(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091519
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】定尺圧密木の自動化生産ライン
(51)【国際特許分類】
B27D 1/00 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
B27D1/00 N
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023210604
(22)【出願日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】202211661920.9
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523471024
【氏名又は名称】香河凱王圧密木科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】王 凱
(72)【発明者】
【氏名】王 正
(72)【発明者】
【氏名】張 枝栄
(72)【発明者】
【氏名】張 国勇
(72)【発明者】
【氏名】姜 宏涛
(72)【発明者】
【氏名】胡 暁松
(72)【発明者】
【氏名】林 雷
(72)【発明者】
【氏名】宿 永鋒
(72)【発明者】
【氏名】陸 海燕
【テーマコード(参考)】
2B200
【Fターム(参考)】
2B200AA05
2B200EF11
(57)【要約】
【課題】搬送チェーン機構と操作機器とを含む定尺圧密木の自動化生産ラインを提供すること。
【解決手段】操作機器は、赤外線照射通路が進行式の木板に対して照射昇温を行うように配置される第1の赤外予熱部と、第1の赤外予熱部から予熱された木板の表面に対して水層を塗布するように配置される水層付着部と、赤外線照射通路が進行式の水層が付着された木板に対して2次照射昇温を行うように配置される第2の赤外予熱部と、高周波熱圧力機器が予熱処理された木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うように配置される高周波ホットプレス部と、冷媒降温通路が高周波ホットプレス部により圧密された進行式の圧密木ブロックに対して冷却するように配置される冷却部と、各部の電気機械制御システムに接続される操作装置と、を含み、搬送チェーン機構に対応する各部はいずれも独立した搬送ユニットである。当該生産ラインは、機器のコストが低く、加工効率が高く且つ自動化程度が高いという利点がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送チェーン機構及び木板加工フローに基づいて順番に搬送チェーン機構に設置される操作機器を含み、前記操作機器は、順に、
赤外線照射通路が進行式の木板に対して照射昇温を行うように配置される第1の赤外予熱部と、
第1の赤外予熱部から予熱された木板の表面に対して散水又は塗布ロール方式により水層を塗布するように配置される水層付着部と、
赤外線照射通路が進行式の水層が付着された木板に対して2次照射昇温を行うように配置される第2の赤外予熱部と、
高周波熱圧力機器が予熱処理された木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うように配置される高周波ホットプレス部と、
冷媒降温通路が高周波ホットプレス部により圧密された進行式の圧密木ブロックに対して冷却するように配置される冷却部と、
各部の電気機械制御システムに接続される操作装置と、を含み、
前記搬送チェーン機構に対応する各部にいずれも独立した搬送ユニットが設置される
ことを特徴とする定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項2】
赤外予熱部に対応する前記搬送ユニットが前記赤外線照射通路の下方に設けられ、前記赤外線照射通路の内部上方に進行方向に沿ってパワー調整可能な赤外線ランプ管が均一に設けられ、
前記第1の赤外予熱部の赤外線照射通路の長さは10-15mであり、前記第2の赤外予熱部の赤外線照射通路の長さは5-8mである
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項3】
前記赤外線照射通路の入口端と出口端に木板の温度を検出する温度検出器が設けられ、前記赤外線照射通路の内壁に前記赤外線ランプ管から発生した赤外線放射熱を所定方向に放射できる反射板が設けられ、前記赤外線照射通路の入口端上方に遮光板が設けられ、前記赤外線照射通路の壁片側又は両側に蓋板付きの蓋口が設けられる
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項4】
前記水層付着部は複数の水層ロール塗布装置を含み、各前記水層ロール塗布装置は、対応する搬送ユニットの上方に配置された下方開口のケーシングと、ケーシング内に配置された注水機構及び塗布ロール部品と、対応する搬送ユニットの側辺に配置された注水ポンプ及び塗布ロール動力機構と、対応する搬送ユニットの側辺又は底部に配置された水槽を含み、
前記注水機構は注水ノズルを備えた少なくとも1つの注水管構造であり、前記注水管は前記注水ポンプを介して水槽に接続され、前記塗布ロール部品は進行方向に設けられた樹脂ロールとスチールロールを含み、前記注水ノズルはスチールロールの上方に配置され、水がスチールロールの上方から表面に沿って流れ、スチールロールが回転すると、水は両ロール間隙を通って搬送ユニットが下に配置された木板まで下方に導かれ、前記塗布ロール動力機構はスチールロールに動力を供給し、
前記塗布ロール部品の両端部の下方に導水溝が設けられ、前記導水溝の一端底部に下向きに傾斜した漏水口が設けられ、前記水層ロール塗布装置が2台設けられる場合、2台の前記水層ロール塗布装置の導水溝が反対側に向かって延びて互いに近づくため、同軸上の2つの導水溝の漏水口が互いに近づくことになり、前記漏水口の下方の搬送ユニットブラケットには、水槽に接続された導水管が設けられる
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項5】
前記高周波ホットプレス部は、搬送チェーンの前後に沿って配置された木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行う2組の高周波ホットプレス装置と、高周波ホットプレス装置の進入側に配置された木板自動搬送機器とを含み、
前記高周波ホットプレス装置は上下プラテンを加圧加熱することで圧密を行い、前記木板自動搬送機器は移動搬送コンポーネントと機械式プッシャコンポーネントを含み、前記移動搬送コンポーネントは固定ブラケットと、並進機構と、固定ブラケットの上方に配置された移動プレートラック4搬送ベルトと、搬送ベルト動力機構とを含み、前記固定ブラケットの上方両側に主スライドレールと従スライドレールが設けられ、前記移動プレートラックの両端に前記従スライドレール上を移動するスライダが設けられ、前記並進機構は移動プレートラックの側辺に設けられ、主スライドレールと摺接するように構成され、前記移動プレートラックの底面は前記下プラテンの上面よりも高く、前記搬送ベルトは前記移動プレートラックの周りを周回し、前記搬送ベルト動力機構は前記搬送ベルトを回転させる動力機構として構成され、
前記機械式プッシャコンポーネントは移動プレートラックの前端に配置された第1のバッフル機構を含み、前記第1のバッフル機構に対応するバッフルを遮断位置から移動又は復帰させる機械的な移動又は回転構造が設けられる
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項6】
前記下プラテンの前側に前位置決め穴が設けられ、前記前位置決め穴の位置に対応して位置決め機構が設けられ、前記位置決め機構は伸縮ロッド又は回転ロッドであり、前記下プラテンの両側に下プラテンの中間部に向けて伸縮する伸縮プッシュロッド機構が設けられ、前記伸縮プッシュロッド機構のプッシュロッド先端には、積層された複数枚の木板の半径方向変位の調整及び位置決めを行う位置決め板が設けられ、
前記移動プレートラックの底面から前記下プラテンの表面までの高さは3層木板の積層高さより高く、前記伸縮プッシュロッド機構は下プラテン両側の側辺に配置され、その収縮ロッドが収縮状態にあるとき、前記位置決め板は前記移動プレートラックの移動動線の外側、かつ上プラテンの正投影面の外側に配置される
請求項5に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項7】
前記冷却部は、対応する位置の搬送ユニットの上方に配置された移動冷却通路と、移動冷却通路内の上方に配置された冷却水散水コンポーネントと、移動冷却通路の側辺に配置された冷却水貯蔵タンクと、その制御機器とを含み、
前記冷却水散水コンポーネントは、前記冷却水貯蔵タンクに接続される輸送管と、輸送管に接続され通路内の上方で分岐して均等に配置された散水管とを含み、前記散水管の底部に散水ノズルが均等に配置され、
前記移動冷却通路の長さは10-15mである
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項8】
前記冷却部の後に接合部が設けられ、前記接合部はロール塗布機構とスプライス空気圧圧密機構とを含み、
前記ロール塗布機構は、樹脂スラリーを収容するキャビティと、キャビティ内に配置された攪拌ロッドと、塗布ロールと、スラリー導水管と、ロール動力機構とを含み、前記スラリー導水管は塗布ロールの表面近くに配置され、前記スラリー導水管の管体入口はスラリー内に配置され、管体出口は塗布ロール表面の上方に配置され、前記スラリー導水管は小型液体ポンプに接続され、前記塗布ロールのロール軸は垂直に配置され、前記ロール軸の底部はロール動力機構に接続され、前記塗布ロールの表面に複数の塗布ブラシが配置され、前記塗布ブラシはスラリー導水管の出口から流出する樹脂スラリーを前記塗布ロールの表面に均一に塗布するために使用され、前記塗布ロールの一部が露出しており、露出した表面が搬送ユニットに向けられ、
前記スプライス空気圧圧密機構は、空気圧機構によって制御及び調整された上圧密プレートと下支持プレートを含み、前記上圧密プレートと下支持プレートとの間に圧密木ブロックを挟むための隙間が形成され、対応する位置の搬送ユニットは下支持プレートの側辺に設けられ、搬送ユニットの搬送面は下支持プレートの上面よりも高く、前記搬送ユニットは前搬送ベルトと接続される搬送面の上方に上プッシュロッド機構が設けられ、下方に下支持プレートに接続する通路が形成され、下プッシュロッド機構が設けられ、前記上プッシュロッド機構と下プッシュロッド機構のプッシュロッドは、空気圧圧密機構に向けて伸縮移動し、移動時にプッシュロッドが搬送ユニットと接触しない
請求項1に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項9】
前記接合部は、縦方向接合部と横方向接合部とであり、冷却された圧密木ブロックは縦方向接合部を経てから横方向接合部を経て、前記縦方向接合部は鋸歯状端部切断機構を含み、
前記鋸歯状端部切断機構は搬送ユニットの側辺に設けられたロールブラケットと、ロールブラケット内に設けられた鋸歯状ロールと、鋸歯状ロール動力機構と、搬送ユニットの上方に設けられた下位置決め機構とを含み、前記鋸歯状ロールは外周に鋸歯状ナイフを備えたロールホイール構造であり、前記鋸歯状ロール動力機構は前記鋸歯状ロールにロール切断動力を提供し、前記鋸歯状ロールは調整機構を介してロールブラケットに接続され、前記調整機構は鋸歯状ロールを垂直方向又は半径方向に移動させる伸縮機構又はスライド機構である
請求項8に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【請求項10】
各前記接合部の後に定規部が設けられ、前記定規部は、位置制限機構と、切断機器と、木板検知機器とを含み、
前記木板検知機器は対応するマーキング位置の搬送ユニット側に配置され、前記木板検知機器の前側に上下伸縮又は反転して立設された遮断柱が設けられ、前記位置制限機構は固定ビームと、固定ビームの両側に設けられた2つの押下位置制限機構と、前記固定ビームに接続された切断機器とを含み、前記固定ビームには半径方向のスライドレールが設けられ、前記切断機器は空気式切断鋸と、空気式切断鋸の上方に配置された垂直伸縮接続機構と、垂直伸縮接続機構の上方に配置されたスライドロッドとを含み、前記スライドロッドの両端はスライドレールに嵌合し、前記スライドロッドを移動させるためのスライド動力機構が配置され、前記垂直伸縮接続機構により下方の空気式切断鋸を上下に動かして位置を調整でき、前記空気式切断鋸の鋸刃を丸鋸刃であり、その外側に保護カバーが設けられ、前記保護カバーを上方の固定ビームに固定的に接続される
請求項8に記載の定尺圧密木の自動化生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木板加工技術の分野に属し、特に定尺圧密木の自動化生産ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮木は、木板をホットプレス処理により製造した硬質で、密度が大きく、強度が高い強化処理材料である。木板が圧縮されて緻密化された後、その組織構造、物理力学的性質がいずれも重大な変化を発生し-力学的強度が高まり、木板の変形が小さくなり、耐摩耗性、耐久性に優れ、それにより木板の性能を効果的に改善し、木板の利用価値を向上させる。
【0003】
従来の熱媒体油又は蒸気を利用して接触式加熱した後に圧縮する技術方法に比べ、出願人が研究した高周波が既に圧密木板に応用される技術は、高周波圧密木板の軟化が理想的で、時間が短くてエネルギー消費が低く、特許CN201910181348.8高周波圧密木板の組み合わせ生産ラインの技術的解決手段により、高周波の超短時間圧縮によるスプリングバックが深刻であるという技術的問題及び従来の圧密木板の工場化応用機器の自動化が不十分であるという欠陥を解決する。しかしながら、当該従来技術は、高周波を採用して予熱を行う時に、木板が1つずつ予熱ステーションに入って高周波予熱を行い、量産効率が高くないという欠陥が存在し、採用した水冷及び空冷冷凍機器は、作業時に効率が低く、製造プロセスが長く、接着剤塗布接合機器は、応用において同様に生産効率が低いという技術的問題が存在し、生産ラインの実際の応用には、依然として量産しにくく且つコストが高いという技術的問題が存在する。
【0004】
また、従来技術で生産した圧密木板の表面に一般的にヘアラインが存在し、ヘアラインが明らかで及びそれが木板の表面に多く分布する時に木板の表面の触りに凹凸感、美感が悪いことを引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術的問題を解決するために、本発明は、定尺圧密木の自動化生産ラインを提供し、機器のコストが低く、加工効率が高く且つ自動化程度が高い生産システムである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の具体的な技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0007】
本発明は、定尺圧密木の自動化生産ラインを提供し、前記生産ラインは、搬送チェーン機構及び木板加工フローに基づいて順番に搬送チェーン機構に設置される操作機器を含み、前記操作機器は、順に、
赤外線照射通路が進行式の木板に対して照射昇温を行うように配置される第1の赤外予熱部と、
第1の赤外予熱部から予熱された木板の表面に対して散水又は塗布ロール方式により水層を塗布するように配置される水層付着部と、
赤外線照射通路が進行式の水層が付着された木板に対して2次照射昇温を行うように配置される第2の赤外予熱部と、
高周波熱圧力機器が予熱処理された木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うように配置される高周波ホットプレス部と、
冷媒降温通路が高周波ホットプレス部により圧密された進行式の圧密木ブロックに対して冷却するように配置される冷却部と、
各部の電気機械制御システムに接続される操作装置と、を含み、
前記搬送チェーン機構に対応する各部にいずれも独立した搬送ユニットが設置される。
【0008】
生産ライン操作機器の1回目の改良について、従来の他の予熱方式を代替して赤外線照射の長い通路付きの赤外予熱部を採用し、赤外線照射の長い通路は、流れ作業中に木板が依然として十分に予熱されることを保証する。
【0009】
操作機器の2回目の改良について、水層付着部は、木板の径方向に沿って噴水する散水装置、水層をドレーン方式で木板に付着する掃き塗布又はロール塗布装置を採用することができる。ロール塗布による水層付着の技術的解決手段が好ましい。
【0010】
操作装置の3回目の改良について、高周波ホットプレス部は、2組の搬送チェーンに沿って前後に設置されてそれぞれ木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うための高周波ホットプレス装置及び高周波ホットプレス装置の入側に設置された木板自動輸送機器を含む。
【0011】
操作機器の4回目の改良について、前記冷却部は、冷却液を主とし、空冷を補助とする急速降温方式を採用する。
【0012】
操作機器の5回目の改良について、自動化操作の縦方向接合部及び横方向接合部を増加し、生産操作を大幅に簡略化するだけでなく、さらに生産効率を向上させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明にて提供される定尺圧密木の自動化生産ラインは、全自動高効率の流れ作業ラインを採用する生産モードであり、予熱部、冷却部の進行動線を長くさせ及び予熱冷却方式並びに複数セットの高周波交差設置により生産効率を大幅に向上させ、十分に長い生産機器空間に予熱、加熱圧縮、自動縦横接合、定尺などの工程を1つの規則的な全体に構築し、木板の運搬時間をなくし、企業の規模化生産レベルを向上させることができる。また、本発明の生産ラインは、予熱部に水層付着部を追加することにより、木板の表面のヘアラインを極力なくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】定尺圧密木の自動化生産ラインの1つの実施形態の構造概略図である。
【
図2】定尺圧密木の自動化生産ラインの別の実施形態の構造概略図である。
【
図5】高周波ホットプレス部の1つの実施形態の構造概略図である。
【
図6】高周波ホットプレス部の別の実施形態の構造概略図である。
【
図10】木板の縦方向接合部の一部の機器の構造概略図である。
【
図11】木板の縦方向接合部の別の一部の機器の構造概略図である。
【
図13】1つの高周波装置が2つの高周波ホットプレス機を駆動する構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の実施例は、本発明の内容をさらに説明するが、本発明を限定するものと解釈すべきではない。本発明の精神及び実質から逸脱することなく、本発明の方法、ステップ又は条件に対する修正又は置換は、いずれも本発明の範囲に属する。
【0016】
本発明は、定尺圧密木の自動化生産ラインであり、前記自動化生産ラインは、切断された木板を搬送チェーン全体に搬送する時に少なくとも予熱、高周波、加圧及び冷却のステップを行うために用いられ、流れ作業ラインの自動化操作効率が極めて高い。本発明の生産ラインの設計手段では、前記生産ラインは、少なくとも木板加工プロセスに応じて設置された各種の操作機器及び各操作機器の特徴と機械的構造に基づいて前後を貫通する搬送チェーン機構を含む。
【0017】
図1に示すように、前記操作機器は、
赤外線照射通路が進行式の木板に対して照射昇温を行うように配置される第1の赤外予熱部1と、
第1の赤外予熱部1から予熱された木板の表面に対して水層を塗布するように配置される水層付着部2と、
赤外線照射通路が進行式の水層が付着された木板に対して2次照射昇温を行うように配置される第2の赤外予熱部3と、
高周波熱圧力機器が予熱処理された木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うように配置される高周波ホットプレス部4と、
冷媒降温通路が高周波ホットプレス部4により圧密された進行式の木板に対して冷却するように配置される冷却部5と、
各部の電気機械制御システムに接続される操作装置と、を含み、
前記搬送チェーン機構に対応する各部は、いずれも独立した搬送ユニットである。
【0018】
1つの改良例では、
図2に示すように、前記冷却部5の後に、
進行する圧密木ブロックの端部を鋸歯状に切削し、続いて鋸歯端部に接着材をロール塗布し、長手方向に沿って隣接する圧密木ブロックを接合するように配置される縦方向接合部6と、
縦方向接合が完了した圧密木条の側辺に接着材をロール塗布し、幅方向に沿って隣接する圧密木条を接合するように配置される横方向接合部7と、
接合された圧密木条又は圧密木板に対して定尺して切断するように配置される定規部と、をさらに含む。
【0019】
上記生産ラインは、第1の、第2の赤外予熱部及び水層付着部の構造設計を採用し、従来設計の高周波予熱よりもコストが低く生産能力が高いという利点を有する一方、ヘアラインの発生を低減することができる。また、冷媒を媒体とする冷却部は、当該生産ラインの冷却効率をより効果的に向上させ、木板の搬送チェーンの進行中における木板の全体予熱、圧密及び冷却の全過程を完了させることを保証し、全過程の自動化程度が高い。当該自動化生産ラインを詳細に説明するために、以下、各操作機器について説明する。
【0020】
各操作機器の第1の態様についての技術的改良は、赤外線予熱部の改良である。本発明の実施例の第1の赤外予熱部1及び第2の赤外予熱部3は、同様の技術的解決手段(長さが異なる以外)であり、ここで赤外予熱部を総称して具体的な構造を説明する。赤外線予熱部に赤外線照射通路10が設置され、
図3に示すように、赤外予熱部に対応する搬送ユニットは、前記赤外線照射通路10の下方に設置され、前記赤外線照射通路10の内部上方に進行方向に沿って電力調整可能な赤外線ランプ管11が均一に設置され、赤外線照射通路10の空間温度を実際の動作状況及び加工プロセスに基づいて調整して設置し、対応する搬送ユニットは、木板を携帯して赤外線照射通路10の内部下方を通る。
【0021】
前記赤外線照射通路10は、フレーム及び対応する搬送ユニットにより囲まれた通路であり、通路の前端及び後端は、入口及び出口をそれぞれ形成し、そのうち、前記通路の横断面は、矩形、方形、半円形、エッジミリングの半楕円形又は他の規則的で不規則な構造であってもよく、具体的な実用性を考慮する場合、一般的に横断面が矩形の通路を採用し、その構造が簡単で、製作コストが低く、また横断面の上面が円弧形構造の通路を採用することもでき、内部は、円弧形面にいくつかの傾斜な赤外線ランプ管が設置され、複数の赤外線ランプ管を木板進行ステーションに向けて照射させ、予熱時効をよりよく向上させることができる。
【0022】
赤外線予熱部に対する1つの改良例について、前記赤外線照射通路10の入口端及び出口端に木板温度を検出するための温度検出器が設置され、木板温度数値を即時検出し、赤外線予熱部制御システムは、温度数値に基づいてそれが予熱標準温度に達する時に必要なランプ管の電力と搬送ユニットの搬送速度を算出し、木板の出口に到達する時の温度を予熱基準温度に達させる。
【0023】
赤外線予熱部に対する他の改良例について、前記赤外線照射通路10の1つの側壁又は2つの側壁に蓋板12付きの蓋口13が設置され、蓋板12は、開け又は取り外すことができ、例えば
図3に示すように、蓋板12の底部が蓋口13にヒンジ接続されることにより実現され、蓋板12の表面にハンドルが設置され、ハンドルを引くと内部木板の予熱状態を観察することができ、当該構造は、本発明の長さの長い赤外線照射通路にとって、そのメンテナンス保守などの操作をより便利にさせる。
【0024】
赤外線予熱部に対するさらに他の改良例について、前記赤外線照射通路10の内側壁に前記赤外線ランプ管11が発生した赤外放射熱を所定方向に向けて放射させる反射板が設置され、使用時に赤外線を反射して木板の表面に集まり、赤外放射エネルギーを十分に利用し、予熱効率をさらに向上させる。
【0025】
赤外線予熱部に対するまたさらに他の改良例について、前記赤外線照射通路10の入口端の上方に遮光板14が設置される。
【0026】
なお、本発明の赤外予熱部の赤外線照射通路10の長さは、プロセスの必要に応じて設置することができ、例えば、赤外線照射通路10の長さは、5-15cmに設置される。当該赤外線照射通路の生産ラインにおける長さが一定である場合、さらに搬送ユニットの速度を調整することにより、木板の予熱温度を60℃-100℃の間に保持することを実現することができ、例えば、予熱温度が100℃であると速度率を遅くし、予熱温度が60℃であると速度率を速くする。
【0027】
木板の水層が付着された温度は、高周波ホットプレス機器に入る前に要求される基準範囲内にあることを保証するために、本発明の具体的な生産ラインに少なくとも2本の赤外予熱部が設置され、すなわち水層付着部の後端に設置された第1の赤外予熱部1及び水層付着部の前端に設置された第2の赤外予熱部3であり、第1の赤外予熱部1は、木板を基準の予熱温度範囲値に加熱した後、木板は、水層付着部を通った後に流水に一部の温度を持ち去られ、そのため、水層が付着された木板は、再び第2の赤外予熱部3に入って2回照射昇温する必要がある。前記第1の赤外予熱部1及び第2の赤外予熱部3の長さは、初回予熱及び再予熱の初期温度が異なることにより、実際の状況に応じて2段の赤外線照射通路の長さをそれぞれ設置し、1つの例では、前記第1の赤外予熱部1の赤外線照射通路の長さは、13-15mであり、前記第2の赤外予熱部3の赤外線照射通路の長さは、5-8mである。
【0028】
各操作機器の第2の態様についての改良は、水層付着部の改良である。本発明の実施例にて開示される前記水層付着部2は、対応する水層付着部2の搬送ユニットに設置されたいくつかの水層付着装置を含み、当該装置は、木板の径方向に沿って噴水する散水装置、水層をドレーン方式で木板に付着する掃き塗布又はロール塗布装置を採用することができる。本発明の1つの例では、水層ロール塗布装置を選択して木板表面水層の付着を実現する。
図4に示すように、各前記水層ロール塗布装置は、対応する搬送ユニットの上方に設置されたケース20、ケース20内に設置された注水機構及び塗布ロール部材、対応する搬送ユニットの側辺に設置された注水ポンプと塗布ロール動力機構及び対応する搬送ユニットの側辺又は底部に設置された水タンクを含む。
【0029】
前記注水機構は、少なくとも1つの注水ノズル21付きの注水管22構造であり、前記注水管22は、前記水タンクに連通し、前記塗布ロール部材は、進行方向の前端に設置された樹脂ローラ23及び後端に設置された鋼ローラ24を含み、前記注水ノズル21は、鋼ローラ24の上方に設置され、注水ノズル21は、水を鋼ローラ24の上方に流し、水は、鋼ローラ24の表面に沿って流れ、鋼ローラ24が回転する時に水を下向きに2つのローラ隙間を経て下方の搬送ユニットに載置された木板に案内する。当該技術的解決手段では、前記鋼ローラ24のローラ軸に塗布ロール動力機構が接続され、前記樹脂ローラ23のローラ軸に独立した塗布ロール動力機構が接続され又は伝動歯車モジュールにより前記鋼ローラ24と同一の塗布ロール動力機構を共用してもよく、また樹脂ローラに塗布ロール動力機構が接続されず、従動歯車として樹脂ローラ23の前側に設置されてもよく。
【0030】
水層ロール塗布装置の1つの改良について、前記樹脂ローラ23と鋼ローラ24との間の間隔は、調整可能であり、間隔を調整することにより、水層を塗布する厚みを制御することができる。
【0031】
水層ロール塗布装置の1つの改良について、前記ケース20の上方は、開放され、ヒンジカバープレート25の構造を採用して設置される。蓋板25の縁には注水管22が挿入される切欠き26が設置されている。前記ハウジング20の側辺に注水ポンプと塗布ロール動力機構が設置される。
【0032】
水層ローラ塗布装置の更なる改善に対し、前記ローラ塗布部材の両端部の下方にハウジング20に接続された排液溝28が設置され、前記排液溝28の一端の底部に下向きに傾斜するドレイン口27が設置され、前記水層ロール塗工装置が二つ設置される場合、二つの前記水層ロール塗工装置の排液溝28は対向側に向かって延出し且つ近接し、同一軸線の二つの排液溝28のドレイン口27を対向に近接させ、且つ二つのドレイン口27下方の搬送ユニットブラケットに排液ダクトが設置される。
【0033】
水層ローラ塗布装置のもう一つの改良に対し、前記水タンクはさらに排水管に連通し、このように、注水管は水タンクから揚水した後に鋼ローラ表面に排水し、鋼ローラ表面の余分な水は排水溝を経て排水管に流れた後に水タンクに戻り、閉ループを形成する。
【0034】
本発明における水層ロールコーティング装置の技術的解決手段はプロセスの必要に応じて水層ロールコーティング装置の数又はコーティングロール部材が同一のケース内にある数を設置することができ、例えば、
図1に示すように搬送チェーンに二台の水層ロールコーティング装置を配置し、もちろん、水層ロール塗工装置ごとに1組の塗工ロール体を設けてもよいし、水層ロール塗工装置ごとに2組の塗工ロール体を設けてもよく、2回塗工すれば前者が2台、後者が1台必要であることは明らかである。塗布速度(ロール部材の回転速度)は、通常、搬送手段の進行速度と一致している。また、コンパクトな機械構成とするために、複数の前記水層ロール塗工装置の水タンクを1つで共用することができる。
【0035】
各操作装置の第3の側面の改良は、高周波加熱プレス部の改良である。本発明の実施例に開示する前記高周波ホットプレス部4は二組の伝送チェーンに沿って前後に設置されるそれぞれ木板に対して加熱圧縮処理及び硬化処理を行うための高周波ホットプレス装置及び高周波ホットプレス装置の入側に設置される木板自動伝送装置を含む。
【0036】
図5を参照し、前記高周波ホットプレス装置は垂直移動可能な上プレス板40、前記上プレス板40の垂直移動を駆動する油圧動力機構41、下方に設置された下プレス板42及び前記上プレス板40と下プレス板42を加熱する発熱装置を含み、前記発熱装置は上電極を介して上プレス板40に接続され、下電極を介して下プレス板42に接続される。本発明において、前記高周波ホットプレス装置は従来の装置を採用し、ここでその具体的な構造について説明せず、当業者は高周波技術ホットプレス木板の関連技術を知る。
【0037】
予熱された木板を下プレス板のホットプレス位置に自動的に搬送するために、本発明は木板自動輸送機器を増加し、該装置は柔軟なロボットアーム構造を採用することができ、初期位置の木板を目標位置に把持し、並進伝送とハンドプッシュの組み合わせ構造を採用して実現することもできる。
【0038】
一つの具体的な実施例において、前記木板自動輸送機器は移動搬送モジュール及び機械的プッシャーモジュールを含み、前記移動搬送モジュールは固定ブラケット43、並進機構44、固定ブラケット43の上方に設置された移動板フレーム45、搬送ベルト46及び搬送駆動力機構を含み、前記固定ブラケット43の上方両側にメインスライドレール47及びサブスライドレール48が設置され、前記移動板フレーム45の両端に前記サブスライドレール48に移動するスライダ49が設置される。前記並進機構44は移動ラックの側辺に設置され、動力機構及び前記メインスライドレール47に係合するスライド部材を含み、前記動力機構の出力軸はスライド部材に接続され、スライド部材をメインスライドレール47に沿って移動させ、それにより前記移動ラック45を駆動して並進させ、ここで前記メインスライドレール47とスライド部材のスライド方式はスクリューナット構造又は鋸歯スクリューナット構造等であってもよい。移動ラック45の円滑なスライドを保証するために、前記移動ラック45の底面位置は前記下押さえ板42の上面より高く、前記搬送ベルト46は前記移動ラック45を回って循環回転し、前記搬送駆動力機構は前記搬送ベルトの回転を駆動する動力機構に配置される。
【0039】
前記機械的プッシュモジュールは移動ラック45の先端に設置された第1のバッフル機構を含み、前記第1のバッフル機構に機械的移動又は回転構造が設置されて対応するバッフルを阻止変位から開又は復帰させる。具体的には、第1のバッフル機構は第1のバッフルフレーム400、第1のバッフル401及び第1の空気圧伸縮シリンダモジュール402を含み、前記第1のバッフルフレーム400は両側が移動板フレーム45の側辺に固定された側板及び頂部に設置されて両側板に接続された天板で囲まれたフレームであり、前記第1のバッフル401の頂部は前記第1のバッフルフレーム400の天板にヒンジ接続され、前記第1のバッフル401の側壁は伸縮シリンダにより側板に接続され、前記第1のバッフル401は垂直状態で前記側板の前側面に貼り合わせ、且つ第1のバッフル401の底面は移動ラック45における搬送ベルト46の上面に近接又は接触する。伸縮シリンダが伸張する時、伸縮シリンダのピストンが外へ伸張し、第1のバッフルが外推力を受けて頂部のヒンジ位置を回って上向きに反転し、伸縮シリンダが収縮する時、伸縮シリンダのピストンはシリンダチューブに収縮し、ピストンロッドは第1のバッフルを駆動して下向きに反転させて側板端面に貼り合わせる垂直状態になる。
【0040】
上記木板自動輸送機器を使用する時、第1のバッフルは初期の垂直状態にあり、予熱された木板は前の段階の搬送ユニットから移動ラックの搬送ベルトに移動し、同時に搬送ベルトが運転し、木板の前側を第1のバッフルの後側に当接し、続いて、前記移動ラックはメインスライドレールに沿って前に移動する時に移動ラックはホットプレスステーションまで前に移動し、第1のバッフルを開き、輸送ベルトが運転すると同時に移動ラックはメインスライドレールに沿って後方に移動し、この時木板は輸送ベルトの前方への推力作用で、下プラテンのホットプレスステーションに落下する。移動ラックは初期位置に復帰し、同時に第1のバッフルは垂直シフトポジション状態に戻る。それと同時に、上プレス板を押し下げて木板にホットプレス処理を行い、処理が完了した後、上プレス板が上に移動し、移動ラックが前に移動すると同時にホットプレス処理された木板を前に次の段階の搬送ユニットに押し込み、直ちに第1のバッフルを開いて次の木板を下プレス板のホットプレスステーションに置き、このように繰り返して操作し、ホットプレス効率を大幅に向上させる。
【0041】
木板自動輸送機器の改良であって、前記第1のバッフル機構の後側に第2のバッフル機構が設置され、前記第2のバッフル機構の構造は第1のバッフル構造と類似し、具体的には以下のとおりである。前記第2のバッフル機構は第2のバッフルフレーム406、第2のバッフル405及び伸縮シリンダ407を含み、前記第2のバッフルフレーム406は両側が移動板フレーム45の側辺に固定された側板及び頂部に設置されて両側板に接続された天板で囲まれたフレームであり、前記第2のバッフル405の頂部は第2のエア伸縮ロッドモジュール407のピストンロッド端部にヒンジ接続され、前記ピストンロッドの下方に第2のバッフルフレーム405の天板に固定された支持機構408が設置され、前記第2のエア伸縮ロッドモジュール407のピストンロッドは軸方向に移動可能に支持機構408に接続され、例えば支持機構408にソケット方式により前記407のピストンロッドを固定するし、前記第2のバッフル405は垂直状態で前記側板の前側面に貼り合わせ、且つ第2のバッフル405の底面は移動板フレーム45における搬送ベルト46と一定の隙間が存在し、該隙間の高さは木板の高さより僅かに高い。
【0042】
もう一方の改良として、本発明は複数の木板を上下に積層して高周波ホットプレスを行い、例えば三つの木板を積層した後にホットプレスを行って圧密木板条(三合圧)を調製し、複数の木板の整列積層を主に実現することができ、同様にロボットアームを介して複数の木板を積層した後にホットプレスを行うことができ、また上記並進搬送及び押しハンドの組み合わせ構造解決手段に基づいて改良することができる。
図6に示すように、下押え板42の前側に前位置決め孔420が設置され、前記前位置決め孔420に対応する位置に位置決め機構421が設置され、前記位置決め機構421は伸縮式レバー体又は回転式レバー体を含む。前記下プラテン42の両側にさらに下プラテン42の中央部に向かって伸縮する伸縮プッシュロッド機構422が設置され、前記伸縮プッシュロッド機構422のプッシュロッド先端に位置決め板423が設置され、複数の積層されたコルクに対して径方向変位の調整位置決めを行うために用いられる。該技術的解決手段において、前記移動ラック45の底面位置と前記下押さえ板42表面の高さは三枚の木板が積層される高さよりやや高く、三枚の木板が積層される時に移動ラック42の移動に影響を与えないことを保証する。該技術的解決手段において、前記伸縮プッシュロッド機構は下プラテン42の両側のベース425の側辺に配置され、その収縮ロッドは収縮状態で、前記位置決め板は前記移動プレートフレームの移動動線の外側に配置されると同時に、上プラテン正投影面の外に配置され、すなわちその伸縮ロッドが収縮状態で、位置決め板は移動ラックの軸方向移動及び上プレス板の下向きのホットプレス操作を妨げないことを保証する。そのうち位置決め板の高さは三層の木板の積層高さに相当し又はそれより高い。
【0043】
上記方法に基づいて上中下木板を順次熱プレスステーションに押し、続いて前位置決め孔の位置決め機構が伸び出し、多層木板の前側に位置し、同時に後側の移動ラックの第1のバッフルが垂直シフト位置に位置し、且つ前に移動して三つの木板を前位置決め機構に押し、その前側を揃え、両側の伸縮プッシュロッドは対向して伸び、三つの木板の径方向位置を揃え、続いて伸縮プッシュロッドは収縮して退避し、同時に位置決め機構は位置決め孔内に移動し、積層木板をホットプレスし、木板は直接圧力と間接圧力を受けて密着し、ホットプレスが完了し、移動ラックが前に移動し、その第1のバッフルは密着された圧密木を次の段階の搬送ユニットに押す。
【0044】
各操作装置の第4の側面の改良は、高周波加熱プレス部の改良である。
図7-9に示すように、本発明の実施例に開示する前記冷却部5は対応する位置の搬送ユニットの上方に設置される移動冷却通路50、移動冷却通路50内の上方に設置される冷却液散水モジュール、移動冷却通路50の側辺に設置される冷却液貯蔵箱体51及びその制御装置52を含む。前記冷却液は液体窒素を選択することができ、前記液体窒素冷凍冷蔵庫の庫内温度は-130℃~-150℃程度である。前記移動冷却通路50の長さは10-15mである。
【0045】
前記冷却液散水モジュールは前記冷却液貯蔵箱体51に接続された輸送管53と輸送管53に接続され且つ通路内の上方に分岐し且つ均一に分布された液体噴射管を含み、前記液体噴射管の底部に液体噴射ノズルが均一に分布される。
変形例として、移動冷却通路50内に空冷ユニットを追加することにより冷却効率を向上させる。前記空冷ユニットはファン及びファンに接続されたファンモータ54を含む。通路内に前記ファンが前記液体噴射管と交互に設置され、ファンモータ54が移動冷却通路50の頂部に設置される。
【0046】
上記技術的解決手段に基づき、
図2に示すように、本発明の操作装置に対する第六方面の改良は、前記冷却部の後に順次設置された縦方向接合部6及び横方向接合部7である。
【0047】
前記縦方向接合部6に対応する搬送ユニットは冷却部搬送ユニットの縦方向搬送段60に接続された横方向搬送段61であり、前記縦方向搬送段60の末端に押しハンド押しロッドにより圧密木ブロックを横方向搬送段61に押す。
図10に示すような解決手段において、縦方向搬送セグメント60の末端に間隔を置いて設置された複数の搬送ローラ601を採用し、前記搬送ローラ601の間隔空間に横方向搬送チェーン610が設置され、前記横方向搬送チェーン610のチェーンに外向きに突出するプッシュブロック611が設置され、前記横方向搬送チェーン610の表面高さは搬送ローラ601の表面高さ以下であり、前記横方向搬送チェーン610の押しブロック611が上面に回転する時の高さは搬送ローラ601の表面高さより高く、それにより圧密木ブロックが縦方向搬送から横方向搬送に変換することを実現する。 前記縦方向搬送セグメント60の末端外側にバッフル部材62が設置され、圧密木が縦方向搬送セグメントから横方向搬送セグメントに搬送する時に、圧密木ブロックの先端がバッフル部材62に当接され、それが横方向に移動する時の位置を位置決めするために用いられる。
【0048】
前記縦方向接合部6は鋸歯端切り機構、ローラ塗布機構、接合エア圧密機構及び定尺エア圧密機構を含む。前記鋸歯端切り機構は横方向搬送段61の開始部に近い位置に設置され、具体的な位置は軸方向面において縦方向搬送段60の外側に位置する。前記鋸歯端切り機構は横方向搬送段61の側辺に設置されたローラブラケット69、ローラブラケット69内に設置された鋸歯ローラ63、鋸歯ローラ動力機構及び横方向搬送段61の上方に設置された下位置決め機構を含む。前記鋸歯ローラ63は外周に鋸歯刃付きのローラホイール構造であり、前記鋸歯ローラ動力機構は前記鋸歯ローラ63にローラ切断動力を提供し、前記鋸歯ローラ63は調整機構を介してローラブラケット69に接続され、前記調整機構は鋸歯ローラ63の縦方向移動又は径方向移動を実現する伸縮機構又はスライド機構であってもよく、上下移動又は径方向移動を行って鋸歯ローラ63を圧密木ブロック端面に対して鋸歯化するステーションに配置させる。
図10に示す解決手段において、前記鋸歯ローラ63のローラ軸の両端にスライドブロック630が設置され、前記スライドブロック630はローラホルダ69内に設置されたスライド溝631内に配置され、二つのローラ軸端の片側は連動固定ロッド632を介して固定接続され、前記連動固定ロッド632に付勢機構が接続され、前記付勢機構は少なくとも連動固定ロッドを前方に付勢する機械機構を備え、前方と後方に往復運動する機械機構(例えば伸縮ロッド、歯車係合伝動等の方式)を備えてもよく、もう一つの改善は、他の搬送段に向かう片側は弾性部材を介してシュート631の端面に接続される。付勢機構の付勢力で、連動固定レバーは搬送ベルトに向かって鋸歯ローラを付勢し、鋸歯ローラは圧密木ブロック端部に対して鋸歯化切断を行い、切断が完了し、弾性部材の復元力の作用で又は機械機構の後移動で、連動固定レバーは外側に向かって鋸歯ローラを移動する。
【0049】
木材の加工要求に基づき、対応する伝送セグメントの両側に対応する鋸歯端切り機構を設けることができ、両側の鋸歯端切りの切り欠き歯は互いに挿着して係合する歯筋である。
【0050】
前記下位置決め機構は下位置決め板と下位置決め板の上方に設置された伸縮動力装置を含む。また、この位置に対応する横送りベルトの下方には、伸縮可能なバー660が設置されており、例えばエア伸縮ピストンが用いられる。使用する時、圧密木ブロックは縦方向搬送段から横方向搬送段の開始部に移動し、圧密木ブロックの先端はストッパ板に受け止められ、続いて横方向にローラ切断ステーションに移動し、柱状ストッパが伸び出してそれをローラ切断ステーションに受け止め、続いて下位置決め板が下に移動して圧密木ブロックを押さえ、鋸歯ローラは圧密木の端部に対して鋸歯化処理を行い、鋸歯端付きのスプライス板ブロックを得る。
【0051】
前記ローラ塗布機構は鋸歯端により切断された次段の横方向搬送段61に配置され、
図10に示すように、前記ローラ塗布機構は樹脂スラリーを収容するためのキャビティ65、キャビティ65内に設置された撹拌ロッド66、塗布ロール67、スラリードレン配管68及びローラ動力機構を含み、前記スラリードレン配管68は塗布ロール67面に近い位置に設置され、管体入口はスラリー内に配置され、管体出口は塗布ロール67表面の上方に配置され、前記ドレイン配管68に小型吸引ポンプが設置され、前記塗布ロール67のローラ軸は縦方向に設置され、ローラ軸の底部はローラ動力機構に接続され、そのローラ面に複数の塗布ブラシ670が設置され、前記塗布ブラシ670はスラリー排出管68の出口から流出する樹脂スラリーを前記塗布ロール67のローラ面に均一に塗布するために用いられ、前記塗布ロール67の一部が露出し且つ露出したローラ面が横方向搬送段61に向ける圧密木ブロックは、ローラ面の樹脂スラリーを圧密木ブロックの鋸歯端面に塗布するために用いられる。塗布する圧密木片の端面が鋸歯状であるため、塗布ロール47の表面に対応してブラシ毛層を設けることができ、鋸歯の間にスラリーをよりよく塗布する。
【0052】
さらに、ローラ塗布時に変位しないことをよりよくするために、ローラ塗布機構位置に対応する横方向搬送段61の上方に複数の縦方向に間隔で配列された位置決めローラが設置され、前記位置決めローラは空気圧下シリンダにより上方の固定ブラケットに接続され、空気圧下シリンダは位置決めローラの位置を調整し、ローラ塗布時に圧密木ブロックに対する位置決めを実現し、且つローラ塗布が完了した後、下方の搬送ベルトと合わせて圧密木ブロックを引き続き搬送する。
【0053】
ローラ塗布機構のもう一方の改良に基づき、キャビティ内に樹脂加熱機構を設置し、樹脂粉末、樹脂スラリー又は20-40メッシュ樹脂粒子を直接加えることができ、キャビティ内に直接ホットメルト撹拌し、ペースト状ホットメルト樹脂を得る。
【0054】
前記接合エア圧密機構は横方向搬送段61の終点段に設置され、
図11に示すように、前記接合エア圧密機構はエア機構制御調整の上圧密板690と下盛りパレット691を含み、前記上圧密板690と下盛りパレット691との間に圧密木ブロックを挟持する隙間が形成され、終点に対応する前記横方向搬送段61の搬送面は下受け板691の上面より高く、前記横方向搬送段61の上方に上プッシュロッド機構692が設置され、その下方に下プッシュロッド機構693が設置され、前記上プッシュロッド機構692及び下プッシュロッド機構693のプッシュロッドは空気圧圧密機構に向かって移動し、且つプッシュロッドは移動する時に横方向搬送段61の搬送面と接触せず、すなわち搬送面と一定の隙間があり、搬送ベルトの運転を干渉することを回避する。前記上プッシュロッド機構692は圧密木ブロックを横方向搬送段60の搬送ベルトから上圧密板690と下受け板691の進入端部に落下させるために用いられ、さらに前記下プッシュロッド機構693により端部に進入した圧密木ブロックを上圧密板690と下受け板691との間に押して圧密隙間を形成し、且つ押し込まれた圧密木ブロックに伴い、木板を前進させながら加圧し、鋸歯が接続された圧密木ブロックを定尺空気圧圧密機構に移送する。木板の接続をよりよく整列させるために、端部位置決めの正確性を揃えて保証する必要があり、一つの改良解決手段において、前記上圧密板690と下盛りパレット691の進入端部の両側にさらに八字形構造のストッパ694が設置され、ストッパ694の開口は搬送ベルトに向かい、圧密木を同一位置に徐々に移行するために用いられる。
【0055】
上記技術的解決手段に基づき、本発明はさらに操作装置に対して第七方面の改良を行い、前記スプライス部の後、スプライス部の空気圧圧密機構を介してスプライスを完了した木板に対して定規操作を行う。
【0056】
前記定規部は押し下げストッパ機構695、切断装置696及び木板感応装置697を含み、木板感応装置697は対応するマーキング位置の伝送ユニット側に配置され、スプライス木ブロックの先端がマーキング位置に達するべきであることを感知するために用いられ、伝送ユニットチェーンの下方は遮断柱698から突出してスプライス木ブロックの先端を遮断する。該遮断は同様に空気圧伸縮ピストン構造を採用することができる。前記押し下げストッパ機構695は搬送ユニットチェーンの上方に設置されたエア伸縮プラテンである。切断装置695は、切断位置に配置され、径方向及び上下方向に移動可能な切断装置である。具体的な実施例において、
図12に示すように、前記押し下げストッパ機構は固定梁699、固定梁699の両側に設置された二つの押し下げストッパ機構695及び前記固定梁699に接続された切断装置696を含み、前記固定ビーム699に径方向のスライドレール670が設置され、前記切断装置696はエア切断鋸671、エア切断鋸671の上方に設置された縦方向伸縮接続機構672及び縦方向伸縮接続機構672の上方に設置されたスライドロッド673を含む。前記スライドロッド673の両端はスライドレール670に係合し、前記縦方向伸縮接続機構672は下方のエア切断鋸671を駆動して上下に移動させて位置を調整することができ、切断時に鋸刃を圧密木ブロックに接触させ、切断が完了した後に鋸刃を圧密木ブロックから離間させるために用いられる。前記エアカットソー671の鋸刃は円形鋸刃であり、その外側に保護カバー674が設置され、前記保護カバー674は上方の固定ビーム699に固定接続される。
【0057】
前記横方向接合部の構造は前記縦方向接合部の構造と基本的に同じであり、異なるところは、その塗布ロール位置が木板の側辺であり、他の加工方式は上記技術的解決手段に基づいて対応する木板の進行方向及び接合方向の変更を行って調整することができる。
【0058】
横方向の接合が完了した後の圧密木ブロックは圧密木板構造になり、前記木板は木工ブレーカーを用いて定尺切断を行い、即ち目標大きさの定尺圧密板に切断する。該箇所に記載の木工ブレーカーは上記切断装置とほぼ同じであり、いずれも位置を固定した後に余分な板材を切断する。そのうち、横方向接合部の定尺は横方向及び縦方向の長さの定尺を含み、実際に使用する時、定規部の各機構の位置及び角度を切断しようとする角度に基づいて配置すればよい。
【0059】
説明すべきものとして、本発明の生産ラインは柔軟でコストを節約する組立方式を採用して組み立て、具体的には、各前記生産ラインの高周波ホットプレス部の高周波装置は同時に二本の生産ラインのホットプレス機に高周波を提供し、すなわち二本の生産ラインが並設される場合、二本の前記生産ラインは相対位置の高周波ホットプレス部に同一の高周波装置を共用する。
図13を参照し、一対二、二対四、四対八…を実現して機械コストを節約する。また生産ラインの生産効率を向上させるために、一本の生産ラインに複数セットの高周波ホットプレス部を設けることができ、例えば二セットの高周波ホットプレス部を設け、すなわち四台の高周波ホットプレス装置であり、前の二台は二本の木板の同時加圧加熱に用いられ、後の二台は二本の木板の同時硬化に用いられ、その操作方法は以下のとおりである。第1の本の木板は第1の台を通過した後、第2の台に移動し、同時に第1の台に第2の本の木板に入り、二台は同時にプレスし、プレスした後にそれぞれ第三第四台に入り硬化する。このように、各高周波ホットプレス機は交互に一つ置き、一つ押す。それにより生産効率を大幅に向上させる。
【0060】
本発明の前記各操作装置に対応する搬送ユニットは、実情に応じて異なる形態の搬送機械装置を設置し、扁平又は非扁平、連続又は非連続の複数種類の搬送ベルトを含み、具体的な形態はゴム、ローラ式及びチェーン等を含む。
【0061】
説明すべきものとして、本発明の上記生産ラインの技術的解決手段に基づき、その後続はさらに加工要求に基づいて伝送ユニット及び伝送ユニットに設置された操作装置を設置することができる。例えば、さらに含水率測定部を添加し、含水率測定器を配置して木板に対して含水率測定を行い、前記搬送ユニットはさらに前記含水率測定部に設置された搬送チェーンを含む。このように、さらに研磨部が接続され、前記研磨部に前記最後のリング搬送ユニットに接続された搬送チェーン及び圧密木を研磨する研磨機が設置され、該前記研磨機は従来技術の研磨機を採用すればよい。
【0062】
以下は圧密コルク板ブロックにより本考案生産ラインをさらに試験して説明する。下記試験は予熱、ホットプレス及び冷却といういくつかのプロセスが木板製品性能に与える影響を検討するため、したがって、後続のスプライス及び定尺プロセスを行わない。
【0063】
1.長さが100cm-120cmであり、幅が22cmである定尺ポプラ板条(コルク板条とも呼ばれる)を複数選択し、含水率が15±3%であり、平均を2つのグループに分け、各グループのサンプル数は6である。
【0064】
(1)第1の組の試験コルク条を前記生産ラインの搬送チェーン機構により、順次第1の赤外予熱部、高周波ホットプレス部及び冷却部の操作装置により予熱、ホットプレス及び冷却のプロセス過程を行う。そのうち各装置は以下のパラメータを用いて操作する。
第1赤外予熱部:赤外線照射通路の長さが15mであり、赤外線照射空間の温度が130℃であり、赤外線照射で第1の組の試験コルク条を平均温度が85±5℃に昇温する。
高周波ホットプレス部:第1の群の試験コルクは第1の高周波により平均温度が105±5℃に加熱し、6minを保温し、第2の高周波を木材の平均温度が205±5℃に加熱し、6min保温する。
【0065】
冷却部:第1の組の試験コルク条を液体窒素冷却通路により木板の平均温度が70-90℃に冷却する。
【0066】
(2)第2の組の試験コルク条を前記生産ラインの搬送チェーン機構により、順次第1の赤外予熱部、水層付着部、第2の赤外予熱部、高周波ホットプレス部及び冷却部の操作装置により予熱、ホットプレス及び冷却のプロセス過程を行う。各設備使用パラメータは第1の組と同じであり、異なるのは追加された水層付着部と第2の赤外予熱部である。そのうち水層付着部は二つの水層塗布ロール装置を用いてコルク条に対して水層を二回塗布し、前記第2赤外予熱部は、赤外線照射通路の長さが5mであり、赤外線照射空間の温度が130℃であり、赤外線照射で第1の組の試験コルク条を平均温度が85±5℃に昇温する。
【0067】
2.上記二組の圧密木を用いて厚さ方向に沿って3mm厚さの表層(赤外照射を受ける表層)を切断して除去して内層を露出させ、密度及び含水率を測定し、続いて四隅で4枚及び中心で2枚の合計6個の試験片を切り出す。
【0068】
試験片サイズ:長さが150±1mmであり、幅50±0.5mm、
試験方法:照度800lx~1000lxにて、正常視力(又は正常視力に矯正)及び6倍ルーペを用いて試料表面のヘアラインを検査する。
【0069】
ヘアラインレベル:レベル5:ヘアラインがない、レベル4:6倍のルーペだけでヘアラインがある、レベル:肉眼でヘアラインが観察され、一枚の木板のヘアラインは全ての試験片ヘアラインレベルの算術平均値であり、整数に近似し、結果は表1に示す。
【0070】
【0071】
試験結果から分かるように、第2の組のサンプルのヘアラインは第1の組のサンプルより明らかに少ない。水層付着コルク板条は高周波ホットプレスの瞬間に熱蒸気を発生し、さらに木性を変化させる可能性がある。
【0072】
以上に記載の実施形態は、この技術的解決手段を限定するものではない。上記実施形態の精神及び原則内で行われる修正、均等置換及び改善等は、いずれも該技術的解決手段の保護範囲内に含まれる。