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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092237
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20240701BHJP
   F24F 11/59 20180101ALI20240701BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20240701BHJP
   F24F 110/30 20180101ALN20240701BHJP
   F24F 110/50 20180101ALN20240701BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/59
F24F11/64
F24F110:30
F24F110:50
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208019
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】宮内 隆
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BD01
3L056BD04
3L056BF06
3L260AB15
3L260BA12
3L260CA15
3L260CA17
3L260EA09
3L260FC01
3L260FC38
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】身体障害者であっても操作がし易い操作装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素を検出するCOセンサと、COセンサの検出結果に基づいて操作信号を生成する操作信号生成部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素を検出するCOセンサと、
前記COセンサの検出結果に基づいて操作信号を生成する操作信号生成部と
を備える操作装置。
【請求項2】
風速を検出する風速センサをさらに備え、
前記操作信号生成部は、前記COセンサの検出結果及び前記風速センサの検出結果に基づいて前記操作信号を生成する請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
風量を検出する風量センサ及び風向を検出する風向センサをさらに備え、
前記操作信号生成部は、前記COセンサの検出結果、前記風速センサの検出結果、前記風量センサの検出結果及び前記風向センサの検出結果に基づいて前記操作信号を生成する請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
風量を検出する風量センサ、風向を検出する風向センサ及び前記風速の強弱を計数するカウンタをさらに備え、
前記操作信号生成部は、前記COセンサの検出結果、前記風速センサの検出結果、前記風量センサの検出結果、前記風向センサの検出結果及び前記カウンタの計数結果に基づいて前記操作信号を生成する請求項2に記載の操作装置。
【請求項5】
前記COセンサの周囲の空気を排気する空調装置をさらに備える請求項1~4のいずれか一項に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2には、機器操作技術の一例として換気装置及び空気調和機の操作技術が開示されており、操作機器を手動で操作することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-107778号公報
【特許文献2】特開2007-120775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
手腕に障害を持つ身体障害者は、各種設備及び機器の操作がし難い。例えば建屋内の扉等の設備及び家電等の機器を操作しようとした場合、手腕に障害を持つ身体障害者が操作部に物理的な力を作用させることは困難な作業である。背景技術は、操作部に物理的な力を作用させるものであり、手腕に障害を持つ身体障害者が操作することは操作性が悪いという問題がある。
【0005】
本開示は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、身体障害者であっても操作がし易い操作装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、二酸化炭素を検出するCOセンサと、前記COセンサの検出結果に基づいて操作信号を生成する操作信号生成部とを備える操作装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態における建屋の概要を示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る操作装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第1のフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第2のフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第1の模式図である。
図6】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第3のフローチャートである。
図7A】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第2の模式図である。
図7B】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第3の模式図である。
図8】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第4のフローチャートである。
図9A】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第4の模式図である。
図9B】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第5の模式図である。
図10A】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第6の模式図である。
図10B】本発明の一実施形態に係る操作装置の動作を示す第7の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る操作装置1は、図1に示すように建屋Yに備えた宅内操作装置である。操作装置1は、操作者Zが吹きかける息に基づいて建屋Yに備えられた天井照明2、空調装置3、施解錠装置4等を無線操作する操作信号(電波)を生成する。操作装置1は、操作信号を天井照明2、空調装置3、施解錠装置4等に送信することによって、天井照明2、空調装置3、施解錠装置4等に所望の動作を行わせる。
【0009】
図2は、操作装置1の機能構成を示すブロック図である。操作装置1は、センサ部1a、操作信号生成部1b、表示部1c及び発音部1dを構成要素として備えている。操作装置1は、センサ部1a、操作信号生成部1b、表示部1c及び発音部1dのうち、操作信号生成部1bは、図示するように内部にカウンタ1eを備えている。
【0010】
センサ部1aは、図1に示すように、操作者Zが息を吹きかけやすい位置に設けられている。操作者Zが車椅子を使用するとともに手腕に障害を持つ身体障害者の場合、センサ部1aは、車椅子で移動する身体障害者の顔の高さに配置されている。本開示に示す操作者Zは身体障害者としているが、これに限定されるものではない。例えば健常者でもよい。また、操作者Zは子供でもよいし大人でもよく、あらゆるユーザーが含まれる。操作者Zの吹きかける息は、吐息でもよいし鼻息でもよい。
【0011】
センサ部1aは、周囲の空気の状態を検出する検出器であり、図2に示すようにCO2センサa1、風速センサa2、風量センサa3及び風向センサa4から構成されている。COセンサa1は、周囲の空気に含まれる二酸化炭素(CO)の濃度(CO濃度)を検出する検出器である。センサ部1aは、CO濃度の検出結果(CO検出結果)を示すCO検出信号を操作信号生成部1bに出力する。
【0012】
COセンサa1のCO検出結果は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかける前のCO濃度(通常CO濃度)よりも一時的に上昇する。CO検出信号は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって変動するCO濃度を示す電気信号である。
【0013】
風速センサa2は、周囲の空気の流速を風速として検出する検出器であり、流速の検出結果(風速検出結果)を示す風速検出信号を操作信号生成部1bに出力する。風速センサa2の風速検出結果は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって一時的に上昇する。風速検出信号は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって変動する風速を示す電気信号である。
【0014】
風量センサa3は、周囲の空気の流量を風量として検出する検出器であり、風量の検出結果(風量検出結果)を示す風量検出信号を操作信号生成部1bに出力する。風量センサa3の風量検出結果は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって一時的に増加する。風速検出信号は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって変動する風量を示す電気信号である。
【0015】
風向センサa4は、周囲の空気の流動方向を風向として検出する検出器であり、流動方向の検出結果(風向検出結果)を示す風向検出信号を操作信号生成部1bに出力する。風向センサa4の風向検出結果は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって一時的に変化する。風向検出信号は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって変化する風向を示す電気信号である。
【0016】
操作信号生成部1bは、CO検出信号、風速検出信号、風量検出信号及び風向検出信号に基づいて操作者Z(身体障害者)の操作指示の内容を判断することにより、操作指示に応じた操作信号を生成する。操作信号生成部1bは、操作信号の生成において風速の強弱をカウンタ1eで計数する。
【0017】
操作信号生成部1bは、カウンタ1eの計数結果(計数値)をも加味して操作指示の内容を判断する。操作信号生成部1bは、操作信号の生成に加えて、自身が判定した操作指示の内容つまり操作信号の内容を示す画像信号を表示部1cに出力するとともに、操作指示の内容を示す音声信号を発音部1dに出力する。
【0018】
表示部1cは、操作者Z(身体障害者)の息の吹きつけから判断した操作指示の内容を画像(指示受付画像)として表示する液晶パネルである。表示部1cは、操作信号生成部1bから入力される画像信号に基づいて指示受付画像を白黒又はカラー画像として表示させる。
【0019】
発音部1dは、操作者Z(身体障害者)の息の吹きつけから判断した操作指示の内容を示すメッセージ(指示受付メッセージ)を発音する。発音部1dは、操作信号生成部1bから入力される音声信号に基づいて指示受付メッセージを男性又は女性の声として発音する。
【0020】
天井照明2、空調装置3、施解錠装置4について補足説明すると、天井照明2は建屋Yの天井に設けられた室内機器である。天井照明2は、操作装置1から電波として受信した操作信号に基づいて、点灯又は消灯するとともに照度が調整される。
【0021】
空調装置3は、操作装置1から電波として受信した操作信号に基づいて、建屋Y内の空気を換気する機器である。空調装置3は、建屋Y内の空気を換気することによって、COセンサa1の周囲の空気を排気する。
【0022】
空調装置3がCOセンサa1の周囲の空気を排気することによって、COセンサa1のCO検出結果は、操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけることによって操作者Z(身体障害者)が息を吹きかける前のCO濃度(通常CO濃度)に速やかに復帰する。空調装置3は、建屋Y内の空気を換気する機能に加えて、COセンサa1のCO検出結果を速やかに通常状態に戻す機能を果たす。
【0023】
施解錠装置4は、図1に示すように建屋Yの玄関ドアに設けられており、玄関ドアの施解錠を電気的に行う機器である。施解錠装置4は、操作装置1から電波として受信した操作信号に基づいて、玄関ドアを施錠状態又は解錠状態に切替える。
【0024】
次に、本実施形態に係る操作装置1の動作について、図3~10を参照して説明する。
【0025】
図3は、操作装置1における第1の動作例を示している。第1の動作例は、センサ部1aにおける4つのセンサ(COセンサa1、風速センサa2、風量センサa3及び風向センサa4)のうち、COセンサa1のCO検出結果のみを用いて機器を操作するものである。
【0026】
第1の動作例において、操作信号生成部1bは、COセンサa1から入力されるCO検出信号に基づいてCOセンサa1の周囲における現時点のCO濃度Nを測定する(ステップS1)。操作信号生成部1bは、現時点のCO濃度Nとt秒前のCO濃度Ntとの差分Δcが第1の濃度しきい値Rfを上回っているか否かを判断する(ステップS2)。
【0027】
操作者Z(身体障害者)がCOセンサa1に息の吹きつけると、現時点のCO濃度Nとt秒前のCO濃度Ntとの差分Δcが第1の濃度しきい値Rfを上回る。操作信号生成部1bは、ステップS2の判断が「Yes」の場合つまり操作者Z(身体障害者)がCOセンサa1に息の吹きつけると、例えば天井照明2を点灯させる操作信号を生成して天井照明2に出力する(ステップS3)。
【0028】
天井照明2は、操作信号に基づいて消灯状態から点灯状態に設定される。操作信号生成部1bは、ステップS2の判断が「No」の場合にはステップS1の処理を繰り返すことにより、操作者Z(身体障害者)による操作指示があるまで待機する。
【0029】
操作信号生成部1bは、天井照明2に操作信号を出力すると、空調装置3を作動させる操作信号を生成する。操作信号生成部1bは、空調装置3を作動させる操作信号を空調装置3に出力することにより、空調装置3をX秒間だけ作動させる(ステップS4)。空調装置3がX秒間だけ作動することによってCOセンサa1の周囲の空気が排気される。
【0030】
操作信号生成部1bは、空調装置3がX秒間だけ作動すると、現時点のCO濃度Nが第2の濃度しきい値Rs以下か否かを判断する(ステップS5)。第2の濃度しきい値Rsは、例えば操作者Z(身体障害者)がCOセンサa1に息の吹きつける前におけるCO濃度の平均値つまりCOセンサa1の周囲における空気の通常のCO濃度である。
【0031】
操作信号生成部1bは、ステップS4の判断が「Yes」の場合、図示するようにステップS1の処理を繰り返すことにより、操作者Z(身体障害者)による次の操作指示を受け付ける状態となる。操作信号生成部1bは、ステップS4の判断が「No」の場合には、ステップS4を繰り返すことにより空調装置3をさらにX秒間だけ作動させる。
【0032】
本実施形態によれば、操作者Z(身体障害者)がCOセンサa1に息の吹きつけることによってCOセンサa1のCO検出結果が変動する。操作信号生成部1bは、CO検出結果に基づいて操作信号を生成して天井照明2に出力することによって天井照明2が点灯操作される。本実施形態によれば、身体障害者であっても操作がし易い操作装置1を提供することが可能である。
【0033】
本実施形態によれば、天井照明2が点灯操作されると、空調装置3がX秒間だけ作動することによってCOセンサa1の周囲の空気を排気するので、操作者Z(身体障害者)による次の操作指示を速やかに受け付けることが可能である。空調装置3を作動させない場合には、操作者Z(身体障害者)による息の吹きつけによって上昇したCO濃度の低下が遅れるので、次の操作指示を受け付けるための待機時間が増大する。
【0034】
図4は、操作装置1における第2の動作例を示している。第2の動作例は、センサ部1aにおける4つのセンサ(COセンサa1、風速センサa2、風量センサa3及び風向センサa4)のうち、COセンサa1のCO検出結果及び風速センサa2の風速検出結果を用いて機器を操作するものである。
【0035】
図4におけるステップS1a、S2aは、図3におけるステップS1、S2と同様である。図4におけるステップS5a~S7aは、図3におけるステップS3~S5と同様である。以下では、第2の動作例の特徴であるステップS3a、S4aについて詳細を説明する。
【0036】
第2の動作例において、操作信号生成部1bは、ステップS2aに続いて風速センサa2から入力される風速検出信号に基づいて風速センサa2の周囲における風速Vを測定する(ステップS3a)。操作信号生成部1bは、風速Vが風速しきい値Rv以上か否かを判断する(ステップS4a)。
【0037】
操作者Z(身体障害者)がCOセンサa1及び風速センサa2に息の吹きつけることにより、CO濃度N及び風速Vは図5に示すように一時的に上昇する。CO濃度N及び風速Vのうち、CO濃度Nは、図示するように風速Vよりも通常状態に戻るのに時間を要する傾向がある。
【0038】
操作信号生成部1bは、ステップS4aの判断が「Yes」の場合に天井照明2を点灯させる操作信号を生成して天井照明2に出力する(ステップS5a)。第2の動作例では、CO濃度N及び風速Vがいずれも条件を満足した場合に操作信号が生成されるので、B(身体障害者)による操作指示を第1動作例よりも正確に評価することが可能である。
【0039】
図6は、操作装置1における第3動作例を示している。第3動作例は、センサ部1aにおける4つのセンサ(COセンサa1、風速センサa2、風量センサa3及び風向センサa4)のうち、COセンサa1のCO検出結果及び風速センサa2の風速検出結果を用いるとともに、操作信号生成部1bのカウンタ1eを用いるものである。
【0040】
図6におけるステップS1b~S4bは、図4におけるステップS1a~S4aと同様である。図6におけるステップS8b、9bは、図4におけるステップS6a、S7aと同様である。以下では、第3の動作例の特徴であるステップS5b~S7bについて詳細を説明する。
【0041】
第3の動作例において、操作信号生成部1bは、カウンタ1eを用いることにより風速検出信号に基づく風速の強弱を計数する(ステップS5b)。操作信号生成部1bは、カウンタ1eの計数値(計数結果)が所定の条件を満足するか否かを判断し(ステップS6b)、カウンタ1eの計数値に応じて異なる操作内容の操作信号を生成して機器に出力する(ステップS7b)。
【0042】
操作者Z(身体障害者)が風速センサa2に対して複数回に亘って息を吹きかけた場合、CO濃度N及び風速Vは図7Aに示すように変化する。操作者Z(身体障害者)が息を吹きかけた際の風速Vの変化は、CO濃度Nの変化よりも応答性が良く、強弱を的確に風速センサa2で検出することができる。
【0043】
操作信号生成部1bは、図7Bに示すように、カウンタ1eの計数値つまり風速Vの強弱の回数に基づいて異なる操作内容の操作信号を生成する。風速Vの強弱の回数が1回の場合、操作内容D1の操作信号を生成して機器に出力する。風速Vの強弱の回数が2回の場合には操作内容D2の操作信号を生成して機器に出力し、風速Vの強弱の回数が3回の場合には操作内容D3の操作信号を生成して機器に出力する。
【0044】
図7Bに示すように、風速Vの強弱を複数回に亘って計数した後、所定期間Tに亘って風速Vの強弱を計数しない場合、操作信号生成部1bは、操作者Z(身体障害者)による操作指示が終了したものと判断する。操作信号生成部1bは、操作指示が終了したと判断すると、ステップS1bの処理を繰り返す。
【0045】
第3の動作例では、風量検出信号及び風向検出信号に加えて、風速Vの強弱の回数(カウンタ1eの計数値)に基づいて操作者Z(身体障害者)の操作指示の内容を判断し、操作指示の内容に応じた操作信号を生成する。第3の動作例によれば、操作者Z(身体障害者)の操作指示に内容に応じて様々な操作を行うことが可能である。
【0046】
図8は、操作装置1における第4動作例を示している。第4動作例は、センサ部1aにおける4つのセンサ(COセンサa1、風速センサa2、風量センサa3及び風向センサa4)の全てを用いるものである。
【0047】
図8におけるステップS1c、S2cは、図6におけるステップS1b、S2bと同様である。図8におけるステップS6c、7cは、図6におけるステップS8b、S9bと同様である。以下では、第4の動作例の特徴であるステップS3c~S5cについて詳細を説明する。
【0048】
操作信号生成部1bは、ステップS3cにおいて、風速V、風量M及び風向Fを測定する。操作信号生成部1bは、風速センサa2から入力される風速検出信号に基づいて風速Vを測定する。操作信号生成部1bは、風量センサa3から入力される風量検出信号に基づいて風量Mを測定する。操作信号生成部1bは、風向センサa4から入力される風向検出信号に基づいて風向Fを測定する。
【0049】
操作信号生成部1bは、ステップS4cにおいて、図9Aに示す条件に従って風速V、風量M及び風向Fを「1」又は「0」の2値のいずれかに評価する。操作信号生成部1bは、風速Vについて所定の風速基準値よりも速い「1」か又は遅い「0」かを評価する。操作信号生成部1bは、風量Mについて所定の風量基準値よりも多い「1」か又は少ない「0」かを評価する。操作信号生成部1bは、風向Fについて垂直「1」又は水平「0」を評価する。
【0050】
操作信号生成部1bは、ステップS5cにおいて、図9Bに示すようにステップS4cの評価結果つまり「1」又は「0」に対応する操作信号を生成する。例えば、操作信号生成部1bは、風速V、風量M及び風向Fの全てが「1」の評価結果であった場合に操作Aの操作信号を生成する。操作信号生成部1bは、風速V及び風向Fが「1」の評価結果かつ風量Mが「0」の評価結果であった場合に操作Bの操作信号を生成する。
【0051】
第4の動作例では、現時点のCO濃度Nとt秒前のCO濃度Ntとの差分Δcが第1の濃度しきい値Rfを上回っている場合において、風速V、風量M及び風向Fの状態に対応した操作A~Hが実行される。第4の動作例によれば、操作者Z(身体障害者)による息の吹きつけ方に応じて様々な操作を実行させることが可能である。
【0052】
図10A及び図10Bは、操作装置1における第5動作例を示している。第5動作例は、第4動作例にカウンタ1eの計数値を組み合わせたものである。第5動作例は、風速V、風量M及び風向Fの状態にカウンタ1eの計数値を組み合わせるので、図示するように第4動作例よりも多い種類の操作A~Pを実行させることが可能である。
【0053】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、本開示を建屋Yにおける各種の機器の操作に適用した場合について説明したが、操作対象機器は建屋Yの機器に限定されない。操作信号は、電波によって操作対象機器に送信されるものに限定されない。
【0054】
(2)上記実施形態では、COセンサa1におけるCO検出結果を速やかに通常状態に戻すために空調装置3を用いたが、COセンサa1におけるCO検出結果を速やかに通常状態に戻すため専用の換気ファンをセンサ部1aの近傍に設けてもよい。
【0055】
(3)上記実施形態では操作装置1に表示部1c及び発音部1dを設けたが、表示部1c及び発音部1dについては必要に応じて削除してもよい。
【符号の説明】
【0056】
Y…建屋、Z…操作者、1…操作装置、1a…センサ部、1b…操作信号生成部、1c…表示部、1d…発音部、1e…カウンタ、2…天井照明、3…空調装置、4…施解錠装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B