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特開2024-90772バッテリパック用のアダプタ、バッテリパック及びバッテリパック保持装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090772
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】バッテリパック用のアダプタ、バッテリパック及びバッテリパック保持装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/18 20060101AFI20240627BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240627BHJP
   H01M 50/296 20210101ALI20240627BHJP
   H01M 50/249 20210101ALN20240627BHJP
【FI】
G06F1/18 E
G06F1/18 D
H01M50/244 Z
H01M50/244 A
H01M50/296
H01M50/249
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206870
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103528
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 一男
(72)【発明者】
【氏名】大宮 永伸
(72)【発明者】
【氏名】保坂 康夫
(72)【発明者】
【氏名】本田 博文
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA07
5H040AS05
5H040AY04
5H040CC12
5H040DD06
5H040DD22
(57)【要約】
【課題】バッテリパック用のアダプタの新たな構造を提供する。
【解決手段】バッテリパック用のアダプタは、(A)バッテリパックに対して又は当該バッテリパックから給電するための接続端子と、(B)外部機器とケーブルを介して接続し、外部機器に対して又は当該外部機器から給電するための接続ポートと、(C)接続ポートにケーブルの端子を接続させる場合に、上記端子の根元部分を支持するための支持構造とを有する。本アダプタは、バッテリパックの収納部に収納される場合もある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリパックに対して給電又は当該バッテリパックから受電するための接続端子と、
外部機器とケーブルを介して接続し、前記外部機器に対して給電又は当該外部機器から受電するための接続ポートと、
前記接続ポートに前記ケーブルの端子を接続させる場合に、前記端子の根元部分を支持するための支持構造と、
を有する、バッテリパック用のアダプタ。
【請求項2】
前記支持構造は、前記アダプタの筐体に設けられた窪みの側面を含み、
前記接続ポートが、前記窪みの奥に設けられている
請求項1記載のアダプタ。
【請求項3】
前記窪みが、前記アダプタの筐体において隣接する二面に渡って設けられている
請求項2記載のアダプタ。
【請求項4】
前記アダプタは、前記バッテリパックに収納可能な外形を有する
請求項1記載のアダプタ。
【請求項5】
前記接続端子は、前記バッテリパックが装着される装着先機器における端子群の配列と同じ配列の端子群を含む、
請求項1記載のアダプタ。
【請求項6】
前記接続端子で前記アダプタを前記バッテリパックに装着した状態で、前記装着先機器における端子群と前記接続端子とが電気的に接続するように構成されている
請求項5記載のアダプタ。
【請求項7】
前記接続端子は、前記アダプタの筐体内に収納された状態から前記筐体から異なる角度で突出する状態に変化可能である
請求項1記載のアダプタ。
【請求項8】
前記アダプタの筐体が、
前記バッテリパックへの収納をガイドするガイド形状と、
前記バッテリパックへの収納状態を保持するための凹部又は凸部と
を有する請求項4記載のアダプタ。
【請求項9】
他のアダプタがスタックされると当該他のアダプタの接続端子が自らの接続端子と電気的に接続するように構成されている
請求項5記載のアダプタ。
【請求項10】
ライトをさらに有する請求項1記載のアダプタ。
【請求項11】
前記ライトが、当該ライトを点灯又は消灯させるボタンを兼ねる
請求項9記載のアダプタ。
【請求項12】
請求項1記載のアダプタを収納するための収納部を有し、
前記収納部は、前記アダプタの前記接続端子と接続する接続部を有する
バッテリパック。
【請求項13】
前記接続部と接続される前記接続端子は、前記バッテリパックが装着される装着先機器における端子群の配置と同じ配置の端子群を含む
請求項10記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記バッテリパックの筐体が、当該バッテリパックの装着先機器と嵌合するための凸部と凹部とのうち少なくともいずれかを有する
請求項10記載のバッテリパック。
【請求項15】
請求項12記載のバッテリパックに前記アダプタを収納した状態で、前記バッテリパックを保持可能であり、
前記バッテリパックを保持した状態において、前記バッテリパックに収納された前記アダプタの取り外しを防止しつつ、前記バッテリパックにおける前記接続ポートへのアクセスを確保するための係止め部を有する
バッテリパック保持装置。
【請求項16】
前記係止め部において、キーロックに連動して、前記バッテリパックに収納された前記アダプタの取り外しを防止するための部材が前記アダプタの少なくとも一部を覆うように構成されている
請求項15記載のバッテリパック保持装置。
【請求項17】
前記バッテリパックが有する嵌合部と嵌合するための凹部又は凸部を有し、
前記嵌合部を前記凹部又は凸部とを嵌合させて前記バッテリパックを回転させることで、前記バッテリパックを収納するように保持する
請求項15記載のバッテリパック保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパック用のアダプタ、当該アダプタを収容するバッテリパック、当該バッテリパックを保持するバッテリパック保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
市販されている電動アシスト自転車には、その表示機にUSB(Universal Serial Bus)ポート(レセプタクルとも呼ぶ)が設けられており、スマートフォンなどの外部機器に給電することができるものがある。また、例えば特許文献1には、バッテリパックの自転車接続端子又はバッテリパックに設けられた専用の端子に接続可能なバッテリ充電器であって、USB端子を備えるものが開示されている。さらに、例えば特許文献2には、バッテリパックの自転車接続端子に装着されるアダプタであって、USBポートを備えるものが開示されている。
【0003】
これらの従来例は、バッテリパックに対するインターフェースとしてUSBポートを設けることだけが想定されており、バッテリパックを電動アシスト自転車に装着した状態のみ、又はバッテリパックを電動アシスト自転車から外した状態のみに対応するものである。特に、後者の場合、バッテリパックが電動アシスト自転車から外されて静置されている状態のみが想定されている。さらに、USBポートにUSBケーブルを差し込んだ状態での問題などは考慮されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-15895号公報
【特許文献2】特開2021-118128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の目的は、一側面によれば、バッテリパック用の新たなアダプタ、当該アダプタを収容する新たなバッテリパック、当該バッテリパックを保持する新たなバッテリパック保持装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る、バッテリパック用のアダプタは、(A)バッテリパックに対して又は当該バッテリパックから給電するための接続端子と、(B)外部機器とケーブルを介して接続し、外部機器に対して又は当該外部機器から給電するための接続ポートと、(C)接続ポートにケーブルの端子を接続させる場合に、上記端子の根元部分を支持するための支持構造とを有する。
【0007】
本発明の第2の態様に係るバッテリパックは、第1の態様に係るアダプタを収納するための収納部を有し、本収納部は、アダプタの接続端子と接続する接続部を有する。
【0008】
本発明の第3の態様に係るバッテリパック保持装置は、第2の態様に係るバッテリパックに第1の態様に係るアダプタを収納した状態で、バッテリパックを保持可能であり、バッテリパックを保持した状態において、バッテリパックに収納されたアダプタの取り外しを防止しつつ、バッテリパックにおける接続ポートへのアクセスを確保するための係止め部を有する。
【発明の効果】
【0009】
一側面によれば、バッテリパック用の新たなアダプタ、当該アダプタを収容する新たなバッテリパック、当該バッテリパックを保持する新たなバッテリパック保持装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係るアダプタの外観を示す第1の斜視図である。
図2図2は、アダプタに支持構造の一例である窪みを設ける効果を説明するための図である。
図3図3は、アダプタに支持構造の一例である窪みを設ける効果を説明するための図である。
図4図4は、実施の形態に係るアダプタの外観を示す第2の斜視図である。
図5A図5Aは、アダプタの接続端子の状態変化を示す図である。
図5B図5Bは、アダプタの接続端子の状態変化を示す図である。
図6図6(a)乃至(c)は、実施の形態に係るアダプタが様々な形状のバッテリパックに接続される状態の例を示す図である。
図7図7は、実施の形態に係るアダプタをバッテリパック底面に装着した状態を示す模式図である。
図8図8は、図7の状態で電動アシスト自転車に装着した状態を模式的に示した図である。
図9図9は、実施の形態に係るバッテリパックの外観を表す斜視図である。
図10図10は、実施の形態に係るバッテリパック保持装置の外観を表す斜視図である。
図11A図11Aは、バッテリパックをバッテリパック保持装置に装着する様子を示す図である。
図11B図11Bは、バッテリパックをバッテリパック保持装置に装着する様子を示す図である。
図11C図11Cは、バッテリパックをバッテリパック保持装置に装着する様子を示す図である。
図12図12(a)乃至(c)は、バッテリパックの嵌合部の動きを説明するための模式図である。
図13図13は、アダプタを収納したバッテリパックを保持しているバッテリパック保持装置の外観を表す斜視図である。
図14図14は、アダプタのスタックを説明するための図である。
図15A図15Aは、第2の実施の形態に係るバッテリパック保持装置の構成を説明するための図である。
図15B図15Bは、第2の実施の形態に係るバッテリパック保持装置の構成を説明するための図である。
図16図16は、第3の実施の形態に係るアダプタの斜視図である。
図17A図17Aは、第3の実施の形態に係るアダプタの使用例を示す図である。
図17B図17Bは、第3の実施の形態に係るアダプタの他の使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態1]
[アダプタ]
本実施の形態に係るアダプタ1000の斜視図を図1に示す。アダプタ1000は、おおよそ角が丸められた直方体であって、図1において上側を向いた面1030と、右側に向いた面1060と、手前側を向いた面1040と、面1060に対向する面1070と、面1040に対向する面1090と、面1030に対向する面1100とを有する。面1030の四角付近には、アダプタ1000をスタックする際に固定するための穴1031乃至1034が設けられている。スタックについては後に説明する。なお、図示されていないが、面1100には、穴1031乃至1034に合わせて突起が設けられている。面1090には、バッテリパックと接続するための接続端子1010が設けられている。接続端子1010は、ここでは4本の電極を含み、この配置は、バッテリパックが装着される、例えば電動アシスト自転車のモータ制御装置側の電極の配置と同じになっている。
【0012】
面1060には、バッテリパックに本アダプタ1000を収納する際にガイドとなる線状の溝1062と、当該溝1062内にバッテリパックへの収納状態を保持するための凸部1064とが設けられている。図1には示されていないが、面1070にも、同様の溝1062と凸部1064とが設けられている(図4参照)。すなわち、アダプタ1000は、面1090が向いている方向に、バッテリパックに収納される。なお、溝1062は、ガイドとなる線状の突起の場合もあり、凸部1064は凹部である場合もある。
【0013】
アダプタ1000には、面1040と面1030に渡って窪み1050(へこみ、角の切り欠きとも呼ぶ)が形成されており、当該窪み1050の奥の面1054に、接続ポートの一例であるUSBポート1020が設けられている。例えば、USBポート1020は、USB-PD(Power Delivery)規格に従ったレセプタクルであり、アダプタ1000を介してバッテリパックに給電したり、アダプタ1000を介してバッテリパックから電力供給したりできるようになっている。但し、他の規格に従うものであっても良い。なお、面1054の縦の幅は、USBポート1020に接続するUSBケーブルの端子の根元部分の縦幅に従って設定され、横の幅は、USBケーブルの端子の根元部分を持つ指が入ることを想定した幅に従って設定される。また、窪み1050の面1052は、USBケーブルの端子の根元部分を支持するように設けられている。
【0014】
アダプタ1000の筐体内部には、USBポート1020の電極を適切に接続端子1010に含まれる電極に接続する回路などが含まれるが、本実施の形態の主要部ではないので、本実施の形態に関係する部分のみ説明する。
【0015】
図2に、例えばUSBポート1020の中央を通り且つ面1030に直交する面でアダプタ1000を切断した場合の透視図を示す。本実施の形態では、USBケーブル2000の端子2020を、USBポート1020に差し込んだ場合に、USBケーブル2000の端子2020の根元部分2010を支持するために面1052が形成されている。なお、USBポート1020のコネクタ1022は、アダプタ1000の内部の基板1024に固定されており、当該基板1024に、USBケーブル2000の他端の端子が接続する外部機器と、アダプタ1000が接続するバッテリパックとの電力等のやりとりのための回路が形成されている。
【0016】
本実施の形態では、アダプタ1000の筐体に窪み1050が設けられ、当該窪み1050による面1052が形成されているため、図2において矢印で示すように上から荷重がかかっても面1052で根元部分2010の動きが規制され、基板1024に負荷が加わりづらく、基板1024が損傷しにくくなる。なお、図2において面1052の横方向の長さ(窪みの奥行きとも呼ぶ)を、USBケーブル2000の端子2020の根元部分2010の長さ以上に設定しておけば、図2における矢印とは反対方向の荷重もかかりにくくなる。
【0017】
一方、図3に模式的に示すように、窪み1050が設けられず、USBケーブル2000の端子2020の根元部分2010を支持する面1052が形成されないと、根元部分2010に矢印方向に荷重がかかった場合、根元部分2010が動くことによって端子2020も動いて、コネクタ1022に負荷が掛かる。その結果のコネクタ1022付近の半田にクラックが生じたり、基板1024自体にダメージが生じたりするようになる。このように、上で示した窪み1050を形成することで、アダプタ1000のUSBポート1020が保護されるようになる。
【0018】
図4に、図1で示したアダプタ1000を面1090が手前側に向くように回転させた状態を示す。図4では、接続端子1010に含まれる電極1011は溝1015に、電極1012は溝1016に、電極1013は溝1017に、電極1014は溝1018に収納されている。電極1011乃至1014は、所定の軸を回転軸として連動して回転するようになっている。すなわち、図4に示すように、電極1011乃至1014を収納状態にすることも可能であり、さらに、以下の図で示すように、任意の角度でアダプタ1000から突出させることも可能である。
【0019】
すなわち、図5Aに示すように、電極1011乃至1014を、面1030と直交するような角度、すなわち下向きに回転させることも、図5Bに示すように、電極1011乃至1014を、面1030と平行な角度、すなわち横向きに回転させることも可能である。
【0020】
本実施の形態に係るアダプタ1000の接続端子1010における電極1011乃至1014の電極配置は、バッテリパックが装着される、例えば電動アシスト自転車のモータ制御装置側の電極配置と同じであるから、モータ制御装置側の電極配置に適合した各種バッテリパックの接続部にも、本実施の形態に係るアダプタ1000の接続端子1010は接続可能である。例えば、図6(a)に示すように、地面に寝かせた場合に背の高いタイプAのバッテリパック3000aの接続部3010aは、地面から離れたところになるので、アダプタ1000を立てた状態で例えば図5(a)に示すような角度に電極1011乃至1014を回転させた上で、バッテリパック3000aの接続部3010aに接続される。また、図6(b)に示すように、地面に寝かせた場合に中程度の高さになるタイプBのバッテリパック3000bの接続部3010bは、地面からやや離れたところになるので、アダプタ1000を傾けた状態で電極1011乃至1014を接続部3010bの方向に回転させた上で、バッテリパック3000bの接続部3010bに接続される。さらに、図6(c)に示すように、地面に寝かせた場合に比較的低い高さになるタイプCのバッテリパック3000cの接続部3010cは、地面にやや近いところになるので、アダプタ1000をほぼ寝かせた状態で電極1011乃至1014を接続部3010cの方向に回転させた上で、バッテリパック3000cの接続部3010cに接続される。このようにすれば、各種バッテリパック3000に、安全な状態でアダプタ1000を接続させることができるようになる。なお、図6(a)乃至(c)に示すような各種バッテリパック3000は、後に述べるようなアダプタ1000の収納部を有していないものでも問題なく接続できる。
【0021】
図6(a)乃至(c)で示すように、バッテリパック3000を例えば電動アシスト自転車のモータ制御装置から取り外した状態において、バッテリパック3000に対して外部機器から充電したり、バッテリパック3000に充電されている電力を他の外部機器に供給したりできる。例えば、USB端子を有する充電器を商用電源に接続させた上で充電したり、固定設置された太陽電池パネル等からUSBケーブル2000を介して充電したりするような場合に有用である。また、固定設置された外部機器に電力を供給させる場合にも有用である。
【0022】
また、場合によっては、図6(a)乃至(c)に示すように、収納部を有しないバッテリパック3000にアダプタ1000を接続した上で、電動アシスト自転車1のモータ制御装置側に接続させるようにする場合もある。例えば、図7に模式的に示すように、バッテリパック3000の底面に設けられた接続部3010に、アダプタ1000の接続端子1010を接続させた上で、アダプタ1000の面1100をバッテリパック3000の底面に沿う形で装着する。上でも述べたように、本実施の形態に係るアダプタ1000の接続端子1010における電極1011乃至1014の電極配置は、モータ制御装置側の電極配置と同じであるから、モータ制御装置側の電極を、アダプタ1000の接続端子1010のための溝1015乃至1018に挿入することで両電極が電気的に接続されれば(例えば電極同士が接触しなくても溝1015乃至1018に設けられた他の電極を介して接触する場合もある)、アダプタ1000が、バッテリパック3000とモータ駆動装置側との間に挿入されていても、モータ制御装置側に電力供給を行ったり、モータ制御装置側から回生電力がバッテリパック3000に供給したりできる。当然ながら電極の配置だけではなく、機械的な形状の適合性が前提となる。
【0023】
機械的な形状の適合性があるならば、図8に模式的に示すように、電動アシスト自転車1のモータ制御装置102には、アダプタ1000が間に挿入された形でバッテリパック3000が装着されることになる。
【0024】
[バッテリパック]
次に、本実施の形態に係るアダプタ1000を収納する収納部を有するバッテリパック3500を採用する場合について説明する。図9に示すように、バッテリパック3500は、上部に取っ手3510が設けられており、持ち運びがし易くなっている。また、バッテリパック3500は、例えば図5Bのように面1030に平行になるように電極1011乃至1014を突出させた状態のアダプタ1000をそのまま収納可能な収納部3520を有する。この収納部3520によりアダプタ1000を収納して一体化した状態において、バッテリパック3500の下部に設けられた接続部3570により、モータ制御装置102側と接続させることができるようになっている。なお、アダプタ1000の面1030を外側に向けて、窪み1050が見えるような方向で、アダプタ1000を収納部3520に挿入する。
【0025】
収納部3520の両側面には、アダプタ1000の溝1062に対応する線状の突起3530が設けられているので、スムーズに且つ確実にアダプタ1000を収納部3520に収納させることができる。また、突起3530の上端には凸部3540が設けられており、アダプタ1000を収納部3520に装着する時に、アダプタ1000の凸部1064はこの凸部3540を乗り越えて下方向に入り込み、互いにかみ合うような状態となる。これによって、収納部3520からアダプタ1000は抜けにくくなり、アダプタ1000を安定的に保持できるようになっている。なお、アダプタ1000の凸部1064と、収納部3520の凸部3540は、アダプタ1000が自重落下しない程度の寸法にして、さらに押し込んだ際にクリック感が得られるようにすることが好ましい。
【0026】
また、収納部3520の底部には、アダプタ1000の接続端子1010における電極1011乃至1014の配置に合わせて、第2の接続部が設けられており、下部の接続部3570と別に、アダプタ1000のUSBポート1020から、バッテリパック3500に充電されている電力を外部装置に供給したり、USBポート1020を介してバッテリパック3500に外部の電力供給装置から充電させたりするようにできる。
【0027】
なお、モータ制御装置102には、アダプタ1000を収納した状態のバッテリパック3500を保持するためのバッテリパック保持装置が備えられている場合があり、バッテリパック保持装置に対してバッテリパック3500を適切に装着するために、側面には曲線状の溝3550が設けられ、下部には例えば棒状の嵌合部3560も設けられている。
【0028】
なお、バッテリパック3500の外形及び収納部3520の底部に設けられた第2の接続部以外の構成については、一般的なバッテリパック3500と同様の構成を有している。
【0029】
[バッテリパック保持装置]
図10に、バッテリパック保持装置4000の一例を示す。バッテリパック保持装置4000は、バッテリパック3500を安定的に保持して、モータ制御装置102にバッテリパック3500を接続させると共に、バッテリパック3500の収納部3520にアダプタ1000が収納された状態でバッテリパック保持装置4000に保持させた場合に勝手にアダプタ1000を抜き取ることができないようにするものである。但し、バッテリパック3500の収納部3520にアダプタ1000が収納された状態でバッテリパック保持装置4000に保持させていても、アダプタ1000のUSBポート1020へのアクセスは確保させておくことで、そのような状態においてもUSBポート1020から外部装置への電力供給を可能にしたり、USBポート1020を介してバッテリパック3500の充電を可能にしたりする。
【0030】
バッテリパック保持装置4000の、バッテリパック3500を覆うための外装部分の上部には、バッテリパック3500に収納されたアダプタ1000の抜き取りを防止するための係止め部4110及び4120が分かれて設けられており、係止め部4110及び4120の間には開口部4100が設けられている。この開口部4100により、バッテリパック3500にアダプタ1000が収納されている状態においても、USBポート1020へのアクセスが確保される。バッテリパック保持装置4000の外装部の内側には、バッテリパック3500の溝3550に対応する曲線状の凸部4300が設けられおり、バッテリパック保持装置4000の外装部の内側下部には、バッテリパック3500の嵌合部3560と嵌合する凹部4200が設けられている。凸部4300及び凹部4200は、図10では片側しか示されていないが、その反対側の内側面においても同様の凸部及び凹部が設けられている。また、バッテリパック保持装置4000の内側底面には、バッテリパック3500の下部に設けられた接続部3570と接続するための接続部4400が設けられている。この接続部4400に含まれる電極の配置は、バッテリパック3500の接続部3570に適合するようになっており、アダプタ1000の接続端子1010の電極1011乃至1014の配置と同様である。
【0031】
図11A乃至図11C及び図12を用いて、バッテリパック3500をバッテリパック保持装置4000に装着する様子を模式的に示す。なお、図11A乃至図11Cは、装着の様子を分かりやすくするために、バッテリパック保持装置4000及びバッテリパック3500の特徴部分の透視図となっている。図11Aは、ユーザが、バッテリパック3500を、その嵌合部3560をバッテリパック保持装置4000の凹部4200にはめ込む方向に移動させている状態を示している。図11Bは、ユーザが、バッテリパック3500の嵌合部3560を、バッテリパック保持装置4000の凹部4200に挿入した段階を示している。図11Bでも示しているように、バッテリパック保持装置4000の接続部4400は、バッテリパック3500の接続部3570に接続するように配置されている。そして、ユーザは、図11Bの矢印で示すように、嵌合部3560の先端部分を支点としてバッテリパック3500を回転させる。
【0032】
図11Cに、バッテリパック3500を回転させて、バッテリパック3500をバッテリパック保持装置4000に装着完了させた場面を示している。このようにバッテリパック3500がおおよそ垂直に立つ形で、バッテリパック保持装置4000に装着されると、収納部3520に収納されているアダプタ1000の上部に、係止め部4110が位置するようになる。これによって、アダプタ1000の抜き取りを防止できる。
【0033】
嵌合部3560と凹部4200との嵌合の様子を、図12(a)乃至(c)で模式的に示しておく。図12(a)は、図11Aのように、棒状の嵌合部3560がまだ凹部4200に達していない状態を示している。凹部4200は、上部が広くなっており、底部は上部より狭くなっている。その後、図11Bのように、嵌合部3560は、凹部4200に挿入される。嵌合部3560の先端部分が、凹部4200の底部に達すると、図12(b)に示すような方向にバッテリパック3500を反時計回りに回転させる。そうすると、図11C及び図12(c)に示すように、棒状の嵌合部3560がおおよそ垂直に立つような方向を向いて、嵌合が完了する。このような回転を可能にするため、凹部4200の上部は広くなっている。これによって、安定的にバッテリパック保持装置4000にバッテリパック3500が装着されるようになる。
【0034】
なお、図では示していないが、バッテリパック3500がバッテリパック保持装置4000から勝手に取り去られないように鍵が設けられており、バッテリパック3500を図11Cのようにバッテリパック保持装置4000に装着完了させると、自動的に鍵が係り、鍵を外さないと取り外しできないようになる。
【0035】
図13に、バッテリパック3500をバッテリパック保持装置4000に装着して、バッテリパック保持装置4000を前側にした状態の斜視図である。上でも述べたように、開口部4100が、係止め部4110及び4120の間に設けられているため、アダプタ1000の窪み1050へのアクセスが可能になっており、このような状態においても、USBポート1020に対して、USBケーブル2000の端子2020を挿抜できるようになっている。なお、図13の例では、開口部4100は、アダプタ1000の窪み1050全体が見えるようになっているが、USBポート1020に対するアクセスが確保できれば、より大きくてもより小さくても問題ない。また、係止め部4110及び4120は、アダプタ1000の面1040における窪み1050以外の面を覆うことで、アダプタ1000だけを上方に抜き取ることを防止している。
【0036】
なお、例えば図13のようにバッテリパック3500をバッテリパック保持装置4000に装着している状態において、スマートフォンなどの外部機器を充電しながら、電動アシスト自転車1を走行させるようなことも可能となる。
【0037】
また、バッテリパック3500にアダプタ1000を収納させない状態でも、バッテリパック保持装置4000に装着させることができる。このようにすれば、例えば電動アシスト自転車1に設けられたバッテリパック保持装置4000にバッテリパック3500を装着させたまま、ユーザが電動アシスト自転車1から離れても、他のユーザがバッテリパック3500に蓄積されている電力を勝手に使用できなくなる。
【0038】
[アダプタ1000のスタックについて]
USBの規格によって、1本のUSBケーブル2000に流せる電流は制限されている。そのため、本実施の形態では、複数のアダプタ1000をスタックさせて接続端子1010間を接続させた上で、1つの複数のアダプタ1000をバッテリパック3500の接続部3570に接続させることで、実質的に複数のアダプタ1000を並列にバッテリパック3500に接続させることができるようになる。これによって、各アダプタ1000に接続されたUSBケーブル2000経由で、並列に電流を流すことができるようにする。そうすると、充電時には、充電時間を短縮でき、外部機器への電力供給時には、一度に複数の外部機器に電力を供給できるようになる。
【0039】
図14を用いて、アダプタ1000のスタックについて説明する。ここでは、3つのアダプタ1000A乃至1000Cをスタックする例を示すが、スタックの個数については制限はない。スタックさせる場合には、バッテリパック3500に接続させるアダプタ1000以外については、図5Aに示すように、面1030に垂直に突出するように接続端子1010を向ける状態にして、積み重ねる。図14では、3つのアダプタ1000A乃至1000Cが、図5Aに示した状態になっている。この際、穴1031乃至1034に、面1100に設けられた突起を挿入することで位置合わせを行うようになっている。そうすると、下のアダプタ1000Cの溝1015乃至1018に、上のアダプタ1000Bの電極1011乃至1014が挿入され、アダプタ1000Cの電極1011乃至1014とアダプタ1000Bの電極1011乃至1014とが電気的に接続するようになる。同様に、アダプタ1000Bの溝1015乃至1018に、アダプタ1000Aの電極1011乃至1014が挿入され、アダプタ1000Bの電極1011乃至1014とアダプタ1000Aの電極1011乃至1014とが電気的に接続するようになる。異なるアダプタの電極は、電極同士が溝1015乃至1018において直接接触する場合もあれば、溝1015乃至1018に設けられた電極を介して接続する場合もある。
【0040】
このようにスタックして、各アダプタ1000A乃至1000CのUSBポート1020にUSBケーブル2000を接続させ、アダプタ1000Cをバッテリパック3500の接続部3570に接続させる。これによって、バッテリパック3500への並列充電や、バッテリパック3500から複数の外部機器への電力供給が可能になる。
【0041】
[実施の形態2]
第1の実施の形態におけるバッテリパック保持装置4000では、その係止め部4110及び4120が固定されているが、場合によっては、バッテリパック保持装置4000にバッテリパック3500を装着した状態で、アダプタ1000を外したい場合もある。第1の実施の形態では、バッテリパック保持装置4000からバッテリパック3500を取り出した上で、バッテリパック3500の収納部3520からアダプタ1000を取り外すことになるが、本実施の形態では、バッテリパック保持装置4000の係止め部4110及び4120を可動式にすることで、アダプタ1000のみをバッテリパック保持装置4000から外すことができるようにする。
【0042】
図15Aに、本実施の形態に係るバッテリパック保持装置4000bにバッテリパック3500を装着した状態を模式的に示す。バッテリパック保持装置4000bの係止め部4110及び4120は、キー4500と連動する構成となっており、図15Aに示すように、キー4500の非ロック状態(例えば、キー穴は横向き)では、係止め部4110及び4120は、バッテリパック保持装置4000bの外装部分に収納されている状態となる。この状態では、アダプタ1000の上部(具体的には面1040)に係止め部4110及び4120がないので、アダプタ1000のみを取り出すことができる。また、アダプタ1000を収納せずにバッテリパック1000をバッテリパック保持装置4000bに装着した場合にも、この状態であれば、アダプタ1000を収納部3520に収納させることができる。
【0043】
一方、キー4500をロック状態(例えば、キー穴は縦向き)にした場合には、図15Bに示すように、係止め部4110及び4120は、バッテリパック保持装置4000bの外装部分から引き出された状態になる。これによって、アダプタ1000の上部(具体的には面1040)に係止め部4110及び4120が伸びているので、アダプタ1000を抜き出すことができなくなる。なお、ロック状態では、バッテリパック3500についても、ロックされて、バッテリパック保持装置4000bからバッテリパック3500も抜き出すことができないようになる。
【0044】
[実施の形態3]
アダプタ1000にライトを設けることで、バッテリパック3500の電力を活用して周囲を照らすことができるようになる。例えば、図16に示すように、例えばアダプタ100bの面1030にライト1200を設ける。ライト1200は、中央部分にLED(Light Emitting Diode)を内蔵する透明なレンズ兼ボタン1220と、その周辺に反射板1210とを含む。例えば、未点灯状態ではレンズ兼ボタン1220が若干上部に上がった状態で、点灯させる場合には当該レンズ兼ボタン1220を押すことで、図16に示すような状態になる。消灯させる場合には、レンズ兼ボタン1220を再度押すことで、レンズ兼ボタン1220が上部に上がった状態になる。このようにすれば、ユーザの意図に応じて、ライト1200の点灯及び消灯を行うことができる。
【0045】
例えば足下を照らす場合には、図7に示すようにバッテリパック3000又は3500の下部にある接続部に、アダプタ1000bの接続端子1010を接続させて、面1100をバッテリパック3000又は3500の底面に沿った形に装着すれば良い。これによって、図17Aに示すように、下方向にライト1200の光を下方向に出力させることができるようになる。
【0046】
一方、バッテリパック3500にアダプタ1000bを収納させた状態すれば、前方にライト1200の光を出力させることができるようになる。図17Bに示すように、取っ手3510でバッテリパック3500を保持して、照らしたい方向に向ければ、収納部3520に収納されているが覆われていないライト1200からの光で、所望の方向を照らすことができるようになる。
【0047】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、目的に応じてアダプタ、バッテリパック及びバッテリパック保持装置における任意の構成を除去したり、機能拡張のために任意の構成を追加したりするようにしても良い。例えば、アダプタ自体がバッテリ機能を有するようにしても良い。また、アダプタ1000及び1000bについては、おおよそ直方体の外形を有することを前提にしていたが、必ずしも直方体で無くても良く、例えばバッテリパック3500への収納や取り出しをし易い他の形状を採用しても良い。さらに、窪み1050についても、2側面に渡るように、角に切り欠きを設けるようにしていたが、例えば面1040に設けられる穴のようにしても良い。このようなUSBケーブル2000の端子2020の根元部分2010を指示する支持構造についても、様々なバリエーションが可能である。
【0048】
なお、上では電動アシスト自転車1にバッテリパック保持装置4000を設けて、当該バッテリパック保持装置4000にバッテリパック3500を装着するケースを想定しているが、電動アシスト自転車1以外の電動アシスト車であっても良いし、さらにバッテリパック3500から電力を供給されて動作する他の装置に適用しても良い。
【0049】
さらに、USBポート1020から電力を外部機器へ供給したり、USBポート1020を介して外部機器から受電したりするようなケースを説明したが、例えば、バッテリパック3500とスマートフォンなどの端末とでデータ通信を行うことで、スマートフォンなどの端末において、バッテリの状態等のデータを取得するようにしても良い。
【0050】
また、バッテリパック3500との電気的接続ありとなしとを切り替えるためのボタンを、アダプタ1000に設けるようにしても良い。さらに、面1040と面1052とを連通させるような穴を設けて紐を通すことで、バッテリパック3500からの取り出しを簡単にするような構成も採用し得る。
【0051】
以上述べた実施の形態をまとめると以下のようになる。
【0052】
実施の形態の第1の態様に係る、バッテリパック用のアダプタは、(A)バッテリパックに対して給電又は当該バッテリパックから受電するための接続端子(例えば接続端子1010)と、(B)外部機器(例えばUSB充電器)とケーブル(例えばUSBケーブル2000)を介して接続し、外部機器に対して給電又は当該外部機器から受電するための接続ポート(例えばUSBポート1020)と、(C)接続ポートにケーブルの端子を接続させる場合に、端子の根元部分を支持するための支持構造(例えば窪み1050の構造)とを有する。このような構成を採用することで、アダプタの接続ポートを介してバッテリパックと電力のやりとりを行う場合に、上で述べた支持構造によってケーブル端子の根元部分が支持される。よって、ケーブル端子の根元部分に外力が加わるような場合であっても、アダプタ内部の破損などを避けることができ、アダプタの接続ポートへの挿入も安定したものになる。
【0053】
なお、上で述べた支持構造は、アダプタの筐体に設けられた窪み(例えば窪み1050。へこみ、切り欠きなどとも呼ぶ。)の側面(例えば面1052)を含み、接続ポートが、窪みの奥(例えば面1054)に設けられている場合もある。少なくとも上記窪みの側面においてケーブル端子の根元部分が指示されてケーブル端子の挿入状態が安定する。
【0054】
また、上で述べた窪みが、アダプタの筐体において隣接する二面(例えば面1030及び1040)に渡って設けられている場合もある。これによって、窪みの開口が大きくなり、接続ポートの位置などを把握しやすくなる。
【0055】
さらに、上記アダプタは、バッテリパックに収納可能な外形を有する場合もある。バッテリパックに収納されることによって、バッテリパックと一体となって、バッテリパックから電力を供給される被給電機器(例えば電動アシスト自転車)に装着できるようになる。すなわち、被給電機器に装着した状態で、接続ポートを介して電力をバッテリパックに供給できるようになる。例えば、電動アシスト自転車に装着された太陽電池パネルその他の電力機器からバッテリパックに充電するようなことも可能となる。
【0056】
また、上で述べた接続端子は、バッテリパックが装着される装着先機器(例えば電動アシスト自転車の場合にはモータ制御装置側)における端子群の配列と同じ配列の端子群を含むようにしても良い。このようにすることで、アダプタの接続端子を、バッテリパックにおける装着先機器との接続部に接続させることができるので、アダプタの収納部を有しないバッテリパックへ本アダプタを適用することができるようになる。
【0057】
さらに、第1の態様に係るアダプタは、接続端子でアダプタをバッテリパックに装着した状態で、装着先機器における端子群と接続端子とが電気的に接続するように構成されている場合もある。すなわち、バッテリパックと装着先機器とを、アダプタを介在させて接続させることを可能にするものである。例えば、接続端子に含まれる電極が、装着先機器の電極と直接的に又は間接的に接触するようにする。
【0058】
また、上で述べた接続端子は、アダプタの筐体内に収納された状態から筐体から異なる角度で突出する状態に変化可能であるようにしても良い。このようにすれば、従来から存在する様々なバッテリパックに対して対応できるようになる。
【0059】
さらに、アダプタの筐体が、バッテリパックへの収納をガイドするガイド形状と、バッテリパックへの収納状態を保持するための凹部又は凸部とを有するようにしても良い。アダプタを収納するバッテリパックのために、スムーズな収納と、アダプタの確実な保持とが可能となる。
【0060】
また、第1の態様に係るアダプタは、他のアダプタがスタックされると当該他のアダプタの接続端子が自らの接続端子と電気的に接続するように構成されている場合もある。このように、第1の態様に係るアダプタをスタッカブル(stackable)な構成とすることで、例えばバッテリパックに複数のアダプタを並列に接続させることができ、例えば接続ポートを介して並列に充電することができるようになる。また、複数の外部機器に対して並列に電力供給できるようになる。
【0061】
なお、第1の態様に係るアダプタは、ライト(例えばライト1200)をさらに有する場合がある。このようにすれば、例えば非常時などにおいて、バッテリパックの電力で照明として用いることができるようになる。
【0062】
さらに、上で述べたライトが、当該ライトを点灯又は消灯させるボタンを兼ねるようにしても良い。このようにすれば別途ボタンを設けること無く、ライトの点灯又は消灯を指示できるようになる。
【0063】
実施の形態における第2の態様に係るバッテリパックは、第1の態様に係るアダプタを収納するための収納部を有し、当該収納部は、アダプタの接続端子と接続する接続部を有する。このようなバッテリパックは、上で述べたアダプタを収納した状態で、アダプタの接続ポートを介して電力のやりとりを行うことができるようになる。
【0064】
なお、このようなバッテリパックを前提として、バッテリパックの接続部と接続されるアダプタの接続端子は、バッテリパックが装着される装着先機器(例えばモータ制御装置側、バッテリパック保持装置4000)における端子群の配置と同じ配置の端子群を含むようにしても良い。アダプタは、収納部における接続部に接続するだけでは無く、バッテリパックの収納部以外の部分に設けられた接続部にも接続可能となっている。
【0065】
また、上で述べたバッテリパックの筐体が、当該バッテリパックの装着先機器と嵌合するための凸部と凹部とのうち少なくともいずれかを有するようにしても良い。バッテリパックを、適切な位置合わせの下、装着先機器に装着させることができるようになる。
【0066】
実施の形態における第3の態様に係るバッテリパック保持装置は、第2の態様に係るバッテリパックに第1の態様に係るアダプタを収納した状態で、バッテリパックを保持可能であり、バッテリパックを保持した状態において、バッテリパックに収納されたアダプタの取り外しを防止しつつ、バッテリパックにおける接続ポートへのアクセスを確保するための係止め部を有する。このようにすることで、バッテリパックにアダプタを収納させた状態で放置しても、係止め部によってアダプタを抜き取ることを防止できるようになる。
【0067】
上で述べた係止め部において、キーロックに連動して、バッテリパックに収納されたアダプタの取り外しを防止するための部材がアダプタの少なくとも一部を覆うように構成されている場合もある。これによって、バッテリパックにアダプタを収納させた状態でバッテリパック保持装置に装着してあっても、キーが非ロック状態であれば、アダプタを取り出すことができるようになり、キーがロック状態であれば、アダプタの取り外しが禁止されるようになる。
【0068】
なお、第3の態様に係るバッテリパック保持装置は、バッテリパックが有する嵌合部と嵌合するための凹部又は凸部を有し、嵌合部を凹部又は凸部とを嵌合させてバッテリパックを回転させることで、バッテリパックを収納するように保持するような構成であっても良い。適切な位置合わせの下、バッテリパックをバッテリパック保持装置に装着させることができる。
【0069】
このような構成は、実施の形態に述べられた事項に限定されるものではなく、実質的に同一の効果を奏する他の構成にて実施される場合もある。
【符号の説明】
【0070】
1000 アダプタ 3000,3500 バッテリパック
4000 バッテリパック保持装置
1010 接続端子 1020 USBポート
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17A
図17B