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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091162
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】配置構造
(51)【国際特許分類】
   B62J 45/40 20200101AFI20240627BHJP
   B60Q 1/24 20060101ALI20240627BHJP
   F21S 41/00 20180101ALI20240627BHJP
   B60R 1/26 20220101ALI20240627BHJP
   B62J 45/00 20200101ALI20240627BHJP
   F21W 107/17 20180101ALN20240627BHJP
【FI】
B62J45/40
B60Q1/24 E
F21S41/00
B60R1/26 100
B62J45/00
F21W107:17
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207659
(22)【出願日】2022-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 智宣
(72)【発明者】
【氏名】中居 利成
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA03
3K339FA02
3K339GB21
(57)【要約】
【課題】照射機構からの光が撮像機構の撮像に影響することを抑制する。
【解決手段】配置構造10では、ランプ機構18の上側にカメラ機構30が配置されており、ランプ機構18が下側に光を照射すると共に、カメラ機構30が車両後側を撮像する。ここで、カメラ機構30の撮像方向がランプ機構18の光照射方向より上側にされている。このため、ランプ機構18からの光がカメラ機構30の撮像に影響することを抑制できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータサイクルである車両に設置され、かつ、遮蔽部及び透過部が設けられる収容体が設けられると共に、前記収容体内に照射部が設けられ、前記照射部が光を照射することで前記遮蔽部が光を遮蔽すると共に前記透過部が光を透過して下側に光を照射する照射機構と、
少なくとも一部が車両前後方向において前記遮蔽部と同一位置に配置され、車両の周囲を撮像すると共に、撮像方向が前記照射機構の光照射方向より上側にされる撮像機構と、
を備える配置構造。
【請求項2】
モータサイクルである車両に設置され、かつ、遮蔽部及び透過部が設けられる収容体が設けられると共に、前記収容体内に照射部が設けられ、前記照射部が光を照射することで前記遮蔽部が光を遮蔽すると共に前記透過部が光を透過して光を照射する照射機構と、
少なくとも一部が車両前後方向において前記遮蔽部と同一位置に配置され、車両の周囲及び車両を撮像する撮像機構と、
を備える配置構造。
【請求項3】
前記撮像機構が前記照射機構に取付けられる請求項1又は請求項2記載の配置構造。
前記撮像機構が車両の外周を撮像する記載の配置構造。
【請求項4】
前記撮像機構が車体側に取付けられる請求項1又は請求項2記載の配置構造。
【請求項5】
車体側に設けられ、前記照射機構の配線と前記撮像機構の配線とが通過する配線孔を備える請求項1又は請求項2記載の配置構造。
【請求項6】
前記撮像機構が前記照射機構に対し車両内側に配置される請求項1又は請求項2記載の配置構造。
【請求項7】
前記撮像機構のレンズ周囲に設けられ、前記撮像機構の撮像側に突出する突出部を備える請求項1又は請求項2記載の配置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータサイクルである車両に撮像機構が配置される配置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載の鞍乗型車両では、ライト手段(前側方向指示器、後側方向指示器及び尾灯)と撮像手段(側後方撮像手段及び後方撮像手段)とが並設されている。
【0003】
ここで、この鞍乗型車両では、ライト手段の光照射方向及び撮像手段の撮像方向が明確でなく、ライト手段の光照射方向及び撮像手段の撮像方向が水平方向と解される。
【0004】
また、このような鞍乗型車両では、撮像手段の撮像対象の位置を容易に認識できるのが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-151016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、照射機構からの光が撮像機構の撮像に影響することを抑制できる配置構造及び撮像機構の撮像対象の位置を容易に認識できる配置構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様の配置構造は、モータサイクルである車両に設置され、かつ、遮蔽部及び透過部が設けられる収容体が設けられると共に、前記収容体内に照射部が設けられ、前記照射部が光を照射することで前記遮蔽部が光を遮蔽すると共に前記透過部が光を透過して下側に光を照射する照射機構と、少なくとも一部が車両前後方向において前記遮蔽部と同一位置に配置され、車両の周囲を撮像すると共に、撮像方向が前記照射機構の光照射方向より上側にされる撮像機構と、を備える。
【0008】
本発明の第2態様の配置構造は、モータサイクルである車両に設置され、かつ、遮蔽部及び透過部が設けられる収容体が設けられると共に、前記収容体内に照射部が設けられ、前記照射部が光を照射することで前記遮蔽部が光を遮蔽すると共に前記透過部が光を透過して光を照射する照射機構と、少なくとも一部が車両前後方向において前記遮蔽部と同一位置に配置され、車両の周囲及び車両を撮像する撮像機構と、を備える。
【0009】
本発明の第3態様の配置構造は、本発明の第1態様又は第2態様の配置構造において、前記撮像機構が前記照射機構に取付けられる。
【0010】
本発明の第4態様の配置構造は、本発明の第1態様~第3態様の配置構造の何れか1つにおいて、前記撮像機構が車体側に取付けられる。
【0011】
本発明の第5態様の配置構造は、本発明の第1態様~第4態様の配置構造の何れか1つにおいて、車体側に設けられ、前記照射機構の配線と前記撮像機構の配線とが通過する配線孔を備える。
【0012】
本発明の第6態様の配置構造は、本発明の第1態様~第5態様の配置構造の何れか1つにおいて、前記撮像機構が前記照射機構に対し車両内側に配置される。
【0013】
本発明の第7態様の配置構造は、本発明の第1態様~第6態様の配置構造の何れか1つにおいて、前記撮像機構のレンズ周囲に設けられ、前記撮像機構の撮像側に突出する突出部を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1態様の配置構造では、モータサイクルである車両に照射機構が設置されており、照射機構の収容体内に照射部が設けられる。さらに、照射部が光を照射することで、収容体の遮蔽部が光を遮蔽すると共に、収容体の透過部が光を透過して、照射機構が下側に光を照射する。また、撮像機構の少なくとも一部が車両前後方向において遮蔽部と同一位置に配置されており、撮像機構が車両の周囲を撮像する。
【0015】
ここで、撮像機構の撮像方向が照射機構の光照射方向より上側にされる。このため、照射機構からの光が撮像機構の撮像に影響することを抑制できる。
【0016】
本発明の第2態様の配置構造では、モータサイクルである車両に照射機構が設置されており、照射機構の収容体内に照射部が設けられる。さらに、照射部が光を照射することで、収容体の遮蔽部が光を遮蔽すると共に、収容体の透過部が光を透過して、照射機構が光を照射する。また、撮像機構の少なくとも一部が車両前後方向において遮蔽部と同一位置に配置されており、撮像機構が車両の周囲を撮像する。
【0017】
ここで、撮像機構が車両を撮像する。このため、撮像機構の撮像画像において、車両周囲の撮像対象の車両に対する位置を認識でき、当該撮像対象の位置を容易に認識できる。
【0018】
本発明の第3態様の配置構造では、撮像機構が照射機構に取付けられる。このため、撮像機構を車両に容易に設置できる。
【0019】
本発明の第4態様の配置構造では、撮像機構が車体側に取付けられる。このため、撮像機構の取付け剛性を高くできる。
【0020】
本発明の第5態様の配置構造では、照射機構の配線と撮像機構の配線とが車体側の配線孔を通過する。このため、構成を簡単にできる。
【0021】
本発明の第6態様の配置構造では、撮像機構が照射機構に対し車両内側に配置される。このため、撮像機構への異物の到来を照射機構によって抑制できる。
【0022】
本発明の第7態様の配置構造では、撮像機構のレンズ周囲に突出部が設けられており、突出部が撮像機構の撮像側に突出する。このため、レンズへの不要な光の入射を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態における車両を示す右側から見た概略側面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る配置構造を示す車両左側かつ車両後側から見た分解斜視図である。
図3】(A)は、本発明の第1実施形態に係る配置構造を示す車両左側から見た断面図であり、(B)は、本発明の第1実施形態の変形例に係る配置構造を示す車両左側から見た断面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る配置構造における撮像機構の撮像画像を示す概略図である。
図5】(A)は、本発明の第2実施形態に係る配置構造を示す車両左側から見た断面図であり、(B)は、本発明の第3実施形態に係る配置構造を示す車両左側から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態における車両12が右側から見た概略側面図にて示されており、図2には、本実施形態に係る配置構造10が車両左側かつ車両後側から見た分解斜視図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車両右方を矢印RHで示し、上方を矢印UPで示している。
【0025】
図1に示す如く、本実施形態における車両12は、モータサイクルである自動二輪車にされており、車両12の前部及び後部には、それぞれ車輪としての前輪12A及び後輪12Bが設けられている。
【0026】
図1及び図2に示す如く、車両12の後部には、車体側(被覆部材)としてのリアフェンダ14が設けられており、リアフェンダ14は、車両12の車体を構成して、後輪12Bの上側から車両後側を被覆している。リアフェンダ14は、後輪12Bの周方向に延在されており、リアフェンダ14は、車両左右方向において、後輪12Bとは反対側に凸状に湾曲されている。
【0027】
リアフェンダ14の上下方向中間部の車両後側には、固定部としての矩形板状の固定板14Aが一体に設けられており、固定板14Aは、車両左右方向に延在されて、リアフェンダ14の車両左側及び車両右側に延出されている。固定板14Aには、照射対象としての矩形板状のライセンスプレート16(ナンバープレート)の上端部が固定されており、ライセンスプレート16の表側面は、車両後側に向けられている。
【0028】
リアフェンダ14の上端部には、設置部としての略直方体形箱状の設置台14Bが一体に設けられており、設置台14Bは、車両後側に突出されると共に、内部が車両前側に開放されている。また、設置台14Bの車両後側壁の車両左右方向中央部には、配線孔14Cが貫通されている。
【0029】
リアフェンダ14の設置台14Bには、配置構造10(図3(A)参照)が設置されている。
【0030】
配置構造10には、照射機構としての略直方体状のランプ機構18が設けられており、ランプ機構18の外周には、収容体としての略直方体形箱状のランプハウジング20が設けられている。ランプハウジング20の車両前側壁の車両左側部及び車両右側部には、ボルト22Aが固定されており、ボルト22Aは、車両前側に延出されている。ボルト22Aは、設置台14Bの車両後側壁を貫通しており、ボルト22Aにナット22Bが螺合されて、ランプハウジング20が設置台14Bに締結されることで、ランプ機構18が設置台14Bに設置されている。また、ランプハウジング20の車両前側壁の車両左右方向中央部には、通過孔20Aが貫通形成されている。
【0031】
ランプハウジング20の車両前側には、シール部材としての矩形板状のシール板24が設けられており、シール板24は、ボルト22Aが貫通されると共に、弾性及びシール性を有している。シール板24は、ランプハウジング20と設置台14Bとの間に挟持されて、弾性収縮されており、シール板24は、ランプハウジング20と設置台14Bとの間をシールしている。
【0032】
ランプハウジング20の下壁以外の部分は、遮蔽部としての遮蔽箱20Bにされており、遮蔽箱20Bは、内面が光を反射して、光を遮蔽する。ランプハウジング20の下壁は、透過部としての透過板20Cにされており、透過板20Cは、透明にされて、光を透過可能にされている。ランプハウジング20内(遮蔽箱20B内)には、照射部としてのランプ26が固定されており、ランプ26の配線26A(電源線)は、ランプハウジング20の通過孔20Aを通過し、シール板24を貫通し、リアフェンダ14(設置台14B)の配線孔14Cを通過して、車両12の照射制御装置(図示省略)に接続されている。これにより、ランプ26が照射制御装置に電気的に接続されており、車両12の電源がONにされた際には、常に、ランプ26が、照射制御装置の制御により、配線26Aの電源線を介して電力を供給されて、光を照射する。さらに、ランプ26が照射する光が、遮蔽箱20Bの内面によって反射されると共に、透過板20Cを透過することで、ランプ機構18が、光を下側に照射して、ライセンスプレート16を照明する。また、ランプ機構18の光照射方向(光照射範囲の中心軸線の方向)は、下方にされている。
【0033】
ランプ機構18の上側には、撮像機構としての略直方体状のカメラ機構30が設けられており、カメラ機構30の外周には、撮像収容体としての略直方体箱状のカメラハウジング32が設けられている。カメラハウジング32の下面は、開放されており、カメラハウジング32の下端は、ランプ機構18のランプハウジング20の上壁に固定されている(ランプハウジング20とカメラハウジング32とが一体的に形成されてもよい)。カメラハウジング32の車両前側壁は、ランプハウジング20の車両前側壁と車両前後方向位置が同一にされており、カメラハウジング32の車両後側壁は、ランプハウジング20の車両後側壁より車両前側に配置されている。
【0034】
カメラハウジング32内には、撮像装置としての略直方体状のカメラ34が固定されており、カメラ34は、ランプハウジング20の上壁から上側に離間されると共に、車両後側面がカメラハウジング32の車両後側壁に接触されている。カメラ34のレンズ34Aは、カメラ34の車両後側面から車両後側に突出されており、レンズ34Aは、カメラハウジング32の車両後側壁を貫通されて、カメラハウジング32の車両後側に露出されている。
【0035】
カメラ34の配線34B(電源線及び映像線)は、カメラハウジング32の下側におけるランプハウジング20の上壁を貫通し、ランプハウジング20の通過孔20Aを通過し、シール板24を貫通し、リアフェンダ14(設置台14B)の配線孔14Cを通過して、車両12の制御装置28に接続されている。これにより、カメラ34が制御装置28に電気的に接続されており、カメラ34は、制御装置28の制御により、配線34Bの電源線を介して電力を供給されて、レンズ34Aを介して車両後側(車両12のランプ機構18配置側)を撮像する。カメラ34の撮像方向(撮像範囲Rの中心軸線(レンズ34Aの光軸)の方向)は、車両後方にされており、カメラ34の撮像範囲Rには、カメラハウジング32の車両後側端部を含んでいる。また、カメラ34が撮像した画像(図4参照)は、制御装置28の制御により、配線34Bの映像線を介して制御装置28に伝送される。
【0036】
制御装置28は、表示装置としてのティスプレイ36に電気的に接続されており、ティスプレイ36は、車両12のハンドル(図示省略)の上側に設置されている。ティスプレイ36の画面は、車両後側に向けられており、カメラ34が撮像した画像は、制御装置28の制御により、ティスプレイ36の画面に表示される。このため、ティスプレイ36の画面に表示される画像を車両12の乗員が目視することで、乗員の車両後側の視認が補助される。
【0037】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0038】
以上の構成の配置構造10では、ランプ機構18(ランプハウジング20の遮蔽箱20B)の上側にカメラ機構30が配置されており、ランプ機構18がランプハウジング20の透過板20Cから下側に光を照射すると共に、カメラ機構30(カメラ34)がレンズ34Aを介して車両後側を撮像する。また、カメラ機構30が撮像した画像がティスプレイ36の画面に表示される。
【0039】
ここで、カメラ機構30の撮像方向(車両後方)がランプ機構18の光照射方向(下方)より上側にされている。このため、カメラ機構30の撮像範囲Rがランプ機構18の光照射範囲と交差することを抑制でき、ランプ機構18からの光がカメラ機構30の撮像に影響することを抑制できて、ランプ機構18からの光によってカメラ機構30の撮像画像の品質が低下することを抑制できる。
【0040】
また、カメラ機構30が、車両12の後側のみならず、車両12のランプハウジング20を撮像する。このため、乗員が、ティスプレイ36の画面(カメラ機構30の撮像画像)において、車両12後側の撮像対象のランプハウジング20に対する位置(方向及び距離)を認識できて、当該撮像対象の位置を容易に認識できる。
【0041】
さらに、カメラ機構30が車両12のランプハウジング20の車両後側端部(車両12の外周)を撮像する。このため、乗員が、ティスプレイ36の画面において、車両12後側の撮像対象のランプハウジング20車両後側端部に対する位置(方向及び距離)を認識できて、当該撮像対象の位置を一層容易に認識できる。
【0042】
また、カメラ機構30(ランプハウジング20)がランプ機構18(ランプハウジング20)に取付けられている。このため、ランプ機構18を車両12(リアフェンダ14)に設置することで、カメラ機構30を車両12に設置でき、カメラ機構30を車両12に容易に設置できる。
【0043】
さらに、カメラ機構30の車両後側面がランプ機構18の車両後側面に対し車両前側(車両12の内側)に配置されている。このため、車両12の後輪12Bによって巻上げられる異物(水及び土等)がカメラ機構30に到来することをランプ機構18(ランプハウジング20)によって抑制でき、カメラ機構30(特にレンズ34A)への異物の付着を抑制できる。
【0044】
しかも、カメラ機構30(ランプハウジング20)がランプ機構18(ランプハウジング20)のリアフェンダ14側(車体側)に取付けられている。このため、カメラ機構30の取付け剛性を高くでき、カメラ機構30の振動を抑制できて、カメラ機構30の撮像画像の振動を抑制できる。
【0045】
また、ランプ機構18(ランプ26)の配線26Aとカメラ機構30(カメラ34)の配線34Bとがリアフェンダ14の配線孔14Cを通過している。このため、ランプ機構18の配線26Aとカメラ機構30の配線34Bとをリアフェンダ14の別々の孔に通過させる必要がなく、リアフェンダ14の構成を簡単にできる。
【0046】
さらに、ランプ機構18の配線26Aとカメラ機構30の配線34Bとが、ランプハウジング20の通過孔20Aを通過すると共に、シール板24の同一孔を貫通している。このため、ランプ機構18の配線26Aとカメラ機構30の配線34Bとをランプハウジング20及びシール板24のそれぞれの別々の孔を通過させる必要がなく、ランプハウジング20及びシール板24の構成を簡単にできる。
【0047】
しかも、カメラ機構30の配線34Bがカメラハウジング32内及びランプハウジング20内を介してリアフェンダ14側に配索されている。このため、カメラ機構30の配線34Bが車両12外に露出することを制限でき、車両12の見栄えを向上できる。
【0048】
また、カメラ機構30のカメラ34がランプ機構18(ランプハウジング20)から上側に離間されている。このため、ランプ機構18(ランプ26)の熱がカメラ34に伝達されることを抑制できる。
【0049】
[第2実施形態]
図5(A)には、本発明の第2実施形態に係る配置構造50が車両左側から見た断面図にて示されている。
【0050】
本実施形態に係る配置構造50は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0051】
図5(A)に示す如く、本実施形態に係る配置構造50では、カメラ機構30において、カメラ34がカメラハウジング32の車両後側壁を貫通されて、カメラ34の車両後側面がカメラハウジング32の車両後側壁から露出されている。カメラ34の車両後側面には、レンズ34Aの外周全体において、突出部としての円筒状の突起52が一体に設けられており、突起52は、車両後側に突出されると共に、断面三角形状にされている。突起52のレンズ34A側の面は、車両後方へ向かうに従いレンズ34Aとは反対側へ向かう方向に傾斜されており、突起52は、カメラ34の撮像範囲Rの外側に配置されている。
【0052】
ここで、本実施形態でも、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0053】
さらに、カメラ機構30のレンズ34A周囲における突起52が車両後側(カメラ機構30の撮像側)に突出されている。このため、レンズ34Aへの不要な光(例えば太陽光)の入射を抑制できると共に、レンズ34Aへの異物(水及び土等)の付着を抑制でき、カメラ機構30の撮像画像の品質が低下することを抑制できる。
【0054】
しかも、突起52がカメラ機構30(カメラ34)の撮像範囲Rの外側に配置されている。このため、突起52がカメラ機構30の撮像を阻害することを抑制できる。
【0055】
[第3実施形態]
図5(B)には、本発明の第3実施形態に係る配置構造60が車両左側から見た断面図にて示されている。
【0056】
本実施形態に係る配置構造60は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0057】
図5(B)に示す如く、本実施形態に係る配置構造60では、カメラ機構30において、カメラハウジング32の車両後側壁に、レンズ34Aの外周全体において、上記第2実施形態と同様の突起52が一体に設けられており、突起52は、断面略台形状にされている。
【0058】
ここで、本実施形態でも、上記第2実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0059】
なお、上記第1実施形態~第3実施形態では、カメラ機構30の配線34Bがランプハウジング20内、シール板24及びリアフェンダ14を貫通されて配索される。しかしながら、例えば、図3(B)に示す上記第1実施形態の変形例に係る配置構造10Aの如く、カメラ機構30の配線34Bがカメラハウジング32の周壁(例えば車両前側壁)とリアフェンダ14(例えば設置台14Bの上壁)とを貫通されて配索されてもよい。
【0060】
また、上記第1実施形態~第3実施形態では、カメラ機構30がランプ機構18に取付けられる。しかしながら、カメラ機構30がリアフェンダ14(車体側)に取付けられてもよく、例えば、カメラハウジング32の車両前側壁が、下側に延長されて、ランプ機構18と共にボルト22A及びナット22Bによる締結によりリアフェンダ14の設置台14Bに取付けられてもよい。これにより、カメラ機構30の取付け剛性を効果的に高くでき、カメラ機構30の振動を効果的に抑制できて、カメラ機構30の撮像画像の振動を効果的に抑制できる。
【0061】
さらに、上記第1実施形態~第3実施形態では、カメラ機構30がランプ機構18(ランプハウジング20)の上側に取付けられる。しかしながら、カメラ機構30は、少なくとも一部が車両前後方向においてランプ機構18(ランプハウジング20)と同一位置に配置されればよく、また、カメラ機構30がランプ機構18(ランプハウジング20)に取付けられなくてもよい。
【0062】
また、上記第1実施形態~第3実施形態では、カメラ機構30にカメラハウジング32が設けられる。しかしながら、上記第1実施形態及び第2実施形態では、カメラ機構30にカメラハウジング32が設けられなくてもよい。この場合、カメラ34がブラケット又は両面テープ等の取付部材により例えばランプハウジング20に取付けられる。
【0063】
さらに、上記第1実施形態~第3実施形態において、ランプ26の配線26Aの電源線とカメラ34の配線34Bの電源線との少なくとも一部が共用されてもよい。これにより、ランプ26の配線26Aとカメラ34の配線34Bとの構成を簡単にできる。
【0064】
また、上記第1実施形態~第3実施形態では、ランプハウジング20の下壁が透過板20Cにされる。しかしながら、例えばランプハウジング20の下壁と車両後側壁とが透過板20Cにされてもよい。
【0065】
さらに、上記第1実施形態~第3実施形態では、カメラ機構30(カメラ34)が可視光を撮像する。しかしながら、カメラ機構30(カメラ34)が赤外線等の光を撮像してもよい。
【0066】
また、上記第1実施形態~第3実施形態では、車両12であるモータサイクルに2個の車輪(前輪12A及び後輪12B)が設けられる。しかしながら、車両12であるモータサイクルに3個以上の車輪が設けられてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10・・・配置構造、10A・・・配置構造、12・・・車両、14・・・リアフェンダ(車体側)、14C・・・配線孔、18・・・ランプ機構(照射機構)、20・・・ランプハウジング(収容体)、20B・・・遮蔽箱(遮蔽部)、20C・・・透過板(透過部)、26・・・ランプ(照明部)、26A・・・配線、30・・・カメラ機構(撮像機構)、34A・・・レンズ、34B・・・配線、50・・・配置構造、52・・・突起(突出部)、60・・・配置構造
図1
図2
図3
図4
図5