(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091443
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】外部要素を含む時計
(51)【国際特許分類】
G04B 19/30 20060101AFI20240627BHJP
G04B 19/06 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
G04B19/30 A
G04B19/06 C
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023186556
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】22215938.6
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591048416
【氏名又は名称】ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】ユオ―マルシャン、 シルバン
(72)【発明者】
【氏名】デュビュニョン、 ドミニク
(57)【要約】 (修正有)
【課題】美的な、予想外の、及び機能的な外観の時計を顧客に提供する。
【解決手段】少なくとも第1の不透明部分及び少なくとも第2の透明部分又は半透明部分から形成される可視面20aを含む少なくとも一つの外部時計要素2aを含む時計1であって、少なくとも一つの外部時計要素2aは自律型照明デバイスを含み、自律型照明デバイスは、以下の機能要素、すなわち、-外部時計要素2aの可視面20aにおいて光を生成することができる少なくとも一つの光源4と、-自給式電源ユニットと、-光源4の動作を管理するべく構成される制御ユニット7とを含み、少なくとも一つの外部時計要素2aは、一緒に接続された複数の積層10、11、12、13のアセンブリ9aによって形成され、各層は自律型照明デバイスの一以上の機能要素を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の不透明部分及び少なくとも第2の透明部分又は半透明部分から形成される可視面(20a)を含む少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)を含む時計(1)であって、
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は自律型照明デバイスを含み、前記自律型照明デバイスは、以下の機能要素、すなわち、
- 前記外部時計要素(2a、2b)の可視面(20a)において光(28)を生成することができる少なくとも一つの光源(4)と、
- 自給式電源ユニット(21)と、
- 前記光源(4)の動作を管理するべく構成される制御ユニット(7)と
を含み、
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は、一緒に接続された複数の積層(10、11、12、13、14)のアセンブリ(9a、9b)によって形成され、各層は前記自律型照明デバイス(3)の一以上の機能要素を含む、時計(1)。
【請求項2】
前記アセンブリ(9a、9b)は、前記少なくとも一つの光源(4)を含む前記可視面(20a)を形成する第1の層(10)からなる、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項3】
前記少なくとも一つの光源(4)は前記第1の層(10)に配列され、前記配列は、前記少なくとも一つの光源(4)が生成する光(28)のほとんど又はすべてが、前記可視面(20a)の前記少なくとも一つの第2の部分を通過するように構成される、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項4】
前記少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分は、光が、詳しくは前記自給式電源ユニット(21)の光起電力モジュール(5)が受信し得る太陽放射を含む光が、通過することができるように構成される、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項5】
前記少なくとも一つの光源(4)は、前記第1の層(10)の前記少なくとも一つの第2の部分に連続的な又は準連続的な照明を生じさせるように構成される光源である、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項6】
前記アセンブリ(9a)は、前記第1の層(10)に加え、以下の連続する層、すなわち、
- 前記自給式電源ユニット(21)を構成する光起電力モジュール(5)を含む第2の層(11)と、
- 前記自給式電源ユニット(21)を構成する電気蓄積器(6)を含む第3の層(12)と、
- 前記制御ユニット(7)を含む前記外部時計要素(2a)の隠れ面(20b)を形成する第4の層(13)と
を含む、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項7】
前記アセンブリ(9b)は、前記第1の層(10)に加え、以下の連続する層、すなわち、
- 前記自給式電源ユニット(21)を構成する光起電力モジュール(5)を含む第2の層(11)と、
- 前記制御ユニット(7)と前記自給式電源ユニット(21)を構成する電気蓄積器(6)とを含む前記外部時計要素(2a)の隠れ面(20b)を有する第3の層(14)と
を含む、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項8】
前記第1の層(10)は、前記アセンブリ(9a、9b)における可撓性の他の層(11、12、13、14)よりも剛性である、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項9】
前記複数の層が接続要素によって一緒に接合されることにより、これらの層(10、11、12、13、14)が一体化されてワンピース外部時計要素(2a、2b)を形成するアセンブリ(9a、9b)が得られる、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項10】
前記少なくとも一つの第1の不透明部分が、前記可視面(20a)を形成するのに役立つように使用される基板の表面に及び/中に含まれるグラフィック表現である、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項11】
前記機能要素は、前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)を形成する前記アセンブリ(9a、9b)の層(10、11、12、13、14)を構成する基板に印刷される、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項12】
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は、裏部(24)、中間部(23)、文字盤(32)、腕輪ストランド(30)、ベゼル(26)、フランジ、押しボタン、巻き取りボタン、及び/又は巻き取りボタンキャップを含む、請求項1に記載の時計(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、完全自律の照明デバイスを備える少なくとも一つの外部時計要素を含む時計に関する。詳しくは、本発明は、機能的、美的及び/又は娯楽目的のためのオリジナルな照明効果を特徴とする時計に関する。
【背景技術】
【0002】
改善された美的外観を有する腕時計のような時計を作ることは、時計製造業者にとって、特に、様々な外部要素を設計する責任者にとって、常に悩みの種である。できるだけきれいで見た目のよい外観を時計に与えるべく検討されてきたすべての解決策をここに列挙するには時間がかかりすぎる。例としては、文字盤に使用されるエンジン回転技術、文字盤アップリケ又は針の形状及び/又は色、並びに貴石や半貴石の追加がある。
【0003】
この文脈において、先行技術の欠点を有することのない解決策であって、美的な、予想外の、及び機能的な外観の時計を顧客に提供することを目的とする解決策を見出す必要があることが理解される。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、機能的、美的、及び/又は娯楽的な目的のためのオリジナルな照明効果を有しながら、最適な光透過性により時計の外部要素の内側から光を逃がすことができる時計を与えることによって、先行技術の欠点を克服する。
【0005】
この目的のために、本発明は、少なくとも一つの外部時計要素を含む時計に関し、この少なくとも一つの外部時計要素は、少なくとも第1の不透明部分と第2の透明部分又は半透明部分とから形成される可視面を含み、前記少なくとも一つの外部時計要素は自律型照明デバイスを含み、この自律型照明デバイスは、以下の機能要素、すなわち、
- 外部時計要素の可視面において光を生成することができる少なくとも一つの光源と、
- 自給式電源ユニットと、
- 光源の動作を管理するべく構成される制御ユニットと
を含み、
前記少なくとも一つの外部時計要素は、一緒に接続されてそれぞれが自律型照明デバイスの一以上の機能要素を含む複数の積層のアセンブリによって形成される。
【0006】
他実施形態において、
- 前記少なくとも一つの外部時計要素は、裏部、中間部、文字盤、腕輪ストランド、ベゼル、フランジ、押しボタン、巻き取りボタン、及び/又は巻き取りボタンキャップを含み、
- アセンブリは、前記少なくとも一つの光源を含む前記可視面を形成する第1の層からなり、
- 前記少なくとも一つの光源は第1の層に配列され、前記配列は、前記少なくとも一つの光源が生成する光のほとんど又はすべてが、前記可視面の前記少なくとも一つの第2の部分を通過するように構成され、
- 前記少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分は、自給式電源ユニットの光起電力モジュールが受信し得る光が、詳しくは太陽放射を含む光が、通過することができ、
- 前記少なくとも一つの光源は、第1の層の前記少なくとも一つの第2の部分に連続的な又は準連続的な照明を生じさせるように構成される光源であり、
- 第1の層に加え、アセンブリは以下の連続する層、すなわち、
・自給式電源ユニットを構成する光起電力モジュールを含む第2の層と、
・自給式電源ユニットを構成する電気蓄積器を含む第3の層と、
・制御ユニットを含む外部時計要素の隠れ面を形成する第4の層と
を含み、
- 第1の層に加え、アセンブリは以下の連続する層、すなわち、
・自給式電源ユニットを構成する光起電力モジュールを含む第2の層と、
・制御ユニットと自給式電源ユニットを構成する電気蓄積器とを含む外部時計要素の隠れ面を含む第3の層と
を含み、
- 第1の層は、アセンブリにおける他の層に対して剛性であり、
- 複数の層が接続要素によって一緒に接合されることにより、これらの層が一体化されてワンピース外部時計要素を形成するアセンブリが得られ、
- 前記少なくとも一つの不透明部分が、可視面を形成するのに役立つように使用される基板の表面に及び/中に含まれるグラフィック表現であり、
- 機能要素が、前記少なくとも一つの外部時計要素を形成するアセンブリの層を構成する基板に印刷され、
- 前記少なくとも一つの外部時計要素は、裏部、中間部、文字盤、腕輪ストランド、ベゼル、フランジ、押しボタン、巻き取りボタン、及び/又は巻き取りボタンキャップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る時計の目的、利点及び特徴が、図面を介して示される少なくとも一つの非制限的な実施形態に基づいて与えられる以下の記載に明確に現れる。
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る自律型照明デバイスを備える文字盤のような外部時計要素がはめ込まれた時計のケースの断面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るこの文字盤を含む腕時計の上面図を示す。
【
図3】自律型照明デバイスを備える前記文字盤を形成する4積層のアセンブリの第1代替実施形態の分解図を示す。前記層はそれぞれが、本発明の実施形態に係る照明デバイスの一以上のコンポーネント要素を含む。
【
図4】本発明の実施形態に係る自律型照明デバイスを備える文字盤を形成する複数層のアセンブリのこの第1代替実施形態の模式的な図を示す。
【
図5】自律型照明デバイスを備える前記文字盤を形成する3積層を含むアセンブリの第2代替実施形態の分解図を示す。前記層はそれぞれが、本発明の実施形態に係る照明デバイスの一以上のコンポーネント要素を含む。
【
図6】本発明の実施形態に係る自律型照明デバイスを備える文字盤を形成する複数層のアセンブリのこの第2代替実施形態の模式的な図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、自律型照明デバイス3を、時計1の外部時計要素2a、2bに収容することから構成される一般的な発明概念から引き出される。この外部時計要素2a、2bは、可視面20aを備える。可視面20aは、少なくとも第1の不透明部分及び少なくとも第2の透明部分又は半透明部分を含む。
【0010】
この時計1において、外部時計要素2a、2bは、ムーブメント31を取り囲む時計1のコンポーネント部分のすべてに対応し、詳しくは、その外部の見栄え、保護、固定及び制御に寄与する。これらの外部時計要素はさらに、この時計にその美的外観及び様式を与え、その機能すべてが示されることを許容する。具体的には、
図1及び
図2を参照すると、ここで考慮されるこれらのコンポーネント部分は、非網羅的かつ非限定的な態様で、裏部24、中間部23、文字盤32、腕輪ストランド30、ベゼル26、フランジ、押しボタン、針、巻き取りボタン、及び/又は巻き取りボタンキャップを含む。
【0011】
図1及び
図2において、かかる時計1は、裏部24及びクリスタル25が固定される中間部23を備えるケース22と、時計ムーブメント31を形成する一セットのコンポーネントと、時計ムーブメント31とクリスタル25との間に配置される文字盤32とを含む。
【0012】
この構成において、時計ムーブメント31は、当業者に知られる態様で、時針、分針、及び随意的に秒針を含む針27を駆動する。これを目的として、文字盤32は、これらの針の心棒を受容する貫通孔を有する。
【0013】
上述したように、外部時計要素2a、2bは、ムーブメントを取り囲むコンポーネントすべてに関連する。理解を容易にするべく、文字盤のみを考慮することにする。留意すべきことだが、かかる外部時計要素2a、2bはそれゆえ、「可視部分」又は「可視上部」とも称される可視面20aを含み、さらには、隠れ面20bであって、それ以外にはこの要素2a、2bの「隠れ部分」又は「隠れ下部」とも称される隠れ面20bも含む。
【0014】
この文脈において、外部時計要素2a、2bは、
- 時計1の外側から可視であり「可視部分」又は「可視上部」とも称される、いわゆる可視面20aと、
- 時計1のケース22のエンクロージャにおいて時計ムーブメント31の反対側に配列されるいわゆる隠れ面20bであって、それ以外には、この要素2a、2bの「隠れ部分」又は「隠れ下部」とも称される隠れ面20bとを含む2つの面20a、20bと
を含む。
【0015】
外部時計要素2a、2bが文字盤32の場合、文字盤32は、少なくとも一つのグラフィック表現、例えば、
- 例えば、針の有無にかかわらず、時計情報/パラメータ、若しくはムーブメントに含まれるセンサ等によって測定された物理情報/パラメータの表示に寄与する数字、インデックス、線、又は点でさえもよい参照(又は表示)要素、
- 碑文、模様、テキスト、ロゴ等、を含む。
【0016】
ここに記載される本発明の例示実施形態において、時計ムーブメント31は機械式ムーブメントである。一代替実施形態において、このムーブメント31は、電子式ムーブメント又は電気機械式ムーブメントであってよい。時計1は、ここで、そのムーブメントが機械式である場合に機械式と称され、電気機械式又は電子式ムーブメント31それぞれを含む場合に電気機械式又は電子式と称される。
【0017】
この外部時計要素2a、2bにおいて、この照明デバイス3は、以下からわかるように、それ自体の電源手段を含む。かかる照明デバイス3は、特に時計1のムーブメント31に関して、及びこのムーブメント31の動力源に関して、例えば、電気機械式ムーブメント又は電子式ムーブメントにおいてのように、この動力源が電源である場合に、自律的といえる。これらの条件のもと、この照明デバイス3によって使用される電力が、ムーブメント31の自律性を損なうことはないことが理解される。
【0018】
かかる照明デバイス3は、以下の機能要素、すなわち少なくとも一つの光源4、一の電源ユニット21、及び一の制御ユニット7を含む。
【0019】
この文脈において、光源4は好ましくは、考慮される外部時計要素2a、2bの第2の透明部分又は半透明部分に連続的又は準連続的な照明をもたらす拡張光源である。光28は、この外部時計要素2a、2bを通って漏洩する。かかる光源4は、非網羅的かつ非限定的な以下のリストから選択されるいずれかの発光要素に対応し得る。そのリストはすなわち、
- 頭文字語LECにより知られる発光キャパシタ、
- LED、OLED(有機発光ダイオード)、AMOLED(アクティブマトリックス式有機発光ダイオード)又はQLED(量子発光ダイオード)タイプの発光ダイオード、
- 局所電場によりアクティブにされる任意の発光材料、
- 電流によりアクティブにされる任意の発光材料、
- これらの発光要素の任意の組み合わせ、である。
【0020】
この照明デバイス3において、電源ユニット21は、電気蓄積器6と、太陽電池とも称される光起電力モジュール5とを含む。光起電力モジュール5は、
図4及び
図6において参照番号17b及び18が与えられる接続要素を介して電気蓄積器6に接続される。光起電力モジュール5は、並列又は直列に接続されたヘテロ接合又はマルチ接合タイプの一以上のユニットセルを含み得る。このモジュール5の光起電力セルは、当業者に知られた態様で、銅、インジウム、ガリウム及びセレンを包含する半導体材料、テルル化カドミウムを包含する半導体材料、単結晶ガリウム砒素を包含する半導体材料、若しくは単結晶シリコン若しくは多結晶シリコンを包含する半導体材料、又はペロブスカイトから作られてよい。留意すべきことだが、これらの例は限定的ではなく、当業者は本発明に適したタイプの光起電力セルを見出してよい。
【0021】
留意すべきことだが、外部時計要素2a、2bの可視面の前記少なくとも一つの第1の不透明部分及び少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分は、好ましくは、光放射又は太陽放射が通過して光起電力モジュール5を提供できるように構成され、光起電力モジュール5は、この放射からの太陽エネルギーを電気エネルギーに変換し得る。詳しくは、第1の部分が、視覚的に、特に人間の目にとって不透明に見えるように構成され得る一方、依然として太陽放射の通過を許容する。
【0022】
この照明デバイス3において、マイクロコントローラとも称される制御ユニット7は電子回路8を含む。電子回路8は、ハードウェアリソース、特に、メモリ要素並びにアドレスバス、データバス及び制御バスと協働する少なくとも一つのプロセッサ、を含む。この制御ユニット7は、そのメモリ要素の中に、前記少なくとも一つの光源4の発光を管理するアルゴリズムを含む。かかるアルゴリズムは、この制御ユニット7のプロセッサによって、前記少なくとも一つの光源4の動作を管理するべく、特に照明デバイス3に含まれる事象センサからのデータを考慮して実行される。
【0023】
留意すべきことだが、かかるデータは、例えば、これらのセンサによって検出される事象に関連する情報を与えてよい。前記事象は、当該少なくとも一つの光源4の動作に寄与する可能性が高い。これらの事象は、時計の環境における特定輝度レベルの検出、特定音要素又は特定音レベルの検出、特定視対象の検出、この時計1が含まれているユーザの身体の一部によってなされる動きの検出等を、非限定的かつ非網羅的な態様で含み得る。
【0024】
この文脈において、この自律型照明デバイス3の事象センサは特に、非限定的かつ非網羅的な態様で、
- 周囲輝度レベルを検出する輝度センサ、
- ジャイロ及び/又は慣性電気機械的マイクロシステム回路タイプの電子コンポーネントの形態にあるジャイロ及び/又は慣性センサのような動きセンサ、
- マイクロフォンタイプの音センサ、及び/又は
- 写真センサタイプの光センサ、を含む。
【0025】
この制御ユニット7が、複数の光源4の動作を同時に及び/又は連続して管理/制御できることにさらに留意すべきである。さらに、各光源4は、この制御ユニットによって別個に管理/制御される。この文脈において、各光源4の動作の管理は、非限定的かつ非網羅的な態様で、以下の動作、すなわち、2以上の光源4の順次のスイッチオン/オフ、同時のスイッチオン/オフ、一以上の光源4の点滅、又は、各光源4の点滅周波数、各光源4の点滅時間、若しくは各発光源4のスイッチオン/オフ時間等の画定、を実行することから構成され得る。
【0026】
かかる制御ユニット7はさらに、そのメモリ要素に、電気蓄積器6を管理するためのアルゴリズム、詳しくは光起電力モジュール5によるその充電を管理するための、及び前記光源4の電気消費を管理するためのアルゴリズム、を含んでよい。
【0027】
図1、
図3及び
図5を参照すると、上述したように、自律型照明デバイス3はそれゆえ、外部時計要素2a、2bに含まれる。この構成において、この照明デバイス3の機能要素、すなわち光源4、電気蓄積器6、光起電力モジュール5及び制御ユニット7、が外部時計要素2a、2bを形成する一以上の層10、11、12、13、14に含まれる。
【0028】
換言すれば、この外部時計要素2a、2bの本体が、それぞれが照明デバイス3の一以上の機能要素を含む複数の積層10、11、12、13、14が一緒になるように接続されたアセンブリ9a、9bによって形成される。
【0029】
このアセンブリ9a、9bにおいて、層10、11、12、13、14は、一体化されるように接着物質のような接合要素によって一緒に接合され、モノリシックなアセンブリ9a、9bが得られ、ひいては一体型外部時計要素2a、2bが形成される。かかる層10、11、12、13、14は、アセンブリ9a、9bに積層され、画定された順序で一方が他方の上に配列される。
【0030】
すなわち、かかる一体型外部時計要素2a、2b(例えば文字盤)は、時計1のケースに取り外し可能に取り付けられるという付加的な利点を、かかるケースの中に又は上に統合することが容易になるという利点に加えて有する。
【0031】
具体的には、第1代替実施形態及び第2代替実施形態において、このアセンブリ9a、9bは、外部時計要素2a、2bの可視面20aを形成/構成する第1の層10を含む。かかる第1の層10は、外部時計要素2a、2bの発光デバイス3の少なくとも一つの光源4を含む。
【0032】
第1の層10は、非透明、非半透明、不透明又は実質的に不透明である少なくとも第1の部分と、透明、半透明、少なくとも部分的に透明又は少なくとも部分的に半透明である少なくとも第2の部分とを含む基板から形成される。理解されることであるが、第2の透明部分又は半透明部分は、外部時計要素2a、2bの一部を構成し、それを介して
- 前記少なくとも一つの光源4によって生成された光28が、外部時計要素2a、2bの外側、ひいては時計1の外側に逃げることができ、
- 時計1の環境からの光が、照明デバイス3の光起電力モジュール5の方向に外部時計要素2a、2bを透過することができ、この光は、天然起源の場合、太陽放射を含む。
【0033】
この第1の層10は好ましくは、可撓性又は柔軟であることが好ましい他の層11、12、13、14と比べて剛性又は半剛性である。ここで理解されるのは、そのような第1の層10が、外部時計要素2a、2bのアセンブリ9a、9bを構造的に強固にするのに役立つことである。
【0034】
この第1の層10は、透明、半透明、少なくとも部分的に透明、又は少なくとも部分的に半透明の、剛性又は半剛性の基板によって形成される。かかる基板は、太陽放射、特にUVT(Ultra-Violet Transmission(「紫外線透過」)の頭文字)としても知られる紫外線放射、に対する透過率が65から95パーセントとなる材料から作られる。この透過率は好ましくは85パーセントである。かかる材料は透明又は半透明となり得る。この材料は、非網羅的かつ非限定的な態様で、ポリマー、ガラス又はセラミックとしてよい。
【0035】
留意すべきことだが、ここでのセラミックは、透明、半透明、少なくとも部分的に透明、又は少なくとも部分的に半透明の材料であるジルコニアとしてよい。このジルコニアにより、時計1のための驚くべき照明が得られ、高価な外観と、程度の差はあっても散乱性の、控えめな、柔らかい、及び快適な照明が時計に与えられ、これらの特徴は、所望の審美的結果に応じて実質的に無限に変えられるので、これによって時計1の最終的な審美的品質が高められる。さらに、イットリアの添加により正方晶相で安定化されたジルコニア(Y-TZP(yttria-stabilised tetragonal zirconia polycrystals(「イットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶体」)の頭文字)は、最高の機械的靭性と最高の光透過係数の一つとの双方を提供する技術的セラミックである。それを時計1に使用して、時計1の外部要素2a、2bの内側から光28を逃がすことにより、非常に良好な光透過性が得られる一方、機能的、審美的及び/又は娯楽的な目的のためのオリジナルなの照明効果が許容される。
【0036】
この構成において、かかる材料は、基板内及び/又は基板上に前記少なくとも第1の不透明部分をもたらすことを意図した処理を受け得る。この処理は、例えば、基板内及び/又はこの基板の上面に、前記少なくとも一つの光源4によって生成された光28によって照明されるように意図される前記少なくとも一つの第1の非透明、非半透明、不透明、又は実質的に不透明な部分を生成することにある。
【0037】
この基板がセラミック、例えばジルコニアのような材料から作られる場合、第1の不透明な部分は、この基板に、例えば、非限定的かつ非網羅的な態様で、
- この表面を選択的に浸炭及び/又は窒化する方法、
- (例えば、セラミックの中へ10分の又は100分の数ミリメートル凹ませるべく)機械的に又はレーザーエッチングにより基板の厚さを変える方法、
- 特にレーザーエッチングプロセスによって基板の中へとエッチングする内部エッチング法、
- この基板の密度を変えることにより、
- 基板の内側又は下面(例えば、この下面に形成される一以上のキャビティ)に印刷する不透明又は半透明印刷法、
- 不透明又は半透明コーティングを接着する方法、
- 基板の内側又は表面にパターン形成する物理蒸着(PVD)又は類似の方法、
- 又はこれらの方法の組み合わせ、を使用して作ることができる。
【0038】
すなわち、光源から光28が放射されると、グラフィック表現が、バックライトによって外部時計要素2a、2bの可視面20aに現れる。
【0039】
一実施形態において、剛性又は半剛性の基板は、前記少なくとも第1の部分を構成する第1の材料と、前記少なくとも第2の部分を構成する第2の材料とから作られてよい。この文脈において、第1の材料は、第2の材料と統合的に一体に作ることができ、ひいては、この第1の層10を一体部分とすることができる。それゆえ、この第1の層10が、この前記少なくとも一つの第1の部分と、この前記少なくとも一つの第2の部分とからのみ構成されることが理解される。前記少なくとも一つの第1の部分と、前記少なくとも一つの第2の部分とは、好ましくは、この基板の厚さの範囲内に延び、この厚さは、この基板の上面と下面との間に画定される。この厚さの範囲内にこのように延びることにより、前記少なくとも一つの第1の部分と、前記少なくとも一つ第2の部分とが、基板のこれらの上面と下面とを互いに接続する。
【0040】
このバージョンにおいて、第1の材料は、第2の材料よりも大きな割合で基板内に存在してよい。留意すべきことだが、この第2の材料は、この第1の層10の少なくとも一つの第2の透明又は半透明の部分又はゾーンに対応するので、この第1の層10を構成する基板において視覚的に識別可能である。この文脈において、一以上の第1の部分が占める外部時計要素2a、2bの可視面20aの総表面積は、一以上の第2の部分が占めるこの同じ面20aの総表面積よりも大きいことが理解される。この例において、第2の部分のうちのいくつかは、例えば、この外部時計要素2a、2bが文字盤32である場合、少なくとも一つの光源によって生成された光28を、インデックスのような参照要素を形成することによって通過させることができ、他の部分が、太陽放射を含み得る時計1の環境からの光を通過させることができる。このバージョンにおいて、第1の材料は、外部時計要素2a、2bの本体の55から75%の間、好ましくは65%を構成してよい。
【0041】
このバージョンの他例において、第1の層10の基板においてこの第1の材料の比率は、第2の材料の比率よりも小さくてよい。この文脈において、一以上の第1の部分が占める外部時計要素2a、2bの可視面20aの総表面積は、一以上の第2の部分が占めるこの同じ面20aの総表面積よりも小さいことが理解される。この例において、一以上の第1の不透明部分は、上述したグラフィック表現のうちの一以上の形態をとり得る。これにより、各グラフィック表現は、これらの第1の部分が照明されたときに、外部時計要素2a、2bの可視面20a上にバックライトによって現れ得る。留意すべきことだが、この構成において、第1の材料はそれゆえ、外部時計要素2a、2bの本体の20から30%、好ましくは25%を構成してよい。
【0042】
この第1の層10において、少なくとも一つの光源4が基板の中に又は下面に配列される。このように光源4をこの下面の中に又は下面上に配置することは、外部時計要素2a、2bの可視面20aのすべて又は一部を照明するように構成される。例えば、この外部時計要素2a、2bが文字盤32である場合、これは、数字、インデックス、線、点のような参照(又は表示)要素を照明すること、若しくは一以上の針を照明すること、又はこの文字盤2a、2bの可視面20aの表面のすべて若しくは一部を照明することさえも含み得る。
【0043】
この照明は、光源4が基板に画定されるキャビティに配列される場合、バックライト又は半直接照明であってよい。かかるキャビティは、この基板の下面に形成されるブラインド開口としてよい。詳しくは、このブラインド開口は、
- この第1の部分によって形成されるグラフィック表現を照明するのに役立つように、第1の不透明部分に作られ、及び/又は
- 基板に、並びに/又はこの基板の上面に及び/若しくは下面(例えばキャビティの底面)に含まれるグラフィック表現に対応する第1の部分を照明する第2の透明部分又は半透明部分に作られる。
【0044】
この照明は、光源4が基板に画定されたキャビティに配置される場合、直接照明としてよい。かかるキャビティは、この基板の下面に形成されるブラインド開口としてよい。詳しくは、このブラインド開口は、外部時計要素2a、2bが文字盤32である場合、例えばインデックスである参照要素のような小さなグラフィック表現を形成するこの第2の部分を照明するために、第2の透明部分又は半透明部分に作られる。これは、例えば、一以上の第1の部分が占める外部時計要素2a、2bの可視面20aの総表面積が、一以上の第2の部分が占めるこの同じ面の総表面積よりも大きい場合である。
【0045】
この構成において、この光源4によって生成された光放射28又は光28は、外部時計要素2a、2bの外側へと、この要素2a、2bの可視面20aを介して逃げることができるので、参照要素のような少なくとも一つのグラフィック表現を、暗闇でも見ることができる。
【0046】
この照明は、光源4が前記少なくとも一つの第1の部分及び/又は前記少なくとも一つの第2の部分に作られた貫通開口に配列される場合にも直接照明としてよい。かかる開口は、第1の層10の基板の厚さを貫通して延び、その両端それぞれが、この基板の上面及び下面に開口する。この構成において、光源4のすべて又は一部が、この基板の上面から、ひいてはこの外部時計要素2a、2bの可視面20aから、突出し得る。例えば、かかる構成において、外部時計要素2a、2bが文字盤32である場合、少なくとも一つの突出光源4が、インデックス、数字、点、線等の参照要素を形成し得る。
【0047】
かかる照明は、少なくとも一つの光源4が少なくとも一つの導波路に結合されている場合、間接照明としてもよい。この導波路は、光ガイドとも称され、光28がガイドに入射した点から基板まで又はこの基板の上面近くの基板のエリア(例えば、キャビティ、貫通開口)まで光を伝達させ得る。かかる光ガイドは、光28が通って逃げる光ファイバとしてよく、この光ファイバにより、基板に、例えば、発光要素とこの基板の上面近くの基板領域との間に、現れ得る任意の障害物をバイパスすることが許容される。この代替実施形態において、光28は、導波路を介して発光要素から照明対象の基板のこの領域まで送達される。
【0048】
かかる構成において、導波路の第1端が光源4に結合され、この導波路の第2端が、
- 基板の前記第1及び/又は第2の部分において、第1の層10のこの基板の下面に作られたブラインド開口であり得るキャビティに配列され、又は
- 第1の層10の基板の厚さに含まれる前記第1及び/又は第2の部分を貫通する貫通開口に配列されてよい。前記開口は、その両端それぞれが、この基板の、ひいては第1の層10の上面及び下面に現れる。したがって、この第2端は、基板の上面から、ひいては外部時計要素2a、2bの可視面20aから、突出し得る。例えば、かかる構成において、外部時計要素2a、2bが文字盤32である場合、少なくとも一つの突出光源4が、インデックス、数字、点、線等の参照要素を形成し得る。
【0049】
この文脈において、間接照明は、この第1の層10の基板の下面に含まれる単一の光源4によって達成することができ、光源4が、第2端を含むいくつかの導波路に結合されるのは、これらの第2端が、
- それぞれがこの光源4から光放射を放射する複数のキャビティであって、この放射が外部時計要素2a、2bの外側へと、その可視面20aを介して逃げ、それゆえ、少なくとも一つのグラフィック表現が、特に暗闇の中で見えるようにするキャビティに配列されている場合、及び/又は
- 参照要素のようなグラフィック表現を形成するべく、この第1の層10の上面から突出し又は突出しない複数の貫通開口であって、それぞれがこの光源4から光放射を放射する貫通開口に配列される場合である。
【0050】
この第1の層10では、光源4は、キャビティにおいて、又は前述した貫通開口の内壁上において、印刷又は蒸着によりこの第1の層10の基板の下面に塗布/付着される。
【0051】
さらに、この第1の層10の下面は、第2の層11との組み付け(アセンブリ化)に寄与し得るように、自己接着性を有し得ることに留意すべきである。
【0052】
外部時計要素2a、2bを形成するアセンブリ9a、9bにおいて、第2の層11は、光起電力モジュール5を含む基板を含む。この基板は可撓性又は柔軟性であることが好ましい。かかる基板は、この光起電モジュール5が配列されるフィルムとしてよく、例えば、この基板は、ポリマーファミリーに属する材料から作られてよい。かかる光起電モジュール5は好ましくは、第2の層11のこの基板の上面のいわゆるアクティブエリアの全体にわたって延びる。このアクティブエリアは、外部時計要素2a、2bの第1の層10の下面から入来する光を受けることができる基板のこの上面の一部である。第1の層10のすべて又は一部を通過したこの光は、外部時計要素2a、2bの、ひいては時計1の外部環境に由来し、この場合、それが天然起源である場合には主に太陽放射に由来する。
【0053】
留意すべきことだが、光起電力モジュール5は、インクジェット若しくはスクリーン印刷プロセスを使用して、又は熱蒸着印刷プロセスを使用して、この基板の上面に塗布される。ここで、光起電力モジュール5を含む第2の層11を、詳しくは第2の層11の基板に印刷された光起電力モジュール5を、参照する。
【0054】
さらに、留意すべきことだが、ひとたび光起電力モジュール5が基板に塗布されると、この基板の上面及び/又は下面のすべて又は一部に自己接着物質の層が堆積される。これらの条件のもと、第2の層11は、他層との、詳しくは、このアセンブリ9a、9bの第1の層10及び/又は第3の層12との、アセンブリ化/取り付け/接着を容易にするのに役立つ自己接着層としてよい。
【0055】
この第1代替実施形態において、アセンブリ9aはこの第3の層12を含み、この第3の層12はさらに、好ましくは可撓性の又は柔軟な基板を含む。この基板は、自律型照明デバイス3の電気蓄積器6を含む。この基板は、蓄積器6が配置されるフィルムとしてよい。かかる基板は、ポリマーファミリーに属する材料から作られてよい。
【0056】
この蓄積器6は、リチウム電池又は半導体電池としてよい。かかる蓄積器6は、この基板の上面に、
- 可撓性ポリマー基板、例えばリチウム電池、への印刷プロセス、又は
- 例えばリチウム金属半導体電池のような半導体電池のための3次元印刷プロセス、のような業界周知のプロセスを使用して塗布される。
【0057】
ここで、印刷された電気蓄積器6を含む第3の層12を、詳しくは第3の層12の基板に印刷された電気蓄積器6を、参照する。
【0058】
かかるプロセスは、可撓性かつ極薄のこの蓄積器6を含む第3の層12を得るべく使用される。
【0059】
さらに、留意すべきことだが、ひとたび蓄積器5が基板に塗布されると、この基板の上面及び/又は下面のすべて又は一部に自己接着性の又は接着性の物質の層が堆積され得る。これらの条件のもと、第3の層12は、他層との、詳しくは、このアセンブリ9aの第2の層11及び/又は第4の層13との、アセンブリ化/取り付け/接着を容易にするのに役立つ自己接着層としてよい。
【0060】
留意すべきことだが、この蓄積器6は、光起電力モジュール5によって生成される電気エネルギーを貯蔵するために、及びその電気エネルギーを要求に応じて前記少なくとも一つの光源4に電力を供給するべく解放するために、使用される。
【0061】
図3及び
図4に示される第1代替実施形態において、このアセンブリ9aは、外部時計要素2aの隠れ面を形成するこの第4の層13を含む。この第4の層13は、制御ユニット7を含む好ましくは可撓性の又は柔軟な基板によって形成される。かかる基板は、例えば、この制御ユニット7が配列される可撓性PCBとしてよく、この制御ユニット7は、詳しくは、このPCBの、ひいては当該基板の、上面に配列される。この文脈において、制御ユニット7は、3次元印刷プロセス又はポリマー印刷プロセスを使用して基板のこの上面に構築することができる。
【0062】
第2代替実施形態において、外部時計要素2bを形成するアセンブリ9bが、3つの相互接続層10、11、14を含む。留意すべきことだが、この第2代替実施形態は、第1代替実施形態のように4層10、11、12、13とする代わりに3層10、11、14を含む点で第1代替実施形態とは異なる。この第2代替実施形態において、自律型照明デバイス3の電気蓄積器6がここでは、制御ユニット7を有するこのアセンブリ9bの第3のかつ最終の層14に含まれる。
【0063】
外部時計要素2bの隠れ面を形成するこのような第3の層14は、好ましくは可撓性の又は柔軟な基板からなり、この基板に、好ましくはこの基板の上面に、制御ユニット7を構成する蓄積器6及び電子回路8が構築される。このようにして、蓄積器6及び制御ユニット7を、3次元印刷プロセス又はポリマー印刷プロセスを使用して、基板のこの上面に構築することができる。留意すべきことだが、かかる基板は、例えば可撓性PCBとしてよい。
【0064】
要約すると、この第2代替実施形態において、アセンブリ9bはそれゆえ、
- 照明デバイス3の前記少なくとも一つの光源4を含む外部時計要素2bの可視面20aを形成する第1の層10、
- 光起電力モジュール5を含む第2の層11、及び
- 蓄積器6及び制御ユニット7を含む外部時計要素2bの隠れ面20bを形成する第3の層14を含む。
【0065】
留意すべきことだが、この第2代替実施形態において、第1及び第2の層10、11は、アセンブリ9aの第1代替実施形態のものと同様である。
【0066】
さらに、
図4及び
図6を参照すると、制御ユニット7の電子回路8は、第1の接続要素15aを含む。第1の接続要素15aは、前記少なくとも一つの光源4の接続要素16に、この光源4の動作を管理するように接続される。この電子回路8はさらに、蓄積器6の第1の接続要素17aに接続される第2の接続要素15bも含む。この蓄積器6はさらに、光起電力モジュール5の接続要素18に接続される第2の接続要素17bを含む。
【0067】
さらに留意すべきことだが、上述した照明デバイス3の事象センサは好ましくは、アセンブリ9a、9bの第1の層10及び/又は最終の層13、14に配列され、このデバイス3の制御ユニット7に接続される。
【0068】
図示しない第3代替実施形態において、外部時計要素を形成するアセンブリは、相互に接続された2つの層を含む。留意すべきことだが、この第3代替実施形態は、第2代替実施形態のように3つの層10、11、14の代わりに2つの層を含む点で第2代替実施形態とは異なる。この第3代替実施形態において、自律型照明デバイス3の光起電モジュール5がここでは、第1の層、特にこの第1の層を形成する基板の下面に含まれる。この光起電モジュール5は、インクジェット若しくはスクリーン印刷プロセスを使用して、又は熱蒸着印刷プロセスを使用して、この第1の層の基板の下面に塗布され得る。したがって、この第1の層がそれゆえ、この第3代替実施形態において第1の層が追加的に光起電モジュールを含むことを除き、第1代替実施形態及び第2代替実施形態の第1の層11と同様であることに留意すべきである。
【0069】
さらに、第3代替実施形態においても第2代替実施形態と同様に、自律型照明デバイス3の電気蓄積器6は、制御ユニット7とともにこのアセンブリの第2の及び最終の層に含まれる。外部時計要素2bの隠れ面を形成するこのような第2の層14は、好ましくは可撓性の又は柔軟な基板からなり、この基板に、好ましくはこの基板の上面に、制御ユニット7を構成する蓄積器6及び電子回路8が構築される。このようにして、蓄積器6及び制御ユニット7を、3次元印刷プロセス又はポリマー印刷プロセスを使用して、基板の上面に構築することができる。留意すべきことだが、かかる基板は、例えば可撓性PCBとしてよい。
【0070】
要約すると、この第3代替実施形態において、アセンブリはそれゆえ、
- 前記少なくとも一つの光源4と照明デバイス3の光起電モジュール5とを含む外部時計要素の可視面20aを形成する第1の層、及び
- 前記アキュムレータ6と制御ユニット7とを含む外部時計要素の隠れ面20bを形成する第2の層を含む。
【0071】
言うまでもないことだが、本発明は、上述した実施形態に限られることはなく、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲から逸脱することなく当業者によって様々な簡単な修正例及び代替実施形態が考慮され得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの第1の不透明部分及び少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分から形成される可視面(20a)を含む少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)を含む時計(1)であって、
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は自律型照明デバイスを含み、前記自律型照明デバイスは、以下の機能要素、すなわち、
前記外部時計要素(2a、2b)の可視面(20a)において光(28)を生成することができる少なくとも一つの光源(4)と、
自給式電源ユニット(21)と、
前記光源(4)の動作を管理するべく構成される制御ユニット(7)と
を含み、
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は、一緒に接続された複数の積層(10、11、12、13、14)のアセンブリ(9a、9b)によって形成され、各層は前記自律型照明デバイス(3)の一以上の機能要素を含む、時計(1)。
【請求項2】
前記アセンブリ(9a、9b)は、前記少なくとも一つの光源(4)を含む前記可視面(20a)を形成する第1の層(10)からなる、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項3】
前記少なくとも一つの光源(4)は前記第1の層(10)に配列され、前記配列は、前記少なくとも一つの光源(4)が生成する光(28)のほとんど又はすべてが、前記可視面(20a)の前記少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分を通過するように構成される、請求項2に記載の時計(1)。
【請求項4】
前記少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分は、前記自給式電源ユニット(21)の光起電力モジュール(5)が受信し得る太陽放射を含む光が通過することができるように構成される、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項5】
前記少なくとも一つの光源(4)は、前記第1の層(10)の前記少なくとも一つの第2の透明部分又は半透明部分に連続的な又は準連続的な照明を生じさせるように構成される光源である、請求項2に記載の時計(1)。
【請求項6】
前記アセンブリ(9a)は、前記第1の層(10)に加え、以下の連続する層、すなわち、
前記自給式電源ユニット(21)を構成する光起電力モジュール(5)を含む第2の層(11)と、
前記自給式電源ユニット(21)を構成する電気蓄積器(6)を含む第3の層(12)と、
前記制御ユニット(7)を含む前記外部時計要素(2a)の隠れ面(20b)を形成する第4の層(13)と
を含む、請求項2に記載の時計(1)。
【請求項7】
前記アセンブリ(9b)は、前記第1の層(10)に加え、以下の連続する層、すなわち、
前記自給式電源ユニット(21)を構成する光起電力モジュール(5)を含む第2の層(11)と、
前記制御ユニット(7)と前記自給式電源ユニット(21)を構成する電気蓄積器(6)とを含む前記外部時計要素(2a)の隠れ面(20b)を有する第3の層(14)と
を含む、請求項2に記載の時計(1)。
【請求項8】
前記第1の層(10)は、前記アセンブリ(9a、9b)における可撓性の他の層(11、12、13、14)よりも剛性である、請求項2に記載の時計(1)。
【請求項9】
前記複数の積層が接続要素によって一緒に接合されることにより、これらの層(10、11、12、13、14)が一体化されてワンピース外部時計要素(2a、2b)を形成するアセンブリ(9a、9b)が得られる、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項10】
前記少なくとも一つの第1の不透明部分が、前記可視面(20a)を形成するのに役立つように使用される基板の表面に及び/中に含まれるグラフィック表現である、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項11】
前記機能要素は、前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)を形成する前記アセンブリ(9a、9b)の積層(10、11、12、13、14)を構成する基板に印刷される、請求項1に記載の時計(1)。
【請求項12】
前記少なくとも一つの外部時計要素(2a、2b)は、裏部(24)、中間部(23)、文字盤(32)、腕輪ストランド(30)、ベゼル(26)、フランジ、押しボタン、巻き取りボタン、及び/又は巻き取りボタンキャップを含む、請求項1に記載の時計(1)。
【外国語明細書】