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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091218
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】生産設備の稼働状況可視化システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023051651
(22)【出願日】2023-03-28
(31)【優先権主張番号】P 2022206933
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】桐山 謹次
(72)【発明者】
【氏名】加藤 慎一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇久
(72)【発明者】
【氏名】竹内 浩之
(72)【発明者】
【氏名】川上 健人
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA29
3C100AA38
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB33
(57)【要約】
【課題】生産ラインにおける作業者等が各生産設備や生産ライン全体の稼働状況を簡単に把握できるようにする。
【解決手段】
生産設備の稼働状況可視化システム(10)は、複数の生産設備(80)を備えた生産ライン(70)について各生産設備の稼働状況を可視化するシステムである。本システムは、各生産設備の稼働状況を示す稼働状況データ(22)を取得するデータ取得処理部(101)と、取得した稼働状況データに基づいて、生産設備の現在の稼働状況を当該稼働状況の種類ごとに異なる態様でかつ生産設備ごとに表示する第1情報(31)と、生産設備の稼働状況の履歴に関する情報を生産設備ごとに表示する第2情報(32)とを、表示装置に表示させる可視化処理部(102)と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生産設備を備えた生産ラインについて各前記生産設備の稼働状況を可視化するシステムであって、
前記生産設備の稼働状況を示す稼働状況データを取得するデータ取得処理を実行可能なデータ取得処理部と、
取得した前記稼働状況データに基づいて、前記生産設備の現在の稼働状況を当該稼働状況の種類ごとに異なる態様でかつ前記生産設備ごとに表示する第1情報と、前記生産設備の稼働状況の履歴に関する情報を前記生産設備ごとに表示する第2情報とを、表示装置に表示させる可視化処理を実行可能な可視化処理部と、
を備える生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項2】
前記可視化処理は、前記第1情報と前記第2情報とを、前記表示装置の同一画面に表示させる処理を含む、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項3】
前記可視化処理は、前記第1情報と前記第2情報とを、それぞれ異なる前記表示装置に同時に表示させる処理を含む、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項4】
前記可視化処理は、前記第1情報と前記第2情報とを、前記表示装置に自動で又は作業者の操作に基づいて切り替えて表示する処理を含む、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項5】
前記可視化処理部は、前記第2情報に含まれる前記生産設備ごとの情報を前記生産ラインの工程順に同一方向に向かって並べて表示する処理を実行可能である、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項6】
前記可視化処理部は、前記第1情報及び前記第2情報を、直線上に配置して表示する処理を実行する、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【請求項7】
前記可視化処理部は、前記第1情報及び前記第2情報を、前記表示装置の画面の長手方向に沿って配置して表示する処理を実行可能である、
請求項1に記載の生産設備の稼働状況可視化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生産設備の稼働状況可視化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、工場内に設置される製品の生産ラインは、加工機や検査機、ロボット、搬送装置、及び梱包装置等、複数の生産設備から構成される。各生産設備の稼働率の低下は、生産ライン全体に影響を及ぼし、その生産ラインにおける生産量の低下や納期の遅れに繋がる。そのため、各生産設備の稼働状況を把握して稼働率を集計し、その集計結果に基づいて、生産量の調整や生産設備の保全等を実施することが重要である。
【0003】
従来、上述したような稼働率の集計は、例えば生産ラインの管理担当者が紙を用いて行っていた。管理担当者は、例えば不定期で生産ラインの各生産設備の状態を目視により確認し、その確認結果を紙の書類に記録した後、別の場所でパソコンを用いて入力しデータ化する、といったような作業を行う。しかしながら、上述したような紙の書類を用いた従来の手法は、稼働率の確認や集計結果をデータ化するのに手間と時間がかかり、また、データ化する際に記載ミスや記入漏れが発生する可能性があるなどの課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-132848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、例えば生産設備からデータを取得してディスプレイ等に電子的に表示することも考えられる。しかしながら、現場の作業者は、設備の操作や管理等の作業に忙しく、ディスプレイ等に表示された情報を立ち止まって確認できない場合が多い。この場合、ディスプレイ等に表示される情報が整理されていないと、その情報を作業者が理解するまでに時間がかかったり誤解が生じたりして、かえって作業効率が低下するおそれがある。
【0006】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、生産ラインにおける作業者等が各生産設備や生産ライン全体の稼働状況を簡単に把握することができる生産設備の稼働状況可視化システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の生産設備の稼働状況可視化システムは、複数の生産設備を備えた生産ラインについて各前記生産設備の稼働状況を可視化するシステムである。生産設備の稼働状況可視化システムは、各前記生産設備の稼働状況を示す稼働状況データを取得するデータ取得処理を実行可能なデータ取得処理部と、取得した前記稼働状況データに基づいて、前記生産設備の現在の稼働状況を当該稼働状況の種類ごとに異なる態様でかつ前記生産設備ごとに表示する第1情報と、前記生産設備の稼働状況の履歴に関する情報を前記生産設備ごとに表示する第2情報とを、表示装置の同一画面に表示させる可視化処理を実行可能な可視化処理部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムの構成の一例を概略的に示す図
図2】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムのハードウェア構成の一例を概念的に示す図
図3】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、表示装置に表示される表示内容の一例を示す図
図4】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、稼働状況の種類とその種類に対応して設定される色の一例を示す図
図5】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、図3に示す第2情報に含まれる工程1の横棒グラフを部分的に拡大して示す図
図6】第1実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムで実行される処理内容の一例を示すフローチャート
図7】第2実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、表示装置に第1情報が表示された場合の一例を示す図
図8】第2実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、表示装置に第2情報が表示された場合の一例を示す図
図9】各実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、表示装置に表示される第1情報の他の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、複数の一実施形態による生産設備の稼働状況可視化システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略することがある。
【0010】
本明細書では、生産設備の稼働状況可視化システムを略して可視化システムと称する場合がある。図1に示す可視化システム10は、複数の生産設備80を備えた生産ライン70について、各生産設備80や生産ライン70全体の稼働状況を可視化して表示装置90に表示するシステムである。可視化システム10の対象となる生産ライン70は、例えば複数の生産設備80を備えている。
【0011】
可視化システム10は、例えば単一のコンピュータ装置で構成することもできるし、例えば複数の装置がLAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)等の電気通信回線によって相互に通信可能に接続されたネットワークシステムで構成することもできる。また、可視化システム10は、生産設備80及び表示装置90と同一のネットワーク内に設置されて生産設備80及び表示装置90の管理運営者と同一の者が管理運営するいわゆるオンプレミス型のシステムであっても良いし、例えばインターネット上に設置されて生産設備80及び表示装置90の管理運営者とは異なる者が管理運営するいわゆるクラウド型のシステムであっても良い。
【0012】
各生産設備80は、自己の稼働状況を示すデータを外部に出力する構成とすることができる。なお、本明細書では、各生産設備80の稼働状況を示すデータを稼働状況データと称する。また、本明細書において、「データ」は「信号」と同義である。稼働状況データは、生産設備80の稼働状況を直接的に判別可能なデータに限られず、間接的に判別可能なデータであっても良い。可視化システム10は、各生産設備80の稼働状況に関するデータつまり稼働状況データを取得する機能と、その取得した稼働状況データを可視化して表示装置90で表示させる機能と、を有する。この場合、可視化処理部102は、表示装置90を直接的に制御する構成であっても良いし、表示を制御するプログラムを出力し、そのプログラムを、表示装置90の表示を制御するコンピュータの例えばブラウザ上で実行することで表示装置90の表示内容を間接的に制御する構成であっても良い。
【0013】
可視化システム10は、稼働状況データを、各生産設備80から直接的に取得しても良いし、他の装置等を介して間接的に取得しても良い。図1に示す設備PLC81、加工機82、検査機83、及びロボット84は、生産ラインを構成する生産設備80の一例である。本実施形態の生産ラインは、例えば4台の生産設備81~84によって構成されているものとし、各生産設備81~84はそれぞれ1つの工程を構成する。
【0014】
なお、設備PLC81のPLCは、Programmable Logic Controller の略である。設備PLC81は、任意のプログラミングが可能な汎用的な制御装置であって、搬送装置や組付け装置等の生産設備80に組み込まれたものである。また、加工機82、検査機83、及びロボット84は、それぞれ例えば設備PLC81とは別の専用の制御装置を有している。設備PLC81や、加工機82、検査機83、及びロボット84の制御装置は、例えばネットワークHUB等の中継器60を介して可視化システム10に接続されている。なお、本実施形態の可視化システム10の対象となる生産設備80は、上述したものに限られない。
【0015】
生産設備80は、据え置き型の設備に限られず、例えば自律移動可能な移動装置でも良い。さらに、生産設備80は、生産現場において生産活動に関わる装置であれば良く、例えば工具や掃除道具など人が持ち運ぶことができる装置や道具、機材等を含んでいても良い。この場合、生産設備80は、生産関連機器等と称することができる。また、このような生産関連機器の稼働状況は、例えば工具や道具などの使用状況、持ち出し状況などとすることができる。そして、この場合、データ取得処理部101は、作業者からの入力操作に基づいてこれら生産関連機器の稼働状況を取得する構成とすることもできる。また、稼働状況は、作業者が作業現場にいるかどうかなどの作業者の状況や、各作業者の仕事量の状況つまり作業者の状態としても良い。
【0016】
表示装置90は、例えば可視化システム10とは別の外部の装置であって、画像や映像の表示機能を有している。なお、表示装置90は、可視化システム10に組み込まれたものでもよい。図1に示すパソコン91、携帯端末92、及び大型ディスプレイ93は、外部の表示装置90の一例である。パソコン91の例としては、例えば据え置き型のデスクトップパソコンや持ち運び可能なノートパソコン等がある。携帯端末92の例としては、例えばスマートフォンやタブレット端末等がある。また、大型ディスプレイ93は、特定場所に据え置かれることを前提としたものであり、例えば数十インチ程度のディスプレイで構成することができる。また、表示装置90は、例えば作業者が頭に装着するヘッドマウントディスプレイや腕に装着するスマートウォッチなどのいわゆるウェアラブルデバイスで構成することもできる。
【0017】
なお、本実施形態において、表示装置90の画面の左右方向は、使用者から見た場合の左右方向を意味する。また、表示装置90の画面の上下方向は、表示装置90の画面を垂直に立てた場合の上下方向を意味し、表示装置90の画面を水平に配置した場合には使用者に近い方が下側で使用者から遠ざかる方が上側となる。
【0018】
可視化システム10は、データ取得処理部101と、可視化処理部102と、を含んで構成されている。データ取得処理部101及び可視化処理部102は、例えばCPUにおいてコンピュータプログラムを実行することにより仮想的に実現される機能部で構成することができる。なお、データ取得処理部101及び可視化処理部102は、同一又は共通するハードウェアで構成することもできるし、異なるハードウェアで構成することもできる。
【0019】
可視化システム10のハードウェア構成は、図2に示すように、CPU11、主記憶装置12、補助記憶装置13、及びインタフェース14を含んで構成することができる。補助記憶装置13は、データ取得処理部101及び可視化処理部102をコンピュータ上で仮想的に実現するためのコンピュータプログラムとして、稼働状況可視化プログラム21を記憶している。可視化システム10は、CPU11が稼働状況可視化プログラム21を補助記憶装置13から読み出して主記憶装置12に展開し実行することで、データ取得処理部101及び可視化処理部102をそれぞれコンピュータ上で仮想的に実現することができる。
【0020】
補助記憶装置13は、有形かつ非一時的なコンピュータ可読媒体で構成される。補助記憶装置13の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。補助記憶装置13は、可視化システム10を構成するコンピュータのバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース14または電気通信回線を介して可視化システム10に接続される外部メディアであってもよい。また、稼働状況可視化プログラム21が電気通信回線によって可視化システム10に配信される場合、配信を受けた可視化システム10が当該稼働状況可視化プログラム21を主記憶装置12に展開し実行することで、上記各処理部101、102が実現される。
【0021】
なお、各処理部101、102の実現は、上記したハードウェアと稼働状況可視化プログラム21の組み合わせに限られない。各処理部101、102の実現は、例えば稼働状況可視化プログラム21をインプリメントした集積回路のようなハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、残りをハードウェアと稼働状況可視化プログラム21の組み合わせで実現するようにしてもよい。
【0022】
本実施形態の場合、各生産設備80は、それぞれ自己の稼働状況を示す稼働状況データを出力する。データ取得処理部101は、データ取得処理を実行可能である。データ取得処理は、各生産設備80が出力した稼働状況データを取得する処理を含む。データ取得処理部101は、生産設備80から取得した稼働状況データ22を、取得した時刻と共に補助記憶装置13等に記憶させる。
【0023】
データ取得処理部101は、各生産設備80から一定周期で稼働状況データを取得する。一定周期は、例えば数ミリ秒、数秒、数十秒、若しくは数分等、任意に設定することができる。稼働状況データの種類は、生産設備80に設定された稼働状況の種類に応じて設定される。そして、生産設備80の稼働状況の種類は、可視化システム10が適用される工場やラインの構成等に応じて、可視化システム10の利用者によって任意に設定される。
【0024】
生産設備80の稼働状況の種類つまり稼働状況データの種類は、例えば図3に示すように「稼働中」、「警報」、「異常」、及び「その他」の4種類に設定することができる。この場合、「稼働中」は、生産設備80が正常に稼働していることを示す。「警報」は、生産設備80に未だ異常は発生していないが、異常に繋がり得る状態を検知したことを示す。「異常」は、生産設備80に何らかの異常が発生し、生産設備80が正常に稼働できない状態にあることを示す。そして、「その他」は、「稼働中」、「警報」、及び「異常」以外の状態を示すもので、例えば始業前又は就業後若しくは休憩中等で生産設備80を稼働させていない場合を示す。
【0025】
可視化処理部102は、可視化処理を実行可能である。可視化処理は、データ取得処理部101で取得した稼働状況データを可視化して表示装置90に表示させる処理を含む。この場合、可視化処理は、取得した稼働状況データに基づいて、図3に示す第1情報31と第2情報32とを生成及び出力する処理を含むそして、可視化処理は、第1情報31と第2情報32とを、表示装置90の同一画面に表示させる処理を含む。この場合、第1情報31と第2情報32とを同一画面に表示させるとは、第1情報31と第2情報32とが共に同一の期間に同一画面内に表示されていること、この場合、同一画面とは、可視化処理部102の制御が及んでいる表示装置の画面を意味し、単一の表示装置の画面だけでなく、物理的に分離した2つ以上の表示装置の画面も含む概念である。例えばいわゆるデュアルディスプレ等のように、表示範囲を拡張して複数の表示装置に分けて表示する構成も、同一画面への表示とみなすことができる。
【0026】
また、第1情報31と第2情報32とを同時に表示させるとは、第1情報31及び第2情報32を見た者が同時に表示されていると認識できる程度であればよく、厳密に同時である必要はない。例えば、第1情報31と第2情報32とを短い間隔で切り替えて表示させる場合であっても、その情報31、32を見た者が2つの情報31、32を同時に把握できるのであれば、その表示態様は本実施形態における同時に表示させる概念に含まれる。
【0027】
さらには、可視化システム10は、第1情報31と第2情報32とを、それぞれ異なる表示装置90に同時に表示させる構成とすることができる。例えばパソコン91には第1情報31よりも情報量の多い第2情報32のみを表示させ、携帯端末92には第2情報32よりも情報量の少ない第1情報31のみを表示させる構成とすることができる。すなわち、可視化システム10は、第1情報31と第2情報32とを、作業者の視野内に表示する構成とすることができる。この場合、第1情報31と第2情報32とのうちの一方を見た作業者が、他方を見たいと思った場合に直ぐに見られるように、作業者の同一視野内に表示させる構成とすることもできる。さらに、この場合、第1情報31の表示を制御する可視化処理部102と、第1情報31と第2情報32の表示を制御する可視化処理部102とは、相互に独立した構成つまり物理的又は電気的に分離された構成であっても良い。
【0028】
可視化処理は、第1情報31と第2情報32とを隣接した位置に表示させる。この場合、第1情報31と第2情報32との間に他の情報が配置されていないことが好ましい。
第1情報31は、各生産設備80の現在の稼働状況を、稼働状況の種類ごとに異なる態様でかつ生産設備80ごとに示す情報である。すなわち、第1情報31は、各生産設備80から取得した稼働状況データに基づいて、各生産設備80の現在の稼働状況を異なる態様で生産設備80ごとに表示するものである。なお、本実施形態において、異なる態様で表示するとは、見る者に異なる印象を与える程度に、色、形状、大きさ、動き、若しくは文字、数字、記号うちの少なくとも1つを異ならせて表示することを意味する。各生産設備80の現在の稼働状況を示す表示内容として、例えば生産設備80ごとに異なるイラストやアニメーションを設定することができる。
【0029】
本実施形態の場合、可視化処理は、各生産設備80の現在の稼働状況を、稼働状況の種類ごとに色別でかつ生産設備80ごとに表示する処理を含む。色別とは、見る者に異なる印象を与える色で別けることを意味する。この場合、2つの色において、例えば色相、明度、彩度、輝度の1つでも異なれば両者は異なる色として扱う。
【0030】
本実施形態の場合、図4に示すように、「稼働中」は例えば「緑色」に設定されて、「警報」は例えば「黄色」に設定され、「異常」は「赤色」に設定され、「その他」は「白色」又は「灰色」に設定されている。なお、図3及び図4では、各色を疑似的に斜線で表している。例えば図3等の例では、緑色を格子線で示し、黄色を左下がりの斜線で示し、赤色を右下がりの斜線で示している。また、可視化システム10は、各稼働状況の種類の内容及び当該種類に対応する色を、利用者等の任意に設定可能に構成されている。
【0031】
図3に示す第1情報31において、「名称」の欄に示された「工程1」、「工程2」、「工程3」、「工程4」・・・は、生産ライン70における工程の名称を示している。「名称」の欄に表示される具体的内容は、生産設備80の種類や工程の内容に応じて適宜設定することができる。「状態」の左側の番号は、生産ライン70における工程の順番を示している。この場合、「工程1」が生産ライン70の最上流側となる。例えば図1の例において、生産ライン70は、設備PLC81、加工機82、検査機83、及びロボット84の順に配置されている。本実施形態の場合、図3の第1情報31における「工程1」、「工程2」、「工程3」、及び「工程4」は、それぞれ設備PLC81、加工機82、検査機83、及びロボット84に対応する。なお、各生産設備80と第1情報31における「工程」との対応関係は、可視化システム10の利用者が任意に設定することができる。
【0032】
また、各工程の現在の稼働状況つまり各生産設備80の現在の稼働状況は、第1情報31における「状態」の欄に色別で表示される。そして、第1情報31は、各生産設備80の現在の稼働状況が、例えば図3の紙面上側から下側へ向かって生産ライン70の工程順となるように配置されている。つまり、第1情報31は、図3の紙面上側が生産ライン70の上流側となり紙面下側が生産ライン70の下流側となるように構成されている。以下の説明では、第1情報31の「状態」の各欄の表示を状態表示と称することがある。各状態表示は、第1情報31に含まれる生産設備80ごとの情報を構成する。
【0033】
図3の例では、第1情報31において「工程1」つまり設備PLC81の状態表示311が黄色で示されていることから、設備PLC81の現在の稼働状態が「警報」であることがわかる。また、第1情報31において「工程2」及び「工程3」つまり加工機82及び検査機83の状態表示312、313がそれぞれ緑色で示されていることから、加工機82及び検査機83の現在の稼働状態がいずれも「稼働中」であることがわかる。そして、第1情報31において「工程4」つまりロボット84の状態表示314が赤色で示されていることから、ロボット84の現在の稼働状態が「異常」であることがわかる。そして、「工程5」以降は、対象とする生産設備が設定されていないため、「工程5」以降の状態表示にはその他を示す「白色」が表示されている。
【0034】
第2情報32は、特定の期間内における各生産設備80の稼働状況の履歴に関する情報を生産設備80ごとに表示するものである。第2情報32は、例えば稼働状況データの取得を開始してから現在に至るまで、各生産設備80の稼働状況を累積して生産設備80ごとに表示するものである。履歴に関する情報とは、表示装置90に表示されている表示内容から一見して履歴に関するものであることが分かるものだけでなく、稼働状況の現在までの平均値つまり全体の稼働率や、例えば1時間ごとのように単位時間ごとの平均値、又は累積値若しくは合計値など、稼働状況の履歴に基づいて生成された情報も含む。
【0035】
以下の説明では、各生産設備80の稼働状況を累積する最大の期間を最大期間と称することがある。すなわち、最大期間は、第2情報32を表示装置90の画面内に表示可能な最大の期間を意味する。最大期間は、例えば利用者の任意に設定することができるが、最大期間が長過ぎると表示内容が細かくなり過ぎて第2情報32の視認性が低下する。
【0036】
すなわち、この場合、例えば生産設備80の稼働状態の切り替わりが短期間のうちに頻繁に発生すると、切り替わりの前後で色が混ざったり滲んだりして、どの稼働状態であるのか判別し難くなる。このため、第2情報32の最大期間は、例えば1日の勤務期間、又は2直又は3直の交代勤務の場合はその日1日分の期間若しくは1直分程度の期間とすることが好ましい。図3に示す例において、第2情報32の最大期間は、例えば9:00~18:00までの期間に設定されている。なお、第2情報32下部に表示されている「9:00」、「10:00」・・・といった時刻は、最大期間に応じて自動で変更される。なお、第2情報32は、例えば作業者の操作に基づいて又は自動で、拡大又は縮小する構成としても良い。
【0037】
第2情報32は、いわゆる積み上げの棒グラフ321、322、323、324を複数含んで構成される。棒グラフ321~324は、生産設備80ごとに、生産設備80の稼働状況の現在までの履歴を示す情報である。本実施形態の場合、積み上げ棒グラフ321~324は、横軸に時間を取った横棒グラフとして構成されている。この場合、各棒グラフ321~324の左側端は、稼働状況データの取得を開始した時刻となる。また、各横棒グラフ321~324の右側端は、現在時刻のデータとなる。各横棒グラフ321~324は、時間の経過と共に右方向へ延びていく。
【0038】
第2情報32に含まれる各棒グラフ321~324は、それぞれ各工程つまり各生産設備80に対応している。また、第2情報32は、各生産設備80の最大期間の稼働状況を示す棒グラフ321~324が、例えば図3の紙面上側から下側へ向かって工程順となるように配置されて構成されている。この場合、第1情報31における各生産設備80の現在の稼働状況を示す表示311~314と、第2情報32における各生産設備80の最大期間の稼働状況を示す表示321~324とは、工程順に同一方向に向かって並べて配置されている。図3の例において、第1情報31における各生産設備80の現在の稼働状況を示す表示311~314と、第2情報32における各生産設備80の最大期間の稼働状況を示す表示321~324とは、3の紙面上側から下側へ向かって、工程1から順に配置されている。
【0039】
なお、第1情報31における各生産設備80の現在の稼働状況を示す表示311~314と、第2情報32における各生産設備80の最大期間の稼働状況を示す表示321~324とは、例えば実際の生産設備80の並び順など、利用者の任意に設定しても良い。また、第1情報31及び第2情報32のうち、第2情報32については上述した配置とし、第1情報31については、例えば状況に変化があったものを常に上位に位置するなど、状況の変化に伴って随時並び替える構成としても良い。
【0040】
また、各棒グラフ321~324は、対応する生産設備80の稼働状況を示す表示によって構成されている。本実施形態の場合、各棒グラフ321~324は、「稼働中」、「警報」、「異常」、及び「その他」の4種類の表示で構成されている。この場合、各棒グラフ321~324において、「稼働中」、「警報」、「異常」、及び「その他」は、それぞれ第1情報31の「稼働中」、「警報」、「異常」、及び「その他」と同一の色、つまり図4に示す色で表示される。
【0041】
図5は、第2情報32のうち、工程1つまり生産設備81についての表示の一部を拡大して示すものである。なお、図5におけるT1~T5は、説明のために示した時刻であり、表示装置90には表示されない。例えば図5の例において、横棒グラフ321のうち、9:00から時刻T1までは、「白色」で表示されていることから、9:00から時刻T1までの期間における生産設備81の稼働状況は「その他」であったことがわかる。また、時刻T1から時刻T2まで、及び時刻T3から時刻T4までは、いずれも「緑色」で表示されていることから、時刻T1から時刻T2までの期間、及び時刻T3から時刻T4までの期間における生産設備81の稼働状況は、いずれも「稼働中」であったことがわかる。また、時刻T2から時刻T3までは、「黄色」で表示されていることから、時刻T2から時刻T3までの期間における生産設備81の稼働状況は「警報」であったことがわかる。そして、時刻T4から時刻T5までは、「赤色」で表示されていることから、時刻T4から時刻T5までの期間における生産設備81の稼働状況は「異常」であったことがわかる。このようにして、作業者は、各生産設備80に対応した各棒グラフ321~324を視覚的に理解することができる。
【0042】
また、図3に示すように、第1情報31及び第2情報32は、表示装置90の画面上において直線上に配置される。表示装置90の画面が長方形の場合、第1情報31及び第2情報32は、表示装置90の画面の長手方向に沿った直線上に配置される。図3の例では、表示装置90の画面は横長の長方形に構成されている。そのため、第1情報31及び第2情報32は、表示装置90の画面の横方向に沿った直線上に配置されている。
【0043】
また、可視化処理部102は、図3に示すように、日付表示33、時刻表示34、及び複数の割合表示35、36、37を、第1情報31及び第2情報32と同一画面上に表示させる処理を行う。日付表示33は、現在の日付を示す表示である。時刻表示34は、現在の時刻若しくは最後に稼働状況データを取得した時刻を示す表示である。割合表示35、36、37は、例えば稼働状況データの取得を開始してから現在までの期間に対し、特定種類の稼働状況データとなっている期間の合計が占める割合を表示するものである。割合表示35、36、37は、例えば生産ライン全体に対する割合を示すものと、各工程つまり各生産設備80における割合を示すものと、を切り替えて表示することができる。
【0044】
以下の説明において、割合表示35、36、37を区別する場合は、それぞれ第1割合表示35、第2割合表示36、及び第3割合表示37と称する。本実施形態の場合、第1割合表示35は、各生産設備80又は生産ライン70全体の稼働率を示す。すなわち、第1割合表示35は、稼働状況データの取得を開始してから現在までの期間に対して、「稼働中」となっている期間の合計つまり取得した稼働状況データが「稼働中」である期間の合計が占める割合を示す。
【0045】
第2割合表示36は、各生産設備80又は生産ライン70全体の警報率を示す。すなわち、第2割合表示36は、稼働状況データの取得を開始してから現在までの期間に対して、「警報」の状態となっている期間の合計つまり取得した稼働状況データが「警報」である期間の合計が占める割合を示す。そして、第3割合表示37は、各生産設備80又は生産ライン全体の異常率を示す。すなわち、第3割合表示37は、稼働状況データの取得を開始してから現在までの期間に対して、「異常」の状態となっている期間の合計つまり取得した稼働状況データが「異常」である期間の合計が占める割合を示す。
【0046】
次に、図6も参照して、可視化システム10で実行される制御フローについて説明する。利用者は、可視化システム10における一連の処理に先立って、上述した最大期間を設定する。可視化システム10は、処理を開始すると、ステップS11に処理を移行させ、予め設定された最大期間を取得する。次に、可視化システム10は、ステップS12において、最大期間が経過したか否かを判断する。最大期間が経過していない場合(ステップS12でYES)、可視化システム10は、一連の処理を終了する。一方、最大期間が経過していない場合(ステップS12でNO)、可視化システム10は、ステップS13へ処理を移行させる。そして、可視化システム10は、データ取得処理部101の機能によりデータ取得処理を実行し、各生産設備80の稼働状況データを取得する。
【0047】
その後、可視化システム10は、ステップS14へ処理を移行させる。そして、可視化システム10は、可視化処理部102の機能により可視化処理を実行し、図3に示すように、第1情報31及び第2情報32と共に、日付表示33、時刻表示34、及び複数の割合表示35、36、37を、表示装置90の同一画面上に表示させる。その後、可視化システム10は、ステップS12に処理を戻し、ステップS12以降を繰り返す。
【0048】
以上説明した実施形態による可視化システム10は、複数の生産設備80を備えた生産ラインについて各生産設備80の稼働状況を可視化するシステムである。可視化システム10は、データ取得処理部101と、可視化処理部102と、を備える。データ取得処理部101は、データ取得処理を実行可能である。データ取得処理は、各生産設備80の稼働状況を示す稼働状況データを取得する処理を含む。
【0049】
可視化処理部102は、可視化処理を実行可能である。可視化処理は、取得した稼働状況データに基づいて生成された第1情報31と第2情報32とを生成する処理を含む。第1情報31は、生産設備80の現在の稼働状況を稼働状況の種類ごとに色別でかつ生産設備80ごとに表示するものである。第2情報32は、生産設備80の稼働状況を累積して生産設備80ごとに表示するものである。そして、可視化処理は、第1情報31と第2情報32とを、表示装置90の同一画面上に表示させる処理を含む。
【0050】
これによれば、可視化システム10は、各生産設備80の稼働状況データを自動で取得し集計する。このため、生産ライン70の作業者は、各生産設備80の稼働状況を目視の調査及び手作業による記録等する必要がなくなり、その結果、作業時間や人件費を削減できる。更には、作業者の目視による調査や手作業による記録を無くすことで、記載ミスや記載漏れを無くすことができる。また、これによれば、作業者は、各生産設備80の現在の稼働状況を即時に確認することができる。
【0051】
更に、外部の表示装置90には、各生産設備80の稼働状況が一覧で表示される。更に、各生産設備80の現在の稼働状況を示す第1情報31と、各生産設備80の稼働情報の現在までの累積を示す第2情報32とが、外部の表示装置90の同一画面に表示される。これによれば、可視化システム10の利用者つまり生産ライン70における作業者等は、各生産設備80の現在の稼働状況と、各生産設備80の過去の稼働状況とを、画面の表示を切り替えること無く一見して把握することができる。したがって、生産ライン70における作業者等が各生産設備80や生産ライン70全体の稼働状況を簡単に把握することができる。
【0052】
また、作業者は、各生産設備80の現在の稼働状況を示す第1情報31を見てから、各生産設備80の稼働状況の履歴である第2情報32を見ることで、工程間つまり生産設備80間における稼働状態の関連性を予測することができる。そして、作業者は、この予測に基づいて生産設備80の保全や生産量の調整等を行うことで、適切な設備保全や生産量の調整を実施することができる。
【0053】
可視化処理部102は、図3に示すように、第1情報31に含まれる生産設備80ごとの情報311~314、及び第2情報32に含まれる生産設備80ごとの情報321~324を、表示装置90の画面内において、それぞれ工程順に同一方向に向かって並べて配置して表示する処理を実行可能である。これによれば、作業者は、工程の流れをイメージしながら第1情報31及び第2情報32を見ることで、第1情報31及び第2情報32で示される各生産設備80の情報311~314、321~324と、実際の生産設備80との対応関係を認識し易い。そのため、作業者は、各生産設備80や生産ライン70全体の現在の稼働状況や稼働状況の履歴を更に容易に把握することができる。
【0054】
可視化処理部102は、第1情報31及び第2情報32を、表示装置90の画面上において直線上に配置して表示する処理を実行可能である。これによれば、作業者は、視線を直線上に移動させることで、第1情報31と第2情報32とを切り替えて見ることができる。そのため、作業者は、第1情報31と第2情報32との対比がし易くなり、その結果、各生産設備80や生産ライン70全体の現在の稼働状況や稼働状況の履歴をより簡単に把握することができる。
【0055】
ここで、本願発明者は、作業中の作業者に長方形状の画面に表示された情報を見せた場合に、多くの作業者が、画面全体を見るために視線を画面の短手方向ではなく長手方向に沿って動かしていることを発見した。この場合、長方形状の画面の幅方向に内容の異なる情報を配置する、すなわち例えば図3の例において、第1情報31及び第2情報32を上下に並べて配置すると、作業者は、画面の長手方向に視線を動かした場合に、画面の短手方向に配置された異なる内容の情報を見続けなければならず、画面に表示されている情報を短時間のうちに理解することが難しい。
【0056】
そこで、本実施形態において、可視化処理部102は、第1情報31及び第2情報32を、表示装置90の画面の長手方向に沿って配置して表示する処理を実行可能である。これによれば、作業者は、画面の長手方向に視線を動かした場合に、視線の移動に伴って、第1情報31と第2情報32とをそれぞれ個別に順番に見ることになる。これによれば、作業者は、第1情報31と第2情報32とを個別に見て理解し易くなり、その結果、各生産設備80や生産ライン70全体の現在の稼働状況や稼働状況の履歴を更に効率良く把握することができる。
【0057】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図7及び図8を参照して説明する。第2実施形態では、可視化処理の具体的内容が上記第1実施形態と異なり、他の構成は上記第1実施形態と共通している。本実施形態の可視化処理は、図7に示すような第1情報31と、図8に示すような第2情報32と、を自動で又は作業者の操作に基づいて切り替えて、表示装置90に表示させる処理を含む。
【0058】
第1情報31と第2情報32とを自動で切り替える場合、可視化処理部102は、例えば数秒から数十秒間隔のように見た者が同時に表示されていないと認識できる程度の間隔で、第1情報31と第2情報32とを切り替えて表示させる。また、第1情報31と第2情報32とを作業者の操作に基づいて切り替える場合、可視化処理部102は、切り替えボタン411、412が操作されることに基づいて、図7に示す第1情報31と図8に示す第2情報32との表示を切り替える。
【0059】
これによれば、第1情報31と第2情報32とを、例えば単一の表示装置90の画面に同時に表示させる場合に比べて、第1情報31と第2情報32とのそれぞれの表示領域を広く確保することができる。つまり、第1情報31と第2情報32とをそれぞれ大きく表示させることができる。このため、第1情報31と第2情報32との視認性が向上し、その結果、簡単かつ正確に稼働状況を把握することができる。
【0060】
この場合、第1情報31から第2情報32に切り替えるための切り替えボタン411と、第2情報32から第1情報31に切り替えるための切り替えボタン412との色や形状、大きさ、若しくは位置を変えても良い。図7及び図8は、切り替えボタン411、412の位置や大きさは変えず、形状を変えた例である。また、第1情報31と第2情報32との切り替わりの途中に、第1情報31と第2情報32とは異なる他の表示を挟んでも良い。
【0061】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態において、第1情報31は、例えば図9の例のように変更することができる。図9の例では、第1情報31は、1つの状態で1行を構成し、各行に工程の名称が表示されている。例えば図9の例において、第1情報31は、稼働中を示す状態表示381と、警報を示す状態表示382と、異常を示す状態表示383と、その他を示す状態表示384とを有している。そして、各状態表示381~384に対応した名称の欄には、各状態表示381~384で示された状態となっている工程の名称が表示される。これによれば、同一の状態となっている複数の工程をまとめて表示することができるため、表示領域を小さくても見やすいものとすることができる。
【0062】
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0063】
10…生産設備の稼働状況可視化システム、101…データ取得処理部、102…可視化処理部、22…稼働状況データ、31…第1情報、32…第2情報、70…生産ライン、80、81、82、83、84…生産設備、90、91、92、93…表示装置
図1
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