IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電産サンキョー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図1
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図2
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図3
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図4
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図5
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図6
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図7
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図8
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図9
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図10
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図11
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図12
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図13
  • 特開-振れ補正機能付き光学ユニット 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090700
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】振れ補正機能付き光学ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20240627BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240627BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B30/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206759
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】笠原 章吾
(72)【発明者】
【氏名】須江 猛
【テーマコード(参考)】
2K005
【Fターム(参考)】
2K005AA06
2K005CA03
2K005CA04
2K005CA14
2K005CA22
2K005CA34
2K005CA44
2K005CA53
(57)【要約】
【課題】反射部材を回転可能に支持する支持機構のばね部材を支持体に取り付ける作業を容易化し、ばね部材のがたつきを抑制する。
【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニット1は、プリズム40を備える第1反射ユニット4を揺動させることにより振れ補正を行う。第1反射ユニット4を回転軸線R1回りに揺動可能に支持する第1揺動支持機構6は、支持体3の側板部35A、35Bに配置される一対のばね部材64と、第1反射ユニット4の側面に配置されてばね部材64と回転軸線R1上で点接触するばね受け部材61を備える。ばね部材64は、側板部35Aの内側面に沿う板部640を備える。板部640の上端に設けられたフック部66が側板部35Aの先端に掛けられ、且つ、板部640の下端がケース30の差し込み部37に挿入されることにより、ばね部材64が側板部35Aに固定される。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラモジュールを支持する支持体と、
前記カメラモジュールに向かう光路に配置される反射部材、および前記反射部材を保持するホルダを備える反射ユニットと、
前記反射ユニットを前記反射部材の反射面に沿う回転軸線を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、を有し、
前記支持体は、前記回転軸線に沿う回転軸線方向で対向する一対の側板部を備え、前記一対の側板部の間に前記反射ユニットが配置され、
前記揺動支持機構は、前記一対の側板部に配置される一対のばね部材と、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材と、を備え、
前記ばね部材は、前記側板部の内側面に沿う板部と、前記板部の幅方向の一部から前記側板部の側に折り返したフック部と、前記板部の幅方向の一部から前記反射ユニットの側に折り返したばね部と、を備え、
前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側において、前記ばね部と前記ばね受け部材とが前記回転軸線上で点接触し、
前記フック部は前記側板部の先端に掛けられ、且つ、前記板部の前記フック部とは反対側の端部が前記側板部の内側に設けられた差し込み部に挿入されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項2】
前記ホルダは、前記反射部材の前記回転軸線方向の両側に配置される一対のホルダ端板部を備え、
前記ホルダ端板部は、前記差し込み部と同じ側に開口する凹部を備え、
前記ばね受け部材は、前記凹部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項3】
カメラモジュールを支持する支持体と、
前記カメラモジュールに向かう光路に配置される反射部材、および前記反射部材を保持するホルダを備える反射ユニットと、
前記反射ユニットを前記反射部材の反射面に沿う回転軸線を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、を有し、
前記支持体は、前記回転軸線に沿う回転軸線方向と交差する方向で前記反射ユニットと対向する側板部を備え、
前記揺動支持機構は、前記側板部に配置されるばね部材と、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材と、を備え、
前記ばね部材は、前記側板部の内側面に沿う板部と、前記板部の幅方向の一部から前記側板部の側に折り返したフック部と、前記板部の幅方向の一部における前記回転軸線方向の両端から前記反射ユニットの側に屈曲して前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側に配置される一対のばね部と、を備え、
前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側において、前記ばね部と前記ばね受け部材とが前記回転軸線上で点接触し、
前記フック部は前記側板部の先端に掛けられ、且つ、前記板部の前記フック部とは反対側の端部が前記側板部の内側に設けられた差し込み部に挿入されることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項4】
前記ホルダは、前記反射部材の前記回転軸線方向の両側に配置される一対のホルダ端板部を備え、
前記ホルダ端板部は、前記側板部の側に開口する凹部を備え、
前記ばね受け部材は、前記凹部に配置されることを特徴とする請求項3に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項5】
前記ホルダ端板部は、前記凹部内から前記側板部の側へ延びる溝部を備え、
前記ばね部材は、前記一対のばね部が前記回転軸線方向の両側に向けて付勢された状態で、前記溝部内を前記凹部内まで延びており、
前記一対のばね受け部材は、前記一対のばね部に前記回転軸線方向の両側から点接触するように前記凹部内に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項6】
前記フック部は、前記板部の幅方向の両端に設けられ、
前記ばね部は、前記板部の幅方向の中央に設けられていることを特徴とする請求項1または3に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項7】
前記フック部は、前記側板部の先端に設けられた薄肉部に掛けられていることを特徴とする請求項1または3に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項8】
前記側板部は、前記支持体の底板部から突出し、
前記差し込み部は、前記底板部から突出する突出部と前記側板部との間の隙間であり、
前記板部の先端が前記底板部に当接していることを特徴とする請求項1または3に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項9】
前記側板部は、前記突出部と対向する部分を貫通する貫通部が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【請求項10】
前記ばね部は、凹曲面を備え、
前記ばね受け部材は、前記凹曲面に前記回転軸線上で点接触する球体と、前記球体が固定される球体固定部および前記球体固定部の幅方向の両端から前記球体の側に屈曲した一対の腕部が設けられたスラスト受け部材と、を備えることを特徴とする請求項1または3に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射光を反射する反射部材を回転させて振れ補正を行う振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットの中には、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するために、レンズおよび撮像素子を備えたカメラモジュールに対して入射光を反射する反射部材を回転させる機構を備えたものがある。特許文献1、2には、この種の振れ補正機能付き光学ユニットが記載される。
【0003】
特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、入射光を反射する反射部材としてプリズムを備える。プリズムはプリズムホルダに保持されており、カメラモジュールを保持する保持部材(ホルダ)に対して回転可能に支持される。プリズムは、磁石とコイルとの間に作用するローレンツ力により駆動される。磁石は、プリズムホルダに固定される。
【0004】
特許文献1において、プリズムおよびプリズムホルダを回転可能に支持する支持機構は、プリズムホルダの両側に固定される金属製のボール固定板およびボールと、プリズムホルダの両側においてカメラモジュールを保持する保持部材(ホルダ)に固定される一対の板バネにより構成される。板バネに設けられたバネ部とボールとがプリズムホルダの両側で点接触することにより、プリズムホルダが回転可能に支持される。板バネはU字形に曲げられた形状をしており、ホルダに設けられた凹部に固定される。
【0005】
特許文献2の振れ補正機能付き光学ユニットは、特許文献1と同様に、プリズムおよびプリズムホルダを回転可能に支持する支持機構を備える。特許文献2の支持機構は、金属製のボールに点接触する板バネとして、カメラモジュールを保持する保持部材(可動体)の溝に挿入される平板状の被保持部と、被保持部からわずかに屈曲したばね部を備えたものを用いる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-136419号公報
【特許文献2】特開2022-096017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2において、プリズムホルダを回転可能に支持する支持体に固定される板バネは、支持体に設けられた凹部や溝に挿入され、接着剤により支持体に固定される。ここで、板バネを支持体に組み付ける際は、プリズムホルダの両側に固定される各ボールにそれぞれ板バネを押し付けて点接触させた状態とし、プリズムホルダの両側において各板バネに与圧をかけながら支持体に組み付ける作業を行う。そのため、板バネは、支持体に組み付ける際、簡単に取り付けられる構造が求められている。また、がたつきや位置ずれが発生しにくく、アクチュエータの小型化に有利な構造が求められている。
【0008】
特許文献1の構造では、板バネの外形が小さく、小さな部品に与圧をかけながら支持体の凹部に挿入する作業となり、組み付けが容易とはいえない。また、板バネは、取付箇所に凹部を設けて凹部に収容されるため、取付箇所の壁厚を薄くすることが困難である。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの小型化に有利とはいえない。
【0009】
特許文献2の板バネは、与圧をかける際、平板状の被保持部が傾きやすいため、被保持部を溝に挿入する作業が容易とはいえない。さらに、被保持部の先端が溝に挿入されるだけの支持構造であるため、がたつきや位置ずれが発生するおそれがある。
【0010】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、プリズムなどの反射部材を回転させる振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、反射部材を回転可能に支持する支持機構のばね部材の取付作業を容易化するとともに、ばね部材のがたつきを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、カメラモジュールを支持する支持体と、前記カメラモジュールに向かう光路に配置される反射部材、および前記反射部材を保持するホルダを備える反射ユニットと、前記反射ユニットを前記反射部材の反射面に沿う回転軸線を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、を有し、前記支持体は、前記回転軸線に沿う回転軸線方向で対向する一対の側板部を備え、前記一対の側板部の間に前記反射ユニットが配置され、前記揺動支持機構は、前記一対の側板部に配置される一対のばね部材と、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材と、を備え、前記ばね部材は、前記側板部の内側面に沿う板部と、前記板部の幅方向の一部から前記側板部の側に折り返したフック部と、前記板部の幅方向の一部から前記反射ユニットの側に折り返したばね部と、を備え、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側において、前記ばね部と前記ばね受け部材とが前記回転軸線上で点接触し、前記フック部は前記側板部の先端に掛けられ、且つ、前記板部の前記フック部とは反対側の端部が前記側板部の内側に設けられた差し込み部に挿入されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットの別の態様は、カメラモジュールを支持する支持体と、前記カメラモジュールに向かう光路に配置される反射部材、および前記反射部材を保持するホルダを備える反射ユニットと、前記反射ユニットを前記反射部材の反射面に沿う回転軸線を中心として揺動可能に支持する揺動支持機構と、を有し、前記支持体は、前記回転軸線に沿う回転軸線方向と交差する方向で前記反射ユニットと対向する側板部を備え、前記揺動支持機構は、前記側板部に配置されるばね部材と、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材と、を備え、前記ばね部材は、前記側板部の内側面に沿う板部と、前記板部の幅方向の一部から前記側板部の側に折り返したフック部と、前記板部の幅方向の一部における前記回転軸線方向の両端から前記反射ユニットの側に屈曲して前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側に配置される一対のばね部と、を備え、前記反射ユニットの前記回転軸線方向の両側において、前記ばね部と前記ばね受け部材とが前記回転軸線上で点接触し、前記フック部は前記側板部の先端に掛けられ、且つ、前記板部の前記フック部とは反対側の端部が前記側板部の内側に設けられた差し込み部に挿入されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、反射ユニットを揺動可能に支持する揺動支持機構は、反射ユニットの回転軸線方向の両側において、反射ユニットに配置されたばね受け部材と支持体に固定されたばね部材のばね部とを回転軸線上で点接触させることにより構成されている。ばね部材は、支持体に設けられた側板部に対して板部を固定する際、側板部の内側に設けられた差し込み部に板部の一端を差し込むとともに、板部の他端に設けられたフックを側板部の先端に掛けることに固定されている。従って、1方向からの組み付け作業によって、側板部にばね部材を簡単に固定できる。また、板部の両端をフックと差し込み部により固定するので、ばね部材のがたつきを抑制できる。さらに、板部の固定面積が大きくできるので、接着剤による固定強度を高めることができる。また、フックにより側板部の先端を挟んで固定するので、側板部に溝や凹部を設けてばね部材を保持する構造と比較して、ばね部
材を含めた側板部の厚さの増大を抑制できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの小型化に有利である。
【0014】
本発明において、前記ホルダは、前記反射部材の前記回転軸線方向の両側に配置される一対のホルダ端板部を備え、前記ホルダ端板部は、前記差し込み部と同じ側に開口する凹部を備え、前記ばね受け部材は、前記凹部に配置されることが好ましい。このようにすると、凹部に保持されたばね受け部材にばね部を点接触させる際、ばね部を凹部に挿入する方向と、側板部に対するばね部材の取り付け方向とが一致する。従って、1方向からの組み付け作業で揺動支持機構を組み立てることができる。
【0015】
本発明の別の態様において、前記ホルダは、前記反射部材の前記回転軸線方向の両側に配置される一対のホルダ端板部を備え、前記ホルダ端板部は、前記側板部の側に開口する凹部を備え、前記ばね受け部材は、前記凹部に配置されることが好ましい。このようにすると、ばね部材を反射ユニットに組み付ける作業が容易である。
【0016】
この場合に、前記ホルダ端板部は、前記凹部内から前記側板部の側へ延びる溝部を備え、前記ばね部材は、前記一対のばね部が前記回転軸線方向の両側に向けて付勢された状態で、前記溝部内を前記凹部内まで延びており、前記一対のばね受け部材は、前記一対のばね部に前記回転軸線方向の両側から点接触するように前記凹部内に取り付けられていることが好ましい。このようにすると、反射ユニットの回転軸線方向の両側の側面にばね部およびばね受け部材を配置したことに起因する反射ユニットの回転軸線方向の寸法の大型化を抑制できる。
【0017】
本発明において、前記フック部は、前記板部の幅方向の両端に設けられ、前記ばね部は、前記板部の幅方向の中央に設けられていることが好ましい。このようにすると、板部の幅方向の両端を側板部に固定できるので、ばね部材が傾いたり位置ずれするおそれが少ない。
【0018】
本発明において、前記フック部は、前記側板部の先端に設けられた薄肉部に掛けられていることが好ましい。このように、フックを取り付ける箇所を他の部分よりも薄くすることにより、ばね部材を含めた側板部の厚さの増大を抑制しながら、側板部の強度を確保できる。
【0019】
本発明において、前記側板部は、前記支持体の底板部から突出し、前記差し込み部は、前記底板部から突出する突出部と前記側板部との間の隙間であり、前記板部の先端が前記底板部に当接していることが好ましい。このようにすると、簡素な構造で、板部の先端を保持することができる。また、1方向からの組付け動作で、ばね部材の高さ方向の位置決めを行うことができる。
【0020】
本発明において、前記側板部は、前記突出部と対向する部分を貫通する貫通部が設けられていることが好ましい。このようにすると、側板部の外側から、貫通部を経由して差し込み部に接着剤を入れることができるので、接着剤による補強が容易である。
【0021】
本発明において、前記ばね部は、凹曲面を備え、前記ばね受け部材は、前記凹曲面に前記回転軸線上で点接触する球体と、前記球体が固定される球体固定部および前記球体固定部の幅方向の両端から前記球体の側に屈曲した一対の腕部が設けられたスラスト受け部材と、を備えることが好ましい。このようにすると、凹曲面が設けられたばね部の先端部分を腕部の間に保持できるので、落下などの衝撃が加わった際、ばね受け部材からばね部が外れにくい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、支持体に対して反射ユニットを揺動可能に支持する揺動支持機構のばね部材は、支持体に設けられた側板部に対して板部を固定する際、側板部の内側に設けられた差し込み部に板部の一端を差し込むとともに、板部の他端に設けられたフックを側板部の先端に掛けることに固定されている。従って、側板部の内側に一方向に差し込むだけで側板部にばね部材を簡単に固定できる。また、板部の両端をフックと差し込み部により固定するので、ばね部材が傾いたり位置ずれするおそれが少ない。また、フックにより側板部の先端を挟んで固定するので、側板部に溝や凹部を設けてばね部材を保持する構造と比較して、ばね部材を含めた側板部の厚さの増大を抑制できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの小型化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。
図2図1の振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
図3】カバーおよびベースを取り外した振れ補正機能付き光学ユニットの分解斜視図である。
図4】カメラモジュールへ向かう光路の説明図である。
図5】XY面で切断した振れ補正機能付き光学ユニットの断面図である。
図6】YZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニットの断面図である。
図7】第1反射ユニットおよび第1揺動支持機構の斜視図である。
図8】第1反射ユニットおよび第1揺動支持機構の分解斜視図である。
図9】第2反射ユニットおよび第2揺動支持機構の斜視図である。
図10】第2反射ユニットおよび第2揺動支持機構の分解斜視図である。
図11】ばね部材を取り付けたケースの斜視図である。
図12】ばね部材およびケースの分解斜視図である。
図13】ウェイト部材を備える第1反射ユニットをYZ面で切断した断面図である。
図14】ウェイト部材を備える第1反射ユニットの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの実施形態を説明する。
【0025】
(全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、図1の振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図3は、カバー32およびベース31を取り外した振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図4は、カメラモジュール2へ向かう光路の説明図である。図5は、XY面で切断した振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図であり、第1反射ユニット4の回転軸線R1の位置で切断した断面図である。図6は、YZ面で切断した振れ補正機能付き光学ユニット1の断面図であり、第2反射ユニット5の回転軸線R2の位置で切断した断面図である。
【0026】
図1図2図3に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール2と、カメラモジュール2を支持する支持体3と、カメラモジュール2と共に支持体3に収容される第1反射ユニット4および第2反射ユニット5を備える。支持体3は、カメラモジュール2、第1反射ユニット4、および第2反射ユニット5の外周を囲むケース30と、ケース30に固定されるベース31と、ケース30にベース31とは反対側から固定されるカバー32を備える。
【0027】
振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ドローン、ラジコンヘリコプター等の移動体
に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や角速度、振れ量等に基づき、光学機器の振れを打ち消す方向に第1反射ユニット4および第2反射ユニット5の傾きを補正する。
【0028】
ケース30は樹脂製である。カバー32およびベース31は、非磁性の金属からなる。図1図2に示すように、カバー32およびベース31の外周縁には、ケース30の側に屈曲したフック33が形成されている。ケース30の外周面に設けられた突起34にフック33を係止することにより、ケース30にカバー32およびベース31が固定される。
【0029】
カメラモジュール2は、ケース30に固定される。第1反射ユニット4は、第1揺動支持機構6を介して、ケース30に揺動可能に支持される。第2反射ユニット5は、第2揺動支持機構7を介して、ケース30に揺動可能に支持される。さらに、振れ補正機能付き光学ユニット1は、第1反射ユニット4および第2反射ユニット5を揺動させる振れ補正用駆動機構8と、振れ補正用駆動機構8に給電するためのフレキシブルプリント基板9を備える。
【0030】
以下の説明では、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、Z軸とし、X軸に沿う方向をX軸方向とし、Y軸に沿う方向をY軸方向とし、Z軸に沿う方向をZ軸方向とする。X軸方向の一方側をX1方向、他方側をX2方向とする。Y軸方向の一方側をY1方向、他方側をY2方向とする。Z軸方向の一方側をZ1方向、他方側をZ2方向とする。カメラモジュール2の光軸方向は、X軸方向と一致する。第1反射ユニット4は、X軸に沿う回転軸線R1を中心として揺動可能に支持される。第2反射ユニット5は、Z軸に沿う回転軸線R2を中心として揺動可能に支持される。
【0031】
ベース31は、ケース30の底板部36をZ2方向から覆う。カバー32は、カメラモジュール2、第1反射ユニット4、および第2反射ユニット5にZ1方向から被せられており、第1反射ユニット4のZ1方向で開口する開口部320を備える。振れ補正機能付き光学ユニット1では、第1反射ユニット4および第2反射ユニット5は、開口部320からカメラモジュール2へ向かう光路に配置される。第1反射ユニット4および第2反射ユニット5は、それぞれ、入射光の入射方向に対して所定角度(例えば、45°)傾いた反射面を備えており、反射光は入射光に対して90°曲げられた方向へ向かう。
【0032】
図4に示すように、カメラモジュール2は、レンズ2aと、レンズ2aの光軸上に配置される撮像素子(図示省略)を備える。第1反射ユニット4は、反射部材であるプリズム40を備える。プリズム40はX軸方向に延びる三角柱形状であり、XY面およびXZに対してX軸回りに傾斜する反射面40Rを備える。第2反射ユニット5は、反射部材であるプリズム50を備える。プリズム50はZ軸方向に延びる三角柱形状であり、XZ面およびYZ面に対してZ軸回りに傾斜する反射面50Rを備える。
【0033】
振れ補正機能付き光学ユニット1へ入射する入射光は、プリズム40の反射面40Rへ向かう光路L1、反射面40Rからプリズム50の反射面50Rへ向かう光路L2、および反射面50Rからカメラモジュール2へ向かう光路L3を経由してカメラモジュール2へ入射する。カバー32の開口部320(図1参照)に入射した入射光は、反射面40Rに対してZ2方向に入射する。反射面40Rで反射された反射光は、反射面50Rに対してY2方向に入射する。反射面50Rで反射された反射光は、カメラモジュール2のレンズ2aに対してX1方向に入射する。
【0034】
(ケース)
図2図3に示すように、ケース30は、X軸方向で対向する側板部35A、35Bと、Y軸方向で対向する側板部35C、35Dを備える。第1反射ユニット4は、X軸方向で対向する側板部35A、35Bの間に配置される。Y軸方向で対向する側板部35C、35Dの間には、第1反射ユニット4および第2反射ユニット5がY軸方向に並ぶ。第2反射ユニット5とカメラモジュール2はX軸方向に並んでおり、X1方向に位置する側板部35AのY2方向の端部からX1方向へ延びる側板部35Eと側板部35Dとの間にカメラモジュール2が配置される。
【0035】
ケース30は、カメラモジュール2、第1反射ユニット4、および第2反射ユニット5をZ2方向から支持する底板部36を備える。側板部35A、35B、35C、35D、35Eは、底板部36の外縁からZ1方向に突出する。フレキシブルプリント基板9は、ケース30のY1側、X2側、Y2側の外周面に引き回されている。ケース30には、Y1側の側板部35C、およびX2側の側板部35Bを貫通する2箇所のコイル配置穴351が設けられている。フレキシブルプリント基板9は、コイル配置穴351を覆うようにケース30に取り付けられている。
【0036】
(振れ補正用駆動機構)
振れ補正用駆動機構8は、第1反射ユニット4を回転軸線R1回りに揺動させる第1磁気駆動機構8A、および、第2反射ユニット5を回転軸線R2回りに揺動させる第2磁気駆動機構8Bを備える。図5に示すように、第1磁気駆動機構8Aは、Y軸方向で対向する第1磁石81Aおよび第1コイル82Aを備える。第1磁石81Aは、第1反射ユニット4のY1方向の側面に配置される。第1コイル82Aは、ケース30の側板部35Cに設けられたコイル配置穴351に固定される。第1コイル82Aは、X軸方向に長い長円形の空芯コイルであり、第1磁石81Aは、Z軸方向に分極着磁される。
【0037】
第2磁気駆動機構8Bは、X軸方向で対向する第2磁石81Bおよび第2コイル82B備える。第2磁石81Bは、第2反射ユニット5のX2方向の側面に配置される。第2コイル82Bは、ケース30の側板部35Bに設けられたコイル配置穴351に固定される。第2コイル82Bは、Z軸方向に長い長円形の空芯コイルであり、第2磁石81Bは、Y軸方向に分極着磁される。
【0038】
図5に示すように、第1反射ユニット4のY1方向の側面、および、第2反射ユニット5のX2方向の側面には、それぞれ、磁石に対するヨークとして機能する磁性板83が配置される。第1磁石81Aは、磁性板83を介して第1反射ユニット4に固定される。第2磁石81Bは、磁性板83を介して第2反射ユニット5に固定される。
【0039】
第1コイル82Aおよび第2コイル82Bは、フレキシブルプリント基板9に電気的に接続される。フレキシブルプリント基板9において、第1コイル82Aの中心と重なる位置、および、第2コイル82Bの中心と重なる位置の2箇所に磁性板84が固定される。第1コイル82Aと重なる磁性板84と第1磁石81Aとは、第1反射ユニット4を回転軸線R1回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。また、第2コイル82Bと重なる磁性板84と第2磁石81Bとは、第2反射ユニット5を回転軸線R2回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。
【0040】
さらに、フレキシブルプリント基板9には、第1コイル82Aおよび第2コイル82Bの中心に位置する角度位置センサ85が保持される。振れ補正機能付き光学ユニット1は、角度位置センサ85の出力に基づき、第1反射ユニット4の回転軸線R1回りの回転方向における角度位置、および、第2反射ユニット5の回転軸線R2回りの回転方向における角度位置を取得する。
【0041】
(第1反射ユニット)
図7は、第1反射ユニット4および第1揺動支持機構6の斜視図である。図8は、第1反射ユニット4および第1揺動支持機構6の分解斜視図である。図9は、第2反射ユニット5および第2揺動支持機構7の斜視図である。図10は、第2反射ユニット5および第2揺動支持機構7の分解斜視図である。図11は、ばね部材64、74を取り付けたケース30の斜視図である。図12は、ばね部材64、74、およびケース30の分解斜視図である。なお、図11図12に示すケース30は、図3のA-A位置で切り欠いた部分断面斜視図である。
【0042】
図3図7図8に示すように、第1反射ユニット4は、プリズム40を保持する第1ホルダ41を備える。図6図7図8に示すように、第1ホルダ41は、X軸方向で対向する一対のホルダ端板部42A、42Bと、一対のホルダ端板部42A、42BのY1方向の端部を接続する磁石固定部43と、磁石固定部43のY2方向に位置する反射部材固定部であるプリズム固定部44を備える。図6に示すように、磁石固定部43には、磁性板83を介して第1磁石81Aが固定される。プリズム固定部44は、磁石固定部43のZ1方向の端部から、Y2方向へ向かうに従ってZ2方向へ向かう方向へ傾斜する。プリズム40は、一対のホルダ端板部42A、42Bとプリズム固定部44に囲まれた凹部に保持される。
【0043】
プリズム40は、第1面40Aと、第1面40Aに直交する第2面40Bを備える。反射面40Rは、第1面40Aおよび第2面40Bに対して傾斜する。第1面40Aは入射面であり、カバー32の開口部320に面している。本形態では、第1面40AはZ1方向を向いている。第2面40Bは、反射面40Rからの反射光を出射する出射面であり、第2反射ユニット5に面している。本形態では、第2面40BはY2方向を向いている。
【0044】
(第1揺動支持機構)
図2図5図7図8に示すように、第1揺動支持機構6は、第1反射ユニット4のX軸方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材61と、ケース30の側板部35A、35Bに配置される一対のばね部材64を備える。一対のばね部材64は、側板部35A、35Bの内側面に取り付けられる。ばね部材64は、X軸方向に弾性変形可能なばね部65を備える。第1揺動支持機構6は、第1反射ユニット4のX軸方向の両側において、ばね受け部材61とばね部65とが回転軸線R1上で点接触するように組み立てられている。これにより、第1反射ユニット4は、回転軸線R1を中心として揺動可能に支持される。
【0045】
図5図8に示すように、第1反射ユニット4は、一対のホルダ端板部42A、42BからX軸方向の両側に突出するばね受け部材固定部45を備える。2箇所のばね受け部材固定部45には、それぞれ、Z1方向に開口する凹部450が設けられている。ホルダ端板部42A、42Bの表面には、凹部450内からホルダ端板部42A、42BのZ1方向の端部まで延びる溝部451が設けられている。
【0046】
ばね受け部材61は、金属製の球体62と、球体62が固定される金属製の第1スラスト受け部材63を備える。ばね受け部材固定部45の凹部450に第1スラスト受け部材63を挿入して固定することにより、第1反射ユニット4のX軸方向の両側の側面にそれぞれ球体62が配置される。
【0047】
第1スラスト受け部材63は、Z軸方向に延びる球体固定部631を備えており、球体固定部631を貫通する穴に球体62が溶接により固定される。第1スラスト受け部材63は、球体固定部631のY軸方向の両側の端縁から球体62の両側へ屈曲した一対の腕
部632と、球体固定部631のZ2方向の端部から一対の腕部632と同じ側へ屈曲した足部633を備える。足部633のY軸方向の両端には、Z1方向へ屈曲した爪部634が設けられている。ばね受け部材61をばね受け部材固定部45の凹部450に挿入する際、爪部634を内側に撓ませて挿入する。ばね受け部材61を凹部450の底まで押し込むと、ばね受け部材固定部45のY軸方向の側面に開口する係止穴に爪部634が係止される。
【0048】
ばね部材64は、Z軸方向に延びる平板状の板部640と、板部640のZ1方向の端部における幅方向の両端部分から第1反射ユニット4とは反対側へ折り返された2箇所のフック部66を備える。ばね部65は、板部640の幅方向の中央から第1反射ユニット4の側(すなわち、フック部66とは反対側)へ折り返した折り返し部である。板部640は、ばね部65の幅方向の両側をZ2方向に切り欠いたスリット641を備える。また、板部640は、Z方向の端部の幅方向の中央をZ1方向に切り欠いた矩形の切欠き部642を備える。
【0049】
ばね部65は、板部640に対して鋭角をなす方向に傾斜する傾斜部651と、傾斜部651からZ軸方向へ延びる先端部652を備える。先端部652には、第1反射ユニット4とは反対側へ凹む凹曲面653が設けられている。また、凹曲面653のZ1方向の位置には、ばね部65の幅方向(Y軸方向)の両端を切り欠いたくびれ部654が設けられている。
【0050】
第1揺動支持機構6を組み立てる際は、一対のばね部材64のそれぞれに対して、ばね受け部材61を組み付けて、ばね部65の凹曲面653と球体62とをX軸方向に点接触させる。ばね部65は、くびれ部654が一対の腕部632の間に配置されるため、ばね受け部材61からZ2方向に抜けることが規制される。しかる後に、第1反射ユニット4の側面に設けられた凹部450にばね受け部材61とばね部65を挿入して、ばね受け部材61を凹部450に固定する。
【0051】
これにより、第1反射ユニット4、一対のばね受け部材61、および一対のばね部材64を組み立てた状態となるので、これらをケース30の側板部35A、35Bの間に挿入しながら、側板部35A、35Bにばね部材64を組み付ける。その際、球体62に対して凹曲面653を押し付ける方向の与圧を掛けながら、ばね部材64を側板部35A、35Bに組み付ける。
【0052】
図12に示すように、ケース30は、側板部35Bの内側においてZ1方向に開口する差し込み部37を備える。図11に示すように、ばね部材64は、板部640の先端が差し込み部37に挿入されて保持されるとともに、フック部66が側板部35Bの先端に掛けられて側板部35Bに固定される。側板部35Aに対しても、同様にばね部材64が固定される。ばね部材64は、板部640のZ2方向の先端がケース30の底板部36に当接することにより、Z軸方向に位置決めされる。
【0053】
図11図12に示すように、側板部35A、35Bは、フック部66が掛けられる部分の板厚を薄くした薄肉部38を2箇所に備える。薄肉部38のZ2方向の位置には、底板部36から突出する突出部370が設けられている。突出部370と側板部35A、35Bとの隙間は、Z1方向に開口する溝状の差し込み部37となっている。
【0054】
側板部35A、35Bには、突出部370と対向する部分を貫通する矩形の貫通部371が設けられている。貫通部371は、ケース30の外周面に開口する。従って、側板部35A、35Bにばね部材64を取り付けてから、ばね部材64を固定するための接着剤をケース30の外周側から貫通部371に注入することができる。
【0055】
(第2反射ユニット)
図3図9図10に示すように、第2反射ユニット5は、プリズム50を保持する第2ホルダ51を備える。図5図9図10に示すように、第2ホルダ51は、Z軸方向で対向する一対のホルダ端板部52A、52Bと、一対のホルダ端板部52A、52BのX2方向の端部を接続する磁石固定部53と、磁石固定部53のX1方向に位置する反射部材固定部であるプリズム固定部54を備える。図5図6に示すように、磁石固定部53には、磁性板83を介して第2磁石81Bが固定される。プリズム固定部54は、磁石固定部53のX2方向の端部から、Y2方向へ向かうに従ってX1方向へ向かう方向へ傾斜する。プリズム50は、一対のホルダ端板部52A、52Bとプリズム固定部54に囲まれた凹部に保持される。
【0056】
プリズム50は、第1面50Aと、第1面50Aに直交する第2面50Bを備える。反射面50Rは、第1面50Aおよび第2面50Bに対して傾斜する。第1面50Aは入射面であり、第1反射ユニット4に面している本形態では、第1面50AはY1方向を向いている。第2面50Bは、反射面50Rからの反射光を出射する出射面であり、カメラモジュール2のレンズ2aに面している。本形態では、第2面50BはX1方向を向いている。
【0057】
第2反射ユニット5は、プリズム50と共に第2ホルダ51に保持されるウェイト部材10を備える。ウェイト部材10は、例えば、真鍮などの比重の大きい素材からなる。ウェイト部材10は、Z軸方向の寸法がプリズム50と同一である。ウェイト部材10は、Z軸方向に延びる角柱状であり、第2反射ユニット5のX1方向の側面におけるY2方向の端部にプリズム50と並んで配置される。第2ホルダ51は、プリズム固定部54のY2方向の端部に位置するウェイト部材固定部59を備える。ウェイト部材10は、一対のホルダ端板部52A、52Bとウェイト部材固定部59に囲まれた凹部に保持される。
【0058】
第2反射ユニット5のX2方向の側面には、第2磁石81Bが配置される。従って、ウェイト部材10とプリズム50は、第2磁石81Bが配置される側の端部とは反対側の端部に配置される。すなわち、ウェイト部材10は、第2反射ユニット5の重心G2が第2磁石81Bの側に偏ることを抑制できる位置に配置される。また、ウェイト部材10は、Y軸方向でプリズム50の反射面50Rの側に位置しており、Y軸方向でプリズム50の重心から遠い側の位置に配置される。反射面50Rは、プリズム50の第2面50BにおけるY2方向の端縁から、Y1方向(ウェイト部材10から離れる方向)へ向かうに従ってX2方向(第2磁石81Bに向かう方向)へ延びている。すなわち、ウェイト部材10は、第2反射ユニット5の重心G2がプリズム50の重心の側に偏ることを抑制できる位置に配置される。ウェイト部材10を設けたことにより、第2反射ユニット5の重心G2は回転軸線R2上に位置している(図5参照)。
【0059】
(第2揺動支持機構)
図2図6図9図10に示すように、第2揺動支持機構7は、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材71と、ケース30の側板部35Dに配置されるばね部材74を備える。ばね部材74は、側板部35Dの内側面に取り付けられる。ばね部材74は、Z軸方向に弾性変形可能な一対のばね部75を第2反射ユニット5のZ軸方向の両側に備える。第2揺動支持機構7は、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側において、一対のばね受け部材71に対して、一対のばね部75が回転軸線R2上で点接触するように組み立てられている。これにより、第2反射ユニット5は、回転軸線R2を中心として揺動可能に支持される。
【0060】
より詳細には、第2反射ユニット5は、一対のホルダ端板部52A、52BからZ軸方
向の両側に突出するばね受け部材固定部55を備える。2箇所のばね受け部材固定部55には、それぞれ、Y2方向(すなわち、側板部35Dの側)に開口する凹部550が設けられている。ホルダ端板部52A、52Bの表面には、凹部550内からホルダ端板部52A、52BのY2方向の端部まで延びる溝部551が設けられている。図6に示すように、Z2方向のホルダ端板部52Bに設けられたばね受け部材固定部55は、ケース30の底板部36を貫通する円形穴360に配置される。
【0061】
図6図10に示すように、ばね受け部材71は、金属製の球体72と、球体72が固定される金属製の第2スラスト受け部材73を備える。ばね受け部材固定部55の凹部550に第2スラスト受け部材73を挿入して固定することにより、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側の側面にそれぞれ球体72が配置される。
【0062】
第2スラスト受け部材73は、Z軸方向に延びる球体固定部731を備えており、球体固定部731を貫通する穴に球体72が溶接により固定される。第2スラスト受け部材73は、球体固定部731のX軸方向の両側の端縁から球体72の両側へ屈曲した一対の腕部732と、球体固定部731のY1方向の端部から一対の腕部732と同じ側へ屈曲した足部733を備える。足部733のX軸方向の両端には、Y2方向へ屈曲した爪部734が設けられている。ばね受け部材71をばね受け部材固定部55の凹部550に挿入する際、爪部734を内側に撓ませて挿入する。ばね受け部材71を凹部550の底まで押し込むと、ばね受け部材固定部55のX軸方向の側面に開口する係止穴に爪部734が係止される。
【0063】
ばね部材74は、Z軸方向に延びる平板状の板部740と、板部740のZ1方向の端部における幅方向の両端部分から第2反射ユニット5とは反対側へ折り返された2箇所のフック部76を備える。板部740の幅方向の中央部分からは、第2反射ユニット5の側(すなわち、フック部76とは反対側)へ略直角に屈曲した2本のばね部75が延びている。2本のばね部75は、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側に配置される。板部740は、2箇所のばね部75の幅方向の両側をZ軸方向の両側から切り欠いた4箇所のスリット741を備える。
【0064】
ばね部75の先端部には、第2反射ユニット5が位置する側へ凹む凹曲面753が設けられている。また、凹曲面753のY2方向の位置には、ばね部75の幅方向(X軸方向)の両端を切り欠いたくびれ部754が設けられている。
【0065】
第2揺動支持機構7を組み立てる際、ばね部材74に設けられた2本のばね部75に対して、Z軸方向の両側からばね受け部材71を組み付けて、各ばね部75の凹曲面753と球体72とをZ軸方向に点接触させる。ばね部75は、くびれ部754が一対の腕部732の間に配置されるため、ばね受け部材71からY2方向に抜けることが規制される。しかる後に、一対のばね部75をホルダ端板部52A、52Bに設けられた溝部551に配置し、球体72に対して凹曲面753を押し付ける方向の与圧を掛けながら、凹部550にばね受け部材71とばね部75を挿入して、ばね受け部材71を凹部550に固定する。これにより、第2反射ユニット5、一対のばね受け部材71、およびばね部材74を組み立てた状態となるので、これらをケース30の側板部35Dの内側に挿入しながら、側板部35Dにばね部材74を組み付ける。
【0066】
ばね部材74の側板部35Dに対する固定構造は、側板部35A、35Bに対するばね部材64の固定構造と同じである。図12に示すように、ケース30は、側板部35Dの先端部に設けられた2箇所の薄肉部38を備える。また、各薄肉部38のZ2方向の位置には、底板部36から突出する突出部370が設けられており、Z1方向に開口する差し込み部37が設けられている。側板部35Dには、突出部370と対向する部分を貫通す
る矩形の貫通部371が設けられている。
【0067】
従って、ばね部材74を側板部35Dの内側にZ2方向に差し込むと、図11に示すように、ばね部材74は、板部740の先端が差し込み部37に挿入されて保持されるとともに、フック部76が側板部35Dの先端に掛けられて側板部35Dに固定される。ばね部材74は、板部740のZ2方向の先端がケース30の底板部36に当接することにより、Z軸方向に位置決めされる。板部740を側板部35Dに固定する接着剤は、側板部35Dの貫通部371から注入される。
【0068】
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール2を支持する支持体3と、カメラモジュール2に向かう光路に配置される反射部材であるプリズム40、および第1ホルダ41を備える第1反射ユニット4と、第1反射ユニット4をプリズム40の反射面40Rに沿う回転軸線R1を中心として揺動可能に支持する第1揺動支持機構6と、を有する。支持体3は、X軸方向(第1反射ユニット4の回転軸線方向)で対向する一対の側板部35A、35Bを備えており、一対の側板部35A、35Bの間に第1反射ユニット4が配置される。第1揺動支持機構6は、一対の側板部35A、35Bに配置される一対のばね部材64と、第1反射ユニット4のX軸方向の両側の側面に配置される一対のばね受け部材61と、を備える。側板部35Aに配置されるばね部材64は、側板部35Aの内側面に沿う板部640と、板部640の幅方向の一部から側板部35Aの側に折り返したフック部66と、板部640の幅方向の一部から第1反射ユニット4の側に折り返したばね部65と、を備える。ばね部65とばね受け部材61は、第1反射ユニット4のX軸方向の両側において、回転軸線R1上で点接触する。ばね部材64は、フック部66が側板部35Aの先端に掛けられ、且つ、板部640のフック部66とは反対側の端部が側板部35Aの内側に設けられた差し込み部37に挿入されることにより、側板部35Aに固定される。側板部35Bに配置されるばね部材64についても、同様に構成されている。
【0069】
また、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール2に向かう光路に配置される反射部材であるプリズム50、および第2ホルダ51を備える第2反射ユニット5と、第2反射ユニット5をプリズム50の反射面50Rに沿う回転軸線R2を中心として揺動可能に支持する第2揺動支持機構7と、を有する。支持体3は、Y軸方向(第2反射ユニット5の回転軸線方向と交差する方向)で第2反射ユニット5と対向する側板部35Dを備える。第2揺動支持機構7は、側板部35Dに配置されるばね部材74と、第2反射ユニット5のZ軸方向(第2反射ユニット5の回転軸線方向)の両側の側面に配置される一対のばね受け部材71を備える。ばね部材74は、側板部35Dの内側面に沿う板部740と、板部740の幅方向の一部から側板部35Dの側に折り返したフック部76と、板部740の幅方向の一部におけるZ軸方向の両端から第2反射ユニット5の側に屈曲して第2反射ユニット5のZ軸方向の両側に配置される一対のばね部75と、を備える。ばね部75とばね受け部材71は、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側において、回転軸線R2上で点接触する。ばね部材74は、フック部76が側板部35Dの先端に掛けられ、且つ、板部740のフック部76とは反対側の端部が側板部35Dの内側に設けられた差し込み部37に挿入されることにより、側板部35Dに固定される。
【0070】
本形態によれば、第1反射ユニット4を揺動可能に支持する第1揺動支持機構6は、第1反射ユニット4のX軸方向の両側において、第1反射ユニット4に配置されたばね受け部材61と支持体3に固定されたばね部材64のばね部65とを回転軸線R1上で点接触させることにより構成される。ばね部材64は、支持体3の側板部35Aに対して板部640を固定する際、側板部35Aの内側に設けられた差し込み部37に板部640の一端を差し込むとともに、板部640の他端に設けられたフック部66を側板部の先端に掛け
ることに固定される。従って、1方向からの組み付け作業によって、側板部35Aにばね部材64を簡単に固定できる。また、板部640の両端をフック部66による係止構造と差し込み部37による保持構造により固定しているので、ばね部材64のがたつきを抑制できる。さらに、板部640の固定面積を大きくできるので、接着剤による固定強度を高めることができる。また、フック部66により側板部35Aの先端を挟んで固定するので、側板部35Aに溝や凹部450を設けてばね部材64を保持させる構造と比較して、ばね部材64を含めた側板部35Aの厚さの増大を抑制できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1の小型化に有利である。側板部35Bに対するばね部材64の取付構造についても同様である。
【0071】
第2反射ユニット5を揺動可能に支持する第2揺動支持機構7においても、側板部35Dに対するばね部材74の取付構造は、側板部35A、35Bに対するばね部材64の取付構造と同様であるため、同様の作用効果を得ることができる。
【0072】
本形態では、第1ホルダ41は、プリズム40のX軸方向の両側に配置される一対のホルダ端板部42A、42Bを備える。ホルダ端板部42A、42Bは、差し込み部37と同じ側に開口する凹部450を備え、ばね受け部材61は、凹部450に配置される。従って、ばね部65を凹部450に挿入する方向と、側板部35A、35Bに対するばね部材64の取り付け方向とが一致するので、1方向からの組み付け作業によって、第1揺動支持機構6を組み立てることができ、容易に組み立てることができる。
【0073】
本形態では、第2ホルダ51は、プリズム50のZ軸方向の両側に配置される一対のホルダ端板部52A、52Bを備える。ホルダ端板部52A、52Bは、側板部35Dの側に開口する凹部550を備え、ばね受け部材61は、凹部550に配置される。このようにすると、回転軸線方向がZ軸方向である場合に、側板部35Dに固定されるばね部材74のばね部75と、第2反射ユニット5に配置されるばね受け部材61とを点接触させた状態に組み立てる作業が容易である。
【0074】
本形態では、第2ホルダ51のホルダ端板部52A、52Bは、凹部550内から側板部35Dの側へ延びる溝部551を備える。ばね部材74は、一対のばね部75がZ軸方向の両側に向けて付勢された状態で、溝部551内を凹部550内まで延びている。一対のばね受け部材71は、一対のばね部75にZ軸方向の両側から点接触するように凹部550内に取り付けられている。このように、ホルダ端板部52A、52Bに溝部551を設けて溝部551にばね部75を配置することにより、ばね部75とばね受け部材71を収容するばね受け部材固定部55の突出高さを低くすることができる。また、ばね部75をばね受け部材71の内側に挿入して、ばね部75を外側に向けて付勢することにより、ばね部75を外側から内側に向けて逆方向に付勢するように構成した場合と比較して、ばね部75およびばね受け部材71を収容するばね受け部材固定部55の突出高さを低くすることができる。従って、第2反射ユニット5のZ軸方向の両側にばね部75とばね受け部材71を配置することに起因する第2反射ユニット5のZ軸方向の寸法の大型化を抑制できる。よって、振れ補正機能付き光学ユニット1のZ軸方向の製品高さの大型化を抑制できる。
【0075】
本形態では、ばね部材64のフック部66は、板部640の幅方向の両端に設けられ、ばね部65は、板部640の幅方向の中央に設けられている。同様に、ばね部材74のフック部76は、板部740の幅方向の両端に設けられ、ばね部75は、板部740の幅方向の中央に設けられている。従って、ばね部材64、74の幅方向の両端が支持されているので、ばね部材64、74が傾いたり位置ずれするおそれが少ない。また、落下などの衝撃が加わったときにばね部材64、74がケース30から外れるおそれが少ない。
【0076】
本形態では、ばね部材64のフック部66は、側板部35A、35Bの先端に設けられた薄肉部38に掛けられている。同様に、ばね部材74のフック部76は、側板部35Dの先端に設けられた薄肉部38に掛けられている。このように、フック部66、76を係止する箇所を他の部分よりも薄くすることにより、ばね部材64、74を含めた側板部35A、35B、35Dの厚さの増大を抑制しながら、側板部35A、35B、35Dの強度を確保できる。
【0077】
本形態では、側板部35A、35B、35Dは、支持体3の底板部36から突出する。側板部35A、35B、35Dの内側には、それぞれ、底板部36から突出する突出部370が設けられており、突出部370と側板部35A、35B、35Dとの間の隙間が差し込み部37となっている。また、板部640、740の先端が底板部36に当接しているので、1方向からの組付け動作で、ばね部材64、74の高さ方向の位置決めを行うことができる。
【0078】
本形態では、側板部35A、35B、35Dは、突出部370と対向する部分を貫通する貫通部371が設けられている。従って、ケース30の外周側から、貫通部371を経由して差し込み部37に接着剤を入れることができる。従って、接着剤による補強が容易である。
【0079】
本形態では、第1揺動支持機構6のばね部65は、凹曲面653を備え、ばね受け部材61は、凹曲面653に回転軸線R1、R2上で点接触する球体62と、球体62が固定される球体固定部631および球体固定部631の幅方向の両端から球体62の側に屈曲した一対の腕部632が設けられた第1スラスト受け部材63と、を備える。従って、凹曲面653が設けられたばね部65の先端部分を腕部632の間に保持できるので、落下などの衝撃が加わった際、ばね受け部材61からばね部65が外れにくい。第2揺動支持機構7のばね部75とばね受け部材71についても、同様に構成されている。
【0080】
(他の実施形態)
(1)上記形態の第1反射ユニット4は、ウェイト部材を備えていないが、第1反射ユニット4にウェイト部材を付加してもよい。すなわち、本発明は、第1反射ユニット104にウェイト部材11を設ける場合のウェイト部材11の配置に適用できる。図13は、ウェイト部材11を備える第1反射ユニット104をYZ面で切断した断面図である。図14は、ウェイト部材11を備える第1反射ユニット104の分解斜視図である。第1反射ユニット104は、プリズム140およびウェイト部材11を保持する第1ホルダ141を備える。プリズム140は、Y軸方向に沿う第1面140Aと、Z軸方向に沿う第2面140Bと、反射面140Rを備える。
【0081】
ウェイト部材11は、X軸方向の寸法がプリズム140と同一である。ウェイト部材11は、X軸方向に延びる角柱状であり、第1反射ユニット104のY2方向の側面におけるZ2方向の端部にプリズム140と並んで配置される。第1ホルダ141は、X軸方向に対向する一対のホルダ端板部142A、142Bと、一対のホルダ端板部142A、142BのY1方向の端部を接続する磁石固定部143と、磁石固定部143のY2方向に配置され、XY面およびXZ面に対して傾斜するプリズム固定部144と、プリズム固定部54のZ2方向の端部に位置するウェイト部材固定部149を備える。ウェイト部材11は、一対のホルダ端板部142A、142Bとウェイト部材固定部149に囲まれた凹部に保持される。
【0082】
第1反射ユニット104のY2方向の端部には、プリズム50とウェイト部材10がZ軸方向に並んで配置される。第1反射ユニット104のY1方向の端部には、第1磁石81Aが配置される。反射面40Rは、Z軸方向でウェイト部材10から離れる方向(Z1
方向)へ向かうに従ってY軸方向で第1磁石81Aの側へ向かう方向(Y1方向)へ延びている。
【0083】
以上のように、第1反射ユニット104は、第2磁石81Bが配置される端部とは反対側の端部(X1方向の端部)にプリズム40およびウェイト部材11が固定される。これにより、第1磁石81Aの重量を大きくした場合においても、Y軸方向で第1磁石81Aの側に重心が偏らないようにすることができる。また、プリズム40とウェイト部材11をZ軸方向に並べて配置する際、反射面40Rが設けられている側にウェイト部材11を配置している。これにより、プリズム40の重心から遠い側にウェイト部材11が配置されることになるので、第1反射ユニット4の重心G1がZ軸方向で偏らないようにすることができる。従って、第1反射ユニット4の重心G1を回転軸線R1に近づけることができる。本形態では、ウェイト部材11を設けたことにより、第1反射ユニット104の重心G1は回転軸線R1上に位置している(図13参照)
【0084】
(2)上記形態は、カメラモジュール2へ向かう光路に2つの反射ユニットを配置した振れ補正機能付き光学ユニット1の形態であるが、カメラモジュール2へ向かう光路に1つの反射ユニットを配置した構成とすることができる。例えば、第1反射ユニット4と第2反射ユニット5のいずれか一方を、プリズムの出射面とカメラモジュール2のレンズ2aとを対向させるように配置した構成とすることができる。この場合は、反射ユニットおよびカメラモジュールを搭載した支持体を、固定体に対して、反射ユニットの回転軸線と交差し、且つ、カメラモジュールの光軸と交差する回転軸線回りに揺動させる機構を設けることができる。
【符号の説明】
【0085】
1…振れ補正機能付き光学ユニット、2…カメラモジュール、2a…レンズ、3…支持体、4…第1反射ユニット、5…第2反射ユニット、6…第1揺動支持機構、7…第2揺動支持機構、8A…第1磁気駆動機構、8B…第2磁気駆動機構、8…振れ補正用駆動機構、9…フレキシブルプリント基板、10、11…第1ウェイト部材、30…ケース、31…ベース、32…カバー、33…フック、34…突起、35A、35B、35C、35D、35E…側板部、36…底板部、37…差し込み部、38…薄肉部、40…プリズム、40R…反射面、40A…第1面、40B…第2面、41…第1ホルダ、42A、42B…ホルダ端板部、43…磁石固定部、44…プリズム固定部、45…ばね受け部材固定部、50…プリズム、50R…反射面、50A…第1面、50B…第2面、51…第2ホルダ、52A、52B…ホルダ端板部、53…磁石固定部、54…プリズム固定部、55…ばね受け部材固定部、59…ウェイト部材固定部、61…ばね受け部材、62…球体、63…第1スラスト受け部材、64…ばね部材、65…ばね部、66…フック部、71…ばね受け部材、72…球体、73…第2スラスト受け部材、74…ばね部材、75…ばね部、76…フック部、81A…第1磁石、81B…第2磁石、82A…第1コイル、82B…第2コイル、83…磁性板、84…磁性板、85…角度位置センサ、104…第1反射ユニット、140…プリズム、140R…反射面、140A…第1面、140B…第2面、141…第1ホルダ、142A、142B…ホルダ端板部、143…磁石固定部、144…プリズム固定部、149…ウェイト部材固定部、320…開口部、351…コイル配置穴、360…円形穴、370…突出部、371…貫通部、450…凹部、451…溝部、550…凹部、551…溝部、631…球体固定部、632…腕部、633…足部、634…爪部、640…板部、641…スリット、642…切欠き部、651…傾斜部、652…先端部、653…凹曲面、654…くびれ部、731…球体固定部、732…腕部、733…足部、734…爪部、740…板部、741…スリット、753…凹曲面、754…くびれ部、G1…第1反射ユニットの重心、G2…第2反射ユニットの重心、L1、L2、L3…光路、R1…第1反射ユニットの回転軸線、R2…第2反射ユニットの回転軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14