(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092249
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】精算装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240701BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20240701BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20240701BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240701BHJP
【FI】
G07G1/12 351D
G07G1/01 301E
G07G1/06 B
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208043
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 敬行
(72)【発明者】
【氏名】水谷 善弘
(72)【発明者】
【氏名】川上 征史郎
【テーマコード(参考)】
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142AA10
3E142CA12
3E142DA04
3E142DA07
3E142EA02
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA08
3E142FA42
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA16
3E142GA18
3E142GA24
3E142GA41
3E142JA01
5L030BB72
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止する。
【解決手段】精算エリアに設置する精算装置であって、取引の精算を行う精算手段と、前記精算手段によって精算される一取引内の複数の商品のなかに精算エリアで客に渡される商品と精算エリアとは異なるエリアで客に渡される商品とが混在している場合に、客および店員のうち少なくとも一方の注意を喚起させる注意喚起情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする精算装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
精算エリアに設置する精算装置であって、
取引の精算を行う精算手段と、
前記精算手段によって精算される一取引内の複数の商品のなかに精算エリアで客に渡される商品と精算エリアとは異なるエリアで客に渡される商品とが混在している場合に、客および店員のうち少なくとも一方の注意を喚起させる注意喚起情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項2】
前記出力手段は、
前記注意喚起情報を印刷したレシートを発行することを特徴とする請求項1に記載の精算装置。
【請求項3】
前記出力手段は、
前記注意喚起情報を表示部に表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の精算装置。
【請求項4】
商品を登録する登録手段と、
他の装置で登録された商品の登録情報を取得する取得手段と
を備え、
前記出力手段は、
前記登録手段によって登録された商品と前記取得手段によって取得された登録情報によって示される商品とを同一画面で表示するとともに、前記同一画面に前記注意喚起情報を表示することを特徴とする請求項3に記載の精算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホームセンタ等で使用されるPOS端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、状況によっては客が商品を受け取るのを忘れて退店する場合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、精算エリアに設置する精算装置であって、取引の精算を行う精算手段と、前記精算手段によって精算される一取引内の複数の商品のなかに精算エリアで客に渡される商品と精算エリアとは異なるエリアで客に渡される商品とが混在している場合に、客および店員のうち少なくとも一方の注意を喚起させる注意喚起情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする精算装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】販売システム1を説明するためのネットワークの概念図である。
【
図2】別途受取商品に関する各装置の処理の一例を示したシーケンス図である。
【
図3】登録端末による登録について説明する説明図である。
【
図8】登録精算装置の動作の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、販売システム1を説明するためのネットワークの概念図である。販売システム1は、種々の店舗等(ホームセンタ、家電や家具やインテリア等の各種専門店、ドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等)に導入可能である。
図1に示す販売システム1は、店舗外(例えば、本社やデータセンタ等)に設置されるサーバ10、店舗内に設置されるストアコントローラ30、店舗内に設置される取引状況管理装置40、店舗内に設置される登録精算装置50、店舗内にて使用される可搬型の登録端末60を含む。
図1に示した各装置(端末)の台数は例示であり、各装置は夫々1台以上であればよい。
【0009】
ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、登録精算装置50は、LAN19(有線でも無線でもよい)を介して通信可能に接続される。ストアコントローラ30は、サーバ10と通信する。取引状況管理装置40(登録精算装置50も同様)は、ストアコントローラ30を介さずにサーバ10と通信してもよいが、以下では、ストアコントローラ30を介してサーバ10と通信するものとして説明する。また、登録端末60は、ストアコントローラ30を介してサーバ10と通信してもよいが、以下では、ストアコントローラ30を介さずにサーバ10と通信するものとして説明する。
【0010】
サーバ10は、販売システム1全体を管理するサーバである。サーバ10は、種々の情報を記憶する。例えば、サーバ10は、商品コード(商品識別情報)に対応付けて価格や商品名等を記憶したファイル(商品マスタ)を記憶する。また、サーバ10は、登録端末60によって処理(登録)された別途受取商品(後述)に関する別途受取情報(後述)を記憶する。また、サーバ10は、登録精算装置50によって処理(登録、精算)された情報(精算処理の完了後の取引情報)を記憶する。各装置は夫々1台以上であればよいと説明したように、サーバ10は、複数台のサーバから構成されるサーバ群として種々の情報を記憶してもよい。
【0011】
取引状況管理装置40は、店員によって使用され、主にLAN19内の各装置を管理する装置である。例えば、取引状況管理装置40は、登録精算装置50の処理状況、稼働状況(動作状況)等を監視等する。また、取引状況管理装置40は、サーバ10に記憶されている別途受取情報(後述)を表示、修正してもよい。
【0012】
ストアコントローラ30は、店舗内に設置されている装置(取引状況管理装置40、登録精算装置50)と店舗外に設置されている装置(サーバ10)との間の通信を担当する。上述したように、ストアコントローラ30は、登録端末60とサーバ10との間の通信を担当してもよい。
【0013】
登録精算装置50は、店員が商品を登録し、店員が精算する装置である。つまり、登録精算装置50は、店員の操作等に基づいて、商品を登録する登録処理と、登録した商品について精算する精算処理とを実行する。登録精算装置50によって処理された精算処理の完了後の取引情報は、ストアコントローラ30を介してサーバ10に送信される。
【0014】
登録精算装置50は、例えば、CPUと、記憶部と、店員側表示部と、客側表示部と、スキャナ部と、決済部と、印刷部と、音声出力部と、通信部とを備える。決済部は、現金決済、非現金決済(クレジット決済、プリペイド決済等)の一方又は両方が可能であればよい。つまり、登録精算装置50は、現金決済部(自動釣銭機若しくはドロア)、非現金決済部のうちの少なくとも一方を備える。なお、現金決済部や非現金決済部は、登録精算装置50に接続される別体であってもよい。
【0015】
登録端末60は、店員が商品を登録する端末(例えば、可搬型の端末。ハンディ端末)である。つまり、登録端末60は、店員の操作等に基づいて、商品を登録する登録処理を実行する。登録端末60は、例えば、CPUと、記憶部と、表示部と、スキャナ部と、通信部とを備える。スキャナ部の読取方式は、特に限定しない。例えば、スキャナ部は、レーザー光やLED光を照射し、得られた反射光からコードを読み取ってもよいし、イメージセンサを用いて撮像し、得られた撮像画像を解析してコードを読み取ってもよい。
【0016】
(別途受取商品、通常商品)
上述したように、商品は、登録精算装置50によって登録される場合と登録端末60によって登録される場合とがある。登録端末60によって登録された商品(又は登録される商品)と、登録精算装置50によって登録された商品(又は登録される商品)とを区別する場合、前者を別途受取商品と称し、後者を通常商品と称する場合がある。
【0017】
別途受取商品に該当し得る商品(登録端末60による登録が想定される商品)は、例えば、会計エリア(登録精算装置50の設置場所。精算エリアとも称する)に運んで登録精算装置50で登録するのに適さない商品や、客が購入の意思を示しても該客に渡すのに時間が掛かる商品である。
【0018】
会計エリアに運んで登録精算装置50で登録するのに適さない商品とは、例えば、あるサイズ以上、若しくは、ある重量以上の商品(例えば、大きい木材、3人掛けのベンチ、長いロープ、長いホース、長いパイプ、ダンベル等)や、破損等し易い商品(例えば、胡蝶蘭等の生花等)である。
【0019】
客が購入の意思を示しても該客に渡すのに時間が掛かる商品とは、例えば、客が求める分量だけを販売する商品であって店員が該分量を用意(カット等)し終わる迄にある程度の時間が必要になる商品(例えば、木材、パイプ等)や、有償無償を問わず客の求めに応じて若しくは商品の性質上必然的に店舗側に作業(例えば、設定、調整、整形、名入れ、組み立て、装飾、塗装、梱包、包装等)が発生する商品であって店員が該作業をし終わる迄にある程度の時間が必要になる商品である。
【0020】
つまり、商品によっては、登録精算装置50で登録する通常商品となる可能性も登録端末60で登録する別途受取商品となる可能性もある。換言すれば、登録精算装置50で登録する通常商品となる可能性も登録端末60で登録する別途受取商品となる可能性もある商品が存在する。
【0021】
例えば、実際には店内の込み具合や店員の数にも依存し得る時間ではあるが、カットに比較的時間を要する商品(例えば、木材等)の場合、客に渡すのに時間が掛かるため、登録端末60で登録する別途受取商品となる。つまり、客に渡すのに比較的時間を要する商品の場合、購入数量(カットして購入する長さ)は関係なく、登録端末60で登録する別途受取商品となる。
【0022】
一方、実際には店内の込み具合や店員の数にも依存し得る時間ではあるが、カットに然程時間を要しない商品(例えば、繊維製のロープ等)の場合、客に渡すのに時間が掛からないため、購入数量が少なければ(カットして購入する長さが短ければ)会計エリアに運ぶのが然程大変ではないため登録精算装置50で登録する通常商品となり、購入数量が多ければ(カットして購入する長さが長ければ)会計エリアに運ぶのが比較的大変であるため登録端末60で登録する別途受取商品となる。なお、購入数量以外の要素、例えば当該客の特徴(例えば、腕力、体力、人数等)や店舗の状況(例えば、店内の込み具合)を考慮し、登録精算装置50で登録するか(通常商品とするか)、登録端末60で登録するか(別途受取商品とするか)を決めてもよい。
【0023】
なお、カットして販売する木材(販売するサイズが決まっていない木材)の場合、上述したように、カットして客に渡すのに比較的時間が掛かるため、サイズに関係なく登録端末60で登録するが(別途受取商品とするが)、カットして販売しない木材(販売するサイズが決まっている木材)の場合、客に直ぐに渡せるため、サイズが小さければ会計エリアに運ぶのが然程大変ではないため登録精算装置50で登録する通常商品となり、サイズが大きければ会計エリアに運ぶのが比較的大変であるため登録端末60で登録する別途受取商品となる。パイプ等についても同様である。
【0024】
通常商品の購入の流れは、例えば以下のようになる。
(1)客は、商品陳列エリア(売り場)にて所望の商品(通常商品)を取って買物カゴやショッピングカート(以下、単に買物カゴと称する)に入れる。
(2)客は、商品を入れた買物カゴを持って会計エリアに移動する。
(3)会計エリアの店員は、登録精算装置50を用いて商品を登録し、精算する。つまり、登録精算装置50は、店員の操作に基づいて客が持ってきた商品について登録処理を実行し、続いて、登録した商品について精算処理を実行する。
(4)客は、精算後の商品を持って退店する。
【0025】
別途受取商品の購入の流れは、例えば以下のようになる。
(1)客は、商品陳列エリアにて商品(別途受取商品)の購入を店員に申し出る。
(2)商品陳列エリアで店員は、客の申し出に従って、登録端末60を用いて当該商品と当該客とを対応付けて登録する。具体的には、店員は、登録端末60を用いて、申し出に係る商品のバーコード(該商品を識別するためのバーコードであればよく、商品に付されていても、札やシートやカタログ等に付されていてもよい)と、店舗側が一時的に客に貸し出すカード(以下、カスタマカードと称する)のバーコード(個々のカスタマカードを識別可能なカード識別情報をコード化したバーコード)とを読み取る。なお、商品の登録(商品のバーコードの取得)とカスタマカードの登録(カスタマカードのバーコードの取得)の順序は問わない。つまり、商品を登録した後にカスタマカードを登録してもよいし、カスタマカードを登録した後に商品を登録してもよい。また、商品が複数ある場合には、商品の登録の間にカスタマカードを登録してもよい。登録端末60によって登録された情報は、別途受取情報としてサーバ10に記憶される。別途受取情報は、登録端末60によって登録されたカスタマカードのカード識別情報と登録端末60によって登録された途受取商品の商品コードとを対応付けて記憶した情報である。なお、サーバ10は、別途受取情報に、カード識別情報や商品コードに加え、商品名、価格等を記憶してもよい。例えば、サーバ10は、登録端末60からカード識別情報、商品コード、商品名及び価格を受信し、登録端末60から受信したカード識別情報、商品コード、商品名及び価格を別途受取情報として記憶してもよいし、登録端末60からカード識別情報及び商品コードを受信し、登録端末60から受信した商品コードに基づいて商品マスタから商品名及び価格を取得し、登録端末60から受信したカード識別情報及び商品コードと商品マスタから取得した商品名及び価格とを別途受取情報として記憶してもよい。
(3)店員は、登録した商品を客に渡さずに、登録したカスタマカードを客に渡す。店員は、登録した商品を商品お渡しエリア(精算後に客が商品を受け取る場所)に移動させる。
(4)客は、カスタマカードを持って会計エリアに移動する。
(5)会計エリアの店員は、登録精算装置50を用いてカスタマカードを読み取って、商品を精算する。つまり、登録精算装置50は、店員の操作に基づいて当該カスタマカードのカード識別情報を取得し、続いて、サーバ10から当該カード識別情報に対応付けて記憶されている商品の商品コード等を受信し(つまり登録端末60によって登録された商品の商品コード等を受信し)、続いて、当該商品について精算処理を実行する。なお、カスタマカードは、会計エリアの店員によって回収される。
(6)客は、精算後に商品お渡しエリアに移動し、商品お渡しエリアにて自身が購入した商品を受け取って退店する。
【0026】
図2は、別途受取商品に関する各装置の処理の一例を示したシーケンス図である。具体的には、
図2のシーケンス図は、登録端末60が別途受取商品を登録してからサーバ10が当該別途受取商品の商品コード等を登録精算装置50に送信し、消去する迄の、登録端末60、サーバ10及び登録精算装置50の処理の一例を示している。なお、
図2では、通常商品に関する内容については省略している。
【0027】
ステップS1:登録端末60は、商品(別途受取商品)のバーコードをスキャンする。つまり、登録端末60は、商品コードを取得する。なお、登録対象の商品が複数存在する場合には、登録端末60は、複数の商品の夫々のバーコードをスキャンし、複数の商品コードを取得する。
ステップS2:登録端末60は、カスタマカードのバーコードをスキャンする。つまり、登録端末60は、カスタマカードのカード識別情報を取得する。
【0028】
ステップS3:登録端末60は、登録完了の操作(例えば、完了ボタンの操作)を受け付ける。
ステップS4:登録端末60は、ステップS2にて取得したカード識別情報とステップS1にて取得した商品コードとをサーバ10に送信する。なお、登録端末60は、ステップS1にて複数の商品コードを取得した場合には、ステップS2にて取得したカード識別情報とステップS1にて取得した複数の商品コードをサーバ10に送信する。
ステップS5:サーバ10は、登録端末60から送信されたカード識別情報及び商品コードを受信する。
ステップS6:サーバ10は、カード識別情報に対応付けて商品コード等を記憶する(つまり、別途受取情報を記憶する)。なお、サーバ10は、ステップS5にて複数の商品コードを受信した場合には、カード識別情報に対応付けて複数の商品コード等を記憶する。
【0029】
ステップS7:登録精算装置50は、カスタマカードのバーコードをスキャンする。つまり、登録端末60は、カスタマカードのカード識別情報を取得する。
ステップS8:登録精算装置50は、ステップS7にて取得したカード識別情報をサーバ10に送信する。
ステップS9:サーバ10は、登録精算装置50から送信されたカード識別情報を受信する。
ステップS10:サーバ10は、別途受取情報を参照し、ステップS9にて受信したカード識別情報に対応付けて記憶されている商品コード等を登録精算装置50に送信する。なお、サーバ10は、ステップS9にて受信したカード識別情報に対応付けて複数の商品コード等が記憶されている場合には、当該複数の商品コード等を登録精算装置50に送信する。
ステップS11:登録精算装置50は、サーバ10から送信された商品コード等を受信する。つまり、登録精算装置50は、ステップS1において登録端末60によって登録された1以上の商品(別途受取商品)の商品コード等を受信する。
ステップS12:サーバ10は、登録精算装置50に送信した情報(ステップS6にて記憶した別途受取情報)を消去する。これにより、カスタマカードと商品との対応付けが解消される。
【0030】
なお、ステップS1の処理(商品コードの取得)とステップS2の処理(カード識別情報の取得)の順序は逆であってもよい。登録対象の商品が複数存在する場合には、1以上の商品を登録した後にカスタマカードを登録し、カスタマカードの登録後に更に1以上の商品を登録してもよい。つまり、例えば、ステップ1→ステップS2→ステップ1といった具合に処理を進めてもよい。
【0031】
また、ステップS4において、登録端末60は、カード識別情報や商品コードに加え、商品名、価格等をサーバ10に送信してもよい。例えば、登録端末60は、商品マスタ(当該登録端末60の記憶部、又は、当該登録端末60が参照可能な他の装置(例えばサーバ10)の記憶部に記憶されている商品マスタ)を参照して商品名及び価格を取得し、商品名、価格等をサーバ10に送信してもよい。
【0032】
また、ステップS12において、サーバ10は、別途受取情報を消去せずに登録精算装置50に送信した旨のフラグ(送信済フラグ)を付けて履歴として記憶してもよい。当該カスタマカードが再利用され、再度、登録精算装置50によってスキャンされても(サーバ10が同一のカード識別情報を受信しても)、サーバ10は、送信済フラグがついている情報については登録精算装置50に送信しなければよい。
【0033】
図3は、登録端末60による登録について説明する説明図である。
図3(A)→
図3(B)→
図3(C)→
図3(D)と遷移する。
図3(A)は、登録端末60の初期登録画面(商品のバーコードもカスタマカードのバーコードも読み取る前の登録画面)を示している。例えば、登録端末60は、メニュー画面(非図示)において登録ボタン(非図示)の操作があった場合、
図3(A)に示したような初期登録画面を表示する。画面右下の完了ボタンは、1以上の商品を登録し(1以上の商品コードを取得し)、かつカスタマカードを登録した場合(カード識別情報を取得した場合)に、操作が可能になる。
図3(A)の場面では、完了ボタンの操作は可能ではないため、操作が可能ではない旨の表示態様(図中は破線)で完了ボタンを表示している。なお、登録端末60は、操作が可能ではない場合には完了ボタンを非表示としてもよい。
【0034】
図3(B)は、登録端末60が、商品(AAA集成材)を登録する場面を示している。具体的には、登録端末60が、商品(AAA集成材)のバーコードにレーザー光を照射し、該商品の商品コードを取得している場面を示している。なお、登録端末60は、登録画面(初期登録画面も含む)の表示中に所定の操作(例えば、同画面中のボタン(非図示)の操作)があった場合にレーザー光を照射してもよいし、登録画面の表示中は常にレーザー光を照射してもよい。
【0035】
図3(C)は、カスタマカードを登録する場面を示している。具体的には、登録端末60が、カスタマカードのバーコードにレーザー光を照射し、該カスタマカードのカード識別情報を取得している場面を示している。
【0036】
図3(D)は、商品(AAA集成材)を登録し、カスタマカードを登録した後の登録画面を示している。
図3(D)に示すように、登録画面には、AAA集成材に関する情報(商品名、価格)が表示され、操作が可能である旨の表示態様(図中は実線)で完了ボタンが表示されている。登録端末60は、商品マスタを参照し、商品名(AAA集成材)及び価格(9800円)等を取得し、登録画面に表示する。
【0037】
図3(D)の場面から、完了ボタンの操作があった場合、登録端末60は、カード識別情報、商品コードをサーバ10に送信し、初期登録画面(又はメニュー画面)を表示する。なお、登録端末60は、カード識別情報や商品コードに加え、商品名、価格等をサーバ10に送信してもよい。
【0038】
なお、
図3では、商品コードを取得(
図3(B)した後にカード識別情報を取得(
図3(C))する例を示したが、順序は逆であってもよい。つまり、
図3(A)→
図3(C)→
図3(B)→
図3(D)と遷移してもよい。また、登録対象の商品(別途受取商品)が複数存在する場合には、1以上の商品を登録した後にカスタマカードを登録し、カスタマカードの登録後に更に1以上の商品を登録してもよい。つまり、一の商品の登録と他の商品の登録の間にカスタマカードを登録してもよい。
【0039】
図4~
図7は、登録精算装置50の表示例である。具体的には、
図4~
図7は、登録精算装置50の店員側表示部における表示例を示している。なお、
図4~
図7の説明において、客は、AAA集成材、BBBロープ(25m)、EEE工具、FFF手袋を購入するものとし、AAA集成材及びBBBロープ(25m)については登録端末60によって登録されたため、AAA集成材及びBBBロープ(25m)の登録後に店員から受け取ったカスタマカードと、EEE工具及びFFF手袋とを持って会計エリアに来たものとする。つまり、該客の購入商品のうち、AAA集成材及びBBBロープは別途受取商品であり、EEE工具及びFFF手袋は通常商品である。
【0040】
登録精算装置50は、初期登録画面(商品のバーコードもカスタマカードのバーコードも読み取る前の登録画面。非図示)から、カスタマカードのバーコードを読み取った場合、店員側表示部に、例えば
図4に示したような登録画面を表示する。つまり、登録精算装置50は、カスタマカードのバーコードを読み取ることによって取得したカード識別情報をサーバ10に送信し、サーバ10からAAA集成材及びBBBロープの登録情報を受信し、該登録情報に基づく情報を登録商品表示領域HR10等に表示するとともに該登録画面の前面に小画面SG1を表示する。なお、登録精算装置50は、所定の操作(画面右下のカスタマカードボタンの操作)があった場合にカスタマカードのバーコードを読み取ってもよいし、特段の操作がなくてもカスタマカードのバーコードを読み取ってもよい。
【0041】
登録精算装置50は、登録商品表示領域HR10において、AAA集成材(BBBロープ(25m)も同様)が別途受取商品(つまり、商品お渡しエリアにて渡される商品)である旨を報知する情報として「★別途受取商品」を表示する。
図5の登録画面、
図6の小計画面、
図7の精算画面の登録商品表示領域HR10においても同様である。
【0042】
登録精算装置50は、小画面SG1において、別途受取商品の情報(登録情報)の取得(受信)した旨のメッセージ(「別途受取商品(2点)の情報を取得しました。」)や、具体的な別途受取商品の内容(商品名、金額等)を表示している。なお、登録精算装置50は、表示開始から所定の時間(例えば1秒)が経過した場合に小画面SG1を消去してもよいし、店員の操作があった場合(例えば、小画面SG1にOKボタンを配置しOKボタンが操作された場合)に小画面SG1を消去してもよい。
【0043】
図4に示した登録画面の右側のBBBロープ(CCCロープ、DDDホースも同様)は、BBBロープを登録するためのボタン(プリセットボタン)である。本例では、BBBロープの購入数量が多いため登録端末60にて登録しているが、少ない場合には登録精算装置50にて登録が可能である。例えば、2mのBBBロープの場合、BBBロープのプリセットボタンを操作し、続いて、画面右下の数量ボタンを操作し、BBBロープ(2m)を登録してもよい。登録精算装置50は、数量ボタンの操作があった場合には、テンキー画面(数字ボタン、小数点ボタンを表示する小画面)を表示してもよい。
【0044】
登録精算装置50は、
図4の場面から、EEE工具のバーコードを読み取り、続いてFFF手袋のバーコードを読み取った場合、店員側表示部に、例えば
図5に示したような登録画面を表示する。登録精算装置50は、
図5の場面から、画面右下の小計ボタンの操作(登録を完了する旨の操作)を受け付けた場合、店員側表示部に、例えば
図6に示したような小計画面を表示する。登録精算装置50は、
図6の場面から、現金(14200円)の投入を受け付け、続いて画面右下のおわり(現計)ボタンの操作を受け付けた場合、店員側表示部に、例えば
図7に示したような精算画面を表示するとともに該精算画面の前面に小画面SG2を表示し、自動釣銭機の放出口から釣銭(50円)を放出し、レシートを印刷、発行する。
【0045】
小計画面(
図6)の下部には、当該客が商品お渡しエリアにて別途受取商品の受け取りを忘れないように当該客に対して注意を喚起させるべき旨のメッセージ(「別途受取商品についてお客様に声を掛けてください。」)が表示されている。
【0046】
精算画面(
図7)の前面の小画面SG2には、当該客が商品お渡しエリアにて別途受取商品の受け取りを忘れないように当該客に対して注意を喚起させるべき旨のメッセージ(「別途受取商品(2点)の持ち帰りについてお客様に声を掛けてください。」)が表示されている。店員は、客に声を掛けた後にOKボタンを操作し、登録精算装置50は、OKボタンの操作に基づいて小画面SG2を消去する。
【0047】
精算画面(
図7)の下部には、次の客(次客)の登録を開始する前に当該客へのレシートを再発行や領収証の発行が可能である旨のメッセージ(「次の取引開始まで[再発行][領収書]の印字が可能です。」)と、小計画面(
図6)と同様のメッセージ(「別途受取商品についてお客様に声を掛けてください。」)が表示されている。
【0048】
なお、
図4~
図7に示した別途受取商品である旨を報知する情報(「★別途受取商品」)や、
図4に示した小画面SG1(小画面SG1上のメッセージ等)や、
図6や
図7に示したメッセージ(「別途受取商品についてお客様に声を掛けてください。」)や、
図7に示した小画面SG2(小画面SG2上のメッセージ等)は、会計エリアとは異なるエリア(商品お渡しエリア)で商品が渡されることについて、あるいは、会計エリアとは異なるエリアにて渡される商品について、注意を喚起する情報(注意喚起情報)である。
【0049】
図8は、登録精算装置50の動作の一例を示したフローチャートである。
ステップS100:登録精算装置50は、カスタマカードのスキャンがあったか否かを判断する。カスタマカードのスキャンがあった場合(ステップS100:YES)、ステップS120に進む。カスタマカードのスキャンがなかった場合(ステップS100:NO)、ステップS102に進む。
ステップS102:登録精算装置50は、商品(通常商品)のスキャン等(バーコードのスキャン、プリセットボタンの操作)があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS102:YES)、ステップS103に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS102:NO)、ステップS100に戻る。
ステップS103:登録精算装置50は、スキャン等した商品を登録する。続いてステップS111に進む。
【0050】
ステップS111:登録精算装置50は、カスタマカードのスキャンがあったか否かを判断する。カスタマカードのスキャンがあった場合(ステップS111:YES)、ステップS120に進む。カスタマカードのスキャンがなかった場合(ステップS111:NO)、ステップS112に進む。
ステップS112:登録精算装置50は、商品(通常商品)のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS112:YES)、ステップS113に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS112:NO)、ステップS114に進む。
ステップS113:登録精算装置50は、スキャン等した商品を登録する。続いてステップS114に進む。
ステップS114:登録精算装置50は、登録を完了する旨の操作(小計ボタンの操作)があったか否かを判断する。登録を完了する旨の操作があった場合(ステップS114:YES)、ステップS116に進む。登録を完了する旨の操作がなかった場合(ステップS114:NO)、ステップS111に戻る。
【0051】
ステップS116:登録精算装置50は、精算処理を実行する。例えば、登録精算装置50は、注意喚起情報を表示しない小計画面(非図示)や精算画面(非図示)を表示し、精算処理を進行させる。続いてステップS117に進む。
ステップS117:登録精算装置50は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置50は、注意喚起情報を印刷しないレシート(例えば、
図9(A)に示すようなレシート)を発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0052】
ステップS120:登録精算装置50は、別途受取商品の登録情報を取得する。具体的には、登録精算装置50は、カスタマカードのカード識別情報をサーバ10に送信し、サーバから別途受取商品の商品コード等を受信する。続いてステップS121に進む。
ステップS121:登録精算装置50は、注意喚起情報を表示する。例えば、登録精算装置50は、別途受取商品である旨を報知する情報(「★別途受取商品」)や、小画面SG1を表示する。続いてステップS122に進む。
【0053】
ステップS122:登録精算装置50は、商品(通常商品)のスキャン等があったか否かを判断する。商品のスキャン等があった場合(ステップS122:YES)、ステップS123に進む。商品のスキャン等がなかった場合(ステップS122:NO)、ステップS124に進む。
ステップS123:登録精算装置50は、スキャン等した商品を登録する。続いてステップS124に進む。
ステップS124:登録精算装置50は、登録を完了する旨の操作があったか否かを判断する。登録を完了する旨の操作があった場合(ステップS124:YES)、ステップS125に進む。登録を完了する旨の操作がなかった場合(ステップS124:NO)、ステップS122に戻る。
【0054】
ステップS125:登録精算装置50は、別途受取商品と通常商品とが混在しているか否かを判断する。つまり、登録精算装置50は、カスタマカードがスキャンされ、かつ商品が1品以上スキャンされたか否かを判断する。別途受取商品と通常商品とが混在している場合(ステップS125:YES)、ステップS126に進む。別途受取商品と通常商品とが混在していない場合(ステップS125:NO)、ステップS116に進む。
【0055】
なお、ステップS125において、登録精算装置50は、カスタマカードのスキャンがあり、かつ、通常商品のスキャンがあったか否かを判断してもよい。
【0056】
ステップS126:登録精算装置50は、精算処理を実行する。例えば、登録精算装置50は、注意喚起情報を表示する小計画面(例えば
図6に示したような小計画面)や精算画面(
図7に示したような精算画面、小画面SG2)を表示し、精算処理を進行させる。続いてステップS127に進む。
ステップS127:登録精算装置50は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置50は、注意喚起情報を印刷したレシート(例えば、
図9(B)に示すようなレシート)を発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0057】
図9は、レシートの一例である。登録精算装置50は、例えば、通常商品を2つ(EEE工具、FFF手袋)を購入した場合、
図9(A)に示したようなレシートを印刷、発行する。登録精算装置50は、例えば、別途受取商品を2つ(AAA集成材、BBBロープ)と通常商品を2つ(EEE工具、FFF手袋)と購入した場合、
図9(B)に示したようなレシートを印刷、発行する。
図9(B)に示したレシートには、注意喚起情報として、明細情報欄の夫々の別途受取商品の前に「★」が印刷され、注釈として「(★は別途お渡し商品)」なる文言が印刷され、下方には「※ご注意※お渡しする商品があります。忘れずにお持ち帰りください。」なるメッセージが印刷している。
【0058】
なお、登録精算装置51(後述)、精算装置52(後述)、登録精算装置53(後述)、登録装置54(後述)、精算装置55(後述)も、登録精算装置50と同様のレシート(
図9(A)や
図9(B)に示したようなレシート)を印刷、発行する。
【0059】
(他の装置)
販売システム1は、登録精算装置50に代えて又は加えて、客が商品を登録し、客が精算する、いわゆるフルセルフの登録精算装置(以下、登録精算装置51と称する)を備えてもよい。登録精算装置51は、会計エリアに設置される。登録精算装置51は、例えば、CPUと、記憶部と、表示部と、スキャナ部と、決済部と、印刷部と、音声出力部と、撮像部と、サインポールと、通信部とを備える。登録精算装置51の決済部(精算装置52の決済部、登録精算装置53の決済部も同様)は、現金決済、非現金決済の一方又は両方が可能であればよい。つまり、登録精算装置51は、現金決済部(自動釣銭機)、非現金決済部のうちの少なくとも一方を備える。なお、現金決済部や非現金決済部は、登録精算装置51に接続される別体であってもよい。また、登録精算装置51は、人の存在を検知する人感センサを備えてもよい。
【0060】
販売システム1は、登録精算装置50や登録精算装置51に代えて又は加えて、客が商品陳列エリアにて商品を登録する可搬型の端末(例えば、客の所有物であるスマートフォン、店舗が貸与するスマートフォン、店舗が貸与するショッピングカートと一体化したスマートフォンやタブレット端末等。以下、携帯端末70と称する)と、携帯端末70によって登録された商品について精算する精算装置(以下、精算装置52と称する)と、を備えてもよい。
【0061】
携帯端末70は、通信機能、撮像機能(カメラ)の他に、各種コード(例えば、バーコード、2次元コード等)を認識する認識機能を備え、商品のバーコードを撮像した画像から商品コードを取得する。携帯端末70によって登録された商品(商品コードが取得された商品)の商品コード等は、各取引の取引情報(仮想カート情報)を識別可能な取引識別情報(カート識別情報)に対応付けて店舗外のサーバ(サーバ10又は他のサーバ)に記憶される。客は、携帯端末70によって登録した商品を買物カゴ等に入れる。精算装置52は、会計エリアに設置され、客によって使用される。つまり、客は、携帯端末70によって登録した商品(買物カゴ等)を持って会計エリアに移動し、精算装置52にて精算する。精算装置52は、例えば、CPUと、記憶部と、表示部と、スキャナ部と、決済部と、印刷部と、音声出力部と、撮像部と、サインポールと、通信部とを備える。また、精算装置52は、人の存在を検知する人感センサを備えてもよい。
【0062】
携帯端末70は、登録を完了する旨の客の操作に基づいて、精算用コード(
図11(B)参照)を表示する。精算用コードとは、当該携帯端末70によって登録された商品の商品コード等を記憶した取引情報にアクセスするためのコードシンボル(例えば、バーコード、2次元コード等)である。例えば、精算用コードは、当該取引情報の取引識別情報を含む情報をコードシンボル化したものであってもよいし、当該取引情報のURI(Uniform Resource Identifier)を含む情報をコードシンボル化したものであってもよい。客は、携帯端末70が表示している精算用コードを精算装置52に読み取らせる。携帯端末70が表示している精算用コードを読み取った精算装置52は、サーバにアクセスし、サーバから当該携帯端末70によって登録された商品の商品コード等を取得し、客の操作に基づいて、精算処理を実行する。
【0063】
販売システム1は、登録精算装置50や登録精算装置51や精算装置52等に代えて又は加えて、複数の動作モードを有する登録精算装置(以下、登録精算装置53と称する)を備えてもよい。登録精算装置53は、会計エリアに設置され、動作モードに応じて店員や客によって使用される。登録精算装置53は、例えば、CPUと、記憶部と、店員側表示部と、客側表示部と、店員側スキャナ部と、客側スキャナ部と、操作部と、決済部と、店員側印刷部と、客側印刷部と、音声出力部と、撮像部と、サインポールと、通信部とを備える。登録精算装置53は、本体筐体の両側(一方を店員側、他方を客側と称する)から操作可能である。店員側には、店員側表示部、店員側スキャナ部、操作部、店員側印刷部等が設けられている。客側には、客側表示部、客側スキャナ部、決済部、客側印刷部等が設けられている。なお、登録精算装置53は、2つの印刷部(店員側印刷部、客側印刷部)に代えて、媒体(レシート等)の発行口の向き(店員側向き、客側向き)を変更可能(回転自在)な1つの印刷部を設けてもよい。また、登録精算装置53は、客側の人の存在を検知する人感センサを備えてもよい。
【0064】
登録精算装置53は、動作モードとして、例えば、フルセルフモードと対面モードとを有する。フルセルフモードは、客側を使用して、客が商品を登録し、客が精算する、フルセルフの登録精算装置として動作する動作モードである。登録精算装置53は、動作モードがフルセルフモードであるときには、登録精算装置51と同じように動作する。対面モードは、店員と客とが対面し、店員側では店員が商品を登録し、客側では客が精算する、いわゆるセミセルフの登録精算装置として動作する動作モードである。
【0065】
販売システム1は、登録精算装置50や登録精算装置51や精算装置52や登録精算装置53等に代えて又は加えて、店員が商品を登録する登録装置(以下、登録装置54と称する)と、客が登録装置54によって登録された商品について精算する精算装置(以下、精算装置55と称する)と、を備えてもよい。登録装置54及び精算装置55は、いわゆるセミセルフの装置群(登録装置54と精算装置55の数は同数でなくてもよい)であって、会計エリアに設置される。登録装置54は、例えば、CPUと、記憶部と、店員側表示部と、客側表示部と、スキャナ部と、操作部と、非現金決済部と、印刷部と、音声出力部と、通信部とを備える。精算装置55は、例えば、CPUと、記憶部と、表示部と、現金決済部と、印刷部と、音声出力部と、撮像部と、サインポールと、通信部とを備える。また、精算装置55は、人の存在を検知する人感センサを備えてもよい。登録装置54によって登録された商品の情報は、ストアコントローラ30を介して又は介さずに、精算装置55に送信される。なお、非現金決済の場合には、登録装置54にて精算(非現金決済)が完了するため、上述の情報は、精算装置55に送信しなくてもよい。
【0066】
(他の装置への適用)
図1~
図9では、別途受取商品に関する処理について登録端末60や登録精算装置50に適用する例を説明したが、他の装置(登録精算装置51、携帯端末70、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55)に適用してもよい。つまり、登録処理を実行する装置(登録精算装置51、携帯端末70、登録精算装置53、登録装置54等)の画面(登録画面等)に注意喚起情報を表示してもよい。また、精算処理を実行する装置(登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55等)の画面(商品一覧画面、精算画面等)に注意喚起情報を表示し、注意喚起情報を印刷したレシートを発行してもよい。
【0067】
(携帯端末70による別途受取商品の登録)
なお、携帯端末70は、商品の陳列エリアにて使用される可搬式の端末であるため、携帯端末70を用いて別途受取商品の登録が可能である。つまり、登録端末60を用いて別途受取商品を登録するのではなく、携帯端末70を用いて別途受取商品を登録することができる。登録端末60は、店員によって使用されるもの(不特定多数の客が購入する別途受取商品の登録に用いられるもの)であるのに対し、携帯端末70は個々の客によって使用されるもの(特定可能な個々の客が購入する別途受取商品の登録に用いられるもの)であるため、携帯端末70を用いて別途受取商品を登録すれば、携帯端末70と別途受取商品とが直接的に対応付けられ、カスタマカードは不要となる。つまり、夫々の携帯端末70が登録した通常商品は取引識別情報によって特定されるが、夫々の携帯端末70が登録した別途受取商品についても、通常商品と同様、取引識別情報によって特定されるため、カスタマカードを介在させる必要はなくなる。
【0068】
但し、登録精算装置50で登録する通常商品となる可能性も、登録端末60で登録する別途受取商品となる可能性もある商品が存在するため(例えば、BBBロープは短ければ通常商品となるが長ければ別途受取商品となるため)、別途受取商品として登録する場合(つまり、買物カゴに入れないで精算後に商品お渡しエリアにて受け取る場合)には、別途受取商品として登録する旨の宣言(操作等)が必要になる。別途受取商品として登録する旨の宣言は、例えば、別途受取商品として登録する旨のコード(2次元コード又はバーコード。以下、別途受取商品宣言用コードと称する)を読み取ることであってもよい。携帯端末70は、別途受取商品宣言用コードを読み取った後に最初に読み取った1つの商品を別途受取商品として登録してもよいし、別途受取商品宣言用コードを読み取った後に再度別途受取商品宣言用コードを読み取る迄の間に読み取った1つ以上の各商品を別途受取商品として登録してもよい。携帯端末70は、別途受取商品として登録した商品は、別途受取商品としてサーバの取引情報内に記憶される。例えば、携帯端末70は、別途受取商品として登録した旨の情報とともに商品コードをサーバに送信することによって、当該商品が別途受取商品としてサーバの取引情報内に記憶されてもよい。
【0069】
なお、別途受取商品宣言用コードは、どのような形で提示されるものであってもよい。例えば、店員が携帯する端末(例えば登録端末60)に表示されるものであってもよいし、店員が携帯するシート等に印刷されるものであってもよい。別途受取商品宣言用コードは、当該売り場を識別する情報であってもよい。また、別途受取商品宣言用コードは、別途受取商品宣言専用のコードでなくてもよい。例えば、店員を識別する店員コード(例えば、名札等に印刷されたもの)を別途受取商品宣言用コードとして用いてもよい。
【0070】
客の申し出を受けた店員は、当該客の携帯端末70に別途受取商品宣言用コード(店員が携帯する端末に表示した別途受取商品宣言用コード、店員が携帯するシート等に印刷されている別途受取商品宣言用コード、店員の名札等に印刷された別途受取商品宣言用コード(店員用コード))を読み取らせる。
【0071】
以下、他の装置における表示例として、他の装置を代表して、登録精算装置51、携帯端末70、精算装置52における表示例について説明する。
【0072】
図10は、他の登録精算装置(具体的には登録精算装置51)の表示例である。登録精算装置51は、客の操作に基づいて、カスタマカード(AAA集成材、BBBロープを店員に申し出て店員から受け取ったカスタマカード)のバーコードを読み取り、続いてEEE工具のバーコードを読み取り、続いてFFF手袋のバーコードを読み取った場合、表示部に、例えば
図10(A)に示したような登録画面を表示する。登録精算装置51は、
図10(A)に示すように、登録画面において、登録精算装置50と同様、別途受取商品(AAA集成材、BBBロープ)に対し、「★別途受取商品」と表示する。
【0073】
登録精算装置51は、
図10(A)の場面から、画面中央下の会計ボタンの操作(登録を完了する旨の操作)を受け付けた場合、表示部に支払方法選択画面(非図示)を表示する。続いて登録精算装置51は、支払方法選択画面において現金が選択された場合、表示部に現金決済用の精算画面を表示する。続いて登録精算装置51は、現金(14200円)の投入を受け付けた場合、例えば
図10(B)に示したような現金決済用の精算画面を表示する。
図10(B)に示した精算画面には、注意喚起情報として「お受け取り商品があります。忘れずにお持ち帰りください。」なるメッセージが表示されている。なお、登録精算装置51は、
図10(B)の場面から、画面下の決定(現計)ボタンの操作を受け付けた場合、自動釣銭機の放出口から釣銭(50円)を放出し、レシートを印刷、発行する。
【0074】
図11は、携帯端末70、精算装置52の表示例である。携帯端末70は、客の操作に基づいて、別途受取商品としてAAA集成材とBBBロープとを登録し、通常商品としてEEE工具とFFF手袋とを登録した場合(例えば、別途受取商品宣言用コードを読み取り、続いてAAA集成材のバーコードを読み取り、続いて別途受取商品宣言用コードを読み取り、続いてBBBロープのバーコードを読み取り、続いてEEE工具のバーコードを読み取り、続いてFFF手袋のバーコードを読み取った場合)、表示部に、例えば
図11(A)に示したような登録画面を表示する。携帯端末70は、
図11(A)に示すように、登録画面において、登録精算装置50等と同様、別途受取商品(AAA集成材、BBBロープ)に対し、「★別途受取商品」と表示する。
【0075】
携帯端末70は、
図11(A)の場面から、画面中央右の会計ボタンの操作(登録を完了する旨の操作)を受け付けた場合、表示部に、例えば
図11(B)に示したような精算用コード表示画面を表示する。
【0076】
精算装置52は、客の操作に基づいて、
図11(B)に示した精算用コード表示画面の精算用コードを読み取った場合、表示部に、例えば
図11(C)に示したような商品一覧画面を表示する。つまり、携帯端末70が表示している精算用コードを読み取った精算装置52は、サーバにアクセスし、サーバから当該携帯端末70によって登録された商品(別途受取商品であるAAA集成材、BBBロープ、通常商品であるEEE工具、FFF手袋)の商品コード等を取得し、各商品を一覧表示する。精算装置52は、
図11(C)に示すように、商品一覧画面において、登録精算装置50等と同様、別途受取商品(AAA集成材、BBBロープ)に対し、「★別途受取商品」と表示する。
【0077】
なお、精算装置52は、
図11(C)の場面から、画面右下のOKボタンの操作(登録内容を確認し、精算に進める旨の操作)を受け付けた場合、表示部に支払方法選択画面(非図示)を表示し、支払方法選択画面において選択された決済方法で精算し、レシートを印刷、発行する。
【0078】
以上、実施形態について説明したが、実施形態によれば、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止することができる。例えば、一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している場合には客は別途受取商品を受け取るのを忘れる虞があるが、登録精算装置50は、一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している場合には、例えば取引の最後において店員側表示部に小画面SG2を表示するため(
図7)、店員は客に一言声を掛けるようになり、客が別途受取商品を受け取らずに退店してしまうといったことを相当減らすことができる。
【0079】
なお、上述した各装置(サーバ10、ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、登録精算装置50、登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55、登録端末60、携帯端末70)のうち、登録精算装置50、登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54及び精算装置55は、決済部を備える装置、つまり精算機能を有する装置(精算処理を実行可能な装置)であるため、精算装置と称してもよい。
【0080】
(変形例等)
以上、実施形態について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記(1)~(15)に示すように、適宜変更が可能である。また、下記(1)~(15)は、夫々適宜組み合わされてよい。
【0081】
(1)上記実施形態では、別途受取商品である旨を報知する情報として「★別途受取商品」を表示する例を説明したが(
図4~
図5、
図10(A)、
図11(A)、
図11(C))、「★別途受取商品」は一例であって、別途受取商品である旨を報知する情報は「★別途受取商品」でなくてもよい。例えば、「別途お渡し」、「商品お渡しエリアでお渡し」等と表示してもよい。レシートに印刷する文言(表現)についても同様である。
【0082】
(2)上記実施形態では、登録精算装置50が別途受取商品の商品コード等を取得した場合(カスタマカードを読み取った場合)、別途受取商品を登録した旨等を報知する小画面SG1を表示する例を説明したが(
図4)が、小画面SG1を表示しなくてもよい。
【0083】
上記に関連し、上記実施形態では説明を省略したが、登録精算装置51は、別途受取商品の商品コード等を取得した場面(カスタマカードを読み取った場面)では、登録画面の前面に、別途受取商品を登録した旨等を報知する小画面(小画面SG1と同様の小画面)を表示してもよいし、表示しなくてもよい。同様に、携帯端末70は、別途受取商品の商品コード等を取得した場面(別途受取商品として商品のバーコードを読み取った場面)では、登録画面の前面に、別途受取商品を登録した旨等を報知する小画面を表示してもよいし、表示しなくてもよい。また、精算装置52は、別途受取商品の商品コード等を取得した場面(精算用コードを読み取った場面)では、商品一覧画面の前面に、別途受取商品を登録した旨等を報知する小画面を表示してもよいし、表示しなくてもよい。他の装置(登録精算装置53、登録装置54、精算装置55等)についても同様である。
【0084】
(3)上記実施形態では、携帯端末70は、精算用コード表示画面において別途受取商品に関する情報を表示しない例を説明したが(
図11(B))、精算用コード表示画面において別途受取商品に関する情報(例えば、「お受け取り商品があります。忘れずにお持ち帰りください。」なるメッセージ)を表示してもよい。
【0085】
(4)上記実施形態では説明を省略したが、精算装置52は、商品一覧画面(
図11(C))の後に表示する画面(例えば、支払方法選択画面(非図示)、支払方法選択画面において選択された決済方法に応じた画面、レシートの受け取りを案内する画面等)の前面に、商品お渡しエリアでの別途受取商品の受け取りについて注意を喚起する小画面(小画面SG2の文言を客向けの文言に変更したような小画面)を表示してもよい。他の装置(登録精算装置53、精算装置55等)についても同様である。
【0086】
(5)上記実施形態では、登録精算装置50は、一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している場合に注意喚起情報を表示、印刷する例を説明したが(
図8のステップS125)、一取引の購入商品のなかに別途受取商品が含まれている場合(つまり、一取引の購入商品のなかに1以上の通常商品が含まれているか否かに関わらず1以上の別途受取商品が含まれている場合)に注意喚起情報を表示、印刷してもよい。つまり、
図8のステップS125の判断処理はなくてもよい(すなわちステップS124(YES)→ステップS126と遷移してもよい)。
【0087】
つまり、一取引の購入商品のなかに別途受取商品が含まれている場合よりも一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している場合の方が、客が別途受取商品を受け取るのを忘れる可能性は高いように思われるが、一取引の購入商品が全て別途受取商品であっても客は別途受取商品を受け取るのを忘れる可能性はあるため、登録精算装置50は、一取引の購入商品のなかに別途受取商品が含まれている場合に、注意喚起情報を表示、印刷してもよい。
【0088】
(6)上記実施形態では、注意喚起情報を表示、印刷する例を説明したが、注意喚起情報の出力は表示、印刷に限定されない。例えば、発光であってもよいし、音声出力であってもよい。
【0089】
例えば、上記実施形態では、少なくとも、客が使用する精算装置(登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、精算装置55等)にはサインポールがあると説明したが、客が使用する精算装置は、一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している場合には、一取引の購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している旨を示した発光態様にてサインポールを発光させてもよい。また、上記(5)に関連し、客が使用する精算装置は、一取引の購入商品のなかに別途受取商品が含まれている場合には、一取引の購入商品のなかに別途受取商品が含まれている旨を示した発光態様にてサインポールを発光させてもよい。
【0090】
また、客が使用する精算装置は、サインポールの発光に代えて又は加えて、音声によって、購入商品のなかに別途受取商品と通常商品とが混在している旨(又は、購入商品のなかに別途受取商品が含まれている旨)のメッセージを出力してもよい。
【0091】
(7)上記実施形態では、携帯端末70を用いて通常商品を登録する構成ではなく登録精算装置50等を用いて通常商品を登録する構成の場合、客と別途受取商品とを対応付けるために客にカスタマカードを渡す例を説明したが、客に渡すものはカードでなくてもよい。例えば、夫々を識別可能なバーコードが印刷等された札やシートであってもよい。
【0092】
(8)上記実施形態では、携帯端末70を用いて通常商品を登録する構成ではなく登録精算装置50等を用いて通常商品を登録する構成の場合、サーバ10に別途受取情報(カード識別情報、商品コード等)を記憶する例を説明したが、記憶部を備えるカスタマカードを用いて、カスタマカード内に別途受取商品の商品コード等を記憶してもよい。この場合、登録精算装置50等は、カスタマカードから別途受取商品の商品コード等を取得する。
【0093】
(9)上記実施形態では、携帯端末70を用いて別途受取商品を登録する際の別途受取商品として登録する旨の宣言として別途受取商品宣言用コードを読み取る例を説明したが、別途受取商品として登録する旨の宣言は、特に限定しない。例えば、携帯端末70における特定のボタンの操作であってもよいし、特定の音声の入力であってもよい。
【0094】
(10)上記実施形態では、客自身が携帯端末70を用いて通常商品を登録する場合には、登録端末60を用いずに携帯端末70を用いて別途受取商品を登録する例を説明したが、携帯端末70を用いて通常商品を登録する場合であっても登録端末60を用いて別途受取商品を登録してもよい。客自身が携帯端末70を用いて通常商品を登録し、店員が登録端末60を用いて別途受取商品を登録する場合には、登録精算装置50を用いて通常商品を登録する場合と同様、客にカスタマカードを渡してもよいし、上記(8)に関連し、カスタマカード内に別途受取商品の商品コード等を記憶してもよい。
【0095】
(11)上記実施形態では、登録端末60によって登録した商品については無条件に別途受取商品として登録する例を説明したが、登録端末60によって登録された商品について通常商品として登録される場合と別途受取商品として登録される場合とがあってもよい。例えば、登録端末60は、携帯端末70と同様、別途受取商品として登録する旨の宣言があった場合に、別途受取商品として登録してもよい。
【0096】
(12)上記実施形態では、登録精算装置50で登録する通常商品となる可能性も、登録端末60で登録する別途受取商品となる可能性もある商品が存在すると説明したが、常に(又は基本的に)登録端末60で登録する別途受取商品となる商品(例えば、3人掛けのベンチ等)については、商品マスタにて別途受取商品として管理してもよい。つまり、常に(又は基本的に)別途受取商品となる商品については商品マスタにて別途受取商品として管理されているため、登録端末60(携帯端末70も同様)は、宣言を要せずに単に該商品のバーコードをスキャンすれば、別途受取商品として登録される。
【0097】
なお、商品マスタにて別途受取商品として管理している商品であっても、客が商品陳列エリアの店員に対し、自分でレジに持ってゆく旨を申し出た場合、当該店員が登録端末60(又は携帯端末70)に所定の操作を行って通常商品扱いに変更してもよい。また、会計エリアに持っていった後に、登録精算装置50等にて所定の操作を行って通常商品として登録してもよい。
【0098】
(13)なお、上記(12)に関連し、商品の陳列位置の位置情報を記憶しておき、商品を登録した位置(登録端末60や携帯端末70の位置。GPS、ビーコン等によって特定)が、常に(又は基本的に)別途受取商品となる商品の陳列位置である場合に、別途受取商品として登録してもよい。
【0099】
(14)上記実施形態では、商品陳列エリアで店員が使用する登録端末60について、例えば、可搬型の端末、ハンディ端末であると説明したが、商品陳列エリアに設置されるものであってもよい。
【0100】
(15)上記実施形態の登録精算装置50における各機能(入出力、記憶、処理)の一部又は全部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。例えば、登録精算装置50の処理の少なくとも一部をサーバ10が実行してもよい。上記に関連し、登録精算装置50は、入出力のインターフェース等に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55、登録端末60、携帯端末70についても同様である。
【0101】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、精算装置に関する。
[背景技術]
ホームセンタ等で使用されるPOS端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016-110229号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、状況によっては客が商品を受け取るのを忘れて退店する場合がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止する技術を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
【0102】
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、精算エリア(会計エリア)に設置する精算装置(例えば、登録精算装置50、登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55)であって、取引の精算を行う精算手段と、前記精算手段によって精算される一取引内の複数の商品のなかに精算エリアで客に渡される商品(例えば、通常商品)と精算エリアとは異なるエリア(例えば、商品お渡しエリア)で客に渡される商品(例えば、別途受取商品)とが混在している場合に、客および店員のうち少なくとも一方の注意を喚起させる注意喚起情報(例えば、
図4~
図11参照)を出力(例えば、表示、印刷、発光、音声出力)する出力手段とを備えることを特徴とする精算装置である。
(1)の構成によれば、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止することができる。
【0103】
(2)前記出力手段は、前記注意喚起情報を印刷したレシート(例えば、
図9参照)を発行することを特徴とする(1)に記載の精算装置である。
(2)の構成によれば、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止することができる。
【0104】
(3)前記出力手段は、前記注意喚起情報を表示部に表示する(例えば、
図4~
図8参照)ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の精算装置である。
(3)の構成によれば、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止することができる。
【0105】
(4)商品を登録する登録手段(例えば、スキャナ部、プリセットボタン)と、他の装置(例えば、登録端末60、携帯端末70)で登録された商品(例えば、別途受取商品)の登録情報を取得する取得手段とを備え、前記出力手段は、前記登録手段によって登録された商品(例えば、通常商品)と前記取得手段によって取得された登録情報によって示される商品(例えば、別途受取商品)とを同一画面(例えば、登録画面、商品一覧画面等)で表示するとともに、前記同一画面に前記注意喚起情報を表示することを特徴とする(3)に記載の精算装置である。
(4)の構成によれば、客が商品を受け取るのを忘れて退店することを防止することができる。
【0106】
なお、以上に説明した各装置(サーバ10、ストアコントローラ30、取引状況管理装置40、登録精算装置50、登録精算装置51、精算装置52、登録精算装置53、登録装置54、精算装置55、登録端末60、携帯端末70)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上記各装置の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0107】
1…販売システム、10…サーバ、30…ストアコントローラ、40…取引状況管理装置、50…登録精算装置、51…登録精算装置、52…精算装置、53…登録精算装置、54…登録装置、55…精算装置、60…登録端末、70…携帯端末