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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090502
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206452
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000161806
【氏名又は名称】京楽産業.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(74)【代理人】
【識別番号】100185672
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 合
(72)【発明者】
【氏名】菊池 雄
(72)【発明者】
【氏名】越川 勝二
(72)【発明者】
【氏名】八尋 達哉
(72)【発明者】
【氏名】青木 竜道
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA11
2C088AA42
2C088CA19
(57)【要約】
【課題】新たな態様の遊技制御によって遊技の興趣を高め得る遊技機を提案する。
【解決手段】時短遊技状態において、図柄を特定回数変動表示させることにより遊技状態を非時短遊技状態に制御可能であり、第1の特定態様で図柄を停止表示したことに応じて時短遊技状態に制御した場合、その時短遊技状態中、入賞口への第1個数の入賞を可能とし、第2の特定態様で図柄を停止表示したことに応じて時短遊技状態を制御した場合、その時短遊技状態中、入賞口への第1個数とは異なる第2個数の入賞を可能とする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
該判定手段の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す態様で図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、
非特定遊技状態と、該非特定遊技状態よりも所定の入賞口への入賞が容易な特定遊技状態と、に遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、特定態様で図柄が停止することに応じて、前記特定遊技状態に遊技状態を制御し、前記特定遊技状態において、前記図柄を特定回数変動表示させることにより遊技状態を前記非特定遊技状態に制御可能であり、
第1の特定態様で図柄を停止表示させることに応じて前記特定遊技状態に遊技状態を制御した場合、前記特定遊技状態において前記入賞口への第1個数までの入賞を可能とし、
第2の特定態様で図柄を停止表示させることに応じて前記特定遊技状態に遊技状態を制御した場合、前記特定遊技状態において前記入賞口への前記第1個数とは異なる第2個数までの入賞を可能とする、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技媒体を用いた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機では、所定条件の成立に伴って遊技者に有利な遊技状態に制御したり、液晶画面を備える画像表示装置や、音声出力装置(スピーカー)、電動役物などを用いた各種の演出を行ったりすることにより遊技者の興趣を高める工夫がなされている。
例えば、始動口への遊技球の入球を契機として行われた図柄の抽選結果と遊技状態に基づいて演出パターンが決定され、この演出パターンに応じて画像表示装置に演出画像が表示される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-062748公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、新たな態様の遊技状態の制御によって遊技の興趣を高め得る遊技機を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態により実現することが可能である。
本発明に係る第1の形態は、所定の特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す態様で図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、非特定遊技状態と、該非特定遊技状態よりも所定の入賞口への入賞が容易な特定遊技状態と、に遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記遊技状態制御手段は、特定態様で図柄が停止することに応じて、前記特定遊技状態に遊技状態を制御し、前記特定遊技状態において、前記図柄を特定回数変動表示させることにより遊技状態を前記非特定遊技状態に制御可能であり、第1の特定態様で図柄を停止表示させることに応じて前記特定遊技状態に遊技状態を制御した場合、前記特定遊技状態において前記入賞口への第1個数の入賞を可能とし、第2の特定態様で図柄を停止表示させることに応じて前記特定遊技状態に遊技状態を制御した場合、前記特定遊技状態において前記入賞口への前記第1個数とは異なる第2個数の入賞を可能とする、遊技機を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記のように構成したので、本発明によれば、遊技の興趣を高め得る遊技機を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。
図2】本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図である。
図3】本実施形態に係る遊技機に備えられている遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
図4】画像制御基板のブロック図である。
図5】大当たり判定テーブルの一例を示した図である。
図6】特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルの一例を示した図である。
図7】時短遊技状態が終了する契機となる変動回数を説明する図である。
図8】遊技状態の参照タイミングを説明する図である。
図9】当たり普通図柄決定テーブルの一例を示した図である。
図10】非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルの一例を示した図である。
図11】時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルの一例を示した図である。
図12】大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルの一例を示した図である。
図13】主制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
図14】主制御基板によるタイマー割込処理を説明するフローチャートである。
図15】主制御基板による入力制御処理を説明するフローチャートである。
図16】主制御基板による第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
図17】主制御基板による事前判定処理を説明するフローチャートである。
図18】主制御基板による第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
図19】主制御基板による特定領域検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
図20】主制御基板による特図特電制御処理を説明するフローチャートである。
図21】主制御基板による特別図柄記憶判定処理を説明するフローチャートである。
図22】主制御基板による特別図柄停止時処理を説明するフローチャートである。
図23】主制御基板による小当たり遊技処理を説明するフローチャートである。
図24】主制御基板による特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
図25】演出制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
図26】演出制御基板によるタイマー割込処理を説明するフローチャートである。
図27】演出制御基板によるコマンド解析処理を説明するフローチャートである。
図28】演出制御基板によるコマンド解析処理を説明するフローチャートである。
図29】演出制御基板による演出入力制御処理を説明するフローチャートである。
図30】画像制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
図31】画像制御基板の割込処理を説明するフローチャートである。
図32】時短終了条件を説明する図である。
図33】時短終了条件を説明する図である。
図34】普通図柄の変動態様と普通電動役物の作動態様を説明する図である。
図35】普通図柄の変動態様と普通電動役物の作動態様を説明する図である。
図36】普通図柄の変動態様と普通電動役物の作動態様を説明する図である。
図37】普通図柄の変動態様と普通電動役物の作動態様を説明する図である。
図38】本実施形態における非時短遊技状態中の画面遷移を説明する図である。
図39】第1特別図柄の大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に第2特別図柄の保留をためさせる演出態様を説明する図である。
図40】第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出の流れを説明する図である。
図41】時短無し大当たり後の演出を説明する図である。
図42】第2始動口への入賞を最大1回発生させる大当たり後の演出を説明する図である。
図43】特別演出を説明する図である(その1)。
図44】第2特別図柄の保留なしでの小当たり当選後の演出の流れを説明する図である。
図45】第2始動口への入賞を最大1回発生させる大当たり後の演出を説明する図である。
図46】特別演出を説明する図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構成>
図1は、本実施形態に係る遊技機の一例を示した正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図、図3は、本実施形態に係る遊技機に備えられている遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
【0009】
この図1に示す遊技機1には、遊技ホールの島構造体に取付けられる外枠2に内枠(開閉枠)3が開閉可能に装着され、この内枠3にガラス枠4が開閉可能に装着されている。
ガラス枠4には窓4aが形成され、その窓4aに透明板4bが装着されている。内枠3には遊技球が打出される盤面を有する遊技盤10が装着され、この遊技盤10の盤面とその前側の透明板4bとの間に遊技球が転動、流下可能な遊技領域10aが形成されている。透明板4bは、例えばガラス板であり、ガラス枠4に対して着脱可能に固定されている。
【0010】
またガラス枠4は、左右方向の一端側(例えば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部5を介して外枠2に連結されており、ヒンジ機構部5を支点として左右方向の他端側(例えば遊技機に正対して右側)を外枠2から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠4は、ガラス板4bとともに遊技盤10を覆い、ヒンジ機構部5を支点として扉のように回動することによって、遊技盤10を含む外枠2の内側部分を開放することができる。ガラス枠4の他端側には、ガラス枠4の他端側を外枠2に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠4には、ガラス枠4が外枠2から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ136(図3参照)が設けられている。
【0011】
ガラス枠4の下部(窓4aの下側部分)には、遊技球を貯留する貯留皿6(上皿6aと下皿6b)を有する皿ユニット7が設けられ、その皿ユニット7に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン8と、遊技者が種々の選択操作を実行可能な十字キー40と、下皿6bに貯留された遊技球を遊技機外部へ排出する排出ボタン9とが装備されている。
演出ボタン8は、例えば、後述する画像表示装置31に当該演出ボタン8を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン8には、演出ボタン検出スイッチ8a(図4参照)が設けられており、この演出ボタン検出スイッチ8aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
また、十字キー40には、十字キー検出スイッチ40(上キー検出スイッチ40a、下キー検出スイッチ40b、左キー検出スイッチ40c、右キー検出スイッチ40d)(図3参照)が設けられている。
【0012】
ガラス枠4の右下側には、操作ハンドル11が設けられている。操作ハンドル11は、遊技者が操作ハンドル11に触れると、操作ハンドル11内にあるタッチセンサ11a(図4参照)が、操作ハンドル11に遊技者が触れたことを検知し、後述する発射制御基板160にタッチ信号を送信する。発射制御基板160は、タッチセンサ11a(図4参照)からタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド12aの通電を許可する。そして、操作ハンドル11の回転角度を変化させると、操作ハンドル11に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム11b(図4参照)のつまみが回転する。この発射ボリューム11bの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド12aに印加される。そして、発射用ソレノイド12a(図3参照)に電圧が印加されると、発射用ソレノイド12aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル11の回動角度に応じた強さで遊技球が遊技盤10の遊技領域10aへ発射される。
【0013】
遊技盤10における遊技領域10aの周囲には、外レールR1及び内レールR2が設けられている。これら外レールR1及び内レールR2は、操作ハンドル11を操作したときに遊技球発射機構から発射された遊技球を遊技領域10aの上部に案内する。遊技領域10aの上部に案内された遊技球は、遊技領域10a内を落下する。このとき、遊技領域10aに設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
【0014】
遊技盤10の略中央には、センター部材12が配置されている。センター部材12には、液晶表示装置等からなる画像表示装置31と、「刀」を模した演出用役物装置32が設けられている。
また、センター部材12の中央下側の遊技領域10aには、遊技球が入球可能な第1始動口13が設けられている。そして、この第1始動口13の下方に普通電動役物ユニットが設けられている。普通電動役物ユニットは遊技球が入賞(通過)可能な第2始動口14と、この入賞口への遊技球の入賞を検出するスイッチ14aと、普通電動役物とを一体化したユニットである。普通電動役物は、例えば開閉扉14b(いわゆる電チュー)を有しており、開閉扉14bが閉状態に維持される第1の態様と、開閉扉14bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。従って、第2始動口14は、普通電動役物が第1の態様(閉状態)にあるときには遊技球の入賞機会がなく、普通電動役物が第2の態様(開状態)にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。ただし、普通電動役物が開状態にあるとは言え、下記に説明する短開放(ショート開放)での作動時には遊技球が第2始動口14に入賞することはほとんどなく、長開放(ロング開放)での作動時に第2始動口14に入賞しやすくなる。
【0015】
上記第1始動口13および第2始動口14には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ13a(図4参照)および第2始動口検出スイッチ14aがそれぞれ設けられており、これら検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ13aおよび第2始動口検出スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1始動口13および第2始動口14に遊技球が入球した場合、例えば3個の遊技球の払い出しを行うようにしているが、遊技球の入球に伴う払い出しは必ずしも行う必要は無い。また、例えば第1始動口13の払い出し個数を3個、第2始動口14の払い出し個数を1個といったように始動口ごとに払い出し個数を異なるように構成してもよい。
【0016】
センター部材12の両側の遊技領域10aには、遊技球が通過可能なゲート15が設けられている。ゲート15には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ15a(図4参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。
さらにセンター部材12の右側の遊技領域10aには、遊技球が入球可能な大入賞口16および特定領域17が設けられている。このため、操作ハンドル11を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、大入賞口16および特定領域17には遊技球が入賞しないように構成されている。
【0017】
大入賞口16は、通常は開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が開始されると、開閉扉16bが開放されるとともに、この開閉扉16bが遊技球を大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口16に入球可能となる。大入賞口16には第1大入賞口スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
【0018】
特定領域17は、通常は可動片17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する小当たり遊技が開始されると、可動片17bが作動して開放されるとともに、この可動片17bが遊技球を特定領域17内に導く誘導路として機能し、遊技球が特定領域17に入球可能となる。特定領域17には特定領域検出スイッチ17aが設けられており、特定領域17の有効期間(小当たり遊技)中にこの特定領域検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、これを契機として大当たり遊技が実行される。遊技領域の右側領域に設けられたゲート15(右ゲート)が特定領域17を兼ねてもよい。その場合、特定領域を遊技球が通過したことを検知する検知スイッチは上記右ゲートのゲート検出スイッチ15aである。特定領域の有効期間中に右ゲートを遊技球が通過すると、そのことを契機に、普通図柄の抽選が行われるとともに大入賞口16が開放される。遊技領域の左側領域に設けられたゲート15は、特定領域を兼ねることはできない。
さらに、遊技領域10aには、複数の一般入賞口18が設けられている。これら各一般入賞口18に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
遊技領域10aの最下部には、一般入賞口18、第1始動口13、第2始動口14、大入賞口16および特定領域17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が設けられている。
【0019】
上記画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄35が変動表示される。
演出図柄35というのは、例えば第1図柄(左図柄)、第2図柄(右図柄)、第3図柄(中図柄)という3つの図柄(数字)をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。
これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄35の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
【0020】
また、図示しないが、画像表示装置31には、上記演出図柄35とは別に第4図柄が表示されている。第4図柄は、大当たり抽選処理による抽選結果の報知に用いる演出図柄35の変動状態を示している図柄である。
なお、第4図柄は、必ずしも画像表示装置31に表示する必要は無く、別途、第4図柄表示ランプを設けて表示するようにしてもよい。
ガラス枠4の上部には、左右1対の演出用照明装置33が装備されている。演出用照明装置33は、それぞれ複数のライトを備えており、各ライトの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
【0021】
また、演出用照明装置33は、それぞれ複数のライトを備えており、各ライトの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
さらに、図1には示していないが、遊技機1にはスピーカーからなる音声出力装置34(図4参照)が設けられており、画像表示装置31を用いた画像による演出や、演出用照明装置33による発光による演出に加えて、音声出力装置34から出力するBGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等によってサウンドによる演出も行うようにしている。
【0022】
遊技領域10aの左側下方には、後述する第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、ラウンド回数表示器26等の表示領域27が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口13に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、複数のLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄(点灯態様)を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。このようにして表示される特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示(点滅)された後に、停止表示されるようにしている。
【0023】
より詳細には、第1始動口13に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
普通図柄表示装置22は、ゲート15を遊技球が通過(入球)したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって所定の当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口14が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、ゲート15を遊技球が通過(入球)して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置22を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
【0024】
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口13に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口13に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は留保される。第1特別図柄の留保個数の上限を4個に設定し、その留保個数は、第1特別図柄保留表示器23に表示される。第2特別図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、第2特別図柄保留表示器24に表示される。
普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ラウンド回数表示器26は、後述する特別遊技中に行われるラウンド遊技のラウンド回数を報知するためのものである。
【0025】
画像表示装置31の前面側には、導光板60が配置されている。導光板60には、光入射することで発光する縦方向のパターンが複数形成されている。
各パターンに光を入射可能な複数のLED光源を備え、中央側のパターンから、左右側のパターンに対して順次光を入射させることで、波紋状の発光パターンを実現することが出来る。
【0026】
図2に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板27などが設けられている。また、電源基板170に遊技機に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
【0027】
次に、演出ボタン8について説明する。
演出ボタン8は、皿ユニット7の中央部分に組込まれている。
演出ボタン8は、図示しない通常操作位置と、通常操作位置よりも下方へ退入した押下位置と、通常操作位置よりも上方へ突出した突出操作位置とに亙って進退可能に構成されている。また、演出ボタン8は通常操作位置及び突出操作位置を含む任意の位置から押下位置へ押下操作可能に構成されている。
なお、本明細書では演出ボタン8の詳細な構造については、例えば特開2013-116168公報等に開示されているので説明を省略する。
【0028】
<遊技制御装置の構成>
次に、図3を用いて、本実施形態の遊技機1において遊技の進行を制御する遊技制御装置について説明する。
この図3において、主制御基板110は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板110は、メインCPU111、メインROM112、メインRAM113から構成されるワンチップマイコン114と、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
メインCPU111は、各検出スイッチからの入力信号に基づいて、メインROM112に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM113は、メインCPU111の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
メインCPU111は、図5に示すテーブルを用いた特別図柄表示装置用の大当たり判定処理や、普通図柄表示装置用の当たり判定処理を行う。
またメインCPU111は、図6に示すテーブルを用いた、大当たり図柄の決定処理、小当たり図柄の決定処理、ハズレ図柄の決定処理を行う。
またメインCPU111は、図9に示すテーブルを用いた、普通図柄の決定処理、普通図柄の変動パターン(変動時間)の決定処理を行う。
またメインCPU111は、図10図11に示すテーブルを用いた、特別図柄の変動パターンの決定処理を行う。
またメインCPU111は、図12に示すテーブルを用いた、特別図柄の事前判定処理を行う。
【0029】
上記主制御基板110の入力側には、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、特定領域検出スイッチ17a、一般入賞口検出スイッチ18aが接続されており、遊技球の検出信号を主制御基板110に入力するようにしている。
また、主制御基板110の出力側には、第2始動口14に通じる普通電動役物の開閉扉14bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド14c、大入賞口16の開閉扉16bを開閉動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、特定領域17の可動片17bを開閉動作させる特定領域開閉ソレノイド17cが接続されている。
さらに、主制御基板110の出力側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、およびラウンド回数表示器26が接続されており、出力ポートを介して各種信号を出力するようにしている。
メインCPU111は、普通電動役物の開閉扉14bの開閉動作の制御処理や、大入賞口16の開閉扉16bの開閉動作の制御処理、特定領域17の可動片17bの開閉制御処理、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22の表示制御処理等を行う。
また、主制御基板110は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板27に出力する。
【0030】
主制御基板110のメインROM112には、後述する遊技制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板110のメインRAM113は、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM113には、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、第1大入賞口入球数(C1)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域は一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
【0031】
遊技情報出力端子板27は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板27は、主制御基板110と配線接続されるとともに、遊技店のホールコンピュータ等に接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、電源プラグ171から供給される電源電圧を所定電圧に変換して各制御基板に供給する。また、電源基板170はコンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU111は動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU111は動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
また、主制御基板110には、不正電波を検知するための磁気センサ50が接続されている。
【0032】
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU121、サブROM122、サブRAM123を備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU121は、主制御基板110から送信されたコマンド、または、ランプ制御基板140を介して入力される演出ボタン検出スイッチ8aからの入力信号に基づいて、サブROM122に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM123は、サブCPU121の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0033】
演出制御基板120のサブROM122には、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出内容を決定するための演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄35の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM122に記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
【0034】
演出制御基板120のサブRAM123は、複数の記憶領域を有している。
サブRAM123には、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
また、演出制御基板120には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)124が搭載されている。サブCPU121は、RTC124から現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。
RTC124は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、電源基板170に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。したがって、RTC124は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC124は、演出制御基板120上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
【0035】
払出制御基板130は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、払出CPU131、払出ROM132、払出RAM133を備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU131は、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ135、扉開放スイッチ136からの入力信号に基づいて、払出ROM132に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
【0036】
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131は、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM132から所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ134を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM133は、払出CPU131の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板130に接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板160に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
また、払出制御基板130には、皿満タン検知スイッチ51や、球詰まり検知スイッチ52が接続されている。
【0037】
皿満タン検知スイッチ51は、遊技球の貯留皿(下皿)が満タンになったことを検知するためのスイッチである。
また、球詰まり検知スイッチ52は、例えば、遊技球の貯留部から遊技球を払い出す通路における遊技球の詰まりを検知するためのスイッチである。
発射制御基板160は、払出制御基板130から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ11aからのタッチ信号および発射ボリューム11bからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド12aおよび球送りソレノイド12bを通電制御し、遊技球を発射させる。
【0038】
発射用ソレノイド12aは、ロータリーソレノイドにより構成されている。発射用ソレノイド12aには、図示しない打出部材が直結されており、発射用ソレノイド12aが回転することで打出部材を回転させる。
ここで、発射用ソレノイド12aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
球送りソレノイド12bは、直進ソレノイドにより構成され、上皿6a(図1参照)にある遊技球を発射用ソレノイド12aに直結された打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
【0039】
ランプ制御基板140は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その入力側には演出ボタン8に設けられている演出ボタン検出スイッチ8aが接続されており、演出ボタン検出スイッチ8aから検出信号が入力された場合は、演出制御基板120に出力するようにしている。
また、ランプ制御基板140には、遊技盤10に設けられた演出用役物装置32や演出用照明装置33が接続されており、ランプ制御基板140は、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、演出用照明装置33を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用役物装置32を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。なお、本実施形態では、演出ボタン8が突出するように構成されているので演出役物装置32は演出ボタン8を含む。
画像制御基板150は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記画像表示装置31および音声出力装置34を接続している。
【0040】
<画像制御基板の構成>
ここで、図4を用いて画像制御基板150の構成について説明する。
図4は、画像制御基板の構成を示したブロック図である。
画像制御基板150は、画像表示装置31の画像表示制御を行うためホストCPU151、ホストRAM152、ホストROM153、CGROM154、水晶発振器155、VRAM156、VDP(Video Display Processor)200と、を備えている。
また、VDP200は、遊技機における音声出力を制御するための音声制御回路300を含んでいる。
【0041】
ホストCPU151は、演出制御基板120から受信した後述する演出パターン指定コマンドに基づいて、VDP200にCGROM154に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。かかる指示は、VDP200の制御レジスタ201におけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力によって行われる。
また、ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
【0042】
さらに、ホストCPU151は、VDP200に含まれる音声制御回路300にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置34に出力させる指示を行う。
ホストRAM152は、ホストCPU151に内蔵されており、ホストCPU151の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、ホストROM153から読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
【0043】
また、ホストROM153は、マスクROMで構成されており、ホストCPU151の制御処理のプログラム、演出図柄の図柄番号と演出図柄35の種類とを対応付けた図柄配列情報、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
【0044】
CGROM154は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、前記画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
さらに、CGROM154には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM154は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、CGROM154には、音声データも多数格納されている。
【0045】
水晶発振器155は、パルス信号をVDP200のクロック生成回路205に出力し、このパルス信号を分周することで、クロック生成回路205にてVDP200が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
【0046】
VRAM156は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。
また、VRAM156は、ホストCPU151から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域156aと、伸長回路206により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域156bと、画像を描画または表示するための第1フレームバッファ156c、第2フレームバッファ156dと、を有している。また、VRAM156には、パレットデータも記憶される。
なお、2つのフレームバッファ156c、156dは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
【0047】
VDP200は、いわゆる画像プロセッサであり、ホストCPU151からの指示に基づいて、いずれかのフレームバッファ(表示用フレームバッファ)から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(RGB信号等)を生成して、画像表示装置に出力するものである。
ただし、本実施形態の遊技機において、VDP200は単に画像プロセッサであるに留まらず、音声出力機能を有している。
またVDP200は、制御レジスタ201と、CGバスI/F202と、CPUI/F203と、クロック生成回路205と、伸長回路206と、描画回路207と、表示回路208と、メモリコントローラ209と、音声制御回路300と、を備えている。
【0048】
制御レジスタ201は、VDP200が描画や表示の制御を行うためレジスタであり、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。ホストCPU151は、CPUI/F203を介して、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタ201は、VDP200が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタと、6種類のレジスタを備えている。
【0049】
CGバスI/F202は、CGROM154との通信用のインターフェース回路であり、CGバスI/F202を介して、CGROM154からの画像データがVDP200に入力される。
また、CPUI/F203は、ホストCPU151との通信用のインターフェース回路であり、CPUI/F203を介して、ホストCPU151がVDP200にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP200からの各種の割込信号をホストCPU151が入力したりする。
データ転送回路204は、各種デバイス間のデータ転送を行う。
具体的には、ホストCPU151とVRAM156とのデータ転送、CGROM154とVRAM156とのデータ転送、VRAM156の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路205は、水晶発振器155よりパルス信号を入力し、VDP200の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を画像表示装置に出力する。
【0050】
伸長回路206は、CGROM154に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域153bに記憶させる。
描画回路207は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路208は、VRAM156にある「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を画像表示装置31に出力する回路である。さらに、表示回路208は、画像表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も画像表示装置31に出力する。
なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を画像表示装置31に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
【0051】
メモリコントローラ209は、ホストCPU151からフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切り替える制御を行うものである。
音声制御回路300は、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置34における音声出力制御をする。
音声制御回路300は、CGROM154に格納されたに格納された音声データを用いて音声を出力する。この場合、CGROM154は、音声データを格納するための音声ROMを含むものとする。
【0052】
なお、音声データは、CGROM154に格納するのではなく、音源ROMを、VDP154に別途設けてもよい。
この場合、容量が固定化されたCGROM154に音声データを格納せず、より多くの画像データを格納することが出来るため、映像を用いた演出をより多彩且つ印象深いものとすることが出来る。
また、音声制御回路300は、VDP200に含まれず、画像制御基板150内で、独立して設けられていてもよい。その場合、音源ROMは、音声制御回路300に含まれていてもよい。
【0053】
次に、図5乃至図12を参照して、メインROM112に記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
<大当たり判定テーブル>
図5(a)(b)は、特別図柄変動の停止結果を大当たりとするか否かをメインCPU111が判定する際に参照される大当たり判定テーブルの一例を示した図であり、図5(a)は、第1特別図柄表示装置において参照される大当たり判定テーブル、図5(b)は、第2特別図柄表示装置において参照される大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)のテーブルでは、小当たりの当選有無が相違しているものの大当たり確率は同一である。図5(b)では小当たりに当選するが、図5(a)では小当たりに当選しない。
【0054】
本明細書では、特別図柄表示装置の変動時間短縮機能及び普通図柄表示装置の変動時間短縮機能が作動していない遊技状態を非時短遊技状態、上記変動時間短縮機能が作動している遊技状態を時短遊技状態と記載する。変動時間短縮機能は、特別図柄や普通図柄の変動時間を短縮することで、特別図柄や普通図柄を効率良く変動させ、遊技者に有利な状態とする機能である。
なお、特別図柄表示装置の変動時間短縮機能と連動して普通電動役物の開放(作動)延長機能が作動する。普通電動役物の開放延長機能は、普通電動役物の通常開放(ショート開放)を延長してロング開放とするものである。普通電動役物がロング開放することにより第2始動口14に遊技球が入賞しやすくなり、遊技者に有利な状態とすることが出来る。
時短遊技状態であるとき、すなわち「変動時間短縮機能」が作動しているとき、「普通電動役物の開放延長機能」もまた作動している。
【0055】
なお、本明細書において、時短遊技状態は、「第1時短」と「第2時短」とを含む。「第1時短」は、時短遊技状態に移行する(変動時間短縮機能を作動する)小当たり又は大当たりに当選し、大当たり遊技実行後に移行する時短遊技状態である。
「第2時短」は、所謂「天井時短」であり、第1特別図柄の回転数(変動数)と第2特別図柄の回転数(変動数)が合算で一定の上限数(325回)となったときに移行する時短遊技状態である。「第1時短」とは異なり、大当たり遊技実行後に移行する時短遊技状態ではない。
「第1時短」も「第2時短」も、夫々の値は異なるが、第1特別図柄の変動回数や第2特別図柄の変動回数、第2特別図柄の入賞回数に基づいて終了する点では共通している。
【0056】
図5(a)に示す大当たり判定テーブルでは、メインCPU111は、抽出された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「ハズレ」の何れかを判定する。
図5(b)に示す大当たり判定テーブルでは、メインCPU111は、抽出された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」の何れかを判定する。
例えば、図5(a)に示す第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルによれば、1個の特別図柄判定用乱数値が「大当たり」と判定される。
そして、図5(a)に示す第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、上記以外の乱数値であった場合、「ハズレ」と判定される。
特別図柄判定用乱数値の乱数範囲は、0~128であるから、第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルにおいて、大当たりと判定される確率は1/129である。
【0057】
一方、図5(b)に示す第2特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、大当たりと判定される特別図柄判定用乱数値が上記第1特別図柄表示装置と同一であるものの、小当たりと判定される特別図柄判定用乱数値が上記第1特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルとは異なっている。より正確には、第1特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルでは当選することがなかった小当たりに第2特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルでは当選するようになっている。
図5(b)の第2特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、必ず大当たり又は小当たりの何れかに当選し、ハズレとなることはない。
例えば、第2特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルでは、特別図柄判定用乱数値が、大当たりに対応する以外の全ての乱数値である場合に「小当たり」と判定される。
従って、第2特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルでは、第2特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルと同様、大当たりと判定される確率は1/129であり、小当たりと判定される確率は128/129となる。
【0058】
<当たり判定テーブル>
図5(c)は、普通図柄変動の停止結果を当たりとするか否かをメインCPU111が判定する際に参照される当たり判定テーブルを示した図である。
図5(c)に示す当たり判定テーブルは、非時短遊技状態時乱数判定テーブルと時短遊技状態時乱数判定テーブルとから構成され、遊技状態を参照し、非時短遊技状態時乱数判定テーブル又は時短遊技状態時乱数判定テーブルが選択され、選択されたテーブルと抽出された当たり判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
図5(c)に示す当たり判定テーブルでは、非時短遊技状態時、時短遊技状態時ともに普通図柄が当たりと判定される確率は64447/64448であり、ほぼ当たりと判定される。当たりと判定される確率を64448/64448=1/1とし、必ず普通図柄が当選するようにしてもよい。
【0059】
<図柄決定テーブル>
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示した図である。
図6(a)は、大当たり時に停止図柄をメインCPU111が決定するための大当たり図柄決定テーブルである。メインCPU111は、抽出された大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止図柄を決定する。
各図柄決定テーブルは特別図柄表示装置ごとに構成され、第1特別図柄表示装置用の図柄決定テーブルと第2特別図柄表示装置用の図柄決定テーブルとから構成されている。
図6(b)は、小当たり時に停止図柄をメインCPU111が決定するための小当たり図柄決定テーブルである。メインCPU111は、抽出された小当たり図柄用乱数値に基づいて、停止図柄を決定する。
図5の大当たり判定テーブルについて説明したように、本実施形態の遊技機は、第2特別図柄表示装置においてのみ小当たりに当選し、第1特別図柄表示装置においては小当たりに当選しない。従って、小当たり図柄決定テーブルは、第2特別図柄表示装置用の小当たり図柄決定テーブルのみを有する。
図6(c)は、ハズレ時に停止図柄を決定するためのハズレ図柄決定テーブルである。
【0060】
図6(a)に示す大当たり図柄決定テーブルでは、メインCPU111は大当たり図柄用乱数値を参照する。以下、メインCPU111による処理を説明する。
第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「0」であれば、停止図柄データとして「01」(第1特別図柄A)を決定する。さらに、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンド「E0H」「01H」を生成する。
第1特別図柄Aが決定される割合(確率)は1%である。第1特別図柄Aが決定されると、8R大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大5回の入賞を発生させる(遊技球を5個まで入賞させる)ことが出来る。
【0061】
また第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「1」であれば、停止図柄データとして「02」(第1特別図柄B)を決定して演出図柄指定コマンド「E0H」「02H」を生成する。
第1特別図柄Bが決定される割合(確率)は1%である。第1特別図柄Bが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大5回の入賞を発生させる(遊技球を5個まで入賞させる)ことが出来る。
【0062】
また第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「2」~「5」であれば、停止図柄データとして「03」(第1特別図柄C)を決定して演出図柄指定コマンド「E0H」「03H」を生成する。
第1特別図柄Cが決定される割合(確率)は4%である。第1特別図柄Cが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大4回の入賞を発生させる(遊技球を4個まで入賞させる)ことが出来る。
【0063】
また第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「6」~「16」であれば、停止図柄データとして「04」(第1特別図柄D)を決定して演出図柄指定コマンド「E0H」「04H」を生成する。
第1特別図柄Dが決定される割合(確率)は11%である。第1特別図柄Dが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大3回の入賞を発生させる(遊技球を3個まで入賞させる)ことが出来る。
【0064】
また第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「17」~「49」であれば、停止図柄データとして「05」(第1特別図柄E)を決定して演出図柄指定コマンド「E0H」「05H」を生成する。
第1特別図柄Eが決定される割合(確率)は34%である。第1特別図柄Eが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大2回の入賞を発生させる(遊技球を2個まで入賞させる)ことが出来る。
また第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「50」~「99」であれば、停止図柄データとして「06」(第1特別図柄F)を決定して演出図柄指定コマンド「E0H」「06H」を生成する。
第1特別図柄Fが決定される割合(確率)は49%である。第1特別図柄Fが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0065】
また第2特別図柄表示装置21において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「0」~「1」であれば、停止図柄データとして「07」(第2特別図柄J)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「05H」を生成する。
第2特別図柄Jが決定される割合(確率)は2%である。第2特別図柄Jが決定されると、8R大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大3回の入賞を発生させる(遊技球を3個まで入賞させる)ことが出来る。
【0066】
また第2特別図柄表示装置21において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「2」~「9」であれば、停止図柄データとして「08」(第2特別図柄K)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「06H」を生成する。
第2特別図柄Kが決定される割合(確率)は8%である。第2特別図柄Kが決定されると、8R大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大2回の入賞を発生させる(遊技球を2個まで入賞させる)ことが出来る。
【0067】
また第2特別図柄表示装置21において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「10」~「71」であれば、停止図柄データとして「09」(第2特別図柄L)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「07H」を生成する。
第2特別図柄Lが決定される割合(確率)は62%である。第2特別図柄Lが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大1回の入賞を発生させる(遊技球を最大で1個入賞させる)ことが出来る。
【0068】
また第2特別図柄表示装置21において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「72」~「99」であれば、停止図柄データとして「10」(第2特別図柄L)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「08H」を生成する。
第2特別図柄Mが決定される割合(確率)は28%である。第2特別図柄Mが決定されると、3Rの大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0069】
図6(b)に示す小当たり図柄決定テーブルでは、小当たり図柄用乱数値を参照する。そして、第2特別図柄表示装置21において小当たりと判定された時に、小当たり図柄用乱数値が「0」~「1」であれば、停止図柄データとして「11」(小当たり用特別図柄A)を決定する。そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、演出図柄指定コマンド「E1H」「01H」を生成する。
小当たり用特別図柄Aが決定される割合(確率)は2%である。小当たり用特別図柄Aが決定されると、小当たり後の8R大当たり実行後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大3回の入賞を発生させる(遊技球を3個まで入賞させる)ことが出来る。
【0070】
また第2特別図柄表示装置21において小当たりと判定された時に、小当たり図柄用乱数値が「2」~「9」であれば、停止図柄データとして「12」(小当たり用特別図柄B)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「02H」を生成する。
小当たり用特別図柄Bが決定される割合(確率)は8%である。小当たり用特別図柄Bが決定されると、小当たり後の8R大当たり実行後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大2回の入賞を発生させる(遊技球を2個まで入賞させる)ことが出来る。
【0071】
また第2特別図柄表示装置21において小当たりと判定された時に、小当たり図柄用乱数値が「10」~「71」であれば、停止図柄データとして「13」(小当たり用特別図柄C)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「03H」を生成する。
小当たり用特別図柄Cが決定される割合(確率)は62%である。小当たり用特別図柄Cが決定されると、小当たり後の3R大当たり実行後に時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、この時短遊技状態中に、第2始動口14への最大1回の入賞を発生させる(遊技球を最大で1個入賞させる)ことが出来る。
【0072】
また第2特別図柄表示装置21において小当たりと判定された時に、小当たり図柄用乱数値が「72」~「79」であれば、停止図柄データとして「14」(小当たり用特別図柄D)を決定して演出図柄指定コマンド「E1H」「04H」を生成する。
小当たり用特別図柄Dが決定される割合(確率)は28%である。小当たり用特別図柄Dが決定されると、小当たり後の3R大当たり実行後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0073】
第1特別図柄A~E、第2特別図J、K、小当たり用特別図柄A、Bに当選することによって行われる時短遊技は、入賞容易状態1である。第2特別図柄L、小当たり用特別図柄Cに当選することによって行われる時短遊技は、入賞容易状態2である。
本実施形態において入賞容易状態1と入賞容易状態2との間に、普通電動役物の作動パターンの違いはないが、普通図柄の変動パターン(変動時間)が異なっている。
【0074】
次に、図6(c)に示すハズレ図柄決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20においてハズレと判定された場合、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ)を決定し、特別図柄の変動開始時には、演出図柄指定コマンド「E0H」「00H」を生成する。また、第2特別図柄表示装置21においてハズレと判定された場合は、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定し、特別図柄の変動開始時には、演出図柄指定コマンド「E1H」「00H」を生成する。
なお、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり後の遊技状態、大当たり態様が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり態様を決定するものといえる。
【0075】
図7は、時短遊技状態が終了する契機となる変動回数及び第2始動口への有効入賞回数を説明する図である。
図7を用いて、時短遊技状態が終了する条件を説明する。この条件は、図6の大当たり図柄決定テーブルの裏付けとして、あるいは結果として得られる。
後に説明するように、遊技機1における時短遊技状態の終了条件は、第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数である。それに加えて、本実施形態に特徴的な時短終了条件として、時短遊技状態において所定の有効入賞回数(第2特別図柄の場合は1回)だけ第2始動口14に遊技球が入賞したときに時短遊技状態が終了する。また、下記に説明するように、規定回数(1回)の小当たり当選によっても時短遊技状態が終了する。
すなわち、遊技機1は、第2始動口14への有効入賞回数の入賞、規定回数の変動終了、さらに規定回数(1回)の小当たり当選、の3つの条件のうちいずれか一つが充足したときに時短遊技状態を終了する。
【0076】
図7及び以下の説明において、時短遊技状態の終了条件となる第1特別図柄の回数、第2特別図柄の回数を夫々J1、J2と符号を付して説明する。また、第2始動口14への有効入賞回数は、第2特図有効入賞回数と記載する。
また時短遊技状態の終了条件は、該当の時短遊技状態に移行することとなった大当たり当選時の遊技状態に基づいて規定される。大当たり当選時の遊技状態については後述する。
【0077】
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Aが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は5回である。
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Bが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は5回である。
【0078】
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Cが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は4回である。
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Dが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は3回である。
【0079】
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Eが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は2回である。
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第1特別図柄Fが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が0回(J1)、又は第2特別図柄が0回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は0回である。遊技状態によらず、第1特別図柄Fが選択された場合には大当たり後に時短遊技状態に移行しない。
【0080】
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第2特別図柄Jが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は3回である。
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第2特別図柄Kが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は2回である。
【0081】
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第2特別図柄Lが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は1回である。
非時短遊技状態中及び時短遊技状態中の大当たり図柄の抽選で第2特別図柄Mが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は0回である。遊技状態によらず、第2特別図柄Mが選択された場合には大当たり後に時短遊技状態に移行しない。
【0082】
非時短遊技状態中の小当たり図柄の抽選で小当たり用特別図柄Aが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は3回である。
非時短遊技状態中の小当たり図柄の抽選で小当たり用特別図柄Bが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は2回である。
【0083】
非時短遊技状態中の小当たり図柄の抽選で小当たり図柄の抽選で小当たり用特別図柄Cが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が9回(J1)、又は第2特別図柄が1回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は1回である。
非時短遊技状態中の小当たり図柄の抽選で小当たり用特別図柄Dが選択された場合、大当たり遊技後に移行する時短遊技状態は、第1特別図柄が0回(J1)、又は第2特別図柄が0回(J2)変動したときに終了する。第2特図有効入賞回数は0回である。小当たり用特別図柄Dは、時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能を作動させない)特別図柄である。
下記に説明するが、第2特別図柄の変動は、第1特別図柄の変動によって時短付き大当たりに当選したあとの時短遊技状態中、第2特別図柄の変動によって時短付き小当たりに当選したあとの時短遊技状態中、第2特別図柄の変動によって時短なし小当たりに当選したあとの非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に行われうる。しかし、図8(e)に示されるように、時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に行われた第2特別図柄の変動であっても小当たりに当選することで遊技状態が非時短遊技状態となり、当選した小当たりは非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に当選したものと見なされる。従って、図7には、小当たりに関しては、非時短遊技状態から移行する時短遊技状態について記載されている。
下記の説明では、小当たり用特別図柄を「小当たり図柄」と記載する。
【0084】
図7について説明したように、本実施形態の遊技機1では、時短遊技状態の終了条件は、該当の時短遊技状態に移行することになった大当たりについて、大当たり当選時の遊技状態に基づいて規定される。ここで言う「大当たり当選時の遊技状態」は、下記に説明する大当たり遊技開始前における適宜のタイミングの遊技状態である。
本実施形態では、時短付きの1種大当たりの場合と時短付きの2種大当たりの場合とで、夫々の大当たり後に移行する時短遊技状態の終了条件を決定するための、大当たり当選時の遊技状態の参照タイミングが異なる。
なお、ここで「1種大当たり」とは、小当たりを経由せずに行われる大当たりであり、「2種大当たり」とは、小当たりを経由して行われる大当たりである。
【0085】
1種2種混合タイプである遊技機1では、小当たり中に特定領域17を遊技球が通過することにより大当たり状態となる。小当たりとなると特定領域17が開放され、特定領域17を遊技球が通過すると(V入賞すると)、大当たり遊技状態となる。これを2種大当たりという。
特定領域の構成は上記に限定されることはない。大入賞口16あるいはまたは別途設けられた第2の大入賞口(大入賞装置)の内部に、大入賞を通過した遊技球が通過可能な特定領域17と非特定領域が形成される構成を有してもよい。その場合、大入賞口において、特定領域17および非特定領域の上流に、大入賞口への遊技球の入賞を検知するセンサを備え、特定領域17には、特定領域17への遊技球の通過を検知する特定領域センサを備え、非特定領域には、非特定領域への遊技球の通過を検知する非特定領域センサを備える。
大入賞口内に特定領域17と非特定領域とに遊技球を振り分ける振分装置を有しており、この振分装置によって特定領域17、非特定領域のいずれかに遊技球を入賞させることができる。
図5で説明したように、本実施形態の遊技機の場合、第1特別図柄の抽選では小当たりに当選せず、第2特別図柄の抽選では小当たりと大当たりに当選し得る。従って、本明細書において、第1特別図柄の抽選によって1種大当たりに当選し、第2特別図柄の抽選によって1種大当たり又は2種大当たりに当選し得る。
ここで、「2種大当たりに当選する」と記載しているが、実際に当選しているのは小当たりであり、小当たりに当選した結果、上記のように小当たり中に特定領域17を遊技球が通過することにより2種大当たりが実行される、という意味である。
【0086】
以下に図8を参照して説明するように、時短付きの1種大当たりの場合、その大当たりに当選した変動の開始時を、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングとする。
なお、大当たり後に時短遊技状態に移行する大当たり(特別図柄A~E、J~L)に当選している場合、1種大当たり後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)が、大当たり後に時短遊技状態に移行しない大当たり(特別図柄F、M)に当選している場合には、V入賞しても大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
時短付きの2種大当たりの場合、その大当たり前におけるV入賞時を、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングとする。
なお、大当たり後に時短遊技状態に移行する小当たり(小当たり図柄A~C)に当選している場合、特定領域17を遊技球が通過する(V入賞する)ことによって大当たり遊技(2種大当たり)が行われ、その後、時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)が、大当たり後に時短遊技状態に移行しない小当たり(小当たり図柄D)に当選している場合には、V入賞しても大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0087】
図8は、遊技状態の参照タイミングを説明する図である。
図8(a)~図8(c)は時短付きの1種大当たりに関する遊技状態の参照タイミングを説明し、図8(d)~図8(e)は時短付きの2種大当たりに関する遊技状態の参照タイミングを説明している。
図8(a)は、非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に行われた第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選で当選した時短付きの1種大当たりに関して、大当たり当選時の遊技状態の参照するタイミングを示している。
図8(a)において、非時短遊技状態中に大当たりに当選する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始し、変動時間の終了後、確定時間が経過した後に、条件装置が作動して大当たり遊技状態となって遊技者が右打ちを開始する。図柄の変動中から大当たり遊技開始後まで、時間短縮機能が作動していない。
時短付きの1種大当たりに関して、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングは、大当たりに当選した変動の変動開始時である。従って、図8(a)の場合、時短終了条件の決定に用いる大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態であり、大当たり後に移行する時短遊技状態は「非時短遊技状態から移行した時短遊技状態」である。
【0088】
図8(b)は、時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)の最終変動以外で行われた第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選で当選した1種大当たりに関して、大当たり当選時の遊技状態の参照タイミングを示している。
図8(b)において、時短遊技状態中に大当たりに当選する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始し、変動時間の終了後、確定時間が経過後に、条件装置が作動して大当たり遊技状態となって、図柄の変動中が続いていた時短遊技状態(時間短縮機能の作動)が終了する。遊技者は図柄の変動中から大当たり遊技開始後まで継続して右打ちを行っている。
時短付きの1種大当たりに関して、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングは、大当たりに当選した変動の変動開始時である。従って、図8(b)の場合、時短終了条件の決定に用いる大当たり当選時の遊技状態は時短遊技状態であり、大当たり後に移行する時短遊技状態は、「時短遊技状態から移行した時短遊技状態」である。
【0089】
また、図8(c)に示すように、時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)の最終変動で行われた第1特別図柄又は第2特別図柄の抽選で当選した1種大当たりに関して、大当たり当選時の遊技状態の参照タイミングを示している。
図8(c)において、時短遊技状態中に、大当たりに当選する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始し、変動時間の終了時点で図柄の変動中から継続していた時短遊技状態(時間短縮機能の作動)が終了し、遊技者は右打ちを終了する。確定時間が経過後に条件装置が作動して大当たり遊技状態となって、遊技者は右打ちを開始する。
時短付きの1種大当たりに関して、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングは、大当たりに当選した変動の変動開始時である。従って、図8(c)の場合、時短終了条件の決定に用いる大当たり当選時の遊技状態は時短遊技状態であり、大当たり後に移行する時短遊技状態は、「時短遊技状態から移行した時短遊技状態」である。
【0090】
図8(d)は、非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に行われた第2特別図柄の抽選の結果当選した2種大当たりに関して、大当たり当選時の遊技状態の参照タイミングを示している。
図8(d)において、非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に小当たりに当選する第2特別図柄の変動が開始し、変動時間の終了後、確定時間が経過した後に行われる小当たり遊技において遊技者が右打ちを開始し、V入賞すると条件装置が作動し、その後大当たり遊技状態となる。第2特別図柄の変動中から大当たり遊技開始後まで、時間短縮機能が作動していない。
2種大当たりに関して、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングは、V入賞時である。従って、図8(d)の場合、時短終了条件の決定に用いる大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態であり、大当たり後に移行する時短遊技状態は、「非時短遊技状態から移行した時短遊技状態」である。
【0091】
図8(e)は、時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)の最終変動以外で行われた第2特別図柄の抽選の結果当選した2種大当たりに関して、大当たり当選時の遊技状態の参照タイミングを示している。
図8(e)において、時短遊技状態中において、小当たりに当選する第2特別図柄の変動が開始し、変動時間の終了後、時短終了条件を満たした場合、第2特別図柄の変動中から継続していた時短遊技状態(時間短縮機能の作動)はその時点で終了し、遊技者は右打ちを終了する。確定時間が経過した後に行われる小当たり遊技において遊技者が右打ちを開始し、V入賞すると条件装置が作動して、その後大当たり遊技状態となる。遊技者は小当たり遊技中から右打ちを継続している。
2種大当たりに関して、時短終了条件の決定に用いる遊技状態の参照タイミングは、V入賞時である。従って、図8(e)の場合、時短終了条件の決定に用いる大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態であり、大当たり後に移行する時短遊技状態は、「非時短遊技状態から移行した時短遊技状態」である。
【0092】
図9は、普通図柄変動の停止結果に基づいて普通図柄を決定する際に参照される当たり普通図柄決定テーブルを示した図であり、図9(a)は、当たり判定用乱数値の判定により当たりと判定された場合に、メインCPU111が参照する普通図柄決定テーブル、図9(b)は、メインCPU111が参照する普通図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。
図9(a)の普通図柄決定テーブルは、非時短遊技状態時用図柄決定テーブルと、時短遊技状態(入賞容易状態1)時用図柄決定テーブルと、時短遊技状態(入賞容易状態2)時用図柄決定テーブルと、から構成される。
メインCPU111は、遊技状態を参照し、(a-1)の非時短遊技状態時用図柄決定テーブル、又は(a-2)の時短遊技状態時(入賞容易状態1)用図柄決定テーブル、又は(a-3)の時短遊技状態時(入賞容易状態2)用図柄決定テーブルが選択し、選択したテーブルと抽出された普通図柄用乱数値に基づいて、停止図柄を決定する。
【0093】
以下、メインCPU111による処理を説明する。
普通図柄表示装置22の普通図柄用乱数値が当たり判定テーブルにおいて当たりと判定され、遊技状態が非時短遊技状態である場合、図9(a-1)に示すように、普通図柄用乱数値が「0」~「65534」であれば普通図柄Aを決定し、普通図柄乱数値が「65535」であれば普通図柄Bを決定する。
非時短遊技状態では、普通図柄Aが決定された場合に普通電動役物を0.044秒作動させ(いわゆるショート開放を行い)、普通図柄Bが決定された場合に普通電動役物を0.044秒作動させる(ショート開放を行う)。つまり非時短遊技状態では、常に普通電動役物のショート開放が行われる。この場合、普通図柄A、普通図柄Bは何れも「短開放図柄」である。
【0094】
普通図柄表示装置22の普通図柄用乱数値が当たり判定テーブルにおいて当たりと判定され、遊技状態が時短遊技状態(入賞容易状態1)である場合、図9(a-2)に示すように、普通図柄用乱数値が「0」~「65534」であれば普通図柄Aを決定し、普通図柄乱数値が「65535」であれば普通図柄Bを決定する。
時短遊技状態(入賞容易状態1)では、普通図柄Aが決定された場合に普通電動役物を5.760秒作動させ(いわゆるロング開放を行い)、普通図柄Bが決定された場合に普通電動役物を5.760秒作動させる(ロング開放を行う)。つまり入賞容易状態1では、非時短遊技状態とは逆に、常に普通電動役物のロング開放が行われる。この場合、普通図柄A、普通図柄Bは何れも「長開放図柄」である。
【0095】
普通図柄表示装置22の普通図柄用乱数値が当たり判定テーブルにおいて当たりと判定され、遊技状態が時短遊技状態(入賞容易状態2)である場合は、図9(a-3)に示すように、普通図柄用乱数値が「0」~「65534」であれば普通図柄Aを決定し、普通図柄乱数値が「65535」であれば普通図柄Bを決定する。
時短遊技状態(入賞容易状態2)では、普通図柄Aが決定された場合に普通電動役物を5.760秒作動させ(ロング開放を行い)、普通図柄Bが決定された場合にも普通電動役物を5.760秒作動させる(ロング開放を行う)。入賞容易状態2では、非時短遊技状態とは逆に、常に普通電動役物のロング開放が行われる。この場合、普通図柄A、普通図柄Bは何れも「長開放図柄」である。
【0096】
上記のように、普通図柄A、Bが非時短遊技状態用の図9(a-1)のテーブルでいずれもショート開放に対応し、時短遊技状態用の図9(a-2)または(a-3)のテーブルでいずれもロング開放に対応するので、普通電動役物は、非時短遊技中には必ずショート開放し、時短遊技中には必ずロング開放する。
【0097】
(a-1)、(a-2)、(a-3)の何れの場合も、普通図柄を普通図柄Aと決定した場合は、停止図柄データとして「01」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「01H」を生成する。また、普通図柄を普通図柄Bと決定した場合は、停止図柄データとして「02」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「02H」を生成する。
なお、図9では、普通電動役物の作動パターン(作動態様)として、2パターンを例示したが、ロング開放(5.760秒作動)、ショート開放(0.044秒作動)の外に、他の開放パターンがあってもよい。その場合、遊技機1は、普通図柄Aと普通図柄Bが選択されたときに普通電動役物の作動時間を上記の5.760秒、0.044秒以外とする他の入賞容易状態3、4…を備える。
【0098】
また、非時短遊技状態でまれにロング開放となり、時短遊技状態でまれにショート開放となるようにしてもよい。その場合、例えば、非時短遊技状態において普通図柄A、Bとは異なる普通図柄Cが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態において普通図柄Cが選択されたときにショート開放とする。時短遊技状態、非時短遊技状態のいずれの場合も、普通図柄Cが選択される確率はごくわずかとする。
普通図柄Cを用いることなく、単に、非時短遊技状態において普通図柄Bが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態において普通図柄Bが選択されたときにショート開放としてもよい。
【0099】
図9(b)は、普通図柄の変動時間を決定する際に参照される変動時間決定テーブルを示した図である。
図9(b)のテーブルに示すように、遊技状態が非時短遊技状態のときは、メインCPU111は、普通図柄A、Bの変動時間を例えば5.10秒に設定する。
遊技状態が時短遊技状態(入賞容易状態1)のときは、メインCPU111は、普通図柄A、Bの変動時間を例えば5.00秒に設定する。遊技状態が時短遊技状態(入賞容易状態2)のときは、メインCPU111は、普通図柄A、Bの変動時間を例えば1.00秒に設定する。
このように普通図柄の変動時間は、普通図柄の抽選結果と遊技状態とに基づいて決定されるものである。
変動時間は、上記以外に様々にバリエーションがあってもよい。同じ遊技状態でも、普通図柄A、B…によって変動時間を異ならせてもよい。
【0100】
<変動パターン決定テーブル>
図10図11は、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを示す図であり、図10は、非時短遊技状態に参照される変動パターン決定テーブルの一例であり、図11は、時短遊技状態時に参照される変動パターン決定テーブルの一例である。
具体的には、変動パターン決定テーブルによって、特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値(大当たりの当選または落選)、大当たり図柄用乱数値(大当たり図柄)、時短遊技状態の有無、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値(特図変動用乱数値)に基づき、メインCPU111が変動パターンを決定する。
変動パターンは、特別図柄の変動開始時に決定され、決定された変動パターンに基づいて変動パターン指定コマンドが生成される。この変動パターン指定コマンドは、出力制御処理において主制御基板110から演出制御基板120へと送信される。
【0101】
なお、本実施形態の遊技機1では、大当たりまたは小当たりのときには必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。
本実施形態でいう「リーチ」とは、特別遊技に移行することを報知する演出図柄35の組合せの一部が停止表示された後に、残りの一部の演出図柄35が変動表示を継続するものをいう。例えば、大当たり遊技に移行することを報知する演出図柄35の組合せとして「777」の3桁の演出図柄35の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄35が「7」で停止表示され、残りの演出図柄35が変動表示を行っている状態をいう。
【0102】
また、変動パターン指定コマンドは、MODEとして「E6H」であるときには、第1始動口13に遊技球が入球して、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動開始時に決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドであることを示し、MODEとして「E7H」であるときには、第2始動口14に遊技球が入球して、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動開始時に決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドであることを示す。そして、変動パターン指定コマンドのDATAは、具体的な変動パターン番号を示すものである。すなわち、変動パターン指定コマンドも変動パターンを示す情報ということになる。
【0103】
<非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図10に示す非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルについて説明する。
図10に示す変動パターン決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターンとして、変動パターン1、2-1、2-2、3-1、3-2、4、5-1、5-2、6-1、6-2、7、8-1、8-2、9-1、9-2、10、11、12-1、12-2、13-1、13-2、15が設定されている。また、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターンとして、変動パターン41、42、43、44、45、46、47、48、51、52、53、54、55、56、57、58が設定されている。
特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値(大当たりの当選または落選)、大当たり図柄用乱数値(大当たり図柄)、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値に基づき、これらの変動パターンのなかから一の変動パターンが図10に示される割り振りで選択される。
【0104】
なお、下記の説明において、「ノーマルリーチ(演出)」は、画像表示装置31の表示部における左側領域と右側領域に2つの演出図柄35(左図柄、右図柄)が仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄35が変動する大当たり当選の期待度が低いリーチ演出である。
「SPリーチ演出」は、上記「ノーマルリーチ(演出)」よりも大当たり当選の(特別遊技が実行される)期待度が高いスーパーリーチである。
さらに、「SPSPリーチ(演出)」は、「SPリーチ(演出)」よりも大当たり当選の(特別遊技が実行される)期待度がさらに高いリーチである。「SPリーチ(演出)」から発展したり、「ノーマルリーチ(演出)」から直接発展したりする。「SPリーチ(演出)」とはさらに異なる演出画面やムービー等が表示される等する。
【0105】
例えば、変動パターン1は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により40,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン2-1は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ1を実行し、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン2-2は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ2を実行し、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン3-1は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ1を実行し、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン3-2は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ2を実行し、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
【0106】
また、変動パターン4は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により40,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン5-1は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ1を実行し、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン5-2は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ2を実行し、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
【0107】
また、変動パターン6-1は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ1を実行し、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
また、変動パターン6-2は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ2を実行し、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
【0108】
また、変動パターン7は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により40,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、時短無し短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
また、変動パターン8-1は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ1を実行し、時短無し短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
また、変動パターン8-2は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ2を実行し、時短無し短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
また、変動パターン9-1は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ1を実行し、時短無し短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
また、変動パターン9-2は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ1を実行し、時短無し短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0109】
変動パターン10は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により3,000msの変動時間を用いて行われる演出において、リーチ演出を行うことなくハズレとなる演出に対応する。
例えば、変動パターン11は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により35,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、ハズレとなる演出に対応する。
【0110】
また、変動パターン12-1は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により55,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ1を実行し、ハズレとなる演出に対応する。
また、変動パターン12-2は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により55,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ2を実行し、ハズレとなる演出に対応する。
【0111】
また、変動パターン13-1は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により65,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ1を実行し、ハズレとなる演出に対応する。
また、変動パターン13-2は、この変動パターンが選択される場合、演出制御基板120により65,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ2を実行し、ハズレとなる演出に対応する。
また、変動パターン15は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により極めて短時間の2,000msの変動時間を用いて行われる演出において、リーチ演出を行うことなくハズレとなる演出に対応する。
【0112】
変動パターン41、42は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き長当たりとなる演出に対応する。長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン43、44は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き長当たりとなる演出に対応する。長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン45、46は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き短当たりとなる演出に対応する。短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン47、48は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短無し短当たりとなる演出に対応する。短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0113】
変動パターン51、52は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。小当たり後の長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン53、54は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。この場合、小当たり後の短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン55、56は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。小当たり後の短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン57、58は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短なし小当たりにとなる演出に対応する。小当たり後の短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0114】
上記において、第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン41が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン42が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン43が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン44が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン45が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン46が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン47が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン48が選択されてもよい。
【0115】
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン51が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン52が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン53が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン54が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン55が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン56が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン57が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン58が選択されてもよい。
これによって保留数の有無によって、変動パターンに対応する演出(後述の超ドキドキRUSH、ドキドキRUSH)を切り替えることが出来る。
保留数に基づく変動パターンによって演出を切り替えるのではなく、同じ変動パターンについて、保留数に応じて異なる演出を行うように演出パターン決定テーブルを設定してもよい。
【0116】
<時短遊技状態用の変動パターン決定テーブル>
図11に示す時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルについて説明する。
図11に示す変動パターン決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターンとして、変動パターン21、22、23、24、25、26、30、31、32、33、34、35が設定されている。
また、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターンとして、変動パターン61、62、63、64、65、66、67、68、71、72、73、74、75、76、77、78が設定されている。
特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値(大当たりの当選または落選)、大当たり図柄用乱数値(大当たり図柄)、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値に基づき、これらの変動パターンのなかから一の変動パターンが図11に示される割り振りで選択される。
図11に示す変動パターンも、演出制御基板120による(演出図柄35の)変動演出の際に行われる演出内容が関連づけられたものである。
【0117】
例えば、変動パターン21、22は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により、6,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き長当たりとなる演出に対応する。この場合、長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
【0118】
例えば、変動パターン23、24は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により、6,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
【0119】
例えば、変動パターン25、26は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により、6,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短なし短当たりとなる演出に対応する。この場合、短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
例えば、変動パターン30~35は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により、極めて短時間である500msの変動時間を用いて行われる演出において、ハズレとなる演出に対応する。
【0120】
変動パターン61、62は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き長当たりとなる演出に対応する。長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン63、64は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き短当たりとなる演出に対応する。長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)
変動パターン65、66は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き短当たりとなる演出に対応する。短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)
変動パターン67、68は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短なし短当たりとなる演出に対応する。短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)
【0121】
変動パターン71、72は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。小当たり後の長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン73、74は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000sの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。小当たり後の長当たり(8R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン75、76は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短付き小当たりとなる演出に対応する。小当たり後の短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)。
変動パターン77、78は、この変動パターンが選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、時短なし小当たりにとなる演出に対応する。小当たり後の短当たり(3R)後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。
【0122】
なお、第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン61が選択され、第2特別図柄の保留個数が1~4個の場合に変動パターン62が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン63が選択され、第2特別図柄の保留個数が1~4個の場合に変動パターン64が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン65が選択され、第2特別図柄の保留個数が1~4個の場合に変動パターン66が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン67が選択され、第2特別図柄の保留個数が1~4個の場合に変動パターン68が選択されてもよい。
【0123】
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン71が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン72が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン73が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン74が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン75が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン76が選択されてもよい。
第2特別図柄の保留個数が0個の場合に変動パターン77が選択され、保留個数が1~4個の場合に変動パターン78が選択されてもよい。
これによって保留数の有無によって、演出(後述の超ドキドキRUSH、ドキドキRUSH)を切り替えることが出来る。
保留数に基づく変動パターンによって演出を切り替えるのではなく、同じ変動パターンについて、保留数に応じて異なる演出を行うように演出パターン決定テーブルを設定してもよい。
【0124】
<特別図柄の事前判定テーブル>
図12は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。
図12に示す事前判定テーブルでは、特別図柄表示装置の種類(遊技球が始動口に入賞したことを検出した始動口検出スイッチの種類)と、特別図柄判定用乱数値と、大当たり図柄用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、変動パターン用乱数値と、これらに基づいて決定される変動パターンと、に基づいて、大当たり抽選の結果を事前に判定するための入賞情報が生成される。そして、生成された入賞情報に基づいて、大当たり抽選の結果を事前に判定するための始動入賞指定コマンドが生成される。
【0125】
図12に示す事前判定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20についての入賞情報として、入賞情報1、2-1、2-2、3-1、3-2、7、8、9-1、9-210-1、10-2が設定されている。
特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値(大当たりの当選または落選)、大当たり図柄用乱数値(大当たり図柄)、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値に基づき、これらの入賞情報のなかから一の入賞情報が図11に示される割り振りで選択される。
【0126】
例えば、入賞情報1は、この入賞情報が選択された場合、演出制御基板120により40,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、大当たりとなる演出に対応する。
また、入賞情報2-1は、この入賞情報が選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ1を実行し、大当たりとなる演出に対応する。
また、入賞情報2-2は、この入賞情報が選択された場合、演出制御基板120により60,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ2を実行し、大当たりとなる演出に対応する。
【0127】
また、入賞情報3-1は、この入賞情報が選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ演出1を実行し、大当たりとなる演出に対応する。
また、入賞情報3-2は、この入賞情報が選択される場合、演出制御基板120により70,000msの変動時間を用いて行われる演出において、ノーマルリーチ演出を実行した後、SPリーチ演出を経由あるいは直接に、SPSPリーチ演出2を実行し、大当たりとなる演出に対応する。
入賞情報7、8、9-1、9-2、10-1、10-2は、ハズレの場合に該当している。
また、第1特別図柄表示装置20における特別図柄判定用乱数値が大当たり、ハズレの場合に関わらず、遊技状態が時短遊技状態のときは、第1始動口13に遊技球が入賞したことに対応する入賞情報の設定および始動入賞指定コマンドの生成は行わないようにしている。
【0128】
上述した通り、特別図柄の事前判定テーブルでは、特別図柄判定用乱数値によって「大当り」、「ハズレ」かが判定され、大当たり図柄用乱数値によって「長当たり」、「短当たり」かの特別遊技の種類が判定される。
さらに、リーチ判定用乱数値によって「リーチの発生の有無」等が判定される。
特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値(大当たりの当選または落選)、大当たり図柄用乱数値(大当たり図柄)、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値に基づき、変動パターンが判定される。
従って、始動入賞指定コマンドのDATAデータによって、大当たりの種別、変動パターン、リーチの発生の有無を特別図柄の変動開始前に判別できることとなる。なお、大当たりの場合には必ず「リーチ」を伴うことから、大当たりということでリーチが発生することも判別できる。
【0129】
<遊技状態の説明>
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。
本実施形態において「非時短遊技状態」は、ゲート15を遊技球が通過(入球)したことを条件として行われる普通図柄の変動表示において、変動時間が5.1秒に設定され、且つ普通図柄の抽選で短開放図柄が決定されることで普通電動役物の作動時間が0.044秒に設定される遊技状態である。
これに対して「時短遊技状態」は、上記した「時間短縮機能」が作動することによって、ゲート15を遊技球が通過(入球)したことを条件として行われる普通図柄の変動表示において、変動時間が5.0秒又は1秒に設定され、且つ、普通図柄の抽選で長開放図柄が決定されることで普通電動役物の作動時間が5.760秒に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」においては、普通電動役物の作動時間が「非時短遊技状態」と比べて極めて長く、遊技球が第2入賞口14に入賞しやすいため、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。また、普通図柄の変動時間も「非時短遊技状態」と比べて短縮されるため、普通図柄を効率良く変動させて遊技効率を高め、遊技者に有利な状態とすることが出来る。
【0130】
さらに「時短遊技状態」では、上記の時間短縮機能によって特別図柄の変動時間も「非時短遊技状態」と比べて短縮される。特別図柄の変動時間を短縮することで、特別図柄を効率良く変動させて遊技効率を高め、遊技者に有利な状態とすることが出来る。
【0131】
次に、本実施形態の遊技機1における遊技の進行について説明する。
<主制御基板のメイン処理>
図13は、主制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU111にシステムリセットが発生し、メインCPU111は、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU111は初期化処理を行う。この処理において、メインCPU111は、メインROM112から起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM113に記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
【0132】
ステップS20において、メインCPU111は、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値の更新を行う遊技用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU111は、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期乱数値の更新を行う。
それ以降は、所定の割込み処理が行われるまで、メインCPU111はステップS20とステップS30の処理を繰り返し行う。
【0133】
<主制御基板のタイマー割込処理>
図14は、主制御基板によるタイマー割込処理を説明するフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に説明するタイマー割込処理が実行される。
まず、ステップS101において、メインCPU111は、そのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
次にステップS102において、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
具体的には、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
【0134】
ステップS103において、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタに1を加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期乱数の値から乱数を更新する。
ステップS104において、メインCPU111は、特別図柄判定用初期乱数値カウンタ、大当たり図柄用初期乱数値カウンタ、小当たり図柄用初期乱数値カウンタを1加算して乱数カウンタを更新する初期乱数値カウンタ更新処理を行う。
【0135】
ステップS105において、メインCPU111は、入力制御処理を行う。
この入力制御処理において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、大入賞口検出スイッチ16a、一般入賞口検出スイッチ18a、特定領域検出スイッチ17aの各スイッチに入力があったか否か判定する。詳しくは図15乃至図19を用いて後述する。
ステップS106において、メインCPU111は、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図20乃至図24を用いて後述する。
ステップS107において、メインCPU111は、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
【0136】
ステップS108において、メインCPU111は、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU111は、大入賞口16、第1始動口13、第2始動口14、一般入賞口18に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合は、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
より具体的には、一般入賞口賞球カウンタ、大入賞口賞球カウンタ、始動口賞球カウンタをチェックし、それぞれの入賞口に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。その後、送信した払出個数指定コマンドに対応する賞球カウンタから所定のデータを減算して更新する。
ステップS109において、メインCPU111は、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS110において、メインCPU111は、出力制御処理を行う。
この出力制御処理において、メインCPU111は、上記ステップS109で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
【0137】
また、メインCPU111は、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21及び普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記ステップS109で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインCPU111は、メインRAM113の演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS111において、メインCPU111は、ステップS101で退避した情報をメインCPU111のレジスタに復帰させる。
【0138】
<入力制御処理>
図15は、主制御基板による入力制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS121において、メインCPU111は、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口18に入球したか否かを判定する。メインCPU111は、一般入賞口検出スイッチ18aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS122において、メインCPU111は、大入賞口検出スイッチ16からの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口16に入球したか否かを判定する。
メインCPU111は、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口16に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球カウンタ(C1)記憶領域のカウンタを加算して更新する。
【0139】
ステップS123において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口13に入球したか否かを判定して、大当たりの判定を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、図15を用いて後述する。
ステップS124において、メインCPU111は、第2始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口14に入球したか否かを判定する。
メインCPU111は、第2始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、上記ステップS123と同様の処理を行う。
ただし、この第2始動口検出スイッチ入力処理においては、抽出した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値を第2特別図柄記憶領域に記憶する。
ステップS125において、メインCPU111は、ゲート検出スイッチ15aが信号を入力したか、すなわち、遊技球が普通図柄ゲート15を通過したか否かを判定する。
ステップS126において、メインCPU111は、特定領域検出スイッチ17aからの信号を入力したか、すなわち遊技球が特定領域(Vゾーン)17を通過したか否かを判定する。
【0140】
<第1始動口検出スイッチ入力処理>
図16は、主制御基板による第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS131において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力した場合には(ステップS131でYes)、ステップS132に処理を移し、第1始動口検出スイッチ13aからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS131でNo)、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS132において、メインCPU111は、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
次に、ステップS133において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には、ステップS134に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0141】
ステップS134において、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS135において、メインCPU111は、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS136において、メインCPU111は、遊技用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を取得して、第1特別図柄記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した遊技用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を記憶する。
ステップS137において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS138において、メインCPU111は、上記ステップS134乃至ステップS136で取得した各乱数値を、それぞれ現在の遊技状態に対応する事前判定テーブルに基づいて判定する事前判定処理(図17)を行う。
【0142】
<事前判定処理>
図17は、主制御基板による事前判定処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS151において、メインCPU111は、特別図柄保留記憶領域に新たに書き込まれた特別図柄判定用乱数値を、図12に示した事前判定テーブルに基づいて判定する。
次に、ステップS152において、メインCPU111は、上記ステップS151における大当たり判定の結果、大当たりと仮判定されたか否かを判定する。
大当たりと仮判定された場合(ステップS152でYes)、メインCPU111はステップS153に処理を移し、大当たりと仮判定されなかった場合(ステップS152でNo)にはステップS156に処理を移す。
上記ステップS152において大当たりと仮判定された場合、メインCPU111は、ステップS153において、新たに書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止図柄データ)を仮判定する。
【0143】
次に、メインCPU111は、ステップS154において、新たに書き込まれた特図変動用乱数値を判定して、特別図柄の変動パターンを仮判定する。
次にメインCPU111は、ステップS155において、仮判定された特別図柄の種類、仮判定された変動パターンに対応する始動入賞指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットして事前判定処理を終了する。
なお、始動入賞指定コマンドは、図10図11に示す変動パターン指定コマンドと同様に識別可能に設けられており、大当たり、ハズレの各情報が対応付けられている。
ステップS152において、大当たりと仮判定されなかった場合には(ステップS152でNo)、メインCPU111は、ステップS156において、ハズレと判定されたか否かの仮判定を行う。
【0144】
ステップS156においてハズレと仮判定された場合には(ステップS156でYes)、メインCPU111は、ステップS157において、特図変動用乱数値を判定して、特別図柄の変動パターンを仮判定する。そして、メインCPU111は、ステップS158において、ハズレであることを示す始動入賞指定コマンド(仮判定された変動得20パターンを含む)を演出用伝送データ格納領域にセットして事前判定処理を終了する。ハズレと仮判定されなかった場合には(ステップS156でNo)、メインCPU111は、何もせずに事前判定処理を終了する。
【0145】
以上の事前判定処理により、遊技球が第1始動口13に入球した時点で、入賞情報を始動入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信することができる。
従って、始動入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU121は、始動入賞コマンドを解析して、今回の第1始動口13への遊技球の入賞を契機とした特別図柄の変動が開始される以前から所定の演出を実行することが出来る。
この事前判定処理は、遊技球が第1始動口13に入球した時点の遊技状態に応じて判定されるものである。なお、1種2種タイプである本実施形態の遊技機1の場合、当該入球によって留保された保留を処理する前に遊技状態(時短遊技状態、非時短遊技状態)が変更された場合でも大当たり確率は変わらないため、大当たり判定処理の結果と事前判定処理の結果は同じである。
<第2始動口検出スイッチ入力処理>
図18は、主制御基板による第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS161において、メインCPU111は、第2始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
第2始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合には(ステップS161でYes)、ステップS162に処理を移し、第2始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS161でNo)、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS162において、メインCPU111は、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
【0146】
次に、ステップS163において、メインCPU111は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には(ステップS168でYes)、ステップS164に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされている保留個数が4未満でない場合には(ステップS168でNo)、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS164において、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値を取得して、取得した特別図柄判定用乱数値を記憶部に記憶する。
ステップS165において、メインCPU111は、大当たり図柄用乱数値を取得して、取得した大当たり図柄用乱数値を記憶部に記憶する。
ステップS166において、メインCPU111は、小当たり図柄用乱数値を取得して、取得した小当たり図柄用乱数値を記憶部に記憶する。
ステップS167において、メインCPU111は、遊技用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値)を取得して、取得した遊技用乱数値(変動パターン用乱数値)を記憶部に記憶する。
ステップS168において、メインCPU111は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に「1」を加算して記憶し、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
第1特別図柄の変動による大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に第1特別図柄の保留が残っていることがあり得る。時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)において第2特別図柄の保留がなくなったタイミングで行われる第1特別図柄の変動は、次の第2特別図柄の変動の妨げとなるため、大当たり後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)とき、第2始動口15に遊技球が入賞して第2特別図柄の変動開始する前のタイムラグを利用して、第1特別図柄の保留は全て高速消化される(図11に示したように変動時間が「0.5秒」)。
第1特別図柄の保留の高速消化は第2始動口15に遊技球が入賞するまでの時間を利用して行うのであり、第1特別図柄が第2特別図柄の保留に優先して変動されることを意味するのではない。
【0147】
<特定領域検出スイッチ入力処理>
図19は、主制御基板による特定領域検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS171において、メインCPU111は、特定領域検出スイッチ17aからの検出信号を入力したか否かを判定する。
特定領域検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合(ステップS171でYes)、メインCPU111は、ステップS172に処理を移し、特定領域検出スイッチ17aからの検出信号を入力しなかった場合には(ステップS171でNo)、特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS172において、メインCPU111は、小当たりに当選して特定領域17が開放されている特定領域17の有効期間中であるか否かを判定する。
有効期間中であると判定した場合(ステップS172でYes)、メインCPU111は、ステップS173に処理を移し、有効期間中ではないと判定した場合(ステップS172でNo)、ステップS175に処理を移す。
ステップS173において、CPU111は、特定領域17を遊技球が通過したことを示す特定領域通過フラグ、特定領域17を遊技球が通過したときの遊技状態を示す特定領域通過時遊技状態情報をセットする。
【0148】
図7で説明したように、大当たり後に時短遊技状態に移行する小当たりに当選している場合、その小当たり(2種大当たり)が非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に当選したとされるときに時短遊技状態に移行する(時短終了条件をセットする)。従って、制御上、時短付きの2種大当たりに関する遊技状態が確実に非時短遊技状態であることを示す特定領域通過時遊技状態は重要である。
ステップS174において、CPU111は、遊技球が特定領域17を通過して大当たり遊技に移行可能である旨を演出制御基板120に通知する特定領域通過指定コマンドをセットする。
ステップS175において、CPU111は、本来遊技球が通過しない特定領域の非有効期間内中に遊技球を検知するエラーが発生したとして特定領域通過エラー指定コマンドをセットする。演出制御基板120は、特定領域通過エラー指定コマンドに基づいて警告表示や警告音の出力を行うことが出来る。
【0149】
<特図特電制御処理>
図20は、主制御基板による特図特電制御処理を説明するフローチャートである。
まず、メインCPU111は、ステップS181において特図特電処理データの値をロードし、ステップS182においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する。
ステップS183において特図特電処理データ=0であれば(ステップS183でYes)、メインCPU111は特別図柄記憶判定処理(ステップS184)に処理を移す。
ステップS183において特図特電処理データ=0で無い場合(ステップS183でNo)、メインCPU111はステップS185において特図特電処理データ=1であるかを判断する。
ステップS185において特図特電処理データ=1であれば(ステップS185でYes)、メインCPU111は特別図柄変動処理(ステップS186)に処理を移す。
【0150】
ステップS186の特別図柄変動処理では、特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄の変動時間が経過した場合、特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄を特別図柄表示装置20、21に所定の図柄停止時間(例えば0.5秒)停止表示させる。
ステップS185において特図特電処理データ=1で無い場合(ステップS185でNo)、メインCPU111は、ステップS187において特図特電処理データ=2であるかを判断する。
【0151】
ステップS187において特図特電処理データ=2であれば(ステップS187でYes)、メインCPU111は特別図柄停止時処理(ステップS188)に処理を移す。
ステップS188の特別図柄停止時処理では、特別図柄変動処理においてセットされた所定の図柄停止時間が経過した場合、停止表示された特別図柄が大当たり図柄であれば特図特電処理データに「3」をセットした後、大当たり用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットし、停止表示された特別図柄が小当たり図柄であれば特図特電処理データに「4」をセットした後、小当たり用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットする。
【0152】
ステップS187において特図特電処理データ=2で無い場合(ステップS187でNo)、メインCPU111は、ステップS189において特図特電処理データ=3であるかを判断する。
ステップS189において特図特電処理データ=3であれば(ステップS189でYes)、メインCPU111は大当たり遊技処理(ステップS190)に処理を移す。
ステップS190の大当たり遊技処理では、大当たりのオープニングが終了したら大当たり用の開放態様決定テーブル(図示しない)に応じて、大入賞口16を所定期間開放する。大入賞口16の開放終了後、所定期間エンディングを行い、エンディング終了後、特図特電処理データに「5」をセットする。
【0153】
ステップS189において特図特電処理データ=3で無い場合(ステップS189でNo)、メインCPU111は、ステップS191において特図特電処理データ=4であるかを判断する。
ステップS191において特図特電処理データ=4であれば(ステップS191でYes)、メインCPU111は、小当たり遊技処理(ステップS192)に処理を移す。
【0154】
ステップS192の小当たり遊技処理では、小当たりのオープニングが終了したら小当たり用の開放態様決定テーブル(図示しない)に応じて、大入賞口16を所定期間開放する。大入賞口16の開放終了後、所定期間エンディングを行い、エンディング終了後、特図特電処理データに「5」をセットする。
ステップS191において特図特電処理データ=4で無い場合(ステップS191でNo)、メインCPU111は、特図特電処理データ=5であると判断し、特別遊技終了処理(ステップS193)に処理を移す。
ステップS193の特別遊技終了処理では、大当たり終了時に大当たり遊技後の遊技状態を時短遊技状態に設定した後、特図特電処理データに「0」をセットする。
【0155】
<特別図柄記憶判定処理>
図21は、主制御基板による特別図柄記憶判定処理を説明するフローチャートである。
ステップS201において、メインCPU111は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中、すなわち特別図柄時間カウンタ≠0であれば(ステップS201でYes)、特別図柄記憶判定処理を終了する。
また、特別図柄の変動表示中でなければ、すなわち特別図柄時間カウンタ=0であれば(ステップS201でNo)、メインCPU111は、ステップS202に処理を移し第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が「1」以上であるかを判定する。
【0156】
第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が「1」以上でない場合には(ステップS202でNo)、CPU111は、ステップS204に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が「1」以上であると判定した場合にはステップS203に処理を移す。これにより、第1特別図柄記憶領域よりも第2特別図柄記憶領域が優先して処理されていく。
ステップS203において、メインCPU111は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
【0157】
ステップS204において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が「1」以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が「1」以上でない場合には(ステップS204でNo)、ステップS215に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が「1」以上であると判定した場合には(ステップS204でYes)ステップS205に処理を移す。
ステップS205において、メインCPU111は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
【0158】
ステップS206において、メインCPU111は、上記ステップS202~S205において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶された所定の乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン用乱数値)と始動入賞指定コマンドのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部~第4記憶部に記憶された所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとを1つ前の記憶部にシフトさせる。
【0159】
ここで、第1記憶部に記憶されている所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されている所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた所定の乱数値と始動入賞指定コマンドとが消去される。また、シフト後には、始動入賞指定コマンドのMODEを、シフト後の記憶領域に対応するように加工処理する。
【0160】
ステップS207において、メインCPU111は、上記ステップS206において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。
【0161】
ステップS208において、メインCPU111は、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、まずメインRAM113の遊技状態記憶領域を参照して、現在の遊技状態に基づく変動パターン決定テーブルを決定する。具体的には、非時短遊技状態である場合には図10に示す非時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルを決定し、時短遊技状態である場合には、図11に示す時短遊技状態用の変動パターン決定テーブルを決定する。
その後、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値を参照し、決定した変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンを決定する。
【0162】
ステップS209において、メインCPU111は、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS210において、メインCPU111は、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0163】
ステップS211において、メインCPU111は、特別図柄表示装置20、21において特別図柄の変動表示を開始する。つまり、特別図柄の変動表示データを処理領域にセットする。これにより、処理領域に書き込まれた情報が、第1保留(U1)に係る場合には第1特別図柄表示装置20を点滅させ、第2保留(U2)に係る場合には第2特別図柄表示装置21を点滅させることとなる。
【0164】
ステップS212において、メインCPU111は、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに上記ステップS208において決定した変動パターンに基づいた変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS213において、メインCPU111は、客待ち判定フラグに00Hをセットする。すなわち、客待ち判定フラグをクリアする。なお、客待ち判定フラグ=「00H」というのは、現在、特別図柄の変動表示中であったり、特別遊技中であったりすることを示す。一方、特別図柄の変動表示中でもなく、特別遊技中でもない場合には客待ち判定フラグ「01H」が記憶される。客待ち判定フラグ=「01H」が記憶されている場合には、後述するステップS217において客待ちコマンドがセットされ、演出制御基板120に特別図柄の変動表示中でも特別遊技中でもないことが伝達される。
【0165】
ステップS214において、メインCPU111は、特図特電処理データ=1をセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
上記ステップS204において、第1保留(U1)が「0」であると判定した場合、すなわち、第1保留(U1)および第2保留(U2)のいずれも留保されていない場合には、メインCPU111は、ステップS215において客待ち判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。
【0166】
客待ち判定フラグに01Hがセットされている場合には(ステップS215でYes)、特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち判定フラグに01Hがセットされていない場合には(ステップS215でNo)、ステップS216に処理を移す。
ステップS216において、メインCPU111は、後述するステップS217で客待ちコマンドを何度もセットすることがないように、客待ち判定フラグに01Hをセットする。
ステップS217において、メインCPU111は、客待ちコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
【0167】
図22は、主制御基板による特別図柄停止時処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS221において、メインCPU111は、特別図柄の停止時間を経過したか否かを判定する。
停止時間を経過したと判定した場合(ステップS221でYes)、メインCPU111は、ステップS222に処理を移す。停止時間を経過していないと判定した場合(ステップS221でNo)、メインCPU111は、ステップS222に特別図柄停止時処理を移す。
【0168】
ステップS222において、メインCPU111は、停止した特別図柄が大当たりに当選した特別図柄であるか否かを判定する。
大当たりに当選した特別図柄であると判定した場合(ステップS222でYes)、メインCPU111はステップS223に処理を移す。
大当たりに当選した特別図柄ではないと判定した場合(ステップS222でNo)、メインCPU111はステップS225に処理を移す。
ステップS223において、メインCPU111は、大当たりオープニング移行処理を実行する。
ステップS224において、メインCPU111は、特図特電処理データに3をセットし、ステップS228に処理を移す。
【0169】
ステップS225において、メインCPU111は、停止した特別図柄が小当たりに当選した特別図柄であるか否かを判定する。
停止した特別図柄が小当たりに当選した特別図柄ではない、すなわちハズレ図柄であると判定した場合(ステップS225でNo)、メインCPU111は、ステップS230に処理を移す。
停止した特別図柄が小当たりに当選した特別図柄であると判定した場合(ステップS225でYes)、メインCPU111は、ステップS226において、小当たりオープニング移行処理を実行する。
次にステップS227において、メインCPU111は、特電特図処理データに4をセットする。
【0170】
ステップS228において、メインCPU111は、大当たり又は小当たりのオープニング時間をセットする。
ステップS229において、メインCPU111は、大当たり又は小当たりのオープニング指定コマンドをセットする。
【0171】
ステップS230において、メインCPU111は、第1時短フラグがセットされているか否かを判定する。第1時短フラグは、時短付き大当たり又は時短付き小当たりに当選したとき大当たり遊技終了時にセットされ(図24)、時短遊技状態であることを示すフラグである。
第1時短フラグがセットされていると判定した場合(ステップS230でYes)、第1時短が行われていることなるので、ステップS231において、メインCPU111は、第1時短の終了条件を満たしたか否かを判定する。
第1時短の終了条件を満たしていないと判定した場合(ステップS231でNo)、メインCPU111は、ステップS240に処理を移す。
第1時短の終了条件を満たしたと判定した場合(ステップS231でYes)、ステップS232において、メインCPU111は、第1時短フラグをクリアし(第1時短を終了し)、ステップS240に処理を移す。
【0172】
ステップS230で第1時短フラグがセットされていないと判定した場合(ステップS230でNo)、ステップS233において、第2時短フラグがセットされているか否かを判定する。
第2時短フラグは、大当たりを実行しないまま第1特別図柄の変動回数(J1)と第2特別図柄の変動回数(J2)の合計変動回数が規定回数(325回)となることによって「第2時短(天井時短)」を行うこととなったときに、変動終了時にセットされ、時短遊技状態中であることを示すフラグである。
第2時短フラグがセットされていると判定した場合(ステップS233でYes)、ステップS234において、メインCPU111は、第2時短の終了条件を満たしたか否かを判定する。
第2時短の終了条件を満たしていないと判定した場合(ステップS234でNo)、メインCPU111は、ステップS240に処理を移す。
第2時短の終了条件を満たしたと判定した場合(ステップS234でYes)、ステップS232において、メインCPU111は、ステップS235において、第2時短フラグをクリアし(第2時短を終了し)、ステップS240に処理を移す。
【0173】
第1時短フラグも第2時短フラグもセットされていないと判定した場合(ステップS233でNo)、メインCPU111は、ステップS236において、第1特別図柄の変動回数(J1)と第2特別図柄の変動回数(J2)の合計変動回数が規定回数(325回)に達したか否かを判定する。
合計変動回数が規定回数(325回)に達したと判定した場合(ステップS236でYes)、メインCPU111はステップS237に処理を移す。
規定回数に達していないと判定した場合(ステップS236でNo)、メインCPU111はステップS240に処理を移す。
ステップS237において、メインCPU111は、第2時短用の時短終了条件をセットする。第2時短の終了条件は、第1特別図柄が9回(J1)変動すること、第2特別図柄が1回(J2)変動すること、第2始動口14への有効入賞回数「1」に到達することである。第2特図有効入賞回数の数を鑑みると、図7に示した大当たり後に実行される(移行する)第1時短に比べると弱い時短となっている。大当たり後の時短遊技状態中に、最大で1回しか第2始動口14に遊技球を入賞させることができないからである。
ステップS238において、メインCPU111は、第2時短フラグをセットする。ステップS239において、メインCPU111は、時短回数指定コマンドをセットする。ステップS240において、特図特電処理データに0をセットして、特別図柄停止時処理を終了する。
【0174】
図23は、主制御基板による小当たり遊技処理を説明するフローチャートである。
ステップS241において、メインCPU111は、オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、上記した特別図柄停止時処理でセットしたオープニング時間が「0」以上であるか否かを判定する。
オープニング中であると判定した場合(ステップS241でYes)、メインCPU111は、ステップS242に処理を移す。
オープニング中ではないと判定した場合(ステップS241でNo)、メインCPU111は、ステップS244に処理を移す。
ステップS242において、メインCPU111は、上記した特別図柄停止時処理でセットしたオープニング時間が経過したか否かを判定する。
オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS242でYes)、メインCPU111は、ステップS243において、開閉遊技中フラグをセットして小当たり遊技処理を終了する。
オープニング時間が経過していないと判定した場合(ステップS242でNo)、メインCPU111は、今回の小当たり遊技処理を終了する。
【0175】
ステップS244において、メインCPU111は、開閉遊技(小当たり遊技)中であるか否かを判定する。
開放遊技中ではないと判定した場合(ステップS244でNo)、ステップS261において、メインCPU111は、エンディング中であるか否かを判定する。
エンディング中であると判定した場合(ステップS261でYes)、メインCPU111は、ステップS262において、エンディング時間が経過したか否かを判定する。
エンディング時間が経過していないと判定した場合(ステップS261でNo)、メインCPU111は、今回の小当たり遊技処理を終了する。
エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS262でYes)、メインCPU111は、ステップS263において、特図特電処理データに0をセットして小当たり遊技処理を終了する。
エンディング時間が経過していないと判定した場合(ステップS262でNo)、メインCPU111は、小当たり遊技処理を終了する。
【0176】
ステップS244で開閉遊技中であると判定した場合(ステップS244でYes)、ステップS245において、メインCPU111は、大入賞口の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、小当たり遊技のオープニング又はインターバルが終了したか否かを判定する。大入賞口の開放条件が成立したと判定した場合(ステップS245でYes)、メインCPU111は、ステップS246において、大入賞口開放処理を実行する。
次に、メインCPU111は、ステップS247において、特定領域開放条件が成立したか(特定領域の開放タイミングになったか)否かを判定する。
特定領域開放条件が成立したと判定した場合(ステップS247でYes)、メインCPU111は、ステップS248において、特定領域開放処理を実行する。
【0177】
次に、メインCPU111は、ステップS249において、特定領域閉鎖条件が成立したか(特定領域の閉鎖タイミングになったか)否かを判定する。
特定領域閉鎖条件が成立したと判定した場合(ステップS249でYes)、メインCPU111は、ステップS250において、特定領域閉鎖処理を実行する。
次に、メインCPU111は、ステップS251において、大入賞口閉鎖条件が成立したか(大入賞口の閉鎖タイミングになったか)否かを判定する。
大入賞口閉鎖条件が成立したと判定した場合(ステップS251でYes)、メインCPU111は、ステップS252において、大入賞口閉鎖処理を実行する。
次に、メインCPU111は、ステップS253において、最終インターバル時間が経過したか否かを判定する。
最終インターバル時間が経過したと判定した場合(ステップS253でYes)、メインCPU111は、ステップS254において開閉遊技中フラグをクリアする。
【0178】
次に、メインCPU111は、ステップS255において、特定領域通過フラグ(図19、ステップS173)がセットされているか否かを判定する。
そして、メインCPU111は、ステップS256において、特定領域通過フラグをクリアし、ステップS257において、大当たり遊技移行処理を実行し、ステップS258において、特図特電処理データに3をセットし、小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU111は、特定領域通過フラグ(図19、ステップS173)がセットされていない(ステップS255でNo)、ステップS259において、エンディング移行処理を実行し、ステップS260において、エンディング指定コマンドをセットして小当たり遊技処理を終了する。
【0179】
ステップS245で大入賞口開放条件が成立していないと判定した場合(ステップS245でNo)、メインCPU111は、ステップS247に処理を進める。
ステップS247で特定領域開放条件が成立していないと判定した場合(ステップS247でNo)、メインCPU111は、ステップS249に処理を進める。
ステップS249で特定領域閉鎖条件が成立していないと判定した場合(ステップS249でNo)、メインCPU111は、ステップS251に処理を進める。
ステップS251で大入賞口閉鎖条件が成立していないと判定した場合(ステップS251でNo)、メインCPU111は、ステップS253に処理を進める。
【0180】
図24は、主制御基板による特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
特別遊技の終了時に、その後の遊技状態(時短遊技状態、非時短遊技状態)を設定し、特別遊技の終了後に時短遊技状態とする場合には、時短遊技状態の終了条件(時短終了条件)をさらに設定する。
図8で説明したように、時短遊技状態の終了条件(時短終了条件)は、第1特別図柄の変動回数(J1)、第2特別図柄の変動回数(J2)、第2特図有効入賞回数である。時短終了条件は、その時短遊技状態に移行することとなった大当たり当選時の遊技状態に基づいて決められる。大当たり当選時の遊技状態は、上記に説明した参照タイミングに基づいて、1種大当たりの場合は大当たり当選時すなわち変動開始時の遊技状態、2種大当たりの場合は時短遊技状態に移行することとなった大当たり前のV入賞時の遊技状態である。
【0181】
ステップS281において、メインCPU111は、停止図柄データを取得する。
ステップS282において、メインCPU111は、停止図柄データに基づく停止図柄が、大当たりに当選した特別図柄であるか否かを判定する。
停止図柄が大当たりに当選した特別図柄であると判定した場合(ステップS282でYes)、これは上記の1種大当たりに該当する場合なので、ステップS283において、CPU111は、大当たりとなった変動の変動開始時の遊技状態を取得する。
停止図柄が大当たりに当選した特別図柄ではない(小当たりである)と判定した場合(ステップS282でYes)、これは上記の2種大当たりに該当する場合なので、ステップS284において、CPU111は大当たり前の小当たり遊技におけるV入賞時の遊技状態を取得する。
ステップS285において、CPU111は、停止図柄に基づいて時短付き小当たり又は大当たりであるか否かを判定する。
時短付き小当たり又は大当たりと判定した場合(ステップS285でYes)、ステップS286において、CPU111は、ステップS283又はステップS284で取得した、時短付き小当たり又は大当たり当選時の遊技状態に基づいて(図7)時短終了条件(第1特別図柄の変動回数、第2特別図柄の変動回数、第2特図有効入賞回数)を決定してセットし、大当たり後の時短遊技状態を示す遊技状態フラグ(時短遊技フラグ)を決定してセットする。
時短なし小当たり又は大当たりであると判定した場合(ステップS285でNo)、ステップS287において、CPU111は、時短終了条件を決定、セットせずに大当たり後の非時短遊技状態を示す遊技状態フラグを決定してセットする。
ステップS288において、CPU111は、遊技状態フラグに応じた遊技状態指定コマンドをセットする。
ステップS289において、CPU111は、特図特電処理データに0をセットして特別遊技終了処理を終了する。
【0182】
次に、演出制御基板120のサブCPU121により実行される処理について説明する。
演出制御基板120では、主制御基板110から変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドに対応した演出を抽選により決定して実行する。
【0183】
<演出制御基板のメイン処理>
図25は、演出制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
ステップS510において、サブCPU121は、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU121は、電源投入に応じて、サブROM122からメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM123に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS520に処理を移す。
ステップS520において、サブCPU121は、演出用乱数値更新処理を行う。この処理において、サブCPU121は、サブRAM123に記憶される種々の乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS510の処理を繰り返し行う。
【0184】
<演出制御基板のタイマー割込処理>
図26は演出制御基板によるタイマー割込処理を説明するフローチャートである。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマー割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板120のタイマー割込処理が実行される。
まず、ステップS601において、サブCPU121は、自身のレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
【0185】
ステップS602において、サブCPU121は、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS603において、サブCPU121は、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU121は、サブRAM123の受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図27及び図28を用いて後述する。
なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS603において受信したコマンドの解析処理が行われる。
【0186】
ステップS604において、サブCPU121は、ランプ制御基板140を介して入力される演出ボタン検出スイッチ8aの信号のチェックを行い、演出ボタン8に関する演出入力制御処理を行う。なお、演出入力制御処理の具体的な説明は、図29を用いて後述する。
ステップS605において、サブCPU121は、サブRAM123の送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
ステップS606において、サブCPU121は、ステップS601で退避した情報をサブCPU121のレジスタに復帰させる。
【0187】
<コマンド解析処理>
図27図28は、演出制御基板によるコマンド解析処理を説明するフローチャートである。なお、図27に示すコマンド解析処理2は、図26に示すコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS611において、サブCPU121は、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU121は、受信バッファにコマンドがなければ(ステップS611でNo)、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあれば(ステップS611でYes)、ステップS621に処理を移す。
【0188】
ステップS621において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ちコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが客待ちコマンドであれば(ステップS621でYes)、ステップS622に処理を移し、客待ちコマンドでなければ(ステップS621でNo)、ステップS631に処理を移す。
ステップS622において、サブCPU121は、客待ち演出パターンを決定する客待ち演出パターン決定処理を行う。具体的には、客待ち演出パターンを決定し、決定した客待ち演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した客待ち演出パターンの情報を画像演制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した客待ち演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
【0189】
ステップS631において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば(ステップS631でYes)、ステップS632に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければ(ステップS631でNo)、ステップS641に処理を移す。
ステップS632において、サブCPU121は、受信した始動入賞指定コマンドを解析すると共に、当該始動入賞指定コマンドに対応するデータ更新処理を実行する。始動入賞指定コマンドには、事前判定処理によって仮判定された大当たり、ハズレ、変動パターンに係る情報が対応付けられている。従って、ここでは新たに留保された第1保留(U1)についての情報が、サブRAM123の所定の記憶領域に記憶されることとなる。
【0190】
ステップS633において、サブCPU121は、始動入賞指定コマンドを解析し、保留表示を所定の態様で行うべく保留表示コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、画像表示装置31には、第1保留(U1)の現在の留保個数が表示されることとなる。
【0191】
ステップS641において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(ステップS641でYes)、ステップS642に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS641でNo)、ステップS651に処理を移す。
ステップS642において、サブCPU121は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出パターンを決定する演出パターン決定処理を行う。
ステップS643において、サブCPU121は、当該予告演出決定処理を実行する。当該予告演出決定処理において、サブCPU121は、演出パターンとは独立した予告演出を決定する。
【0192】
次に、ステップS644において、サブCPU121は、第1保留記憶領域及び第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様更新処理を行う。
【0193】
ステップS651において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(ステップS651でYes)、ステップS652に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければ(ステップS651でNo)、ステップS661に処理を移す。
【0194】
ステップS652において、サブCPU121は、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置31に停止表示させる演出図柄35を決定する演出図柄決定処理を行う。具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄35の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データに基づく図柄コマンドを演出図柄記憶領域にセットする。
【0195】
ステップS661において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(ステップS661でYes)、ステップS662に処理を移し、図柄確定コマンドでなければ(ステップS661でNo)、ステップS671に処理を移す。
ステップS662において、サブCPU121は、演出図柄を停止表示させるための図柄停止コマンドをサブRAM123の送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
【0196】
ステップS671において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであれば(ステップS671でYes)、ステップS672に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS671でNo)、ステップS681に処理を移す。
ステップS672において、サブCPU121は、受信した普図変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の普図変動演出パターンの中から1つの普図変動演出パターンを決定する普図変動演出パターン決定処理を行う。
【0197】
ステップS681において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、長開放開始コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが長開放開始コマンドであれば(ステップS681でYes)、ステップS682に処理を移し、長開放開始コマンドでなければ(ステップS681でNo)、ステップS700に処理を移す。
ステップS682において、サブCPU121は、長開放中演出処理を行う。ここでは、時短遊技状態において普通電動役物が長時間(5.760秒)開放されることを遊技者に報知すべく、報知演出が実行される。この報知演出は、例えば、後に説明する、図39(a)の表示に代表される「右を狙え!」などの演出であってよい。
【0198】
ステップS691において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄確定コマンドであれば(ステップS691でYes)、ステップS692に処理を移し、普通図柄確定コマンドでなければ(ステップS691でNo)、ステップS700に処理を移す。
ステップS692において、サブCPU121は、普図演出図柄を停止表示させるために、受信した普通図柄確定コマンドに対応する演出図柄データと、普図演出図柄を停止表示させるための図柄停止コマンドをサブRAM123の送信バッファにセットする普通図柄変動停止処理を行う。
【0199】
ステップS700において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(ステップS700でYes)、ステップS701に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければ(ステップS700でNo)、ステップS711に処理を移す。
ステップS701において、サブCPU121は、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態をサブRAM123にある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS711において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(ステップS711でYes)、ステップS712に処理を移し、オープニングコマンドでなければ(ステップS711でNo)、ステップS721に処理を移す。
【0200】
ステップS712において、サブCPU121は、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS721において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大当たりのラウンド遊技開始を示す大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(ステップS721でYes)、ステップS722に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければ(ステップS721でNo)、ステップS731に処理を移す。
【0201】
ステップS722において、サブCPU121は、大当たり演出パターンを決定するラウンド中演出パターン決定処理を行う。具体的には、何回目のラウンド遊技が開始するかについての情報を有する大入賞口開放指定コマンドに基づいて、開始するラウンドごとにラウンド中演出パターンを決定する。そして、決定したラウンド中演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、当該演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、対応するデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS731において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド終了指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド終了指定コマンドであれば(ステップS731でYes)、ステップS732に処理を移し、ラウンド終了指定コマンドでなければ(ステップS731でNo)、ステップS741に処理を移す。
ステップS732において、サブCPU121は、各ラウンド間の演出パターンを決定する休止中演出パターン決定処理を行う。
【0202】
ステップS741において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(ステップS741でYes)、ステップS742に処理を移し、エンディングコマンドでなければ(ステップS741でNo)、ステップS751に処理を移す。
ステップS742において、サブCPU121は、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
【0203】
ステップS751において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口入球コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口入球コマンドであれば(ステップS751でYes)、ステップS752に処理を移し、大入賞口入球コマンドでなければ(ステップS751でNo)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS752において、サブCPU121は、大入賞口入球コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、サブRAM123の送信バッファにセットする。
【0204】
<演出入力制御処理>
図29は、演出制御基板による演出入力制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS831において、サブCPU121は、ランプ制御基板140からの演出ボタン検出コマンドに基づいて、演出ボタン検出スイッチ8aからの有効な演出ボタン検出信号があったか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、演出ボタン検出信号がないと判定すれば(ステップS831でNo)、当該処理を終了し、演出ボタン検出信号があると判定すれば(ステップS831でYes)、ステップS832の処理に移行する。
【0205】
ステップS832において、サブCPU121は、サブRAM123の記憶領域にボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされているか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていなければ(ステップS832でNo)、当該処理を終了し、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていれば(ステップS832でYes)、ステップS833の処理に移行する。
【0206】
なお、ボタン操作演出実行可能フラグとは、ボタン操作が行われたことに基づいて、当該操作に対応した演出を実行させることができる状態であるか否かを判断するものであり、フラグ「01」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが可能であり、フラグ「00」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが不可能であることを示し、演出ボタン8の操作有効期間の開始に合わせてフラグ「01」がセットされ、演出ボタン8が操作されるか、又は演出ボタン8が操作されずに操作有効期間が終了したらフラグ「00」がセットされる。
【0207】
ステップS833において、サブCPU121は、ボタン操作演出実行コマンドを送信バッファにセットする。このコマンドは、画像制御基板150に演出ボタン8の操作に対応した演出を実行させるためのコマンドである。
ここで、サブCPU121は、演出入力制御処理の後のステップS605(図25参照)において送信バッファにセットされたコマンドを画像制御基板150及びランプ制御基板140に送信する。画像制御基板150は受信したコマンドに基づいて、画像表示装置31及び音声出力装置34を作動させ、ランプ制御基板140は受信したコマンドに基づいて演出用役物装置32及び演出用照明装置33を作動させる。
【0208】
次に、画像制御基板150について説明する。
画像制御基板150では、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて、ホストCPU151がホストROM153から音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置342における音声を出力制御すると共に、ホストCPU151がホストROM153からアニメーション制御プログラムを読み出して、画像表示装置31における画像表示を制御する。
【0209】
ここで、画像制御基板150におけるホストCPU151により実行される処理について説明する。
【0210】
<ホストCPUメイン処理>
図30は、画像制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、ホストCPU151にシステムリセットが発生し、ホストCPU151は、以下のメイン処理を行う。
先ず、ステップS901において、ホストCPU151は、初期化処理を行う。この処理において、ホストCPU151は、電源投入に応じて、ホストROM153からメイン処理プログラムを読み込むと共に、ホストCPU151の各種モジュールやVDP200の初期設定を指示する。
【0211】
ステップS902において、ホストCPU151は、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(ホストRAM152の受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析処理を行う。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS902において受信したコマンドの解析処理が行われる。
【0212】
演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS903に処理を移す。
受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込み、読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて、実行する1つ又は複数のアニメグループを決定すると共に、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
【0213】
ステップS903において、ホストCPU151は、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS921において更新される「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記ステップS902で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS904において、ホストCPU151は、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく。そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、ホストCPU151はディスプレイリストをVDP200に出力する。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP200におけるCPUI/F203を介して、VRAM156のディスプレイリスト記憶領域156aに記憶される。
【0214】
ステップS905において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する。
ここで、FB切換えフラグは、図30(b)で後述するように、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。即ち、ステップS905では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であれば(ステップS905でYes)、ステップS906に処理を移し、FB切換えフラグ=00であれば(ステップS905でNo)、FB切換えフラグ=01になるまで待機をする。
【0215】
ステップS906において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=00をセットして(FB切換えフラグをオフにして)、ステップS906に処理を移す。
ステップS907において、ホストCPU151は、描画実行開始処理を行う。
この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP200に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。即ち、上記ステップS904で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
以降は、図27に示す所定の割り込みが発生するまで、ステップS902~ステップS907の処理を繰り返し行う。
【0216】
<画像制御基板の割込処理>
図31を用いて画像制御基板150の割込処理を説明する。
画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理とを少なくとも備えている。
【0217】
<ホストCPU描画終了割込処理>
図31(a)は、画像制御基板による描画終了割込処理を説明するフローチャートである。
VDP200は、所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、CPUI/F203を介して、ホストCPU151に描画終了割込信号を出力する。
ホストCPU151は、VDP200から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する。
描画終了割込処理においては、ステップS911において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する。即ち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
【0218】
<ホストCPU Vブランク割込処理>
図31(b)は、画像制御基板によるVブランク割込処理を説明するフローチャートである。
VDP200は1/60秒(約16.6ms)毎に、CPUI/F203を介して、ホストCPU151にVブランク割込信号(垂直同期信号)を出力する。
ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号を入力すると、Vブランク割込処理を実行する。
【0219】
ステップS921において、ホストCPU151は、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを更新する処理を行う。
ステップS922において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であるか否かを判定する。即ち、所定単位のフレームの描画が終了しているか否かを判定する。
ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であれば(ステップS922でYes)、ステップS923に処理を移し、描画終了フラグ=01でなければ(ステップS922でNo)、今回のVブランク割込処理を終了する。即ち、Vブランク割込信号を入力しても、描画が終了していなければ、ステップS923以降の処理が行われない。
ステップS923において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=00をセットする(描画終了フラグをクリアする)。
ステップS924において、ホストCPU151は、VDP200のメモリコントローラ209に「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える。
ステップS925において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01をセットし(FB切換えフラグをオンにし)、上記ステップS905(図24参照)における待機状態を解除して、今回のVブランク割込処理を終了する。
【0220】
次に、ランプ制御基板140の概略を簡単に説明する。
ランプ制御基板140においては、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用役物装置作動プログラムを読み出して、演出用役物装置32を作動制御すると共に、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用照明装置33、導光体60を制御する。
またランプ制御基板140においては、演出制御基板120を介して画像制御基板150から演出ボタン用のコマンドを受信すると、受信した演出ボタン用のコマンドに基づいて演出ボタン用作動プログラムを読み出して、演出ボタン8を制御する。
【0221】
以下に、本実施形態の遊技機の特徴を詳細に説明する。
上記のように遊技機1は1種2種混合タイプの遊技機である。
第1特別図柄の大当たり確率は1/129であり小当たりは設定されていない。第2特別図柄の大当たり確率は1/129、小当たり確率は128/129であり、大当たり確率と小当たり確率は合算で1/1であるが、ほぼ小当たりに当選する。なお小当たりはハズレの一種であって当たりではない。
【0222】
第1特別図柄の変動において大当たりに当選したとき、大当たり後の遊技状態として、例えば51%の割合で時短遊技状態に移行し(時間短縮機能を作動させ)、49%の割合で時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能を作動させない)。この場合の「時短遊技状態」では、普通図柄の変動によって普通電動役物が長時間作動(ロング開放)して第2始動口14に遊技球が入賞しやすくなる。
時短遊技状態の終了条件として第2始動口14への有効入賞回数(2回~5回)が設定され、有効入賞回数の入賞が発生して時短遊技状態が終了すると、その後の「非時短遊技状態」は普通電動役物が短時間作動(ショート開放)する遊技状態であり、遊技球が第2始動口14に入賞しにくくなる。
このような制御により、本実施形態では、第1特別図柄の変動において時短付き大当たりに当選すると、大当たり遊技によって賞球を獲得するとともに、大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に最大で2回から5回の第2始動口14への入賞を発生させ、最大で1個から4個の第2特別図柄の保留を得ることが出来る。
【0223】
図6図7で説明したように、上記の有効入賞回数は決定された第1特別図柄によって異なる。
第1特別図柄Aが決定された場合、有効入賞回数は5回であり、8R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)2始動口14に5回入賞すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、8R大当たりのあとの時短遊技状態中に第2始動口14への最大5回の入賞を発生させることが出来る。
第1特別図柄の大当たり直後の時短遊技状態では第2特別図柄の保留がないため、最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中における残りの最大4回の入賞によって4個までの第2特別図柄の保留が発生する。
下記の説明にも共通するが、有効入賞回数に応じた最大の遊技球が第2始動口14に必ず入賞させられるのではない。最初の1回の入賞による変動時間が終了した場合には、有効入賞回数に満たずともそれ以上入賞を発生させることが出来ない。時短終了条件として第2特別図柄の1回の変動が終了することが規定されているからである。
【0224】
第1特別図柄Bが決定された場合、有効入賞回数は5回であり、3R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)2始動口14に5回入賞すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、3R大当たりのあとの時短遊技状態中に第2始動口14への最大5回の入賞を発生させることが出来る。
第1特別図柄の大当たり直後の時短遊技状態では第2特別図柄の保留がないため、最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中における残りの最大4回の入賞によって4個までの第2特別図柄の保留が発生する。
【0225】
第1特別図柄Cが決定された場合、有効入賞回数は4回であり、3R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)2始動口14に4回入賞すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、3R大当たりのあとの時短遊技状態中に第2始動口14への最大4回の入賞を発生させることが出来る。
第1特別図柄の大当たり直後の時短遊技状態では第2特別図柄の保留がないため、最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中における残りの最大3回の入賞によって3個までの第2特別図柄の保留が発生する。
【0226】
第1特別図柄Dが決定された場合、有効入賞回数は3回であり、3R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)2始動口14に3回入賞すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、3R大当たりのあとの時短遊技状態中に第2始動口14への最大3回の入賞を発生させることが出来る。
第1特別図柄の大当たり直後の時短遊技状態では第2特別図柄の保留がないため、最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中における残りの最大2回の入賞によって2個までの第2特別図柄の保留が発生する。
【0227】
第1特別図柄Eが決定された場合、有効入賞回数は2回であり、3R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)2始動口14に2回入賞すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、3R大当たりのあとの時短遊技状態中に第2始動口14への最大2回の入賞を発生させることが出来る。
第1特別図柄の大当たり直後の時短遊技状態では第2特別図柄の保留がないため、最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中における残りの最大1回の入賞により1個までの第2特別図柄の保留が発生する。
【0228】
なお、一度時短付き小当たり又は時短付き大当たりに当選すると、遊技者は、大当たり遊技後の時短遊技状態において、遊技領域の右側を狙って遊技球を発射して第2始動口14に遊技球を入賞させる「右打ち」を行う。
図5(b)で説明したように第2特別図柄の変動は1/1の確率で小当たり又は大当たりに当選する。従って、すぐに変動を開始する一回を含めて、入賞回数と同じ回数の小当たり又は大当たりが確定する。
第2特別図柄の変動で小当たり又は大当たりに当選した結果、大当たり遊技によって賞球を獲得したあと、例えば72%の割合で時短遊技状態に移行し(時間短縮機能が作動し)、28%の割合で時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)。この場合の「時短遊技状態」では、普通図柄の変動によって普通電動役物が長時間作動(ロング開放)して第2始動口14に遊技球が入賞しやすくなるとともに、時短遊技状態の終了条件として第2始動口14への有効入賞回数(1回~3回)が設定される。
第2始動口14への有効入賞回数(1回~3回)の入賞が発生することによって時短遊技状態が終了すると、その後の非時短遊技状態は普通電動役物が短時間作動(ショート開放)する遊技状態であり、遊技球が第2始動口14に入賞しにくくなる。
このような制御により、時短付き小当たり又は大当たりに当選すると、大当たり遊技によって賞球を獲得するとともに、大当たり遊技後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、最大で1個から3個の遊技球を第2始動口14に入賞させることが出来る。
【0229】
有効入賞個回数は、決定された第2特別図柄、小当たり図柄によって異なる。
第2特別図柄J、小当たり図柄Aに当選した場合、有効入賞回数は3回である。
8R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、第2始動口14に3回の入賞が発生すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、8R大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への最大3回の入賞を発生させ、3回分の小当たりチャンスを獲得することができる。
より詳しくは、第2特別図柄の残保留が0の場合、上記の合計3回の入賞のうち最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中に残りの最大2回の入賞が発生することによって2個までの第2特別図柄の保留が発生する。
第2特別図柄の残保留が1つ以上あった場合、その残保留による第2特別図柄の変動中に、上記最大3回の入賞が発生することによって3個までの第2特別図柄の保留が発生して既存の保留に追加される。
【0230】
第2特別図柄K、小当たり図柄Bが決定された場合、有効入賞回数は2回であり、8R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、第2始動口14に2回の入賞が発生すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、8R大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への最大2回の入賞を発生させ、2回分の小当たりチャンスを獲得することができる。
より詳しくは、第2特別図柄の残保留が0の場合、上記の合計2回の入賞のうち最初の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中に残りの最大1回の入賞が発生することによって1個までの第2特別図柄の保留が発生する。
第2特別図柄の残保留が1つ以上あった場合、その残保留による第2特別図柄の変動中に、上記最大2回の入賞が発生することによって2個までの第2特別図柄の保留が発生して既存の保留に追加される。
【0231】
第2特別図柄L、小当たり図柄Cが決定された場合、有効入賞回数は1回であり、3R大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、第2始動口14に最大1回の入賞が発生すると、その時点で時短遊技状態が終了する。従って、3R大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への最大1回の入賞を発生させ、1回分の小当たりチャンスを獲得することができる。
より詳しくは、第2特別図柄の残保留が0の場合、上記の1回の入賞により第2特別図柄が変動を開始し、その変動中にもはや入賞が発生せず、第2特別図柄の保留が発生しない。
第2特別図柄の残保留が1つ以上あった場合、その残保留による第2特別図柄の変動中に、上記最大1回の入賞が発生すること1個までの第2特別図柄の保留が発生して既存の保留に追加される。
【0232】
第2特別図柄M、小当たり図柄Dが決定された場合、3R大当たり後の遊技状態は非時短遊技状態であり、第2始動口14に遊技球を入賞させることができない。
第2特別図柄の残保留がなかった場合には、第2特別図柄M、小当たり図柄Dが決定した変動をもって第2特別図柄の変動可能回数が0となる。遊技状態は非時短遊技状態(時間短縮機能が非作動)に戻り、遊技者は第1特別図柄を変動させるために左打ちを行うように指示される。第2特別図柄の残保留があった場合には、保留数(変動可能回数)が一つ減る。
【0233】
図32図33は、時短終了条件を説明する図である。
図32図33を用いて、本実施形態の遊技機における時短終了条件と普通電動役物の制御とを詳しく説明する。普通電動役物は普通図柄の抽選で当たりとなることで作動するが、図32図33では普通図柄の変動については表示を省略している。
以下の説明は、図9で説明した、普通図柄A、Bが非時短遊技状態用の図9(a-1)のテーブルでいずれもショート開放に対応し、時短遊技状態用の図9(a-2)または(a-3)のテーブルでいずれもロング開放に対応することで、普通電動役物が非時短遊技中には必ずショート開放し、時短遊技中には必ずロング開放する場合に基づく。
【0234】
本実施形態の遊技機1は、
(条件1)特別図柄の規定回数の変動終了(第2特別図柄の場合は1回)
(条件2)第2始動口への有効入賞回数の入賞
(条件3)規定回数の小当たり当選
の3つの条件のうちいずれか一つが満たされたときに時短遊技状態を終了して非時短遊技状態へと遊技状態を変更し、普通電動役物の入賞容易状態を終了する。
【0235】
図32は、上記(条件1)に対応し、第2特別図柄が規定回数(1回)の変動終了によって時短遊技状態が終了する場合を示している。
図33は、上記(条件2)に対応し、第2始動口14への有効入賞回数の入賞が発生することによって時短遊技状態が終了する場合を示している。なお有効入賞回数は、第2特別図柄の保留がないときに発生して第2特別図柄を変動させた第2始動口14への入賞を含む。
【0236】
図32図33は、例えば、第2特別図柄J、小当たり図柄Aに当選した場合を示し、有効入賞回数は3回である。
図32に示すように、入賞回数が有効入賞回数に達する前に、第2特別図柄の変動表示が終了したときには、その時点で時短遊技状態が終了する。
時短遊技状態終了後の非時短遊技状態中に作動制御される普通電動役物は、普通図柄の当たりに伴い、図9(a-1)のテーブルに従ってショート開放する。ショート開放中の第2始動口14には遊技球が入賞しにくい。
第2特別図柄の変動表示が終了するまでに、適切に遊技球を発射して入賞をさせないと本来可能であった回数の入賞を発生させることが出来ない、ということである。
【0237】
一方、図33に示すように、第2特別図柄が変動終了する前に入賞回数が有効入賞回数に達すると、その時点で時短遊技状態が終了する。すなわち、第2特別図柄の変動中、第2始動口14への入賞回数が有効入賞回数に到達するまでは時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)が継続する。
時短遊技状態中に作動制御される普通電動役物は、普通図柄の当たりに伴い、図9(a-1)のテーブルに従ってロング開放する。ロング開放中の第2始動口14には遊技球が入賞しやすい。
なお、普通電動役物は、ショート開放、ロング開放のいずれで作動していても、第2始動口14に1回の遊技球の入賞が発生した時点で作動を終了し、第2始動口14に入賞不可となる。このため、普通電動役物の1回の作動によって第2始動口14に1回だけ遊技球の入賞が発生可能な構成である。その後、次の普通図柄の変動表示が行われ、普通図柄が当選していた場合には当選した普通図柄に基づいて普通電動役物が作動する。
時短遊技状態中の普通電動役物のロング開放時には、第2始動口14に1回の遊技球の入賞が発生した時点で普通電動役物を閉鎖し、且つ有効入賞回数の入賞により時短遊技状態を終了した後の非時短遊技状態中には普通電動役物をショート開放して遊技球が入賞しないようにすることで、有効入賞回数以上の入賞を防ぎ、不適当な回数の入賞が発生しないようにしている。
【0238】
図34乃至図37は、普通図柄の変動態様と普通電動役物の作動態様を説明する図である。以下の説明も、図9で説明した、普通図柄A、Bが非時短遊技状態用の図9(a-1)のテーブルでいずれもショート開放に対応し、時短遊技状態用の図9(a-2)または(a-3)のテーブルでいずれもロング開放に対応することで、普通電動役物が非時短遊技中には必ずショート開放し、時短遊技中には必ずロング開放する場合に基づく。
【0239】
遊技機1は、遊技球が右ゲート15を通過することにより普通図柄を変動開始するとき、図34乃至図37に示すように、普通図柄の変動開始時に遊技状態を判定し、判定した遊技状態に基づいて普通図柄の変動を行う。
また遊技機1は、普通図柄の変動結果に基づく普通電動役物の作動時に遊技状態を判定し、判定した遊技状態に基づいて普通電動役物を作動させる。
【0240】
図34は、普通図柄の変動表示中に遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に変化した様子を説明している。
図34において、普通図柄の変動開始時の遊技状態は時短遊技状態である。従って、図9(b)の変動パターンテーブルに規定される時短遊技状態に対応する普通図柄の変動時間(短縮変動)が決定される。本実施形態の場合、普通図柄A、Bのいずれが決定された場合でも、5.0秒(入賞容易状態1の場合)又は1.0秒(入賞容易状態2の場合)の変動時間が設定される。
【0241】
その後、普通図柄の変動終了前に遊技状態が非時短遊技状態となった。これは、時短遊技状態中の普通図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動が終了したことに伴って遊技状態が非時短遊技状態に変化した場合や、時短遊技状態中に第1特別図柄が大当たりとなって条件装置が作動したことに伴って遊技状態が非時短遊技状態に変化した場合が相当する。そして、非時短遊技状態において普通図柄の変動表示が当たり態様で終了して普通電動役物を作動(ショート開放)させる。これは、上記のように遊技機1は、普通電動役物の作動時に遊技状態を判定し、その遊技状態に基づいて普通電動役物を作動させるからであり、(時短遊技状態中に行った)普通図柄の抽選結果(普通図柄A、B)は、普通電動役物作動時の遊技状態(時短遊技状態)に応じて図9(a-1)の非時短遊技状態用のテーブルを参照すると、ショート開放に対応する。普通電動役物をショート開放した結果、第2始動口14に遊技球は入賞しにくい。
【0242】
図34のように構成することにより、第2特別図柄の変動終了による時短遊技状態の終了間際に発射された遊技球が時短遊技状態に終了後には第2始動口に入賞しないようにして有効入賞回数を超える回数の遊技球の入賞が発生しないようにすることが出来る。
【0243】
非時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにショート開放とする場合を考える。この場合、時短遊技状態中に行ったショート開放に対応する普通図柄の抽選結果(普通図柄C)は、非時短遊技状態用のテーブルではロング開放に対応するので、普通電動役物をロング開放する。
【0244】
図35は、普通電動役物の作動中に遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に変化した様子を説明している。
図35において、普通図柄の変動開始時の遊技状態は時短遊技状態である。従って、図9(b)の変動パターンテーブルに規定される時短遊技状態に対応する普通図柄の変動時間(短縮変動)が決定される。本実施形態の場合、普通図柄A、Bのいずれが決定された場合でも、5.0秒(入賞容易状態1の場合)又は1.0秒(入賞容易状態2の場合)の変動時間が設定される。
【0245】
その後、時短遊技状態中のまま普通図柄が当たり態様で変動終了し、普通電動役物を作動させる。普通電動役物を作動させるときの遊技状態は時短遊技状態であり、時短遊技状態は普通電動役物をロング開放させる遊技状態であり。そして、普通電動役物のロング開放中に遊技状態が非時短遊技状態となった。これは、時短遊技状態中の普通電動役物の作動中に第2特別図柄の変動が終了したことに伴って遊技状態が変化した場合や、時短遊技状態中に第1特別図柄が大当たりとなって条件装置が作動したことに伴って遊技状態が変化した場合が相当する。そして、非時短遊技状態となった以降も普通電動役物の作動(ロング開放)を継続する。これは、上記のように遊技機1は普通電動役物の作動時に遊技状態を判定し、その遊技状態に基づいて普通電動役物を作動させるからであり、(時短遊技状態中に行った)普通図柄の抽選結果(普通図柄A、B)は、普通電動役物作動時の遊技状態(時短遊技状態)に基づいて図9(a-2)または(a-3)の時短遊技状態用のテーブルを参照すると、ロング開放に対応する。
普通電動役物の作動(ロング開放)を継続した結果、遊技球が第2始動口14に入賞しやすい。
なお、継続されたロング開放中に第2始動口14に規定回数(例えば1回)の入賞
が発生した場合には、その時点で普通電動役物を閉鎖する。
【0246】
図35のように構成することにより、第2特別図柄の変動終了による時短遊技状態の終了間際に発射された遊技球が時短遊技状態に終了前に出来るだけ第2始動口14に入賞させるようにし、有効入賞回数の入賞をより確実に発生させることができる。
【0247】
非時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにショート開放とする場合を考える。この場合、時短遊技状態中に行ったロング開放に対応する普通図柄の抽選結果(普通図柄C)は、作動時に再び参照する時短遊技状態用のテーブルでも当然ロング開放に対応するので、普通電動役物をロング開放する。
【0248】
なお、大当たり後に大当たり確率を高確率に変更し、且つ時短遊技状態に移行し得る1種1種タイプ(確変機)の場合も同様である。確変(高確時短)中に普通図柄の変動表示が開始し、普通図柄の変動停止前に条件装置が作動(大当たり)して高確非時短遊技状態となった場合には、普通電動役物が通常開放(ショート開放)する。
【0249】
図34図35に対する比較として、図36図37を用いて、非時短遊技状態で普通図柄が変動表示を開始した場合を説明する。
図36は、非時短遊技状態中に普通図柄の変動表示が開始し、非時短遊技状態中に普通電動役物が作動する様子を説明する。
図36において、普通図柄の変動開始時の遊技状態は非時短遊技状態である。従って、普通図柄は通常の変動時間(5.1秒)の変動を開始する。
その後、遊技状態が非時短遊技状態のまま、普通図柄の変動表示が当たり態様で終了し、普通電動役物を作動(ショート開放)させる。これは、上記のように遊技機1は普通図柄の変動結果に基づく普通電動役物の作動時に遊技状態を判定し、その遊技状態に基づいて普通電動役物を作動させるからであり、(非時短遊技状態において行った)普通図柄の抽選結果(普通図柄A、B)は普通電動役物作動時の遊技状態(非時短遊技状態)に基づいて図9(a-1)の非時短遊技状態用のテーブルを参照すると、ショート開放に対応する。
【0250】
非時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにショート開放とする場合を考える。この場合、時短遊技状態中に行ったショート開放に対応する普通図柄の抽選結果(普通図柄C)は、作動時に再び参照する時短遊技状態用のテーブルでも当然ショート開放に対応するので、普通電動役物をショート開放する。
【0251】
図37は、非時短遊技状態中に普通図柄の変動表示が開始し、時短遊技状態中に普通電動役物が作動する様子を説明する。
図37において、普通図柄の変動開始時の遊技状態は、非時短遊技状態である。従って、普通図柄は通常の変動時間(5.1秒)の変動を開始する。
非時短遊技状態中(時間短縮機能非作動中)に開始された普通図柄の変動表示中に遊技状態が時短遊技状態となり、その時短遊技状態のまま普通図柄が当たり態様で変動終了し、普通電動役物をロング開放で作動させる。これは、上記のように遊技機1は普通電動役物の作動時に遊技状態を判定し、その遊技状態に基づいて普通電動役物を作動させるからであり、(非時短遊技状態に行った)普通図柄の抽選結果(普通図柄A、B)は、普通電動役物作動時の遊技状態(時短遊技状態)に基づいて図9(a-2)または(a-3)の時短遊技状態用のテーブルを参照すると、ロング開放に対応する。
このロング開放中に第2始動口14に1回の入賞が発生したした場合には、その時点で普通電動役物を閉鎖する。
【0252】
図37のように制御することで、第1特別図柄の大当たり当選によって行われる大当たり遊技から時短遊技状態に移行するとき、大当たり遊技中に変動開始していた普通図柄について、時短遊技状態移行後に普通電動役物を速やかにロング開放に移行させて第2始動口14に入賞させることが出来る。そうすることで、1回の第2特別図柄の変動で終了する時短遊技状態において、有効入賞回数の入賞を達成させ易くすることが出来る。
【0253】
非時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにロング開放とし、時短遊技状態で普通図柄Cが選択されたときにショート開放とする場合を考える。この場合、非時短遊技状態中に行ったロング開放に対応する普通図柄の抽選結果(普通図柄C)は、時短遊技状態用のテーブルではショート開放に対応するので、普通電動役物をショート開放する。
【0254】
大当たり後に大当たり確率を高確率に変更し、且つ時間短縮機能が作動し(時短遊技状態に移行し)得る1種1種タイプ(確変機)の場合も同様である。時間短縮機能の非作動中に普通図柄の変動表示が開始し、普通図柄の変動停止前に確変(高確時短)遊技状態となった場合は、普通図柄の変動停止後に普通電動役物をロング開放する。
【0255】
以下に、図38乃至図46を用いて、本実施形態の遊技機が行う演出を説明する。
図38乃至図46において、特別図柄の変動有無を示す特別図柄アイコン37を表示する。特別図柄アイコン37として、第1特別図柄アイコン37Aと、第2特別図柄アイコン37Bと、を備えている。
第1特別図柄が当たりで停止しているときは特別図柄アイコン37Aに「○」を表示し、ハズレで停止しているときは「×」を表示し、第1特別図柄Aの変動中は「↓」で表される変動態様を特別図柄アイコン37Aに表示する。
第2特別図柄が当たりで停止しているときは特別図柄アイコン37Bに「○」を表示し、ハズレで停止しているときは「×」を表示し、特別図柄の変動中は「↓」で表される変動態様を特別図柄アイコン37Bに表示する。
夫々の特別図柄アイコン37に付加された数字は保留の数である。特別図柄の演出図柄は小図柄38として表示される。小図柄38は、特別図柄の変動中と変動停止時のみ表示してもよい。変動停止時には、小図柄38だけでなく、大きな演出図柄(演出図柄35)も表示することが出来る。
特別図柄アイコン37(37A、37B)、小図柄38は、画像表示装置31ではなく、画像表示装置31に隣接して配置される不図示のサブ液晶画面に表示されてもよい。
【0256】
上記したように本実施形態の遊技機では、小図柄38とは別に第4図柄を表示することが出来る。この第4図柄の表示によって、同じ揃い図柄で小図柄38を表示しながら、異なる変動結果を示すことが出来る。
例えば、下記の説明において、同じ図柄が揃うことによって当選した小当たり後に行われる大当たり後に、時短遊技状態に移行(時間短縮機能が作動)したり、しなかったりする。これは、時短遊技状態への移行(時間短縮機能の作動)を、図示しない第4図柄によって示しているからである。小図柄38のみによって時間短縮機能が作動(時短遊技状態に移行)を表示すると、第2特別図柄の停止時点で、下記に説明する大当たり遊技中に行われる(逆)告白演出の成功/失敗が遊技者に分かってしまうので、小図柄38の表示としては小当たり当選を示すに留め、時間短縮機能が作動(時短遊技状態に移行)については第4図柄で表示するようにしている。
【0257】
図38は、本実施形態における非時短遊技状態中の画面遷移を説明する図である。説明上、図38には、大当たりとなる場合のみ表示している。
図38(a)において演出図柄35が停止表示された状態で、第1始動口13に遊技球の入賞が発生すると、図38(b)において、第1特別図柄に係る演出図柄35の変動表示が開始される。また、演出図柄35の変動表示に伴って、小図柄38の変動表示を開始する。
第1特別図柄の抽選において第1特別図柄Aに当選している場合、図38(c)において演出図柄35は「7」図柄でリーチとなり(「7」「↓」「7」)、図38(d)において「7」が揃った大当たり図柄で停止表示される。小図柄38も大当たり図柄で変動表示を終了する。演出図柄35がリーチとなるときに小図柄38もリーチとなってもよし、リーチとならなくともよい。
役連ゲートとしての右ゲート15への遊技球の入球又は通過を遊技者に促す「右を狙え!」の表示がされたあと、実際に右ゲート15への遊技球の入球が行われることを契機に、図38(e)において8R大当たりが行われる。そして、図38(f)の最終ラウンド、又はエンディグ中において、その後の時短遊技状態において、最大回数である5回まで遊技球を第2始動口14に入賞させられる旨の表示(MAX CHRGE)が行われる。
【0258】
第1特別図柄B~Fの何れかに当選していた場合、図38(g)において演出図柄35は「7」以外の図柄、例えば「5」でリーチとなり(「5」「↓」「5」)、図38(h)において、「5」が揃った大当たり図柄で停止表示される。小図柄38も大当たり図柄で変動表示を終了する。演出図柄35がリーチとなるときに小図柄38もリーチとなってもよいし、リーチとならなくともよい。「5」図柄に限らず、「7」以外の他の図柄で大当たりになる場合もある。
役連ゲートとしての右ゲート15への遊技球の入球を遊技者に促す「右を狙え!」の表示がされたあと、実際に右ゲート15への遊技球の入球が行われることを契機に、図38(i)において8R又は3R大当たりが行われる。図38(j)の最終ラウンド、又はエンディグ中において、第1特別図柄B~Fに基づいて、その後の時短遊技状態において、遊技球を第2始動口14に何回(5回、4回、3回、2回)入賞させられるか、時間短縮機能が作動せず遊技球を第2始動口14に入賞させられないかを遊技者にあおるスクロール表示が行われる。図38(j)中のスクロール表示において、5個ストック、4個ストック、3個ストック…などと表示がされているが、これは、遊技球を第2始動口14に入賞させられる回数を示している。
【0259】
遊技者のボタン操作あるいは時間経過を契機にスクロール表示が終了する。大当たり後に時短遊技状態に移行する(時間短縮機能が作動する)場合(第1特別図柄B~E)の場合、図38(k)において、入賞させられる回数が表示される。
時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)場合(第1特別図柄F)の場合も、図38(g)~(i)において、時短遊技状態に移行する場合と同様に例えば「5」図柄でリーチとなって大当たりとなり、3R大当たり後に、(j)の演出後の(l)において、時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)旨の表示が行われ、非時短遊技状態となって遊技者は再び左打ちを行う。
上記したように、本実施形態1の遊技機1は、第4図柄によって時短遊技状態への移行(時間短縮機能の作動)有無を表示することができるので、同じ態様の小図柄38(あるいは演出図柄35)によって大当たりを報知することが出来る。
【0260】
図39乃至図46は、右打ち遊技中の画面遷移を説明する図である。
「右打ち中」の遊技は、図38に説明した第1特別図柄の変動で当選した時短付き大当たり後の時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、図39で説明する第2始動口14への入賞回数に基づく保留個数、すなわち第2特別図柄の変動可能回数を増減させながら行われる。上記したように、第2特別図柄の変動可能回数は小当たりに当選するチャンスの回数とも言え、変動可能回数は画像表示装置31に表示されるチャンスアイコン36の数で表される。チャンスアイコン36の数は、第2特別図柄の保留個数と変動表示中の第2特別図柄の数(1個)を合わせた数である。
【0261】
図39は、第1特別図柄の大当たり後の時短遊技状態中に第2特別図柄の保留をためさせる演出態様を説明する図である。
図39は、第1特別図柄の抽選で第1特別図柄Eが決定された場合を示している。
遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する(図9図33)。普通電動役物をロング開放している間には第2始動口14に入賞が発生しやすい。そして、1回の入賞によって普通電動役物を閉鎖し、次の普通図柄に当たり時に普通電動役物を作動させる。
【0262】
図39の場合、時短終了条件である有効入賞回数は2回であり、第2始動口14に遊技球が2回入賞することにより、時短遊技状態が終了する。
その後の非時短遊技状態では、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。普通電動役物をショート開放するときには第2始動口14に遊技球が入賞しにくくなる。
このような制御により、図39の場合は、時短遊技状態中に遊技球を最大2回入賞させることが出来る(図33)。
第2始動口14への1回目の入賞に伴って第2特別図柄の変動表示が開始し、もう1回の入賞に伴って第2特別図柄の保留が1個増加する。
【0263】
なお、図38で説明した非時短遊技状態で発生した第1特別図柄の保留は、図39で時短遊技状態に移行したあと、図39(b)で第2特別図柄の変動表示が開始する前に、第1特別図柄の高速変動(短縮変動)が行われることにより全て消化される。図18でも説明したが、大当たり後の時短遊技状態中に第1特別図柄の保留の保留が残っていることがあり、時短遊技状態中の第1特別図柄の変動は第2特別図柄の変動の妨げとなるからである。
【0264】
図39(a)に示すように、画像表示装置31に、第2始動口に入賞させる(第2特別図柄の保留をためさせる)演出が開始することを示す「ドキドキチャージ」の表示と右打ちを指示する「右を狙え!」の文言が表示される。この時点での第2特別図柄の保留は0である。
遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に1回目の入賞が発生(1個目の遊技球が入賞)すると、「GET!」の文言とともに、例えばハート型の役物100が画像表示装置31の下側から前面側を進退動作する入賞演出が実行される。そして、図39(b)に示すように第2特別図柄の変動表示が開始する。
【0265】
図39(b)で変動を開始した第2特別図柄の変動表示中に、以下の図39(c)~(h)までの演出を行う。
図39(c)に示すように、この1回目の入賞によって、当該変動で小当たりが行われることを示す「ドキドキRUSH!」の文言が表示される。この時点での第2特別図柄の保留は未だ0である。
図39の場合は、上記のように有効入賞回数が「2」に設定されており、さらに入賞させることが出来るので、図39(d)に示すように、まだ入賞が可能であることを示す「まだまだ!」の文言が表示され、図39(e)において、図39(a)と同様の「ドキドキチャージ」と表示と「右を狙え!」の文言が表示される。
【0266】
図39(f)において、遊技者がさらに右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に、第2始動口14に2回目の入賞が発生(2個目の遊技球が入賞)すると、「GET!」の文言とともに、役物100が画像表示装置31の前面側を進退動作する入賞演出が実行される。この時点での第2特別図柄の保留は1となる。
【0267】
そして、図39(g)に示すように、この2回目の遊技球の入賞によって、次回以降の変動で合計2回の小当たりが行われることを示す「ドキドキRUSH!×2ゲット」の文言が表示される。
そして、図39(h)に示すように、図40に続く「超ドキドキRUSH!」の文言が表示されるとともに、チャンスアイコン36が2つ表示される。そのうち、1つは、超ドキドキRUSHに対応する「超」の文字が象られた特別なチャンスアイコン36Aである。
【0268】
図33で説明したように、有効入賞回数(この場合は2回)が満たされた時点で時短遊技状態は終了し、第2始動口14に遊技球が入賞しなくなる。上記したが、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放するからである。
第2特別図柄は1/1の確率で小当たり又は大当たりに当選する(ほぼ小当たりに当選する)ため、図39の場合も小当たりに当選する。
図37で説明した制御によって大当たり中の右打ちで変動を開始していた普通図柄の変動による普通電動役物のロング開放によって時短遊技状態開始後速やかに第2始動口14に入賞させ、図35で説明した制御によって第2特別図柄の変動終了間際でも第2始動口14に入賞させることができる。下記の図42図43図45図46についても同じである。
有効入賞回数が4回の場合も5回の場合も、図39(b)~図39(d)の演出の繰り返し回数が異なることと、最終的な保留数、図39(h)で表示されるチャンスアイコン36の数が異なるだけで基本的に同じであるため説明を省略する。
【0269】
図40は、第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出の流れを説明する図である。小当たりに当選後、小当たり遊技中にV入賞することによって3R大当たりとなる場合を基本に説明をする。
図40(a)で小図柄38が停止し、小当たりに当選する。この段階で、第2特別図柄の保留の数は1個(チャンスアイコン36は2つ)となっている。そして、図39(h)や後述の図42図43図46から引き続いて「超ドキドキRUSH!」と表示する。
3R大当たりに繋がる小当たりに当選した場合、図40(b)に示すようにV入賞を促す表示がなされ、実際にV入賞することによって図40(c)に示すように大当たりとなる。
【0270】
図40の場合、今回の大当たり後に時短遊技状態に移行(時間短縮機能が作動)しなくても、今回の大当たり後の図41の時点で第2特別図柄の保留があるので、次回の第2特別図柄の変動及び小当たり当選自体は確定している。従って、今回の小当たり後の大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行するか否かに係わらず、次回の小当たりは必ず行われるので、遊技者にとっては有利な状態である。従って、図40で行われる演出は「超ドキドキRUSH」である。「超ドキドキRUSH」は、後述の「ドキドキRUSH」よりも遊技者に期待を持たせる内容となっている。
【0271】
第2特別図柄の保留が一つ以上ある状態で、小当たり後の大当たり遊技中に図40(d)に示す「告白演出」が行われる。「告白演出」は、演出内の登場人物から遊技者に向けて「告白」を行う内容を有する演出である。
大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への入賞を最大1回発生させる大当たり又は小当たり(第2特別図柄L、小当たり図柄C)に当選している場合には、図40(e)において、「告白」が成功する「成功演出」を行ったあと、図40(f)において役物100が動作し、図40(g)において、「ドキドキRUSH継続」及び「右を狙え!」の表示が行われ、図42の演出に移行する。
なお、大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への入賞を最大2回又は3回発生させる大当たり又は小当たり(第2特別図柄J、K、小当たり図柄A、B)に当選している場合には、図40(g)のあと、図43の演出に移行する。
【0272】
なお、大当たり後に時短遊技状態に移行する小当たり又は大当たりに当選している場合でも、図40(h)において一旦「告白」が失敗する「失敗演出」を行って図40(i)においてボタン画像101を表示し、遊技者が演出ボタン8を操作することで図40(e)において「成功演出(復活演出)」を行い、その後、図40(f)、図40(g)の演出を行ってもよい。
その場合、図40(h)で「超」のチャンスアイコン36Aが一旦非表示となり、図40(i)のボタン操作後、図40(e)の復活演出とともに、「超」のチャンスアイコン36を再表示する。
【0273】
図41は、時短無し大当たり後の演出を説明する図である。
図40(h)では第2特別図柄の保留が1つあり、チャンスアイコン36が1つ表示されていた。
図41(a)で「ドキドキRUSH!」と表示され、チャンスアイコン36が一旦非表示となる。
図41(b)において、チャンスアイコン36が再び表示される。第2特別図柄の保留が一つ消化されて第2特別図柄の保留個数が1個減少し、第2特別図柄が変動表示を開始する。第2特別図柄の保留個数が減少して「0」となっているが、表示されるチャンスアイコン36は、図40(h)のときと変わらず1個のままである
【0274】
図41の遊技状態は非時短遊技状態である。遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。これは、図36で説明した通りである。その結果、図41(c)に示すように、普通電動役物がショート開放した状態で第2始動口14には遊技球が一つも入賞せずに図40で小当たりに当選する。第2特別図柄の保留を追加していないので保留がなく、図44に示す、第2特別図柄の保留なしでの小当たり当選後の演出へと進む。
保留がなくなったことで、図44に示す今回当選した小当たり後の大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)と第2特別図柄を変動させることが出来ない。従って、図41(a)時点で次回以降の小当たり当選が確定していないため、図41(b)、図41(c)に示す第2特別図柄の変動表示中に行われる演出は「ドキドキRUSH」である。
【0275】
仮に図40(d)で第2特別図柄の保留が2つあり、チャンスアイコン36が3つ表示されており、図40(h)でチャンスアイコン36が1つの時点で一つ減って2つ表示されていた場合、図41(a’)で「超ドキドキRUSH!」と表示され、チャンスアイコン36が一旦非表示となる。
図41(b’)において、チャンスアイコン36が再び表示される。第2特別図柄の保留が一つ消化されて第2特別図柄の保留個数が1個減少し、第2特別図柄が変動表示を開始する。第2特別図柄の保留個数が減少して1つとなるが、表示されるチャンスアイコン36は図40(h)における個数のままであり、図40(h)で2つ表示されているとした場合は2つのままである。そのうち一つは、「超」のチャンスアイコン36Aである。
【0276】
図41(c’)の変動表示中において、遊技状態は非時短遊技状態である。遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。これは、図36で説明した通りである。その結果、第2始動口14に遊技球が一つも入賞せずに図40で小当たりに当選する。
第2特別図柄の保留を追加していないものの第2特別図柄の保留は1つ残っているので、図40の第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出へと戻る。
第2特別図柄の保留が1つ残っており、次回以降の小当たり当選が確定しているので、図41(b’)、図41(c’)の変動表示中に行われる演出は「超ドキドキRUSH」である。
【0277】
図41(a)~(c)、図41(a’)~(c’)に示す非時短遊技状態中の演出では、図40(h)まで表示していた右打ちを指示する矢印表示を非表示とする。
右打ちを指示する矢印表示は、遊技者に有利な打ち方を指示するために行うものである。非時短遊技状態中の右打ちは有利な打ち方ではない(非時短遊技状態中に遊技球が右ゲートを通過し普通図柄が当たりとなっても普通電動役物がロング開放せず、第2始動口14に入賞しにくい)ので、矢印表示を行うことは出来ない。
図41(c)の後、図44(a)における小当たり当選後、図44(b)の小当たり遊技開始からは矢印表示を再開し、大当たり遊技中、その後の時短遊技状態中に矢印表示を継続する。また、図41(c’)の後、図40(a)における小当たり当選後、図40(b)の小当たり遊技開始からは矢印表示を再開し、大当たり遊技中、その後の時短遊技状態中に矢印表示を継続する。
【0278】
図42は、第2始動口への入賞を最大1回発生させる大当たり後の演出を説明する図である。
図40(f)、(g)の時点で第2特別図柄の保留が1個あり、チャンスアイコン36が2個表示されている。図42(a)で、「超ドキドキRUSH!」が開始され、「右を狙え!」の表示がなされる。第2特別図柄の保留があることで、仮に今回の大当たり後に時短遊技状態に移行しなくても、次回の第2特別図柄の変動及び小当たり当選自体は確定している。従って、図42に示す変動表示中に行われる演出は「超ドキドキRUSH」である。
図42(b)で、第2特別図柄の保留が消化されて保留個数が1個減少し、第2特別図柄の変動が開始する。
図42(c)において、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。
【0279】
普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に1回の入賞が発生すると、図42の場合、有効入賞回数が「1」に設定されているため、図33で説明したように、この時点で時短遊技状態が終了する。その結果、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。従って、これ以上は第2始動口14に入賞しない。この時点で、有効入賞回数の入賞が発生したしたことを示す「準備完了」の表示がなされる。
図42(b)で変動開始した第2特別図柄は小当たりに当選することとなり、図40の、第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出へと戻る。
1つの保留を消化し、第2特別図柄が1つ入賞した結果、チャンスアイコン36の数は、図42に示す間中、2個のままで変わらない。
【0280】
図43は、図40(g)後に行われる特別演出を説明する図である。図43は、時短遊技状態中(時間短縮機能作動中)に、第2始動口14への遊技球の入賞を2回発生させる場合を示している。
40(g)の「超ドキドキRUSH!」のあとで、図43(a)において画面が唐突に「プチュン」と切り替わる演出が行われる。図43(b)において、LEGENDとされる特別なキャラクタが登場する。
大当たり遊技終了に、図43(c)において「LEGENDチャージ」の文言が表示されるとともに「右を狙え!」の表示がなされる。この時点で第2特別図柄の保留個数は1個である。図43(d)において、第2特別図柄の保留が消化されて保留個数は0となり、第2特別図柄が変動表示を開始する。
【0281】
図43(e)において、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり、普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。
普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に入賞が発生すると、「GET!」の文言が表示されるとともに役物100が作動する。第2始動口14に対する1回目の入賞(1個目の遊技球の入球)によって小当たりによって次変動以降に小当たりが1回行われるので、図43(f)において「ドキドキRUSH!」の文言が表示される。
図43の場合は、有効入賞回数が「2」に設定されており、まだ入賞させられるので、図43(g)において「まだまだ!」の表示がなされ、図43(h)において「LEGENDチャージ」の文言が表示されるとともに「右を狙え!」の表示がなされる。
図43(i)において、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり、普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に入賞が発生すると、「GET!」の文言が表示されるとともに役物100が作動する。
図43の場合、有効入賞回数が「2」に設定されているため、2回目の入賞が発生したこの時点で時短遊技状態が終了する。その結果、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。従って、これ以上は第2始動口14に入賞しない。これは図33で説明した通りである。2回目の入賞の発生によって次変動以降に小当たりが合計2回行われるので、図43(j)において、「ドキドキRUSH!×2ゲット」の文言が表示される。
図43(d)で変動開始した第2特別図柄は小当たりに当選することとなり、図40の、第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出へと戻る。
図43(k)において、「超ドキドキRUSH」の表示がなされ、チャンスアイコン36が表示される。そのうちの一つは「超」のチャンスアイコン36Aである。
保留が一つ消化されて遊技球の入賞が2回発生したため、第2特別図柄の保留の数は1つ増え、チャンスアイコン36の数は3つになっている。
【0282】
図44は、第2特別図柄の保留なしでの小当たり当選後の演出の流れを説明する図である。3R大当たりとなる場合を基本に説明をする。
図44(a)で小図柄38が停止して小当たりに当選する。この段階で、第2特別図柄の保留の数は0個(チャンスアイコン36は1つ)となっている。3R大当たりに繋がる小当たりに当選した場合、図44(b)に示すようにV入賞を促す表示がなされ、実際にV入賞することによって図44(c)に示すように大当たりとなる。
【0283】
第2特別図柄の保留がない場合、この大当たり後に時短遊技状態に移行しない(時間短縮機能が作動しない)限り、第2特別図柄を変動させることが出来ず、次の小当たりが行われない。これは小当たり当選が約束されていない状態である。従って、図40に示す変動表示中に行われる演出は「ドキドキRUSH」である。図44(d)において、遊技者から演出内の登場人物に向けて「逆告白」を行う設定の内容を有する「逆告白演出」が行われる。
大当たり後の時短遊技状態中に第2始動口14への入賞を最大1回発生させる大当たり又は小当たり(第2特別図柄L、小当たり図柄C)に当選している場合には、図44(e)において、「告白」が成功する「成功演出」を行ったあと、図44(f)において役物100が動作し、図44(g)において、「ドキドキRUSH継続」及び「右を狙え!」の表示が行われ、図45の演出に移行する。
なお、大当たり後の時短遊技状態中に(時間短縮機能を作動させ)第2始動口14への入賞を最大2回又は3回発生させる大当たり又は小当たり(第2特別図柄J、K、小当たり図柄A、B)に当選している場合には、図44(g)の図46の演出に移行する。
【0284】
大当たり後に時短遊技状態に移行せず、第2始動口14への入賞を1回も発生させない大当たり又は小当たり(第2特別図柄M、小当たり図柄D)に当選している場合には、図44(h)において「失敗演出」を行い、図44(i)で上記総獲得保留(図39で最初に保留を獲得してからこれまでに獲得した保留の総数、例えば保留の総数が11個であれば11ドキドキ)の表示を示すRESULT画面を表示したうえで、非時短遊技状態に移行する。
なお、当たり後に時短遊技状態に移行する(変動時間短縮機能を作動する)小当たり又は大当たりに当選している場合でも、図44(h)において「告白」が失敗する「失敗演出」を行って図44(i)においてボタン画像101を表示し、遊技者が演出ボタン8を操作することで図44(e)において「成功演出」を行い、その後、図44(f)、図44(g)の演出を行ってもよい。
【0285】
なお、図44(j)において、非時短遊技状態に移行する。そのとき、小図柄38として、第2特別図柄を表示していたのが、第1特別図柄の表示に切り替わる。図44(j)で表示されているのは、前回の第1特別図柄の変動時のハズレ図柄である。
図18でも説明したが、図38で説明した第1特別図柄の抽選で時短付きの大当たりに当選したあと、図39の時短遊技状態に移行後第2特別図柄の変動前に、第1特別図柄の保留を高速で消化する。保留されていた第1特別図柄の変動はほとんどの場合ハズレとなり、その際の第1特別図柄のハズレ図柄が小図柄38として表示されている。第1特別図柄の保留が大当たりとなった場合には、再び図38(e)、図38(i)において大当たり遊技が行われる。
【0286】
なお、当たり後に時短遊技状態に移行する(変動時間短縮機能を作動する)小当たり又は大当たりに当選している場合でも、図44(h)において一旦「告白」が失敗する「失敗演出」を行って図44(i)でRESULT画面を表示うえで、図44(k)においてボタン画像101を表示し、遊技者が演出ボタン8を操作することで図44(e)において「成功演出」を行い、その後、図44(f)、図44(g)の演出を行ってもよい。
【0287】
図45は、第2始動口14への入賞を最大1回発生させる大当たり後の演出を説明する図である。
図44(f)の時点で第2特別図柄の保留は0であり、チャンスアイコン36が1つ表示されている。
図45(a)で、「ドキドキRUSH!」の表示と、「右を狙え!」の表示がなされる。次回の小当たり当選は確定していないので、図45に示す変動表示中に行われる演出は「ドキドキRUSH」である。
保留がない状態で、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に入賞が発生すると、図45(b)で第2特別図柄の変動が開始する。図45の場合、有効入賞回数が「1」に設定されているため、図33で説明したように、この時点で時短遊技状態が終了する。普通電動役物がショート開放し、これ以上は第2始動口14に入賞しない。この時点で、有効入賞回数の遊技球が入賞したことを示す「準備完了」の表示がなされる。
図45(b)で変動を開始した特別図柄は、小当たりに当選することとなり、図44の、第2特別図柄の保留なしでの小当たり当選後の演出へと戻る。
遊技球の入賞が1回発生し、それが消化されたため第2特別図柄の保留の数は0のままであり、チャンスアイコン36の数は、図45の間中、1個のままで変わらない。
【0288】
図46は、図44(g)後に行う特別演出を説明する図である。
図44(g)の「ドキドキRUSH継続!」のあとで、図46(a)において画面が唐突に「プチュン」と切り替わる演出が行われる。図46(b)において、LEGENDとされる特別なキャラクタが登場する。
大当たり遊技終了に、図46(c)において「LEGENDチャージ」の文言が表示されるとともに「右を狙え!」の表示がなされる。この時点で保留個数は0個である。
図46(d)において、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に入賞が発生すると、第2特別図柄の保留がないためにすぐに第2特別図柄が変動表示を開始する。有効入賞回数が「2」に設定されており、まだ入賞させることが出来る。
【0289】
図46(e)において、「GET!」の文言が表示されるとともに役物100が作動し、図46(f)において「ドキドキRUSH!」の文言が表示される。
図46(f)において、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が時短遊技状態であるので、図9(a-2)、(a-3)のテーブルに従って普通電動役物をロング開放する。普通電動役物が作動(ロング開放)している間に第2始動口14に入賞が発生すると、「GET!」の文言が表示されるとともに役物100が作動し、図46(g)において、「ドキドキRUSH!×1ゲット」の文言が表示される。
図46の場合、有効入賞回数が「2」に設定されているため、図33で説明したように、この時点で時短遊技状態が終了する。その後の非時短遊技状態では、遊技者が右打ちを行い、遊技球が右ゲートに入球又は通過することで行われた普通図柄に抽選結果が当たりとなり普通電動役物が作動するときの遊技状態が非時短遊技状態であるので、図9(a-1)のテーブルに従って普通電動役物をショート開放する。これ以上は第2始動口14に入賞しない。
【0290】
図46(h)において、図40に続く「超ドキドキRUSH」の表示がなされ、チャンスアイコン36が表示される。そのうちの一つは「超」のアイコンである。
第2始動口14への入賞が2回発生し、第2始動口14への1回目の入賞に伴って第2特別図柄の変動表示が開始し、もう1回の入賞に伴って第2特別図柄の保留が1個増加する。その結果、チャンスアイコン36の数は、2つとなっている。
図46(d)で変動を開始した第2特別図柄は、小当たりに当選することとなり、図40の第2特別図柄の保留ありでの小当たり当選後の演出へと戻る。
【0291】
上記に示す演出において、同一のRUSH演出(超ドキドキRUSH、ドキドキRUSH)が継続する場合は、同じBGMを出力しないように制御してもよい。
また図40の(d)の「告白演出」、図44(d)の「逆告白演出」において、BGMがそれまでと変更されると、図42図45の1回(個)入賞、あるいは図43図46の2~3回(個)入賞が確定するようにしてもよい。
すなわち、1回(個)入賞、2~3回(個)入賞を行う場合(次変動で時短遊技状態に移行する(変動時間短縮機能を作動する)場合)にのみ「告白演出」、「逆告白演出」において、変更されたBGMを出力可能とし、次変動で時短遊技状態に移行しない場合には、「告白演出」、「逆告白演出」において、変更されたBGMを出力しないようにする。
【0292】
なお、遊技機1の画像表示装置としては、液晶表示装置、リアプロジェクタ、その他、任意の表示装置を採用することができる。
また、本発明の画像表示装置の表示態様は、パチンコ機のみならず、スロットマシン、その他、表示装置を有した遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
【符号の説明】
【0293】
1 遊技機、10 遊技盤、13 第1始動口、14 第2始動口、31 画像表示装置、35 演出図柄、110 主制御基板、111 メインCPU、112 メインROM、113 メインRAM、120 演出制御基板、121 サブCPU、122 サブROM、123 サブRAM、140 ランプ制御基板、150 画像制御基板、151 ホストCPU、152 ホストRAM、152 ホストROM
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