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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024090988
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】印刷装置及び印刷方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
B41J2/01 125
B41J2/01 401
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207225
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130535
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 明
(74)【代理人】
【識別番号】100183025
【弁理士】
【氏名又は名称】大角 孝一
(72)【発明者】
【氏名】外山 洋
(72)【発明者】
【氏名】片上 悟
(72)【発明者】
【氏名】鷲尾 裕一
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 和利
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼梨 航
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EB13
2C056EB29
2C056EB45
2C056EB59
2C056EC14
2C056EC29
2C056EC31
2C056FA10
2C056FA13
2C056HA47
(57)【要約】
【課題】印刷媒体の加熱に伴う表面状態の変化を低減する。
【解決手段】印刷媒体Pのセット部と、印刷媒体Pを巻き取る巻取部5と、印刷媒体Pにインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッド3と、印刷媒体Pに吐出されたインクを乾燥させる乾燥炉10と、を備え、乾燥炉10は画像形成面P1に加熱した気体Gを吹き付ける吹き付け加熱部20を有し、吹き付け加熱部20は第1吹き付け加熱部20Aと第2吹き付け加熱部20Bとを有し、印刷モードとして第1モードと第2モードとを有し、第2モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速は、第1モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速よりも遅い印刷装置1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、
前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、
搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、
前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、
を備え、
前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、
前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記第1吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、
前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、
前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅いことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載された印刷装置において、
前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速いことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項2に記載された印刷装置において、
前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速いことを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
請求項2に記載された印刷装置において、
前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、前記第1モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高いことを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、
前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、
搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、
前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、
を備え、
前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、
前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、
前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅く、
前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高いことを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載された印刷装置において、
前記インクの使用量と、使用する前記印刷媒体の種類と、の組み合わせに対応して決められる前記印刷モードのテーブルを記憶する記憶部と、
前記インクの使用量と、使用する前記印刷媒体の種類と、を入力する入力部と、
前記入力部から入力された情報に従って、前記テーブルに基づいて、前記印刷モードを設定する印刷モード設定部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項6に記載された印刷装置において、
前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは、使用する前記印刷媒体の種類によらず前記第1モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
請求項6に記載された印刷装置において、
前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは、使用する前記印刷媒体の種類によらず前記第2モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
請求項6に記載された印刷装置において、
前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、使用する前記印刷媒体の前記画像形成面の材質が紙の場合は前記第1モードに前記印刷モードを設定し、使用する前記印刷媒体の前記画像形成面の材質がフィルムの場合は前記第2モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする印刷装置。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか1項に記載された印刷装置において、
前記印刷媒体の前記画像形成面とは反対の面に接触して前記印刷媒体を加熱する接触加熱部を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項11】
ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、
前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、
搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、
前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、
を備え、
前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、
前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記第1吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、
前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有する印刷装置の印刷方法であって、
前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速を、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅くすることを特徴とする印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、印刷媒体にインクを吐出して印刷する様々な印刷装置が使用されている。このうち、印刷媒体を加熱する加熱部を備え、印刷媒体に吐出されたインクを乾燥させることが可能な印刷装置がある。例えば、特許文献1には、媒体(印刷媒体)の表面に熱風を吹き付けて加熱する乾燥部(加熱部)を備える印刷装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-130900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷媒体としては、様々なものが使用されている。例えば、印刷媒体として、印刷媒体の画像形成面がフィルムで形成されるラベル用紙などが使用される場合がある。例えば、印刷媒体の表面に熱風を吹き付けて加熱する加熱部を備える印刷装置を用いて、ラベル用紙などの画像形成面がフィルムで形成される印刷媒体を乾燥させる場合などにおいては、例えば、熱風が直接あたる部分と熱風が直接当たらない部分とが生じて熱風の吹き付けムラができることなどにより、画像形成面に吐出されたインクの乾燥速度のムラが生じ、画像形成面の光沢性にムラができるなど、表面状態が変化してしまう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の印刷装置は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記第1吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅いことを特徴とする。
【0006】
また、上記課題を解決するための本発明の別の印刷装置は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅く、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高いことを特徴とする。
【0007】
また、上記課題を解決するための本発明の印刷方法は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記第1吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有する印刷装置の印刷方法であって、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速を、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅くすることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施例1に係る印刷装置の概略側面図。
図2図1の印刷装置を用いて行う一例としての印刷方法のフローチャート。
図3】本発明の実施例2に係る印刷装置の概略側面図。
図4図3の印刷装置を用いて行う一例としての印刷方法のフローチャート。
図5】本発明の実施例3に係る印刷装置の乾燥炉の概略側面図。
図6】本発明の実施例4に係る印刷装置の乾燥炉の概略側面図。
図7】本発明の実施例5に係る印刷装置の乾燥炉の概略側面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の印刷装置は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記第1吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅いことを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、第2モードにおける第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、第1モードにおける第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅い。すなわち、吹き付ける気体の風速が遅い第2モードを有している。吹き付ける気体の風速を遅くすることで、気体が直接あたる部分と気体が直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、表面状態が変化しやすい印刷媒体を使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に従属する態様であって、前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速いことを特徴とする。
【0012】
印刷媒体の搬送方向における前方側と印刷媒体の搬送方向における後方側とでは、印刷媒体の搬送方向における前方側のほうが印刷媒体の表面状態が変化しやすい。しかしながら、本態様によれば、第2モードにおける第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速が第2モードにおける第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速い。すなわち、第2モードにおいては、搬送方向における上流側において印刷媒体に吹き付ける気体の風速を遅くし、搬送方向における下流側において印刷媒体に吹き付ける気体の風速を速くする。このようにすることで、搬送方向における上流側に対応する表面状態が変化しやすい領域において印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制しつつ、搬送方向における下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体に吹き付ける気体の風速を速くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体を乾燥させることができる。
【0013】
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に従属する態様であって、前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速いことを特徴とする。
【0014】
本態様によれば、第2モードにおける第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、第1モードにおける第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも速い。このため、乾燥効率が下がりがちな第2モードにおいて、搬送方向における下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体に吹き付ける気体の風速を特に速くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体を乾燥させることができる。
【0015】
本発明の第4の態様は、前記第2の態様に従属する態様であって、前記第2モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、前記第1モードにおける前記第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高いことを特徴とする。
【0016】
本態様によれば、第2モードにおける第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、第1モードにおける第2吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高い。このため、乾燥効率が下がりがちな第2モードにおいて、搬送方向における下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体に吹き付ける気体の温度を高くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体を乾燥させることができる。
【0017】
本発明の第5の態様の印刷装置は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有し、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅く、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高いことを特徴とする。
【0018】
本態様によれば、第2モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は第1モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅く、第2モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は第1モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高い。吹き付ける気体の風速を遅くすること及び吹き付ける気体の温度を下げることで、気体が直接あたる部分と気体が直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、表面状態が変化しやすい印刷媒体を使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。また、第2モードにおいては、吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度を高くして乾燥効率を上げて、全体としては十分に印刷媒体を乾燥させることができる。
【0019】
本発明の第6の態様は、前記第1から第5のいずれか1つの態様に従属する態様であって、前記インクの使用量と、使用する前記印刷媒体の種類と、の組み合わせに対応して決められる前記印刷モードのテーブルを記憶する記憶部と、前記インクの使用量と、使用する前記印刷媒体の種類と、を入力する入力部と、前記入力部から入力された情報に従って、前記テーブルに基づいて、前記印刷モードを設定する印刷モード設定部と、を備えることを特徴とする。
【0020】
本態様によれば、インクの使用量と使用する印刷媒体の種類との組み合わせに対応して決められる印刷モードのテーブルを記憶する記憶部と、インクの使用量と使用する印刷媒体の種類とを入力する入力部と、入力部から入力された情報に従ってテーブルに基づいて印刷モードを設定する印刷モード設定部と、を備える。このため、ユーザーは、使用する印刷媒体に応じて、適切かつ簡単に、印刷モードを設定することができる。
【0021】
本発明の第7の態様は、前記第6の態様に従属する態様であって、前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは、使用する前記印刷媒体の種類によらず前記第1モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする。
【0022】
インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは使用するインク量が少ないので印刷媒体の表面状態は変化しにくいが、本態様によれば、印刷モード設定部は、前記インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは、使用する印刷媒体の種類によらず第1モードに印刷モードを設定する。このため、印刷媒体の表面状態が変化しにくい場合に敢えて第2モードを選択することを回避することができる。
【0023】
本発明の第8の態様は、前記第6の態様に従属する態様であって、前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは、使用する前記印刷媒体の種類によらず前記第2モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする。
【0024】
インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは使用するインク量が多いので印刷媒体の表面状態は変化しやすいが、本態様によれば、インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは、使用する印刷媒体の種類によらず第2モードに印刷モードを設定する。このため、印刷媒体の表面状態が変化しやすい場合に誤って第1モードを選択することを回避することができる。
【0025】
本発明の第9の態様は、前記第6の態様に従属する態様であって、前記印刷モード設定部は、前記インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、使用する前記印刷媒体の前記画像形成面の材質が紙の場合は前記第1モードに前記印刷モードを設定し、使用する前記印刷媒体の前記画像形成面の材質がフィルムの場合は前記第2モードに前記印刷モードを設定することを特徴とする。
【0026】
画像形成面の材質が紙の印刷媒体の表面状態は変化しにくく画像形成面の材質がフィルムの印刷媒体の表面状態は変化しやすいが、本態様によれば、インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、使用する印刷媒体の画像形成面の材質が紙の場合は第1モードに印刷モードを設定し、使用する印刷媒体の画像形成面の材質がフィルムの場合は第2モードに印刷モードを設定する。このため、インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、画像形成面の材質が紙であることで印刷媒体の表面状態が変化しにくい場合に敢えて第2モードを選択することを回避することができ、画像形成面の材質がフィルムであることで印刷媒体の表面状態が変化しやすい場合に誤って第1モードを選択することを回避することができる。
【0027】
本発明の第10の態様は、前記第1から第5のいずれか1つの態様に従属する態様であって、前記印刷媒体の前記画像形成面とは反対の面に接触して前記印刷媒体を加熱する接触加熱部を備えることを特徴とする。
【0028】
本態様によれば、印刷媒体の画像形成面とは反対の面に接触して印刷媒体を加熱する接触加熱部を備える。このため、画像形成面とは反対の反対面から印刷媒体を加熱することができ、印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制しつつ、画像形成面に吐出されたインクを特に効果的に乾燥させることができる。
【0029】
本発明の第11の態様の印刷方法は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記吹き付け加熱部は、第1吹き付け加熱部と、前記吹き付け加熱部よりも前記搬送方向において下流に配置された第2吹き付け加熱部と、を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有する印刷装置の印刷方法であって、前記第2モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速を、前記第1モードにおける前記第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅くすることを特徴とする。
【0030】
本態様によれば、第2モードにおける第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は、第1モードにおける第1吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅い。すなわち、第2モードでは、吹き付ける気体の風速が遅い。吹き付ける気体の風速を遅くすることで、気体が直接あたる部分と気体が直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、表面状態が変化しやすい印刷媒体を使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。
【0031】
本発明の第12の態様の印刷方法は、ロール状の印刷媒体をセットするセット部と、前記セット部から搬送される前記印刷媒体を巻き取る巻取部と、搬送される前記印刷媒体の画像形成面にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッドと、前記印刷媒体の搬送経路において前記印刷ヘッドよりも前記印刷媒体の搬送方向の下流に配置され、前記印刷媒体に吐出された前記インクを乾燥させる乾燥炉と、を備え、前記乾燥炉は、前記画像形成面に加熱した気体を吹き付ける吹き付け加熱部を有し、前記印刷媒体に前記画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有する印刷装置の印刷方法であって、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速を、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅くし、前記第2モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度を、前記第1モードにおける前記吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高くすることを特徴とする。
【0032】
本態様によれば、第2モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速は第1モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の風速よりも遅く、第2モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度は第1モードにおける吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度よりも高い。吹き付ける気体の風速を遅くすること及び吹き付ける気体の温度を下げることで、気体が直接あたる部分と気体が直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、表面状態が変化しやすい印刷媒体を使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体の表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。また、第2モードにおいては、吹き付け加熱部が吹き付ける気体の温度を高くして乾燥効率を上げて、全体としては十分に印刷媒体を乾燥させることができる。
【0033】
[実施例1]
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を具体的に説明する。最初に、本発明の印刷装置1の一例としての実施例1の印刷装置1Aの概要について図1を参照して説明する。図1で表されるように、本実施例の印刷装置1Aは、ロール状の印刷媒体Pをセットするセット部2と、セット部2から搬送される印刷媒体Pを巻き取る巻取部5と、セット部2から巻取部5までの搬送経路において搬送方向Aに搬送される印刷媒体Pの画像形成面P1にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッド3と、を備えている。また、印刷ヘッド3によって画像が形成される画像形成領域において印刷媒体Pを支持するプラテン4と、印刷媒体Pの搬送経路に複数設けられた印刷媒体Pの搬送部としての搬送ローラー6と、を備えている。さらに、本実施例の印刷装置1AはCPUや記憶部などを有する制御部7を備えており、本実施例の印刷装置1Aの各構成部材は制御部7による制御により駆動する。
【0034】
印刷ヘッド3は、搬送方向Aに搬送される印刷媒体Pの画像形成面P1と対向する側に設けられ、印刷媒体Pの画像形成面P1とは反対側の反対面P2がプラテン4で支持された状態で、画像形成面P1にインクを吐出して画像を形成する。詳細には、本実施例の印刷装置1Aは、印刷ヘッド3を搬送方向Aに沿う走査方向Cに往復移動させて印刷する。さらに詳細には、本実施例の印刷装置1Aは、印刷媒体Pを搬送方向Aに間欠駆動(間欠搬送)させるとともに、走査方向Cに印刷ヘッド3を往復移動させ、印刷ヘッド3からインクを吐出して印刷する。
【0035】
なお、本実施例の印刷ヘッド3は、1回の走査(1パス)で画像形成面P1におけるプラテン4に支持された画像形成領域全体の画像形成を完了させることができるとともに、画像形成領域全体を複数回の走査(複数パス)を行うことにより画像形成を完了させることもできる。1パスで画像形成を完了させる場合に比べ、複数パスで画像形成を完了させる場合は、当然のことながら間欠搬送に伴う印刷媒体Pの搬送停止時間は長くなる。
【0036】
上記のように、本実施例の印刷ヘッド3は、搬送方向Aに沿う走査方向Cに往復移動させて印刷する構成である。ただし、印刷ヘッド3の構成に特に限定は無い。搬送方向Aに沿う走査方向Cに往復移動させて印刷する印刷ヘッド3の代わりに、搬送方向Aと交差する幅方向Bに往復移動させて印刷する印刷ヘッド3を備えていてもよいし、印刷媒体Pの幅方向Bの全体に亘ってインクを吐出するノズルが幅方向Bに沿って並べて設けられ印刷ヘッドが停止した状態で印刷する所謂ラインヘッドを備えていてもよい。
【0037】
また、図1で表されるように、印刷媒体Pの搬送経路において印刷ヘッド3よりも搬送方向Aの下流には、印刷媒体Pに吐出されたインクを乾燥させる乾燥炉10を備えている。このように、本実施例の印刷装置1Aは、ロール状の印刷媒体Pをセットするセット部2と、セット部2から搬送される印刷媒体Pを巻き取る巻取部5と、搬送される印刷媒体Pの画像形成面P1にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッド3と、印刷媒体Pの搬送経路において印刷ヘッド3よりも搬送方向Aの下流に配置され、印刷媒体Pに吐出されたインクを乾燥させる乾燥炉10と、を備えている。
【0038】
ここで、本実施例の印刷装置1Aは、様々な種類の印刷媒体Pを使用可能に構成されている。そして、使用する印刷媒体Pの種類に応じて、印刷媒体Pに画像を形成する際の印刷モードを変更可能に構成されている。具体的には、本実施例の印刷装置1Aは、印刷モードとして第1モードと第2モードとを有しており、ユーザーがPC9のユーザーインターフェースや印刷装置1Aに設けられた操作パネル8などを介して使用する印刷媒体Pの種類を選択することに伴い、その情報が制御部7に入力され、制御部7は印刷モードを第1モードまたは第2モードのいずれか一方に設定する。
【0039】
以下に、本実施例の印刷装置1Aの要部である乾燥炉10の詳細について説明する。図1で表されるように、本実施例の印刷装置1Aは、乾燥炉10として、第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとを有している。ここで、乾燥炉10は、画像形成面P1に加熱した気体Gを吹き付ける吹き付け加熱部20を有している。詳細には、本実施例の印刷装置1Aは吹き付け加熱部20として、第1吹き付け加熱部20Aと第2吹き付け加熱部20Bとを有しており、第1吹き付け加熱部20Aは第1乾燥炉10Aに設けられ、第2吹き付け加熱部20Bは第2乾燥炉10Bに設けられている。別の表現をすると、第2吹き付け加熱部20Bは、第1吹き付け加熱部20Aよりも搬送方向Aにおいて下流に配置されている。なお、吹き付け加熱部20としては例えば熱風を吹き付け可能なファンなどを使用することができる。
【0040】
ここで、上記のように、本実施例の印刷装置1Aは、印刷媒体Pに画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有している。以下に、印刷モードの設定の具体的な実施例を含む本実施例の印刷装置1Aを用いて行う印刷方法の一例について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0041】
印刷を開始するに伴い、ユーザーは、最初に、ステップS110の印刷モード設定工程で、PC9や印刷装置1Aに設けられた操作パネル8などを介して、使用する印刷媒体Pを選択する。なお、本実施例の印刷装置1Aは、例えば、画像形成面P1が紙の印刷媒体Pや、画像形成面P1がフィルムの印刷媒体Pなど、様々な印刷媒体Pを使用可能である。ユーザーによる印刷媒体Pの選択に従って、制御部7は印刷モードを第1モードと第2モードとのいずれかに設定する。
【0042】
ここで、本実施例の印刷方法においては、画像形成面P1が紙であるかフィルムであるか、或いは、印刷に使用されるインクの使用量に応じて印刷モードが設定される。本実施例におけるインクの使用量とは、画像形成面P1の単位面積としての1inchに何gのインクが吐出されたかで定義される。具体的には、以下の表1に対応して印刷モードが設定される。なお、表1に対応するテーブルは、制御部7が有する記憶部に格納されている。
【0043】
【表1】
【0044】
次に、ステップS120の気体温度設定工程で、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度を設定する。ここで、本実施例の印刷方法においては、ステップS110の印刷モード設定工程で第1モードに印刷モードが設定された場合、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、95℃に設定される。また、ステップS110の印刷モード設定工程で第2モードに印刷モードが設定された場合も、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、95℃に設定される。
【0045】
次に、ステップS140の風速設定工程で、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの風速を設定する。ここで、本実施例の印刷方法においては、ステップS110の印刷モード設定工程で第1モードに印刷モードが設定された場合は、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの風速は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、10m/sに設定される。一方、ステップS110の印刷モード設定工程で第2モードに印刷モードが設定された場合は、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20Aは5m/sに設定され、第2吹き付け加熱部20Bは20m/sに設定される。
【0046】
ここで、ステップS120の気体温度設定工程、ステップS140の風速設定工程は、図2のフローチャートの順番通りに行う必要はなく、異なる順番で行ってもよいし、これらを同時に行ってもよい。なお、本実施例において、ステップS120の気体温度設定工程、ステップS140の風速設定工程、で設定した各項目をまとめると、下記表2のようになる。
【0047】
【表2】
【0048】
次に、ステップS150の印刷実行工程で、印刷媒体Pを搬送方向Aに搬送するとともに、印刷ヘッド3からインクを吐出して画像形成面P1に所望の画像を形成する。そして、画像形成面P1に所望の画像を形成し終えるとともに、本実施例の印刷方法を終了する。
【0049】
表2からわかるように、本実施例の印刷方法では、第2モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速(5m/s)は、第1モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速(10m/s)よりも遅い。すなわち、本実施例の印刷装置1Aは、吹き付ける気体Gの風速が遅い第2モードを有している。吹き付ける気体Gの風速を遅くすることで、気体Gが直接あたる部分と気体Gが直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、本実施例の印刷装置1Aは、表面状態が変化しやすい印刷媒体Pを使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面P1の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体Pの表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。
【0050】
また、表2からわかるように、本実施例の印刷装置1は、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体Gの風速(20m/s)を、第2モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速(5m/s)よりも速くすることができる。印刷媒体Pの搬送方向Aにおける前方側と後方側とでは、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける前方側のほうが印刷媒体Pの表面状態が変化しやすい。しかしながら、本実施例の印刷方法のように、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体Gの風速を第2モードにおける第1吹き付け加熱部20Aが吹き付ける気体Gの風速よりも速くすること、すなわち、第2モードにおいて、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける上流側において印刷媒体Pに吹き付ける気体Gの風速を遅くし、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける下流側において印刷媒体Pに吹き付ける気体Gの風速を速くすることで、印刷媒体Pの表面状態が変化してしまうことを抑制しつつ十分に印刷媒体Pを乾燥させることができる。具体的には、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける上流側に対応する表面状態が変化しやすい領域において印刷媒体Pの表面状態が変化してしまうことを抑制しつつ、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体Pに吹き付ける気体Gの風速を速くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体Pを乾燥させることができる。
【0051】
また、表2からわかるように、本実施例の印刷装置1は、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体Gの風速(20m/s)を、第1モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体Gの風速(10m/s)よりも速くすることができる。このような乾燥条件とすることで、乾燥効率が下がりがちな第2モードにおいて、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体Pに吹き付ける気体Gの風速を特に速くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体Pを乾燥させることができる。
【0052】
また、上記のように、本実施例の印刷装置1Aは、表1に対応するインクの使用量と使用する印刷媒体Pの種類との組み合わせに対応して決められる印刷モードのテーブルを記憶する記憶部を有する制御部7と、インクの使用量と使用する印刷媒体Pの種類とを入力する入力部としての操作パネル8と、を備えている。そして、制御部7は、操作パネル8などの入力部から入力された情報に従って、表1に対応するテーブルに基づいて、印刷モードを設定する印刷モード設定部としての役割も担っている。本実施例の印刷装置1Aがこのような構成をしているため、ユーザーは使用する印刷媒体Pに応じて適切かつ簡単に印刷モードを設定することができる。
【0053】
また、表1で表されるように、本実施例の印刷装置1Aにおいては、印刷モード設定部としての制御部7は、インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは、使用する印刷媒P体の種類によらず第1モードに印刷モードを設定することができる。インクの使用量が8.0mg/inch未満のときは使用するインク量が少ないので印刷媒体Pの表面状態は変化しにくいが、インクの使用量が8.0mg/inch未満のときに使用する印刷媒体Pの種類によらず第1モードに印刷モードを設定する構成とすることで、印刷媒体Pの表面状態が変化しにくい場合に敢えて第2モードを選択することを回避することができる。
【0054】
また、表1で表されるように、本実施例の印刷装置1Aにおいては、制御部7は、インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは、使用する印刷媒体Pの種類によらず第2モードに印刷モードを設定することができる。インクの使用量が10.0mg/inch以上のときは使用するインク量が多いので印刷媒体Pの表面状態は変化しやすいが、インクの使用量が10.0mg/inch以上のときに使用する印刷媒体Pの種類によらず第2モードに印刷モードを設定する構成とすることで、印刷媒体Pの表面状態が変化しやすい場合に誤って第1モードを選択することを回避することができる。
【0055】
また、表1で表されるように、本実施例の印刷装置1Aにおいては、制御部7は、インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、使用する印刷媒体Pの画像形成面P1の材質が紙の場合は第1モードに印刷モードを設定し、使用する印刷媒体Pの画像形成面P1の材質がフィルムの場合は第2モードに印刷モードを設定することができる。画像形成面P1の材質が紙の印刷媒体Pの表面状態は変化しにくく画像形成面P1の材質がフィルムの印刷媒体Pの表面状態は変化しやすい。しかしながら、上記のように、本実施例の印刷装置1Aは、インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときは、使用する印刷媒体Pの画像形成面P1の材質が紙の場合は第1モードに印刷モードを設定し、使用する印刷媒体Pの画像形成面P1の材質がフィルムの場合は第2モードに印刷モードを設定することができる。このため、本実施例の印刷装置1Aは、インクの使用量が8.0mg/inch未満で10.0mg/inch以上のときに、画像形成面P1の材質が紙であることで印刷媒体Pの表面状態が変化しにくい場合に敢えて第2モードを選択することを回避することができ、画像形成面P1の材質がフィルムであることで印刷媒体Pの表面状態が変化しやすい場合に誤って第1モードを選択することを回避することができる。
【0056】
なお、本実施例の印刷装置1Aは、ステップS120の気体温度設定工程及びステップS140の風速設定工程で、表2とは異なる条件で、気体温度及び風速を設定することができる。表2とは異なる一例の条件で設定した各項目をまとめると、例えば、下記表3のようになる。
【0057】
【表3】
【0058】
表3で表されるように、本実施例の印刷装置1Aは、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の温度(105℃)を、第1モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の温度(95℃)よりも高くすることができる。このような乾燥条件とすることでも、乾燥効率が下がりがちな第2モードにおいて、印刷媒体Pの搬送方向Aにおける下流側に対応する表面状態が変化しにくい領域において印刷媒体Pに吹き付ける気体Gの温度を高くして乾燥効率を上げて全体としては十分に印刷媒体Pを乾燥させることができる。なお、表3では、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の風速を第1モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の風速と揃えているが、表2の場合のように、第2モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の風速を第1モードにおける第2吹き付け加熱部20Bが吹き付ける気体の風速よりも上げてもよい。
【0059】
[実施例2]
次に、実施例2の印刷装置1Bについて、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3は実施例1の印刷装置1における図1に対応する図であり。図3において上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の印刷装置1Bは、乾燥炉10の構成以外は実施例1の印刷装置1Aと同様の構成をしている。このため、下記で説明する部分以外に関しては、本実施例の印刷装置1Bは、実施例1の印刷装置1Aと同様の特徴を有している。
【0060】
図3で表されるように、本実施例の印刷装置1Bは、印刷媒体Pの画像形成面P1とは反対の面である反対面P2に接触して印刷媒体Pを加熱する接触加熱部21を備えている。このため、本実施例の印刷装置1Bは、反対面P2から印刷媒体Pを加熱することができ、印刷媒体Pの表面状態が変化してしまうことを抑制しつつ、画像形成面P1に吐出されたインクを特に効果的に乾燥させることができる。なお、接触加熱部21で反対面P2から印刷媒体Pを加熱することを併用することにより、光沢ムラなどの印刷媒体Pの表面状態の変化を抑制しつつ乾燥効率を高めることができる。
【0061】
具体的には、本実施例の印刷装置1Bは、乾燥炉10として第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとを有し、接触加熱部21として、第1接触加熱部21Aと第2接触加熱部21Bとを有しており、第1接触加熱部21Aは第1乾燥炉10Aに設けられ、第2接触加熱部21Bは第2乾燥炉10Bに設けられている。別の表現をすると、第2接触加熱部21Bは、第1接触加熱部21Aよりも搬送方向Aにおいて下流に配置されている。なお、接触加熱部21としては、例えば、ニクロム線などが配置された金属板などを使用することができる。
【0062】
ここで、本実施例の印刷装置1Bも、印刷媒体Pに画像を形成する印刷モードとして、第1モードと第2モードとを有している。以下に、印刷モードの設定の具体的な実施例を含む本実施例の印刷装置1Bを用いて行う印刷方法の一例について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0063】
図4のステップS110の印刷モード設定工程は、図2のステップS110の印刷モード設定工程と同様である。すなわち、表1に対応して印刷モードが設定される。ステップS120の気体温度設定工程では、ステップS110の印刷モード設定工程で第1モードに印刷モードが設定された場合、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、75℃に設定される。また、ステップS110の印刷モード設定工程で第2モードに印刷モードが設定された場合も、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、75℃に設定される。
【0064】
次に、ステップS130のヒーター温度設定工程で、接触加熱部21に設けられるヒーターの温度を設定する。ここで、本実施例の印刷方法においては、ステップS110の印刷モード設定工程で第1モードに印刷モードが設定された場合は、第1接触加熱部21A及び第2接触加熱部21Bとも、ヒーターの温度が75℃に設定される。また、ステップS110の印刷モード設定工程で第2モードに印刷モードが設定された場合も、第1接触加熱部21A及び第2接触加熱部21Bとも、ヒーターの温度が75℃に設定される。
【0065】
次に、ステップS140の風速設定工程では、ステップS110の印刷モード設定工程で第1モードに印刷モードが設定された場合は、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの風速は、第1吹き付け加熱部20A及び第2吹き付け加熱部20Bとも、10m/sに設定される。一方、ステップS110の印刷モード設定工程で第2モードに印刷モードが設定された場合は、吹き付け加熱部12で吹き付ける気体Gの温度は、第1吹き付け加熱部20Aは5m/sに設定され、第2吹き付け加熱部20Bは20m/sに設定される。
【0066】
ここで、ステップS120の気体温度設定工程、ステップS130のヒーター温度設定工程、ステップS140の風速設定工程は、図4のフローチャートの順番通りに行う必要はなく、異なる順番で行ってもよいし、これらを同時に行ってもよい。なお、本実施例において、ステップS120の気体温度設定工程、ステップS130のヒーター温度設定工程、ステップS140の風速設定工程、で設定した各項目をまとめると、下記表4のようになる。
【0067】
【表4】
【0068】
次に、ステップS150の印刷実行工程で、印刷媒体Pを搬送方向Aに搬送するとともに、印刷ヘッド3からインクを吐出して画像形成面P1に所望の画像を形成する。そして、画像形成面P1に所望の画像を形成し終えるとともに、本実施例の印刷方法を終了する。
【0069】
なお、本実施例の印刷装置1Bは、ステップS120の気体温度設定工程、ステップS130のヒーター温度設定工程及びステップS140の風速設定工程で、表4とは異なる条件で、気体温度、ヒーター温度及び風速を設定することができる。表4とは異なる一例の条件で設定した各項目をまとめると、例えば、下記表5のようになる。表5の条件は、第2モードにおいて、第2吹き付け加熱部20Bの風速を第1モードに対して上げない代わりに第2吹き付け加熱部20Bの気体温度と第2接触加熱部21Bのヒーター温度とを第1モードに対して上げている。ただし、このような条件に限定されない。
【0070】
【表5】
【0071】
[実施例3]
次に、実施例3の印刷装置1Cについて、図5を用いて説明する。なお、図5は実施例1の印刷装置1における図1に対応する図であり。図5において上記実施例1及び実施例2と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の印刷装置1Cは、乾燥炉10の構成以外は実施例1及び実施例2の印刷装置1に対して印刷媒体Pの搬送経路を除いて同様の構成をしている。このため、下記で説明する部分以外に関しては、本実施例の印刷装置1Cは、実施例1及び実施例2の印刷装置1と同様の特徴を有している。
【0072】
上記のように、実施例1及び実施例2の印刷装置1は、搬送方向Aの上流側の第1乾燥炉10Aと、搬送方向Aの下流側の第2乾燥炉10Bと、の2つ(複数)に区分け可能な乾燥炉10を有していた。一方、本実施例の印刷装置1Cは、1つの乾燥炉10のみを有している。詳細には、本実施例の印刷装置1Cは、ロール状の印刷媒体Pをセットするセット部2と、セット部2から搬送される印刷媒体Pを巻き取る巻取部5と、搬送される印刷媒体Pの画像形成面P1にインクを吐出して画像を形成する印刷ヘッド3と、印刷媒体Pの搬送経路において印刷ヘッド3よりも搬送方向Aの下流に配置され、印刷媒体Pに吐出されたインクを乾燥させる1つの乾燥炉10と、を備えている。
【0073】
ここで、図5で表されるように、乾燥炉10は、画像形成面P1に加熱した気体Gを吹き付ける1つの吹き付け加熱部20を有している。そして、実施例1及び実施例2の印刷装置1と同様、印刷モードとして第1モードと第2モードとを有している。ここで、本実施例の印刷装置1Cは、第2モードにおける吹き付け加熱部20が吹き付ける気体Gの風速を、第1モードにおける吹き付け加熱部20が吹き付ける気体Gの風速よりも遅く、第2モードにおける吹き付け加熱部20が吹き付ける気体Gの温度を、第1モードにおける吹き付け加熱部20が吹き付ける気体Gの温度よりも高くすることができる(詳細には、後述の表6参照)。このように、吹き付ける気体Gの風速を遅くすること及び吹き付ける気体Gの温度を下げることで、気体Gが直接あたる部分と気体が直接当たらない部分とが生じても、これらのインクの乾燥速度のムラを小さくすることができる。このため、本実施例の印刷装置1Cは、表面状態が変化しやすい印刷媒体Pを使用する場合に第2モードを選択することで、画像形成面P1の光沢性にムラができることなどを抑制することができ、印刷媒体Pの表面状態が変化してしまうことを抑制することができる。また、第2モードにおいては、吹き付け加熱部20が吹き付ける気体Gの温度を高くして乾燥効率を上げて、全体としては十分に印刷媒体Pを乾燥させることができる。
【0074】
なお、本実施例の印刷装置1Cは、実施例1の印刷装置1Aと同様、図2で表されるフローチャートに従う印刷方法を実行することができる。その場合の印刷モードの設定条件は表1で表される場合と同様であり、乾燥条件としては、以下の表6に従う。
【0075】
【表6】
【0076】
[実施例4]
次に、実施例4の印刷装置1Dについて、図6を用いて説明する。なお、図6は実施例1の印刷装置1における図1に対応する図であり。図6において上記実施例1から実施例3と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の印刷装置1Dは、乾燥炉10の構成以外は実施例3の印刷装置1と同様の構成であって、乾燥炉10の構成以外は実施例1及び実施例2の印刷装置1に対して印刷媒体Pの搬送経路を除いて同様の構成をしている。このため、下記で説明する部分以外に関しては、本実施例の印刷装置1Dは、実施例1から実施例3の印刷装置1と同様の特徴を有している。
【0077】
図6で表されるように、本実施例の印刷装置1Dは、実施例3の印刷装置1Cに対して吹き付け加熱部20を2つに区分けして駆動可能にすることで、乾燥炉10として第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとを有するとともに、吹き付け加熱部20として第1吹き付け加熱部20Aと第2吹き付け加熱部20Bとを有すると表現できる。また、実施例1の印刷装置1Aに対して、第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとの配置が異なる構成とも表現することができる。本実施例の印刷装置1Dは、表1から表3などで表される実施例1の印刷装置1Aと全く同様の乾燥条件で図2で表されるフローチャートに従う印刷方法を実行することができる。
【0078】
[実施例5]
次に、実施例5の印刷装置1Eについて、図7を用いて説明する。なお、図7は実施例1の印刷装置1における図1に対応する図であり。図7において上記実施例1から実施例4と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の印刷装置1Eは、乾燥炉10の構成以外は実施例1から実施例4の印刷装置1に対して印刷媒体Pの搬送経路を除いて同様の構成をしている。このため、下記で説明する部分以外に関しては、本実施例の印刷装置1Eは、実施例1から実施例4の印刷装置1と同様の特徴を有している。
【0079】
図7で表されるように、本実施例の印刷装置1Eは、乾燥炉10として第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとを有し、吹き付け加熱部20として第1吹き付け加熱部20Aと第2吹き付け加熱部20Bとを有し、さらに、接触加熱部21として第1接触加熱部21Aと第2接触加熱部21Bとを有する。すなわち、本実施例の印刷装置1Eは、実施例2の印刷装置1Bに対して、第1乾燥炉10Aと第2乾燥炉10Bとの配置が異なる構成と表現することができる。本実施例の印刷装置1Eは、表1、表4及び表5などで表される実施例2の印刷装置1Bと全く同様の乾燥条件で図4で表されるフローチャートに従う印刷方法を実行することができる。
【0080】
本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0081】
1…印刷装置、1A…印刷装置、1B…印刷装置、1C…印刷装置、1D…印刷装置、1E…印刷装置、2…セット部、3…印刷ヘッド、4…プラテン、5…巻取部、6…搬送ローラー、7…制御部、8…操作パネル(入力部)、9…PC(入力部)、10…乾燥炉、10A…第1乾燥炉、10B…第2乾燥炉、20…吹き付け加熱部、20A…第1吹き付け加熱部、20B…第2吹き付け加熱部、21…接触加熱部、21A…第1接触加熱部、21B…第2接触加熱部、G…気体、P…印刷媒体、P1…画像形成面、P2…反対面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7