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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091029
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】ガスタービンの燃焼器
(51)【国際特許分類】
   F23R 3/42 20060101AFI20240627BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20240627BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20240627BHJP
   F23R 3/06 20060101ALI20240627BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20240627BHJP
   F23M 5/04 20060101ALN20240627BHJP
【FI】
F23R3/42 B
F02C7/00 C
F01D25/00 L
F23R3/06
F02C7/18 Z
F23M5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207290
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松山 竜佐
(57)【要約】
【課題】
本開示は、ライナーを取り付ける取付具の高温化を抑制可能なガスタービンの燃焼器を提供する。
【解決手段】
本開示の一態様に係るガスタービンの燃焼器は、燃焼室を囲む外側壁と、前記外側壁の内側に位置し、前記燃焼室に面するライナーと、少なくとも一部が前記外側壁と前記ライナーの間に位置するスペーサと、少なくとも一部が前記外側壁の外側に位置する締結具と、前記ライナーを支持するヘッド、及び、前記外側壁を貫通して前記締結具と締結する軸部を含み、前記ライナーを前記外側壁に取り付ける取付具と、を備え、前記締結具は、前記取付具に沿って延びて第1空気流路を形成する締結具溝を含んでおり、前記スペーサは、前記取付具に沿って延びて前記第1空気流路を通過した空気が通過する第2空気流路を形成するスペーサ溝を含んでいる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼室を囲む外側壁と、
前記外側壁の内側に位置し、前記燃焼室に面するライナーと、
少なくとも一部が前記外側壁と前記ライナーの間に位置するスペーサと、
少なくとも一部が前記外側壁の外側に位置する締結具と、
前記ライナーを支持するヘッド、及び、前記外側壁を貫通して前記締結具と締結する軸部を含み、前記ライナーを前記外側壁に取り付ける取付具と、を備え、
前記締結具は、前記取付具に沿って延びて第1空気流路を形成する締結具溝を含んでおり、
前記スペーサは、前記取付具に沿って延びて前記第1空気流路を通過した空気が通過する第2空気流路を形成するスペーサ溝を含んでいる、ガスタービンの燃焼器。
【請求項2】
前記外側壁、前記締結具及び前記取付具は、金属製であり、
前記ライナーは、CMC製である、請求項1に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項3】
前記締結具は、前記外側壁の外側に位置する外側空間に開口し、前記外側空間から前記第1空気流路に空気を取り入れる空気取入口を含んでいる、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項4】
前記スペーサは、前記外側壁と前記ライナーの間に位置する空間に開口し、前記第2空気流路を通過した空気を前記空間に排出する空気排出口を有している、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項5】
前記締結具は、
内周面が前記取付具と結合するサポートと、
前記サポートの外周面と結合するナット部材と、を含み、
前記サポートの内周面に前記締結具溝が位置している、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項6】
前記サポートは、前記取付具の中心軸方向に垂直な方向から前記取付具を挿入可能な切欠きを有している、請求項5に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項7】
前記スペーサは、
前記外側壁と前記ライナーの間に位置する本体部と、
前記取付具が貫通する前記外側壁の貫通孔内に位置する凸部と、を有し、
前記スペーサ溝は前記本体部及び前記凸部の両方に位置している、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項8】
前記ライナーは、前記取付具の前記ヘッドに沿って延びて第3空気流路を形成するライナー溝を含んでいる、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【請求項9】
前記取付具は、前記取付具の前記ヘッドに沿って延びて第3空気流路を形成する取付具溝を含んでいる、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃焼器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービンの燃焼器に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、燃焼室に面するライナーを備えたガスタービンの燃焼器が開示されている。このライナーは取付具を用いて外側壁に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0123953号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
取付具は燃焼室にさらされているため、取付具が高温化するおそれがある。そこで、ライナーを取り付ける取付具の高温化を抑制する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係るガスタービンの燃焼器は、燃焼室を囲む外側壁と、前記外側壁の内側に位置し、前記燃焼室に面するライナーと、少なくとも一部が前記外側壁と前記ライナーの間に位置するスペーサと、少なくとも一部が前記外側壁の外側に位置する締結具と、前記ライナーを支持するヘッド、及び、前記外側壁を貫通して前記締結具と締結する軸部を含み、前記ライナーを前記外側壁に取り付ける取付具と、を備え、前記締結具は、前記取付具に沿って延びて第1空気流路を形成する締結具溝を含んでおり、前記スペーサは、前記取付具に沿って延びて前記第1空気流路を通過した空気が通過する第2空気流路を形成するスペーサ溝を含んでいる。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様の構成によれば、ライナーを取り付ける取付具の高温化を抑制可能なガスタービンの燃焼器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、燃焼器の断面図である。
図2図2は、取付具付近の拡大図である。
図3図3は、図2において締結具とスペーサを切断した図である。
図4図4は、図2のIV矢視図である。
図5図5は、図2のV-V矢視断面図である。
図6図6は、図2のVI-VI矢視断面図である。
図7図7は、変形例に係る燃焼器の図3に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る燃焼器100について説明する。本実施形態に係る燃焼器100はガスタービン用の燃焼器であって、いわゆるアニュラー型である。ただし、燃焼器100はキャン型などアニュラー型以外の形式であってもよい。図1は、燃焼器100のある周方向位置における断面図である。
【0009】
図1に示すように、本実施形態に係る燃焼器100は、外側壁10と、ライナー20と、取付具30と、締結具40と、スペーサ60と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0010】
<外側壁>
外側壁10は、燃焼室11を囲む部材である。外側壁10は、例えば、金属材料を含む金属製である。なお、以下では、燃焼室11を基準として、燃焼室11に近い側を「内側」と称し、燃焼室11から遠い側を「外側」と称する。外側壁10は環状のハウジング14に囲まれており、外側壁10の外側、つまり外側壁10とハウジング14の間には外側空間15が形成されている。
【0011】
燃焼室11には燃料噴射ユニット16が位置しており、燃料噴射ユニット16から燃焼室11に燃料が噴射される。本実施形態では、ハウジング14に空気が供給され、ハウジング14に供給された空気の一部は燃料噴射ユニット16に供給される。燃料噴射ユニット16から燃焼室11に噴射された燃料は空気と混合されて燃焼する。また、図1の白抜き矢印で示すように、ハウジング14に供給された空気の残りの一部は、前述の外側空間15に供給され、外側空間15を流れる。
【0012】
図2は、取付具30付近の拡大図である。図2の紙面下側が内側であり、紙面上側が外側である。図2の白抜き矢印で示すように、外側空間15を流れた空気の一部は、外側壁10の外側壁孔17を通過して、外側壁10とライナー20の間に位置する空間21に流入する。なお、空間21には、燃料噴射ユニット16に供給された空気の一部が流入することもある。また、外側壁10は、取付具30が貫通する貫通孔18を含んでいる。
【0013】
<ライナー>
ライナー20は、燃焼室11に面する部材である。ライナー20は、例えば、セラミックマトリックス複合材料(以下、「CMC」と称する)を含むCMC製である。図1に示すように、ライナー20は、外側壁10の内側に位置しており、取付具30によって外側壁10に取り付けられている。また、図2に示すように、ライナー20は、後述する取付具30のヘッド31を受ける取付孔22を含んでいる。ライナー20は、複数のパネルに分割されていてもよく、一体成形されていてもよい。また、ライナー20は、冷却用の多数の空気孔を含んでいてもよい。
【0014】
<取付具>
取付具30は、外側壁10にライナー20を取り付ける部材である。取付具30は、例えば、金属材料を含む金属製である。図2に示すように、取付具30は、ヘッド31と、軸部32と、を含んでいる。
【0015】
ヘッド31は、ライナー20を支持する部分である。本実施形態のヘッド31は、ライナー20の取付孔22内に位置している。ヘッド31は軸部32と一体に形成されており、軸部32よりも内側に位置している。本実施形態のヘッド31は、円錐台形状であって、軸部32側の部分の外径よりも、燃焼室11側の部分の外径が大きい。ただし、ヘッド31は、円錐台形状でなく、角錐台形状など他の形状であってもよい。ヘッド31は燃焼室11にさらされているため、燃焼室11からヘッド31に熱が伝わることで、取付具30が高温化するおそれがある。
【0016】
軸部32は、ヘッド31と一体に形成されており、ヘッド31よりも外側に位置している。また、軸部32は、スペーサ60及び外側壁10を貫通して、締結具40に締結している。図3は、図2において締結具40とスペーサ60を切断した図である。図3に示すように、軸部32は小径部33を有している。小径部33は、外側に隣接する部分及び内側に隣接する部分よりも外径が小さい。また、軸部32は、小径部33の外周面に、取付具30の中心軸方向(以下、単に「中心軸方向」と称する)に延びる断面凸状のキー34を有している。なお、取付具30は、冷却用の空気流路を内部に含んでいてもよい。
【0017】
<締結具>
締結具40は、取付具30と締結する筒状の部材である。締結具40は、例えば、金属材料を含む金属製である。取付具30が締結具40と締結することで、ライナー20を外側壁10に取り付けることができる。図2に示すように、本実施形態の締結具40は、外側壁10よりも外側に位置している。ただし、締結具40の一部が外側壁10の貫通孔18内に位置していてもよい。なお、本実施形態では、締結具40と外側壁10の間にワッシャ41が位置している。
【0018】
図4は、図2のIV矢視図である。図4に示すように、締結具40は内周面に複数の締結具溝42を含んでいる。なお、締結具40が含む締結具溝42は、孔又は隙間であってもよい。溝、孔及び隙間の数及び形状は限定されない。図3に示すように、締結具溝42は、取付具30の軸部32に沿って延びており、取付具30との間で第1空気流路43を形成している。また、締結具40は、空気取入口44を含んでいる。空気取入口44は、締結具40の外側端面に位置しており、外側空間15に開口している。空気取入口44は、比較的温度の低い外側空間15の空気を第1空気流路43に取り入れることができる。なお、空気取入口44の位置は、締結具40の外側端面に限定されない。例えば、空気取入口44は、締結具40の外周面に位置していてもよい。
【0019】
図3に示すように、本実施形態の締結具40は、サポート45と、ナット部材46と、を含んでいる。締結具40は、サポート45を含まなくてもよい。ここで、図5は、図2のV-V矢視断面図である。図5に示すように、サポート45はU字状であって、切欠き47を有している。切欠き47の幅寸法は、小径部33の外径に略等しい。また、サポート45の内周面のうち小径部33に対向する部分の内径は、小径部33の外径に略等しい。そのため、サポート45は小径部33の内側又は外側に隣接する部分に係止され、取付具30に対する中心軸方向への移動が制限されている。
【0020】
また、サポート45の内周面には中心軸方向に延びるキー溝48が位置しており、キー溝48には取付具30のキー34が挿入している。そのため、サポート45は取付具30に対して取付具30の中心軸回りの回転が制限されている。また、サポート45の内周面には締結具溝42が位置している。そのため、取付具30とサポート45の間にも第1空気流路43が形成されている。さらに、図3に示すように、サポート45は、外周面に雄ねじ49を有している。
【0021】
なお、本実施形態では、取付具30の小径部33とキー34を用いて取付具30に対するサポート45の移動及び回転を制限しているが、これとは別の手段を用いて取付具30に対するサポート45の移動及び回転を制限してもよい。例えば、取付具30にサポート45を溶接するなどして、取付具30に対するサポート45の移動及び回転を制限してもよい。
【0022】
ナット部材46は、サポート45を覆うように配置されている。ナット部材46は、内周面のサポート45に対応する部分に雌ねじ50を有している。そのため、サポート45に対してナット部材46を締め付けることにより、サポート45とナット部材46を結合することができ、ひいては取付具30を締結具40に締結することができる。サポート45とナット部材46の結合方法は、ねじを用いる方法以外の方法であってもよい。また、図4に示すように、ナット部材46の外周面には、レンチ等の締付工具が接する平面部51を有している。ナット部材46の形状は図4に示す形状に限定されず、例えば六角形状であってもよい。
【0023】
なお、締結具40がサポート45を含まない場合、ナット部材46が取付具30と結合し、ナット部材46の内周面に締結具溝を設けることで取付具30との間に第1空気流路43を形成することができる。
【0024】
<スペーサ>
スペーサ60は、外側壁10とライナー20の間に空間21を形成するための部材である。図2に示すように、本実施形態のスペーサ60は、外側壁10とライナー20の間に位置する本体部61と、外側壁10の貫通孔18内に位置する凸部62とを含んでいる。スペーサ60は、外側壁10の貫通孔18内に位置する凸部62を含まなくてもよい。本体部61は、ライナー20に接する複数の脚63と、脚63の間に位置する複数の空気排出口64とを有している。空気排出口64は、空間21に開口している。図6は、図2のVI-VI矢視断面図である。図6に示すように、本実施形態のスペーサ60は4つの空気排出口64を有している。ただし、スペーサ60が有する空気排出口64の数は限定されない。
【0025】
また、スペーサ60は、内周面に複数のスペーサ溝65を含んでいる。なお、スペーサ60が含むスペーサ溝65は、孔又は隙間であってもよい。溝、孔及び隙間の数及び形状は限定されない。そして、図3に示すように、各スペーサ溝65は、取付具30の軸部32に沿って延びており、取付具30との間で第2空気流路66を形成している。なお、各スペーサ溝65は、本体部61の内周面と凸部62の内周面の両方に位置している。さらに、スペーサ溝65は、締結具溝42と同じ中心軸回り位置に位置している。つまり、各第1空気流路43の延長線上に第2空気流路66が位置している。そのため、第1空気流路43を通過した空気は、第2空気流路66を通過する。そして、第2空気流路66を通過した空気は、空気排出口64を介して空間21に排出される(図3及び図6の白抜き矢印参照)。
【0026】
また、図7に示すように、ライナー20は、取付具30のヘッド31に沿って延びてヘッド31との間で第3空気流路24を形成するライナー溝23を含んでいてもよい。そして、第1空気流路43及び第2空気流路66を通過した空気の全部又は一部を第3空気流路を24介して燃焼室11に排出してもよい。なお、ライナー溝23は、孔又は隙間であってもよい。溝、孔及び隙間の数及び形状は限定されない。さらに、ライナー20がライナー溝23を含むことに代えて、又は、加えて、取付具30が外周面に沿って延びてライナー20との間で第3空気流路24を形成する取付具溝35を含んでいてもよい。なお、取付具溝35は、孔又は隙間であってもよい。溝、孔及び隙間の数及び形状は限定されない。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、外側空間15の空気が第1空気流路43及び第2空気流路66を通過して空間21に排出されることにより、取付具30が空気によって冷却され、取付具30の高温化を抑制することができる。しかも、本実施形態では、スペーサ60は、貫通孔18内に位置する凸部62を含み、凸部62にもスペーサ溝65が形成されている。そのため、第1空気流路43と第2空気流路66が近接し、取付具30に沿って流れる空気の流路抵抗を抑制することができる。更に、第3空気流路24を形成することで、ヘッド31を含めて取付具30の高温化を抑制することができる。
【0028】
また、本実施形態における外側壁10にライナー20を取り付ける方法は、外側壁10とライナー20の間にスペーサ60を配置した状態で、取付具30を燃焼室11側からライナー20の取付孔22に挿入し、外側壁10を貫通させる。その後、サポート45を取付具30の中心軸方向に対して垂直な方向からスライドさせて、サポート45の切欠き47に取付具30の小径部33を挿入する。最後に、ライナー20とナット部材46の間にワッシャ41を配置した状態で、サポート45にナット部材46を締め付ける。これにより、外側壁10にライナー20を取り付けることができる。以上のとおり、本実施形態の取付方法によれば、外側壁10にライナー20を容易に取り付けることができる。ただし、外側壁10にライナー20を取り付ける方法又は順序は、これに限られない。
【0029】
<まとめ>
本明細書で開示する第1の項目は、燃焼室を囲む外側壁と、前記外側壁の内側に位置し、前記燃焼室に面するライナーと、少なくとも一部が前記外側壁と前記ライナーの間に位置するスペーサと、少なくとも一部が前記外側壁の外側に位置する締結具と、前記ライナーを支持するヘッド、及び、前記外側壁を貫通して前記締結具と締結する軸部を含み、前記ライナーを前記外側壁に取り付ける取付具と、を備え、前記締結具は、前記取付具に沿って延びて第1空気流路を形成する締結具溝を含んでおり、前記スペーサは、前記取付具に沿って延びて前記第1空気流路を通過した空気が通過する第2空気流路を形成するスペーサ溝を含んでいる、ガスタービンの燃焼器である。
【0030】
この構成によれば、空気が第1空気流路及び第2空気流路を通過することで、取付具が空気によって冷却され、取付具の高温化を抑制することができる。
【0031】
本明細書で開示する第2の項目は、前記外側壁、前記締結具及び前記取付具は、金属製であり、前記ライナーは、CMC製である、第1の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0032】
この構成によれば、前記ライナーはCMC製であり、金属製の外側壁、締結具及び取付具より耐熱性が高いので、燃焼室で高温燃焼が可能となる。
【0033】
本明細書で開示する第3の項目は、前記締結具は、前記外側壁の外側に位置する外側空間に開口し、前記外側空間から前記第1空気流路に空気を取り入れる空気取入口を含んでいる、第1又は第2の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0034】
この構成によれば、取付具を冷却可能な外側空間の空気を第1空気流路に取り入れることができる。
【0035】
本明細書で開示する第4の項目は、前記スペーサは、前記外側壁と前記ライナーの間に位置する空間に開口し、前記第2空気流路を通過した空気を前記空間に排出する空気排出口を有している、第1乃至第3の項目のうちいずれか一の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0036】
この構成によれば、取付具を冷却した空気をライナーの冷却に利用することができる。
【0037】
本明細書で開示する第5の項目は、前記締結具は、内周面が前記取付具と結合するサポートと、前記サポートの外周面と結合するナット部材と、を含み、前記サポートの内周面に前記締結具溝が位置している、第1乃至第4の項目のうちいずれか一の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0038】
この構成によれば、取付具と締結具の間に第1空気流路を確保しつつ、取付具を締結具に締結することができる。
【0039】
本明細書で開示する第6の項目は、前記サポートは、前記取付具の中心軸方向に垂直な方向から前記取付具を挿入可能な切欠きを有している、第5の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0040】
この構成によれば、サポートを取付具に容易に固定することができ、ひいてはライナーを外側壁に容易に取り付けることができる。
【0041】
本明細書で開示する第7の項目は、前記スペーサは、前記外側壁と前記ライナーの間に位置する本体部と、前記取付具が貫通する前記外側壁の貫通孔内に位置する凸部と、を有し、前記スペーサ溝は前記本体部及び前記凸部の両方に位置している、第1乃至第6の項目のうちいずれか一の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0042】
この構成によれば、第1空気流路と第2空気流路が近接するため、取付具に沿って流れる空気の流路抵抗を抑制することができる。
【0043】
本明細書で開示する第8の項目は、前記ライナーは、前記取付具の前記ヘッドに沿って延びて第3空気流路を形成するライナー溝を含んでいる、第1乃至第7の項目のうちいずれか一の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0044】
この構成によれば、空気が第1空気流路及び第2空気流路を通過した後、更に第3空気流路を通過することで、ヘッドを含めて取付具が空気によって冷却され、取付具の高温化を抑制することができる。
【0045】
本明細書で開示する第9の項目は、前記取付具は、前記取付具の前記ヘッドに沿って延びて第3空気流路を形成する取付具溝を含んでいる、第1乃至第8の項目のうちいずれか一の項目に記載のガスタービンの燃焼器である。
【0046】
この構成によれば、空気が第1空気流路及び第2空気流路を通過した後、更に第3空気流路を通過することで、ヘッドを含めて取付具が空気によって冷却され、取付具の高温化を抑制することができる。
【符号の説明】
【0047】
10 外側壁
11 燃焼室
15 外側空間
18 貫通孔
20 ライナー
21 空間
23 ライナー溝
24 第3空気流路
30 取付具
31 ヘッド
32 軸部
33 小径部
35 取付具溝
40 締結具
42 締結具溝
43 第1空気流路
44 空気取入口
45 サポート
46 ナット部材
47 切欠き
60 スペーサ
61 本体部
62 凸部
64 空気排出口
65 スペーサ溝
66 第2空気流路
100 燃焼器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7