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  • 特開-傘の雨垂れ防止キャップ 図1
  • 特開-傘の雨垂れ防止キャップ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091189
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】傘の雨垂れ防止キャップ
(51)【国際特許分類】
   A45B 25/28 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
A45B25/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022212930
(22)【出願日】2022-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】505304997
【氏名又は名称】青木 繁文
(72)【発明者】
【氏名】青木 繁文
【テーマコード(参考)】
3B104
【Fターム(参考)】
3B104AA01
3B104XA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】濡れた傘を畳んだ時に傘から滴が床に垂れないようにする。
【解決手段】傘の先端(石突き)に本発明の『雨垂れ防止キャップ』付ける。本発明は雨水の受け皿となる容器の中心にシリコンやゴムなどの伸縮性のある素材の筒を付けたもので、その筒を石突きにはめ、傘から垂れた雨水が石突きから筒を伝わり、容器に溜まるようにして、滴が床に垂れることを防ぐ。更に傘の石突きそのものを同様な形に加工することにより、『雨垂れ防止機能付き傘』となり、同様の効果が得られる。そして、ビニール袋を使わなくなるので、「プラごみ削減」になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
雨の日に傘をさして、畳んだ時に雨で濡れた傘から滴が床に垂れないようにするために、傘の先端(石突き)に付ける『雨垂れ防止キャップ』である。
構造については、雨水の受け皿となる容器の形や素材に決まりはないが、石突きの形に合わせて、円柱形が適しており、その容器の中心にシリコンやゴムなどの伸縮性のある素材でできた傘への取付用の筒を付けたものである。
その筒を石突きにはめ、傘から垂れた雨水が石突きから取付用の筒を伝わり、容器に溜まるようにして、滴が床に垂れることを防ぐ。
【請求項2】
傘から垂れる雨水の量はそれほど多くはないので、[請求項1]の容器で溢れることはないが、振り回したりすれば、こぼれるので、容器の中に吸水性の高いマイクロファイバーなどを埋め込むことで、確実に雨水がこぼれることを防ぐことができる。
【請求項3】
[請求項1]および[請求項2]の『雨垂れ防止キャップ』は、既存の傘にはめるための器具であるが、傘の石突きを同様な形に加工することにより、石突きそのものが『雨垂れ防止キャップ』を兼ねるので、傘そのものが「雨垂れ防止機能付き傘」となり、いちいち『雨垂れ防止キャップ』を装着しなくても、同様の効果が得られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨の日に傘をさして、畳んだ時に雨で濡れた傘から滴が床に垂れないようにするために、傘の先端(石突き)に付けて、傘に付いた雨水を溜めるための容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的には、オフィスや店舗の入口にビニール袋を用意して、畳んだ傘をその袋に入れるか、傘に付いた雨水を取り払うための機材を用意しなければならないので、コストがかかる。また、使用済みのビニール袋のプラごみが大量に発生し、環境保護の観点からも問題がある。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献】特開平10-94410 コウモリ傘の雨垂れ受器 特開平02-095302 傘の雨垂れ防止具及び傘受け
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
雨の日に傘をさしてオフィスや店舗に入る際に、濡れた傘を畳んでビニールの袋に入れるが、面倒で入れない人もいて、傘から滴が床に垂れて、滑りやすくなり、転んでケガをすることもある。特に駅の構内や電車・バスなどにはビニール袋の用意がないため、大変危険である。
また、ビニール袋に入れても、袋に雨水が溜まり、その重みで袋が抜け落ちて、雨水がこぼれて水浸しになることもある。
更に使用済みのビニール袋のプラごみが大量に発生し、環境保護の観点からも問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
傘の石突きに本発明を装着することで、濡れた傘の雨水は石突きから取付用の筒を伝わって容器に溜まり、床を濡らすことがなくなる。
なお、傘をしまう時は溜まった雨水を排水溝に流せばよいし、再び傘をさす時は溜まった雨水は傘の上に流れ落ち、手や服を濡らす心配もない。
【発明の効果】
【0006】
ビニール袋を使用しなくなるので、「プラごみ削減」になる。また、床を濡らすことがなくなるので、滑って転ぶ人もなくなり、小まめに床をモップ掛けする必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】容器を円柱形にした場合の断面図
図2】傘に装着した時の実施例
【発明を実施するための形態】
【0008】
雨水の受け皿となる容器の形に決まりはないが、石突きに合わせて、円柱形が適しており、直径は3cm前後、深さは7cm前後にして雨水が溢れないようにする。また、容器の素材は割れないものであれば、何でも構わないが、傘の先端が重いと傘をさしにくいので、軽い素材がよい。
石突きを挿入する筒は石突きのいろいろな太さに対応できるように、伸縮性のあるゴムかシリコンが適している。その場合、傘に付いた雨水が石突きから容器に流れやすいようにするために、筒の厚さはできるだけ薄くして、雨水をはじかないようにする。
なお、容器と筒の接着部分が剥がれないようにするためには、容器は筒と同じ素材製の一体型が適している。ただ、その場合は地面に接する部分は壊れやすいので、厚く丈夫にする必要がある。
【実施例0009】
以下、添付図面に従って実施例を説明する。
図面1は容器を円柱形にした場合の断面図である。傘の石突きを1の容器の中心につけた2の取付用の筒に挿入して、容器を傘に取り付ける。
傘をさす時は容器が下を向くので、雨水が容器に溜まることはない。そして、傘を畳んだ時に傘に付いた雨水は、石突きから挿入した筒を伝わり、容器に溜まる。
傘に付いた雨水はほとんどが傘から石突きを伝わって流れ、その量は多くて大匙5~6杯であるので、振り回さない限り滴が床に垂れることはない。
更に容器の中に吸水性の高いマイクロファイバーなどを埋め込むことで、確実に雨水がこぼれることを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0010】
「プラごみ削減」は地球規模の課題であり、使用後のビニール袋を減らすために、環境保護の意識の高い人達からの需要が高いと思う。
更に今後、石突きそのものを同様の形態に加工する『雨垂れ防止機能付き傘』が多く生産されるものと思う。
図1
図2