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特開2024-91558ハウジングに配線を取り付けるコネクタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091558
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】ハウジングに配線を取り付けるコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/32 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
H02G3/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023214407
(22)【出願日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】18/087,106
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ファイルズ, ジョー
(72)【発明者】
【氏名】カートライト, ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ライナード, スティーヴン エリス
【テーマコード(参考)】
5G363
【Fターム(参考)】
5G363AA07
5G363AA08
5G363BA01
5G363DA13
5G363DA15
5G363DC01
5G363DC08
5G363DC10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】配線をクランプ又は拘束具でなどでしっかりと保持し、かつ、潜在的に損傷を与え得る構成要素から最小限の間隔で配線を維持する為のハウジングに取り付けるコネクタを提供する。
【解決手段】配線100を支持し、かつ、配線100をハウジング110から離すコネクタ15は、配線100を受け入れるサドル30を含み、クリップ20は、サドル30に取り付けられ、ハウジング110に取り付ける。サドル30及びクリップ20は、ハウジング110に配線100を固定するようにサイズ決めされ、サドル30及びクリップ20のサイズは、配線100をハウジング110から離して、配線100がハウジング110に接触し、潜在的に損傷するのを防止する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(110)に接続し、かつ、配線を前記ハウジング(110)から離すコネクタであって、前記コネクタが、
前記ハウジング(110)に対して接触し、前記ハウジング(110)に接続するように構成されたクリップ(20)と、
第1の側(31)及び反対側の第2の側(32)を有するサドル(30)であって、前記第1の側(31)と前記第2の側(32)との間に測定された高さを有するサドル(30)と
を備え、
前記コネクタが前記ハウジング(110)に接続されたとき、前記サドル(30)の前記第2の側(32)が、前記ハウジング(110)から離れるように位置決めされ、前記サドル(30)の前記第1の側(31)が、前記ハウジング(110)の方へ位置決めされ、
前記配線(100)が前記サドル(30)の前記第2の側(32)に位置決めされたとき、前記サドル(30)の前記高さが、前記配線(100)を前記ハウジング(110)から離す、コネクタ。
【請求項2】
前記クリップ(20)が、
前記サドル(30)を受け入れる基部(22)と、
前記基部(22)の前記第1の側(51)を越えて外側に延在する伸長部(21)であって、前記ハウジング(110)に接続するように構成された伸長部(21)と
を備える、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記基部(22)の前記第1の側(51)が、前記伸長部(21)の内側に対して直角である、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記伸長部(21)が、間隙(27)によって離隔されたフィンガ(26)であって、外部の力を付加すると、前記間隙(27)内に曲がるように柔軟性のあるフィンガ(26)を備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記伸長部(21)が、前記基部(22)から離れて間隔を空けられた遠位端(23)を備え、前記伸長部(21)を貫通し、前記基部(22)と前記遠位端(23)との間に位置する、開口部(25)を更に備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記サドル(30)が、
前記配線(100)を受け入れるように構成された接触側(32)と、
前記接触側(32)の反対側上のレール(33)であって、前記接触側(32)を越えて外側に延在し、前記配線(100)の対向する側に沿って延在するように構成された、レール(33)と
を備える、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記クリップ(20)と前記サドル(30)のそれぞれが、長手方向軸を有する細長い形状を有し、前記クリップ(20)の前記長手方向軸が前記サドル(30)の前記長手方向軸に対して直角の状態で、前記クリップ(20)が前記サドル(30)に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記サドル(30)の前記第1の側(31)と前記第2の側(32)とが、平面であり、かつ、平行面に位置合わせされている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記サドル(30)が、前記サドル(30)の長さに沿って離隔された切り欠き部(34)であって、前記第1の側(31)及び前記第2の側(32)の中に延在する対の凹部(35)を備える切り欠き部(34)を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
ハウジング(110)に接続し、かつ、配線(100)を前記ハウジング(110)から離すコネクタであって、前記コネクタが、
クリップ(20)であって、
第1の側(51)及び第2の側(52)を有する基部(22)、
前記基部(22)の前記第1の側(51)から離れるように外側に延在する伸長部(21)、及び
前記基部(22)及び前記伸長部(21)によって形成されたエルボ(60)であって、前記ハウジング(110)のコーナー(113)を受け入れ、前記伸長部(21)を前記ハウジング(110)の第1の側(111)に、前記伸長部(21)を前記ハウジング(110)の第2の側(112)に位置決めするようにサイズ決めされた、エルボ(60)
を備える、クリップ(20)と、
前記基部(22)の前記第2の側(52)に位置決めされ、前記配線(100)を受け入れるように構成された、サドル(30)と
を備え、前記基部(22)及び前記サドル(30)が、重なり合って構成され、前記配線(100)が前記サドル(30)に位置決めされ、前記ハウジング(110)の前記コーナー(113)が前記エルボ(60)に受け入れられたとき、前記配線(100)を前記ハウジング(110)から離すようにサイズ決めされている、コネクタ。
【請求項11】
前記サドル(30)を前記クリップ(20)に接続するように構成されたファスナ(40)を更に備える、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記基部(22)の前記第1の側(51)が、前記伸長部(21)の内側に対して直角である、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記伸長部(21)が、互いに平行で、間隙(27)によって離隔される、一対のフィンガ(26)を備える、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項14】
前記伸長部(21)が、前記基部(22)から離れて間隔を空けられた遠位端(23)を備え、前記伸長部(21)を貫通し、前記基部(22)と前記遠位端(23)との間に位置する、開口部(25)を更に備える、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記サドル(30)が、前記配線(100)を受け入れる第2の側(52)と、前記第2の側(52)の反対側に沿って延在するレール(33)であって、前記第2の側(52)を越えて延在して、前記第2の側(52)の上に位置決めされた前記配線(100)を維持する、レール(33)とを備える、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項16】
ハウジング(110)に配線(100)を接続し、前記配線(100)を前記ハウジング(110)から離れるように位置決めする方法であって、
サドル(30)の第1の側(31)を前記ハウジング(110)の方へ向け、前記サドル(30)の反対側の第2の側(52)を前記ハウジング(110)から離れるように向けて、前記サドル(30)を前記ハウジング(110)に位置決めすることと、
クリップ(20)を前記ハウジング(110)に接続し、前記サドル(30)を前記ハウジング(110)に固定することと、
前記配線(100)を前記サドル(30)の前記第2の側(32)で受け入れ、前記配線(100)を前記ハウジング(110)から離すことと
を含む、方法。
【請求項17】
前記クリップ(20)の伸長部(21)を、前記ハウジング(110)の第1の側(111)に沿って、かつ、前記クリップ(20)の基部(22)を前記ハウジング(110)の第2の側(112)に沿って位置決めすることと、前記伸長部(21)を前記ハウジング(110)の前記第1の側に固定することとを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記伸長部(21)及び前記基部(22)によってエルボ(60)が形成された状態で、前記ハウジング(110)のコーナー(113)を前記クリップ(20)の前記エルボ(60)の中に位置決めすることを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記クリップ(20)の長手方向軸が前記サドル(30)の長手方向軸に対して直角になった状態で、前記クリップ(20)を前記ハウジング(110)に取り付けることを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記クリップ(20)が第1のクリップ(20)であり、前記第1のクリップ(20)及び前記追加のクリップ(20)が前記サドル(30)の長さに沿って離隔された状態で、複数の追加のクリップ(20)を前記ハウジング(110)の長さに沿って前記ハウジング(110)に係合することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、概して、配線の分野に関し、より具体的には、ハウジングに配線を取り付けるために使用されるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]照明器具が、航空機の内部に沿って延在する。照明器具は、旅客を収容する内部を照明するため及び/又は貨物の取り扱いを容易にするために、光を提供する。照明器具は、長さに沿って伸びる電気配線を含む。クランプ又は拘束具でなど、しっかりと保持するために、かつ、配線に潜在的に損傷を与え得る構成要素から最小限の間隔で配線を維持するために、様々な規制により電気配線が必要となる。
【0003】
[0003]電気配線の接続及び位置決めに対処するために、様々な設計が考慮されてきた。ある設計は、別個の配線取付機構を使用することを含む。これらの取付機構は、照明器具から分離され、かつ、照明器具に近接して位置決めされることになる。この解決策に伴う問題は、取付機構は大きすぎて、照明器具で利用可能な限られた空間内にフィットしないということである。取付機構はまた、照明器具の設置及び取り外しをより困難にし、隣接する物品に影響も及ぼすことにもなる。
【0004】
[0004]元々は隣接して伸びる配線の間に積極的な分離を生み出すように意図された既存のプラスチックワイヤスペーサブロックを、別の設計が、別の目的のために再利用する。スペーサブロックは、要求される空間を提供するのに特定の方法で固定され、方向付けられる必要があるので、この方式は実装するのが困難である。この設計に必要とされる訓練及び実装材料が実用的でないのは、技法を訓練することが、技術者にとって困難となるため、複雑かつ直感的でない変動をもたらすため、したがって、スペーサブロックの不正確及び/又は一貫性のない使用をもたらすことになるためである。
【0005】
[0005]これらの設計の制限のために、この問題に対処するための選択肢は、航空機設計のための要求からの逸脱を適用することである。しかしながら、逸脱は一般に、特定の問題と認められ、広く適用可能ではない。このことは、同様の状況のための反復的な逸脱を必要とすることになる。更に、逸脱プロセスはつまらなく、要求を満たす他の方法は実行可能でないことを示さなければならない。
【発明の概要】
【0006】
[0006]一態様は、ハウジングに接続し、配線をハウジングから離すコネクタを対象としている。該コネクタは、ハウジングに対して接触し、かつ、ハウジングに接続するように構成されたクリップと、第1の側及び反対側の第2の側を有するサドルとを備える。サドルは、第1の側と第2の側との間に測定された高さを有する。コネクタがハウジングに接続されたとき、サドルの第2の側が、ハウジングから離れるように位置決めされ、サドルの第1の側が、ハウジングの方へ位置決めされる。配線がサドルの第2の側に位置決めされたとき、サドルの高さは、配線をハウジングから離す。
【0007】
[0007]別の態様では、クリップ及びサドルは、重なり合った構成で位置合わせされる。
【0008】
[0008]別の態様では、クリップは、サドルを受け入れる基部と、基部の第1の側を越えて外側に延在する伸長部であって、ハウジングに接続するように構成された伸長部と
を備える。
【0009】
[0009]別の態様では、基部の第1の側は、伸長部の内側に対して直角である。
【0010】
[0010]別の態様では、伸長部は、外部の力を付加すると、間隙内に曲がるように柔軟性がある状態で、間隙によって離隔されたフィンガを備える。
【0011】
[0011]別の態様では、伸長部は、基部から離れて間隔を空けられた遠位端を備え、伸長部を貫通し、基部と遠位端との間に位置する、開口部を更に備える。
【0012】
[0012]別の態様では、サドルは、配線を受け入れるように構成された接触側と、接触側の反対側上のレールであって、接触側を越えて外側に延在し、配線の対向する側に沿って延在するように構成されたレールとを備える。
【0013】
[0013]別の態様では、クリップとサドルのそれぞれは、長手方向軸を有する細長い形状を有し、クリップが、クリップの長手方向軸がサドルの長手方向軸に対して直角になった状態で、サドルに取り付けられるように構成されている。
【0014】
[0014]別の態様では、サドルの第1の側と第2の側とが、実質的に平面であり、かつ、平行面に位置合わせされている。
【0015】
[0015]別の態様では、サドルは、サドルの長さに沿って離隔された切り欠き部であって、第1の側及び第2の側の中に延在する対の凹部を備える切り欠き部を備える。
【0016】
[0016]一態様は、ハウジングに接続し、配線をハウジングから離すコネクタを対象としている。コネクタは、第1の側及び第2の側を有する基部と、基部の第1の側から離れるように外側に延在する伸長部とを備えるクリップを備える。エルボが、ハウジングのコーナーを受け入れ、伸長部をハウジングの第1の側に、伸長部をハウジングの第2の側に位置決めするようにサイズ決めされた状態で、エルボが基部及び伸長部によって形成されている。サドルが、基部の第2の側に位置決めされ、配線を受け入れるように構成されている。基部及びサドルが、重なり合って構成され、配線がサドルに位置決めされ、ハウジングのコーナーがエルボに受け入れられたとき、配線をハウジングから離すようにサイズ決めされる。
【0017】
[0017]別の態様では、ファスナがサドルをクリップに接続するように構成されている。
【0018】
[0018]別の態様では、基部の第1の側は、伸長部の内側に対して直角である。
【0019】
[0019]別の態様では、伸長部は、互いに平行で、かつ、間隙によって離隔される一対のフィンガを備える。
【0020】
[0020]別の態様では、伸長部は、基部から離れて間隔を空けられた遠位端を備え、伸長部を貫通し、基部と遠位端との間に位置する、開口部を更に備える。
【0021】
[0021]別の態様では、サドルは、配線を受け入れる第2の側と、第2の側の反対側に沿って延在するレールであって、第2の側を越えて延在して、第2の側の上に位置決めされた配線を維持するレールとを備える。
【0022】
[0022]一態様は、配線をハウジングから離れるように位置決めする方法を対象としている。本方法は、サドルの第1の側をハウジングの方へ向け、サドルの反対側の第2の側をハウジングから離れるように向けた状態で、サドルをハウジングに位置決めすることと、クリップをハウジングに接続し、サドルをハウジングに固定することと、配線をサドルの第2の側で受け入れ、配線をハウジングから離すこととを含む。
【0023】
[0023]別の態様では、本方法は、クリップの伸長部を、ハウジングの第1の側に沿って、かつ、クリップの基部をハウジングの第2の側に沿って位置決めすることと、伸長部をハウジングの第1の側に固定することとを更に含む。
【0024】
[0024]別の態様では、本方法は、ハウジングのコーナーを、エルボが伸長部及び基部によって形成された状態で、クリップのエルボの中に位置決めすることを更に含む。
【0025】
[0025]別の態様では、本方法は、クリップを、クリップの長手方向軸がサドルの長手方向軸に対して直角になった状態で、ハウジングに取り付けることを更に含む。
【0026】
[0026]別の態様では、クリップが第1のクリップであり、本方法は、第1のクリップ及び追加のクリップがサドルの長さに沿って離隔された状態で、複数の追加のクリップをハウジングの長さに沿ってハウジングに係合することを更に含む。
【0027】
[0027]上述の特徴、機能、及び利点は、様々な態様において単独で実現することができ、又は、更に他の態様において組み合わせることができるが、これらの更なる詳細は、以下の記載及び図面を参照することによって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】[0028]ハウジングに接続し、かつ、配線をハウジングから離すためのコネクタの概略側面図である。
図2】[0029]ハウジングに取り付けられ、かつ、配線をハウジングから離すコネクタの等角図である。
図3】[0030]コネクタの分解組立図である。
図4】[0031]ハウジングに取り付けられたコネクタの等角図である。
図5】[0032]ハウジングに取り付けられたコネクタの等角図である。
図6】[0033]ハウジングに取り付けられたコネクタの等角図である。
図7】[0034]ハウジングに取り付けられたコネクタの等角図である。
図8】[0035]ハウジングに接続され、かつ、配線をハウジングに接続し、配線をハウジングから離すコネクタの等角図である。
図9】[0036]ハウジングに接続され、かつ、配線をハウジングに接続し、配線をハウジングから離すコネクタの等角図である。
図10】[0037]ハウジング及びサドルに取り付けられたクリップの部分等角図である。
図11】[0038]サドルをハウジングに取り付けるためのクリップの分解等角図である。
図12】[0039]ハウジングに配線を接続し、かつ、配線をハウジングから離れるように位置決めする方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[0040]図1は、ハウジング110に位置決めされたコネクタ15の概略図を示す。コネクタ15は、ハウジング110に接続するクリップ20を含む。サドル30は、クリップ20の上に位置決めされ、配線100を受け入れるように構成される。クリップ20及びサドル30は、ハウジング110に配線100を接続し、配線をハウジング110から離す。この位置決めは、配線100がハウジング110に対して接触し、ハウジング110によって潜在的に損傷することを防止する。
【0030】
[0041]図2及び3は、ハウジング110に配線100を接続するコネクタ15の実施例を示す。コネクタ15は、ハウジング110に接続するように構成されたクリップ20、及び配線100を支持するサドル30を含む。クリップ20は、伸長部21及び基部22を含む。伸長部21及び基部22は、ハウジング110のコーナー113を受け入れるように構成されたエルボ60を形成する。コネクタ15がハウジング110にはめられる際、伸長部21はハウジング110の第1の側111に沿って延在し、基部22は第2の側112に沿って延在する。一実施例では、伸長部21の内側は、実質的に平坦で、かつ、第1の側111に沿って第1の平面内に延在する。基部22は、実質的に平坦で、かつ、第2の側112に沿って第2の平面内に延在する内側を含む。第1の平面及び第2の平面は、実質的に直角である。内側によって形成されるエルボ60は、ハウジング110のコーナー113に一致するように形作られる。一実施例では、エルボ60は、図2及び3に示すように、湾曲した形状を有する。別の実施例では、エルボ60は、角度構成を有する(すなわち、90°で交差する平坦な縁部)。
【0031】
[0042]伸長部21は、基部22で、第1の遠位端23と第2の端部24との間に延在する長さを含む。第1の端部23は露出されており、一方、第2の端部24は基部22にある。開口部25は、第1の端部23と第2の端部24との間のエリアで、伸長部21を貫通する。開口部25は、ロック部材120を受け入れて、クリップ20をハウジング110に接続するように構成される。
【0032】
[0043]伸長部21は、様々な形状及び構成を含み得る。図2及び3は、第1の端部23にテーパ形状を有する伸長部21を含む。テーパ形状は、ハウジング110の一又は複数のブラケット114を通る伸長部21の挿入を容易にする。
【0033】
[0044]図4は、間隙27によって長さに沿って離隔される一対のフィンガ26を有する伸長部21を含む。フィンガ26は柔軟性があり、ブラケット114を通って挿入する間、間隙27内に内向きに押し進められ得る。遠位端23は、径方向外側に延在する耳部28を含む。耳部28がブラケット114を通って移動すると、フィンガ26は外側に曲がり、耳部28はブラケット114の下に移動して、伸長部21が取り外されるのを防止する。
【0034】
[0045]図5は、第2の端部24の方の伸長部21の近接部よりも狭い遠位端23を含む。より狭い部分は、ブラケット114に嵌合する幅を有する。一対の開口部25は、伸長部21のより広い部分に沿って位置決めされ、ロック部材120を受け入れて、ハウジング110に接続するように構成される。
【0035】
[0046]図6は、3つのフィンガ26a、26b、26cを有する伸長部21を含む。中央のフィンガ26cは、ブラケット114内にフィットするようにサイズ決めされた幅を有する。外側のフィンガ26a、26bは、中央のフィンガ26cの各側に径方向外側に間隔を空けられる。外側のフィンガ26a、26bは、伸長部21がハウジング110に接続されたとき、ブラケット114から離れるように位置決めされる。挿入する間、中央のフィンガ26cはブラケット114を通って移動し、外側のフィンガ26a、26bは、ブラケット114の外側にある。外側のフィンガ26a、26bの内縁の耳部28は、ブラケット114に対して接触し、フィンガ26a、26bを中央のフィンガ26cから離れて外側に曲げさせる。十分に挿入されると、耳部28はブラケット114の先を越えて移動し、外側のフィンガ26a、26bが内側に曲がる。耳部28はブラケット114の先の真下に位置決めされて、不注意による取り外しを防止する。
【0036】
[0047]柔軟性のあるフィンガ26及び/又は耳部28を含む様々な実施例では、所定の量を超える力が、ハウジング110から伸長部21を切り離すために付加され得る。この力は、伸長部21が一又は複数のブラケット114から移動することができるように、フィンガ26を曲げさせる。一実施例では、フィンガ26は互いに平行である。
【0037】
[0048]基部22は、伸長部21の第2の端部24に位置決めされる。基部22は、クリップ20がハウジング110に接続されたとき、ハウジング110の方へ向く第1の側51、及びハウジング110から離れるように外側に向く反対側の第2の側52を含む。第1の側51は、エルボ60の一部分を形成する。一実施例では、第1の側51は伸長部の内側に対して直角である。
【0038】
[0049]サドル30は、クリップ20と一体であり、配線100の受け入れを提供する。図2及び3に示すように、サドル30は、クリップ20の方に向く第1の側31、及び反対側の第2の側32を含む。第1の側31は、クリップ20の基部22に位置決めされるように形作られ、サイズ決めされる。一実施例では、サドル30の第1の側31と基部22の第2の側52のそれぞれは、実質的に平面である。これは、ともに接触する2つの表面を提供する。この側31、52はまた、係合をもたらす他の相補的な形状を含み得る。第2の側32は、配線100を受け入れる。第2の側32は、実質的に平坦及びカップ形状を含む様々な形状を含み得るが、これらに限定されるわけではない。レール33は、第2の側の反対側の縁部から上側に延在する。レール33は、ロック部材130の受け入れを提供して、配線100を固定し得る。レール33はまた、配線100をサドル30から不注意に外すことを防止/低減し得る。
【0039】
[0050]サドル30は、クリップ20に取り付けられる。一実施例では、機械式ファスナ40が、サドル30とクリップ20とを取り付ける。一実施例では、ファスナ40は、サドル30を提供して、クリップ20に対して枢動させる。この枢動は、配線100がハウジング110に対して異なる角度で延在するときなど、配線のサドル30へ備え付けを容易にする。ファスナ40は、基部22を貫通し、第1の側51から外側に露出され得る。図4~6に示すように、ファスナ40は基部22から外側に延在し、基部をハウジング110から離す。追加的に又は代替的に、サドル30は、クリップ20に接着剤で取り付けられる。図7に示すような別の実施例では、コネクタ15は、クリップ20との単一の一体構造及び単一ピースとして形成されたサドル30を含む。一実施例では、コネクタ15は単一で成形されたピースである。
【0040】
[0051]サドル30及びクリップ20が別個である一実施例では、これらの2ピースは、コネクタ15をハウジング110にはめる前に、共に接続される。別の実施例では、クリップ20がハウジング110に接続され、次いで、サドル30がクリップ20に接続される。
【0041】
[0052]サドル30は、基部22と重なり合った構成で位置決めされる。図2に示すように、重なり合った構成は、サドル30及び基部22に高さHを有するように提供する。この高さHは、配線100がサドル30にあるとき、配線100をハウジング110から離す。
【0042】
[0053]図8は、それぞれがハウジング110に接続し、配線100を支持する、別個のコネクタ15を示す。コネクタ15のそれぞれは、ハウジング110及び配線100に別個に接続される。ロック部材130が、サドル30のそれぞれで配線100を固定する。複数のコネクタ15を有する実施例では、コネクタ15は同じであり得るか、又は異なり得る。
【0043】
[0054]図9は、ハウジング110に取り付けられるように構成されたコネクタ15の別の実施例を示す。コネクタ15は、配線100を受け入れるように構成されたサドル30を含む。一又は複数のクリップ20はサドル30に取り付けられ、サドル30をハウジング110に固定する。サドル30のサイズは、配線100をハウジング110から離す。この間隔は、配線100がハウジング110に接触し、潜在的に損傷することを防止する。
【0044】
[0055]サドル30は、ハウジング110の長さに沿って延在する長手方向軸Aを有する細長い形状を含む。図10に示すように、サドル30は、サドル30がハウジング110に取り付けられたとき、ハウジング110の方に下方へ向く第1の側31、及び上方へ向く反対側の第2の側32を含む。サドル30は、第1の側31と第2の側32との間に測定される高さHを含む。高さHは、配線100が第2の側32に支持されたとき、配線100をハウジング110から離すようにサイズ決めされる。一実施例では、第2の側32は実質的に平坦である。別の実施例では、第2の側32は波形の形状を有して、配線100を受け入れる。一実施例では、第1の側31と第2の側32とが、実質的に平面であり、かつ、平行面に位置合わせされる。
【0045】
[0056]一又は複数の切り欠き部34がサドル30の長さに沿って位置決めされる。切り欠き部34は、第1の側31と第2の側32の両方の中に延在する凹部35を含む。第1の側31の中の凹部35は、ハウジング110にブラケット114を収容する。第2の側32の凹部35は、サドル30をブラケット114及びクリップ20に接続するロック部材120を収容する開口部36を含む。切り欠き部34の数及び間隔は、ハウジング110に沿って位置決めされたブラケット114に一致するように変動する。
【0046】
[0057]クリップ20は、サドル30をハウジング110に取り付ける。クリップ20は、第1の端部23及び第2の端部24を有する細長い形状を含む。クリップ20は、長さに沿って延在する長手方向軸Bを含む。開口部25がクリップ20を貫通し、端部23と24との間の長さに沿って位置決めされる。クリップ20は、ハウジング110のブラケット114内にフィットするようにサイズ決めされた幅を含む。挿入されると、クリップ20の開口部25は、サドル30の開口部36と位置合わせされて、ロック部材120を受け入れて、クリップ20及びサドル30をハウジング110に固定する。一実施例では、クリップ20の長手方向軸Bは、サドル30の長手方向軸Aに対して実質的に直角である。
【0047】
[0058]図12は、ハウジング110に配線100を接続し、かつ、配線100をハウジング110から離す一方法を示す。本方法は、ハウジング110上のサドル30を、サドル30の第1の側31をハウジング110の方へ向け、サドル30の反対側の第2の側32をハウジング110から離れるように向けて、位置決めすることを含む(ブロック200)。クリップ20は、ハウジング110に接続され、サドル30をハウジング110に固定する(ブロック202)。本方法は、サドル30の第2の側32で配線100を受け入れることと、配線100をハウジング110から離すこととを含む(ブロック204)。
【0048】
[0059]一実施例では、クリップ20は、ブラケット114の内部の形状に一致するハトの尾のような形状を含み、クリップ20をハウジング110に固定する。
【0049】
[0060]ハウジング110は、コネクタ15の構造的支持体を提供する。ハウジング110は、配線100が接触された場合、配線100に潜在的に損傷を与え得る構造である。一実施例では、ハウジング110は、配線100を切断し得る露出縁部を含む。別の実施例では、ハウジング110は、配線100を摩擦し、配線100に損傷を与え得る比較的研磨性の外部を有する。実施例には、様々な機器、ハードウェア、及び被覆材が含まれるが、これらに限定されるわけではない。一実施例では、ハウジング110は、航空機内で光に電力を提供する電源の周りに延在するカバーである。
【0050】
[0061]ロック部材120、130は、様々な構成要素を共に固定するために使用される。ストラップ、ワイヤ、クリップ、ステープル、及びクランプを含む多種多様な異なるロック部材120、130が使用され得るが、これらに限定されるわけではない。
【0051】
[0062]分量又は測定値に関連する「実質的に(substantially)」という用語は、列挙された特性、パラメータ、又は値を正確に達成する必要はないことを意味する。むしろ、偏差又は変動(例えば、公差、測定誤差、測定精度限界、及び当業者にとって既知の他の要因を含む)が、特性によってもたらされるように意図された効果を排除しない範囲で生じ得る。
【0052】
[0063]本発明は、本発明の本質的な特性から逸脱しない限り、本明細書に具体的に提示された方法以外の方法で実施することが可能である。本実施形態は、あらゆる点で、例示的かつ非限定的であるとみなすべきであり、特許請求の範囲の意味及び均等性の範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲に包含されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【外国語明細書】