(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092108
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】液体噴射装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/17 20060101AFI20240701BHJP
B41J 2/165 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
B41J2/17
B41J2/165 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207802
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 洋行
(72)【発明者】
【氏名】小林 陽樹
(72)【発明者】
【氏名】中村 浩之
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056FA13
2C056JA01
2C056JC29
(57)【要約】
【課題】ヘッドユニットが傾斜した状態で使用される場合であっても、狙った位置に流路接続部から漏れた液体を案内すること。
【解決手段】液体噴射装置は、液体を噴射する噴射面を備えるヘッドユニットであって、ヘッドユニットの外部の流路部材と接続される流路接続部に設けられた接続面と、接続面上の液体をヘッドユニットの外部に排出する排出部と、を備えるヘッドユニットを備え、噴射面が水平面に交差する傾斜姿勢でヘッドユニットが使用される第1状態において、接続面は、排出部よりも重力方向の反対方向に位置し、第1状態において、傾斜姿勢での噴射面と水平面との交線の延在方向である第1方向に見て、接続面の重力方向の反対方向に位置する上端、接続面の重力方向に位置する下端、及び、排出部は、水平方向に関してこの順で並び、ヘッドユニットは、接続面から排出部まで液体を案内するガイド部を更に備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴射する噴射面を備えるヘッドユニットであって、前記ヘッドユニットの外部の流路部材と接続される流路接続部に設けられた接続面と、前記接続面上の液体を前記ヘッドユニットの外部に排出する排出部と、を備える前記ヘッドユニットを備え、
前記噴射面が水平面に交差する傾斜姿勢で前記ヘッドユニットが使用される第1状態において、前記接続面は、前記排出部よりも重力方向の反対方向に位置し、
前記第1状態において、前記傾斜姿勢での前記噴射面と前記水平面との交線の延在方向である第1方向に見て、前記接続面の重力方向の反対方向に位置する上端、前記接続面の重力方向に位置する下端、及び、前記排出部は、水平方向に関してこの順で並び、
前記ヘッドユニットは、前記接続面から前記排出部まで液体を案内するガイド部を更に備える、
ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
前記第1状態において、前記ガイド部は、前記第1方向に見て、前記接続面の重力方向に配置されるとともに前記接続面に沿って延在する第1部分を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項3】
前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記第1部分の一端、前記上端、及び、前記下端は、水平方向に関してこの順で並ぶ、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項4】
前記第1状態において、前記接続面は、前記第1方向の端に位置する第1縁と、前記第1方向の反対側の端に位置する第2縁とを有し、
前記ガイド部は、前記第1縁から液体を回収する第1回収路と、前記第2縁から液体を回収する第2回収路と、前記第1回収路と前記第2回収路とを合流させる合流部とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
前記ガイド部の少なくとも一部は、前記ヘッドユニットの前記第1方向を向く側壁に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項6】
前記第1状態において、前記接続面が向く方向は、重力方向に対して斜め上方である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項7】
前記第1状態において、前記噴射面と前記水平面との成す角度は、45度以上90度未満であり、
前記接続面を含む仮想平面は、前記噴射面を含む仮想平面と交差する、
ことを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置。
【請求項8】
前記ヘッドユニットに対して相対移動するキャップユニットであって、前記ヘッドユニットの前記噴射面を封止するキャップと、前記キャップが前記噴射面を封止しているキャッピング状態で前記キャップに対して重力方向に位置することで前記キャップから漏れた液体を受ける廃液受容部と、を有する前記キャップユニットを更に備え、
前記排出部は、前記廃液受容部に液体を排出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項9】
前記キャップユニットは、前記排出部に接触することで前記ヘッドユニットに対する前記キャップユニットの位置決めを行う位置決めピンを更に備え、
前記排出部から排出された液体が前記位置決めピンを経由して前記廃液受容部に回収される、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体噴射装置。
【請求項10】
前記排出部は、前記キャップユニットに向かって前記位置決めピンの延在方向に沿って突出しており、前記キャッピング状態で前記位置決めピンと接触する第1面と、前記第1面とは反対側に設けられ、前記ガイド部から受け取った液体が流れる第2面と、前記第1面及び前記第2面に接続する先端面とを有し、
前記先端面は、前記第1面に接続する一端から前記第2面に接続する他端までに亘る溝を有する、
ことを特徴とする請求項9に記載の液体噴射装置。
【請求項11】
前記キャッピング状態において、前記廃液受容部は、重力方向に見て、前記接続面と重ならず、前記排出部と重なる、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体噴射装置。
【請求項12】
前記排出部は、前記噴射面が向く第2方向に見た場合に、前記噴射面が存在する範囲外に位置し、
前記ガイド部は、前記第2方向に見た場合に、前記範囲内にある前記接続面の少なくとも一部から前記排出部に向かって、液体を案内する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項13】
前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記排出部は、前記噴射面に対して垂直であり前記ヘッドユニットの重心を通る第1仮想直線に対して重力方向に位置し、且つ、前記第1方向及び前記第1仮想直線の双方に直交し前記重心を通る第2仮想直線に対して前記噴射面が位置する方向に位置し、
前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記接続面は、前記第1仮想直線に対して重力方向の反対方向に位置し、且つ、前記第2仮想直線に対して、前記噴射面が位置する方向とは反対方向に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項14】
前記第1状態において、前記接続面は、重力方向の端に位置する第3縁を有し、
前記第1状態において、前記第3縁は、前記第1方向に対して傾斜する傾斜部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インク等の液体を噴射するヘッドユニットを有する液体噴射装置が提供されている。ヘッドユニットは、カートリッジ等から液体を供給する外部の流路部材に接続される流路接続部を有する。例えば、特許文献1には、流路接続部から漏れる液体の対策として、ヘッドユニットの上面から見て、外周に沿った起立壁の内側に排出口を有する流路部材を有する液体噴射装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術に係る液体噴射装置では、ヘッドユニットが傾斜した状態で使用されることが考慮されていない。従って、従来技術に係る液体噴射装置では、ヘッドユニットが傾斜した状態で使用された場合、流路接続部から漏れた液体が流路部材の起立壁と流路部材の底面とが接続する複数の角部のうち重力方向に位置する角部に液体が滞留し、排出口から液体が排出されない問題があった。流路接続部から更に液体が漏れると、液体が起立壁を超えてヘッドユニットの外部に漏れ出して液体噴射装置内の予期せぬ位置に液体が付着してしまい、液体で液体噴射装置の内部が汚染する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の好適な態様に係る液体噴射装置は、液体を噴射する噴射面を備えるヘッドユニットであって、前記ヘッドユニットの外部の流路部材と接続される流路接続部に設けられた接続面と、前記接続面上の液体を前記ヘッドユニットの外部に排出する排出部と、を備えるヘッドユニットを備え、前記噴射面が水平面に交差する傾斜姿勢で前記ヘッドユニットが使用される第1状態において、前記接続面は、前記排出部よりも重力方向の反対方向に位置し、前記第1状態において、前記傾斜姿勢での前記噴射面と前記水平面との交線の延在方向である第1方向に見て、前記接続面の重力方向の反対方向に位置する上端、前記接続面の重力方向に位置する下端、及び、前記排出部は、水平方向に関してこの順で並び、前記ヘッドユニットは、前記接続面から前記排出部まで液体を案内するガイド部を更に備える、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る液体噴射装置100の構成例を示す概略図。
【
図3】キャップユニット160を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.第1実施形態
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0008】
以下の説明は、便宜上、互いに交差するX軸、Y軸及びZ軸を適宜に用いて行う。また、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向及びY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向及びZ2方向である。X軸、Y軸、及び、Z軸に定められるXYZ座標系は、グローバル座標系である。Z2方向が重力方向GVであり、Z軸は重力方向GVと平行である。
【0009】
1-1.液体噴射装置100の概略
図1は、実施形態に係る液体噴射装置100の構成例を示す概略図である。
図2は、液体噴射装置100の側面の概略図である。液体噴射装置100は、液体の一例であるインクを液滴として媒体PPに噴射するインクジェット方式の印刷装置である。本実施形態の液体噴射装置100は、インクを噴射する複数のノズルNが媒体PPの幅方向での全範囲にわたり分布する、いわゆるライン方式の印刷装置である。媒体PPは、典型的には印刷用紙である。なお、媒体PPは、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象でもよい。
【0010】
図2に示すように、液体噴射装置100は、Z1方向を向く水平面SFに設置されている。
図1に示すように、液体噴射装置100は、メインタンク110と、ポンプ112と、制御モジュール120と、搬送機構130と、複数の液体噴射ヘッド10を有するヘッドユニット140と、循環機構150と、キャップユニット160と、キャップ移動機構170とを有する。
【0011】
メインタンク110は、インクを貯留する容器である。メインタンク110の具体的な態様としては、例えば、液体噴射装置100に着脱可能なカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、及び、インクを補充可能なインクタンクが挙げられる。なお、メインタンク110に貯留されるインクの種類は任意である。
【0012】
ポンプ112は、制御モジュール120の制御のもとで、メインタンク110から循環機構150に供給されるインクの量を調整する。なお、制御モジュール120以外の装置が、ポンプ112を制御してもよい。
【0013】
制御モジュール120は、液体噴射装置100の各要素の動作を制御する。具体的には、制御モジュール120は、画像を示す画像データImgを、パーソナルコンピューター又はデジタルカメラ等のホストコンピューターから受信する。制御モジュール120は、受信した画像データImgに基づいて、液体噴射ヘッド10を駆動するための駆動信号Comと、液体噴射ヘッド10を制御するための制御信号SIとを、液体噴射ヘッド10に対して供給する。そして、液体噴射ヘッド10は、制御信号SIによる制御のもとで駆動信号Comにより駆動され、液体噴射ヘッド10に設けられた複数のノズルNの一部又は全部からインクを噴射させる。すなわち、液体噴射ヘッド10は、搬送機構130による媒体PPの搬送に連動して、複数のノズルNの一部又は全部からインクを噴射させて、当該噴射されたインクを媒体PPの表面に着弾させることで、媒体PPの表面に所望の画像を形成する印刷処理を実行する。
【0014】
制御モジュール120は、例えば、CPU又はFPGA等の1又は複数の処理回路と、半導体メモリー等の1又は複数の記憶回路とを含む。CPUは、Central Processing Unitの略語である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略語である。当該記憶回路には、各種プログラム及び各種データが記憶される。当該処理回路は、当該プログラムを実行するとともに当該データを適宜使用することにより各種制御を実現する。
【0015】
搬送機構130は、制御モジュール120による制御のもとで、媒体PPを
図2に示す搬送経路13Pに沿って搬送する。搬送機構130は、X軸に長尺な搬送ベルト131と、搬送ベルト131を回転させるプーリー132、133と、プーリー132及びプーリー133の一方又は両方の内部に設けられた不図示のモーターとを有する。更に、搬送機構130は、搬送経路13Pに沿って配置された複数のプーリー134を有する。プーリー132及びプーリー133は、搬送経路13Pに沿って配置される。搬送ベルト131は、静電による吸着又は負圧による吸引によって媒体PPを吸着する。プーリー132及びプーリー133が回転することによって、搬送ベルト131が周回する。搬送ベルト131が周回した結果、搬送ベルト131に支持される媒体PPが搬送される。
図2に示すように、搬送ベルト131は、V軸に沿って配置されている。V軸は、X軸に対して直交し、且つ、Y軸及びZ軸に対して交差する軸である。
図2に示すように、V軸に沿う一方向がV1方向であり、V1方向と反対の方向がV2方向である。
図2に示すように、V1方向は、X1方向に見た場合にZ1方向を反時計回りに90度未満の角度で回転した方向である。V2方向は、X1方向に見た場合にZ2方向を反時計回りに90度未満の角度で回転した方向である。搬送ベルト131は、V1方向に媒体PPを搬送する。但し、搬送機構130は、
図2に示す機構に限らない。例えば、媒体PPを外周面に静電力等により吸着させた状態で搬送するドラムを用いる構成でもよい。
【0016】
また、
図2に示すように、以下、V軸に加えて、X軸及びV軸に対して直交するU軸を適宜用いて説明を行うことがある。
図3に示すように、U軸に沿う一方向がU1方向であり、U1方向と反対の方向がU2方向である。
図3に示すように、U1方向は、X1方向に見た場合にZ1方向を時計回りに90度未満の角度で回転した方向である。U2方向は、X1方向に見た場合にZ2方向を時計回りに90度未満の角度で回転した方向である。
【0017】
図2に示すように、媒体PPは、液体噴射装置100のZ2方向の端部に設けられた媒体収容部135に収容されている。搬送経路13Pは、媒体収容部135から、液体噴射装置100のZ1方向の端部に設けられた媒体排出口139に至る経路でもある。媒体PPが搬送経路13Pを搬送される過程で、媒体PPにはヘッドユニット140によって画像が記録される。媒体PPは、搬送経路13Pを搬送されることによって、媒体排出口139から排出される。
【0018】
図2から理解されるように、搬送経路13Pは、液体噴射装置100のZ2方向の端部からZ1方向の端部に至る経路である。従って、搬送経路13Pに水平部分を有すると、Y軸に沿う方向に関して液体噴射装置100が大きくなる。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、ヘッドユニット140が傾斜状態で使用することにより、噴射面FNが水平面SFに平行する姿勢でヘッドユニット140が使用される状態と比較して、Y軸に沿う方向に関して液体噴射装置100を小型化できる。
【0019】
ヘッドユニット140は、制御モジュール120による制御のもとで、メインタンク110からポンプ112及び循環機構150を介して供給されるインクを、液体噴射ヘッド10の噴射面FNに設けられた複数のノズルNの夫々から媒体PPに噴射する。
図1では、Z1方向からZ2方向に見た状態を表しており、液体噴射ヘッド10は視認されないが、
図1では、便宜上の記載として液体噴射ヘッド10を表示してある。複数のノズルNも同様に、Z1方向からZ2方向に見た場合には複数のノズルNは視認されないが、
図1では、便宜上の記載として複数のノズルNを表示してある。1つの液体噴射ヘッド10が有する複数のノズルNは、複数のノズル列Lnに区分される。
図1の例では、1つの液体噴射ヘッド10が有するノズルNは、6つのノズル列Lnのいずれか1つに属する。但し、1つの液体噴射ヘッド10が有する複数のノズルNが区分されるノズル列Lnに個数は、6つに限らず、6つよりも少なくてもよいし多くてもよい。
【0020】
ヘッドユニット140は、X軸の方向における媒体PPの全範囲にわたり複数のノズルNが分布するように配置される複数の液体噴射ヘッド10を有するラインヘッドである。つまり、複数の液体噴射ヘッド10の集合体は、X軸に沿う方向に延びる長尺なラインヘッドを構成する。複数の液体噴射ヘッド10からのインクの噴射が搬送機構130による媒体PPの搬送に並行して行われることにより、媒体PPの表面にインクによる画像が形成される。
図1の例では、ヘッドユニット140は、4つの液体噴射ヘッド10を有する。但し、ヘッドユニット140が有する液体噴射ヘッド10の個数は4つに限らず、2つでもよいし、3つでもよいし、5つ以上でもよい。また、1つの液体噴射ヘッド10の有する複数のノズルNがX軸に沿う方向での媒体PPの全範囲にわたり分布するように配置されてもよく、この場合、例えば、ヘッドユニット140は、当該1つの液体噴射ヘッド10で構成される。
【0021】
ヘッドユニット140は、上述した複数の液体噴射ヘッド10に加えて、ベース部材142と、流路接続部146とを有する。ベース部材142は、複数の液体噴射ヘッド10を固定する部材である。流路接続部146は、循環機構150に接続された供給チューブ151及び回収チューブ152に対して着脱可能に接続される。供給チューブ151及び回収チューブ152は、可撓性を有し、内部に流路を有する流路部材である。但し、流路接続部146に接続される流路部材は、可撓性を有するチューブに限られず、金属製又は樹脂製等の管でもよい。供給チューブ151及び回収チューブ152は、「ヘッドユニットの外部の流路部材」の一例である。なお、本実施形態とは異なるが、液体噴射装置100が循環機構150を有さない態様でもよい。この態様では、供給チューブ151が、「ヘッドユニットの外部の流路部材」の一例である。
【0022】
ヘッドユニット140は、噴射面FNが水平面SFに交差する傾斜姿勢で使用される。以下では、傾斜姿勢でヘッドユニット140が使用される状態を、「傾斜状態」と記載することがある。傾斜状態は、「第1状態」の一例である。噴射面FNは、複数のノズルNが設けられた面である。また、噴射面FNは、媒体PPに対向する面でもある。具体的には、
図2に示すように、ヘッドユニット140の噴射面FNは、XV平面に平行な面に沿って設けられる。
【0023】
流路接続部146が供給チューブ151及び回収チューブ152に対して着脱可能に接続されているため、ヘッドユニット140を交換できる。例えば、ヘッドユニット140のメンテナンスのため、ヘッドユニット140の製造業者等が、ヘッドユニット140を液体噴射装置100から取り外すことがある。
【0024】
ヘッドユニット140には、循環機構150を介してメインタンク110が接続される。循環機構150は、制御モジュール120による制御のもとで、供給チューブ151を介してヘッドユニット140内の複数の液体噴射ヘッド10の夫々にインクを供給するとともに、複数の液体噴射ヘッド10の夫々から排出されるインクを、回収チューブ152を介して液体噴射ヘッド10への再供給のために回収する機構である。循環機構150の動作により、インクの粘度上昇を抑えたり、インク内の気泡の滞留を低減したりできる。
【0025】
キャップユニット160は、ノズルN内のインクが乾燥することを低減するための機構である。キャップ移動機構170は、ヘッドユニット140に対してキャップユニット160を移動させるための機構である。ヘッドユニット140に対してキャップユニット160を移動させることは、ヘッドユニット140に対してキャップユニット160を相対移動することの一例である。従って、液体噴射装置100は、キャップ移動機構170の替わりに、キャップユニット160に対してヘッドユニット140を移動させる機構を有してもよい。
図1及び
図2に加えて
図3を用いて、キャップユニット160を説明する。
【0026】
1-2.キャップユニット160
図3は、キャップユニット160を説明するための図である。
図3では、キャップユニット160及びヘッドユニット140をX1方向に見た状態を示してある。
【0027】
キャップユニット160は、キャップ移動機構170によってヘッドユニット140に対して相対移動する。
図1及び
図3に示すように、キャップユニット160は、キャップキャリッジ165と、廃液受容部166と、位置決めピン167と、キャップ168とを有する。
【0028】
キャップキャリッジ165は、廃液受容部166と、位置決めピン167と、キャップ168とが固定された略箱状の部材である。キャップ168は、ヘッドユニット140の噴射面FNを封止する。以下、キャップ168が噴射面FNを封止している状態を「キャッピング状態」と記載し、キャップ168が噴射面FNを封止していない状態を「非キャッピング状態」と記載する。
図3では、キャッピング状態を示してある。キャップ168は、U1方向が開口する構造体である。
【0029】
廃液受容部166は、キャップ168から漏れたインクを受ける部材である。廃液受容部166は、UX平面に延在する皿状の部材である。UX平面は、U軸及びX軸に平行な平面である。キャップ168からインクが漏れる状況は、例えば、噴射面FNに付着したインクがキャッピング状態となることによりキャップ168に付着し、非キャッピング状態となった場合にキャップ168に付着したインクが漏れる場合である。
【0030】
位置決めピン167は、ヘッドユニット140に対するキャップユニット160の位置決めを行う。位置決めピン167は、U1方向に突出する円柱状の部材である。より詳細には、位置決めピン167は、
図3に示した、ヘッドユニット140に設けられる排出部149に接触されることにより、ヘッドユニット140に対するキャップユニット160の位置決めを行う。
図3に示すように、キャッピング状態において、位置決めピン167は、排出部149に対してV2方向に位置する。排出部149については、
図12から
図14を用いて後述する。
【0031】
キャップ移動機構170は、廃液貯留容器171と、レール機構172とを有する。廃液貯留容器171は、廃液となったインクを貯留する容器である。
図3に示すように、廃液貯留容器171は、水平面SFに平行に設けられている。レール機構172は、キャップキャリッジ165をV軸に沿って移動させるための機構である。
【0032】
レール機構172は、X1方向の端部及びX2方向の端部に位置する2つのレール1722と、レール支持部材1724とを含む。レール1722は、V軸に沿って延在する柱状の部材である。キャップキャリッジ165は、レール1722に対して摺動可能に噛み合う。レール支持部材1724は、レール1722を支持する部材である。レール支持部材1724の一端は、廃液貯留容器171に接続し、レール支持部材1724の他端は、レール1722に接続する。更に、
図3には示していないが、キャップ移動機構170は、キャップユニット160を移動させるモーター等の駆動機構を有する。駆動機構は、制御モジュール120によって制御される。
【0033】
廃液受容部166内のインクは、レール機構172を介して廃液貯留容器171に回収される。より具体的には、廃液受容部166内のインクは、重力方向GVの成分を有するU2方向に沿って移動し、キャップキャリッジ165の底面に設けられた貫通孔165hを通過して、レール機構172に到達する。レール機構172に到達したインクは、重力によってレール機構172を伝って廃液貯留容器171に移動する。
【0034】
非キャッピング状態からキャッピング状態に遷移する場合の各部の状態を説明する。液体噴射装置100は、ヘッドユニット140をU軸に沿って移動させるヘッド移動機構180を更に有する。ヘッド移動機構180は、例えば、ヘッドユニット140をU軸に沿って移動させる円形歯車及び歯切り加工された平板上の部材を有するラックアンドピニオンと、円形歯車に駆動力を供給するモーターとを有する。非キャッピング状態では、キャップ移動機構170がキャップユニット160をV2方向に移動させる。更に、非キャッピング状態で印刷処理を実行する場合、ヘッド移動機構180がヘッドユニット140をU2方向に移動させ、ヘッドユニット140がインクを媒体PPに噴射する。印刷処理が終了してキャッピング状態に遷移する場合、ヘッド移動機構180がヘッドユニット140をU1方向に一旦退避させて、キャップ移動機構170がキャップユニット160をV1方向に移動させる。キャップユニット160の移動が完了した後、ヘッド移動機構180がヘッドユニット140をU2方向に移動させ、キャップ168が噴射面FNを封止することにより、キャッピング状態になる。
【0035】
上述したように、ヘッドユニット140は、傾斜姿勢で使用される。
図1及び
図3に示すように、ヘッドユニット140は、流路接続部146を有する。流路接続部146は、
図1及び
図3に示すように、流路形成ケース153を挿通する供給チューブ151及び回収チューブ152が接続されている。より詳細には、供給チューブ151及び回収チューブ152は、流路接続部146のV1方向に設けられた接続面146aに接続される。
【0036】
1-3.傾斜姿勢でのインク漏れ
流路接続部146は、供給チューブ151及び回収チューブ152に対して接続される。このような接続箇所からは、インクが漏れることがある。インク漏れの対策として、V2方向に見て、接続面146aの外周に起立壁を設け、起立壁の内側にインクの排出口を設けることが考えられる。しかしながら、本実施形態では、ヘッドユニット140が傾斜姿勢で使用されるため、起立壁と接続面146aとが接続する複数の角部のうち、重力方向GVに位置する角部にインクが滞留し、排出口からインクが滞留する虞がある。流路接続部146から更にインクが漏れると、インクが起立壁を越えてヘッドユニット140の外部に漏れ出して液体噴射装置100内における液体噴射装置100の製造業者が予期せぬ位置にインクが付着してしまい、インクで液体噴射装置100の内部が汚染する虞があった。
【0037】
本実施形態では、
図3から理解されるように、接続面146aは、排出部149よりも重力方向GVの反対方向に位置する。更に、接続面146aのU1方向の上端PUと、接続面146aのU2方向の下端PDと、排出部149とが、Z軸に沿ってこの順に並び、且つ、Y軸に沿ってこの順に並ぶ。そこで、本実施形態に係る液体噴射装置100は、接続面146aから排出部149までインクを案内するガイド部GDを備える。ガイド部GDを備えることにより、重力によってZ2方向及びY1方向にインクが案内されるため、排出部149という液体噴射装置100の製造業者が狙った位置に、流路接続部146から漏れたインクを案内させることができる。なお、上端PUは、「接続面の重力方向の反対方向に位置する上端」の一例である。下端PDは、「接続面の重力方向に位置する下端」の一例である。Y軸は、「x2方向に見た場合の水平方向」の一例である。
【0038】
ヘッドユニット140の説明を容易にするため、以下の説明では、
図3に示すように、XYZ座標系に加えてxyz座標系を用いる。x軸に沿う一方向がx1方向であり、x1方向と反対の方向をx2方向である。同様に、y軸に沿って互いに反対の方向がy1方向及びy2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向及びZ2方向である。xyz座標系は、ヘッドユニット140を基準とした座標を示すローカル座標系である。Z2方向がインクの噴射方向である。
図3から理解されるように、y1方向は、V1方向と同一の方向である。y2方向は、V2方向と同一の方向である。z1方向は、U1方向と同一の方向である。z2方向は、U2方向と同一の方向である。x1方向は、X1方向と同一の方向である。x2方向は、X2方向と同一の方向である。
【0039】
図3に示すように、接続面146aを含む仮想平面SV1は、噴射面FNを含む仮想平面SV2と交差する。また、傾斜状態において、接続面146aが向く方向であるy1方向は、重力方向GVに対して斜め上方である。重力方向GVに対して斜め上方であるとは、重力方向GVの反対方向の成分と、水平方向の成分とを有することを意味する。
図3に示すように、y1方向は、重力方向GVの反対方向であるZ1方向の成分と、水平方向であるY1方向の成分とを有する。具体的には、水平面SFと接続面146aとの成す角度θ1は、135度以上180度未満である。
図3では、角度θ1は、X1方向に見て、接続面146aを含む仮想平面SV1と、水平面SFに平行な仮想平面SF1との成す角度として示してある。また、傾斜状態において、噴射面FNと水平面SFとの成す角度θ2は、45度以上90度未満である。
図3では、角度θ2は、噴射面FNを含む仮想平面SV2と、水平面SFに平行な仮想平面SF1の成す角度として示してある。
【0040】
また、
図3から理解されるように、廃液受容部166は、重力方向GVに見て、接続面146aと重ならず、排出部149と重なる。廃液受容部166が排出部149と重なるとは、廃液受容部166が排出部149の一部と重なってもよいし排出部149の全てと重なってもよい。
【0041】
また、
図3に示すように、傾斜状態において、X1方向に見て、排出部149は、第1仮想直線LV1に対して重力方向GVに位置し、且つ、第2仮想直線LV2に対して噴射面FNが位置する方向に位置する。第1仮想直線LV1は、噴射面FNに対して垂直でありヘッドユニット140の重心HGを通る直線である。第2仮想直線LV2は、X1方向及び第1仮想直線LV1の双方に直交し重心HGを通る。重心とは、対象の形状において断面1次モーメントの総和がゼロになる地点である。例えば、対象の形状が円形である場合、重心は、円の中心であり、対象の形状が平行四辺形である場合、重心は、平行四辺形が有する2つの対角線の交点である。また、傾斜状態において、X1方向に見て、接続面146aは、第1仮想直線LV1に対して重力方向GVの反対方向に位置し、且つ、第2仮想直線LV2に対して噴射面FNが位置する方向とは反対方向に位置する。
【0042】
以下、
図4及び
図5を用いてヘッドユニット140を説明する。
【0043】
1-4.ヘッドユニット140
図4は、ヘッドユニット140の分解斜視図である。
図5は、ヘッドユニット140をz1方向に見た図である。ヘッドユニット140は、4つの液体噴射ヘッド10、ベース部材142、共通流路部144、及び、流路接続部146を備える。共通流路部144を挟んで、流路接続部146と液体噴射ヘッド10とが配置されている。ガイド部GDは、ベース部材142と流路接続部146とに亘って形成されている。以下の記載では、ガイド部GDのうち流路接続部146に形成されている部分を第1ガイド部分GRと記載し、ガイド部GDのうちベース部材142に形成されている部分を第2ガイド部分GHと記載する。なお、
図4において、流路接続部146及びベース部材142は、図示の煩雑化を避けるため、形状を簡略して表示してある。第1ガイド部分GRは、
図7から
図10までを用いて説明し、第2ガイド部分GHは、
図11を用いて説明する。
【0044】
ベース部材142は、複数の液体噴射ヘッド10、及び、共通流路部144を支持する。液体噴射ヘッド10の大部分は、ベース部材142内に収容される。液体噴射ヘッド10の噴射面FNを含むz2方向の部分は、ベース部材142の外部に配置される。噴射面FNは、ヘッドユニット140の外部に対して露出する。共通流路部144は、ベース部材142内に収容される。
図4に示すように、ベース部材142は、z軸に貫通する貫通孔を有する枠体である。ベース部材142は、z軸にみて、x軸に長尺な矩形状を成す。ベース部材142は、x2方向に設けられた側壁142x2と、x1方向に設けられた側壁142x1と、y1方向に設けられた側壁142y1と、y2方向に設けられた側壁142y2とを有する。第2ガイド部分GHは、側壁142x2に設けられている。
【0045】
更に、側壁142x1には、x1方向に突出するフランジ142f1が設けられており、側壁142x2には、x2方向に突出するフランジ142f2が設けられている。フランジ142f2のz2方向を向く面には、キャップユニット160に向かってz2方向に突出する排出部149が設けられている。z2方向は、位置決めピン167の延在方向でもある。フランジ142f2には、排出部149の一面と第2ガイド部分GHとを連通させる貫通孔142hが設けられている。
【0046】
共通流路部144は、流路接続部146から供給されたインクを4つの液体噴射ヘッド10の夫々に供給する4つの内部流路144bと、4つの液体噴射ヘッド10から回収されたインクが流動する4つの内部流路144bとを有する。
図4に示すように、共通流路部144は、x軸に長尺な扁平状の部材である。例えば、共通流路部144は、複数のx軸に長尺な部材がz軸に沿って積層することにより形成される。
【0047】
共通流路部144のz1方向を向く面のx2方向の端部には、z1方向に突出する複数の流路管144aが設けられる。
図4の例では、共通流路部144には、8つの流路管144aが設けられる。8つの流路管144aは、流路接続部146に接続される。また、8つの流路管144aの夫々の流路は、8つの内部流路144bのうちいずれか1つの内部流路144bに連通する。
【0048】
液体噴射ヘッド10は、z1方向に突出する複数の接続管16と、図示しない複数のヘッド内流路と、
図1に示すノズルNと、エネルギー発生素子とを有する。複数の接続管16の夫々は、対応するヘッド内流路と連通する流路を構成する管体である。また、複数のヘッド内流路は、対応するノズルNと連通する。液体噴射ヘッド10は、更に、コネクター19を有する。コネクター19には、
図1に示す制御モジュール120と電気的に接続するための電気経路が接続される。エネルギー発生素子は、インクが噴射するためのエネルギーを発生する。エネルギー発生素子は、例えば、圧電素子又は発熱素子である。エネルギー発生素子がインクにエネルギーを与えることにより、ノズルNからインクが噴射される。
【0049】
図4及び
図5に示すように、流路接続部146は、共通流路部144のx2方向の端部に固定される。
【0050】
図5から理解されるように、z2方向に見て、接続面146aは、噴射面FNが存在する範囲内に位置する。
図5の例では、z2方向に見て、接続面146aの全てが噴射面FNの存在する範囲内に位置するが、接続面146aの一部のみが噴射面FNの存在する範囲内に位置してもよい。一方、
図5に示すように、z2方向に見て、排出部149は、噴射面FNが存在する範囲外に位置する。従って、ガイド部GDは、z2方向に見て、噴射面FNが存在する範囲内に位置する接続面146aから排出部149に向かって、インクを案内する。なお、z2方向は、「第2方向」の一例である。
【0051】
1-5.流路接続部146
以下、ガイド部GDを説明するため、まず流路接続部146について説明する。
【0052】
図6は、流路接続部146の分解斜視図である。
図7は、流路接続部146をy2方向に見た図である。
図7に示す方向GVz2は、重力方向GVのうちz2方向の成分を示しており、方向GVy2は、重力方向GVのうちy2方向の成分を示している。
図6から
図7に示すように、流路接続部146は、x軸の寸法が最も小さい扁平状である。
図6に示すように、流路接続部146は、ネジ等の固定部材SCによって共通流路部144に固定される。流路接続部146は、流路接続部146の本体である流路基板1460と、第2封止基板1462と、第1封止基板1461と、カバー部材1464と、第1ブッシュ部材1465と、第2ブッシュ部材1466とを有する。第2封止基板1462と第1封止基板1461とは、夫々板状の部材である。
【0053】
流路基板1460は、第1封止基板1461が溶着される第1側面fb1と、第2封止基板1462が溶着される第2側面fb2とを有する。第1側面fb1と第2側面fb2とは、x軸方向に関して、互いに反対方向を向く。つまり、第1側面fb1が向く方向はx2方向であり、第2側面fb2が向く方向はx1方向である。第1側面fb1及び第2側面fb2には、溝及び貫通孔が形成されている。この溝及び貫通孔を覆うように第1封止基板1461及び第2封止基板1462が、流路基板1460にレーザー溶着されることで、流路接続部146の内部の流路の一部を形成される。
【0054】
流路基板1460には、合流部CN及び突出部146eが設けられる。合流部CN及び突出部146eは、第1ガイド部分GRの一部である。合流部CNは、流路接続部146の内部であって、z2方向の端部に設けられた空間である。突出部146eは、流路基板1460のz2方向を向く面fdから突出する。突出部146eは、z1方向に見て、L字型の溝が設けられた部材である。具体的には、突出部146eは、xz平面に略平行であり、z軸に長尺な平板状の部材と、yz平面に略平行であり、z軸に長尺な平板状の部材と、により構成される。合流部CNと突出部146eの溝とは、貫通孔146hによって連通する。また、
図7に示すように、流路基板1460には、第2側面fb2から合流部CNに連通する貫通孔146gが設けられている。
【0055】
また、
図7に示すように、流路基板1460の第2側面fb2には、x1方向に突出するフランジFR2が設けられる。第2封止基板1462は、フランジFR2に対してy2方向に位置する。
【0056】
第1封止基板1461は、x2方向を向く第3側面fa3を有する。第2封止基板1462は、x1方向を向く第4側面fa4を有する。
【0057】
図6に示すように、流路基板1460は、更に、y2方向に向かって開口する複数の開口K1を有する流路形成面fcを有する。流路形成面fcは、y2方向を向く平面である。本実施形態では、開口K1は、8つ設けられている。複数の開口K1の夫々は、流路接続部146の内部の流路の一部を形成する。複数の開口K1の夫々には、第1ブッシュ部材1465が圧入される。第1ブッシュ部材1465は、円環状であり、エラストマーなどの弾性部材である。カバー部材1464は、第1ブッシュ部材1465を覆うように流路基板1460に固定される。カバー部材1464は、y1方向に向く接続面146aを有する。カバー部材1464と流路基板1460とは、例えばスナップフィットによって互いに固定される。カバー部材1464の接続面146aには、貫通孔K2が複数形成されている。複数の貫通孔K2は、y2方向を向いて開口する。この貫通孔K2と、対応する第1ブッシュ部材1465の開口とがy2方向に沿った直線を通るように、カバー部材1464が流路基板1460に固定される。貫通孔K2及び第1ブッシュ部材1465内には、
図3に示す供給チューブ151及び回収チューブ152の各先端に設けられた不図示のインク針が挿通される。また、本実施形態では、流路接続部146が貫通孔K2を有する態様であるが、流路接続部146が、貫通孔K2の替わりにインク針を有し、供給チューブ151及び回収チューブ152の先端に挿入する態様でもよい。
【0058】
第2ブッシュ部材1466は、y軸に沿って延在し、エラストマーなどの弾性部材である。第2ブッシュ部材1466は、z2方向に沿って貫通する複数の貫通孔K3を有する。貫通孔K3は、y軸に沿って形成されている。第2ブッシュ部材1466は、流路基板1460と共通流路部144との間で挟持されることで位置が固定される。z1方向に見た場合に、複数の流路管144aの夫々が複数の貫通孔K3のいずれかと重なるように、第2ブッシュ部材1466は固定される。
【0059】
また、
図6及び
図7に示すように、y2方向に見て、接続面146aは、略平行四辺形の輪郭を有する。
図7に示すように、接続面146aは、接続面146aのx2方向の端に位置する第1縁EG1と、接続面146aのx1方向の端に位置する第2縁EG2と、接続面146aのz2方向の端に位置する第3縁EG3と、接続面146aのz1方向の端に位置する第4縁EG4と、を有する。なお、x2方向が「第1方向」の一例である。
【0060】
第1縁EG1と、第2縁EG2とは、z軸に対して平行である。一方、第3縁EG3と、第4縁EG4とは、x軸に対して傾斜する部分と、x軸に平行な部分とを有する。具体的には、第3縁EG3は、x軸に対して傾斜する部分である傾斜部EG31と、x軸に対して平行な部分である平行部EG32とを有する。同様に、第4縁EG4は、x軸に対して傾斜する部分である傾斜部EG41と、x軸に対して平行な部分である平行部EG42とを有する。
図7に方向GVz2から理解されるように、第3縁EG3は、接続面146aの重力方向GVの端に位置する。第4縁EG4は、接続面146aの重力方向GVの反対方向の端に位置する。また、x軸は水平方向に対して平行であるから、傾斜部EG31のx2方向の端部は、傾斜部EG31のx1方向の端部に対して重力方向GVに位置する。
【0061】
図6及び
図7に示すように、第1縁EG1は、x1方向に向かって凹む3つの切り欠きKK1を有する。x軸に沿って見た場合、3つの切り欠きKK1の各々は、隣り合う2つの貫通孔K2の間に設けられる。
図6及び
図7に示すように、3つの切り欠きKK1の夫々には、y1方向を向く底面KB1が形成される。同様に、第2縁EG2は、x2方向に向かって凹む3つの切り欠きKK2を有する。x軸に沿って見た場合、3つの切り欠きKK2の各々は、隣り合う2つの貫通孔K2の間に設けられる。
図7に示すように、3つの切り欠きKK2の夫々には、y1方向を向く底面KB2が形成される。
【0062】
1-6.第1ガイド部分GR
第1ガイド部分GRについて、
図7に加えて
図8及び
図9を用いて説明する。
図8は、流路接続部146をx1方向に見た図である。
図9は、流路接続部146をx2方向に見た図である。但し、
図8及び
図9では、理解を容易にするため、ベース部材142の一部を表示してある。更に、
図8及び
図9では、図面の煩雑化を防ぐため、流路接続部146のy1方向の部分のみ表示してある。
【0063】
図7に示すように、第1ガイド部分GRは、第1回収路GR1と、第2回収路GR2と、第3回収路GR3と、合流部CNと、第4回収路GR4とを有する。第1回収路GR1は、第1縁EG1からインクを回収する流路である。第2回収路GR2は、第2縁EG2からインクを回収する流路である。第3回収路GR3は、第3縁EG3からインクを回収する流路である。合流部CNは、第1回収路GR1と第2回収路GR2と第3回収路GR3とを合流させる流路である。第4回収路GR4は、第1回収路GR1と第2回収路GR2と第3回収路GR3とが合流した流路である。
【0064】
図8に示すように、第1回収路GR1は、流路GR11と、流路GR12と、流路GR13と、流路GR14と、流路GR15とに大別できる。なお、
図8では、図面の煩雑化を防ぐため、第1回収路GR1内の一部の流路のみに符号を付与してある。
【0065】
流路GR11は、接続面146aのx2方向且つz2方向の端部から漏れたインクの流路である。流路GR11は、流路基板1460及びカバー部材1464の壁面をy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR11のy2方向の端部は、流路GR15に連通する。流路GR12は、切り欠きKK1を形成するz1方向及びz2方向の壁面をy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR12のうちz2方向の壁面に沿う流路のy2方向の端部は、流路GR13に連通する。流路GR13は、切り欠きKK1の底面KB1をz2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR12及び流路GR13によって、切り欠きKK1の重力方向GVの端部にインクが滞留する。流路GR14は、切り欠きKK1の重力方向GVの端部から溢れたインクがカバー部材1464のx2方向の壁面を重力方向GVに沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR14のZ2方向の端部は、流路GR15に連通する。流路GR15については、
図10を更に用いて説明する。
【0066】
図10は、
図8のa-a断面図である。但し、
図10では、図面の煩雑化を防ぐため、合流部CN付近の断面のみ示してある。
図10に示すように、流路基板1460と第1封止基板1461とによって形成されるz軸に延在する溝GV1が形成される。流路GR15は、カバー部材1464のz1方向の端部から、溝GV1をz2方向に沿って流れることにより形成される。流路GR15のz2方向の端部は、合流部CNに連通する。
【0067】
説明を
図7、
図8、及び、
図9に戻す。
図8に示すように、流路GR15には、流路GR11及び流路GR14からインクが合流する。
図8から理解されるように、流路GR15は、接続面146aの重力方向GVに配置されている。更に、流路GR15は、接続面146aに沿って延在すると言える。
図8に示すように、流路GR15のz1方向の一端GR1Pと、上端PUと、下端PDとは、Y軸に沿ってこの順に並ぶ。なお、流路GR15は、「接続面に沿って延在する第1部分」の一例である。
【0068】
図9に示すように、第2回収路GR2は、流路GR21と、流路GR22と、流路GR23と、流路GR24と、流路GR25と、流路GR26と、流路GR27と、流路GR28とに大別できる。なお、
図9では、図面の煩雑化を防ぐため、第2回収路GR2内の一部の流路のみに符号を付与してある。
【0069】
流路GR21は、接続面146aのx1方向且つz2方向の端部から漏れたインクの流路である。流路GR21は、流路基板1460及びカバー部材1464の壁面をy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR21のy2方向の端部は、流路GR26に連通する。流路GR22は、切り欠きKK2を形成するz1方向及びz2方向の壁面をy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR22のうちz1方向の壁面に沿う流路のy2方向の端部は、流路GR23に連通する。流路GR23は、切り欠きKK2の底面KB2をz2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR22及び流路GR23によって切り欠きKK2の重力方向GVの端部にインクが滞留する。流路GR24は、切り欠きKK2の重力方向GVの端部から溢れたインクがカバー部材1464のx1方向の壁面を重力方向GVに沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR24のZ2方向の端部は、流路GR28に連通する。但し、図示を省略しているが、流路GR24の全てが流路GR28に連通せずに、流路GR24の一部が流路GR26に連通する場合もある。
【0070】
流路GR25は、接続面146aのx1方向且つz1方向の端部から漏れたインクの流路である。流路GR25は、カバー部材1464の壁面をy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR25のy2方向の端部は、流路GR26に連通する。流路GR26は、カバー部材1464のy2方向の端部を、y2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。流路GR26のz2方向の端部は、流路GR27に連通する。流路GR27は、流路基板1460のx1方向の壁面RWをy2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。壁面RWは、開口K1を構成する壁面の一部である。流路GR27のy2方向の端部は、流路GR28に連通する。流路GR28は、フランジFR2のy1方向を向く面をz2方向に沿ってインクが流れることにより形成される。更に、流路GR26は、貫通孔146gを挿通することにより、合流部CNに連通する。
【0071】
図8から理解されるように、流路GR28は、接続面146aの重力方向GVに配置されている。更に、流路GR28は、接続面146aに沿って延在すると言える。
図9に示すように、流路GR28のz1方向の一端GR2Pと、上端PUと、下端PDとは、Y軸に沿ってこの順に並ぶ。従って、流路GR28も、流路GR15と同様に、「接続面に沿って延在する第1部分」の一例である。
【0072】
図7に示すように、第3回収路GR3は、接続面146aのz2方向の端部から漏れたインクの流路である。第3回収路GR3は、傾斜部EG31に沿って平行部EG32に近づく方向にインクが流れる。第3回収路GR3は、合流部CNに連通する。
【0073】
第4回収路GR4は、合流部CNから貫通孔146hを挿通し、突出部146eの溝に沿ってz2方向に流れる流路である。供給チューブ151及び回収チューブ152から漏れたインクは、第1ガイド部分GRによって流路接続部146から排出される。
【0074】
1-7.第2ガイド部分GH
図11を用いて、第2ガイド部分GHについて説明する。
【0075】
図11は、
図4のb矢視図である。
図4に示す方向bは、y1方向に見た場合に、x1方向を45度時計回りに回転させた方向である。
図11では、理解を容易にするため、ベース部材142の壁面のうち、z軸に略直交する方向を向く壁面には、網掛けを付与してある。
【0076】
図11に示すように、第4回収路GR4は、突出部146eのx2方向に向く壁面をy2方向に沿ってインクが流れる第5回収路GR5に連通する。第5回収路GR5のy22方向の端部は、第2ガイド部分GHに連通する。
【0077】
図11に示すように、第2ガイド部分GHは、フランジ142f2に設けられた壁面のうち、x軸に直交する壁面WH1、壁面WH2、壁面WH3、壁面WH4、壁面WH5、及び、壁面WH6に沿ってインクが流れる流路である。壁面WH1は、x1方向の端部において突出部146eのy2方向の壁面に接触し、y1方向及びx2方向に屈曲する曲面である。壁面WH2は、y1方向の端部において壁面WH1と接続し、x2方向を向く平面である。壁面WH3は、y1方向の端部において壁面WH2と接続し、z軸に直交し、且つ、x2方向に交差する方向を向く平面である。壁面WH4は、x1方向の端部において壁面WH3と接続し、z軸に直交し、且つ、x2方向に交差する方向を向く平面である。壁面WH5は、y1方向の端部において壁面WH4と接続し、z軸方向に延在し、x2方向を向く平面である。壁面WH6は、x1方向の端部において壁面WH5に接続し、z軸方向に延在し、y1方向を向く平面である。壁面WH5及び壁面WH6は、貫通孔142hを形成する壁面の一部でもあり、排出部149が有する面に連続する壁面でもある。
【0078】
【0079】
図12、
図13、及び、
図14は、排出部149付近の斜視図である。但し、
図12及び
図14では、キャッピング状態における排出部149付近の斜視図を示してあり、
図13では、非キャッピング状態における排出部149を示してある。
図12、
図13、及び
図14に示すように、排出部149は、キャッピング状態で位置決めピン167と接触する第1面FA1と、第1面FA1とは反対側に設けられ、 ガイド部GDから受け取ったインクが流れる第2面FA2と、第1面FA1及び第2面FA2に接続する先端面FA3と、を有する。
図12に示すように、更に、排出部149は、第2面FA2に接続する面FA5及び面FA6を有する。面FA5は、壁面WH5に連続する面である。面FA6は、面FA5に対向する。第2面FA2は、壁面WH6に連続する。
【0080】
図13及び
図14に示すように、第1面FA1は、位置決めピン167が嵌合するように屈曲している。
図12及び
図13から理解されるように、第2面FA2と、面FA5と、面FA6とによってz軸に沿って延在する溝MZ2が形成される。
【0081】
先端面FA3は、略z2方向を向く面である。更に、
図12及び
図13に示すように、先端面FA3は、第1面FA1に接続する一端MEG1から第2面FA2に接続する他端MEG2までに亘る溝MZ1を有する。
【0082】
図12に示すように、第2ガイド部分GHは、溝MZ2に沿ってインクが流れる排出部流路GX2に連通する。排出部流路GX2は、溝MZ2に沿ってz2方向にインクが流動し、排出部流路GX1に連通する。排出部流路GX1は、溝MZ1に沿って他端MEG2から一端MEG1に向かってインクが流動する。一端MEG1にインクが到達すると、第1面FA1は位置決めピン167に接触しているので、排出部流路GX1は、位置決めピン167の表面を沿ってインクが流動する位置決めピン流路GPに連通する。
図14に示すように、位置決めピン流路GPは、位置決めピン167の表面を沿ってインクが移動する流路である。位置決めピン流路GPによって、インクが廃液受容部166に回収される。上述したように、廃液受容部166に回収されたインクは、レール機構172を介して廃液貯留容器171に回収される。
【0083】
1-9.第1実施形態のまとめ
以上説明したように、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、インクを噴射する噴射面FNを備えるヘッドユニット140であって、ヘッドユニット140の外部の流路部材と接続される流路接続部に設けられた接続面146aと、接続面146a上のインクをヘッドユニット140の外部に排出する排出部149と、を備えるヘッドユニット140を備え、噴射面FNが水平面SFに交差する傾斜姿勢でヘッドユニット140が使用される傾斜状態において、接続面146aは、排出部149よりも重力方向GVの反対方向に位置し、傾斜状態において、傾斜姿勢での噴射面FNと水平面SFとの交線の延在方向であるx2方向に見て、接続面146aの重力方向GVの反対方向に位置する上端PU、接続面146aの重力方向GVに位置する下端PD、及び、排出部149は、水平方向に関してこの順で並び、ヘッドユニット140は、接続面146aから排出部149までインクを案内するガイド部GDを更に備える。
ガイド部GDによって接続面146aから排出部149へインクを案内することにより、排出部149という液体噴射装置100の製造業者が狙った位置に、流路接続部146から漏れたインクを案内させることができる。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、傾斜状態でヘッドユニット140が使用される場合であっても、液体噴射装置100の内部をインクで汚染することを抑制できる。また、
図3から理解されるように、重力に沿って上端PUから排出部149までY1方向にインクが移動するため、ガイド部GD内にY2方向に移動する流路を含む態様と比較して、ガイド部GDの引き回しを容易にできる。
【0084】
また、傾斜状態において、ガイド部GDは、x2方向に見て、接続面146aの重力方向GVに配置されるとともに接続面146aに沿って延在する流路GR15及び流路GR28を含む。
第1実施形態に係る液体噴射装置100は、流路GR15及び流路GR28によって、接続面146aの側方から漏れたインクを回収できる。
【0085】
傾斜状態において、x2方向に見て、流路GR15の一端GR1P、上端PU、及び、下端PDは、水平方向に関してこの順で並ぶ。
言い換えれば、水平方向に関して、一端GR1Pと下端PDとの間に上端PUが位置するため、上端PUからx2方向に漏れたインクは流路GR15に回収される。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、一端GR1Pと下端PDとの間に上端PUが位置しない態様と比較して、接続面146aのx2方向の側方から漏れたインクを確実に回収できる。
また、傾斜状態において、x2方向に見て、流路GR28の一端GR2P、上端PU、及び、下端PDは、水平方向に関してこの順で並ぶ。
言い換えれば、水平方向に関して、一端GR2Pと下端PDとの間に上端PUが位置するため、上端PUからx1方向に漏れたインクは流路GR28に回収される。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、一端GR2Pと下端PDとの間に上端PUが位置しない態様と比較して、接続面146aのx1方向の側方から漏れたインクを確実に回収できる。
【0086】
傾斜状態において、接続面146aは、x2方向の端に位置する第1縁EG1と、x2方向の反対側の端に位置する第2縁EG2とを有し、ガイド部GDは、第1縁EG1からインクを回収する第1回収路GR1と、第2縁EG2からインクを回収する第2回収路GR2と、第1回収路GR1と第2回収路GR2とを合流させる合流部CNとを有する。
合流部CNを有することにより、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、接続面146aのx2方向の側面とx1方向の側面との両方から漏れたインクをまとめて回収できる。
【0087】
また、ガイド部GDの一部である第2ガイド部分GHは、ヘッドユニット140の第1方向を向く側壁142x2に設けられている。
流路接続部146が共通流路部144のx2方向の端部に固定されるため、第2ガイド部分GHがヘッドユニット140の側壁142x2以外の側壁に設けられる態様と比較して、第2ガイド部分GHの引き回しを短くできる。
【0088】
傾斜状態において、接続面146aが向く方向は、重力方向に対して斜め上方である。
接続面146aが向く方向が重力方向GVに対して斜め上方であることにより、接続面146aが向く方向の成分に重力方向GVが含まれる態様と比較して、接続面146aから漏れたインクを接続面146aで受け止めやすくなる。更に、斜め上方として、水平面SFと接続面146aとの成す角度θ1が135度以上180度未満であるから、角度θ1が90度以上135度未満である態様と比較して、接続面146a上をインクが緩やかに流れるため、安定してインクをガイド部GDに導くことができる。
【0089】
また、傾斜状態において、噴射面FNと水平面SFとの成す角度θ2は、45度以上90度未満であり、接続面146aを含む仮想平面SV1は、噴射面FNを含む仮想平面SV2と交差する。
上述したように、ヘッドユニット140が傾斜状態で使用することにより、噴射面FNが水平面SFに平行する姿勢でヘッドユニット140が使用される状態と比較して、Y軸に沿う方向に関して液体噴射装置100を小型化できる。従って、本実施形態に係る液体噴射装置100は、角度θ2が0度以上45度未満である態様と比較して、Y軸に沿う方向に関して液体噴射装置100を小型化しつつ、角度θ1が90度以上135度未満である態様と比較して、接続面146a上をインクが緩やかに流れるため、安定してインクをガイド部GDに導くことができる。
【0090】
また、ヘッドユニット140に対して相対移動するキャップユニット160であって、ヘッドユニット140の噴射面FNを封止するキャップ168と、キャップ168が噴射面FNを封止しているキャッピング状態でキャップ168に対して重力方向GVに位置することでキャップ168から漏れたインクを受ける廃液受容部166と、を有するキャップユニット160を更に備え、排出部149は、廃液受容部166にインクを排出する。
第1実施形態に係る液体噴射装置100は、キャップ168から漏れたインクと、排出部149から排出されたインクとを共通の廃液受容部166に回収できるため、キャップ168から漏れたインクと排出部149から排出されたインクとを別々の廃液受容部166に回収する態様と比較して、部品数を削減できる。
【0091】
また、キャップユニット160は、排出部149に接触することでヘッドユニット140に対するキャップユニット160の位置決めを行う位置決めピン167を更に備え、排出部149から排出されたインクが位置決めピン167を経由して廃液受容部166に回収される。
排出部149を位置決め部品としても用いることにより、ヘッドユニット140がインクを排出する排出部149と位置決めを行う部材とを有する態様と比較して、ヘッドユニット140の小型化及び簡素化を図ることができる。また、排出部149から位置決めピン167を経由せず廃液受容部166にインクを直接落下させる態様では、廃液受容部166にインクが落下した場合にインクが跳ねる虞がある。従って、第1実施形態に係る液体噴射装置100は、排出部149から廃液受容部166にインクを直接落下させる態様と比較して、廃液受容部166にインクが落下した場合にインクが跳ねることを防止できる。
【0092】
また、排出部149は、キャップユニット160に向かって位置決めピン167の延在方向に沿って突出しており、キャッピング状態で位置決めピン167と接触する第1面FA1と、第1面FA1とは反対側に設けられ、ガイド部GDから受け取ったインクが流れる第2面FA2と、第1面FA1及び第2面FA2に接続する先端面FA3とを有し、先端面FA3は、第1面FA1に接続する一端MEG1から第2面FA2に接続する他端MEG2までに亘る溝MZ1を有する。
排出部149が溝MZ1を有さない態様では、第2面FA2を流れるインクが位置決めピン167を経由せずに廃液受容部166にインクが直接落下する虞がある。一方、本実施形態に係る液体噴射装置100は、第1面FA1に接続する一端MEG1までに亘る溝MZ1を有するため、インクを廃液受容部166に移動させる間に位置決めピン167を確実に経由させることができる。
【0093】
また、キャッピング状態において、廃液受容部166は、重力方向GVに見て、接続面146aと重ならず、排出部149と重なる。
ガイド部GDを有さない態様では、接続面146aから漏れるインクを受けるために、重力方向GVに見て、廃液受容部166が接続面146aと重なる必要がある。一方、本実施形態に係る液体噴射装置100は、接続面146aから漏れるインクはガイド部GDによって排出部149に案内されるため、重力方向GVに見て廃液受容部166が排出部149と重なりすればよい。そして、
図3から理解されるように、重力方向GVに見て廃液受容部166が接続面146aと重ならず排出部149と重なる態様は、重力方向GVに見て廃液受容部166が接続面146aと重なる態様と比較して、廃液受容部166を小型化できる。従って、本実施形態に係る液体噴射装置100は、重力方向GVに見て廃液受容部166が接続面146aと重なる態様と比較して、廃液受容部166を小型化できる。
【0094】
排出部149は、噴射面FNが向くz2方向に見た場合に、噴射面FNが存在する範囲外に位置し、ガイド部GDは、z2方向に見た場合に、噴射面FNが存在する範囲内にある接続面146aの少なくとも一部から排出部149に向かって、インクを案内する。
z2方向に見た場合に接続面146aの少なくとも一部が噴射面FNの存在する範囲に位置することにより、接続面146aが噴射面FNの存在する範囲外に位置する態様と比較して、流路接続部146を液体噴射ヘッド10の近くに配置できるため、共通流路部144を小型化できる。更に、z2方向に見た場合に排出部149が噴射面FNの存在する範囲外に位置することにより、z2方向に見た場合に排出部149が噴射面FNの存在する範囲内に位置する態様と比較して、液体噴射ヘッド10の近傍の要素に流路接続部146から漏れたインクが付着することを低減できる。
【0095】
傾斜状態において、x2方向に見て、排出部149は、噴射面FNに対して垂直でありヘッドユニット140の重心HGを通る第1仮想直線LV1に対して重力方向GVに位置し、且つ、第1方向及び第1仮想直線LV1の双方に直交し重心HGを通る第2仮想直線LV2に対して噴射面FNが位置する方向に位置し、傾斜状態において、x2方向に見て、接続面146aは、第1仮想直線LV1に対して重力方向GVの反対方向に位置し、且つ、第2仮想直線LV2に対して噴射面FNが位置する方向とは反対方向に位置する。言い換えれば、
図3から理解されるように、x2方向に見て、ヘッドユニット140を第1仮想直線LV1と第2仮想直線LV2とにより4つの領域に分割した場合に、排出部149はy2方向且つz2方向の領域に含まれ、接続面146aは、y1方向且つz1方向の領域に含まれる。更に、x2方向に見てヘッドユニット140を前述の4つの領域に分割した場合に、排出部149と接続面146aとは、対角の領域に存在するとも言える。
ヘッドユニット140のy2方向且つz2方向の領域に排出部149を設けることで重力方向GVに関して廃液受容部166と排出部149との距離を短くできる。重力方向GVに関して廃液受容部166と排出部149との距離を短くすることにより、流路接続部146から漏れたインクをヘッドユニット140の外部の廃液受容部166へ排出する場合に、廃液受容部166に落下したインクが再飛散することを抑制できる。
【0096】
また、傾斜状態において、接続面146aは、重力方向GVの端に位置する第3縁EG3を有し、傾斜状態において、第3縁EG3は、x2方向に対して傾斜する傾斜部EG31を有する。
接続面146aから重力方向に漏れたインクを、傾斜部EG31の両端のうち重力方向GVに位置するx2方向の端部に集めることができ、傾斜部EG31を有さない態様と比較して、ガイド部GDにインクを効率的に案内できる。
【0097】
2.変形例
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0098】
2-1.第1変形例
上述の第1実施形態では、ガイド部GDの第1ガイド部分GRは、第1回収路GR1と、第2回収路GR2と、第3回収路GR3とを有していたが、第1回収路GR1と、第2回収路GR2と、第3回収路GR3とのうちいずれか1つ又はいずれか2つの回収路のみを有してもよい。第1ガイド部分GRが第1回収路GR1と、第2回収路GR2と、第3回収路GR3とのうちいずれか1つの回収路のみを有する場合、第1ガイド部分GRは、合流部CNを有さない。
【0099】
2-2.第2変形例
上述の各態様では、ガイド部GDは、第1ガイド部分GRを有したが、第1ガイド部分GRを有さず、第2ガイド部分GHのみを有してもよい。言い換えれば、ガイド部GDの全てが、ヘッドユニット140の第1方向を向く側壁142x2に設けられてもよい。
【0100】
2-3.第3変形例
上述の各態様において、噴射面FNと水平面SFとの成す角度θ2が、45度以上90度未満であるが、0度より大きく45度未満であってもよい。
【0101】
2-4.第4変形例
上述の各態様における液体噴射装置100は、キャップユニット160を有したが、キャップユニット160を有さなくてもよい。
【0102】
2-5.第5変形例
上述の液体噴射装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置及びコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体噴射装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体噴射装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体噴射装置は、配線基板の配線及び電極を形成する製造装置として利用される。
【0103】
3.付記
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
【0104】
好適な態様である態様1に係る液体噴射装置は、液体を噴射する噴射面を備えるヘッドユニットであって、前記ヘッドユニットの外部の流路部材と接続される流路接続部に設けられた接続面と、前記接続面上の液体を前記ヘッドユニットの外部に排出する排出部と、を備える前記ヘッドユニットを備え、前記噴射面が水平面に交差する傾斜姿勢で前記ヘッドユニットが使用される第1状態において、前記接続面は、前記排出部よりも重力方向の反対方向に位置し、前記第1状態において、前記傾斜姿勢での前記噴射面と前記水平面との交線の延在方向である第1方向に見て、前記接続面の重力方向の反対方向に位置する上端、前記接続面の重力方向に位置する下端、及び、前記排出部は、水平方向に関してこの順で並び、前記ヘッドユニットは、前記接続面から前記排出部まで液体を案内するガイド部を更に備える。
ガイド部によって接続面から排出部へ液体を案内することにより、排出部という液体噴射装置の製造業者が狙った位置に、流路接続部から漏れた液体を案内させることができる。従って、態様1によれば、第1状態でヘッドユニットが使用される場合であっても、液体噴射装置の内部を液体で汚染することを抑制できる。また、重力に沿って上端から排出部まで水平面に平行な一方向に液体が移動するため、ガイド部内に前述の一方向の反対方向に移動する流路を含む態様と比較して、ガイド部の引き回しを容易にできる。
【0105】
態様1の具体例である態様2において、前記第1状態において、前記ガイド部は、前記第1方向に見て、前記接続面の重力方向に配置されるとともに前記接続面に沿って延在する第1部分を含む。
態様2によれば、第1部分によって、接続面の側方から漏れた液体を回収できる。
【0106】
態様2の具体例である態様3において、前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記第1部分の一端、前記上端、及び、前記下端は、水平方向に関してこの順で並ぶ。
言い換えれば、水平方向に関して、第1部分の一端と下端との間に上端が位置するため、上端から第1方向に漏れたインクは第1部分に回収される。従って、態様3によれば、第1部分の一端と下端との間に上端が位置しない態様と比較して、接続面の第1方向の側方から漏れたインクを確実に回収できる。
【0107】
態様1の具体例である態様4において、前記第1状態において、前記接続面は、前記第1方向の端に位置する第1縁と、前記第1方向の反対側の端に位置する第2縁とを有し、前記ガイド部は、前記第1縁から液体を回収する第1回収路と、前記第2縁から液体を回収する第2回収路と、前記第1回収路と前記第2回収路とを合流させる合流部とを有する。
態様4によれば、合流部を有することにより、接続面の第1方向の側面と第1方向の反対方向の側面との両方から漏れた液体をまとめて回収できる。
【0108】
態様1の具体例である態様5において、前記ガイド部の少なくとも一部は、前記ヘッドユニットの前記第1方向を向く側壁に設けられている。
態様5によれば、流路接続部が共通流路部の第1方向の端部に固定されるため、ガイド部の少なくとも一部がヘッドユニットの第1方向を向く側壁以外の側壁に設けられる態様と比較して、ガイド部の引き回しを短くできる。
【0109】
態様1の具体例である態様6において、前記第1状態において、前記接続面が向く方向は、重力方向に対して斜め上方である。
接続面が向く方向が重力方向に対して斜め上方であることにより、接続面が向く方向の成分に重力方向が含まれる態様と比較して、接続面から漏れた液体を接続面で受け止めやすくなる。
【0110】
態様6の具体例である態様7において、前記第1状態において、前記噴射面と前記水平面との成す角度は、45度以上90度未満であり、前記接続面を含む仮想平面は、前記噴射面を含む仮想平面と交差する。
ヘッドユニットが傾斜状態で使用することにより、噴射面が水平面に平行する姿勢でヘッドユニットが使用される状態と比較して、水平面に平行であり第1方向に垂直な方向に関して液体噴射装置を小型化できる。従って、態様7によれば、噴射面と水平面との成す角度が0度以上45度未満である態様と比較して、水平面に平行であり第1方向に垂直な方向に関して液体噴射装置を小型化しつつ、接続面が向く方向が重力方向に対して斜め上方であることにより、接続面が向く方向の成分に重力方向が含まれる態様と比較して、接続面から漏れた液体を接続面で受け止めやすくなる。
【0111】
態様1の具体例である態様8において、前記ヘッドユニットに対して相対移動するキャップユニットであって、前記ヘッドユニットの前記噴射面を封止するキャップと、前記キャップが前記噴射面を封止しているキャッピング状態で前記キャップに対して重力方向に位置することで前記キャップから漏れた液体を受ける廃液受容部と、を有する前記キャップユニットを更に備え、前記排出部は、前記廃液受容部に液体を排出する。
態様8によれば、キャップから漏れた液体と、排出部から排出された液体とを共通の廃液受容部に回収できるため、キャップから漏れた液体と排出部から排出された液体とを別々の廃液受容部に回収する態様と比較して、部品数を削減できる。
【0112】
態様8の具体例である態様9において、前記キャップユニットは、前記排出部に接触することで前記ヘッドユニットに対する前記キャップユニットの位置決めを行う位置決めピンを更に備え、前記排出部から排出された液体が前記位置決めピンを経由して前記廃液受容部に回収される。
排出部を位置決め部品としても用いることにより、態様9によれば、ヘッドユニットが液体を排出する排出部と位置決めを行う部材とを有する態様と比較して、ヘッドユニットの小型化及び簡素化を図ることができる。また、排出部から位置決めピンを経由せず廃液受容部に液体を直接落下させる態様では、廃液受容部に液体が落下した場合に液体が跳ねる虞がある。従って、態様9によれば、排出部から廃液受容部に液体を直接落下させる態様と比較して、廃液受容部に液体が落下した場合に液体が跳ねることを防止できる。
【0113】
態様9の具体例である態様10において、前記排出部は、前記キャップユニットに向かって前記位置決めピンの延在方向に沿って突出しており、前記キャッピング状態で前記位置決めピンと接触する第1面と、前記第1面とは反対側に設けられ、前記ガイド部から受け取った液体が流れる第2面と、前記第1面及び前記第2面に接続する先端面とを有し、前記先端面は、前記第1面に接続する一端から前記第2面に接続する他端までに亘る溝を有する。
排出部が溝を有さない態様では、第2面を流れるインクが位置決めピンを経由せずに廃液受容部に液体が直接落下する虞がある。一方、態様10によれば、第1面に接続する一端までに亘る溝を有するため、液体を廃液受容部に移動させる間に位置決めピンを確実に経由させることができる。
【0114】
態様8の具体例である態様11において、前記キャッピング状態において、前記廃液受容部は、重力方向に見て、前記接続面と重ならず、前記排出部と重なる。
ガイド部を有さない態様では、接続面から漏れるインクを受けるために、重力方向に見て、廃液受容部が接続面と重なる必要がある。一方、態様11では、接続面から漏れる液体はガイド部によって排出部に案内されるため、重力方向に見て廃液受容部が排出部と重なりすればよい。そして、重力方向に見て廃液受容部が接続面と重ならず排出部と重なる態様は、重力方向に見て廃液受容部が接続面と重なる態様と比較して、廃液受容部を小型化できる。従って、本実施形態に係る液体噴は、重力方向に見て廃液受容部が接続面と重なる態様と比較して、廃液受容部を小型化できる。
【0115】
態様1の具体例である態様12において、前記排出部は、前記噴射面が向く第2方向に見た場合に、前記噴射面が存在する範囲外に位置し、前記ガイド部は、前記第2方向に見た場合に、前記範囲内にある前記接続面の少なくとも一部から前記排出部に向かって、液体を案内する。
第2方向に見た場合に接続面の少なくとも一部が噴射面の存在する範囲に位置することにより、接続面が噴射面の存在する範囲外に位置する態様と比較して、流路接続部を液体噴射ヘッドの近くに配置できるため、液体噴射ヘッドと流路接続部との間の共通流路部を小型化できる。更に、第2方向に見た場合に排出部が噴射面の存在する範囲外に位置することにより、第2方向に見た場合に排出部が噴射面の存在する範囲内に位置する態様と比較して、液体噴射ヘッドの近傍の要素に流路接続部から漏れた液体が付着することを低減できる。
【0116】
態様1の具体例である態様13において、前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記排出部は、前記噴射面に対して垂直であり前記ヘッドユニットの重心を通る第1仮想直線に対して重力方向に位置し、且つ、前記第1方向及び前記第1仮想直線の双方に直交し前記重心を通る第2仮想直線に対して前記噴射面が位置する方向に位置し、前記第1状態において、前記第1方向に見て、前記接続面は、前記第1仮想直線に対して重力方向の反対方向に位置し、且つ、前記第2仮想直線に対して、前記噴射面が位置する方向とは反対方向に位置する。
態様13によれば、ヘッドユニットの重心に対して重力方向且つ噴射面が位置する方向の領域に排出部を設けることで重力方向に関して廃液受容部と排出部との距離を短くできる。重力方向に関して廃液受容部と排出部との距離を短くすることにより、流路接続部から漏れた液体をヘッドユニットの外部の廃液受容部へ排出する場合に、廃液受容部に落下した液体が再飛散することを抑制できる。
【0117】
態様1の具体例である態様14において、前記第1状態において、前記接続面は、重力方向の端に位置する第3縁を有し、前記第1状態において、前記第3縁は、前記第1方向に対して傾斜する傾斜部を有する。
態様14によれば、接続面から重力方向に漏れた液体を、傾斜部の両端のうち重力方向に位置する第1方向の端部に集めることができ、傾斜部を有さない態様と比較して、ガイド部に液体を効率的に案内できる。
【符号の説明】
【0118】
10…液体噴射ヘッド、13P…搬送経路、16…接続管、19…コネクター、100…液体噴射装置、110…メインタンク、112…ポンプ、120…制御モジュール、130…搬送機構、131…搬送ベルト、132,133,134…プーリー、135…媒体収容部、139…媒体排出口、140…ヘッドユニット、142…ベース部材、142f1,142f2…フランジ、142h…貫通孔、142x1,142x2,142y1,142y2…側壁、144…共通流路部、144a…流路管、144b…内部流路、146…流路接続部、146a…接続面、146e…突出部、146g,146h…貫通孔、149…排出部、150…循環機構、151…供給チューブ、152…回収チューブ、153…流路形成ケース、160…キャップユニット、165…キャップキャリッジ、165h…貫通孔、166…廃液受容部、167…位置決めピン、168…キャップ、170…キャップ移動機構、171…廃液貯留容器、172…レール機構、180…ヘッド移動機構、1460…流路基板、1461…第1封止基板、1462…第2封止基板、1464…カバー部材、1465…第1ブッシュ部材、1466…第2ブッシュ部材、1722…レール、1724…レール支持部材、CN…合流部、Com…駆動信号、EG1…第1縁、EG2…第2縁、EG3…第3縁、EG31,EG41…傾斜部、EG32,EG42…平行部、EG4…第4縁、FA1…第1面、FA2…第2面、FA3…先端面、FA5,FA6…面、FN…噴射面、FR2…フランジ、GD…ガイド部、GH…第2ガイド部分、GP…位置決めピン流路、GR…第1ガイド部分、GR1…第1回収路、GR11,GR12,GR13,GR14,GR15,GR21,GR22,GR23,GR24,GR25,GR26,GR27,GR28…流路、GR1P,GR2P…一端、GR2…第2回収路、GR3…第3回収路、GR4…第4回収路、GR5…第5回収路、GV…重力方向、GV1…溝、GVy2,GVz2…方向、GX1,GX2…排出部流路、HG…重心、Img…画像データ、K1…開口、K2,K3…貫通孔、KB1,KB2…底面、KK1,KK2…切り欠き、LV1…第1仮想直線、LV2…第2仮想直線、Ln…ノズル列、MEG1…一端、MEG2…他端、MZ1,MZ2…溝、N…ノズル、PD…下端、PP…媒体、PU…上端、RW…壁面、SC…固定部材、SF…水平面、SF1…仮想平面、SI…制御信号、SV1,SV2…仮想平面、WH1,WH2,WH3,WH4,WH5,WH6…壁面、b…方向、fa3…第3側面、fa4…第4側面、fb1…第1側面、fb2…第2側面、fc…流路形成面、fd…面、θ1,θ2…角度。