(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092321
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】縦型製袋充填包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 9/20 20120101AFI20240701BHJP
【FI】
B65B9/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208162
(22)【出願日】2022-12-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年11月9日にカルビー株式会社湖南工場に納品
(71)【出願人】
【識別番号】000148162
【氏名又は名称】株式会社川島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 博久
(72)【発明者】
【氏名】折原 直人
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AA08
3E050AB08
3E050BA03
3E050BA11
3E050CA02
3E050CA08
3E050CB06
3E050CC08
3E050DC02
3E050DC08
3E050DD03
3E050DF03
3E050DH03
3E050FB01
3E050FB07
3E050GB05
3E050GC02
3E050HB09
(57)【要約】
【課題】製品の欠け及び袋の穴空きの両方を防止できる縦型製袋充填包装機を提供する。
【解決手段】縦型製袋充填包装機は、上下方向に延びる筒状の製品充填筒(30)と、製品充填筒の外周面に沿って筒状に成形された帯状包装材(Fw)の重ね合わされた両端部をシールする縦シール装置と、縦シール装置で筒状に成形された帯状包装材のうち、製品充填筒(30)を通じて供給された製品を内包した袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする横シール装置(50)と、製品充填筒の下端及び横シール装置の間で筒状の帯状包装材を挟んで対向配置され、製品充填筒から供給された製品に帯状包装材越しに当接する一対のクッション部材(60F、60R)とを備える。一対のクッション部材それぞれは、製品充填筒から供給された製品が帯状包装材越しに当接したときに、表面の局所的な変形を抑えて弾性変形するように構成されている。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる筒状の製品充填筒と、
前記製品充填筒の外周面に沿って筒状に成形された帯状包装材の重ね合わされた両端部をシールする縦シール装置と、
前記縦シール装置で筒状に成形された帯状包装材のうち、前記製品充填筒を通じて供給された製品を内包した袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする横シール装置と、
前記製品充填筒の下端及び前記横シール装置の間で筒状の帯状包装材を挟んで対向配置され、前記製品充填筒から供給された製品に帯状包装材越しに当接する一対のクッション部材とを備え、
一対の前記クッション部材それぞれは、前記製品充填筒から供給された製品が帯状包装材越しに当接したときに、表面の局所的な変形を抑えて弾性変形するように構成されていることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項2】
請求項1に記載の縦型製袋充填包装機において、
一対の前記クッション部材それぞれは、
高密度ポリウレタン製の硬質シートと、
筒形状に湾曲された前記硬質シートの両端部を支持する基台とを備え、
前記硬質シートには、筒形状の軸方向に離間した複数の位置において、各々が周方向に延びる複数のスリットが形成されていることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項3】
請求項2に記載の縦型製袋充填包装機において、
複数の前記スリットは、前記軸方向に所定の幅を有することを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項4】
請求項2に記載の縦型製袋充填包装機において、
前記スリットは、前記周方向の中央領域のみに形成され、
前記基台は、前記周方向において前記中央領域に隣接する一対の端部領域を支持し、
一対の前記クッション部材それぞれは、筒形状の前記硬質シートの内側に配置されて、前記基台とで一対の前記端部領域を挟んで固定する固定部材を備えることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項5】
請求項1に記載の縦型製袋充填包装機において、
一対の前記クッション部材それぞれは、
高密度ポリウレタン製の複数の硬質シートと、
筒形状に湾曲された複数の前記硬質シートの両端部を支持する基台とを備え、
複数の前記硬質シートは、筒形状の軸方向に離間した位置において、各々が独立して前記基台に支持されていることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項6】
請求項1に記載の縦型製袋充填包装機において、
前記横シール装置は、
筒状の帯状包装材を挟んで対向配置された一対のシールブロックと、
一対の前記シールブロックを、筒状の帯状包装材から離間した離間位置及び筒状の帯状包装材を挟んでシールするシール位置に移動させる駆動源とを備え、
一対の前記クッション部材は、前記駆動源の駆動力によって、
筒状の帯状包装材から離間した離間位置と、
筒状の帯状包装材の直径より小さい間隔を隔てて対向配置されて、前記製品充填筒から供給された製品に帯状包装材越しに当接するクッション位置と、
筒状の帯状包装材を挟んで当接する当接位置とに移動することを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項7】
請求項6に記載の縦型製袋充填包装機において、
前記横シール装置は、一対の前記シールブロックそれぞれを保持した状態で、前記駆動源の駆動力によって移動する一対の保持ブロックを備え、
一対の前記クッション部材それぞれは、付勢部材によって互いに近接する向きに付勢された状態で、一対の前記保持ブロックに保持され、
一対の前記クッション部材は、
一対の前記シールブロックが前記シール位置に到達する前に前記当接位置に到達し、
一対の前記付勢部材の付勢力に抗して一対の前記シールブロックに対して相対的に後退することによって、一対の前記シールブロックを前記シール位置に到達させることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【請求項8】
請求項1に記載の縦型製袋充填包装機において、
一対の前記クッション部材それぞれは、
高密度ポリウレタン製の表面層と、
前記表面層を挟んで帯状包装材と反対側に配置されて、帯状包装材越しに製品に当接された前記表面層が後退するように弾性変形する弾性変形層とを備えることを特徴とする縦型製袋充填包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦型製袋充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、上下方向に延びる筒状の製品充填筒と、製品充填筒の外周面に沿って筒状に成形された帯状フィルムの重ね合わされた両端部をシールする縦シール装置と、縦シール装置で筒状に成形された帯状フィルムのうち、製品充填筒を通じて供給された製品を内包した袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする横シール装置とを備える縦型製袋充填包装機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
このような縦型製袋充填包装機において、製品充填筒を通じて落下する製品が袋に衝突することによって、製品が欠けたり、袋に穴が開くという課題がある。このような課題を解決するために、横シール装置の直上にスポンジを配置することによって、製品が袋に衝突する際の衝撃を緩和する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、スポンジが柔らか過ぎると、製品の欠けは防止できるものの、袋の穴空きの課題は残る。一方、スポンジが硬すぎると、袋の穴空きは防止できるものの、製品の欠けの課題は残る。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、製品充填筒を通じて落下する製品が袋に衝突することに起因する製品の欠け及び袋の穴空きの両方を防止できる縦型製袋充填包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するため、上下方向に延びる筒状の製品充填筒と、前記製品充填筒の外周面に沿って筒状に成形された帯状包装材の重ね合わされた両端部をシールする縦シール装置と、前記縦シール装置で筒状に成形された帯状包装材のうち、前記製品充填筒を通じて供給された製品を内包した袋の頂部及び底部に相当する部分をシールする横シール装置と、前記製品充填筒の下端及び前記横シール装置の間で筒状の帯状包装材を挟んで対向配置され、前記製品充填筒から供給された製品に帯状包装材越しに当接する一対のクッション部材とを備え、一対の前記クッション部材それぞれは、前記製品充填筒から供給された製品が帯状包装材越しに当接したときに、表面の局所的な変形を抑えて弾性変形するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、製品充填筒を通じて落下する製品が袋に衝突することに起因する製品の欠け及び袋の穴空きの両方を防止できる縦型製袋充填包装機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】シールブロック、シャッタ、クッション部材が離間位置で、保持ブロックが上位置のときの横シール装置の側面図である。
【
図5】シャッタ及びクッション部材が当接位置で、保持ブロックが上位置のときの横シール装置の側面図である。
【
図6】シャッタ及びクッション部材が当接位置で、保持ブロックが下位置のときの横シール装置の側面図である。
【
図7】シールブロックがシール位置で、シャッタ及びクッション部材が当接位置で、保持ブロックが下位置のときの横シール装置の側面図である。
【
図8】クッション部材がクッション位置で、保持ブロックが下位置のときの横シール装置の側面図である。
【
図10】縦型製袋充填包装機のハードウェア構成図である。
【
図11】保持ブロック、シールブロック、及びクッション部材の動きを示すタイミングチャートである。
【
図12】変形例に係るクッション部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る縦型製袋充填包装機1を図面に基づいて説明する。なお、以下に記載する本発明の実施形態は、本発明を具体化する際の一例を示すものであって、本発明の範囲を実施形態の記載の範囲に限定するものではない。従って、本発明は、実施形態に種々の変更を加えて実施することができる。
【0011】
図1は、縦型製袋充填包装機1の全体斜視図である。
図2は、縦型製袋充填包装機1の側面図である。縦型製袋充填包装機1は、帯状フィルムFw(帯状包装材)を袋Bpに成形すると共に、成形した袋Bpに製品を充填する装置である。縦型製袋充填包装機1は、フィルム供給装置10と、フィルム送り装置20と、製品充填筒30と、縦シール装置40と、横シール装置50と、制御装置70とを主に備える。
【0012】
帯状フィルムFwは、製品を包装する袋の材料となる帯状の包装材である。帯状フィルムFwは、熱を加えることによって溶着することが可能な膜状の部材であって、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、アルミ裏打紙、アルミ蒸着紙などが挙げられる。製品は、例えば、飴、豆菓子、スナック等の粒状の食品を指す。但し、製品の具体例はこれらに限定されず、袋Bpに包装されて出荷されるあらゆる物を含む。
【0013】
フィルム供給装置10は、巻取ロール11に巻き取られた帯状フィルムFwを、フィルム送り装置20に搬送する装置である。フィルム供給装置10は、巻取ロール11と、複数の固定ガイドロール12a~12hと、テンション機構13と、製筒器14とを主に備える。
【0014】
巻取ロール11は、フィルム送り装置20が駆動することによって、帯状フィルムFwを繰り出す向きに回転する。固定ガイドロール12a~12hは、巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの送り経路に配置されて、送り経路に沿って搬送される帯状フィルムFwを案内する。テンション機構13は、送り経路に沿って搬送される帯状フィルムFwに、適切なテンションを付与する。
【0015】
製筒器14は、帯状フィルムFwの幅方向の両端部を重ね合わせることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。また、製筒器14は、筒状に成形した帯状フィルムFwを、製品充填筒30に向けて下方に送り出す。製筒器14によって筒状に成形された帯状フィルムFwは、製品充填筒30の外周面に沿って下方に移動する。
【0016】
巻取ロール11から製筒器14に至る帯状フィルムFwの送り経路に対面して、日付印字装置15及び日付検査装置16が配置されている。日付印字装置15は、フィルム供給装置10によって搬送される帯状フィルムFwの所定の位置に、日付(例えば、製造年月日、消費期限、賞味期限など)を印字する。日付検査装置16は、日付印字装置15によって日付が適切に印字されたかを検査する。
【0017】
フィルム送り装置20は、フィルム供給装置10によって搬送された帯状フィルムFwを、上下方向に延びる送り経路に沿って搬送する。より詳細には、フィルム送り装置20は、製品充填筒30を挟んで対向する一対の送りベルト21、22を備える。一対の送りベルト21、22は、モータ(図示省略)の駆動力が伝達されて、製品充填筒30の外周面を覆う帯状フィルムFwを、横シール装置50に向けて下方に送る。本実施形態において、フィルム送り装置20による帯状フィルムFwの送り方向は、下方向である。
【0018】
製品充填筒30は、上端及び下端が開放された筒状の部材である。製品充填筒30は、製筒器14と横シール装置50との間において、筒状に成形された帯状フィルムFwの送り方向に沿って上下方向に延設されている。また、製品充填筒30の上端開口には、ホッパ31が取り付けられている。製品充填筒30は、不図示の組合せ計量器(製品供給装置)からホッパ31を通じて供給された製品を、縦シール装置40及び横シール装置50によって成形された袋Bpに下端開口を通じて充填する。
【0019】
縦シール装置40は、製品充填筒30に対面する位置に配置されている。より詳細には、縦シール装置40は、フィルム送り装置20による帯状フィルムFwの送り方向において、製筒器14より下流側で且つ横シール装置50より上流側に配置されている。
【0020】
縦シール装置40は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟むように配置された一対のシールブロック41、42を備える。一対のシールブロック41、42は、モータの回転が伝達されて接離する。一対のシールブロック41、42それぞれには、ヒータが内蔵されている。そして、一対のシールブロック41、42は、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を挟んで加熱することによって、幅方向の両端部を溶着(シール)する。これにより、帯状フィルムFwは、筒状に成形される。
【0021】
横シール装置50は、縦シール装置40より帯状フィルムFwの送り方向の下流側に配置されている。横シール装置50は、筒状に成形された帯状フィルムFwを所定の間隔毎に溶着(シール)することによって、帯状フィルムFwを袋Bpに成形する。より詳細には、横シール装置50は、縦シール装置40によって筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、袋Bpの底部に相当する部分と、袋Bpの頂部に相当する部分とをシールする。また、横シール装置50は、連続する2つの袋Bpの境界部分を切断する。
【0022】
図3は、横シール装置50の要部斜視図である。
図4は、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、クッション部材60F、60Rが離間位置で、保持ブロック51F、51Rが上位置のときの横シール装置50の側面図である。
図5は、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rが当接位置で、保持ブロック51F、51Rが上位置のときの横シール装置50の側面図である。
図6は、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rが当接位置で、保持ブロック51F、51Rが下位置のときの横シール装置50の側面図である。
図7は、シールブロック52F、52Rがシール位置で、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rが当接位置で、保持ブロック51F、51Rが下位置のときの横シール装置50の側面図である。
図8は、クッション部材60F、60Rがクッション位置で、保持ブロック51F、51Rが下位置のときの横シール装置50の側面図である。
【0023】
図3~
図8に示すように、横シール装置50は、一対の保持ブロック51F、51Rと、一対のシールブロック52F、52Rと、一対のシャッタ53F、53Rと、接離モータ54(
図10参照)と、昇降モータ55(
図10参照)と、ヒータ56(
図10参照)と、カッタ57(
図10参照)とを備える。
【0024】
一対の保持ブロック51F、51Rは、前後方向において、筒状の帯状フィルムFwを挟んで対向配置されている。また、一対の保持ブロック51F、51Rは、互いに近接または離間する方向に移動可能に、横シール装置50のフレームに支持されている。さらに、一対の保持ブロック51F、51Rは、上位置及び上位置より下方の下位置の間を昇降可能に横シール装置50のフレームに支持されている。そして、一対の保持ブロック51F、51Rは、接離モータ54の駆動力が伝達されて互いに接離し、昇降モータ55の駆動力が伝達されて一体となって昇降する。
【0025】
一対のシールブロック52F、52Rは、各々が左右方向に延設されている。また、一対のシールブロック52F、52Rは、前後方向において、筒状の帯状フィルムFwを挟んで対向配置されている。また、一対のシールブロック52F、52Rには、ヒータ56が内蔵されている。さらに、シールブロック52Fは、カッタ57を出没可能に支持している。そして、一対のシールブロック52F、52Rは、一対の保持ブロック51F、51Rに保持されて、
図4に示す離間位置と、
図7に示すシール位置との間を移動する。一対のシールブロック52F、52Rの間隔は、離間位置>シール位置である。
【0026】
シールブロック52F、52Rの離間位置は、筒状の帯状フィルムFwから離間した位置である。換言すれば、シールブロック52F、52Rの離間位置は、製品充填筒30から筒状の帯状フィルムFwの内部に供給された製品を通過させる位置である。シールブロック52F、52Rのシール位置は、筒状の帯状フィルムFwを挟んで当接(筒状の帯状フィルムFwを挟持)する位置である。ヒータ56によって加熱されたシールブロック52F、52Rがシール位置に到達することによって、筒状の帯状フィルムFwのうち、第1袋Bp1の頂部及び第1袋Bp1の次の第2袋Bp2の底部に相当する部分が溶着(シール)される。また、シール位置のシールブロック52Fからカッタ57を突出させることによって、第1袋Bp1及び第2袋Bp2の境界部分が切断される。
【0027】
一対のシャッタ53F、53Rは、シールブロック52F、52Rの下方において、各々が左右方向に延設されている。また、一対のシャッタ53F、53Rは、前後方向において、筒状の帯状フィルムFwを挟んで対向配置されている。また、一対のシャッタ53F、53Rは、シールブロック52F、52Rに取り付けられた支持軸58F、58Rに、互いに接離する向きに移動可能に支持されている。さらに、一対のシャッタ53F、53Rは、コイルバネ59F、59R(付勢部材)によって互いに近接する向きに付勢されている。そして、一対のシャッタ53F、53Rは、一対の保持ブロック51F、51Rに保持されて、
図4に示す離間位置と、
図5~
図7に示す当接位置との間を移動する。一対のシャッタ53F、53Rの間隔は、離間位置>当接位置である。
【0028】
シャッタ53F、53Rの離間位置は、筒状の帯状フィルムFwから離間した位置である。換言すれば、シャッタ53F、53Rの離間位置は、製品充填筒30から筒状の帯状フィルムFwの内部に供給された製品を通過させる位置である。シャッタ53F、53Rの当接位置は、筒状の帯状フィルムFwを挟んで当接する位置である。
【0029】
横シール装置50には、一対のクッション部材60F、60Rが取り付けられている。一対のクッション部材60F、60Rは、筒状の帯状フィルムFwを挟んで対向配置されている。また、一対のクッション部材60F、60Rは、上下方向において、製品充填筒30の下端と、横シール装置50(より詳細には、シールブロック52F、52R)との間に配置されている。
【0030】
そして、一対のクッション部材60F、60Rは、製品充填筒30から筒状の帯状フィルムFwに供給された製品に帯状フィルムFw越しに当接することによって、製品が帯状フィルムFwに衝突する際の衝撃を緩和する。一対のクッション部材60F、60Rそれぞれは、支持軸61F、61Rと、基台62F、62Rと、コイルバネ63F、63Rと、硬質シート64F、64Rと、固定板65F、65R(固定部材)とを備える。
【0031】
支持軸61F、61Rは、シールブロック52F、52Rより上方において、保持ブロック51F、51Rに取り付けられている。また、支持軸61F、61Rは、保持ブロック51F、51Rから互いに近接する向きに突出している。基台62F、62Rは、各々が左右方向に延設されている。また、基台62F、62Rは、互いに接離する向きに移動可能に支持軸61F、61Rに支持されている。また、基台62F、62Rは、水平方向に対して傾斜(例えば、傾斜角60°)した状態で、支持軸61F、61Rに支持されている。さらに、基台62F、62Rは、コイルバネ63F、63R(付勢部材)によって互いに近接する向きに付勢されている。
【0032】
図9は、硬質シート64Fの展開図である。
図9に示すように、硬質シート64Fは、高密度ポリウレタン等の樹脂で形成された矩形のシートである。硬質シート64Fには、複数のスリット66が形成されている。複数のスリット66それぞれは、硬質シート64Fを厚み方向に貫通し、直線的に延設されている。また、複数のスリット66は、延設方向に直交する方向において、所定の間隔を隔てて配置されている。また、複数のスリット66は、互いに平行に延設されている。さらに、複数のスリット66は、延設方向に直交する方向に所定の幅wを有する。
【0033】
硬質シート64Fは、中央領域Cと、スリット66の延設方向における中央領域Cの両端部の端部領域E1、E2とで構成される。そして、本実施形態に係るスリット66は、中央領域Cのみに形成され、一対の端部領域E1、E2には形成されていない。さらに、硬質シート64Fの四隅(端部領域E1、E2)には、厚み方向に貫通するボルト穴67が形成されている。硬質シート64Rについても同様である。
【0034】
図3に示すように、硬質シート64F、64Rは、筒形状に湾曲された状態で基台62F、62Rに取り付けられる。より詳細には、硬質シート64F、64Rは、周方向に沿ってスリット66が延設されるように、筒形状に湾曲される。以下、筒形状の硬質シート64F、64Rのうち、スリット66の延設方向を「周方向」と表記し、複数のスリット66の配列方向を「軸方向(本実施形態では、左右方向に相当)」と表記する。
【0035】
そして、筒形状の硬質シート64F、64Rは、四隅のボルト穴67が基台62F、62Rに対面するように、基台62F、62R上に配置される。さらに、筒形状の硬質シート64F、64Rの内側には、軸方向に延設された固定板65F、65Rが配置される。これにより、筒形状の硬質シート64F、64Rの端部領域E1、E2は、基台62F、62R及び固定板65F、65Rによって挟持される。そして、固定板65F、65R、ボルト穴67、基台62F、62Rに挿通された固定ボルトによって、硬質シート64F、64R及び固定板65F、65Rが基台62F、62Rに固定される。
【0036】
図4~
図8に示すように、基台62F、62Rに固定された筒形状の硬質シート64F、64Rは、スリット66が形成された中央領域Cが筒状の帯状フィルムFwに対面する。また、筒形状の硬質シート64F、64Rの内側は、軸方向に延びる空洞になっている。その結果、筒状の硬質シート64F、64Rは、直径を減じる向きに弾性変形することができる。そして、一対のクッション部材60F、60Rは、一対の保持ブロック51F、51Rに保持されて、
図4に示す離間位置と、
図5~
図7に示す当接位置と、
図8に示すシール位置との間を移動する。一対の硬質シート64F、64Rの間隔は、離間位置>クッション位置>当接位置である。
【0037】
クッション部材60F、60Rの離間位置は、硬質シート64F、64Rが筒状の帯状フィルムFwから離間した位置である。換言すれば、クッション部材60F、60Rの離間位置は、製品充填筒30から筒状の帯状フィルムFwの内部に供給された製品を通過させる位置である。クッション部材60F、60Rの当接位置は、筒状の帯状フィルムFwを挟んで硬質シート64F、64R同士が当接する位置である。クッション部材60F、60Rのクッション位置は、筒状の帯状フィルムFwの直径より小さい間隔を隔てて硬質シート64F、64Rが対向配置された位置である。クッション部材60F、60Rがクッション位置のとき、硬質シート64F、64Rそれぞれは、帯状の帯状フィルムFwに接する。そして、硬質シート64F、64Rは、製品充填筒30から供給された製品に筒状の帯状フィルムFw越しに当接する。
【0038】
高密度ポリウレタンで形成された硬質シート64F、64Rの表面は、帯状フィルムFw越しに製品が当接しても、局所的な変形が起こりにくい程度の硬度を有する。また、内側が空洞になっている硬質シート64F、64Rは、帯状フィルムFw越しに製品が当接すると、隣接するスリット66で挟まれた領域が全体として弾性変形する。すなわち、クッション部材60F、60R(より詳細には、硬質シート64F、64R)は、製品充填筒30から供給された製品が帯状フィルムFw越しに当接したときに、表面の局所的な変形を抑えて弾性変形するように構成されている。これにより、製品が帯状フィルムFwに衝突する際の衝撃を緩和することができる。
【0039】
本実施形態において、保持ブロック51F、51Rに保持されたシールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rは、共通の駆動源である接離モータ54の駆動力によって接離する向きに一体となって移動し、共通の駆動源である昇降モータ55の駆動力によって一体となって昇降する。保持ブロック51F、51R、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rの位置は、不図示のセンサで検知することができる。なお、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60R(硬質シート64F、64R)が接離するタイミングは、以下のようになる。
【0040】
まず、保持ブロック51F、51Rを離間させると、
図4に示すように、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及び硬質シート64F、64Rが同時に離間位置に到達する。次に、
図4の状態から保持ブロック51F、51Rを近接させると、
図5に示すように、シールブロック52F、52Rがシール位置に到達する前に、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rが当接位置に到達する。なお、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rが当接位置に到達するタイミングは、同時であってもよいし、異なっていてもよい。
【0041】
次に、
図5の状態から保持ブロック51F、51Rをさらに近接させると、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rは、コイルバネ59F、59R、63F、63Rの付勢力に抗して、シールブロック52F、52Rに対して相対的に後退(保持ブロック51F、51Rに近づく向きに移動)する。また、硬質シート64F、64Rは、弾性圧縮される。その結果、
図7に示すように、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rが当接位置に保持されたまま、シールブロック52F、52Rがシール位置に到達する。
【0042】
次に、
図7の状態から保持ブロック51F、51Rを離間させると、シールブロック52F、52Rが離間する。一方、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rは、コイルバネ59F、59R、63F、63Rの付勢力によって、シールブロック52F、52Rに対して相対的に前進(保持ブロック51F、51Rから遠ざかる向きに移動)する。また、硬質シート64F、64Rは、弾性復帰する。その結果、
図5に示すように、シャッタ53F、53R及び硬質シート64F、64Rが当接位置に保持されたまま、シールブロック52F、52Rが離間する。
【0043】
次に、
図5の状態から保持ブロック51F、51Rをさらに離間させると、
図8に示すように、シャッタ53F、53Rが離間し、硬質シート64F、64Rがクッション位置に到達する。すなわち、硬質シート64F、64Rがクッション位置のとき、シールブロック52F、52R及びシャッタ53F、53Rそれぞれは、離間している。さらに、
図8の状態から保持ブロック51F、51Rをさらに離間させると、
図4に示すように、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及び硬質シート64F、64Rが同時に離間位置に到達する。
【0044】
図10は、縦型製袋充填包装機1のハードウェア構成図である。
図10に示すように、制御装置70は、例えば、演算手段であるCPU71(Central Processing Unit)と、記憶手段であるメモリ72とを備える。メモリ72は、例えば、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPU71の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、またはこれらの組み合わせで構成される。そして、メモリ72に記憶されたプログラムをCPU71が読み出して実行することによって、後述する各処理が実現される。
【0045】
但し、制御装置70の具体的な構成はこれに限定されず、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0046】
制御装置70は、フィルム供給装置10、フィルム送り装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50それぞれのモータの回転を制御する。制御装置70は、フィルム供給装置10、フィルム送り装置20、縦シール装置40、及び横シール装置50を連動して動作させることによって、帯状フィルムFwから袋Bpを成形して製品を充填する処理を繰り返し実行する。これにより、縦型製袋充填包装機1は、複数の袋Bpを順番に製造することができる。
【0047】
まず、制御装置70は、フィルム供給装置10及びフィルム送り装置20を駆動して、帯状フィルムFwを送り出す。次に、制御装置70は、縦シール装置40を駆動して、帯状フィルムFwの重ね合わされた端部を一対のシールブロック41、42で挟んでシールすることによって、帯状フィルムFwを筒状に成形する。また、制御装置70は、筒状に成形された帯状フィルムFwのうち、第1袋Bp1の頂部に相当する部分と、第1袋Bp1の直後の第2袋Bp2の底部に相当する部分とを、シールブロック52F、52Rで挟んでシールする。さらに、制御装置70は、隣接する第1袋Bp1及び第2袋Bp2の境界を切断する。
【0048】
以下、
図4~
図8及び
図11を参照して、横シール装置50が隣接する第1袋Bp1の頂部及び第2袋Bp2の底部に相当する部分をシールする一連の動作を説明する。
図11は、保持ブロック51F、51R、シールブロック52F、52R、及びクッション部材60F、60Rの動き(所謂、ボックスモーション動作)を示すタイミングチャートである。なお、
図11の処理の開始時点において、保持ブロック51F、51Rは上位置で、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rは離間位置で、第1袋Bp1の底部に相当する部分がシールされて製品が内包されているものとする。
【0049】
まず、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rを近接させる向きに接離モータ54を回転させる。そして、制御装置70は、
図5に示すように、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rが当接位置に到達し、シールブロック52F、52Rがシール位置に到達する前に、接離モータ54を停止させる(
図11の時刻t1)。
【0050】
次に、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rを下降させる向きに昇降モータ55を回転させる。そして、制御装置70は、
図6に示すように、保持ブロック51F、51Rが下位置に到達したタイミングで、昇降モータ55を停止させる(
図11の時刻t2)。これにより、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rが筒状の帯状フィルムFwを扱いて、製品を第1袋Bp1に充填する。
【0051】
次に、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rを近接させる向きに接離モータ54を回転させる。そして、制御装置70は、
図7に示すように、シールブロック52F、52Rがシール位置に到達したタイミングで接離モータ54を停止させ(
図11の時刻t3)、所定の時間(
図11の時刻t3-t4)が経過するまでこの状態を保持する。これにより、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rの間において、シールブロック52F、52Rが帯状フィルムFwをシールする。さらに、制御装置70は、時刻t3-t4の間にカッタ57を突出させて、第1袋Bp1の頂部及び第2袋Bp2の底部の境界を切断する。その結果、帯状フィルムFwから分離された第1袋Bp1が縦型製袋充填包装機1から排出される。
【0052】
次に、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rを離間させる向きに接離モータ54を回転させる。そして、制御装置70は、クッション部材60F、60Rがクッション位置に到達したタイミングで、接離モータ54を停止させる(
図11の時刻t5)。また、制御装置70は、時刻t4-t6の間に帯状フィルムFwの底に製品が到達するタイミングで製品供給装置に供給信号を出力することによって、所定量の製品をホッパ31に供給させる。これにより、
図8に示すように、ホッパ31に供給された製品は、製品充填筒30を通じて筒状の帯状フィルムFwに供給され、帯状フィルムFw越しに硬質シート64F、64Rに当接する(
図11の時刻t6)。硬質シート64F、64Rは、製品が当接した部分が局所的に変形(凹み)せずに、空洞部分によって隣接するスリット66の範囲が全体として弾性変形(弾性圧縮)する。
【0053】
次に、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rを離間させる向きに接離モータ54を回転させ、保持ブロック51F、51Rを上昇させる向きに昇降モータ55を回転させる。そして、制御装置70は、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rが離間位置に到達したタイミングで、接離モータ54を停止させる。また、制御装置70は、保持ブロック51F、51Rが上位置に到達したタイミングで昇降モータ55を停止させる(
図11の時刻t7)。さらに、制御装置70は、フィルム送り装置20を駆動することによって、第2袋Bp2の長さに相当する長さだけ帯状フィルムFwを送り出す。その結果、
図4の状態に戻る。
【0054】
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
【0055】
上記の実施形態によれば、硬質シート64F、64Rを高密度ポリウレタンで形成することによって、製品に当接された部分の局所的な変形が防止される。これにより、製品が衝突することによる袋Bpの穴あきが防止される。また、硬質シート64F、64Rを筒形状にして内部に空洞を形成することによって、隣接するスリット66の範囲で硬質シート64F、64Rが全体として弾性変形する。これにより、袋Bpに衝突した製品の欠けが防止される。なお、硬質シート64F、64Rの厚み、組成などは、製品や袋Bpの種類によって適宜選択される。
【0056】
また、上記の実施形態によれば、硬質シート64F、64Rに複数のスリット66を設けることによって、弾性変形する部分を隣接するスリット66の範囲に限定できる。そして、隣接するスリット66の間隔を調整することによって、製品や袋Bpの種類に応じて弾性変形量を調整できる。但し、製品や袋Bpの種類によっては、スリット66を省略してもよい。
【0057】
また、上記の実施形態によれば、スリット66に幅wを持たせることによって、製品が当接した部分が弾性変形する際の抵抗を低減することができる。これにより、袋Bpに衝突した製品の欠けを防止できる。なお、スリット66の幅wは、製品や袋Bpの種類によって適宜選択される。但し、カッタなどで硬質シート64F、64Rに切れ込みを入れて、スリット66を形成してもよい。すなわち、スリット66の幅wは実質的に0でもよい。
【0058】
また、上記の実施形態によれば、硬質シート64F、64Rの端部領域E1、E2を、基台62F、62R及び固定板65F、65Rで挟持することによって、硬質シート64F、64Rの浮き上がりを防止することができる。但し、固定ボルトの数を増やす等すれば、固定板65F、65Rを省略することができる。
【0059】
また、上記の実施形態によれば、
図11のタイミングで横シール装置50を動作させることによって、以下の作用効果が期待できる。まず、シャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rで帯状フィルムFwを扱くことによって、袋Bp内に製品を確実に充填できる。また、当接位置のシャッタ53F、53R及びクッション部材60F、60Rの間をシールブロック52F、52Rでシールすることによって、帯状フィルムFwの撓みやシール位置のズレを防止できる。さらに、製品充填筒30から供給された製品を帯状フィルムFw越しにクッション部材60F、60Rで受けることによって、製品の欠け及び袋Bpの穴あきの両方を防止できる。
【0060】
さらに、上記の実施形態によれば、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rを保持ブロック51F、51Rに取り付けて、共通の駆動源である接離モータ54及び昇降モータ55で一体的に移動させることによって、シンプルな構成で上記の作用効果を実現できる。但し、シールブロック52F、52R、シャッタ53F、53R、及びクッション部材60F、60Rの一部または全部は、専用の駆動源によって駆動(接離、昇降)されてもよい。これにより、各構成部品の位置制御の自由度が向上する。
【0061】
なお、上記の実施形態では、硬質シート64F、64Rの中央領域Cのみにスリット66を形成した例を説明したが、硬質シート64F、64Rの構成は
図9の例に限定されない。他の例として、硬質シート64F、64Rの周方向の全域にスリットを設けてもよい。換言すれば、
図9に示す硬質シート64F、64Rは、軸方向に分割されていてもよい。そして、各々が筒形状に湾曲された複数の硬質シート64F、64Rは、筒形状の軸方向に離間した位置において、独立して基台62F、62Rに支持されていてもよい。
【0062】
また、上記の実施形態では、帯状フィルムFw越しに製品に当接する部材は、表面の局所的な変形を抑えて弾性変形するように構成されていれば、筒形状の硬質シート64F、64Rに限定されない。
図12は、変形例に係るクッション部材80F、80Rを示す図である。なお、上記の実施形態との共通点の詳細な説明は省略し、相違点を中心に説明する。
【0063】
図12に示すクッション部材80F、80Rは、硬質シート64F、64Rに代えて、クッションブロック84F、84Rが基台62F、62Rに支持されている。クッションブロック84F、84Rは、積層された表面層85F、85Rと、弾性変形層86F、86Rとで構成される。表面層85F、85R及び弾性変形層86F、86Rは、いずれも直方体形状の外形を呈する。表面層85F、85R及び弾性変形層86F、86Rの厚みは、製品や袋Bpの種類によって適宜選択される。
【0064】
表面層85F、85Rは、帯状フィルムFw越しに製品に当接したときに、局所的な変形を抑制可能な材料(例えば、高密度ポリウレタン)で形成される。弾性変形層86F、86Rは、弾性変形が可能な材料(例えば、ポリウレタンフォーム、ポリエステル)で形成される。そして、表面層85F、85Rは、帯状フィルムFw越しに製品に当接し得る位置に配置される。一方、弾性変形層86F、86Rは、表面層85F、85Rを挟んで帯状フィルムFwと反対側に配置される。そして、弾性変形層86F、86Rは、帯状フィルムFw越しに製品に当接された表面層85F、85Rが後退するように弾性変形(弾性圧縮)する。
【0065】
上記の変形例によっても、製品の欠け及び袋Bpの穴あきの両方を防止できる。なお、クッションブロック84F、84Rにも上記の実施形態と同様にスリットが形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…縦型製袋充填包装機、10…フィルム供給装置、11…巻取ロール、12a-12h…固定ガイドロール、13…テンション機構、14…製筒器、15…日付印字装置、16…日付検査装置、20…フィルム送り装置、21,22…送りベルト、30…製品充填筒、31…ホッパ、40…縦シール装置、41,42,52F,52R…シールブロック、50…横シール装置、51F,51R…保持ブロック、53F,53R…シャッタ、54…接離モータ、55…昇降モータ、56…ヒータ、57…カッタ、58F,58R,61F,61R…支持軸、59F,59R,63F,63R…コイルバネ、60F,60R,80F,80R…クッション部材、62F,62R…基台、64F,64R…硬質シート、65F,65R…固定板、66…スリット、67…ボルト穴、70…制御装置、71…CPU、72…メモリ、84F,84R…クッションブロック、85F,85R…表面層、86F,68R…弾性変形層