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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091572
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20240627BHJP
【FI】
G01M17/007 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023215631
(22)【出願日】2023-12-21
(31)【優先権主張番号】P 2022205885
(32)【優先日】2022-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522465064
【氏名又は名称】フォロフライ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】小間 裕康
(72)【発明者】
【氏名】阿部 顯
(72)【発明者】
【氏名】横田 達寛
(72)【発明者】
【氏名】山田 浩之
(57)【要約】
【課題】車両情報の確認における利便性を向上させること。
【解決手段】車両情報取得部51は、自動車の内部に予め備えられているECU2から、当該車両情報を取得する。専門家用情報生成部52は、車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する。ユーザ用情報生成部53は、車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成する。表示制御部54は、自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに画面内のボタンへのタッチ操作を受付けると、ユーザ用情報と専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の内部に予め備えられている車両情報の取得部から、当該車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する専門家用情報生成手段と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成するユーザ用情報生成手段と、
前記自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報と前記専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する表示制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報を前記車載表示デバイスに表示させ、
前記所定画像又は前記ユーザ用情報が表示されているときに第2操作を受付けると、前記専門家用情報を前記車載表示デバイスに表示させる
制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記ユーザ用情報が表示されているときに前記第2操作を受付けたとき、
前記車載表示デバイスの画面表示を、前記ユーザ用情報から前記専門家用情報に切り替える、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記ユーザ用情報が表示されているときに前記第2操作を受付けたとき、
前記ユーザ用情報に対して、前記専門家用情報を重畳して表示させる制御を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、1以上の前記車両情報を用いた所定の条件を満たすと、前記ユーザ用情報を表示させる制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記所定画像の表示中に前記第1操作を受け付けると、前記ユーザ用情報を含むメンテナンス画像であって、前記専門家用情報を含む第1画面に移行させる前記第2操作、又は、日常点検用の前記ユーザ用情報を含む第2画面に移行させる第3操作を受け付ける前記メンテナンス画像を前記車載表示デバイスに表示させ、
前記メンテナンス画像が表示されているときに前記第2操作を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第1画面に切替え、
前記メンテナンス画像が表示されているときに前記第3操作を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第2画面に切替える、
制御を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
さらに、前記所定画像を含む任意の画像の表示中に、1以上の前記車両情報を用いた所定のアラート条件を満たすと、前記ユーザ用情報としてのアラート画像を表示させる制御を実行する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、さらに、
前記アラート画像の表示中に第4操作を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第2画面に切替える、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
自動車の内部に予め備えられている車両情報の取得部から、当該車両情報を取得する車両情報取得ステップと、
前記車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する専門家用情報生成ステップと、
前記車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成するユーザ用情報生成ステップと、
前記自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報と前記専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する表示制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
自動車の内部に予め備えられている車両情報の取得部から、当該車両情報を取得する車両情報取得ステップと、
前記車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する専門家用情報生成ステップと、
前記車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成するユーザ用情報生成ステップと、
前記自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報と前記専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する表示制御ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、貨物用車両や乗用車等の自動車において、車検等の整備で必要となる車両情報(CANデータ)は、自動車内にある専用プラグを通じて、OBD(On Board Diagnos)の専用デバイスにより読み出されていた。即ち、整備士等の専門家が、当該専用デバイスを用いて車両情報を閲覧していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-203933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、専門家以外の者(ユーザ等)が専用デバイスを用いることなく所望のタイミングで簡便に車両情報を閲覧できるようにすると共に、整備士等の専門家も専用デバイスを用いることなく車両情報を閲覧したいという要望が挙げられている。
しかしながら、このような要望に応えることができない状況であった。
【0005】
本発明は、車両情報の確認における利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の情報処理装置は、
自動車の内部に予め備えられている車両情報の取得部から、当該車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する専門家用情報生成手段と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成するユーザ用情報生成手段と、
前記自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報と前記専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する表示制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両情報の確認における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態の車両情報提示装置の概要を示すイメージ図である。
図2図1の車両情報提示装置を含む情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る車両情報提示装置が適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図2の車両情報提示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図3の車両情報提示装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5図4に示す車載表示デバイスに、カーナビゲーションシステムの画像とともに車両情報表示用のボタンが表示されている様子を示す図である。
図6図5に示す車両情報表示用のボタンに対して操作が行われ、ユーザ用の車両情報が表示されている様子を示す図である。
図7図6に示す整備士用モード切替ボタンに対して操作が行われ、専門家用の車両情報が表示されている様子を示す図である。
図8図4に示す車載表示デバイスに、CAN情報及び外部情報に基づくアドバイスがポップアップ表示されている様子を示す図である。
図9図3及び図4の車載表示デバイスに表示される画面の遷移の一例を示す図である。
図10図9の初期画面の一例を示す図である。
図11図10のメンテナンス情報ボタンに対して操作が行われ、画面にメンテナンス情報が表示されている様子の一例を示す図である。
図12図11の日常点検用車両情報ボタンに対して操作が行われ、画面に日常点検用車両情報が表示されている様子の一例を示す図である。
図13図11の診断機モードボタンに対して操作が行われ、画面に診断機モードにかかる各種ボタンが表示されている様子の一例を示す図である。
図14図13の車両診断ボタンに対して操作が行われ、画面に車両診断にかかる各種ボタが表示されている様子の一例を示す図である。
図15図14の自己診断ボタンに対して操作が行われ、画面に自己診断情報が表示されている様子の一例を示す図である。
図16】アプリ画面にアラートのポップアップが表示されている様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態の車両情報提示装置の概要を示すイメージ図である。
【0011】
本発明の情報処理装置の一実施形態の車両情報提示装置は、自動車に予め車載された表示デバイスに車両情報を提示する。
なお、本実施形態の自動車Cは、電気自動車であるものとして説明する。
【0012】
図1に示すように、自動車には、各種各様なセンサが搭載されている。そして、各種各様なセンサの測定結果は、ECU(Electronic Control Unit)により取得されて管理や制御される。そして、複数個のECUが自動車Cに予め設けられている。
なお、本実施形態の自動車Cは、電気自動車であるものとして説明する。
【0013】
図1の例では、ECU2-1乃至2-4が図示されている。このように、ECUは、自動車Cに複数個設置されているのが通常である。
そこで、後述する図2においては、ECUはn(nは1以上の整数値)個のECUが自動車Cに搭載されているものとして図示している。
なお以下、ECUの夫々を個々に区別する必要がない場合これらをまとめて「ECU2」と呼ぶ。
【0014】
例えば、図1に示すECU2-1は、バッテリセンサの測定結果を取得し、バッテリに関連する情報を管理し、制御を実行する。
また例えば、ECU2-2は、ステアリングセンサやタイヤセンサの測定結果を取得し、操舵に関する情報を管理し、制御を実行する。
また例えば、ECU2-3は、インバータセンサの測定結果を取得し、インバータに関する情報を管理し、制御を実行する。
また例えば、ECU2-4は、モータセンサの測定結果を取得し、モータに関する情報を管理し、制御を実行する。
このように、ECU2は、ECU2毎に所定の範囲の機器や機能の情報を管理したり、制御を実行している。
【0015】
各ECU2は、情報を授受して、協同することがある。
そして、整備の観点からは、各ECU2の夫々に配線して整備に必要な情報を取得することはコストがかかるため、制御通信用のCAN(Controller Area Network)のバス(以下、「CANバス」と呼ぶ)を用いて接続されている。
図1の例において、CANバスCBは、太線で示されている。
【0016】
従来、整備の際には、必要に応じて、CANバスのコネクタにOBD-II(On-board diagnostics-two)に対応するデバイス(以下、「OBDデバイス」と呼ぶ)を接続し、自己診断を実行している。自己診断を実行することにより、OBDデバイスは、各ECU2から適宜情報を取得し、センサの値やエラーログなどを表示させていた。
OBDデバイスは、自動車メーカやECU2毎に仕様が異なっている。そのため、ODB2デバイスは、自動車メーカ毎に用意されており、整備士は自動車Cに応じて適当なOBDデバイスを接続していた。
ここで、新たな自動車メーカになろうとする企業にとっては、整備工場で一定以上の水準の整備を受けるためには、自社の自動車Cに対応したODB2デバイスを整備工場毎に用意してもらう必要がある。自社の自動車Cに対応したOBDデバイスが各整備工場に行き届いていない場合、自動車Cのユーザにとって、不便を強いることとなり、参入障壁となる仕組みであった。
【0017】
ここで、近年の自動車Cには、カーナビゲーションシステム用のディスプレイや、メータパネルに所定の大きさで任意の内容を表示可能液晶パネルが搭載されていることが多い。そこで、本実施形態の車両情報提示装置1は、自動車Cに搭載された車載表示デバイス22に、整備士などの専門家向けの車両情報を表示する機能を有する。
即ち、本実施形態の車両情報提示装置1は、カーナビゲーションシステム用のディスプレイや、メータパネルに所定の大きさで任意の内容を表示可能液晶パネルに車両情報を表示する。
これにより、OBDデバイスがなくとも、より詳細な車両情報の確認が可能となっている。
なお、図5以降に示す例においては、車両情報提示装置1の車載表示デバイス22として、カーナビゲーションシステム用のディスプレイが採用されている。
【0018】
また、従来、自動車Cのメータパネルには、各種警告灯や液晶パネルが配置されている。警告灯は、CANバスから取得された情報に基づいて、メータパネルに、ユーザ用の情報として異常発生個所等程度に圧縮された情報を表示するものである。
また例えば、CANバスから取得された情報に基づいて、液晶パネルには、残充電(ガソリン車においてはガソリン量)や予想走行可能距離の情報が表示される。
【0019】
ここで、一般のドライバーである自動車Cのユーザは、メータパネルの警告灯をベースに各種判断を行うのが通常である。
一般のドライバーに対して、メータパネルの警告灯程度の情報を提示することは、自動車Cについての専門的な知識を有さず、警告を重く受け止めすぎてしまうユーザや、警告を軽視するユーザ等、各種各様なユーザが存在するため、整備工場での診断を促し、適切な処置を行うという観点では好適なものである。
【0020】
しかしながら、所定の事業者(例えば、運送業者)でプロドライバー(例えば、長距離ドライバー)として自動車Cを運転するユーザは、運行前点検を行う義務がある。したがって、事業者でプロドライバーとして自動車Cを運転するユーザは、メータパネルの警告灯のみならず、運転前点検に関する各種情報を、容易に確認したいという要望があった。
そこで、本実施形態の車両情報提示装置1は、車載表示デバイス22に、運転前点検に関する各種情報も表示することができる。
【0021】
また、事業者にとっては、より詳細な運行前点検を行うことで、自動車Cの予防整備を行うことで、結果的にコストを削減することも求められている。そのため、必要最小限のみならず、従来では、異常や要点検とされる前であって、メータパネルにも表示されない基準の情報も、ユーザに提示されることが好適である。
しかしながら、このような基準の情報は、OBDデバイスを接続しない限り確認はできないものであった。
そこで、本実施形態の車両情報提示装置1は、車載表示デバイス22に、運転前点検のみならず、より詳細な、自動車Cの予防整備に資する各種情報も表示することができる。
【0022】
このように、本実施形態の車両情報提示装置1は、自動車Cに搭載された車載表示デバイス22に、事業者のドライバー向けの車両情報を表示する機能を有するため、このようなOBDデバイスが不要となっている。
【0023】
また、詳しくは後述するが、図1に示すCANバスの他に、車両情報提示装置1は、天候などを含む外部情報を取得し、CAN情報及び外部情報に基づく各種情報をユーザに提示することが出来る。
これにより、一般のドライバーに対して、従来にはないよりよい情報提供が可能となっている。
【0024】
このように、本実施形態の車両情報提示装置1は、自動車Cに搭載された車載表示デバイス22に車両情報を表示する機能を有するため、上述の各種課題を解決することができるものである。
【0025】
以下、図2乃至図4を用いて、車両情報提示装置1の構成等について説明する。
図2は、図1の車両情報提示装置を含む情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の一実施形態に係る車両情報提示装置が適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0026】
図2に示す情報処理システムは、車両情報提示装置1と、ECU2-1乃至2-n(nは1以上の任意の整数値)と、CANバスCBを介して相互の通信可能に接続されている。また、車両情報提示装置1と、外部情報提供サーバ3が、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に通信可能に接続されることで構成される。
【0027】
車両情報提示装置1は、図1の自動車Cに車載された情報処理装置である。車両情報提示装置1は、ECU2及び外部情報提供サーバ3の夫々と各種情報を授受して、車両情報を提供するための各種処理を実行する。
【0028】
ECU2は、自動車Cに車載された情報処理デバイスである。ECU2は、自動車Cに車載された各種センサの情報を取得して管理するとともに、各種制御を実行する。
外部情報提供サーバ3は、所定の管理者により管理された情報処理装置であって、例えば、気象情報を提供する機能を有する。
【0029】
次に、本サービスを提供するために各種処理を実行する車両情報提示装置1のハードウェア構成について説明する。
図3は、図2の車両情報提示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0030】
車両情報提示装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0031】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0032】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19、ドライブ20及びCANバス制御部21が接続されている。
【0033】
入力部16は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、車載表示デバイス22を含む各種ディスプレイや各種スピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば、外部情報提供サーバ3)との間で行う通信を制御する。
【0034】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0035】
CANバス制御部21は、CANバスCBを介してECU2と情報の授受を行う制御を実行する。
【0036】
ここで、入力部16は、例えば、マイクを有しており声操作のためのユーザの声を入力することができる。また例えば、入力部16は、タッチセンサを有しており、タッチ操作のためのユーザの車載表示デバイス22の対するタッチ位置の情報を入力することができる。
【0037】
次に、図4を参照して車両情報提示装置1の機能的構成について説明する。
図4は、図3の車両情報提示装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0038】
図4に示すように、車両情報提示装置1のCPU11において、車両情報取得部51と、専門家用情報生成部52と、ユーザ用情報生成部53と、表示制御部54とが機能する。
車両情報取得部51は、自動車Cの内部に予め備えられているECU2から、当該車両情報を取得する。
【0039】
専門家用情報生成部52は、車両情報に基づいて、自動車Cの整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する。
【0040】
ユーザ用情報生成部53は、車両情報に基づいて、自動車Cのユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成する。
【0041】
表示制御部54は、自動車Cの車載表示デバイス22に所定画像が表示されているときに画面内のボタンへのタッチ操作を受付けると、ユーザ用情報と専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、車載表示デバイス22に表示させる。
ユーザ用情報の例については、図5を用いて後述する。
【0042】
また、表示制御部54は、タッチ操作を受付けると、ユーザ用情報を車載表示デバイス22に表示させ、所定画像又はユーザ用情報が表示されているときに別のボタン操作を受付けると、専門家用情報を含む画像を車載表示デバイス22に表示させることもできる。
【0043】
さらに、表示制御部54は、ユーザ用情報が表示されているときに第2操作を受付けたとき、ユーザ用情報に対して、専門家用情報を含む画像をポップアップ表示させる制御を実行することもできる。
専門家用情報とポップアップ表示の例については、図6を用い後述する。
【0044】
これにより、車両情報が車載ディスプレイに常に表示されている訳ではなく、閲覧者にとって必要な時にタッチ操作をしてモード変換をすることで、専用デバイスを使用することなく車両情報が車載ディスプレイに表示されるようになる。さらに、閲覧者がユーザのときには、素人でも分かりやすい情報(ユーザ情報)が表示される一方、閲覧者が整備士等の専門家のときには、整備等に必要な専門的な情報(専門家情報)が表示される。
【0045】
表示制御部54は、車両情報が所定の条件を満たすと、ユーザ用情報を表示させる制御を実行する、こともできる。
所定条件を満たすことで表示されるユーザ用情報の例については、図7を用い後述する。
このようにして、車両情報提示装置1は、各種情報を車載表示デバイス22にユーザに提供することが出来る。
【0046】
また、表示制御部54は、所定画像(後述する図9の例では図10の初期画面SGの画像)の表示中に第1操作(後述する図10の初期画面SGのメンテナンス情報ボタンMB(アイコン)の押下操作)を受け付けると、ユーザ用情報(例えば後述する図11のユーザ用情報UJ1)を含むメンテナンス画像(例えば後述する図11のメンテンナンス情報表示画面MJGの画像)であって、専門家用情報を含む第1画面(例えば後述する図13の診断機モード画面SMG)に移行させる第2操作(例えば後述する図11の「診断機モード」と表示されたボタンSB(アイコン)の押下操作)、又は、日常点検用のユーザ用情報(例えば後述する図12の日常点検用車両情報NJ2)を含む第2画面(例えば後述する図12の日常点検用車両情報画面NJG)に移行させる第3操作(例えば後述する図11の「日常点検用車両情報」と表示されたボタンNB1(アイコン)の押下操作)を受け付けるメンテナンス画像を車載表示デバイス22に表示させる制御を実行する、ことができる。
そして、表示制御部54は、メンテナンス画像が表示されているときに第2操作を受け付けたとき、車載表示デバイス22の画面表示を第1画面に切替え、また、メンテナンス画像が表示されているときに第3操作を受け付けたとき、車載表示デバイス22の画面表示を第2画面に切替える、制御を実行する、ことができる。
【0047】
さらに、表示制御部54は、所定画像を含む任意の画像の表示中に、1以上の車両情報を用いた所定のアラート条件(例えば駆動用モータ温度の現在値が50℃であり、その判定が異常を示すような条件等)を満たすと、ユーザ用情報としてのアラート画像(例えば後述する図16のポップアップ表示によるアラート画像AL)を表示させる制御を実行する、ことができる。
【0048】
さらにまた、表示制御部54は、アラート画像の表示中に第4操作(後述する図16の「日常点検用車両情報画面へ」と表示されたボタンNB2(アイコン)に対する押下操作)を受け付けたとき、車載表示デバイス22の画面表示を第2画面に切替える、ことができる。
【0049】
以上、図2乃至図4を用いて、車両情報提示装置1の構成等について説明した。
以下、図5乃至図8を用いて、車両情報提示装置1の車載表示デバイス22に表示される画面の例を用いて、提示される情報の例について説明する。
なお、図5乃至図8の説明の後は、図9乃至図16を用いて、第2の例を説明することにする。
【0050】
図5は、図4に示す車載表示デバイスに、カーナビゲーションシステムの画像とともに車両情報表示用のボタンが表示されている様子を示す図である。
図5に示す車載表示デバイス22には、カーナビゲーションシステムの画像とともに、車両情報を表示するためのボタンとして「メンテナンス」ボタンが表示されている。
「メンテナンス」ボタンの押下操作が行われると、車載表示デバイスには、図6に示す画面が表示される。
【0051】
図6は、図5に示す車両情報表示用のボタンに対して操作が行われ、ユーザ用の車両情報が表示されている様子を示す図である。
図6に示す車載表示デバイス22には、「エラーは検出されていません。次回の整備は2023/05です。」という表示がされている。
また、図6に示す車載表示デバイス22には、「整備士モード」切替ボタンが表示されている。
「整備士モード」切替ボタンの押下操作が行われると、車載表示デバイスには、図7に示す画面が表示される。
【0052】
図7は、図6に示す整備士用モード切替ボタンに対して操作が行われ、専門家用の車両情報が表示されている様子を示す図である。
図7に示す画面には、インバータのエラーログとして、エラーが発生した時刻とエラー内容とが表示されている。
このように、整備しようモードに切り替えられた画面には、専門家用の車両情報として、ユーザ用には表示されないより詳細な車両情報が表示される。
ここで、図示はしないが、整備士用モード切替ボタンを操作した場合、パスワード等の文字列を入力させ、あらかじめ設定された所定の文字列が入力された場合にのみ、専門家用車両情報が表示されるようにすることが出来る。これにより、自動車Cについての専門的な知識を有さないユーザに対して専門家用の車両情報の提示がなされることがなくなるため、ユーザが警告を重く受け止めすぎてしまうことを避けることが出来る。
【0053】
また、図示はしないが、メンテナンス情報ボタンを操作した際に、ユーザ用の車両情報と、専門家用の車両情報のいずれを表示するかを選択する画面が表示されてもよい。
【0054】
また、図示はしないが、車載表示デバイス22における車両情報を表示するためのボタン(例えば、「メンテナンス」ボタン)を操作した場合、自動車Cの一般的なユーザ用に対する車両情報ではなく、プロドライバー(例えば、長距離ドライバー)向けのより詳細な車両情報を表示されてもよい。即ち、ユーザとしてプロドライバー等が想定される場合、ユーザ用情報としてより高度な内容を含むように設定されてもよい。
さらに言えば、車両情報表示装置1は、このようなユーザの知識レベルに応じて、ユーザ用の車両情報の難易度の設定が可能となっている。
【0055】
図8は、図4に示す車載表示デバイスに、CAN情報及び外部情報に基づくアドバイスがポップアップ表示されている様子を示す図である。
図8に示す画面には、「バッテリー温度が上昇しています。このままでは走行できなくなる恐れがあります。日陰に停車してください。」というユーザに対してアドバイスとなる情報が表示されている。
【0056】
従来、警告灯やそれに準ずる表示においては、車両に発生した事象の報告がなされるのが通常であった。例えば、電気自動車においては、バッテリ温度が上昇した結果、走行不能となった場合、バッテリ温度が上昇したという原因と、走行不能となって停止している旨が表示されるに過ぎなかった。
【0057】
これに対して、本実施形態の車両情報提示装置1は、ユーザに対して、電気自動車である自動車Cについて、CAN情報に基づいて、バッテリ温度が上昇しこのままでは走行不能となることが予測することができる。そして、車両情報提示装置1は、単なる予測結果のみならず、外部情報に基づいて、より適切と思われる対処方法をアドバイスとして、ユーザに提示することが出来る。例えば、車両情報提示装置1は、外部情報により、外気温が高く、天気が晴天である場合、日陰に停車するという対処方法を含むアドバイスの情報をユーザに提供することが出来る。
【0058】
以下、図9乃至図16を用いて、車両情報提示装置1の車載表示デバイス22の表示にかかる、第2の例について説明する。
図9は、図3及び図4の車載表示デバイスに表示される画面の遷移の一例を示す図である。
【0059】
車載表示デバイス22に表示される画面の遷移としては、初期画面SGにおいてメンテナンス情報ボタンMB(アイコン)の押下操作がなされた場合には、メンテナンス情報の画面、即ちメンテナンス情報画面MJGが表示される(初期画面SGについては図10を参照しながら、また、メンテナンス情報画面MJGについては、図11を参照しながら夫々後述する)。
【0060】
メンテナンス情報画面MJGが表示された状態において、日常点検用車両情報ボタンNB1(アイコン)の押下操作がなされた場合には、日常点検用車両情報にかかる画面、即ち日常点検用車両情報画面NJGが車載表示デバイス22に表示される(日常点検用車両情報画面NJGについては、図12を参照しながら後述する)。
【0061】
日常点検用車両情報画面NJGが表示された状態において、事故発生時ボタンJB(アイコン)の押下操作がなされた場合には、事故発生の連絡が行われる。
【0062】
一方、メンテナンス情報画面MJGが表示された状態において、診断機モードボタンSB(アイコン)の押下操作がなされ、そして、例えばパスワードの入力が行われた場合には、診断機モードの画面、即ち診断機モード画面SMGが車載表示デバイス22に表示される(診断機モード画面SMGについては、図13を参照しながら後述する)。
【0063】
初期画面SGやアプリ画面AG(ナビゲーション画面NVG)が表示された状態において、走行に危険な内容の不具合が検知されたときには、アラート画像ALのポップアップが行われる。このとき、設定により閾値付近のレベルにある内容も表示される(アラート画像ALのポップアップについては、図16を参照しながら後述する)。
【0064】
図10は、図9の初期画面の一例を示す図である。
車載表示デバイス22に表示された初期画面SGには、図に示すような各種のボタンが設けられており、このうちメンテナンス情報ボタンMBに対して押下操作がなされると、図11のようなメンテナンス情報画面MJGが車載表示デバイス22に表示される。
【0065】
図11は、図10のメンテナンス情報ボタンに対して操作が行われ、画面にメンテナンス情報が表示されている様子の一例を示す図である。
メンテナンス情報画面MJGには、ユーザ情報UJ1を含むメンテナンス情報が表示される。ユーザ情報UJ1を含むメンテナンス情報としては、例えば図に示すような「現在、危険度の高い問題が発生しています。」、「次回の定期点検まで残り95日です(〇〇年〇月〇日)」である。
メンテナンス情報画面MJGには、日常点検用車両情報ボタンNB1及び診断機モードボタンSBが設けられている。
日常点検用車両情報ボタンNB1に対して押下操作がなされると、図12のような日常点検用車両情報画面NJGが車載表示デバイス22に表示される。
【0066】
図12は、図11の日常点検用車両情報ボタンに対して操作が行われ、画面に日常点検用車両情報が表示されている様子の一例を示す図である。
日常点検用車両情報画面NJGには、日常点検用車両情報としてユーザ情報UJ2が表示される。ユーザ情報UJ2は、項目名が「車速」である場合に、現在値が例えば56Km/hであり、その判定は良好を示す「〇」となっている。これに対し、項目名が「駆動用モータ温度」である場合に、現在値が例えば50℃であり、その判定は異常を示す「×」となっている。
日常点検用車両情報画面NJGは、後述する診断機モードでの表示ほど細かく内容表示がなされないものの、アラート表示に関係する項目は表示すると共に、その判定を記載することができるようになっている。
以上のような日常点検用車両情報画面NJGには、事故発生連絡を行える事故発生時ボタンJBが設けられている。事故発生時ボタンJBは、具体的に、事故発生時にロードサービスや整備工場にリアルタイムでCAN情報が転送されるようなボタンになっている(一例であるものとする)。
【0067】
図13は、図11の診断機モードボタンに対して操作が行われ、画面に診断機モードにかかる各種ボタンが表示されている様子の一例を示す図である。
なお、診断機モードボタンSBに対して押下操作がなされ、例えば上述の専門家によるパスワードの入力が行われた場合に診断機モード画面SMGが車載表示デバイス22に表示されるものとする。
診断機モード画面SMGには、図に示すような各種のボタンが設けられており、このうち車両診断ボタンSSBに対して押下操作がなされると、図14のような車両診断画面SSGが車載表示デバイス22に表示される。
【0068】
図14は、図13の車両診断ボタンに対して操作が行われ、画面に車両診断にかかる各種ボタが表示されている様子の一例を示す図である。
車両診断画面SSGには、図に示すような各種のボタンが設けられており、このうち自己診断ボタンJSBに対して押下操作がなされると、図15のような自己診断画面JSGが車載表示デバイス22に表示される。
図15は、図14の自己診断ボタンに対して操作が行われ、画面に自己診断情報が表示されている様子の一例を示す図である。
自己診断画面JSGには、例えば故障コードと故障コード系統名とが表示される(ここでの表示は専門家情報になる)。
【0069】
図16は、アプリ画面にアラートのポップアップが表示されている様子の一例を示す図である。
ナビゲーション画面NVGにおいて、走行に危険な内容の不具合が検知されたときには、アラート画像ALのポップアップが行われる。アラート画像ALとしては、例えば「モーター温度が上がり過ぎています。走行できなくなる前に停車してください。」等のユーザ情報が表示される。アラート画像ALには、日常点検用車両情報ボタンNB2が設けられている。
【0070】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものとみなす。
【0071】
また、上述の実施形態においては、車両情報提示装置1の車載表示デバイス22として、カーナビゲーションシステム用のディスプレイが採用されているものとしたが、車両情報は、他のデバイスにより提示されてもよい。
即ち、車両情報は、メータパネルに備えられた液晶ディスプレイ等の表示デバイスに表示されてもよい。
また例えば、車両情報は、AI合成された音声として提供されてもよい。
【0072】
特に図示しないが、診断機モードではスマホで撮った写真を車両側に転送し、診断レポートの作成ができるようになっている。また、診断機モードで必要な通信機能はスマホ側で代用が可能(テザリング)になっている。
この他、ナビ機能を持つセンターディスプレイだけではなく、メーターディスプレイでの利用も可能になっている。
本発明は、ヘッドアップディスプレイなどディスプレイ表示が可能なものには対応できるものとする。
また、タッチパネルでの操作だけではなく、スマホ同期での操作や口頭での指示で操作が可能になるものとする。
また、専用診断機が無くても、OBD車検対応が可能になるものとする。
【0073】
また、図3に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0074】
また、図4に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に図4の例に限定されない。
【0075】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に限定されず、任意でよい。例えば車載表示装置1側の機能ブロックの少なくとも一部を、その他の図示せぬ装置に設けてもよいし、その逆でもよい。
そして、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体との組み合わせで構成してもよい。
【0076】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0077】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0078】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に添って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0079】
以上まとめると、本発明が適用されるバッテリ交換システムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図4の車両情報表示装置1)は、
自動車の内部に予め備えられている車両情報の取得部(例えば、ECU2)から、当該車両情報を取得する車両情報取得手段(例えば、図4の車両情報取得部51)と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車の整備の専門家にとって必要な情報を、専門家用情報として生成する専門家用情報生成手段(例えば、専門家用情報生成部52)と、
前記車両情報に基づいて、当該自動車のユーザにとって必要な情報を、ユーザ用情報として生成するユーザ用情報生成手段(例えば、ユーザ用情報生成部53)と、
前記自動車の車載表示デバイスに所定画像が表示されているときに第1操作(例えば画面内のボタンへのタッチ操作)を受付けると、前記ユーザ用情報と前記専門家用情報とのうち少なくとも一方を選択的に、前記車載表示デバイスに表示させる制御を実行する表示制御手段(例えば、表示制御部54)と、
を備える。
【0080】
これにより、車両情報が車載ディスプレイに常に表示されている訳ではなく、閲覧者にとって必要な時に「第1操作」をしてモード変換をすることで、専用デバイス(OBDデバイス)を使用することなく車両情報が車載表示デバイスに表示されるようになる。しかも、閲覧者がユーザのときには、素人でも分かりやすい情報(ユーザ情報)が表示される一方、閲覧者が整備士等の専門家のときには、整備等に必要な専門的な情報(専門家情報)が表示される。
【0081】
前記表示制御手段は、
前記第1操作を受付けると、前記ユーザ用情報を前記車載表示デバイスに表示させ、
前記所定画像又は前記ユーザ用情報が表示されているときに第2操作(別のボタン操作、又はパスワード入力操作:ユーザ操作は受け付けないような操作)を受付けると、前記専門家用情報を前記車載表示デバイスに表示させる
制御を実行する、ことができる。
【0082】
前記表示制御手段は、前記ユーザ用情報が表示されているときに前記第2操作を受付けたとき、
前記ユーザ用情報に対して、前記専門家用情報を重畳して表示(ポップアップ表示)させる制御を実行する、
ことができる。
【0083】
前記表示制御手段は、前記ユーザ用情報が表示されているときに前記第2操作を受付けたとき、
前記ユーザ用情報に対して、前記専門家用情報を重畳して表示させる制御を実行する、
ことができる。
【0084】
前記表示制御手段は、1以上の前記車両情報を用いた所定の条件を満たすと(ユーザが第1ボタンを押下しなくても、例えばバッテリ温度(車両情報の1種)が閾値温度以上になるなどの所定条件を満たすと)、前記ユーザ用情報(例えば「バッテリ高温なので非常停止してください」というメッセージ画像)を表示させる制御を実行する、
ことができる。
【0085】
前記表示制御手段は、
前記所定画像(図9の例では図10の初期画面SGの画像)の表示中に前記第1操作(図10の初期画面SGのメンテナンス情報ボタンMB(アイコン)の押下操作)を受け付けると、前記ユーザ用情報(例えば図11のユーザ用情報UJ1)を含むメンテナンス画像(例えば図11のメンテンナンス情報表示画面MJGの画像)であって、前記専門家用情報を含む第1画面(例えば図13の診断機モード画面SMG)に移行させる前記第2操作(例えば図11の「診断機モード」と表示されたボタンSB(アイコン)の押下操作)、又は、日常点検用の前記ユーザ用情報(例えば図12の日常点検用車両情報NJ2)を含む第2画面(例えば図12の日常点検用車両情報画面NJG)に移行させる第3操作(例えば図11の「日常点検用車両情報」と表示されたボタンNB1(アイコン)の押下操作)を受け付ける前記メンテナンス画像を前記車載表示デバイスに表示させ、
前記メンテナンス画像が表示されているときに前記第2操作を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第1画面に切替え、
前記メンテナンス画像が表示されているときに前記第3操作を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第2画面に切替える、
制御を実行する、
ことができる。
【0086】
前記表示制御手段は、
さらに、前記所定画像を含む任意の画像の表示中に、1以上の前記車両情報を用いた所定のアラート条件(例えば駆動用モータ温度の現在値が50℃であり、その判定が異常を示すような条件等)を満たすと、前記ユーザ用情報としてのアラート画像(例えば図16のポップアップ表示によるアラート画像AL)を表示させる制御を実行する、
ことができる。
【0087】
前記表示制御手段は、さらに、
前記アラート画像の表示中に第4操作(例えば図16の「日常点検用車両情報画面へ」と表示されたボタンNB2(アイコン)に対する押下操作)を受け付けたとき、前記車載表示デバイスの画面表示を、前記第2画面に切替える、
ことができる。
【符号の説明】
【0088】
1・・・車両情報提示装置、2・・・ECU、3・・・外部情報提供サーバ、11・・・CPU、21・・・CANバス制御部、22・・・車載表示デバイス、31・・・リムーバブルメディア、51・・・車両情報取得部、52・・・専門家用情報生成部、53・・・ユーザ用情報生成部、54・・・表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16