(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090738
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージ
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A61F2/44
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206812
(22)【出願日】2022-12-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】522499852
【氏名又は名称】佐々木寛二
(71)【出願人】
【識別番号】599088438
【氏名又は名称】昭和医科工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126826
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 克之
(72)【発明者】
【氏名】佐々木寛二
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA10
4C097BB01
4C097BB04
4C097BB09
4C097CC01
4C097CC05
4C097CC06
4C097DD08
4C097DD10
4C097DD14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】脊椎ケージを挿入した椎間板腔内において十分な骨形成能を発揮する脊椎ケージを提供する。
【解決手段】中空のコア部を有する略砲弾形状の脊椎ケージ本体の上下面及び左右側面に中空のコア部と通じる複数の開口部を形成し、脊椎ケージ本体の後端部にはケージ挿入器具との接続に用いることができるコア部の中空に通じる貫通孔を設け、脊椎ケージが患者の脊椎の椎体間に挿入された状態で、脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填する。コア部に充填されたペースト状骨補填材料は脊椎ケージ本体の上下面と左右側面に形成された複数の開口部を流体出口としてコア部の外に押し出されて脊椎の椎間板腔内に拡散される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散される、
前記チタン製脊椎ケージ。
【請求項2】
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、その開口部の内周壁が前記脊椎ケージ本体の幅方向に対して斜めの角度に形成されている、請求項1に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項3】
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が、前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項4】
前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項5】
前記脊椎ケージの上面と下面はチタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項6】
前記脊椎ケージの上面と下面は平坦に形成されており、前記平坦な上面と下面にはそれぞれ一つ又は複数のストッパーが設けられており、前記脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記ストッパーによって防止される、請求項1~5のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項7】
前記脊椎ケージ本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項8】
前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項9】
前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる、請求項1~8のいずれか一項に記載のチタン製脊椎ケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後方椎体間固定術(TLIF/PLIF)に用いるチタン製脊椎ケージに関する。
【背景技術】
【0002】
社会の高齢化が進む中で、加齢に伴う脊椎疾患を有する患者が増加している。脊椎疾患の中で、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・脊椎圧迫骨折等の治療には、脊椎ケージというかご状の器具が用いられる。脊椎ケージはかごの内部に自家骨、リン酸カルシウム等の骨補填材料を入れた器具を椎骨と椎骨の間に挿入することによって、椎間の高さを保ちながら骨の再生と癒合を促し、脊椎ケージの上下に位置する椎間板を固定することができる。
【0003】
図6は、従来技術のチタン製脊椎ケージを示し(特許文献1:特開2018-183571公開公報の
図1)、
図7は脊椎ケージを椎骨と椎骨の間の椎間板腔に挿入した状態を示す。
図6を参照して、本体10,ケージ上面には凹凸102が形成されている。ケージの内部140は空洞になっており、骨補填材料を入れることができる。脊椎ケージに用いられているチタンは生体親和性に優れており、骨と直接強固に結合する性質を有する。
【0004】
医師が患者の脊椎の椎間板を除去した後、ケージ挿入器具等を用いて脊椎ケージを椎骨と椎骨の間のスペーサーとして挿入すると(
図7参照)、その状態で患者の体液がケージ内部に侵入し、ケージに収容されているリン酸カルシウム等の骨補填材料が水和反応によりアパタイト化/骨置換されて、椎間板腔に骨が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
脊椎ケージは患者の脊椎の椎骨と椎骨の間にスペーサーとして挿入して、靱帯に囲まれた閉鎖スペースである椎間板腔に骨を形成する機能を有するものであるが、椎間板腔全体に骨を形成するためには、椎間板腔のスペース全体にわたって骨補填材料が供給されることが必要である。しかし、従来のケージは内部に骨補填材料を入れたケージを椎骨と椎骨の間に挿入するものであるため、ケージの中空内部に収容された骨補填材料が椎間板腔内全体に行きわたるのは困難である。その結果、これまでの脊椎ケージは、椎骨と椎骨の間のスペーサーとして機能することの他、骨補填材料によって椎間板腔内に骨形成することについては十分な効果を有するものではなかった。
以上のような状況下で、患者の脊椎の椎体間にスペーサーとして挿入することによって椎間の高さを保ちつつ、椎間板腔内に十分な骨を形成することができる新たな脊椎ケージが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の発明者は鋭意検討した結果、脊椎ケージを脊椎間に挿入した後にケージ内部の中空にペースト状の骨補填材料を注入し、注入したペーストをケージ本体の側面に設けた複数の開口部を通して外部に押出すことによって、骨補填材料をケージの外部に拡散させて椎間板腔内部に行きわたらせることができることに想到した。ペーストをケージの中空内部に注入する手段としては、ケージ挿入器具をケージに取り付けるために用いる貫通孔を流体入口として利用することができることに想到した。
【0008】
上記想到に基づいて本発明の発明者は、後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散される、
前記チタン製脊椎ケージ、という発明に到達した。
【0009】
本発明の発明者はさらに、後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージを用いて脊椎の椎間板腔内に骨を形成する方法であって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上下面、左右側面、及び後端部によって囲まれており、前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、前記脊椎ケージ本体の上下面及び左右側面には、前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部がそれぞれ形成されており、前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔を用いて前記脊椎ケージをケージ挿入器具に取り付けて、前記脊椎ケージを前記突起状の前端部から脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入することができるように構成されており、
前記脊椎ケージを患者の脊椎の椎骨と椎骨の間にスペーサーとして挿入し、
前記脊椎ケージの後端部の前記貫通孔を流体入口として前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入し、
前記ペースト状骨補填材料が前記コア部の中空内部に充填された後、前記ペースト状骨補填材料の注入を継続することによって、前記脊椎ケージ本体の上下面と左右側面に形成された複数の開口部を流体出口として前記ペースト状骨補填材料を前記コア部の外に押し出して脊椎の椎間板腔内に拡散させる、という工程を含む、
前記チタン製脊椎ケージを用いて脊椎の椎間板腔内に骨を形成する方法、という発明に到達した。
【0010】
好ましくは、前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、その開口部の内周壁が前記脊椎ケージ本体の幅方向に対して斜めの角度に形成されている。開口部の内周壁の角度を調整することによって、脊椎ケージのコア部に充填したペースト状骨補填材料をケージの外に押し出す方向を調整することができる。
【0011】
好ましくは、前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、前記開口部の内周壁が前記脊椎ケージ本体の幅方向に対して斜めの角度に形成されていることの結果、前記開口部が前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が前記開口部が前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている。
【0012】
好ましくは、前記脊椎ケージの左右側面にはそれぞれ開口部が2つ以上設けられている。脊椎ケージの中空内部に注入されたペースト状骨補填材料が開口部を通して椎間板腔内に拡散されるためには、開口部は多数形成されるのが望ましい。しかし、開口部の数が多いとケージの強度にとっては不利である。また、開口部の数が多いと脊椎ケージの製造コスト
が増加する。そこで、製品の設計にあたっては、開口部はこれらの相反する要請を考慮しつつ、適当な数と大きさに設定される。
【0013】
好ましくは、前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む。
【0014】
好ましくは、前記脊椎ケージの上面は凹凸形状が形成されており、脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記上面の凹凸形状によって防止される。
【0015】
好ましくは、前記脊椎ケージの上面は平坦に形成されており、前記平坦な上下面には一つ又は複数のストッパーが設けられている。脊椎ケージの上面が平坦に形成されていることにより、チタン面と骨との接触面積が大きくなり、両者の結合が促進される。脊椎ケージの上面が平坦だと、椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りしやすくなるが、そのリスクは前記ストッパーによって防止される。
【0016】
好ましくは、本発明の脊椎ケージはケージ挿入器具を用いて、患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入される。本発明の脊椎ケージはケージ挿入器具を用いずに椎骨と椎骨の間に挿入することは可能であるが、医師はケージ挿入器具を用いることによって、脊椎ケージを患者の脊椎の椎骨と椎骨の間により容易かつ安全に挿入・固定できる。
【0017】
好ましくは、前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている。
【0018】
好ましくは、前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる。
【0019】
好ましくは、脊椎ケージをケージ挿入器具を用いて椎体間に挿入した後、脊椎ケージを椎体間に残した状態でケージ挿入器具のシャフトをケージ後端部の貫通孔から抜き去り、その後、ペースト注入器具の注入用チューブを貫通孔に挿入して、ケージ後端部の貫通孔を流体入口としてペースト状骨補填材料を脊椎ケージの中空内部に注入する。
【0020】
好ましくは、ケージ挿入器具はペースト状骨補填材料を充填するシリンジと注入用チューブを備えており、脊椎ケージ後端部の貫通孔にケージ挿入器具の注入用チューブを挿入することによって取り付け、ケージ挿入器具を用いて脊椎ケージを脊椎椎体間に挿入した後、その状態でケージ挿入器具の注入用チューブを通して、ケージ後端部の貫通孔を流体入口として脊椎ケージの中空内部にペースト状骨補填材料を注入する。
【0021】
好ましくは、前記脊椎ケージの本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む。
【0022】
好ましくは、前記脊椎ケージの上面と下面は、チタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されている。
【0023】
本発明の脊椎ケージのサイズは患者の脊椎の椎体間に挿入して固定できる限り、特に限定されない。標準的体格を有する日本人の成人の脊椎を前提にすると、脊椎ケージのサイズは、長手方向21~26mm、幅方向約20mm、高さ6~14mm程度が好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様では、脊椎ケージを脊椎官に挿入した後にペースト状骨補填材料を脊椎ケージに注入することによって脊椎ケージを介して骨補填材料を椎間板腔内に注入することができるので、患部である椎間板腔内における骨形成(異所性骨化)を実現するのに十分な量の骨補填材料を椎間板腔内に供給することができる。
【0025】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様では、脊椎ケージに多数の開口部が設けられているので、脊椎ケージのコア部の中空に注入されたペースト状骨補填材料を多数の開口部を通して椎間板腔内に広く均一に拡散させることができる。
【0026】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様では、ケージ挿入器具に脊椎ケージを取付けるために用いられる脊椎ケージ後端部の貫通孔を流体入口としてペースト状骨補填材料を脊椎ケージに注入することができるので、ケージにペースト状の骨補填材料を注入するための特別な設備を設ける必要がない。
【0027】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様では脊椎ケージの上面を平坦に形成しつつ、平坦な上面にストッパーを設けて脊椎ケージの後戻りによる抜けを防止する。脊椎ケージの平坦なチタン面と椎骨を広い面積で接合させることで、脊椎ケージを椎骨に強固に結合することができる。ストッパーの構造は、脊椎ケージの後戻りによる抜けを防止することができる限り特定の構造に限定されないが、本発明の
図2に示す実施例では釣り針の返しのような引っ掛かりを設けている。
【0028】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様では、椎体間に挿入した脊椎ケージの内部に収容した骨補填材料を、脊椎ケージの複数の開口部を通じて椎間板腔全体に拡散することができるので、椎間板腔の全体にわたって十分な骨形成を得ることができる。
【0029】
本発明の脊椎ケージの一つの実施態様は、従来の脊椎ケージと比較して全体形状がフラットで、挿入された位置に安定して設置して固定でき、様々な角度からケージにかかる負荷に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の斜視図を示す。
【
図2(A)】
図2(A)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の上面図を示す。
【
図2(B)】
図2(B)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の下面図を示す。
【
図3(A)】
図3(A)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の左側面図を示す。
【
図3(B)】
図3(B)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の右側面図を示す。
【
図4(A)】
図4(A)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の後端部の貫通孔を流体入口としてペースト状骨補填材料を注入する方法を示す。
【
図4(B)】
図4(B)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様の後端部の貫通孔に注入されたペースト状骨補填材料が脊椎ケージの中空内部から外部に向かって押し出される方向を示す。
【
図5】
図5(A)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様に使用するケージ挿入器具を示す。
【
図5】
図5(B)は、本発明の脊椎ケージの一つの実施態様に使用するケージ挿入器具を示す。
【
図7】
図7は、脊椎ケージを椎骨と椎骨の間の椎間板腔に挿入した状態を示す。
【
図8】
図8は、本発明の脊椎ケージを用いて椎骨と椎骨の間の椎間板腔に骨を形成する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を用いながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一つの実施形態にかかる脊椎ケージの斜視図を示し、
図2(A)は、本発明の一つの実施形態にかかる脊椎ケージの上面図を示し、
図2(B)は、本発明の一つの実施形態にかかる脊椎ケージの下面図を示す。
図3(A)は本発明の一つの実施形態にかかる脊椎ケージの左側面図を示し、
図3(B)は、本発明の一つの実施形態にかかる脊椎ケージの右側面図を示す。
【0033】
図1を参照して、本発明の脊椎ケージは略砲弾形状を有し、ケージ本体10は中空のコア部100を有し、中空のコア部100は、ケージ本体10の後端部11と、突起状の前端部12と、左側面部13と、右側面部14によって囲まれている。
【0034】
ケージ本体10の後端部11には貫通孔101が形成されている。ケージ本体10の上面15には開口部201が設けられており、下面16には開口部301が設けられている。ケージ本体10の左側面13には、開口部401、402が設けられ、右側面14には、開口部501、502が設けられている。
【0035】
図2(A)、(B)及び
図3(A)、(B)を参照して、ケージ本体10の上面15、下面16は共に平坦に形成されている。脊椎ケージが椎間に挿入された後、ケージが椎体間から抜けてしまうのを防止するためには、ケージの上面及び/又は下面は平坦よりも凹凸に形成される方が望ましい。しかし、凹凸だとケージの上面及び/又は下面と椎骨との接触が点接触となって接触面積が小さくなるので、ケージのチタン面と椎骨との結合にとっては不利である。そこで、本発明の一つの実施例では、ケージ本体10の上面及び/又は下面を平坦に形成すると共に、ケージ本体10の上面15にストッパー21,下面16にストッパー31、32,33、34を設けている。ケージ本体10の上面15、下面16を平坦にすることによって、ケージのチタン面と椎骨との接触面積が大きくなって、脊椎ケージと椎骨を強固に結合することができる。脊椎ケージをその前端部から患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入した後、ストッパーが存在することによって、挿入した脊椎ケージが後戻りしてケージが椎間から抜けてしまうのを防止することができる。
【0036】
図1及び
図5(A)、(B)を参照して、ケージ本体10の後端部11に設けられた貫通孔101にケージ挿入器具1000のシャフトの遠位端部を挿入することで、脊椎ケージをケージ挿入器具1000に接続する。ケージ挿入器具1000のシャフトの遠位端部が二股になっている場合(
図5(A))には、ケージ本体10の後端部11の両角に形成された二つの凹部1001,1002(
図3(A)(B)参照)に二股になった遠位端部を嵌合させることで、ケージ挿入器具1000のシャフトの遠位端部にケージ本体10を取付けることができる。
【0037】
図4(A)、(B)を参照して、ケージ本体10は後端部11に形成された貫通孔101を流体入口として、矢印で示された方向にペースト状の骨補填材をケージ本体10の中空のコア部100の中に注入することができる。
図4(B)を参照して、ケージ本体10の中空のコア部100の中に充填されたペースト状の骨補填材は、上面15に形成された開口部201,下面16に形成された開口部301、左側面13に形成された開口部401,402と、右側面14に形成された開口部501,502を流体出口として、それぞれ矢印で示された方向に向かってケージ本体10の外に押し出されて、椎間板腔内に拡散される。
【0038】
図4(B)に示す例では、脊椎ケージ10の左右側面に形成される開口部は、開口部の内周壁は後端部から前端部方向に向かって斜めの角度をつけて形成されている。開口部の内周壁を脊椎ケージ10の垂直断面に対して斜めの角度をつけて形成することによって、コア部100に充填されたペースト状骨補填材料が、外部に押し出される方向を制御すると共に、コア部に充填されたペースト状の骨補填材が進行方向に向かって開口部を通して脊椎ケージの外にスムーズに押し出される。
【0039】
図1~4では、ケージ本体10には、開口部は上面と下面にそれぞれ一つ形成され、左右両側面にはそれぞれ二つ形成されているが、実際の製品の設計にあたっては、開口部の数と大きさは、対象となる患者の脊椎、患部の状態に応じて適宜決定される。
【0040】
図8は、本発明の脊椎ケージを椎体間に挿入して、ペースト状骨補填材料を椎間腔に拡散させる一つの方法のフローチャートを示す。
【0041】
以上、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内において種々の実施形態に変更して実施することが可能である。
【符合の説明】
【0042】
10 脊椎ケージ本体、11 脊椎ケージ後端部、12 脊椎ケージ前端部、13 脊椎ケージ左側面、14 脊椎ケージ右側面、15 脊椎ケージ上面、16 脊椎ケージ下面、21 ストッパー、31~34 ストッパー、201 脊椎ケージ上面開口部、301 脊椎ケージ下面開口部、401 脊椎ケージ左側面開口部,402 脊椎ケージ左側面開口部、501 脊椎ケージ右側面開口部,502 脊椎ケージ右側面開口部、 1000 ケージ挿入器具
【手続補正書】
【提出日】2023-02-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、その開口部の内周壁が前記脊椎ケージ本体の幅方向に対して斜めの角度に形成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散される、
前記チタン製脊椎ケージ。
【請求項2】
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が、前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている、請求項1に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項3】
前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項4】
前記脊椎ケージの上面と下面はチタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項5】
前記脊椎ケージの上面と下面は平坦に形成されており、前記平坦な上面と下面にはそれぞれ一つ又は複数のストッパーが設けられており、前記脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記ストッパーによって防止される、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項6】
前記脊椎ケージ本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項7】
前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項8】
前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散され、
前記脊椎ケージの上面と下面は平坦に形成されており、前記平坦な上面と下面はチタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されており、前記平坦な上面と下面にはそれぞれ一つ又は複数のストッパーが設けられており、前記脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記ストッパーによって防止されるように構成されている、
前記チタン製脊椎ケージ。
【請求項2】
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が、前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている、請求項1に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項3】
前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項4】
前記脊椎ケージ本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項5】
前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項6】
前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散され、
前記脊椎ケージの上面と下面は平坦に形成されており、前記平坦な上面と下面はチタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されており、前記平坦な上面と下面にはそれぞれ一つ又は複数のストッパーが設けられており、前記脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記ストッパーによって防止されるように構成されており、
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、
前記脊椎ケージ本体のコア部に向かって開口している位置の方が、前記ケージ本体の外部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記後端部に近い位置にあるように形成されており、かつ、
前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が、前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている、
前記チタン製脊椎ケージ。
【請求項2】
前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項3】
前記脊椎ケージ本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項4】
前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項5】
前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後方椎体間固定術に用いるチタン製脊椎ケージであって、
前記脊椎ケージは中空のコア部を有する略砲弾形状であり、前記中空のコア部は前記脊椎ケージ本体の前端部、上面部、下面部、左側面部、右側面部、及び後端部によって囲まれており、
前記脊椎ケージ本体の前端部は先端が丸みを有する突起状に形成されており、
前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部には、それぞれ前記コア部の中空と通じる一つ又は複数の開口部が形成されており、
前記脊椎ケージ本体の後端部には前記コア部の中空に通じる貫通孔が設けられており、前記貫通孔は、ケージ挿入器具のシャフトの先端を孔の中に挿入することによって前記脊椎ケージを前記ケージ挿入器具に接続することができるように構成されており、
前記脊椎ケージが患者の脊椎の椎骨と椎骨の間に挿入された状態で、前記脊椎ケージ本体の後端部の貫通孔を流体入口として用いて前記コア部の中空内部にペースト状骨補填材料を注入して充填すると、前記コア部に充填されたペースト状骨補填材料が前記脊椎ケージ本体の上面部、下面部、左側面部、及び右側面部に形成された複数の開口部を流体出口として前記コア部の外に押し出されて前記脊椎の椎間板腔内に拡散され、
前記脊椎ケージの上面と下面は平坦に形成されており、前記平坦な上面と下面はチタン面と椎骨とが癒合するように表面加工されており、前記平坦な上面と下面にはそれぞれ一つ又は複数のストッパーが設けられており、前記脊椎ケージが椎体間に挿入された後に前記脊椎ケージが挿入方向と逆方向に後戻りすることが前記ストッパーによって防止されるように構成されており、
前記脊椎ケージ本体の左右側面部に形成されている複数の開口部の全部又は一部は、
前記脊椎ケージ本体のコア部に向かって開口している位置の方が、前記ケージ本体の外部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記後端部に近い位置にあるように形成されており、かつ、
前記脊椎ケージ本体の外部に向かって開口している位置の方が、前記コア部に向かって開口している位置よりも前記脊椎ケージの長手方向において前記前端部に近い位置にあるように形成されている、
前記チタン製脊椎ケージ。
【請求項2】
前記ペースト状骨補填材料は自家骨とリン酸カルシウム骨ペーストを含む、請求項1に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項3】
前記脊椎ケージ本体は64チタン合金(Ti-6Al-4V)を含む、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項4】
前記後端部の貫通孔の内側には脊椎ケージをケージ挿入器具のシャフトの先端に接続して固定するための雌ネジが形成されている、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。
【請求項5】
前記脊椎ケージの後端部の左右両端の角にはそれぞれ凹部が形成されており、脊椎の椎骨と椎骨の間にケージを挿入するためのケージ挿入器具を前記左右二つの凹部を用いて握持することができる、請求項1又は2に記載のチタン製脊椎ケージ。