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特開2024-91972予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024091972
(43)【公開日】2024-07-05
(54)【発明の名称】予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240628BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024073323
(22)【出願日】2024-04-30
(62)【分割の表示】P 2023044271の分割
【原出願日】2020-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】藤原 志温
(72)【発明者】
【氏名】吉村 大地
(72)【発明者】
【氏名】富岡 正仁
(72)【発明者】
【氏名】鬼石 寛子
(57)【要約】
【課題】施設の利用対象の利用状況を正確に判定して施設の予約情報を適切に更新することが可能な予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラムを提供すること。
【解決手段】予約管理装置1は、施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部112と、撮像画像に基づいて利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定処理部113と、利用対象を利用する利用者の予約情報を取得する予約取得処理部114と、利用者の予約情報に含まれる利用対象の利用開始時刻を基準時刻に設定し、基準時刻を含む前後の第1所定時間以内に利用状況が空席から在席に変化した場合に、利用者が施設に来店したことを示す情報を利用者の予約情報に対応付けて登録する更新処理部115と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定処理部と、
前記利用対象を利用する前記利用者の予約情報を取得する予約取得処理部と、
前記利用者の前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻に設定し、前記基準時刻を含む前後の第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用者が前記施設に来店したことを示す情報を前記利用者の前記予約情報に対応付けて登録する更新処理部と、
を備える予約管理システム。
【請求項2】
前記更新処理部は、前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用者の前記予約情報の前記利用開始時刻を前記利用状況が空席から在席に変化した時刻に変更する、
請求項1に記載の予約管理システム。
【請求項3】
前記更新処理部は、前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用者の前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用終了時刻を、前記利用開始時刻の変更時間に応じて変更する、
請求項2に記載の予約管理システム。
【請求項4】
前記更新処理部は、前記第1所定時間外に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用対象の予約を行っていない利用者による利用であることを示す利用情報を、前記利用対象に対応付けて登録する、
請求項1~3のいずれかに記載の予約管理システム。
【請求項5】
前記更新処理部は、前記第1所定時間外に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報に対応する来店状況情報を変更しない、
請求項4に記載の予約管理システム。
【請求項6】
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得することと、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定することと、
前記利用対象を利用する前記利用者の予約情報を取得することと、
前記利用者の前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻に設定し、前記基準時刻を含む前後の第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用者が前記施設に来店したことを示す情報を前記利用者の前記予約情報に対応付けて登録することと、
を一又は複数のプロセッサーが実行する予約管理方法。
【請求項7】
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得することと、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定することと、
前記利用対象を利用する前記利用者の予約情報を取得することと、
前記利用者の前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻に設定し、前記基準時刻を含む前後の第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用者が前記施設に来店したことを示す情報を前記利用者の前記予約情報に対応付けて登録することと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための予約管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店などの施設において、カメラ、センサなどにより利用者の有無を検出してテーブルの座席が空席であるか否かを判定する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-133847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば飲食店では、通常、予約客が来店するとスタッフは予約客を予約テーブルに案内し、予約管理台帳に登録された当該予約客の予約情報に来店中の情報を登録する。予約管理台帳の登録情報が適切に更新されている場合、新規予約の受け付け、予約なしで来店する客(ウォークイン客)の案内などの業務を適切に行うことが可能となる。しかし、前記予約情報を更新する作業はスタッフに任されていることが多いため、更新作業を忘れたり遅れたりする場合がある。特に店内が繁忙状態の場合には、前記更新作業が適切に行われない可能性が高くなる。前記更新作業が適切に行われないと、新規予約を受け付けたり、前記ウォークイン客を案内したりする業務を適切に行うことができない問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、施設の利用対象の利用状況を正確に判定して施設の予約情報を適切に更新することが可能な予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る予約管理システムは、施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定処理部と、前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得処理部と、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新処理部と、を備える。
【0007】
本発明に係る予約管理方法は、施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新ステップと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する方法である。
【0008】
本発明に係る予約管理プログラムは、施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、施設の利用対象の利用状況を正確に判定して施設の予約情報を適切に更新することが可能な予約管理システム、予約管理方法、及び予約管理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る予約管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用されるテーブル情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る利用エリアの撮像画像の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約情報ページの一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで実行される予約管理処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図17図17は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約情報ページの一例を示す図である。
図18図18は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図19図19は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図20図20は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図21図21は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図22図22は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図23図23は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
図24図24は、本発明の実施形態に係る予約管理システムで表示される予約管理ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[予約管理システム100]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る予約管理システム100は、予約管理装置1と一又は複数の撮像装置2と一又は複数の施設端末3と一又は複数の利用者端末4とを含む。予約管理装置1、撮像装置2、及び施設端末3は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。また、予約管理装置1及び利用者端末4についても同様に、通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
予約管理装置1は、施設を利用する利用者の予約を管理する情報処理装置である。また、予約管理装置1は、施設に配置され、利用者が利用する利用対象に対する予約を管理する。以下、本実施形態では、前記施設が飲食店であり、前記利用対象が飲食店に配置されるテーブル(テーブル席、個室、カウンター席など)である場合を例に挙げて説明する。なお、前記施設は、例えばボーリング場、カラオケ店、卓球場などであってもよく、また前記利用対象は、例えばボーリングレーン、カラオケルーム、卓球台などであってもよい。
【0014】
撮像装置2は、被写体の画像を撮像してデジタル画像データとして出力するデジタルカメラである。撮像装置2は、デジタル画像データを通信網N1を通じて予約管理装置1に送信する通信機能を備えている。撮像装置2は、1台であってもよいし複数台であってもよい。具体的には、撮像装置2は、飲食店内に設置され、利用者が利用するテーブルを含む所定の利用エリアを撮像する。例えば、撮像装置2は、飲食店内の天井に設置され、飲食店に配置される一又は複数のテーブルを含む利用エリアを撮像する。撮像装置2は、所定のフレームレートで利用エリアを撮像して、画像データを予約管理装置1に送信する。前記利用エリアは、例えば一つのテーブルと当該テーブルに付属する複数の椅子とを含む所定のエリアである。また、前記利用エリアは、例えば飲食店内の全体のエリアであってもよい。本発明では、撮像装置2に、飲食店に既設のカメラを適用することも可能である。
【0015】
予約管理装置1は、撮像装置2により撮像される利用エリアの撮像画像に基づいて、テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する。また、予約管理装置1は、前記利用状況に基づいて前記テーブルに対応する予約情報を更新する。
【0016】
施設端末3は、飲食店のスタッフ(管理者、従業員など)によって操作される情報処理装置である。利用者端末4は、飲食店の利用者(予約者)によって操作される情報処理装置である。
【0017】
本実施形態では、予約管理装置1単体が本発明に係る予約管理システムに相当するが、本発明に係る予約管理システムは、予約管理装置1、施設端末3、及び利用者端末4のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、予約管理装置1、施設端末3、及び利用者端末4のうち複数の構成要素が協働して後述する各種の予約管理処理(図7参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る予約管理システムとして捉えることが可能である。例えば、予約管理装置1及び施設端末3が本発明に係る予約管理システムを構成してもよいし、施設端末3単体が本発明に係る予約管理システムを構成してもよい。また、本発明に係る予約管理システムは、撮像装置2を含んで構成されてもよい。また、予約管理装置1及び撮像装置2が一体の機器であってもよいし、施設端末3及び撮像装置2が一体の機器であってもよい。
【0018】
[予約管理装置1]
図1に示されるように、予約管理装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、及び通信I/F14などを備えるサーバーコンピューターである。なお、予約管理装置1は、1台のコンピューターに限らず、複数台のコンピューターが協働して動作するコンピューターシステムであってもよい。また、予約管理装置1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。予約管理装置1は、本発明の予約管理システムの一例である。
【0019】
通信I/F14は、予約管理装置1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して撮像装置2、施設端末3、利用者端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0020】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0021】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリーなどを含む不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部12には、予約情報D1、テーブル情報D2などのデータが記憶される。図2は予約情報D1の一例を示す図であり、図3はテーブル情報D2の一例を示す図である。予約情報D1及びテーブル情報D2は、飲食店ごとに記憶される。以下では、飲食店Gに関する予約情報D1及びテーブル情報D2について説明する。
【0022】
図2に示されるように、予約情報D1には、飲食店Gを予約している利用者ごとに対応する利用者名、予約人数、来店日、予約時間、テーブル番号、来店状況などの情報が含まれる。前記利用者名は、飲食店Gの予約者(代表者)の名前である。前記予約人数は、利用者の人数である。前記来店日は、利用者が飲食店Gを利用する利用予定日である。前記予約時間は、利用者が飲食店Gを利用可能な時間帯を示す情報であり、利用開始時刻及び利用終了時刻が含まれる。前記利用開始時刻は、例えば利用者が飲食店Gに来店する予定時刻である。飲食店Gにおいて、利用者が利用可能な時間が例えば2時間に設定されている場合、すなわち2時間制の場合、前記利用時間は2時間となり、前記利用開始時刻に2時間を加算した時刻が前記利用終了時刻となる。前記テーブル番号は、利用者に割り当てられたテーブルの番号(識別情報)である。前記来店状況は、来店日(予約日)当日の利用者の来店状況を示す情報である。
【0023】
なお、予約情報D1には、他に、料理コース、利用者が飲食店Gを利用する目的(接待、宴会、記念日など)などの情報が含まれてもよい。
【0024】
予約情報D1には、新規の予約が受け付けられるごとに、当該予約に関する情報が随時登録される。また、予約情報D1は、登録済みの予約の内容(例えば、予約人数、来店日、予約時間など)の変更が受け付けられるごとに、随時更新される。
【0025】
また、予約情報D1は、飲食店Gの予約管理台帳に対応する情報である。例えば、飲食店Gのスタッフは、施設端末3を操作して、前記予約管理台帳を閲覧したり登録情報を変更したりすることが可能である。前記予約管理台帳に対して登録情報が変更されると、制御部11は、予約情報D1の登録情報を更新する。
【0026】
図3に示されるように、テーブル情報D2には、飲食店Gに設置されているテーブルごとに対応する利用状況などの情報が含まれる。前記利用状況は、テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す情報である。制御部11は、テーブルを含む利用エリアの撮像画像に基づいて、当該テーブルが空席であるか又は在席であるかを判定し、判定結果(「空席」又は「在席」)を前記利用状況に登録する。
【0027】
なお、他の実施形態として、予約情報D1及びテーブル情報D2などの情報の一部又は全部が、予約管理装置1からアクセス可能なサーバーに記憶されてもよい。この場合、予約管理装置1の制御部11は、前記サーバーから各種の情報を取得して、後述の予約管理処理(図7参照)などの各処理を実行してもよい。
【0028】
また、記憶部12には、後述の予約管理ページP1(図5等参照)、予約情報ページP2(図6参照)などのデータも記憶される。
【0029】
さらに、記憶部12には、制御部11に後述の予約管理処理(図7参照)を実行させるための予約管理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記予約管理プログラムは、CD又はDVDなどのコンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、予約管理装置1が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0030】
ところで、例えば飲食店では、通常、予約客が来店するとスタッフは予約客を予約テーブルに案内し、予約管理台帳に登録された当該予約客の予約情報に来店中の情報を登録する。予約管理台帳の登録情報が適切に更新されている場合、新規予約の受け付け、予約なしで来店する客(ウォークイン客)の案内などの業務を適切に行うことが可能となる。しかし、前記予約情報を更新する作業はスタッフに任されていることが多いため、更新作業を忘れたり遅れたりする場合がある。特に店内が繁忙状態の場合には、前記更新作業が適切に行われない可能性が高くなる。前記更新作業が適切に行われないと、新規予約を受け付けたり、前記ウォークイン客を案内したりする業務を適切に行うことができない問題が生じる。
【0031】
これに対して、本実施形態に係る予約管理システム100によれば、施設(例えば飲食店)の利用対象(例えばテーブル)の利用状況を正確に判定して施設の予約情報を適切に更新することが可能である。
【0032】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより予約管理装置1を制御する。
【0033】
具体的に、制御部11は、図1に示されるように、予約処理部111、画像取得処理部112、空席判定処理部113、予約取得処理部114、更新処理部115、出力処理部116などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記予約管理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記予約管理プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0034】
予約処理部111は、利用者から施設(例えば飲食店G)の予約を受け付ける。具体的に、予約処理部111は、利用者端末4に表示される検索ページ(不図示)を通じて、飲食店Gの予約を受け付ける。また、予約処理部111は、飲食店Gの予約を受け付けると、飲食店Gに対応する予約情報D1(図2参照)に予約内容(例えば、利用者名、予約人数、来店日、予約時間、テーブル番号)を登録する。例えば、予約処理部111は、利用者の予約要求に対応する予約が可能な場合に当該予約を受け付ける。また、予約処理部111は、利用者に割り当てるテーブルを決定して予約情報D1に登録する。例えば、予約処理部111は、施設端末3に表示される配席ページ(不図示)を通じて、飲食店Gのスタッフにより選択されたテーブルの番号を取得して、予約情報D1に登録する。
【0035】
また、予約処理部111は、予約情報D1に登録されている予約を利用者端末4の操作に応じて取り消すこと又は自動的に取り消すことも可能である。予約処理部111は、本発明の予約処理部の一例である。
【0036】
画像取得処理部112は、撮像装置2により撮像される、飲食店に配置されるテーブルを含む所定の利用エリアの撮像画像を取得する。画像取得処理部112は、本発明の画像取得処理部の一例である。図4には、飲食店Gに配置されるテーブルT1とテーブルT1に付属する4つの椅子とを含む利用エリアAR1の撮像画像TP1の一例を示している。
【0037】
空席判定処理部113は、撮像画像TP1に基づいてテーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する。空席判定処理部113は、本発明の空席判定処理部の一例である。具体的には、空席判定処理部113は、撮像画像TP1に基づいて利用エリアAR1に利用者(人物)が含まれるか否かを判定する。例えば、空席判定処理部113は、画像取得処理部112により取得される撮像画像TP1を画像解析して、人物を抽出した場合に利用エリアAR1に利用者が含まれると判定し、人物を抽出しない場合に利用エリアAR1に利用者が含まれないと判定する。なお、記憶部12には人物の特徴に関する特徴データが予め登録されており、空席判定処理部113は、撮像画像TP1と前記特徴データとを照合することにより利用者の有無を判定する。
【0038】
なお、空席判定処理部113は、撮像画像TP1に飲食店Gのスタッフが含まれる場合には、スタッフを除外して利用者の有無を判定する。具体的には、空席判定処理部113は、撮像画像TP1において、人物がテーブルから所定範囲内に所定時間滞在する場合、又は、人物が椅子に着席している場合に、利用エリアAR1に利用者が含まれると判定する。また、空席判定処理部113は、撮像画像TP1に、所定時間滞在しない人物、予め登録された端末(スタッフ用端末)を所持する人物、又は、予め登録された服(制服)を着用する人物が含まれる場合に、当該人物をスタッフと判定して、利用者の有無の判定対象から除外してもよい。
【0039】
また、空席判定処理部113は、人物の有無と物品の有無とに基づいて、テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定してもよい。前記物品は、例えばスマートフォン、ノートパソコン、鞄、衣服、帽子などの利用者の所有物である。
【0040】
具体的には、空席判定処理部113は、撮像画像TP1に基づいて利用エリアAR1に特定物品(利用者の所有物)が含まれるか否かを判定する。空席判定処理部113は、画像取得処理部112により取得される撮像画像TP1を画像解析して物品を抽出する。空席判定処理部113は、特定物品を抽出した場合に利用エリアAR1に特定物品が含まれると判定し、特定物品を抽出しない場合に利用エリアAR1に特定物品が含まれないと判定する。なお、記憶部12には物品の特徴に関する特徴データが予め登録されており、空席判定処理部113は、撮像画像TP1と前記特徴データとを照合することにより特定物品の有無を判定する。
【0041】
空席判定処理部113は、例えば利用エリアAR1に利用者が含まれず、特定物品が含まれる場合には、テーブルを空席ではない(例えば在席)と判定する。このため、例えば利用者がテーブルから一時的に離席して利用エリアAR1に含まれない場合であっても、利用エリアAR1に利用者の特定物品が含まれる場合には、空席判定処理部113は、前記テーブルを在席と判定する。また、空席判定処理部113は、例えば利用エリアAR1に利用者及び特定物品がともに含まれない場合に、テーブルを空席と判定する。
【0042】
また、空席判定処理部113は、利用エリアAR1に利用者及び特定物品が含まれず、かつ利用者が利用エリアAR1に含まれなくなってから所定時間経過した場合に、前記テーブルを空席と判定してもよい。
【0043】
また、空席判定処理部113は、利用者が飲食店を退店したか否かを判定してもよい。例えば、空席判定処理部113は、テーブルにおいて利用者が利用代金の会計を終了した後に利用エリアAR1に利用者が含まれなくなった場合に、利用者が飲食店を退店したと判定する。
【0044】
予約取得処理部114は、テーブルに対応する予約情報を取得する。例えば、空席判定処理部113によりテーブルT1が空席から在席に変化したと判定された場合に、予約取得処理部114は、予約情報D1(図2参照)からテーブルT1に対応する利用者A1の予約情報を取得する。また例えば、空席判定処理部113によりテーブルT3が空席から在席に変化したと判定された場合に、予約取得処理部114は、予約情報D1からテーブルT3に対応する利用者A2の予約情報を取得する。また例えば、空席判定処理部113によりテーブルT4が在席から空席に変化したと判定された場合に、予約取得処理部114は、予約情報D1からテーブルT4に対応する利用者A3の予約情報を取得する。予約取得処理部114は、本発明の予約取得処理部の一例である。
【0045】
更新処理部115は、予約情報を更新する更新処理を実行する。具体的には、更新処理部115は、予約情報に含まれるテーブルの利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に当該テーブルの利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する。例えば、更新処理部115は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、予約情報D1の前記利用開始時刻を前記利用状況が空席から在席に変化した時刻に変更する。前記第1所定時間は、例えば15分~30分に設定される。
【0046】
また、更新処理部115は、空席判定処理部113により利用者が退店したと判定された場合に、予約情報を更新する退店処理を実行する。また、更新処理部115は、テーブル情報D2(図3参照)の利用状況を更新する。更新処理部115は、本発明の更新処理部の一例である。前記更新処理及び前記退店処理の具体例は後述する。
【0047】
出力処理部116は、所定の警告情報を出力する出力処理を実行する。例えば、出力処理部116は、テーブルに複数の予約情報が対応付けられている場合であって、少なくともいずれかの前記予約情報が更新されたことにより利用時間の少なくとも一部が重複する予約情報がある場合に、所定の警告情報を前記利用時間が重複する前記予約情報に対応付けて出力する。また、出力処理部116は、空席判定処理部113によりテーブルが在席であると判定された場合において、予約情報に含まれるテーブルの利用終了時刻を基準時刻とした第3所定時間以内に空席判定処理部113によりテーブルが空席であると判定されない場合に、所定の警告情報を前記予約情報に対応付けて出力する。前記第3所定時間は、例えば0分~15分に設定される。これにより、飲食店のスタッフに、利用者の利用時間が過ぎたことを通知することができる。出力処理部116は、本発明の出力処理部の一例である。前記出力処理の具体例は後述する。
【0048】
なお、予約管理装置1は、飲食店の施設端末3であってもよい。
【0049】
[施設端末3]
図1に示されるように、施設端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。施設端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0050】
通信I/F34は、施設端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約管理装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0051】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0052】
記憶部32は、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って予約管理装置1等の外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、予約管理装置1との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0053】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより施設端末3を制御する。
【0054】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、予約管理装置1から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を予約管理装置1に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、施設端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、予約管理装置1の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0055】
具体的に、飲食店のスタッフは、施設端末3に表示される所定のログインページにおいてユーザID及びパスワードを入力することにより予約管理装置1にログインして、飲食店の管理ページにアクセスする。ブラウザ処理部311は、予約管理装置1から通信網N1を介して提供される前記管理ページを操作表示部33に表示させる。スタッフは、前記管理ページに従って施設端末3を操作することにより、飲食店の各日の予約状況を確認すること、予約に対して割り当てるテーブルを決定(配席)すること、及び飲食店の各日における予約可能数などの予約可能条件を任意に設定又は変更することが可能である。
【0056】
例えば、スタッフは、図5に示す予約管理ページP1にアクセスして、「2020年7月1日」の予約状況を確認する。予約管理ページP1には、利用開始時刻から利用終了時刻までの利用時間(例えば2時間)に応じた長さを有する予約オブジェクト画像Fが表示される。図5に示す例は、図2に示す予約情報D1に対応しており、利用者A1の予約情報に対応する予約オブジェクト画像F1と、利用者A2の予約情報に対応する予約オブジェクト画像F2と、利用者A3の予約情報に対応する予約オブジェクト画像F3とを示している。
【0057】
また、予約管理ページP1において予約オブジェクト画像Fが選択された場合に、ブラウザ処理部311は、図6に示す予約情報ページP2を操作表示部33に表示させる。図6に示す予約情報ページP2は、予約オブジェクト画像F2に対応する。また、ブラウザ処理部311は、予約なしで来店したウォークイン客の利用情報を登録する予約情報ページP2(図17参照)を操作表示部33に表示させる。例えば、スタッフは、図17に示す予約情報ページP2においてウォークイン客の利用情報を登録する操作を行うことが可能である。
【0058】
[利用者端末4]
図1に示されるように、利用者端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。利用者端末4は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0059】
具体的に、飲食店の利用者は、利用者端末4において所定のURLを入力することにより、予約管理装置1から検索ページ(不図示)のデータを取得して、操作表示部43に前記検索ページを表示させる。そして、前記利用者は、所望の条件に合致する飲食店(例えば、所望の日時に所望の人数で利用可能な飲食店)を検索し、検索結果として提示された飲食店の中から所望の飲食店を選択し、当該飲食店の新規予約を申し込むことができる。前記利用者により特定の飲食店に対する新規予約の申し込み(予約要求)が行われると、利用者名、予約人数、来店日、予約時間などの新規予約情報が、予約管理装置1から前記飲食店の施設端末3に通知される。もしくは、前記新規予約情報が予約管理装置1の記憶部12に登録され、施設端末3から適宜に参照されてもよい。また、予約管理装置1から、前記飲食店の新規予約の申し込みに対する結果(予約完了メッセージ、予約不可メッセージなど)が利用者端末4に通知される。
【0060】
通信I/F44は、利用者端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約管理装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0061】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0062】
記憶部42は、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD、SSD、又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP等の通信プロトコルに従って予約管理装置1等の外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、予約管理装置1との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0063】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末4を制御する。
【0064】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、予約管理装置1から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を予約管理装置1に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、予約管理装置1の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0065】
[予約管理処理]
以下、図7を参照しつつ、予約管理装置1の制御部11によって実行される予約管理処理について説明する。例えば、予約管理装置1の制御部11は、撮像装置2が飲食店の所定の利用エリアAR1を撮像することにより前記予約管理プログラムの実行を開始することによって、前記予約管理処理の実行を開始する。なお、制御部11は、利用エリアAR1に複数のテーブルが含まれる場合に、テーブルごとに前記予約管理処理を個別に並行して実行してもよい。
【0066】
なお、本発明は、前記予約管理処理に含まれる一又は複数のステップを実行する予約管理方法の発明として捉えることができる。前記予約管理方法は、本発明の予約管理方法の一例である。
【0067】
なお、ここで説明する前記予約管理処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記予約管理処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11によって前記予約管理処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーによって前記予約管理処理における各ステップが分散して実行されてもよい。
【0068】
ステップS11において、制御部11(画像取得処理部112)は、撮像装置2により撮像される利用エリアAR1の撮像画像TP1を取得する。例えば、制御部11は、飲食店に配置される一つのテーブルと4つの椅子とを含む利用エリアAR1(図4参照)の撮像画像TP1を撮像装置2から取得する。前記ステップS11は、本発明の画像取得ステップの一例である。
【0069】
次にステップS12において、制御部11(空席判定処理部113)は、撮像画像TP1に基づいてテーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する。例えば、制御部11は、撮像画像TP1に基づいて利用エリアAR1に人物が含まれるか否かを判定する。テーブルを含む利用エリアAR1に人物が含まれる場合に、制御部11は、当該テーブルが在席であると判定する。また、テーブルを含む利用エリアAR1に人物が含まれない場合に、制御部11は、当該テーブルが空席であると判定する。ステップS12は、本発明の空席判定ステップの一例である。
【0070】
なお、制御部11は、複数回の判定結果に基づいて前記利用状況を判定してもよい。例えば、制御部11は、3回の判定処理において連続して、テーブルを含む利用エリアAR1に人物が含まれると判定された場合に、当該テーブルが在席であると判定する。また、制御部11は、3回の判定処理において連続して、テーブルを含む利用エリアAR1に人物が含まれないと判定された場合に、当該テーブルが空席であると判定する。
【0071】
また、制御部11は、利用エリアAR1内の人物及び物品の有無に基づいて、テーブルが空席であるか又は在席であるかを判定してもよい。
【0072】
次にステップS13において、制御部11は、前記利用状況が空席から在席に変化したか否かを判定する。例えば、飲食店Gに来店した利用者が空席のテーブルに着席すると、制御部11は、当該テーブルが在席であると判定した場合に前記利用状況が空席から在席に変化したと判定する。前記利用状況が空席から在席に変化した場合(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。一方、前記利用状況が空席から在席に変化していない場合(S13:No)、処理はステップS131に移行する。
【0073】
ステップS131では、制御部11は、利用者が飲食店を退店したか否かを判定する。例えば、制御部11は、テーブルにおいて利用者が利用代金の会計を終了した後に利用エリアAR1に利用者が含まれなくなった場合に、利用者が飲食店を退店したと判定する。利用者が飲食店を退店した場合(S131:Yes)、処理はステップS17に移行する。一方、利用者が飲食店を退店していない場合(S131:No)、処理はステップS12に戻る。例えば、制御部11は、利用者が利用代金の会計を終了しておらず利用エリアAR1に含まれる場合に、利用者が在席していると判定して、処理がステップS12に戻る。なお、制御部11(出力処理部116)は、テーブルが在席であると判定された場合において、予約情報に含まれるテーブルの利用終了時刻を基準時刻とした第3所定時間以内に当該テーブルが空席であると判定されない場合に、所定の警告情報を前記予約情報に対応付けて出力してもよい。
【0074】
ステップS14では、制御部11は、在席と判定されたテーブルに対応する予約情報があるか否かを判定する。例えば、利用者A2がテーブルT3に着席してテーブルT3の利用状況が空席から在席に変化したと判定された場合に、制御部11は、テーブルT3に対応する予約情報が予約情報D1に登録されているか否かを判定する。図2に示す例では、テーブルT3に、利用者A2の予約情報が登録されているため、制御部11は、テーブルT3に対応する予約情報があると判定する。在席と判定されたテーブルに対応する予約情報があると判定されると(S14:Yes)、処理はステップS15に移行する。一方、在席と判定されたテーブルに対応する予約情報がないと判定されると(S14:No)、処理はステップS141に移行する。
【0075】
ステップS15では、制御部11(予約取得処理部114)は、在席と判定されたテーブルに対応する予約情報を取得する。例えば、利用者A2が「2020年7月1日」に来店してテーブルT3に着席した場合、制御部11は、テーブルT3を在席と判定し、予約情報D1に登録されたテーブルT3に対応付けられた、「2020年7月1日」の予約情報を取得する。図2に示す例では、制御部11は、利用者A2の予約情報を取得する。具体的には、制御部11は、利用者A2の予約人数、利用開始時刻、利用終了時刻などを取得する。ステップS15は、本発明の予約取得ステップの一例である。
【0076】
次にステップS16において、制御部11は、テーブルの利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に当該テーブルの利用状況が変化したか否かを判定する。すなわち、制御部11は、テーブルの利用状況が空席から在席に変化した時刻が、基準時刻から第1所定時間以内であるか否かを判定する。前記基準時刻は、例えば30分に設定される。例えば、テーブルT3が割り当てられた利用者A2の予約の場合、利用開始時刻が「19:00」のため基準時刻は「19:00」となる。この場合、制御部11は、「18:30~19:30」の間にテーブルT3の利用状況が空席から在席に変化したか否かを判定する。このように、制御部11は、前記基準時刻から前後の第1所定時間(例えば30分)以内を判定範囲(図8参照)に設定する。第1所定時間以内にテーブルの利用状況が変化した場合(S16:Yes)、処理はステップS17に移行する。一方、第1所定時間外にテーブルの利用状況が変化した場合(S16:No)、処理はステップS161に移行する。
【0077】
ここで、図9には、予約管理ページP1の一例を示している。飲食店Gのスタッフは予約管理ページP1を参照して当日の予約情報を確認することが可能である。予約管理ページP1には、例えば現在時刻を表す位置情報t1が表示される。ここでは、位置情報t1は、現在時刻「19:23」を示しているものとする。現時点でテーブルT3が割り当てられた利用者A2が飲食店Gに来店していない場合、予約情報D1(図2参照)の来店状況には「未」が登録される。ここで、例えば、利用者A2が「2020年7月1日」の「19:23」に来店してテーブルT3に着席した場合、制御部11は、「19:23」にテーブルT3の利用状況が空席から在席に変化したと判定し、かつ基準時刻(「19:00」)から第1所定時間(「30分」)以内にテーブルT3の利用状況が変化したと判定する(S16:Yes)。
【0078】
ステップS17において、制御部11(更新処理部115)は、予約情報を更新する更新処理を実行する。具体的には、制御部11は、予約情報に含まれるテーブルの利用開始時刻及び利用終了時刻を変更する。例えば、制御部11は、利用者が来店した時刻、すなわちテーブルの利用状況が空席から在席に変化した時刻と、前記基準時刻との差に対応する時間だけ前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻を変更する。ここで、制御部11は、例えば設定時間単位で前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻を変更してもよい。例えば、制御部11は、前記設定時間を15分単位とし、15分未満を切り捨てる処理を行う。このため、上述の例では、テーブルT3の利用状況が空席から在席に変化した時刻が「19:23」であるため、制御部11は、前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻を15分だけ変更し、端数の8分を切り捨てる処理を行う。よって、制御部11は、前記利用開始時刻を「19:00」から「19:15」に変更し、前記利用終了時刻を「21:00」から「21:15」に変更する。このように、制御部11は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内にテーブルの利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報に含まれるテーブルの利用終了時刻を、前記利用開始時刻の変更時間分(上記の例では「15分」)だけ変更する。なお、制御部11は、前記利用開始時刻の変更時間分に限定せず、前記利用開始時刻の変更時間に応じた時間だけ前記利用終了時刻を変更してもよい。例えば、前記利用開始時刻の変更時間が「15分」である場合に、制御部11は、前記利用終了時刻を「10分」だけ変更し、「21:00」から「21:10」に変更してもよい。すなわち、制御部11は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内にテーブルの利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報に含まれるテーブルの利用終了時刻を、前記利用開始時刻の変更時間に応じて変更する。
【0079】
制御部11は、予約情報D1に登録された利用者A2の予約情報の前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻、来店状況を更新する(図10参照)。例えば、制御部11は、利用者A2の予約情報に対応する利用者が来店したことを示す情報「来店中」を前記予約情報に対応付けて登録する。また、制御部11は、図11に示すように、予約管理ページP1において、利用者A2の予約オブジェクト画像F2の表示位置を、変更後の前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻に対応する位置に変更する。また、制御部11は、予約管理ページP1において、予約オブジェクト画像F2の表示態様を、表示位置を変更したことを識別可能な表示態様(例えば、点滅、点灯、網掛けなど)に変更させてもよい。
【0080】
他の例として、テーブルT3の利用状況が空席から在席に変化した時刻が「18:40」である場合、制御部11は、前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻を15分だけ変更し、端数の5分を切り捨てる処理を行う。制御部11は、前記利用開始時刻を「19:00」から「18:45」に変更し、前記利用終了時刻を「21:00」から「20:45」に変更する。図12は、上記の例に対応する予約管理ページP1を示している。
【0081】
これにより、利用者が予約時間よりも遅く来店した場合又は早く来店した場合に、撮像画像TP1に基づいてテーブルの利用者を認識して予約時間(利用開始時刻、利用終了時刻)を更新することができる。このため、スタッフが利用者の来店状況を更新したり、予約時間を変更したりする作業を忘れた場合又は遅れた場合であっても、適切に予約情報を更新することができる。このため、例えばテーブルの利用終了時刻を正確に把握することができるため、当該テーブルの新規予約の受け付け、ウォークイン客の案内などを適切に行うことができる。
【0082】
ステップS17は、本発明の更新ステップの一例である。ステップS17の後、ステップS18において、制御部11は、同一のテーブルに対応する複数の利用時間の少なくとも一部が重複するか否かを判定する。例えば、制御部11は、テーブルに複数の予約情報が対応付けられている場合であって、少なくともいずれかの予約情報が更新されたことにより利用時間の少なくとも一部が重複する予約情報があるか否かを判定する。前記利用時間の少なくとも一部が重複する予約情報がある場合(S18:Yes)、処理はステップS19に移行する。一方、前記利用時間の少なくとも一部が重複する予約情報がない場合(S18:No)、処理はステップS11に戻る。
【0083】
例えば、図13に示す予約情報D1には、「2020年7月1日」の「21:00~23:00」に「テーブルT3」を利用する利用者A4の予約情報が登録されている。この場合に、図13に示すように、テーブルT3が割り当てられた利用者A2の予約情報の利用開始時刻が「19:00」から「19:15」に変更され、利用終了時刻が「21:00」から「21:15」に変更されると、利用者A4の利用時間「21:00~23:00」のうち一部「21:00~21:15」が利用者A2の利用時間と重複することになる。この場合、処理はステップS19に移行する。
【0084】
ステップS19において、制御部11(出力処理部116)は、所定の警告情報を利用時間が重複する予約情報に対応付けて出力する。例えば、制御部11は、図14に示すように、予約管理ページP1において、前記利用時間が重複する利用者A2及び利用者A4の予約情報に対応する予約オブジェクト画像F2、F4のそれぞれに、警告オブジェクト画像K1を表示させる。これにより、飲食店Gのスタッフに、利用時間の重複が発生したことを認識させることができる。スタッフは、例えば利用者A2に「21:00」の時点で退店を促したり、利用者A4に利用開始時刻の変更を依頼したりする対応を取ることができる。ステップS19の後、処理はステップS1に戻る。ステップS19は、本発明の出力ステップの一例である。
【0085】
ここで、ステップS131において、利用者が飲食店を退店したと判定された場合(S131:Yes)、ステップS17において、制御部11(更新処理部115)は、予約情報D1を更新する退店処理を実行する。例えば、制御部11は、利用者A2が利用しているテーブルT3の利用状況が「20:30」に在席から空席に変化した場合に、テーブルT3に対応する予約情報に含まれる利用終了時刻を「21:00」から、テーブルが空席であると判定された時刻「20:30」に変更する(図15参照)。このように、制御部11は、前記利用状況が在席から空席に変化した場合に、予約情報に含まれるテーブルの利用終了時刻を、前記テーブルが空席であると判定された時刻に変更する。また、制御部11は、利用者A2の予約情報の来店状況に「退店済」を登録する。また、制御部11は、図16に示すように、予約管理ページP1において、利用者A2の予約オブジェクト画像F2の表示位置を、変更後の前記利用終了時刻に応じた位置に変更する。
【0086】
また、ステップS14において、予約情報D1に、在席と判定されたテーブルに対応する予約情報がないと判定された場合(S14:No)、ステップS141において、制御部11(更新処理部115)は、テーブルに着席した利用者を、予約なしで来店した客(ウォークイン客)として、ウォークイン客による利用であることを示す利用情報を、前記テーブルに対応付けて登録する。図17は、利用情報に対応する予約情報ページP2の一例を示す図である。例えば、利用者(ウォークイン客)が「19:30」に来店してテーブルT3に着席した場合、制御部11は、テーブルT3に対応付けて利用時間「19:30~21:30」を登録する。ステップS141の後、処理はステップS1に戻る。
【0087】
また、ステップS16において、第1所定時間外にテーブルの利用状況が変化した場合(S16:No)、ステップS161において、制御部11(更新処理部115)は、テーブルに着席した利用者を、予約なしで来店した客(ウォークイン客)として、ウォークイン客による利用であることを示す利用情報を、前記テーブルに対応付けて登録する(図17参照)。例えば、テーブルT3が割り当てられた利用者A2が飲食店Gに来店せず、「19:43」に利用者が来店してテーブルT3に着席した場合、テーブルT3の利用状況が空席から在席に変化した時刻「19:43」が利用者A2の予約情報の基準時刻「19:00」から第1所定時間「30分」外となるため、制御部11は、テーブルT3に着席した利用者をウォークイン客として、前記利用情報をテーブルT3に対応付けて登録する。また、制御部11は、図18に示すように、予約管理ページP1において、ウォークイン客の予約オブジェクト画像F5を表示させる。
【0088】
ここで、同一のテーブルに対応する複数の利用時間の少なくとも一部が重複する場合(S18:Yes)、制御部11(出力処理部116)は、所定の警告情報を前記予約情報及び前記利用情報の少なくともいずれかに対応付けて出力する(S19)。例えば、制御部11は、図18に示すように、テーブルT3において利用時間が重なる利用者A2の予約情報及びウォークイン客の利用情報のそれぞれの予約オブジェクト画像F2、F5のそれぞれに警告オブジェクト画像K1を表示させる。
【0089】
他の例として、テーブルT3の利用状況が空席から在席に変化した時刻が「18:20」である場合、図19に示すように、予約管理ページP1において、ウォークイン客の予約オブジェクト画像F6を表示させる。また、制御部11(出力処理部116)は、図19に示すように、利用時間が重なる利用者A2の予約情報及びウォークイン客の利用情報のそれぞれの予約オブジェクト画像F2、F6のそれぞれに警告オブジェクト画像K1を表示させる。
【0090】
このように、制御部11(出力処理部116)は、利用情報が対応付けられたテーブルに予約情報が対応付けられている場合であって、前記基準時刻から第1所定時間外に当該テーブルの利用状況が空席から在席に変化し、かつ当該テーブルの利用状況が空席から在席に変化した時刻と前記予約情報に対応する前記基準時刻との差が第2所定時間以内である場合に、所定の警告情報を前記予約情報及び前記利用情報の少なくともいずれかに対応付けて出力する。前記第2所定時間は、利用者が利用可能な利用時間であり、例えば飲食店Gが2時間制の場合は、前記第2所定時間は2時間となる。なお、テーブルの利用状況が空席から在席に変化した時刻と前記予約情報に対応する前記基準時刻との差が第2所定時間を超える場合には利用時間が重複しないため、前記警告情報を出力は不要となる。
【0091】
以上説明したように、本実施形態に係る予約管理システム100は、施設(例えば飲食店)における利用者が利用する利用対象(例えばテーブル)を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する。また、予約管理システム100は、前記利用対象に対応する予約情報を取得し、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する。上記構成によれば、例えば飲食店のスタッフが利用者の来店状況を更新したり、予約時間を変更したりする作業を忘れた場合又は遅れた場合であっても、適切に予約情報を更新することができる。このため、例えばテーブルの利用終了時刻を正確に把握することができるため、当該テーブルの新規予約の受け付け、ウォークイン客の案内などを適切に行うことができる。よって、例えば飲食店の当日予約の予約数を増加させることができる。また、例えば飲食店の当日のウォークイン客の来客数を増加させることができる。
【0092】
また、予約管理装置1は、施設端末3からスタッフの入力操作に応じた情報を取得することなく、予約情報を更新することができるため、予約管理装置1及び施設端末3間の通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0093】
本発明の予約管理システム100は、上述の実施形態に限定されない。予約管理システム100は、以下に示す形態であってもよい。
【0094】
他の実施形態として、予約処理部111は、複数の予約情報のそれぞれに対応する利用時間の少なくとも一部が重複する場合に、前記複数の予約情報の少なくともいずれかに含まれるテーブルを変更してもよい。例えば、図13及び図14に示すように、利用者A2の利用開始時刻が「19:00」から「19:15」に変更され、利用終了時刻が「20:00」から「20:15」に変更された場合、利用者A2の利用時間と利用者A4の利用時間との一部「20:00~20:15」が重複する。この場合に、予約処理部111は、例えば利用者A4に割り当てたテーブルを変更する処理を実行する。具体的には、予約処理部111は、利用者A4に割り当てるテーブルを「テーブルT3」から「テーブルT2」に変更する。図20には、利用者A4の予約情報が変更された予約情報D1の一例を示している。図21には、利用者A4の予約情報に対応する予約オブジェクト画像F4の位置が変更された予約管理ページP1の一例を示している。この場合、警告情報(警告オブジェクト画像K1)の表示は省略されてもよい。
【0095】
なお、上述のテーブルを変更する処理は、利用者の一方がウォークイン客である場合にも同様に適用可能である。すなわち、予約処理部111は、ウォークイン客の利用情報に対応する利用時間と、予約客の予約情報に対応する利用時間との少なくとも一部が重複する場合に、前記予約情報に含まれるテーブルを変更する。
【0096】
また、本発明の他の実施形態として、予約処理部111は、複数の予約情報のそれぞれに対応する利用時間の少なくとも一部が重複する場合に、前記複数の予約情報の少なくともいずれかに含まれる予約時間を変更してもよい。例えば、図13及び図14に示す例の場合に、予約処理部111は、利用者A4の予約時間を変更する処理を実行する。具体的には、予約処理部111は、利用者A4の利用開始時刻を「21:15」に変更し、利用終了時刻を「23:15」に変更する。この場合、予約処理部111は、利用者A4の利用者端末4に前記予約時間の変更通知を送信する。
【0097】
また、上記の例において、予約処理部111は、例えば利用者A2の利用終了時刻を予約時の利用終了時刻「21:00」から変更しない構成としてもよい。この場合は、利用者A2の利用時間と利用者A4の利用時間とが重複しないため、出力処理部116は、警告情報を出力しない。
【0098】
なお、上述の予約情報を変更する処理は、利用者の一方がウォークイン客である場合にも同様に適用可能である。すなわち、予約処理部111は、ウォークイン客の利用情報に対応する利用時間と、予約客の予約情報に対応する利用時間との少なくとも一部が重複する場合に、前記予約情報に含まれるテーブルを変更する。
【0099】
また、上述の予約情報(予約時間、テーブル)を変更する処理は、スタッフの操作に基づいて実行されてもよい。例えば、制御部11は、前記警告情報を出力した場合に、予約情報(予約時間、テーブル)を変更するか否かを受け付ける受付画面を施設端末3に表示させる。そして、制御部11は、前記受付画面においてスタッフから例えばテーブルを変更する操作を受け付けた場合に、利用者に割り当てた当該テーブルを変更する。
【0100】
ところで、利用者(利用者グループ)が複数のテーブルを利用する場合がある。このように、一つの予約情報に複数のテーブルが対応付けられている場合において、更新処理部115は、前記第1所定時間以内に複数のテーブルのうち少なくともいずれかのテーブルの利用状況が変化した場合に、前記一つの予約情報を更新する。例えば、利用者A2の予約情報にテーブルT2、T3が割り当てられている場合において、利用者A2のグループの利用者が「19:23」に飲食店Gに来店してテーブルT2に着席した場合に、更新処理部115は、利用者A2の予約情報(利用開始時刻、利用終了時刻、利用状況)を更新する。また、更新処理部115は、図22に示すように、予約管理ページP1において、利用者A2の予約オブジェクト画像F2の表示位置を変更後の前記利用開始時刻及び前記利用終了時刻に対応する位置に変更する。ここでは、予約オブジェクト画像F2は、テーブルT2、T3に跨って表示される。
【0101】
また、同一の日時かつ同一のテーブルに対して複数の予約が受け付けられる、所謂ダブルブッキングが生じる場合がある。図23は、利用者A2、A5の予約のダブルブッキングが生じている場合の予約管理ページP1を示している。この場合、出力処理部116は、予約オブジェクト画像F2、F5のそれぞれに警告情報(警告オブジェクト画像K1)を表示させる。また、この場合に、テーブルT3の利用状況が空席から在席に変化した時刻が「18:40」である場合、制御部11は、利用者A2の予約情報及び利用者A5の予約情報のうち予約日時が早い方(先に予約を行った方)の予約情報を更新する。例えば、利用者A2が利用者A5よりも先に飲食店Gを予約していた場合には、制御部11は、図24に示すように、利用者A2の利用開始時刻及び利用終了時刻を変更して、予約オブジェクト画像F2を表示させる。また、制御部11は、予約オブジェクト画像F2に、ダブルブッキングが生じていることを示す警告情報(警告オブジェクト画像K1)を表示させる。
【0102】
また、本発明の他の実施形態として、制御部11は、飲食店に来店してテーブルに着席した利用者を識別して、予約情報に登録された利用者であるか否かを判定してもよい。これにより、制御部11は、予約した利用者であるか、ウォークイン客であるかを判別することができる。なお、制御部11は、撮像画像TP1と、記憶部12に予め登録された利用者の顔写真とを照合することにより利用者を識別してもよいし、飲食店に来店した利用者が入力した利用者情報に基づいて利用者を識別してもよい。
【0103】
なお、本発明に係る予約管理システムは、飲食店におけるテーブルを含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、前記撮像画像に基づいて前記テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定処理部と、前記テーブルに対応する予約情報を取得する予約取得処理部と、前記予約情報に含まれる前記テーブルの利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新処理部と、を備えるシステムとして捉えてもよい。
【0104】
また、本発明に係る予約管理方法は、飲食店におけるテーブルを含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、前記撮像画像に基づいて前記テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、前記テーブルに対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、前記予約情報に含まれる前記テーブルの利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新ステップと、を一又は複数のプロセッサーにより実行する方法として捉えてもよい。
【0105】
また、本発明に係る予約管理プログラムは、飲食店におけるテーブルを含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、前記撮像画像に基づいて前記テーブルが空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、前記テーブルに対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、前記予約情報に含まれる前記テーブルの利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間以内に前記利用状況が変化した場合に前記予約情報を更新する更新ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムとして捉えてもよい。
【0106】
[発明の付記]
以下、実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0107】
<付記1>
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得処理部と、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定処理部と、
前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得処理部と、
前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間外に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用対象の予約を行っていない利用者による利用であることを示す利用情報を、前記利用対象に対応付けて登録する更新処理部と、
を備える予約管理システム。
【0108】
<付記2>
前記更新処理部は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報の前記利用開始時刻を前記利用状況が空席から在席に変化した時刻に変更する、
付記1に記載の予約管理システム。
【0109】
<付記3>
前記更新処理部は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用終了時刻を、前記利用開始時刻の変更時間に応じて変更する、
付記2に記載の予約管理システム。
【0110】
<付記4>
前記更新処理部は、前記基準時刻から前記第1所定時間以内に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記予約情報に対応する利用者が来店したことを示す情報を前記予約情報に対応付けて登録する、
付記1~3のいずれかに記載の予約管理システム。
【0111】
<付記5>
前記利用情報が対応付けられた前記利用対象に前記予約情報が対応付けられている場合であって、前記利用状況が空席から在席に変化した時刻と前記予約情報に対応する前記基準時刻との差が第2所定時間以内である場合に、所定の警告情報を前記予約情報及び前記利用情報の少なくともいずれかに対応付けて出力する出力処理部をさらに備える、
付記1~4のいずれかに記載の予約管理システム。
【0112】
<付記6>
前記利用情報に対応する利用時間と前記予約情報に対応する利用時間との少なくとも一部が重複する場合に、前記予約情報に含まれる前記利用対象を変更する予約処理部をさらに備える、
付記1~5のいずれかに記載の予約管理システム。
【0113】
<付記7>
前記利用対象に複数の前記予約情報が対応付けられている場合であって、少なくともいずれかの前記予約情報が更新されたことにより利用時間の少なくとも一部が重複する前記予約情報がある場合に、所定の警告情報を前記利用時間が重複する前記予約情報に対応付けて出力する出力処理部をさらに備える、
付記1~6のいずれかに記載の予約管理システム。
【0114】
<付記8>
前記複数の前記予約情報のそれぞれに対応する利用時間の少なくとも一部が重複する場合に、前記複数の前記予約情報の少なくともいずれかに含まれる前記利用対象を変更する予約処理部をさらに備える、
付記7に記載の予約管理システム。
【0115】
<付記9>
一つの前記予約情報に複数の前記利用対象が対応付けられている場合において、前記更新処理部は、前記第1所定時間以内に前記複数の前記利用対象のうち少なくともいずれかの利用対象の前記利用状況が変化した場合に、前記一つの前記予約情報を更新する、
付記1~8のいずれかに記載の予約管理システム。
【0116】
<付記10>
前記空席判定処理部により前記利用対象が在席であると判定された場合において、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用終了時刻を基準時刻とした第3所定時間以内に前記空席判定処理部により前記利用対象が空席であると判定されない場合に、所定の警告情報を前記予約情報に対応付けて出力する出力処理部をさらに備える、
付記1~9のいずれかに記載の予約管理システム。
【0117】
<付記11>
前記更新処理部は、前記利用状況が在席から空席に変化した場合に、前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用終了時刻を、前記空席判定処理部により前記利用対象が空席であると判定された時刻に変更する、
付記1~10のいずれかに記載の予約管理システム。
【0118】
<付記12>
前記利用対象に対応する前記撮像画像に含まれる利用者の顔画像に基づいて、当該利用者が前記利用対象に対応する前記予約情報に登録された利用者であるか否かを判定し、
前記更新処理部は、前記第1所定時間以内に前記利用状況が変化し、かつ前記利用者が前記予約情報に登録された利用者であると判定された場合に、前記予約情報を更新する、
付記1~11のいずれかに記載の予約管理システム。
【0119】
<付記13>
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、
前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間外に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用対象の予約を行っていない利用者による利用であることを示す利用情報を、前記利用対象に対応付けて登録する更新ステップと、
を一又は複数のプロセッサーが実行する予約管理方法。
【0120】
<付記14>
施設における利用者が利用する利用対象を含む利用エリアを撮像した撮像画像を取得する画像取得ステップと、
前記撮像画像に基づいて前記利用対象が空席であるか又は在席であるかを示す利用状況を判定する空席判定ステップと、
前記利用対象に対応する予約情報を取得する予約取得ステップと、
前記予約情報に含まれる前記利用対象の利用開始時刻を基準時刻とした第1所定時間外に前記利用状況が空席から在席に変化した場合に、前記利用対象の予約を行っていない利用者による利用であることを示す利用情報を、前記利用対象に対応付けて登録する更新ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための予約管理プログラム。
【符号の説明】
【0121】
1 :予約管理装置
2 :撮像装置
3 :施設端末
4 :利用者端末
100 :予約管理システム
111 :予約処理部
112 :画像取得処理部
113 :空席判定処理部
114 :予約取得処理部
115 :更新処理部
116 :出力処理部
F :予約オブジェクト画像
K1 :警告オブジェクト画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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