(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091009
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤、金属製歯科医療機器及び金属製歯科補綴物
(51)【国際特許分類】
A61L 27/34 20060101AFI20240627BHJP
A61K 6/80 20200101ALI20240627BHJP
A61C 8/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
A61L27/34
A61K6/80
A61C8/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207256
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】304020292
【氏名又は名称】国立大学法人徳島大学
(71)【出願人】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100207756
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100165021
【弁理士】
【氏名又は名称】千々松 宏
(72)【発明者】
【氏名】湯本 浩通
(72)【発明者】
【氏名】秋月 皆人
(72)【発明者】
【氏名】村上 圭史
(72)【発明者】
【氏名】松本 遥
(72)【発明者】
【氏名】松田 将
(72)【発明者】
【氏名】原田 英治
【テーマコード(参考)】
4C081
4C089
4C159
【Fターム(参考)】
4C081AB06
4C081BA14
4C081CA082
4C081CC01
4C089AA06
4C089BB07
4C159AA22
4C159AA41
(57)【要約】
【課題】金属製歯科医療機器の基材表面に対して簡便な操作によって、非水溶性の細菌付着抑制能を付与するコーティング層を形成できる金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤、前記コーティング膜が形成された金属製歯科医療機器及び金属製歯科補綴物を提案すること。
【解決手段】下記一般式〔1〕で表される共重合体を含み、前記共重合体の重量平均分子量が500,000を超えて2,000,000以下である金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤。
【化1】
(一般式〔1〕において、R
1及びR
2は同一又は異なる基であって、水素原子若しくはメチル基を表し、R
3は炭素数4~18のアルキル基を示す。mとnはモル比であり、m:nは10~50:50~90である。)
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式〔1〕で表される共重合体を含み、前記共重合体の重量平均分子量が500,000を超えて2,000,000以下である金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤。
【化1】
(式中、R
1及びR
2は同一又は異なる基であって、水素原子若しくはメチル基を表し、R
3は炭素数4~18のアルキル基を示す。mとnはモル比であり、m:nは10~50:50~90である。)
【請求項2】
前記一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜が形成された金属製歯科医療機器。
【請求項3】
前記一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜が形成された金属製歯科補綴物。
【請求項4】
前記金属がチタン又はチタン合金である請求項3に記載の金属製歯科補綴物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤、金属製歯科医療機器及び金属製歯科補綴物に関する。
【背景技術】
【0002】
歯周病、う蝕及び破折等が原因で歯を喪失した際、治療に用いられるのが歯科補綴物である。歯科補綴物は咬合、発音機能又は審美性を回復する目的で重要な役割を担うが、使用時はそのメンテナンスが重要となる。
【0003】
例えば歯科補綴物の中でも可撤性の義歯の場合、義歯床下にプラークが形成されやすいことが知られている(例えば、非特許文献1参照)。プラークは固相表面に唾液中の糖タンパクが被膜を形成後、早期定着細菌群が付着し、やがて後期定着細菌群が凝集及び増殖することで形成される。不十分なメンテナンスにより天然歯及び歯科補綴物表面のプラーク量が増加すると、歯周炎やう蝕を惹起する。
また、埋没型のインプラントの場合、インプラント体と歯肉の溝にプラークが付着すると、天然歯に生じる歯周炎と比較してインプラント歯周炎を引き起こすリスクが高まることも知られている(例えば、非特許文献2参照)。歯科補綴物表面に形成されたプラークは容易に周囲の天然歯に伝播し天然歯の喪失にもつながるため、歯科補綴物の装着に際してはプラーク形成に関与する細菌の付着を抑制するためのメンテナンスを怠らないことが重要である。
【0004】
しかし、使用者自身が着脱可能な義歯は、義歯用洗浄剤を用いて日々のメンテナンスを行うことが可能であるもののプラークの除去効果が不十分になりやすい。また、埋没型のインプラントの場合は使用者自身が取り外すことができないため、口腔内細菌が繁殖しプラークを形成するリスクがある。
【0005】
そこで、歯科補綴物へのプラーク形成を抑制するためのコーティング剤の開発が種々なされており、特許文献1~3に記載のコーティング剤が知られている。例えば、特許文献1及び2には、コーティング組成物として、フッ素含有高分子からなるコーティング組成物が開示され、特許文献3には、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体からなるコーティング組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10-139614号公報
【特許文献2】国際公開公報2006/016649号
【特許文献3】特開2004-194874号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】二川浩樹ら,「口腔カンジダの付着及びバイオフィルム形成」,日本医真菌学会雑誌,第46巻,pp.233-242,2005年.
【非特許文献2】川渕泰政ら,「インプラント周囲のポケット内細菌叢の観察-植立部分の歯の喪失原因による比較-」,日本口腔インプラント学会誌,第16巻,第4号,pp.507-512,2003年.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、2及び3のコーティング剤ではレジン系材料のみに対して有効性が確認されていた。また、特許文献3に記載のコーティング剤では、コーティング膜の細菌付着抑制能を口腔内で維持するため、コーティング膜に含まれる化合物の水への溶出を防ぐ必要があった。以上の理由から、金属製歯科医療機器や、チタン及びチタン合金のような金属材料が頻用されるインプラント等の歯科補綴物に対しても適用可能かつ非水溶性の細菌付着抑制剤が望まれている。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑み、金属製歯科医療機器の基材表面に対して、簡便な操作によって、非水溶性の細菌付着抑制能を付与可能なコーティング膜を形成できる金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤、前記コーティング膜が形成された金属製歯科医療機器及び金属製歯科補綴物を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、金属製歯科医療機器の基材表面に対して、簡便な操作によって細菌付着抑制能を付与するコーティング膜を形成できる化合物及びコーティング方法を鋭意検討した結果、一般式〔1〕で表されるホスホリルコリン基を有する基を側鎖に有する共重合体が目的の性能を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は以下の[1]~[4]よりなる。
[1]下記一般式〔1〕で表される共重合体を含み、前記共重合体の重量平均分子量が500,000を超えて2,000,000以下である金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤。
【化1】
(一般式〔1〕において、R
1及びR
2は同一又は異なる基であって、水素原子若しくはメチル基を表し、R
3は炭素数4~18のアルキル基を示す。mとnはモル比であり、m:nは10~50:50~90である。)
【0012】
[2]前記一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜が形成された金属製歯科医療機器。
【0013】
[3]前記一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜が形成された金属製歯科補綴物。
【0014】
[4]前記金属がチタン又はチタン合金である[3]に記載の金属製歯科補綴物。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、金属製歯科医療機器等の表面に対する非水溶性の表面処理剤を提供することができる。これにより、当該材料表面への細菌付着を簡便かつ効率的に防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0017】
本発明の金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤は、下記一般式〔1〕で表される共重合体を含む。なお、本明細書において、金属製歯科医療機器用細菌付着抑制剤のことを単に「細菌付着抑制剤」と記載することもある。
【0018】
【化2】
(一般式〔1〕において、R
1及びR
2は同一又は異なる基であって、水素原子若しくはメチル基を表し、R
3は炭素数4~18のアルキル基を示す。mとnはモル比であり、m:nは10~50:50~90である。)
【0019】
前記一般式〔1〕で表される共重合体は、重量平均分子量が500,000を超えて2,000,000以下であることが好ましく、500,000を超えて1,500,000以下であることがより好ましく、500,000を超えて1,000,000以下であることが更に好ましく、550,000以上950,000以下であることが更に好ましく、特に好ましくは550,000以上850,000以下である。重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定できる。
【0020】
前記一般式〔1〕で表される共重合体はランダム共重合体、ブロック共重合体等のいずれの構造であってもよく、またこれらの混合物であってもよい。
【0021】
前記一般式〔1〕で表される共重合体は2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位と(メタ)アクリル酸エステルに基づく構成単位からなる。本明細書において(メタ)アクリロイルとはアクリロイルまたはメタクリロイルのいずれかであることを意味し、(メタ)アクリルとはアクリルまたはメタクリルのいずれかであることを意味する。
前記一般式〔1〕においてR1及びR2は同一又は異なる基であって、水素原子若しくはメチル基のいずれでも良いが、好ましくはメチル基である。R3は炭素数4~18の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、特に限定されない。
【0022】
炭素数4~18の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、n―ブチル基、n―ペンチル基、n―へキシル基、n―ヘプチル基、n―オクチル基、n―ノニル基、n―デシル基、n―ウンデシル基、n―ドデシル基、n―トリデシル基、n―テトラデシル基、n―ペンタデシル基、n―ヘキサデシル基、n―ヘプタデシル基、ステアリル基、t-ブチル基、イソブチル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、イソヘプタデシル基、イソオクタデシル基等が挙げられる。
これらの中でも、R3は直鎖状アルキル基が好ましく、n―ブチル基又はステアリル基がさらに好ましい。
【0023】
前記一般式〔1〕で表される共重合体を構成する2-(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと(メタ)アクリル酸エステルのモル比(m:n)は10~50:50~90が好ましく、20~50:50~80がより好ましく、30~50:50~70がさらに好ましい。
【0024】
本発明の細菌付着抑制剤中に含まれる前記共重合体の量は、0.001質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上2質量%以下であることが更に好ましい。
【0025】
本発明の細菌付着抑制剤は、金属製歯科医療機器への細菌付着を抑制するために用いることができる。具体的には、細菌付着抑制剤に含まれる一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜を、金属製歯科医療機器に形成することで、細菌付着が抑制される。
一般式〔1〕で表される共重合体によって膜形成される歯科医療機器等の基材は、チタン、チタン合金、アルミナ、コバルトクロム、金、白金、銅、パラジウム、ステンレス鋼、タンタル、ジルコニアなどが挙げられるが、特に限定されない。
【0026】
本発明の細菌付着抑制剤は溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールが挙げられる。また、これらの溶媒に溶解後水を添加することで、水を含む混合溶媒とすることも可能である。
細菌付着抑制剤における溶剤の含有量は、特に制限されないが、例えば90質量%以上、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上である。
【0027】
本発明の細菌付着抑制剤を用いて、金属製歯科補綴物又はチタン又はチタン合金製歯科補綴物に対する細菌付着を抑制することもできる。具体的には、一般式〔1〕で表される共重合体を含む膜を、金属製歯科補綴物又はチタン又はチタン合金製歯科補綴物に形成することで、細菌付着を抑制することができる。
【0028】
上記細菌付着抑制剤による金属製歯科補綴物、チタン又はチタン合金製歯科補綴物及び金属製歯科医療機器表面での膜形成方法は特に限定されないが、ディッピング、スプレー及びフローによる手法が挙げられる。乾燥条件は特に限定されないが、安全性の観点から溶剤が揮発するまで静置することとする。
【0029】
金属製歯科医療機器としては、例えばデンタルミラー、エキスプローラー、ピンセット等が挙げられる。金属製歯科補綴物若しくはチタン及びチタン合金製歯科補綴物としては、例えばインレー、ブリッジ、クラウン、義歯、インプラント等が挙げられる。
【実施例0030】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0031】
<実施例及び比較例で使用した共重合体の合成>
特開2004-196868の実施例記載の方法に従って、本発明の細菌付着抑制剤に用いられる共重合体を合成した。
【0032】
実施例及び比較例で使用した共重合体は、以下の共重合体1~6であり、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)と下記モノマーから合成したランダム共重合体である。
【0033】
(共重合体1)
重量平均分子量:600,000、MPC単量体に基づく構成単位数とブチルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:30/70
【0034】
(共重合体2)
重量平均分子量:810,000、MPC単量体に基づく構成単位数とブチルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:30/70
【0035】
(共重合体3)
重量平均分子量:570,000、MPC単量体に基づく構成単位数とブチルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:20/80
【0036】
(共重合体4)
重量平均分子量:950,000、MPC単量体に基づく構成単位数とブチルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:20/80
【0037】
(共重合体5)
重量平均分子量:820,000、MPC単量体に基づく構成単位数とブチルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:40/60
【0038】
(共重合体6)
重量平均分子量:550,000、MPC単量体に基づく構成単位数とステアリルメタクリレートに基づく構成単位数のモル比:40/60
【0039】
<重量平均分子量の測定方法>
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定された、PEG(ポリエチレングリコール)換算の値を意味し、詳細な測定条件は以下の通りである。
(測定条件)
GPCシステム:高速液体クロマトグラフィーシステムCCP&8020シリーズ(東ソー株式会社製)
カラム:PLgel-mixed-C(アジレント・テクノロジー社製)、
展開溶媒:クロロホルム/メタノール混液(60:40)、0.5wt%LiBr添加
検出器:示差屈折率検出器
流速:1mL/分 注入量:250μL
カラム温度:40℃
サンプル:共重合体を終濃度0.5重量%となるよう展開溶媒で希釈する。
【0040】
<細菌付着抑制剤の製造及び表面処理方法>
(実施例1)
前記(MPC/ブチルメタクリレート)共重合体1を0.1g秤量し、エタノール19.9gを加えて攪拌し溶解して、細菌付着抑制剤を調製した。チタン板(10×10×1mm,Yamauchi Matex社製)を蒸留水に浸漬した状態で1時間超音波洗浄を行い、調製した細菌付着抑制剤に5分間浸漬した。チタン板を取り出し25℃で5分間静置し乾燥した。
【0041】
(実施例2~6)
実施例1において、共重合体1の代わりに共重合体2~6を用いてそれぞれ同様の操作を実施した。
【0042】
(比較例1)
チタン板をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に浸漬し、乾燥した。
【0043】
<細菌付着抑制評価>
(手順1)細菌として、初期定着細菌の1つであるStreptcoccus mutans MT8148(以下、S. m.)、後期定着細菌の1つであるPorphyromonas gingivalis ATCC33277(以下、P. g.)及びこれらの菌のバインダーとして働くFusobacterium nucleatum JCM8532(以下、F. n.)を使用した。S. m.についてはBrain Heart Infusion(BHI)培地を用い、P. g.及びF. n.についてはBHI培地にHeminとVitamin Kを添加した培地を用いて培養した。
(手順2)22~31歳の被験者5人から40mLずつ採取した唾液をフィルトレーション処理し、プールした。ここに細菌付着抑制剤で膜を形成した実施例1~6及び比較例1に記載のチタン板を浸漬し、10分間浸漬した。
(手順3)培養した各種菌液をS. m.については約1.0×1010CFU/mL、P. g.及びF. n.については約1.0×109CFU/mLに調製し、手順2で唾液に浸漬したチタン板を取り出し、調製した各種菌液に浸漬して24時間静置した。
(手順4)チタン板を菌液から取り出しPBSで洗浄した。
(手順5)手順4のチタン板を、ATP定量試薬(BacTiterGlo Microbial Cell Viability Assay, Promega社製)に5分間浸漬し、プレートリーダー(Infinite 200PRO, Tecan社製)で発光強度を測定した。
(手順6)細菌付着抑制剤による膜形成を行っていないサンプル(比較例1)で測定された発光強度を基準とし、実施例1~6について基準からの減少率を細菌付着抑制率として算出した。
【0044】
(手順7)手順6で算出された細菌付着抑制率を基に、細菌付着抑制能を以下の基準で評価した。
◎評価:細菌付着抑制率が70%以上の場合
○評価:細菌付着抑制率が60%以上70%未満の場合
△評価:細菌付着抑制率が60%未満の場合
【0045】
S. m.、F. n.及びP. g.の細菌付着抑制評価の結果を表1に示す。
【0046】
【0047】
この結果から明らかなように、本発明の細菌付着抑制剤の使用によりプラーク形成に関与する多くの細菌の付着を抑制できる。すなわち、一般式〔1〕で表される共重合体は細菌付着を抑制する効果を示す化合物である。
以上の実施例により、本発明は金属表面への細菌付着を簡便かつ効率的に抑制できる細菌付着抑制剤及びそのコーティング方法を提供することができた。