(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092217
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】電子カタログ装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240701BHJP
G06F 16/583 20190101ALI20240701BHJP
【FI】
G06Q30/0241
G06F16/583
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022207986
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】503051888
【氏名又は名称】株式会社プロフィールド
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】植野 博
【テーマコード(参考)】
5B175
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175FB03
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】従来の電子カタログ装置においては、電子カタログの適切な操作性を提供できなかった。
【解決手段】商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部111に基づいて、2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力部141と、電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付部121と、指示に対応する2以上の各商品画像を用いて、商品管理部111から1以上の商品画像を取得する検索部133と、検索部133が取得した1以上の商品画像を出力する出力部14とを具備する電子カタログ装置1により、電子カタログの適切な操作性を提供できる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部に格納されている2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力部と、
前記電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示に対応する前記2以上の各商品画像を用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索部と、
前記検索部が取得した前記1以上の商品画像を出力する出力部とを具備する電子カタログ装置。
【請求項2】
前記検索部は、
前記指示に対応する前記2以上の各商品画像と対になる商品属性値を用いてクエリを構成するクエリ構成手段と、
前記クエリを用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索手段とを具備する請求項1記載の電子カタログ装置。
【請求項3】
前記商品画像には、2以上のオブジェクトが含まれ、
前記商品情報には、前記2以上の各オブジェクトのオブジェクト属性値が含まれ、
前記クエリ構成手段は、
前記指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成する請求項2記載の電子カタログ装置。
【請求項4】
前記クエリ構成手段は、
前記指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト画像を取得し、当該オブジェクト画像を用いてクエリを構成する請求項3記載の電子カタログ装置。
【請求項5】
前記商品画像の中の2以上のオブジェクトのうちの一のオブジェクトは代表オブジェクトであり、
前記クエリ構成手段は、
前記指示の位置に対応するオブジェクトが存在しない場合に、前記商品画像の中の代表オブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成する請求項3記載の電子カタログ装置。
【請求項6】
前記2以上の商品画像に対する指示が開始条件を満たすか否かを判断する判断部をさらに具備し、
前記検索部は、
前記判断部が前記開始条件を満たすと判断した場合に、前記クエリを用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する請求項2から請求項5いずれか一項に記載の電子カタログ装置。
【請求項7】
前記開始条件は、予め決められた数以上の商品画像に対する指示が受け付けられたことである請求項6記載の電子カタログ装置。
【請求項8】
前記クエリ構成手段は、
前記指示に対応する前記2以上の各商品画像と対になる1以上の商品属性値のうち、共通する1以上の商品属性値を取得し、当該1以上の商品属性値を用いてクエリを構成する請求項2から請求項7いずれか一項に記載の電子カタログ装置。
【請求項9】
前記出力部は、
前記指示に対する前記2以上の商品画像と前記検索部が取得した前記1以上の商品画像とを出力する請求項1から請求項8いずれか一項に記載の電子カタログ装置。
【請求項10】
前記検索部が取得した前記1以上の商品画像を含む電子カタログを構成するカタログ構成部をさらに具備し、
前記出力部は、
前記カタログ構成部が構成した前記電子カタログを出力する請求項1から請求項9いずれか一項に記載の電子カタログ装置。
【請求項11】
前記指示受付部は、
一の商品画像に対応する商品の購入指示を受け付け、
前記購入指示に対応する前記商品を購入するための購入処理を行う購入処理部をさらに具備する請求項1から請求項10いずれか一項に記載の電子カタログ装置。
【請求項12】
商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部と、カタログ出力部と、指示受付部と、検索部と、出力部とにより実現される情報処理方法であって、
前記カタログ出力部が、前記商品管理部に格納されている2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力ステップと、
前記指示受付部が、前記電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付ステップと、
前記検索部が、前記指示に対応する前記2以上の各商品画像を用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索ステップと、
前記出力部が、前記検索ステップで取得された前記1以上の商品画像を出力する出力ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項13】
商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部にアクセス可能なコンピュータを、
前記商品管理部に格納されている2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力部と、
前記電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付部と、
前記指示に対応する前記2以上の各商品画像を用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索部と、
前記検索部が取得した前記1以上の商品画像を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の情報を掲載する電子カタログに関する処理を行う電子カタログ装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、広告主側に設置されて多数の商品やサービスが掲載された電子カタログのデータを記憶している電子カタログ装置と、ネットワークと、前記商品やサービスの購入を希望する利用者側の端末装置とを備えて構成され、前記端末装置が前記ネットワークを介して前記電子カタログ装置にアクセスすることで、該電子カタログ装置が電子カタログを提供するようにした電子カタログシステムにおいて、 前記電子カタログ装置は、前記電子カタログのポータル画面に、案内釦を備え、 前記ネットワークに接続され、前記利用者が前記案内釦を操作すると、処理を前記電子カタログ装置から引き継ぎ、予め定める1または複数の質問項目を表示する質問部と、前記利用者の質問回答後に、その回答内容に対して、予め登録されている前記電子カタログにおいて適正と思われる推奨商品やサービスの頁を判定し、前記端末装置における表示頁を、前記電子カタログにおけるその推奨商品やサービスの頁へ引き渡す頁処理部とを含む検索装置を備えることを特徴とする電子カタログシステムがあった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術において、電子カタログの適切な操作性を提供できなかった。さらに具体的には、従来技術において、多数の商品の情報を有する電子カタログから、適切に商品を絞り込めなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の電子カタログ装置は、商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部に基づいて、2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力部と、電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付部と、指示に対応する2以上の各商品画像を用いて、商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索部と、検索部が取得した1以上の商品画像を出力する出力部とを具備する電子カタログ装置である。
【0006】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、適切に商品を絞り込める。
【0007】
また、本第二の発明の電子カタログ装置は、第一の発明に対して、検索部は、指示に対応する2以上の各商品画像と対になる商品属性値を用いてクエリを構成するクエリ構成手段と、クエリを用いて、商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索手段とを具備する電子カタログ装置である。
【0008】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、適切に商品を絞り込める。
【0009】
また、本第三の発明の電子カタログ装置は、第二の発明に対して、商品画像には、2以上のオブジェクトが含まれ、商品情報には、2以上の各オブジェクトのオブジェクト属性値が含まれ、クエリ構成手段は、指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成する電子カタログ装置である。
【0010】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0011】
また、本第四の発明の電子カタログ装置は、第三の発明に対して、クエリ構成手段は、指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト画像を取得し、オブジェクト画像を用いてクエリを構成する電子カタログ装置である。
【0012】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0013】
また、本第五の発明の電子カタログ装置は、第三の発明に対して、商品画像の中の2以上のオブジェクトのうちの一のオブジェクトは代表オブジェクトであり、クエリ構成手段は、指示の位置に対応するオブジェクトが存在しない場合に、商品画像の中の代表オブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成する電子カタログ装置である。
【0014】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0015】
また、本第六の発明の電子カタログ装置は、第二から第五いずれか1つの発明に対して、2以上の商品画像に対する指示が開始条件を満たすか否かを判断する判断部をさらに具備し、検索部は、判断部が開始条件を満たすと判断した場合に、クエリを用いて、商品管理部から1以上の商品画像を取得する電子カタログ装置である。
【0016】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0017】
また、本第七の発明の電子カタログ装置は、第六の発明に対して、開始条件は、予め決められた数以上の商品画像に対する指示が受け付けられたことである電子カタログ装置である。
【0018】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0019】
また、本第八の発明の電子カタログ装置は、第二から第七いずれか1つの発明に対して、クエリ構成手段は、指示に対応する2以上の各商品画像と対になる1以上の商品属性値のうち、共通する1以上の商品属性値を取得し、1以上の商品属性値を用いてクエリを構成する電子カタログ装置である。
【0020】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、適切に商品を絞り込める。
【0021】
また、本第九の発明の電子カタログ装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、出力部は、指示に対する2以上の商品画像と検索部が取得した1以上の商品画像とを出力する電子カタログ装置である。
【0022】
かかる構成により、多数の商品の情報を有する電子カタログから、より適切に商品を絞り込める。
【0023】
また、本第十の発明の電子カタログ装置は、第一から第九いずれか1つの発明に対して、検索部が取得した1以上の商品画像を含む電子カタログを構成するカタログ構成部をさらに具備し、出力部は、カタログ構成部が構成した電子カタログを出力する電子カタログ装置である。
【0024】
かかる構成により、多数の商品のから適切に商品を絞り込んだ動的な電子カタログを提供できる。
【0025】
また、本第十一の発明の電子カタログ装置は、第一から第十いずれか1つの発明に対して、指示受付部は、一の商品画像に対応する商品の購入指示を受け付け、購入指示に対応する商品を購入するための購入処理を行う購入処理部をさらに具備する電子カタログ装置である。
【0026】
かかる構成により、電子カタログを用いて、商品を購入できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による電子カタログ装置によれば、電子カタログの適切な操作性を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図4】同電子カタログ装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同検索処理の第一の例について説明するフローチャート
【
図6】同検索処理の第二の例について説明するフローチャート
【
図7】同検索処理の第三の例について説明するフローチャート
【
図8】同検索処理の第四の例について説明するフローチャート
【
図9】同電子カタログ構成処理の例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、電子カタログ装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0030】
(実施の形態1)
本実施の形態において、電子カタログにおける2以上の商品画像に対する指示を受け付け、当該2以上の商品画像を用いて、電子カタログに含まれる3以上の商品情報のうちから、1以上の商品情報を決定し、1以上の商品の情報を出力する電子カタログ装置について説明する。なお、商品情報を決定することは、商品を決定することである。
【0031】
電子カタログとは、2以上の商品の情報が掲載された電子的な情報である。電子カタログは、掲載されている情報に対応する商品の購入も支援することは好適である。電子カタログは、ここでは、2以上の各商品の商品画像を有する。電子カタログは、例えば、いわゆるECサイトである。電子カタログは、例えば、いわゆるECサイトにおけるウェブページである。電子カタログは、例えば、ウェブページであるが、複数のページを有する電子ブック等でも良く、その形式や構造は問わない。電子カタログは、例えば、HTML、XML等で記述されるが、そのデータ構造や実現手段は問わない。
【0032】
また、本実施の形態において、複数のオブジェクトを含む商品画像における一つのオブジェクトのユーザによる指定を受け付け、当該オブジェクトを用いて、電子カタログに含まれる3以上の商品情報のうちから、1以上の商品情報を決定し、1以上の商品の情報を出力する電子カタログ装置について説明する。
【0033】
また、本実施の形態において、複数のオブジェクトを含む商品画像において、オブジェクトが存在しない領域に対する指示がされた場合、当該商品画像における代表オブジェクトを用いて、電子カタログに含まれる3以上の商品情報のうちから、1以上の商品情報を決定し、1以上の商品の情報を出力する電子カタログ装置について説明する。
【0034】
また、本実施の形態において、2以上の商品画像に対する指示が開始条件を満たした場合に1以上の商品情報を検索する電子カタログ装置について説明する。
【0035】
また、本実施の形態において、本実施の形態において、電子カタログにおける2以上の商品画像に対する指示からクエリを構成し、当該クエリを用いて、電子カタログに含まれる3以上の商品情報のうちから、1以上の商品情報を決定し、1以上の商品の情報を出力する電子カタログ装置について説明する。
【0036】
また、本実施の形態において、ユーザが指示した2以上の商品画像と取得した商品画像とを含む3以上の商品の情報を出力する電子カタログ装置について説明する。
【0037】
また、本実施の形態において、1以上の商品の情報を取得し、当該情報を用いて電子カタログを構成し、出力する電子カタログ装置について説明する。
【0038】
さらに、本実施の形態において、購入指示を受け付ける電子カタログ装置について説明する。
【0039】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0040】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、電子カタログ装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。
【0041】
電子カタログ装置1は、1または2以上の端末装置2に対して電子カタログを提供する
サーバである。電子カタログ装置1は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等であるが、その種類は問わない。ただし、電子カタログ装置1は、スタンドアロンの装置でも良い。なお、電子カタログ装置1がスタンドアロンの装置である場合、電子カタログ装置1は、ユーザが使用する端末であり、端末装置2は不要である。
【0042】
端末装置2は、電子カタログを閲覧したり、電子カタログを用いて商品を購入したりするユーザが使用する端末である。端末装置2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、いわゆるパーソナルコンピュータ、ナビゲーション端末、VR等のウェアラブル端末等であり、その種類は問わない。
【0043】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
図3は、電子カタログ装置1のブロック図である。
【0044】
電子カタログ装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、商品管理部111を備える。受付部12は、指示受付部121を備える。処理部13は、カタログ構成部131、判断部132、検索部133、および購入処理部134を備える。検索部133は、クエリ構成手段1331、および検索手段1332を備える。出力部14は、カタログ出力部141を備える。なお、商品管理部111は、電子カタログ装置1以外の他の装置(通常、サーバ)が具備していても良い。
【0045】
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、および端末出力部26を備える。
【0046】
電子カタログ装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する商品情報、ユーザ情報、モード情報、後述する開始条件、後述するクエリ生成情報、後述する学習モデル、電子カタログの雛形の情報である。
【0047】
ユーザ情報とは、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザ識別子、1以上のユーザ属性値を有する。
【0048】
ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、ユーザID、氏名、電話番号、メールアドレス、端末識別子である。端末識別子とは、端末装置2を識別する情報である。端末識別子は、例えば、端末装置2のIPアドレス、MACアドレスである。
【0049】
ユーザ属性値は、例えば、ユーザの氏名、年齢、支払情報である。支払情報とは、商品の購入代金を支払うための情報である。支払情報は、例えば、クレジットカード番号、銀行の口座情報、支払いアプリのIDであるが、問わない。
【0050】
モード情報とは、電子カタログのモードを示す情報である。モード情報は、通常、ユーザ識別子に対応付いている。モード情報は、例えば、「検索」「閲覧」である。「検索」は、電子カタログにおいて、商品情報を検索するモードである。「閲覧」は、商品情報を閲覧するモードである。モード情報が格納部11に格納されている場合、モード情報が「検索」の場合のみ、検索部133が処理を行う。
【0051】
電子カタログの雛形の情報とは、電子カタログを構成するための情報である。電子カタログの雛形の情報は、例えば、HTML、XMLで記述されているが、その実現手段は問わない。
【0052】
商品管理部111には、3以上の商品情報が格納される。商品情報とは、商品に関する情報である。商品情報の一部または全部は電子カタログに掲載される。商品情報は、商品画像と1以上の商品属性値とを有する。
【0053】
商品画像とは、商品の画像である。商品画像は、例えば、商品を撮影した写真であるが、商品のイラスト等でも良い。商品画像も、商品属性値の一例である、と考えても良い。商品画像は、1または2以上のオブジェクトの画像を有する。オブジェクトも商品である。つまり、一の商品画像には、2以上のオブジェクトの画像が含まれても良い。一の商品画像には、2以上のオブジェクトが写っていても良い。つまり、一の商品画像には、2以上の商品の画像が含まれていても良い。
【0054】
商品属性値は、例えば、商品の名称、種類情報、用途情報、価格、色、サイズである。種類情報とは、商品の種類である。用途情報とは、商品の用途であり、例えば、「一人用」「二人用」である。
【0055】
商品画像の中に2以上のオブジェクトが含まれる場合、商品情報は、例えば、2以上のオブジェクト情報を含む。オブジェクト情報とは、オブジェクトに関する情報である。オブジェクト情報は、例えば、オブジェクト識別子、領域情報、1以上のオブジェクト属性値を有する。オブジェクト識別子とは、オブジェクトを識別する情報であり、例えば、オブジェクトID、オブジェクト名である。領域情報とは、商品画像における各オブジェクトの領域を示す情報である。領域情報は、例えば、オブジェクトの領域を特定する多角形の各頂点の座標値、またはオブジェクトの中心の座標値である。座標値は、通常、商品画像の中の相対的な位置を示す情報である。座標値は、通常、(x,y)である。座標値の原点(0,0)の位置は、例えば、矩形である商品画像の左上の頂点であるが、問わない。オブジェクトも商品であるので、オブジェクト属性値は、商品属性値でもある。
【0056】
商品情報の中の2以上のオブジェクト情報の中の一のオブジェクト情報は、代表オブジェクトフラグを有することは好適である。代表オブジェクトフラグとは、商品画像の中の代表的なオブジェクトを示す情報である。
【0057】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、出力指示、商品画像に対する指示、購入指示である。なお、商品画像に対する指示を、適宜、選択指示と言う。
【0058】
出力指示とは、電子カタログの出力の指示である。出力指示は、ユーザ識別子に対応付いていることは好適である。
【0059】
購入指示とは、商品の購入の指示である。購入指示は、例えば、購入する商品の商品識別子を有する。商品識別子とは、商品を識別する情報であり、例えば、後述す商品画像の識別子である。なお、商品画像の識別子は、画像識別子と言う。購入指示は、例えば、購入する商品の数量を有する。購入指示は、通常、ユーザ識別子に対応付いている。
【0060】
指示受付部121は、電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける。指示受付部121は、例えば、端末装置2から、商品画像に対する指示を受信する。指示受付部121は、例えば、ユーザから、商品画像に対する指示を受け付ける。
【0061】
指示受付部121は、例えば、1または2以上の各商品画像に対応する商品の購入指示を受け付ける。
【0062】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、カタログ構成部131、判断部132、検索部133、購入処理部134が行う処理である。
【0063】
カタログ構成部131は、商品管理部111に格納されている3以上の商品情報のうちの2以上の商品情報を用いて、電子カタログを構成する。なお、構成される電子カタログのレイアウトや使用する情報は問わない。ただし、電子カタログは、2以上の商品画像を含む、とする。
【0064】
カタログ構成部131は、後述する検索部133が取得した1以上の商品画像を含む電子カタログを構成する。
【0065】
カタログ構成部131は、後述する検索部133が取得した1以上の商品画像と、指示受付部121が受け付けた指示に対応する2以上の商品画像とを含む電子カタログを構成することは好適である。指示に対応する商品画像とは、ユーザに指示された商品画像である。ユーザに指示された商品画像は、選択指示に対応する商品画像である。
【0066】
判断部132は、2以上の商品画像に対する指示が開始条件を満たすか否かを判断する。開始条件とは、後述する出力部14が、後述する検索部133が取得した1以上の商品画像を出力するための条件である。開始条件は、通常、後述する検索部133が商品画像の検索を開始するための条件である。開始条件は、例えば、予め決められた数以上の商品画像に対する指示が受け付けられたことである。なお、予め決められた数は、例えば、「2」または「3」である。
【0067】
検索部133は、指示受付部121が受け付けた指示に対応する2以上の各商品画像を用いて、商品管理部111から1以上の商品画像を取得する。
【0068】
検索部133は、例えば、指示受付部121が受け付けた指示に対応する2以上の各商品画像と対になる1以上の商品属性値を用いて、商品管理部111から1以上の商品画像を取得する。
【0069】
検索部133は、判断部132が開始条件を満たすと判断した場合に、クエリを取得し、当該クエリを用いて、商品管理部111から1以上の商品画像を取得することは好適である。クエリは、検索に用いられる問合せ、検索式等と考えて良い。クエリは、例えば、SQLのSelect文、情報検索するための関数またはメソッドまたはモジュールを特定する情報であるが、その形式や構造等は問わない。
【0070】
検索部133は、例えば、クエリ構成手段1331および検索手段1332により、1以上の商品画像を取得することは好適である。ただし、検索部133は、例えば、機械学習により、1以上の商品画像を取得しても良い。以下、検索部133の2つの処理例について説明する。
(1)クエリ構成手段1331および検索手段1332による方法
(1-1)クエリ構成手段1331の処理
(a)商品画像と対になる商品属性値を用いる方法
【0071】
クエリ構成手段1331は、指示受付部121が受け付けた2以上の各指示に対応する商品画像と対になる1または2以上の商品属性値を用いてクエリを構成する。
【0072】
詳細には、クエリ構成手段1331は、指示受付部121が受け付けた2以上の各指示に対応する商品画像と対になる1以上の商品属性値を、商品管理部111から、商品ごとに取得する。次に、クエリ構成手段1331は、商品ごとの1以上の商品属性値を用いて、クエリを構成する。
【0073】
なお、商品ごとの1以上の商品属性値を用いて、クエリを構成する処理の例は、例えば、以下の(a1)から(a3)のいずれかである。
(a1)AND条件
【0074】
クエリ構成手段1331は、商品ごとの1以上の商品属性値から、全商品に共通の1以上の商品属性値を決定する。次に、クエリ構成手段1331は、決定した1つ商品属性値を条件とするクエリ、または決定した2以上の商品属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0075】
例えば、指示受付部121が受け付けた2つの各指示に対応する商品画像と対になる商品属性値が、商品1の商品属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用 <色>白 <材質>革」であり、商品2の商品属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>一人用 <色>白 <材質>布」である場合、クエリ構成手段1331は、2つの商品の商品属性値において共通する属性値「<商品種類>ソファ <色>白」を取得する。そして、クエリ構成手段1331は、例えば、クエリ「Select 商品画像,・・・ from 商品DB where (商品種類=ソファ AND 色=白)」を構成する。なお、クエリの雛形である「Select 商品画像,・・・ from 商品DB where」は、格納部11に格納されている、とする。また、「商品画像,・・・」は、例えば、「商品画像,商品名,価格」である。
(a2)OR条件
【0076】
クエリ構成手段1331は、商品ごとの1以上の商品属性値をすべて取得する。次に、クエリ構成手段1331は、属性ごとに、取得した商品属性値に対してユニーク処理をする。次に、クエリ構成手段1331は、ユニーク処理した結果の同じ属性の異なる属性値をORで連結し、異なる属性の属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0077】
例えば、指示受付部121が受け付けた2つの各指示に対応する商品画像と対になる商品属性値が、商品1の商品属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用 <色>白 <材質>革」であり、商品2の商品属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>一人用 <色>白 <材質>布」である場合、クエリ構成手段1331は、2つの商品の商品属性値をすべて取得し、ユニーク処理した結果「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用,一人用 <色>白 <材質>革,布」を取得する。そして、クエリ構成手段1331は、例えば、クエリ「Select 商品画像,・・・ from 商品DB where 商品種類=ソファ AND 用途情報=(二人用 OR 一人用) AND 色=白 AND 材質=(革 OR 布)」を構成する。
(a3)AND条件とOR条件との併用
【0078】
クエリ構成手段1331は、商品ごとの1以上の商品属性値から、全商品に共通の1以上の商品属性値を決定する。次に、クエリ構成手段1331は、決定した1つ商品属性値を条件とするクエリ、または決定した2以上の商品属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0079】
次に、検索手段1332は、構成されたクエリを用いて商品管理部111を検索し、当該クエリに合致する商品の数を取得する。
【0080】
次に、商品数が閾値以上または閾値より多い場合、クエリ構成手段1331は、上記で取得したANDで連結したクエリを採用する。
【0081】
一方、商品数が閾値以下または閾値より少ない場合、クエリ構成手段1331は、OR条件によるクエリを構成する。つまり、クエリ構成手段1331は、商品ごとの1以上の商品属性値をすべて取得する。次に、クエリ構成手段1331は、取得した商品属性値に対してユニーク処理をする。次に、クエリ構成手段1331は、ユニーク処理した結果の同じ属性の異なる属性値をORで連結し、異なる属性の属性値をANDで連結したクエリを採用する。
(b)指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト属性値を用いる方法
【0082】
商品画像の中に2以上のオブジェクトが含まれる場合、例えば、クエリ構成手段1331は、指示受付部121が受け付けた指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成する。
【0083】
クエリ構成手段1331は、例えば、指示の位置に対応するオブジェクトのオブジェクト画像を取得し、オブジェクト画像を用いてクエリを構成する。
【0084】
クエリ構成手段1331は、指示の位置に対応する(その位置の)オブジェクトが存在しない場合に、商品画像の中の代表オブジェクトのオブジェクト属性値を用いてクエリを構成することは好適である。なお、指示の位置に対応する(その位置の)オブジェクトが存在しない場合における代表オブジェクトは、指示の位置に対応するオブジェクトである、と考えても良い。
【0085】
なお、商品画像の中にオブジェクト商品ごとの1以上のオブジェクト属性値を用いて、クエリを構成する処理の例は、例えば、以下の(b1)から(b3)のいずれかである。
(b1)AND条件
【0086】
クエリ構成手段1331は、2以上の各指示の位置に対応するオブジェクトごとの1以上の商品属性値から、全オブジェクトに共通の1以上のオブジェクト属性値を決定する。次に、クエリ構成手段1331は、決定した1つオブジェクト属性値を条件とするクエリ、または決定した2以上のオブジェクト属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0087】
例えば、指示受付部121が受け付けた2つの各指示に対応するオブジェクトのオブジェクト情報に含まれるオブジェクト属性値が、オブジェクト1のオブジェクト属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用 <色>白 <材質>革」であり、オブジェクト2のオブジェクト属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>一人用 <色>白 <材質>布」である場合、クエリ構成手段1331は、2つのオブジェクトのオブジェクト属性値において共通するオブジェクト属性値「<商品種類>ソファ <色>白」を取得する。そして、クエリ構成手段1331は、例えば、クエリ「Select 商品画像,・・・ from 商品DB where (商品種類=ソファ AND 色=白)」を構成する。
(b2)OR条件
【0088】
クエリ構成手段1331は、オブジェクトごとの1以上のオブジェクト属性値をすべて取得する。次に、クエリ構成手段1331は、取得したオブジェクト属性値に対してユニーク処理をする。次に、クエリ構成手段1331は、ユニーク処理した結果の同じ属性の異なる属性値をORで連結し、異なる属性の属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0089】
例えば、指示受付部121が受け付けた2つの各指示に対応するオブジェクトのオブジェクト情報が有するオブジェクト属性値が、オブジェクト1のオブジェクト属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用 <色>白 <材質>革」であり、オブジェクト2のオブジェクト属性値「<商品種類>ソファ <用途情報>一人用 <色>白 <材質>布」である場合、クエリ構成手段1331は、2つのオブジェクトのオブジェクト属性値をすべて取得し、ユニーク処理した結果「<商品種類>ソファ <用途情報>二人用,一人用 <色>白 <材質>革,布」を取得する。そして、クエリ構成手段1331は、例えば、クエリ「Select 商品画像,・・・ from 商品DB where (商品種類=ソファ AND 用途情報=(二人用 OR 一人用) AND 色=白 AND材質=(革 OR 布)」を構成する。
(a3)AND条件とOR条件との併用
【0090】
クエリ構成手段1331は、オブジェクトごとの1以上のオブジェクト属性値から、全オブジェクトに共通の1以上のオブジェクト属性値を決定する。次に、クエリ構成手段1331は、決定した1つオブジェクト属性値を条件とするクエリ、または決定した2以上のオブジェクト属性値をANDで連結したクエリを取得する。
【0091】
次に、検索手段1332は、構成されたクエリを用いて商品管理部111を検索し、当該クエリに合致する商品の数を取得する。
【0092】
次に、商品数が閾値以上または閾値より多い場合、クエリ構成手段1331は、上記で取得したANDで連結したクエリを採用する。
【0093】
一方、商品数が閾値以下または閾値より少ない場合、クエリ構成手段1331は、OR条件によるクエリを構成する。つまり、クエリ構成手段1331は、オブジェクトごとの1以上のオブジェクト属性値をすべて取得する。次に、クエリ構成手段1331は、取得したオブジェクト属性値に対してユニーク処理をする。次に、クエリ構成手段1331は、ユニーク処理した結果の同じ属性の異なる属性値をORで連結し、異なる属性の属性値をANDで連結したクエリを採用する。
(1-2)検索手段1332の処理
【0094】
検索手段1332は、クエリ構成手段1331が構成したクエリに合致する1または2以上の商品情報を、商品管理部111から決定する。例えば、検索手段1332は、クエリ構成手段1331が構成したクエリを実行し、1または2以上の商品画像を含む情報を商品管理部111から取得する。
【0095】
検索手段1332は、例えば、クエリ構成手段1331が構成したクエリを用いて、商品管理部111から1以上の商品画像を取得する。検索手段1332は、商品画像以外の商品の属性値を取得しても良い。
(2)機械学習による方法
【0096】
検索部133は、指示受付部121が受け付けた指示に対応する2以上の各商品画像を取得する。次に、検索部133は、取得した2以上の商品画像のうちの所定数(例えば、一つ、または2つ)の商品画像と、商品管理部111の商品画像であり、取得した2以上の商品画像以外の商品画像と、学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、取得した商品画像と商品管理部111の商品画像とが仲間であるか否か(例えば、仲間である「1」、仲間でない「0」)の予測結果を取得する。そして、検索部133は、予測結果「仲間である」に対応する1以上の商品画像を取得する。なお、仲間であることは、通常、類似することである。
【0097】
なお、学習モデルは、所定数(例えば、1つまたは2つ)の商品画像と当該商品画像と仲間である商品画像とを含む1または2以上の正例の教師データと、所定数の商品画像と当該商品画像と仲間ではない商品画像とを含む1または2以上の負例の教師データとを用いて、機械学習の学習処理を行い取得されたモデルである。
【0098】
学習モデルは、機械学習の予測処理に使用される情報である。学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0099】
購入処理部134は、指示受付部121が受け付けた購入指示に対応する商品を購入するための購入処理を行う。購入処理は、通常、いわゆるECサイトにおける商品購入のための公知の処理である。購入処理は、例えば、購入指示に対応するクレジットカード番号を用いて、当該クレジットカードに対して商品の料金を引き落とすための処理である。ただし、購入処理の内容は問わない。
【0100】
出力部14は、検索部133が取得した1以上の商品画像を出力する。かかる1以上の商品画像は、電子カタログを構成することは好適である。
【0101】
出力部14は、指示に対する2以上の商品画像と検索部133が取得した1以上の商品画像とを出力することは好適である。かかる3以上の商品画像も、電子カタログを構成することは好適である。
【0102】
出力部14は、カタログ構成部131が構成した電子カタログを出力することは好適である。
【0103】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0104】
カタログ出力部141は、商品管理部111が有する2以上の商品画像を含む電子カタログを出力する。
【0105】
カタログ出力部141は、検索部133が取得した1以上の商品画像を用いて、カタログ構成部131が構成した電子カタログを出力することは好適である。
【0106】
カタログ出力部141は、ユーザの選択指示に対する2以上の商品画像と検索部133が取得した1以上の商品画像を用いて、カタログ構成部131が構成した電子カタログを出力することは好適である。
【0107】
端末装置2を構成する端末格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子である。
【0108】
端末受付部22は、各種の情報や指示等を受け付ける。各種の情報や指示等とは、例えば、出力指示、選択指示、購入指示である。各種の操作の受け付けにより、操作情報が構成される。
【0109】
出力指示とは、電子カタログの出力の指示である。選択指示とは、電子カタログにおける商品画像に対する指示である。
【0110】
ここで、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0111】
各種の情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0112】
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、受け付けられた情報や指示等を、送信する構造の情報や指示等にする処理である。各種の処理は、例えば、受信された情報を出力する構造の情報にする処理である。
【0113】
端末送信部24は、各種の情報や指示等を電子カタログ装置1に送信する。各種の情報や指示等は、例えば、出力指示、選択指示、購入指示である。
【0114】
端末受信部25は、各種の情報を電子カタログ装置1から受信する。各種の情報は、例えば、電子カタログ、1以上の商品画像である。
【0115】
端末出力部26は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、電子カタログ、1以上の商品画像である。
【0116】
ここで、出力とは、通常、ディスプレイへの表示であるが、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0117】
格納部11、商品管理部111、および端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0118】
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0119】
受付部12、および指示受付部121は、無線または有線の通信手段で実現されることが好適であるが、放送を受信する手段でも良い。電子カタログ装置1がスタンドアロンの装置である場合、受付部12、および指示受付部121は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現される。
【0120】
処理部13、カタログ構成部131、判断部132、検索部133、購入処理部134、クエリ構成手段1331、検索手段1332、および端末処理部23は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0121】
出力部14、およびカタログ出力部141は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現さても良い。電子カタログ装置1がスタンドアロンの装置である場合、出力部14、およびカタログ出力部141は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0122】
端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0123】
端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現さても良い。
【0124】
端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0125】
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0126】
次に、情報システムAの動作例について説明する。まず、電子カタログ装置1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0127】
(ステップS401)指示受付部121は、出力指示を受け付けたか否かを判断する。出力指示を受け付けた場合はステップS402に行き、出力指示を受け付けなかった場合はステップS404に行く。指示受付部121は、例えば、端末装置2から出力指示を受信する。また、出力指示は、ユーザ識別子に対応付いていることは好適である。
【0128】
(ステップS402)カタログ構成部131は、出力する電子カタログを取得する。なお、出力する電子カタログは、初期の電子カタログである。初期の電子カタログとは、ユーザが操作する前の電子カタログである。ユーザの操作は、例えば、選択指示の入力、または購入指示の入力である。
【0129】
カタログ構成部131は、例えば、商品管理部111の2以上の商品情報を用いて、電子カタログを構成する。カタログ構成部131は、例えば、格納部11から初期の電子カタログを読み出す。
【0130】
(ステップS403)カタログ出力部141は、ステップS402で取得された電子カタログを出力する。なお、カタログ出力部141は、例えば、端末装置2へ電子カタログを送信する。
【0131】
(ステップS404)指示受付部121は、選択指示を受け付けたか否かを判断する。選択指示を受け付けた場合はステップS405に行き、選択指示を受け付けなかった場合はステップS410に行く。なお、指示受付部121は、例えば、端末装置2から選択指示を受信する。また、選択指示は、ユーザ識別子に対応付いていることは好適である。
【0132】
(ステップS405)判断部132は、ステップS404で受け付けられた選択指示または当該選択指示が有する画像識別子を、図示しないバッファに一時蓄積する。判断部132は、ユーザ識別子に対応付けて、選択指示または当該選択指示が有する画像識別子を一時蓄積することは好適である。なお、画像識別子は、商品画像の識別子である。
【0133】
(ステップS406)判断部132は、ステップS405で一時蓄積された選択指示または画像識別子が開始条件を満たすか否かを判断する。開始条件を満たす場合はステップS407に行き、開始条件を満たさない場合はステップS401に戻る。
【0134】
(ステップS407)検索部133は、検索処理を行い、検索結果を取得する。検索処理の例について、
図5から
図8のフローチャートを用いて説明する。なお、検索結果は、検索された商品を特定する情報であり、例えば、商品識別子、商品画像、または商品情報である。なお、商品識別子は、画像識別子でも良い。
【0135】
(ステップS408)カタログ構成部131は、ステップS407で取得された検索結果を用いて、電子カタログを構成する。なお、電子カタログは、1または2以上の商品画像を有する。また、かかる電子カタログ構成処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0136】
(ステップS409)カタログ出力部141は、ステップS408で構成された電子カタログを出力する。ステップS401に戻る。なお、カタログ出力部141は、例えば、電子カタログを端末装置2に送信する。
【0137】
(ステップS410)指示受付部121は、購入指示を受け付けたか否かを判断する。購入指示を受け付けた場合はステップS411に行き、購入指示を受け付けなかった場合はステップS401に戻る。なお、購入指示は、通常、ユーザ識別子に対応付いている。
【0138】
(ステップS411)購入処理部134は、購入対象の商品情報を取得する。なお、ここで取得する商品情報は、商品管理部111の商品情報が有するすべての情報でも良いし、一部の情報でも良い。ここで取得する商品情報は、購入処理に利用する情報であり、例えば、価格である。
【0139】
(ステップS412)購入処理部134は、ステップS411で取得した情報を用いて、購入指示に対応する商品の購入のための処理を行う。ステップS401に戻る。
【0140】
なお、
図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0141】
次に、ステップS407の検索処理の第一の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0142】
(ステップS501)クエリ構成手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0143】
(ステップS502)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファにi番目の選択指示が存在するか否かを判断する。i番目の選択指示が存在する場合はステップS503に行き、存在しない場合はステップS506に行く。なお、i番目の選択指示が存在することは、i番目の画像識別子が存在することと同意義である、とする。
【0144】
(ステップS503)クエリ構成手段1331は、i番目の選択指示に対応する商品画像と対になる商品識別子を取得する。
【0145】
(ステップS504)クエリ構成手段1331は、ステップS503で取得した商品識別子と対になる1以上の商品属性値を商品管理部111から取得し、商品識別子と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0146】
(ステップS505)クエリ構成手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS502に戻る。
【0147】
(ステップS506)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファに一時蓄積されている商品識別子ごとの1以上の商品属性値から、クエリに採用する1以上の商品属性値を取得する。クエリ構成手段1331は、例えば、商品識別子ごとの1以上の商品属性値から、各商品識別子に共通する商品属性値のみを取得する。
【0148】
(ステップS507)クエリ構成手段1331は、ステップS506で取得した1以上の商品属性値を用いて、クエリを構成する。クエリ構成手段1331は、例えば、取得した1つの商品属性値を条件とするクエリ、または取得した2以上の各商品属性値をANDで連結した条件のクエリを構成する。
【0149】
(ステップS508)検索手段1332は、ステップS507で構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。上位処理にリターンする。
【0150】
次に、ステップS407の検索処理の第二の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0151】
(ステップS601)クエリ構成手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0152】
(ステップS602)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファにi番目の選択指示が存在するか否かを判断する。i番目の選択指示が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合はステップS613に行く。
【0153】
(ステップS603)クエリ構成手段1331は、i番目の選択指示に対応する商品画像の識別子を取得する。
【0154】
(ステップS604)クエリ構成手段1331は、i番目の選択指示が有する指示位置(通常、座標値)を取得する。
【0155】
(ステップS605)クエリ構成手段1331は、カウンタjに1を代入する。
【0156】
(ステップS606)クエリ構成手段1331は、ステップS603で取得した画像識別子と対になるj番目のオブジェクト情報が商品管理部111に存在するか否かを判断する。j番目のオブジェクト情報が存在する場合はステップS607に行き、存在しない場合はステップS612に行く。
【0157】
(ステップS607)クエリ構成手段1331は、ステップS603で取得した画像識別子と対になるj番目のオブジェクト情報が有する領域情報を商品管理部111から取得する。
【0158】
(ステップS608)クエリ構成手段1331は、ステップS604で取得した指示位置が、ステップS607で取得した領域情報が特定する領域の中の位置であるか否かを判断する。当該領域の中の位置である場合はステップS609に行き、当該領域の中の位置でない場合はステップS611に行く。
【0159】
(ステップS609)クエリ構成手段1331は、ステップS603で取得した画像識別子と対になるj番目のオブジェクト情報に含まれる1以上のオブジェクト属性値を商品管理部111から取得する。
【0160】
(ステップS610)クエリ構成手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS602に戻る。
【0161】
(ステップS611)クエリ構成手段1331は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS606に戻る。
【0162】
(ステップS612)クエリ構成手段1331は、ステップS603で取得した画像識別子と対になる代表オブジェクトフラグが「ON」であるオブジェクトの1以上のオブジェクト属性値を商品管理部111から取得する。ステップS610に行く。
【0163】
(ステップS613)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファに一時蓄積されているオブジェクト識別子ごとの1以上のオブジェクト属性値から、クエリに採用する1以上の商品属性値を取得する。
【0164】
クエリ構成手段1331は、例えば、オブジェクト識別子ごとの1以上のオブジェクト属性値から、各オブジェクト識別子に共通するオブジェクト属性値のみを取得する。
【0165】
(ステップS614)クエリ構成手段1331は、ステップS613で取得した1以上のオブジェクト属性値を用いて、クエリを構成する。
【0166】
(ステップS615)検索手段1332は、ステップS507で構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。上位処理にリターンする。
【0167】
なお、
図6のフローチャートにおいて、i番目の選択指示に対応する商品画像の中に、一つのオブジェクトのみが含まれる場合、その領域情報は商品画像全体の領域を示す情報であり、オブジェクト属性値は商品属性値である。
【0168】
次に、ステップS407の検索処理の第三の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0169】
(ステップS701)クエリ構成手段1331は、カウンタiに1を代入する。
【0170】
(ステップS702)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファにi番目の選択指示が存在するか否かを判断する。i番目の選択指示が存在する場合はステップS603に行き、存在しない場合はステップS613に行く。
【0171】
(ステップS703)クエリ構成手段1331は、i番目の選択指示が有する指示位置(通常、座標値)を取得する。
【0172】
(ステップS704)クエリ構成手段1331は、ステップS703で取得した指示位置を含むオブジェクトの認識処理を行う。商品画像の中のオブジェクトの認識処理は公知技術である。
【0173】
(ステップS706)クエリ構成手段1331は、ステップS704で認識したオブジェクトの1以上のオブジェクト属性値を、画像処理により、取得する。取得するオブジェクト属性値は、例えば、オブジェクトの種類、色である。
【0174】
(ステップS706)クエリ構成手段1331は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0175】
(ステップS707)クエリ構成手段1331は、図示しないバッファに一時蓄積されているオブジェクト識別子ごとの1以上のオブジェクト属性値から、クエリに採用する1以上の商品属性値を取得する。
【0176】
(ステップS708)クエリ構成手段1331は、ステップS707で取得した1以上のオブジェクト属性値を用いて、クエリを構成する。
【0177】
(ステップS709)検索手段1332は、ステップS507で構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。上位処理にリターンする。
【0178】
次に、ステップS407の検索処理の第四の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0179】
(ステップS801)検索部133は、カウンタiに1を代入する。
【0180】
(ステップS802)検索部133は、図示しないバッファにi番目の選択指示が存在するか否かを判断する。i番目の選択指示が存在する場合はステップS803に行き、存在しない場合はステップS812に行く。
【0181】
(ステップS803)検索部133は、図示しないバッファにi番目の選択指示に対応する商品画像を取得する。選択指示に対応する商品画像は、ユーザが選択した商品画像である。
【0182】
(ステップS804)検索部133は、カウンタjに1を代入する。
【0183】
(ステップS805)検索部133は、j番目の選択されていない商品画像が商品管理部111に存在するか否かを判断する。j番目の選択されていない商品画像が存在する場合はステップS806に行き、存在しない場合はステップS811に行く。
【0184】
(ステップS806)検索部133は、格納部11の学習モデルを取得する。なお、学習モデルは、仲間である2つの商品画像からなる1以上の正例と、仲間でない2つの商品画像からなる1以上の負例とを有する教師データの集合を、機械学習の学習モジュールに与え、実行して取得されたモデルである。なお、かかる学習処理は、処理部13または図示しない学習装置が行う。
【0185】
(ステップS807)検索部133は、ステップS803で取得した商品画像とj番目の選択されていない商品画像と学習モデルとを、機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、予測結果を取得する。なお、予測結果は、ステップS803で取得した商品画像とj番目の選択されていない商品画像とが仲間であるか否かである。仲間であることは、通常、類似していることである。
【0186】
(ステップS808)検索部133は、ステップS807で取得した予測結果が「仲間である」か「仲間でない」かを判断する。「仲間である」場合はステップS809に行き、「仲間でない」場合はステップS810に行く。
【0187】
(ステップS809)検索部133は、j番目の選択されていない商品画像の画像識別子を取得し、i番目の選択指示に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0188】
(ステップS810)検索部133は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS805に戻る。
【0189】
(ステップS811)検索部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS802に戻る。
【0190】
(ステップS812)検索部133は、ステップS809で一時蓄積した画像識別子のうち、最終的に取得する画像識別子を決定する。
【0191】
なお、最終的に取得する画像識別子は、例えば、2以上の選択指示に対応する画像識別子のうち、すべての選択指示に共有に対応する画像識別子である。最終的に取得する画像識別子は、例えば、2以上のいずれかの選択指示に対応する画像識別子である。
【0192】
(ステップS813)検索部133は、ステップS812で決定した1以上の各画像識別子と対になる商品画像等を商品管理部111から取得する。上位処理にリターンする。商品画像等とは、商品画像のみでも良いし、商品画像と1以上の商品属性値でも良い。
【0193】
次に、ステップS408の電子カタログ構成処理の例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0194】
(ステップS901)カタログ構成部131は、検索された1以上の商品の情報を取得する。なお、商品の情報は、商品画像を含む。商品の情報は、例えば、1以上の商品属性値を含む。
【0195】
(ステップS902)カタログ構成部131は、指示された商品画像を使用するか否かを判断する。指示された商品画像を使用する場合はステップS903に行き、使用しない場合はステップS904に行く。なお、例えば、指示された商品画像を使用するか否かは予め決められている。
【0196】
(ステップS903)カタログ構成部131は、指示された商品画像等を取得する。
【0197】
(ステップS904)カタログ構成部131は、格納部11から電子カタログの雛形の情報を取得する。
【0198】
(ステップS905)カタログ構成部131は、ステップS904で取得した雛形の情報に、1以上の商品画像等を配置し、電子カタログを構成する。上位処理にリターンする。
【0199】
次に、端末装置2の動作例について説明する。端末装置2は、ユーザから出力指示を受け付ける。そして、端末装置2は、出力指示を電子カタログ装置1に送信する。その結果、端末装置2は、電子カタログ装置1から電子カタログを受信する。そして、端末装置2は、電子カタログを出力する。
【0200】
また、端末装置2は、出力されている電子カタログに対して、開示条件に合致する選択指示を、ユーザから受け付ける。そして、端末装置2は、ユーザ識別子に対応付けて、選択指示を電子カタログ装置1に送信する。その結果、端末装置2は、電子カタログ装置1で構成された電子カタログを、電子カタログ装置1から受信する。そして、端末装置2は、当該電子カタログを表示する。その結果、電子カタログの表示が更新される。
【0201】
また、端末装置2は、出力されている電子カタログの中の一の商品情報に対する購入指示を受け付ける。そして、端末装置2は、ユーザ識別子に対応付けて、購入指示を電子カタログ装置1に送信する。その結果、当該の一の商品情報に対する商品の購入のための処理が行われる。
【0202】
(具体例)
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。
【0203】
電子カタログ装置1の商品管理部111には、
図10に示す商品管理表が格納されている、とする。商品管理表は、3以上の商品情報を管理する表である。商品管理表は、「画像ID」「商品名」「商品画像」「種類情報」「用途情報」「価格」「色」「領域情報」「フラグ」を有する。「画像ID」は、商品情報を識別する情報である。「画像ID」は、商品画像を識別する情報でもある。「画像ID」は、適宜「ID」という。「フラグ」は、代表オブジェクトフラグである。フラグ「1」に対応するオブジェクトが代表オブジェクトであることを示す。
【0204】
図10の「ID=9」のレコードは、一の商品画像の中に3つのオブジェクト(商品)が存在することを示す。つまり、
図11に示すように、電子カタログにおける
図10の「ID=9」の商品画像のうち、ユーザが指示する領域により、選択されるオブジェクトが異なることを示す。
図11において、例えば、ユーザが(1)を指定した場合は、種類情報「ソファ」のオブジェクトが指示されたこととなり、(2)を指定した場合は、種類情報「テーブル」のオブジェクトが指示されたこととなり、(3)を指定した場合は、種類情報クッション」のオブジェクトが指示されたこととなる。なお、
図10において、領域情報が「-」であるレコードの商品画像の中には、一つの商品しか含まれないことを示す。
【0205】
電子カタログ装置1の格納部11には、
図12に示す開始条件管理表が格納されている、とする。開始条件管理表は、開始条件を管理する表である。ここでの開始条件には、クエリ生成情報が対応付いている。クエリ生成情報とは、クエリを生成する際に使用する情報である。ここでは、開始条件は、モード情報が「検索」であること(検索モードであること)が前提である、とする。
【0206】
図12の「ID=1」のレコードの開始条件は、検索モードにおいて、電子カタログからユーザが3つの商品画像を選択したことである。「ID=1」のクエリ生成情報は、3つの選択指示に対応する商品またはオブジェクトに共通する属性値をANDで連結した検索条件のクエリを生成することを示す。
【0207】
図12の「ID=2」のレコードの開始条件は、検索モードにおいて、検索結果の電子カタログからユーザがさらに商品画像を選択したことである。「ID=2」のクエリ生成情報は、検索結果の電子カタログから、選択された商品画像に対応する用途情報と同じ用途情報の商品を検索するクエリを生成することを示す。
【0208】
図12の「ID=3」のレコードの開始条件は、検索モードにおいて、電子カタログからユーザが2つの商品画像を選択し、かつ選択した商品画像と対になる価格の差が1万円以内であることである。「ID=3」のクエリ生成情報は、2つの選択指示に対応する商品またはオブジェクトに共通する属性値をANDで連結し、かつ価格の条件「選択された2つの商品画像と対になる価格の中の低い方の価格―5千円と、選択された2つの商品画像と対になる価格の中の高い方の価格+5千円との間であること」をANDで連結したクエリを生成することを示す。
【0209】
以上の状況において、以下の具体例について説明する。まず、ユーザAは、電子カタログの出力指示を端末装置2に入力する、とする。端末装置2は、当該出力指示を受け付け、当該出力指示を、ユーザAのユーザ識別子「U01」と対にして、電子カタログ装置1に送信する。
【0210】
電子カタログ装置1の指示受付部121は、ユーザ識別子「U01」と対にして、出力指示を受信する。次に、カタログ構成部131は、商品管理表(
図10)の商品情報を用いて、最初の電子カタログを構成する。次に、カタログ出力部141は、端末装置2に、当該電子カタログを送信する。
【0211】
次に、端末装置2は、当該電子カタログを受信し、出力する。かかる出力例は、
図13である。
【0212】
また、ユーザAは、
図13の電子カタログの中から商品の絞り込みを行うために、モード情報「検索」を端末装置2に入力した、とする。次に、端末装置2は、モード情報「検索」を受け付け、当該モード情報「検索」を、ユーザ識別子「U01」と対にして、電子カタログ装置1に送信する。
【0213】
電子カタログ装置1の受付部12は、ユーザ識別子「U01」と対にして、当該モード情報「検索」を受信する。処理部13は、ユーザ識別子「U01」と対にして、当該モード情報「検索」を格納部11に蓄積する。
【0214】
次に、ユーザAは、
図13の電子カタログの画面に対して、1301、1302、および1303の3つの商品画像を選択した、とする。
【0215】
次に、端末装置2は、かかる選択指示を順に受け付ける。選択指示は、各商品画像と対になる「画像ID」を含む。そして、端末装置2は、ユーザ識別子「U01」と対にして、順次、選択指示を電子カタログ装置1に送信する。なお、3つの各選択指示には、各々、画像ID「4」「5」「11」が含まれる。
【0216】
次に、電子カタログ装置1の指示受付部121は、順次、3つの選択指示を受信する。そして、判断部132は、順次、選択指示が有する画像識別子(ここでは、画像ID)を、図示しないバッファに一時蓄積する。なお、3つの選択指示が受信されたことにより、3つの画像ID「4」「5」「11」がバッファに一時蓄積される。
【0217】
次に、判断部132は、選択指示が受信されるごとに、受信された選択指示が開始条件を満たすか否かを判断する。そして、判断部132は、3つ目の選択指示が有する画像IDをバッファに一時蓄積した後、開始条件管理表(
図12)の「ID=1」の開始条件に合致する、と判断する。
【0218】
次に、検索部133のクエリ構成手段1331は、「ID=1」の開始条件と対になるクエリ生成情報「共通する属性値のAND」に基づいて、3つの選択指示が有する画像IDと対になる属性値の中で共通する属性値「<種類情報>ソファ <色>グレー」を取得する。次に、クエリ構成手段1331は、クエリ「Select 商品画像,商品名,・・・ from 商品管理表 where 種類情報=ソファ AND 色=グレー」を構成する。
【0219】
次に、検索手段1332は、構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。ここで、検索結果は、商品ごとの商品画像と商品名とを含む。
【0220】
次に、カタログ構成部131は、取得された検索結果を用いて、電子カタログを構成する。次に、カタログ出力部141は、当該電子カタログを端末装置2に送信する。
【0221】
次に、ユーザAの端末装置2は当該電子カタログを受信し、出力する。かかる出力例は、
図14である。
図14において、商品「グレーのソファ」のみの商品画像等を含む電子カタログが出力されている。
【0222】
次に、ユーザAは、
図14の電子カタログの二人掛けソファ(1301)をタップした、とする。すると、ユーザAの端末装置2は、当該選択指示を受け付け、ユーザ識別子「U01」と対にして、当該選択指示を、電子カタログ装置1に送信する。
【0223】
次に、電子カタログ装置1の指示受付部121は、当該選択指示を受信する。次に、判断部132は、当該選択指示が有する画像識別子を、ユーザ識別子「U01」と対にして、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0224】
次に、判断部132は、開始条件管理表(
図12)の「ID=2」の開始条件を満たす、と判断する。
【0225】
次に、クエリ構成手段1331は、「ID=2」のクエリ生成情報「$用途情報」を取得し、当該「$用途情報」に対応する用途情報であり、選択された商品画像と対になる用途情報「2人」を取得する。次に、クエリ構成手段1331は、クエリ「Select 商品画像,商品名,・・・ from 検索結果 where 用途情報=2人」を構成する。次に、検索手段1332は、構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。なお、検索結果は、二人掛けのソファのみの商品画像と商品名等を含む。
【0226】
次に、カタログ構成部131は、取得された検索結果を用いて、電子カタログを構成する。次に、カタログ出力部141は、当該電子カタログを端末装置2に送信する。
【0227】
次に、端末装置2は、当該電子カタログを受信し、出力する。かかる出力例は、
図15である。
図15の電子カタログは、
図14の電子カタログから「用途情報=2人」に合致する商品画像等に絞り込んだ電子カタログである。また、
図15において、電子カタログには、ユーザAが指示した商品画像1401が含まれる。
【0228】
また、例えば、ユーザBの端末装置2に
図13の電子カタログが出力されている状態で、ユーザBは、
図13の1304、1305、1306を、順次、指示した、とする。
【0229】
次に、端末装置2は、かかる選択指示を順に受け付ける。選択指示は、各商品画像と対になる「画像ID」を含む。そして、端末装置2は、ユーザ識別子「U02」と対にして、順次、選択指示を電子カタログ装置1に送信する。なお、3つの各選択指示は、各々、画像ID「2」「14」「15」を有する。
【0230】
次に、電子カタログ装置1の指示受付部121は、順次、選択指示を受信する。そして、判断部132は、順次、選択指示が有する画像識別子(ここでは、画像ID)を、図示しないバッファに一時蓄積する。なお、3つの選択指示が受信されたことにより、3つの画像ID「4」「5」「11」がバッファに一時蓄積された、とする。
【0231】
次に、判断部132は、選択指示が受信されるごとに、受信された選択指示が開始条件を満たすか否かを判断する。そして、判断部132は、3つ目の選択指示が有する画像IDをバッファに一時蓄積した後、開始条件管理表(
図12)の「ID=1」の開始条件に合致する、と判断する。
【0232】
次に、検索部133のクエリ構成手段1331は、「ID=1」の開始条件と対になるクエリ生成情報「共通する属性値のAND」に基づいて、3つの選択指示が有する画像IDと対になる属性値の中で共通する属性値「<種類情報>チェア <色>青」を取得する。次に、クエリ構成手段1331は、クエリ「Select 商品画像,商品名,・・・ from 商品管理表 where 種類情報=チェア AND 色=青」を構成する。
【0233】
次に、検索手段1332は、構成されたクエリを実行し、検索結果を取得する。ここで、検索結果は、商品ごとの商品画像と商品名とを含む。
【0234】
次に、カタログ構成部131は、取得された検索結果を用いて、電子カタログを構成する。次に、カタログ出力部141は、当該電子カタログを端末装置2に送信する。
【0235】
次に、ユーザBの端末装置2は当該電子カタログを受信し、出力する。かかる出力例は、
図16である。
図16において、青のチェアのみを含む電子カタログが出力されている。
【0236】
次に、ユーザBは、
図16の購入ボタン1601を指示した、とする。すると、端末装置2は、購入指示を受け付け、当該購入指示を、ユーザ識別子「U02」と対にして、電子カタログ装置1に送信する。なお、購入指示は、画像ID「14」を含む。
【0237】
次に、電子カタログ装置1の指示受付部121は、当該購入指示を受信する。次に、購入処理部134は、画像ID「14」と対になる商品情報(例えば、価格)を取得する。次に、購入処理部134は、取得した商品情報を用いて、ユーザ識別子「U02」で識別されるユーザBに対して、商品の購入のための処理を行う。なお、商品の購入のための処理は、例えば、課金処理である。
【0238】
以上、本実施の形態によれば、多数の商品の情報を有する電子カタログから、適切に商品を絞り込める。
【0239】
なお、本実施の形態において、電子カタログ装置1はスタンドアロンの装置でも良い。電子カタログ装置1がスタンドアロンの装置である場合、指示受付部121は、各種の指示をユーザから受け付ける。また、カタログ出力部141は、電子カタログを表示する。
【0240】
また、本実施の形態において、電子カタログ装置1がサーバである場合、電子カタログ装置1と端末装置2とは、どのように処理を分担しても良い。本実施の形態において、ユーザが電子カタログの中の2以上の商品画像を選択した場合に、当該2以上の商品画像を用いて、自動的に新たな商品画像が出力されれば良い。
【0241】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報システムAを実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、商品画像と1以上の商品属性値とを有する3以上の商品情報が格納される商品管理部にアクセス可能なコンピュータを、前記商品管理部に格納されている2以上の商品画像を含む電子カタログを出力するカタログ出力部と、前記電子カタログに含まれる2以上の商品画像のうち、2以上の商品画像に対する指示を受け付ける指示受付部と、前記指示に対応する前記2以上の各商品画像を用いて、前記商品管理部から1以上の商品画像を取得する検索部と、前記検索部が取得した前記1以上の商品画像を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0242】
また、
図17は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の電子カタログ装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図17は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図18は、システム300のブロック図である。
【0243】
図17において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0244】
図18において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3016と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0245】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の電子カタログ装置等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0246】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の電子カタログ装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0247】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0248】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0249】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0250】
また、上記実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0251】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0252】
以上のように、本発明にかかる電子カタログ装置は、電子カタログの適切な操作性を提供できるという効果を有し、電子カタログを提供するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0253】
A 情報システム
1 電子カタログ装置
2 端末装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 端末格納部
22 端末受付部
23 端末処理部
24 端末送信部
25 端末受信部
26 端末出力部
111 商品管理部
121 指示受付部
131 カタログ構成部
132 判断部
133 検索部
134 購入処理部
141 カタログ出力部
1331 クエリ構成手段
1332 検索手段