(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092271
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】組合せ計数装置
(51)【国際特許分類】
G06M 7/00 20060101AFI20240701BHJP
【FI】
G06M7/00 311Z
G06M7/00 341B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208084
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】末道 亮
(72)【発明者】
【氏名】上田 裕也
(57)【要約】
【課題】物品の個数の計数を高速で行うことができ、処理能力を高めた組合せ計数装置を提供する。
【解決手段】複数のホッパ13に供給される物品の個数を組合せて、物品を排出するホッパ13を選択する組合せ計数装置であって、複数の直進フィーダ6から複数のホッパ13への物品の落下供給路を検知領域とする光センサを備え、光センサの検知出力に基づいて、複数のホッパ13へ供給される物品の個数を計数する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のホッパに供給される物品の個数を組合せて、前記物品を排出するホッパを選択する組合せ計数装置であって、
前記物品を振動搬送して前記複数のホッパにそれぞれ供給する複数の直進フィーダと、前記複数の直進フィーダから前記複数のホッパへの前記物品の落下供給路を検知領域とする物品検知センサとを備え、
前記物品検知センサの検知出力に基づいて、前記複数のホッパへ供給される物品の個数を計数する、
ことを特徴とする組合せ計数装置。
【請求項2】
前記ホッパへ供給される前記物品の個数が、目標個数を超えるときに、前記ホッパから排出される物品を通常の排出経路から排除するリジェクト機構を備える、
請求項1に記載の組合せ計数装置。
【請求項3】
前記物品の前記落下供給路を囲む計数用ケースを備え、
前記計数用ケースに前記物品検知センサが設けられ、
前記計数用ケースの下方に前記ホッパが配置されている、
請求項2に記載の組合せ計数装置。
【請求項4】
前記物品検知センサは、前記物品の前記落下供給路を挟んで対向する一方側に、投受光器を配置すると共に、前記対向する他方側に反射板を配置した光センサである、
請求項3に記載の組合せ計数装置。
【請求項5】
前記計数用ケース内に仕切り部材を装備して、前記落下供給路を複数形成し、各落下供給路にそれぞれ対応して前記物品検知センサを配備してある、
請求項4に記載の組合せ計数装置。
【請求項6】
前記直進フィーダは、前記物品を載置して振動搬送するトラフを備え、前記トラフは、仕切り壁によって複数の直進搬送通路が形成され、前記複数の直進搬送通路から前記計数用ケース内に形成した複数の前記落下供給路へ物品を落下させる、
請求項5に記載の組合せ計数装置。
【請求項7】
前記直進フィーダの前記トラフの底面には、貫通した水抜き孔が形成されている、
請求項6に記載の組合せ計数装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜などの物品の個数を計数するのに好適な組合せ計数装置に関に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の個数を計数する場合、例えば、特許文献1に記載されているように、複数の計量機に供給される物品の重量を計測した後、計測した重量値を、予め設定されている単一物品の重量値(単重値)で除算することで、各計量機に供給された物品の個数を算出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように計量機に供給された物品の重量値を計測し、計測した重量値を単重値で除算して個数を算出方法では、計測される物品の重量値が安定するまでの時間が必要となる。このため、個数の算出に時間を要し、その分、処理能力が低下することになる。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、物品の個数を高速で計数できるようにして、組合せ計数装置の処理能力を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0007】
(1)本発明に係る組合せ計数装置は、複数のホッパに供給される物品の個数を組合せて、前記物品を排出するホッパを選択する組合せ計数装置であって、
前記物品を振動搬送して前記複数のホッパにそれぞれ供給する複数の直進フィーダと、前記複数の直進フィーダから前記複数のホッパへの前記物品の落下供給路を検知領域とする物品検知センサとを備え、前記物品検知センサの検知出力に基づいて、前記複数のホッパへ供給される物品の個数を計数する。
【0008】
本発明によると、直進フィーダからホッパへの物品の落下供給路を検知領域とする物品検知センサの検知出力に基づいて、ホッパへ供給される物品の個数を計数するので、従来のようにホッパに供給される物品の重量を計測することなく、物品の個数を計数することができる。したがって、従来例のように、計測される物品の重量値が安定するまで待機する必要がなく、その分、高速な計数が可能となる。これによって、当該組合せ計数装置の処理能力を高めることができる。
【0009】
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記ホッパへ供給される前記物品の個数が、目標個数を超えるときに、前記ホッパから排出される物品を通常の排出経路から排除するリジェクト機構を備える。
【0010】
この実施態様によると、物品検知センサの検知出力によって計数されるホッパへ供給された物品の個数が、目標個数を超えるときには、ホッパに供給された物品を、リジェクト機構によって直ちに排除し、空になったホッパに対して新たに物品を供給することができる。
【0011】
(3)本発明の他の実施態様では、前記物品の前記落下供給路を囲む計数用ケースを備え、前記計数用ケースに前記物品検知センサが設けられ、前記計数用ケースの下方に前記ホッパが配置されている。
【0012】
この実施態様によると、物品の落下供給路を囲む計数用ケースによって、当該計数用ケース外の影響を遮断して、物品検知センサの検知出力に基づく計数を高い精度で行うことができる。
【0013】
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記物品検知センサは、前記物品の前記落下供給路を挟んで対向する一方側に、投受光器を配置すると共に、前記対向する他方側に反射板を配置した光センサである。
【0014】
この実施態様によると、直進フィーダからホッパへの落下供給路を通過する物品による光センサの検知出力の変化に基づいて、物品の個数を計数することができる。
【0015】
(5)本発明の一実施態様では、前記計数用ケース内に仕切り部材を装備して、前記落下供給路を複数形成し、各落下供給路にそれぞれ対応して前記物品検知センサを配備してある。
【0016】
この実施態様によると、計数用ケース内に装備された仕切り部材によって、複数の落下供給路が形成されるので、この仕切り部材によって、物品は落下供給路を通過するように規制されることになる。これによって、各落下供給路に対応する物品検知センサによって、物品の通過を精度高く検知することができる。
【0017】
(6)本発明の他の実施態様では、前記直進フィーダは、前記物品を載置して振動搬送するトラフを備え、前記トラフは、仕切り壁によって複数の直進搬送通路が形成され、前記複数の直進搬送通路から前記計数用ケース内に形成した複数の前記落下供給路へ物品を落下させる。
【0018】
この実施態様によると、直進フィーダのトラフの複数の直進搬送通路から複数の落下供給路を経てホッパへ物品を落下供給する、すなわち、直進フィーダからホッパへ複数の供給経路で物品を落下供給するので、単一の供給経路で物品を落下供給するのに比べて、ホッパへの物品の供給に要する時間を短縮することができる。
【0019】
(7)本発明の更に他の実施態様では、前記直進フィーダの前記トラフの底面には、貫通した水抜き孔が形成されている。
【0020】
この実施態様によると、直進フィーダのトラフには、その終端に至る途中のトラフの底面に水抜き孔が形成されているので、物品から分離した茹で水等の水滴が、水抜き孔から排出されることになる。これによって、水滴が、直進フィーダの終端から物品の落下供給路へ流下することが回避され、水滴の通過を物品の通過として誤検知するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る組合せ計数装置によれば、物品の重量を計測することなく、物品の個数を計数するので、計測される物品の重量値が安定するまで待つ必要がない。これによって、高速な計数が可能となって、当該組合せ計数装置の処理能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は本発明の一実施形態に係る組合せ計数装置の側面図である。
【
図4】
図4は
図1の組合せ計数装置の計数排出部の斜視図である。
【
図9】
図9はリジェクト機構の通常状態を示す側面図である。
【
図10】
図10はリジェクト機構の作動状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係る組合せ計数装置の全体側面図、
図2はその概略平面図、
図3はその概略正面図である。
【0024】
この実施形態の組合せ計数装置は、茹でた野菜、例えば、アスパラガスやブロッコリーなどの物品を目標個数、例えば、2個組合せ計数して排出するのに好適である。この実施形態の組合せ計数装置は、重量管理を行うことなく、個数管理のみを行うものである。
【0025】
この組合せ計数装置は、床面上に据付け固定される台枠1を備えている。この台枠1の後方上部に、計数対象である物品を貯留する貯留ホッパ2が
図1に示すように設置されている。
【0026】
また、台枠1の上部には、貯留ホッパ2から送り出された物品を複数列(この例では4列)の直進搬送通路に沿って前方(
図1及び
図2の左方)へ振動搬送する直進フィーダ3が、横方向(
図1の紙面に垂直方向、
図2の上下方向)に並列配備されている。更に、台枠1の前面外側には、各直進フィーダ3から個別に物品の供給を受ける複数連(この例では4連)の計数排出部4が装備されている。
【0027】
貯留ホッパ2は、
図2の仮想線で示すように、複数の直進搬送通路の全幅に亘る横幅を有している。この貯留ホッパ2は、上記のように直進フィーダ3の後方始端部の上方に配置されている。詳細な構造は省略されているが、この実施形態では、貯留ホッパ2は、ガスダンパが組み込まれたリンク式の昇降機構に脱着可能に連結支持されている。これによって、直進フィーダ3の後方始端部に臨む上方の物品供給位置と、作業しやすい下方の物品補給位置とに亘って手動で軽く昇降できるようになっている。
【0028】
直進フィーダ3は、物品の搬送方向の上手側の上段直進フィーダ5と、物品の搬送方向の下手側の下段直進フィーダ6とが、物品の搬送方向に向けて縦列配置して構成されている。上段直進フィーダ5は、物品を樋状のトラフ5aに載置して前方へ振動搬送する。下段直進フィーダ6は、上段直進フィーダ5からの物品を、樋状のトラフ6aに載置して更に前方へ振動搬送する。
【0029】
上段直進フィーダ5及び下段直進フィーダ6の各トラフ5a,6aは、
図1に示す台枠1内に収納配備された搬送通路毎の各加振機構5b,6bによってそれぞれ振動駆動される。各加振機構5b,6bは、図示しない制御部によってそれぞれ駆動制御される。この制御部は、後述の組合せ演算を行うと共に、各部を制御する。
【0030】
図2に示すように、各トラフ5a、6aの物品の搬送方向の終端側の底面には、搬送通路幅の全幅に亘る横長スリット状の貫通した水抜き孔7、8がそれぞれ形成されている。物品から分離した茹で水等の水を、水抜き孔7、8から流下排出して、
図1に示すように、トラフ下方に配備した回収容器9、10に流下回収するようになっている。なお、回収容器9,10で集められた水は、図示されていない排水ホースを介して装置外に排出される。
【0031】
図2に示すように、下段直進フィーダ6におけるトラフ6aの底面には、直進搬送通路を幅方向である左右に二分する仕切り壁11が山形に立設されている。トラフ6a毎に、この仕切り壁11によって、物品が左右2列で搬送されて、次の計数排出部4に送り込まれるようになっている。
【0032】
図4は、計数排出部4の斜視図であり、
図5は、その縦断側面図である。また、
図6は、計数排出部4の計数用ケース12の平面図であり、
図7は、
図6におけるA-A断面図であり、
図8は、計数用ケース12の分解斜視図である。
【0033】
計数排出部4には、下段直進フィーダ6のトラフ6aの終端に臨む計数用ケース12、その直下方に臨むホッパ13、ホッパ13に目標個数を超える物品が供給されたとき、そのホッパ13の物品を排除する
図1に示すリジェクト機構14、等が備えられている。
【0034】
計数用ケース12は、上下に貫通開放された角筒状に形成されており、その後側(物品の搬送方向の上手側)の側壁が、センサボックス15によって構成されている。
【0035】
計数用ケース12における外側壁12aの内面には、横長の反射板16が取付けられると共に、計数用ケース12における外側壁12aの上端には、3つの仕切り部材17a、17b、17cが上方から差込み装着されている。
【0036】
仕切り部材17a、17b、17cは、計数用ケース12の内部に、左右2つの物品の落下供給路fを形成するよう所定の左右間隔をもって配置される。物品の各落下供給路fの上端部が、下段直進フィーダ6のトラフ6aの上記仕切り壁11によって仕切られた左右の直進搬送通路の終端に臨設されている。
【0037】
センサボックス15は、外向きに開放された浅い箱状ケース15aの内部に、左右一対の投受光器18が、
図6に示すように、左右の物品の落下供給路fに臨むよう並列装備される。センサボックス15の箱状ケース15aの外面は、透明カバー15bで封止されている。
【0038】
投受光器18は、横幅が一定の光ビームbを、物品の落下供給路fを通して反射板16に向けて照射する投光部18aと、反射板16からの反射光を受光する受光部18bとが、上下に所定間隔をもって装備されている。
【0039】
この実施形態では、物品の落下供給路fを挟んで対向する一方側に配置された投受光器18と、対向する他方側に配置された反射板16とによって、回帰反射型の光センサが構成されている。この光センサは、計数用ケース12によって囲まれた物品の落下供給路fを検知領域としている。このように計数用ケース12によって、光センサの検知領域が囲まれているので、計数用ケース12外からの影響を受けるのを防止することができる。
【0040】
下段直進フィーダ6のトラフ6aの終端から落下供給される物品が、計数用ケース12内の物品の落下供給路fを通過移動してホッパ13に投入される際に、物品が投受光器18の光路を一瞬遮ることで、受光部18bでの受光量が減少して検知出力が変化する。この検知出力の変化に基づいて、物品の通過個数を計数することができる。
【0041】
なお、直進フィーダ3のトラフ5a,6aの終端に至る途中に、上記の水抜き孔7、8を備えることで、物品から分離した茹で水等の水滴が、トラフ5a,6aの終端の途中の水抜き孔7、8から流下排出される。これによって、水滴が、トラフ5a,6aの終端から計数用ケース12に流下することを回避することができ、水滴の通過を物品の通過として誤検知することはない。
【0042】
各ホッパ13には、前側(
図1の左側)へ開く前ゲート13aと、後側(
図1の右側)へ開く後ゲート13bとがそれぞれ独立して開閉制御可能に装備されている。
【0043】
4個のホッパ13の下方には、
図3に示すように、左右2個ずつのホッパ13に対応して横方向に2列、また、
図1に示すように、前後方向に2列、都合4個の角筒状の集合シュート19が配置されている。これら4個の集合シュート19の下方には、下端が円形に窄められた4個の集合ファネル20が、各集合シュート19にそれぞれ対応するように配置されている。
【0044】
上記構成を有する本実施形態に係る組合せ計数装置では、貯留ホッパ2の下端から送出された物品は、上段直進フィーダ5によって前方へ振動搬送され、下段直進フィーダ6によって更に前方へ振動搬送される。
【0045】
ホッパ13から物品が排出されて空になると、下段直進フィーダ6が所定時間駆動されて物品が、ホッパ13へ落下供給される。このとき、下段直進フィーダ6のトラフ6aの終端からホッパ13へ落下供給される物品が、計数用ケース12に配備された光センサによって検知される。
【0046】
この光センサの検知出力に基づいて、上記制御部は、ホッパ13に供給される物品の個数を計数する。ホッパ13に供給された物品の個数が、目標個数を超えていないときには、制御部は、ホッパ13の物品の個数に基づいて、組合せ演算を行なう。
【0047】
この組合せ演算は、
図3に示される横方向に隣接する4個のホッパ13を、左右2個ずつのホッパ13に区分し、すなわち、左側の2個のホッパ13と、右側2個のホッパ13に区分し、各2個ずつのホッパ13を単位として組合せ演算をそれぞれ行う。
【0048】
この組合せ演算では、2個のホッパ13の物品の個数を組合せて、目標個数となるホッパ13を選択する。
【0049】
左側の2個のホッパ13の組合せ演算によって選択されたホッパ13からの物品は、横方向の2列の集合シュート19の左側の集合シュート19へ排出される。右側の2個のホッパ13の組合せ演算によって選択されたホッパ13からの物品は、横方向の2列の集合シュート19の右側の集合シュート19へ排出される。
【0050】
このとき、集合シュート19は、前後方向に2列あるので、組合せ演算によって選択されたホッパ13から排出される物品は、組合せ演算の度に、前後方向の2列の集合シュート19に交互に排出される。
【0051】
4個の集合シュート19へ排出された物品は、対応する4個の各集合ファネル20で集合されて下方へ排出される。
【0052】
この実施形態では、4個の集合ファネル20の下方には、例えば、各集合ファネル20に個別的に対応する4つ収容カップを装備した搬送トレイ(図示せず)が搬入される。この搬送トレイの前記各収容カップに、4個の集合ファネル20から排出される物品が収容される。各収容カップに物品を収容した搬送トレイは、集合ファネル20の下方位置から搬出される。搬送トレイが搬出されると、新たな搬送トレイが搬入されて、同様の動作を繰り返す。
【0053】
ホッパ13に供給された物品の個数が目標個数を超えるときには、上記制御部は、ホッパ13及びリジェクト機構14を制御して、そのホッパ13の物品を、通常の排出経路から排除する。このリジェクト機構14は、
図1に示すように、可動リジェクトシュート21、固定リジェクトシュート22、回収容器23、等が備えられている。
【0054】
可動リジェクトシュート21は、
図9及び
図10に示すように、エアシリンダ24によって前後にスライド移動可能に支持されている。この可動リジェクトシュートは、通常時は、
図9に示すように、集合シュート19から後方に外れた退避位置にある。また、ホッパ13に目標個数を超える物品が供給されたときには、可動リジェクトシュート21は、
図10に示すように、前方の集合シュート19へ入り込む排出位置にまで進出する。
【0055】
ここで、後側の集合シュート19は、平面形状が後向きに開放されたコの字形に形成されている。可動リジェクトシュート21には、後側の集合シュート19のコの字形の開口を埋める側壁部材25が取り付けられている。
図9に示す通常時には、退避位置にある可動リジェクトシュート21の側壁部材25によって、後側の集合シュート19に平面形状が矩形の物品案内経路が形成されるようになっている。
【0056】
上記のように、ホッパ13に目標個数を越える個数の物品が供給されると、可動リジェクトシュート21が進出移動して後側の集合シュート19に入り込み、ホッパ13の後ゲート13bが開放されることで、過剰な物品が排出されて回収容器23に流下排出される。回収容器23は適時搬出され、回収した物品は貯留ホッパ2に戻される。
【0057】
上記のように本実施形態によれば、下段直進フィーダ6のトラフ6aからホッパ13に落下供給される物品を、光センサによって検知して計数するので、従来例のようにホッパに供給された物品の重量を計測して、単重値で除算して個数を算出する必要がない。
【0058】
したがって、従来例のように、ホッパに落下供給される物品の重量が安定するまで待つ必要がなく、ホッパ13に供給される物品の個数を高速で計数することができる。これによって、組合せ計数装置による処理能力、すなわち、組合せ計数装置からの物品が投入されて構成される製品の生産能力を高めることができる。
【0059】
[他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0060】
(1)上記実施形態は、重量による管理が不要であって、個数管理のみを行うものであり、かかる個数管理のみを行う機能をオプション機能として選択できるようにしてもよい。
【0061】
すなわち、通常は、複数のホッパ13によって供給される物品の重量を計測し、その重量値に基づいて組合せ演算を行って所定重量範囲となるホッパを選択して排出する組合せ計量装置として稼働させる。個数管理のみを行うときには、本実施形態の機能をオプション機能として選択し、組合せ計数装置として稼働させるようにしてもよい。
【0062】
また、物品の個数と重量値とを組合せて、例えば、目標個数以上であって、所定重量範囲となるホッパの組合せを選択して物品を排出するようにしてもよい。
【0063】
(2)上記実施形態では、物品の通過を検知する物品検知センサとして回帰反射型の光センサを利用しているが、物品の落下供給路を挟んで投光器と受光器とを対向配置した透過型の光センサを利用することもできる。
【0064】
また、光センサに限らず、超音波センサ等の他のセンサを利用することもできる。
【0065】
(3)上記実施形態では、各直進フィーダ3での搬送、及び、各計数用ケース12での計数を2列で行うものとしているが、物品が大きい場合は、単列で実施することも可能である。逆に、物品が小さい場合には、トラフ6aの搬送経路を左右3列以上の複数に仕切ると共に、これに対応して、計数用ケース12内に3つ以上の物品の落下供給路fを並列形成し、各物品の落下供給路fで物品の通過を光センサで検知するようにしてもよい。
【0066】
(4)上記実施形態では、直進フィーダ3は、上下2段の直進フィーダ5,6を備えていたが、一段の直進フィーダのみで構成してもよい。
【符号の説明】
【0067】
3 直進フィーダ
7,8 水抜き孔
12 計数用ケース
13 ホッパ
15 センサボックス
16 反射板
18 投受光器