(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091060
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】推奨システム、推奨方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207343
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】田中 克史
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】 単身者の孤立化の抑制を図ること。
【解決手段】
推奨システムは、推定部と、抽出部と、出力制御部と、を備える。推定部は、会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと顧客との対話情報の少なくともいずれかから、顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する。抽出部は、会員向けの複数のコミュニティのそれぞれの情報、および他の顧客の単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する。出力制御部は、抽出された推奨コミュニティを提示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する推定手段と、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する抽出手段と、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する出力制御手段と、
推奨システム。
【請求項2】
前記購買履歴、および前記対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の属性を特定する特定手段、
を備え、
前記抽出手段は、前記顧客の属性に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記推奨コミュニティを抽出する、
請求項1に記載の推奨システム。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記複数のコミュニティから、前記顧客の属性と属性が類似する他の顧客が属するコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
請求項2に記載の推奨システム。
【請求項4】
前記コミュニティ情報は、前記コミュニティの形式を表す情報を含み、
前記抽出手段は、前記顧客の属性と、前記コミュニティの形式と、に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記推奨コミュニティを抽出する、
請求項2または3に記載の推奨システム。
【請求項5】
前記抽出手段は、前記顧客の属性のうち前記顧客の家事能力および会話能力について、前記会話能力が前記家事能力に対して相対的に高い場合に、前記複数のコミュニティから対面形式のコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出し、前記家事能力が前記会話能力に対して相対的に高い場合に、前記複数のコミュニティからオンライン形式のコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
請求項2または3に記載の推奨システム。
【請求項6】
前記顧客の属性が、前記顧客の居住地または当該居住地の地域性であり、
前記抽出手段は、当該居住地における地域のコミュニティへの入り易さに基づいて、前記複数のコミュニティから前記推奨コミュニティを抽出する、
請求項2または3に記載の推奨システム。
【請求項7】
前記抽出手段は、前記顧客の症状および病歴を含む健康情報に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記症状および前記病歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客が属するコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
請求項1から3のいずれかに記載の推奨システム。
【請求項8】
前記推定手段は、さらに、前記単身世帯に変化したと推定された前記顧客の前記単身世帯から前記複数世帯への変化を推定し、
前記抽出手段は、前記複数のコミュニティから、複数世帯向けの推奨コミュニティを新たに抽出し、
前記出力制御手段は、新たに抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
請求項1から3のいずれかに記載の推奨システム。
【請求項9】
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
推奨方法。
【請求項10】
コンピュータに、
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、推奨システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者の健康を管理する技術がある。例えば、特許文献1には、ユーザの健康状態に比較的近い他のユーザの健康情報付き基本情報および健康情報付きコンテンツを取得することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-109618号公報
【特許文献2】特開2008-191768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
単身者の健康をサポートすることが望まれている。例えば、高齢者など、元々単身者でなかった人物が単身者になった場合に、その人物が、孤立することで、健康状態が悪化する場合がある。
【0005】
本開示の目的の一例は、単身者の孤立化の抑制を図る推奨システムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様における推奨システムは、会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する推定手段と、会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する抽出手段と、抽出された前記推奨コミュニティを提示する出力制御手段と、を備える。
【0007】
本開示の一態様における推奨方法は、会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、抽出された前記推奨コミュニティを提示する。
【0008】
本開示の一態様におけるプログラムは、コンピュータに、会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、抽出された前記推奨コミュニティを提示する処理を実行させる。
【0009】
各プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に記憶されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、単身者の孤立化の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態1にかかる推奨システムの一構成例を示すブロック図である。
【
図2】推奨システムの一連の流れを示す説明図である。
【
図3】実施の形態1にかかる推奨システムの一動作例を示すフローチャートである。
【
図4】推奨システムと端末装置との接続例を示す説明図である。
【
図5】実施の形態2にかかる推奨システムの一構成例を示すブロック図である。
【
図6】推奨コミュニティの提示例を示す説明図である。
【
図7】実施の形態2にかかる推奨システムの一動作例を示すフローチャートである。
【
図8】コンピュータのハードウェア構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本開示にかかる推奨システム、推奨方法、プログラム、およびプログラムを記録する非一時的な記録媒体の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は、開示の技術を限定するものではない。
【0013】
(実施の形態1)
まず、実施の形態1では、推奨システムの基本機能について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる推奨システムの一構成例を示すブロック図である。推奨システム10は、例えば、会員向けのサービスを提供する企業のシステムである。会員向けのサービスは、例えば、インターネットを介して商品を販売するサービス、店舗で商品を販売するサービス、配達員が商品を顧客の自宅に配送するサービス、コミュニティを提供するサービスなどである。推奨システム10は、単身世帯となった顧客に、コミュニティを推奨する。
図1において、推奨システム10は、推定部101と、抽出部102と、出力制御部103と、を備える。
【0014】
図2は、推奨システム10の一連の流れを示す説明図である。推定部101は、複数世帯から新たに単身世帯になった顧客を推定する。そして、抽出部102は、複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する。そして、出力制御部103は、抽出された推奨コミュニティを提示する。
【0015】
各機能部について詳細に説明する。
【0016】
推定部101は、顧客が購買した商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと顧客との対話情報の少なくともいずれかに基づいて、顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する。ここで、複数世帯とは、2人以上の世帯である。例えば、商品は、食品、日用品、および化粧品の少なくともいずれかを含む。例えば、配達員は、顧客が購買した商品を顧客の自宅に配送する。例えば、店員は、実際の店舗の店員であってもよいし、オンライン上の店舗の店員であってもよい。
【0017】
顧客の購買方法は、実際の店舗における購買であってもよいし、オンライン上の注文や紙の注文に基づく購買であってもよい。例えば、推定部101は、購買履歴に基づいて、商品の量が家族分の量から一人分の量に変化したかを推定することにより、複数世帯から単身世帯への変化を推定してもよい。例えば、推定部101は、購買履歴に基づいて、出来合いの商品を購入する回数が増加したかを推定することにより、複数世帯から単身世帯への変化を推定してもよい。推定部101は、出来合いの商品を購入する回数が増えると、複数世帯から単身世帯へ変化したと推定する。また、例えば、死別などのように予期せず単身世帯になった場合に在宅傾向になる人がいる。外出を控えるようになると、化粧品が購入されなくなったり、服飾品が購入されなくなる場合がある。このように、例えば、服飾品や化粧品の購入に変化が現れる。そこで、例えば、推定部101は、服飾品などの購買履歴から、外出傾向から在宅傾向への変化を推定することにより、複数世帯から単身世帯への変化を推定してもよい。
【0018】
また、推定部101は、顧客の購買履歴を学習モデルに与えて、学習モデルを用いて、顧客の買い物傾向が、複数世帯の買い物傾向から単身世帯の買物傾向に近くなったかを予測してもよい。例えば、学習モデルは、複数の顧客の購買履歴に基づいて、複数世帯の買い物傾向および単身世帯の買物傾向が予め学習されたモデルである。
【0019】
また、配達員および店員のいずれかと顧客との対話情報は、通話記録、通信記録のように実際に顧客と対面していないときの対話情報であってもよい。また、対話情報は、実際に対面したときの対話情報であってもよい。対話情報は、例えば、端末装置を介して配達員や店員の操作により、配達員や店員と顧客との対話が記録された情報であってもよい。例えば、配達員や店員はメモのような形式で顧客との対話の情報を端末装置に入力してもよい。対話情報は、例えば、音声レコーダによって配達員や店員と顧客との対話が記録された情報であってもよい。そして、推定部101は、対話情報に基づいて、顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する。具体的に、例えば、推定部101は、対話情報を解析する。推定部101は、対話情報から、配偶者の死別、子供の独立、赴任などの情報を検出することにより、複数世帯から単身世帯への変化を推定してもよい。例えば、推定部101は、対話情報から、複数世帯に関連する単語の対話傾向から単身世帯に関連する単語の対話傾向への変化を推定してもよい。
【0020】
なお、推定方法は、組み合わせて用いられてもよい。
【0021】
抽出部102は、会員向けの複数のコミュニティのそれぞれのコミュニティ情報、および他の顧客の単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する。コミュニティ情報は、例えば、コミュニティの属性を表す情報を含む。コミュニティの属性とは、家族向け、単身者向けなどのようにコミュニティが対象とする家族構成であってもよい。
【0022】
例えば、抽出部102は、コミュニティ情報に基づいて、コミュニティ情報に含まれるコミュニティの属性が単身者向けであるコミュニティを推奨コミュニティとして抽出してもよい。
【0023】
また、例えば、抽出部102は、他の顧客の単身世帯への変化の推定結果に基づいて、コミュニティに属する少なくとも一部の顧客が、家族世帯から単身世帯に変化したと推定されたことがある顧客であるコミュニティを抽出する。
【0024】
なお、抽出方法は、組み合わせて用いられてもよい。
【0025】
出力制御部103は、抽出されたコミュニティを提示する。提示する処理として、例えば、出力制御部103は、端末装置に、抽出されたコミュニティのコミュニティ情報を出力させる。ここで出力されるコミュニティ情報は、例えば、コミュニティの名称、コミュニティの形式などであり、特に限定されない。出力方法は、音声出力、表示出力などが挙げられる。例えば、
図2において、出力制御部103は、端末装置に、抽出された推奨コミュニティの情報を表示させている。
【0026】
(フローチャート)
図3は、実施の形態1にかかる推奨システム10の一動作例を示すフローチャートである。推定部101は、顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する(ステップS101)。抽出部102は、複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する(ステップS102)。出力制御部103は、抽出された推奨コミュニティを提示し(ステップS103)、推奨システム10は、処理を終了する。
【0027】
以上、実施の形態1において、推奨システム10は、顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、会員向けのコミュニティの内容または他の顧客の単身世帯の推定結果に基づいて、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、抽出された推奨コミュニティを顧客に提示する。このように、複数世帯から新たに単身世帯となった顧客にコミュニティを推奨することで、単身者である顧客の孤立化の抑制を図ることができる。したがって、顧客の健康をサポートすることができる。高齢者などのように予期せず複数世帯から単身世帯になる顧客に特に有用である。さらに、コミュニティに顧客が参加してくれれば、顧客の健康を容易に管理することができる。ひいては、顧客の健康寿命の延伸を図ることができる。
【0028】
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態2では、単身世帯の顧客により適したコミュニティを推奨するために、顧客の属性を特定し、顧客の属性に基づいて、推奨コミュニティを抽出する例について説明する。以下、本実施の形態2の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。
【0029】
図4は、推奨システムと端末装置との接続例を示す説明図である。例えば、推奨システム20は、端末装置21を介して、利用者の操作を受け付けたり、利用者に情報を提示したりする。ここでの利用者は、会員である顧客である。
【0030】
端末装置21は、例えば、推奨システム20からの情報を表示可能であったり、推奨システム20へ情報を送信可能であるアプリケーションプログラムが予めインストールされていてもよい。また、端末装置21は、Webサイトを介して、推奨システム20からの情報を表示可能であったり、推奨システム20へ情報を送信可能であってもよい。
【0031】
例えば、推奨システム20は、端末装置21と通信ネットワークNTを介して接続される。端末装置21は、利用者の端末装置21であってもよいし、店舗の端末装置21であってもよい。端末装置21の種類は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット型の装置など特に限定されない。
図4において、通信ネットワークNTは、説明の容易化のために、1つを例に挙げているが、推奨システム20は、端末装置21別に異なる通信ネットワークNTによって接続されてもよいし、特に限定されない。
【0032】
図5は、実施の形態2にかかる推奨システム20の一構成例を示すブロック図である。推奨システム20は、推定部201と、抽出部202と、出力制御部203と、特定部204と、を備える。推奨システム20は、実施の形態1における推奨システム10に、さらに特定部204が追加される。推定部201は、実施の形態1で説明した推定部101の機能を基本機能として有する。また、抽出部202は、実施の形態1で説明した抽出部102の機能を基本機能として有する。出力制御部203は、実施の形態1で説明した出力制御部103の機能を基本機能として有する。
【0033】
また、推奨システム20は、購買履歴DB2001と、対話DB2002と、健康DB2003と、顧客基本DB2004と、商品DB2005と、コミュニティDB2006と、を有する。
【0034】
購買履歴DB2001は、顧客別に、購買履歴を有する。購買履歴DB2001は、顧客を識別する顧客識別情報と、購買履歴と、を関連付けて記憶する。購買履歴は、顧客が購買した商品を識別する商品識別情報、商品名、購買数量、購買価格、配送の有無を含む。
【0035】
対話DB2002は、顧客別に、対話情報を有する。対話DB2002は、顧客識別情報と、対話情報と、を関連付けて記憶する。対話情報は、実施の形態1で説明した通りである。
【0036】
健康DB2003は、顧客別に、健康情報を有する。健康DB2003は、顧客識別情報と、健康情報と、を関連付けて記憶する。健康情報は、例えば、顧客の症状および病歴を含む。例えば、健康情報は、予め顧客によって登録されてもよいし、健康診断の結果などであってもよい。
【0037】
顧客基本DB2004は、会員である顧客別に、顧客情報を有する。顧客基本DB2004は、顧客を識別する顧客識別情報と、顧客情報と、を関連付けて記憶する。顧客情報は、顧客の年齢、年代、性別、住所などの情報である。
【0038】
商品DB2005は、商品別に、商品情報を有する。商品DB2005は、商品識別情報と、商品情報と、を関連付けて記憶する。商品情報は、商品名、商品の価格、商品のカテゴリ、商品の画像などであってもよい。
【0039】
コミュニティDB2006は、コミュニティ別に、コミュニティ情報およびコミュニティに参加する顧客を識別する顧客識別情報を有する。コミュニティDB2006は、コミュニティを識別するコミュニティ識別情報と、コミュニティ情報と、コミュニティに参加する顧客の顧客識別情報とを関連付けて記憶する。コミュニティ情報は、コミュニティの属性、コミュニティの形式、コミュニティの運営時間、対面式のコミュニティの場合におけるコミュニティの住所などを表す情報を含む。コミュニティの属性は、コミュニティが対象とする顧客の年齢、年代、性別などであってもよいし、実施の形態1で説明したようにコミュニティが対象とする家族構成であってもよい。コミュニティの形式は、オンライン形式であるか、実際に会う対面形式であるかを表す。コミュニティの形式は、オンライン形式のより詳細な分類であってもよい。オンライン形式のより詳細な分類とは、電子掲示板形式、オンライン上で相互に交流を行うSNS(Social Netowork Service)形式、オンラインミーティング形式などが挙げられる。コミュニティの形式は、対面形式のより詳細な分類であってもよい。対面形式のより詳細な分類とは、例えば、食堂のように好きな時間に参加可能な形式、参加者が一緒に作業するようなワークショップ形式であってもよい。
【0040】
各機能部について説明する。推定部201については、実施の形態1で説明した通りであるため、詳細な説明を省略する。
【0041】
つぎに、特定部204は、顧客の属性を特定する。顧客の属性は、例えば、家事能力、会話能力、積極度、趣味、運動能力、年齢や年代、性別、有職や無職、職業、職業形態、居住地、居住地の地域性などである。積極度とは、例えば、外出に対する積極性の度合いを表す。居住地の地域性は、例えば、都市部であるか、郊外であるかなどであってもよい。職業形態とは、例えば、テレワーク、オフィスワーク、工場での作業などであってもよい。ここで、各属性の表現方法は、特に限定されない。例えば、家事能力、会話能力、積極度、運動能力などは、高低が閾値などと比較可能に数値化されていてもよい。このように、各能力の高低は閾値などによって判定可能であるため、以降詳細な説明を省略する。また、例えば、各能力は、10段階で表され、相対的に比較可能であってもよい。各能力の相対的な比較についても以降詳細な説明を省略する。
【0042】
具体的に、例えば、特定部204は、購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと顧客との対話情報の少なくともいずれかから、顧客の属性を特定する。
【0043】
例えば、特定部204は、購買履歴から、顧客の属性として家事能力を特定する。例えば、特定部204は、複数世帯から単身世帯に変化した後の購買履歴から、食材の購入頻度が高いほど、家事能力が高いと特定し、出来合いの商品の購入頻度が高いほど家事能力が低いと特定する。例えば、特定部204は、購買履歴から、顧客の属性として積極度を特定する。特定部204は、購買履歴に基づいて、化粧品の購入量や洋服の購入量が減っていれば、自宅にいることが多く、積極度が低いと特定してもよい。また、例えば、特定部204は、購買履歴から、顧客の属性として趣味を特定してもよい。また、例えば、特定部204は、購買履歴から、顧客の属性として職業形態を特定してもよい。
【0044】
また、特定部204は、対話情報から、顧客の属性として積極度、運動能力、有職や無職、職業、職業形態、年齢や年代、性別、地域性、居住地、会話能力の少なくともいずれかを特定してもよい。特定部204は、積極度、運動能力、有職や無職、職業、職業形態、年齢や年代、性別、地域性、居住地に関連するワードを特定し、特定されたワードに基づいて各属性を特定すればよい。積極度を例に挙げると、特定部204は、対話情報から、外出に関するワードを特定し、外出に関するワードから得られる外出頻度に基づいて、積極度を特定してもよい。運動能力を例に挙げると、特定部204は、対話情報から、運動に関するワードを特定し、運動に関するワードに基づいて運動能力を特定してもよい。
【0045】
また、例えば、特定部204は、対話情報から会話の頻度を特定し、会話の頻度に基づいて会話能力を特定してもよい。
【0046】
ここで、特定部204によって特定された顧客の属性の情報は、顧客別に推定あれた属性を記憶する属性DBなどに記憶されてもよい。
【0047】
また、年齢や年代、性別、居住地、有職か無職、職業、職業形態などの顧客の属性は、顧客によって予め登録されてあってもよい。例えば、居住地などは、配送DBに予め登録されてあってもよい。また、地域性は、居住地から推測されてもよい。
【0048】
つぎに、抽出部202は、特定された顧客の属性に基づいて、会員向けの複数のコミュニティから、推奨コミュニティを抽出してもよい。例えば、積極性が低い顧客が、実際に会う対面形式のコミュニティに参加する可能性は低いことが予想される。一方、積極性が高い顧客が対面形式のコミュニティに参加する可能性は高いことが予想される。そこで、抽出部202は、積極性が低い顧客に、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出し、積極性が高い顧客に、対面形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0049】
具体的に、例えば、抽出部202は、顧客の属性と属性が類似する他の顧客が属するコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0050】
また、例えば、抽出部202は、顧客の属性と、コミュニティの属性と、に基づいて、複数のコミュニティから、推奨コミュニティを抽出してもよい。例えば、抽出部202が、顧客の属性が30代女性であれば、コミュニティの属性が30代女性向けのコミュニティを、推奨コミュニティとして抽出する。
【0051】
また、例えば、顧客の属性が、顧客の家事能力および会話能力である場合に、抽出部202は、会話能力が家事能力に対して相対的に高い場合に、複数のコミュニティから食堂のコミュニティを抽出する。一方、抽出部202は、家事能力が会話能力に対して相対的に高い場合に、複数のコミュニティからオンライン形式のコミュニティを抽出する。ここで、会話能力および家事能力は、予め相対的に比較可能に数値化されてあってもよい。
【0052】
また、例えば、顧客の属性が、顧客の居住地または当該居住地の地域性である場合に、抽出部202は、居住地における地域のコミュニティへの入り易さに応じて、複数のコミュニティから推奨コミュニティを抽出する。より具体的に、例えば、抽出部202は、居住地におけるコミュニティの多少に基づいて、推奨コミュニティを抽出する。例えば、居住地におけるコミュニティが多ければ、顧客は、居住地におけるコミュニティに参加できる可能性が高い。一方、居住地におけるコミュニティが少なければ、顧客は、居住地におけるコミュニティに参加できる可能性が低い。そこで、抽出部202は、居住地におけるコミュニティが多い場合に、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。一方、抽出部202は、居住地におけるコミュニティが少ない場合に、食堂のコミュニティやレクレーションのコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0053】
また、郊外では、地域における実際に会う対面での会話が多く、都市部では、地域における実際の会話が少ないことが予想される。抽出部202は、地域性が郊外であれば、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出し、地域性が都市部であれば、食堂のコミュニティやレクレーションのコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0054】
また、例えば、会員向けのサービスとして、地域によっては、店舗や食堂まで巡回可能なバスを走行させている場合がある。また、例えば、顧客の家からの実際のコミュニティがある場所までの距離によって、顧客が、コミュニティに参加し易いかが異なる。特に、例えば、顧客の家から徒歩圏内であれば、顧客は、実際のコミュニティにも参加し易い。徒歩圏内かは、年齢や年代によって決められてもよい。そこで、例えば、顧客の属性が、顧客の居住地である場合、抽出部202は、会員向けのコミュニティへのアクセスのし易さに基づいて、推奨コミュニティを抽出してもよい。抽出部202は、顧客がアクセスしやすい位置に会員向けの実際のコミュニティがあれば、そのコミュニティを推奨コミュニティとして抽出してもよい。具体的に、例えば、抽出部202は、顧客の居住地から会員向けのコミュニティが開催される場所までの距離に基づいて、推奨コミュニティを抽出する。より具体的に、抽出部202は、顧客の居住地から会員向けのコミュニティが開催される場所までの距離が所定距離以内であれば、そのコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。所定距離は、前述の徒歩で移動可能な距離などであってもよく、年齢によって決められてもよい。抽出部202は、顧客の自宅から会員向けのコミュニティが開催される場所までの距離が所定距離以内でなければ、移動手段を手配可能なコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。一方、抽出部202は、顧客がアクセスしやすい位置に会員向けの実際のコミュニティがなければ、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出してもよい。例えば、抽出部202は、顧客の居住地から会員向けのコミュニティが開催される場所までの距離が所定距離以内でなく、移動手段が手配可能な会員向けのコミュニティがなければ、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0055】
また、高齢者などの単身者は、病気などの悩みを抱えている場合がある。そこで、抽出部202は、顧客の症状および病歴を含む健康情報に基づいて、複数のコミュニティから、症状および病歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客が属するコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。
【0056】
なお、推奨コミュニティの抽出方法は、組み合わせて用いられてもよい。
【0057】
出力制御部203は、実施の形態1で説明した通り、顧客に、推奨コミュニティを提示する。例えば、出力制御部203は、コミュニティDB2006に含まれる推奨コミュニティの名称、属性を、端末装置21に表示させてもよい。また、出力制御部203は、推奨コメントを併せて表示させてもよい。
【0058】
図6は、推奨コミュニティの提示例を示す説明図である。
図6には、端末装置21の画面を示す。
図6において、画面では、推奨コミュニティとして、食堂Zが推奨されている。
図6において、画面には、さらに、推奨コミュニティの情報として、推奨コミュニティの名称の他に、地図情報が表示されている。また、
図6において、画面には、例えば、徒歩で移動した場合における顧客の家から推奨コミュニティまでの移動時間が表示されている。
【0059】
また、複数の推奨コミュニティが抽出されてもよい。複数の推奨コミュニティが抽出される場合、出力制御部203は、コミュニティの形式別に推奨コミュニティを提示してもよい。また、出力制御部203は、顧客の自宅からの距離順に、推奨コミュニティを提示してもよい。
【0060】
また、推定部201は、所定期間ごとに、複数世帯から単身世帯への変化を検出してもよい。以上の例では、複数世帯から単身世帯への変化があると推定された顧客に推奨コミュニティを提示する例を説明した。さらに、推定部201は、単身世帯に変化したと推定された顧客の単身世帯から複数世帯への変化を推定してもよい。抽出部202は、会員向けの複数のコミュニティから、複数世帯向けの推奨コミュニティを新たに抽出する。そして、出力制御部203は、新たに抽出された推奨コミュニティを提示する。
【0061】
(フローチャート)
図7は、実施の形態2にかかる推奨システム20の一動作例を示すフローチャートである。推定部201は、複数世帯から単身世帯への変化を推定する(ステップS201)。つぎに、特定部204は、購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと顧客との対話情報の少なくともいずれかから、顧客の属性を特定する(ステップS202)。
【0062】
そして、抽出部202は、特定された顧客の属性に基づいて、推奨コミュニティを抽出する(ステップS203)。顧客の属性に基づく推奨コミュニティの抽出方法は、前述の通り、特に限定されない。
【0063】
出力制御部203は、抽出された推奨コミュニティを提示し(ステップS204)、推奨システム20は、処理を終了する。
【0064】
以上、実施の形態2において、推奨システム20は、購買履歴、および対話情報の少なくともいずれかから、顧客の属性を特定し、顧客の属性に基づいて、複数のコミュニティから、推奨コミュニティを抽出する。例えば、推奨システム20は、複数のコミュニティから、顧客の属性と属性が類似する他の顧客が属するコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。また、例えば、推奨システム20は、顧客の属性と、コミュニティの形式と、に基づいて、複数のコミュニティから、推奨コミュニティを抽出する。また、例えば、推奨システム20は、会話能力が家事能力に対して相対的に高い場合に、対面形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出し、家事能力が会話能力に対して相対的に高い場合に、オンライン形式のコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。顧客の属性が、顧客の居住地または当該居住地の地域性であり、推奨システム20は、居住地における地域のコミュニティへの入り易さに基づいて、複数のコミュニティから推奨コミュニティを抽出する。このように、顧客の属性に基づくコミュニティが抽出されることで、顧客により適したコミュニティを推奨することができる。
【0065】
また、前述のように、高齢者などは、病気の悩みを抱えている場合がある。そこで、推奨システム20は、顧客の症状および病歴を含む健康情報に基づいて、複数のコミュニティから、症状および病歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客が属するコミュニティを推奨コミュニティとして抽出する。これにより、顧客は、共通の話題があると推測されるコミュニティに参加することができる。
【0066】
また、複数世帯から単身世帯になった後に、単身世帯から複数世帯に戻る場合がある。推奨システム20は、単身世帯に変化したと推定された顧客の単身世帯から複数世帯への変化を推定し、複数のコミュニティから、複数世帯向けの推奨コミュニティを新たに抽出して提示してもよい。これにより、世帯が再度変わった場合に顧客に適したコミュニティを推奨することができる。
【0067】
以上、各実施の形態の説明を終了する。各実施の形態は、変形されてもよいし、適宜組み合わせて用いられてもよい。
【0068】
また、各実施の形態において、推奨システム10,20は、各機能部および情報の一部が含まれる構成であってもよい。
【0069】
また、各実施の形態については、上述した例に限られず、種々変更可能である。また、実施の形態における推奨システム10,20の構成は特に限定されない。例えば、推奨システム10,20は、一台のサーバなど、一台の装置によって実現されてもよい。推奨システム10,20の各機能部が一台の装置によって実現される場合、例えば、一台の装置は、推奨装置、情報処理装置などと呼ばれてもよいし、特に限定されない。または、各実施の形態における推奨システム10,20は、機能またはデータ別に異なる装置によって実現されてもよい。例えば各機能部は、複数のサーバによって構成され、推奨システムとして実現されてもよい。例えば、推奨システム10,20は、各DB(DataBase)を含むデータベースサーバと、各機能部を有するサーバと、によって実現されてもよい。
【0070】
また、各実施の形態において、各情報や各DBは、前述の情報の一部を含んでもよい。また、各情報や各DBは、前述の情報以外の情報を含んでもよい。各情報や各DBが、より詳細に、複数のDBや複数の情報に分けられてもよいし、一つのDBになっていてもよい。例えば、購買履歴DB2001と、対話DB2002と、健康DB2003と、顧客基本DB2004とは、一つの顧客DBであってもよい。このように、各情報や各DBの実現方法は、特に限定されない。
【0071】
また、各画面は、一例であり、特に限定されない。各画面において、図示しないボタン、リスト、チェックボックス、情報表示欄、入力欄などが追加されてもよい。また、画面の背景色などが、変更されてもよい。
【0072】
また、端末装置に表示させる情報などを生成する処理は、出力制御部103,203によって行われてもよい。また、この処理は、端末装置によって行われてもよい。
【0073】
(コンピュータのハードウェア構成例)
つぎに、各実施の形態において説明した推奨システム10,20、端末装置21などの各装置をコンピュータで実現した場合のハードウェア構成例について説明する。
図8は、コンピュータのハードウェア構成例を示す説明図である。例えば、各装置の一部または全部は、
図8に示すようなコンピュータ80とプログラムとの任意の組み合わせを用いて実現することも可能である。
【0074】
コンピュータ80は、例えば、プロセッサ801と、ROM(Read Only Memory)802と、RAM(Random Access Memory)803と、記憶装置804と、を有する。また、コンピュータ80は、通信インタフェース805と、入出力インタフェース806と、を有する。各構成部は、例えば、バス807を介してそれぞれ接続される。なお、各構成部の数は、特に限定されず、各構成部は1または複数である。
【0075】
プロセッサ801は、コンピュータ80の全体を制御する。プロセッサ801としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、МPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(TensorProcessingUnit)、量子プロセッサ、マイクロコントローラ、または、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0076】
また、コンピュータ80は、記憶部として、ROM802、RAM803および記憶装置804などを有する。記憶装置804は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などが挙げられる。例えば、記憶装置804は、OS(Operating System)のプログラム、アプリケーションプログラム、各実施の形態にかかるプログラムなどを記憶する。または、ROM802は、アプリケーションプログラム、各実施の形態にかかるプログラムなどを記憶する。そして、RAM803は、プロセッサ801のワークエリアとして使用される。
【0077】
また、プロセッサ801は、記憶装置804、ROM802などに記憶されたプログラムをロードする。そして、プロセッサ801は、プログラムにコーディングされている各処理を実行する。また、プロセッサ801は、通信ネットワークNTを介して各種プログラムをダウンロードしてもよい。また、プロセッサ801は、コンピュータ80の一部または全部として機能する。そして、プロセッサ801は、プログラムに基づいて図示したフローチャートにおける処理または命令を実行してもよい。
【0078】
通信インタフェース805は、無線または有線の通信回線を通じて、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークNTに接続される。なお、通信ネットワークNTは複数の通信ネットワークNTによって構成されてもよい。これにより、コンピュータ80は、通信ネットワークNTを介して外部の装置や外部のコンピュータ80に接続される。通信インタフェース805は、通信ネットワークNTとコンピュータ80の内部とのインタフェースを司る。そして、通信インタフェース805は、外部の装置や外部のコンピュータ80からのデータの入出力を制御する。
【0079】
また、入出力インタフェース806は、入力装置、出力装置、および入出力装置の少なくともいずれかに接続される。接続方法は、無線であってもよいし、有線であってもよい。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、マイクなどが挙げられる。出力装置は、例えば、表示装置、点灯装置、音声を出力する音声出力装置などが挙げられる。また、入出力装置は、タッチパネルディスプレイなどが挙げられる。なお、入力装置、出力装置、および入出力装置などは、コンピュータ80に内蔵されていてもよいし、外付けであってもよい。
【0080】
コンピュータ80のハードウェア構成は一例である。コンピュータ80は、
図8に示す一部の構成要素を有していてもよい。コンピュータ80は、
図8に示す以外の構成要素を有していてもよい。例えば、コンピュータ80は、ドライブ装置などを有してもよい。そして、プロセッサ801は、ドライブ装置などに装着された記録媒体に記憶されたプログラムやデータをRAM803に読み出してもよい。非一時的な有形な記録媒体としては、光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。また、前述の通り、例えば、コンピュータ80は、キーボードやマウスなどの入力装置を有してもよい。コンピュータ80は、ディスプレイなどの出力装置を有していてもよい。また、コンピュータ80は、入力装置および出力装置と、入出力装置とをそれぞれ有してもよい。
【0081】
また、コンピュータ80は、図示しない各種センサを有してもよい。センサの種類は特に限定されない。また、コンピュータ80は、画像や映像を撮像可能な撮像装置を備えていてもよい。
【0082】
以上で、各装置のハードウェア構成の説明を終了する。また、各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素ごとにそれぞれ異なるコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0083】
また、各装置の各構成要素の一部または全部は、特定用途向けの回路で実現されてもよい。また、各装置の各構成要素の一部または全部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)のようなプロセッサなどを含む汎用の回路によって実現されてもよい。また、各装置の各構成要素の一部または全部は、特定用途向けの回路や汎用の回路などの組み合わせによって実現されてもよい。また、これらの回路は、単一の集積回路であってもよい。または、これらの回路は、複数の集積回路に分割されてもよい。そして、複数の集積回路は、バスなどを介して接続されることにより構成されてもよい。
【0084】
また、各装置の各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路などにより実現される場合、複数のコンピュータや回路などは、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。
【0085】
各実施の形態で説明した推奨方法は、推奨システム10,20が実行することにより実現される。また、例えば、推奨方法は、予め用意されたプログラムをサーバや端末装置などのコンピュータが実行することにより実現される。
【0086】
各実施の形態で説明したプログラムは、HDD、SSD、フレキシブルディスク、光ディスク、磁気光ディスク、USBメモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。そして、プログラムは、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、プログラムは、通信ネットワークNTを介して配布されてもよい。
【0087】
以上説明した、各実施の形態における推奨システム10,20の各構成要素は、コンピュータのように、その機能を専用のハードウェアで実現されてもよい。または、各構成要素は、ソフトウェアによって実現されてもよい。または、各構成要素は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0088】
以上、各実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではない。各本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が把握し得る様々な変更を適用した実施の形態を含み得る。本開示は、本明細書に記載された事項を必要に応じて適宜に組み合わせ、または置換した実施の形態を含み得る。例えば、特定の実施の形態を用いて説明された事項は、矛盾を生じない範囲において、他の実施の形態に対しても適用され得る。例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施の形態を実施するときには、その複数の動作の順番を内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0089】
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されることができる。ただし、上記の実施の形態の一部または全部は、以下に限られない。
【0090】
(付記1)
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定する推定手段と、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出する抽出手段と、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する出力制御手段と、
推奨システム。
(付記2)
前記購買履歴、および前記対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の属性を特定する特定手段、
を備え、
前記抽出手段は、前記顧客の属性に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記推奨コミュニティを抽出する、
付記1に記載の推奨システム。
(付記3)
前記抽出手段は、前記複数のコミュニティから、前記顧客の属性と属性が類似する他の顧客が属するコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
付記2に記載の推奨システム。
(付記4)
前記コミュニティ情報は、前記コミュニティの形式を表す情報を含み、
前記抽出手段は、前記顧客の属性と、前記コミュニティの形式と、に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記推奨コミュニティを抽出する、
付記2または3に記載の推奨システム。
(付記5)
前記抽出手段は、前記顧客の属性のうち前記顧客の家事能力および会話能力について、前記会話能力が前記家事能力に対して相対的に高い場合に、前記複数のコミュニティから対面形式のコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出し、前記家事能力が前記会話能力に対して相対的に高い場合に、前記複数のコミュニティからオンライン形式のコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
付記2から4のいずれかに記載の推奨システム。
(付記6)
前記顧客の属性が、前記顧客の居住地または当該居住地の地域性であり、
前記抽出手段は、当該居住地における地域のコミュニティへの入り易さに基づいて、前記複数のコミュニティから前記推奨コミュニティを抽出する、
付記2から5のいずれかに記載の推奨システム。
(付記7)
前記抽出手段は、前記顧客の症状および病歴を含む健康情報に基づいて、前記複数のコミュニティから、前記症状および前記病歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客が属するコミュニティを前記推奨コミュニティとして抽出する、
付記1から6のいずれかに記載の推奨システム。
(付記8)
前記推定手段は、さらに、前記単身世帯に変化したと推定された前記顧客の前記単身世帯から前記複数世帯への変化を推定し、
前記抽出手段は、前記複数のコミュニティから、複数世帯向けの推奨コミュニティを新たに抽出し、
前記出力制御手段は、新たに抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
付記1から7のいずれかに記載の推奨システム。
(付記9)
前記商品は、食品、日用品、服飾品の少なくともいずれかであり、
前記配達員は、前記顧客の自宅へ前記商品を配達する、
前記店員は、前記商品を販売する店舗の店員である、
付記1から8のいずれかに記載の推奨システム。
(付記10)
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
推奨方法。
(付記11)
コンピュータに、
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
処理を実行させるプログラム。
(付記12)
コンピュータに、
会員である顧客による商品の購買履歴、および、配達員および店員のいずれかと前記顧客との対話情報の少なくともいずれかから、前記顧客の複数世帯から単身世帯への変化を推定し、
会員向けの複数のコミュニティのそれぞれについて当該コミュニティの属性を表す情報を含むコミュニティ情報、および他の顧客の前記単身世帯への変化の推定結果の少なくともいずれかに基づいて、前記会員向けの複数のコミュニティから、単身世帯向けの推奨コミュニティを抽出し、
抽出された前記推奨コミュニティを提示する、
処理を実行させるプログラムを記録する、前記コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体。
【符号の説明】
【0091】
10,20 推奨システム
21 端末装置
80 コンピュータ
101,201 推定部
102,202 抽出部
103,203 出力制御部
204 特定部
801 プロセッサ
802 ROM
803 RAM
804 記憶装置
805 通信インタフェース
806 入出力インタフェース
807 バス
2001 購買履歴DB
2002 対話DB
2003 健康DB
2004 顧客基本DB
2005 商品DB
2006 コミュニティDB
NT 通信ネットワーク