(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091063
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】モバイルバッテリー、バッテリーシステム、及びバッテリーデバイスシステム
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20240627BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20240627BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20240627BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20240627BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240627BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240627BHJP
【FI】
H01M50/244 A
H01M10/44 Q
H01M10/46 101
H01M50/247
H02J7/00 301B
H02J7/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207348
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】柴田 文江
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
5H040
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BA04
5G503BB01
5G503FA03
5H030AS05
5H030AS18
5H030DD21
5H040AA07
5H040AA40
5H040AS12
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY08
5H040DD04
5H040DD28
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】装着対象との一体性の高いモバイルバッテリーを提供する。
【解決手段】充電ユニット(20)に装着されることにより充電されるモバイルバッテリー(10)であって、充電ユニット(20)から充電されるバッテリーと、バッテリーを収容し、かつ、充電ユニット(20)に装着される第1装着面(11b)を有する筐体と、を備え、充電ユニット(20)におけるモバイルバッテリー(10)を装着する面を第2装着面(21a)としたときに、筐体における第1装着面(11b)に隣り合う側面の少なくとも1つは、充電ユニットにおける第2装着面(21a)に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電ユニットに装着されることにより充電されるモバイルバッテリーであって、
充電ユニットから充電されるバッテリーと、
前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、
前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である、モバイルバッテリー。
【請求項2】
前記第1装着面は、前記筐体の底面である、請求項1に記載のモバイルバッテリー。
【請求項3】
前記筐体は、直方体である、請求項1または2に記載のモバイルバッテリー。
【請求項4】
前記充電ユニットは、前記モバイルバッテリーの装着時における前記モバイルバッテリーと前記充電ユニットとの配列方向から平面視した場合に矩形であり、
前記筐体における前記第1装着面に隣り合う前記筐体の4つの側面は、前記充電ユニットの4つの側面とそれぞれ面一である、請求項3に記載のモバイルバッテリー。
【請求項5】
前記筐体は、持ち運びのための把手を有する、請求項1または2に記載のモバイルバッテリー。
【請求項6】
充電ユニットと、
前記充電ユニットから充電されるバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、
前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である、バッテリーシステム。
【請求項7】
前記充電ユニットは、複数の前記モバイルバッテリーの、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面と面一になっている側面が、同一直線上に配置された状態で同時に装着可能である、請求項6に記載のバッテリーシステム。
【請求項8】
同時に充電可能なモバイルバッテリーは3つ以上であり、
3つ以上の前記モバイルバッテリーのうち両端に位置する2つのモバイルバッテリーは、それぞれの前記側面のうち3つの側面が、前記充電ユニットの前記側面と面一であり、
前記3つ以上のモバイルバッテリーのうち残りのモバイルバッテリーは、それぞれの前記側面のうち2つの側面が、前記充電ユニットの前記側面と面一である、請求項7に記載のバッテリーシステム。
【請求項9】
外部機器に装着されることにより該外部機器に給電するモバイルバッテリーであって、
前記外部機器に給電するバッテリーと、
前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、
前記外部機器における前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である、モバイルバッテリー。
【請求項10】
外部機器と、
前記外部機器に給電するバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、
前記外部機器において前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である、バッテリーデバイスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、モバイルバッテリー、バッテリーシステム、及びバッテリーデバイスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
可搬式のモバイルバッテリー、及び該モバイルバッテリーを載置する什器が知られている(特許文献1)。特許文献1は、可搬式蓄電装置を設置可能な設置部と、記設置部に設置された前記可搬式蓄電装置の電力を電気機器に供給する電力供給部とを備える什器を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の什器は以下の課題を有する。
【0005】
特許文献1の什器では、モバイルバッテリーは、什器の取付部に載置され、充電される。取付部は、什器における板状の部位である棚板部において、平面視が長方形状とされた棚板部の長手方向に沿って配列されている。取付部は、モバイルバッテリーを装着可能な凹部を有する。凹部は、直径がモバイルバッテリーの下部の直径よりも大きく、モバイルバッテリーの下部を収容可能である。凹部は、取付部に取り付けられたモバイルバッテリーの底部のマイナス端子及びプラス端子との各々に接続される端子部を有する。
【0006】
前記の構成によれば、特許文献1の什器においては、モバイルバッテリーが取付部の凹部に載置されたときに、モバイルバッテリーの側面と、取付部の側面、及び、什器の棚板部の側面との間で段差が生じる。そのため、特許文献1のモバイルバッテリーは、モバイルバッテリーが取付部の凹部に載置されたときに、什器と取付部の一体性に欠ける。
【0007】
本開示は、装着対象との一体性の高いモバイルバッテリー等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るモバイルバッテリーは、充電ユニットに装着されることにより充電されるモバイルバッテリーであって、充電ユニットから充電されるバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0009】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るモバッテリーシステムは、充電ユニットと、前記充電ユニットから充電されるバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0010】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るモバイルバッテリーは、外部機器に装着されることにより該外部機器に給電するモバイルバッテリーであって、前記外部機器に給電するバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、前記外部機器における前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0011】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るバッテリーデバイスシステムは、外部機器と、前記外部機器に給電するバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、前記外部機器において前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【発明の効果】
【0012】
本開示の一態様によれば、装着対象との一体性の高いモバイルバッテリー等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示に係るモバイルバッテリーシステムを説明するための図である。
【
図2】本開示に係る把手の一例を説明する図である。
【
図3】本開示に係るモバイルバッテリーシステムを説明するための図である。
【
図4】充電ユニットが4つのモバイルバッテリーを同時に充電可能な構成を説明するための図である。
【
図5】オフィス内においてモバイルバッテリー及びモバイルバッテリーシステムが利用されている様子の一例を示す図である。
【
図6】本開示に係るバッテリーデバイスの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の一態様について、
図1等を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本開示に係るバッテリーシステム1を説明するための図である。
図1の符号100はバッテリーシステム1の斜視図を示し、
図1の符号110は、モバイルバッテリー10の底面11bを示す。
【0016】
図1の符号100に示す図を参照して、バッテリーシステム1は、モバイルバッテリー10及び充電ユニット20を備える。バッテリーシステム1は持ち運びが可能であり、ユーザは、バッテリーシステム1を所望の場所に設置できる。バッテリーシステム1は、
図1では直方体で示されるが、任意の形状(直方体(立方体を含む)、円柱形、円錐形、又は角錐形等)を有してよい。以下では、モバイルバッテリー10及び充電ユニット20はそれぞれ筐体が直方体であるものとして説明する。
【0017】
(モバイルバッテリー)
モバイルバッテリー10は、充放電可能なバッテリーである。モバイルバッテリー10は、充電ユニット20に装着されることにより充電ユニット20から電力を供給される。また、詳細は後述するが、モバイルバッテリー10は、外部機器(什器等)に装着されることにより外部機器に対して電力を供給する。モバイルバッテリー10は、充電可能量が適宜決められてよいが、例えば、ユーザがPC(Personal Computer)を一日使用するのに十分な蓄電量を有する。
【0018】
モバイルバッテリー10は、上面11a、底面11b(第1装着面)、及び側面12a~側面12dを有する。上面11a、底面11b、及び側面12a~側面12dによってバッテリーシステム1の筐体が構成される。側面12aがモバイルバッテリー10の正面に相当するものとする。また、底面11bがモバイルバッテリー10の底面に相当する。
【0019】
モバイルバッテリー10は、その筐体内に、充電ユニット20から充電され、かつ、外部機器に給電するための蓄電部(不図示)など、モバイルバッテリーとして必要な部品等を含む。それら部品類は、公知のものであってよいため、ここでの説明は省略する。
【0020】
モバイルバッテリー10の筐体を構成する上面11a、底面11b、及び側面12a~側面12dは、任意の材質により構成されてよい。例えば、モバイルバッテリー10の筐体は、樹脂製又は金属製などであってよい。ただし、モバイルバッテリー10の筐体が樹脂製である場合、樹脂は、その色または質感について表現の自由度が高いため、一見するとモバイルバッテリー10がバッテリーであることを判別し難くできる。それゆえ、バッテリー10は、樹脂製であることにより、オフィス環境とデザイン的に相性をよくでき、オフィスとの一体感を高め、一種の文房具的な存在感をユーザに与えることができる。以上については、後述する充電ユニット20及び充電ユニット30についても同様である。
【0021】
この効果は、世界的な潮流であるSDGs(持続可能な開発目標)が求める目標8(包括的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する)に沿うものとも言える。
【0022】
図1の符号110に示す図を参照して底面11bについて説明する。底面11bは、充電ユニット20の上面21a(第2装着面)に装着される。「装着」とは、モバイルバッテリー10の入出力端子17と充電ユニット20の接続端子24が接続したときに、底面11bと上面21aが当接した状態、及び、底面11bと上面21aが隙間を挟んで対向する状態の何れの場合も含むものとする。底面11bは、その表面上に円形に窪んだ凹部16が形成されている。
【0023】
凹部16は、後述する充電ユニット20の突起した凸部23と係合する。凹部16は、凸部23と係合するのであれば、その形状、位置、又は大きさなどが適宜に決められてよい。以下では、凹部16は円形であるものとして説明する。凹部16は、凹部16内に入出力端子17を有する。また、凹部16は、円周上に相当する位置に凸部18を有する。
【0024】
入出力端子17は、外部に露出して設けられている。入出力端子17は、充電ユニット20又は外部機器(後述)と接続することにより、モバイルバッテリー10に収容された蓄電部へ電力を入出力する。入出力端子17は、その役割を果たすのであれば、形状、種類、位置、又は大きさなどが適宜決められてよい。
【0025】
凸部18は、凹部16の円周上に相当する位置から入出力端子17の方向に向かって形成されている。凸部18は、凸部18より僅かに大きく形成された、同形(又は、略同形)の充電ユニット20の凹部25(後述)と係合することにより、モバイルバッテリー10と充電ユニット20との装着を安定させる。凸部18は、その形状、位置、又は大きさなどが適宜に決められてよい。凸部18及び凹部25は、必須ではないため、設けられていなくてもよい。
【0026】
バッテリーシステム1は、上面11a及び/又は側面12a~側面12dにおいて、表示部13、第1端子14、及び第2端子15を備える。以下の説明では、説明の便宜上、表示部13、第1端子14、及び第2端子15は側面12bに纏めて設けられているものとする。表示部13、第1端子14、及び第2端子15は、側面12a~側面12dに別々に設けられているよりも、纏めて設けられている方が、ユーザにとって便利であり、かつ、バッテリーシステム1のデザイン性を高めることができる。表示部13、第1端子14、及び第2端子15は、側面12b上の任意の位置に設けられてよいが、
図1に示すようにバッテリーシステム1の高さ方向に一列に設けられることにより、バッテリーシステム1のデザイン性を高めることができる。
【0027】
表示部13は、一例としてLED光源であり、
図1の例では5つのLED光源から構成される。表示部13は、バッテリーシステム1に収容されている蓄電部(バッテリー)の電池残量を表示する。例えば、5つのLED光源すべてが点灯しているときは、電池残量は80%以上であり、1つのLED光源のみが点灯しているとき電池残量は10%以下である。表示部13は、1つのLED光源により構成されていてよく、例えば、点灯していないときは電池残量が10%以上であり、点灯しているとき電池残量は10%未満である。表示部13は、LED光源に限定されない。表示部13は、電池残量をユーザに示すことができるのであれば、様々な態様により実現されてよく、前述の説明は一例を示すに過ぎない。
【0028】
また、モバイルバッテリー10は、通信部(不図示)を備えてよい。蓄電部の電池容量が少なくなった場合、モバイルバッテリー10は、その旨を、ユーザのスマートフォン等に通知する。また、モバイルバッテリー10は、上面11a及び/又は側面12a~側面12dに表示部(不図示)を備えてよい。蓄電部の電池容量が少なくなった場合、モバイルバッテリー10は、その旨を表示部に表示する。このように、モバイルバッテリー10は、様々な形態により、バッテリーシステム1に収容されている蓄電部(バッテリー)の電池残量をユーザに知らせることができる。
【0029】
第1端子14は、「USB Type-A」規格の端子である。第2端子15は、「USB Type-C」規格の端子である。
図1には示されていないが、側面12aは、「USB Type-B」規格の端子などのその他の端子を有してもよい。また、
図1では、側面12b上に第1端子14、第2端子15が設けられている構成を説明したが、設けられる端子は任意の数であってよい。
【0030】
(充電ユニット)
充電ユニット20は、モバイルバッテリー10が装着されることによりモバイルバッテリー10を充電する。充電ユニット20は、直方体であり、上面21a、下面21b、及び側面22a~側面22dを備える。上面21a、下面21b、及び側面22a~側面22dによって充電ユニット20の筐体が構成される。側面22aが充電ユニット20の正面に相当するものとする。充電ユニット20は、その筐体内に、モバイルバッテリー10に給電するための蓄電部など、モバイルバッテリー10に給電するために必要な部品等を含む。また、充電ユニット20は、コンセントから電力を供給されるための部品類も有する。それら部品類は、公知のものであってよいため、ここでの説明は省略する。
【0031】
図1の符号100に示す図を参照して、上面21aについて説明する。上面21aは、モバイルバッテリー10の底面11bを装着する。上面21aは、円形の突起した凸部23が形成されている。
【0032】
凸部23は、モバイルバッテリー10の凹部16と係合する。凸部23は、凹部16と係合するのであれば、その形状、位置、又は大きさなどが適宜に決められてよい。凸部23の高さは、モバイルバッテリー10が充電ユニット20に装着された状態において、上面21aと底面11bとの間に隙間が生じないように設定されているが、上面21aと底面11bとの間に隙間が生じていてもよい。以下では、凸部23は円形であるものとして説明する。凸部23は、中心部に接続端子24が設けられ、円周上に相当する位置に凹部25が設けられている。
【0033】
接続端子24は、外部に露出して設けられている。接続端子24は、モバイルバッテリー10の入出力端子17と接続することにより、モバイルバッテリー10の蓄電部へ電力を供給する。接続端子24は、その役割を果たすのであれば、形状、種類、位置、又は大きさなどが適宜に決められてよい。
【0034】
凹部25は、凸部23の円周上に相当する位置から接続端子24の方向に向かって形成されている。凹部25は、凹部25より僅かに小さく形成された、同形(又は、略同形)のモバイルバッテリー10の凸部18と係合する。これにより、充電ユニット20に対するモバイルバッテリー10の回転が制限され、当該装着を安定させることができるとともに、充電ユニット20に対するモバイルバッテリー10の装着方向が規定される。後者の効果は、
図3を用いて後述するように複数のモバイルバッテリー10を共通の充電ユニット30に並べて装着する場合に特に有意義である。凹部25は、その形状、位置、又は大きさなどが適宜に決められてよい。
【0035】
図1の符号100に示す図においては、モバイルバッテリー10は、充電ユニット20に装着されていない。しかし、モバイルバッテリー10が充電ユニット20に装着されたとき、側面12aは側面22aと、側面12bは側面22bと、側面12cは側面22cと、側面12dは側面22dと、それぞれ面一となる。つまり、バッテリーシステム1は、モバイルバッテリー10の装着時におけるモバイルバッテリー10と充電ユニット20との配列方向(
図1におけるZ軸方向)から平面視した場合に矩形であって、底面11bに隣り合う4つの側面は、充電ユニット20の4つの側面とそれぞれ面一である。なお、「面一」とは、異なる2つの側面が、正確に同一平面上に位置すること、または全体に対する10パーセント以内の誤差の範囲内で略同一平面状に位置することをいう。
【0036】
また、モバイルバッテリー10の凹部16と充電ユニット20の凸部23が係合したとき、上面21aと底面11bとの間には隙間が生じない。
【0037】
図1のモバイルバッテリー10は、底面11b(第1装着面)がモバイルバッテリー10の底面であり、配列方向(Z軸方向)が鉛直方向となる、いわゆる「置き型」のモバイルバッテリーである。しかしながら、モバイルバッテリー10は、配列方向が水平方向(
図1におけるXY軸方向)となる「差し込み型」であってよい。モバイルバッテリー10を充電ユニット20に装着する時の、充電ユニット20に対するモバイルバッテリー10の移動方向は、
図1に示すように、配列方向に平行な方向であってもよいし、配列方向に垂直な方向であってもよい。後者の場合、モバイルバッテリー10をXY平面に平行な方向に移動させ、充電ユニット20の上面21aに対してスライドさせることによりモバイルバッテリー10を充電ユニット20に装着させてもよい。
【0038】
これらの場合にも、充電ユニット20は、モバイルバッテリー10の装着時におけるモバイルバッテリー10と充電ユニット20との配列方向から平面視した場合に矩形でありうる。そして、充電ニット20に装着されるモバイルバッテリー10の側面である第1装着面に隣り合うモバイルバッテリー10の4つの側面は、充電ユニット20の4つの側面と少なくとも一面が面一であればよい。例えば、モバイルバッテリー10の正面である側面12aと充電ユニット20の正面である側面22aとが面一であり、他の側面同士は面一ではない構成にしてもよい。複数の側面のうちの少なくとも一面を面一とすることにより、モバイルバッテリー10と充電ユニット20は、デザインの一体性を得ることができる。
【0039】
(把手)
続いて、モバイルバッテリー10が把手19を有する構成を
図2により説明する。
図2は、本開示に係る把手19の一例を説明する図である。
【0040】
把手19は、一例として、モバイルバッテリー10の裏面となる側面12cに設けられる。把手19は、モバイルバッテリー10の上下方向(上面11aから底面11bに向かう方向)に設けられている。把手19は、その両端が留め具19a及び留め具19bにより側面12cに係止されている。把手19は、上下方向の中心付近が側面12cから離間しており、ユーザが把手19を把持しやすいように工夫されている。
【0041】
把手19は、モバイルバッテリー10及び/又は充電ユニット20と同素材及び/又は同色であることにより、バッテリーシステム1のデザインの一体性を向上することができる。従って、モバイルバッテリー10が樹脂製かつ黒色である場合、把手19も樹脂製かつ黒色とすることが好ましい。このとき、留め具19a及び留め具19bも同色とすることが、バッテリーシステム1のデザインの一体性を向上するうえで好ましい。なお、把手19は、上面11a又は側面12cとは異なる側面(側面12d等)に設けられていてもよい。
【0042】
バッテリーシステム1により得られる効果は次のとおりである。
【0043】
近年、レンタルオフィス、コワーキングオフィス、又は、社員が個々にデスクを持たないフリーデスクなど、様々なオフィス環境が普及している。また、ノートPCを使用したWeb会議など、デジタル領域を活用した働き方とその働き方に適したスペース環境も発展している。
【0044】
このような近年のオフィス環境においては、固定電源の設置場所に限りがあると、オフィスの円滑な運営が妨げられうる。そこで、配線工事費用の削減、及び、オフィスのレイアウト又は運営の自由度を高めるために、PCの給電にも耐えうるモバイルバッテリーが注目を集めている。ただし、既存のモバイルバッテリーは、その機能面のみ重視されており、デザイン性又は安全性などが十分に考慮されているとは言い難い。
【0045】
この点、本開示に係るバッテリーシステム1は、充電ユニット20にモバイルバッテリー10が装着されたときに、モバイルバッテリー10及び充電ユニット20の対応する4つの側面がそれぞれ面一となる。これにより、バッテリーシステム1は、充電ユニット20と一体性の高いモバイルバッテリー10を提供できる。さらに、モバイルバッテリー10及び充電ユニット20の対応する4つの側面をそれぞれ面一とすることにより、バッテリーシステム1の表面において段差を減らすことができる。これにより、バッテリーシステム1は、その段差に手をぶつけてユーザが怪我をするリスクを低減できる。
【0046】
図1を参照して、モバイルバッテリー10及び充電ユニット20の対応する4つの側面がそれぞれ面一となる構成を説明した。しかしながら、本開示に係るモバイルバッテリーは、底面11bに隣り合う側面の少なくとも1つが、上面21aに隣り合う側面の少なくとも1つと面一であればよい。これにより、本開示に係るモバイルバッテリーは、デザインの一体性とユーザの怪我軽減を図ることができる。
【0047】
(複数のモバイルバッテリー)
次に、本開示に係るバッテリーシステム2を
図3により説明する。
図3は、本開示に係るバッテリーシステム2を説明するための図である。
図1等を参照して説明した内容は、その説明を省略する。
【0048】
バッテリーシステム2は、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10D及び充電ユニット30を備える。モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dはそれぞれ、
図1を参照して説明したモバイルバッテリー10と同じモバイルバッテリーと理解してよい。
【0049】
充電ユニット30は、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dが装着されることによりモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dを充電する。充電ユニット30は、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dすべてを同時に充電できる。充電ユニット30は、直方体であり、上面31a、下面31b、及び側面32a~側面32dを備える。上面31a、下面31b、及び側面32a~側面32dによって充電ユニット30の筐体が構成される。側面32aが充電ユニット30の正面に相当するものとする。また、下面31bが充電ユニット30の底面に相当する。
【0050】
充電ユニット30は、その筐体内に、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dに給電するための蓄電部など、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dに給電するために必要な部品等を含む。また、充電ユニット30は、コンセントから電力を供給されるための部品類も有する。それら部品類は、公知のものであってよいため、ここでの説明は省略する。
【0051】
図4は、充電ユニット30が4つのモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dを同時に充電可能な構成を説明するための図である。図示するように、充電ユニット30の上面31aには、突起した凸部33a~凸部33dが形成されている。また、凸部33a~凸部33dの中心部には接続端子34a~接続端子34dが設けられている。凸部33a~凸部33dは、
図1を参照して説明した凸部23と同じと理解してよい。接続端子34a~接続端子34dは、
図1を参照して説明した接続端子24と同じと理解してよい。充電ユニット30は、この構成を備えることにより、4つのモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dを同時に充電可能としている。より具体的に、充電ユニット30は、上面31aに隣り合う側面32aと面一になっているモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dの各側面12aが同一直線上に配置された状態で同時に充電可能である。
【0052】
再び
図3を参照して、4つのモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dのうち両端に位置する2つのモバイルバッテリー10A及びモバイルバッテリー10Dは、それぞれの側面のうち3つの側面が、充電ユニット30の側面と面一である。具体的には、モバイルバッテリー10Aについては、側面12aと側面32a、側面12cと側面32c、及び側面12dと側面32dが面一である。また、モバイルバッテリー10Dについては、側面12aと側面32a、側面12bと側面32b、及び側面12cと側面32cが面一である。
【0053】
また、4つのモバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dのうちの残りのモバイルバッテリー10B及びモバイルバッテリー10Cは、それぞれの側面のうち2つの側面が、充電ユニット30の側面と面一である。具体的には、モバイルバッテリー10Bについては、側面12aと側面32a及び側面12cと側面32cが面一である。また、モバイルバッテリー10Cについても、側面12aと側面32a及び側面12cと側面32cが面一である。
【0054】
これにより、本開示に係るバッテリーシステム2は、バッテリーシステム1と同様に、デザインの一体性とユーザの怪我軽減という効果を奏することができる。さらに、バッテリーシステム2は、複数のモバイルバッテリーを同時に充電できることから、複数ユーザに同時に前記効果を付与できる。
【0055】
以上では、バッテリーシステム2が4つのバッテリーを同時に充電可能な構成を説明した。しかしながら、バッテリーシステム2は、2以上の任意の数のバッテリーを同時に充電可能としてよい。
【0056】
また、バッテリーシステム2では、4つのバッテリーの各底面11bに隣り合う側面の少なくとも1つが、充電ユニット30の上面21aに隣り合う側面の少なくとも1つと面一であればよい。これにより、バッテリーシステム2は、デザインの一体性とユーザの怪我軽減を図ることができる。
【0057】
(利用例)
次に、バッテリーシステム1及びバッテリーシステム2の利用例を
図5により説明する。
図5は、オフィス内においてバッテリー10及びバッテリーシステム2が利用されている様子の一例を示す図である。
【0058】
図5では、オフィス内にテーブル及び2つのチェアが設けられている。テーブルは、天板が長方形であり、一方の短辺に沿ってバッテリーシステム2が置かれている。モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Cは、充電ユニット30に装着され、充電されている。モバイルバッテリー10Dは、バッテリーシステム2に装着されておらず、テーブル上に置かれている。
図5の例では、モバイルバッテリー10Dは、ユーザに使用されておらず、PC等への給電は行われていない。
【0059】
図5に示すように、充電ユニット30は、上面31aに隣り合う側面32aと面一になっている、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Cの側面12aが同一直線上に配置された状態でテーブル上に置かれている。
【0060】
以上によれば、バッテリーシステム2は複数のモバイルバッテリー10を備えつつ、該複数のモバイルバッテリー10と充電ユニット30の一体性は維持されている。そして、その一体性は、オフィス内に置かれた他の家具との調和にも有用となる。このとき、モバイルバッテリー10A~モバイルバッテリー10Dの各側面12aと充電ユニット30の側面32aはそれぞれ面一であるため、バッテリーシステム2の表面において段差が減る。これにより、バッテリーシステム2は、その段差に手をぶつけてユーザが怪我をするリスクも低減できる。さらに、オフィス内における固定電源の設置場所に限りがあるときであっても、バッテリーシステム2は、複数のモバイルバッテリー10を備えるため、配線工事費用の削減、及び、オフィスのレイアウト又は運営の自由度を高めることができる。このように、バッテリーシステム2は、固定電源の数量及び/又は位置が制限されたスペース又はオフィス環境をサポートすることが可能である。
【0061】
(バッテリーデバイスシステム)
次に、本開示に係るバッテリーデバイスシステムを説明する。まず、当該バッテリーデバイスシステムの概念について説明する。当該バッテリーデバイスシステムは、モバイルバッテリー10と外部機器(什器)を備える。モバイルバッテリー10は、什器に給電する蓄電部(不図示)と、該蓄電池を収容し、かつ、什器に装着される面(第1装着面)を有する筐体と、を含む。バッテリーデバイスシステムでは、什器においてモバイルバッテリー10を装着する面を第2装着面としたときに、モバイルバッテリー10における第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、什器における第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0062】
また、本開示に係るモバイルバッテリー10は、外部機器(什器)に装着されることにより什器に給電することができる。モバイルバッテリー10は、什器に給電する蓄電部と、該蓄電部を収容し、かつ、什器に装着される第1装着面を有する筐体と、を備える。什器におけるモバイルバッテリー10を装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、什器における第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である、とも表現できる。
【0063】
以下、本開示に係るバッテリーデバイスシステムの一例としてのバッテリーデバイスシステム3を
図6により説明する。
図6は、本開示に係るバッテリーデバイスシステム3の構成を示す図である。
図1等を参照して説明した内容は、その説明を省略する。
【0064】
まず、
図6では、什器がバッテリーカートであるものとして説明する。ただし、バッテリーカートは一例であって、本開示に係る什器は、オフィス又は施設に設置され、利用される什器全般でありうる。本開示に係る什器は、例えば、デスク、チェア、ディスプレイを設置するためのディスプレイスタンド、台車、キャビネット、ロッカー、棚、及び間仕切りなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
図6に示すように、バッテリーカート50は、テーブル62の周囲に配置して使用される。バッテリーカート50は、床上を動作する台車51と、台車51の縁部から立ち上がった、電源ケーブル52を内部に収容する支柱54と、支柱54の上端から水平状に曲がったアーム55とを備える。支柱54は、テーブル62の天板62aの上面よりも高い位置にアーム55が位置する長さに設定されている。アーム55は、平面視で台車51を二分する姿勢で延びる。台車51がテーブル62の下方に入り込むことにより、アーム55は、テーブル62の天板62aの上方に配置される。
【0066】
アーム55は、天板62aから僅かに浮いた高さに設定されてもよいし、例えば10cmといった間隔が空いた高さに設定されてもよい。支柱54を伸縮式に構成することにより、アーム55は、その高さが調節可能であってよい。これにより、バッテリーカート50は、様々な高さのテーブルに対して利用可能となる。
【0067】
支柱54及びアーム55は、例えば、スチール製の角パイプをL形に曲げて一体に形成されている。アーム55は、コンセントユニット56を内蔵する。コンセントユニット56は、
図6の例では4口タイプであり、プラグの差し込み口を上向きにして配置されている。従って、アーム55の上面板には4つの角穴(角形の開口)が形成されている。コンセントユニット56は、3口等タイプ等であってもよく、プラグの差し込み口の数は限定されない。
【0068】
バッテリーカート50の台車51にはモバイルバッテリー10が装着される。具体的に、モバイルバッテリー10の底面11bが台車51に装着される第1装着面となり、その第1装着面が台車51の上面である第2装着面に装着される。
図6では、モバイルバッテリー10の底面11bが第1装着面として図示され、台車51の上面51eが第2装着面として図示されている。
【0069】
バッテリーカート50は、上面51eに接続端子(不図示)を備える。
図6の例では、接続端子は、上面51eに装着されたモバイルバッテリー10の入出力端子17と接続可能なように設けられている。接続端子は、入出力端子17と接続することにより、モバイルバッテリー10の蓄電部から電力を供給される。そして、接続端子は、コンセントユニット56のプラグから外部機器(ユーザのPC等)への給電を可能とする。
【0070】
バッテリーカート50は、モバイルバッテリー10の底面11bに設けられた入出力端子17と接続する接続端子を支柱54に設けてもよい。その場合、モバイルバッテリー10は、側面12a~側面12dの何れかが台車51に装着される第1装着面となる。
【0071】
図6の例では、モバイルバッテリー10の筐体の側面を構成する4面(側面12a~側面12d)が、台車51の側面を構成する4面(側面51a~側面51d)と面一である。これにより、バッテリーデバイス3は、モバイルバッテリー10とバッテリーカート50のデザインの一体性を高めることができる。また、台車51に装着されたモバイルバッテリー10と台車51との間の段差を減らすことにより、その段差に手又は脚をぶつけてユーザが怪我をするリスクを低減できる。
【0072】
面一となる側面の数は、
図6のように4つではなく、1つ以上であればよい。その場合にも、バッテリーデバイス3は、モバイルバッテリー10とバッテリーカート50のデザインの一体性を高めることができ、かつ、ユーザが怪我をするリスクを低減できる。このことは、本開示に係る什器がデスク等の他の什器であっても同様である。
【0073】
また、前述したように、モバイルバッテリー10は、直方体に限らず、他の任意の形状(直方体(立方体を含む)、円柱形、円錐形、又は角錐形等)を有してよい。その場合にも、モバイルバッテリー10と本開示に係る什器が少なくとも1つの面一となる側面を有することにより、モバイルバッテリー10と該什器は、デザインの一体性を高めるなどの、前述の効果を奏することができる。
【0074】
〔まとめ〕
本開示の態様1に係るモバイルバッテリーは、充電ユニットに装着されることにより充電されるモバイルバッテリーであって、充電ユニットから充電されるバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0075】
前記の構成によれば、本開示の態様1に係るモバイルバッテリーは、充電ユニットとの一体性を高めることができる。
【0076】
なお、「装着」とは、モバイルバッテリーの入出力端子と充電ユニットの接続端子が接続したときに、モバイルバッテリーの底面と充電ユニットの上面が当接した状態、及び、モバイルバッテリーの底面と充電ニットの上面が隙間を挟んで対向する状態の何れの場合も含むものとする。このことは、後述する、本開示の態様6に係るバッテリーシステム、本開示の態様9に係るモバイルバッテリー、及び、本開示の態様10に係るバッテリーデバイスシステムにおいても同様である。
【0077】
本開示の態様2に係るモバイルバッテリーは、前記の態様1において、前記第1装着面は、前記筐体の底面である。
【0078】
前記の構成によれば、本開示の態様2に係るモバイルバッテリーは、筐体の底面を下側に向ける、いわゆる「置き型」のモバイルバッテリーにおいても、充電ユニットとの一体性を高めることができる。
【0079】
本開示の態様3に係るモバイルバッテリーは、前記の態様1または2において、前記筐体は、直方体である。
【0080】
前記の構成によれば、本開示の態様3に係るモバイルバッテリーは、側面が互いに90°となるため、該モバイルバッテリーが使用されるオフィス環境において、オフィスの壁及び/又はデスク等との一体性も高めることもできる。
【0081】
本開示の態様4に係るモバイルバッテリーは、前記の態様3において、前記充電ユニットは、前記モバイルバッテリーの装着時における前記モバイルバッテリーと前記充電ユニットとの配列方向から平面視した場合に矩形であり、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う前記筐体の4つの側面は、前記充電ユニットの4つの側面とそれぞれ面一である。
【0082】
前記の構成によれば、本開示の態様4に係るモバイルバッテリーは、充電ユニットとの一体性をさらに高めることができる。
【0083】
本開示の態様5に係るモバイルバッテリーは、前記の態様1から4の何れかにおいて、前記筐体は、持ち運びのための把手を有する。
【0084】
前記の構成によれば、本開示の態様5に係るモバイルバッテリーは、持ち運びがより容易になる。また、モバイルバッテリーの筐体と把手を同色及び/又は同素材とすることにより、モバイルバッテリー単体としても一体性を高めることができる。
【0085】
本開示の態様6に係るバッテリーシステムは、充電ユニットと、前記充電ユニットから充電されるバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記充電ユニットに装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、前記充電ユニットにおける前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0086】
前記の構成によれば、本開示の態様6に係るモバイルバッテリーシステムは、充電ユニットとモバイルバッテリーの一体性の高いモバイルバッテリーシステムをユーザに提供できる。
【0087】
本開示の態様7に係るバッテリーシステムは、前記の態様6において、前記充電ユニットは、複数の前記モバイルバッテリーの、前記充電ユニットにおける前記第2装着面に隣り合う側面と面一になっている側面が、同一直線上に配置された状態で同時に装着可能である。
【0088】
前記の構成によれば、本開示の態様7に係るモバイルバッテリーシステムは、モバイルバッテリーが複数存在する場合においても、当該複数のモバイルバッテリーと充電ユニットとの一体性を高めることができる。
【0089】
また、本開示の態様7に係るバッテリーシステムは、複数のモバイルバッテリーの使用を可能とするため、オフィス内において固定電源の設置場所に限りがある場合であっても、配線工事費用の削減、及び、オフィスのレイアウト又は運営の自由度を高めることができる。
【0090】
本開示の態様8に係るバッテリーシステムは、前記の態様7において、同時に充電可能なモバイルバッテリーは3つ以上であり、3つ以上の前記モバイルバッテリーのうち両端に位置する2つのモバイルバッテリーは、それぞれの前記側面のうち3つの側面が、前記充電ユニットの前記側面と面一であり、前記3つ以上のモバイルバッテリーのうち残りのモバイルバッテリーは、それぞれの前記側面のうち2つの側面が、前記充電ユニットの前記側面と面一である。
【0091】
前記の構成によれば、本開示の態様8に係るモバイルバッテリーシステムは、充電ユニットとモバイルバッテリーの一体性をさらに高めることができ、かつ、モバイルバッテリーの複数同時使用も可能なオフィス環境を提供できる。
【0092】
本開示の態様9に係るモバイルバッテリーは、外部機器に装着されることにより該外部機器に給電するモバイルバッテリーであって、前記外部機器に給電するバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を備え、前記外部機器における前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0093】
前記の構成によれば、本開示の態様9に係るモバイルバッテリーは、外部機器との一体性を高めることができる。
【0094】
本開示の態様10に係るバッテリーデバイスシステムは、外部機器と、前記外部機器に給電するバッテリーと、前記バッテリーを収容し、かつ、前記外部機器に装着される第1装着面を有する筐体と、を含むモバイルバッテリーと、を備え、前記外部機器において前記モバイルバッテリーを装着する面を第2装着面としたときに、前記筐体における前記第1装着面に隣り合う側面の少なくとも1つは、前記外部機器における前記第2装着面に隣り合う側面の少なくとも1つと面一である。
【0095】
前記の構成によれば、本開示の態様10に係るバッテリーデバイスシステムは、外部機器とモバイルバッテリーの一体性の高いシステムをユーザに提供できる。
【0096】
本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、それぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0097】
1、2 バッテリーシステム
3 バッテリーデバイス
10、10A、10B、10C、10D モバイルバッテリー
11a、21a、31a、51e 上面
11b 底面
12a、12b、12c、12d、22a、22b、22c、22d、32a、32b、32c、32d、51a、51b、51c、51d 側面
13 表示部
14 第1端子
15 第2端子
16、25 凹部
17 入出力端子
18、23、33a、33d 凸部
20、30 充電ユニット
21b、31b 下面
24、34a、34d、58 接続端子
50 バッテリーカート
51 台車
62 テーブル
52 電源ケーブル
54 支柱
55 アーム
56 コンセントユニット