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  • 特開-手荷物吊下げ器具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090491
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】手荷物吊下げ器具
(51)【国際特許分類】
   B65G 7/12 20060101AFI20240627BHJP
   A45C 13/38 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
B65G7/12 A
A45C13/38
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206439
(22)【出願日】2022-12-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-12
(71)【出願人】
【識別番号】521405539
【氏名又は名称】国本 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】国本 泰
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045CE07
3B045GA04
3B045LA10
3B045LB06
(57)【要約】
【課題】体に装着させることができ、手の代わりに荷物を持つ役割を担う荷物吊下げ装置を提供することである。
【解決手段】手荷物吊下げ器具10は、体に装着されたベルト4に引掛けることが可能な引掛け部12と、引掛け部12がベルト4に引掛けられた際に、引掛け部12から鉛直方向に向かって延伸する延伸部14と、延伸部14の先端部から延伸部14の延伸方向に垂直となる方向に向かって伸び、先端において荷物を吊るすためのフックを有する荷物吊下げ部16と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
体に装着された紐部材に引掛けることが可能な引掛け部と、
前記引掛け部が前記紐部材に引掛けられた際に、前記引掛け部から鉛直方向に向かって延伸する延伸部と、
前記延伸部の先端部から前記延伸部の延伸方向に垂直となる方向に向かって伸び、先端において荷物を吊るすためのフックを有する荷物吊下げ部と、
を備えることを特徴とする手荷物吊下げ器具。
【請求項2】
請求項1に記載の手荷物吊下げ器具において、
前記延伸部の先端部と前記荷物吊下げ部の基端部とを連結する軸を介して開閉可能な開閉機構を有することを特徴とする手荷物吊下げ器具。
【請求項3】
請求項2に記載の手荷物吊下げ器具において、
前記荷物吊下げ部の先端部と前記延伸部の基端部とを連結する紐部材を備えることを特徴とする手荷物吊下げ器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手荷物吊下げ器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多くの買い物をすると、買い物袋が複数に分かれることがあり、例えば、2つの袋を手で持つと両手が塞がることがある。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、複数の荷物等の間に挿入し保持させる挿入保持部と、該挿入保持部の基端部に形成されていて荷物等の外側でベルトを受持するベルト受部とを備えていることを特徴とする荷物固縛用ベルトハンガーが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、机、家具などにおける上板表面に摩擦材を接触させて滑りを防ぐ平行部、下方に向かう垂下部、ならびに平行部より短サイズで、机、家具などの側面に当てる突当部により略コの字型のフレームを形成し、ベルトの装着開口を有するフックを先端に装着したベルトを該フレームに連結するとともに、突当部の先端近傍で垂下させる構造のハンガーにおいて、手荷物などにベルトを巻き付けて、手荷物などの重さによるフックとベルトの締め付けにより形成するループにより机、家具などの下部が塞がれている垂直側面、ならびに開口している下部空間のいずれにおいても、さらには電車のつり革にも、手に持っても、手荷物などを吊り下げることが出来る、手のひらサイズのベルトループ・ハンガーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10-147312号公報
【特許文献2】実用新案登録第3218971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
2つの買い物袋を手で持ったまま移動すると、例えば、家のドアを開けることが難しいことがある。また、長時間、荷物を手で持ち続けると、肩が重い、腕がだるい、手が痛いといった課題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、体に装着させることができ、手の代わりに荷物を持つ役割を担う荷物吊下げ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る手荷物吊下げ器具は、体に装着された紐部材に引掛けることが可能な引掛け部と、前記引掛け部が前記紐部材に引掛けられた際に、前記引掛け部から鉛直方向に向かって延伸する延伸部と、前記延伸部の先端部から前記延伸部の延伸方向に垂直となる方向に向かって伸び、先端において荷物を吊るすためのフックを有する荷物吊下げ部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る手荷物吊下げ器具において、前記延伸部の先端部と前記荷物吊下げ部の基端部とを連結する軸を介して開閉可能な開閉機構を有することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る手荷物吊下げ器具において、前記荷物吊下げ部の先端部と前記延伸部の基端部とを連結する紐部材を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、手の代わりに荷物を持つ役割を担うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具を示す図である。
図2】本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具を使用してる荷物を吊り下げている様子を示す図である。
図3】本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0014】
図1は、本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具10を示す図である。図1(a)は、手荷物吊下げ器具10を開いた様子を示す側面図であり、図1(b)は、手荷物吊下げ器具10を閉じた様子を示す側面図であり、図1(c)は、手荷物吊下げ器具10の引掛け部12を正面から見た様子を示す図である。
【0015】
図2は、本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具10を使用してる荷物5を吊り下げている様子を示す図である。
【0016】
図2(a)は、ユーザのベルト4に手荷物吊下げ器具10を装着している様子を示す図であり、図2(b)は、ユーザの鞄の肩紐6に手荷物吊下げ器具10を装着している様子を示す図であり、図2(c)は、ユーザのリュックの紐8に手荷物吊下げ器具10を装着している様子を示す図である。
【0017】
手荷物吊下げ器具10は、ユーザ2の体に装着して、手の代わりに荷物5を持つ役割を担う装置である。手荷物吊下げ器具10は、引掛け部12と、延伸部14と、荷物吊り下げ部16とを備えている。
【0018】
引掛け部12は、ユーザ2の体に装着された紐部材に引掛けること可能な形状を有している。体に装着された紐部材は、複数存在するが、例えば、図2(a)に示されるように、ユーザ2の腰に装着する帯状のベルト4や、図2(b)に示されるように、ユーザ2の肩にかける肩掛け鞄の帯状の肩紐6や、図2(c)に示されるように、ユーザ2が背負うリュックの帯状の紐8に引掛けることが出来る。
【0019】
引掛け部12は、適度な強度を有する材質で構成されていることが好ましく、ステンレススチールで構成されることが好ましいが、適宜変更することが出来る。
【0020】
引掛け部12は、図1(a)(b)に示されるように、側面から見ると、上部から下部にかけて隙間が徐々に狭くなるような形状を有し、最も狭くなった部分から再び隙間側広くなるように曲げられた形状を有している。ここでは、隙間が最も広くなった部分の間隔は、約10mmであり、最も狭くなった部分の間隔は、約5mmであるものとして説明するが、もちろん、適宜変更可能である。
【0021】
引掛け部12は、図1(c)に示されるように、正面から見ると、上部の中央において凹みを有する凹形状を有している。この凹み部分は、荷物吊り下げ部16が閉じられて折り畳まれた際に、図1(c)に示されるように、フック17が収納される切り欠きである。
【0022】
引掛け部12は、正面から見たときの高さは、約40mmであり、幅は約20mmである。また、凹み部分の幅は約5mmであり、深さは約20mmである。これらの寸法は、一例であり、適宜変更することが可能である。
【0023】
延伸部14は、引掛け部12が紐部材に引掛けられた際に、引掛け部12から鉛直方向に向かって延伸する。延伸部14は、図1(a)に示されるように、鉛直方向に真っすぐに延伸している。延伸部14を正面から見たときの形状は、矩形の環状形状を有している。
【0024】
延伸部14は、正面から見たときの高さは、約180mmであり、幅は、約20mmであるが、これらの寸法は、一例であり、適宜変更することが可能である。
【0025】
図1(a)に示されるように、延伸部14は、基端部には引掛け部12と連結されており、先端部には軸部15が連結されている。
【0026】
荷物吊下げ部16は、延伸部14の先端部から延伸部14の延伸方向に垂直となる方向に向かって伸び、先端において荷物5を吊るすためのフック17を有する。
【0027】
荷物吊下げ部16は、基端部において軸部15を回転軸として開閉可能に設けられている。図1(a)に示されるように、荷物吊下げ部16は、所定の間隔をあけて並行して延伸する2つの棒部材16a,16bと、2つの棒部材16a,16bを連結する連結部16cを備えている。
【0028】
荷物吊り下げ部16は、先端部において、図1(a)に示されるように、略C字状のフック17を備えている。フック17には、ユーザ2が持つ買い物袋などの荷物5を吊り下げることが出来る。
【0029】
ここで、延伸部14と荷物吊下げ部16は、延伸部14の先端部と荷物吊下げ部16の基端部とを連結する軸部15を介して開閉可能な開閉機構を有する。
【0030】
この開閉機構により、軸部15を軸として、図1(b)に示されるように、荷物吊下げ部16を閉じるように移動させて起立させることで荷物吊り下げ部16を折り畳んだ状態とすることが出来る。
【0031】
また、軸部15を軸として、図1(a)に示されるように、荷物吊下げ部16を開くように移動させて倒伏させることで荷物吊り下げ部16を展開した状態とすることが出来る。この際、延伸部14の先端部には、荷物吊り下げ部16の連結部16cを受け止めて倒伏状態を維持するための壁部が設けられている。
【0032】
荷物吊り下げ部16は、図1(a)に示されるように、側面から見たときの寸法は、高さが約40mmであり、横幅(延伸方向の長さ)が約150mmに設定されている。なお、この時の棒部材16aの横幅(延伸方向の長さ)は、約110mmであり、棒部材16aの基端部からフック17の中央部までの長さは、約130mmである。これらの寸法は、一例であり、適宜変更することが可能である。
【0033】
続いて、上記構成の手荷物吊下げ器具10の作用について説明する。ショッピングモールなどにおいてユーザ2がたくさんの買い物をしたときに、買い物袋が2つ以上に分かれてしまうことがある。両手で荷物5を持った状態の場合、例えば、車のドアを開けづらい等といったがあり、また、長時間、荷物5を持ち続けると手等が痛くなるという課題がある。このような課題に対して、本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具20は、顕著な効果を発揮する。
【0034】
このような状況において、ユーザ2は、最初に折り畳まれた状態の手荷物吊下げ器具20を準備する。そして、図1(a)に示されるように、荷物吊り下げ部16を倒伏して展開された状態にする。その後、図2(a)に示されるように引掛け部12を帯状のベルト4に引掛ける。
【0035】
そして、図2(a)に示されるように、フック17に荷物5を吊下げる。これにより、手で持つ必要がなく、ベルト4が装着されたユーザ2の腰全体で荷物を支えるため、長時間持っても手が痛くなり、肩が重くなり、腕がだるいといったことにならない。
【0036】
また、手荷物吊下げ器具10がユーザ2の手の代わりの荷物持ちとしての役割を有するため、手が塞がらないため、車のドアなどを開ける際にも困らない。そして、手荷物吊下げ器具10は、フック17が体から所定の距離(例えば、約130mm)だけ離れているため、ユーザ2が歩行した際に邪魔になりにくいという利点がある。
【0037】
手荷物吊下げ器具10は、ベルト4以外にも装着可能であり、図2(b)に示されるように、肩掛け鞄の肩紐6に装着することもできる。
【0038】
また、図2(c)に示されるように、ユーザ2が背負うリュックの紐8は2つあるため、2つの手荷物吊下げ器具10を用いて、一方には荷物5を吊り下げ、他方にはキャリーバッグを引っ掛けて、キャリーバッグ7を移動させることも出来る。
【0039】
図3は、本発明に係る実施形態の手荷物吊下げ器具10の変形例である手荷物吊下げ器具20を示す図である。図3(a)は、手荷物吊下げ器具20を広げた様子を示す側面図であり、図3(b)は、手荷物吊下げ器具20を閉じた様子を示す側面図であり、図3(c)は、手荷物吊下げ器具20の引掛け部12を正面から見た様子を示す図である。
【0040】
手荷物吊下げ器具20と手荷物吊下げ器具10との相違点は、荷物吊下げ部26と軸部25と、紐部材18であり、その他は同じであるため、相違点について詳説し、その他の説明は省略する。
【0041】
紐部材18は、荷物吊下げ部26の先端部と延伸部14の基端部とを連結する紐部材である。荷物吊り下げ部26は、手荷物吊下げ器具10の荷物吊下げ部16とは異なり、棒部材が1つである。
【0042】
ここで、延伸部14と荷物吊下げ部26は、延伸部14の先端部と荷物吊下げ部26の基端部とを連結する軸部25を介して開閉可能な開閉機構を有する。
【0043】
この開閉機構により、軸部25を軸として、図3(b)に示されるように、荷物吊下げ部26を閉じるように移動させて起立させることで荷物吊り下げ部26を折り畳んだ状態とすることが出来る。
【0044】
また、軸部25を軸として、図3(a)に示されるように、荷物吊下げ部26を開くように移動させて倒伏されることで荷物吊り下げ部26を展開した状態とすることが出来る。この際、紐部材18は、緊張状態となるように真っすぐになるため、荷物吊下げ部26の先端部と延伸部14の基端部とを連結し、吊り下げ部26を地面に対して水平状態に保つことが出来る。
【0045】
続いて、手荷物吊下げ器具20の作用について説明する。手荷物吊下げ器具20についても荷物吊下げ部26を起立又は倒伏させることができ、先端には荷物5を引っ掛けるためのフック17が設けられている。したがって、手荷物吊下げ器具10と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0046】
2 ユーザ、4 ベルト、5 荷物、6 肩紐、7 キャリーバッグ、8 紐、10 手荷物吊下げ器具、12 引掛け部、14 延伸部、15 軸部、16 荷物吊下げ部、16a,16b 棒部材、16c 連結部、17 フック、18 紐部材、20 器具、25 軸部、26 荷物吊下げ部。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体に装着された紐部材に引掛けることが可能な引掛け部と、
前記引掛け部が前記紐部材に引掛けられた際に、前記引掛け部から鉛直方向に向かって延伸する延伸部と、
前記延伸部の先端部から前記延伸部の延伸方向に垂直となる方向に向かって、かつ、荷物を吊るすための凹部を有さずに平坦な状態で伸びる棒部材を有し該棒部材の先端において荷物を吊るすための略C字状のフックを有する荷物吊下げ部と、
を備えることを特徴とする手荷物吊下げ器具。
【請求項2】
請求項1に記載の手荷物吊下げ器具において、
前記延伸部の先端部と前記荷物吊下げ部の基端部とを連結する軸を介して開閉可能な開閉機構を有することを特徴とする手荷物吊下げ器具。
【請求項3】
請求項2に記載の手荷物吊下げ器具において、
前記荷物吊下げ部の先端部と前記延伸部の基端部とを連結し、前記棒部材の上方において延伸方向に渡って伸びる紐部材を備えることを特徴とする手荷物吊下げ器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明に係る手荷物吊下げ器具は、体に装着された紐部材に引掛けることが可能な引掛け部と、前記引掛け部が前記紐部材に引掛けられた際に、前記引掛け部から鉛直方向に向かって延伸する延伸部と、前記延伸部の先端部から前記延伸部の延伸方向に垂直となる方向に向かって、かつ、荷物を吊るすための凹部を有さずに平坦な状態で伸びる棒部材を有し該棒部材の先端において荷物を吊るすための略C字状のフックを有する荷物吊下げ部と、を備えることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、本発明に係る手荷物吊下げ器具において、前記荷物吊下げ部の先端部と前記延伸部の基端部とを連結し、前記棒部材の上方において延伸方向に渡って伸びる紐部材を備えることが好ましい。