(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091437
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】プログラム、方法、および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20240627BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023185425
(22)【出願日】2023-10-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(31)【優先権主張番号】P 2022206755
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522341986
【氏名又は名称】スイベル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大城 仁
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】乗船名簿の作成および管理を効率的に行うことができるシステムを提供する。
【解決手段】
本開示の一形態は、プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、プログラムは、プロセッサに、移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップと、イベントに参加する第2のユーザが識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、識別情報に対応する移動体のイベントに参加するための画面を提供するステップと、画面でイベントに参加するにあたり必要な第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップと、を実行させる、プログラム。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、前記イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップと、
前記イベントに参加する第2のユーザが前記識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、前記識別情報に対応する前記移動体の前記イベントに参加するための画面を提供するステップと、
前記画面で前記イベントに参加するにあたり必要な前記第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記提供するステップにおいて、
前記識別情報に対応する前記移動体の前記イベントが、複数、前記第1のユーザにより登録されている場合に、前記画面において、前記第2のユーザに対し、前記複数の前記イベントの少なくともいずれかを選択可能に提供する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記二次元コードは、広告情報を含み、
前記画面を提供するステップにおいて、前記画面は、前記広告情報に応じた所定の広告を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記移動体について、前記移動体の利用者名簿に基づいて、前記所定の広告を表示した場合の広告効果を示す広告スコアを算出するステップと、
前記広告スコアを、前記所定の広告の広告主に提示するステップと、
を実行させる、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記広告スコアに基づいて、広告料を決定するステップ、
を更に実行させ、
前記広告主に提示するステップにおいて、算出した前記広告スコアと、決定した前記広告料とを提示する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
移動中の前記移動体の位置情報を取得するステップと、
前記位置情報を、前記移動体の管理者及び前記第2ユーザの関係者の少なくとも何れかに提示するステップと、
を実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記移動体から、緊急通報を取得するステップと、
所定の緊急連絡先に連絡するように、所定の管理者に提示するステップと、
を実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記緊急通報には、前記移動体の位置情報が含まれており、
前記提示するステップにおいて、前記位置情報と併せて、前記所定の緊急通通報先に連絡するように、前記管理者に提示する、
請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるための方法であって、
前記記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、前記イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップと、
前記イベントに参加する第2のユーザが前記識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、前記識別情報に対応する前記移動体の前記イベントに参加するための画面を提供するステップと、
前記画面で前記イベントに参加するにあたり必要な前記第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップと、を実行する、方法。
【請求項10】
プロセッサと記憶部とを備えたコンピュータを有するシステムであって、
前記記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
前記プロセッサが、
前記移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、前記イベントのスケジュールの登録を受け付ける手段と、
前記イベントに参加する第2のユーザが前記識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、前記識別情報に対応する前記移動体の前記イベントに参加するための画面を提供する手段と、
前記画面で前記イベントに参加するにあたり必要な前記第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付ける手段と、を有する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、交通手段の予約情報が紐づいた二次元コードを、予約者の端末に向けて発行し、予約者の搭乗時に当該二次元コードを検札端末で読み取ることで、予約照会を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、船舶を用いた運航においては、乗客の住所や緊急連絡先を含む個人情報について、運航管理者が乗船名簿を作成して管轄の行政機関に提出することが求められている。
一方、乗船手続きの際に乗客が記入した個人情報に基づいて、乗船名簿を作成して管理する作業は運航管理者の負担となることがあった。
【0005】
本開示は、乗船名簿の作成および管理を効率的に行うことができるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一形態は、プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、プログラムは、プロセッサに、移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップと、イベントに参加する第2のユーザが識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、識別情報に対応する移動体のイベントに参加するための画面を提供するステップと、画面でイベントに参加するにあたり必要な第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、乗船名簿の作成および管理を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る情報処理システムの全体の構成を示す図である。
【
図2】
図1に示す端末装置の機能構成を示す図である。
【
図3】
図1に示すサーバの機能構成を示す図である。
【
図4】
図3に示す船舶データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】
図3に示す顧客データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【
図6】
図3に示す運航データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【
図7】
図3に示す乗船名簿データベースのデータ構造の一例を示す図である。
【
図8】情報処理システムの実施形態の概要を示す図である。
【
図9】運航スケジュールの登録処理を示すフローチャートである。
【
図10】乗船時の乗船手続きの処理を示すフローチャートである。
【
図11】本発明に係る情報処理システムの第1画面例を示す図である。
【
図12】本発明に係る情報処理システムの第2画面例を示す図である。
【
図13】本発明に係る情報処理システムの第3画面例を示す図である。
【
図14】欠航率表示処理を示すフローチャートである。
【
図15】変形例に係る情報処理システムの実施形態の概要を示す図である。
【
図16】変形例に係る乗船時の乗船手続きの処理を示すフローチャートである。
【
図17】変形例に係る情報処理システムの第2画面例を示す図である。
【
図18】変形例に係る位置情報の確認処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1から
図13を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<1.システム1の構成>
以下、システム1の構成について説明する。
【0011】
(1-1.全体構成)
本実施形態に係る情報処理システム1(以下、単にシステム1という)は、移動体を用いたイベントに参加するユーザに関する情報の管理をサポートするシステムである。以下、移動体を用いたイベントとして、船舶を用いた運航(ツアー)を例に挙げて説明する。
図1は、システム1の全体の構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置10(
図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということがある。)と、サーバ20と、を含む。
【0013】
端末装置10は、システム1を利用する各ユーザが操作する情報処理装置である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、又は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。端末装置10は、ネットワーク80に接続されている。
【0014】
ここで、システム1のユーザには、以下の者が含まれる。
・イベントを開催する者であり、イベントが船舶を用いた運航である場合には、当該運航の責任者(第1のユーザ)
・イベントに参加する者であり、イベントが船舶を用いた運航である場合には、船舶に乗船する乗客(第2のユーザ)
運航責任者には、例えば船舶の運航についての責任を負う船長が該当する。なお、運航責任者は、船長に代えて当該船舶の運航会社の担当者であってもよい。
【0015】
以下の説明において、端末装置10を操作主体により以下のとおり区別する。
・端末装置10A(運航責任者が使用する端末装置10)
・端末装置10B(乗客が使用する端末装置10)
なお、共通する構成については、端末装置10として説明する。
【0016】
サーバ20は、主に船舶の運航スケジュールを管理し、船舶の運航に応じて、出航した船舶への乗船者のリストである乗船名簿を作成するための情報処理装置である。
ここで、乗船名簿とは、例えば遊漁船業において、乗船者を把握するために作成される名簿である。乗船名簿は、例えば、乗船者の氏名、住所、性別、年齢、緊急時における連絡先の情報を含む。乗船名簿の作成は義務付けられており、管轄の行政機関に対して提出が要求される。
サーバ20は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、又は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。サーバ20は、ネットワーク80に接続されている。
【0017】
(1-2.各装置のハードウェア構成)
図1に示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19と、を備える。
【0018】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0019】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0020】
出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
記憶部16は、プログラムおよびデータを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0022】
プロセッサ19は、記憶部16に記憶されたプログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0023】
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29と、を備える。
【0024】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0025】
メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0026】
ストレージ26は、プログラムおよびデータを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0027】
プロセッサ29は、ストレージ26に記憶されたプログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0028】
(1-3.端末装置10の機能的な構成)
図2は、本実施形態に係るシステム1における端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180と、を含む。
【0029】
端末装置10は、
図2では特に図示していない機能および構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0030】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0031】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0032】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。
第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。
【0033】
第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0034】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。
【0035】
タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
【0036】
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0037】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個又は4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。
【0038】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。カメラ160は、二次元コードを撮影することで読み取る機能を有する。
【0039】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部170は、ユーザ情報171と、図示しない各種のプログラムと、を少なくとも記憶する。
【0040】
ユーザ情報171は、端末装置10によりシステム1を利用しているユーザの情報である。ユーザ情報171としては、端末装置10によりユーザがシステム1にログインする際に入力が要求されるアカウント情報(ユーザを識別するユーザID、パスワード)等が含まれる。その他、ユーザ情報171は、ユーザがシステム1を利用するために所定のアプリケーションを端末装置10にインストールしたときに登録した情報を含む。
【0041】
ユーザIDは、ユーザに発行される顧客IDであってもよい。
ユーザIDとしては、メール、ビデオ通話、カレンダー、ストレージ、ドキュメント作成、スプレッドシート作成、ニュース配信など様々な機能をSaaS(Software as a Service)等の形式で提供するビジネス用サービス(個人向けを含むこととしてもよい)のユーザアカウントであるとしてもよい。
【0042】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力受付部181と、送受信部182と、データ処理部183と、表示制御部184としての機能を発揮する。
【0043】
入力受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0044】
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0045】
データ処理部183は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。例えば、データ処理部183は、ユーザから入力された情報を、送受信部182を介してサーバ20に送信させる。
【0046】
表示制御部184は、ディスプレイ132に情報を表示することで、ユーザに対し当該情報を提示する処理を行う。表示制御部184は、ウェブブラウザとしての機能を有し、サーバ20が、端末装置10との間の論理回線(TCPコネクション)に対して出力した情報にアクセスし、端末装置10のディスプレイ132に表示させる処理(レンダリング)を行う。
【0047】
(1-4.サーバ20の機能的な構成)
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0048】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0049】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータおよびプログラムを記憶する。記憶部202は、例えば以下のデータを記憶する。
・船舶データベース281(船舶DB281)
・顧客データベース282(顧客DB282)
・運航データベース283(運航DB283)
・乗船名簿データベース284(乗船名簿DB284)
【0050】
船舶DB281は、船舶に関する情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
顧客DB282は、顧客に関する情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
運航DB283は、船舶の運航情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0053】
乗船名簿DB284は、乗客の乗船手続きにおいて、乗客から入力された乗船者情報を管理するデータベースである。詳細は後述する。
【0054】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。制御部203は、送受信制御モジュール2031と、取得モジュール2032と、抽出モジュール2033と、出力モジュール2034と、名簿作成モジュール2035と、としての機能を発揮する。
【0055】
送受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置との間で通信プロトコルに従って信号を送受信する処理を制御する。
【0056】
取得モジュール2032は、ユーザの操作に応答して、指定された情報を取得する。取得モジュール2032は、例えば、船舶の運航スケジュールついて、運航責任者である船長から入力された情報を取得し、運航DB283を更新する。これにより、船舶の運航情報が登録される。また、取得モジュール2032は、例えば、乗客から入力された乗船者情報を取得して、乗船名簿DB284を更新する。
【0057】
抽出モジュール2033は、ユーザの操作に応答して、指定された情報を抽出する。抽出モジュール2033は、例えば、ユーザが読み込んだ船舶について予定されているツアーであり、ユーザが参加可能なツアーに関する運航スケジュールを抽出する。抽出モジュール2033は、乗客から船舶の識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を受け付けたことに応答して、運航DB283を参照し、二次元コードに紐づけられた船舶について登録されている運航情報を特定する。抽出モジュール2033は、特定した運航情報に登録されている運航スケジュールを抽出する。
【0058】
出力モジュール2034は、ユーザの操作に応答して、指定された情報を出力する。出力モジュール2034は、顧客から二次元コードを読み取る操作を受け付けたことに応答して、抽出モジュール2033が抽出した二次元コードに紐づけられた船舶についての運航スケジュールを、乗客が使用する端末装置10Bに対して出力する。また、抽出された運航スケジュールに対してユーザが参加するために入力が要求される画面を端末へ出力する。
【0059】
名簿作成モジュール2035は、入力された指示に従って、名簿を作成する。名簿作成モジュール2035は、例えば、指定された運航について、乗船名簿DB284から乗客に関する情報を抽出して集計することにより、当該運航における乗船名簿を作成する。
【0060】
<2.データ構造>
以下に、記憶部202に記憶された各データベースの詳細について説明する。
【0061】
(2-1.船舶DB281)
図4は、船舶DB281のデータ構造の一例を示す図である。
図4示すように、船舶DB281は、船舶に関する情報を記憶している。船舶DB281は、船舶情報の登録により新たなレコードが記録される。船舶DB281は、項目「船舶ID」、項目「船舶名称」、項目「停泊場所」、項目「乗客定員数」、項目「管理責任者」、項目「アクセス情報」を含む。このように、船舶DB281には、船舶と関連付けられる識別情報が記憶されている。
【0062】
項目「船舶ID」は、船舶を識別するための識別情報を記憶する項目である。船舶IDは、船舶ごとにユニークな値が設定されている。
【0063】
項目「船舶名称」は、船舶IDに対応する船舶の名称に関する情報を記憶する項目である。
【0064】
項目「停泊場所」は、船舶IDに対応する船舶の停泊場所に関する情報を記憶する項目である。例えば、船舶IDに対応する船舶の停泊場所に関する情報として、漁港の名称、またはマリーナの名称を示す情報が格納される。
【0065】
項目「乗客定員数」は、船舶IDに対応する船舶において、乗船可能な乗客の最大人員数を示す定員数に関する情報を記憶する項目である。
【0066】
項目「管理責任者」は、船舶IDに対応する船舶の管理についての責任者に関する情報を記憶する項目である。例えば、船舶の管理責任者として、当該船舶を所有する個人、又は当該船舶を所有する団体の代表者を識別する情報が格納される。管理責任者は当該船舶を用いた運航の責任者である船長であってもよい。
【0067】
項目「アクセス情報」には、船舶IDに対応する船舶について、運航スケジュールを含む運航情報として、既に船長により登録されている情報が記載されたウェブサイト上のページにアクセスするための情報(例えばURLなどのリソース情報)、SNSアカウントの情報その他のアクセス先の情報が格納される。サーバ20は、船舶を管理するユーザから、船舶に関する情報の登録を受け付けることにより、当該船舶を管理するユーザそれぞれに固有のアクセス先の情報を発行する。例えば、サーバ20は、船長ごとに、異なるURLを発行することとしてもよい。
なお、
図4に示す船舶DB281の構造はあくまで例示であり、船舶DB281は、その他のデータ項目が格納されるカラムを含んでいてもよい。
【0068】
(2-2.顧客DB282)
図5は、顧客DB282のデータ構造の一例を示す図である。
図5に示すように、顧客DB282は、船舶の運用を利用する者(乗客候補)に関する情報(以下、顧客情報)を記憶し管理するデータベースである。顧客DB282は、顧客による新たな顧客情報の登録により、新たなレコードが記録される。
顧客DB282は、項目「顧客ID」、項目「氏名」、項目「性別」、項目「住所」、項目「連絡先」、項目「緊急連絡先」、項目「登録日時」を含む。
【0069】
項目「顧客ID」は、顧客を識別するための識別情報を記憶する項目である。顧客IDは、顧客ごとにユニークな値が設定されている項目である。
【0070】
項目「氏名」は、顧客IDに対応する顧客の氏名を記憶する項目である。
【0071】
項目「性別」は、顧客IDに対応する顧客の性別を記憶する項目である。
【0072】
項目「年齢」は、顧客IDに対応する顧客の年齢を記憶する項目である。
【0073】
項目「住所」は、顧客IDに対応する顧客の住所を記憶する項目である。
【0074】
項目「連絡先」は、顧客IDに対応する顧客の連絡先に関する情報を記憶する項目である。連絡先に関する情報としては、電話番号、メールアドレス、又はSNSでのアカウント情報などが挙げられる。
【0075】
項目「緊急連絡先」は、顧客IDに対応する顧客の緊急連絡先に関する情報を記憶する項目である。緊急連絡先に関する情報としては、以下の情報を含む
・緊急連絡先となる者の氏名
・緊急連絡先となる者における顧客本人との続柄
・緊急連絡先となる者の住所および連絡先
【0076】
項目「登録日時」は、顧客IDに対応する顧客が顧客登録をした日時を記憶する項目である。
なお、
図5に示す顧客DB282の構造はあくまで例示であり、顧客DB282は、その他のデータ項目が格納されるカラムを含んでいてもよい。
【0077】
(2-3.運航DB283)
図6は、運航DB283のデータ構造の一例を示す図である。
運航DB283に記録される運航情報には、運航スケジュールを含む、船舶の運航の予定および実績に関する情報が含まれる。
運航DB283は、運航責任者(例えば船長)による運航スケジュールの登録により、新たなレコードが記録される。また、運航DB283は、後述する乗客の乗船手続きにより、レコードの一部が更新される。
図6に示すように、運航DB283は、項目「運航ID」、項目「ツアー名称」、項目「船舶ID」、項目「運航責任者」、項目「出港日時」、項目「出港場所」、項目「帰港日時」、項目「航行エリア」、項目「乗客定員数」、項目「残席数」、項目「満席フラグ」、項目「運用種別」、項目「欠航フラグ」、項目「欠航判断日時」、項目「登録日時」を含む。
【0078】
項目「運航ID」は、船舶の運航情報を識別するための識別情報を記憶する項目である。運航IDは、運航情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
【0079】
項目「ツアー名称」は、運航IDに対応するツアーの名称を示す情報を記憶する項目である。項目「ツアー名称」は、例えば、船釣りを目的とした船舶の運航においては、該当する船釣りイベントの名称を示す情報が格納される。
【0080】
項目「船舶ID」は、運航IDに対応する運航において用いられる船舶の識別情報を記憶する項目であり、例えば、該当する船舶の船舶IDが登録される。
【0081】
項目「運航責任者」は、運航IDに対応する運航における運航責任者に関する情報を記憶する項目である。運航責任者には、当該運航における船長が該当する。
【0082】
項目「出港日時」は、運航IDに対応する運航における出港日時に関する情報を記憶する項目である。
【0083】
項目「出港場所」は、運航IDに対応する運航における出港場所に関する情報を記憶する項目である。
【0084】
項目「帰港日時」は、運航IDに対応する運航における帰港日時に関する情報を記憶する項目である。
【0085】
項目「航行エリア」は、運航IDに対応する運航における航行エリアに関する情報を記憶する項目である。例えば、船釣りを目的とする運航においては、漁場を示す情報が航行エリアに該当し、遊覧を目的とする運航においては、周遊海域を示す情報が航行エリアに該当する。
【0086】
項目「乗客定員数」は、運航IDに対応する運航に係る船舶において、乗船可能な乗客の最大人員数を示す定員数に関する情報を記憶する項目である。
【0087】
項目「残席数」は、運航IDに対応する運航に係る船舶において、乗客定員数と、既に乗船手続きを完了した乗客数との差に当たる、残りの席数を記憶する項目である。
【0088】
項目「満席フラグ」は、運航IDに対応する運航において、既に乗船手続きを完了した乗客数が、乗客定員数に到達しているか否かを示す情報を記憶する項目である。項目「満席フラグ」は、例えば、乗船手続きを完了した乗客数が乗客定員数に到達すると、満席フラグの項目に満席であることを示す情報が記憶される。
具体的には、項目「満席フラグ」には、項目「残席数」の値が0を示す場合に、満席であることを示す情報である1の値が入力される。一方、項目「満席フラグ」には、項目「残席数」の値が0以外の値を示す場合には、満席ではないことを示す情報である0の値が入力される。
【0089】
項目「運用種別」は、運航IDに対応する運航において、運航に係る船舶の運用種別に関する情報を記憶する項目である。運用種別に関する情報とは、当該運航において、船舶が例えば団体客による貸し切りであるか、乗船希望者ごとに乗船者を募る乗り合いであるかを識別する情報を指す。
【0090】
項目「欠航フラグ」は、運航IDに対応する運航が、気象条件などにより欠航であるか否かを示す情報を記憶する項目である。項目「欠航フラグ」は、例えば、運航が欠航である旨の入力操作を運航責任者から受け付けると、船舶が欠航であることを示す情報が記憶される。
具体的には、項目「欠航フラグ」には、運航責任者による欠航の判断が入力された場合には、当該運航が欠航であることを示す情報である1の値が入力される。一方、項目「欠航フラグ」には、運航責任者による欠航の判断が入力されていない場合には、当該運航が欠航ではないことを示す情報である0の値が入力される。
【0091】
項目「欠航判断日時」は、運航IDに対応する運航が、運航責任者により欠航と判断された場合に、欠航の判断が入力された日時に関する情報を記憶する項目である。
【0092】
項目「登録日時」は、運航IDに対応する運航について、運航責任者が最初にスケジュールを登録した時点の日時を記憶する項目である。
なお、
図6に示す運航DB283の構造はあくまで例示であり、運航DB283は、その他のデータ項目が格納されるカラムを含んでいてもよい。
【0093】
(2-4.乗船名簿DB284)
図7は、乗船名簿DB284のデータ構造の一例を示す図である。
乗船名簿DB284は、乗客の乗船にあたり、必要な情報の入力を乗客から受け付けることにより、新たなレコードが記録される。
図7に示すように、乗船名簿DB284は、項目「運航ID」、項目「顧客ID」、項目「氏名」、項目「年齢」、項目「住所」、項目「メールアドレス」、項目「緊急連絡先」、項目「入力日時」を含む。
【0094】
項目「運航ID」は、乗船手続きに係る運航を識別するための識別情報を記憶する項目である。
【0095】
顧客IDは、乗船手続きに係る乗客が既に顧客登録をしているユーザである場合、当該顧客を識別する顧客DB282における識別情報が格納される。乗客が顧客登録していない顧客である場合には、この欄は空欄となる。
【0096】
項目「氏名」は、乗船手続きに係る乗客の氏名を記憶する項目である。
【0097】
項目「年齢」は、乗船手続きに係る乗客の年齢を記憶する項目である。
【0098】
項目「住所」は、乗船手続きに係る乗客の住所を記憶する項目である。
【0099】
項目「連絡先」は、乗船手続きに係る乗客の連絡先に関する情報を記憶する項目である。
【0100】
項目「緊急連絡先」は、乗船手続きに係る乗客の緊急連絡先に関する情報を記憶する項目である。
【0101】
項目「入力日時」は、乗船手続きにより、乗客が乗船者情報を入力した時点の日時を記憶する項目である。
なお、
図7に示す乗船名簿DB284の構造はあくまで例示であり、乗船名簿DB284は、その他のデータ項目が格納されるカラムを含んでいてもよい。
【0102】
<3.実施形態の概要>
以下、
図8を参照しながら、本発明の実施形態の概要を説明する。
【0103】
図8に示すように、船舶を用いた各種のイベントが船舶の運航管理者(例えば運航会社)により開催される。船舶を用いたイベントとしては、例えば、以下が挙げられる。
・船宿が開催する釣り船を用いた船釣りツアー
・遊覧船を営む事業者が開催する観光遊覧船を用いた遊覧ツアー
・ヨットクラブが開催するヨットを用いた周遊ツアー
なお、船舶を用いたイベントとしては、上記以外のものであってもよい。
【0104】
イベントの開催に当たっては、船舶の運航の責任者である船長が、運航に関するスケジュール(ツアースケジュール)を設定して登録する。乗客は、ツアースケジュールを確認し、乗船手続きをすることで、自身が参加したいツアーに参加する。
乗船手続きにおいて、乗客には緊急連絡先を含む乗船者情報の入力が求められる。運航管理者は、顧客ごとに入力された乗船者情報を集計し、運航ごとの乗船名簿を作成し、管轄の行政機関に対して提出することが求められている。システム1では、乗船者情報の入力、および乗船名簿の作成の効率化を行うことを目的として、以下の各処理を行う。
【0105】
(3-1.運航スケジュールの登録処理)
運航スケジュールの登録は、イベントである運航ツアーを開催する船長(運航責任者)により行われる。船長は、例えば当日の航行エリアの気象状況を確認し、運航スケジュールとして、少なくとも以下の情報を、端末装置10Aを用いて登録する。
・ツアー名称
・船舶ID
・運航スケジュール
・運用種別
また、船長は、航行エリアの気象状況の変化に伴い、欠航の判断をした場合は、その旨を、端末装置10Aを用いて登録する。
【0106】
(3-2.船舶情報の読み取り処理)
乗客は、出港場所において、船舶の情報を読み取る。乗客は、船舶の識別情報に基づき発行された二次元コードを、端末装置10Bを用いて読み取る。
ここで、二次元コードは、船舶ごとに発行され、以下の情報が含まれている。
・船舶DB281におけるアクセス情報
・乗船者入力フォームへのアクセス情報
二次元コードは、例えば、以下の場所に掲示されている。
・船舶又は船舶の搭乗口の周辺設備
・船舶の停泊施設の周辺設備
・搭乗窓口
【0107】
サーバ20は、二次元コードを読み取った端末装置10に対して以下の情報を提供する。
・該当する船舶について、船長により登録された運航情報(スケジュールを含む)
・参加を希望するツアーの選択画面
・該当する船舶について、船長により登録された運航に参加するための入力画面(乗船者入力フォーム)
該当する船舶について複数のツアーが船長により登録されている場合には、乗客となるユーザは、参加を希望するツアーの選択画面において、複数のツアーの少なくともいずれかを選択できる。ユーザは、それぞれのツアーのスケジュールなどの運航情報を確認し、乗船を希望するツアー(運航)を選択する。
【0108】
(3-3.乗船者情報の入力処理)
乗客は、乗船を希望する運航スケジュールを選択した後に、二次元コードに紐づけられた乗船者入力フォームに対して必要事項を入力することで、乗船者情報を入力する。これにより乗船手続きとしての乗船手続きが完了する。すなわち、乗客の端末装置10Bは、入力フォーム画面において、運航に参加するにあたり必要な乗客の情報の入力を受け付ける。
【0109】
(3-4.乗船名簿の作成処理)
サーバ20は、それぞれの運航における全ての乗客についての乗船者情報を集計し、当該運航に係る乗船名簿を作成する。
これらの各処理について、以下に詳細に説明する。
【0110】
<4.システム1の動作>
以下、システム1により行う各種の処理について説明する。
【0111】
(4-1.運航スケジュールの登録処理)
図9は、運航スケジュールの登録処理を示すフローチャートである。
図9に示すように、運航スケジュールの登録では、まず、端末装置10Aが、当該運航の責任者である船長から、運航情報の入力を受け付ける(ステップS100)。
具体的には、端末装置10Aの入力受付部181は、船長が入力した運航スケジュールを含む運航情報を受け付ける。データ処理部183は、送受信部182を介して、入力された情報をサーバ20に入力された運航情報を送信する。この時の端末装置10Aの画面例については、第1画面例P1として後述する。
【0112】
ステップS100の後に、サーバ20は、運航スケジュールを取得する(ステップS200)。具体的には、サーバ20の送受信制御モジュール2031は、ステップS100において端末装置10Aの送受信部182から送信された運航情報を受信する。
その後、サーバ20の取得モジュール2032は、送受信制御モジュール2031が受信した運航情報を取得する。
【0113】
ステップS200の後に、サーバ20は、運航DB283を更新する(ステップS201)。具体的には、サーバ20の取得モジュール2032は、ステップS200において取得した運航情報を、運航DB283に新たなレコードとして記録する。すなわち、船長から入力された運航情報には、例えば以下が含まれる。
・船舶を用いたイベントについてのツアー名称、出港日時、出港場所、帰港日時、航行エリア、乗客定員数、運用種別
ここで、乗客定員数については、船舶DB281の値を参照することで自動入力されてもよい。
なお、運航DB283の項目「残席数」、「満席フラグ」、および「欠航フラグ」については、乗客による乗船手続きに応じて更新される。詳細は後述する。
以上により、責任者による運航スケジュールの登録処理が終了する。
【0114】
(4-2.乗船手続きの処理)
図10は、乗船手続きの処理を示すフローチャートである。
【0115】
図10に示すように、乗船手続きの処理では、まず、乗客となるユーザの端末装置10Bが、当該ユーザの操作に応じて、船舶情報が記録された二次元コードを読み取る操作を受け付ける(ステップS101)。
具体的には、端末装置10Bの入力受付部181は、ユーザが操作受付部130を操作して読み取った二次元コードに対応付けられた船舶情報を受け付ける。端末装置10Aのデータ処理部183は、送受信部182を介して、読み取られた情報をサーバ20に送信する。
【0116】
ステップS101の後に、サーバ20は、乗客となるユーザの端末装置10Bが読み取った船舶に対応する、乗船可能な運航情報を抽出する(ステップS202)。
具体的には、サーバ20の抽出モジュール2033は、ステップS101において端末装置10から送信された船舶情報について、運航DB283を参照して、乗船可能な運航に関する運航情報を抽出する。抽出モジュール2033は、例えば以下の条件を満たす運航情報を抽出する。
・未だ出港日時が到来していないツアーの運航情報
ここで、抽出モジュール2033は、以下の条件を満たす運航情報を抽出してもよい。このとき、抽出モジュール2033は、上記の条件に加えて以下の各条件の少なくともいずれかを満たす運航情報を抽出してもよい。
・満席フラグが満席を示していないツアーの運航情報
・欠航フラグが欠航を示していないツアーの運航情報
【0117】
ステップS202の後に、サーバ20は、抽出したツアーの候補を出力する(ステップS203)。
具体的には、サーバ20の出力モジュール2034は、ステップS202において抽出したツアーの候補を示す情報(ウェブページ)を作成して、サーバ20と端末装置10Bとの間の論理回線に対して出力する。ここで、サーバ20は、抽出したツアーの候補が複数ある場合は、複数のツアーの候補から1の運航スケジュールを選択する操作を乗客から受け付けられる選択画面を作成する。サーバ20は、抽出したツアーが一つの場合は、ステップS204を省略し、ステップS203において、後述するステップS205を同時に実行してもよい。
【0118】
ステップS203の後に、端末装置10Bは、ツアー候補をユーザに対して提示する(ステップS102)。
具体的には、端末装置10Bの表示制御部184は、ステップS203において、サーバ20との間の論理回線にアクセスし、ツアーの候補を示す情報を端末装置10Bのディスプレイ132に表示することで、当該情報をユーザに対して提示する。
【0119】
ステップS102の後に、端末装置10Bは、乗客となるユーザから、参加を希望するツアーを選択する操作を受け付ける(ステップS103)。
具体的には、端末装置10Bの入力受付部181は、ステップS102においてユーザに対して提示した複数のツアーについて、参加を希望するツアーの選択操作を受け付ける。端末装置10Bの送受信部182は、受け付けた参加を希望するツアーに関する情報をサーバ20に対して送信する。この時の端末装置10Bの画面例については、第2画面例P2として後述する。
【0120】
ステップS103の後に、サーバ20は、ユーザが参加を希望するツアーの情報を取得する(ステップS204)
具体的には、サーバ20の送受信制御モジュール2031は、ステップS103において、端末装置10Bの送受信部182から送信されたユーザが参加を希望するツアーの情報を取得する。
【0121】
ステップS205の後に、サーバ20は、乗船者入力フォームを出力する(ステップS205)。
具体的には、サーバ20の出力モジュール2034は、乗船者入力フォームに該当する情報(ウェブページ)を作成して、サーバ20と端末装置10Bとの間の論理回線に対して出力する。
【0122】
ステップS205の後に、端末装置10Bは、出力された乗船者入力フォームをユーザに対して提示する(ステップS104)。
具体的には、端末装置10Bの表示制御部184は、サーバ20との間の論理回線にアクセスし、ステップS205において出力された乗船者入力フォームを端末装置10Bのディスプレイ132に表示することで、当該情報をユーザに対して提示する。
【0123】
ステップS104の後に、端末装置10Bは、乗船に必要な乗船者情報を入力する操作を受け付ける(ステップS105)。
具体的には、端末装置10Bの入力受付部181は、ステップS104においてディスプレイ132に表示した乗船者入力フォームに対して、乗客が操作受付部130を操作して入力した乗船者情報を受け付ける。端末装置10Bの送受信部182は、受け付けた乗船者情報を、サーバ20に対して送信する。この時の端末装置10Bの画面例については、第3画面例P3として後述する。
【0124】
ステップS104の後に、サーバ20は、乗船名簿DB284を更新する(ステップS206)。
具体的には、サーバ20の送受信制御モジュール2031は、ステップS105において、端末装置10Aの送受信部182から送信された乗船者情報を受信する。サーバ20の取得モジュール2032は、送受信部182が受信した乗船者情報を取得する。取得モジュール2032は、取得した乗船者情報を、乗船名簿DB284の新たなレコードとして記録することにより、乗船名簿DB284を更新する。
【0125】
その後、サーバ20の取得モジュール2032は、取得した乗船者情報に基づき、対応する運航DB283を更新する。取得モジュール2032は、運航DB283において、取得した乗船者情報に対応する運航情報の項目「残席数」フィールドの値を減算する。
【0126】
ステップS207の後に、サーバ20は、乗船名簿を作成する(ステップS207)。
具体的には、サーバ20の名簿作成モジュール2035は、乗船名簿DB284を参照して、同一の運航IDに該当する乗客者情報を集計して、船舶の運航(ツアー)ごとに、全ての乗客に関する乗船者情報を含む乗船名簿を作成する。
以上により、乗船時の乗船手続きの処理が終了する。
【0127】
<5.画面例>
以下、システム1における画面例を説明する。
【0128】
(5-1.第1画面例P1)
図11は、第1画面例P1を示す図である。第1画面例P1は、
図9に示すステップS100の際に、端末装置10Aに表示される画面である。
図11に示すように、第1画面例P1は、船長が、運航情報を登録する操作を受け付ける画面となっている。
【0129】
第1画面例P1の上部には、船長が運航に用いる船舶の名称を表示するための領域A1が表示されている。船長が運航に用いる船舶は、船長が選択することができる。
第1画面例P1の中央には、指定した船舶を用いた運航に関する運航情報の入力欄A2が表示されている。
【0130】
第1画面例P1の下方には、入力した運航情報を登録する操作ボタンB1が表示されている。船長は、操作ボタンB1をクリックすることで、運航情報を新たに登録することができる。
【0131】
(5-2.第2画面例P2)
図12は、第2画面例P2を示す図である。第2画面例P2は、
図10に示すステップS103の際に、端末装置10Bに表示される画面である。
図12に示すように、第2画面例P2は、船舶の運航(ツアー)への参加を希望するユーザから、希望するツアーの選択操作を受け付ける画面となっている。図示するように、サーバ20は、端末装置10Bに表示させる第2画面例P2において、ユーザが参加可能な運航(ツアー)の情報を、時系列に沿って表示することとしてもよく、ユーザがアクセスした時点で最も近い時刻に開催される運航スケジュールを優先して表示することとしてもよい。
【0132】
第2画面例P2の上部には、端末装置10Bが読み込んだ二次元コードに対応する船舶を示す情報を表示する領域A3が表示されている。
第2画面例P2の中央には、船舶に対応する運航スケジュールの選択操作を乗客から受け付けるための領域A4が表示されている。
第2画面例P2の下方には、運航スケジュールの選択内容を登録する操作ボタンB2が表示されている。ユーザは、操作ボタンB2をクリックすることで、選択した運航スケジュールを登録することができる。
操作ボタンB2をクリックした場合には、各種の情報の入力画面(第3画面例P3)に遷移する。
サーバ20は、第2画面例P2において、未だ出港日時が到来していないツアーの運航情報であって、以下の条件の少なくともいずれかを満たす運航情報(船長によってツアーとして登録はされたが、満席である、または、欠航していてユーザが利用できない運航)を表示することとしてもよい。
・満席フラグが満席を示しているツアーの運航情報
・欠航フラグが欠航を示しているツアーの運航情報
ここで、サーバ20は、ユーザが利用できる運航(満席でもなく、欠航もしていない)と、下記の条件に基づきユーザが利用できない運航とを区別して、第2画面例P2において表示することとしてもよい。これにより、ユーザは、ユーザが利用できるか否かにかかわらず船長が登録した運航の全体像を把握することができ、今後、船長によって登録され得る運航を把握し得る。したがって、ユーザが新たな運航を利用するよう動機づけられうる。
【0133】
(5-3.第3画面例P3)
図13は、第3画面例P3を示す図である。第3画面例P3は、
図13に示すステップS105の際に、端末装置10Bに表示される画面である。
図13に示すように、第3画面例P3は、船舶への乗船を希望する乗客から、乗船手続きとして必要な乗船者情報の入力操作を受け付ける画面となっている。
【0134】
第3画面例P3の上部には、第2画面例P2で乗客から選択を受け付けたツアーに関する情報を表示するための領域A5が表示されている。
第3画面例P3の中央には、乗船に必要な乗船者情報の入力操作を乗客から受け付けるための領域A6が表示されている。
第3画面例P3の下方には、乗船者情報の入力内容を登録する操作ボタンB3が表示されている。ユーザは、操作ボタンB3をクリックすることで、入力した運航乗船者情報を登録することができる。これにより乗船に必要な乗船手続きを行うことができる。
【0135】
<6.小括>
以上説明したように、システム1では、船舶の運航ツアーに参加するにあたり、乗船手続きに必要な乗客の情報の入力を、当該乗客から受け付ける。このため、乗客から入力された情報を用いて乗船名簿を作成することが可能になり、乗船名簿の作成および管理を効率的に行うことができる。例えば、サーバ20は、船長であるユーザ等からの要求に応答して、乗船名簿DB284に蓄積されている情報に基づいて、ある運航における乗船名簿を、既定の書式に沿って出力することとしてもよい。
【0136】
また船長が、船舶を用いたツアーのスケジュールを登録し、船舶に紐づけられた二次元コードを乗客候補となるユーザが、端末装置10Bにより読み取ることで、当該船舶を用いたツアーに参加するための画面が、端末装置10Bに対して提供される。このため、当該船舶を用いたツアーのスケジュールをユーザに対して提示したうえで、ユーザからの参加の希望を受け付けることができ、気象条件の悪化などによる欠航などの情報を、乗客に対して適切に共有することができる。
【0137】
また、システム1では、船舶の運航スケジュールが複数、船長により登録されている場合に、乗客に対し、複数の運航スケジュールの少なくともいずれかを選択可能に提供する。これにより、船舶に対して複数の運航スケジュールが設定されている状況下においても、運航ごとに乗客に関する情報を管理することができる。
【0138】
<7.変形例>
本実施形態の変形例について説明する。
【0139】
上記説明では、船長が、ツアーごとに運航情報を登録する処理について説明したが、この限りではない。予め登録されている運航情報について、欠航に関する判断のみを船長から受け付けてもよい。
【0140】
上記説明では、乗客が乗船者情報を入力する態様を説明したが、この限りではない。
すなわち、乗客が既に顧客登録をしている顧客である場合において、顧客情報の変更がない場合には、乗客は乗船者入力フォームに顧客IDのみを入力し、その他の乗船者情報の入力を省略してもよい。この場合には、名簿作成モジュール2035ジュールは、顧客IDを用いて顧客DB282を参照して、顧客DB282に格納された顧客情報を用いて、乗船名簿データ285を作成してもよい。これにより、乗船手続き時における乗客の乗船者情報の入力の手間を低減することができる。
【0141】
上記説明では、乗客となるユーザの端末装置10Bが、参加可能な運航ツアーの運航情報のみをユーザに対して提示する態様を示したが、この限りではない。端末装置10Bは、参加不可能な運航ツアーの運航情報についても、参加ができない理由(満席又は欠航)とともに、ユーザに対して提示してもよい。
【0142】
上記説明では、予約を必要とせずに参加可能なイベントについて説明したが、この限りではない。イベントへの参加に際して事前の予約を伴ってもよい。また、船舶の運航については、観光および遊興に関するものに限られず、フェリーや連絡船などの交通手段として運営される運航において、本発明を適用してもよい。この場合には、運航責任者である第1のユーザからのイベントに関するスケジュールの登録を省略してもよい。交通手段として運営される運航においては、一般的に、運航スケジュールが予め設定されているためである。
【0143】
(他のサービスとの連携)
また、本開示の技術は、他のサービスと連携させることができる。他のサービスは、例えば、SaaS(Software as a Service)により提供されるカレンダーソフトウェア、予約ソフトウェア等のサービスである。例えば他のサービスがカレンダーである場合、船長や運行管理者などが用いる当該サービスのカレンダーデータベースと、名簿作成モジュール2035が生成した乗船名簿とを紐づける。この場合、制御部203は、例えば、他のサービスと連携を行うための、名簿提供モジュール2036(図示しない)を含むように構成すればよい。
この場合、名簿提供モジュール2036は、例えば、カレンダーサービスから任意の運航予定についての乗船名簿の提供の要求と、カレンダーユーザの認証情報とを取得すると、当該カレンダーユーザが船長や運行管理者などであるか認証する。名簿提供モジュール2036は、認証に成功すると、当該カレンダーサービスに対して、当該運航予定の乗船名簿を送信する。
このように構成することで、船長や運行管理者が、カレンダーに登録された運航予定について、当該運行予定についての乗船名簿を確認することができる。このため、船長や運行管理者が、運航予定について現状の予約状況、乗船予定人数などを容易に確認することができる。
【0144】
また、本開示の技術は、複数の他のサービスと連携させることができる。本開示の技術は、例えば、カレンダーサービス及び予約サービスと連携することができる。例えば、船長がカレンダーサービスに運航予定を入れると、予約サービスに当該運行予定に基づく予約を受け付けるサービスが開始される。そして、予約サービスにおいてユーザが予約すると、名簿作成モジュール2035は、予約サービスから当該ユーザの情報を、カレンダーサービスから当該運行予定をそれぞれ受信する。そして、名簿作成モジュール2035は、当該運航予定について乗船名簿を作成・更新する。このように、他のサービスから情報を取得することで、乗船名簿の作成を迅速かつ容易にすることができる。
【0145】
(欠航の可能性の表示)
また、本開示の技術は、更に、欠航の可能性を表示する機能を追加することができる。この場合、制御部203は、欠航率算出モジュール2037(図示しない)を含む。
欠航率算出モジュール2037は、航行の目的地の天候情報を用いて、航行予定日時における欠航の可能性を示す欠航率を算出する。
具体的には、欠航率算出モジュール2037は、任意のタイミングで、欠航率を算出する。任意のタイミングは、例えば、運航予定について予約可能になったとき、出航日前日の午前中など任意に定めたタイミングである。
欠航率算出モジュール2037は、まず、当該船舶の船長の欠航に関する欠航情報を取得する。欠航情報は、船長が過去の所定期間に欠航した数、欠航を決断した時期等である。
次に欠航率算出モジュール2037は、運航予定について、目的地である航行エリアと出航日時を運航DB283から取得する。欠航率算出モジュール2037は、出航日時における航行エリアの天候情報を、天候情報を提供するサーバ等から取得する。天候情報は、例えば、風速、波高、注意報、警報などの運航に影響のある天候情報である。
欠航率算出モジュール2037は、取得した欠航情報及び天候情報に基づいて、欠航率を計算する。欠航率の計算は、任意の方法を用いることができる。例えば、欠航率の算出方法は、まず、船長の過去の所定期間の欠航回数に応じた確率を算出し、天候情報に応じて算出した確率を補正したものを欠航率とすることができる。
そして、欠航率算出モジュール2037は、算出した欠航率を、記憶部202に格納する。
出力モジュール2034は、乗船者や船長などが操作する端末装置10から、航行予定についての船舶の欠航率要求を受け付けると、欠航率を記憶部202から取得する。出力モジュール2034は、取得した欠航率を、当該端末装置10に出力する。
なお、上記他のサービスにおいて、欠航率を表示するようにしてもよい。例えば、出力モジュール2034が、欠航率をカレンダーサービスに送信し、当該カレンダーにおいて欠航率を表示させるようにすればよい。
【0146】
図14は、欠航率表示処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、S401において、サーバ20の欠航率算出モジュール2037は、船舶の船長の欠航に関する欠航情報を取得する。
S402において、サーバ20の欠航率算出モジュール2037は、当該航行予定について、目的地である航行エリアと出航日時を運航DB283から取得する。
S403において、欠航率算出モジュール2037は、出航日時における航行エリアの天候情報を、天候情報を提供するサーバ等から取得する。
S404において、サーバ20の欠航率算出モジュール2037は、取得した天候情報に基づいて、欠航率を計算する。
S405において、サーバ20の出力モジュール2034は、欠航率を記憶する。
そして、ユーザの端末装置10が、サーバ20に欠航率の表示要求を行い、出力モジュール2034が当該端末装置10に欠航率を表示することで、ユーザに欠航率が表示される。
このように、船長の欠航情報と、航行の目的地の天候情報とを用いて、航行予定日時における欠航の可能性を示す欠航率を算出し、欠航率を表示することにより、船長や乗船者は、欠航の可能性を知ることができる。このため、運航予定について予約可能になったときにユーザが欠航率を見ることで、当該ユーザは欠航率に基づいて、予約すべきかどうかを判断することができる。また、船舶の船長は、欠航するかどうかを前日の夕方に判断することが多い。このため、ユーザが出航日の数日前、前日の午前中等に欠航率を確認することで、ユーザは、当該船舶についての予約をキャンセルするかどうか、移動手段、宿泊施設の予約ないし解約するかどうか、他の予定を立てるか等を事前に判断することができる。
【0147】
(広告の表示)
上記説明では、乗船手続きの処理を説明したがこれに限定されるものではない。本変形例では、乗船手続きにおいて、広告を表示することができる。広告主は、例えば、船舶のメーカー、航行エリアの自治体、観光業者など様々な広告主が想定される。
図15は、変形例に係る情報処理システムの実施形態の概要を示す図である。
船舶情報の読み取り処理において、乗客は、出港場所において、船舶の情報を読み取る。
二次元コードは、広告と共に表示されるように構成してもよい。例えば、船舶情報が表示される紙面、画面等において、二次元コードと共に、船舶のスポンサー名などの広告が含まれるように構成されればよい。
また、二次元コードには、更に、広告情報が含まれる。広告情報は、予め記憶部202に格納された、端末装置10に表示するための広告を抽出するための情報である。
サーバ20は、二次元コードを読み取った端末装置10に対して、更に、当該広告の情報を提供する。広告は、例えば、広告バナーとして、端末装置10に表示される。
【0148】
図16は、当該変形例に係る乗船時の乗船手続きの処理を示すフローチャートである。
ステップS202の後に、S2202において、サーバ20は、読み取った二次元コードに含まれる広告情報に対応する広告を抽出する。
ステップS2202の後に、サーバ20は、抽出したツアーの候補と、広告とを出力する(ステップS2203)。
ステップS2203の後に、端末装置10Bは、ツアー候補と広告とを乗客となるユーザに対して提示する(ステップS1102)。
具体的には、端末装置10Bの表示制御部184は、ステップS2203において、サーバ20との間の論理回線にアクセスし、ツアーの候補を示す情報と広告とを端末装置10Bのディスプレイ132に表示することで、当該情報と広告とをユーザに対して提示する。
【0149】
図17は、変形例に係る情報処理システムの第2画面例を示す図である。
第2画面例P2の任意の位置には、広告を表示する広告表示部C1が表示されている。
図17の例では、広告表示部C1に、バナー広告が表示されている。ユーザは、バナー広告をクリックすることで、広告主のWebサイトにアクセスすることができる。選択した運航スケジュールを登録することができる。
このように、船舶に紐づけられた二次元コードに広告情報を含めることで、船舶の持ち主や管理者が、広告料収入を得ることができる。
【0150】
また、制御部203は、広告スコア算出部(図示しない)と、広告料決定部(図示しない)とを含んでもよい。広告スコア算出部は、広告情報を含む二次元コードを表示する船舶について、当該船舶の乗船名簿に基づいて、上記の広告表示部による広告を表示した場合の広告効果を示す広告スコアを算出する。具体的には、広告スコア算出部は、当該船舶の過去の乗船名簿から、所定期間の間に当該船舶に乗船したユーザの数及び当該船舶が出航した回数を抽出する。広告スコア算出部は、抽出した過去に当該船舶に乗船したユーザの数及び当該船舶が出航した回数から、広告スコアを算出する。広告スコアの算出方法は、任意の算出方法を用いることができる。広告スコアの算出方法は、例えば、1ヶ月辺りの平均乗船人数を広告スコアとして算出する方法を用いる。そして、広告スコア算出部は、広告スコアを、広告主に提示する。
【0151】
広告料決定部は、広告スコアに基づいて、当該船舶に広告を出す際の広告料を決定する。具体的には、広告料決定部は、当該船舶について、広告スコアに応じた広告料を決定する。広告料決定部は、例えば、広告スコアが1ヶ月辺りの平均乗船人数である場合、人数に応じて予め定めた広告料を決定する構成とすることができる。そして、広告料決定部は、決定した広告料を広告主に提示する。広告料決定部は、広告スコアと広告料とを、広告主に提示する構成としてもよい。
【0152】
乗船客は、イベント参加時に必ず広告が表示された画面(例えば、
図17の第2画面例)を見る。このため、広告スコア算出部が、過去の乗船客の数に応じて広告スコアを算出することで、広告主は広告を出稿するかどうかの意思決定を行うことができる。また、広告料決定部が、当該広告スコアに応じた広告料を決定することで、広告主は、適切に広告を出稿するかどうかの意思決定を行うことができる。また、広告料決定部が、広告スコアと広告料とを同時に表示することで、より広告主の意思決定を補助することができ、広告主は適切な広告料にて広告を出稿することができる。
【0153】
なお、広告スコア算出部は、実際に広告に関してユーザが取った行動に対する実績を広告スコアの算出に用いてもよい。広告に関してユーザが取った行動に対する実績は、例えば、実際に広告が閲覧された数、広告がクリックされた数、広告から商品が購入された数、広告からサービスの利用を行った数等である。広告スコア算出部は、広告スコアの算出に、実際に広告に関してユーザが取った行動に対する実績を用いることで、より実体に即し、かつ、精度の高い広告スコアを算出することができる。これにより、広告主が、広告を出稿する意思決定により適切に寄与することができる。
【0154】
(運航中の位置情報の提供)
本変形例では、運航中の船舶の位置情報を、当該船舶の船長又は当該船舶を管理している会社、当該船舶に乗船しているユーザの家族等(以下、これらをまとめて確認者という)に提供する場合を説明する。本変形例では、制御部203は、位置情報提供モジュール2038(図示しない)を含む。
位置情報提供モジュール2038は、運航中の船舶の位置情報を取得する。具体的には、位置情報提供モジュール2038は、船長の操作する端末装置10Aから、当該端末装置10Aの位置情報を取得することにより、当該船舶の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、GPS情報などである。
また、位置情報提供モジュール2038は、船舶の運航に影響を与える要素を取得する。具体的には、位置情報提供モジュール2038は、イベントが釣りである場合、魚の釣り具合の良し悪し、近隣の船舶の有無等の、船舶の運航に影響を与える要素を取得する。船舶は、ある程度運行計画により、運航する場所が定められている。しかし、船長は、釣り具合によって釣り場所を変えることがある。また、近隣に船舶があると、当該近隣の船舶を回避するように運行経路を変更する場合がある。このように、船舶の運航に影響を与える要素を、船長の操作する端末装置10Aから取得する。この場合、端末装置10Aは、例えば、船舶の運航に影響を与える要素を入力又は選択し、サーバ20に当該要素と位置情報とを送信する機能を構成する。
出力モジュール2034は、位置情報と運航に影響を与える要素とを、確認者の端末装置(図示しない)に提示する。
これにより、確認者は、船舶がどこを運航しているか、運航計画の経路と異なっている場合の原因は何か等を確認することができる。
また、位置情報提供モジュール2038は、予め運航計画における所定時間毎の位置情報を取得しておき、現在の位置情報と一致するか否か判定する構成としてもよい。この場合、出力モジュール2034は、判定結果が一致する場合には、運航スケジュール通りである旨を、一致しない場合には、運航スケジュール通りでない旨を、確認者に提示する。これにより、安全性を高めることができる。また、乗船客の家族などが、ユーザの状態を確認することができることにより、安心感を得ることができる。
【0155】
図18は、変形例に係る位置情報の確認処理を示すフローチャートである。
位置情報の確認処理において、サーバ20の位置情報提供モジュール2038は、予め運航計画における所定時間毎の位置情報を取得し、保持しているものとする。また、位置情報の確認処理は、所定時間毎に処理を開始する場合を例に説明する。
S501において、サーバ20の位置情報提供モジュール2038は、移動中の移動体の位置情報と、船舶の運航に影響を与える要素とを取得する。
S502において、サーバ20の位置情報提供モジュール2038は、現在の位置情報と、予定された位置情報と距離を算出する。
S503において、サーバ20の位置情報提供モジュール2038は、算出した距離に基づき、運航スケジュール通りか否かを判定する。具体的には、位置情報提供モジュール2038は、算出した距離が、所定の閾値以下か否かを判定する。位置情報提供モジュール2038は、算出した距離が所定の閾値以下である場合、運航スケジュール通りであると判定し、そうでない場合、運航スケジュール通りでないと判定する。
S504において、サーバ20の出力モジュール2034は、判定結果と、船舶の運航に影響を与える要素とを、確認者の端末装置に提示する。
S505において、確認者の端末装置は、判定結果と、船舶の運航に影響を与える要素とを、確認者に表示する。
【0156】
(運航中の緊急通報)
本変形例では、運航中の船舶の緊急通報を行う場合を説明する。緊急通報先としては、海上保安庁、マリーナ、乗船客の緊急連絡先等が想定される。
本変形例において、船舶、船長又は乗船客の操作する端末装置10のアプリケーション等に、緊急通報ボタンを設置しておく。以下の例では、船長の操作する端末装置10のアプリケーションにおいて、緊急通報ボタンが設けられている場合を例に説明する。
船長の操作により、端末装置10において緊急通報ボタンが押下された場合、端末装置10の送受信部102は、サーバ20に、緊急通報を送信する。緊急通報は、端末装置10の位置情報を含む。位置情報は、例えば、GPS情報である。
本変形例では、制御部203は、緊急通報モジュール2039(図示しない)を含む。
送受信制御モジュール2031は、緊急通報ボタンが押下されたことによる緊急通報を受信する。
緊急通報モジュール2039は、緊急通報を受信すると、位置情報と共に所定の緊急通報先に連絡するように、当該所定の管理者に提示する。具体的には、緊急通報モジュール2039は、位置情報と、所定の緊急連絡先とを、当該システム(例えばシステム1)の管理者、船舶の管理者等の所定の管理者の端末(図示しない)に送信することにより、当該管理者に提示する。
本変形例によれば、個人の所有する船舶である、協力者のいない船舶である等の事情により陸に船舶の管理者がいない場合であっても、緊急時に本システムの管理者により、緊急連絡先に緊急通報することができる。これにより、本変形例によれば、緊急時の乗船客及び乗組員の安全性を高めることができる。
なお、緊急通報モジュール2039は、管理者に緊急通報を提示すると共に、緊急通報先に緊急通報と位置情報と船舶に関する情報とを送信する構成としてもよい。これにより、緊急時の乗船客及び乗組員の安全性を高めることができる。
また、予め当該アプリケーションに、緊急通報の内容を選択できるボタンを設けてもよい。これにより、緊急通報の内容に応じて、管理者が適切な緊急通報先を選択すること、及び適切な対応することができる。
また、サーバ20は、船長の端末装置10と定期的に安全確認の通信を行い、所定時間内に当該端末装置10から応答が無い場合に、緊急通報モジュール2039が、緊急通報を受信したものとして、所定の緊急通報先に連絡するように、当該所定の管理者に提示するように構成してもよい。また、この場合、緊急通報モジュール2039は、所定の管理者が、船長又は乗船しているユーザにメール、電話等の連絡をする等の確認行為を挟んだ上で、連絡が取れない場合に、管理者に所定の緊急通報先に連絡するように、所定の管理者に提示するようにしてもよい。このような構成により、船長の端末装置に連絡が取れない場合に、誤った通報を減らしつつ、緊急通報することができる。
【0157】
(リピート施策)
本開示の技術は、更に、乗船客の乗船履歴情報に応じて、割引やお得な回数券の販売などを決定する処理を行うことができる。
具体的には、制御部203は、特典決定モジュール(図示しない)を有する。特典決定モジュールは、乗船客が乗船手続きの処理などを行った後で、顧客DB202を参照することで、当該乗船客の利用回数を抽出する。特典決定モジュールは、利用回数に応じて、当該乗船客に特典の付与を決定する。利用回数に応じた特典は、予め定めておく。特典決定モジュールは、乗船客の端末装置10Bに、決定した特典を付与したメッセージを表示させる。乗船客は表示された特典を今回の乗船、又は次回以降の乗船において使用することができる。
また、特典は乗船に関係無いものであってもよい。例えば、特典は、ECサイトにおける買い物に使えるクーポンなどでもよい。特典決定モジュールは、釣りが目的の乗船であれば、ECサイトにおいて、釣り具についての割引券などを特典として決定することができる。
本変形例によれば、乗船客の再利用の可能性を高めることができる。
【0158】
(ギフト提案)
本開示の技術は、更に、乗船客の緊急連絡先における乗船客の親族等に、乗船客へのギフトを付与する処理を行うことができる。
具体的には、制御部203は、ギフト提案モジュール(図示しない)を有する。ギフト提案モジュールは、任意のタイミング(例えば、乗船客の誕生日1ヶ月前、父の日など)で、顧客DB202を参照することで、乗船客の緊急連絡先を取得する。ギフト提案モジュールは、緊急連絡先に、予め定めたギフトの提案をするメッセージとクーポン等を送信する。緊急連絡先の親族等は、受信したメッセージとクーポンから、乗船客へギフトを送るかどうかを考えることができる。
このとき、ギフト提案モジュールは、釣り具に関するギフトの提案、釣り具についてのクーポン等を緊急連絡先に送信する。これにより、乗船者が釣りを始めるための負担(コスト)を下げることができる。また、乗船客が船舶を釣り船として利用することにより、船舶の利用者を増加することができる。
なお、緊急連絡先にメッセージを送って良いかどうかは、予め乗船客の同意を得ておくように構成してもよい。これにより、乗船者及び親族に対して勝手に個人情報を利用されたことによる嫌悪感を抱かれることを防ぐことができる。
【0159】
(乗船名簿に基づく融資・割賦販売)
本開示の技術は、更に、乗船名簿を用いて、釣り船である船舶の所有者に、融資・釣り具の割賦販売を決定する処理を行うことができる。具体的には、乗船名簿に基づく乗船データに基づいた、当該釣り船の与信情報に応じて、融資・釣り具の割賦販売を決定する。
この場合、制御部203は、与信決定モジュール(図示しない)を有する。与信決定モジュールは、釣り船について、乗船名簿を複数取得する。このとき、取得する乗船名簿は全てでもよいし、直近数ヶ月などの期間が定まってもよい。与信決定モジュールは、複数の乗船名簿から、与信情報をスコア化する。スコア化は、例えば、直近N回の乗船率の和をNで割った数、直近N回の総乗船ユーザ数をユニークユーザで割った数などに応じて算出すればよい。直近N回の乗船率の和をNで割った数が高ければ、売上の見込みが高いので、与信スコアは高くなる。また、直近N回の総乗船ユーザ数をユニークユーザで割った数がNに近ければ、リピート率が高いため、安定した乗船数を確保できる。このため与信スコアは高くなるものと考えられる。
なお、予約を受け付けた数を参照すると、乗船予定者によるキャンセルや、悪天候によるキャンセルもあるため、実際に乗船した履歴がわかりづらい。このため、実際に乗船した乗船者の数を用いる。本開示の技術は、乗船名簿が作成されるため、実施あの乗船者の数を容易に用いることができる。
そして、船舶の所有者への融資の場合、与信決定モジュールは、スコアに応じて、融資額、利率、返済期間などを決定すればよい。
また、釣り具の割賦販売の場合、スコアに応じて、釣り具の割賦販売を決定する。立替を行う事業者は、スコアにより信用できる船舶の所有者が乗船者に釣り具をレンタルすることで、安定した支払いを期待することができる。また、このレンタルにおいて、乗船人数分、しっかりした道具を揃えやすくすることで、初心者や釣り具を忘れた人でも、この釣り船を使うきっかけになるので、当該事業者は安定した支払いを期待することができる。
このように、本変形例では、実際の乗船客の数に応じて算出されたスコアにより、融資・割賦販売を決定するため、融資業者及び立替を行う業者が、高い期待度で融資及び割賦販売を行うことができる。また、船舶の所有者が実績に基づいた融資を受けやすくなり、レンタル業などに用いる道具を揃えやすくなる。
【0160】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態および変形例は、組合せ可能、又はその一部を省略可能である。
【0161】
<8.付記>
実施形態および変形例で説明した事項を、以下に付記する。
【0162】
(付記1)
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
プログラムは、プロセッサに、
移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップ(ステップS100)と、
イベントに参加する第2のユーザが識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、識別情報に対応する移動体のイベントに参加するための画面を提供するステップ(ステップS203、S205)と、
画面でイベントに参加するにあたり必要な第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップ(ステップS105)と、を実行させる、プログラム。
【0163】
(付記2)
提供するステップ(ステップS203)において、
識別情報に対応する移動体のイベントが、複数、第1のユーザにより登録されている場合に、画面において、第2のユーザに対し、複数のイベントの少なくともいずれかを選択可能に提供する、付記1に記載のプログラム。
【0164】
(付記3)
前記二次元コードは、広告情報を含み、
前記画面を提供するステップにおいて、前記画面は、前記広告情報に応じた所定の広告を含む、
付記1に記載のプログラム。
【0165】
(付記4)
前記移動体について、前記移動体の利用者名簿に基づいて、前記所定の広告を表示した場合の広告効果を示す広告スコアを算出するステップと、
前記広告スコアを、前記所定の広告の広告主に提示するステップと、
を実行させる、付記3に記載のプログラム。
【0166】
(付記5)
前記広告スコアに基づいて、広告料を決定するステップ、
を更に実行させ、
前記広告主に提示するステップにおいて、算出した前記広告スコアと、決定した前記広告料とを提示する、付記4に記載のプログラム。
【0167】
(付記6)
移動中の前記移動体の位置情報を取得するステップと、
前記位置情報を、前記移動体の管理者及び前記第2ユーザの関係者の少なくとも何れかに提示するステップと、
を実行させる付記1に記載のプログラム。
【0168】
(付記7)
前記移動体から、緊急通報を取得するステップと、
所定の緊急連絡先に連絡するように、所定の管理者に提示するステップと、
を実行させる付記1に記載のプログラム。
【0169】
(付記8)
前記緊急通報には、前記移動体の位置情報が含まれており、
前記提示するステップにおいて、前記位置情報と併せて、前記所定の緊急通通報先に連絡するように、前記管理者に提示する、
付記7に記載のプログラム。
【0170】
(付記9)
プロセッサと記憶部とを備えるコンピュータを動作させるための方法であって、
記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
方法は、プロセッサが、
移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、イベントのスケジュールの登録を受け付けるステップ(ステップS100)と、
イベントに参加する第2のユーザが識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、識別情報に対応する移動体のイベントに参加するための画面を提供するステップ(ステップS203、S205)と、
画面でイベントに参加するにあたり必要な第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付けるステップ(ステップS105)と、を実行する、方法。
【0171】
(付記10)
プロセッサと記憶部とを備えたコンピュータを有するシステムであって、
記憶部は、移動体と関連付けられる識別情報を記憶するように構成されており、
プロセッサが、
移動体を用いてイベントを開催する第1のユーザから、イベントのスケジュールの登録を受け付ける手段と、
イベントに参加する第2のユーザが識別情報に基づき発行される二次元コードを読み取る操作を行うことにより、識別情報に対応する移動体のイベントに参加するための画面を提供する手段と、
画面でイベントに参加するにあたり必要な第2のユーザの情報の入力を、当該第2のユーザから受け付ける手段と、を有する、システム。
【符号の説明】
【0172】
1 システム1
10 端末装置
12 通信IF
13 入力装置
14 出力装置
15 メモリ
16 記憶部
19 プロセッサ
20 サーバ
22 通信IF
23 入出力IF
25 メモリ
26 ストレージ
29 プロセッサ
111 アンテナ
112 アンテナ
121 第1無線通信部
122 第2無線通信部
130 操作受付部
131 デバイス
132 ディスプレイ
150 位置情報センサ
160 カメラ
170 記憶部
171 ユーザ情報
180 制御部
181 入力受付部
182 送受信部
183 データ処理部
184 表示制御部
201 通信部
202 記憶部
203 制御部
281 船舶データベースDB
282 顧客データベースDB
283 運航データベースDB
284 乗船名簿データベースDB
285 乗船名簿データ
80 ネットワーク
81 無線基地局
82 無線LANルータ
2031 送受信制御モジュール
2032 取得モジュール
2033 抽出モジュール
2034 出力モジュール
2035 名簿作成モジュール
2036 名簿提供モジュール
2037 欠航率算出モジュール
2038 位置情報提供モジュール
2039 緊急通報モジュール