(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092339
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法、管理サーバおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240701BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208199
(22)【出願日】2022-12-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和4年1月21日、株式会社KADOKAWAが、丹羽一臣が発明した切り抜き動画管理のサービス内容を、「切り抜き動画管理」に関する会議で公開した。 (2)令和4年3月16日、株式会社KADOKAWAが、下記サービス提供サイトにおいて、丹羽一臣が発明した切り抜き動画管理について、サービスを開始した。 YouTube(https://www.youtube.com/)
(71)【出願人】
【識別番号】519266236
【氏名又は名称】株式会社KADOKAWA
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 一臣
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC16
5L050CC16
(57)【要約】
【課題】二次著作物における一次著作物の利用を促進する。
【解決手段】管理システム8は、二次著作権者端末4と管理サーバ1を備える。二次著作権者端末4は、一次著作物に対して付与された著作物IDを、一次著作物を利用した二次著作物に付与して公開する。管理サーバ1は、一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部22と、著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、著作物IDが付与された二次著作物の収益を、一次著作物の著作権者に分配する分配部23を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次著作物に対して付与された著作物IDを、前記一次著作物を利用した二次著作物に付与して公開する二次著作権者端末と、
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備える管理サーバ
を備える管理システム。
【請求項2】
一次著作権者端末が、一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、
前記管理サーバが、前記一次著作物に対して著作物IDを発行して、前記一次著作権者端末に通知し、
前記一次著作権者端末が、前記著作物IDを付与して前記一次著作物を公開し、
二次著作権端末が、前記一次著作物を用いた二次著作物を、前記著作物IDを付与して公開し、
前記管理サーバが、前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する
管理方法。
【請求項3】
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部
を備える管理サーバ。
【請求項4】
前記発行部は、
第1の一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
第2の一次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第1の著作物IDと第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記第1の一次著作物の著作権者と前記第2の一次著作物の著作権者と二次著作物の著作権者に分配する
請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記発行部は、
一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
前記第1の著作物IDが付与された二次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、一次著作物の著作権者と、前記第1の著作物IDが付与された二次著作物の著作権者に分配する
請求項3に記載の管理サーバ。
【請求項6】
コンピュータを、請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の管理サーバとして機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、管理方法、管理サーバおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、動画等のコンテンツの公開が普及しており、著作権の保護または活用が進んでいる。例えば、YouTube(登録商標)において、予め指定したコンテンツと類似するコンテンツを発見するシステムがある(非特許文献1)。非特許文献1において著作権者は、予めコンテンツの参照コピーを提供する。コンピュータは、アップロードされた動画をスキャンし、提供された動画と一致するコンテンツの有無を確認する。一致するコンテンツが見つかると、そのコンテンツは、著作権者が予め指定したポリシーに従って、処理される。ポリシーには、参照コピーをアップロードした著作権者のみへの収益化、トラッキングまたはブロックがある。
【0003】
また、既存の動画の一部を切り取って新たに作成された切り取り動画も普及している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Google、"YouTube 操作ガイド Content ID の使用"、[online]、YouTubeヘルプ、[2022年9月30日検索]、インターネット〈URL:https://support.google.com/youtube/answer/3244015?hl=ja&ref_topic=6084219〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
切り取り動画は既存の動画の二次著作物に該当するため、切り取り動画で得られた収益は、切り取り動画を創作した著作権者のみならず、その切り取り動画で用いられた既存の動画の創作者にも分配されるべきである。
【0006】
しかしながら、非特許文献1に記載のシステムは、二次著作物による権利侵害の排除に重きが置かれ、二次著作物における一次著作物の利用を促進するという視点はない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、二次著作物における一次著作物の利用を促進可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の管理システムは、二次著作権者端末と管理サーバを備える。二次著作権者端末は、一次著作物に対して付与された著作物IDを、前記一次著作物を利用した二次著作物に付与して公開する。管理サーバは、一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備える。
【0009】
本発明の一態様の管理方法は、一次著作権者端末が、一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、前記管理サーバが、前記一次著作物に対して著作物IDを発行して、前記一次著作権者端末に通知し、前記一次著作権者端末が、前記著作物IDを付与して前記一次著作物を公開し、二次著作権者端末が、前記一次著作物を用いた二次著作物を、前記著作物IDを付与して公開し、前記管理サーバが、前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する。
【0010】
本発明の一態様の管理サーバは、一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、前記著作物IDが付与されて公開された二次著作物を検出すると、前記著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備える。
【0011】
本発明の一態様は、上記管理サーバとして、コンピュータを機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、二次著作物における一次著作物の利用を促進可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係る管理システムのシステム構成を説明する図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態に係る著作物の関係を説明する図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態に係る管理サーバの機能ブロックと、他装置との関係を説明する図である。
【
図4】
図4は、ユーザデータのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図5】
図5は、著作物IDデータのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図6】
図6は、管理システムにおける処理の一例を説明するシーケンス図である。
【
図7】
図7は、変形例に係る著作物の関係を説明する図である(その1)。
【
図8】
図8は、変形例に係る著作物の関係を説明する図である(その2)。
【
図9】
図9は、管理サーバに用いられるコンピュータのハードウエア構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0015】
(管理システム)
図1に示す管理システム8は、本発明の実施の形態において、著作物(「一次著作物」または「翻案元の著作物」と呼ぶ)の二次的著作物(「二次著作物」と呼ぶ)への利用を促す。
図2に示すように、二次著作物D2は、1つの一次著作物D1を利用して創作される。管理システム8は、二次著作物D2における収益を、一次著作物D1の著作権者と二次著作物D2の著作権者に分配することにより、一次著作物D1の二次著作物D2への利用を促す。
【0016】
本発明の実施の形態において、二次著作物D2は、著作権法が規定する二次的著作物であって、二次創作と呼ばれる場合もある。二次著作物D2は、一次著作物D1を、翻訳、編曲、変形、脚色、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物である。
【0017】
管理システム8は、管理サーバ1、公開サーバ2、一次著作権者端末3、二次著作権者端末4および視聴者端末5を備える。管理サーバ1、公開サーバ2、一次著作権者端末3および二次著作権者端末4は、通信ネットワーク6により接続される。公開サーバ2および視聴者端末5は、通信ネットワーク7により接続される。通信ネットワーク6および通信ネットワーク7は、インターネット等の双方向に通信可能なネットワークである。
【0018】
本発明の実施の形態において二次著作物D2は、コンピュータによる再生などにより利用されるデジタルコンテンツである。本発明の実施の形態において一次著作物D1は、二次著作物D2と同様にデジタルコンテンツである場合を説明するが、後述するように、書籍、絵画などのコンピュータを用いることなく利用可能なアナログコンテンツであっても良い。本発明の実施の形態において一次著作物D1は、動画データである。二次著作物D2は、いわゆる切り抜き動画であって、動画の一部から切り取られた部分を埋め込んだ動画データである場合を説明する。
【0019】
公開サーバ2は、動画などのデジタルコンテンツを公開するコンピュータである。本発明の実施の形態において公開サーバ2は、一次著作物D1と二次著作物D2を公開する。公開サーバ2は、各端末からアップロードされた動画等を、その動画に付随するデータとともに公開することができる。動画に付随するデータは、その動画のタイトル、説明文、動画制作者のプロフィールなどの各項目のデータである。
【0020】
一次著作権者端末3は、一次著作権者が利用するコンピュータである。一次著作権者端末3は、
図2および
図3に示すように、一次著作物D1について、管理サーバ1に著作物ID(IDentifier)の発行をリクエストする。一次著作権者端末3は、一次著作物D1を、管理サーバ1で発行された著作物ID「A001」に関連づけて公開サーバ2にアップロードする。著作物IDは、管理サーバ1において一次著作物D1を識別する。一次著作権者端末3は、一次著作物D1を、著作物ID「A001」を付与して公開サーバ2で公開する。
【0021】
これにより一次著作権者は、一次著作物D1の二次著作物への利用を許容していることを示すことができる。一次著作権者端末3は、二次著作物D2における一次著作物D1の利用を促すことができる。
【0022】
著作物IDは、収益の分配先が共通する1以上の著作物に対して発行されれば良い。例えば、著作物IDは、動画データ、音楽、書籍など、一人または1グループの著作権者が作成した1つの著作物に対して採番されても良い。著作物IDは、動画チャンネル、音楽アルバムなど、一人または1グループの著作権者が作成した複数の著作物の集合に対して採番されても良い。
【0023】
二次著作権者端末4は、二次著作権者が利用するコンピュータである。二次著作権者端末4は、
図2及び
図3に示すように、公開サーバ2に接続して一次著作物D1を再生する。二次著作権者は、二次著作権者端末4で、一次著作物D1を視聴する。また二次著作権者端末4は、二次著作権者等の指示により、その一次著作物D1を用いて二次著作物D2を創作する。二次著作権者端末4は、一次著作物D1を用いた二次著作物D2を、その一次著作物D1の著作物ID「A001」を付与して公開する。二次著作物D2で用いられた一次著作物D1を特定する著作物ID「A001」は、管理サーバ1によって検索されやすいように、「#A001」など、ハッシュタグとともに公開されても良い。
【0024】
これにより二次著作権者は、二次著作物D2において利用した一次著作物D1を明確化し、著作権に遵守していることを示すことができる。また管理サーバ1が、一次著作物D1の著作物IDをキーに二次著作物D2を検出することにより、二次著作物D2の収益を一次著作権者にも分配することができる。一次著作権者は、著作物IDとともに著作物を公開することにより収益が得られるので、一次著作物D1の二次著作物への利用を許容するモチベーションとなる。
【0025】
視聴者端末5は、公開サーバ2が公開するデジタルコンテンツを再生するコンピュータである。視聴者は、視聴者端末5で、再生されるデジタルコンテンツを視聴する。本発明の実施の形態において視聴者端末5は、公開サーバ2に接続して動画を視聴する端末であって、一次著作権者端末3および二次著作権者端末4も、視聴者端末5として機能する場合がある。
図3に示すように、視聴者端末5が公開サーバ2のコンテンツを視聴する際、課金が必要になる場合がある。
【0026】
(管理サーバ)
図3に示すように管理サーバ1は、ユーザデータ11および著作物IDデータの各データと、登録部21、発行部22および分配部23の各機能を備える。各データは、メモリ902またはストレージ903等の記憶装置に記憶される。各機能は、CPU901に実装される。
【0027】
ユーザデータ11は、管理サーバ1によって収益の分配を受けるユーザの情報を保持する。本発明の実施の形態においてユーザは、一次著作権者端末3を利用する一次著作権者と、二次著作権者端末4を利用する二次著作権者である。ユーザデータ11は、
図4に示すように、各ユーザのユーザIDとそのユーザに収益を分配するための分配方法を対応づける。分配方法は、ユーザが収益を受け取る口座を特定する情報のほか、当該ユーザが一次著作権者である場合に二次著作権者から分配される収益の分配率などである。ユーザが収益を受け取る口座は、例えば、ユーザの保有する銀行、仮想通貨、またはポイント等の口座である。
【0028】
著作物IDデータ12は、管理サーバ1が発行した著作物IDの情報を保持する。著作物IDデータ12は、
図5に示すように、管理サーバ1が発行した著作物IDと、その著作物IDに対応する一次著作物の著作権を有するユーザIDを対応づける。
【0029】
登録部21は、管理サーバ1によって収益の分配を受けるユーザの情報を取得し、ユーザデータ11に登録する。一次著作権者端末3は、管理サーバ1に利用申請のデータを送信する。利用申請のデータは、一次著作権者のユーザIDと、分配方法等を含む。登録部21は、利用申請のデータを受信すると、一次著作権者のユーザIDと、分配方法等を対応づけたレコードを、ユーザデータ11に挿入する。
【0030】
二次著作権者端末4も、一次著作権者端末3と同様に、管理サーバ1に利用申請のデータを送信する。利用申請のデータは、一次著作権者のユーザIDと、分配方法のほか、公開サーバ2において二次著作物を公開するチャンネルなど、二次著作物の公開場所を特定する情報を、含んでも良い。登録部21は、利用申請のデータを受信すると、二次著作権者のユーザIDと、分配方法等を対応づけたレコードを、ユーザデータ11に挿入する。
【0031】
利用申請のデータのうち、分配方法、二次著作物の公開場所を特定する情報等は、各端末からの利用申請時にユーザデータ11に登録される場合を説明するがこれに限らない。これらの情報は、二次著作物が公開サーバ2で公開された後など、収益が分配される時点で設定されれば良い。
【0032】
発行部22は、一次著作物D1に対して、著作物IDを発行する。発行部22は、例えば一次著作権者端末3から一次著作物D1に対する著作物IDの発行がリクエストされると、その一次著作物D1に対して著作物IDを発行して、一次著作権者端末3に通知する。発行部22は、発行した著作物IDを著作物IDデータ12に格納する。発行部22は、リクエスト元のユーザID、具体的には一次著作権者のユーザIDと対応づけて、発行した著作物IDを著作物IDデータ12に格納しても良い。
【0033】
分配部23は、著作物IDが付与されて公開された二次著作物D2を検出すると、著作物IDが付与された二次著作物D2の収益を、一次著作物D1の著作権者に分配する。
【0034】
分配部23は、著作物IDデータ12を参照して過去に発行した各著作物IDを特定する。分配部23は、公開サーバ2を参照して、各著作物IDが付与された二次著作物D2を探索する。分配部23は、例えば、説明文に著作物IDが設定されている動画データ、または、著作物IDがハッシュタグ化された動画データなどを探索する。ユーザデータ11において、二次著作権者が二次著作物D2の公開場所を特定する情報が設定されている場合、分配部23は、その情報で特定される公開場所で、著作物IDが付与された二次著作物D2を検出する。分配部23は、検出した動画データを、著作物IDの一次著作物D1の二次著作物D2であると特定する。
【0035】
分配部23は、公開サーバ2で公開された二次著作物D2を特定すると、公開サーバ2からその二次著作物D2に関する収益を取得し、取得した収益を、一次著作物D1の著作権者と、二次著作物D2の著作権者に分配する。分配部23は、ユーザデータ11等において指定された分配率などに従って、一次著作権者と二次著作権者に収益を分配する。このとき分配部23は、収益の一部を管理サーバ1におけるコストとして、分配対象からはずしても良い。
【0036】
なお、分配部23が公開サーバ2から取得する収益の原資は、例えば、視聴者端末5が公開サーバ2の動画データを視聴するために支払う課金、広告収入等である。
【0037】
(管理方法)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る管理方法を説明する。
【0038】
ステップS1において一次著作権者端末3は、管理サーバ1に利用申請に関するデータを送信する。一次著作権者端末3は、例えば、収益を受け取る口座、分配率などの情報を、管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、一次著作権者端末3から受信した利用申請に関するデータを、ユーザデータ11に登録する。
【0039】
ステップS2において二次著作権者端末4も、ステップS1と同様に、管理サーバ1に利用申請に関するデータを送信する。管理サーバ1は、二次著作権者端末4から受信した利用申請に関するデータを、ユーザデータ11に登録する。なお、利用申請のデータは、各端末からの利用申請時にユーザデータ11に登録されても良いし、二次著作物が公開サーバ2で公開された後など、収益が分配される時点で登録されても良い。
【0040】
ステップS3において一次著作権者端末3は、一次著作権者が著作権を有する一次著作物D1に対して、著作物IDの発行リクエストを管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、著作物IDを発行して、著作物IDデータ12に登録する。ステップS4において管理サーバ1は、発行した著作物IDを一次著作権者端末3に送信する。
【0041】
ステップS5において一次著作権者端末3は、公開サーバ2に一次著作物D1である動画データに、ステップS4で取得した著作物IDを付与してアップロードする。このとき一次著作権者端末3は、この動画データを一次著作物D1として二次著作物を創作する場合のガイドラインも、アップロードしても良い。公開サーバ2は、アップロードされた一次著作物を、著作物IDおよびガイドラインとともに公開する。このように著作物IDおよびガイドラインとともに公開された一次著作物D1を見た視聴者は、二次著作物への創作の動機を得ることになるので、二次著作物D2におけるこの一次著作物D1の利用を促すことができる。
【0042】
本発明の実施の形態において、一次著作物D1の著作物IDとガイドラインは、一次著作物D1の著作権者が有するチャンネルの説明文、著作権者のプロフィール、著作権者が有するウェブページ、一次著作物D1である動画データの説明文などに掲載されて、公開される。ガイドラインは、例えば、二次著作物D2の説明文への著作物IDの記載の要請、二次著作物D2を公開するサーバの指定、二次著作物D2における一次著作物D1の利用方法の制限などである。
【0043】
ステップS6において二次著作権者端末4は、公開サーバ2にアクセスして、ステップS5でアップロードされた一次著作物D1を再生し、二次著作権者は、一次著作物D1を視聴する。このとき二次著作権者端末4は、アップロードされた著作物IDおよびガイドラインも、取得する。
【0044】
ステップS7において二次著作権者端末4は、ステップS6で再生される一次著作物D1を用いて、二次著作物D2を作成する。二次著作権者端末4は、ステップS7で作成した二次著作物D2と、ステップS6で取得した一次著作物D1の著作物IDを、ステップS8において公開サーバ2にアップロードし、公開サーバ2で公開する。公開サーバ2は、アップロードされた二次著作物D2を、一次著作物D1の著作物IDとともに公開する。これにより、二次著作物D2において用いられた一次著作物D1が特定され、二次著作物D2における収益を、一次著作権者と二次著作権者に分配することができる。
【0045】
管理サーバ1は、ステップS9において公開サーバ2を検索し、著作物IDが設定されたコンテンツを検出する。例えば管理サーバ1は、ユーザデータ11を参照して、二次著作権者が指定した、二次著作物D2の公開場所を探索する。また管理サーバ1は、各動画データの説明文、または各動画データに付与されたハッシュタグなどを参照して、著作物IDが設定されたコンテンツ、具体的には二次著作物D2を検出する。
【0046】
著作物IDが設定された二次著作物D2を検出すると、ステップS10において管理サーバ1は、ステップS11およびステップS12において、その二次著作物D2の収益を、二次著作物D2の著作権者と、二次著作物D2で用いられた一次著作物D1の著作権者に分配する。管理サーバ1は、著作物IDデータ12を参照して、その著作物IDの発行をリクエストしたユーザID、具体的には一次著作物D1の著作権者を特定し、ユーザデータ11を参照して、そのユーザIDへの分配方法を特定して、収益を分配する。また管理サーバ1は、著作物IDが付与された二次著作物D2が公開されたチャンネルから、二次著作物D2の著作権者を特定し、収益を分配する。
【0047】
このとき管理サーバ1は、ステップS5でアップロードされた一次著作物D1のガイドラインに従って二次著作物D2が創作されたと判定される場合、二次著作権者に収益を分配しても良い。二次著作物D2がガイドラインに従って創作されているか否かは、オペレータによって判断されても良いし、所定のコンピュータ処理によって判断されても良い。ここで、二次著作物D2がガイドラインに従って創作されていないと判定される場合、管理サーバ1は、二次著作権者端末4に二次著作物D2の公開の中止を依頼したり、公開サーバ2に二次著作物D2の削除を依頼したりする。
【0048】
本発明の実施の形態において、一次著作物D1に付与された著作物IDと、二次著作物D2に用いられた一次著作物D1の著作物IDのそれぞれが、異なる項目に設定されても良い。例えば、一次著作物D1の著作物IDとガイドラインは、一次著作物D1の著作権者が有するチャンネルの説明文、著作権者のプロフィールなど、一次著作物D1の動画データの説明文以外のページに掲載される。一次著作物D1の著作物IDとガイドラインは、一次著作物の動画データの説明文からリンクされるページに掲載されても良い。一方、二次著作物D2で利用された一次著作物D1の著作物IDは、動画データの説明文に掲載される。これにより管理サーバ1は、公開サーバ2の各動画データの説明文から著作物IDを探索することにより、一次著作物D1の利用を促進するために公開された著作物IDを除外して、二次著作物D2で利用された一次著作物D1を特定する著作物IDを効率的に検出することができる。
【0049】
また別の実施の形態において、一次著作物D1に付与された著作物IDと、二次著作物D2に用いられた一次著作物D1の著作物IDが、それぞれ同じ項目に設定されても良い。例えば、一次著作物D1の著作物IDとガイドラインは、一次著作物D1の動画データの説明文に掲載され、二次著作物D2で用いられる一次著作物の著作物IDも、二次著作物D2の動画データの説明文に掲載されても良い。管理サーバ1は、公開サーバ2の各動画データの説明文において著作物IDを検出し、その説明文がガイドラインを含む場合、その動画データは一次著作物D1であると判定する。一方管理サーバ1は、公開サーバ2の各動画データの説明文において著作物IDを検出し、その説明文がガイドラインを含まない場合、その動画データは二次著作物D2であると判定し、その動画データの収益を分配する。
【0050】
ここでは、ガイドラインの有無により、一次著作物の動画データであるか、二次著作物の動画データであるかが区別される場合を説明したが、これに限らない。一次著作物D1の説明文にのみ記載するキーワードまたは二次著作物D2の説明文のみに記載するキーワードを予め決定し、そのキーワードの有無により区別されても良い。あるいは、一次著作物D1の説明文に用いる形式または二次著作物D2の説明文に用いる形式を予め決定し、その形式の有無により区別されても良い。そのほかの方法により、区別されても良い。
【0051】
このように本発明の実施の形態において管理サーバ1は、一次著作物D1に著作物IDを発行し、一次著作権者端末3は、著作物IDとともに一次著作物D1を公開する。これにより一次著作権者は、一次著作物D1が二次著作物D2で利用されることを許容し、一次著作物D1の利用を促進することができる。
【0052】
管理サーバ1は、著作物に対して著作物IDを発行し、発行した著作物IDを付したコンテンツを検出すれば良いので、著作物のハッシュ値または著作物が公開されたサイトなど、著作物の実体そのものを特定する必要がない。管理サーバ1に処理およびリソースの負担をかけることなく、一次著作物D1の利用を促進することができる。
【0053】
二次著作権者端末4は、一次著作物D1を利用した二次著作物D2を公開する際、一次著作物D1の著作物IDも公開する。これにより、管理サーバ1は、一次著作物D1が利用された二次著作物D2を特定することができるので、特定された二次著作物D2の収益を一次著作権者と二次著作権者に分配することができる。
【0054】
また二次著作物権者は、管理システム8における管理方法を利用するにあたり、分配金の受け取り口座を指定するなどの利用申請をした上で、視聴した著作物に著作物IDとガイドラインがある場合に、そのガイドラインに沿って二次著作物D2を作成し、著作物IDとともに公開すれば良い。二次著作権者は、一次著作物D1等の利用に関して管理サーバ1に利用対象の著作物を指定して事前に申請することなく、二次著作物D2を創作すれば収益が得られるので、二次著作物D2の創作を促進することができる。
【0055】
本発明の実施の形態に係る管理システム8は、二次著作物D2における一次著作物D1の利用を促進することができる。
【0056】
(適用例)
本発明の実施の形態において一次著作物も二次著作物もデジタルコンテンツである場合を説明したが、これに限らない。一次著作物は、管理サーバ1が一次著作物に対して発行した著作物IDを付与して公開可能であれば、動画データ、音楽データなどのデジタルコンテンツであっても良いし、書籍、雑誌などのアナログコンテンツであっても良い。
【0057】
一次著作物がアナログコンテンツで、二次著作物がデジタルコンテンツの例を説明する。
【0058】
(1)一次著作物は、プロが創作した曲であって、二次著作物は、一次著作物である曲を素人が歌った動画データである。一次著作物に付与された著作物IDは、一次著作物である曲が配信されるアプリケーション、曲が紹介される雑誌、またはウェブページなどに掲載される。
【0059】
(2)一次著作物は、小説であって、二次著作物は、小説を朗読した音声データ、または小説の一部を歌詞に用いた音楽データである。一次著作物に付与された著作物IDは、一次著作物である小説の奥付、小説が配信されるアプリケーション、小説が紹介される雑誌またはウェブページなどに掲載される。
【0060】
(3)一次著作物は、絵画であって、二次著作物は、絵画をデフォルメした画像データである。一次著作物に付与された著作物IDは、一次著作物である絵画が紹介される雑誌またはウェブページ、絵画の流通に用いられるタグなどに掲載される。
【0061】
上記(1)ないし(3)において二次著作物はそれぞれデジタルコンテンツである。本発明の実施の形態で説明したように管理サーバ1は、これらのデジタルコンテンツが公開される公開サーバ2で著作物IDを検索し、公開サーバ2から、これらのデジタルコンテンツが得た収益を取得することが可能である。
【0062】
また本発明の実施の形態において、一次著作権者が、二次著作権者への収益の分配率を指定する場合を説明したが、これに限らない。例えば、二次著作権者が、一次著作権者への収益の分配率を指定しても良い。あるいは管理サーバ1が予め指定したデフォルトの分配率で、一次著作権者と二次著作権者に収益を分配しても良い。収益の分配率は、任意の方法で定められれば良い。
【0063】
(変形例)
本発明の実施の形態において、1つの二次著作物D2で1つの一次著作物D1が利用される場合を説明したが、これに限られず、1つの二次著作物で2つの一次著作物が利用されても良い。また二次著作物から、更なる二次著作物(「三次著作物」と呼ぶ)が創作されるなど、著作物が連鎖的に利用されても良い。
【0064】
まず、
図7に示すように、1つの二次著作物D21で2つの一次著作物D11およびD12が利用される場合を説明する。第1の一次著作物D11の著作物IDは、「A011」で、第2の一次著作物D12の著作物IDは、「A012」である。二次著作物D21は、2つ一次著作物を特定する著作物ID「A011」および「A012」とともに公開される。
図7に示す例において、二次著作物D21で用いられた一次著作物を特定する著作物ID「A011」および「A012」は、管理サーバ1によって検索されるように、「#A011」および「#A012」など、ハッシュタグとともに公開される。
【0065】
管理システム8の処理を説明する。管理サーバ1の発行部22は、第1の一次著作物D11に対して、第1の著作物ID「A011」を発行し、第2の一次著作物D12に対して、第2の著作物ID「A012」を発行する。
【0066】
第1の一次著作物D11の著作権者端末は、第1の著作物ID「A011」とともに第1の一次著作物D11を公開サーバ2で公開する。第2の一次著作物D12の著作権者端末は、第2の著作物ID「A012」とともに第2の一次著作物D12を公開サーバ2で公開する。二次著作物D21の著作権者は、第1の一次著作物D11と第2の一次著作物D12のそれぞれを利用して、二次著作物D21を創作する。二次著作権者端末4は、第1の一次著作物D11と第2の一次著作物D12の各著作物ID「A011」と「A012」を付与して、二次著作物D21を公開サーバ2で公開する。
【0067】
管理サーバ1の分配部23は、第1の著作物ID「A011」と第2の著作物ID「A012」が付与された二次著作物D21を検出すると、この二次著作物D21の収益を、第1の一次著作物D11の著作権者と第2の一次著作物D12の著作権者と二次著作物D21の著作権者に分配する。管理サーバ1は、二次著作物D21で用いられる各一次著作物の著作権者に、収益を分配することができる。
【0068】
次に、
図8に示すように、一次著作物D16から二次著作物D26が創作され、二次著作物D26から三次著作物D36が創作される場合を説明する。
【0069】
一次著作物D16の著作物IDは、「A016」である。一次著作物D16から創作された二次著作物D26は、著作物ID「A016」とともに公開される。著作物ID「A016」は、この二次著作物D26で用いられた一次著作物D16を特定する。
【0070】
二次著作物D26が翻案元となり、更なる二次著作物の創作に用いられることを許容する場合、二次著作物D26に対して著作物ID「B026」が発行される。また二次的著作物D26に、一次的著作物D16を利用していることを示す著作物ID「A016」と、翻案元となることを許容することを示す著作物ID「B026」が付与される。
【0071】
二次著作物D26から創作された三次著作物D36は、この三次著作物D36で用いられた二次著作物D26を特定する著作物ID「B026」とともに公開される。二次著作物D26は、一次著作物D16に対して二次的著作物であるとともに、三次著作物D36に対して翻案元の著作物となる。
【0072】
図8に示す例において、二次著作物D26で用いられた一次著作物D16を特定する著作物ID「A016」と、三次著作物D36で用いられた二次著作物D26を特定する著作物ID「B026」は、管理サーバ1によって検索されるように、「#A016」および「#B026」など、ハッシュタグとともに公開される。
【0073】
管理システム8の処理の一例を説明する。管理サーバ1の発行部22は、一次著作物D16に対して、第1の著作物ID「A016」を発行する。一次著作権者端末3は、著作物ID「A016」とともに一次著作物D16を公開サーバ2で公開する。二次著作物D26の著作権者は、一次著作物D16を利用して、二次著作物D26を創作する。二次著作権者端末4は、一次著作物D16の著作物ID「A016」を付与して、二次著作物D26を公開サーバ2で公開する。
【0074】
発行部22は、著作物ID「A016」が付与された二次著作物D26に対して、第2の著作物ID「B026」を発行する。二次著作権者端末4は、二次著作物D26に、一次的著作物D16を利用していることを示す著作物ID「A016」と、翻案元となることを許容することを示す著作物ID「B026」を付与して、公開サーバ2で公開する。三次著作物D36の著作権者は、二次著作物D26を利用して、三次著作物D36を創作する。三次著作権者端末は、二次著作物D26の著作物ID「B026」を付与して、三次著作物D36を公開サーバ2で公開する。
【0075】
分配部23は、第2の著作物ID「B026」が付与された二次著作物(
図8では三次著作物D36)の収益を、一次著作物D16の著作権者と、第1の著作物ID「A016」が付与された二次著作物D26の著作権者に分配する。
【0076】
分配部23は、第2の著作物ID「B026」が付与された二次著作物(
図8では三次著作物D36)を検出すると、第2の著作物ID「B026」の著作物が、他の著作物を利用しているか否かを判定する。分配部23は、二次著作物D26に、一次的著作物D16を利用していることを示す著作物ID「A016」と、翻案元となることを許容することを示す著作物ID「B026」が付与されていることを検出する。分配部23は、第2の著作物ID「B026」の著作物(二次著作物D26)が、第1の著作物ID「A016」の著作物(一次著作物D16)を利用していることがわかる。これにより分配部23は、三次著作物D36の創作に関わった全ての翻案元の著作物、具体的には一次著作物D16および二次著作物D26を特定することができる。管理サーバ1は、著作物が連鎖的に利用される場合でも、各著作物で利用される一次著作物の著作権者に、収益を分配することができる。
【0077】
本発明の実施の形態において公開サーバ2が、動画を公開するサーバである場合を説明したが、これに限らない。公開サーバ2は、デジタルコンテンツを公開するサーバであれば良い。例えば公開サーバ2は、画像、テキストデータなどを各ユーザが投稿するマイクロブログなどのSNS(Social networking service)サーバ、コンピュータゲーム、音楽などを配信するサーバ、所定の測定データまたは分析データなどを提供するサーバなど、任意のデジタルコンテンツを公開するサーバであれば良い。
【0078】
本発明の実施の形態において、分配率は、一次著作権者に対応づけられる場合を説明したが、これに限らない。分配率は、二次著作物の公開時期、内容、視聴者数などの各条件に応じて、設定されても良い。また一次著作権者が複数の著作物IDを有し、ユーザデータ11において、各著作物IDに対して異なる分配率が設定されても良い。例えば一次著作物権者は、一次著作物に、所望の分配率が紐付けられた著作物IDを付与して公開することにより、一次著作物毎に異なる分配率で収益を得ることができる。
【0079】
分配率は、一次著作物と二次著作物の類似度に応じて、変更されても良い。一次著作権者は、一次著作物を、著作物IDと対応づけて予め管理サーバ1に登録する。管理サーバ1は、公開サーバ2で著作物IDが付与されて公開された二次著作物と、その著作物IDに対応づけられて登録された一次著作物との類似度を算出する。管理サーバ1は、類似度が高い場合、一次著作権者への分配率が高くなり、類似度が低い場合、一次著作物への分配率が低くなるように、一次著作権者への分配率を決定する。類似度は、例えば、音声データの波形、動画データのメタデータなどを使って、一般的な方法で算出される。
【0080】
上記説明した本実施形態の管理サーバ1は、例えば、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)901と、メモリ902と、ストレージ903(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置904と、入力装置905と、出力装置906とを備える汎用的なコンピュータシステムが用いられる。このコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することにより、管理サーバ1の各機能が実現される。
【0081】
なお、管理サーバ1は、1つのコンピュータで実装されてもよく、あるいは複数のコンピュータで実装されても良い。また管理サーバ1は、コンピュータに実装される仮想マシンであっても良い。
【0082】
管理サーバ1のプログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。コンピュータ読取り可能な記録媒体は、例えば非一時的な(non-transitory)記録媒体である。
【0083】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 管理サーバ
2 公開サーバ
3 一次著作権者端末
4 二次著作権者端末
5 視聴者端末
6,7 通信ネットワーク
11 ユーザデータ
12 著作物IDデータ
21 登録部
22 発行部
23 分配部
901 CPU
902 メモリ
903 ストレージ
904 通信装置
905 入力装置
906 出力装置
【手続補正書】
【提出日】2023-08-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次著作物に対して付与された著作物IDと、前記一次著作物を利用した二次著作物を対応づけて公開サーバで公開する二次著作権者端末と、
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備える管理サーバ
を備える管理システム。
【請求項2】
一次著作物について、前記管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、前記管理サーバから通知された著作物IDと、前記一次著作物を対応づけて公開する一次著作権者端末をさらに備え、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDと、二次著作物に対応づけられる著作物IDは、互いに異なる形式で公開され、
前記管理サーバは、前記著作物IDが公開された形式により、前記一次著作物に対応づけられる著作物IDと、二次著作物に対応づけられる著作物IDを区別する
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
一次著作権者端末が、一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、
前記管理サーバが、前記一次著作物に対して著作物IDを発行して、前記一次著作権者端末に通知し、
前記一次著作権者端末が、前記著作物IDと前記一次著作物を対応づけて公開し、
二次著作権端末が、前記一次著作物を用いた二次著作物を、前記著作物IDに対応づけて公開サーバで公開し、
前記管理サーバが、前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する
管理方法。
【請求項4】
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記著作物IDと前記一次著作物を利用した二次著作物を対応づけて公開する公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部
を備える管理サーバ。
【請求項5】
前記発行部は、
第1の一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
第2の一次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第1の著作物IDと第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記第1の一次著作物の著作権者と前記第2の一次著作物の著作権者と二次著作物の著作権者に分配する
請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記発行部は、
一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
前記第1の著作物IDが付与された二次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、一次著作物の著作権者と、前記第1の著作物IDが付与された二次著作物の著作権者に分配する
請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項7】
コンピュータを、請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の管理サーバとして機能させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データである一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、前記管理サーバから通知された著作物IDと、前記一次著作物を対応づけて公開する一次著作権者端末と、
前記一次著作物に対して付与された著作物IDと、前記一次著作物から切り取られた部分を利用した動画である二次著作物を対応づけて公開サーバで公開する二次著作権者端末と、
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備え、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第1の項目で公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第2の項目で公開され、前記第1の項目と前記第2の項目は互いに異なり、
前記分配部は、前記第2の項目から、前記著作物IDを探索する管理サーバ
を備える管理システム。
【請求項2】
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDと、二次著作物に対応づけられる著作物IDは、互いに異なる形式で公開され、
前記管理サーバは、前記著作物IDが公開された形式により、前記一次著作物に対応づけられる著作物IDと、二次著作物に対応づけられる著作物IDを区別する
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
一次著作権者端末が、動画データである一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、
前記管理サーバが、前記一次著作物に対して著作物IDを発行して、前記一次著作権者端末に通知し、
前記一次著作権者端末が、前記著作物IDと前記一次著作物を対応づけて公開し、
二次著作権端末が、前記一次著作物から切り取られた部分を用いた動画である二次著作物を、前記著作物IDに対応づけて公開サーバで公開し、
前記管理サーバが、前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配し、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第1の項目で公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第2の項目で公開され、前記第1の項目と前記第2の項目は互いに異なり、
前記管理サーバは、前記第2の項目から、前記著作物IDを探索する
管理方法。
【請求項4】
動画データである一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記著作物IDと前記一次著作物から切り取られた部分を利用した動画である二次著作物を対応づけて公開する公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部
を備え、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第1の項目で公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、第2の項目で公開され、前記第1の項目と前記第2の項目は互いに異なり、
前記分配部は、前記第2の項目から、前記著作物IDを探索する管理サーバ。
【請求項5】
前記発行部は、
第1の一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
第2の一次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第1の著作物IDと第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、前記第1の一次著作物の著作権者と前記第2の一次著作物の著作権者と二次著作物の著作権者に分配する
請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記発行部は、
一次著作物に対して、第1の著作物IDを発行し、
前記第1の著作物IDが付与された二次著作物に対して、第2の著作物IDを発行し、
前記分配部は、
前記第2の著作物IDが付与された二次著作物の収益を、一次著作物の著作権者と、前記第1の著作物IDが付与された二次著作物の著作権者に分配する
請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項7】
コンピュータを、請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の管理サーバとして機能させるためのプログラム。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データである一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、前記管理サーバから通知された著作物IDと、前記一次著作物を対応づけて公開する一次著作権者端末と、
前記一次著作物に対して付与された著作物IDと、前記一次著作物から切り取られた部分を利用した動画である二次著作物を対応づけて公開サーバで公開する二次著作権者端末と、
一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備え、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、一次著作権者が有するページで公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、前記二次著作物の説明文の項目で公開され、
前記分配部は、前記二次著作物の説明文の項目から、前記二次著作物に対応づけられる前記著作物IDを探索する管理サーバ
を備える管理システム。
【請求項2】
前記分配部は、前記一次著作物と前記二次著作物の類似度を算出し、類似度が高い場合、分配率が高くなり、類似度が低い場合、分配率が低くなるように、分配率を決定し、決定した分配率で、前記収益を分配する
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記分配部は、前記一次著作物とともに公開されたガイドラインに従って、前記二次著作物が創作されたと判定される場合、前記収益を分配する
請求項1に記載の管理システム。
【請求項4】
一次著作権者端末が、動画データである一次著作物について、管理サーバに著作物IDの発行をリクエストし、
前記管理サーバが、前記一次著作物に対して著作物IDを発行して、前記一次著作権者端末に通知し、
前記一次著作権者端末が、前記著作物IDと前記一次著作物を対応づけて公開し、
二次著作権端末が、前記一次著作物から切り取られた部分を用いた動画である二次著作物を、前記著作物IDに対応づけて公開サーバで公開し、
前記管理サーバが、前記公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配し、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、一次著作権者が有するページで公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、前記二次著作物の説明文の項目で公開され、
前記管理サーバは、前記二次著作物の説明文の項目から、前記二次著作物に対応づけられる前記著作物IDを探索する
管理方法。
【請求項5】
動画データである一次著作物に対して、著作物IDを発行する発行部と、
前記著作物IDと前記一次著作物から切り取られた部分を利用した動画である二次著作物を対応づけて公開する公開サーバで前記著作物IDを探索して検出すると、前記著作物IDに対応づけられた二次著作物の収益を、前記一次著作物の著作権者に分配する分配部を備え、
前記一次著作物に対応づけられる著作物IDは、一次著作権者が有するページで公開され、前記二次著作物の動画で用いられる切り抜き元の動画である一次著作物に対応づけられる著作物IDは、前記二次著作物の説明文の項目で公開され、
前記分配部は、前記二次著作物の説明文の項目から、前記二次著作物に対応づけられる前記著作物IDを探索する管理サーバ。
【請求項6】
コンピュータを、請求項5に記載の管理サーバとして機能させるためのプログラム。