(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090367
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】粉体含有組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/60 20060101AFI20240627BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20240627BHJP
A61K 8/27 20060101ALI20240627BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20240627BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20240627BHJP
A61K 8/63 20060101ALI20240627BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20240627BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
A61K8/60
A61K8/29
A61K8/27
A61K8/25
A61K8/37
A61K8/63
A61Q1/00
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206234
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】592042750
【氏名又は名称】株式会社アルビオン
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 勝行
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB152
4C083AB172
4C083AB211
4C083AB212
4C083AB232
4C083AB241
4C083AB242
4C083AB332
4C083AB431
4C083AB432
4C083AB442
4C083AB472
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC242
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC392
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC441
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC542
4C083AC582
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4C083AC792
4C083AC852
4C083AC862
4C083AC892
4C083AC902
4C083AD042
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4C083AD172
4C083AD211
4C083AD212
4C083AD352
4C083AD491
4C083AD492
4C083AD512
4C083AD642
4C083AD662
4C083BB04
4C083BB11
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4C083CC03
4C083CC05
4C083CC11
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC14
4C083CC19
4C083DD11
4C083DD17
4C083DD21
4C083EE06
(57)【要約】
【課題】粉体の分散性が良好であるとともに、肌への付着性が良好である粉体含有組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の粉体含有組成物は、次の成分(A)~(C):(A)マンノシルエリスリトールリピッド;(B)抱水性油剤;および(C)粉体、を含有する。成分(C)は、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体であることが好ましい。粉体含有組成物は、成分(D)として、HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤をさらに含有してもよい。粉体の分散性と付着性が良好な粉体含有組成物(特に粉体含有化粧料)が得られる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(C):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;および
(C)粉体、
を含有する、粉体含有組成物。
【請求項2】
成分(C)が、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体である、請求項1に記載の粉体含有組成物。
【請求項3】
成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))が、質量比で、0.001~5である、請求項1または2に記載の粉体含有組成物。
【請求項4】
成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))が、質量比で、1~5,000である、請求項1~3のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
【請求項5】
成分(D)として、HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤、をさらに含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
【請求項6】
成分(D)が、ソルビタン脂肪酸エステルおよびグリセリル脂肪酸エステルからなる群から選択される1種以上である、請求項5に記載の粉体含有組成物。
【請求項7】
成分(D)が、ソルビタン脂肪酸エステルである、請求項5または6に記載の粉体含有組成物。
【請求項8】
成分(D)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((D)/((A)+(B)))が、質量比で、0.001~1,000である、請求項5~7のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
【請求項9】
成分(B)が、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤である、請求項1~8のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
【請求項10】
成分(B)が、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルである、請求項1~9のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の粉体含有組成物を製造する方法であって、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合する工程を含む、粉体含有組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体の分散性が良好な粉体含有組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
粉体を含有する組成物として化粧料が知られている。粉体を含有する化粧料は、化粧料を肌に塗布した後に肌に粉体が付着することで、化粧膜が形成され、粉体による化粧効果を発現することができる。そのため、粉体を含有する化粧料において、肌に粉体が付着すること(優れた付着性)は非常に重要である。肌への付着性を高めるために、これまでに様々な技術が開発されている。例えば、特許文献1(国際公開第2014/102862号)では、配合される粉体に対してシリコーンゲルによる表面処理を行うことで、肌への付着性を向上することが開示されている。また、特許文献2(国際公開第2011/040357号)では、粉体にマンノシルエリスリトールリピッドによる表面処理を行うことで肌への付着性を向上することが開示されている。
【0003】
一方、粉体を含有する組成物は、水系液体中、油系液体中、および粉体系中など、種々な粉体の分散系(乳化系を含む)において、粉体が凝集することが問題とされており、粉体を均一な分散状態にすることは容易ではない。特にタルクや酸化チタン、酸化亜鉛は、肌への付着効果を高めることから汎用される成分であるが、肌への付着力の向上とともに粉体の凝集性が問題となる場合がある。粉体が凝集したままであると、使用感の悪化(粉によるキシミ感)、化粧料の外観色と塗布色とが異なる現象、化粧膜に色ムラが発生する現象等の問題を引き起こしてしまう。そこで、粉体を安定に分散させる手法として、表面処理剤の検討や、界面活性剤または水溶性高分子の配合、粘土鉱物の添加など、様々な分散技術が開発されている。例えば、特許文献3(特許5851722号公報)では、特定のポリマーと親水性処理した粉体を組み合わせた水中油型乳化化粧料が提案されている。また、特許文献4(特許5851724号公報)では、特定のポリマーと疎水性粉体とを組み合わせた水中油型乳化化粧料が提案されている。また、特許文献5(特許5663213号公報)では、フッ素処理粉体とシリコーン界面活性剤を組み合わせた分散技術を用いた化粧料が提案されている。
【0004】
しかしながら、粉体の分散性を良好にしつつ、肌への付着性を確保し、さらに使用感を高めることは容易ではない。粉体の肌への付着性を向上しようとすると、粉体が凝集しやすくなる可能性があるからである。したがって、粉体の良好な分散性および良好な付着性をともに両立させた粉体を含有する組成物を開発することは非常に難しいが、望まれることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2014/102862号
【特許文献2】国際公開第2011/040357号
【特許文献3】特許5851722号公報
【特許文献4】特許5851724号公報
【特許文献5】特許5663213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、粉体の分散性が良好であるとともに、肌への付着性が良好である粉体含有組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記に挙げる実施態様を含むが、これらに限定されるものではない。
[1] 次の成分(A)~(C):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;および
(C)粉体、
を含有する、粉体含有組成物。
[2] 成分(C)が、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体である、[1]に記載の粉体含有組成物。
[3] 成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))が、質量比で、0.001~5である、[1]または[2]に記載の粉体含有組成物。
[4] 成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))が、質量比で、1~5,000である、[1]~[3]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
[5] 成分(D)として、HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤、をさらに含有する、[1]~[4]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
[6] 成分(D)が、ソルビタン脂肪酸エステルおよびグリセリル脂肪酸エステルからなる群から選択される1種以上である、[5]に記載の粉体含有組成物。
[7] 成分(D)が、ソルビタン脂肪酸エステルである、[5]または[6]に記載の粉体含有組成物。
[8] 成分(D)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((D)/((A)+(B)))が、質量比で、0.001~1,000である、[5]~[7]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
[9] 成分(B)が、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤である、[1]~[8]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
[10] 成分(B)が、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルである、[1]~[9]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物。
[11] [1]~[10]のいずれか1項に記載の粉体含有組成物を製造する方法であって、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合する工程を含む、粉体含有組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粉体の分散性が良好であるとともに、肌への付着性が良好である粉体含有組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の粉体含有組成物は、次の成分(A)~(D):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;および
(C)粉体、
を含有する(以下、本粉体含有組成物または本組成物とも称する)。
【0010】
成分(A)
成分(A)は、マンノシルエリスリトールリピッドである。マンノシルエリスリトールリピッドは、疎水基として脂肪酸とアセチル基を有し、親水基として糖アルコールであるエリスリトールとマンノースを有する化合物であり、バイオサーファクタントの一種である。バイオサーファクタントは、微生物によって植物油脂から生産できる界面活性剤であり、乳化能、分散能、可溶化などに加えて、低毒性、高い生分解性、広範囲な生物活性などの有益な機能を有し得る。マンノシルエリスリトールリピッドは、オリーブ油、大豆油などの植物油を、酵母により処理することで生成することができる化合物である。酵母としては、例えば、Pseudozyma属の酵母(例えば、Pseudozyma antarctica)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。原料としての植物油、用いる酵母、製造法などによって、構造や特性の異なるマンノシルエリスリトールリピッドが生成され得るが、本発明では、特に限定されるものではなく、化粧品原料として使用が可能な任意のマンノシルエリスリトールリピッドを用いることができる。マンノシルエリスリトールリピッドについては、例えば、コスメトロジー研究報告、vol.19、2011、pp.58~62、福岡徳馬、「酵母由来の機能性糖脂質(バイオサーファクタント)の構造及び機能の拡充に関する研究」、および、生物工学会誌、第94巻第5号、pp.252~254、森田友岳、「Pseudozyma属によるバイオ界面活性剤の生産と用途開拓」などに、構造、特性、製造法などの詳細が記載されている。
【0011】
マンノシルエリスリトールリピッドは、脂肪酸とアセチル基の疎水基と、糖アルコールの親水基とを有するため、粉体と相互作用して粉体表面に結合しやすくなるとともに、粉体の表面を修飾して、粉体の肌への付着性を高めることができると考えられる。特に、マンノシルエリスリトールリピッドは、ヒドロキシ基(OH)を多く含んでおり、粉体との結合作用が強固になり、粉体の肌への付着性をより向上することができる。さらに、マンノシルエリスリトールリピッドは、生体との親和性(適合性)に優れており、粉体含有組成物に配合した場合、粉体が肌に付着しやすく(化粧膜が形成しやすく)、化粧持ちがよく、また、なめらかな使用感(伸び広がり)といった効果が得られやすい。
【0012】
本組成物における成分(A)の含有量は、これに限定されるものではないが、粉体分散性の観点および肌への付着性の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.001~10質量%であることが好ましく、0.005~5質量%であることがより好ましく、0.01~3質量%であることがさらに好ましい。
【0013】
成分(B)
成分(B)は、抱水性油剤である。本明細書において、抱水性油剤とは、自重と等量以上の水を保持できる、すなわち、抱水力が100%以上である油剤を意味する。抱水性油剤は、分子内に親水性の部分があることにより、抱水力を発揮し得る。抱水性油剤を用いることにより、抱水性油剤の親水性部分が、成分(A)の親水基と相互作用することによって、成分(A)の分散性を高めることで、系中に成分(A)を均一に分散でき、成分(A)による粉体の分散性と付着性をさらに向上することができる。また、成分(A)の粉体への結合力を向上させることもでき、成分(A)による粉体の分散性と付着性をさらに向上することもできる。ここで、上述したように、一般に、粉体に特定の成分を加えて粉体の肌への付着性を高めようとすると、粉体同士の凝集性も高まることがあり、その場合、均一な分散が得られにくくなるおそれがある。しかしながら、成分(A)と成分(B)を組みわせることによって、製剤中での粉体の凝集を抑制しながら、肌への付着性を向上させることができ、粉体の付着性と肌への付着性とをともに向上させることができる。さらに、成分(A)と成分(B)との組み合わせは、肌への親和性を高め、化粧持ちおよび使用感をも向上させることができる。
【0014】
抱水性油剤における抱水性は、次の抱水性試験によって確認することができる。すなわち、室温下(例えば20℃)、油剤10gに少しずつ精製水を滴下して加えながら撹拌棒などで撹拌して練り込み、水を練り込めなくなった時点を終点とし、終点での混合物(含水油剤)の重量を測定して、下記の式により抱水力を算出する。そして、この式によって算出された抱水力が100%以上である油剤が、抱水性油剤となる。
抱水力(%)=[増量した水重量(g)]/[開始時の油剤重量(10g)]×100
【0015】
成分(B)の抱水性油剤としては、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤が好ましい。その場合、成分(A)の分散性を高めることができ、成分(A)の粉体への結合力も効率よく向上させることができ、粉体の分散性と付着性をさらに向上させることができる。多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルとしては、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、およびトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルなどを挙げることができる。フィトステロール誘導体としては、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/べヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、およびヒドロキシステアリン酸フィトステリルなどを挙げることができる。また、上記以外の抱水性油剤としては、液状ラノリン、および(イソステアリン酸/ベヘン酸)(グリセリル/ポリグリセリル-6)エステルズなどを挙げることができる。粉体の分散性および付着性の観点から、成分(B)としては、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルがより好ましい。成分(B)は、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルであることが特に好ましい。その場合、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができる。成分(B)は、上記したものの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本組成物における成分(B)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、粉体分散性の観点および肌への付着性の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.001~20質量%であることが好ましく、0.005~15質量%であることがより好ましく、0.01~10質量%であることがさらに好ましい。
【0017】
ここで、成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))は、質量比で、0.001~5であることが好ましい。成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(B)によって成分(A)の分散性を高めることができ、成分(A)の粉体への結合性も効率よく向上し、粉体の分散性および付着性をさらに向上させることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((A)/(B))は、0.003~3がより好ましく、0.005~1がさらに好ましい。この比率((A)/(B))は、さらに0.01~0.8であってもよいし、0.1~0.7であってもよい。
【0018】
成分(C)
成分(C)は、粉体である。粉体の配合により、メーキャップ効果、紫外線散乱効果、使用感の向上などの効果を付与することができる。成分(C)の粉体は、化粧品原料として使用可能な粉体を適宜、用いることができる。ここで、粉体は、組成物に粉体として配合される成分である。すなわち、成分(C)の粉体は、組成物中において粉体(固形物)として存在し、粉体としての機能を発揮する成分であり、溶媒などに溶解するものや、粉体の状態を維持していないものは、成分(C)の粉体に含まれない。そして、粉体は、組成物の製造中の加熱条件においても、粉体の状態を維持することが好ましい。例えば、70℃以上に加熱した際に、水または溶媒に溶解する物質、および溶融する物質は、粉体として適していない。
【0019】
粉体は、球状、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級などの粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等の形態により特に限定されない。成分(C)の粉体は、微粒子のものから比較的大きい粒子のものまで適宜使用することができ、これに限定されるものではないが、例えば、平均粒子径が10nm以上50μm以下の粒子を用いることができる。本明細書において、粉体の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定した体積平均粒子径である。粉体としては、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、有色顔料類、複合粉体類などが挙げられる。
【0020】
無機粉体類としては、これに限定されるものではないが、金属酸化物粉体、炭酸金属塩粉体、ケイ酸金属塩粉体等が挙げられ、無機粉体類の具体例としては、例えば、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、雲母(マイカ)、合成雲母、合成金雲母、セリサイト、合成セリサイト、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/Kケイ素)(タルク・ケイフッ化カリウム焼成物)、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化ホウ素、シリカ、ガラス末、およびホウケイ酸などが挙げられる。
【0021】
光輝性粉体類としては、これに限定されるものではないが、化学処理された雲母等を挙げることができ、光輝性粉体類の具体例としては、例えば、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン(酸化チタン被覆雲母)、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、二酸化珪素・酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄酸化チタン被覆ガラス末、およびアルミニウムパウダーなどが挙げられる。
【0022】
有機粉体類としては、例えば、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等の金属石鹸粉体、N-アシルリジン、ナイロン、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型オルガノポリシロキサン重合体、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチルなどのポリメタクリル酸エステルおよびメタクリル酸メチルクロスポリマーなどの架橋型ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸メチルとポリイソプレンの複合体、ポリアクリル酸エステル、アクリロニトリル-メタクリル酸共重合体パウダー、ポリテトラフルオロエチレン、(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー、などが挙げられる。架橋型オルガノポリシロキサン重合体としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーなどの部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマーなどの部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコンコポリオールクロスポリマーなどの部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、部分架橋型アルキル変性シリコーン、(ラウリルジメチコン・PEG)クロスポリマーなどの部分架橋型アルキル・ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、例えば、INCI名称で、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン/メチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等が挙げられる。
【0023】
有色顔料類としては、例えば、赤色酸化鉄(ベンガラ)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄色酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒色酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青(グンジョウ)等の無機青色系顔料、タール系色素をアルミニウムなどでレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、およびこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体などが挙げられる。タール色素としては、例えば、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号などが挙げられる。
【0024】
成分(C)は、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体であることが好ましい。タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛は、肌への付着性に優れており、付着性の良好な粉体含有組成物を得ることができる。また、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛は、凝集性を有する粉体であるが、成分(A)および成分(B)の組み合わせにより効果的に凝集が抑制される。また、これらの粉体は、メーキャップ効果、紫外線散乱効果、使用感の向上などの粉体含有組成物としての機能を高めることができる。以下、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛を、成分(C1)とも称する。
【0025】
タルクは、化粧料に通常使用されるタルクであれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用いることができる。タルクは、例えば、平均粒子径2~30μmのものを用いることができる。
【0026】
酸化チタンは、化粧料に通常使用される酸化チタンであれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等に特に限定されずに用いることができる。また、酸化チタンは、ルチル型であっても、アナターゼ型であってもよい。酸化チタンは、例えば、平均粒子径10~1,000nmのものを用いることができる。
【0027】
酸化亜鉛は、化粧料に通常使用される酸化亜鉛であれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等に特に限定されずに用いることができる。酸化亜鉛は、例えば、平均粒子径10~5,000nmのものを用いることができる。
【0028】
成分(C)の粉体(特に、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛などの無機粉体)は、表面が表面処理剤によって処理された粉体(表面処理粉体)であってもよい。表面処理によって、粉体の凝集をより抑制することができる。また、表面処理によって、粉体の付着性を高めることができる。さらに、表面処理によって、粉体の機能性(使用感等)を高めることも可能である。表面処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリカ処理、アルミナ処理、水酸化アルミニウム処理、シリコーン処理(メチコン処理、ハイドロゲンジメチコン処理など)、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理、油剤処理、界面活性剤処理、レシチン処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などが挙げられる。これらの表面処理は、単独であっても2種以上を併用してもよい。
【0029】
また、粉体として、上記の成分(A)(すなわちマンノシルエリスリトールリピッド)によって処理された粉体を用いることもできる。その場合、粉体の分散性と付着性をより向上することができる。成分(A)で処理された成分(C)(粉体)は、成分(CA)と表記する。また、成分(A)で処理された成分(C1)(タルク、酸化チタンおよび酸化亜鉛)は、成分(C1A)と表記する。成分(A)で処理された粉体としては、例えば、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された酸化チタン、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された酸化亜鉛、マンノシルエリスリトールリピッドで処理されたタルク、およびマンノシルエリスリトールリピッドで処理されたマイカ、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された雲母チタン、などを挙げることができる。なお、成分(A)で処理された粉体を用いる場合、その粉体(すなわち成分(CA))とは別にさらに成分(A)を配合してもよいし、成分(A)を別途配合せずに、その粉体中の成分(A)のみを本組成物の成分(A)として機能させてもよい。
【0030】
表面処理剤の処理量は未処理粉体に対して0.1~30質量%が好ましく、より好ましくは0.5~20質量%であり、さらに好ましくは1~10質量%である。なお、表面処理における処理量(%)は、表面処理剤を含めた粉体全体を100%としたときの量(すなわち処理剤含有量)である。
【0031】
表面処理の方法は従来公知の方法を用いることができる。例えば、溶媒に表面処理剤と処理を施される粉体粒子を添加し、ボールミル等で撹拌処理した後、必要に応じて乾燥し、水洗、濾過を繰返し、夾雑物を除去した後、乾燥、粉砕することにより、目的の表面処理粉体を得ることができる。また、表面処理剤によってある数種類の化合物を同時に表面処理することもでき、いずれか1つの化合物で予め表面処理をしてから、更に他の化合物を表面処理することもできる。
【0032】
成分(C)の粉体は、1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上の粉体を配合する場合、それぞれの粉体の特徴を兼ね備えた粉体含有組成物を得ることができる。例えば、メーキャップ効果、紫外線防止効果、使用感などを高めることができる。さらに、成分(C1)である、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛を、複数用いてもよい。
【0033】
本粉体含有組成物において、成分(C)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、本粉体含有組成物全量(100質量%)に対して、0.1~99質量%であることが好ましい。成分(C)の含有量が0.1質量%以上になることで、粉体による上記効果をより高めることができる。また、成分(C)の含有量が99質量%以下になることで、粉体が安定に配合された組成物を容易に得ることができる。成分(C)の含有量は、0.5~95質量%であることがより好ましく、1~90質量%であることがさらに好ましい。ここで、表面処理された粉体の場合、それぞれの含有量は、表面処理成分を含めた量であり、同様に、被覆された粉体の場合、それぞれの含有量は、被覆成分を含めた量である。ただし、成分(A)で処理された粉体(すなわち成分(CA)および(C1A))の場合は、その粉体全量のうち処理成分(A)を除いた量を成分(C)の量とし、処理成分(A)は成分(A)の量として計算する。すなわち、粉体処理に用いられた処理成分(A)は、成分(C)の含有量には含まれず、成分(A)の含有量に含まれる。このように粉体含有組成物中の成分(A)の総量が計算される。したがって、上述した成分(A)と成分(B)の比率においては、成分(A)で処理された成分(C)を用いた場合は、その原料(材料)のうちの処理成分(A)の量が成分(A)の量に加えられて、この比率((A)/(B))が計算される。なお、成分(C1)についても、成分(A)が処理された成分(C1)を用いる場合、成分(C1)の含有量は、成分(A)が除かれて、計算される。
【0034】
ここで、成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))は、質量比で、1~5,000であることが好ましい。成分(A)と成分(B)の含有量の合計に対する成分(C)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(A)および成分(B)による粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((C)/((A)+(B)))は、5~2,000がより好ましく、10~1,000がさらに好ましい。なお、上述したように、成分(A)で処理された成分(C)を用いた場合は、その原料(材料)のうちの処理成分(A)の量が成分(A)の量に加えられ、その粉体全量のうち処理成分(A)を除いた量が成分(C)の量となり、比率((C)/((A)+(B)))が計算される。
【0035】
成分(C1)、すなわち、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛の含有量(複数ある場合はその合計量)は、本粉体含有組成物全量(100質量%)に対して、0.1~60質量%であることが好ましい。成分(C1)の含有量がこの範囲になることで、分散性がよく、付着性に優れ、使用感の良好な組成物をさらに得ることができる。成分(C1)の含有量は、1~50質量%であることがより好ましい。
【0036】
本粉体含有組成物は、成分(D)として、HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤をさらに含有することが好ましい。HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤を配合することによって、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができる。以下の理論に限定されるものではないが、HLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤は、比較的、親油性が高い界面活性剤であり、非イオン性界面活性剤の親油性部分(特に疎水基)によって、成分(A)の疎水基の機能を補って、粉体の分散性を高めることができるものと推測される。また、非イオン性界面活性剤は、成分(B)の抱水性油剤にもなじみやすく、成分(B)による成分(A)の分散性、および、成分(A)による粉体の分散性および付着性の向上を妨げず、逆にそれらを向上し得る。
【0037】
成分(D)は、ソルビタン脂肪酸エステルおよびグリセリル脂肪酸エステルからなる群から選択される1種以上であることがより好ましい。その場合、成分(B)による成分(A)の分散性、および、粉体の分散性および付着性がさらに向上し得る。その観点から、成分(D)は、ソルビタン脂肪酸エステルであることがさらに好ましい。なお、成分(D)となるソルビタン脂肪酸エステルおよびグリセリル脂肪酸エステルは、HLBが8.0以下のものであり、HLBが8.0を超えるものは、成分(D)には含まれない。
【0038】
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、セスキイソステアリン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタンなどを挙げることができる。
【0039】
グリセリル脂肪酸エステルとしては、これに限定されるものではないが、例えば、ステアリン酸グリセリル(SE)、ステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2などを挙げることができる。なお、グリセリル脂肪酸エステルにおいてグリセリル部分は、モノグリセリルでも、ジグリセリルでも、あるいはポリグリセリルでもよい。
【0040】
上記以外のHLBが8.0以下である非イオン性界面活性剤としては、例えば、PEG-10水添ヒマシ油、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-10ジメチコンなどを挙げることができる。
【0041】
成分(D)は、1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
本組成物における成分(D)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、成分(B)による成分(A)の分散性、および、粉体の分散性および付着性を高める観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.001~20質量%であることが好ましく、0.01~10質量%であることがより好ましく、0.1~5質量%であることがさらに好ましい。
【0043】
ここで、成分(D)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((D)/((A)+(B)))は、質量比で、0.001~1,000であることが好ましい。成分(A)と成分(B)の含有量の合計に対する成分(D)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(A)、成分(B)および成分(D)の組み合わせによる粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((D)/((A)+(B)))は、0.005~500がより好ましく、0.01~100がさらに好ましい。
【0044】
その他の成分
上記成分の他、本粉体含有組成物は、粉末を含有する化粧料に通常使用される成分、例えば、上記以外の界面活性剤、油剤、水、防腐剤、酸化防止剤、美容成分、抗菌剤、キレート剤(EDTAなど)等を本発明の効果を妨げない範囲で適宜含有することができる。
【0045】
化粧料
粉体含有組成物は、化粧料組成物であることが好ましく、特に、固形の化粧料であることが好ましい一態様である。粉末を含有する固形の化粧料は、固形粉末化粧料と称される。本明細書において、固形粉末化粧料とは、粉末を含有し、成形されて固形状となった化粧料を意味する。したがって、流動性のある液体の化粧料は固形粉末化粧料には含まれない。ただし、固形状態と同様に成形性を有するものであれば、湿潤した半固形状(例えば、半練り状、ワックス状)の化粧料も固形粉末化粧料に含まれる。固形粉末化粧料は、一体化した固形状であってよい。固形粉末化粧料は、耐衝撃性があって、割れ、欠け、ひびなどが発生しにくいことが重要であるが、固形粉末化粧料においては、耐衝撃性が高く、割れ、欠け、ひびなどの発生を抑制することも可能である。また、粉体含有組成物は、固形粉末化粧料以外の形態(例えば、水中油型乳化組成物、油中水型乳化組成物、粉体分散懸濁液、粉体分散ペースト、粉末化粧料など)であってももちろんよい。
【0046】
本粉体含有組成物は、皮膚化粧料、または毛髪化粧料であり得る。本粉体含有組成物は、皮膚化粧料(皮膚用の粉体含有組成物)であることが特に好ましい。また、本粉体含有組成物は、スキンケア製品およびメイク製品を含め、粉体を含有するあらゆる用途の化粧料に適用可能である。
【0047】
皮膚化粧料としては、特に限定されるものではなく、粉体含有組成物(例えば固形粉末化粧料)としての種々の用途の化粧料として利用することができる。例えば、メーキャップ化粧料、ファンデーション(例えば、固形ファンデーション、油性固形ファンデーション、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション)、プレストパウダー、チーク、アイシャドウ、アイカラー、コンシーラー、おしろい、口紅、化粧用下地、日焼け止め、スキンケア化粧料、乳液(例えば固形乳液)、クリーム(例えば固形クリーム)などの化粧料が例示される。皮膚化粧料の使用方法としては、手や指につけて塗布する方法、コットンで使用する方法、パフやマットで使用する方法、固形の化粧料を直接塗布する方法などが挙げられる。
【0048】
毛髪化粧料としては、特に限定されるものではなく、粉体含有組成物としての種々の用途の化粧料として利用することができる。例えば、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアリンス、ヘアマスク、ヘアトリートメント、毛髪用日焼け止めなどの化粧料が例示される。毛髪化粧料の使用方法としては、手や指につけて塗布する方法、スプレーやミストで吹きつける方法などが挙げられる。
【0049】
上記の粉体含有組成物は、上記した成分を混合することにより製造することができる。例えば、成分(A)、(B)および(D)を加熱混合し、これを、成分(C)の粉体に加えて混合し、さらに適宜その他の成分を混合することによって、粉体含有組成物を得ることができる。あるいは、成分(A)、(B)および(D)の混合物に、成分(C)を加えて混合してもよい。固形粉末化粧料を製造する場合には、上記により得た粉体含有組成物を、例えば、粉砕処理し、成形機によって成形することができる。成形された固形の粉体含有組成物は、固形粉末化粧料となる。
【0050】
粉体含有組成物の製造においては、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合する工程を含むことが好ましい。それにより、粉体の分散性と付着性を効率よく向上させることができる。このように、成分(C)の粉体の混合は、成分(A)および成分(B)の存在下で行うことが好ましい。成分(C)の粉体の混合は、成分(A)および成分(B)の混合物に、成分(C)の粉体を加えることによって行ってもよいし、あるいは、成分(C)の粉体に、成分(A)および成分(B)の混合物を加えることによって行ってもよい。さらに、成分(D)を配合する場合、成分(A)、成分(B)および成分(D)と、成分(C)の粉体を混合する工程を含むことが好ましい。それにより、粉体の分散性と付着性をさらに効率よく向上させることができる。なお、成分(A)で処理された粉体(すなわち成分(CA))を用いる場合、成分(A)で処理された成分(C)と成分(B)とを混合することで、成分(A)および成分(B)と成分(C)の粉体を混合することができる。
【実施例0051】
以下、本発明に係る粉体含有組成物を実施例により説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0052】
実施例1~22、比較例1~6
固形粉末化粧料
以下に示す実施例1~22および比較例1~6の固形粉末化粧料(ファンデーション)を製造した。表1~2に各固形粉末化粧料の成分およびその配合量(質量%)、製剤の評価等の結果を示す。
【0053】
【0054】
【0055】
表1~2に記載の実施例および比較例において、「*」印によって特記された原料名等を以下に示す。
(*1)ペリセア(登録商標)L-30(旭化成ファインケム株式会社製)
(*2)コスモール168ARV(日清オイリオグループ株式会社製)
(*3)PLANDOOL-S(日本精化株式会社製)
(*4)LUSPLAN PI-DA(日本精化株式会社製)
(*5)PLANDOOL-LG2(日本精化株式会社製)
(*6)エルデュウ PS-304(味の素株式会社製)
(*7)EX-15(株式会社ヤマグチマイカ製)
(*8)TIPAQUE CR-50(石原産業株式会社製)
(*9)六角板状酸化亜鉛 XZ-300F(堺化学工業株式会社製)
(*10)MZ-500(テイカ株式会社製)
(*11)コスモール 182V 日清オイリオグループ株式会社製
(*12)レオドールAO-15V 花王株式会社製
(*13)NIKKOL MGS-ASEV 日光ケミカルズ株式会社製
(*14)コスモール41V 日清オイリオグループ株式会社製
(*15)コスモール42V 日清オイリオグループ株式会社製
(*16)NIKKOL HCO-10 日光ケミカルズ株式会社製
【0056】
表1~表2に示す実施例および比較例は、以下の方法により製造した。
【0057】
実施例1~9および11~22の製造方法
[1]成分(A)、成分(B)、成分(D)、および2-エチルヘキサン酸セチルを混合後、80℃まで加熱し、混合溶解物または分散物を得た。
[2]成分(C)を撹拌後、上記[1]で得られた溶解物または分散物を加えて混合した。
[3]上記[2]で得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の化粧料を得た。
[4]上記[3]で得られた粉末状のバルクを容器に充填した後、プレス成形により固形粉末化粧料を得た。
【0058】
実施例10の製造方法
[1]成分(B)、成分(D)、および2-エチルヘキサン酸セチルを混合後、80℃まで加熱し、混合溶解物または分散物を得た。
[2]成分(A)で処理された成分(C)(すなわち成分(CA))を撹拌後、上記[1]で得られた溶解物または分散物を加えて混合した。
[3]上記[2]で得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の化粧料を得た。
[4]上記[3]で得られた粉末状のバルクを容器に充填した後、プレス成形により固形粉末化粧料を得た。
【0059】
比較例1~6の製造方法
比較例1、4、5は、成分(A)または成分(B)のいずれかを配合しないこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、それぞれ製造した。
比較例2および3は、成分(A)の代わりに、それぞれ、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa水溶液、およびレシチンを用いたこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、製造した。
比較例6は、成分(B)の代わりに、シア脂を用いたこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、製造した。
【0060】
評価
表1~2に示す実施例および比較例の製剤の評価は、以下の方法により行った。
【0061】
粉体の分散性(均一な分散状態)
各試料について、ファンデーション用マットを用いて固形粉末化粧料を10回擦った時に、化粧料表面にできる、または見つけられる粉体の凝集体を目視にて確認した。
(判定基準)
◎:凝集体が全くない
〇:凝集体が試料中、1~2個ある
△:凝集体が試料中、3~5個ある
×:凝集体が試料中、6個以上ある
【0062】
肌への付着性
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対基準にて4段階に評価し、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。具体的には各試料を肌に適量塗布し、塗布時の化粧料の付着力の高さを評価した。
(絶対基準)
3:非常に感じる
2:感じる
1:やや感じる
0:感じない
(判定基準)
◎:2.5点以上
〇:2点以上2.5点未満
△:1点以上2点未満
×:1点未満
【0063】
なめらかな使用感
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対基準にて4段階に評価し、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。具体的には各試料を肌に適量塗布し、塗布時の肌へのなめらかな使用感(引っかかりのなさ、キシミ感のなさ、なめらかな伸び広がりの総合評価)を評価した。
(絶対基準)
3:非常に感じる
2:感じる
1:やや感じる
0:感じない
(判定基準)
◎:2.5点以上
〇:2点以上2.5点未満
△:1点以上2点未満
×:1点未満
【0064】
化粧持ち
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対基準にて4段階に評価し、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。具体的には各試料を肌に適量塗布し、塗布後8時間後にその化粧持ち(=化粧効果の持続)が十分であるかどうかを評価した。
(絶対基準)
3:化粧持ちがよく、化粧効果が長く持続して感じられる
2:化粧持ちがよく化粧効果も十分感じられるが、僅かに不十分である
1:化粧持ちがやや悪く、化粧効果の持続性がやや不十分である
0:化粧持ちが非常に悪く、化粧効果の持続性が不十分である
(判定基準)
◎:2.5点以上
〇:2点以上2.5点未満
△:1点以上2点未満
×:1点未満
【0065】
結果
実施例1~22の固形粉末化粧料は、全ての評価項目(粉体の分散性(均一な分散状態)、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ち)において、×(不良)がなく、△以上(△、〇または◎)であり、良好な固形粉末化粧料が得られた。一方、比較例1~6は、粉体の分散性が悪かった。また、比較例1~6は、肌への付着性も比較的低かった。
【0066】
実施例(処方例)
粉体含有組成物として、以下の実施例を製造した。なお、以下の実施例において、含有量は配合率(質量%)を意味し、「残量」とあるのは、合計量が100質量%となる量であることを意味する。なお、成分(C)として表面処理されている粉体を用いる場合、成分(C)の量は、基本的に、表面処理成分を含めた量である。ただし、成分(A)で表面処理された成分(C)(または成分(C1))を用いる場合、成分(C)(または成分(C1))の量は、成分(A)を除いた量であり、除かれた成分(A)は成分(A)の総量に加算される。
【0067】
実施例23:パウダーファンデーション
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.5%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 1.5%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.5%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.5%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.5%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.5%
7.タルク(成分C:成分C1)(*7) 3.0%
8.ジメチコン処理タルク(成分C:成分C1)(*17) 2.0%
9.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*18) 8.0%
10.トリエトキシカプリリルシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*19)
2.0%
11.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*20) 6.0%
12.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 2.5%
13.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*22) 1.5%
14.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*10)
0.5%
15.トリエトキシカプリリルシラン(3%)・ジメチコン(10%)処理酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1) 2.5%
16.合成金雲母(成分C)(*23) 3.0%
17.ジメチコン処理合成金雲母(成分C)(*24) 2.0%
18.窒化ホウ素(成分C)(*25) 8.0%
19.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)(*26) 5.0%
20.アモジメチコン処理マイカ(成分C)(*27) 3.0%
21.マイカ(成分C) 残量(19.29%)
22.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素)(成分C)(*28)
2.0%
23.ナイロン-12(成分C)(*29) 1.0%
24.シリカ(成分C)(*30) 1.0%
25.シリカ(成分C)(*31) 1.0%
26.シリカ(成分C)(*32) 1.0%
27.シリカ(成分C)(*33) 1.0%
28.ポリメタクリル酸メチル(成分C)(*34) 1.0%
29.(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー・シリカ(成分C) (*35) 1.0%
30.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*36) 1.0%
31.グリシン 0.1%
32.テアニン 0.1%
33.セリン 0.1%
34.BHT 0.01%
35.酸化鉄(成分C) 2.0%
36.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル 0.1%
37.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 6.0%
38.ミネラルオイル 0.5%
39.スクワラン 0.2%
40.イソノナン酸イソトリデシル 0.3%
41.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.0%
42.ジフェニルジメチコン 1.0%
43.フェニルトリメチコン 0.5%
44.ジメチコン 0.5%
45.セスキイソステアリン酸ソルビタン(成分D)(*11) 0.5%
46.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.5%
47.イソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D)(*14) 0.5%
48.ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D)(*15) 0.5%
49.トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D) 0.5%
50.トコフェロール 0.1%
51.香料 0.2%
52.フェノキシエタノール 0.3%
53.1,3-ブチレングリコール 0.6%
54.エタノール 0.1%
55.マツリカ花エキス、ブドウ葉エキス、セイヨウハッカ葉エキス、ビフィズス菌培養溶解質、サトザクラ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、およびアセチルグルタミン酸の混合物(美容成分の混合物)
0.5%
(*17)SA-タルク JA-46R(三好化成株式会社製)
(*18)SE-TA-13(三好化成株式会社製)
(*19)OTS-2 タルク JA-46R(大東化成工業株式会社製)
(*20)ITT-2 TiO2 CR-50(大東化成工業株式会社製)
(*21)MTY-500SAM(テイカ株式会社製)
(*22)XZ-300F-LP(堺化学工業株式会社製)
(*23)PDM-10L(トピー工業株式会社製)
(*24)SA-PDM-10L(三好化成株式会社製)
(*25)CCS102-JA BORON NITRIDE POWDER(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
(*26)SE-MA-23(三好化成株式会社製)
(*27)マイカ Y-2300WA3(株式会社ヤマグチマイカ製)
(*28)ミクロマイカ MK-200(片倉コープアグリ株式会社製)
(*29)東レ ナイロン SP-500(東レ株式会社製)
(*30)シリカマイクロビードP-1505(日揮触媒化成株式会社製)
(*31)COSMESILICA CQ 4(富士シリシア化学株式会社製)
(*32)ゴッドボール D11-796C(鈴木油脂工業株式会社製)
(*33)ゴッドボール E2-824C(鈴木油脂工業株式会社製)
(*34)マツモトマイクロスフェアー M101(松本油脂製薬株式会社製)
(*35)CS-400(東色ピグメント株式会社製)
(*36)KSP-100(信越化学工業株式会社製)
【0068】
(製造方法)
A.成分1~6、37~51を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
B.成分7~36を混合して、混合物を得た。
C.成分52~55を混合し、Aで得られた溶解物(または分散物)に加えた。
D.Cで得られた溶解物(または分散物)をBで得られた混合物に加え、混合して混合物を得た。
E.Dで得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の組成物を得た。
F.Eで得られた粉末状の組成物を水添ポリイソブテンと混合し、スラリーを得た。
G.Fで得られたスラリーを容器に充填成型した後、前記水添ポリイソブテンを除去することで固形粉末化粧料を得た。
【0069】
(評価)
実施例23のパウダーファンデーションは、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.50%であった。また成分(B)の総量は3.5%であった。また成分(C)の総量は80.29%であり、成分(C1)の総量は28.0%であった。また成分(D)の総量は2.5%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.1429であった。(C)/((A)+(B))は、20.1であった。(D)/((A)+(B))は、0.625であった。
【0070】
実施例24:パウダーファンデーション
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.1%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.1%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.1%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.1%
7.タルク(成分C:成分C1)(*37) 2.0%
8.ジメチコン処理タルク(成分C:成分C1)(*38) 1.0%
9.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*39) 2.0%
10.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 3.0%
11.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*40) 1.0%
12.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*41) 1.0%
13.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*20) 1.0%
14.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1) 5.0%
15.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*42) 5.0%
16.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 5.0%
17.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*22) 1.5%
18.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*10)
0.5%
19.トリエトキシカプリリルシラン(3%)・ジメチコン(10%)処理酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1) 1.0%
20.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%・ハイドロゲンジメチコン5%処理酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1) 1.5%
21.合成金雲母(成分C)(*23) 1.0%
22.窒化ホウ素(成分C)(*25) 3.0%
23.窒化ホウ素(成分C)(*43) 3.0%
24.窒化ホウ素(成分C)(*44) 3.0%
25.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)(*26) 5.0%
26.アモジメチコン処理マイカ(成分C)(*27) 3.0%
27.ジメチコン2%処理マイカ(成分C) 1.0%
28.マイカ(成分C) 残量(5.79%)
29.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素)(成分C)(*45)
5.0%
30.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素)(成分C)(*28)
5.0%
31.ナイロン-12(成分C)(*29) 0.5%
32.シリカ(成分C)(*30) 0.5%
33.シリカ(成分C)(*31) 3.0%
34.シリカ(成分C)(*32) 0.5%
35.シリカ(成分C)(*33) 2.0%
36.ポリメタクリル酸メチル(成分C)(*34) 0.5%
37.(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー・シリカ(成分C) (*35) 0.5%
38.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*36) 3.0%
39.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*46) 0.5%
40.(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*47) 0.5%
41.グリシン 0.1%
42.テアニン 0.1%
43.セリン 0.1%
44.BHT 0.01%
45.酸化鉄(成分C) 3.0%
46.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル 0.1%
47.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 9.0%
48.ミネラルオイル 0.5%
49.スクワラン 0.2%
50.イソノナン酸イソトリデシル 0.3%
51.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 0.5%
52.ジフェニルジメチコン 0.5%
53.フェニルトリメチコン 0.5%
54.セスキイソステアリン酸ソルビタン(成分D)(*11) 1.0%
55.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.2%
56.イソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D)(*14) 0.3%
57.ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D)(*15) 0.3%
58.トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D) 1.0%
59.ステアリン酸グリセリル(SE)(成分D)(*13) 0.1%
60.PEG-10水添ヒマシ油(成分D)(*16) 0.1%
61.トコフェロール 0.1%
62.香料 0.2%
63.フェノキシエタノール 0.3%
64.1,3-ブチレングリコール 0.5%
65.ジプロピレングリコール 3.0%
66.エタノール 0.1%
67.マツリカ花エキス、ブドウ葉エキス、セイヨウハッカ葉エキス、ビフィズス菌培養溶解質、サトザクラ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、およびアセチルグルタミン酸の混合物(美容成分の混合物)
0.5%
(*37)タルクリアLH(日本タルク株式会社製)
(*38)SA-タルク JA-13R(三好化成株式会社製)
(*39)SE-TA-EX(三好化成株式会社製)
(*40)OTS-2 TiO2 MP-1133(大東化成工業株式会社製)
(*41)OTS-2 TiO2 CR-50(大東化成工業株式会社製)
(*42)ASL-1 TiO2 CR-50(大東化成工業株式会社製)
(*43)SHP-3(水島合金鉄株式会社製)
(*44)SHP-6(水島合金鉄株式会社製)
(*45)ミクロマイカ MK-300(片倉コープアグリ株式会社製)
(*46)KSP-101(信越化学工業株式会社製)
(*47)KSP-300(信越化学工業株式会社製)
【0071】
(製造方法)
A.成分1~6、47~62を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
B.成分7~46を混合して、混合物を得た。
C.成分63~67を混合し、Aで得られた溶解物(または分散物)に加えた。
D.Cで得られた溶解物(または分散物)をBで得られた混合物に加え、混合して混合物を得た。
E.Dで得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の組成物を得た。
F.Eで得られた粉末状の組成物を水性溶媒(水)と混合し、スラリーを得た。
G.Fで得られたスラリーを容器に充填成型した後、前記水性溶媒を除去することで固形粉末化粧料を得た。
【0072】
(評価)
実施例24のパウダーファンデーションは、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.15%であった。また成分(B)の総量は0.50%であった。また成分(C)の総量は79.74%であり、成分(C1)の総量は30.45%であった。また成分(D)の総量は3.0%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.30であった。(C)/((A)+(B))は、122.68であった。(D)/((A)+(B))は、4.62であった。
【0073】
実施例25:パウダーファンデーション
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.01%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.5%
3.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.2%
4.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*39) 1.0%
5.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 1.0%
6.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1) 10.0%
7.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*42) 3.0%
8.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1) 2.0%
9.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 1.0%
10.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*22) 1.0%
11.合成金雲母(成分C)(*23) 3.0%
12.窒化ホウ素(成分C)(*25) 5.0%
13.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)(*26) 15.0%
14.アモジメチコン処理マイカ(成分C)(*27) 8.0%
15.マイカ(成分C) 残量(24.78%)
16.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素)(成分C)(*45)
5.0%
17.シリカ(成分C)(*30) 2.5%
18.ポリメタクリル酸メチル(成分C)(*34) 0.5%
19.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*36) 5.0%
20.グリシン 0.1%
21.テアニン 0.1%
22.セリン 0.1%
23.BHT 0.01%
24.酸化鉄(成分C) 2.5%
25.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル 0.1%
26.イソノナン酸イソトリデシル 0.3%
27.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 5.5%
28.ジフェニルジメチコン 0.5%
29.フェニルトリメチコン 0.5%
30.セスキイソステアリン酸ソルビタン(成分D)(*11) 0.1%
31.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.1%
32.トコフェロール 0.1%
33.香料 0.2%
34.フェノキシエタノール 0.3%
35.1,3-ブチレングリコール 0.5%
36.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
0.5%
【0074】
(製造方法)
A.成分1~3、26~33を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
B.成分4~25を混合して、混合物を得た。
C.成分34~36を混合し、Aで得られた溶解物(または分散物)に加えた。
D.Cで得られた溶解物(または分散物)をBで得られた混合物に加え、混合して混合物を得た。
E.Dで得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の組成物を得た。
F.Eで得られた粉末状の組成物を水添ポリイソブテンと混合し、スラリーを得た。
G.Fで得られたスラリーを容器に充填成型した後、前記水添ポリイソブテンを除去することで固形粉末化粧料を得た。
【0075】
(評価)
実施例25のパウダーファンデーションは、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.11%であった。また成分(B)の総量は0.70%であった。また成分(C)の総量は90.18%であり、成分(C1)の総量は18.9%であった。また成分(D)の総量は0.20%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.157であった。(C)/((A)+(B))は、111.33であった。(D)/((A)+(B))は、0.247であった。
【0076】
実施例26:プレストパウダー
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.05%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 5.0%
3.タルク(成分C:成分C1)(*37) 5.0%
4.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*39) 15.0%
5.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 10.0%
6.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 0.1%
7.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*10)
0.1%
8.合成金雲母(成分C)(*23) 1.0%
9.窒化ホウ素(成分C)(*25) 5.0%
10.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)(*26) 10.0%
11.ジメチコン2%処理マイカ(成分C) 5.0%
12.マイカ(成分C) 残量(5.14%)
13.ナイロン-12(成分C)(*29) 0.5%
14.シリカ(成分C)(*30) 3.0%
15.シリカ(成分C)(*31) 1.0%
16.シリカ(成分C)(*32) 1.0%
17.シリカ(成分C)(*33) 1.0%
18.ポリメタクリル酸メチル(成分C)(*34) 0.5%
19.(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー・シリカ(成分C)(*35) 0.5%
20.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*36) 15.0%
21.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*46) 5.0%
22.グリシン 0.1%
23.テアニン 0.1%
24.セリン 0.1%
25.BHT 0.01%
26.酸化鉄(成分C) 0.1%
27.赤226(成分C) 0.1%
28.ミネラルオイル 2.0%
29.スクワラン 0.2%
30.イソノナン酸イソトリデシル 3.0%
31.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.5%
32.ジフェニルジメチコン 0.5%
33.ジメチコン 0.5%
34.セスキイソステアリン酸ソルビタン(*11)(成分D) 0.2%
35.トコフェロール 0.1%
36.香料 0.2%
37.フェノキシエタノール 0.3%
38.1,3-ブチレングリコール 0.5%
39.エタノール 0.1%
40.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
0.5%
【0077】
(製造方法)
A.成分1~2、28~36を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
B.成分3~27を混合して、混合物を得た。
C.成分37~40を混合し、Aで得られた溶解物(または分散物)に加えた。
D.Cで得られた溶解物(または分散物)をBで得られた混合物に加え、混合して混合物を得た。
E.Dで得られた混合物を粉砕処理し、粉末状の組成物を得た。
F.Eで得られた粉末状の組成物を水添ポリイソブテンと混合し、スラリーを得た。
G.Fで得られたスラリーを容器に充填成型した後、前記水添ポリイソブテンを除去することで固形粉末化粧料を得た。
【0078】
(評価)
実施例26のプレストパウダーは、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.05%であった。また成分(B)の総量は5.0%であった。また成分(C)の総量は84.04%であり、成分(C1)の総量は30.2%であった。また成分(D)の総量は0.2%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.010であった。(C)/((A)+(B))は、16.64であった。(D)/((A)+(B))は、0.0396であった。
【0079】
実施例27:リキッドファンデーション(水中油型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.1%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.1%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.1%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.1%
7.水素添加大豆リン脂質(水素添加大豆レシチン) 0.1%
8.ステアリン酸 1.5%
9.ベヘニルアルコール 0.3%
10.セトステアリルアルコール 0.9%
11.ステアリン酸グリセリル(成分D)(*48) 0.6%
12.イソステアリン酸 0.5%
13.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 5.0%
14.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0%
15.スクワラン 1.0%
16.ミネラルオイル 3.0%
17.ジメチコン 0.5%
18.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.0%
19.イソヘキサデカン 0.2%
20.BHT 0.01%
21.トコフェロール 0.1%
22.香料 0.15%
23.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.8%
24.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.2%
25.カルボマー 0.1%
26.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30)クロスポリマー)
0.1%
27.キサンタンガム 0.1%
28.アルカリゲネス産生多糖体 0.01%
29.カラギーナン 0.01%
30.(アクリル酸Na・アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー
0.4%
31.精製水 残量
32.1,3-ブチレングリコール 10.0%
33.ジプロピレングリコール 1.0%
34.グリセリン 1.0%
35.ジグリセリン 1.0%
36.トリエタノールアミン 2.0%
37.エタノール 5.0%
38.フェノキシエタノール 0.3%
39.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 3.0%
40.レシチン0.5%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1) 8.0%
41.レシチン処理0.5%処理マイカ(成分C) 2.0%
42.レシチン0.5%処理ベンガラ(成分C) 0.3%
43.レシチン0.5%処理酸化鉄(成分C) 2.0%
44.窒化ホウ素(成分C) 0.2%
45.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 1.0%
46.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.5%
47.PEG-10水添ヒマシ油(成分D)(*16) 0.1%
48.セイヨウニワトコ花エキス、チャ葉エキス、テンチャエキス、マツリカ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、加水分解ヒアルロン酸、およびヒアルロン酸Naの混合物(美容成分の混合物)
0.5%
(*48)ポエム V-100(理研ビタミン株式会社製)
【0080】
(製造方法)
A.成分32の一部と成分39~47を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分1~24を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
C.成分25~36を混合し、80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.Cで得られた溶解物(または分散物)にBで得られた溶解物(または分散物)を加え、乳化し、乳化物を得た。
E.Dで得られた乳化物にAで得られた分散物を加え混合し、乳化混合物を得た。
F.Eで得られた乳化混合物に成分37、38、48を加え、乳化組成物(リキッドファンデーション)を得た。
【0081】
(評価)
実施例27のリキッドファンデーション(水中油型乳化組成物)は、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.10%であった。また成分(B)の総量は0.50%であった。また成分(C)の総量は15.50%であり、成分(C1)の総量は11.0%であった。また成分(D)の総量は1.9%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.20であった。(C)/((A)+(B))は、25.83であった。(D)/((A)+(B))は、3.167であった。
【0082】
実施例28:リキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.01%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 1.0%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.2%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.1%
7.水添ポリイソブテン(*49) 1.0%
8.ウンデカン・トリデカン(*50) 1.0%
9.ジメチコン(25℃の粘度1.5mm2/sec) 0.5%
10.ジメチコン(25℃の粘度2.0mm2/sec) 0.5%
11.メチルトリメチコン(*51) 2.0%
12.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
13.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.0%
14.ジメチコン(25℃の粘度6.0mm2/sec) 1.0%
15.イソノナン酸イソトリデシル 3.0%
16.リンゴ酸ジイソステアリル 1.0%
17.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 7.0%
18.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 0.5%
19.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
2.0%
20.ポリシリコーン-15 2.0%
21.ミネラルオイル 1.0%
22.トコフェロール 0.1%
23.BHT 0.01%
24.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*52)
2.5%
25.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*53)
1.5%
26.PEG-10ジメチコン(成分D)(*54) 0.5%
27.トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D) 2.0%
28.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.3%
29.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.7%
30.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3%
31.合成金雲母(成分C)(*23) 0.5%
32.シリカ(成分C)(*30) 0.5%
33.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)(*26) 0.5%
34.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 0.5%
35.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*40) 1.0%
36.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*41) 1.0%
37.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*20) 1.0%
38.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1) 8.0%
39.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*42) 1.0%
40.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 1.0%
41.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*22) 1.0%
42.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*10)
0.5%
43.レシチン処理0.5%処理マイカ(成分C) 0.5%
44.レシチン0.5%処理ベンガラ(成分C) 0.3%
45.レシチン0.5%処理酸化鉄(成分C) 3.0%
46.窒化ホウ素(成分C)(*25) 0.2%
47.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.3%
48.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5%
49.PEG-10水添ヒマシ油(成分D)(*16) 0.1%
50.ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(成分D)(*15) 2.0%
51.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
52.塩化ナトリウム 0.3%
53.精製水 23.0%
54.グリセリン 0.1%
55.1,3-ブチレングリコール 3.0%
56.ジプロピレングリコール 1.0%
57.エタノール 4.0%
58.フォノキシエタノール 0.2%
59.香料 0.2%
60.マツリカ花エキス、ブドウ葉エキス、セイヨウハッカ葉エキス、ビフィズス菌培養溶解質、サトザクラ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、酢酸トコフェロール、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、テアニン、グリシン、加水分解ヒアルロン酸、およびヒアルロン酸Naの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
(*49)Dedraflow5(CIT Sarl株式会社製)
(*50)Cetiol Ultimate(BASFジャパン株式会社製)
(*51)シリコーン TMF-1.5(信越化学工業株式会社製)
(*52)KF-6038(信越化学工業株式会社製)
(*53)KF-6028P(信越化学工業株式会社製)
(*54)KF-6017(信越化学工業株式会社製)
【0083】
(製造方法)
A.成分12の一部、成分24の一部と成分31~50を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分12の一部、成分24の一部、成分57の一部、成分29~30を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~11、残りの成分12、成分13~23、残りの成分24、成分25~28を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分52~56、残りの成分57、成分58、成分60を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.Bで得られた処理物とCで得られた溶解物(または分散物)、成分51、成分59を混合し、混合物を得た。
F.Eで得られた混合物にDで得られた溶解物(または分散物)を加え、乳化し、乳化組成物を得た。
G.Fで得られた乳化組成物にAで得られた分散物を加え、リキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)を得た。
【0084】
(評価)
実施例28のリキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.09%であった。また成分(B)の総量は1.50%であった。また成分(C)の総量は20.42%であり、成分(C1)の総量は14.92%であった。また成分(D)の総量は9.2%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.060であった。(C)/((A)+(B))は、12.843であった。(D)/((A)+(B))は、5.786であった。
【0085】
実施例29:日焼け止め(水中油型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.01%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.4%
3.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.1%
4.水素添加大豆リン脂質(水素添加大豆レシチン) 0.2%
5.ステアリン酸 1.2%
6.ベヘニルアルコール 0.4%
7.セトステアリルアルコール 0.6%
8.ステアリン酸グリセリル(成分D)(*48) 0.5%
9.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 8.0%
10.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0%
11.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
2.0%
12.ポリシリコーン-15 2.0%
13.スクワラン 1.0%
14.ミネラルオイル 1.0%
15.ジメチコン 0.5%
16.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 3.0%
17.イソヘキサデカン 0.2%
18.BHT 0.01%
19.トコフェロール 0.1%
20.香料 0.15%
21.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.3%
22.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.2%
23.カルボマー 0.1%
24.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30)クロスポリマー)
0.1%
25.キサンタンガム 0.1%
26.アルカリゲネス産生多糖体 0.01%
27.カラギーナン 0.01%
28.(アクリル酸Na・アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー
0.4%
29.精製水 残量
30.1,3-ブチレングリコール 10.0%
31.ジプロピレングリコール 3.0%
32.グリセリン 0.5%
33.ジグリセリン 0.5%
34.トリエタノールアミン 2.0%
35.エタノール 5.0%
36.フェノキシエタノール 0.3%
37.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%・ハイドロゲンジメチコン5%処理酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1) 6.0%
38.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D)(*12) 0.2%
39.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.3%
40.ポリヒドロキシステアリン酸 2.0%
41.PEG-10水添ヒマシ油(成分D)(*16) 0.1%
42.セイヨウニワトコ花エキス、チャ葉エキス、テンチャエキス、マツリカ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、加水分解ヒアルロン酸、およびヒアルロン酸Naの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0086】
(製造方法)
A.成分16の一部と成分37~41を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分1~22を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
C.成分23~34を混合し、80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.Bで得られた溶解物(または分散物)にAで得られた分散物を加え、混合し、混合物(または分散物)を得た。
E.Cで得られた溶解物(または分散物)にDで得られた混合物(または分散物)を加え、乳化し、乳化物を得た。
F.Eで得られた乳化物に成分35、36、42を加え混合し、乳化組成物(日焼け止め)を得た。
【0087】
(評価)
実施例29の日焼け止め(水中油型乳化組成物)は、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.01%であった。また成分(B)の総量は0.50%であった。また成分(C)の総量は6.0%であり、成分(C1)の総量は6.0%であった。また成分(D)の総量は1.0%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.020であった。(C)/((A)+(B))は、11.76であった。(D)/((A)+(B))は、1.961であった。
【0088】
実施例30:アイカラー
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.05%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 3.0%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.1%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.1%
7.タルク(成分C:成分C1)(*37) 5.0%
8.ジメチコン処理タルク(成分C:成分C1)(*38) 5.0%
9.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1)(*39) 10.0%
10.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 15.0%
11.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1) 0.5%
12.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*21) 0.3%
13.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*22) 1.2%
14.マイカ(成分C) 残量(23.14%)
15.シリカ(成分C)(*33) 2.0%
16.ポリメタクリル酸メチル(成分C)(*34) 1.5%
17.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)(*36) 2.0%
18.酸化鉄(成分C) 3.0%
19.赤202(成分C) 0.3%
20.酸化チタン(16%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 3.0%
21.酸化チタン(20%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 3.0%
22.酸化チタン(11%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 3.0%
23.酸化チタン(13%)被覆合成金雲母(成分C) 1.0%
24.酸化チタン(55%)被覆マイカ(成分C) 5.0%
25.酸化チタン(55%)・シリカ(12%)被覆マイカ(成分C) 5.0%
26.ミネラルオイル 4.0%
27.トコフェロール 0.01%
28.カルナウバロウ 0.5%
29.セスキオレイン酸ソルビタン(成分D) 0.5%
30.ジプロピレングリコール 1.0%
31.フェノキシエタノール 0.3%
32.香料 0.3%
33.セイヨウニワトコ花エキス、チャ葉エキス、テンチャエキス、マツリカ花エキス、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、テアニン、グリシンの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0089】
(製造方法)
A.成分1~6、26~29を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
B.成分7~25を混合して、混合物を得た。
C.Bで得られた混合物にAで得られた溶解物(または分散物)、成分30~33を加え混合し、粉末状の組成物を得た。
D.Cで得られた粉末状の組成物を水添ポリイソブテンと混合し、スラリーを得た。
E.Dで得られたスラリーを容器に充填成型した後、前記水添ポリイソブテンを除去することで固形粉末化粧料(アイカラー)を得た。
【0090】
(評価)
実施例30のアイカラーは、粉体の分散性、肌への付着性、なめらかな使用感、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.055%であった。また成分(B)の総量は3.40%であった。また成分(C)の総量は88.935%であり、成分(C1)の総量は36.995%であった。また成分(D)の総量は0.50%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.0162であった。(C)/((A)+(B))は、25.741であった。(D)/((A)+(B))は、0.145であった。