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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090358
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】循環式シャワー装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20240627BHJP
   C02F 1/32 20230101ALI20240627BHJP
   C02F 1/50 20230101ALI20240627BHJP
   C02F 1/00 20230101ALI20240627BHJP
   F24D 17/00 20220101ALI20240627BHJP
   F24H 1/06 20220101ALI20240627BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
A47K3/28
C02F1/32
C02F1/50 510A
C02F1/50 520L
C02F1/50 531M
C02F1/50 550B
C02F1/50 550C
C02F1/50 550L
C02F1/50 560C
C02F1/00 S
C02F1/00 K
C02F1/00 V
F24D17/00 N
F24H1/06 Z
A47K3/00 E
A47K3/00 H
A47K3/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206219
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000144072
【氏名又は名称】SANEI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
(74)【代理人】
【識別番号】100167966
【弁理士】
【氏名又は名称】扇谷 一
(72)【発明者】
【氏名】池田 隆寛
【テーマコード(参考)】
2D132
3L034
3L073
4D037
【Fターム(参考)】
2D132FA12
3L034AA04
3L073AD03
3L073AD07
4D037AA09
4D037AB03
4D037BA18
4D037CA16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】装置外部からの給水が不可能な場合でも装置内部に水又は湯水を供給可能な循環式シャワー装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る循環式シャワー装置100は、洗浄水を収納する洗浄水タンク22と、洗浄水タンク22から供給を受けて洗浄水を吐出する吐出口16を有するシャワー部14と、シャワー部14から吐出された吐出水を浄化して循環洗浄水を生成する循環洗浄水生成部31と、循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給する循環経路部32と、を有する循環ユニット30と、洗浄水タンク22内の洗浄水、洗浄水タンク22からシャワー部14に至るまでの間の洗浄水、シャワー部14から吐出される直前の洗浄水、及び洗浄水タンク22に供給される前の循環洗浄水の少なくともいずれかに対して紫外線を照射する紫外線照射部35と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄水を収納する洗浄水タンクと、
前記洗浄水タンクから供給を受けて前記洗浄水を吐出する吐出口を有するシャワー部と、
前記シャワー部から吐出された吐出水を浄化して循環洗浄水を生成する循環洗浄水生成部と、前記循環洗浄水を前記洗浄水タンクに供給する循環経路部と、を有する循環ユニットと、
前記洗浄水タンク内の前記洗浄水、前記洗浄水タンクから前記シャワー部に至るまでの間の前記洗浄水、前記シャワー部から吐出される直前の前記洗浄水、及び前記洗浄水タンクに供給される前の前記循環洗浄水の少なくともいずれかに対して紫外線を照射する紫外線照射部と、
を備える、循環式シャワー装置。
【請求項2】
前記洗浄水の水質を分析する水質分析部と、
前記シャワー部に前記洗浄水タンク内の前記洗浄水を供給する洗浄水用ポンプと、
前記吐出水を前記循環ユニットに供給する循環用ポンプと、
をさらに備え、
前記水質分析部は、前記洗浄水の水質の分析結果が、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値に近づいたことを検出すると、前記洗浄水用ポンプ及び前記循環用ポンプを停止する、請求項1に記載の循環式シャワー装置。
【請求項3】
前記洗浄水に殺菌剤を供給する殺菌剤供給部をさらに備え、
前記水質分析部は、前記洗浄水の殺菌剤濃度を分析し、前記殺菌剤濃度が前記洗浄水の水質が悪化していることを示す濃度下限値に近づいたことを検出すると、あるいは、前記殺菌剤濃度が前記洗浄水の水質を維持可能な殺菌剤濃度よりも過剰であることを示す濃度上限値を上回った場合を検出すると、前記洗浄水用ポンプ及び前記循環用ポンプを停止する、請求項2に記載の循環式シャワー装置。
【請求項4】
前記水質分析部は、前記殺菌剤濃度が前記濃度上限値を上回った場合を検出すると、前記殺菌剤供給部から前記洗浄水への前記殺菌剤の供給量を減少させるか、あるいは前記殺菌剤の供給を停止する、請求項3に記載の循環式シャワー装置。
【請求項5】
前記洗浄水タンク内の前記洗浄水の液面値を測定する液面計と、
前記洗浄水タンクに供給する予備の洗浄水である予備洗浄水を収納する予備タンクと、
前記予備タンクから前記洗浄水タンクに前記予備洗浄水を供給するための予備ポンプと、
前記洗浄水タンク内に確保しておくべき前記洗浄水の液面確保値よりも、前記液面計で測定された液面値が下回った場合を検出すると、前記予備ポンプを作動させ前記予備タンクから前記洗浄水タンクに前記予備洗浄水を供給することにより前記液面値が前記液面確保値に達するように制御する液面確保部と、
をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の循環式シャワー装置。
【請求項6】
前記シャワー部内の前記洗浄水、前記洗浄水タンク内の前記洗浄水、前記洗浄水タンクから前記シャワー部に至るまでの経路内の前記洗浄水及び前記循環経路部内の前記循環洗浄水の温度の少なくともいずれかを測定する温度計と、
前記シャワー部、前記洗浄水タンク、前記洗浄水タンクから前記シャワー部に至るまでの経路及び前記循環経路部の少なくともいずれかに温水を供給する給湯器と、
前記温度計で測定された温度が所定の設定値よりも下回った場合を検出すると、前記給湯器を作動させることにより前記シャワー部内の前記洗浄水、前記洗浄水タンク内の前記洗浄水、前記洗浄水タンクから前記シャワー部に至るまでの経路の前記洗浄水及び前記循環経路部内の前記循環洗浄水の少なくともいずれかに温水を供給するように制御する温度制御部と、
をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の循環式シャワー装置。
【請求項7】
前記循環洗浄水生成部は、前記循環洗浄水を生成する第1の循環洗浄水生成部と、前記循環洗浄水を生成する第2の循環洗浄水生成部とを有し、
前記循環経路部は、前記第1の循環洗浄水生成部が配置されているとともに、前記第1の循環洗浄水生成部で生成された前記循環洗浄水を前記洗浄水タンクに供給する第1の循環経路部と、前記第2の循環洗浄水生成部が配置されているとともに、前記第2の循環洗浄水生成部で生成された前記循環洗浄水を前記洗浄水タンクに供給する第2の循環経路部とを有し、
前記循環ユニットは、前記第1の循環洗浄水生成部及び前記第1の循環経路部を用いる第1の側と、前記第2の循環洗浄水生成部及び前記第2の循環経路部を用いる第2の側と、切り替える切替部をさらに有する、請求項1に記載の循環式シャワー装置。
【請求項8】
前記洗浄水の水質を分析する水質分析部をさらに備え、
前記切替部が前記第1の側に切り換えている場合において、前記水質分析部が前記洗浄水の水質の分析結果が、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値に近づいたことを検出すると、前記切替部は前記第1の側から前記第2の側に切り換える、請求項7に記載の循環式シャワー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、循環式シャワー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、持ち運びが容易なLPガスを使用し、給湯器を壁面に設置し内部でシャワーが使えるようにした移動式シャワー装置が開示されている。特許文献1の移動式シャワー装置は、固定場所で使用するための給水常時配管だけでなく、緊急時に給水を受けることが可能な給水緊急時用配管を備えている。よって、特許文献1の移動式シャワー装置は、緊急時であっても、水・電気があれば、LPガスを使用することにより簡易的なシャワールームを提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3139421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の移動式シャワー装置では装置外部から給水を受けることが前提となっている。よって、この移動式シャワー装置が給水緊急時用配管を備えていても、地震等の災害時などにおいて装置外部からの給水自体が断絶された場合は移動式シャワー装置を使用することができない可能性がある。
【0005】
したがって、本発明では、装置外部からの給水が不可能な場合でも装置内部に水又は湯水を供給可能な循環式シャワー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る循環式シャワー装置は、洗浄水を収納する洗浄水タンクと、洗浄水タンクから供給を受けて洗浄水を吐出する吐出口を有するシャワー部と、シャワー部から吐出された吐出水を浄化して循環洗浄水を生成する循環洗浄水生成部と、循環洗浄水を洗浄水タンクに供給する循環経路部と、を有する循環ユニットと、洗浄水タンク内の洗浄水、洗浄水タンクからシャワー部に至るまでの間の洗浄水、シャワー部から吐出される直前の洗浄水、及び洗浄水タンクに供給される前の循環洗浄水の少なくともいずれかに対して紫外線を照射する紫外線照射部と、を備える。
【0007】
このようなものであれば、循環洗浄水生成部により吐出水を浄化し、紫外線照射部により洗浄水を照射して再利用するため、装置外部からの給水が不可能な場合でも装置内部に水又は湯水を供給可能な循環式シャワー装置を提供することができる。
【0008】
また、洗浄水の水質を分析する水質分析部と、シャワー部に洗浄水タンク内の洗浄水を供給する洗浄水用ポンプと、吐出水を循環ユニットに供給する循環用ポンプと、をさらに備え、水質分析部は、洗浄水の水質の分析結果が、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値に近づいたことを検出すると、洗浄水用ポンプ及び循環用ポンプを停止することができると好ましい。
【0009】
また、洗浄水に殺菌剤を供給する殺菌剤供給部をさらに備え、水質分析部は、洗浄水の殺菌剤濃度を分析し、殺菌剤濃度が洗浄水の水質が悪化していることを示す濃度下限値に近づいたことを検出すると、あるいは、殺菌剤濃度が洗浄水の水質を維持可能な殺菌剤濃度よりも過剰であることを示す濃度上限値を上回った場合を検出すると、洗浄水用ポンプ及び循環用ポンプを停止することができると好ましい。
【0010】
また、水質分析部は、殺菌剤濃度が濃度上限値を上回った場合を検出すると、殺菌剤供給部から洗浄水への殺菌剤の供給量を減少させるか、あるいは殺菌剤の供給を停止する、ことができると好ましい。
【0011】
また、洗浄水タンク内の洗浄水の液面値を測定する液面計と、洗浄水タンクに供給する予備の洗浄水である予備洗浄水を収納する予備タンクと、予備タンクから洗浄水タンクに予備洗浄水を供給するための予備ポンプと、洗浄水タンク内に確保しておくべき洗浄水の液面確保値よりも、液面計で測定された液面値が下回った場合を検出すると、予備ポンプを作動させ予備タンクから洗浄水タンクに予備洗浄水を供給することにより液面値が液面確保値に達するように制御する液面確保部と、をさらに備えることが好ましい。
【0012】
また、シャワー部内の洗浄水、洗浄水タンク内の洗浄水、洗浄水タンクからシャワー部に至るまでの経路内の洗浄水及び循環経路部内の循環洗浄水の温度の少なくともいずれかを測定する温度計と、シャワー部、洗浄水タンク、洗浄水タンクからシャワー部に至るまでの経路及び循環経路部の少なくともいずれかに温水を供給する給湯器と、温度計で測定された温度が所定の設定値よりも下回った場合を検出すると、給湯器を作動させることによりシャワー部内の洗浄水、洗浄水タンク内の洗浄水、洗浄水タンクからシャワー部に至るまでの経路の洗浄水及び循環経路部内の循環洗浄水の少なくともいずれかに温水を供給するように制御する温度制御部と、をさらに備えることが好ましい。
【0013】
また、循環洗浄水生成部は、循環洗浄水を生成する第1の循環洗浄水生成部と、循環洗浄水を生成する第2の循環洗浄水生成部とを有し、循環経路部は、第1の循環洗浄水生成部が配置されているとともに、第1の循環洗浄水生成部で生成された循環洗浄水を洗浄水タンクに供給する第1の循環経路部と、第2の循環洗浄水生成部が配置されているとともに、第2の循環洗浄水生成部で生成された循環洗浄水を洗浄水タンクに供給する第2の循環経路部とを有し、循環ユニットは、第1の循環洗浄水生成部及び第1の循環経路部を用いる第1の側と、第2の循環洗浄水生成部及び第2の循環経路部を用いる第2の側と、切り替える切替部をさらに有することが好ましい。
【0014】
また、洗浄水の水質を分析する水質分析部をさらに備え、切替部が第1の側に切り換えている場合において、水質分析部が洗浄水の水質の分析結果が、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値に近づいたことを検出すると、切替部は第1の側から第2の側に切り換えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、装置外部からの給水が不可能な場合でも装置内部に水又は湯水を供給可能な循環式シャワー装置を提供することができる。
【0016】
この発明の上記の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の実施の形態に係る循環式シャワー装置の全体図である。
図2】変形例1に係る循環式シャワー装置の全体図である。
図3】洗浄水の水質の水質変化を示すグラフである。
図4】変形例2に係る循環式シャワー装置の全体図である。
図5】殺菌剤濃度の濃度変化を示すグラフである。
図6】変形例3に係る循環式シャワー装置の全体図である。
図7】循環ユニットの変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1.循環式シャワー装置
この発明の実施の形態にかかる循環式シャワー装置について図1に基づいて説明する。
【0019】
図1は、この発明の実施の形態に係る循環式シャワー装置の全体図である。循環式シャワー装置100は、地震、大雨等の災害の場合、水道管が敷設されていない場合等により水道管等からの給水が不可能な場合であっても、循環式シャワー装置100内で水を再利用してシャワーに利用できるように構成されている。
【0020】
循環式シャワー装置100は、人等がシャワー浴びるためのシャワーユニット10と、シャワーから吐出され使用された後の吐出水を浄化して再利用するための循環式洗浄ユニット20と、を備える。
【0021】
(1)シャワーユニット
シャワーユニット10は、シャワー室11と、シャワー部14とを有する。
(1-1)シャワー部
シャワー部14は、シャワーを吐出するためのシャワーヘッド15と、シャワーヘッド15に洗浄水を導くシャワー導水部17とを有する。シャワー導水部17は長尺状の円筒部材である。シャワーヘッド15はシャワー導水部17の先端に接続されている。シャワーヘッド15には、洗浄水を吐出するための少なくとも1つの吐出口16が設けられている。シャワー導水部17は、後述の給水路24に接続されており、後述の洗浄水タンク22から洗浄水の供給を受ける。
【0022】
本実施の形態では、シャワー導水部17はシャワー室11内に引き出されているため、シャワー導水部17の移動可能範囲内においてシャワーヘッド15を移動させることができる。ただし、シャワー部14は例えばシャワー室11の天井や側面等の所定位置に固定されていてもよい。
【0023】
なお、シャワー部14は、シャワー室11に対して分離不可能であってもよいし、シャワー室11に対して着脱可能であってもよい。シャワー部14がシャワー室11に対して着脱可能であれば、シャワー室11とシャワー部14とを別々に保管することができ、また、シャワー部14の交換が容易である。
【0024】
(1-2)シャワー室
シャワー室11は、人等がシャワーを浴びるためのシャワー空間Swを有している。また、シャワー室11には、シャワー導水部17を外部から挿通するための引出孔12が設けられている。シャワー室11の例えば底部には、シャワーヘッド15から吐出され後の吐出水をシャワー室11の外部に排出するための排出口13が設けられている。
【0025】
シャワー室11は、変形不能に構成されていてもよいし、テントのように折り畳まれた状態から組み立て可能に構成されていてもよい。また、シャワー室11は、容易に搬送できるように構成されているのが好ましい。例えば、シャワー室11を構成する素材は軽量で変形容易なものであることが好ましい。また、シャワー室11を移動させるタイヤをシャワー室11に取り付けることもできる。また、吐出水を回収可能であれば、シャワーユニット10においてシャワー室11は省略されてもよい。
【0026】
(2)循環式洗浄ユニット
循環式洗浄ユニット20は、タンク収納ユニット21と、回収部25と、循環ユニット30と、紫外線照射部35と、を有する。また、循環式洗浄ユニット20は、シャワーユニット10と循環式洗浄ユニット20との間を接続する給水路24と、回収路26と、図示しない電源と、を有する。
【0027】
(2-1)タンク収納ユニット
タンク収納ユニット21は、主として洗浄水タンク22を収納する。タンク収納ユニット21は、洗浄水タンク22と、一体型収納部23と、を有する。
【0028】
洗浄水タンク22は、人等が身体等を洗浄するための洗浄水を収納する。洗浄水タンク22は、その内部にタンク空間STを有している。タンク空間STは、洗浄水が満たされている部分の洗浄水空間ST1と、洗浄水空間ST1の上部において空気等が存在するエア空間ST2と、に分かれている。洗浄水タンク22からシャワー部14に供給される洗浄水の不足を回避するため、洗浄水タンク22には所定量の洗浄水が収納されていることが好ましい。そのため、液面確保値VWが予め設定されており、洗浄水空間ST1の洗浄水の液面が液面確保値VWに達するように制御されていると好ましい。エア空間ST2は、例えば洗浄水の液面の上下の吸収のため、紫外線照射部35を配置するため等に設けられている。洗浄水タンク22の形状及び大きさは限定されないが、搬送可能な形状及び大きさであることが好ましい。
【0029】
なお、本実施の形態では、上記の通り、エア空間ST2が設けられておりタンク空間STの全てに洗浄水が満たされるわけではない。しかし、エア空間ST2が設けられず、タンク空間STの全てに洗浄水が満たされてもよい。この場合、タンク空間ST内の洗浄水に浸漬された状態で紫外線照射部35が配置されてもよいし、シャワーヘッド15から洗浄水が吐出される前に洗浄水に紫外線を照射できるようにしつつタンク空間ST以外の部分に紫外線照射部35が配置されてもよい。
【0030】
一体型収納部23は、循環式洗浄ユニット20に用いる各種部材等を収納する。本実施の形態では、一体型収納部23は、後述の循環洗浄水生成部31を収納する。また、一体型収納部23は、洗浄水タンク22と一体的に構成されている。図1の例では、一体型収納部23は、タンク収納ユニット21の下部に配置されている。一体型収納部23の形状及び大きさは限定されないが、洗浄水タンク22とともに搬送可能な形状及び大きさであることが好ましい。
【0031】
なお、上述の通り、本実施の形態では一体型収納部23はタンク収納ユニット21において洗浄水タンク22と一体的に形成されている。しかし、タンク収納ユニット21と一体型収納部23とは別体に構成されていてもよい。また、一体型収納部23は省略され、後述の循環洗浄水生成部31はタンク収納ユニット21の外部に配置されてもよい。
【0032】
(2-2)給水路
給水路24は、洗浄水タンク22の洗浄水をシャワー導水部17に供給する。給水路24は、一端が洗浄水タンク22の出口に接続されており、他端がシャワー導水部17の入口に接続されている。給水路24には、洗浄水用ポンプP2が配置されている。洗浄水用ポンプP2を作動させることにより、給水路24を通じて洗浄水タンク22からシャワー導水部17に洗浄水を送水する。洗浄水用ポンプP2には、洗浄水用ポンプP2の動作を制御する洗浄水用モータM2が取り付けられている。
【0033】
(2-3)回収部、回収路
回収路26は、シャワーヘッド15から吐出された後の吐出水を回収部25に送水する。回収路26の一端はシャワー室11の排出口13に接続されており、他端は回収部25に接続されている。回収部25は、回収路26を介して吐出水を回収する。
【0034】
(2-4)循環ユニット
循環ユニット30は、循環洗浄水生成部31と、循環経路部32と、を有する。また、循環ユニット30は、排出タンク33と、排出路34と、を有する。
【0035】
循環経路部32は、上流側循環経路部32aと、下流側循環経路部32bと、を有する。上流側循環経路部32aは、回収部25と循環洗浄水生成部31とを接続する。上流側循環経路部32aには、循環用ポンプP1が配置されている。循環用ポンプP1を作動させることにより、上流側循環経路部32aを通じて回収部25から循環洗浄水生成部31に吐出水が送水される。循環用ポンプP1には、循環用ポンプP1の動作を制御する循環用モータM1が取り付けられている。
【0036】
下流側循環経路部32bは、循環洗浄水生成部31と洗浄水タンク22とを接続する。下流側循環経路部32bにはバルブV1が設けられている。バルブV1が開状態の場合、循環洗浄水生成部31において吐出水を浄化した後の循環洗浄水が下流側循環経路部32bを通じて循環洗浄水生成部31から洗浄水タンク22に送水される。バルブV1が閉状態の場合、洗浄水タンク22への循環洗浄水の送水が停止される。
【0037】
循環洗浄水生成部31は、上流側循環経路部32aを通じて吐出水の供給を受ける。循環洗浄水生成部31は、吐出水に含まれるゴミ及び汚れ等を除去することにより浄化して循環洗浄水を生成する。循環洗浄水生成部31は、例えば活性炭及び膜等のフィルターにより構成されている。活性炭は、例えば、微小な粒子、分子、臭気、ウィルス等を吸着することができる。活性炭は、例えば、主に植物材料を炭化させ、場合によっては、賦活処理を行うことにより表面をより多孔質化させたものであることが望ましい。膜として、例えばイオン交換膜を用いることができ、イオン交換膜によれば吐出水に含まれるイオン、細菌類を吸着することができる。
【0038】
循環洗浄水生成部31は、浄化しきれなかった汚水を分離することができると好ましい。循環洗浄水生成部31は汚水を排出タンク33に送水する。
【0039】
排出タンク33は、排出路34を通じて循環洗浄水生成部31と接続されており、循環洗浄水生成部31から送水される汚水を収納する。排出路34にはバルブV2が設けられている。バルブV2が開状態の場合、循環洗浄水生成部31から排出路34を通じて排出タンク33に汚水が送水される。バルブV2が閉状態の場合、排出タンク33への汚水の送水が停止される。
【0040】
なお、排出タンク33は省略可能である。例えば、汚水の排出場所を確保可能な場合、汚水が排水可能な程度の水質の場合等では、循環洗浄水生成部31から所定の排出場所に汚水を例えば排出路34を介して放出することもできる。
【0041】
(2-5)紫外線照射部
紫外線照射部35は、洗浄水タンク22内の洗浄水に紫外線を照射する。紫外線照射部35は、本実施形態では、洗浄水タンク22のエア空間ST2の上部に配置されている。よって、紫外線照射部35は、洗浄水空間ST1内の洗浄水に上部から紫外線を照射し、洗浄水を殺菌する。紫外線照射部35としては、例えば紫外線を発光することができる発光ダイオードを用いることができる。
【0042】
上記では、紫外線照射部35は、洗浄水タンク22のエア空間ST2に配置されている。しかし、シャワーヘッド15から吐出される前に紫外線が洗浄水に照射されればよく、紫外線照射部35は、例えば、洗浄水タンク22内の洗浄水、洗浄水タンク22からシャワー部14に至るまでの間の洗浄水、シャワー部14から吐出される直前の洗浄水、及び洗浄水タンク22に供給される前の循環洗浄水の少なくともいずれかに対して紫外線を照射することができる。よって、紫外線照射部35は、例えば、エア空間ST2、給水路24内、シャワー導水部17内、シャワーヘッド15内、後述の下流側循環経路部32b内等の少なくともいずれかに配置されることができる。また、洗浄水空間ST1において洗浄水に浸漬された状態で紫外線照射部35が配置されてもよい。例えば、エア空間ST2が設けられず、タンク空間STの全てに洗浄水が満たされている場合には、洗浄水空間ST1に紫外線照射部35を配置することができる。
【0043】
また、紫外線照射部35からの光を反射させて洗浄水タンク22内の洗浄水に紫外線を照射するための紫外線反射部が洗浄水タンク22に設けられていてもよい。紫外線を反射させるために、例えば、洗浄水タンク22内の表面を鏡面状に加工することができる。
【0044】
なお、紫外線照射部35が出射する紫外線は深紫外線であってもよい。深紫外線は紫外線の中でも波長が短く、より高い殺菌能力を有する。
【0045】
(2-6)電源
上記の実施の形態の循環式シャワー装置100は、電源として循環式シャワー装置100に電池が内蔵されており、この電池により循環用ポンプP1、洗浄水用ポンプP2、循環洗浄水生成部31、紫外線照射部35、バルブV1、バルブV2等を駆動することができる。電池は、例えば一体型収納部23に取り付けることができる。また、循環式シャワー装置100は、外部から給電を受けることにより駆動されることもできる。外部からの電源としては、発電機からの電力、電線からの電力等を用いることができる。
【0046】
2.循環式シャワー装置の処理の流れ
次に、循環式シャワー装置100での処理の流れについて説明する。
本実施の形態では、洗浄水タンク22に洗浄水が収納されており、この洗浄水を再利用する。
【0047】
まず、使用者がシャワー室11のシャワー空間Swに入り、シャワーを浴びるための図示しないスイッチを駆動させると、図示しない制御部によりバルブV1、バルブV2が開状態にセットされ、循環用ポンプP1、洗浄水用ポンプP2が駆動されるとともに、循環洗浄水生成部31が駆動される。これにより、洗浄水タンク22の洗浄水空間ST1に収納されている洗浄水が、洗浄水用ポンプP2により給水路24を通じて洗浄水タンク22からシャワー導水部17に供給される。洗浄水は、シャワー導水部17からシャワーヘッド15に向かい、吐出口16から吐出される。これにより、使用者は洗浄水により身体を洗浄等することができる。
【0048】
吐出口16から吐出された吐出水は、シャワー室11の底部に向かい、排出口13から回収路26に送水され、回収部25に回収される。回収部25に回収された吐出水は、循環用ポンプP1により上流側循環経路部32aを通じて循環洗浄水生成部31に供給される。循環洗浄水生成部31は、吐出水に含まれるゴミ及び汚れ等を除去することにより浄化して循環洗浄水を生成する。生成された循環洗浄水は、下流側循環経路部32bを通じて洗浄水タンク22に送水される。また、循環洗浄水生成部31により浄化されたものの浄化しきれなかった汚水は分離され、排出路34を通じて排出タンク33に回収される。
【0049】
洗浄水タンク22では、収納されている洗浄水に循環洗浄水が混合されて洗浄水として収納される。洗浄水タンク22内の洗浄水は、紫外線照射部35により紫外線が照射されることにより殺菌される。そして、洗浄水タンク22内の洗浄水は再びシャワー部14に送水されて使用される。
【0050】
循環式シャワー装置100の使用が停止される場合には、図示しない制御部によりバルブV1、バルブV2が閉状態にセットされ、循環用ポンプP1、洗浄水用ポンプP2が停止されるとともに、循環洗浄水生成部31の駆動が停止される。
【0051】
3.作用効果
以上の通り、循環式シャワー装置100では、洗浄水タンク22に収納された洗浄水をシャワー部14から吐出させ、使用後の吐出水を回収部25により回収した後、循環ユニット30により洗浄水タンク22に再び戻す。循環ユニット30は、吐出水を浄化して循環洗浄水を生成して洗浄水タンク22に供給しており、さらに、循環洗浄水が混合される洗浄水には紫外線が照射される。このように、シャワー部14から吐出させ、使用後の吐出水を浄化して紫外線照射部35により殺菌等することにより水質を確保した洗浄水を生成することによって、吐出水を洗浄水として再利用することができる。そのため、循環式シャワー装置100の外部からの給水が不可能な場合でも循環式シャワー装置100内部においてシャワー部14から洗浄水を供給することができる。例えば、地震、大雨等の災害により水道管等からの給水が不可能な場合があるが、上記循環式シャワー装置100であれば洗浄水を再利用してシャワー部14から洗浄水を供給することができる。
なお、災害等に限られず、海水浴場、介護施設、家庭等のあらゆる場所において上記循環式シャワー装置100を利用することができる。
【0052】
また、洗浄水タンク22及びシャワー等が搬送可能に構成されているため、循環式シャワー装置100を全体として搬送可能に構成することができる。よって、災害地、水が不足している地域等に循環式シャワー装置100を容易に搬送して設置することができる。なお、洗浄水タンク22及びシャワー部14等以外の回収部25、排出タンク33及び循環用ポンプP1、洗浄水用ポンプP2、バルブV1、バルブV2等も搬送可能に構成されていることが好ましい。
【0053】
<変形例>
以下、本実施の形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例において、本実施の形態の構成要素に相当するものについては、同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
【0054】
<変形例1>
本変形例に係る循環式シャワー装置100Aは、上記の実施の形態に係る循環式シャワー装置100の構成に加えて、水質分析部40を備える。図2は、変形例1に係る循環式シャワー装置の全体図である。図3は、洗浄水の水質の水質変化を示すグラフである。
【0055】
水質分析部40は、洗浄水タンク22内の洗浄水の水質を分析し、分析結果に基づいて洗浄水の循環を制御する。水質分析部40についてさらに以下に説明する。
【0056】
水質分析部40は、洗浄水タンク22内の洗浄水空間ST1内の洗浄水を抽出し、当該洗浄水の水質を分析する。水質分析部40は例えば細菌の有無、細菌の発生量等に基づいて水質を分析する。水質分析部40は、例えば以下の少なくともいずれかの項目を検出するように構成されることができる。
・pH、酸化還元電位、アルカリ度、イオン濃度、硬度
・濁度、色度、粘度、溶存酸素
・臭気、アンモニア態窒素、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、全窒素、残留塩素、全リン、全有機炭素、全無機炭素、全トリハロメタン
・微生物、化学的酸素要求量、生物学的酸素要求量
・シアン、水銀、油分、界面活性剤
・光、TDS(Total Dissolved Solids)
・質量、微粒子、ゼータ電位、表面電位
【0057】
水質の変化は例えば図3のように示され、時間の経過とともに水質が変化し、良好な状態となり、あるいは悪化の状態となる。図3では、洗浄水の水質が、時間TA以降時間TB以前において、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値WBを超えている。つまり、洗浄水の水質が悪化している。水質悪化閾値WBは、水質分析部40が分析する上記諸項目それぞれの基準値のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0058】
水質分析部40は、水質悪化閾値WBとなったことを検出すると、洗浄水用モータM2を制御して洗浄水用ポンプP2を停止し、かつ、循環用モータM1を制御して循環用ポンプP1を停止する。図3の場合、水質分析部40は、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBを超えている時間TA以降時間TB以前において洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止する。
【0059】
上記では水質分析部40は、洗浄水タンク22内の洗浄水の水質を分析している。しかし、水質分析部40は、シャワーヘッド15から吐出される洗浄水の水質を分析できればよく、例えば、給水路24、シャワー導水部17等における洗浄水の水質を分析してもよい。
【0060】
変形例1に係る循環式シャワー装置100Aでは、上記の通り水質分析部40が洗浄水タンク22内の洗浄水の水質が悪化していることを検出すると、洗浄水用ポンプP2が停止されることによりシャワー部14からの洗浄水の吐出が停止されるとともに、循環用ポンプP1が停止されることにより循環洗浄水の洗浄水タンク22への循環が停止される。これにより、洗浄水用ポンプP2が停止されるため、水質が悪化した洗浄水がシャワー部14から供給されるのを阻止することができ、洗浄水を用いる使用者等の身体への安全性を確保することができる。また、循環用ポンプP1が停止されるため、洗浄水タンク22内へ循環洗浄水が供給され続けるのを阻止することができる。例えば、水質が悪化している原因として循環洗浄水生成部31による吐出水の浄化が不完全な場合がある。循環用ポンプP1が停止されることにより、浄化が不完全な状態での循環洗浄水が循環洗浄水生成部31から洗浄水タンク22内に供給され続けることを阻止することができる。
【0061】
また、上記では水質分析部40は、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBを超えると洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止する。しかし、水質分析部40は、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBに近づくと洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止すると好ましい。つまり、水質分析部40は、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBに到達する前に、例えば水質悪化閾値WBよりも所定のマージン分を引いた基準値(基準値=水質悪化閾値WB-マージン)に到達すると、洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止すると好ましい。具体的に、水質分析部40は、洗浄水の水質が前記基準値を超えている時間において洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止する。これにより、水質悪化閾値WBに到達した洗浄水を使用者に提供することを確実に阻止して、使用者の安全を確保することができる。
【0062】
<変形例2>
本変形例に係る循環式シャワー装置100Bは、上記の実施の形態に係る循環式シャワー装置100の構成に加えて、循環式シャワー装置100Aと同様の水質分析部40と、殺菌剤供給部45と、殺菌剤供給路45aと、を備える。図4は、変形例2に係る循環式シャワー装置の全体図である。図5は、殺菌剤濃度の濃度変化を示すグラフである。
【0063】
殺菌剤供給部45は、殺菌剤供給路45aを通じて洗浄水タンク22内の洗浄水に殺菌剤を供給する。殺菌剤としては、例えば塩素を挙げることができる。殺菌剤供給路45aにはバルブV3が設けられている。バルブV3が開状態の場合、殺菌剤供給部45から洗浄水タンク22に殺菌剤が供給される。バルブV3が閉状態の場合、殺菌剤供給部45から洗浄水タンク22への殺菌剤の供給が停止される。
【0064】
水質分析部40は、洗浄水タンク22の洗浄水の殺菌剤濃度を分析する。水質分析部40が分析した殺菌剤濃度の変化は例えば図5のように示され、時間の経過とともに殺菌剤濃度が変化し、低い状態となり、あるいは高い状態となる。図5では、洗浄水の殺菌剤濃度が、時間TC以降時間TD以前において殺菌剤濃度が洗浄水の水質が悪化していることを示す濃度下限値CWに近づいている。図5の例では、時間TC以降時間TD以前において、洗浄水の殺菌剤濃度が濃度下限値CW+αよりも下回っており、濃度下限値CWに近づいている。また、時間TE以降時間TF以前において殺菌剤濃度が洗浄水の水質を維持可能な殺菌剤濃度よりも過剰であることを示す濃度上限値CTを上回っている。ここでは、殺菌剤濃度が濃度下限値CWを超えて濃度上限値CT未満の場合は洗浄水の水質が適正な範囲に保たれているものとする。さらには、殺菌剤濃度が濃度下限値CW+αを超えて濃度上限値CT未満の場合は洗浄水の水質が適正な範囲に保たれているものとすることが好ましい。
なお、αの値は、洗浄水タンク22の容量や殺菌剤の供給能力等に応じて任意に設定される。
濃度下限値CW及び濃度上限値CTの値は、当業者であれば現地の水道法等に基づき適宜決定できる。
【0065】
水質分析部40は、濃度下限値CW+αを下回ったことを検出すると、あるいは、濃度上限値CTを上回った場合を検出すると、洗浄水用モータM2を制御して洗浄水用ポンプP2を停止し、かつ、循環用モータM1を制御して循環用ポンプP1を停止する。図5の場合、水質分析部40は、殺菌剤濃度が濃度下限値CW+αを下回る時間TC以降時間TD以前及び殺菌剤濃度が濃度上限値CTを上回る時間TE以降時間TF以前において洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止する。なお、水質分析部40は、濃度下限値CW+αを下回ったことを検出すると、バルブV3をより開いた状態として殺菌剤の洗浄水タンク22への供給量を増加させてもよい。これにより、殺菌剤濃度を増加させることができる。
【0066】
変形例2に係る循環式シャワー装置100Bでは、殺菌剤濃度に基づいて水質を適正な範囲に維持することができ、洗浄水を用いる使用者等の身体への安全性を確保することができる。
【0067】
具体的に、水質分析部40が洗浄水タンク22の洗浄水の殺菌剤濃度が濃度下限値CW+αを下回ったことを検出すると、洗浄水用ポンプP2が停止されることによりシャワー部14からの洗浄水の吐出が停止されるとともに、循環用ポンプP1が停止されることにより循環洗浄水の洗浄水タンク22への循環が停止される。これにより、洗浄水用ポンプP2が停止されるため、シャワー部14からの水質が悪化した洗浄水により使用者等の身体の安全性が害されることを阻止することができる。また、循環用ポンプP1が停止されるため、例えば循環洗浄水生成部31による吐出水の浄化が不完全な状態での循環洗浄水が循環洗浄水生成部31から洗浄水タンク22内に供給され続けることを阻止することができる。
【0068】
なお、上記では、水質分析部40は洗浄水の殺菌剤濃度が濃度下限値CWを下回ったことではなく、濃度下限値CW+αを下回ったことを検出している。殺菌剤濃度が濃度下限値CWを下回っていると洗浄水の水質が悪化した状態であるため、この洗浄水をシャワー部14から使用者に提供すると使用者の安全性が害される。そこで、殺菌剤濃度が濃度下限値CWを下回る前に、つまり、濃度下限値CW+αを下回った時点で洗浄水の悪化を検出し、洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1を停止させる。これにより、濃度下限値CWを下回った洗浄水を使用者に提供することを確実に阻止して、使用者の安全を確保することができる。
【0069】
一方、水質分析部40が洗浄水タンク22の洗浄水の殺菌剤濃度が濃度上限値CTを上回ったことを検出すると、殺菌剤濃度が高すぎて使用者等の身体に悪影響を与えるとして、洗浄水用ポンプP2及び循環用ポンプP1が停止される。これにより、殺菌剤濃度が高すぎる状態でシャワー部14から洗浄水が供給されたり、洗浄水タンク22内に循環洗浄水が供給され続けることを阻止することができる。
【0070】
さらに、水質分析部40は、殺菌剤濃度が濃度上限値CTを上回った場合を検出すると、バルブV3をしぼるか、あるいは閉状態に制御して殺菌剤供給部45から洗浄水タンク22の洗浄水への殺菌剤の供給量を減少させるか、あるいは殺菌剤の供給を停止するようにしてもよい。これにより、洗浄水タンク22内の殺菌剤濃度が濃度上限値CTからさらに上昇することを抑制することができる。
【0071】
上記では水質分析部40は、洗浄水タンク22内の洗浄水の殺菌剤濃度を分析している。しかし、水質分析部40は、シャワーヘッド15から吐出される洗浄水の殺菌剤濃度を分析できればよく、例えば、給水路24、シャワー導水部17等の洗浄水の殺菌剤濃度を分析してもよい。
【0072】
また、上記では殺菌剤供給部45は、洗浄水タンク22内の洗浄水に殺菌剤を供給する。しかし、殺菌剤供給部45は、シャワーヘッド15から吐出される洗浄水の殺菌剤濃度を適正にできればよく、例えば、給水路24、シャワー導水部17等の洗浄水に殺菌剤を供給してもよい。
【0073】
<変形例3>
本変形例に係る循環式シャワー装置100Cは、上記の実施の形態に係る循環式シャワー装置100の構成に加えて、循環式シャワー装置100Bと同様の水質分析部40、殺菌剤供給部45及び殺菌剤供給路45aと、液面計Lと、液面確保部50と、液面確保路51aと、予備タンク51と、温度計Tと、温度制御部60と、給湯器61と、給湯経路61aと、を備える。
【0074】
液面計Lは、洗浄水タンク22内の洗浄水の液面値を測定する。液面計Lは、例えば、液面値が洗浄水タンク22内に確保しておくべき洗浄水の液面確保値VWより上か、あるいは液面確保値VWより下かを検出する。
【0075】
予備タンク51は、洗浄水タンク22に供給する予備の洗浄水である予備洗浄水を収納する。予備タンク51と洗浄水タンク22とは液面確保路51aを通じて接続されている。液面確保路51aには予備ポンプP3及びバルブV5が配置されている。
【0076】
液面確保部50は、液面確保値VWよりも液面計Lで測定された液面値が下回った場合を検出すると、予備ポンプP3を作動させてバルブV5を開状態にすることにより、液面確保路51aを通じて予備タンク51から洗浄水タンク22に予備洗浄水を供給することにより液面値が液面確保値VWに達するように制御する。逆に、液面確保部50は、液面確保値VWよりも液面計Lで測定された液面値が上回った場合を検出すると、予備ポンプP3を停止させてバルブV5を閉状態にすることにより、予備タンク51から洗浄水タンク22への予備洗浄水の供給を停止する。
【0077】
水質分析部40、殺菌剤供給部45及び殺菌剤供給路45a等の構成は循環式シャワー装置100Bと同様であるので説明を省略する。
【0078】
変形例3に係る循環式シャワー装置100Cでは、予備洗浄水を収納する予備タンク51を備えることで洗浄水タンク22内の洗浄水が不足する事態を回避することができる。さらに、洗浄水タンク22内における洗浄水の液面を液面確保値VWとなるように制御することにより、シャワー部14からの洗浄水の供給が弱まる又は停止することを阻止することができる。
【0079】
さらに、温度計Tは、洗浄水タンク22内の洗浄水の温度を測定する。また、温度計Tは、洗浄水タンク22内の洗浄水に加えて、または代えて、シャワーヘッド15内の洗浄水、シャワー導水部17内の洗浄水、給水路24内の洗浄水及び下流側循環経路部32b内の循環洗浄水の温度の少なくともいずれかを測定してもよい。
【0080】
給湯器61は、給湯経路61aを通じて下流側循環経路部32bに接続されており、下流側循環経路部32bを通流する循環洗浄水に温水を供給する。給湯経路61aにはバルブV4が配置されている。なお、給湯器61は、給湯経路61aを通じてシャワー部14に接続されており、シャワーヘッド15及び/又はシャワー導水部17等に温水を供給してもよい。また、給湯器61は、給湯経路61aを通じて洗浄水タンク22に接続されており、洗浄水タンク22に温水を供給してもよい。また、給湯器61は、給湯経路61aを通じて給水路24に接続されており、給水路24に温水を供給してもよい。
【0081】
温度制御部60は、温度計Tで測定された温度が所定の設定値よりも下回った場合を検出すると、給湯器61を作動させバルブV4を開状態にすることにより、給湯経路61aを通じて下流側循環経路部32b内の循環洗浄水に温水を供給する。なお、温度制御部60は、温度計Tで測定された温度が所定の設定値よりも下回った場合を検出すると、下流側循環経路部32b内の循環洗浄水に加えて、または代えて、シャワーヘッド15内の洗浄水、シャワー導水部17内の洗浄水、洗浄水タンク22内の洗浄水、給水路24の洗浄水の少なくともいずれかに温水を供給してもよい。
【0082】
変形例3に係る循環式シャワー装置100Cでは、洗浄水タンク22内の洗浄水等の温度を測定して所定の設定値と比較することにより、シャワー部14から吐出された洗浄水の温度を適温に制御することができる。
なお、液面計L、液面確保部50、液面確保路51a及び予備タンク51のセットと、温度計T、温度制御部60、給湯器61及び給湯経路61aのセットと、の一方を省略することもできる。
【0083】
<変形例4>
本変形例4では、上記実施の形態の循環ユニット30を変形させて循環洗浄水生成部31及び循環経路部32を分岐させることができる。図7は、循環ユニットの変形例を示す模式図である。
【0084】
循環ユニット30Aは、第1の循環洗浄水生成部311と、第2の循環洗浄水生成部312と、第1の循環経路部321と、第2の循環経路部322と、切替部70と、を有する。また、循環ユニット30Aは、排出タンク33と、排出路34と、を有する。
【0085】
第1の循環経路部321は、第1の上流側循環経路部321aと、第1の下流側循環経路部321bと、を有する。第1の上流側循環経路部321aは、上流側循環経路部32aから分岐しており、上流側循環経路部32aとともに回収部25と第1の循環洗浄水生成部311とを接続する。上流側循環経路部32aには循環用ポンプP1が配置されている。第1の上流側循環経路部321aにはバルブV6が配置されている。
【0086】
第1の下流側循環経路部321bは、下流側循環経路部32bとともに第1の循環洗浄水生成部311と洗浄水タンク22とを接続する。第1の下流側循環経路部321bにはバルブV7が設けられている。下流側循環経路部32bにはバルブV1が配置されている。
【0087】
バルブV6、バルブV7、バルブV1が開状態の場合、循環用ポンプP1を作動させることにより、上流側循環経路部32a及び第1の上流側循環経路部321aを通じて吐出水が回収部25から第1の循環洗浄水生成部311に送水される。さらに、第1の循環洗浄水生成部311において吐出水を浄化した後の循環洗浄水が第1の下流側循環経路部321b及び下流側循環経路部32bを通じて第1の循環洗浄水生成部311から洗浄水タンク22に送水される。バルブV6、バルブV7、バルブV1が閉状態の場合、第1の循環洗浄水生成部311への吐出水の送水及び洗浄水タンク22への循環洗浄水への送水が停止される。
【0088】
第2の循環経路部322は、第2の上流側循環経路部322aと、第2の下流側循環経路部322bと、を有する。第2の上流側循環経路部322aは、上流側循環経路部32aから分岐しており、上流側循環経路部32aとともに回収部25と第2の循環洗浄水生成部312とを接続する。第2の上流側循環経路部322aにはバルブV8が配置されている。
【0089】
第2の下流側循環経路部322bは、下流側循環経路部32bとともに第2の循環洗浄水生成部312と洗浄水タンク22とを接続する。第2の下流側循環経路部322bにはバルブV9が設けられている。
【0090】
バルブV8、バルブV9、バルブV1が開状態の場合、循環用ポンプP1を作動させることにより、上流側循環経路部32a及び第2の上流側循環経路部322aを通じて吐出水が回収部25から第2の循環洗浄水生成部312に送水される。さらに、第2の循環洗浄水生成部312において吐出水を浄化した後の循環洗浄水が第2の下流側循環経路部322b及び下流側循環経路部32bを通じて第2の循環洗浄水生成部312から洗浄水タンク22に送水される。バルブV8、バルブV9、バルブV1が閉状態の場合、第2の循環洗浄水生成部312への吐出水の送水及び洗浄水タンク22への循環洗浄水への送水が停止される。
【0091】
第1の循環洗浄水生成部311及び第2の循環洗浄水生成部312の構成及び機能は、上記の実施形態の循環洗浄水生成部31と同様であるので説明を省略する。また、排出タンク33及び排出路34の構成及び機能も上記の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0092】
切替部70は、第1の循環洗浄水生成部311及び第1の循環経路部321を用いる第1の側と、第2の循環洗浄水生成部312及び第2の循環経路部322を用いる第2の側と、を切り替える。第1の側を用いる場合は、切替部70は、バルブV6、バルブV7を開状態に設定し、バルブV8、バルブV9を閉状態に設定するとともに、第1の循環洗浄水生成部311を駆動状態に設定し、第2の循環洗浄水生成部312を停止状態に設定する。逆に第2の側を用いる場合は、切替部70は、バルブV6、バルブV7を閉状態に設定し、バルブV8、バルブV9を開状態に設定するとともに、第1の循環洗浄水生成部311を停止状態に設定し、第2の循環洗浄水生成部312を駆動状態に設定する。
【0093】
変形例4に係る循環式シャワー装置では、上記の通り第1の側が動作している場合と、第2の側が動作している場合とを切り替えることができる。切替部70が第1の側から第2の側に切り換えることにより、第2の循環洗浄水生成部312により吐出水を浄化して循環洗浄水を生成し、第2の循環経路部322を介して循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給するように制御する(第2の側が動作するように制御する)。このとき、第1の側は動作していない状態に制御され、第1の循環洗浄水生成部311では循環洗浄水は生成されず、第1の循環経路部321を介した洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給は停止されている。これにより、第2の側により循環洗浄水の生成及び洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給を継続しつつ、動作していない第1の側、つまり、第1の循環洗浄水生成部311及び/又は第1の循環経路部321を例えばメンテナンスすることができる。
逆に、切替部70は、第2の側が動作している状態から第1の側が動作している状態に切り換えることもできる。このとき、第2の側は動作していない状態に制御される。これにより、第1の側により循環洗浄水の生成及び洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給を継続しつつ、動作していない第2の側、つまり、第2の循環洗浄水生成部312及び/又は第2の循環経路部322を例えばメンテナンスすることができる。
【0094】
本変形例の循環ユニット30Aは、図1図2図4図6に示される循環式シャワー装置100、100A、100B、100Cのいずれにも適用可能である。例えば本変形例の循環ユニット30Aを図2の循環式シャワー装置100Aに適用した場合には、切替部70は水質に応じて第1の側と第2の側とを切り替えることができる。これについて以下にさらに説明する。
【0095】
切替部70が第1の側に切り換えている場合において、水質分析部40が洗浄水の水質の分析結果が、水質が悪化していることを示す水質悪化閾値WBに近づいたことを検出すると、切替部70は第1の側から第2の側に切り換える。
【0096】
つまり、第1の循環洗浄水生成部311により吐出水を浄化して循環洗浄水を生成し、第1の循環経路部321を介してこの循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給している場合(第1の側が動作している場合)において、水質分析部40が洗浄水の水質が悪化していることを検出したとする。例えば、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBに到達したことが検出、あるいは、洗浄水の水質が水質悪化閾値WBに近づいたことが検出(洗浄水の水質が水質悪化閾値WBよりも所定のマージン分を引いた基準値(基準値=水質悪化閾値WB-マージン)に到達したことが検出)されたとする。この場合、切替部70は第1の側から第2の側に切り換えることにより、第2の循環洗浄水生成部312により吐出水を浄化して循環洗浄水を生成し、第2の循環経路部322を介してこの循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給するように制御する(第2の側が動作するように制御する)。このとき、第1の側は動作していない状態に制御されるため、第1の循環洗浄水生成部311では循環洗浄水は生成されず、第1の循環経路部321を介した洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給は停止されている。これにより、第2の側により循環洗浄水の生成及び洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給を継続しつつ、動作していない第1の側、つまり、第1の循環洗浄水生成部311及び/又は第1の循環経路部321を例えばメンテナンスすることにより、第1の側で生成される循環洗浄水の水質を改善することができる。
【0097】
逆に、第2の循環洗浄水生成部312により吐出水を浄化して循環洗浄水を生成し、第2の循環経路部322を介してこの循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給している場合(第2の側が動作している場合)において、水質分析部40が洗浄水の水質が悪化していることを検出したとする。この場合、切替部70は第2の側から第1の側に切り換えることにより、第1の循環洗浄水生成部311により吐出水を浄化して循環洗浄水を生成し、第1の循環経路部321を介してこの循環洗浄水を洗浄水タンク22に供給するように制御する(第1の側が動作するように制御する)。このとき、第2の側は動作していない状態に制御される。これにより、第1の側により循環洗浄水の生成及び洗浄水タンク22への循環洗浄水の供給を継続しつつ、動作していない第2の側、つまり、第2の循環洗浄水生成部312及び/又は第2の循環経路部322を例えばメンテナンスすることにより、第2の側で生成される循環洗浄水の水質を改善することができる。
【0098】
上記では、第1の循環洗浄水生成部311及び第1の循環経路部321と第2の循環洗浄水生成部312及び第2の循環経路部322とを交互に使用する例を説明したが、第1の循環洗浄水生成部311及び第1の循環経路部321と第2の循環洗浄水生成部312及び第2の循環経路部322とを同時に使用してもよいし、同時に使用を停止してもよい。
【0099】
また、上記では循環洗浄水生成部31及び循環経路部32を2つに分岐させているが、分岐の数は3つ以上であってもよい。3つの分岐の場合、1つの循環洗浄水生成部31及び1つの循環経路部32のセットを使用し、2つの循環洗浄水生成部31及び2つの循環経路部32のセットの使用を停止してもよい。この場合、停止している2つの循環洗浄水生成部31及び2つの循環経路部32のセットのうち少なくとも1つのメンテナンス等を行うことができる。また、3つの分岐の場合、2つの循環洗浄水生成部31及び2つの循環経路部32のセットを使用し、1つの循環洗浄水生成部31及び1つの循環経路部32のセットの使用を停止してもよい。この場合、停止している1つの循環洗浄水生成部31及び/又は1つの循環経路部32のセットのメンテナンス等を行うことができる。
【0100】
<変形例5>
上記実施の形態の循環式シャワー装置100は、予め洗浄水タンク22に収納されている洗浄水をシャワー部14から吐出させた後に吐出水を浄化、殺菌等して再利用している。しかし、循環式シャワー装置100は、循環式シャワー装置100の外部から水道管を通じて給水を受けた水を洗浄水タンク22に収納して、使用後の吐出水を浄化、殺菌等して再利用することもできる。また、循環式シャワー装置100は、循環式シャワー装置100の外部からプール、ため池等に貯水された水等の浄化の必要な水を回収部25に回収し、循環洗浄水生成部31及び紫外線照射部35等により浄化、殺菌等することにより再利用することもできる。
【0101】
<変形例6>
上記実施の形態の循環式シャワー装置100は、回収部25を備えている。しかし、シャワーユニット10からの吐出水を回収路26及び上流側循環経路部32aを介して循環洗浄水生成部31に送水することもできる。すなわち、上記の実施の形態及び変形例において回収部25を省略することもできる。
【0102】
以上のように、本発明の実施の形態は、上記した記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0103】
例えば、上記実施の形態並びに各変形例では、本発明に係る循環式シャワー装置は、実装する対象に応じて、また、求める性能に応じて種々の変更を行い得る。また本発明は、上記実施の形態及び変形例の構成の全部又は一部を適宜組み合わせたものも含まれる。
【0104】
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態及び各変形例に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0105】
10 :シャワーユニット
11 :シャワー室
12 :引出孔
13 :排出口
14 :シャワー部
15 :シャワーヘッド
16 :吐出口
17 :シャワー導水部
20 :循環式洗浄ユニット
21 :タンク収納ユニット
22 :洗浄水タンク
23 :一体型収納部
24 :給水路
25 :回収部
26 :回収路
30、30A :循環ユニット
31 :循環洗浄水生成部
32 :循環経路部
32a :上流側循環経路部
32b :下流側循環経路部
33 :排出タンク
34 :排出路
35 :紫外線照射部
40 :水質分析部
45 :殺菌剤供給部
45a :殺菌剤供給路
50 :液面確保部
51 :予備タンク
51a :液面確保路
60 :温度制御部
61 :給湯器
61a :給湯経路
70 :切替部
100、100A~C :循環式シャワー装置
311 :第1の循環洗浄水生成部
312 :第2の循環洗浄水生成部
321 :第1の循環経路部
321a :第1の上流側循環経路部
321b :第1の下流側循環経路部
322 :第2の循環経路部
322a :第2の上流側循環経路部
322b :第2の下流側循環経路部
L :液面計
M1 :循環用モータ
M2 :洗浄水用モータ
P1 :循環用ポンプ
P2 :洗浄水用ポンプ
P3 :予備ポンプ
ST :タンク空間
ST1 :洗浄水空間
ST2 :エア空間
Sw :シャワー空間
T :温度計
V1~V9 :バルブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7