(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090418
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】印刷装置及び印刷装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
B41J 3/36 20060101AFI20240627BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240627BHJP
B41J 11/42 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
B41J3/36 Z
B41J29/38 302
B41J11/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206323
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長岡 稔
【テーマコード(参考)】
2C055
2C058
2C061
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC05
2C058AB04
2C058AC07
2C058AD06
2C058AE04
2C058AF06
2C058AF15
2C058GB04
2C058GB15
2C058GB47
2C058GH02
2C058GH06
2C061AP01
2C061AP10
2C061AQ05
2C061AS08
2C061HJ02
2C061HJ07
2C061HK07
2C061HN24
2C061HV11
2C061HV32
2C061HV44
(57)【要約】
【課題】一部のラベルが剥離されたラベル媒体に印刷する場合の印刷装置の使いやすさを改善した印刷装置、及び印刷装置の制御方法を提供する。
【解決手段】印刷装置1は、外部装置から受信する印刷要求を受信した後、印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、先頭のラベル3のサイズが、印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを判定するラベルサイズ判定処理をラベル端検出部24の検出結果に基づき実行する制御部100を備え、制御部100は、ラベルサイズ判定処理により先頭のラベル3のサイズが設定サイズに一致しないと判定すると、ラベル紙4の搬送を搬送部20に停止させ、ラベルサイズ判定処理により先頭のラベル3のサイズが設定サイズに一致すると判定すると、先頭のラベル3に後続するラベル3に対するラベルサイズ判定処理を実行しない。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出部と、
前記ラベル端検出部よりも前記搬送方向の下流に配置され、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷部と、
外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを判定するラベルサイズ判定処理を前記ラベル端検出部の検出結果に基づき実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を前記搬送部に停止させ、
前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定処理を実行しない、印刷装置。
【請求項2】
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体の搬送量を検出する搬送量検出部を備え、
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記先頭のラベルの次のラベルの先端部を前記ラベル端検出部が検出するまでの間に搬送される前記ラベル媒体の搬送量に基づいて、前記ラベルサイズ判定処理を実行する、請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体の搬送量を検出する搬送量検出部を備え、
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの後端部を検出するまでの間に搬送される前記ラベル媒体の搬送量に基づいて、前記ラベルサイズ判定処理を実行する、請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記印刷要求を受信し、前記搬送部による前記ラベル媒体の搬送を開始した後、予め設定された第1搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記ラベル媒体を予め設定された第2搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記先頭のラベルの次のラベル先端部を検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記印刷要求を受信して、前記搬送部が前記ラベル媒体の搬送を開始し、前記ラベル端検出部がn番目に検出する第nラベル(nは2以上の自然数)の先端部を検出した後、予め設定された第3搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記第nラベルの次の第n+1ラベルの先端部を前記ラベル端検出部が検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、請求項2又は3に記載の印刷装置。
【請求項7】
操作を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記ラベル媒体の搬送を停止させた後、印刷の再開を指示する操作を前記受付部により受け付けると、前記搬送部による前記ラベル媒体の搬送と、前記ラベル端検出部による前記ラベルの端部の検出と、を再開させ、
前記ラベル媒体の搬送を再開後に、前記ラベル端検出部が最初に検出する先頭のラベルに対して前記ラベルサイズ判定処理を実行し、
前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を前記搬送部に停止させ、
前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定処理を実行しない、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項8】
複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送ステップと、
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出ステップと、
前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出する位置よりも前記搬送方向の下流において、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷ステップと、
外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを前記ラベル端検出ステップの検出結果に基づき判定するラベルサイズ判定ステップと、を含み、
前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を停止させ、
前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定ステップを実行しない、印刷装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置及び印刷装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、RFIDタグを有するラベルの印刷面に画像を印刷する装置が知られている。
例えば、特許文献1は、RFIDタグと無線通信を利用して非接触の交信を行い、タグデータの書込み及び読込みを行うRFIDリーダ・ライタと、RFIDラベルの印刷面にラベルデータを印刷する印刷部とを備えたRFIDラベル発行装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
RFIDタグには、ラベルデータの印刷よりも前に情報が書き込まれるが、情報の書き込みに失敗したRFIDタグが貼付けられたラベルは、台紙をロール状に巻回する前に、台紙から剥離されることがある。印刷装置にセットされるロール媒体が、一部のラベルが剥離されたラベル媒体である場合、印刷装置が検出するラベルのサイズと、印刷要求により設定されたラベルのサイズとが一致せず、印刷が停止してしまう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出部と、前記ラベル端検出部よりも前記搬送方向の下流に配置され、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷部と、外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを判定するラベルサイズ判定処理を前記ラベル端検出部の検出結果に基づき実行する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を前記搬送部に停止させ、前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定処理を実行しない、印刷装置である。
【0006】
本開示は、複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送ステップと、前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出ステップと、前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出する位置よりも前記搬送方向の下流において、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷ステップと、外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを前記ラベル端検出ステップの検出結果に基づき判定するラベルサイズ判定ステップと、を含み、前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を停止させ、前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定ステップを実行しない、印刷装置の制御方法である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図7】印刷装置の動作の続きを示すフローチャート。
【
図9】ラベルサイズ判定処理を示すフローチャート。
【
図10】第2搬送量判定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。
【0009】
[1.印刷装置の構成]
図1は、印刷装置1の構成を模式的に示す側面図である。
図1に示す+Z方向が、印刷装置1の上方向に対応し、
図1に示す+Y方向が印刷装置1の手前方向に対応し、
図1に示す+X方向が印刷装置1の左方向に対応する。
【0010】
印刷装置1は、ラベル紙4にインクを吐出することによって印刷を行うインクジェット式のピーラー付きラベルプリンターである。印刷装置1は、供給部10、搬送部20、印刷部30、剥離部40及び制御部100を備える。
【0011】
供給部10は、印刷前のラベル紙4を収容する。供給部10は、印刷位置Aよりも搬送方向Fの上流側に配置される。印刷部30が備える印刷ヘッド31がインクを吐出してラベル3に印刷を行う位置を印刷位置Aという。また、搬送部20が、供給部10から繰り出されたラベル紙4を搬送する方向を搬送方向Fという。さらに、搬送部20がラベル紙4を搬送する経路を搬送経路27という。
【0012】
供給部10は、ロール状態のラベル紙4を装填する繰り出しリール11を備える。繰り出しリール11は、搬送部20が備える搬送ローラー21との間の搬送経路27において、ラベル紙4にたるみを発生させないように、常に僅かなバックテンションが掛かるように構成してもよい。また、搬送ローラー21によるフロントフィードやバックフィードに合わせてラベル紙4の移動をアシストする回転駆動を行うための駆動モーターを印刷装置1が備える構成であってもよい。
【0013】
図2は、ラベル紙4の要部を示す模式図である。ラベル紙4は、ラベル媒体に相当する。
ここで供給部10に収容されるラベル紙4について説明する。
供給部10に収容されるラベル紙4は、帯状の台紙であるライナー2と、このライナー2の長手方向に、剥離自在に貼り付けられた複数のラベル3とを含む。複数のラベル3には、ラベル3とライナー2との接触面であるラベル3の裏面側に、薄いフィルム状のICチップ6及びアンテン5を備えるRFIDタグ7がそれぞれ配置されている。
【0014】
RFIDタグ7には、不図示の書き込み装置によりデータが書き込まれている。このRFIDタグ7には、データの書き込みに失敗したRFIDタグ7が含まれる。このようなデータの書き込みに失敗したRFIDタグ7は、供給部10に収容される前に、ユーザーの手によってライナー2から剥離される。
【0015】
図2には、図面視で左から4つ目のラベル3をライナー2から剥離した状態を示す。
ラベル3がライナー2から剥離される前の隣接するラベル3とラベル3との距離を距離D1と表記する。
また、左から4つ目のラベル3が剥離されたことにより、左から5つ目のラベル3が左から4つ目のラベル3となる。左から3つ目のラベル3と、剥離により左から4つ目となったラベル3との距離を、距離D2と表記する。
ライナー2から剥離されたラベル3が存在すると、隣接するラベル3の間の距離が異なる場合がある。図面視で剥離されたラベル3の左右に位置するラベル3の間の距離D2は、ラベル3が剥離されていない場合のラベル3の間の距離D1よりも大きい。
【0016】
また、RFIDタグ7の書き込みエラーによりライナー2から剥離されるラベル3は、1つであるとは限らず、また、隣接するラベル3で連続してデータ書き込みに失敗する場合も想定される。この場合、データ書き込みに失敗したラベル3が剥離されることで、隣接するラベル3の間の距離は、距離D2よりもさらに大きくなる。
【0017】
図1に戻り、印刷装置1の構成についてさらに説明する。
搬送部20は、搬送ローラー21、プラテン22及び繰出しローラー23を備える。搬送ローラー21、プラテン22及び繰出しローラー23は、ラベル紙4を搬送する搬送経路27に沿って配置される。
図1に示す記号Fは、ラベル紙4が搬送される搬送方向Fを示す。
搬送ローラー21は、制御部100の制御の下に駆動される搬送モーターにより回転してラベル紙4を搬送する駆動ローラーと、この駆動ローラーとの間にラベル紙4を挟持し、駆動ローラーの回転に伴って回転する従動ローラーとの対から構成される。搬送ローラー21は、印刷位置Aよりも搬送方向Fの上流側に設けられ、ラベル紙4に搬送力を付与する。搬送ローラー21は、制御部100の制御の下に搬送モーターを正転させることで、ラベル紙4を搬送方向Fに搬送する。また、搬送ローラー21は、搬送ローラー21の回転量、つまりは、ラベル紙4の搬送量を検出するセンサーとして、ロータリーエンコーダー25を備える。なお、搬送モーターについては、図示を省略している。
【0018】
プラテン22は、印刷位置Aにおいて、印刷ヘッド31に対向し、ラベル紙4を下方から支持する支持面22aを有する平板である。
繰出しローラー23は、供給部10から供給されるラベル紙4を印刷位置Aに送り出す従動ローラーである。
【0019】
搬送方向Fにおいて、搬送ローラー21の上流には、ラベル端検出センサー24が配置される。ラベル端検出センサー24は、ラベル端検出部に相当する。ラベル端検出センサー24は、ラベル紙4の搬送経路27において、繰出しローラー23よりも下流側、かつ、搬送ローラー21よりも上流側に配置される。
ラベル端検出センサー24は、ラベル3とラベル3の間を検出する透過型センサーである。印刷装置1は、制御部100によって、ラベル端検出センサー24の検出値、又は、検出値の変化に基づき、ラベル3の先端又は後端がラベル端検出センサー24の検出位置に達したことを検出する。
【0020】
印刷部30は、印刷データに基づく画像をラベル紙4のラベル3に印刷する。印刷部30は、ラベル紙4の表面にインクを吐出する印刷ヘッド31及びインク供給部32を備える。印刷ヘッド31は、不図示のキャリッジに搭載され、ラベル紙4の幅方向に移動しながらインクを吐出するシリアルヘッドによって構成される。
【0021】
インク供給部32は、印刷ヘッド31に、吐出するインクを供給する機構であり、インクを収容するインク容器、インク容器から印刷ヘッド31までのインク供給路、インク供給路においてインクを送るポンプなどから構成される。なお、インク容器、インク供給路、ポンプの図示は省略している。
【0022】
剥離部40は、ラベル紙4の搬送経路27において、印刷位置Aの下流に位置し、印刷後のラベル紙4からライナー2を剥離する。つまり、剥離部40は、ラベル3をライナー2から取り出せるようにする剥離機構である。剥離部40は、剥離部材41、剥離ローラー42及びラベルセンサー43を備える。
【0023】
剥離部材41は、印刷装置1の前面に突き出すように備えられる。また、剥離部材41は、搬送経路27においてプラテン22の下流方向に近接して配置される。剥離部材41は、プラテン22の支持面22aの延長上において、印刷位置Aからフロントフィードされたラベル紙4を下方から支持する案内面41aと、案内面41aの下流方向の先端に形成される鋭角の剥離エッジ41bとを有する。
【0024】
剥離ローラー42は、制御部100の制御により駆動される駆動モーターにより回転してライナー2を搬送する駆動ローラー42aと、この駆動ローラーとの間にライナー2を挟持し、駆動ローラーの回転に伴って回転する従動ローラー42bの対から構成される。剥離ローラー42は、剥離部材41の下方に配置され、ライナー2を剥離部材41の剥離エッジ41bで鋭角に折り曲げた方向に搬送する。すなわち、剥離ローラー42は、剥離部40においてラベル3からライナー2を剥離するテンションをライナー2に付与可能であり、剥離されたライナー2に搬送力を付与する。駆動モーターの図示は省略する。
【0025】
ラベルセンサー43は、剥離エッジ41bによってライナー2が剥離されて浮き上がったラベル3の有無を検出する反射型の光学センサーであり、剥離エッジ41bの近傍に設けられる。ラベルセンサー43は、ライナー2から剥離され、浮き上がったラベル3を検出すると、制御部100にラベル3を検出したことを通知する信号を出力する。
【0026】
[2.制御系の構成]
図3は、印刷装置1の制御系の構成を示す図である。
図3を参照しながら印刷装置1の制御系の構成について説明する。
制御部100は、入出力インターフェイス110、通信インターフェイス120、記憶部130及びプロセッサー150を備える。以下、インターフェイスをI/Fと略記する。
【0027】
入出力I/F110は、制御部100に接続される機能部から出力されるデータを入力するインターフェイス回路と、制御部100が機能部に送信するデータを出力するインターフェイス回路とを備える。制御部100に接続される機能部には、操作パネル61、タッチパネル63、ラベル端検出センサー24、ロータリーエンコーダー25、ラベルセンサー43、ヘッド駆動回路51、搬送モーター駆動回路53及び駆動モーター駆動回路55が含まれる。
【0028】
操作パネル61は、印刷装置1の電源のオンとオフとを切り替える電源ボタンや、印刷装置1の動作を設定する設定ボタン等のボタンを備える。
【0029】
タッチパネル63は、受付部に相当する。タッチパネル63は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネルにより構成される表示パネルと、表示パネルに対するタッチ操作を検出するタッチセンサーと、を備える。タッチパネル63には、制御部100の制御により、エラー情報や、印刷設定等の各種情報が表示される。また、タッチパネル63は、ユーザーのタッチ操作を検出する。タッチパネル63には、予め座標系が設定されており、タッチパネル63は、ユーザーのタッチ操作を検出すると、検出したタッチ操作の位置を示す座標情報を制御部100に出力する。
【0030】
ロータリーエンコーダー25は、搬送ローラー21を駆動する搬送モーターの回転量を検出する。ロータリーエンコーダー25は、検出した搬送モーターの回転量を示す信号を制御部100に出力する。制御部100は、ロータリーエンコーダー25から入力される信号に基づいて、ラベル紙4の搬送量を検出する。ロータリーエンコーダー25及び制御部100は、搬送量検出部に相当する。
【0031】
ヘッド駆動回路51は、印刷ヘッド31に接続され、印刷ヘッド31を駆動する回路である。ヘッド駆動回路51は、印刷ヘッド31が備える不図示のソレノイドコイルに供給する駆動電圧を制御する。
【0032】
搬送モーター駆動回路53は、搬送ローラー21を駆動する搬送モーターを駆動して搬送ローラー21を回転させ、ラベル紙4を搬送方向Fに搬送する。
【0033】
駆動モーター駆動回路55は、不図示の駆動モーターを駆動し、印刷ヘッド31を搭載したキャリッジをラベル紙4の幅方向である副走査方向に移動させる。
【0034】
通信I/F120は、外部装置であるホスト装置の備える通信I/Fに接続される。ホスト装置、及びホスト装置が備える通信I/Fの図示は省略する。
通信I/F120は、双方向のデータ通信を行い、ホスト装置から送信される印刷要求を受信する。通信I/F120は、ホスト装置の通信I/Fに直接ケーブル接続されていてもよいし、ネットワークを介して接続されていてもよいし、無線通信により接続されていてもよい。
【0035】
記憶部130は、揮発性の半導体記憶装置としてRAM(Random Access Memory)を備え、不揮発性の半導体記憶装置としてROM(Read only memory)を備える。
RAMは、プロセッサー150の演算領域として使用される。
ROMは、プロセッサー150が実行する制御プログラム131や設定データ133を記憶する。設定データ133は、印刷装置1の動作設定に関するデータである。
【0036】
プロセッサー150は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)により構成される演算処理装置である。プロセッサー150は、制御プログラム131を実行して印刷装置1の各部を制御する。プロセッサー150は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーにより構成することも可能である。
【0037】
制御部100は、通信I/F120を介してホスト装置から印刷要求を受信したか否かを判定する。印刷要求には、ラベル紙4に印刷する画像の元となる画像データと、この画像データに基づく画像を印刷した印刷物の印刷枚数と、画像を印刷するラベル3のサイズを指定する設定サイズと、が含まれる。
【0038】
制御部100は、印刷要求を受信すると、受信した印刷要求に含まれる画像データに基づいて、発行する印刷物ごとに印刷データの生成を開始する。印刷データは、画像データに対して、解像度変換処理や、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理、コマンド付加処理等の処理が施されたデータである。
【0039】
制御部100は、ラベル紙4への印刷を開始する前に、カウンターのカウント値をゼロクリアする。カウンターは、印刷データを印刷したラベル3の数をカウントするカウンターである。制御部100は、カウンターのカウント値をゼロクリアした後、カウンターに1をカウントさせ、カウント値を「1」に設定する。以下、カウント値をカウント値kと表記する。
【0040】
次に、制御部100は、ラベルサイズ判定処理と、搬送量判定処理と、を実行する。
ラベルサイズ判定処理は、印刷データに基づく画像をラベル3に印刷する印刷処理を開始する前に、ラベル端検出センサー24の検出結果に基づき算出するラベル3のサイズが、設定サイズに一致するか否かを判定する処理である。
搬送量判定処理は、ラベル端検出センサー24がラベル3の先端を検出するまでの搬送部20の搬送量が、予め設定された搬送量よりも少ないか否かを判定する処理である。
【0041】
まず、ラベルサイズ判定処理について説明する。
制御部100は、カウンターのカウント値kが「1」である場合に、ラベルサイズ判定処理を実行する。つまり、制御部100は、印刷要求を受信後、印刷要求に基づく印刷データを最初に印刷するラベル3である先頭のラベル3に対してラベルサイズ判定処理を行う。以下、先頭のラベル3を第1ラベル3と表記する。
【0042】
制御部100は、ラベル端検出センサー24及びロータリーエンコーダー25の検出結果に基づいて、搬送経路27を搬送されるラベル3のサイズを算出する。算出されるラベル3のサイズは、ラベル3の搬送方向の長さである。
具体的には、制御部100は、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出してから、ラベル端検出センサー24が、第1ラベル3の後続の第2ラベル3の先端を検出するまでの間に検出されるロータリーエンコーダー25の回転量に基づき、ラベル3のサイズを算出する。
【0043】
制御部100は、ラベル端検出センサー24及びロータリーエンコーダー25の検出結果に基づいてラベル3のサイズを算出すると、算出したラベル3のサイズが、設定サイズに一致するか否かを判定する。制御部100は、算出したラベル3のサイズが、設定サイズに一致しない場合、ラベルサイズ判定処理の判定結果をエラーありと判定する。ラベルサイズ判定処理の判定結果をエラーありと判定した制御部100は、搬送部20の駆動を停止させ、ラベル紙4の搬送を停止させる。
【0044】
また、制御部100は、ラベル端検出センサー24及びロータリーエンコーダー25の検出結果に基づいて算出したラベル3のサイズが、設定サイズに一致する場合、ラベルサイズ判定処理の判定結果を、エラーなしと判定する。
制御部100は、第1ラベル3のラベルサイズ判定処理の判定結果をエラーなしと判定すると、第1ラベル3に後続する第2ラベル3、第3ラベル、・・・、第nラベル3へのラベルサイズ判定処理は行わない。nは2以上の自然数である。
これにより、RFIDタグ7へのデータの書き込みエラーにより、ユーザーが意図的にライナー2からラベル3を剥離した場合に、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーありとなり、ラベルの印刷が途中で停止してしまう事象の発生を低減することができる。
【0045】
第1ラベル3に後続する第nラベル3へのラベルサイズ判定処理は行わない、についてより具体的に説明する。第nラベル3のラベルサイズ判定処理は行わない、には、以下に示す3つの態様が含まれる。
第1態様では、制御部100は、第2ラベル3以降の後続するラベル3に対してラベルサイズ判定処理を実行する。制御部100は、カウンターのカウント値kによりラベルサイズ判定処理の対象のラベル3が第2ラベル3以降のラベルである判定すると、ラベルサイズ判定処理がエラーであってもエラーと判定せず、エラーなしと判定する。
【0046】
第2態様でも、制御部100は、第2ラベル3以降のラベルに対してラベルサイズ判定処理を実行する。制御部100は、カウンターのカウント値kによりラベルサイズ判定処理の対象のラベル3が第2ラベル3以降のラベルである判定すると、ラベルサイズ判定処理の判定結果として何も出力しない。また、制御部100は、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーではない場合、ラベルサイズ判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーである場合には、ラベルサイズ判定処理の判定結果を出力しない。
プロセッサー150は、サブルーチンとして実行するラベルサイズ判定処理の処理結果が入力されないと、次の処理に移行することができない。しかし、第2態様では、プロセッサー150は、所定時間を経過してもラベルサイズ判定処理の判定結果が入力されない場合、エラーなしと判定して、次の処理を実行する。
【0047】
第3態様では、制御部100は、カウンターのカウント値kにより処理対象のラベル3が第2ラベル3以降のラベルであると判定した場合であっても、ラベルサイズ判定処理を実行する。プロセッサー150は、メインルーチンであるラベルラベルサイズ判定処理の結果としてエラーなし及びエラーのいずれの結果が返ってきても、エラーなしと判定し、次の処理を実行する。
【0048】
次に、搬送量判定処理について説明する。
搬送量判定処理には、第1搬送量判定処理と、第2搬送量判定処理とが含まれる。
第1搬送量判定処理は、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出するまでの搬送量を判定する処理である。より詳細には、第1搬送量判定処理は、ホスト装置から印刷要求を受信した後、搬送部20を駆動してラベル紙4の搬送を開始してから、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出するまでの搬送量を判定する。
制御部100は、搬送部20を駆動してラベル紙4の搬送を開始してからの搬送量が第1搬送量以上になっても、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出できない場合、第1搬送量判定処理の判定結果をエラーありと判定する。
【0049】
第1搬送量は、任意の搬送量に設定可能である。第1搬送量は、例えば、連続する所定個分のラベル3が剥離された場合に、この剥離された所定個分のラベル3の1つ前のラベル3の先端を検出してから、剥離された所定個分のラベル3の1つ後のラベル3の先端を検出するまでの搬送量に設定してもよい。また、第1搬送量は、1つのラベル3の最大サイズに設定してもよい。また、所定個は、例えば、RFIDタグ7へのデータの書き込みエラーが連続して発生する可能性がある個数に設定してもよい。
【0050】
第2搬送量判定処理は、ラベル端検出センサー24が第nラベル3の先端を検出してから、後続する次の第n+1ラベル3の先端を検出するまでの搬送量を判定する処理である。
制御部100は、ラベル端検出センサー24が第nラベル3の先端を検出してからの搬送量が第2搬送量以上になっても、ラベル端検出センサー24が第n+1ラベル3の先端を検出できない場合、第2搬送量判定処理の判定結果をエラーありと判定する。
【0051】
第2搬送量も、連続する所定個分のラベル3が剥離された場合に、この剥離された所定個分のラベル3の1つ前のラベル3の先端を検出してから、剥離された所定個分のラベル3の1つ後のラベル3の先端を検出するまでの搬送量に設定してもよい。また、第2搬送量は、1つのラベル3の最大サイズに設定してもよい。また、第2搬送量は、第1搬送量と同一の値に設定してもよいし、第2搬送量を第1搬送量よりも多く、又は少なく設定してもよい。
【0052】
また、第2搬送量判定処理の判定に用いる搬送量のしきい値として、第2搬送量と、第3搬送量との2つのしきい値を用いてもよい。
例えば、ラベル端検出センサー24が、第1ラベル3の先端を検出してから、第2ラベル3の先端を検出するまでの搬送量に基づき、第1ラベル3の搬送量を判定するしきい値として第2搬送量を用いる。
また、ラベル端検出センサー24が、第nラベル3の先端を検出してから、第n+1ラベル3の先端を検出するまでの搬送量に基づき、第nラベル3の搬送量を判定するしきい値として第3搬送量を用いる。
第1ラベル3にはラベルサイズ判定処理も実行しているため、第2搬送量として、ラベル3のラベルサイズに対応した搬送量を用いる。
また、第1ラベル3以外のラベル3にはラベルサイズ判定処理を実行していないため、第2搬送量よりも値の大きい搬送量を第3搬送量として用いてもよい。
【0053】
図4は、タッチパネル63に表示されるエラー表示の一例を示す図である。
制御部100は、ラベルサイズ判定処理と、搬送量判定処理とのいずれか一方のチェックをエラーと判定すると、タッチパネル63に、
図4に示すエラー表示を表示させる。このエラー表示には、例えば、エラーを検出した処理が、ラベルサイズ判定処理なのか、搬送量判定処理なのか、を示す情報が含まれる。また、タッチパネル63には、リトライボタン64と、ラベル紙4の交換を指示する交換ボタン65と、印刷終了を指示する印刷終了ボタン66とが表示される。
【0054】
図5は、タッチパネル63に表示されるエラー表示の一例を示す図である。
特に、
図5は、交換ボタン65が押下された場合に、タッチパネル63に表示される情報の一例を示す図である。
制御部100は、
図4に示す交換ボタン65が押下されると、タッチパネル63に、
図5に示す交換完了ボタン67を表示させる。
交換完了ボタン67は、供給部10に収容されるラベル紙4の交換が完了したときに、ユーザーが押下するボタンである。
制御部100は、
図4に示すリトライボタン64が押下された場合や、
図5に示す交換完了ボタン67が押下された場合、搬送部20の駆動を再開してラベル紙4の搬送を再開し、ラベルサイズ判定処理及び搬送量判定処理を再度、行う。
また、制御部100は、印刷終了ボタン66が押下された場合には、印刷処理を終了させる。
【0055】
[3.印刷装置の動作]
図6及び
図7は、印刷装置1の全体の動作を示すフローチャートである。
図6及び
図7に示すフローチャートを参照しながら印刷装置1の全体の動作について説明する。印刷装置1の全体の動作とは、印刷装置1のメインルーチンの動作である。
制御部100は、ホスト装置から印刷要求を受信することで印刷処理を開始する(ステップS1)。印刷要求には、画像データと、印刷枚数と、設定サイズと、の情報が含まれる。
制御部100は、印刷要求を受信すると、印刷要求に含まれる画像データに基づき、発行する印刷物ごとに印刷データの生成を開始する。印刷データは、画像データに対して、解像度変換処理や、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理、コマンド付加処理等の処理が施されたデータである。
【0056】
次に、制御部100は、カウンターの値をゼロクリアし、ゼロクリア後のカウンターに1をカウントさせ、カウント値kに「1」の値を設定する(ステップS2)。
次に、制御部100は、搬送部20を駆動させ、供給部10に収容されたラベル紙4を搬送経路27に沿って搬送させる(ステップS3)。そして、制御部100は、ラベル端検出センサー24によるラベル先端の検出を開始する(ステップS4)。
【0057】
次に、制御部100は、ラベル紙4の搬送停止を指示する操作を操作パネル61で受け付けたか否かを判定する(ステップS5)。制御部100は、搬送停止を指示する操作を操作パネル61が受け付けた場合(ステップS5/YES)、搬送部20の駆動を停止させて、ラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS16)、印刷処理を終了させる(ステップS17)。
【0058】
また、制御部100は、搬送停止を指示する操作を操作パネル61で受け付けていない場合(ステップS5/NO)、カウンターのカウント値kが「1」であるか否かを判定する(ステップS6)。制御部100は、カウンターのカウント値kが「1」である場合(ステップS6/YES)、第1搬送量判定処理を実行する(ステップS7)。すなわち、制御部100は、先頭のラベル3である場合、第1搬送量判定処理と、ラベルサイズ判定処理と、を実行する。この第1搬送量判定処理の詳細については、
図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
次に、制御部100は、ステップS7で実行した第1搬送量判定処理の判定結果がエラーありであるか否かを判定する(ステップS8)。制御部100は、第1搬送量判定処理の出力がエラーありである場合(ステップS8/YES)、搬送部20の駆動を停止させてラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS11)、タッチパネル63にエラー表示を表示させる(ステップS12)。その後、制御部100は、後述する
図7に示すステップS28の判定に移行する。
【0060】
また、制御部100は、第1搬送量判定処理の出力がエラーなしの場合(ステップS8/NO)、次に、ラベルサイズ判定処理を実行する(ステップS9)。このラベルサイズ判定処理の詳細については、
図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0061】
次に、制御部100は、ステップS9で実行したラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーありであるか否かを判定する(ステップS10)。制御部100は、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーありである場合(ステップS10/YES)、搬送部20の駆動を停止させてラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS11)、タッチパネル63にエラー表示を表示させる(ステップS12)。その後、制御部100は、後述する
図7に示すステップS28の判定に移行する。
【0062】
また、制御部100は、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーなしである場合(ステップS10/NO)、印刷データに基づく画像を印刷部30に印刷させる(ステップS13)。次に、制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがあるか否かを判定する(ステップS14)。
【0063】
制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがある場合(ステップS14/YES)、カウンターのカウント値kを1加算して(ステップS15)、ステップS5の判定に戻る。
また、制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがない場合(ステップS14/NO)、搬送部20の駆動を停止させてラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS16)、印刷処理を終了させる(ステップS17)。
【0064】
次に、ステップS6において、カウンターのカウント値kが「1」ではない場合の印刷装置1の動作について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
制御部100は、カウンターのカウント値kが「1」ではない場合(ステップS6/NO)、第2搬送量判定処理を実行する(ステップS18)。すなわち、制御部100は、ラベル3が、先頭のラベル3ではなく、第2ラベル3以降のラベル3である場合、第1搬送量判定処理及びラベルサイズ判定処理を実行することなく、第2搬送量判定処理を実行する。この第2搬送量判定処理の詳細については、
図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0065】
次に、制御部100は、ステップS18で実行した第2搬送量判定処理の判定結果がエラーありであるか否かを判定する(ステップS19)。制御部100は、第2搬送量判定処理の判定結果がエラーなしである場合(ステップS19/NO)、印刷データに基づく画像を印刷部30に印刷させる(ステップS20)。次に、制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがあるか否かを判定する(ステップS21)。
【0066】
制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがある場合(ステップS21/YES)、カウンターのカウント値kを1加算して(ステップS22)、ステップS5の判定に戻る。
また、制御部100は、次のラベル3に印刷する印刷データがない場合(ステップS21/NO)、搬送部20の駆動を停止させてラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS23)、印刷処理を終了させる(ステップS24)。
【0067】
次に、制御部100は、第2搬送量判定処理の判定結果がエラーありである場合(ステップS19/YES)、搬送部20の駆動を停止させてラベル紙4の搬送を停止させ(ステップS25)、印刷処理を終了させる(ステップS26)。その後、制御部100は、タッチパネル63にエラー表示を表示させる(ステップS27)。
【0068】
次に、第1搬送量判定処理(ステップS7)、ラベルサイズ判定処理(ステップS9)及び第2搬送量判定処理(ステップS18)のいずれかでエラー判定された場合の動作について説明する。まず、制御部100は、タッチパネル63に、リトライボタン64と、交換ボタン65と、印刷終了ボタン66とを表示させる(ステップS28)。
【0069】
次に、制御部100は、リトライボタン64の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS29)。制御部100は、リトライボタン64の操作を受け付けた場合(ステップS29/YES)、ステップS2の処理に戻る。
【0070】
また、制御部100は、リトライボタン64の操作を受け付けていない場合(ステップS29/NO)、交換ボタン65の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS30)。制御部100は、
図4に示す交換ボタン65の操作を受け付け、さらに、
図5に示す交換完了ボタン67の操作を受け付けると(ステップS30/YES)、ステップS2の処理に戻る。
【0071】
また、制御部100は、交換ボタン65、及び交換完了ボタン67の操作を受け付けていない場合(ステップS30/NO)、印刷終了ボタン66の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS31)。制御部100は、印刷終了ボタン66の操作を受け付けていない場合(ステップS31/NO)、ステップS29の判定に戻る。また、制御部100は、印刷終了ボタンの操作を受け付けた場合(ステップS31/YES)、この処理フローを終了させる。
【0072】
図8は、第1搬送量判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートを参照しながらサブルーチンである第1搬送量判定処理の詳細について説明する。
まず、制御部100は、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出したか否かを判定する(ステップS71)。
制御部100は、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出していない場合(ステップS71/NO)、ステップS3で搬送部20を駆動してラベル紙4の搬送を開始してからの搬送量が第1搬送量以上であるか否かを判定する(ステップS72)。
【0073】
制御部100は、ラベル紙4の搬送を開始してからの搬送量が第1搬送量以上である場合(ステップS72/YES)、第1搬送量判定処理の判定結果としてエラーありを出力し(ステップS73)、ステップS8の処理に移行する。
また、制御部100は、ラベル紙4の搬送を開始してからの搬送量が第1搬送量よりも少ない場合(ステップS72/NO)、ステップS71の判定に戻り、第1ラベル3の先端を検出したか否かを判定する。
【0074】
制御部100は、ラベル端検出センサー24が第1ラベル3の先端を検出すると(ステップS71/YES)、次に、ラベル端検出センサー24が第2ラベル3の先端を検出したか否かを判定する(ステップS74)。
制御部100は、ラベル端検出センサー24が第2ラベル3の先端を検出していない場合(ステップS74/NO)、第1ラベル3の先端を検出してからの搬送量が、第2搬送量以上であるか否かを判定する(ステップS75)。
【0075】
制御部100は、第1ラベル3の先端を検出してからの搬送量が、第2搬送量以上である場合(ステップS75/YES)、第1搬送量判定処理の判定結果としてエラーありを出力し(ステップS76)、ステップS8の処理に移行する。
また、制御部100は、第1ラベル3の先端を検出してからの搬送量が、第2搬送量未満である場合(ステップS75/NO)、ステップS74の判定に戻り、第2ラベル3の先端を検出したか否かを判定する。
【0076】
また、制御部100は、ラベル端検出センサー24が第2ラベル3の先端を検出すると(ステップS74/YES)、第1搬送量判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し(ステップS77)、ステップS8の処理に移行する。すなわち制御部100は、ラベル紙4の搬送量が第2搬送量未満のときに、第2ラベル3の先端を検出すると、第1搬送量判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し、ステップS8の処理に移行する。
【0077】
図9は、ラベルサイズ判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図9に示すフローチャートを参照しながらサブルーチンであるラベルサイズ判定処理の詳細について説明する。
【0078】
まず、制御部100は、第1搬送量判定処理の出力がエラーなしの場合(ステップS8/NO)、第1ラベル3の先端を検出してから、第2ラベル3の先端を検出するまでのラベル紙4の搬送量に基づいて第1ラベル3のサイズを算出する(ステップS91)。
【0079】
次に、制御部100は、ステップS91で算出したラベル3のサイズと、印刷要求に設定された設定サイズとを比較する(ステップS92)。
制御部100は、ステップS92で算出したラベル3のサイズと、設定サイズとが一致しない場合(ステップS93/NO)、ラベルサイズ判定処理の判定結果としてエラーありを出力し(ステップS94)、ステップS10の処理に移行する。
また、制御部100は、ステップS91で算出したラベル3のサイズと、設定サイズとが一致した場合(ステップS93/YES)、ラベルサイズ判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し(ステップS95)、ステップS10の処理に移行する。
【0080】
図10は、第2搬送量判定処理の詳細を示すフローチャートである。
図10に示すフローチャートを参照しながらサブルーチンである第2搬送量判定処理の詳細について説明する。
制御部100は、ラベル端検出センサー24が第n+1ラベル3の先端を検出したか否かを判定する(ステップS181)。制御部100は、第n+1ラベル3の先端を検出していない場合(ステップS181/NO)、第n+1ラベル3の1つ前の第nラベル3の先端を検出してからのラベル紙4の搬送量が第2搬送量以上であるか否かを判定する(ステップS182)。制御部100は、第nラベル3の先端を検出してからのラベル紙4の搬送量が第2搬送量以上ではない場合(ステップS182/NO)、ステップS181の判定に戻る。
【0081】
また、制御部100は、第nラベル3の先端を検出してからの搬送量が第2搬送量以上である場合(ステップS182/YES)、第2搬送量判定処理の判定結果としてエラーありを出力する(ステップS183)。その後、制御部100は、ステップS19の判定に移行する。
【0082】
また、制御部100は、第n+1ラベル3の先端を検出すると(ステップS181/YES)、第2搬送量判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し(ステップS184)、ステップS19の処理に移行する。すなわち、制御部100は、ラベル紙4の搬送量が第2搬送量未満のときに、第n+1ラベル3の先端を検出すると、第2搬送量判定処理の判定結果としてエラーなしを出力し、ステップS19の処理に移行する。
【0083】
図6~
図10に示すフローチャートにおいて、
ステップS3は、搬送ステップに相当する。
ステップS4は、ラベル端検出ステップに相当する。
ステップS13は、印刷ステップに相当する。
ステップS9、及び、
図9に示すフローチャートが、ラベルサイズ判定処理ステップに相当する。
ステップS11が、ラベルサイズ判定ステップにより先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致しないと判定すると、ラベル媒体の搬送を停止させる、に相当する。
ステップS10の判定が否定判定であり、ステップS15によりカウンターのカウント値kを1加算した後、ステップS6の判定で否定判定する場合が、ラベルサイズ判定ステップにより先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致すると判定すると、先頭のラベルに後続するラベルに対するラベルサイズ判定処理を実行しない、に相当する。
【0084】
[4.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
(付記1)
複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出部と、
前記ラベル端検出部よりも前記搬送方向の下流に配置され、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷部と、
外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを判定するラベルサイズ判定処理を前記ラベル端検出部の検出結果に基づき実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を前記搬送部に停止させ、
前記ラベルサイズ判定処理により前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定処理を実行しない、印刷装置。
【0085】
この構成によれば、先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致しない場合には、ラベル媒体の搬送が停止され、先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致する場合には、先頭のラベルの後続のラベルに対するラベルサイズ判定処理が実施されない。
このため、ユーザーが意図的にライナーからラベルを剥離した場合に、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーとなり、ラベルの印刷が途中で停止してしまう事象の発生を低減することができる。このため、一部のラベルが剥離されたラベル媒体に印刷する場合の印刷装置の使いやすさを改善することができる。
【0086】
(付記2)
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体の搬送量を検出する搬送量検出部を備え、
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記先頭のラベルの次のラベルの先端部を前記ラベル端検出部が検出するまでの間に搬送される前記ラベル媒体の搬送量に基づいて、前記ラベルサイズ判定処理を実行する、付記1記載の印刷装置。
【0087】
この構成によれば、先頭のラベルと、先頭のラベルの次のラベルとの先端部とを検出する間に搬送されるラベル媒体の搬送量に基づいて先頭のラベルのラベルサイズ判定処理が実施される。このため、簡易な構成で、精度のよいラベルサイズ判定処理を実施することができる。
【0088】
(付記3)
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体の搬送量を検出する搬送量検出部を備え、
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの後端部を検出するまでの間に搬送される前記ラベル媒体の搬送量に基づいて、前記ラベルサイズ判定処理を実行する、付記1記載の印刷装置。
【0089】
この構成によれば、先頭のラベルの先端部と後端部とを検出することで先頭のラベルのラベルサイズ判定処理を実施する。このため、簡易な構成で、精度のよいラベルサイズ判定処理を実施することができる。
【0090】
(付記4)
前記制御部は、前記印刷要求を受信し、前記搬送部による前記ラベル媒体の搬送を開始した後、予め設定された第1搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、付記2又は3に記載の印刷装置。
【0091】
この構成によれば、ラベル媒体を第1搬送量以上、搬送しても、先頭のラベルの先端部を検出できない場合に、ラベル媒体の搬送を停止させることができる。
これにより、予期せぬエラーが発生して、先頭のラベルの先端部を検出できない場合に、ラベル媒体の搬送を停止させることができる。
【0092】
(付記5)
前記制御部は、前記ラベル端検出部が前記先頭のラベルの先端部を検出してから、前記ラベル媒体を予め設定された第2搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記先頭のラベルの次のラベル先端部を検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、付記2又は3に記載の印刷装置。
【0093】
この構成によれば、先頭のラベルの端部を検出してからの搬送量が第2搬送量以上になっても、先頭のラベルの次のラベルを検出できない場合には、ラベル媒体の搬送が停止される。これにより、予期せぬエラーが発生して、先頭のラベルの次のラベルを検出できない場合に、ラベル媒体の搬送を停止させることができる。
【0094】
(付記6)
前記制御部は、前記印刷要求を受信して、前記搬送部が前記ラベル媒体の搬送を開始し、前記ラベル端検出部がn番目に検出する第nラベル(nは2以上の自然数)の先端部を検出した後、予め設定された第3搬送量以上、前記ラベル媒体を搬送しても、前記第nラベルの次の第n+1ラベルの先端部を前記ラベル端検出部が検出できない場合、前記搬送部に前記ラベル媒体の搬送を停止させる、付記2から5のいずれか一項に記載の印刷装置。
【0095】
この構成によれば、第nラベルの先端部を検出してからの搬送量が第3搬送量以上になっても、第n+1ラベルの先端部を検出できない場合には、ラベル媒体の搬送が停止される。これにより、予期せぬエラーが発生して、第n+1ラベルの先端部を検出できない場合に、ラベル媒体の搬送を停止させることができる。
【0096】
(付記7)
操作を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記ラベル媒体の搬送を停止させた後、印刷の再開を指示する操作を前記受付部により受け付けると、前記搬送部による前記ラベル媒体の搬送と、前記ラベル端検出部による前記ラベルの端部の検出と、を再開させ、
前記ラベル媒体の搬送を再開後に、前記ラベル端検出部が最初に検出する先頭のラベルに対して前記ラベルサイズ判定処理を実行し、
前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を前記搬送部に停止させ、
前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定処理を実行しない、付記1から6のいずれか1項に記載の印刷装置。
【0097】
この構成によれば、ラベルサイズ判定処理の判定結果に基づきラベル媒体の搬送を停止させた後、印刷の再開を指示する操作を受付部が受け付けると、ラベル紙の搬送と、ラベルサイズ判定処理と、を再開させることができる。
このため、予期せぬエラーが発生してラベルサイズ判定処理によりラベル紙の搬送が停止し、印刷が停止した場合であっても、印刷の再開を指示する操作を入力することで、ラベル紙の搬送と、ラベルサイズ判定処理と、を再開させることができる。
【0098】
(付記8)
複数のラベルがライナーに貼付されたラベル媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送する搬送ステップと、
前記搬送経路を搬送される前記ラベル媒体に貼付された前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出するラベル端検出ステップと、
前記複数のラベルの端部をそれぞれ検出する位置よりも前記搬送方向の下流において、画像データに基づく画像を前記複数のラベルのそれぞれに印刷する印刷ステップと、
外部装置から受信する印刷要求を受信した後、前記印刷要求に含まれる画像データに基づく画像を最初に印刷する先頭のラベルに対して、前記先頭のラベルのサイズが、前記印刷要求に設定された設定サイズに一致するか否かを前記ラベル端検出ステップの検出結果に基づき判定するラベルサイズ判定ステップと、を含み、
前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致しないと判定すると、前記ラベル媒体の搬送を停止させ、
前記ラベルサイズ判定ステップにより前記先頭のラベルのサイズが前記設定サイズに一致すると判定すると、前記先頭のラベルに後続するラベルに対する前記ラベルサイズ判定ステップを実行しない、印刷装置の制御方法。
【0099】
この構成によれば、先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致しない場合には、ラベル媒体の搬送が停止され、先頭のラベルのサイズが設定サイズに一致する場合には、先頭のラベルの後続のラベルに対するラベルサイズ判定処理が実施されない。
このため、ユーザーが意図的にライナーからラベルを剥離した場合に、ラベルサイズ判定処理の判定結果がエラーとなり、ラベルの印刷が途中で停止してしまうという問題の発生を低減することができる。このため、一部のラベルが剥離されたラベル媒体に印刷する場合の印刷装置の使いやすさを改善することができる。
【0100】
[5.他の態様]
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、ラベル端検出センサー24が、第1ラベル3の先端を検出してから、ラベル端検出センサー24が、第2ラベル3の先端を検出するまでの搬送量に基づいて、第1ラベル3のサイズを算出した。
しかしながら、ラベル3の先端及び後端を透過型のセンサーを用いて検出することもできる。この場合、ラベル端検出センサー24が、ラベル3の先端を検出してから、ラベル3の後端を検出するまでの搬送量に基づいて、第1ラベル3のサイズを算出することができる。
【0101】
また、
図1に示した印刷装置1の機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、印刷装置1の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0102】
また、
図6~
図10に示すフローチャートの処理単位は、印刷装置1の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図6~
図10のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。また、印刷装置1の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0103】
また、印刷装置1が備えるコンピューターにより印刷装置の制御方法を実現する場合、コンピューターに実行させるプログラムを記録媒体、又はこのプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM、DVD、Blu-ray Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。Blu-rayは、登録商標である。
【符号の説明】
【0104】
1…印刷装置、2…ライナー、3…ラベル、4…ラベル紙、5…アンテン、6…ICチップ、7…RFIDタグ、10…供給部、11…繰り出しリール、20…搬送部、21…搬送ローラー、22…プラテン、22a…支持面、23…繰出しローラー、24…ラベル端検出センサー、25…ロータリーエンコーダー、27…搬送経路、30…印刷部、31…印刷ヘッド、32…インク供給部、40…剥離部、41…剥離部材、41a…案内面、41b…剥離エッジ、42…剥離ローラー、42a…駆動ローラー、42b…従動ローラー、43…ラベルセンサー、51…ヘッド駆動回路、53…搬送モーター駆動回路、55…駆動モーター駆動回路、61…操作パネル、63…タッチパネル、64…リトライボタン、65…交換ボタン、66…印刷終了ボタン、67…交換完了ボタン、100…制御部、110…入出力I/F、120…通信I/F、130…記憶部、131…制御プログラム、133…設定データ、150…プロセッサー、A…印刷位置、D1…距離、D2…距離、F…搬送方向。