IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンクの特許一覧

<>
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図1
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図2
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図3
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図4
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図5
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図6
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図7
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図8
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図9
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図10
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図11
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図12
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図13
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図14
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図15
  • 特開-電子回路のためのハウジング要素 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091545
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】電子回路のためのハウジング要素
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/46 20060101AFI20240627BHJP
   H05K 5/06 20060101ALI20240627BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20240627BHJP
【FI】
H01R13/46 B
H05K5/06 E
H01R43/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023213440
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】10 2022 134 501.7
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100229736
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 剛
(72)【発明者】
【氏名】ディルク デュンケル
(72)【発明者】
【氏名】グレゴール パーニッツ
【テーマコード(参考)】
4E360
5E051
5E087
【Fターム(参考)】
4E360AB34
5E051BA06
5E051BB01
5E051BB04
5E087EE11
5E087FF03
5E087GG06
5E087RR25
5E087RR47
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製造がより簡単な、電子回路のための改良されたハウジング要素を提供する。
【解決手段】ハウジング要素100は、ハウジング要素本体110を有し、ハウジング要素本体110の開口部120は、ハウジング要素本体110の第1の側112からの第2の側113へ通る。電気コンタクト130は開口部120を通る。電気コンタクト130は、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とを有する。第1のコンタクト要素131は、第2のコンタクト要素132に接続されている。第1のコンタクト要素131は第1の延在方向133に挿入し、第2のコンタクト要素132は第2の延在方向134に挿入する。2つのコンタクト要素の差込により少なくとも45度および135度以下の角度を有する延在方向の電気コンタクト130を形成でき製造が簡単である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路(101)のためのハウジング要素(100)であって、
前記ハウジング要素(100)は、絶縁材料(111)から形成されたハウジング要素本体(110)を有し、
前記ハウジング要素本体(110)は貫通開口部(120)を有し、
前記開口部(120)は、前記ハウジング要素本体(110)の第1の側(112)から前記ハウジング要素本体(110)の第2の側(113)へ通り、
前記ハウジング要素(100)は電気コンタクト(130)を有し、
前記電気コンタクト(130)は、第1のコンタクト要素(131)と第2のコンタクト要素(132)とを有し、
前記第1のコンタクト要素(131)は、前記第2のコンタクト要素(132)に接続され、
前記第1のコンタクト要素(131)は前記貫通開口部(120)を通り、
前記第1のコンタクト要素(131)は第1の延在方向(133)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は第2の延在方向(134)を有し、
前記第1の延在方向(133)と前記第2の延在方向(134)とは、互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度(135)を有する、ハウジング要素(100)。
【請求項2】
前記第2のコンタクト要素(131)は前記貫通開口部(120)を通る、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項3】
前記第1のコンタクト要素(131)は凹部(138)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は、前記凹部(138)に差し込み可能な要素(139)を有する、請求項1または2に記載のハウジング要素(100)。
【請求項4】
前記凹部(138)および/または前記差し込み可能な要素(139)は、前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)との接続によって変形する、請求項3に記載のハウジング要素(100)。
【請求項5】
前記凹部(138)はスロット(147)として構成され、前記差し込み可能な要素(139)は金属ピン(148)として構成されている、請求項3または4に記載のハウジング要素(100)。
【請求項6】
前記スロット(147)は、前記第1の延在方向(133)に平行な寸法が、前記第1の延在方向(133)に対して垂直な寸法よりも大きい、請求項5に記載のハウジング要素(100)。
【請求項7】
前記凹部(138)は貫通孔である、請求項3から6のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項8】
前記第1のコンタクト要素(131)は複数の凹部(138)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は、前記凹部(138)に差し込むことのできる複数の要素(139)を有する、請求項3から7のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項9】
前記第2のコンタクト要素(132)は力伝達面(144)を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項10】
前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とは、少なくとも部分的にスズめっきされ、前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とは、冷間圧接されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項11】
前記開口部(120)に角度が付けられている、請求項1から10のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項12】
前記ハウジング要素本体(110)は、さらなる開口部(120)とさらなる電気コンタクト(130)とを有し、前記電気コンタクト(130)は互いに絶縁されている、請求項1から11のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項13】
シール要素(125)が、前記第1のコンタクト要素(131)および/または前記第2のコンタクト要素(132)において前記開口部(120)をシールする、請求項1から12のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)。
【請求項14】
ハウジング(109)と電子回路(101)とを備える電子部品(105)であって、
前記ハウジング(109)は、請求項1から13のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)を備え、
前記ハウジング要素(100)の前記電気コンタクト(130)は、前記電子回路(101)に接続され、
前記ハウジング(109)は、さらなるハウジング要素(106)を有し、
前記ハウジング(109)は、前記ハウジング要素(100)および前記さらなるハウジング要素(106)によって液密にシールされている、電子部品(105)。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)を製造する方法であって、
-前記貫通開口部(120)が前記ハウジング要素本体(110)の前記第1の側(112)から前記ハウジング要素本体(110)の前記第2の側(113)へ通るように、前記ハウジング要素本体(110)を絶縁材料(111)から形成するステップと、
-前記第1のコンタクト要素(131)を前記開口部(120)に導入するステップであって、前記第1のコンタクト要素(131)は前記第1の延在方向(133)を有する、前記第1のコンタクト要素(131)を前記開口部(120)に導入するステップと、
-前記第2のコンタクト要素(132)を前記ハウジング要素本体(120)に導入するステップであって、前記第2のコンタクト要素(132)は前記第2の延在方向(134)を有する、前記第2のコンタクト要素(132)を前記ハウジング要素本体(120)に導入するステップと、
-前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とを、前記第1の延在方向(133)と前記第2の延在方向(134)とが互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度(135)を有するように接続して、前記電気コンタクト(130)を形成するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路のためのハウジング要素、電子部品、およびハウジング要素を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、例えば、回路基板が液密ハウジングに配置される、電子回路のためのハウジングが知られている。ここでは、ハウジングは、2つの相互接続可能なハウジング要素から構成され得る。ここでは、電気コンタクトを、ハウジング要素のうちの一方に組み込まなければならない。さらに、電気コンタクトがハウジングを真っすぐに通るのではなく、角度をなして通る必要がある場合、そのようなハウジング要素の製造は複雑になる。例えば、コンタクトを、キャリアに挿入し、曲げた後に、ハウジング要素に組み込むことがある。このプロセスは、複雑で費用がかかる。既に曲げたコンタクトをハウジング要素に成形するという代替案が示されている。
しかしながら、コンタクトは、成形中に滑り動くことがあるため、望ましくない不良のコンタクトが生じるおそれがあり、欠陥のあるハウジング要素の数が比較的多くなることが予想され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の1つの目的は、製造がより簡単な、電子回路のための改良されたハウジング要素を提供することである。本発明のさらなる目的は、そのようなハウジング要素を備える電子部品を提供することである。本発明の目的はさらに、改良されたハウジング要素を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの目的は、独立特許請求項の電子回路のためのハウジング要素、電子部品、およびハウジング要素を製造する方法によって達成される。有利な実施形態は、従属特許請求項において特定される。
【0005】
第1の態様によれば、本発明は、電子回路のためのハウジング要素に関する。ハウジング要素は、絶縁材料から形成されたハウジング要素本体を有する。ハウジング要素本体は貫通開口部を有し、開口部は、ハウジング要素本体の第1の側からハウジング要素本体の第2の側へ通る。電気コンタクトは、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素とを有する。第1のコンタクト要素は、第2のコンタクト要素に接続されている。第1のコンタクト要素は、貫通開口部を通して引き回されている。第1のコンタクト要素は第1の延在方向(広がり方向、direction of extent)を有し、第2のコンタクト要素は第2の延在方向を有する。第1の延在方向と第2の延在方向とは、互いに対して少なくとも45度および135度以下(少なくとも45度であり最大でも135度、at least 45 degrees and no more than 135 degrees)の角度を有する。
【0006】
特に、第1のコンタクト要素を、第1の側から開口部に差し込むことができる。そのようなハウジング要素は、ハウジング要素本体を1つの作業ステップで形成することができ、第1のコンタクト要素をハウジング本体に差し込むことができるため、製造が簡単である。複数の電気コンタクトが設けられる場合、これらの電気コンタクトのそれぞれの第1のコンタクト要素に、第1の側から第2の側へ通るそれ自体の開口部を設けることができる。
【0007】
ハウジング要素は、さらなるハウジング要素に接続されてハウジングを形成することができるように構成されてもよい。ここでは、電子回路を、特にハウジング内に配置することができる。
【0008】
第2の態様によれば、本発明は、ハウジングと電子回路とを備える電子部品に関する。ハウジングは、本発明によるハウジング要素を備える。ハウジング要素の電気コンタクトは、電子回路に接続されている。ハウジングは、さらなるハウジング要素を有し、ハウジングは、ハウジング要素およびさらなるハウジング要素によって液密にシールされている。
【0009】
第3の態様によれば、本発明は、本発明によるハウジング要素を製造する方法に関する。方法は、以下のステップを含む。最初に、貫通開口部がハウジング要素本体の第1の側からハウジング要素本体の第2の側へ通るように、ハウジング要素本体が絶縁材料から形成される。次に、第1のコンタクト要素が開口部に挿入され、第1のコンタクト要素は第1の延在方向を有する。第2のコンタクト要素がハウジング基体に挿入され、第2のコンタクト要素は第2の延在方向を有する。次に、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素とは、第1の延在方向と第2の延在方向とが互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度を有するように接続されて、電気コンタクトを形成する。これは、例えば、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素とが開口部に差し込まれる方向によって生じ得る。
【0010】
第1のコンタクト要素を、第1の側から貫通開口部に挿入することができる。
【0011】
ハウジング要素について以下で説明する実施形態をそれぞれ、本発明による方法において使用することもできる。
【0012】
一実施形態において、第2のコンタクト要素は同様に貫通開口部を通る。これは、第2のコンタクト要素を第2の側から貫通開口部に挿入する、特に差し込む製造プロセスの一部として行うことができる。
【0013】
ハウジング要素の一実施形態において、第1のコンタクト要素は凹部を有する。第2のコンタクト要素は、凹部に差し込み可能な要素を有する。その結果、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素との機械的により安定した接続をもたらすことができる。
【0014】
ハウジング要素の一実施形態において、凹部および/または差し込み可能な要素は、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素との接続により変形する。その結果、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素との改良された接触を実現することができる。特に、製造公差により存在する第1のコンタクト要素および/または第2のコンタクト要素の寸法の差を、変形によって補償することができる。
【0015】
ハウジング要素の一実施形態において、凹部はスロットとして構成されている。差し込み可能な要素は金属ピンとして構成されている。第1のコンタクト要素に差し込むときに生じ得る差込深さの差を、スロットとしての凹部の構成によって補償することができる。
【0016】
ハウジング要素の一実施形態において、スロットは、第1の延在方向に平行な寸法が、第1の延在方向に対して垂直な寸法よりも大きい。特に、スロットは、本質的に矩形の断面を有することができ、矩形の長辺が、第1の延在方向に平行に向けられている。ここでは、本質的に矩形とは、スロットが、基本的に矩形を形成する4つの真っすぐな辺を有するが、角丸を介して互いに接続され得ることを意味することが意図される。さらに、スロットは、代わりに、半円形の曲線によって互いに接続される、第1の延在方向の方向における2つの平行な辺を有することができる。
【0017】
ハウジング要素の一実施形態において、凹部は貫通孔である。その場合、差し込み可能な要素は、凹部の貫通孔を通り、したがって、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素との機械的に安定した接続を形成することができる。
【0018】
ハウジング要素の一実施形態において、第1のコンタクト要素は複数の凹部を有する。第2のコンタクト要素は、凹部に差し込むことのできる複数の要素を有する。その結果、例えば、電気コンタクトによって伝送され得る電流強度を増加させることができる。
【0019】
ハウジング要素の一実施形態において、第2のコンタクト要素は、力伝達面を有する。力伝達面は、例えば、第2のコンタクト要素に加わる力によって第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素との接続をもたらすように機能することができる。
【0020】
ハウジング要素の一実施形態において、第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素とは、少なくとも部分的にスズめっきされている。第1のコンタクト要素と第2のコンタクト要素とは、冷間圧接されている。特に、スズめっきされたコンタクト要素は、機械的接触の場合、冷間圧接によって機械的にも安定した接続を形成することができる。ここでは、特に、互いに接触するコンタクト要素の領域を、スズめっきすることができる。
【0021】
ハウジング要素の一実施形態において、開口部に角度が付けられている。特に、開口部は、第1のコンタクト要素が第1の側から第2の側へ通ることができないように、かつ第2のコンタクト要素が第2の側から第1の側へ通ることができないように角度が付けられていてよい。
【0022】
ハウジング要素の一実施形態において、ハウジング要素本体は、さらなる開口部とさらなる電気コンタクトとを有する。電気コンタクトは、互いに相互に絶縁されている。特に、ハウジング本体の別個の開口部を、各電気コンタクトに割り当てることができる。したがって、ハウジング要素本体の絶縁材料が電気コンタクト間にそれぞれ配置されているため、電気コンタクトを互いに相互に絶縁することができる。
【0023】
ハウジング要素の一実施形態において、シール要素が、第1のコンタクト要素および/または第2のコンタクト要素において開口部をシールする。その結果、ハウジング要素がさらなるハウジング要素に接続されてハウジングを形成する場合に、特に液密のハウジングを提供することができる。
【0024】
ハウジング要素の一実施形態において、ハウジング要素本体は、プラグ要素を受け入れるためのカラーをさらに有する。カラーは、第1の延在方向に平行または第2の延在方向に平行に配置されている。カラーを、ハウジング要素本体と一体部品として構成することができる。
【0025】
本発明の目的、解決策の技術的実装形態、および本発明の利点が、概略的に示す図面を用いて以下で説明する例示的な実施形態に基づいて明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】ハウジング要素を示す図である。
図2】さらなるハウジング要素を示す図である。
図3】さらなるハウジング要素を示す図である。
図4】ハウジング要素の断面図である。
図5】さらなるハウジング要素の断面図である。
図6】さらなるハウジング要素の断面図である。
図7】電気コンタクトの等角図である。
図8】さらなるハウジング要素の断面図である。
図9】さらなる電気コンタクトの断面図および平面図である。
図10】さらなるハウジング要素の断面図である。
図11】さらなるハウジング要素の断面図である。
図12】さらなるハウジング要素の断面図である。
図13】電子部品の断面図である。
図14】さらなるハウジング要素の断面図である。
図15】さらなるハウジング要素の断面図である。
図16】さらなるハウジング要素の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、電子回路のためのハウジング要素100の等角図である。ハウジング要素100は、絶縁材料111から形成されたハウジング要素本体110を有する。ハウジング要素100は、ハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ通る電気コンタクト130をさらに有する。ここでは、ハウジング要素本体110は、くぼみ115を有するハウジング基体114として構成され、電子回路(図1には示さず)をくぼみ115内に配置することができる。ハウジング基体114を、カバーにより液密にシールすることができる。ハウジング基体114はカラー117をさらに有し、カラー117は、プラグ要素を受け入れるために設けられている。
ハウジング基体100はねじソケット118をさらに有し、このねじソケット118によって、カバーをハウジング基体にねじ留めすることができる。
【0028】
図2は、電子回路のためのさらなるハウジング要素100の等角図である。ハウジング要素100は同様に、絶縁材料111から形成されたハウジング要素本体110を有する。ハウジング要素100は、ハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ引き回された電気コンタクト130をさらに有する。ここでは、ハウジング要素本体110は、カバー116として構成されている。ハウジング基体114を、カバー116により液密にシールすることができる。ハウジング基体114はカラー117をさらに有し、カラー117は、プラグ要素を受け入れるために設けられている。ハウジング基体114は、シールを置くことのできるシール溝119をさらに有する。
【0029】
図3は、電子回路のためのさらなるハウジング要素100の等角図である。ハウジング要素100は、絶縁材料111から形成されたハウジング要素本体110を有する。ハウジング要素100は、ハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ引き回された電気コンタクト130をさらに有する。ここでは、ハウジング要素本体110は、くぼみ115を有するハウジング基体114として構成され、電子回路(図1には示さず)をくぼみ115内に配置することができる。ハウジング基体114を、カバーにより液密にシールすることができる。ハウジング基体114はカラー117をさらに有し、カラー117は、プラグ要素を受け入れるために設けられている。
【0030】
図1図3のハウジング要素100に示す電気コンタクト130は、ハウジング基体114内にある一定の構成を有することができ、これについて、特に図3のハウジング要素100を参照しながら以下で詳細に説明する。しかしながら、図1および図2のハウジング要素100は、同一の機構を有することができる。
【0031】
図4は、図3のハウジング要素100の断面図である。ハウジング要素本体110は貫通開口部120を有し、開口部120は、ハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ通る。電気コンタクト130は、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とを有する。第1のコンタクト要素131は、開口部120を通り、第2のコンタクト要素132に接続されている。第2のコンタクト要素132は、任意選択で、同様に開口部120を通る。第1のコンタクト要素131は、第1の延在方向133を有する。第2のコンタクト要素134は、第2の延在方向134を有する。第1の延在方向133と第2の延在方向134とは、互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度135を有する。
【0032】
ここでは、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とは本質的に細長い構造を有し、第1の延在方向133は、第1のコンタクト要素131の最大寸法に関連し、第2の延在方向134は、第2のコンタクト要素132の最大寸法に関連し得る。第1の延在方向133および第2の延在方向134は、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132との接触点136にさらに関連し得る。第2のコンタクト要素132は、上端部137に角度が付いているが、第2の延在方向134が、第2のコンタクト要素132の角度付きの上端部137に関連することは意図されない。
【0033】
図4の構成において、第1の側112はハウジング要素本体110の外側であり、第2の側113はハウジング要素本体110の内側である。あるいは、第1の側112がハウジング要素本体110の内側であってもよく、第2の側113がハウジング要素本体110の外側であってもよい。開口部120には、さらに任意選択で角度が付けられ、すなわち直線の貫通開口部ではない。特に、ここでは、第1の側112および第2の側113という用語は、どちらの側から第1のコンタクト要素131(第1の側112)および第2のコンタクト要素132(第2の側113)がそれぞれ開口部120に挿入されるかを指す。図4の実施形態において、第2のコンタクト要素132は、電子回路に接触するために使用され、第1のコンタクト要素131は、外部接触のために使用される。
この配置を概ね逆にして、第1のコンタクト要素131が電子回路に接触するために使用され、第2のコンタクト要素132が外部接触のために使用されるようにしてもよい。
【0034】
本実施形態において、角度135は、任意選択で90度超、特に、例えば120度である。ハウジング要素本体110は、任意選択で、プラグ要素を受け入れるためのカラー117をさらに有する。図4の実施形態において、カラー117は、第1の延在方向133に平行に配置されている。あるいは、特に第2の側113がハウジング要素本体110の外側であるとき、カラー117は、第2の延在方向134に平行に配置されてもよい。
【0035】
図4のハウジング要素100を製造するために、以下のステップを実行することができる。
最初に、貫通開口部120がハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ通るように、ハウジング要素本体110が絶縁材料111から形成される。次に、第1のコンタクト要素131が、第1の側112から開口部120に挿入され、第1のコンタクト要素131は、第1の延在方向133を有する。第2のコンタクト要素132が、第2の側113からハウジング要素本体110に、特に開口部120に挿入され、第2のコンタクト要素132は、第2の延在方向134を有する。次に、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とは、第1の延在方向133と第2の延在方向134とが互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度を形成するように接続されて、電気コンタクト130を形成する。
【0036】
図5は、図3のハウジング要素100のさらなる可能な実施形態の断面図である。これは、以下で説明する違いを除いて、図4の実施形態に対応する。第1の延在方向133と第2の延在方向134とは、互いに対して垂直であり、したがって、角度135は90度である。
【0037】
図6は、以下で説明する違いを除いて、図5のハウジング要素100の基本構造に対応する、さらなるハウジング要素100の断面図である。より明確にするために、図6には電気コンタクト130の領域のみが示され、特にハウジング基体114のすべてが示されているわけではない。第1のコンタクト要素131は凹部138を有する。第2のコンタクト要素132は、凹部138に差し込み可能な要素139を有する。その結果、特に、差し込み可能な要素139が凹部に差し込まれた後に、第1のコンタクト要素131を開口部120から取り出すことができなくなるように、ロックを実現することができる。その結果、例えば、何度もプラグ要素をカラー117に差し込み、カラー117から引き抜くときに、ハウジング要素100は、より緩やかに閉じることになる。
図6には、凹部138を有する第1のコンタクト要素131の平面図も示されている。ここでは、凹部138は四角形であるが、例えば円形であってもよい。凹部138および/または差し込み可能な要素139は、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132との接続によって変形することができる。このハウジング要素100が製造されると、第2のコンタクト要素132を第1のコンタクト要素131に差し込むことができる。第1のコンタクト要素131は、凹部138のより単純な変形を可能にする2つの任意選択の歪み緩和凹部159をさらに有する。
【0038】
図7は、図1図6のハウジング要素100に挿入することのできる電気コンタクト130の等角図である。電気コンタクトは同様に、凹部138を持つ第1のコンタクト要素131と、差し込み可能な要素139を持つ第2のコンタクト要素132とを有する。凹部138は貫通孔141である。図7に、任意選択で、差し込み可能な要素139がばね要素142であることが示されている。特に、ばね要素142、すなわち差し込み可能な要素139を、貫通孔141に差し込むときに変形させることができる。
【0039】
第1のコンタクト要素131は、任意選択で、コーディング143を有し、このコーディング143により、プラグ要素がコーディング143に一致するコーディングを有するときのみ、プラグ要素を第1のコンタクト要素131に差し込むことができる。第2のコンタクト要素132は、任意選択の力伝達面144をさらに有する。力伝達面144を使用して、第2のコンタクト要素132に力を加えることができ、その力により、ばね要素142を有する差し込み可能な要素139を貫通孔141に挿入し、それにより、ばね要素142の力に打ち勝つことができる。このために、第2のコンタクト要素132は、角度を付けて構成され、特にオフセット部を有する。
第2のコンタクト要素132は、任意選択で、さらなる差し込み可能な要素145をさらに有し、この差し込み可能な要素145もばね要素142であり、例えば、電子回路のプリント回路基板に差し込むことができる。任意選択の歪み緩和凹部159を、図6と同様にさらに設けることができ、これは同様に貫通孔であってよい。
【0040】
図8は、以下で説明する違いを除いて、図6のハウジング要素100の基本構造に対応する、さらなるハウジング要素100の断面図である。電気コンタクト130は、図7に示すコンタクト要素131、132によって構成され、図7に関連して説明した特性を有する。貫通開口部120は、第1の側112から始まる第1の部分開口部121を有する。ここでは、第1の部分開口部121は、第1のコンタクト要素131と同じ高さを有する。貫通開口部120は、第2の側113から始まる第2の部分開口部122をさらに有する。図8のハウジング要素100が製造されると、第1のコンタクト要素131を第1の部分開口部121に挿入することができ、第2のコンタクト要素132を第2の部分開口部122に配置し、第1のコンタクト要素131に差し込むことができる。
第2のコンタクト要素132を第1のコンタクト要素131に差し込むために、力伝達面144に力を加えることができる。
【0041】
図8に、任意選択で、回路基板102、例えばPCBに配置された電子回路101も示されている。あるいは、電子回路101の他の実施形態も考えられる。回路基板102は、ねじ103およびスペーサリング104によってハウジング基体114にねじ留めされている。ここでは、このねじ接続によって、第2のコンタクト要素132に力を伝達することができ、さらなる力伝達面146により、第2のコンタクト要素132からハウジング基体に力を移すことができる。その後、さらなる差し込み可能な要素145を使用して、回路基板102に接触することができる。
【0042】
ここでは、開口部120、特に第2の部分開口部122は差込空間123を有し、差込状態で、この差込空間123に、第2のコンタクト要素132の差し込み可能な要素139が配置される。
【0043】
図9は、以下で説明する違いを除いて、図7に関連して説明したように構成され得る電気コンタクト130の断面図である。特に、図7に関連して説明し、図9に示さない機構を、図9の電気コンタクト130の場合に、図7と同様にさらに使用することができる。これは、特にコーディング143および力伝達面144、146に関連し得る。凹部138はスロット147として構成されている。差し込み可能な要素139は金属ピン148として構成されている。さらに、図9に、スロット147を有する第1のコンタクト要素の平面図が示されている。この場合、特に差し込み可能な要素139は可撓性ではない。第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132との接続によって、凹部138を変形させることができる。
図9に示すように、スロット147は、第1の延在方向133に平行な寸法が、第1の延在方向133に対して垂直な寸法よりも大きい。これは特に、スロット147の長さ151がスロット147の幅152よりも大きく、長さ151が第1の延在方向133の方向であることを意味する。
【0044】
図9に示すように、スロット147は、本質的に矩形の断面を有することができ、矩形の長辺が、第1の延在方向133に平行に向けられている。ここでは、本質的に矩形とは、スロット147が、例えば、基本的に矩形を形成する4つの真っすぐな辺153を有するが、角丸を介して互いに接続され得ることを意味することが意図される。さらに、スロット147は、代わりに、半円形の曲線によって互いに接続される、第1の延在方向133の方向における2つの平行な辺153を有することができる。図9に示すスロット147は、貫通孔として構成されているが、図4と同様に、非貫通凹部138であってもよい。
【0045】
第1のコンタクト要素131は、スロット147の領域に、第1の延在方向133に平行な2つのウエブ153を有する。ここでは、第2のコンタクト要素132を第1のコンタクト要素131に差し込むときに、ウエブ153を変形させることができ、特に外方に変形させることができる。これにより、製造公差による金属ピン148とスロット147との不一致を補償することもできる。特に、例えば、製造公差に関するスロット147の最大幅152は、同じく製造公差に関するこの方向の金属ピン148の最小寸法よりも小さくてよい。例えば、スロット147の幅152は、0.025ミリメートルの公差を有して0.35ミリメートルであってよい。その場合、金属ピン148の幅は、少なくとも0.375ミリメートルでなければならない。
スロット147の長さ151は、約1.4ミリメートルであってよい。さらに、スロット147は、0.175ミリメートルの半径で丸められ、したがって、0.175ミリメートルの半径を有する半円形の曲線によって互いに接続された、長さ0.7ミリメートルおよび間隔0.35ミリメートルの2つの平行な辺149を有することができる。
【0046】
円形の金属ピン148が第2のコンタクト要素132に設けられる場合、対応するスロット147を使用することもできる。あるいは、凹部138は、金属ピン138よりも最小限に小さい直径を有する円形貫通孔であってよく、その場合、貫通孔の領域における第1のコンタクト要素131の変形を容易にするために、貫通孔に加えてさらなる孔を配置することができる。さらに、矩形に構成された、例えばスロット147として構成された貫通孔は、角部歪み緩和部158、すなわち、矩形のそれぞれの角部から始まるフライス孔(milled hole)を有することができる。このような場合にも、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132との接続によって、凹部138が変形する。第1のコンタクト要素131のこのような構成も、図9に示されている。
【0047】
図10は、図9の電気コンタクト130が使用され、以下で説明する違いを除いて、図8の実施形態に対応する、ハウジング要素100の断面図である。ハウジング要素本体110の製造公差を、第1のコンタクト要素のスロット147および第2のコンタクト要素の金属ピン148を使用して補償することができる。さらに、金属ピン148に必要な差込空間123が小さくなり、電気コンタクト130のよりコンパクトな配置が得られる。
【0048】
図11は、以下で説明する違いを除いて、図10の実施形態に対応する、ハウジング要素100の断面図である。第1のコンタクト要素131は、さらなるスロット155として構成されたさらなる凹部154を有する。第2のコンタクト要素132は、さらなる金属ピン157として構成されたさらなる差し込み可能な要素156を有する。
通常、第1のコンタクト要素131は、複数の凹部138、154を有することができ、第2のコンタクト要素は、凹部138、154に差し込むことのできる複数の要素139、156を有することができる。特に、凹部138、154および凹部138、154に差し込み可能な要素139、156の、図6図8に関連して説明した実施形態を使用することもできる。第2のコンタクト要素132はさらなる差し込み可能な要素156を有するため、力伝達面144およびさらなる力伝達面146が自動的に生じる。ここでは、さらなる力伝達面146は、開口部120の第2の部分開口部の間の中間ウエブ124に載ることができる。
【0049】
図4図5図6図8図10、および図11に関連して示す電気コンタクト130はそれぞれ、図面の平面内に個々にのみ存在する。しかしながら、同様の構造を有し得るさらなる電気コンタクトを、図面の平面内に示す電気コンタクト130の前または後ろに設けることができる。さらなる電気コンタクトは、特に、個々の開口部120をそれぞれ有することができ、独立した開口部120が各電気コンタクト130に割り当てられるようになっている。その結果、個々の電気コンタクトを互いに絶縁することができる。さらに、第1の部分開口部121は共通の開口部であり、第2の部分開口部122は個々に配置された開口部であり、またはその逆であり、同様に電気コンタクトを互いに絶縁することが可能であってもよい。
ここでは、個々のコンタクト要素131、132の互いの間隔は、1~3ミリメートルの範囲であってよい。特に、間隔は、1.2~1.8ミリメートルであってよい。あるいは、間隔として、10分の1インチ(2.54ミリメートル)または12分の1インチ(1.27ミリメートル)を設けてもよい。
【0050】
図12は、図10の実施形態に対応するハウジング要素100の断面図である。それぞれの開口部120が互いに分離されているため、特に互いに電気的に絶縁された2つの電気コンタクト130が、断面に配置されている。その結果、電気コンタクト130の数を増やすことができる。本実施形態は、原則として、電気コンタクト130について説明したすべての選択肢の場合に使用することができるが、図12にも示すように、スロットとしての凹部138および金属ピン148としての差し込み可能な要素139を有する実施形態の場合に特に有利である。コンタクト要素131、132間の間隔は、前の段落で説明した間隔に対応し得る。ここでも、さらなる電気コンタクトを、図面の平面内に再び示す電気コンタクト130の前または後ろに設けることができ、さらなる電気コンタクトは、同様に、前の段落で説明した特性を有する。
【0051】
図12に、任意選択のシール要素125がさらに示されている。シール要素125は、第2のコンタクト要素132において開口部120をシールする。あるいは、シール要素125は、第1のコンタクト要素131において開口部120をシールすることができる(図12には示さず)。シール要素125を、前述したハウジング要素100の場合に使用してもよい。特に、シール要素は、すべての第1のコンタクト要素131および第2のコンタクト要素132において開口部120をシールすることができる。シール要素125を、例えば、充填用樹脂として導入することができる。
【0052】
ハウジング要素100の前述したすべての実施形態において、第1のコンタクト要素131および/または第2のコンタクト要素132を、少なくとも部分的にスズめっきすることができる。その後、第1のコンタクト要素131および第2のコンタクト要素132を、冷間圧接することができる。スズめっきを、特に第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132との接触点136に配置することができ、または接触点136の周りの領域をスズめっきすることができる。
【0053】
図13は、図10に関連して説明したハウジング要素100を有する電子部品105の断面図である。しかしながら、ハウジング要素100の他の実施形態を代わりに設けてもよい。ハウジング要素本体110は、図4に関連して説明したように構成され、特にハウジング基体114とくぼみ115とを有する。
例えばPCBとして構成された回路基板102の形態の電子回路101が、くぼみ115に配置されている。電子回路101は構成部品107を有する。回路基板102、したがって電子回路101は、ねじ103によってハウジング基体114に締め付けられている。さらなる電気コンタクト130が、図面の平面の後ろおよび前に存在することが想定される。第2のコンタクト要素132は、任意選択で、回路基板102の孔を通り、はんだ108によって回路基板102に接続される。ハウジングカバー116としてのさらなるハウジング要素106が、ハウジング要素100およびさらなるハウジング要素106から形成されたハウジング109を液密に閉じる。
【0054】
第2のコンタクト要素132が、図8および図11に関連して説明した力伝達面144、146を有する場合、回路基板102をハウジング基体114に導入して押すことによって、代わりにまたは加えて、ねじ103を用いて、金属ピン148をスロット147に差し込むための力を導入することができる。さらに、シール要素125が設けられる場合、完全に液密のハウジング109を形成することができる。あるいは、カラー117に取り付けることのできるプラグ要素により、ハウジング109をシールすることができる。
【0055】
あるいは、ハウジング要素100は、図2と同様の方法でハウジングカバー116を形成し、電子回路はハウジング基体114に配置され、ハウジング基体114は、その後、さらなるハウジング要素106として機能する。
【0056】
図14は、電子回路101のためのハウジング要素100を示し、ハウジング要素100は、絶縁材料111から形成されたハウジング要素本体110を有する。ハウジング要素本体110は貫通開口部120を有し、開口部120は、ハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ通る。ハウジング要素100は電気コンタクト130を有し、電気コンタクト130は、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とを有する。第1のコンタクト要素131は、第2のコンタクト要素132に接続されている。第1のコンタクト要素131は、貫通開口部120を通る。第1のコンタクト要素131は、第1の延在方向133を有する。第2のコンタクト要素132は、第2の延在方向134を有する。
第1の延在方向133と第2の延在方向134とは、互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度135を有する。特に、図14に、任意選択で、第1の延在方向133と第2の延在方向134とが互いに対して垂直であり、したがって角度135が90度であることが示されている。図14に、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とをそれぞれ有する2つの電気コンタクト130が、図12と同様にさらに示されている。ここでは、第1のコンタクト要素131は、任意選択で、前述した例示的な実施形態と同様に、スロット147の形態の凹部138を有する。第2のコンタクト要素132は、金属ピン148の形態の差し込み可能な要素139を有する。スロット147を、図8および図9に関連して説明したように構成することができる。
スロット147および金属ピン148の代わりに、図7に関連して説明した実施形態を設けてもよい。図14のハウジング要素100の場合、ハウジング材料111は、任意選択で、第1のコンタクト要素132のうちの1つのための第1の支持要素126と、第1のコンタクト要素132のうちの1つのための第2の支持要素127とを有するように形成されている。支持要素126、127は、任意選択で、図8図10図12と同様に、第2のコンタクト要素132のための差込空間をさらに有する。第2のコンタクト要素132は、第1のコンタクト要素131に差し込まれるが、開口部120を通らない。支持要素126、127は、任意選択で、止め部128をさらに有する。製造プロセスにおいて、第1のコンタクト要素131を第1の側112から開口部120に差し込むことができる。
ここでは、止め部128は、第1のコンタクト要素131を差し込むことのできる深さを固定するように機能することができる。支持要素126、127は、第2のコンタクト要素132が第1のコンタクト要素131に差し込まれている間、第1のコンタクト要素131に加わる力を吸収するように機能することができる。
【0057】
図15のハウジング要素100を製造するために、以下のステップを実行することができる。最初に、貫通開口部120がハウジング要素本体110の第1の側112からハウジング要素本体110の第2の側113へ通るように、ハウジング要素本体110が絶縁材料111から形成される。次に、第1のコンタクト要素131が、例えば第1の側112から開口部120に挿入され、第1のコンタクト要素131は、第1の延在方向133を有する。第2のコンタクト要素132が、ハウジング要素本体110に挿入される。第2のコンタクト要素134は、第2の延在方向134を有する。
次に、第1のコンタクト要素131と第2のコンタクト要素132とは、第1の延在方向133と第2の延在方向134とが互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度を有するように、特に互いに対して垂直であるように接続されて、電気コンタクト130を形成する。
【0058】
図15は、以下で説明する違いを除いて、図14の実施形態に対応するハウジング要素100の断面図である。第1の支持要素126および第2の支持要素127は、本実施形態には設けられていない。この例示的な実施形態において、対向本体129が設けられ、第1のコンタクト要素131のうちの1つが対向本体129を通り、第1のコンタクト要素131の他の1つが対向本体129に載る。ここでは、対向要素129も、第2のコンタクト要素132が第1のコンタクト要素131に差し込まれている間、第1のコンタクト要素131に加わる力を吸収するように機能する。
【0059】
図16は、以下で説明する違いを除いて、図14の実施形態に対応するハウジング要素100の断面図である。第1の支持要素126および第2の支持要素127は、本実施形態には設けられていない。
【0060】
好ましい例示的な実施形態を用いて、本発明をより詳細に説明し図示したが、本発明は、開示された例示的な実施形態によって限定されない。本発明の保護の範囲から逸脱することなく、その他の変形形態を例示的な実施形態および本発明の説明から引き出すことができる。
【符号の説明】
【0061】
100 ハウジング要素
101 電子回路
102 回路基板
103 ねじ
104 スペーサリング
105 電子部品
106 さらなるハウジング要素
107 構成部品
108 はんだ
109 ハウジング
110 ハウジング要素本体
111 絶縁材料
112 第1の側
113 第2の側
114 ハウジング基体
115 くぼみ
116 ハウジングカバー
117 カラー
118 ねじソケット
119 シール溝
120 貫通開口部
121 第1の部分開口部
122 第2の部分開口部
123 差込空間
124 中間ウエブ
125 シール要素
126 第1の支持要素
127 第2の支持要素
128 止め部
129 対向本体
130 電気コンタクト
131 第1のコンタクト要素
132 第2のコンタクト要素
133 第1の延在方向
134 第2の延在方向
135 角度
136 接触点
137 上端部
138 凹部
139 差し込み可能な要素
141 貫通孔
142 ばね要素
143 コーディング
144 力伝達面
145 さらなる差し込み可能な要素
146 さらなる力伝達面
147 スロット
148 金属ピン
149 辺
151 長さ
152 幅
153 ウエブ
154 さらなる凹部
155 さらなるスロット
156 さらなる差し込み可能な要素
157 さらなる金属ピン
158 角部歪み緩和部
159 歪み緩和凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路(101)のためのハウジング要素(100)であって、
前記ハウジング要素(100)は、絶縁材料(111)から形成されたハウジング要素本体(110)を有し、
前記ハウジング要素本体(110)は貫通開口部(120)を有し、
前記貫通開口部(120)は、前記ハウジング要素本体(110)の第1の側(112)から前記ハウジング要素本体(110)の第2の側(113)へ通り、
前記ハウジング要素(100)は電気コンタクト(130)を有し、
前記電気コンタクト(130)は、第1のコンタクト要素(131)と第2のコンタクト要素(132)とを有し、
前記第1のコンタクト要素(131)は、前記第2のコンタクト要素(132)に接続され、
前記第1のコンタクト要素(131)は前記貫通開口部(120)を通り、
前記第1のコンタクト要素(131)は第1の延在方向(133)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は第2の延在方向(134)を有し、
前記第1の延在方向(133)と前記第2の延在方向(134)とは、互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度(135)を有する、ハウジング要素(100)。
【請求項2】
前記第2のコンタクト要素(132)は前記貫通開口部(120)を通る、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項3】
前記第1のコンタクト要素(131)は凹部(138)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は、前記凹部(138)に差し込み可能な要素(139)を有する、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項4】
前記凹部(138)および/または前記差し込み可能な要素(139)は、前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)との接続によって変形する、請求項3に記載のハウジング要素(100)。
【請求項5】
前記凹部(138)はスロット(147)として構成され、前記差し込み可能な要素(139)は金属ピン(148)として構成されている、請求項3に記載のハウジング要素(100)。
【請求項6】
前記スロット(147)は、前記第1の延在方向(133)に平行な寸法が、前記第1の延在方向(133)に対して垂直な寸法よりも大きい、請求項5に記載のハウジング要素(100)。
【請求項7】
前記凹部(138)は貫通孔である、請求項3に記載のハウジング要素(100)。
【請求項8】
前記第1のコンタクト要素(131)は複数の凹部(138)を有し、前記第2のコンタクト要素(132)は、前記凹部(138)に差し込むことのできる複数の要素(139)を有する、請求項3に記載のハウジング要素(100)。
【請求項9】
前記第2のコンタクト要素(132)は力伝達面(144)を有する、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項10】
前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とは、少なくとも部分的にスズめっきされ、前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とは、冷間圧接されている、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項11】
前記貫通開口部(120)に角度が付けられている、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項12】
前記ハウジング要素本体(110)は、さらなる貫通開口部(120)とさらなる電気コンタクト(130)とを有し、前記電気コンタクト(130)は互いに絶縁されている、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項13】
シール要素(125)が、前記第1のコンタクト要素(131)および/または前記第2のコンタクト要素(132)において前記貫通開口部(120)をシールする、請求項1に記載のハウジング要素(100)。
【請求項14】
ハウジング(109)と電子回路(101)とを備える電子部品(105)であって、
前記ハウジング(109)は、請求項1から13のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)を備え、
前記ハウジング要素(100)の前記電気コンタクト(130)は、前記電子回路(101)に接続され、
前記ハウジング(109)は、さらなるハウジング要素(106)を有し、
前記ハウジング(109)は、前記ハウジング要素(100)および前記さらなるハウジング要素(106)によって液密にシールされている、電子部品(105)。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載のハウジング要素(100)を製造する方法であって、
-前記貫通開口部(120)が前記ハウジング要素本体(110)の前記第1の側(112)から前記ハウジング要素本体(110)の前記第2の側(113)へ通るように、前記ハウジング要素本体(110)を絶縁材料(111)から形成するステップと、
-前記第1のコンタクト要素(131)を前記貫通開口部(120)に導入するステップであって、前記第1のコンタクト要素(131)は前記第1の延在方向(133)を有する、前記第1のコンタクト要素(131)を前記貫通開口部(120)に導入するステップと、
-前記第2のコンタクト要素(132)を前記ハウジング要素本体(110)に導入するステップであって、前記第2のコンタクト要素(132)は前記第2の延在方向(134)を有する、前記第2のコンタクト要素(132)を前記ハウジング要素本体(110)に導入するステップと、
-前記第1のコンタクト要素(131)と前記第2のコンタクト要素(132)とを、前記第1の延在方向(133)と前記第2の延在方向(134)とが互いに対して少なくとも45度および135度以下の角度(135)を有するように接続して、前記電気コンタクト(130)を形成するステップと
を含む、方法。
【外国語明細書】