの数又は範囲を制御する機能を備えている。
【0145】
前述の実施の形態4では、投げ銭コメント208の投稿で消費される所定価値の量に応じて変更されたプレイヤの数や範囲内で、投げ銭コメント208を表示させるプレイヤを視聴ユーザが指定する場合について説明したが、本実施の形態では、消費される所定価値の量に応じて定まるプレイヤの数又は範囲で、投げ銭表示制御部112が、投げ銭コメント208の表示先を制御する。
【0146】
例えば投げ銭コメント208の投稿時に消費される所定価値が500ポイント未満の場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤのプレイ画面200のみ投げ銭コメント208を表示させ、500ポイント以上1000ポイント未満の場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤ及び同プレイヤと同じチームに属するプレイヤのプレイ画面200に投げ銭コメント208を表示させ、1000ポイント以上2000ポイント未満の場合、投げ銭表示制御部112は、投稿先のプレイヤ以外のプレイヤ(ただし、投稿先のプレイヤとはチームが異なる)のプレイ画面200に投げ銭コメント208を表示させる。
【0147】
なお、投げ銭表示制御部112は、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザの属性に応じて投げ銭コメント208を表示させるプレイヤの数又は範囲を制御してもよい。ここでの視聴ユーザの属性には、例えば視聴ユーザの会員情報がある。例えば投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザが通常会員やゲストの場合、投稿先のプレイヤのプレイ画面200にのみ投げ銭コメント208を表示し、投げ銭コメントを投稿した視聴ユーザが会費として価値の支払いを行っているプレミアム会員の場合、投稿先のプレイヤ以外のプレイヤ(ただし、投稿先のプレイヤとはチームが異なる)のプレイ画面200に投げ銭コメント208を表示させてもよい。
【0148】
<実施の形態5で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザが消費した所定価値の量や視聴ユーザの属性に応じ、投げ銭コメント208が表示されるプレイヤを自動的に変更することができる。
例えば視聴ユーザが消費した所定価値の量に応じて投げ銭コメント208を表示するプレイヤの数又は範囲を決定する場合、視聴ユーザは、消費する所定価値の量の選択を通じて投げ銭コメント208の表示先に影響を与えることができる。
例えば視聴ユーザの属性に応じて投げ銭コメント208を表示するプレイヤの数又は範囲を決定する場合、視聴ユーザは、自身の会員属性の選択を通じて投げ銭コメント208の表示先に影響を与えることができる。
【0149】
<実施の形態6>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、投げ銭コメント208(図17参照)の他の表示例について説明する。
本実施の形態で使用する投げ銭表示制御部112は、視聴ユーザの投稿の内容に関する過去の実績に応じて投げ銭コメント208の表示の態様を制御する機能を備えている。
【0150】
ここでの「投稿の内容」とは、例えばビリカードC8を保持するプレイヤを指摘する投稿の内容である。より具体的には、特定のプレイヤがビリカードC8を保持するか否かを特定する投稿である。この種の投稿には、例えば「ビリカードは、プレイヤAにある」がある。また、この種の投稿には、例えば「プレイヤAはセーフ」や「プレイヤAはビリカードを持ってないよ」も含まれる。なお、「プレイヤAがビリカードを持っている」に対する「私もそう思う」等の同意を表明する投稿も、特定のプレイヤがビリカードC8を保持するか否かを特定する投稿に含めてもよい。
【0151】
また、「過去の実績」とは、例えば投稿された内容の正誤の実績である。投稿された内容が正しい場合(すなわちビリカードC8を保持しているプレイヤを当てた場合)、プラスのポイントが与えられ、投稿された内容が間違っている場合(すなわちビリカードC8を保持しているプレイヤを外した場合)、マイナスのポイントが与えられる。
なお、正しい場合のポイントを5ポイントとし、間違っている場合のポイントを1ポイントとしてもよい。
また、正しい場合にのみポイントを付与してもよい。
【0152】
実績の対象とする投稿は、投げ銭コメント208とメッセージ207の両方を含めてもよいし、投げ銭コメント208のみを対象としてもよい。
なお、過去の実績としてポイントを付与するコメントの投稿は、ゲームの終了間際の投稿に限定してもよいし、ゲーム中の全ての投稿を対象としてもよい。
【0153】
図21は、投稿の内容に関する過去の実績の違いによる投げ銭コメント208の表示の態様の違いを説明する図である。(A)は過去の実績が高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示例を示し、(B)は過去の実績が低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示例を示す。
実績が高いとは、視聴ユーザに付与されたポイントの合計値が予め定めた閾値以上の場合をいい、実績が低いとは、視聴ユーザに付与されたポイントの合計値が予め定めた閾値未満である場合をいう。
【0154】
図21の場合、実績の高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示(図21(A)参照)は太線の2重枠で示され、実績の低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示(図21(B)参照)は細線の枠で示されている。
言うまでもなく、この表示の態様の違いは一例である。例えば実績の高い視聴ユーザによる投げ銭コメント208の投稿は高輝度で表示し、実績の低い視聴ユーザによる投げ銭コメント208の投稿は低輝度で表示してもよい。また、実績の高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示枠を点滅させる一方、実績の低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208は点滅させない表示でもよい。
【0155】
また、実績の高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示枠を赤色で表示させ、実績の低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208は黒色で表示させてもよい。
すなわち、実績が高い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示を、実績が低い視聴ユーザが投稿した投げ銭コメント208の表示よりも目立たせる。
【0156】
<実施の形態6で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投げ銭コメント208の表示の態様の違いにより、投稿された内容の信ぴょう性の高さを具体的に判断できる。
【0157】
<実施の形態7>
本実施の形態においても、実施の形態1で説明した情報処理システム1(図1参照)を前提として、正しい内容の投げ銭コメント208の投稿を促す仕組みについて説明する。具体的には、投稿されたコメントの内容がマルチプレイの状況と合致する視聴ユーザに対して特典を付与する。
【0158】
前述したように、視聴ユーザは、ビリカードC8を保持しているプレイヤを指摘するコメントの投稿を通じ、プレイヤのゲームプレイに影響を与えることができる。しかし、誤った内容の投稿が増え過ぎると、プレイヤは、視聴ユーザの投稿の影響を受けなくなる。つまり、投稿されたコメントがプレイ画面200に表示されても、コメントの内容を参考にしなくなる。
そこで、本実施の形態では、マルチプレイの状況と合致するコメントの投稿を促すべく、マルチプレイの状況と合致した投稿を行った視聴ユーザに対して特典を付与する。
【0159】
<サーバの機能構成>
図22は、実施の形態7で使用するサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。図22には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図22に示すサーバ10は、プログラムの実行を通じて実現される機能部として、メッセージ表示制御部111と、投げ銭表示制御部112と、特典付与部113を有している。すなわち、特典付与部113が新規に設けられる点で図8に示すサーバ10と相違する。
【0160】
また、本実施の形態で使用するサーバ10の記憶部120には、特典付与規則130が記憶される。
特典付与規則130は、投げ銭コメント208を投稿した視聴ユーザに特典を付与する規則を規定する。特典付与規則130には、投げ銭コメント208として投稿された内容と投稿時点のマルチプレイの状況とが合致する視聴ユーザに特典を付与し、投げ銭コメント208として投稿された内容と投稿時点のマルチプレイの状況とが合致しない視聴ユーザに特典を付与しないことを規定する。
【0161】
ここでの特典には、例えば所定価値の付与、ポイントの付与、視聴ユーザが所持するキャラクタカードC1の攻撃力のアップ、防衛力のアップ、HPのアップのいずれか1つ又は複数の付与がある。
また、特典として付与されたポイントの累積値の大きさに応じたキャラクタカードC1を付与することも可能である。
また、視聴プレイヤが別のゲームをプレイする場合に使用可能なオプション権を付与してもよい。
一方で、投稿された内容と投稿時点のマルチプレイの状況とが合致しない視聴ユーザにペナルティを与えることも可能である。
【0162】
<特典付与部の処理>
特典付与部113は、投げ銭コメント208の投稿を受け付けるたびに、特典付与規則130に基づき、投稿者である視聴ユーザに特典を付与するか否かを制御する。
すなわち、特典付与部113は、投稿された投げ銭コメント208が示す内容と、投げ銭コメント208の投稿時点におけるマルチプレイの状況とが合致するか否かを判定し、判定結果に応じて特典の付与を制御する。
【0163】
投稿された内容と投稿時点におけるマルチプレイの状況とが合致する場合、特典付与部113は、投稿者である視聴ユーザに特典を付与する。なお、付与する特典の内容は、ゲームに応じて予め定められている。
一方、投稿された内容と投稿時点におけるマルチプレイの状況とが合致しない場合、特典付与部113は、投稿者である視聴ユーザに特典を付与しない。
【0164】
<実施の形態7で得られる効果>
本実施の形態で説明したサーバ10の制御によれば、投稿時点におけるマルチプレイの状況と合致する内容の投げ銭コメント208を増やすことができる。その結果、プレイヤは、視聴ユーザの投稿する投げ銭コメント208の内容を参考するようになり、プレイヤのプレイに視聴ユーザが影響を与えられるようになる。
【0165】
なお、本実施の形態では、投稿時に所定価値を消費する投げ銭コメント208の全てを特典付与の対象としているが、消費する所定価値の量に応じて付与する特典の量や質を変更してもよい。特典の量には、例えば付与されるポイントの大きさの違いがある。また特典の質には、例えば付与される特典の種類の違いがある。具体的には消費する所定価値が小さい視聴ユーザにはポイントを付与し、消費する所定価値が大きい視聴ユーザには特別なキャラクタカードC1を付与する等がある。
また、本実施の形態では、特典の付与の対象を投げ銭コメント208の投稿に限定しているが、メッセージ207の内容と投稿時点におけるマルチプレイの状況とが合致するか否かに応じて特典を付与してもよい。
【0166】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。
(1)前述の実施の形態では、ゲーム内で配布される媒体オブジェクトとして「カラーカード」、「アタックカード」、「ビリカード」の三種類を例示したが、ゲーム内で使用する通貨、ゲーム内で取引される物品、モンスターその他のキャラクタ、分身オブジェクトやキャラクタカードに装備する備品や能力、数字と絵柄が描画されたいわゆるトランプカードでもよい。
【0167】
(2)前述の実施の形態では、手札置き場205に新たに関連付けられる1枚のカラーカードC2~C6の色と、手札置き場205に配置済みであるカラーカードC2~C6のいずれか1枚と色が揃う場合(すなわち2枚の色が揃う場合)にプレイヤに対してポイントを付与する場合について説明したが、3枚以上の色が揃うことを条件にポイントを付与してもよい。
【0168】
(3)前述の実施の形態では、手札置き場205に配置可能な媒体オブジェクトCの最大枚数を5枚に定めているが、最大枚数は6枚以上でもよいし、最大枚数を与える制限をなくしてもよい。
【0169】
(4)前述の実施の形態では、プレイヤが操作する分身オブジェクト103がスポット102に一定時間以上位置する等の第2の位置条件を満たす場合に、対象のスポット102に紐づけられている媒体オブジェクトC2~C8の中から選択された1枚が分身オブジェクト103に対応するプレイヤの手札置き場205に関連付ける場合について説明したが、スポット102で一度に付与される又は取得可能な媒体オブジェクトCの枚数は2枚以上でもよい。
【0170】
(5)前述の実施の形態では、プレイヤが操作する分身オブジェクト103がスポット102に一定時間以上位置する等の第2の位置条件を満たす場合に、対象のスポット102に紐づけられている媒体オブジェクトC2~C8の中から選択された1枚が分身オブジェクト103に対応するプレイヤの手札置き場205に関連付ける場合について説明したが、スポット102で付与される又は取得可能な媒体オブジェクトCの枚数は、その都度、ランダムに決定してもよい。例えば0枚でもよいし、2枚でもよい。
【0171】
(6)前述の実施の形態では、ゲーム内で入手可能なカラーカードの色が揃うとポイントが付与されているが、所定のゲーム効果を特典として付与してもよい。
例えば手札として持ち込んだキャラクタカードC1の攻撃力等をアップさせる効果を付与してもよい。ゲーム効果が発動する期間は、例えば30秒等の制限を付してもよい。
例えばスポット102に配布される媒体オブジェクトにより自身の手札と色が揃う確率を高めてもよい。
例えば他のプレイヤとの自動交換の場合に色が揃う可能性を高めてもよい。
【0172】
(7)前述の実施の形態では、プレイヤに対して不利なゲーム効果を与える特定オブジェクトとしてビリカードC8を例示したが、他の種類の媒体オブジェクトでもよい。例えばトランプゲームにおけるジョーカーのように多様な役割を有する媒体オブジェクトでもよい。また、特定オブジェクトは、特殊な色や数字等でもよい。
【0173】
(8)前述の実施の形態では、プレイヤに対して不利なゲーム効果が、ゲームの終了時に発動する場合について説明したが、ゲーム中に発動してもよい。
例えば特定オブジェクトを保持しているプレイヤは、一定時間、スポット102における媒体オブジェクトのランダム抽選にて不利な扱いを受ける、周期的に実行される自動交換を1~数回スキップされる、周期的に実行される自動交換において他のプレイヤ等から受け取る媒体オブジェクトで不利な扱いを受ける、ゲーム内の移動速度が遅くなる、他のプレイヤとの対戦イベントにおいて不利な扱いを受ける仕様としてもよい。
【0174】
(9)前述の実施の形態では、プレイヤ間における特定カードの自動交換を30秒毎に実行する場合について説明したが、プレイヤ間における特定カードの自動交換は不定期に実行してもよい。
【0175】
(10)前述の実施の形態では、プレイヤが所持するキャラクタカードC1の中から1枚をゲーム内に持ち込む場合について説明したが、持ち込む枚数は複数枚でもよい。一方で、キャラクタカードC1を使用しないゲームでは、キャラクタカードC1を持ち込まなくてもよい。
【0176】
(11)前述の実施の形態では、ゲームの終了時にビリカードC8を保持していたプレイヤが不利なゲーム効果を受ける場合について説明したが、ゲームの終了までも不利なゲーム効果を与えてもよい。例えばゲーム空間内における分身オブジェクト103の移動の速度を低下させてもよい。また、スポット102での媒体オブジェクトCの取得時に、ビリカードを保持するプレイヤについては、手札置き場205にあるカラーカードと色が揃い難くしてもよい。また、特定カードの交換時に、ビリカードを保持するプレイヤについては、手札置き場205にあるカラーカードと色が揃い難くしてもよい。また、対戦イベントにおいて、キャラクタカードC1の攻撃力を減少させてもよい。
【0177】
(12)前述の実施の形態では、不利なゲーム効果を与える特定オブジェクトの例としてビリカードC8を説明したが、ゲームの終了時にプレイヤの順位を最下位にする媒体オブジェクトに限らない。例えばトランプカードの特定の数字や絵カードでもよい。
【0178】
(13)前述の実施の形態では、ゲームで使用する媒体オブジェクトの一例としてカード型のオブジェクトを例示したが、ゲームで使用するキャラクタやアイテム等を表すオブジェクトでもよい。
【0179】
(14)前述の実施の形態6では、視聴ユーザの投稿の内容に関する過去の実績に応じて投げ銭コメント208の表示の態様を制御する例について説明したが、視聴ユーザの属性に応じて投げ銭コメント208の表示の態様を制御してもよい。例えば視聴ユーザがプレミアム会員の場合、投げ銭コメント208の表示の態様を図21(A)に例示したように目立つ態様で表示し、視聴ユーザが通常会員やゲストの場合、投げ銭コメント208の表示の態様を図21(B)に例示したように目立たない態様で表示してもよい。
【0180】
(15)前述の実施の形態では、レベルゲージ208B(図17参照)が視聴ユーザの投稿の実績を表すとし、投稿の実績として投げ銭コメントの投稿の回数を反映する例について説明したが、レベルゲージ208Bは、他の情報を表してもよい。
例えばレベルゲージ208Bは、投げ銭コメントの投稿のたびに投稿先であるプレイヤに対して付与される「応援レベル」というパラメータの累積値を表してもよい。
応援レベルは、プレイヤ単位で累積されるパラメータであり、応援レベルが大きいプレイヤは、投げ銭コメントを受け付けた回数や受け取った所定価値の総量が大きいことを意味している。なお、応援レベルがレベルゲージの最大値まで達すると、1つ上のレベルにレベルアップする。例えば「レベル1」の応援レベルが「レベル2」に、「レベル2」の応援レベルが「レベル3」へと順番にレベルアップする。
【0181】
この応援レベルは、例えばゲーム終了時のスコア(すなわちポイントの累積値)に与えるバフ効果(スコアをアップする効果)の違いとして現れる。例えば応援レベルが「レベル1」の場合のバフ効果は1倍であり、「レベル2」の場合のバフ効果は1.2倍であるという具合である。この場合、応援レベルが大きいほど、スコアがアップし、順位が上がり易くなる。
なお、レベルゲージ208Bがプレイヤの「応援レベル」の現在値を表す場合、視聴ユーザは、自身の投げ銭コメント208の投稿によるレベルゲージの増加を画面上で確認することが可能になる。また、視聴ユーザやプレイヤは、レベルゲージ208Bの表示から、レベルゲージの現在値から最大値までの差分を確認しやすくなる。
【0182】
(16)前述の実施の形態では、他の特典の一例として、ゲーム中に取得したカラーカードを他のゲームで使用可能とする場合について説明したが、各プレイヤがゲームで獲得したスコアを複数のゲームに亘って蓄積可能とし、蓄積されたスコア(以下「累積スコア」という。)を用いたバフ効果をプレイヤ自身や視聴先に対するバフ効果を付与してもよい。例えば視聴ユーザの累積スコアが大きい場合、視聴先である他のプレイヤに対してバフ効果(例えばスコアをアップする効果やプレイが有利になるように支援する効果)を付与してもよい。ここでの支援には、例えば有利な地点に誘導する、ポイントの獲得機会を増やす、攻撃力や防御力を増やすがある。
【0183】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、視聴者による複数のプレイヤへの投稿をプレイヤの関与なしに制御可能にする仕組みを提供することである。
また、本発明の目的の1つは、視聴者の投稿が表示されるプレイヤの範囲を視聴者が選択可能な仕組みを提供することである。
また、本発明の目的の1つは、視聴者がプレイヤのゲームプレイに影響を与える仕組みを提供することである。
【0184】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供することである。
[付記1]第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には第1のオブジェクトを表示させない第1の表示制御部と、視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、少なくとも、所定の条件を満たす第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる第2の表示制御部と、を有する情報処理装置。
この情報処理装置により、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供できる。
【0185】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿先のプレイヤと投稿先ではないプレイヤとの違いを第2の投稿の表示の態様の違いにより表現することである。
[付記2]第2の表示制御部は、視聴者から第2の投稿を受け付けた場合、第1のプレイヤの端末に、第2のプレイヤの端末に表示させる第2のオブジェクトとは異なる態様で第2のオブジェクトを表示させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、投稿先のプレイヤと投稿先ではないプレイヤとの違いを第2の投稿の表示の態様の違いにより表現できる。
【0186】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿先のプレイヤを投稿先でないプレイヤよりも表示される情報を優遇することである。
[付記3]第2の表示制御部は、第1のプレイヤの端末に、視聴者を識別可能な情報を付して第2のオブジェクトを表示させ、第2のプレイヤの端末に、視聴者を識別可能な情報を付さずに第2のオブジェクトを表示させる、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、投稿先のプレイヤを投稿先でないプレイヤよりも表示される情報を優遇できる。
【0187】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴先のプレイヤに合わせて適切な投稿内容を視聴者が選択可能にすることである。
[付記4]第2の表示制御部は、視聴者の視聴先である第1のプレイヤに応じて視聴者に提示された1以上の候補のうち、視聴者による指定に基づいて定められるオブジェクトを第2のオブジェクトとして表示させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、視聴先のプレイヤに合わせて適切な投稿内容を視聴者が選択可能にできる。
【0188】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者の第2の投稿が表示されるプレイヤの範囲を投稿先のプレイヤのゲームの状況に応じて設定する仕組みを提供することである。
[付記5]第2の表示制御部は、第2の投稿を受け付けた際の第1のプレイヤのゲームの状況に応じて所定の条件を設定する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者の第2の投稿が表示されるプレイヤの範囲を投稿先のプレイヤのゲームの状況に応じて設定する仕組みを提供できる。
【0189】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿先のプレイヤと協力関係にあるプレイヤと投稿先のプレイヤに限定した第2の投稿の表示を実現することである。
[付記6]第2の表示制御部は、第1のプレイヤと協力関係にある第2のプレイヤがいる場合、第2のプレイヤと第1のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる、付記5に記載の情報処理装置。
これにより、投稿先のプレイヤと協力関係にあるプレイヤと投稿先のプレイヤに限定した第2の投稿の表示を実現できる。
【0190】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第2の投稿が表示されるプレイヤを投稿先のプレイヤとのゲームスコアの差に応じて自動的に制御する仕組みを提供することである。
[付記7]第2の表示制御部は、第1のプレイヤとのゲームスコアの差に基づいて決定される第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる、付記5に記載の情報処理装置。
これにより、第2の投稿が表示されるプレイヤを投稿先のプレイヤとのゲームスコアの差に応じて自動的に制御する仕組みを提供できる。
【0191】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者の投稿が表示されるプレイヤの範囲を視聴者が選択可能な仕組みを提供することである。
[付記8]第2の表示制御部は、第1のプレイヤ及び第1のプレイヤとマルチプレイ中のプレイヤのうち、視聴者からの指示によって特定されたプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者の投稿が表示されるプレイヤの範囲を視聴者が選択可能な仕組みを提供できる。
【0192】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者が選択可能な範囲を投稿に際して消費する所定価値の量に応じて制御可能にすることである。
[付記9]第2の表示制御部は、第2の投稿で消費された所定価値の量に応じて、第2のオブジェクトを表示させる対象のプレイヤとして視聴者が指定可能なプレイヤの候補を制御する、付記8に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者が選択可能な範囲を投稿に際して消費する所定価値の量に応じて制御可能にできる。
【0193】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者が選択可能な範囲を投稿先のプレイヤよりもプレイ状態が優位なプレイヤに制限することである。
[付記10]第2の表示制御部は、第1のプレイヤよりもプレイ状態が優位なプレイヤがいる場合、プレイヤを視聴者が指定可能なプレイヤの候補として表示させる、付記8に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者が選択可能な範囲を投稿先のプレイヤよりもプレイ状態が優位なプレイヤに制限できる。
【0194】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿に際して消費する所定価値の量に応じて第2のオブジェクトが表示されるプレイヤの数又は範囲を自動的に制御することである。
[付記11]第2の表示制御部は、第2の投稿で消費された所定価値の量に応じて第2のオブジェクトを表示させるプレイヤの数又は範囲を制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、投稿に際して消費する所定価値の量に応じて第2のオブジェクトが表示されるプレイヤの数又は範囲を自動的に制御できる。
【0195】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、プレイヤの端末に表示される第2のオブジェクトの表示態様を視聴者の投稿の内容に関する過去の実績に応じて可変できるようにすることである。
[付記12]第2の表示制御部は、視聴者の投稿の内容に関する過去の実績に応じて第2のオブジェクトの表示の態様を制御する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、プレイヤの端末に表示される第2のオブジェクトの表示態様を視聴者の投稿の内容に関する過去の実績に応じて可変できる。
【0196】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、マルチプレイの状況と合致する内容の投稿を促す仕組みを提供することである。
[付記13]第2のオブジェクトが示す内容が第2の投稿の時点におけるマルチプレイの状況と合致する場合、視聴者に特典を付与する特典付与部を更に有する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、マルチプレイの状況と合致する内容の投稿を促す仕組みを提供できる。
【0197】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供することである。
[付記14]第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、プロセッサが、第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には第1のオブジェクトを表示させない処理と、視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、プロセッサが、少なくとも、所定の条件を満たす第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる処理と、を実行する情報処理方法。
この情報処理方法により、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供できる。
【0198】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供することである。
[付記15]第1のプレイヤのプレイ画面を視聴中の視聴者から所定価値の消費を伴わない第1の投稿を受け付けた場合、プロセッサに、第1のプレイヤの端末に第1のオブジェクトを表示させる一方、第1のプレイヤとマルチプレイ中の第2のプレイヤの端末には第1のオブジェクトを表示させず、視聴者から所定価値の消費を伴う第2の投稿を受け付けた場合、プロセッサに、少なくとも、所定の条件を満たす第2のプレイヤの端末に第2のオブジェクトを表示させる、処理を実行させるプログラム。
このプログラムにより、投稿内容の表示が及ぶ範囲の切り替えを視聴者が選択可能な手法を提供できる。
【符号の説明】
【0199】
1…情報処理システム、10…サーバ、11…プロセッサ、12…メモリ、13…補助記憶装置、14…通信インタフェース、20、20A、20B、20C、20D、20E、20X、20Y…情報端末、100…ゲーム空間、101、101A、101B、101C…エリア、102、102A、102B、102C…スポット、103、103A、103B、103C、103D、103E…分身オブジェクト、111…メッセージ表示制御部、112…投げ銭表示制御部、113…特典付与部、120…記憶部、121…プレイヤ情報、122…視聴ユーザ情報、123…空間レイアウト情報、124…スポット情報、125…交換タイミング情報、126…媒体オブジェクトの配布規則、127…対戦イベントの運用規則、128…投票の運用規則、129…最終順位の決定規則、130…特典付与規則、200…プレイ画面、201…エリア画面、202…ノルマ欄、203…交換タイミング予告欄、204…スコア欄、205…手札置き場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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