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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091208
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】エアロゾル吸引装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/10 20200101AFI20240627BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20240627BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20240627BHJP
【FI】
A24F40/10
A24F40/50
A24F40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023033033
(22)【出願日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2022207183
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年2月15日に第95回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2023(会期2月15日から2月17日まで)にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】514293008
【氏名又は名称】株式会社東亜産業
(72)【発明者】
【氏名】劉 凱鵬
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC16
4B162AC41
4B162AC46
(57)【要約】
【課題】
従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、携帯性の向上と、使用コストの低減の効果があるエアロゾル吸引装置を提供する。
【解決手段】
本発明に係るエアロゾル吸引装置1は、本体部2と、本体部2に着脱自在な吸引口3と、エアロゾル源タンク4と、冷却部5と、を備え、エアロゾル源タンク4にはエアロゾル源Lが収納され、冷却部5には冷却媒体が収納され、本体部2は、エアロゾル源タンク4に収納された液状のエアロゾル源Lを気化させてエアロゾル化するための加熱部21と、発生したエアロゾルを冷却部5内の冷却媒体Wの内部に送流するための冷却流路22と、冷却部5から吸引口3にエアロゾルを送流するための吸引流路23と、加熱部21における加熱を制御するための制御部24と、制御部24を操作するための操作部25と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、前記本体部に着脱自在な吸引口と、エアロゾル源タンクと、冷却部と、
を備え、
前記エアロゾル源タンクにはエアロゾル源が収納され、
前記冷却部には冷却媒体が収納され、
前記本体部は、前記エアロゾル源タンクに収納された液状のエアロゾル源を気化させてエアロゾル化するための加熱部と、前記エアロゾルを前記冷却部内の冷却媒体の内部に送流するための冷却流路と、前記冷却部から前記吸引口に前記エアロゾルを送流するための吸引流路と、前記加熱部における加熱を制御するための制御部と、前記制御部を操作するための操作部と、を有し、
電気を動力源とし、
前記制御部は、吸引口からの空気の流れを検知し、前記加熱部の動作を制御する、
ことを特徴とする、エアロゾル吸引装置。
【請求項2】
前記冷却媒体は液体の水である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル吸引装置。
【請求項3】
容器形状の本体部と、前記本体部に着脱自在な蓋部材と、前記蓋部材に接続された吸引口と、を備え、
前記本体部には、エアロゾル源を含侵または収納したエアロゾル源タンクと、前記エアロゾル源を気化させてエアロゾル化するための加熱部と、前記吸引口にエアロゾルを送流するための吸引流路と、前記加熱部における加熱を制御するための制御部と、を有し、
電気を動力源とし、
前記制御部は、吸引口からの空気の流れを検知し、前記加熱部の動作を制御する、
ことを特徴とする、エアロゾル吸引装置。
【請求項4】
前記吸引経路は、金属製の円管の内部に収容された、吸液部材と前記加熱部により形成された空間を含む、
ことを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル吸引装置。
【請求項5】
前記本体部は、再充電可能な電池が備えられており、
前記制御部と前記加熱部は前記電池により動作する、
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル吸引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
「シーシャ」や「水タバコ」として知られるエアロゾル吸引装置は、タバコ葉や非タバコ葉などのエアロゾル源を炭で加熱して発生させたエアロゾルを、水にくぐらせて冷却させてからパイプで吸引するものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
従来のエアロゾル吸引装置は、エアロゾル源を載せる皿、炭、水槽、パイプ等いくつか個別の器具や材料を用意して使用するため、全体として設備が大型化しがちで、個人的に例えば自宅で使用することは難しく、特に外出時に携行して使用することはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-510505
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、携帯性の向上と、使用コストの低減の効果があるエアロゾル吸引装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、本体部と、前記本体部に着脱自在な吸引口と、エアロゾル源タンクと、冷却部と、を備え、前記エアロゾル源タンクにはエアロゾル源が収納され、前記冷却部には冷却媒体が収納され、前記本体部は、前記エアロゾル源タンクに収納された液状のエアロゾル源を気化させてエアロゾル化するための加熱部と、前記エアロゾルを前記冷却部内の冷却媒体の内部に送流するための冷却流路と、前記冷却部から前記吸引口にエアロゾルを送流するための吸引流路と、前記加熱部における加熱を制御するための制御部と、前記制御部を操作するための操作部と、を有し、電気を動力源とする、ことを特徴とする、エアロゾル吸引装置である。
請求項2に記載の発明は、前記冷却媒体材は液体の水である、ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル吸引装置である。
請求項3に記載の発明は、容器形状の本体部と、前記本体部に着脱自在な蓋部材と、前記蓋部材に接続された吸引口と、を備え、前記本体部には、エアロゾル源を含侵または収納したエアロゾル源タンクと、前記エアロゾル源を気化させてエアロゾル化するための加熱部と、前記吸引口にエアロゾルを送流するための吸引流路と、前記加熱部における加熱を制御するための制御部と、を有し、電気を動力源とし、前記制御部は、吸引口からの空気の流れを検知し、前記加熱部の動作を制御する、
ことを特徴とする、エアロゾル吸引装置である。
請求項4に記載の発明は、前記吸引経路は、金属製の円管の内部に収容された、吸液部材と前記加熱部により形成された空間を含む、ことを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル吸引装置である。
請求項5に記載の発明は、前記本体部は、再充電可能な電池が備えられており、前記制御部と前記加熱部は前記電池により動作する、ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル吸引装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1、2に記載の発明によれば、本体部に吸引口とエアロゾル源タンクと冷却部が着脱自在であり、特にエアロゾル源タンクと冷却部がカートリッジ状であるため、従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、携帯性の向上と、使用コストの低減の効果がある。
【0008】
請求項3、4に記載の発明によれば、本体部に収納されたカートリッジ状のエアロゾル源タンクにエアロゾル源が収納または含侵されており、吸引経路が円管の内部に収容された、吸液部材と加熱部により形成された空間を含むので、従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、構成を簡略化することが可能で、これにより携帯性の向上と、使用コストの低減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】発明の実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置の概略の斜視図である。
図2】発明の実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置の概略の斜視図である。
図3】発明の実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置の概略の正面図(a)、側面図(b)、背面図(c)である。
図4】発明の実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置の概略の側面内部透視図である。
図5】発明の他の実施の形態に係るエアロゾル吸引装置の概略の斜視図である。
図6】発明の実施の形態2に係るエアロゾル吸引装置の概略の斜視図である。
図7】発明の実施の形態2に係るエアロゾル吸引装置の概略の側面内部透視図である。
図8】発明の実施の形態2に係る円管とその内部の概略の平面図と斜視図である。
図9】発明の実施の形態2に係る円管の概略の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、図面におい て、図面中の各部の構成の大きさ、間隔、数、その他詳細は、視認と理解の助けのために 、実際の物に比べて大幅に簡略化して表現している。
【0011】
実施の形態1
図1図2は、実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置1の概略の斜視図であり、図3は概略の正面図(a)、側面図(b)、背面図(c)であり、図4は概略の側面内部透視図である。エアロゾル吸引装置1は、本体部2と、本体部2に着脱自在な吸引口3と、エアロゾル源タンク4と、冷却部5と、を備え、エアロゾル源タンク4にはエアロゾル源Lが収納され、冷却部5には冷却媒体が収納され、本体部2は、エアロゾル源タンク4に収納された液状のエアロゾル源Lを気化させてエアロゾル化するための加熱部21と、発生したエアロゾルを冷却部5内の冷却媒体Wの内部に送流するための冷却流路22と、冷却部5から吸引口3にエアロゾルを送流するための吸引流路23と、加熱部21における加熱を制御するための制御部24と、制御部24を操作するための操作部25と、を有する。
【0012】
実施の形態1に係るエアロゾル吸引装置1は、携帯性を担保するために、ハンディサイズの大きさに設定されている。例えば、幅が4~6cm、厚さが2~4cm、高さが10~14であることが好ましい。
【0013】
吸引口3は、中央に貫通口を有する円管形状をしており、円管の側面が括れて口で加えやすい形状をしている。前述の様に、吸引口3は本体部2に着脱自在であるが、着脱手段としては、例えば吸引口3の口で咥える側と反対側を延長して、本体部2に形成された開口に嵌め合わせる方法や、吸引口3の当該嵌め合わせ部分の側面と本体部2の開口の側面にネジ山を形成して固定する方法等があるが、これに限られるものではない。
【0014】
エアロゾル源タンク4は、全体として略円柱形状のカートリッジ状であり、内部が空洞の円柱形状で底面の一方に開口が形成されている容器41と、容器41の開口に着脱自在な蓋部42とを有している。また、蓋部42の反対側の底面には、冷却流路22にエアロゾル源Lを送流するために、蓋部42側の開口より微小な、小開口(図示略)が形成されている。エアロゾル源タンク4は、図4の様に、本体部2に形成された開口に嵌め合わせて着脱自在である。エアロゾル源Lを収納した状態で本体部2に装着した場合に、小開口を通じて、冷却流路22にエアロゾル源Lを供給する。ここで、エアロゾル源Lは、蓋部42を容器41から外して、容器41の内部に入れるが、これに限られず、例えば蓋部42は容器41と一体的であり、容器41の側面に形成された開口から内部に注入してもよい。また、エアロゾル源タンク4の容量は例えば5~10mlが好ましい。
【0015】
液状のエアロゾル源Lは、気化することでエアロゾルを発生する液体であり、例えばタバコ葉や非タバコ葉を含む植物(例えば茶葉)より抽出したエキスを原材料の一つとして用いることができる。ここで、茶葉は緑茶をはじめ、紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶、プアール茶など、様々な種類のものを用いることが可能である。また、リンゴ、ミカン、レモン、ハーブ、メロン、桃、苺等の特有の香味を有する果物や植物より抽出したエキスを加えても良い。また、メントール成分を加えるとこで、清涼感を得ることが可能である。また、はっか、ココア、コーヒー、紅茶、牛乳のエキス、茶抽出物のカテキンを使用することも可能である。
【0016】
冷却部5は、内部が中空の略直方体状の容器であり、本体部2の下側に着脱自在である。中空の内部には、冷却媒体Wが収納されている。冷却媒体Wは液体を使用することが好ましく、水を使用することがさらに好ましい。
【0017】
冷却部5の上部(本体部2と接続する側)には、冷却流路22と吸引流路23を内部に挿通するための開口がそれぞれ1個ずつ形成されている。
【0018】
次に本体部2について説明する。本体部2は全体として略直方体状の筐体を有する。筐体の内部には、前述のとおり加熱部21と、冷却流路22と、吸引流路23と、加熱部21における加熱を制御するための制御部24と、制御部24を操作するための操作部25が収納されている。
【0019】
加熱部21は、エアロゾル源タンク4の下に設置されており、エアロゾル源タンク4から冷却流路22に供給されるエアロゾル源Lを加熱するためのニクロム線を主体とする電熱線であり、電気抵抗は1~1.3Ωに設定されていることが好ましい。また、加熱温度は例えば170~250℃が好ましい。
【0020】
冷却流路22は、エアロゾル源タンク4の下部の小開口から供給されたエアロゾル源Lとエアロゾルを送流させるための円管状の部材である。エアロゾル源Lは、冷却流路22を流れる途中で、加熱部21によって気化してエアロゾルとなり、その後は気体の状態で冷却部5に送流される。また、冷却流路22は、エアロゾルが冷却媒体Wの内部に届くような長さに延伸されている。
【0021】
吸引経路23は、冷却媒体Wで冷却されたエアロゾルを吸引口3に送流させるための、円管状の部材であり、その一端は冷却部5の内部に配置されており、反対側の一端は吸引口3に直接または間接的に接続されている。また、吸引流路23の冷却部5側の一端は、冷却媒体Wの液面より上に位置するような長さに形成されることが好ましく、冷却部の上面に略一致した位置を一端とすることがさらに好ましい。
【0022】
制御部24は、加熱部21における加熱を制御するための電子回路であり、外部からの指示に基づいて、加熱のオンオフを制御する。例えば、使用者が吸引口3から吸引をしたときに、空気の流れをセンサー(図示略)が検知し、制御部24でこれに基づいて加熱部21を作動(加熱)させることが好ましい。
【0023】
また制御部24は、これをボタン形状の操作部25と電気的に接続されてなる。操作部25の一部は、本体部2に形成された開口から外部に露出しており、使用者はここから操作部25を押下して、制御部25の電源のオンオフを切り替えたり、その他の操作を行ったりすることが好ましい。
【0024】
また、本体部2の内部には、制御部24や加熱部21を作動させるための電源である電池が収納されている。ここで、電池は、リチウムイオン電池のような再充電可能な電池であることが好ましい。また、本体部2の筐体には、電池と電気的に接続されて、外部より電池を充電するためのUSBのような充電ポート26が設けられている。例えば、実施の形態1では、電圧3.7V、容量1000mAhの充電可能な電池を使用しており、満充電状態からの使用回数は、一回2秒~5秒として約600回である。
【0025】
この発明によれば、本体部2に吸引口3とエアロゾル源タンク4と冷却部5が着脱自在であり、特にエアロゾル源タンク4と冷却部5がカートリッジ状であり、電気を動力源とするため、従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、携帯性の向上と、使用コストの低減の効果がある。例えば、従来は液状のエアロゾル源Lを使い切ったら廃棄しなければならなかったところ、本発明のエアロゾル吸引装置1では、補給が可能であり、さらに1台で別の種類のエアロゾル源を使用したり、複数のエアロゾル源Lを混ぜ合わせることも可能である。また、使用を重ねてエアロゾル源タンク4が消耗したら、それだけを新品に交換することも可能である。
【0026】
以上、発明の実施の形態1について説明したが、本願発明の範囲は以上の実施の形態に
限られるものではなく、これと同視しうる他の形態に対しても及ぶ。
【0027】
例えば、図5のように、吸引口3と本体部2の間に、ホース6を介することで、使用する際の姿勢をより自由にとることが可能となる。
【0028】
また、本体部2に数色のLEDライトを設置して、操作部25や制御部24により、エアロゾル吸引装置1の動作や状態に応じて点灯する色やパターンに変化をつけることで、より利便性の向上が可能となる。例えば、充電中は赤色のLEDが点灯し、電池の残量が一定以下になったら点滅を開始し、使用中は使用者の好みに応じて色を変化することができることが好ましい。
【0029】
実施の形態2
図6は、実施の形態2に係るエアロゾル吸引装置7の概略の斜視図である。ここで、実施の形態1と共通の構成については、図示と説明を省略する。
【0030】
エアロゾル吸引装置7は、容器形状の本体部71と、それに着脱自在な蓋部材72と、蓋部材72に接続された吸引口73を備える。
【0031】
本体部71は、図7、8に示すように、中空の容器の中にエアロゾル源を含侵または収納したエアロゾル源タンク79と、エアロゾル源を気化させてエアロゾル化するための加熱部77と、吸引口73にエアロゾルを送流するための吸引流路と、加熱部77における加熱を制御するための制御部80と充電ポート74を有する。
【0032】
エアロゾル源タンク79は、実施の形態1と同様に、液体状のエアロゾル源Lを収納する容器の形態でもよいが、エアロゾル源Lを含侵した多孔質体であることが好ましい。多孔質体の素材としては、液体を吸収できるものが好ましく、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステルといった合成樹脂や、活性炭、セルロース、パルプ、乾燥ヘチマなどの天然素材も好ましく使用できる。実施の形態2では、円管75を内部に収納できるような貫通孔が形成されていることが好ましい。
【0033】
また、吸引経路78は、図8、9に示すように、円管75の内部に収容された、吸液部材76と加熱部77により形成された空間を含む。ここで、円管75は、一部に開口751や切欠き752が形成されており、エアロゾル源タンク79に収納または含侵されたエアロゾル源Lを、吸液部材76を介して円管の内部に吸収できるように形成されていることが好ましい。なお、円管75は金属またはプラスチックで形成されることが好ましい。
【0034】
吸液部材76は、液体を吸収できるような素材で前述のエアロゾル源タンク79と同様の素材を用いることができる。実施の形態2では、長方形状のマット状の形状をしており、これを図8のように丸めてチューブ状の形態にして円管75の内部に挿入し、対向する2辺を切欠き752から少し円管75の外に露出させることで固定している。このとき、吸液部材76の一部は、円管75の開口751や切欠き752により円管75の外部に露出しており、エアロゾル源タンク79に接触することで、エアロゾル源Lを吸収する。
【0035】
加熱部77は、実施の形態1と同様の素材で形成されているが、実施の形態2では、開口を有するシート状、例えば網状の形状をしていることが好ましい。網状の加熱部77を円弧状に丸めた吸液部材76の中心に挿入する。ここで実施の形態2では、吸引経路78が円管75の内部に収容された、吸液部材76と加熱部77により形成された空間を含むとは、吸液部材76で形成したチューブ状と加熱部77で形成した円弧上に囲まれた孔形状が、吸引経路78に含まれることを意味する。また、制御部80に電気的に接続され、供給された電気により発熱する点は実施の形態1と同様である。
【0036】
吸液部材76に含侵されたエアロゾル源Lは、加熱部77で加熱されて気化されるとともに、その開口を通じて吸引経路78に導入されて、吸引口73に流通する。
【0037】
実施の形態2のその他の構成、例えば制御部80、充電ポート74、電池については、実施の形態1と同様であるが、特に実施の形態2では、操作部25を設けずに、使用者が吸引口73から吸引をしたときに、空気の流れをセンサー(図示略)が検知し、制御部80でこれに基づいて加熱部77を作動(加熱)させることが好ましい。
【0038】
この発明によれば、本体部71に収納されたカートリッジ状のエアロゾル源タンク79にエアロゾル源Lが収納または含侵されており、電気を動力源とするとともに、吸引経路78が円管75の内部に収容された、吸液部材76と加熱部77により形成された空間を含むので、従来のシーシャ型エアロゾル吸引装置に比べ、構成を簡略化することが可能で、これにより携帯性の向上と、使用コストの低減の効果がある。例えば、従来は液状のエアロゾル源Lを使い切ったら廃棄しなければならなかったところ、本発明のエアロゾル吸引装置7では、補給が可能であり、さらに1台で別の種類のエアロゾル源を使用したり、複数のエアロゾル源Lを混ぜ合わせることも可能である。また、使用を重ねてエアロゾル源タンク79が消耗したら、それだけを新品に交換することも可能である。
【符号の説明】
【0039】
1、7 エアロゾル吸引装置
2、71 本体部
21、77 加熱部
22 冷却流路
23、78 吸引流路
24、80 制御部
25 操作部
3、73 吸引口
4、79 エアロゾル源タンク
5 冷却部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9