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特開2024-90790情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090790
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240627BHJP
   G08G 1/0969 20060101ALI20240627BHJP
   G08G 1/137 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
G08G1/137
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022206905
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】住田 純
(72)【発明者】
【氏名】大橋 聡
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129BB02
2F129CC15
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD24
2F129DD63
2F129EE52
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF17
2F129FF18
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129GG17
2F129HH12
2F129HH20
2F129HH21
5H181AA21
5H181BB05
5H181FF05
5H181FF22
5H181MA48
5H181MA50
5H181MB11
(57)【要約】
【課題】予め決められた集合予定がないユーザ間であっても適切且つ迅速な情報交換を可能とする情報処理装置等を提供する。
【解決手段】合流予定であることを除く予め設定された関係にある複数のユーザの現在位置を検出する検出部1と、検出された現在位置に基づき、ユーザの移動によりユーザ間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する判定部2と、当該距離が当該閾値距離以下となったとき、その旨をユーザに通知する通知/通話制御部3と、を備え、閾値距離は、各ユーザそれぞれの移動方法に応じた閾値距離とされている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を検出する検出手段と、
各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する判定手段と、
前記距離が前記閾値距離以下となったとき、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御手段と、
を備え、
前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記閾値距離は、前記移動方法の組合せに応じた閾値距離であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記移動の速度が早いほど前記閾値距離が長いことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記通知制御手段による通知後において、前記移動方法により移動する各前記者が合流すべき合流点を探索する合流点探索手段と、
前記検出された現在位置から前記探索された合流点までの移動経路を前記者ごとにそれぞれ探索する経路探索手段と、
前記探索された経路を用いて前記探索された合流点まで各前記者を誘導する誘導手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置において、
前記探索手段は、前記合流点までの各前記者の移動に必要な時間が最短となる前記移動経路を探索することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報処理装置において、
複数の異なる前記移動方法により前記者のいずれかが移動する場合、前記経路探索手段は、当該者についての前記検出された現在位置又は前記探索された合流点から見ていずれかの前記移動方法における最寄りの経由点を経由するように前記移動経路を探索することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記通知制御手段による通知後に、前記者同士の情報の授受を開始させる情報授受制御手段を更に備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
いずれかの前記移動方法において前記情報の授受としての通話が制限されている場合、前記情報授受制御手段は、当該通話を開始するか否かを確認するための確認情報を当該通話の開始に先立って前記者に通知し、当該確認情報に対応する当該者からの応答内容に応じて前記通話を含む前記情報の授受を開始するか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
請求項7に記載の情報処理装置において、
いずれかの前記移動方法において前記情報の授受としての通話が制限されている場合、前記情報授受制御手段は、当該通話を伴わない前記情報の授受を開始するか否かを確認するための確認情報を当該情報の授受の開始に先立って前記者に通知し、当該確認情報に対応する当該者からの応答内容に応じて当該情報の授受を開始するか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記通知制御手段による通知の内容は、各前記者が前記閾値距離以内の位置に存在していること、及び、当該者間の事後の通話を行うか否かの問合せを含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
検出手段と、判定手段と、通知制御手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を前記検出手段により検出する検出工程と、
各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを前記判定手段により判定する判定工程と、
前記距離が前記閾値距離以下となったとき、前記通知制御手段により、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御工程と、
を含み、
前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であることを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を検出する検出手段、
各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する判定手段、及び、
前記距離が前記閾値距離以下となったとき、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御手段、
として機能させる情報処理用プログラムであって、
前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であることを特徴とする情報処理用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、移動する者同士の情報交換のための処理を行う情報処理装置及び情報処理方法並びに当該情報処理装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年の、いわゆるスマートフォンに代表される携帯型の端末装置の急速な普及に伴い、当該端末装置を携帯して移動する利用者も急速に増加している。この場合の移動手段としては、例えば車両や鉄道が考えられるが、これらの移動手段を用いた移動中であっても、上記端末装置を用いた種々の情報交換が可能となっている。このような現状に対応した先行技術を示す文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。
【0003】
この特許文献1に開示されている先行技術では、上記端末装置をそれぞれに携帯する複数の者の集合場所を決定する場合において、複数のユーザの各現在地を起点として、各ユーザの到達可能範囲を算出し、その算出された複数の到達可能範囲の交わりを検知し、検知された交わりに存在する施設を集合場所の候補として決定する構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-32563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術では、あくまで「各利用者が一つの集合地点に集合する予定があること」が前提となっている。このため、上記特許文献1に開示されている技術は、このような前提がない場合には適用できないという問題点があった。
【0006】
そこで本願は、上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、予め決められた集合予定がないユーザ間であっても適切且つ迅速な情報交換を可能とする情報処理装置及び情報処理方法並びに当該情報処理装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を検出する検出手段と、各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する判定手段と、前記距離が前記閾値距離以下となったとき、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御手段と、を備え、前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であるように構成される。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、検出手段と、判定手段と、通知制御手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法であって、合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を前記検出手段により検出する検出工程と、各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを前記判定手段により判定する判定工程と、前記距離が前記閾値距離以下となったとき、前記通知制御手段により、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御工程と、を含み、前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であるように構成される。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、コンピュータを、合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を検出する検出手段、各前記検出された現在位置に基づき、前記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する判定手段、及び、前記距離が前記閾値距離以下となったとき、当該距離が当該閾値距離以下となったことを前記者のいずれか又は全てに通知する通知制御手段、として機能させる情報処理用プログラムであって、前記閾値距離は、各前記者それぞれの移動方法に応じた閾値距離であるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】実施例の情報処理システムの概要構成を示すブロック図である。
図3】実施例の情報処理システムを構成する端末装置の概要構成を示すブロック図等であり、(a)は当該ブロック図であり、(b)は実施例の情報処理システムを構成するサーバ装置の概要構成を示すブロック図であり、(c)は実施例の閾値距離データ等の一例を示す図である。
図4】実施例の情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態の情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、実施形態の情報処理装置Sは、検出手段1と、判定手段2と、通知制御手段3と、を備えて構成されている。
【0013】
この構成において検出手段1は、合流予定がある関係を除く予め設定された関係にある複数の者の現在位置を検出する。これにより、判定手段2は、検出手段1によりそれぞれ検出された現在位置に基づき、上記者の移動により当該者間の距離が閾値距離以下となったか否かを判定する。
【0014】
そして通知制御手段3は、上記者間の距離が閾値距離以下となったとき、当該距離が当該閾値距離以下となったことを上記者のいずれか又は全てに通知する。このとき、上記閾値距離は、上記各者それぞれの移動方法に応じた閾値距離である。
【0015】
以上説明したように、実施形態の情報処理装置Sの動作によれば、上記者間の距離がそれぞれの移動方法に応じた閾値距離以内となったとき、そのことを通知するので、合流予定がない場合であっても、互いの距離が近くなっていることを当該各者に通知して事後の行動を迅速に開始させることができる。
【実施例0016】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお以下に説明する実施例は、別々に移動しているユーザ間で意思疎通を図ることに用いられる情報処理システムに対して実施形態を適用した場合の実施例である。
【0017】
また、図2は実施例の情報処理システムの概要構成を示すブロック図であり、図3は当該情報処理システムを構成する端末装置の概要構成を示すブロック図等であり、図4は実施例の情報処理を示すフローチャートである。このとき図3では、図1に示した実施形態の情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0018】
(I)実施例の情報処理システムの全体構成について
初めに、実施例の情報処理システムの全体構成について、図2を用いて説明する。
【0019】
図2に示すように、実施例の情報処理システムSSは、実施例のユーザU1乃至ユーザUn(nは自然数。以下、同様。)と共に移動する端末装置T1乃至端末装置Tnと、例えば固定設置されているサーバ装置SVと、端末装置T1乃至端末装置Tnとサーバ装置SVとをデータの授受が可能に接続するインターネット等のネットワークNWと、により構成されている。なお以下の説明において、ユーザU1乃至ユーザUnについて共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「ユーザU」と称する。また、端末装置T1乃至端末装置Tnについて共通の事項を説明する場合、これらを纏めて「端末装置T」と称する。なお、実施例の端末装置Tは、例えばユーザUに携帯されて用いられるスマートフォン等の、ネットワークNW又は専用回線等を介したデータの授受及び相互通話が可能な装置として実現される。
【0020】
また、上記複数のユーザUにおいては、それぞれが携帯する端末装置Tを用いて例えば頻繁に通話したり情報交換をしたり一緒に行動したりする複数のユーザUにより、実施例のユーザグループUGが構成されている。このとき、当該ユーザグループUGは一つだけでもよいし、複数存在してもよい。
【0021】
以上の構成において、情報処理システムSSのサーバ装置SVには、後述する実施例のユーザグループデータ及び実施例の閾値距離データが予め不揮発性に記録されている。このとき、実施例のユーザグループデータは、一のユーザグループUGの構成員たるユーザUを識別するためのユーザIDが、当該ユーザUが構成員たるユーザグループUGを識別するためのグループIDに関連付けて記録されている。
【0022】
一方、実施例の閾値距離データは、一のユーザグループUGの構成員であり且つそれぞれが移動する二以上のユーザU同士の距離が近くなった場合に、その旨を実施例の通知として当該各ユーザUにそれぞれ通知するために用いられる距離データであり、当該通知が実行されるべき当該ユーザU間の距離を、実施例の閾値距離として記録する距離データである。この閾値距離データは、移動する各ユーザUそれぞれの移動手段及びそれらの組合せに応じて予め記録されている。この場合の移動手段は、例えば、徒歩による移動、自家用車による移動、バスによる移動又は鉄道(電車)による移動、の四種類が想定されている。実施例の閾値距離データの具体例については、後述する。
【0023】
(II)実施例の端末装置の細部構成及び動作について
次に、実施例の情報処理システムSSを構成する上記各端末装置Tの細部構成及び動作について、図3(a)を用いて説明する。
【0024】
図3(a)に示すように、例えばスマートフォンとして実現される実施例の各端末装置Tは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部20と、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる不揮発性の記録部21と、操作ボタン又はタッチパネル等からなる操作部22と、カメラ及びGNSS(Global Navigation Satellite System)センサ等を含むセンサ部23と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ24と、スピーカ25と、インターフェース26と、により構成されている。
【0025】
以上の構成において、センサ部23は、例えば上記GNSSセンサを含むGNSS又は自立センサ等を用いて端末装置Tの現在位置(換言すれば当該端末装置Tを携帯するユーザUの現在位置)を特定し、当該現在位置を示す現在位置データを生成して処理部20に出力する。一方、インターフェース26は、処理部20の制御の下、当該処理部20とサーバ装置SVとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。
【0026】
次に、処理部20は、実施例の情報処理において端末装置Tが担うべき処理として、上記現在位置データを含む後述する実施例のユーザデータ(図4並びにその関連説明参照)を、当該処理部20を備える端末装置Tを他の端末装置Tから識別するためのユーザIDと共に、インターフェース26及びネットワークNWを介してサーバ装置SVに出力する。このとき当該ユーザIDは、当該処理部20を備える端末装置TのユーザUを当該他の端末装置TのユーザUから識別するための識別情報に相当する。また、当該ユーザデータのサーバ装置SVへの送信は、例えば、端末装置Tの電源スイッチがオンとされた以降の予め設定された送信間隔ごとに実行されることが好ましい。
【0027】
他方処理部20は、上記送信されたユーザデータに対応した実施例の通知制御データ(図4並びにその関連説明参照)がネットワークNW及びインターフェース26を介してサーバ装置SVから送信されてくると、当該通知制御データに対応した実施例の通知制御処理を実行する。この通知制御処理は、同じユーザグループUGに属する他のユーザUが実施例の閾値距離以内に存在する場合に、その旨を、当該処理部20を備える端末装置TのユーザUに対してディスプレイ24又はスピーカ25或いはそれらの両方を用いて通知する処理である。
【0028】
これに加えて処理部20は、上記通知制御処理の後に、必要に応じて、送信されたユーザデータに対応した実施例の通話制御データ(図4並びにその関連説明参照)のネットワークNW及びインターフェース26を介したサーバ装置SVとの間の授受を行いつつ、当該処理部20を備えるユーザUと上記他のユーザUとの間の実施例の通話制御処理を行う。この通話制御処理は、上記通知制御処理の対象となった複数のユーザUの間における、それぞれが携帯する端末装置Tを用いた通話を制御する処理である。
【0029】
更に処理部20は、上記通知制御処理又は上記通話制御処理の後に、必要に応じて、送信されたユーザデータに対応した実施例の合流制御データ(図4並びにその関連説明参照)のネットワークNW及びインターフェース26を介したサーバ装置SVとの間の授受を行いつつ、当該処理部20を備えるユーザUと上記他のユーザUを対象とした実施例の合流制御処理を行う。この合流制御処理は、上記通話制御処理の対象となった複数のユーザUを一の合流点で合流させるための処理である。
【0030】
また、上述した一連の動作において、記録部21は、上記端末装置Tが担うべき処理を示すフローチャート(図4左端及び図4中央参照)に対応するプログラムを予め記録すると共に、当該処理に必要なデータ及び上記現在位置データ等を一時的に記録し、必要に応じて処理部20に出力する。そして処理部20は、当該プログラムに基づき、上記端末装置Tが担うべき処理を実行する。このとき操作部22は、当該操作部22を用いて上記ユーザUにより行われた操作に相当する操作信号を生成して処理部20に出力する。これにより処理部20は、当該操作信号に基づいて上記端末装置Tが担うべき処理を実行する。
【0031】
(III)実施例のサーバ装置の細部構成及び動作について
次に、実施例の情報処理システムSSを構成する上記サーバ装置SVの細部構成及び動作について、図3(b)及び図3(c)を用いて説明する。
【0032】
実施例のサーバ装置SVは、図3(b)に示すように、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部10と、インターフェース11と、HDD又はSSD等からなる不揮発性の記録部12と、キーボード及びマウス等からなる操作部14と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ15と、により構成されている。
【0033】
また処理部10は、検出部1と、判定部2と、通知/通話制御部3と、合流制御部13と、により構成されている。このとき、検出部1、判定部2、通知/通話制御部3及び合流制御部13は、処理部10を構成する上記CPU等のハードウエアロジック回路により実現されてもよいし、後述する実施例の情報処理のうちサーバ装置SVが担うべき処理を示すフローチャート(図4右端参照)に対応するプログラムを上記CPUが記録部12から読み出して実行することにより、ソフトウェア的に実現されてもよい。更に、検出部1が実施形態の検出手段1の一例に相当し、判定部2が実施形態の判定手段2の一例に相当し、通知/通話制御部3が実施形態の通知制御手段3の一例及び本願の「情報授受制御手段」の一例にそれぞれ相当する。また、合流制御部13が本願の「合流点探索手段」の一例、「経路探索手段」の一例及び「誘導手段」の一例にそれぞれ相当する。更に、図3(b)に破線で示すように、検出部1、判定部2及び通知制御部3により、実施形態の情報処理装置Sの一例を構成している。
【0034】
以上の構成において、インターフェース11は、処理部10の制御の下、当該処理部10といずれかの端末装置Tとの間のネットワークNWを介したデータの授受を制御する。一方、記録部12には、図3(c)に例示するように、各端末装置TのユーザUにそれぞれ関連付けられた上記ユーザグループデータ12Aと、上記閾値距離データ12Bと、が、不揮発性に記録されている。
【0035】
このとき、上記ユーザグループデータ12Aとしては、図3(c)に例示するように、ユーザグループUGごとの上記グループIDに関連付けて、各ユーザグループUGを構成するユーザUを識別するための上記ユーザIDが、当該ユーザグループUGごとに記録されている。このユーザグループデータ12Aを参照することにより、処理部10は、いずれかの端末装置Tから上記ユーザデータと共に送信されてくるユーザIDに基づき、その端末装置TのユーザUと同じユーザグループUGを構成している他のユーザUを認識可能となる。
【0036】
一方、上記閾値距離データ12Bとしては、図3(c)に例示するように、各ユーザUが利用することが想定される移動手段(徒歩移動を含む)の組合せに対応付けて、上記閾値距離が記録されている。図3(c)に例示する場合、それぞれが徒歩移動している複数のユーザUの場合には、そのユーザU間の距離が500メートル以内となったタイミングで、実施例の通知制御処理が開始される。また、それぞれが鉄道を用いて移動している場合には、複数のユーザU間の距離が5キロメートル以内となったタイミングで実施例の通知制御処理が開始される。すなわち、本実施例では、互いの移動速度が速いほど、実施例の通知制御が開始されるタイミングが早まることになる。ここで、当該移動速度は、ユーザUごとの速度の絶対値でもよいし、複数のユーザU間の相対的な速度でもよい。
【0037】
そして、処理部10は、いずれかの端末装置TからそのユーザUについての上記ユーザデータが上記ユーザIDと共にネットワークNW及びインターフェース11を介して送信されてきた場合に、これらを取得する。その後、処理部10の検出部1は、取得されたユーザデータに含まれている現在位置データに基づき、当該ユーザデータを送信してきた端末装置Tの現在位置(すなわち、当該端末装置Tを携帯しているユーザUの現在位置。以下、同様。)を検出し、その検出結果を判定部2に出力する。これにより判定部2は、検出された現在位置のユーザUが一のユーザグループUGを構成するユーザUか否かを判定する。そして判定部2は、当該ユーザUが当該一のユーザグループUGを構成する場合において、当該ユーザUの移動手段を更に判定する。具体的に判定部2は、例えば、ユーザUの現在位置及びその時間的変化に基づき、ユーザUの移動速度及び移動方向並びに当該現在位置と、図示しない地図データと、を照合することにより、各ユーザUの移動手段が、「徒歩移動」、「自家用車移動」、「バス移動」又は「鉄道移動」のいずれであるかを判定する。更に判定部2は、判定されたそれぞれの移動手段の組合せに応じた閾値距離を上記閾値距離データ12Bから読み出す。そして判定部2は、複数のユーザUについて、それぞれの現在位置に基づいて相互の距離を判定すると共に、当該判定された距離が上記読み出された閾値距離データ12Bにより示される閾値距離以内となっているか否かを判定し、その判定結果を通知/通話制御部3に出力する。これらにより通知/通話制御部3は、各ユーザU間の距離が対応する上記閾値距離以内となっている場合に、それぞれのユーザUの端末装置Tとの間で実施例の通知制御データの授受を行いつつ、実施例の通知制御処理を実行する。
【0038】
その後、通知/通話制御部3は、上記通知制御処理の後に、当該各ユーザUの端末装置Tとの間で実施例の通話制御データの授受を行いつつ、当該ユーザU間における実施例の通話制御処理を実行する。更に合流制御部13は、上記通知制御処理又は上記通話制御処理の後に、必要に応じて、当該各ユーザUの端末装置Tとの間で実施例の合流制御データの授受を行いつつ、当該ユーザUを対象とした実施例の合流制御処理を行う。
【0039】
また、上述した一連の動作において、記録部11は、上記ユーザグループデータ12A及び上記閾値距離データ12Bの他に、上記サーバ装置SVが担うべき処理を示すフローチャート(図4右端参照)に対応するプログラム等を予め記録し、必要に応じて処理部10に出力する。そして処理部10は、当該プログラムに基づき、上記サーバ装置SVが担うべき処理を実行する。このとき操作部14は、当該操作部14を用いて例えばサーバ装置SVの管理者等により行われた操作に相当する操作信号を生成して処理部10に出力する。これにより処理部10は、当該操作信号に基づいて上記サーバ装置SVが担うべき処理を実行する。更に、ディスプレイ15は、上記サーバ装置SVが担うべき処理を実行するに当たって必要な情報を表示し、上記管理者等に提示する。
【0040】
(IV)実施例の情報処理について
次に、上述してきたサーバ装置SV及び各端末装置Tを含む情報処理システムSSにおいて実行される、実施例の情報処理について、図4を用いて纏めて説明する。なお図4では、同じユーザグループUGを構成する二人のユーザU1及びユーザU2がそれぞれに携帯する端末装置T1及び端末装置T2とサーバ装置SVとの間で実行される実施例の情報処理について具体的に説明する。このとき、図4左端は実施例の情報処理において端末装置T1が担うべき処理を示すフローチャートであり、図4中央は実施例の情報処理において端末装置T2が担うべき処理を示すフローチャートであり、図4右端は実施例の情報処理においてサーバ装置SVが担うべき処理を示すフローチャートである。
【0041】
図4左端及び中央に示すように、ユーザU1及びユーザU2に携帯されている端末装置T1及び端末装置T2では、それぞれの電源スイッチがオンとされると(ステップS11及びステップS21)、それぞれの処理部20は、上記現在位置データをセンサ部23から取得して上記現在位置を特定する(ステップS12及びステップS22)。その後それぞれの処理部20は、当該取得した現在位置データを用いて、端末装置T1としての上記ユーザデータたるユーザデータTD1及び端末装置T2としての上記ユーザデータたるユーザデータTD2をそれぞれ生成し、ネットワークNW等を介してサーバ装置SVに送信する(ステップS13及びステップS23)。その後各処理部20は、端末装置T1としての上記通知制御データたる通知制御データST1及び端末装置T2としての上記通知制御データたる通知制御データST2がネットワークNW及びインターフェース26を介して送信されてくるのをそれぞれ監視する(ステップS14及びステップS24)。ステップS14及びステップS24の監視において、通知制御データST1及び通知制御データST2が送信されてこない場合(ステップS14:NO及びステップS24:NO)、各処理部20は、それぞれ後述するステップS18及びステップS28に移行する。
【0042】
一方図4右端に示すように、サーバ装置SVでは、例えばその電源電力が投入されると、端末装置T1及び端末装置T2からのユーザデータTD1及びユーザデータTD2のネットワークNW及びインターフェース11を介した送信を監視する(ステップSV10)。ステップSV10の監視において、いずれの端末装置Tからもユーザデータが送信されてこない場合(ステップSV10:NO)、サーバ装置SVの処理部10は、後述するステップSV15に移行する。他方、ステップSV10の監視において、上記ユーザデータTD1及びユーザデータTD2が送信されてきた場合(ステップSV10:YES)、処理部10はこれらを取得し、その後検出部1及び判定部2は、以下の(A)乃至(F)の処理を順次行う(ステップSV11)。
(A)上述した端末装置T1及び端末装置T2の現在位置の検出
(B)端末装置T1(ユーザU1)と端末装置T2(ユーザU2)との間の距離の判定
(C)ユーザU1及びユーザU2が一のユーザグループUGを構成するか否かの判定
(D)ユーザU1及びユーザU2それぞれの移動手段の判定
(E)判定された移動手段の組み合わせに対応した閾値距離データ12Bの読み出し
(F)上記判定された距離が上記読み出された閾値距離データ12Bにより示される閾値距離以内となったか否かの判定
【0043】
ステップSV11の上記(F)の判定において、ユーザU1とユーザU2との間の距離がそれぞれの移動手段に応じた閾値距離以内となっていない場合(ステップSV11:NO)、処理部10は後述するステップSV15に移行する。一方、ステップSV11の判定において、ユーザU1とユーザU2との間の距離が上記閾値距離以内となっている場合(ステップSV11:YES)、処理部10の通知/通話制御部3は、ユーザU1の端末装置T1に対して、ユーザU2が近くに存在している旨の通知及びその後の通話実行の問合せを当該端末装置T1上において行うための上記通知制御データST1をインターフェース11及びネットワークNWを介して送信する(ステップSV12)。これに加えて通知/通話制御部3は、ユーザU2の端末装置T2に対して、ユーザU1が近くに存在している旨の通知及びその後の通話実行の問合せを当該端末装置T2上において行うための上記通知制御データST2をインターフェース11及びネットワークNWを介して送信する(ステップSV12)。
【0044】
次に、上記ステップS14の監視において、上記通知制御データST1が送信されてきた場合(ステップSV12及びステップS14:YES)、端末装置T1の処理部20は、当該通知制御データST1に基づき、同じユーザグループUGを構成するユーザU2が近くに存在している旨を、端末装置T1のディスプレイ24又はスピーカ25或いはそれらの両方を用いてユーザU1に通知する(ステップS15)。その後端末装置T1の処理部20は、通知制御データST1に基いて、ユーザU2との間で通話を行うか否かをユーザU1に問い合わせる(ステップS16)。ステップS16の問合せにおいて、ユーザU2との通話を開始する旨の指示が端末装置T1の操作部22において行われた場合(ステップS16:YES)、端末装置T1の処理部20は、サーバ装置SVとの間での端末装置T1のインターフェース26及びネットワークNWを介した通話制御データCD1(端末装置T1用の上記通信制御データとしての通信制御データCD1)の授受による通話制御処理を実行する(ステップS17)。その後端末装置T1の処理部20は、サーバ装置SVとの間での端末装置T1のインターフェース26及びネットワークNWを介した合流制御データMG1(端末装置T1用の上記合流制御データとしての合流制御データMG1)の授受による合流制御処理を実行する(ステップS18)。その後、端末装置T1の処理部20は、例えばユーザU1とユーザU2とが合流できた等の理由により実施例の情報処理のうち端末装置T1が担うべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS19)。ステップS19の判定において、当該端末装置T1が担うべき処理を継続する場合(ステップS19:NO)、処理部20は、上記ステップS12に戻って上述してきた一連の処理を継続する。一方ステップS19の判定において、当該端末装置T1が担うべき処理を終了する場合(ステップS19:YES)、端末装置T1の処理部20は、そのまま当該処理を終了する。
【0045】
一方、上記ステップS24の監視において、上記通知制御データST2が送信されてきた場合(ステップSV12及びステップS24:YES)、端末装置T2の処理部20は、当該通知制御データST2に基づき、同じユーザグループUGを構成するユーザU1が近くに存在している旨の通知を、端末装置T2のディスプレイ24又はスピーカ25或いはそれらの両方を用いてユーザU2に通知する(ステップS25)。その後端末装置T2の処理部20は、通知制御データST2に基いて、ユーザU1との間で通話を行うか否かをユーザU2に問い合わせる(ステップS26)。ステップS26の問合せにおいて、ユーザU1との通話を開始する旨の指示が端末装置T2の操作部22において行われた場合(ステップS26:YES)、端末装置T2の処理部20は、サーバ装置SVとの間での端末装置T2のインターフェース26及びネットワークNWを介した通話制御データCD2(端末装置T2用の上記通信制御データとしての通信制御データCD2)の授受による通話制御処理を実行する(ステップS27)。その後端末装置T2の処理部20は、サーバ装置SVとの間での端末装置T2のインターフェース26及びネットワークNWを介した合流制御データMG2(端末装置T2用の上記合流制御データとしての合流制御データMG2)の授受による合流制御処理を実行する(ステップS28)。その後、端末装置T2の処理部20は、例えばユーザU2とユーザU1とが合流できた等の理由により実施例の情報処理のうち端末装置T2が担うべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29の判定において、当該端末装置T2が担うべき処理を継続する場合(ステップS29:NO)、処理部20は、上記ステップS22に戻って上述してきた一連の処理を継続する。一方ステップS29の判定において、当該端末装置T2が担うべき処理を終了する場合(ステップS29:YES)、端末装置T2の処理部20は、そのまま当該処理を終了する。
【0046】
これらに対し、サーバ装置SVの処理部10は、上記ステップSV12において通知制御データST1及び通知制御データST2を送信した後は、必要に応じて、端末装置T1及び端末装置T2との間で上記通話制御データCD1及び上記通話制御データCD2並びに上記合流制御データMG1及び上記合流制御データMG2の授受を行いつつ、実施例の通話制御処理(ステップSV13)及び実施例の合流制御処理(ステップSV14)を実行する。その後、処理部10は、例えば上記ステップS19及び上記ステップS29と同様の理由により実施例の情報処理のうちサーバ装置SVが担うべき処理を終了するか否かを判定する(ステップSV15)。ステップSV15の判定において、当該サーバ装置SVが担うべき処理を継続する場合(ステップSV15:NO)、処理部10は、上記ステップSV10に戻って上述してきた一連の処理を継続する。一方ステップSV15の判定において、当該サーバ装置SVが担うべき処理を終了する場合(ステップSV15:YES)、処理部10は、そのまま当該処理を終了する。
【0047】
次に、上記通話制御データCD1及び上記通話制御データCD2の授受を行いつつ実行される実施例の通話制御処理(ステップS17、ステップS27及びステップSV13参照)について説明する。
【0048】
実施例の通話制御処理として、例えば端末装置T1からユーザU1とユーザU2との間での通話を行う旨の要求が通話制御データCD1として送信されてきた場合、サーバ装置SVの通知/通話制御部3は、通話の相手となるユーザU2の移動手段(上記ステップSV11参照)を確認する。当該確認の結果、ユーザU2が鉄道による移動中であって通話が制限又は禁止される場合、通知/通話制御部3は、その旨の確認メッセージ等を含む通話制御データCD1を端末装置T1に送信して、後刻における再通話を促すように制御する(ステップS17及びステップSV13)。一方、このような制限又は禁止事象がない場合、サーバ装置SVの通知/通話制御部3は、通話制御データCD1及び通話制御データCD2を用いて、端末装置T1から端末装置T2を呼び出させて通話を開始させるように制御する(ステップS17、ステップS27及びステップSV13)。その後は、端末装置T1と端末装置T2との間での通常の通話が開始されることとなる。
【0049】
次に、上記合流制御データMG1及び上記合流制御データMG2の授受を行いつつ実行される実施例の合流制御処理(ステップS18、ステップS28及びステップSV14参照)について説明する。
【0050】
実施例の合流制御処理として、例えば端末装置T1からユーザU1とユーザU2とを合流させるべき旨の要求が合流制御データCD1として送信されてきた場合、サーバ装置SVの合流制御部13は、ユーザU1とユーザU2との合流の可能性及び当該合流が可能な場合の合流点を、上記地図データ並びにユーザU1及びユーザU2それぞれの現在位置(ステップSV11参照)に基づいて探索する。このとき合流制御部13は、先ず、ユーザU1とユーザU2とが最短時間で合流できる合流点並びに当該合流点までのユーザU1及びユーザU2それぞれの移動経路を、例えば従来の経路探索方法を用いて探索する。なお、例えばユーザU1が自家用車で移動しており、ユーザU2が鉄道で移動している場合、合流制御部13は、例えばユーザU2の現在位置に最寄りの経由駅又は上記合流点に最寄りの経由駅を探索し、それを含めたユーザU1及びユーザU2の移動経路を探索する。その後合流制御部13は、探索した経路データを、合流制御データMG1として端末装置T1に送信すると共に合流制御データMG2として端末装置T2に送信し、当該端末装置T1及び当該端末装置T2を上記合流点に向けて誘導するナビゲーション処理を実行する(ステップS18、ステップS28及びステップSV14)。この場合のナビゲーション処理は、基本的には従来と同様のナビゲーション処理である。
【0051】
以上説明したように、実施例の情報処理によれば、例えばユーザU1及びユーザU2間の距離がそれぞれの移動手段に応じて閾値距離データ12Bにより示される閾値距離以内となったとき、そのことを通知するので、互いの距離が近くなっていることを各ユーザUに通知して事後の行動を迅速に開始させることができる。なお、上記通知は、一方のユーザUにのみ行うこととしてもよい。
【0052】
また、上記閾値距離が当事者の移動手段の組合せに応じた閾値距離(図3(c)参照)であるので、互いの距離が近くなっていることをより適切に各ユーザUに通知することができる。
【0053】
更に、閾値距離データ12Bにおいては、移動の速度が早いほど閾値距離が長くなっているので、当該速度が速いほど通知のタイミングが早くなることになり、互いの距離が近くなっていることをより適切に各ユーザUに通知することができる。
【0054】
更にまた、通知後において各ユーザUが合流すべき合流点及び当該合流点までの移動経路がユーザUごとに探索されて当該合流点まで各当事者が誘導されるので(図4ステップS18、ステップS28及びステップSV14参照)、相互の距離が近いことを認識させた上で各ユーザUを合流させることができる。
【0055】
また、合流点までの各ユーザUの移動に必要な時間が最短となる移動経路が探索される場合は、最短時間でユーザUを合流させることができる。
【0056】
更に、複数の異なる移動方法によりいずれかのユーザUが移動する場合、現在位置又は合流点から見ていずれかの移動方法における最寄りの経由点(例えば最寄り駅)を経由するように移動経路が探索されるので、利便性よく各ユーザUを合流させることができる。
【0057】
更にまた、通知後にユーザU同士の通話を開始させる場合(図4ステップ17、ステップS27及びステップSV13参照)は、ユーザU間の意思疎通をより迅速化することができる。なお、実施例における通話に代えて、メッセージの送受信等を含む情報の授受を開始させる場合に本願を適用することも可能である。
【0058】
また、いずれかの移動手段において通話が制限されている場合、当該通話を開始するか否かの確認メッセージ等を用いて通話を開始するか否かを判定するので、移動方法に応じて適切に通話を開始させること又は通話を制限させることができる。
【0059】
なお、上記通話を開始するか否かの確認メッセージ等に代えて、通話を伴わない、例えばメッセージ等を用いた情報の授受を開始するか否かをユーザUに提案(確認)し、その提案又は確認の結果に応じて当該情報の授受を開始するように構成してもよい。この場合には、通話以外の手段による情報の授受を、移動方法に応じて適切に開始させることができる。
【0060】
更に、各ユーザU宛の通知の内容が、各ユーザUが閾値距離以内の位置に存在すること、及び、事後の通話を行うか否かの問合せを含むので(図4ステップSV12参照)、ユーザU間の意思疎通を容易に図らせることができる。
【0061】
なお、図4を用いて説明した実施例の情報処理では、二名のユーザUを対象とした実施例の情報処理について説明したが、三名以上のユーザUに対して実施例の情報処理を適用することも可能である。
【0062】
図4に示したそれぞれフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を実施例の処理部10又は処理部20として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 検出手段(検出部)
2 判定手段(判定部)
3 通知制御手段(通知/通話制御部)
10、20 処理部
12B 閾値距離データ
S 情報処理装置
T1、T2、Tn、T 端末装置
U1、U2、Un ユーザ
SV サーバ装置
図1
図2
図3
図4