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特開2024-90439太陽エネルギーと蓄熱水槽による冷・暖房システム
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  • 特開-太陽エネルギーと蓄熱水槽による冷・暖房システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090439
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】太陽エネルギーと蓄熱水槽による冷・暖房システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 5/00 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
F24F5/00 101A
F24F5/00 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206354
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】308005017
【氏名又は名称】古川 武彦
(72)【発明者】
【氏名】古川武彦
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BF09
3L054BF10
3L054BG03
3L054BH07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】太陽(ソーラー)エネルギーと地中水槽のみで、冷暖房をハイブリッド的に行う。
【解決手段】目的が暖房あるいは冷房かによって、温水器あるいは水槽内の水を、それぞれの装置に接続されているポンプおよび送水・止水弁を用いて供給あるいは循環させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラー温水器、地下蓄熱水槽、ソーラーポンプを用いて冷暖房および台所、浴槽への
給水を行うことを特徴とするシステム。
【請求項2】
地下蓄熱水槽を上下に分割し、上部を暖房用に、下部を冷房用に利用することを
特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ソーラー温水器、地下蓄熱水槽、ソーラー発電ポンプを用いた、二酸化炭素を
排出しない、完全に自立型の冷暖房技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ソーラー温水器、電気あるいはガスを利用した冷暖房装置、浴槽・台所給湯装置は
それぞれ単体として高度に実用化されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
本発明のような全体を複合的に利用した、冷暖房装置に関する文献は見当
たらない。
【発明の概要】
【0004】
本システムの最大の特徴は、太陽エネルギーと地下の温度を冷熱源として、冷
暖房を行うことである。また、自然エネルギーのみで稼働させることから、二酸化炭素を
まったく排出しないシステムである。
【0005】
図1に示すように、ソーラー温水器(以下、温水器と呼ぶ)、地下蓄熱水槽(以
下、水槽と呼ぶ)、暖房装置、冷房装置をすべてパイプで接続し、それぞれにソーラー
パネルあるいは蓄電池の電力で稼働する輸送ポンプ(以下、ポンプと呼ぶ)と送水・止水
弁を取り付ける。ポンプを稼働するためにソーラーパネルを設置する。冷暖房装置は、
温水・冷水を放熱するため金属製の放熱パイプで構成される。
【0006】
水槽内を上部と下部に分け、境界面に断熱材を挿入する。境界面は固定せず、
上下に移動できるよう可動とする。水槽上部の天井および側面は断熱材で覆い、外部と
の熱交換を遮断する。水槽の下部の壁は地温を冷熱源とするため、金属製など熱を通しやすい
構造とする。
【0007】
暖房か冷房かの目的によって、温水器、水槽、冷暖房装置に接続されたポンプ
ンプと送・止水弁を制御して、冷暖房装置に冷水あるいは温水を供給する。
【0008】
暖房時は温水器あるいは水槽上部の温水を暖房装置に供給する。
冷房時は水槽下部の冷水を冷房装置に供給する。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
建築物の空間などの温度を制御するため、種々の冷源、熱源を用いた冷暖房
装置がある。しかし、これらのシステムを稼働させるためには電気あるいは石油エネル
ギーが不可欠だから、必然的に二酸化炭素が排出される。当然、維持コストが必要であ
る。これらの装置に代わって、太陽(ソーラー)エネルギーと地中水槽の二つを組み合わせた
ハイブリッドで、冷暖房を行うことが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
図1を用いてシステムの稼働方法を説明する。あらかじめ温水器、暖房装
置、冷房装置、水槽を、水道水あるいは地下水、河川水を用いて満水にしておく。
目的が冷房あるいは暖房かによって、温水器あるいは水槽内の水を、それぞれの装置に
接続されているポンプおよび送水・止水弁を用いて供給あるいは循環させる。
システムの稼働中は、全装置内の水量が一定に保持されるように循環させる。
【0011】
暖房時は温水器または水槽上部の温水を暖房装置に供給する。冷房時は水槽
下部の冷水を冷房装置に供給する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によって、冷暖房がソーラーエネルギーのみで可能で、かつ二酸化
炭素をまったく排出しないことから、地球温暖化の抑制、脱炭素世界の創造に寄与する
効果は計り知れない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】に本発明で用いられる装置類と名称が記載されている。温水器とソーラーパネルは、建物の屋上に設置し、蓄熱水槽は地下に埋設する。温水器、冷暖房装置、水槽は図1のようにパイプで接続される。図中の○印はポンプの取り付け個所を示し、すべてのポンプに送水、止水弁を取り付ける。
【発明を実施するための形態】
【実施例0014】
暖房を温水器のみの温水を使う場合は、図1に示すポンプA、C、H、Jを稼働させて暖房装置に
供給する。水槽上部の温水を用いる場合は、図1に示すポンプC、D、G、Hを稼働させる。
【実施例0015】
冷房時は、図1に示す水槽下部の冷水をポンプB、E、F、Iを稼働させて、冷房装置に循環させる。
【実施例0016】
浴槽あるいは台所への給湯は、図示していないが、別途、ポンプを接続して、温水器あるいは
水槽上部の温水を供給する。 浴槽水および台所用水は使用後、外部へ排出するが、その減少分は
水道水によって温水器あるいは水槽下部に補給する。
図1