IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱重工航空エンジン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図1
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図2
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図3
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図4
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図5A
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図5B
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図5C
  • 特開-タービンロータ及び回転機械 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000906
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】タービンロータ及び回転機械
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/16 20060101AFI20231226BHJP
   F01D 25/06 20060101ALI20231226BHJP
【FI】
F01D5/16
F01D25/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099889
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】514275772
【氏名又は名称】三菱重工航空エンジン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】後藤 俊郎
(72)【発明者】
【氏名】秋元 健太郎
【テーマコード(参考)】
3G202
【Fターム(参考)】
3G202BA02
3G202BB03
(57)【要約】
【課題】タービン翼の振動応力を低減しつつ重量増大を抑制可能なタービンロータを提供する。
【解決手段】タービンロータであって、第1タービン翼のプラットフォーム部における第2タービン翼側の端部は、タービンロータの径方向における内側を向く内向き面であって径方向における減衰要素の外側に位置する内向き面を含み、第2タービン翼のプラットフォーム部における第1タービン翼側の端部は、タービンロータの径方向における外側を向く外向き面であって径方向における減衰要素の内側に位置する外向き面を含み、減衰要素は、第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面との隙間に配置されており、径方向における隙間の大きさの最小値は、径方向における減衰要素の寸法以下である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンロータであって、
第1タービン翼と、
前記タービンロータの周方向において前記第1タービン翼に隣接する第2タービン翼と、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々の振動を減衰するための減衰要素と、
を備え、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々は、翼本体部と、翼根部と、前記翼本体部と前記翼根部の間に設けられたプラットフォーム部とを含み、
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端部は、前記タービンロータの径方向における内側を向く内向き面であって前記径方向における前記減衰要素の外側に位置する内向き面を含み、
前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端部は、前記タービンロータの径方向における外側を向く外向き面であって前記径方向における前記減衰要素の内側に位置する外向き面を含み、
前記減衰要素は、前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部の前記内向き面と前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部の前記外向き面との隙間に配置されており、
前記径方向における前記隙間の大きさの最小値は、前記径方向における前記減衰要素の寸法以下である、タービンロータ。
【請求項2】
前記径方向における前記隙間の大きさは、前記タービンロータの回転方向における上流側に向かうにつれて小さくなる、請求項1に記載のタービンロータ。
【請求項3】
前記径方向における前記隙間の大きさの最小値は、前記径方向における前記減衰要素の寸法よりも小さい、請求項2に記載のタービンロータ。
【請求項4】
前記外向き面は、前記周方向において前記第1タービン翼側に向かうにつれて前記径方向における外側に向かうように傾斜している、請求項2に記載のタービンロータ。
【請求項5】
前記タービンロータの軸方向に直交する断面において、前記内向き面は、前記径方向に直交する方向に沿って延在する、請求項2に記載のタービンロータ。
【請求項6】
前記内向き面は、前記周方向において前記第2タービン翼側に向かうにつれて前記径方向における内側に向かうように傾斜している、請求項2に記載のタービンロータ。
【請求項7】
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端面には、前記周方向において前記第2タービン翼と反対側に向けて凹む溝が形成され、
前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端面には、前記周方向において前記第1タービン翼側に向けて突出する突起が形成され、
前記突起の少なくとも一部は前記溝の内側に配置され、
前記内向き面は、前記溝における前記径方向の外側の側面を構成し、
前記外向き面は、前記突起における前記径方向の外側の側面を構成する、請求項1に記載のタービンロータ。
【請求項8】
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端面と前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端面とは、前記径方向において前記減衰要素を挟んで両側の位置で接触する、請求項1に記載のタービンロータ。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載のタービンロータと、前記タービンロータを収容するケーシングと、を備える、回転機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タービンロータ及び回転機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガスタービン等の回転機械の運転時におけるタービン翼の振動を減衰するための減衰要素として、タービン翼のプラットフォームの溝にダンパピンを設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-173650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構成では、プラットフォームへのダンパピンの押付荷重は、タービンロータの回転時にダンパピンに作用する遠心荷重によってほぼ決まり、ダンパピンの重量(実質的にはダンパピンの寸法)に大きく依存する。このため、ダンパピンの押付荷重を増加させるためにダンパピンの重量を大きくすると、タービンロータの重量増大を招いてしまい、例えば重量制限が厳しい航空用タービン等では設計上の大きな制約が生じやすい。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、タービン翼の振動応力を低減しつつ重量増大を抑制可能なタービンロータ及びこれを備える回転機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るタービンロータは、
第1タービン翼と、
前記タービンロータの周方向において前記第1タービン翼に隣接する第2タービン翼と、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々の振動を減衰するための減衰要素と、
を備え、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々は、翼本体部と、翼根部と、前記翼本体部と前記翼根部の間に設けられたプラットフォーム部とを含み、
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端部は、前記タービンロータの径方向における内側を向く内向き面であって前記径方向における前記減衰要素の外側に位置する内向き面を含み、
前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端部は、前記タービンロータの径方向における外側を向く外向き面であって前記径方向における前記減衰要素の内側に位置する外向き面を含み、
前記減衰要素は、前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部の前記内向き面と前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部の前記外向き面との隙間に配置されており、
前記径方向における前記隙間の大きさの最小値は、前記径方向における前記減衰要素の寸法以下である。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械は、
前記タービンロータと、前記タービンロータを収容するケーシングと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、タービン翼の振動応力を低減しつつ重量増大を抑制可能なタービンロータ及びこれを備える回転機械が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るタービン2における軸方向に直交する断面の一部を示す概略図である。
図2図1におけるX部を拡大して示す断面図である。
図3図1におけるX部の変形例を示す断面図である。
図4図1におけるX部の他の変形例を示す断面図である。
図5A】減衰要素12の形状の一例を示す概略斜視図である。
図5B】減衰要素12の形状の他の一例を示す概略斜視図である。
図5C】減衰要素12の形状の更に他の一例を示す概略斜視図である。
図6図1におけるX部の更に他の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0011】
図1は、一実施形態に係るタービン2における軸方向に直交する断面の一部を示す概略図である。なお、タービン2は例えば航空用のガスタービン等の回転機械に適用されてもよいし、その他の用途の回転機械に適用されてもよい。
【0012】
図1に示すように、タービン2は、タービンロータ4と、タービンロータ4を収容するケーシング6とを備える。以下、「軸方向」とは、特記しない限りタービンロータ4の軸方向を意味し、「周方向」とは、特記しない限りタービンロータ4の周方向を意味し、「径方向」とは、特記しない限りタービンロータ4の径方向を意味する。
【0013】
タービンロータ4は、回転軸を構成するタービンディスク8と、複数のタービン翼10(動翼)と、複数の減衰要素12(複数のダンパー部材)とを含む。
【0014】
タービンディスク8は円板状に構成されており、タービンディスク8の外周面9には周方向に間隔を空けて翼溝14が形成されている。
【0015】
複数のタービン翼10は周方向に間隔を空けて配置され、タービンディスク8の外周面9に形成された複数の翼溝14にそれぞれ固定されている。複数のタービン翼10の各々は、翼本体部16と、翼根部18と、翼本体部16と翼根部18の間に設けられたプラットフォーム部20とを含む。
【0016】
翼本体部16は、正圧面と負圧面とにより確定される翼型の断面形状を有する。翼根部18は、翼溝14に嵌合して翼溝14に固定されている。プラットフォーム部20は、板状に形成されており、翼根部18における径方向の外側の端部19から軸方向及び周方向の各々に張り出している。また、プラットフォーム部20は、翼本体部16における径方向の内側の端部17から軸方向及び周方向の各々に張り出している。なお、周方向における一方側と他方側へのプラットフォーム部20の張り出し量は同一であってもよい。
【0017】
複数の減衰要素12の各々は、複数のタービン翼10における周方向に互いに隣接する2つのタービン翼10のプラットフォーム部20の間に配置されている。
【0018】
図2は、図1におけるX部を拡大して示す断面図である。複数のタービン翼10の各々は同一の形状及び同一の寸法を有しているが、以下では、図1に示す2つのタービン翼10(周方向において互いに隣接する2つのタービン翼10)を便宜的にタービン翼10A及びタービン翼10Bと記載する。
【0019】
図2に示すように、タービン翼10Aのプラットフォーム部20におけるタービン翼10B側の端部22は、径方向における減衰要素12の外側に、径方向における内側を向く内向き面24を含む。また、タービン翼10Bのプラットフォーム部20におけるタービン翼10A側の端部26は、径方向における減衰要素12の内側に、径方向における外側を向く外向き面28を含む。周方向における内向き面24が設けられる範囲SAと周方向における外向き面28が設けられる範囲SBとは少なくとも部分的に(図示する例では全体的に)オーバーラップしており、内向き面24と外向き面28とは対向している。内向き面24と外向き面28との間には隙間30が設けられており、減衰要素12は隙間30に配置されている。図示する例では、減衰要素12は円柱状に形成されたダンパピンであり、軸方向に沿って溝34の延在する方向に延在する。また、軸方向に直交する断面において、内向き面24は径方向に直交する方向に沿って延在し、外向き面28は周方向におけるタービン翼10A側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している。
【0020】
タービン翼10Aのプラットフォーム部20におけるタービン翼10B側の端面32には、周方向におけるタービン翼10Bと反対側に向けて凹む溝34が軸方向に沿って形成されている。また、タービン翼10Bのプラットフォーム部20におけるタービン翼10A側の端面36には、周方向においてタービン翼10A側に向けて突出する突起38が軸方向に沿って形成されており、突起38の少なくとも一部が溝34の内側に配置されている。
【0021】
図示する例では、突起38における径方向の外側の側面が上述の外向き面28を構成しており、溝34における径方向の外側の側面が上述の内向き面24を構成している。突起38における径方向の内側の側面44は、周方向におけるタービン翼10A側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している。また、軸方向に直交する断面において、突起38の頂面40と溝34の底面42の各々は径方向に沿って延在しており、突起38の頂面40と溝34の底面42とが接触する。また、タービン翼10Bにおけるタービン翼10A側の端面36は、突起38の基端46(外向き面28における頂面40と反対側の端)から径方向における外側へ径方向に沿って延在する基端面48を含む。上述の隙間30は、内向き面24と外向き面28と基端面48と溝34の底面42との間に楔状に形成されており、径方向における隙間30の大きさdは、タービンロータ4の回転方向Rにおける上流側に向かうにつれて小さくなる。径方向における隙間30の大きさの最小値dminは、径方向における減衰要素12の寸法D(図示する例では減衰要素12としてのダンパピンの直径)以下である。すなわち、dmin≦Dを満たす。また、径方向における隙間30の大きさの最小値dminは、径方向における減衰要素12の寸法D(図示する例では減衰要素12としてのダンパピンの直径)より小さく、径方向における隙間30の大きさの最大値dmaxは、径方向における減衰要素12の寸法Dよりも大きい。すなわち、dmin<D<dmaxを満たす。
【0022】
タービン翼10Aのプラットフォーム部20におけるタービン翼10B側の端面32は、径方向における溝34の外側に位置して内向き面24に接続する第1端面部50と、径方向における溝34の内側(溝34の内径側)に位置して溝34における径方向の内側の側面52(溝34を構成する一対の側面のうち径方向における内側の側面)に接続する第2端面部54と、を含む。第1端面部50は、軸方向に直交する断面において径方向に沿って延在しており、径方向における第1端面部50の内側端は内向き面24に接続し、径方向における第1端面部50の外側端はタービン翼10Aのプラットフォーム部20の上面55に接続する。第1端面部50と基端面48とは接触する。側面52は、突起38の側面44に沿って設けられており、周方向においてタービン翼10B側に向かうにつれて径方向における内側に向かうように傾斜している。第2端面部54は、軸方向に直交する断面において径方向に沿って延在しており、径方向における第2端面部54の内側端はタービン翼10Aのプラットフォーム部20の下面56に接続する。
【0023】
以下、上記タービンロータ4が奏する効果について説明する。
タービンロータ4によれば、タービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24とタービン翼10Bのプラットフォーム部20の外向き面28との隙間30に減衰要素12が配置されており、径方向におけるその隙間30の大きさの最小値dminが径方向における減衰要素12の寸法D以下である。すなわち、dmin≦Dを満たす。これにより、タービンロータ4が回転を開始してからタービンロータ4が回転を停止するまでの期間の少なくとも一部において、減衰要素12は、タービン翼10Aの内向き面24とタービン翼10Bの外向き面28とに挟まれた状態で隙間30に保持される。また、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の端部26は、翼根部18(図1参照)側で片持ち支持されているため、該端部26にはタービンロータ4の回転時に作用する遠心力によって径方向における外側に反るような静変形(図2の矢印E方向への静変形)が生じる。このため、タービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24とタービン翼10Bのプラットフォーム部20の外向き面28とに減衰要素12が挟まれた状態において、減衰要素12には、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の外向き面28から径方向における外側へ押し上げる荷重(矢印E方向への荷重)が作用し、この荷重は減衰要素12を介してタービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24に作用する。
【0024】
したがって、タービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24とタービン翼10Bのプラットフォーム部20の外向き面28とに減衰要素12が挟まれた状態において、タービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24には、減衰要素12に作用する遠心荷重に加えて、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の端部26の静変形に起因する径方向外側への押上荷重がかかる。これにより、減衰要素12の周りの接触剛性(タービン翼10Aのプラットフォーム部20と減衰要素12との接触及びタービン翼10Bのプラットフォーム部20と減衰要素12との接触による接触剛性)が増加し、減衰要素12の重量のみに依存せずに減衰要素12による摩擦減衰(摩擦による振動の減衰)の効果を高めることができる。したがって、各タービン翼10の振動応力を低減しつつ、減衰要素12の重量増大及びタービンロータ4の重量増大を抑制することができ、タービン性能を向上することができる。
【0025】
また、減衰要素12が摩耗等によって意図通りに内向き面24と外向き面28とに接触しなくなった場合でも、上記隙間30が小さいため、振動変位が狭い範囲内に拘束されて大きな振幅が発生することを抑制することができ、減衰要素12を衝突型ダンパとして機能させることができる。
【0026】
また、径方向における隙間30の大きさは、タービンロータ4の回転方向における上流側に向かうにつれて小さくなる。このため、タービンロータ4が回転を開始してからタービンロータ4が回転を停止するまでの期間の少なくとも一部(例えばタービンロータ4の回転の加速時及び加速後の回転数一定時等)において減衰要素12がタービン翼10Aの内向き面24とタービン翼10Bの外向き面28とに挟まれた状態を維持することができるため、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の端部26の静変形に起因する径方向外側への押上荷重をタービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素12による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0027】
また、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の外向き面28は、周方向においてタービン翼10A側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している。これにより、タービンロータ4の回転時に減衰要素12からタービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24に作用する荷重を増大させて、減衰要素12による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0028】
また、軸方向に直交する断面において、タービン翼10Aの内向き面24は、径方向に直交する方向に沿って形成されている。このため、例えばタービン翼10Aの内向き面24が周方向におけるタービン翼10B側に近づくにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している場合と比較して、タービンロータ4の回転時に遠心力が作用しても減衰要素12がタービン翼10Aの内向き面24とタービン翼10Bの外向き面28とに挟まれる位置から離脱しにくくなる。このため、タービンロータ4の回転時に減衰要素12がタービン翼10Aの内向き面24とタービン翼10Bの外向き面28とに挟まれた状態を維持しやすくなり、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の端部26の静変形に起因する径方向外側への押上荷重をタービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素12による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0029】
また、タービン翼10Aのプラットフォーム部20におけるタービン翼10B側の端面32とタービン翼10Bのプラットフォーム部20におけるタービン翼10A側の端面36とは、径方向において減衰要素12を挟んだ両側の位置(径方向における減衰要素12よりも内側の位置及び径方向における減衰要素12よりも外側の位置)で接触している。図2に示す例では、タービン翼10Aの第1端面部50とタービン翼10Bの基端面48とが径方向における減衰要素12の外側で接触しており、タービン翼10Aの溝34の底面42とタービン翼10Bの突起38の頂面40とが径方向における減衰要素12の内側で接触している。これにより、タービン翼10Aのプラットフォーム部20とタービン翼10Bのプラットフォーム部20との摩擦による摩擦減衰を効果的に発生させることができる。したがって、減衰要素12に要求される摩擦減衰量を低減することができ、減衰要素12のサイズ及び重量を低減してタービンロータ4の重量を低減することができる。
【0030】
また、タービンロータ4の回転数に関して応答を低減したい複数の共振回転数がある場合、複数の共振回転数の一つについて減衰要素12による摩擦減衰が最大となるように減衰要素12及び隙間30の形状等を決定し、複数の共振回転数の他の一つについてプラットフォーム部20同士の接触部での摩擦減衰が最大となるようにプラットフォーム部20の張り出し量及び間隙量を決定してもよい。これにより、応答低減が可能なタービンロータ4の回転数の範囲を広げることができる。
【0031】
また、タービン翼10Aのプラットフォーム部20の溝34の内側にタービン翼10Bのプラットフォーム部20の突起38の少なくとも一部が配置されており、上述の内向き面24は、溝34における径方向の外側の側面を構成し、上述の外向き面28は、突起38における径方向の外側の側面を構成している。これにより、タービン翼10Bのプラットフォーム部20の端部26の静変形に起因する径方向外側への押上荷重をタービン翼10Aのプラットフォーム部20の内向き面24に簡素な構成で作用させて上述の接触剛性を増加させることができる。
【0032】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0033】
幾つかの実施形態では、例えば図3及び図4に示すように、図2を用いて説明した減衰要素12を含む振動減衰のための構造に、他の減衰要素を用いた構造を併設してもよい。
【0034】
図3及び図4の各々は、図1におけるX部の変形例を示す断面図である。
図3に示す構成では、図2に示した振動減衰のための構造(減衰要素12、溝34、突起38等)の内径側に減衰要素70を更に備えている。図3に示す構成において図2に示した振動減衰のための構造(減衰要素12、溝34、突起38等)は基本的に同一であるため説明を省略する。
【0035】
図3に示す構成では、タービン翼10Aにおけるタービン翼10B側の端面32には、径方向における溝34の内側に、周方向におけるタービン翼10Bと反対側に向けて凹む溝72が軸方向に沿って形成されている。また、タービン翼10Bにおけるタービン翼10A側の端面36には、径方向における突起38の内側に、周方向におけるタービン翼10Aと反対側に向けて凹む溝74が軸方向に沿って形成されている。図示する例では、減衰要素70は、円柱状のダンパピンであり、溝72と溝74とによって囲まれる空間に配置される。図示する例では、溝72の深さは溝34の深さより大きく、溝72の幅は溝34の幅より大きい。また、減衰要素70の直径は減衰要素12の直径よりも大きい。また、溝72における径方向の外側の側面76は、周方向におけるタービン翼10B側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜しており、溝74における径方向の外側の側面78は、周方向におけるタービン翼10A側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している。また、溝72と溝74とは径方向及び軸方向を含む面に関して面対称に形成されている。図示する例では、減衰要素70は、ダンパピン本体70aとダンパピン本体70aを覆うコーティング層70bとを含む。
【0036】
図3に示す構成では、例えば減衰要素12及び減衰要素70によってそれぞれ異なる振動モードに減衰を付与するように、軸方向において減衰要素12が設置される位置と減衰要素70が設置される位置とを互いに異なる位置にしてもよいし、減衰要素12の形状と減衰要素70の形状とを互いに異なる形状にしてもよい。これにより、減衰要素12及び減衰要素70が高い効果を発揮する運転範囲を広くとることが可能となる。
【0037】
図4に示す構成では、図2に示した振動減衰のための構造(減衰要素12、溝34、突起38等)の内径側に減衰要素80を更に備えている。図4に示す構成において図2に示した振動減衰のための構造(減衰要素12、溝34、突起38等)は基本的に同一であるため説明を省略する。
【0038】
図4に示す構成では、タービン翼10Bにおけるタービン翼10A側の端面36には、径方向における溝34の内側に、周方向においてタービン翼10Bと反対側に向けて凹む溝82が軸方向に沿って形成されている。溝82における径方向の外側の側面84は、周方向におけるタービン翼10A側に向かうにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している。タービン翼10Aの第2端面部54は、溝82の底面83と対向している。図示する例では、減衰要素80は円柱状のダンパピンであり、減衰要素80は、溝82と第2端面部54とによって囲まれる空間に配置されている。図示する例では、溝82の深さは溝34の深さより大きく、溝82の幅は溝34の幅より大きい。また、減衰要素80の直径は減衰要素12の直径よりも大きい。
【0039】
また、上述した幾つかの実施形態では、減衰要素12の例として円柱形状のダンパピンを示したが、減衰要素12の形状は円柱形状に限らない。減衰要素12は、例えば図5Aに示すように板状であってもよいし、図5Bに示すように突起12bが付いた棒状であってもよいし、図5Cに示すように波状の板バネであってもよい。
【0040】
図5Aに示す例では、板状の減衰要素12の平面部12aをプラットフォーム部20に面接触させることができる。図5Bに示す例では棒状の減衰要素12の突起12bを寸法公差によらずにプラットフォーム部20に安定して接触させることができる。図5Cに示す例では、波状の板ばねの各頂部12cをプラットフォーム部20に線状に接触させることができる。
【0041】
また、図2に示す構成では、軸方向に直交する断面において、内向き面24が径方向に直交する面に沿って形成されていたが、例えば図6に示すように、内向き面24は、タービン翼10B側に向かうにつれて径方向における内側に向かうように傾斜していてもよい。図6に示す構成は、内向き面24が傾斜している点以外は図2に示す構成と同様であり、径方向における隙間30の大きさは、タービンロータ4の回転方向における上流側に向かうにつれて小さくなっている。かかる構成においても、図2に示す構成と同様に、タービン翼10の振動応力を低減しつつ、減衰要素12の重量増大及びタービンロータ4の重量増大を抑制することができ、タービン性能を向上することができる。また、幾つかの実施形態では、内向き面24と外向き面28の各々は径方向に直交する面に沿って形成されていてもよく、この場合、内向き面24と外向き面28の間隔は径方向における減衰要素12の寸法と同一であってもよい。
【0042】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0043】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係るタービンロータ(例えば上述のタービンロータ4)は、
タービンロータであって、
第1タービン翼(例えば上述のタービン翼10A)と、
前記タービンロータの周方向において前記第1タービン翼に隣接する第2タービン翼(例えば上述のタービン翼10B)と、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々の振動を減衰するための減衰要素(例えば上述の減衰要素12)と、
を備え、
前記第1タービン翼及び前記第2タービン翼の各々は、翼本体部(例えば上述の翼本体部16)と、翼根部(例えば上述の翼根部18)と、前記翼本体部と前記翼根部の間に設けられたプラットフォーム部(例えば上述のプラットフォーム部20)とを含み、
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端部(例えば上述の端部22)は、前記タービンロータの径方向における内側を向く内向き面(例えば上述の内向き面24)であって前記径方向における前記減衰要素の外側に位置する内向き面を含み、
前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端部(例えば上述の端部26)は、前記タービンロータの径方向における外側を向く外向き面(例えば上述の外向き面28)であって前記径方向における前記減衰要素の内側に位置する外向き面を含み、
前記減衰要素は、前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部の前記内向き面と前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部の前記外向き面との隙間に配置されており、
前記径方向における前記隙間(例えば上述の隙間30)の大きさの最小値(例えば上述の最小値dmin)は、前記径方向における前記減衰要素の寸法(例えば上述の寸法D)以下である。
【0044】
上記(1)に記載のタービンロータによれば、第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面と第2タービン翼のプラットフォーム部の外向き面との隙間に減衰要素が配置されており、径方向におけるその隙間の大きさの最小値が径方向における減衰要素の寸法以下である。これにより、タービンロータが回転を開始してから回転を停止するまでの期間の少なくとも一部において、減衰要素は、第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれた状態で内向き面と外向き面との隙間に保持される。また、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部は、翼根部側で片持ち支持されているため、該端部にはタービンロータの回転時に作用する遠心力によって径方向における外側に反るような静変形が生じる。このため、減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれている状態において、減衰要素には、第2タービン翼のプラットフォーム部の外向き面から径方向における外側へ押し上げる荷重が作用し、この荷重は減衰要素を介して第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に作用する。したがって、減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれている状態において、第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面には、減衰要素に作用する遠心荷重に加えて、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重がかかる。これにより、減衰要素の周りの接触剛性(第1タービン翼のプラットフォーム部と減衰要素との接触及び第2タービン翼のプラットフォーム部と減衰要素との接触による接触剛性)が増加し、減衰要素の重量のみに依存せずに減衰要素による摩擦減衰(摩擦による振動の減衰)の効果を高めることができる。したがって、第1タービン翼及び第2タービン翼の各々の振動応力を低減しつつ、減衰要素の重量増大及びタービンロータの重量増大を抑制することができ、タービン性能を向上することができる。
【0045】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のタービンロータにおいて、
前記径方向における前記隙間の大きさ(例えば上述の隙間30の大きさd)は、前記タービンロータの回転方向における上流側に向かうにつれて小さくなる。
【0046】
上記(2)に記載のタービンロータによれば、タービンロータが回転を開始してから回転を停止するまでの期間の少なくとも一部において減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれた状態を維持することができるため、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重を第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0047】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載のタービンロータにおいて、
前記径方向における前記隙間の大きさの最小値(例えば上述の最小値dmin)は、前記径方向における前記減衰要素の寸法(例えば上述の寸法D)よりも小さい。
【0048】
上記(3)に記載のタービンロータによれば、タービンロータが回転を開始してから回転を停止するまでの期間の少なくとも一部において減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれた状態を維持することができるため、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重を第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0049】
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載のタービンロータにおいて、
前記外向き面は、前記周方向において前記第1タービン翼側に向かうにつれて前記径方向における外側に向かうように傾斜している。
【0050】
上記(4)に記載のタービンロータによれば、タービンロータの回転時に減衰要素から第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に作用する荷重を増大させて、減衰要素による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0051】
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れかに記載のタービンロータにおいて、
前記タービンロータの軸方向に直交する断面において、前記内向き面は、前記径方向に直交する方向に沿って延在する。
【0052】
上記(5)に記載のタービンロータによれば、第1タービン翼の内向き面が周方向における第2タービン翼側に近づくにつれて径方向における外側に向かうように傾斜している場合と比較して、タービンロータの回転時に遠心力が作用しても減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれる位置から離脱しにくくなる。このため、タービンロータの回転時に減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれた状態を維持しやすくなり、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重を第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0053】
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れかに記載のタービンロータにおいて、
前記内向き面は、前記周方向において前記第2タービン翼側に向かうにつれて前記径方向における内側に向かうように傾斜している。
【0054】
上記(6)に記載のタービンロータによれば、タービンロータが回転を開始してから回転を停止するまでの期間の少なくとも一部において減衰要素が第1タービン翼の内向き面と第2タービン翼の外向き面とに挟まれた状態を維持することができるため、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重を第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に安定的に作用させることができる。これにより、減衰要素による摩擦減衰の効果を高めることができる。
【0055】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかに記載のタービンロータにおいて、
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端面(例えば上述の端面32)には、前記周方向において前記第2タービン翼と反対側に向けて凹む溝(例えば上述の溝34)が形成され、
前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端面(例えば上述の端面36)には、前記周方向において前記第1タービン翼側に向けて突出する突起(例えば上述の突起38)が形成され、
前記突起の少なくとも一部は前記溝の内側に配置され、
前記内向き面は、前記溝における前記径方向の外側の側面(例えば上述の面24)を構成し、
前記外向き面は、前記突起における前記径方向の外側の側面(例えば上述の面28)を構成する。
【0056】
上記(7)に記載のタービンロータによれば、第2タービン翼のプラットフォーム部の端部の静変形に起因する径方向外側への押上荷重を第1タービン翼のプラットフォーム部の内向き面に簡素な構成で作用させて上述の接触剛性を増加させることができる。
【0057】
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかに記載のタービンロータにおいて、
前記第1タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第2タービン翼側の端面(例えば上述の端面32)と前記第2タービン翼の前記プラットフォーム部における前記第1タービン翼側の端面(例えば上述の端面36)とは、前記径方向において前記減衰要素を挟んで両側の位置で接触する。
【0058】
上記(8)に記載のタービンロータによれば、第1タービン翼のプラットフォーム部と第2タービン翼のプラットフォーム部との摩擦による摩擦減衰を効果的に発生させることができる。したがって、減衰要素に要求される摩擦減衰量を低減することができ、減衰要素のサイズ及び重量を低減してタービンロータの重量を低減することができる。
【0059】
(9)本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械は、上記(1)乃至(8)の何れかに記載のタービンロータと、前記タービンロータを収容するケーシング(例えば上述のケーシング6)と、を備える。
【0060】
上記(9)に記載の回転機械によれば、上記(1)乃至(8)の何れかに記載のタービンロータを備えるため、第1タービン翼及び第2タービン翼の各々の振動応力を低減しつつ、減衰要素の重量増大及びタービンロータの重量増大を抑制することができ、タービン性能を向上することができる。
【符号の説明】
【0061】
2 タービン
4 タービンロータ
6 ケーシング
8 タービンディスク
9 外周面
10,10A,10B タービン翼
12,70,80 減衰要素
12a 平面部
12b,38 突起
12c 頂部
14 翼溝
16 翼本体部
17,19,22,26 端部
18 翼根部
20 プラットフォーム部
24 内向き面
28 外向き面
30 隙間
32,36 端面
34,72,74,82 溝
40 頂面
42,83 底面
44,52,76,78,84 側面
46 基端
48 基端面
50 第1端面部
54 第2端面部
55 上面
56 下面
70a ダンパピン本体
70b コーティング層
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6