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特開2024-91608透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091608
(43)【公開日】2024-07-04
(54)【発明の名称】透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/0468 20140101AFI20240627BHJP
   H01L 31/0749 20120101ALN20240627BHJP
【FI】
H01L31/04 532C
H01L31/06 460
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023217267
(22)【出願日】2023-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0183366
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522267907
【氏名又は名称】メカロエナジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110434
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 勝
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヒョクギュ
(72)【発明者】
【氏名】イ ギュヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イム スンヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ チャンソン
(72)【発明者】
【氏名】オム テウ
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251AA10
5F251BA11
5F251BA16
5F251EA10
5F251EA16
5F251EA19
5F251GA03
5F251JA03
5F251JA04
(57)【要約】
【課題】
本発明の目的は、太陽光透過度と審美性を高めながらも出力効率をさらに向上させた透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法に関する。本発明による透光型太陽電池モジュールの製造方法は、ガラス基板上の薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池を形成する第1段階と、薄膜太陽電池上に透明接着層を配置する第2段階と、透明接着剤層上にカバーガラス基板を接着する第3段階と、を備える。第1段階ではガラス基板上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板上の薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池を形成する第1段階と、
前記薄膜太陽電池上に透明接着層を配置する第2段階と、
前記透明接着層上にカバーガラス基板を接着する第3段階と、を備え、
前記第1段階は、
前記ガラス基板上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして、太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記第1段階は、
一定の間隔で配置されるラインタイプ(line type)の太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記第1段階は、
0.124~0.5mmの間隔で配置される0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、請求項2に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記レーザーは、
ナノレーザー、ピコレーザーまたはフェムトレーザーであることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記レーザーは、
波長532nmのUVレーザーまたは波長が1032nmのIRレーザーであることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項6】
前記第1段階は、
ガラス基板上の前記薄膜太陽電池層が形成される面上でレーザーを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして、太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池モジュールの製造 方法。
【請求項7】
前記第1段階は、
ガラス基板上の前記薄膜太陽電池層が形成される面の反対面でレーザーを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして、太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池 モジュールの製造方法。
【請求項8】
前記第1段階は、
多数の各四角形の透光部と多数の各四角形の太陽電池パターンが順次交差する市松模様の形で配置される太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法
【請求項9】
前記第1段階は、
前記薄膜太陽電池層をパターニングして、多数の各四角形の太陽電池パターンを連結するパターン連結部が形成されることを特徴とする、請求項7に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項10】
前記第1段階は、
前記薄膜太陽電池において、一方向に互いに交差するように配置される前記太陽電池パターンを相互連結するように前記パターン連結部が形成されることを特徴とする、請求項7に記載の透光型太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項11】
ガラス基板上の薄膜太陽電池層をパターニングして形成される太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池と、
前記薄膜太陽電池上に配置される透明接着層と、
前記透明接着層上に接着されるカバーガラス基板と、を備え、
前記薄膜太陽電池は、
前記ガラス基板上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして太陽電池パターンを含むように形成されることを特徴とする、透光型太陽電池モジュール。
【請求項12】
前記薄膜太陽電池は、
一定の間隔で配置されるラインタイプ(line type)の太陽電池パターンを含むことを特徴とする、請求項10に記載の透光型太陽電池モジュール。
【請求項13】
前記薄膜太陽電池は、
0.124~0.5mmの間隔で配置される0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターンを含むことを特徴とする、請求項11に記載の透光型太陽電池モジュール。
【請求項14】
前記薄膜太陽電池は、
多数の各四角形の投光部と多数の各四角形の太陽電池パターンが順次交差する市松模様の形に配置されて構成されることを特徴とする、請求項10に記載の投光型太陽電池モジュール。
【請求項15】
前記薄膜太陽電池層をパターニングして多数の各四角形の太陽電池パターンを連結するように形成されるパターン連結部と、をさらに備えることを特徴とする、 請求項13に記載の透光型太陽電池モジュール。
【請求項16】
前記パターン連結部は、
前記薄膜太陽電池において、一方向に互いに交差するように配置される前記太陽電池パターンが相互連結されることを特徴とする、請求項14に記載の透光型太陽電池モジュール。
【請求項17】
それぞれの前記太陽電池パターンは、
多数の太陽電池セル(cell)で構成され、
前記パターン連結部の幅Aは、
前記太陽電池セルの幅Bと同じであるか、または大きく形成されることを特徴とする、請求項15に記載の透光型太陽電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法に関し、より詳細には、太陽光透過度と審美性を高めながら出力効率をさらに向上させた透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、気候危機に対応する世界各国の動きが加速化され、炭素中立宣言や新再生可能エネルギーの普及拡散政策などが加速化されることから、太陽電池の必要性は日増しに増加している。特にゼロエネルギー建築物などに関する関心が高まり、太陽電池を建築物に適用するBIPV(Building Integrated PhotoVoltaics、ビーアイピーヴィ)市場が拡大されている状況である。
【0003】
太陽電池市場では、現在シリコン太陽電池が大部分を占めているが、シリコンの特性上、不透明で審美性が悪いことから、BIPV(建物一体型太陽光発電)適用のための新しい太陽電池に対する関心が増加している。
【0004】
このような理由から、最近、透明太陽電池に対する研究が活発に行われているものの、50%以上の透過率を有する太陽電池は、わずか5%レベルのエネルギー変換効率を示している。
【0005】
したがって、審美性に優れていながらも光透過が可能となって窓戸などに適用可能な太陽電池モジュールに関する技術が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2204686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、太陽光透過度と審美性を高めながらも出力効率をさらに向上させた透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した問題を解決するための本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法は、ガラス基板上の薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池を形成する第1段階と、前記薄膜太陽電池上に透明接着層を配置する第2段階と、前記透明接着層上にカバーガラス基板を接着する第3段階と、を備える。前記第1段階では前記ガラス基板上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いた蝕刻(etching、エッチング)によりパターニングして太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成される。
【0009】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、一定の間隔で配置されるラインタイプ(line type)の太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成される。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、0.124~0.5mmの間隔で配置される0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成される。
【0011】
本発明の他の実施形態によれば、前記レーザーはナノレーザー、ピコレーザーまたはフェムトレーザーであり得る。
【0012】
本発明の他の実施形態によれば、前記レーザーは、波長532nmのUV(UltraViolet)レーザーまたは波長1032nmのIR(InfraRed)レーザーであり得る。
【0013】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、ガラス基板上の前記薄膜太陽電池層が形成された面上でレーザーを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして、太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成される。
【0014】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、ガラス基板上の前記薄膜太陽電池層が形成された面の反対面上でレーザを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして、太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池が形成される。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、多数の各四角形の投光部と多数の各四角形の太陽電池パターンが、順次交差する市松模様の形に配置される太陽電池パターンを含む前記薄膜太陽電池が形成される。
【0016】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、前記薄膜太陽電池層をパターニングして、多数の各四角形の太陽電池パターンを連結するパターン連結部が形成される。
【0017】
本発明の他の実施形態によれば、前記第1段階では、前記薄膜太陽電池において、一方向に互いに交差するように配置される前記太陽電池パターンを相互連結するように、前記パターン連結部が形成される。
【0018】
本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールは、ガラス基板上の薄膜太陽電池層をパターニングして形成される太陽電池パターンを含む薄膜太陽電池と、前記薄膜太陽電池上に配置される透明接着層と、前記透明接着層上に接着されるカバーガラス基板と、を備える。前記薄膜太陽電池は、前記ガラス基板上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして太陽電池パターンを含むように形成される。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、前記薄膜太陽電池は、一定の間隔で配置されるラインタイプ(line type)の太陽電池パターンを含んで構成され得る。
【0020】
本発明の他の実施形態によれば、前記薄膜太陽電池は、0.124~0.5mmの間隔で配置される0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターンを含む。
【0021】
本発明の他の実施形態によれば、前記薄膜太陽電池は、多数の各四角形の投光部と多数の各四角形の太陽電池パターンが順次交差する市松模様の形に配置されて構成されてもよい。
【0022】
本発明の他の実施形態によれば、前記薄膜太陽電池層をパターニングして多数の各四角形の太陽電池パターンを連結するように形成されるパターン連結部と、をさらに備える。
【0023】
本発明の他の実施形態によれば、前記パターン連結部は、前記薄膜太陽電池において、一方向に互いに交差するように配置される前記太陽電池パターンを相互連結することができる。
【0024】
本発明の他の実施形態によれば、それぞれの前記太陽電池パターンは多数の太陽電池セル(cell)で構成され、前記パターン連結部の幅Aは前記太陽電池セルの幅Bと等しくまたはより大きく形成されてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、太陽光透過度と審美性を高めながらも出力効率をさらに向上させた透光型太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの正面図である。
図2】本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図3】本発明の他の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの正面図である。
図4】本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図5】および
図6】本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの太陽電池パターンを説明するための図である。
図7】本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの製造方法を説明するためのフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図である。
図9】および
図10】本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図である。
図11】本発明の他の実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、多様な変換を加えることができ、多くの実施形態を有し得るが、特定の実施形態を図面に示し、発明の詳細な説明欄において詳しく説明しようとする。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の技術的思想および技術的範囲に含まれるすべての変換、均等物または代替物を含むものと理解されるべきである。
【0028】
ただし、実施形態を説明するにあたって、関連する公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすることができると判断される場合、それに対する詳しい説明は省略する。また、図面における各構成要素のサイズは説明のために誇張されることがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0029】
なお、明細書全体において、一構成要素が他の構成要素と「連結される」または「接続される」などと言及されるときには、前記一構成要素が前記他の構成要素と直接連結されるか、または直接接続されることもあるが、特に、明らかに反対の記載が示されていると判定されない限り、中間に別の構成要素を介在して連結または接続されることもあると理解されるべきである。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは、特に反対の記載が示されていると判定されない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの正面図であり、図2は本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの分解斜視図である。
【0031】
以下からは、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの構成を説明する。
【0032】
本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュール100は、薄膜太陽電池110、透明接着層120およびカバーガラス基板130を含む。
【0033】
前記薄膜太陽電池110は、多数の太陽電池パターン111を含んで構成され、前記太陽電池パターン111は、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をパターニングして形成される。前記薄膜太陽電池層および前記太陽電池パターン111は、CIGS(シーアイジーエズ)で構成されてもよい。
【0034】
より具体的には、前記太陽電池パターン111の形成時には、ガラス基板上112の薄膜太陽電池層をレーザを用いてパターニングする。
【0035】
このとき、他の一実施形態によれば、前記ガラス基板113上の薄膜太陽電池層にマスクを用いて遮蔽部を形成し、ビードブラスト(bead blast)またはサンディングデバイス(sanding device)を用いてパターニングして前記太陽電池パターン111を形成することができる。
【0036】
また、前記透明接着層120が前記薄膜太陽電池110上に配置され、前記薄膜太陽電池110にカバーガラス基板130を接着させ、前記透明接着層120はEVAフィルムで構成されてもよい。
【0037】
このとき、前記薄膜太陽電池110は、一定の間隔で配置されるラインタイプ(line type)の太陽電池パターン111を含むように構成される。
【0038】
前記ラインタイプの太陽電池パターン111は、前記ガラス基板130上の薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングして形成される。
【0039】
より具体的には、前記薄膜太陽電池110は、0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターン111が0.124~0.5mmの間隔で配置されるように構成されてもよい。
【0040】
また、前記パターン連結部112は、前記太陽電池パターン111と同様に前記薄膜太陽電池層をパターニングして形成されたものである。
【0041】
このとき、前記パターン連結部112は、前記薄膜太陽電池において、一方向に配置される多数の各四角形の太陽電池パターン111を連結するように形成されてもよい。
【0042】
図3は、本発明の他の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの正面図であり、図4は、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの分解斜視図である。
【0043】
また、図5および図6は、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの太陽電池パターンを説明するための図である。
【0044】
以下からは、図4図6を参照して、本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの構成を説明する。
【0045】
本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュール100は、薄膜太陽電池110、透明接着層120およびカバーガラス基板130を含む。
【0046】
前記薄膜太陽電池110は、多数の太陽電池パターン111を含んで構成され、前記太陽電池パターン111は、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をパターニングして形成される。前記薄膜太陽電池層および前記太陽電池パターン111は、CIGS(シーアイジーエズ)で構成されてもよい。
【0047】
より具体的には、前記太陽電池パターン111の形成時には、ガラス基板上112の薄膜太陽電池層をレーザーを用いてパターニングしたり、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層にマスクを用いて遮蔽部を形成し、ビードブラスト(bead blast)またはサンディングデバイス(sanding device)を用いてパターニングしたりして前記太陽電池パターン111を形成することができる。
【0048】
また、前記透明接着層120が前記薄膜太陽電池110上に配置され、前記薄膜太陽電池110にカバーガラス基板130を接着させ、前記透明接着層120はEVAフィルムで構成される。
【0049】
このとき、前記薄膜太陽電池110は、多数の各四角形の透光部115と多数の各四角形の太陽電池パターン111が順次交差して形成される市松模様の形に配置されるように構成される。
【0050】
すなわち、図1および図2の実施形態のように、前記ガラス基板130上の薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングする。前記ラインタイプの太陽電池パターン111が形成された後、さらに薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングして、前記市松模様の形の太陽電池パターン111が形成されてもよい。
【0051】
なお、図5を参照すると、パターン連結部112は、多数の各四角形の太陽電池パターン111を連結するように構成され得る。このように構成されるパターン連結部112は、前記太陽電池パターン111と同様に、前記薄膜太陽電池層をパターニングして形成されたものである。
【0052】
このとき、前記パターン連結部112は、前記薄膜太陽電池において、一方向に配置される多数の各四角形の太陽電池パターン111を連結するように形成されてもよい。
【0053】
より具体的に説明すると、前記太陽電池パターン111が一方向に互いに交差するように配置され、前記パターン連結部112は前記太陽電池パターン111を相互連結するように形成される。
【0054】
このような構成により、前記太陽電池パターン111と前記パターン連結部112は、多様な経路を介して互いに連結されて電流eが容易に流れることができるようにする。
【0055】
このとき、図5のように、前記太陽電池パターン111は多数の太陽電池セル(cell:C)で構成され、前記パターン連結部112の幅Aは、前記太陽電池セルCの幅Bと同様に構成されるか、またはより大きく形成されることが好ましい。
【0056】
図6のように、前記パターン連結部112の幅Aが、前記太陽電池セルCの幅Bより小さく構成される場合には、電流eの流れを妨げる抵抗増加要因となることができる。したがって、本発明の一実施形態によれば、図3のように、前記パターン連結部112の幅Aを前記太陽電池セルCの幅Bと同じであるか、またはより大きく形成して電流eの流れを妨げないようにする。
【0057】
図7は、本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの製造方法を説明するためのフローチャートであり、図8は、本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図である。
【0058】
また、図9および図10は、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図であり、図11は、本発明の他の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明するための図である。
【0059】
以下からは、図7図11を参照して、本発明の一実施形態による透光型太陽電池モジュールの製造方法をより詳しく説明する。
【0060】
まず、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターン111を含む薄膜太陽電池110を形成する(S210)。このとき、前記ガラス基板130上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして、太陽電池パターン111を含む薄膜太陽電池を形成することができる。
【0061】
より具体的には、本発明の一実施形態によれば、一定の間隔で配置されるラインタイプの太陽電池パターン111を含む前記薄膜太陽電池を形成することができる。前記ラインタイプの太陽電池パターン111は、前記ガラス基板130上の薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングして形成され得る。
【0062】
このとき、前記薄膜太陽電池110は、0.1mm~10mm幅のラインタイプの太陽電池パターン111が0.124~0.5mmの間隔で配置されるように構成されることがある。
【0063】
図9を参照すると、1mm幅のラインタイプの太陽電池パターンが0.5mmの間隔で配置される場合には、33%の光透過度と8.1%の出力効率を示しており、1mm幅のラインタイプの太陽電池パターンが0.25mmの間隔で配置される場合には20%の光透過度と9.2%の出力効率を示しており、1mm幅のラインタイプの太陽電池パターンが0.125mmの間隔で配置される場合には、11%の光透過度と10.8%の出力効率を示した。
【0064】
また、図10は、本発明の一実施形態による投光型太陽電池モジュールの出力電流と出力電圧を示しており、図10を参照すると、太陽電池パターン間の間隔が0.5mm、0.25mm、0.125mmで順次減少するほど、同じ出力電圧時の出力電流が増加するため、太陽電池パターン間の間隔が小さくなるにつれて出力効率が増加することがわかる。
【0065】
一方、本発明の他の実施形態によれば、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターン111を含む薄膜太陽電池110を形成する場合に、多数の各四角形の透光部115と多数の各四角形の太陽電池パターン111が、順次交差する市松模様の形に配置されるように前記薄膜太陽電池110を形成する。
【0066】
より詳しく説明すると、前記ガラス基板130上の薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングして前記ラインタイプの太陽電池パターンを形成した後、さらに薄膜太陽電池層の単位セルの横方向にレーザーを用いたエッチングによりパターニングして、前記市松模様の形の太陽電池パターン111を形成することができる。
【0067】
このとき、前記薄膜太陽電池層をパターニングして、多数の各四角形の太陽電池パターン111を連結するパターン連結部112を形成することができ、より詳しくは前記薄膜太陽電池110上で、一方向に互いに交差するように配置される前記太陽電池パターン111を相互連結するように、パターン連結部112を形成することができる。
【0068】
一方、このような前記薄膜太陽電池層をパターニングするときには、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をレーザ装置Lから照射されるレーザを用いてパターニングして太陽電池パターン111を形成するか、または図11のようにガラス基板上の薄膜太陽電池層のマスクを用いて遮蔽部を形成し、ビードブラスト(bead blast)またはサンディングデバイス(sanding device)を用いてパターニングして太陽電池パターン111を形成することができる。
【0069】
このような薄膜太陽電池層のパターニング時には、ガラス基板113上の薄膜太陽電池層をレーザーを用いたエッチングによりパターニングして、太陽電池パターン111を含む薄膜太陽電池を形成することができる。
【0070】
このとき、前記レーザーはナノレーザー、ピコレーザーまたはフェムトレーザーが使用されてもよい。 また、前記レーザーは、前記波長532nmのUVレーザーまたは波長1032nmのIRレーザーが使用されてもよい。
【0071】
なお、レーザーを用いたパターニングを行うときには、前記ガラス基板113上の前記薄膜太陽電池層が形成された面の反対面上で、レーザーを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターン111を形成するか、または前記ガラス基板113上の前記薄膜太陽電池層が形成された面上で、レーザーを用いたエッチングにより前記薄膜太陽電池層をパターニングして太陽電池パターン111を形成することができる。
【0072】
以後、前記薄膜太陽電池110には端子101を形成する。
【0073】
このように形成された前記薄膜太陽電池110上には透明接着層120を配置し(S220)、前記透明接着層120上にカバーガラス基板を接着するラミネーション工程を通じて太陽電池モジュール100を完成する(S230)。
【0074】
このように、本発明による透光型太陽電池モジュールは、薄膜太陽電池のパターニングのときに、一部の薄膜を除去することにより、追加の金属連結なしに薄膜自体の特性を利用して電気的連結が可能であり、作業が容易でありながらも審美性と透光性は言うまでもなく、太陽電池の機能をすべて有している太陽電池モジュールが提供される。
【0075】
前述したような本発明の詳細な説明では、具体的な実施形態に対して説明した。しかし、本発明の範囲から逸脱しない限り、多様な変形が可能である。本発明の技術的思想は、本発明に対して前述した実施形態に限定されてはならず、特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0076】
100:投光型太陽電池モジュール
110:薄膜太陽電池
111:太陽電池パターン
112:パターン連結部
113:ガラス基板
120:透明接着層
130:カバーガラス基板
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