(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090437
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】契約管理プログラム、情報処理装置、製造方法、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240627BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20240627BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240627BHJP
【FI】
G06Q50/18
G06Q10/06
G06Q10/10 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206352
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】505392916
【氏名又は名称】弁護士ドットコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】石田 恵美
(72)【発明者】
【氏名】西村 拓也
(72)【発明者】
【氏名】神戸 信亮
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA07
5L010AA12
5L049AA07
5L049AA12
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか確認予定時期を把握する契約管理プログラム、情報処理装置、製造方法及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに電子的な契約文書を記憶させるための契約管理プログラムであって、プロセッサに、第1ユーザから、契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を確認する1または複数の第2ユーザの選択を受け付ける確認者選択ステップと、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに基づいて、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する予定時期に関する確認予定情報を算定する予定算定ステップと、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報を、第1ユーザに提示する予定提示ステップと、を実行させる。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに電子的な契約文書を記憶させるための契約管理プログラムであって、
前記プロセッサが、
第1ユーザから、契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書を確認する1または複数の第2ユーザの選択を受け付ける確認者選択ステップと、
前記確認者選択ステップにおいて選択された前記1または複数の第2ユーザに基づいて、前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認する予定時期に関する確認予定情報を算定する予定算定ステップと、
前記予定算定ステップにおいて算定された前記確認予定情報を、前記第1ユーザに提示する予定提示ステップと、
を実行する契約管理プログラム。
【請求項2】
前記プロセッサが、
前記契約受付ステップにおいて受け付けた1または複数の契約文書を記憶する契約記憶ステップと、
前記契約記憶ステップにおいて記憶された前記1または複数の契約文書のそれぞれを、前記確認者選択ステップにおいて選択された前記第2ユーザによる確認状況を示すステータス情報と、前記予定算定ステップにおいて算定された前記確認予定情報と、関連づけて前記第1ユーザに提示する一覧提示ステップと、
を実行する、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項3】
前記プロセッサが、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書を、前記確認者選択ステップにおいて選択された前記1または複数の第2ユーザに対して確認を依頼する指示を受け付ける依頼受付ステップと、
を実行し、
前記予定提示ステップは、前記依頼受付ステップにおいて確認を依頼する前記指示よりも前に、前記第1ユーザに前記確認予定情報を提示するステップである、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項4】
前記予定算定ステップは、前記確認者選択ステップにおいて前記第1ユーザによる所定の第2ユーザの選択に応じて、前記所定の第2ユーザの前記確認予定情報を算定するステップを含み、
前記予定提示ステップは、前記確認者選択ステップにおいて前記第1ユーザによる前記所定の第2ユーザの選択に応じて、前記予定算定ステップにおいて算定された前記所定の第2ユーザの前記確認予定情報を、前記第1ユーザに提示するステップを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項5】
前記予定算定ステップは、前記1または複数の第2ユーザのそれぞれの前記確認予定情報を算定するステップであり、
前記予定提示ステップは、前記1または複数の第2ユーザのそれぞれの前記確認予定情報を、前記第1ユーザに提示するステップである、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項6】
前記予定提示ステップは、前記確認予定情報に含まれる、前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認する確認予定日時、または、前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認するまでの期間を、前記第1ユーザに提示するステップを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項7】
前記予定算定ステップは、
第1日時において第1確認予定情報を算定するステップと、
前記第1日時よりも後の第2日時において第2確認予定情報を算定するステップと、
を含み、
前記プロセッサが、
前記第2確認予定情報が、前記第1確認予定情報と異なる場合に、確認予定情報が変化したことを第1ユーザに提示する変更通知ステップと、
を実行する、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項8】
前記プロセッサが、
前記第1ユーザから、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書の確認が完了することを希望する確認希望日時を受け付ける希望受付ステップと、
前記希望受付ステップにおいて受け付けた前記確認希望日時に基づき、前記確認希望日時までに、前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認する見込みを示す情報を、前記第1ユーザに提示する見込提示ステップと、
を実行する、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項9】
前記予定算定ステップは、
前記1または複数の第2ユーザのスケジュール情報を取得するステップと、
取得した前記スケジュール情報に基づき、前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認する確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項10】
前記予定算定ステップは、
前記1または複数の第2ユーザが前記契約文書を確認した日時と、取得した前記スケジュール情報に含まれる前記1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項9記載の契約管理プログラム。
【請求項11】
前記予定算定ステップは、
取得した前記スケジュール情報に含まれる前記1または複数の第2ユーザの予定情報の内容に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項10記載の契約管理プログラム。
【請求項12】
前記予定算定ステップは、
取得した前記スケジュール情報に含まれる前記1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に関する空き時間情報に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項10記載の契約管理プログラム。
【請求項13】
前記予定算定ステップは、
取得した前記スケジュール情報に含まれる前記1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に基づき算定される多忙度に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項12記載の契約管理プログラム。
【請求項14】
前記予定算定ステップは、
取得した前記スケジュール情報に含まれる前記1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、前記1または複数の第2ユーザが前記予定において前記契約文書を確認する確認件数と、に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項10記載の契約管理プログラム。
【請求項15】
前記予定算定ステップは、
前記1または複数の第2ユーザが確認することを依頼されている1または複数の契約文書の件数に基づき、前記確認予定情報を算定するステップと、
を含む、
請求項10記載の契約管理プログラム。
【請求項16】
前記予定算定ステップは、
前記確認者選択ステップにおいて選択された前記1または複数の第2ユーザが、過去に確認を依頼された1または複数の契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき、前記確認予定情報を算定するステップを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項17】
前記予定算定ステップは、
前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書の種類に関する契約種別に基づき、前記確認予定情報を算定するステップを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項18】
前記予定算定ステップは、
前記確認者選択ステップにおいて選択された前記1または複数の第2ユーザのうち、前記第1ユーザと同じグループに関連づけられた第2ユーザに基づき、前記第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザを考慮せずに、前記確認予定情報を算定するステップとを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項19】
前記予定算定ステップは、
前記確認者選択ステップにおいて選択された前記1または複数の第2ユーザのうち、前記第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの前記確認予定情報を、前記第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む、
請求項1記載の契約管理プログラム。
【請求項20】
前記予定算定ステップは、
前記第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの前記確認予定情報を、前記契約受付ステップにおいて受け付けた前記契約文書の種類に関する契約種別と、前記第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが前記契約種別により特定される契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む、
請求項19記載の契約管理プログラム。
【請求項21】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサが、請求項1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、
情報処理装置。
【請求項22】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムの製造方法であって、
前記プロセッサが、請求項1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、
情報処理システムの製造方法。
【請求項23】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記コンピュータが、請求項1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、契約管理プログラム、情報処理装置、製造方法、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ技術の発達および普及に伴い、これまでは紙媒体が利用されていた書類が電子化されつつある。例えば、当事者の署名および押印が必要となる契約書といった書類も、電子データで管理することが考えられている。
特許文献1には、作成者端末、確認者端末および契約書管理サーバからなるデジタル契約に関する情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか確認する予定時期を把握することができないという課題がある。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、確認予定時期を把握することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに電子的な契約文書を記憶させるための契約管理プログラムであって、プロセッサが、第1ユーザから、契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップと、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を確認する1または複数の第2ユーザの選択を受け付ける確認者選択ステップと、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに基づいて、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する予定時期に関する確認予定情報を算定する予定算定ステップと、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報を、第1ユーザに提示する予定提示ステップと、を実行する契約管理プログラム。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか確認予定時期を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】システム1の機能構成を示すブロック図である。
【
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【
図6】グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【
図7】書類テーブル1014のデータ構造を示す図である。
【
図8】確認テーブル1015のデータ構造を示す図である。
【
図9】入力項目テーブル1016のデータ構造を示す図である。
【
図10】契約書グループテーブル1017のデータ構造を示す図である。
【
図11】契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
【
図12】契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
【
図13】契約書一覧提示処理の動作を示すフローチャートである。
【
図14】契約書作成処理の動作を示す画面例である。
【
図15】契約書作成処理において確認者設定画面の画面例である。
【
図16】第2ユーザ端末30に通知される確認依頼メッセージを示す画面例である。
【
図17】契約書確認処理の動作を示す画面例である。
【
図18】第1ユーザ端末20に通知される締結完了メッセージを示す画面例である。
【
図19】契約書一覧提示処理の動作を示す画面例である。
【
図20】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<システム1の構成>
本開示におけるシステム1は、複数のユーザ間において締結された契約情報を記憶、管理するサービスを実現するための情報処理システムである。
システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30、外部サーバ40の情報処理装置を備える。
図1は、システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、第1ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4は、第2ユーザ端末30の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30、外部サーバ40のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0011】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、複数のユーザ間において電子的な契約締結サービスを提供する情報処理装置である。サーバ10は、複数のユーザ間において締結された契約情報を記憶、管理するサービスを提供する情報処理装置である。
サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0012】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、ユーザテーブル1012、グループテーブル1013、書類テーブル1014、確認テーブル1015、入力項目テーブル1016、契約書グループテーブル1017を備える。
【0013】
アプリケーションプログラム1011は、サーバ10の制御部104を各機能ユニットとして機能させるためのプログラムである。
【0014】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。
これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。なお、本開示においてサービスを利用するユーザは、必ずしもユーザテーブル1012に登録されている必要はない。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザID、ユーザ名、メールアドレス、グループID、承認権限のカラムを有するテーブルである。
図5は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【0015】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
メールアドレスは、ユーザのメールアドレスを記憶する項目である。
グループIDは、ユーザが所属するグループのグループ識別情報を記憶する項目である。グループは、後述するグループテーブル1013により定義され、ユーザは、複数のグループに所属するものとしても構わない。
承認権限は、ユーザの承認締結に関する権限情報を記憶する項目である。契約締結を承認する権限(承認権限)を有するユーザには、Trueなど契約締結を承認する権限を有する情報が記憶される。一方、契約締結を承認する権限を有さないユーザには、False、ブランク、ヌル値など契約締結を承認する権限を有さない情報が記憶される。
契約情報に応じて承認権限を設定できる構成としても良い。例えば、ユーザAは、特定の契約情報Aに対して承認権限を有するが、特定の契約情報Bに対して承認権限を有さない構成としても良い。
秘密保持契約、共同研究契約、請負契約などの契約情報の種別(契約情報種別)に応じて承認権限を設定できる構成としても良い。例えば、ユーザAは、秘密保持契約に対して承認権限を有するが、請負契約に対しては承認権限を有さない構成としても良い。
その他、ユーザの所属部署、役所などに応じて複数段階(レベル、ランク)の権限情報を記憶する構成としても良い。例えば、派遣社員などはC、一般社員はB、管理職はA、役員はSという情報を承認権限の項目に記憶し、契約情報の契約種別情報、契約金額などに応じて、所定のランク以上(例えば、秘密保持契約はA以上など)の承認権限を有するユーザのみ契約締結を承認することができる構成としても良い。
【0016】
グループテーブル1013は、ユーザが所属するグループに関する情報(グループ情報)を記憶し、管理するテーブルである。グループは、法人、会社、サークル、団体、会社内の部署など、ユーザが所属する任意のグループを定義することができる。
グループテーブル1013は、グループIDを主キーとして、グループID、グループ名、管理者IDのカラムを有するテーブルである。
図6は、グループテーブル1013のデータ構造を示す図である。
【0017】
グループIDは、グループを識別するためのグループ識別情報を記憶する項目である。グループ識別情報は、グループごとにユニークな値が設定されている項目である。
グループ名は、グループの名称を記憶する項目である。グループ名は、任意の文字列を設定することができる。
管理者IDは、グループにおいて管理者権限を有するユーザのユーザ識別情報を記憶する項目である。管理者権限を有するユーザは、組織などのグループにおいて所定以上の地位や権限などを有するユーザを任意に定めて設定することができる。
【0018】
書類テーブル1014は、作成者と受信者との間で取り交わされる電子契約に関する情報(契約情報)を記憶し、管理するためのテーブルである。
書類テーブル1014は、書類IDを主キーとして、書類ID、書類データ、作成者ID、契約種別、当事者データ、送信日時のカラムを有するテーブルである。
図7は、書類テーブル1014のデータ構造を示す図である。
【0019】
書類IDは、契約情報を識別するための書類識別情報を記憶する項目である。書類識別情報は、契約情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
書類データは、契約締結にかかる契約文書の契約情報(バイナリまたはテキストデータ)を記憶する項目である。具体的に、書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(ExtenSible Markup Language)などの任意のデータ形式のデータが含まれる。
作成者ID、契約情報の作成者であるユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
契約種別は、書類IDに基づき特定される契約文書において、契約文書の種類に関する情報を記憶する項目である。具体的に、契約種別は、贈与契約、売買契約、交換契約、消費貸借契約、使用貸借契約、賃貸借契約、雇用契約、請負契約、委任契約、寄託契約、組合契約、終身定期金契約、和解契約、秘密保持契約、共同研究契約等の文字列を記憶する。
当事者データは、契約情報に関する契約当事者の氏名、会社名、組織名等の情報(当事者情報)を記憶する項目である。具体的に、当事者データには、契約情報の締結相手方となる契約当事者の氏名、会社名、組織名等または当該当事者を特定するための文字列等が記憶される。
送信日時は、契約書作成処理により作成された契約情報を確認者へ送信する日時を記憶する項目である。
【0020】
確認テーブル1015は、契約情報の確認者となるユーザのメールアドレスを含む情報(確認者情報)を記憶し、管理するテーブルである。
確認テーブル1015は、書類ID、確認順序、確認者メールアドレス、確認フラグ、言語データ、アクセスコード、予定データ、確認予定日時、確認日時のカラムを有するテーブルである。
図8は、確認テーブル1015のデータ構造を示す図である。
【0021】
書類IDは、確認者により確認対象となる契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
確認順序は、確認者により契約情報が確認される際の確認順序に関する情報を記憶する項目である。作成者により記憶された契約情報は、確認順序の順番に確認者に回覧され、確認が行われる。
確認者メールアドレスは、契約情報の確認者のメールアドレスを記憶する項目である。確認者のメールアドレスは、本開示にかかるサービスの利用にあたり予めユーザ登録を行う必要はない。つまり、確認者メールアドレスは、ユーザテーブル1012に含まれている必要はない。
確認フラグは、確認者による契約情報の確認手続きの完了有無を識別するための確認識別情報を記憶する項目である。確認者により契約情報の確認が完了すると、確認フラグの項目にTrueの値などの確認が完了したことを示す情報が記憶される。
言語データは、確認者の言語に関する情報(言語情報)を記憶する項目である。
アクセスコードは、確認者に対して設定されたアクセスコードを記憶する項目である。
予定データは、確認者メールアドレスにより特定される確認者にかかるユーザが、契約書確認処理を実行した日時における予定に関する予定情報を記憶する項目である。具体的に、予定情報は、予定のタイトル、予定の説明、予定の開始日時、予定の終了日時、予定に参加する他のユーザのユーザID、その他、会議室、公開設定等の予定の内容に関する情報を含む。
予定のタイトルは、「ミーティング」、「会議」、「契約書の承認」等の、予定のタイトルに関する文字列である。予定の説明は、「A様とのミーティング」、「B様との打ち合わせ」等の予定の内容を説明するための文字列である。
なお、予定情報は、「予定がある」ことを示す情報だけでなく、「予定がない」ことを示す情報も含む。つまり、予定情報は、当該予定の開始日時から予定の終了日時までの期間が、空き時間であることを示す空き時間情報も含む。
確認予定日時は、確認者が契約情報を確認する確認予定日時を記憶する項目である。
確認日時は、確認者による契約情報の確認手続きが行われた日時を記憶する項目である。具体的には、確認識別情報が確認フラグの項目に記憶された日時が記憶される。
【0022】
入力項目テーブル1016は、電子契約情報に関連付けられた入力項目に関する情報(入力項目情報)を記憶し、管理するテーブルである。
入力項目テーブル1016は、入力項目ID、書類ID、入力者ID、入力データ、入力規則、日時のカラムを有するテーブルである。
図9は、入力項目テーブル1016のデータ構造を示す図である。
【0023】
入力項目IDは、入力項目を識別するための入力項目識別情報を記憶する項目である。
書類IDは、入力項目が関連付けられる電子契約情報の書類識別情報を記憶する項目である。
入力者IDは、入力項目に対して入力データを入力した入力者のユーザ識別情報またはメールアドレスを記憶する項目である。具体的に、入力者IDには、作成者ID、作成者IDにより特定されるユーザのメールアドレス、確認者メールアドレスなどが記憶される。
入力データは、入力者により入力項目に入力された入力データを記憶する項目である。
入力規則は、入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶する項目である。入力規則としては、日付(date)、日時(datetime)、文字列(text)、数値(integer)などのデータ型のほか、文字列であれば文字数、文字列の正規表現など任意の入力項目の入力規則に関する入力規則情報を記憶することができる。
日時は、入力者により入力項目に入力データが入力された日時を記憶する項目である。
【0024】
契約書グループテーブル1017は、契約書グループに関する情報(契約書グループ情報)を記憶し管理するためのテーブルである。契約情報は、契約情報を管理するための1または複数のキャビネット(分類情報)と関連づけられて記憶され、管理することができる。情報処理サービスに応じて、キャビネットは、グループ、タグ、ラベル等と呼ばれることがある。
契約書グループテーブル1017は、書類ID、キャビネットIDのカラムを有するテーブルである。
図10は、契約書グループテーブル1017のデータ構造を示す図である。
【0025】
書類IDは、契約情報を識別するための書類識別情報を記憶する項目である。
キャビネットIDは、キャビネットを識別するためのキャビネット識別情報を記憶する。キャビネットIDは、契約情報を管理、分類するための分類情報である。
【0026】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、契約作成部1042、契約確認部1043、予定算定部1044、予定提示部1045を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0027】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する。ユーザ登録制御部1041は、受信した情報をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0028】
契約作成部1042は、契約書作成処理を実行する。詳細は後述する。
【0029】
契約確認部1043は、契約書確認処理を実行する。詳細は後述する。
【0030】
予定算定部1044は、予定算定処理を実行する。詳細は後述する。
【0031】
予定提示部1045は、予定提示処理を実行する。詳細は後述する。
【0032】
<第1ユーザ端末20の構成>
第1ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第1ユーザ端末20は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第1ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208を備える。
【0033】
<第1ユーザ端末20の記憶部201の構成>
第1ユーザ端末20の記憶部201は、第1ユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を備える。
【0034】
第1ユーザID2011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第1ユーザ端末20から第1ユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第1ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第1ユーザID2011には、第1ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0035】
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム2012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム2012は、第1ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0036】
<第1ユーザ端末20の制御部204の構成>
第1ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0037】
<第1ユーザ端末20の入力装置206の構成>
第1ユーザ端末20の入力装置206は、カメラ2061、マイク2062、位置情報センサ2063、モーションセンサ2064、タッチデバイス2065を備える。
【0038】
<第1ユーザ端末20の出力装置208の構成>
第1ユーザ端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082を備える。
【0039】
<第2ユーザ端末30の構成>
第2ユーザ端末30は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。第2ユーザ端末30は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよいし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第2ユーザ端末30は、記憶部301、制御部304、入力装置306、出力装置308を備える。
【0040】
<第2ユーザ端末30の記憶部301の構成>
第2ユーザ端末30の記憶部301は、第2ユーザID3011、アプリケーションプログラム3012を備える。
【0041】
第2ユーザID3011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、第2ユーザ端末30から第2ユーザID3011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第2ユーザID3011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、第2ユーザID3011には、第2ユーザ端末30を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0042】
アプリケーションプログラム3012は、記憶部301に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム3012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム3012は、第2ユーザ端末30に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0043】
<第2ユーザ端末30の制御部304の構成>
第2ユーザ端末30の制御部304は、入力制御部3041、出力制御部3042を備える。制御部304は、記憶部301に記憶されたアプリケーションプログラム3012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0044】
<第2ユーザ端末30の入力装置306の構成>
第2ユーザ端末30の入力装置306は、カメラ3061、マイク3062、位置情報センサ3063、モーションセンサ3064、キーボード3065を備える。
【0045】
<第2ユーザ端末30の出力装置308の構成>
第2ユーザ端末30の出力装置308は、ディスプレイ3081、スピーカ3082を備える。
【0046】
<外部サーバ40の構成>
外部サーバ40は、インターネットを介してユーザに対してカレンダー、スケジュールに関するウェブサービス、アプリケーションプログラム、アプリ、ゲーム等(以下、ウェブサービス等)を利用者へ提供する事業者等が管理、運営する情報処理装置である。
本開示において外部サーバ40は、本開示にかかる電子契約サービスを提供する事業者とは異なる事業者が運営し提供する情報処理装置である。なお、本開示にかかる電子契約サービスを提供する事業者等が外部サーバ40を管理、運営しても構わない。外部サーバ40を、本開示にかかるシステム1に含めても構わない。本開示にかかる電子契約サービスの一部として、外部サーバ40を捉えても構わない。
外部サーバ40としては、Googleカレンダー、Yahoo!カレンダー、Apple社のカレンダーアプリ、Outlookカレンダーなどの各種サービスが存在する。
ユーザは、自身の情報処理端末を操作することにより、各事業者が提供するウェブサイト等へアクセスすることによりサービスの提供を受けることができる。また、外部サーバ40は、API(Application Programming Interface)機能を有しており、外部から所定のリクエストを受信することにより、カレンダー、スケジュールに関する情報をレスポンスとして出力する。
例えば、ユーザのメールアドレスを含む所定のリクエストをAPIエンドポイントへ送信することにより、当該ユーザがカレンダーに登録している予定情報をレスポンスとして取得することができる。
【0047】
<システム1の動作>
以下、システム1の各処理について説明する。
図11は、契約書作成処理の動作を示すフローチャートである。
図12は、契約書確認処理の動作を示すフローチャートである。
図13は、契約書一覧提示処理の動作を示すフローチャートである。
図14は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。
図15は、契約書作成処理において確認者設定画面の画面例である。
図16は、第2ユーザ端末30に通知される確認依頼メッセージを示す画面例である。
図17は、契約書確認処理の動作を示す画面例である。
図18は、第1ユーザ端末20に通知される締結完了メッセージを示す画面例である。
図19は、契約書一覧提示処理の動作を示す画面例である。
【0048】
本開示において、サーバ10における契約書作成処理、契約書確認処理を以下に説明する。
【0049】
<契約書作成処理>
契約書作成処理は、作成者が電子契約情報を作成し、確認者に対して送信する処理である。
【0050】
図14は、契約書作成処理の動作を示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約情報を作成するための画面50には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス510、入力項目を指定するためのボタン521、522、523、契約情報表示エリア530、書類データ531、入力項目532、533、534、送信ボタン540が表示される。
【0051】
<契約書作成処理の概要>
契約書作成処理は、作成者が電子契約情報を作成し、電子契約情報の宛先となる確認者を設定し、電子契約情報に対する入力項目を設定し、入力項目に対する入力規則を設定し、作成者から入力項目に対する入力データを受け付け、確認者が契約文書を確認する確認予定情報を算定し、算定した確認予定情報を提示し、設定した確認者に対して電子契約情報を送付する一連の処理である。
なお、確認予定情報は、確認者が契約文書を確認する予定日時に関する確認予定日時、および、確認者が契約文書を確認するまでの期間に関する確認予定期間(残り日数、残り時間)の少なくともいずれか1つを含む情報である。なお、確認予定期間は、確認予定日時から現在日時を減算することにより算定できる。契約書作成処理においては、確認予定日時、確認予定期間の少なくともいずれか1つが算定する処理、提示する処理が実行される。
【0052】
<契約書作成処理の詳細>
以下に、契約書作成処理の詳細を説明する。
【0053】
ステップS101において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップを実行する。本開示においては、契約文書は、作成者と確認者との間で締結される契約文書を一例として説明するが、作成者と確認者は異なる会社等に所属しているユーザである必要はなく、同じ会社等に所属するユーザであっても構わない。また、契約文書は、作成者と確認者との間で締結される契約文書である必要はなく、何らかの権利、義務が規定された文書、会議の議事録等が記載された文書等であっても構わない。本開示にかかる発明は、作成者、確認者との間で内容の確認、同意が行われる、契約文書を含む任意の文書に対して適用することが可能である。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約書に関する書類データを含む契約情報を作成する。書類データは、PDF(Portable Document Format)、Word、XML(ExtenSible Markup Language)などの任意のデータ形式の書類データを契約情報に含めることができる。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、作成した書類データ、第1ユーザID2011をサーバ10へ送信する。
【0054】
サーバ10の契約作成部1042は、契約受付ステップにおいて受け付けた1または複数の契約文書を記憶する契約記憶ステップを実行する。
サーバ10の契約作成部1042は、受信した第1ユーザID2011、書類データを受け付け、それぞれ、書類テーブル1014の新たなレコードの作成者ID、書類データの項目に記憶する。これにより、サーバ10の契約作成部1042は、新たな契約情報を書類テーブル1014に記憶する。
【0055】
契約情報を作成するための画面50には、書類テーブル1014に記憶された書類データ531が表示される。
【0056】
図15は、契約書作成処理において確認者設定画面の画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約情報を作成するための画面50には、確認者設定画面560が表示される。確認者設定画面560は、確認者にかかる第2ユーザのメールアドレスを入力するメールアドレス入力欄5611、5612、5613、確認予定日時5621、5622、5623、見込情報5631、5632、5633、確認希望日時入力欄5641、契約情報全体に関する確認予定日時5642、見込情報5643、確認者追加ボタン5651を含む。
【0057】
ステップS102において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を確認する1または複数の第2ユーザの選択を受け付ける確認者選択ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報の確認者(受信者)となるユーザを選択し特定する。本開示において、第1ユーザは、受信者として第2ユーザを選択し特定するものとする。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、確認者となる第2ユーザのメールアドレスをメールアドレス入力欄5611、5612、5613に入力し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信したメールアドレス、ステップS101において作成し、記憶した契約情報の書類IDを、それぞれ確認テーブル1015の確認者メールアドレス、書類IDの項目に記憶し、契約情報と第2ユーザのメールアドレスとを関連付けて記憶する。なお、第1ユーザは、第2ユーザの言語、アクセスコードを設定し、第2ユーザのメールアドレス(第2メールアドレス)と関連付けて記憶しても良い。
このとき、確認テーブル1015の確認順序の項目には1の値を記憶する。ステップS102において、第1ユーザは、複数の確認者となるユーザを選択し設定できるものとしても良い。この場合、選択順序に応じて、確認者となるユーザの確認順序の項目の値が1つずつインクリメントされ記憶される。これにより、後述する契約書確認処理における確認者の回覧順序が設定される。なお、回覧順序の設定は必須ではない。
【0058】
<予定算定処理(第1実施例)>
ステップS102において、予定算定ステップは、確認者選択ステップにおいて第1ユーザによる所定の第2ユーザの選択に応じて、所定の第2ユーザの確認予定情報を算定するステップを含む。
具体的に、第1ユーザ端末20の制御部204は、確認者となる所定の第2ユーザのメールアドレスをメールアドレス入力欄5611、5612、5613に入力すると、所定の第2ユーザの確認予定日時を算定するためのリクエストをサーバ10に送信する。サーバ10の予定算定部1044は、リクエストを受信すると、予定算定処理(第2実施例~第6実施例)に基づき所定の第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623を算定する。
【0059】
<予定提示処理(第1実施例)>
ステップS102において、予定提示ステップは、確認者選択ステップにおいて第1ユーザによる所定の第2ユーザの選択に応じて、予定算定ステップにおいて算定された所定の第2ユーザの確認予定情報を、第1ユーザに提示するステップを含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、算定された所定の第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623を第1ユーザ端末20へ送信する。第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した確認予定日時5621、5622、5623を第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示することにより第1ユーザに確認予定日時5621、5622、5623を提示する。
【0060】
ステップS103において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、契約情報に対する入力項目を設定する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、ステップS101において作成し、記憶した契約情報に対して複数の入力項目を設定する。入力項目は、印鑑データを押印する押印欄、署名データなどのテキストデータを入力する入力欄、チェック項目を選択できるチェックボックス欄、日付を入力する日付欄など任意の入力項目を設定することができる。
第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作し、入力項目を追加するリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、リクエストを受信すると、契約情報の書類IDを、入力項目テーブル1016の新たなレコードの書類IDに記憶する。これにより、新たに追加された入力項目情報が、契約情報と関連付けられ記憶される。なお、第1ユーザは、複数の入力項目情報を、契約情報と関連づけ記憶することができる。
【0061】
ステップS104において、第1ユーザは、追加するそれぞれの入力項目に対して入力規則を設定する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS103において設定した入力項目情報ごとの入力規則を指定し、サーバ10へ送信する。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力規則を、入力項目テーブル1016のそれぞれの入力項目情報のレコードの入力規則の項目に記憶する。これにより、入力項目ごとの入力規則を設定することができる。
【0062】
ステップS105において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザが入力した複数の入力項目に対する入力データを受け付ける。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS104において設定した入力項目ごとに入力データを入力する。例えば、第1ユーザは、管理番号が設定された入力項目に、自身が所属するグループにおける整理番号などの契約情報を管理するための番号の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、契約締結日が設定された入力項目に、当該契約情報の契約締結日の日付の入力データを入力しても良い。第1ユーザは、入力項目への入力データの入力が完了したら、サーバ10へ入力項目ごとの入力項目ID、入力データを送信する。
サーバ10の契約作成部1042は、入力項目ごとの入力項目ID、入力データを受信し、受け付ける。サーバ10の契約作成部1042は、受信した入力項目IDで特定される入力項目テーブル1016の入力項目情報の入力データの項目に、受信した入力データを記憶する。これにより、第1ユーザが入力した入力データが、入力項目テーブル1016に記憶される。
【0063】
<予定算定処理>
ステップS106において実行される予定算定処理の詳細を以下の通り説明する。なお、本開示において予定算定処理は、契約書作成処理のステップS102において確認者が選択された以降、予定提示処理よりも前のタイミングであれば任意のタイミングで実行しても構わない。
【0064】
ステップS106において、サーバ10の契約作成部1042は、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに基づいて、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する予定時期に関する確認予定情報を算定する予定算定ステップを実行する。
予定算定ステップは、1または複数の第2ユーザのそれぞれの確認予定情報を算定するステップを実行する。
具体的に、サーバ10の契約作成部1042は、ステップS102においてメールアドレス入力欄5611、5612、5613にメールアドレスが入力された1または複数の第2ユーザのそれぞれが契約文書を確認するまでの1または複数の確認予定日時5621、5622、5623を算定しても良いし、1または複数の第2ユーザ全員が契約文書を確認するまでの1の確認予定日時5642を算定しても良い。また、サーバ10の契約作成部1042は、すべての第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623を算定する必要はなく、一部の第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623を算定する構成としても良い。
【0065】
<予定算定処理(第2実施例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、1または複数の第2ユーザのスケジュール情報を取得するステップと、取得したスケジュール情報に基づき、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する確認予定情報を算定するステップと、を含む。
予定算定ステップは、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認した日時と、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報、予定情報の内容と、に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む。
具体的に、第2ユーザが過去に契約情報を確認した日時において多く設定されていた予定情報と、タイトル、説明が同一または類似する直近の将来予定情報の日時を、第2ユーザにより、契約書作成処理にかかる契約情報が確認される予定の日時(確認予定日時)であると推定する。
サーバ10の予定算定部1044は、ステップS102においてメールアドレス入力欄5611、5612、5613に入力された第2メールアドレスに基づき、確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索し、第2ユーザが過去に契約書確認処理により確認した契約情報の複数の書類ID(確認書類ID)、複数の予定データ(実績予定データ)を取得する。なお、実績予定データについては、後述する予定記憶処理において既に記憶済みであるとする。
サーバ10の予定算定部1044は、第2メールアドレスに基づき、外部サーバ40のAPIへ第2ユーザの現在日時から直近1ヶ月等の将来の予定情報(将来予定情報)を取得するためのリクエストを送信する。外部サーバ40は、受信したリクエストに基づき第2ユーザの複数の将来予定情報を取得しサーバ10へ送信する。
【0066】
サーバ10の予定算定部1044は、取得した複数の実績予定データについて同一または類似のタイトル、説明等の実績予定データ数について集計を行い、過去に第2ユーザが契約情報を確認した日時において設定されていた予定情報のうち最も多いタイトル、説明等を取得する。サーバ10の予定算定部1044は、当該タイトル、説明等に基づき、同一または類似するタイトル、説明等を有する1または複数の将来予定情報候補を複数の将来予定情報から検索し、特定する。サーバ10の予定算定部1044は、検索により特定した1または複数の将来予定情報候補のうち最も直近の将来予定情報の開始日時または終了日時を、第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623として算定し、確認テーブル1015において書類ID、第2メールアドレスに基づき特定されるレコードの確認予定日時の項目に記憶する。これにより、第2ユーザの確認者情報と、当該第2ユーザが契約情報を確認する確認予定日時とが関連づけて記憶される。なお、確認予定日時は、将来予定情報の開始日時、終了日時である必要はなく、開始日時、終了日時の間または近傍の任意の日時としても構わない。確認予定日時は、開始日時、終了日時に基づき、予め学習させた機械学習モデル、深層学習モデル、人工知能モデル等の学習モデルに適用することにより算定しても良い。また、確認予定日時は、時間の情報を含める必要はなく、日付(確認予定日)として特定しても良い。
【0067】
サーバ10の予定算定部1044は、取得した実績予定データの予定情報(予定のタイトル、予定の説明、予定の開始日時、予定の終了日時、予定に参加する他のユーザのユーザID、会議室、公開設定等の予定の内容に関する情報)に基づき、機械学習モデル、深層学習モデル、人工知能モデル等の学習モデルを構築し、当該学習モデルに基づき、将来予定情報のうち第2ユーザが契約情報を確認する確率が所定値以上の1または複数の将来予定情報候補を推論し、特定しても良い。サーバ10の予定算定部1044は、1または複数の将来予定情報候補のうち、第2ユーザが契約情報を確認する確率が最も高い1の将来予定情報の開始日時または終了日時を、第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623として算定しても良い。
つまり、第2ユーザが過去に契約情報を確認した日時において多く設定されていた予定情報の内容と同一または類似する内容を有する直近の将来予定情報の日時を、契約書作成処理にかかる契約情報が第2ユーザにより確認される予定の日時(確認予定日時)であると推定する。
【0068】
本開示においてはすべての実績予定データに基づき、1または複数の将来予定情報候補を特定する構成を一例として開示したがこれに限られない。例えば、サーバ10の予定算定部1044は、確認予定日時の算定対象となる契約情報の種類に関する契約種別、当事者情報が同一または類似する実績予定データのみに基づき1または複数の将来予定情報候補を特定し、確認予定日時を算定しても良い。そのほか、サーバ10の予定算定部1044は、確認予定日時の算定対象となる契約情報のページ数、文字数、ファイルサイズなどの契約情報に含まれる情報量に応じて、当該情報量が同一または類似する実績予定データのみに基づき1または複数の将来予定情報候補を特定し、確認予定日時を算定しても良い。
例えば、確認予定日時の算定対象となる契約情報の契約種別が秘密保持契約、契約当事者がA社、B社である場合において、契約種別が秘密保持契約、契約当事者がA社、B社である実績予定データのみを参照して、1または複数の将来予定情報候補を特定し、最も直近または確率が高い将来予定情報候補に基づき確認予定日時を算定しても良い。確認者は、契約種別、当事者情報が同一または類似する契約情報を同じような予定情報において確認する傾向があると推測されるため、不要な実績予定データを除いて推論することにより、より精度が高い確認予定日時を算定することができる。
同様に、確認予定日時の算定対象となる契約情報のページ数が100ページである場合において、ページ数が90ページから110ページの範囲に含まれる実績予定データのみを参照して、1または複数の将来予定情報候補を特定し、最も直近または確率が高い将来予定情報候補に基づき確認予定日時を算定しても良い。確認者は、契約情報の情報量が同一または類似する契約情報を同じような予定情報において確認する傾向があると推測されるため、不要な実績予定データを除いて推論することにより、より精度が高い確認予定日時を算定することができる。
【0069】
サーバ10の予定算定部1044は、確認者である第2ユーザが複数人設定されており、かつ回覧順序が設定されている場合においては、回覧順序においてN+1番目以降(Nは1以上の整数)の第2ユーザの確認予定日時は、将来予定情報候補のうち、N番目の第2ユーザの確認予定日時以降の期間に含まれる将来予定情報候補のみを対象として、1または複数の将来予定情報候補を特定しても良い。つまり、回覧順序の順番に従い複数の第2ユーザのそれぞれの確認予定日時を、それより前の第2ユーザの確認予定日時以前の期間に含まれないように算定する。回覧順序が設定されている場合は、N+1番目以降の第2ユーザは、N番目の第2ユーザの確認日時よりも前に契約情報を確認することができないためである。
また、サーバ10の予定算定部1044は、最後の第2ユーザの確認予定日時を、当該契約情報全体の確認予定日時5642として算定し、契約情報と関連づけて記憶しても良い。
【0070】
サーバ10の予定算定部1044は、確認者である第2ユーザが複数人設定されており、かつ回覧順序が設定されていない場合においては、複数の第2ユーザは同時に契約情報の確認を行うことができる。
この場合、複数の第2ユーザのそれぞれに算定された確認予定日時のうち、もっとも先の確認予定日時(複数の第2ユーザに対して算定された確認予定日時の最大値)を、当該契約情報全体の確認予定日時5642として算定し、契約情報と関連づけて記憶しても良い。
【0071】
ステップS106において、予定算定ステップは、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に関する空き時間情報に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む。
具体的に、確認予定日時の算定の際に用いられる予定データ、予定情報は、予定の開始日時から予定の終了日時までの期間が、空き時間であることを示す空き時間情報を含んでも良い。例えば、将来予定情報、実績予定データは空き時間に関する情報も含む。
例えば、サーバ10の予定算定部1044は、第2ユーザが過去に契約情報を、当該第2ユーザのスケジュールにおいて空き時間に確認していることが多かった場合、第2ユーザの将来の空き時間を1または複数の将来予定情報候補として特定する。サーバ10の予定算定部1044は、空き時間に関する1または複数の将来予定情報候補の開始日時、終了日時に基づき確認予定日時5621、5622、5623を算定する。
【0072】
ステップS106において、予定算定ステップは、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に基づき算定される多忙度に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、1日、1週間等の所定期間に含まれる空き時間を含まない将来予定情報の数、または、空き時間にかかる将来予定情報の数に基づき、第2ユーザの忙しさに関する多忙度を算定する。具体的には、所定期間に含まれる空き時間を含まない将来予定情報の数、または、空き時間にかかる将来予定情報の数を多忙度としても良い。同様に、サーバ10の予定算定部1044は、実績予定データにおける多忙度と、当該第2ユーザの契約書確認処理の実行に関する相関関係を算定する。例えば、第2ユーザの多忙度が所定値以上である場合には、契約書確認処理が実行される確率が低下することが期待される。
サーバ10の予定算定部1044は、所定期間において多忙度が所定値以上の場合には、第2ユーザは当該所定期間において契約情報を確認する可能性が低いと判定し、当該所定期間に含まれる将来予定情報を、確認予定情報の算定にかかる1または複数の将来予定情報候補から除外する。
例えば、サーバ10の予定算定部1044は、多忙度を入力データとして、契約書確認処理が実行される確率等を出力する学習モデルを作成しても良い。サーバ10の予定算定部1044は、所定期間の多忙度を入力データとして出力される、契約書確認処理が実行される確率等が所定値以下の場合には、当該所定期間に含まれる将来予定情報を、確認予定日時の算定にかかる1または複数の将来予定情報候補から除外する。
これにより、第2ユーザにより確認される可能性が低い所定期間に含まれる将来予定情報候補に基づき、確認予定日時が算定されることを避けることができる。より精度が高い確認予定日時を算定することができる。
【0073】
ステップS106において、予定算定ステップは、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、1または複数の第2ユーザが予定において契約文書を確認する確認件数と、に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む。
予定算定ステップは、1または複数の第2ユーザが確認することを依頼されている1または複数の契約文書の件数に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、実績予定データを参照して、第2ユーザが、1の予定情報において平均して何件程度の契約情報の確認しているのか集計処理を行う。例えば、複数の実績予定データについて、所定の実績予定データと関連づけられている書類IDの個数を集計することにより、所定の実績予定データにおいて第2ユーザが確認を行った契約情報の確認件数(処理件数)を取得することができる。サーバ10の予定算定部1044は、すべてのユニークな実績予定データごとに確認件数の平均値、中央値、最大値、最小値等の統計処理を行うことにより、実績予定データごとの確認件数の統計値(統計確認件数)を算定することができる。
サーバ10の予定算定部1044は、第2メールアドレスに基づき確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索することにより書類IDを取得する。これにより、第2ユーザが現在、確認を依頼されている契約情報の件数(手持ち件数)を取得することができる。
サーバ10の予定算定部1044は、算定した統計確認件数、手持ち件数に基づき、複数の将来予定情報から所定の将来予定情報候補を特定する。例えば、サーバ10の予定算定部1044は、実績予定データに基づき特定した所定の将来予定情報について、手持ち件数が統計確認件数よりも多い場合は、当該所定の将来予定情報において対象となる契約情報が確認される可能性が低いことから、当該所定の将来予定情報以降の1または複数の将来予定情報のうち、契約情報が確認される可能性が高い所定の将来予定情報を新たに特定する。
例えば、手持ち件数が10件である場合において、統計確認件数が4件であるとする。このとき、1または複数の将来予定情報候補として、現在日時から近い順番に、日付A、日付B、日付C、日付D、日付Eが特定されているとする。確認者は、将来予定情報ごとに4件処理することが期待される。日付Aにおいては10件中4件しか確認できないため、日付Aにおいて契約情報は確認されないと判定する。日付Bにおいてはさらに4件が確認されるが、確認件数の合計8件は、手持ち件数の10件に満たないため、日付Bにおいても契約情報は確認されないと判定する。日付Cにおいてはさらに4件が確認され、確認件数の合計12件は、手持ち件数の10件以上であるため、日付Cにおいて契約情報は確認されると判定する。この場合、日付Cが、確認予定日時を算定するための所定の将来予定日時として特定される。
なお、確認者が確認を依頼されている複数の契約情報のうち、予定算定処理にかかる契約情報の順番等が特定可能である場合には、当該順番を考慮して所定の将来予定日時を特定しても良い。
例えば、上記の例において、契約情報の順番が手持ち件数10件のうち、7番目であるとする。この場合、日付Bが、確認予定日時を算定するための所定の将来予定日時として特定される。
【0074】
その他、予定算定ステップは、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、1または複数の第2ユーザが1日、1週間等の所定期間あたりに契約文書を確認する件数の統計値である期間確認件数と、に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含んでも良い。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、期間確認件数、手持ち件数に基づき、複数の将来予定情報から所定の将来予定情報候補を特定する。例えば、サーバ10の予定算定部1044は、実績予定データに基づき特定した所定の将来予定情報について、手持ち件数が期間確認件数よりも多い場合は、当該所定期間において対象となる契約情報が確認される可能性が低いことから、当該所定以降の1または複数の将来予定情報のうち、契約情報が確認される可能性が高い所定の将来予定情報を新たに特定する。
【0075】
<予定算定処理(第3実施例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザが、過去に確認を依頼された1または複数の契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき、確認予定情報を算定するステップを含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、ステップS102においてメールアドレス入力欄5611、5612、5613に入力された第2メールアドレスに基づき、確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索し、第2ユーザが過去に契約書確認処理により確認した契約情報の書類ID(確認書類ID)、送信日時を取得する。サーバ10の予定算定部1044は、取得した書類ID、第2メールアドレスに基づき、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、確認日時の項目を取得する。
サーバ10の予定算定部1044は、すべてのユニークな書類IDごとに確認日時から送信日時を引くことにより、確認者が契約情報の確認を依頼されてから確認するまでに要した期間(確認期間)を算定する。サーバ10の予定算定部1044は、複数の書類IDごとに算定された確認期間の平均値、中央値、最大値、最小値等の統計処理を行うことにより確認期間の統計値を算定する。サーバ10の予定算定部1044は、現在日時に確認期間の統計値を加算することにより、確認予定日時5621、5622、5623を算定する。
つまり、サーバ10の予定算定部1044は、確認者の過去に契約書確認処理により確認した契約情報について、確認期間の平均値等の統計値に基づき確認予定日時を推測する。
【0076】
<予定算定処理(第4実施例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の種類に関する契約種別に基づき、確認予定情報を算定するステップを含む。
具体的に、予定算定処理(第3実施例)においては第2ユーザが過去に確認したすべての契約情報に基づき、確認期間の統計値を算定する構成を一例として開示したがこれに限られない。
例えば、サーバ10の予定算定部1044は、確認予定日時の算定対象となる契約情報の契約種別、当事者情報と、同一または類似する契約種別、当事者情報の契約情報の確認期間に基づき、確認期間の統計値を算定し、現在日時に確認期間の統計値を加算することにより、確認予定日時5621、5622、5623を算定しても良い。
そのほか、サーバ10の予定算定部1044は、確認予定日時の算定対象となる契約情報のページ数、文字数、ファイルサイズなどの契約情報に含まれる情報量と、同一または類似する情報量を有する契約情報の確認期間に基づき、確認期間の統計値を算定し、現在日時に確認期間の統計値を加算することにより、確認予定日時5621、5622、5623を算定しても良い。
確認者は、契約種別、当事者情報が同一または類似する契約情報を、同じような確認期間で確認する傾向があると推測される。同様に、確認者は、契約情報に含まれる情報量が同一または類似する契約情報を、同じような確認期間で確認する傾向があると推測される。これにより、不要な契約情報を除いて算定することにより、より精度が高い確認予定日時を算定することができる。
【0077】
<予定算定処理(第5実施例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザのうち、第1ユーザと同じグループに関連づけられた第2ユーザに基づき、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザを考慮せずに、確認予定情報を算定するステップとを含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、作成者にかかる第1ユーザID2011に基づき、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索し、グループID(第1グループID)を取得する。サーバ10の予定算定部1044は、第2メールアドレスに基づきユーザテーブル1012のメールアドレスの項目を検索し、ユーザID、グループID(第2グループID)を取得する。
サーバ10の予定算定部1044は、1または複数の第2ユーザのうち、第2グループIDが第1グループIDに一致または含まれる第2ユーザについて予定算定処理を実行し、第2グループIDが第1グループIDに一致または含まれない第2ユーザについて予定算定処理を実行しない(スキップする)。
つまり、第1ユーザと同じグループに所属しない第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623は算定されない。これにより、第2ユーザは、自身が過去に契約情報を確認した際の情報を、異なるグループに所属する第1ユーザに対して提供することを避けることができる。
【0078】
サーバ10の予定算定部1044は、確認者である第2ユーザが複数設定されており回覧順序が設定されている場合においては、第1ユーザと同じグループに所属しない第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623の算定をスキップして、将来予定情報を特定しても良い。
また、サーバ10の予定算定部1044は、最後の第2ユーザの確認予定日時を、当該契約情報全体の確認予定日時5642として算定し、契約情報と関連づけて記憶しても良い。
【0079】
サーバ10の予定算定部1044は、確認者である第2ユーザが複数設定されており回覧順序が設定されていない場合においては、複数の第2ユーザは同時に契約情報の確認を行うことができる。
この場合、複数の第2ユーザのうち、第1ユーザと同じグループに所属する第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623のうち、もっとも先の確認予定日時(確認予定日時の最大値)を、当該契約情報全体の確認予定日時5642として算定し、契約情報と関連づけて記憶しても良い。
【0080】
<予定算定処理(第6実施例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザのうち、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの確認予定情報を、第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む。
予定算定ステップは、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの確認予定情報を、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の種類に関する契約種別と、第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが契約種別により特定される契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、予定算定処理(第5実施例)においてスキップされた第1ユーザと同じグループに所属しない第2ユーザの確認予定日時を次の手法により算定する。サーバ10の予定算定部1044は、第2グループIDに基づきユーザテーブル1012のグループIDの項目を検索し、メールアドレスを取得する。サーバ10の予定算定部1044は、メールアドレスに基づき、確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索し、書類ID、確認予定日時を取得する。サーバ10の予定算定部1044は、取得した書類IDに基づき書類テーブル1014の書類IDの項目を検索し、送信日時を取得する。
サーバ10の予定算定部1044は、書類IDごとに確認日時から送信日時を引くことにより、第2グループに所属するユーザが確認者として、契約情報の確認を依頼されてから確認するまでに要した期間(確認期間)を算定する。サーバ10の予定算定部1044は、第2グループに所属するユーザが過去に確認したすべての契約情報についての確認期間の平均値、中央値、最大値、最小値等の統計処理を行うことにより、第2グループに所属するユーザの確認期間の統計値を算定する。サーバ10の予定算定部1044は、現在日時に確認期間の統計値を加算したものを、第2グループに所属するユーザの確認予定日時として算定する。
算定した確認予定日時を、予定算定処理(第5実施例)において算定をスキップした、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの確認予定日時5621、5622、5623として用いても良い。第2ユーザは、自身が過去に契約情報を確認した際の情報を、異なるグループに所属する第1ユーザに対して提供することを避けつつ、第1ユーザは精度の高い確認予定日時を算定することができる。
【0081】
<予定算定処理(第1変形例)>
ステップS106において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の確認が完了することを希望する確認希望日時を受け付ける希望受付ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作することにより、契約情報を作成するための画面50に設けられた、当該契約情報にかかる契約文書の確認が完了することを希望する確認希望日時を入力するための確認希望日時入力欄5641に、日時(確認希望日時)を入力する。例えば、現在日時から1週間後、2週間後など契約文書の締結にかかる一般的な契約締結の完了日時を入力しても良い。なお、時間の情報を含める必要はなく、日付のみを入力できる構成としても良い。
第1ユーザ端末20の制御部204は、確認希望日時入力欄5641に入力された日時をサーバ10へ送信する。サーバ10の予定算定部1044は、確認希望日時を受信し、受け付ける。
【0082】
<予定算定処理(第2変形例)>
ステップS106において、予定算定ステップは、第1日時において第1確認予定情報を算定するステップと、第1日時よりも後の第2日時において第2確認予定情報を算定するステップと、を含む。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、予定算定処理を契約書作成処理において実行しても良いし、契約書作成処理が実行された後に再度、実行しても良い。つまり、サーバ10の予定算定部1044は、所定の期間ごと定期的に、予定算定処理を実行することにより、確認テーブル1015の確認予定日時の項目を新たに実行された予定算定処理に基づく確認予定日時により更新しても良い。これにより、第2ユーザの実績予定データ、将来予定情報、確認期間等が、契約書作成処理の実行後に変動した場合においても、確認テーブル1015は最新の確認予定日時を記憶することができる。
【0083】
サーバ10の予定算定部1044は、第2確認予定情報が、第1確認予定情報と異なる場合に、確認予定情報が変化したことを第1ユーザに提示する変更通知ステップを実行しても良い。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、予定算定処理を複数回実行した場合において、算定された確認予定日時が、前回算定された確認予定日時とは異なる場合において、確認予定日時が更新されたことを示すメッセージを、作成者にかかる第1ユーザのメールアドレスメールへ送信する。なお、チャットサービス他、任意の連絡手段を用いて通知しても構わない。
なお、変更通知ステップは、第2確認予定日時が、第1確認予定日時よりも後の日時に変化した場合にのみ、確認予定日時が変化したことを第1ユーザに提示することが好適である。確認予定日時が前倒しされても、確認完了までの日時が後ろ倒しになることはないため、これにより、ユーザは煩わしい通知を受けることを避けることができる。
【0084】
<予定提示処理>
ステップS107において、サーバ10の契約作成部1042は、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報を、第1ユーザに提示する予定提示ステップを実行する。
予定提示ステップは、1または複数の第2ユーザのそれぞれの確認予定情報を、第1ユーザに提示するステップを実行する。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、予定算定処理において算定された確認予定日時を第1ユーザ端末20へ送信する。第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した確認予定日時5621、5622、5623を第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示する。
サーバ10の契約作成部1042は、ステップS102において選択された1または複数の第2ユーザの全員が契約文書を確認するまでの1の確認予定日時5642を第1ユーザ端末20へ送信しても良いし、1または複数の第2ユーザのそれぞれが契約文書を確認するまでの1または複数の確認予定日時5621、5622、5623を第1ユーザ端末20へ送信しても良い。また、サーバ10の予定算定部1044は、すべての第2ユーザの確認予定日時を送信する必要はなく、一部の第2ユーザの確認予定日時を送信する構成としても良い。
第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した1または複数の第2ユーザの全員が契約文書を確認するまでの1の確認予定日時5642を第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示しても良いし、1または複数の第2ユーザのそれぞれが契約文書を確認するまでの1または複数の確認予定日時5621、5622、5623を当該1または複数の第2ユーザと関連づけて第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示しても良い。
【0085】
<予定提示処理(第2実施例)>
ステップS107において、予定提示ステップは、依頼受付ステップにおいて確認を依頼する指示よりも前に、第1ユーザに確認予定情報を提示するステップを実行する。
具体的に、第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した確認予定日時5621、5622、5623、5642を、ステップS108における依頼受付ステップより前に、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示することにより第1ユーザに提示する。
これにより、第1ユーザは契約文書の回覧に先立って、当該契約文書が確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定日時を把握することができる。確認予定日時に応じて、第1ユーザは、業務スケジュール等を計画的に立てることができる。
【0086】
<予定提示処理(第3実施例)>
ステップS107において、予定提示ステップは、確認予定情報に含まれる、前記1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する確認予定日時、または、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認するまでの期間を、第1ユーザに提示するステップを含む。
具体的に、第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した1または複数の第2ユーザの全員が契約文書を確認するまでの現在日時から1の確認予定日時までの期間(確認予定期間)を第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示しても良いし、現在日時から1または複数の第2ユーザのそれぞれが契約文書を確認するまでの1または複数の確認予定日時までの期間(確認予定期間)を当該1または複数の第2ユーザと関連づけて第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示しても良い。
なお、確認予定期間は、確認予定日時から現在日時を減算することにより算定できる。
【0087】
<予定提示処理(第1変形例)>
ステップS107において、サーバ10の契約作成部1042は、希望受付ステップにおいて受け付けた確認希望日時に基づき、確認希望日時までに、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する見込みを示す情報を、第1ユーザに提示する見込提示ステップを実行する。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、予定算定処理(第1変形例)により確認希望日時の入力を受け付けた場合に、当該確認希望日時までに契約文書の確認が行われるか否かの見込みを算定する。
例えば、サーバ10の予定算定部1044は、ステップS106における予定算定処理において算定された確認予定日時と、確認希望日時とを比較し、確認希望日時が確認予定日時よりも前の日時である場合には、確認希望日時までに契約情報の確認が行われないとする見込みを示す情報(見込情報5631、5632、5633、5643)を算定する。この場合、契約情報の確認が行われる確率が0%である情報が、見込情報5631、5632、5633、5643として算定される。
その他、サーバ10の予定算定部1044は、学習モデル等を用いることにより、第2ユーザごとに算定された複数の確認予定日時の候補ごとに契約情報の確認が行われる確率等を推論することが考えられる。この場合には、確認予定日時の候補のうち、確認希望日時と一致またはもっとも近い確認予定日時について推論された確率を、第2ユーザが確認希望日時において契約文書を確認する見込情報5631、5632、5633、5643として算定する。
なお、サーバ10の予定算定部1044は、複数の第2ユーザの全員が契約文書を確認する見込情報5643を算定しても良いし、1または複数の第2ユーザのそれぞれが契約文書を確認する見込情報5631、5632、5633を算定しても良い。また、サーバ10の契約作成部1042は、すべての第2ユーザが契約文書を確認する見込みを示す情報を算定する必要はなく、一部の第2ユーザが契約文書を確認する見込みを示す情報を算定しても良い。
サーバ10の予定算定部1044は、算定した、見込情報を第1ユーザ端末20へ送信する。第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した、見込情報5631、5632、5633、5642を第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示することにより、第1ユーザに提示する。
【0088】
ステップS108において、サーバ10の契約作成部1042は、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに対して確認を依頼する指示を受け付ける依頼受付ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作し、契約情報を作成するための画面50に、表示された送信ボタン540を押下することにより、契約情報を送信するリクエストをサーバ10へ送信する。
【0089】
サーバ10の契約作成部1042は、リクエストを受信すると、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージを第2ユーザへ送信する。
具体的に、サーバ10の契約作成部1042は、確認テーブル1015の確認順序の項目を検索し、確認順序の項目に記憶された値が最も小さい最初の確認者となるユーザ(第1確認ユーザ)を特定する。本開示において第1確認ユーザは、一例として、第2ユーザとする。サーバ10の契約作成部1042は、第2ユーザのメールアドレスへ、第1ユーザから契約情報の確認依頼が送信されたことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。
第2ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むURL(Uniform ReSource Locator)の情報を含める。URLは、書類IDを直接含んでも良いし、書類IDに対し任意の暗号化を行った文字列、その他、不図示のテーブルを参照して書類IDを特定可能な文字列などの情報を含んでも良い。また、URLには第2ユーザを特定するための情報を含めても良い。例えば、第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLに第2ユーザを特定するための情報を含める必要がある。
【0090】
第1ユーザは、第2ユーザに対してアクセスコードを設定した場合は、別途メールなどの手段によりアクセスコードを第2ユーザに対して伝える。これにより、第2ユーザへ通知されるメッセージが第三者に取得された場合においても、第三者はアクセスコードを入手しない限り契約書確認処理を実行することができない。
【0091】
図16は、第2ユーザ端末30に通知されるメッセージを示す画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、メッセージ画面60には、メッセージ61、契約情報を特定するための書類IDを含むURL62の情報が含まれる。
【0092】
<変形例>
第1ユーザは、ステップS102において複数の確認者を選択し設定する場合には、複数の確認者のそれぞれに対して、ステップS103において異なる入力項目情報をそれぞれに独立して設定できる構成としても構わない。例えば、第1ユーザが、確認者として第2ユーザ、第9ユーザの2人のユーザを設定する場合に、契約開始日、契約終了日の入力項目を第2ユーザに対して設定し、契約締結日の入力項目を第9ユーザに対して設定しても良い。この場合、後述する契約書確認処理において、第2ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できるが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができない。一方、第9ユーザは、契約開始日、契約終了日の入力項目に対して入力データを入力できないが、契約締結日の入力項目に対しては入力データを入力することができる。1つの入力項目情報に対して、複数の確認者を重複して選択し設定できる構成としても構わない。
【0093】
契約情報を作成するための画面50には、描画オブジェクトとして入力項目532、533、534が描画される。入力項目532、533には、割当として、入力項目を入力することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-B」、入力項目の種別として「テキスト」という項目が描画されている。押印に関する入力項目534には、割当として、押印することが選択し設定されたユーザのユーザ識別情報「USER-C」、入力項目の種別として「印」という項目が描画されている。
【0094】
<契約書確認処理>
契約書確認処理は、確認者が、作成者から受信した電子契約情報の内容を確認する処理である。
【0095】
<契約書確認処理の概要>
契約書確認処理は、確認者からのアクセスを受け付け、契約情報を表示する確認画面を確認者に対して提示し、確認者から入力項目に対する入力データを受け付け、確認者から契約情報の確認に関するデータを受け付け、確認者が契約情報を確認したことを示す情報と当該確認した日時における確認者のスケジュール情報と関連づけて記憶する一連の処理である。
【0096】
<契約書確認処理の詳細>
ステップS301において、確認者となる第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作して受信したメッセージに記載されたURLを選択することにより、第2ユーザ端末30のブラウザアプリケーションにより当該URLにより指定されたウェブページを開くことができる。これにより、第2ユーザ端末30は、契約書確認処理を実行させるためのリクエストをサーバ10へ送信する。
【0097】
確認テーブル1015の第2ユーザのレコードにアクセスコードの項目が記憶されている場合には、第2ユーザに対してアクセスコードの入力を要求し、当該入力されたアクセスコードと確認テーブル1015の第2ユーザのレコードに記憶されたアクセスコードとを照合することにより、第2ユーザに対する認証処理を実行することができる。
具体的に、サーバ10は、アクセスコードを認証するための入力画面を第2ユーザ端末30へ送信する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306を操作し、アクセスコードを入力しサーバ10へ送信する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したアクセスコードと、確認テーブル1015の第2ユーザのレコードに記憶されたアクセスコードとが一致するか否かを判定し、一致する場合は契約書確認処理を継続する。一方、一致しない場合には、契約書確認処理を中止する。なお、アクセスコードによる認証処理は省略しても構わない。
【0098】
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、書類テーブル1014の書類IDの項目を検索し、契約情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、確認テーブル1015の書類IDの項目を検索し、確認者情報を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに含まれる書類IDに基づき、入力項目テーブル1016の書類IDの項目を検索し、契約情報に関連づけられた入力項目情報を取得する。
【0099】
ステップS302において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザを特定する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30から受信したリクエストに含まれる第2ユーザID3011に基づき特定しても良いし、URLに含まれる第2ユーザを識別するための識別情報に基づき特定しても良い。第2ユーザが本開示にかかるサービスにユーザ登録していない場合には、URLから第2ユーザを特定する必要がある。例えば、URLには第2ユーザを特定する情報として第2ユーザのメールアドレス、ユーザIDなどが含まれていても良い。
【0100】
ステップS303において、サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報、確認者情報(第2ユーザを特定する情報)、入力項目情報に基づき、確認画面を生成し第2ユーザ端末30に送信する。
【0101】
具体的に、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081は、第2ユーザに対して、契約情報を承認する操作を受け付ける確認画面を提示する。第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された契約情報を確認し承認する。
なお、第2ユーザに提示される確認画面は、確認テーブル1015の第2ユーザのレコードの言語データの項目に記憶された言語情報に基づき、確認者に対して指定された言語表記で第2ユーザに対して提示する構成としても良い。
【0102】
図17は、契約書確認処理の動作を示す確認画面の画面例である。第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示される、契約情報を承認するための確認画面70には、現在の契約情報の作成状況を示すステータス710、契約情報表示エリア730、書類データ731、入力項目732、733、734、735、736、同意ボタン740が表示される。
【0103】
ステップS304において、サーバ10の契約確認部1043は、契約情報の1または複数の入力項目に対する入力を受け付ける。
具体的に、第2ユーザは、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報に設定された入力項目732、733、734、735に対し入力データを入力する。なお、本開示においては入力項目736に対しては、第2ユーザによる入力が割当られていないため、第2ユーザは入力データを入力できないことが視覚的に識別可能に表示される。
【0104】
ステップS305において、サーバ10の契約確認部1043は、第2ユーザから、第1ユーザから受け付けた契約情報の契約締結に同意し承認する指示を受け付ける。
第2ユーザは、第2ユーザ端末30のディスプレイ3081に表示された契約情報および入力データを確認し、内容に同意また承諾する場合には、第2ユーザ端末30の入力装置306などを操作し、契約情報を確認するための確認画面70に、表示された同意ボタン740を押下することにより、書類ID、第2ユーザを特定する情報、ステップS305において入力した入力項目ごとの入力データを含むリクエストをサーバ10へ送信する処理を実行させる。第2ユーザを特定する情報は、第2ユーザID3011でも構わない。
サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき第2ユーザが契約情報を確認したことを示す情報を記憶する。具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信した書類ID、第2ユーザを特定する情報に基づき、確認テーブル1015を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。例えば、第2ユーザを特定する情報がメールアドレスである場合には、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値を記憶する。第2ユーザを特定する情報がユーザ識別情報である場合には、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索することにより特定される第2ユーザのメールアドレスに基づき、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、当該レコードの確認フラグの項目にTrueの値、確認日時の項目に現在日時(確認者により契約情報の確認手続きが行われた日時)を記憶する。
サーバ10の契約確認部1043は、受信した入力データを、当該入力データと関連付けられた入力項目IDで特定される入力項目テーブル1016の入力データの項目に記憶する。これにより、ステップS305において、第2ユーザにより入力された入力データが、入力項目テーブル1016の入力項目情報として記憶される。
【0105】
<予定記憶処理>
サーバ10の予定算定部1044は、受信したリクエストに基づき第2ユーザの予定情報を、カレンダー、スケジュールに関するウェブサービス等を提供する外部サーバ40から取得し、確認者情報と関連づけて記憶する。
具体的に、サーバ10の予定算定部1044は、書類ID、第2ユーザのメールアドレスに基づき、確認テーブル1015の書類ID、確認者メールアドレスの項目を検索し、確認日時の項目を取得する。
サーバ10の予定算定部1044は、第2ユーザのメールアドレス、確認日時に基づき、外部サーバ40のAPIへ第2ユーザの予定情報を取得するためのリクエストを送信する。外部サーバ40は、リクエストを受信すると、第2ユーザのメールアドレス、確認日時に基づき、開始日時から終了日時の間に確認日時を含む第2ユーザの予定情報を検索し、特定する。外部サーバ40は、検索により特定した複数の予定情報をレスポンスとしてサーバ10へ送信する。なお、予定情報の詳細は、確認テーブル1015の予定データの項目と同様であるため説明を省略する。また、予定情報は、「予定がある」ことを示す情報だけでなく、「予定がない」ことを示す空き時間に関する情報も含む。
サーバ10の予定算定部1044は、受信した予定情報を、確認テーブル1015の書類ID、第2ユーザのメールアドレスに基づき特定されるレコードの、予定データの項目に記憶する。これにより、第2ユーザが契約情報を確認したことを示す情報に、当該確認した日時における第2ユーザの予定情報を関連づけて記憶することができる。
【0106】
なお、契約記憶処理は、1の確認者による契約書確認処理ごとに実行しても良いし、すべての確認者による契約書確認処理が実行された後にまとめて実行しても良い。また、契約書記憶処理は、契約書確認処理の中で実行する必要は必ずしもない。
例えば、サーバ10の予定算定部1044は、所定の期間ごと定期的に、確認テーブル1015の予定データの項目が空のレコードを検索し、書類ID、確認者メールアドレス、確認日時の項目を取得する。サーバ10の予定算定部1044は、取得した書類ID、確認者メールアドレスに基づき、外部サーバ40から予定情報を取得し、契約情報を確認したことを示す情報に、当該確認した日時における確認者の予定情報を関連づけて記憶する。
このように、サーバ10の予定算定部1044は、予定記憶処理を契約書確認処理と同期して実行する必要はなく、予定記憶処理を契約書確認処理と独立して非同期で実行しても構わない。
【0107】
サーバ10の契約確認部1043は、すべての確認者による契約書確認処理が実行されたことを判定する。具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、確認テーブル1015において、確認者のレコードの確認フラグにTrueの値が記憶されている場合に、すべての確認者による契約書確認処理が実行されたと判定する。
サーバ10の契約確認部1043は、すべての確認者による契約書確認処理が実行されると、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを第1ユーザへ送信する。なお、同様に、サーバ10の契約確認部1043は、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを第2ユーザへ送信しても良い。
【0108】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、第1ユーザのメールアドレスへ、第2ユーザが契約情報の確認を完了したことを通知するメッセージをメールなどの連絡手段にて送信する。つまり、第1ユーザに対して、第2ユーザにより契約締結の承認がなされたことを通知する。これにより、第1ユーザは、第2ユーザとの間で契約締結が完了したことを知ることができる。
第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むエンドポイントであるURLの情報を含めても良い。
【0109】
図18は、第1ユーザ端末20に通知されるメッセージを示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、メッセージ画面80には、メッセージ81、契約情報を特定するための書類IDを含むURL82の情報が含まれる。
【0110】
同様に、サーバ10の契約確認部1043は、不図示のチャットサービス等を用いて、第2ユーザが契約情報の確認を完了したことを通知するメッセージに、第1ユーザへのメンションを含めて送信しても良い。つまり、第1ユーザに対して、チャットサービスを介して、第2ユーザにより契約締結の承認がなされたことを通知する。これにより、第1ユーザは、第2ユーザとの間で契約締結が完了したことを知ることができる。
第1ユーザへ通知するメッセージには、契約情報を特定するための書類IDを含むエンドポイントであるURLの情報を含めても良い。
【0111】
第1ユーザは、第1ユーザ端末20のブラウザアプリケーションにより、受信したメッセージに含まれるURLにより指定されたウェブページを開くことができる。第1ユーザ端末20は、契約情報を参照し、照会するためのリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の契約確認部1043は、契約情報を参照し、照会するためのウェブページを生成し第1ユーザ端末20へ送信する。第1ユーザは、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示された、ウェブページ画面から、契約情報に含まれる書類データをダウンロード等により取得することができる。
【0112】
サーバ10の契約確認部1043は、複数のユーザが確認者として設定されている場合には、最後に契約書確認処理を実行したユーザ以外の確認者にかかるユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。これにより、確認者にかかるユーザも、すべての確認者により契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。
また、サーバ10の契約確認部1043は、複数の確認者が所属するグループにおいて管理者に相当する権限を有するユーザへ契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信しても良い。
なお、メッセージは、メール、チャットサービス等を介して送信しても良い。
これにより、確認者にかかるユーザが所属するグループにおける管理者が、契約書確認処理の実行が完了したことの通知を受けることができる。
【0113】
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、ユーザIDまたはメールアドレスに基づきユーザテーブル1012の、ユーザIDまたはメールアドレスの項目を検索することにより、グループIDの項目を取得する。サーバ10の契約確認部1043は、取得したグループIDの項目に基づき、グループテーブル1013のグループIDの項目を検索し、管理者IDの項目を取得し、管理者IDに基づき、管理者に相当する権限を有するユーザをユーザテーブル1012のユーザIDを検索することにより特定し、契約書確認処理が完了したことを通知するメッセージを送信する。
【0114】
<電子署名処理>
ステップS305に、電子署名処理を含めても良い。サーバ10の契約確認部1043は、ステップS305において第2ユーザから受け付けた契約締結を承認する指示に応じて、第1ユーザから受け付けた契約情報に、契約情報の契約締結が承認されたことを示す電子署名を付与して記憶する。
具体的に、サーバ10の契約確認部1043は、受信したリクエストに基づき、契約情報に対し、電子署名を付与し記憶する。サーバ10の契約確認部1043は、書類IDに基づき、書類テーブル1014の書類IDの項目を検索し、契約情報を取得する。
サーバ10の契約確認部1043は、取得した契約情報に電子署名を付与し、書類テーブル1014の書類データの項目に記憶する。なお、サーバ10の契約確認部1043は、電子署名を付与した契約情報により書類データの項目を更新(上書き)しても良いし、電子署名付与前の契約情報を別途不図示の記憶装置に記憶しても構わない。
サーバ10の契約確認部1043は、電子署名に、書類ID、第1ユーザのメールアドレス、第2ユーザのメールアドレス、承認日時、確認日時、承認日時の認証方法、確認日時の認証方法、入力項目ごとの入力データの値、第1ユーザ、第2ユーザの同意(承認)、タイムスタンプなどのいずれかの情報を含めても良い。
これにより、サーバ10の契約確認部1043は、契約情報に第2ユーザが契約情報の契約締結を承認したことを示す電子署名を付与して記憶する。契約情報に対する第三者によるなりすましや改ざんを防ぐことができる。
【0115】
<契約書一覧提示処理>
契約書一覧提示処理は、作成者が作成し確認者に対して送信した複数の契約文書の一覧を提示する処理である。
本開示においては、第1ユーザが契約書一覧提示処理を実行する事例を一例として説明するが、契約書一覧提示処理は任意のユーザが実行することが可能である。例えば、第2ユーザは契約書一覧提示処理を実行することができる。
【0116】
<契約書一覧提示処理の概要>
契約書一覧提示処理は、ユーザからのアクセスを受け付け、複数の契約文書を取得し、当該複数の契約情報ごとに確認者が契約文書を確認する確認予定情報を算定し、算定した確認予定情報をそれぞれの契約文書と関連づけて提示する一連の処理である。
【0117】
<契約書一覧提示処理の詳細>
以下に、契約書一覧提示処理の詳細を説明する。
【0118】
図19は、契約書一覧提示処理の動作を示す画面例である。第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される、契約書一覧提示処理画面D10は、契約情報D101、D102、D103、ステータスD1011、D1021、D1031、確認予定日時D1012、D1022、D1032、確認予定期間D1013、D1023、D1033、見込情報D1014、D1024、D1034を含む。
【0119】
ステップS501において、第1ユーザは、第1ユーザ端末20の入力装置206を操作することにより、ウェブブラウザ等に契約書一覧提示処理を実行するためのページ(契約書一覧提示処理ページ)のURLを入力し、契約書一覧提示処理ページを開く。第1ユーザ端末20の制御部204は、契約書一覧提示処理ページを開くための第1ユーザID2011を含むリクエストを、サーバ10へ送信する。
【0120】
ステップS502において、サーバ10の予定提示部1045は、リクエストを受信すると、第1ユーザが作成者、確認者等として契約手続に関与した契約情報を取得し、特定する。
具体的に、サーバ10の予定提示部1045は、リクエストを受信すると第1ユーザID2011に基づき、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索し、第1ユーザが作成者として関与した1または複数の書類IDを取得する。
サーバ10の予定提示部1045は、第1ユーザID2011に基づき、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索し、メールアドレス(第1メールアドレス)を取得する。サーバ10の予定提示部1045は、取得した第1メールアドレスに基づき、確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索し、第1ユーザが確認者として関与した1または複数の書類IDを取得する。
【0121】
また、サーバ10の予定提示部1045は、リクエストを受信すると、第1ユーザと同じグループに所属する他のユーザが作成者または確認者等として関与した契約情報D101、D102、D103を取得し、特定しても良い。
具体的に、サーバ10の予定提示部1045は、第1ユーザID2011に基づき、ユーザテーブル1012のユーザIDの項目を検索し、グループIDを取得する。サーバ10の予定提示部1045は、取得したグループIDに基づきユーザテーブル1012のグループIDの項目を検索し、第1ユーザと同じグループに所属するユーザの1または複数のユーザID、メールアドレスを取得する。
サーバ10の予定算定部1044は、取得した1または複数のユーザIDに基づき、書類テーブル1014の作成者IDの項目を検索し、1または複数の書類IDを取得し、特定する。
サーバ10の予定算定部1044は、取得した1または複数のメールアドレスに基づき、確認テーブル1015の確認者メールアドレスの項目を検索し、1または複数の書類IDを取得し、特定する。
【0122】
サーバ10の予定提示部1045は、取得した1または複数の書類IDに基づき確認テーブル1015の書類IDの項目を検索し、確認者メールアドレス、確認フラグ、確認予定日時を取得する。つまり、サーバ10の予定提示部は取得した書類IDにより特定される契約情報ごとの、確認者メールアドレス、確認予定日時を取得し、特定する。
サーバ10の予定提示部1045は、取得した書類ID、確認者メールアドレス、確認予定日時を含む契約書一覧提示処理ページを生成し、第1ユーザ端末20へ送信する。
【0123】
ステップS503において、第1ユーザ端末20の制御部204は、契約記憶ステップにおいて記憶された1または複数の契約文書のそれぞれを、確認者選択ステップにおいて選択された第2ユーザによる確認状況を示すステータス情報と、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報と、関連づけて第1ユーザに提示する一覧提示ステップを実行する。
具体的に、第1ユーザ端末20の制御部204は、受信した書類ID、確認者メールアドレス、確認フラグに基づき、契約情報D101、D102、D103ごとの、ステータスD1011、D1021、D1031を、第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示する。具体的に、ステータスD1011、D1021、D1031は、契約情報D101、D102、D103のそれぞれを誰が確認しているかの状態を示す情報を含む。なお、ステータスD1011、D1021、D1031は、それぞれ対応する契約情報についての契約書確認処理における、進捗状態を示す情報を含めても良い。例えば、進捗状況を示す情報としては、「未確認」、「内容確認中」、「修正中」、「校閲中」、「確認完了」等の文字列情報を含む。
第1ユーザ端末20の制御部204は、取得した確認予定日時D1012、D1022、D1032を、契約情報D101、D102、D103と関連づけて第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示する。
第1ユーザ端末20の制御部204は、現在日時から確認予定日時までの期間を算定し、確認予定期間D1013、D1023、D1033を、契約情報D101、D102、D103と関連づけて第1ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示する。なお、期間は、確認予定日時から現在日時を減算することにより算定される。
【0124】
サーバ10の予定提示部1045は、契約書一覧提示処理画面D10に含める情報に、予定算定処理(第1変形例)において算定される、確認希望日時までに、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する見込みを示す情報である見込情報D1014、D1024、D1034を含めても良い。
【0125】
本開示において、サーバ10の予定提示部1045は、確認テーブル1015に記憶された確認予定日時D1012、D1022、D1032、見込情報D1014、D1024、D1034を取得し利用する構成としたが、確認者メールアドレス等を用いて、契約書作成処理において説明した予定算定処理を実行することにより、確認予定日時D1012、D1022、D1032、見込情報D1014、D1024、D1034を算定する構成としても構わない。
【0126】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図20は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0127】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0128】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0129】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0130】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0131】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0132】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(
図20)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0133】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0134】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0135】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0136】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
また、記憶部に、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶させることにより、本開示にかかる情報処理装置、情報処理システムが製造されたものとして捉えることができる。
【0137】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0138】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0139】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0140】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータに電子的な契約文書を記憶させるための契約管理プログラムであって、プロセッサが、第1ユーザから、契約に関する契約文書を受け付ける契約受付ステップ(101)と、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を確認する1または複数の第2ユーザの選択を受け付ける確認者選択ステップ(S102)と、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに基づいて、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する予定時期に関する確認予定情報を算定する予定算定ステップ(S106)と、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報を、第1ユーザに提示する予定提示ステップ(S107,S503)と、を実行する契約管理プログラム。
これにより、契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定情報を把握することができる。
【0141】
(付記2)
プロセッサが、契約受付ステップにおいて受け付けた1または複数の契約文書を記憶する契約記憶ステップ(S101)と、契約記憶ステップにおいて記憶された1または複数の契約文書のそれぞれを、確認者選択ステップにおいて選択された第2ユーザによる確認状況を示すステータス情報と、予定算定ステップにおいて算定された確認予定情報と、関連づけて第1ユーザに提示する一覧提示ステップ(S503)と、を実行する、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、契約管理システムに記憶された複数の契約文書について、確認者による確認状況を示すステータス情報と、確認予定情報を一覧して把握することができる。
【0142】
(付記3)
プロセッサが、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書を、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザに対して確認を依頼する指示を受け付ける依頼受付ステップ(S108)と、を実行し、予定提示ステップ(S107)は、依頼受付ステップにおいて確認を依頼する指示よりも前に、第1ユーザに確認予定情報を提示するステップである、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、第1ユーザは契約文書の回覧に先立って、当該契約文書が確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定情報を把握することができる。確認予定情報に応じて、第1ユーザは、業務スケジュール等を計画的に立てることができる。
【0143】
(付記4)
予定算定ステップ(S102)は、確認者選択ステップにおいて第1ユーザによる所定の第2ユーザの選択に応じて、所定の第2ユーザの確認予定情報を算定するステップを含み、予定提示ステップ(S102)は、確認者選択ステップにおいて第1ユーザによる所定の第2ユーザの選択に応じて、予定算定ステップにおいて算定された所定の第2ユーザの確認予定情報を、第1ユーザに提示するステップを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、第1ユーザは契約文書の回覧先である第2ユーザを選択する際に、第2ユーザの確認予定情報を把握することができる。
確認者に対して予め催促等を行うことにより、契約書確認処理を迅速に行うことができる。
【0144】
(付記5)
予定算定ステップ(S106)は、1または複数の第2ユーザのそれぞれの確認予定情報を算定するステップであり、予定提示ステップ(S107,S503)は、1または複数の第2ユーザのそれぞれの確認予定情報を、第1ユーザに提示するステップである、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、契約文書の回覧先として複数の確認者を指定する場合において、どの確認者の確認予定情報が遅いかといった情報を把握することができる。
確認者に対して予め催促等を行うことにより、契約書確認処理を迅速に行うことができる。
【0145】
(付記6)
予定提示ステップ(S107,S503)は、確認予定情報に含まれる、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する確認予定日時、または、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認するまでの期間を、第1ユーザに提示するステップを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、第1ユーザは、確認者が契約文書を確認するまでにどの程度の期間を要するのか把握することができる。期間に応じて、第1ユーザは、業務スケジュール等を計画的に立てることができる。
【0146】
(付記7)
予定算定ステップ(S106)は、第1日時において第1確認予定情報を算定するステップと、第1日時よりも後の第2日時において第2確認予定情報を算定するステップと、を含み、プロセッサが、第2確認予定情報が、第1確認予定情報と異なる場合に、確認予定情報が変化したことを第1ユーザに提示する変更通知ステップと、を実行する、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、第1ユーザは、確認予定情報が変化した際に、確認予定情報が変化したことを確認することができる。
【0147】
(付記8)
プロセッサが、第1ユーザから、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の確認が完了することを希望する確認希望日時を受け付ける希望受付ステップ(S106)と、希望受付ステップにおいて受け付けた確認希望日時に基づき、確認希望日時までに、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する見込みを示す情報を、第1ユーザに提示する見込提示ステップ(S107)と、を実行する、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、第1ユーザは、指定した確認希望日時までに契約書確認処理が完了する見込みを把握することができる。第1ユーザは、完了見込みに応じて、業務スケジュール等を計画的に立てることができる。
【0148】
(付記9)
予定算定ステップ(S106)は、1または複数の第2ユーザのスケジュール情報を取得するステップと、取得したスケジュール情報に基づき、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認する確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者のスケジュール情報を考慮することにより算定された精度の高い確認予定情報を把握することができる。
【0149】
(付記10)
予定算定ステップ(S106)は、1または複数の第2ユーザが契約文書を確認した日時と、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記9記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者のスケジュール情報を考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0150】
(付記11)
予定算定ステップ(S106)は、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定情報の内容に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記10記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者のスケジュール情報の内容を考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0151】
(付記12)
予定算定ステップ(S106)は、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に関する空き時間情報に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記10記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者のスケジュール情報の空き時間を考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0152】
(付記13)
予定算定ステップ(S106)は、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定がない空き時間に基づき算定される多忙度に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記12記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者のスケジュール情報に基づく確認者の忙しさを考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0153】
(付記14)
予定算定ステップ(S106)は、取得したスケジュール情報に含まれる1または複数の第2ユーザの予定に関する予定情報と、1または複数の第2ユーザが予定において契約文書を確認する確認件数と、に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記10記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者が予定ごとに契約書確認処理を行う件数を考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0154】
(付記15)
予定算定ステップ(S106)は、1または複数の第2ユーザが確認することを依頼されている1または複数の契約文書の件数に基づき、確認予定情報を算定するステップと、を含む、付記10記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者が確認を依頼されている契約文書の件数を考慮することにより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0155】
(付記16)
予定算定ステップ(S106)は、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザが、過去に確認を依頼された1または複数の契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき、確認予定情報を算定するステップを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者が過去に契約書の確認を依頼されてから契約書確認処理を完了するまでに要した期間の平均等の統計値に基づき、精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0156】
(付記17)
予定算定ステップ(S106)は、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の種類に関する契約種別に基づき、確認予定情報を算定するステップを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、確認者が過去に契約書の確認を依頼された契約文書の種類に応じて、精度の高い確認予定情報を算定することができる。
例えば、確認者は契約文書の種類に応じて、確認完了までに要する期間が異なる場合が考えられるが、そのような場合においても、精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0157】
(付記18)
予定算定ステップ(S106)は、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザのうち、第1ユーザと同じグループに関連づけられた第2ユーザに基づき、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザを考慮せずに、確認予定情報を算定するステップとを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
契約文書の回覧先である第2ユーザは、第1ユーザと同じ会社等のグループに所属しない場合がある。そのような場合において、第2ユーザとは関係ない第1ユーザの契約文書の確認予定情報の算定に、第2ユーザの確認予定情報を利用されてしまうと、第2ユーザの情報が漏洩してしまうことになる。
これにより、複数のグループに所属するユーザを契約文書の回覧先に含む場合においても、情報セキュリティに配慮しつつ契約文書の確認予定情報を算定することができる。
【0158】
(付記19)
予定算定ステップ(S106)は、確認者選択ステップにおいて選択された1または複数の第2ユーザのうち、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの確認予定情報を、第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む、付記1記載の契約管理プログラム。
これにより、複数のグループに所属するユーザを契約文書の回覧先に含む場合においても、情報セキュリティに配慮しつつ、第2ユーザ個人の確認予定情報を算定せずに、第2ユーザが所属するグループにおける確認予定情報を用いて、契約文書の確認予定情報を算定することができる。
情報セキュリティに配慮しつつ契約文書のより精度の高い確認予定情報を算定することができる。
【0159】
(付記20)
予定算定ステップ(S106)は、第1ユーザと同じグループに関連づけられていない第2ユーザの確認予定情報を、契約受付ステップにおいて受け付けた契約文書の種類に関する契約種別と、第2ユーザが関連づけられたグループにおけるユーザが契約種別により特定される契約文書について、確認を依頼されてから確認を完了するまでに要した期間の統計値に基づき算定するステップとを含む、付記19記載の契約管理プログラム。
これにより、第2ユーザ個人の確認予定情報を算定せずに、第2ユーザが所属するグループにおける確認予定情報の平均等の統計値を用いて、契約文書の確認予定情報を算定することができる。
【0160】
(付記21)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサが、付記1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、情報処理装置。
これにより、契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定情報を把握することができる。
【0161】
(付記22)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムの製造方法であって、プロセッサが、付記1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、情報処理システムの製造方法。
これにより、契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定情報を把握することができる。
【0162】
(付記23)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、コンピュータが、付記1から20のいずれか記載の契約管理プログラムを実行する、情報処理方法。
これにより、契約管理システムに記憶された契約文書が、確認者によりいつ頃までに確認されるのか目安となる確認予定情報を把握することができる。
【符号の説明】
【0163】
1 システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、106 入力装置、108 出力装置、20 第1ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部、206 入力装置、208 出力装置、30 第2ユーザ端末、301 記憶部、304 制御部、306 入力装置、308 出力装置、40 外部サーバ、401 記憶部、404 制御部、406 入力装置、408 出力装置