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▶ 宮本 雅子の特許一覧

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  • 特開-沈下速度調整機能付き疑似餌 図1
  • 特開-沈下速度調整機能付き疑似餌 図2
  • 特開-沈下速度調整機能付き疑似餌 図3
  • 特開-沈下速度調整機能付き疑似餌 図4
  • 特開-沈下速度調整機能付き疑似餌 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092147
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】沈下速度調整機能付き疑似餌
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/00 20060101AFI20240701BHJP
   A01K 85/16 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
A01K85/00 B
A01K85/16
A01K85/00 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207875
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】516328188
【氏名又は名称】宮本 雅子
(72)【発明者】
【氏名】宮本 雅子
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA14
2B307BA16
2B307BA35
2B307BA42
2B307BA46
2B307BA55
2B307BA70
2B307EC01
2B307GA11
(57)【要約】
【課題】釣り場で沈下姿勢を変える事無く沈下速度を任意に調整して丘からでもキャストして使用することが出来る沈下速度調整機能付き疑似餌を提供すること。
【解決手段】一端にイカを掛けるカンナを設けた尾部側と他端にラインを結び付けるラインアイを設けた頭部側と、シンカーと固定リングを設けた腹部側から成る本体の、シンカーと固定リングの間の近傍に錘を挿入する挿入穴を設け、錘を挿入して錘の流出を防ぐ為に、一端を挿入穴を塞ぐ蓋と他端をリング状にした割りピン状固定ピンから成る本体で、挿入穴に錘を挿入して固定ピンを蓋側から挿入しリング部を固定リングのリング部に固定ピンのリング部を押込み固定する構造。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端にイカを掛けるカンナを設けた尾部側と他端にラインを結び付けるラインアイを設けた頭部側と、シンカーと固定リングを設けた腹部側から成る本体の、シンカーと固定リングの間の近傍に錘を挿入する挿入穴を設け、錘を挿入して錘の流出を防ぐ為に、一端を挿入穴を塞ぐ蓋と他端をリング状にした割りピン状固定ピンから成る本体で、挿入穴に錘を挿入して固定ピンを蓋側から挿入しリング部を固定リングのリング部に固定ピンのリング部を押込み固定する構造の沈下速度調整機能付き疑似餌。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣りに用いる疑似餌の沈下速度を任意に調整出来る沈下速度調整機能付き疑似餌に関する。
【背景技術】
【0002】
海や川でイカ釣りや魚を釣る為に用いられる魚やエビを模した外観の疑似餌であって、イカ釣り用はエギ、魚釣り用はルアーと言われており、水面を漂わせるタイプと水中に沈めるタイプがあり水中に沈めるタイプは、釣り人が水深や潮流等々、釣り場の状況に応じて使用する疑似餌を使い分ける必要があるが製造会社によって沈下速度と沈下姿勢は本体のシンカーの重量と取り付ける位置で決められている為、任意に沈下速度を調整する事は出来ないが頭部に仮面状のシンカーを被せるタイプ(特許文献2)や本体のシンカーに錘を追加する方法(特許文献1)がある。しかし重心が頭部側に変化する為、沈下姿勢が垂直になり船から真下に沈めて使用することは出来きるが防波堤や、丘からキャストして使用することが出来ない欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-154763号公報
【特許文献2】特開2012-175939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、以上のような従来の欠点に鑑み、釣り場で沈下姿勢を変える事無く沈下速度を任意に調整して丘からでもキャストして使用することが出来る沈下速度調整機能付き疑似餌を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一端にイカを掛けるカンナを設けた尾部側と他端にラインを結び付けるラインアイを設けた頭部側と、下部にシンカーと固定リングを設けた腹部側から成る本体の、シンカーと固定リングの間の近傍に錘を挿入する挿入穴を設け、錘を挿入して固定ピンのリング部を固定リングに挿入して固定して沈下姿勢を変えずに沈下速度を任意に調整できる構造で、錘がキャストやシャクル時に挿入穴からこぼれ落ちる事を防ぐために、容易に変形しない金属線をU字状に曲げて一端をリング状にした割りピン状のピンで他端を固定した脱着式の固定ピンで挿入穴に錘側から挿入してリング部を固定リングに押し込む構造で、固定ピンのリング部の内径は固定リングの外径より小さく、リングの下部の金属線と金属線の間隔は、固定リングの金属線部より狭く金属線部を錘で、溶接しているので、固定リングの金属線部より広がる事は無く、固定ピンが外れる事は無い沈下速度調整機能付き疑似餌である。このような構成により、本体のシンカーと固定リングの間から頭部側に向けて設けた挿入穴に錘を挿入して固定ピンを、挿入し固定リングにリング部を挿入して固定する。錘は本体に固定されたシンカーの内部の上部に収納するので餌木本体に設けられているシンカーによって設計されているエギ本体そのものの沈下姿勢(例えば、イカであれば斜め約45度)を変える事無く、沈下速度を調整することができる。
【発明の効果】
【0006】
以上の説明から本発明にあっては、本体に固定したシンカーのみの状態では、海面に浮いた状態で、挿入穴に錘を挿入して沈下速度を調整することができるエギで挿入穴に挿入した錘は、固定ピンを挿入穴に挿入してリング部を固定ピンのリング部に押込み固定する構造であり、挿入穴の錘は抜け落ちることは無く錘は本体のシンカーの上部に挿入する状態になり沈下姿勢(エギの沈下姿勢角度)が変わることは無く疑似餌の重さを自在に調節ができるので釣り場で錘を加減する事で簡単に調整出来るので経済的に負担が少なくなる。
【0007】
以上の説明から本発明にあっては、従来の疑似餌の沈下速度は約3種類で遅いシャロータイプ、速いディープタイプ、中間のノーマルタイプが有り釣り人は水深や潮流等々、釣り場の状況に応じて使い分ける必要があるが製造会社によって沈下速度と沈下姿勢は本体のシンカーの重量と取り付ける位置で決められている為、好みの沈下速度に調整する事は出来ず数種類購入する事が必要で経済的に負担になるが本発明の沈下速度の調整機能が有れば、釣り場で錘を加減する事で安価に調整出来るので経済的に負担が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明を実施する為の全体図である。
図2】全体の縦断面である。
図3】固定リングに固定ピンをセットした腹部の図である。
図4】固定ピンの図である。
図5】本実施例の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る沈下速度調整機能付き疑似餌の側面図であり、本体1の一端にイカを掛ける為、本体に固定したカンナ3を設け他端に、本体に道糸を結び付けるラインアイ2を設けその後方にアイ4と羽根8を設け、腹部にシンカー5を設けカン3側に沈下速度を調整する錘10と一端をリング状にし、他端を固定した固定ピン6を挿入する挿入穴7を設けた後方に固定ピン6を固定する固定リング9を設けた構造である。固定ピン6は挿入穴7から錘10が流失することを防ぐ為のピンで、固定リング9に固定ピン6のリング部を押込み固定する。ラインアイ2と固定リング9は容易に変形しない金属線の両端をリング状にし、L字状に曲げてリング部を本体から出し本体1の内部に設けており本体1から抜けることは無く強くシャクルことができる。追加の錘10が無いシンカー5だけの本体1は海面に浮く状態に設定で錘を挿入穴7に追加すれば沈下速度の速いディープタイプタイプまで釣り場の状況に応じて任意の速度に調整が可能で本体1のシンカー5の上部に錘10を加えることで沈下姿勢が変化することは無いので日々変化する釣り場の状況に対応することができ、所持する数量も少なりなり経済的に負担も少なくなる。
【0011】
図1は、側面図である。図2は、図1の断面図である。図4は、固定ピンである。図3は、本体の腹部側から見た図で、挿入穴に固定ピンの一端を挿入し他端のリング部を固定リングの上部に重ねた状態である。固定ピンのリング部を固定リングの金属線部まで押し込むので固定ピンが通常の使用では本体から外れる事は無く錘の出し入れで固定リングを外すには、図1の、本体と固定ピンの隙間から固定ピンのリング部を固定リングのリング側に引っ張れば容易に外すことができる。挿入穴に挿入する錘は挿入穴の内径より外径の小さい金属である。
図2において、挿入穴から錘が抜け落ち無いようにピンが出入口を塞ぐ。
図3において、挿入穴に固定ピンの一端を挿入し他端のリング部を固定リングの上
部に重ねた状態である。
図4は、固定ピンを固定リングに押込み固定した状態である。
【0012】
固定ピン6の端部には挿入穴7を塞ぐための蓋状部材が取り付けられていてもよい。蓋状部材は、樹脂、ゴム、金属(鉛)など様々な材料を採用することができる。固定ピンは先端がリング状になった割りピン状のものである(図3参照)割りピン状の先端がリング状になっていることでリング部の一部は開口された状態となっている。固定ピンの材料は可撓性があるものでありリング状部分の開口部分は外力により広げることができるような構成である。通常時の開口部分の幅は固定ピンの太さよりも小さい状態であり、例えば人の手による外力などがかかった場合に開口部分が開くものであり、外力などがかかっていない状態になると元の開口部分の大きさにもどるようなものである。具体的な形状については図3に示すようなものである。
【0013】
錘の挿入手順は以下のとおりである。
(1)固定ピン6を固定リング9から外す。
人が固定ピン6を下方にずらす。固定ピン6の直線部の幅は固定リング9の太さよりも狭い状態であるが下方に人の手により下げられる外力で固定ピン6の割りピンの直線部分の幅が広がることで、固定リング9から外すことができる。このような構成とするために固定リング9と固定ピン6の先端のリング部が直角に配置されている(図1及び図4を参照)ことで簡単に脱着できる。このような構成のため、海のなかで勝手に固定ピン6が簡単に外れることはない。
(2)固定ピン6を外すと、蓋状部材で塞がれていた挿入穴の開口部が開口するため挿入穴に錘10を挿入することができる。錘10は鉛であってもよい。鉛は、一般的に市販されている球体状のものや、ラグビーボール状のものなどどのような形状であってもよい。
(3)挿入穴に鉛を必要な数挿入した後、固定ピン6の先端の蓋状部材が挿入穴の開口部を塞ぐようにした状態で、固定リング9に下方から上方に向けて固定ピン6の端部を押し込む。固定リング9を下方から上方に向けて押し上げた時には、固定ピン6の直線部の幅は固定リング9の太さよりも狭い状態であるが上方に人の手により押上げられる外力で固定ピン6の割りピンの直線部分の幅が広がることで、固定リング9の装着することができる。固定ピン6の直線部分が固定リング9のリング部と並行になっていることでガイドの役割を果たしており簡単に装着できる。
【実施例0014】
図5に本実施例の写真を示す。
【0015】
このような発明の構成を採用することで、一つの疑似餌であっても海の状況に応じて、また、釣りたい魚に応じて、疑似餌前方の重さを自由に調節することができるため、疑似餌の沈下速度を変えることができる。
【符号の説明】
【0016】
1、本体
2、ラインアイ
3、カンナ
4,アイ
5,シンカー
6,固定ピン
7、挿入穴
8、羽根
9、固定リング
10、錘
図1
図2
図3
図4
図5