(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092480
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20240701BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240701BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208436
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】川戸 正裕
(72)【発明者】
【氏名】元内 宏朗
(72)【発明者】
【氏名】谷 英明
【テーマコード(参考)】
5L020
5L030
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA72
5L030BB72
5L049BB72
5L055AA72
(57)【要約】
【課題】利用者によるサービスの利用時に利用者識別情報を取得できない場合にも、サービス利用明細を当該利用者により確実に関連付けて記録する。
【解決手段】サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得部(11)と、第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、第1生体情報、および、第1利用者によって利用されたサービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付部(12)と、提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および、第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得部(13)と、第1生体情報および第2生体情報を照合する照合部(14)と、照合に成功した場合に、第1識別情報に関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、第2識別情報に関連付けて記憶装置に記憶する第2関連付部(15)と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付手段と、
を含む情報処理システム。
【請求項2】
前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶した後、前記第1生体情報を前記記憶装置から削除する削除手段、
をさらに含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1取得手段は、前記第1利用者が利用する第1端末であって、第1復号鍵を記憶した第1端末から当該第1復号鍵に対応する第1暗号鍵をさらに取得し、
前記第1関連付手段は、前記第1暗号鍵により暗号化した前記第1生体情報を、前記第1識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶し、
前記第2取得手段は、前記第2利用者が利用する第2端末から第2復号鍵をさらに取得し、
前記照合手段は、前記第2復号鍵を用いて、前記暗号化された第1生体情報の復号に成功した場合に、前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記サービス利用明細は、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容に応じて付与される特典情報をさらに含む、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記照合手段によって、前記第2生体情報に合致する複数の前記第1生体情報が特定された場合、
前記第2関連付手段は、複数の前記第1生体情報それぞれを識別する前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記識別情報記憶媒体は、前記サービスの利用者に付与される記憶媒体である、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記識別情報記憶媒体は、前記第2利用者が利用する携帯端末に含まれる、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
1以上のプロセッサが、
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得することと、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶することと、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得することと、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合することと、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶することと、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付手段と、
として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスの利用者を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
サービスの利用者を管理するため、利用者識別情報を記憶させた利用者カード(ICカード、磁気カード等)を発行することが知られている。そのようなサービスでは、利用者が提示した利用者カードから利用者識別情報を読み取り、読み取った利用者識別情報に対して、当該利用者が利用したサービス利用明細を関連付けて記録する。記録されるサービス利用明細は、サービスの利用に応じて当該利用者に付与される特典情報(ポイント等)を含むこともある。ところが、利用者は、利用者カードの持参を忘れる等といったように、サービス利用時に利用者カードを提示しない場合がある。このような場合にもサービス利用明細を記録するための技術が、特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載された技術は、利用者カードを提示しない利用者が商品を購入する場合に、購入額に応じたポイント数を示すコードシンボルが印刷された印刷媒体を発行する。利用者は、発行された印刷媒体を保管し、後日、利用者カードおよび印刷媒体を持参して店舗を来訪する。また、当該技術は、利用者カードの読み取りと印刷媒体の読み取りとが連続して行われた場合に、利用者カードから読み取った利用者識別情報と、印刷媒体から読み取ったコードシンボルが示すポイント数と、を関連付けて管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術においては、利用者による利用者カード忘れ等によりサービスの利用時に利用者識別情報を取得できない場合に、ポイント数等を含むサービス利用明細を当該利用者に確実に関連付けることができないという問題がある。例えば、利用者にとって印刷媒体の管理が煩雑であり、その後に印刷媒体を持参しない場合もある。この場合、当該ポイント数と利用者識別情報との関連付けは行われない。また、印刷媒体が他人に譲渡される可能性もあるため、印刷媒体の持参者が、当該印刷媒体が発行された際に商品を購入した利用者であるとは限らない。
【0006】
本発明の一態様は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、利用者によるサービスの利用時に利用者識別情報を取得できない場合にも、サービス利用明細を当該利用者により確実に関連付けて記録する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記
記憶装置に記憶する第2関連付手段と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、1以上のプロセッサが、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得することと、前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶することと、前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得することと、前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合することと、照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶することと、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、利用者によるサービスの利用時に利用者識別情報を取得できない場合にも、サービス利用明細を当該利用者により確実に関連付けて記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】例示的実施形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】例示的実施形態1に係る情報処理方法の流れを示すフロー図である。
【
図3】例示的実施形態2の概要を説明する模式図である。
【
図4】例示的実施形態2に係る情報処理システムの構成を説明するブロック図である。
【
図5】例示的実施形態2に係る各データベースに記憶される情報の具体例を示す図である。
【
図6】例示的実施形態2に係る情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
【
図7】例示的実施形態2に係る他の情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
【
図8】
図7に示す情報処理方法の実行により更新された各データベースの具体例を示す図である。
【
図9】例示的実施形態2に係るさらに他の情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
【
図10】
図9に示す情報処理方法の実行により更新された各データベースの具体例を示す図である。
【
図11】例示的実施形態3に係る情報処理システムの構成を説明するブロック図である。
【
図12】例示的実施形態3に係る情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
【
図13】例示的実施形態3に係る他の情報処理方法の流れを示すシーケンス図である。
【
図14】各例示的実施形態に係る情報処理システムを構成する各装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔例示的実施形態1〕
本発明の第1の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、後述する例示的実施形態の基本となる形態である。
【0013】
(情報処理システム1の構成)
本例示的実施形態に係る情報処理システム1の構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、第1取得部11と、第1関連付部12と、第2取得部13と、照合部14と、第2関連付部15と、を含む。第1取得部11は、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する。第1関連付部12は、第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、第1生体情報、および、第1利用者によって利用されたサービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する。第2取得部13は、提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する。照合部14は、第1生体情報および第2生体情報を照合する。第2関連付部15は、照合に成功した場合に、第1識別情報に関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、第2識別情報に関連付けて記憶装置に記憶する。
【0014】
(プログラムによる実現例)
情報処理システム1をコンピュータにより構成する場合、当該コンピュータのメモリには、本例示的実施形態に係る以下のプログラムが記憶される。当該プログラムは、コンピュータを、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得部11と、第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、第1生体情報、および、第1利用者によって利用されたサービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付部12と、提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得部13と、第1生体情報および第2生体情報を照合する照合部14と、照合に成功した場合に、第1識別情報に関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、第2識別情報に関連付けて記憶装置に記憶する第2関連付部15と、として機能させる。
【0015】
(情報処理方法S1の流れ)
以上のように構成された情報処理システム1は、本例示的実施形態に係る情報処理方法S1を実行する。情報処理方法S1の流れについて、
図2を参照して説明する。
図2は、情報処理方法S1の流れを示すフロー図である。
図2に示すように、情報処理方法S1は、第1取得ステップS11と、第1関連付ステップS12と、第2取得ステップS13と、照合ステップS14と、第2関連付ステップS15と、を含む。第1取得ステップS11において、第1取得部11は、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する。第1関連付ステップS12において、第1関連付部12は、第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、第1生体情報、および、第1利用者によって利用されたサービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する。第2取得ステップS13において、第2取得部13は、提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する。照合ステップS14において、照合部14は、第1生体情報および第2生体情報を照合する。第2関連付ステップS15において、第2関連付部15は、照合に成功した場合に、第1識別情報に関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、第2識別情報に関連付けて記憶装置に記憶する。
【0016】
以上のように、本例示的実施形態においては、サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得し、第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、第1生体情報、および、第1利用者によって利用されたサービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶し、提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得し、第1生体情報および第2生体情報を照合し、照合に成功した場合に、第1識別情報に関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、第2識別情報に関連付けて記憶装置に記憶する、との構成が採用されている。このため、本例示的実施形態によれば、利用者によるサービスの利用時に利用者識別情報を取得できない場合にも、サービス利用明細を当該利用者により確実に関連付けて記録することができる、という効果が得られる。
【0017】
〔例示的実施形態2〕
本発明の第2の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、例示的実施形態1にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0018】
(サービスの適用例)
本例示的実施形態においては、サービス提供施設において提供されるサービスの一例として「商品を販売する販売サービス」を適用する例について説明する。以下では、サービス提供施設の一例を「店舗」と記載する。
【0019】
(識別情報記憶媒体の適用例)
当該販売サービスの利用者には、利用者カードが発行されているものとする。利用者カードには、利用者を識別する利用者IDが記憶されている。利用者カードは、「サービス提供施設を利用する利用者に付与される識別情報記憶媒体」の一例である。例えば、利用者カードは、磁気カード、IC(Integrated Circuits)カード、等であってもよいが、
これらに限られない。また、利用者IDは、磁気カードの表面に一次元コード等として印刷されることにより記録されていてもよい。また、利用者IDは、ICカードに含まれるICチップに記録されていてもよい。ただし、利用者IDを利用者カードに記録する手法は、上述した例に限られない。また、「識別情報記憶媒体」は、カード型に限らず、例えば、身体に装着可能なバンド型、所持品に付帯可能なキーホルダー型、等であってもよい。
【0020】
<本例示的実施形態の概要>
本例示的実施形態の概要について、
図3を参照して説明する。
図3は、本例示的実施形態の概要を説明する模式図である。本例示的実施形態は、(1)サービス利用明細を仮登録する機能、および(2)仮登録したサービス利用明細を本登録する機能を有する。
【0021】
(仮登録)
仮登録に係る機能は、利用者カードを提示しない第1利用者が販売サービスを利用する際に、店舗に配置されている管理端末20を販売員または第1利用者自身が操作することにより開始する。まず、管理端末20は、管理サーバ10から仮IDを取得する(ステップP1)。仮IDは、第1生体情報を識別する第1識別情報の一例である。また、管理端末20は、生体センサ270を介して、利用者カードを提示しない第1利用者から生体情報を取得する(ステップP2)。当該生体情報を、以降、第1生体情報と記載する。次に、管理端末20は、仮IDと第1生体情報とを生体認証装置30に送信することにより、これらを関連付けて登録する(ステップP3)。また、管理端末20は、仮IDと、この第1利用者によるサービス利用明細とを管理サーバ10に送信することにより、これらを関連付けて仮登録する(ステップP4)。
【0022】
(サービス利用明細)
サービス利用明細とは、例えば、利用者が利用した販売サービスの詳細を示す。例えば、サービス利用明細は、商品の購入情報(商品を特定する情報、購入量、購入金額、等)を含む。また、サービス利用明細は、利用者によって利用された販売サービスの内容に応じて付与される特典情報を含む。特典情報は、例えば、商品の購入費用の少なくとも一部に充当可能なポイント、割引チケット、等を含む情報であってもよいが、これらに限られない。
【0023】
(本登録)
また、本登録に係る機能は、以前に利用者カードを提示せずに販売サービスを利用した第2利用者が利用者カードを持参した際に、販売員または利用者自身が管理端末20を操作することにより開始する。まず、管理端末20は、第2利用者が提示した利用者カードから利用者IDを読み取る(ステップQ1)。利用者IDは、第2識別情報の一例である。また、管理端末20は、生体センサ270を介して、当該第2利用者から生体情報を取得する(ステップQ2)。当該生体情報を、以降、第2生体情報と記載する。次に、管理端末20は、生体認証装置30に対して、第2生体情報を送信することにより生体認証を要求する(ステップQ3)。生体認証装置30は、生体認証に成功した場合、管理端末20に対して、第2生体情報に合致する第1生体情報に関連付けられた仮IDを送信する(ステップQ4)。次に、管理端末20は、管理サーバ10に対して、利用者カードから読み取った利用者IDと、生体認証装置30から取得した仮IDとを送信することにより、仮登録されたサービス利用明細の本登録を要求する。管理サーバ10は、仮IDに関連付けていたサービス利用明細に基づく情報を、利用者IDに関連付けて本登録する(ステップQ5)。
【0024】
(第1生体情報、第2生体情報)
第1生体情報、第2生体情報について説明する。第1生体情報は、仮登録において第1利用者から取得される生体情報である。第2生体情報は、本登録において第2利用者から取得される生体情報である。生体情報は、生体センサ270が取得したセンサ情報自体であってもよいし、当該センサ情報から抽出された特徴量であってもよい。
【0025】
例えば、生体認証として顔認証を採用する場合、生体情報は、生体センサ270の一例としてのカメラから取得された顔画像自体であってもよいし、顔画像から抽出された顔特徴量であってもよい。また、生体認証として指紋認証を採用する場合、生体情報は、生体センサ270の一例としての指紋リーダから取得された指紋パターン自体であってもよいし、指紋パターンから抽出された指紋特徴量であってもよい。また、生体認証として虹彩認証を採用する場合、生体情報は、生体センサ270の一例としての虹彩カメラから取得された虹彩パターン自体であってもよいし、虹彩パターンから抽出された虹彩特徴量であってもよい。また、生体認証として静脈認証を採用する場合、生体情報は、生体センサ270の一例としての静脈リーダから取得された静脈パターン自体であってもよいし、静脈パターンから抽出された静脈特徴量であってもよい。なお、生体認証および生体情報の種類については、上述した例に限られない。
【0026】
<情報処理システム1Aの構成>
本例示的実施形態に係る情報処理システム1Aの構成について、
図4を参照して説明する。
図4は、情報処理システム1Aの構成を説明するブロック図である。
図4に示すように、情報処理システム1Aは、管理サーバ10と、管理端末20と、生体認証装置30と、を含む。これらの装置は、ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続される。ネットワークNWは、例えば、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、WAN(Wide Area Network)、公衆回線網、モバイルデータ通信網、その他のネットワーク、ま
たはこれらの一部または全部の組み合わせによって構成される。管理端末20は、読取装
置260および生体センサ270に接続される。管理サーバ10は、利用者データベース(以下、DBと記載)140と、利用明細DB150と、に接続される。生体認証装置30は、生体情報DB340に接続される。
【0027】
なお、
図4には、各装置を1つずつ示しているが、各装置の数は、2以上であってもよい。例えば、管理端末20は、店舗に複数台配置されていてもよい。また、販売サービスが複数の店舗において提供される場合、複数の店舗にそれぞれ1以上の管理端末20が配置されていてもよい。この場合、或る管理端末20により仮登録したサービス利用明細を、他の管理端末20を介して本登録することが可能であってもよい。また、情報処理システム1Aは、少なくとも管理サーバ10、管理端末20、および生体認証装置30を含んでいればよく、他の装置の一部または全部は、情報処理システム1Aの外部にあってもよい。
【0028】
(管理サーバ10)
管理サーバ10は、サービスの利用者を管理するサーバである。管理サーバ10は、利用者情報およびサービス利用明細を記録する。利用者情報およびサービス利用明細は、例えば、利用者個々のサービス利用傾向を分析する装置(図示せず)等に提供されてもよい。管理サーバ10の構成について、
図4を参照して説明する。
図4に示すように、管理サーバ10は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、を含む。制御部110は、管理サーバ10の各部を統括して制御する。記憶部120は、制御部110が使用する各種のデータを記憶する。通信部130は、制御部110の制御のもとに他の装置との通信を行う。
【0029】
制御部110は、利用明細登録部111と、仮登録部112と、本登録部113と、を含む。利用明細登録部111は、利用者が利用者カードを提示して販売サービスを利用する際にサービス利用明細の登録を行う。利用明細登録部111は、利用者カードから読み取った利用者ID、およびサービス利用明細を関連付けて、利用明細DB150に登録する。また、利用明細登録部111は、サービス利用明細に含まれる特典情報に基づいて、利用者DB140における特典情報を更新する。利用者DB140、利用明細DB150の詳細については後述する。
【0030】
仮登録部112は、特許請求の範囲に記載した第1関連付手段の少なくとも一部を実現する構成の一例である。仮登録部112は、第1生体情報を識別する仮IDを発行し、仮IDに対応する利用者情報を、利用者データベース140に記憶する。また、仮登録部112は、仮IDおよびサービス利用履歴を関連付けて利用明細データベース150に記憶する。
【0031】
本登録部113は、特許請求の範囲に記載した第2関連付手段を実現する構成の一例である。本登録部113は、例示的実施形態1における第2関連付部15とほぼ同様に構成されることに加えて、次のように構成される。本登録部113は、照合部312によって、第2生体情報に合致する複数の第1生体情報が特定された場合、複数の第1生体情報それぞれを識別する仮IDに関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、利用者IDに関連付けて利用者情報DB140および利用明細データベースDB150に登録する。利用者情報DB140および利用明細データベースDB150は、特許請求の範囲に記載した「記憶装置」の少なくとも一部を実現する構成の一例である。
【0032】
(利用者DB140)
利用者DB140は、販売サービスの利用者に関する利用者情報を記憶する。利用者DB140に記憶される利用者情報の一例について、
図5を参照して説明する。
図5は、各データベースに記憶される情報の具体例を示す図である。
図5に示す利用者DB140の
各行は、利用者情報の一例を示す。この例では、利用者情報は、利用者IDと、登録状況と、氏名と、保有ポイントと、を示す情報を含む。利用者IDは、販売サービスを利用する利用者を識別する。登録状況は、本登録、仮登録、といった、当該利用者の登録の状況を示す。氏名は、当該利用者の氏名を示す。保有ポイントは、当該利用者が保有している最新のポイント数を示す。保有ポイントは、特典情報の一例であり、当該利用者について利用明細DB150にサービス利用明細が登録されると更新される。なお、利用者情報は、
図5に示した例に限られない。例えば、利用者情報は、氏名以外の利用者の属性(メールアドレス、電話番号、生年月日、利用開始日、家族構成、等)を含んでいてもよいし、ポイント以外の特典情報(保有割引チケット、等)、その他の情報、等をさらに含んでいてもよい。
【0033】
(利用明細DB150)
利用明細DB150は、利用者によって利用された販売サービスの内容を含むサービス利用明細を記憶する。利用明細DB150に記憶されるサービス利用明細の一例について、
図5を参照して説明する。
図5に示す利用明細DB150の各行は、サービス利用明細を示す。この例では、サービス利用明細は、明細IDと、日時と、利用者IDと、商品IDと、価格と、付与ポイントと、利用ポイントと、を含む。明細IDは、サービス利用明細を識別する情報である。日時は、商品を購入した日時を示す。利用者IDは、販売サービスを利用した利用者の利用者IDを示す。商品IDは、購入した商品を識別する情報である。価格は、購入した商品の価格を示す。付与ポイントは、当該商品の購入により付与されたポイント数を示す。利用ポイントは、当該商品の購入時に利用したポイント数を示す。なお、サービス利用明細は、
図5に示した例に限られない。例えば、サービス利用明細は、商品の購入以外で利用した販売サービスの内容(例えば、試着、試食、取り置き、来店のみ、等)を含んでいてもよいし、ポイント以外で付与された特典情報、利用した特典情報を含んでいてもよい。
【0034】
(管理端末20)
管理端末20は、店舗に配置される。管理端末20の一例として、POS(point of sale)端末が挙げられるが、これに限られない。管理端末20は、利用者に販売サービス
を提供する際の各種処理を実行する装置である。管理端末20は、販売員の操作を受け付ける装置であってもよいし、利用者自身の操作を受け付ける装置であってもよい。利用者自身の操作を受け付ける装置である場合、管理端末20は、例えば、セルフレジ端末、等とも呼称される端末であってもよいが、これに限られない。管理端末20の構成について、再び
図4を参照して説明する。
【0035】
図4に示すように、管理端末20は、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、入力部240と、表示部250と、を含む。制御部210は、管理端末20の各部を統括して制御する。記憶部220は、制御部210が使用する各種のデータを記憶する。通信部230は、制御部210の制御のもとに他の装置との通信を行う。入力部240は、販売員または利用者による操作を受け付ける。例えば、入力部240は、タッチペン、キーボード、マウス、または、これらの組み合わせにより構成されてもよい。表示部250は、制御部210の制御のもと、各種の情報を表示する。例えば、表示部250は、液晶ディスプレイにより構成されてもよい。また、入力部240および表示部250は、一体に形成されたタッチパネルを含んで構成されてもよい。
【0036】
制御部210は、利用明細登録要求部211と、仮登録要求部212と、本登録要求部213と、を含む。利用明細登録要求部211は、読取装置260が利用者カードから読み取った利用者IDを取得する。また、利用明細登録要求部211は、利用者IDと、サービス利用明細とを管理サーバ10に送信することにより、サービス利用明細の登録を要求する。
【0037】
仮登録要求部212は、特許請求の範囲に記載した第1取得手段を実現する構成の一例である。仮登録要求部212は、管理サーバ10に対して仮IDの発行を要求することにより、仮IDを取得する。また、仮登録要求部212は、仮IDと、生体センサ270から取得した第1生体情報とを、生体認証装置30に送信することにより、第1生体情報の登録を要求する。また、仮登録要求部212は、仮IDと、サービス利用明細とを管理サーバ10に送信することにより、サービス利用明細の仮登録を要求する。
【0038】
本登録要求部213は、特許請求の範囲に記載した第2取得手段を実現する構成の一例である。本登録要求部213は、読取装置260が利用者カードから読み取った利用者IDを取得する。また、本登録要求部213は、生体センサ270から取得した第2生体情報を生体認証装置30に送信することにより、第1生体情報との照合を要求する。また、本登録要求部213は、照合に成功した場合に、利用者IDと、生体認証装置30から取得した仮IDとを管理サーバ10に対して送信することにより、仮登録されたサービス利用明細の本登録を要求する。
【0039】
(読取装置260)
読取装置260は、管理端末20の制御のもと、利用者カードから利用者IDを読み取る装置である。読取装置260は、例えば、利用者カードの表面に印刷された利用者IDを示す一次元コードを読み込む一次元コードリーダにより構成されてもよい。また、読取装置260は、利用者カードに含まれるICチップに記録された利用者IDを読み取るICカードリーダにより構成されてもよい。ただし、読取装置260は、利用者IDの記録手法に対応する装置であればよく、上述した例に限られない。また、読取装置260は、管理端末20に外付けされていてもよいし、内蔵されていてもよい。
【0040】
(生体センサ270)
生体センサ270は、管理端末20の制御のもと、生体認証において用いる生体情報を取得するためのセンサ情報を、利用者から検出する装置である。センサ情報自体が生体情報として、後述する生体情報DB340に登録されてもよいし、センサ情報から抽出された特徴量が生体情報として、生体情報DB340に登録されてもよい。例えば、生体認証が顔認証、指紋認証、虹彩認証、または静脈認証である場合、生体センサ270は、カメラ、指紋リーダ、虹彩カメラ、または静脈リーダであり、センサ情報として顔画像、指紋パターン、虹彩パターン、または静脈パターンを取得する。ただし、生体センサ270は、採用する生体認証の種類に応じた種類の装置であればよく、上述した例に限られない。また、生体センサ270は、管理端末20に外付けされていてもよいし、内蔵されていてもよい。
【0041】
(生体認証装置30)
生体認証装置30は、生体認証を行う装置である。生体認証装置30の構成について、
図4を参照して説明する。
図4に示すように、生体認証装置30は、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、を含む。制御部310は、生体認証装置30の各部を統括して制御する。記憶部320は、制御部310が使用する各種のデータを記憶する。通信部330は、制御部310の制御のもとに他の装置との通信を行う。
【0042】
制御部310は、生体情報登録部311と、照合部312と、削除部313と、を含む。生体情報登録部311は、特許請求の範囲に記載した第1関連付手段の少なくとも一部を実現する構成の一例である。生体情報登録部311は、仮IDに対して、センサ情報から抽出した第1生体情報を関連付けて、生体情報DB340に登録する。
【0043】
照合部312は、例示的実施形態1における照合部14とほぼ同様に構成されることに
加えて、次のように構成される。照合部312は、生体情報DB340を参照することにより、第2生体情報に合致する1または複数の第1生体情報を特定する。また、照合部312は、特定した各第1生体情報に関連付けられた仮IDを、管理端末20に送信する。
【0044】
削除部313は、仮IDに関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、利用者IDに関連付けて利用者情報DB140および利用明細DB150に登録した後、生体情報DB340から第1生体情報を削除する。削除部313は、特許請求の範囲に記載した削除手段を実現する構成の一例である。
【0045】
(生体情報DB340)
生体情報DB340は、生体認証装置30が生体認証を行うために参照する認証情報を記憶する。生体情報DB340に記憶される認証情報の一例について、再び
図5を参照して説明する。
図5では、生体情報DB340は、まだ認証情報が登録されていない状態の一例を示している。
図5に示すように、登録され得る認証情報は、仮IDと、顔特徴量と、を含む。顔特徴量は、前述したように、顔情報(センサ情報の一例)から抽出された生体情報の一例である。生体情報DB340は、特許請求の範囲に記載した「記憶装置」の少なくとも一部を実現する構成の一例である。
【0046】
<情報処理システム1Aが実行する方法>
以上のように構成された情報処理システム1Aは、情報処理方法S1A~S3Aを実行する。情報処理方法S1Aは、サービス利用明細を登録するための方法である。情報処理方法S2Aは、サービス利用明細を仮登録するための方法である。情報処理方法S3Aは、以前に仮登録されたサービス利用明細を本登録するための方法である。以下では、生体認証として顔認証を適用し、生体情報として、顔画像から抽出された顔特徴量を適用する例を中心に説明する。
【0047】
(情報処理方法S1Aの流れ)
情報処理方法S1Aは、利用者が利用者カードを提示して販売サービスを利用する際に、サービス利用明細を登録するための方法である。情報処理方法S1Aの流れについて、
図6を参照して説明する。
図6は、情報処理方法S1Aの流れを示すシーケンス図である。
図6に示すように、情報処理方法S1Aは、ステップS101~S110を含む。
【0048】
ステップS101において、管理端末20の利用明細登録要求部211は、サービス利用明細の登録を開始する操作を受け付ける。当該操作は、販売員によって行われてもよいし、利用者によって行われてもよい。
【0049】
ステップS102において、利用明細登録要求部211は、商品の購入処理を実行し、実行結果に応じたサービス利用明細を生成する。購入処理は、例えば、商品IDの読取処理、利用ポイントの入力を受け付ける処理、購入価格の算出処理、付与ポイントの算出処理、決済処理、等を含む。商品IDの読取処理は、例えば、1次元コードリーダ(図示せず)を用いて実行されてもよい。また、購入価格の算出処理は、例えば、記憶部220に記憶された商品価格情報を参照することにより実行されてもよい。また、付与ポイントの算出処理は、所定の付与ポイント算出式に基づき実行されてもよい。また、決済処理は、例えば、現金、電子マネー、クレジットカード等による決済処理であってもよい。例えば、クレジットカード等の決済処理の場合、決済処理は、決済サーバ(図示せず)と通信することにより実行される。生成されるサービス利用明細は、購入処理を実施した日時、商品ID、購入価格、付与ポイント、利用ポイント、等を含んでいてもよい。
【0050】
ステップS103において、利用明細登録要求部211は、読取装置260を介して、利用者が提示した利用者カードに記憶された利用者IDを読み取る。
【0051】
ステップS104において、利用明細登録要求部211は、利用者IDの有効性を確認するため、読み取った利用者IDを管理サーバ10に送信する。
【0052】
ステップS105において、管理サーバ10の利用明細登録部111は、受信した利用者IDの有効性を確認する確認処理を実行する。確認処理は、例えば、当該利用者IDが利用者DB140に記憶されているか否か、有効期限内であるか否か、失効リストに入っていないか否か、等を判断する処理を含んでいてもよい。また、この場合、利用明細登録部111は、少なくとも何れかの判断処理でNoと判断した場合、当該利用者IDは無効であると判断する。無効であると判断された場合、ステップS106以降の処理は実行されず、情報処理方法S1Aは終了する。有効であると判断された場合、次のステップS106が実行される。
【0053】
ステップS106において、利用明細登録部111は、利用者IDが有効であるとの確認結果を、管理端末20に対して送信する。
【0054】
ステップS107において、管理端末20の利用明細登録要求部211は、有効性確認済みの利用者IDと、生成したサービス利用明細とを、管理サーバ10に対して送信する。
【0055】
ステップS108において、管理サーバ10の利用明細登録部111は、受信した利用者IDおよびサービス利用明細を関連付けて、利用明細DB150に登録する。また、利用明細登録部111は、利用者DB140において、受信した利用者IDの利用者情報に含まれる保有ポイントを、受信したサービス利用明細に含まれる付与ポイントおよび利用ポイントの差分に更新する。なお、利用明細DB150における付与ポイントおよび利用ポイントの記録は、省略されてもよい。
【0056】
ステップS109において、利用明細登録部111は、管理端末20に対して、登録結果を送信する。ステップS108における登録に成功した場合、登録結果は、登録に成功したことを含む。ステップS108における登録に失敗した場合、登録結果は、登録に失敗したことを含む。
【0057】
ステップS110において、管理端末20の利用明細登録要求部211は、表示部250に登録結果を表示する。
【0058】
このように、情報処理方法S1Aが実行されることにより、利用明細DB150にサービス利用明細が追加されるとともに、利用者DB140における保有ポイントが更新される。
【0059】
(情報処理方法S2Aの流れ)
情報処理方法S2Aは、第1利用者が利用者カードを提示せずに販売サービスを利用する際に、サービス利用明細を仮登録するための方法である。情報処理方法S2Aの流れについて、
図7を参照して説明する。
図7は、情報処理方法S2Aの流れを示すシーケンス図である。
図7に示すように、情報処理方法S2Aは、ステップS201~S213を含む。
【0060】
ステップS201において、管理端末20の仮登録要求部212は、仮登録を開始する操作を受け付ける。当該操作は、販売員によって行われてもよいし、第1利用者自身によって行われてもよい。
【0061】
ステップS202において、仮登録要求部212は、商品の購入処理を実行し、実行結果に応じたサービス利用明細を生成する。購入処理、および、サービス利用明細の具体例については、ステップS102において説明した通りである。
【0062】
ステップS203において、仮登録要求部212は、管理サーバ10に対して、仮登録の開始を要求する。
【0063】
ステップS204において、管理サーバ10の仮登録部112は、新規の仮IDを生成する。また、仮登録部112は、利用者DB140に、生成した仮IDを含む新規の利用者情報を追加して登録する。
【0064】
ステップS205において、仮登録部112は、生成した仮IDを、管理端末20に送信する。
【0065】
ステップS206において、管理端末20の仮登録要求部212は、カメラ(生体センサ270の一例)によって撮影された第1利用者の顔画像(センサ情報の一例)を取得する。当該ステップは、例示的実施形態1における第1取得ステップを変形したステップである。ここで、顔画像の取得に先立って、後日の本登録まで一時的に顔画像を登録することについて、第1利用者の同意許諾を得る処理を行ってもよい。
【0066】
ステップS207において、仮登録要求部212は、管理サーバ10から取得した仮IDと顔画像とを、生体認証装置30に送信する。
【0067】
ステップS208において、生体認証装置30の生体情報登録部311は、受信した顔画像から顔特徴量(第1生体情報の一例)を抽出し、抽出した顔特徴量を仮IDに関連付けて、生体情報DB340に登録する。
【0068】
ステップS209において、生体情報登録部311は、登録結果を送信する。ステップS208における登録に成功した場合、登録結果は、登録に成功したことを含む。ステップS208における登録に失敗した場合、登録結果は、登録に失敗したことを含む。登録に失敗した場合、ステップS210以降の処理は実行されず、情報処理方法S2Aは終了する。登録に成功した場合、次のステップS210が実行される。
【0069】
ステップS210において、管理端末20の仮登録要求部212は、管理サーバ10から取得した仮IDと、生成したサービス利用明細と、を管理サーバ10に対して送信する。
【0070】
ステップS211において、管理サーバ10の仮登録部112は、受信した仮IDおよびサービス利用明細を関連付けて、利用明細DB150に登録する。また、仮登録部112は、利用者DB140において、当該仮IDを含む利用者情報の保有ポイントを、受信したサービス利用明細に含まれる付与ポイントおよび利用ポイントの差分に更新する。ここで、利用明細DB150における付与ポイントおよび利用ポイントの記録は、省略されてもよい。なお、ステップS204、S208、およびS211は、例示的実施形態1における第1関連付ステップS12を変形したステップである。
【0071】
ステップS212において、仮登録部112は、管理端末20に対して、登録結果を送信する。ステップS211における登録に成功した場合、登録結果は、登録に成功したことを含む。ステップS211における登録に失敗した場合、登録結果は、登録に失敗したことを含む。
【0072】
ステップS212において、管理端末20の仮登録要求部212は、表示部250に登録結果を表示する。
【0073】
このように、情報処理方法S2Aが実行されることにより、利用明細DB150に、仮IDのサービス利用明細が追加されるとともに、利用者DB140に仮IDの利用者情報が追加される。
【0074】
なお、情報処理方法S2Aにおいて、管理端末20がサービス利用明細を生成するステップS202は、必ずしも上述した順序で実行される必要はない。当該ステップS202は、管理端末20から管理サーバ10にサービス利用明細を送信するステップS210までの任意のタイミングで、他のステップと順序を替えて、または、並行して、実行可能である。また、仮IDを取得するステップS203~S205と、顔画像を取得するステップS206とは、順序を逆にして、または、並行して、実行されてもよい。
【0075】
(情報処理方法S2Aの具体例)
情報処理方法S2Aの具体例について、
図8を参照して説明する。
図8は、情報処理方法S2Aの実行により更新された利用者DB140、利用明細DB150、および生体情報DB340の具体例を示す図である。この具体例では、情報処理方法S2Aの実行開始前には、利用者DB140、利用明細DB150、および生体情報DB340には、
図5に示す情報が記憶されていたとする。
図8に太枠で囲んだ箇所は、情報処理方法S2Aの実行により
図5の状態から追加された情報を示す。
【0076】
この例では、ステップS201~S202で管理端末20において生成されたサービス利用明細は、「日時:2023/3/2 11:20:15、商品ID:39190、価格:8,500円、付与ポイント付与:40、利用ポイント:0」との情報を含んでいる。なお、情報処理方法S2Aでは、利用者カードが提示されていないため保有ポイントが参照不可能であることから、利用ポイントは0である。
【0077】
ステップS203~S204で管理サーバ10において生成された仮IDは、「9003」である。また、ステップS204では、利用者DB140に新規の利用者情報140-3が追加される。利用者情報140-3は、利用者IDとして仮ID「9003」と、登録状況として「仮登録」と、を含む。また、利用者情報140-3に含まれる保有ポイントは、ステップS204の時点では、図示とは異なり「0」である。
【0078】
ステップS205~S207では、管理端末20から生体認証装置30に、仮ID「9003」と、生体センサ270が取得した顔画像が送信される。ステップS208では、生体情報DB340に、
図8に示すように、新規の認証情報340-1が追加される。認証情報340-1は、仮ID「9003」と、顔画像から抽出された顔特徴量と、を含む。
【0079】
ステップS209~S210では、管理端末20から管理サーバ10に、仮ID「9003」と、ステップS202で生成されたサービス利用明細とが送信される。S211において、利用明細DB150には、
図8に示すように、新規のサービス利用明細150-3が追加される。当該サービス利用明細150-3は、利用者IDとして仮ID「9003」と、ステップS202で生成されたサービス利用明細と同様の情報と、を含んでいる。また、利用者DB140における利用者情報140-3の保有ポイントは、サービス利用明細150-3に含まれる付与ポイントおよび利用ポイントの差分である「40」に更新される。
【0080】
(情報処理方法S3Aの流れ)
情報処理方法S3Aは、以前に利用者カードを提示せずに販売サービスを利用した第2利用者がその後、利用者カードを提示した場合に、当該仮登録されたサービス利用明細を本登録するための方法である。情報処理方法S3Aの流れについて、
図9を参照して説明する。
図9は、情報処理方法S3Aの流れを示すシーケンス図である。
図9に示すように、情報処理方法S3Aは、ステップS301~S313を含む。
【0081】
ステップS301において、管理端末20の本登録要求部213は、本登録を開始する操作を受け付ける。当該操作は、販売員によって行われてもよいし、第2利用者自身によって行われてもよい。
【0082】
ステップS302~S305において、本登録要求部213は、ステップS103~S106における利用明細登録要求部211と同様に動作する。これにより、第2利用者が提示した利用者カードに記憶された利用者IDが取得されるとともに、その有効性が確認される。なお、ステップS302において利用者IDを読み取る処理は、例示的実施形態1における第2取得ステップS13の少なくとも一部を変形したステップである。
【0083】
ステップS306において、管理端末20の本登録要求部213は、カメラ(生体センサ270の一例)によって撮影された第2利用者の顔画像(センサ情報の一例)を取得する。当該ステップの詳細については、ステップS206と同様に説明される。ステップS306は、例示的実施形態1における第2取得ステップS13の少なくとも一部を変形したステップである。
【0084】
ステップS307において、本登録要求部213は、利用者IDと顔画像とを、生体認証装置30に送信する。また、生体認証装置30の照合部312は、受信した顔画像から顔特徴量(第2生体情報の一例)を抽出する。
【0085】
ステップS308において、生体認証装置30の照合部312は、生体情報DB340において、受信した顔画像から抽出した顔特徴量(第2生体情報の一例)に合致する1以上の顔特徴量(第1生体情報の一例)を特定する。これにより、各顔特徴量に関連付けられた仮IDが特定される。特定された仮IDの個数は、当該第2利用者について仮登録されてから未だ本登録されていないサービス利用明細の個数を示している。この場合、当該第2利用者が、利用者カードを提示せずに複数回販売サービスを利用し、その後、初めて本登録のために利用者カードを提示した、等の状況が考えられる。
【0086】
例えば、照合部312は、受信した顔画像から抽出した顔特徴量と、生体情報DB340に記憶された顔特徴量との類似度が閾値以上であるか否かに応じて、これらの顔特徴量が合致するか否かを判断してもよい。ただし、顔認証の照合手法はこれに限らず、公知の技術を採用可能である。ステップS308は、例示的実施形態1における照合ステップS14を変形したステップである。ステップS309において、照合部312は、特定した仮IDのリストである仮IDリストを管理端末20に送信する。
【0087】
ステップS310において、管理端末20の本登録要求部213は、利用者カードから読み取った利用者IDと、生体認証装置30から取得した仮IDリストと、を、管理サーバ10に対して送信する。
【0088】
ステップS311において、管理サーバ10の本登録部113は、受信した利用者IDおよび仮IDリストを参照し、利用者DB140において、当該利用者IDを含む利用者情報および各仮IDを含む利用者情報を統合する。統合する処理は、具体的には、利用者IDの利用者情報に含まれる項目のうち、サービス利用明細に応じて更新されるべき項目を、仮IDの利用者情報に含まれる当該項目に応じて更新する。例えば、この例では、サ
ービス利用明細に応じて更新されるべき項目は、保有ポイントである。そこで、本登録部113は、利用者IDを含む利用者情報に含まれる保有ポイントに、仮IDを含む利用者情報に含まれる保有ポイントを加算して更新する。もし、仮IDリストに複数の仮IDが含まれる場合、利用者IDを含む利用者情報に含まれる保有ポイントには、複数の仮IDにそれぞれ対応する保有ポイントが全て加算される。また、本登録部113は、統合を行った後、仮IDを含む利用者情報を、利用者DB140から削除する。
【0089】
ステップS312において、本登録部113は、受信した利用者IDおよび仮IDリストを参照して、利用明細DB150において各仮IDをそれぞれ含むサービス利用明細を特定する。また、本登録部113は、特定したサービス利用明細に含まれる当該仮IDを、受信した利用者IDに置き換える。ステップS311~S312は、例示的実施形態1における第2関連付ステップS15を変形したステップである。
【0090】
ステップS313において、本登録部113は、管理端末20に対して、統合結果を送信する。ステップS311~S312における処理に何れも成功した場合、統合結果は、統合に成功したことを含む。ステップS311~S312における処理の少なくとも何れかに失敗した場合、統合結果は、統合に失敗したことを含む。統合に失敗した場合、ステップS314以降の処理は実行されない。統合に成功した場合、ステップS314からの処理が実行される。
【0091】
ステップS314において、管理端末20の本登録部113は、生体認証装置30に対して、顔特徴量の削除を要求するため仮IDリストを送信する。
【0092】
ステップS315において、生体認証装置30の削除部313は、生体情報DB340において、仮IDリストに含まれる各仮IDに対応する認証情報を特定する。また、削除部313は、特定した認証情報を、生体情報DB340から削除する。これにより、サービス利用明細を仮登録する際に登録された顔特徴量が削除される。
【0093】
ステップS316において、削除部313は、管理端末20に対して、削除結果を送信する。ステップS315における処理に成功した場合、削除結果は、削除に成功したことを含む。ステップS315における処理に失敗した場合、削除結果は、削除に失敗したことを含む。
【0094】
なお、情報処理方法S3Aにおいて、利用者IDを読み取るステップS302と、顔画像を取得するステップS306とは、順序を替えて、または並行して実行されてもよい。また、利用者DB140において統合を行うステップS311と、利用明細DB150において更新を行うステップS312とは、順序を替えて、または並行して実行されてもよい。
【0095】
(情報処理方法S3Aの具体例)
情報処理方法S3Aの具体例について、
図10を参照して説明する。
図10は、情報処理方法S3Aの実行により更新された利用者DB140、利用明細DB150、および生体情報DB340の具体例を示す図である。この具体例では、情報処理方法S3Aの実行開始前には、利用者DB140、利用明細DB150、および生体情報DB340には、
図8に示す情報が記憶されていたとする。
図10において太枠で囲んだ箇所は、情報処理方法S3Aの実行により
図8の状態から更新または削除された情報を示す。
【0096】
この例では、ステップS301~S305で利用者カードから読み取られた利用者IDは「1」である。
【0097】
ステップS306~S309では、生体センサ270が取得した顔画像から抽出された顔特徴量(第2生体情報の一例)に合致する顔特徴量(第1生体情報の一例)を含む認証情報340-1が特定される。これにより、当該認証情報340-1に含まれる仮ID「9003」が特定される。
【0098】
ステップS311では、利用者DB140において、利用者ID「1」を含む利用者情報140-1の保有ポイントが、更新前の2300から2340に更新される。これは、更新前の2300に対して、仮ID「9003」の利用者情報に含まれる保有ポイント「40」が加算された結果である。また、これに伴い、利用者DB140における利用者情報140-3が削除される。
【0099】
ステップS312では、利用明細DB150において、サービス利用明細150-3における仮ID「9003」が利用者ID「1」に更新される。
【0100】
ステップS313~S316では、生体情報DB340において仮ID「9003」を含む認証情報340-1が削除される。
【0101】
なお、ステップS313~S316における顔特徴量の削除処理は、必ずしも実行されなくてもよい。例えば、当該削除処理は、第2利用者の要求に応じて実行されてもよい。また、例えば、当該削除処理は、所定期間後に実行されてもよい。また、所定期間とは、ステップS311~S312の統合に成功してからの期間であってもよいし、ステップS208において顔特徴量の登録に成功してからの期間であってもよい。後者の場合、仮登録されたサービス利用明細の本登録は、仮登録後から所定期間内に実行可能であり、所定期間経過後は実行不可としてもよい。
【0102】
〔本例示的実施形態の効果〕
以上のように、本例示的実施形態においては、仮IDに関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、利用者IDに関連付けて利用者DB140および利用明細DB150に登録した後、第1生体情報を生体情報DB340から削除する、との構成が採用されている。このため、本例示的実施形態によれば、例示的実施形態1が奏する効果に加えて、利用者から取得した第1生体情報が漏洩するリスクを低減することができ、安全性を高めることができる。
【0103】
また、本例示的実施形態においては、サービス利用明細は、利用されたサービスの内容に応じて付与される特典情報をさらに含む、との構成が採用されている。このため、本例示的実施形態によれば、例示的実施形態1が奏する効果に加えて、利用者カードを提示せずに販売サービスを利用した際に付与されるべき特典が本登録により付与されるので、利用者にとって後日利用者カードを持参して本登録を行う動機付けが向上する、との効果を奏する。
【0104】
また、本例示的実施形態においては、本登録において取得した第2生体情報に合致する複数の第1生体情報が特定された場合、当該複数の第1生体情報それぞれを識別する仮IDに関連付けられたサービス利用明細に基づく情報を、利用者IDに関連付けて利用者DB140および利用明細DB150に記憶する、との構成が採用されている。ここで、特許文献1に記載された技術では、利用者が利用者カードを提示せずに複数回販売サービスを利用した場合、利用者は、複数回分の印刷媒体を保管して後日持参する必要がある。利用者にとって、複数回分の印刷媒体を保管することは煩雑であり、必ずしも全ての印刷媒体が後日持参されるとは限らない。これに対して、本例示的実施形態は、利用者は、利用者カードを提示せずに複数回販売サービスを利用した場合にも、後日、利用者カードを持参するだけで、仮登録された複数回分のサービス利用明細の本登録が可能である。その結
果、本例示的実施形態によれば、例示的実施形態1が奏する効果に加えて、仮登録された複数回分のサービス利用明細をより確実に本登録することができる、との効果を奏する。
【0105】
また、本例示的実施形態においては、識別情報記憶媒体として、店舗を利用する利用者に付与される利用者カードが採用される、との構成が採用されている。このため、本例示的実施形態によれば、利用者カードを利用者に付与する販売サービスにおいて、例示的実施形態1と同様の効果を奏する。
【0106】
〔例示的実施形態3〕
本発明の第3の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、例示的実施形態2において生体情報DB340に保存した第1生体情報を、暗号化してから保存するよう変形した態様である。なお、例示的実施形態1~2にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0107】
<情報処理システム1Bの構成>
本例示的実施形態に係る情報処理システム1Bの構成について、
図11を参照して説明する。
図11は、情報処理システム1Bの構成を説明するブロック図である。
図11に示すように、情報処理システム1Bは、例示的実施形態2に係る情報処理システム1Aと同様の構成に加えて、利用者端末40-1、40-2を含む。利用者端末40-1、40-2は、ネットワークNWを介して、少なくとも管理端末20と通信可能に接続される。以降、利用者端末40-1、40-2を区別して説明する必要がない場合には、それぞれを利用者端末40とも記載する。
図11には、2つの利用者端末40を示しているが、情報処理システム1Bに含まれる利用者端末40の個数は、1つであってもよいし、3以上であってもよい。
【0108】
(利用者端末40)
利用者端末40-1は、第1利用者によって利用される第1端末の一例である。第1利用者は、利用者カードを提示せずに販売サービスを利用する利用者である。利用者端末40-2は、第2利用者によって利用される第2端末の一例である。第2利用者は、本登録を行うために利用者カードを提示する利用者である。
【0109】
利用者端末40は、制御部410と、記憶部420と、通信部430と、入力部440と、表示部450と、を含む。制御部410は、利用者端末40の各部を統括して制御する。記憶部420は、制御部410が使用する各種のデータを記憶する。通信部430は、制御部410の制御のもとに他の装置との通信を行う。入力部440は、利用者による操作を受け付ける。例えば、入力部440は、タッチペン、キーボード、マウス、または、これらの組み合わせにより構成されてもよい。表示部450は、制御部410の制御のもと、各種の情報を表示する。例えば、表示部450は、液晶ディスプレイにより構成されてもよい。また、入力部440および表示部450は、一体に形成されたタッチパネルを含んで構成されてもよい。
【0110】
制御部410は、仮ID取得部411と、鍵生成部412と、暗号化要求部413と、復号要求部414と、を含む。仮ID取得部411は、仮登録のために発行される仮IDを管理端末20から取得し、記憶部420に記憶する。鍵生成部412は、仮登録の際に第1生体情報を暗号化するための第1暗号鍵、および当該第1暗号鍵に対応する第1復号鍵を生成し、記憶部420に記憶する。第1暗号鍵に対応する第1復号鍵とは、当該第1暗号鍵により暗号化された情報を復号するための鍵である。例えば、公開鍵暗号方式を採用する場合、第1暗号鍵として公開鍵を生成し、第1復号鍵として秘密鍵を生成してもよい。また、共通鍵暗号方式を採用する場合、第1暗号鍵および第1復号鍵として1つの共
通鍵を生成してもよい。仮登録の際に記憶された第1復号鍵は、その後、本登録を行う際に第2復号鍵として利用可能である。
【0111】
暗号化要求部413は、第1生体情報の暗号化を要求するための第1暗号鍵を、管理端末20に対して送信する。復号要求部414は、暗号化された第1生体情報の復号を要求するための第2復号鍵を、管理端末20に対して送信する。
【0112】
情報処理システム1Bに含まれる利用者端末40以外の各装置は、例示的実施形態2
とほぼ同様に構成されるが、その動作の詳細が異なる。異なる点については、以下の「情報処理システム1Bが実行する方法」において説明する。
【0113】
<情報処理システム1Bが実行する方法>
以上のように構成された情報処理システム1Aは、情報処理方法S1A、S2B、S3Bを実行する。情報処理方法S1Aについては、例示的実施形態2として説明した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。情報処理方法S2B~S3Bは、情報処理方法S2A~S3Aを変形した方法である。以下では、情報処理方法S2A~S3Aと異なる点を中心に説明する。
【0114】
(情報処理方法S2Bの流れ)
情報処理方法S2Bは、第1利用者が利用者カードを提示せずに販売サービスを利用する際に、サービス利用明細を仮登録するための方法である。情報処理方法S2Bの流れについて、
図12を参照して説明する。
図12は、情報処理方法S2Bの流れを示すシーケンス図である。
【0115】
図12に示すように、情報処理方法S2Bは、情報処理方法S2Aとほぼ同様のステップを含む。ただし、ステップS205に続くステップS205a~S205bを含む点と、ステップS207に替えてステップS207a~S2-8dを含む点と、ステップS208に替えてステップS208aを含む点と、が異なる。
【0116】
ステップS205aにおいて、管理端末20の仮登録要求部212は、管理サーバ10から取得した仮IDを、利用者端末40-1に対して送信する。ステップS205bにおいて、利用者端末40-1の仮ID取得部411は、仮IDを取得し、記憶部420に記憶する。続くステップS206は、情報処理方法S2Aと同様に実行され、管理端末20において第1利用者の顔画像が取得される。
【0117】
ステップS207aにおいて、利用者端末40-1の鍵生成部412は、顔情報の暗号化を指示する操作を受け付ける。当該操作は、例えば、第1利用者によって行われる。ステップS207bにおいて、鍵生成部412は、第1暗号鍵および第1復号鍵を生成し、第1復号鍵を記憶部420に記憶する。ステップS207cにおいて、暗号化要求部413は、第1暗号鍵を管理端末20に送信する。これにより、管理端末20の仮登録要求部212は、第1復号鍵を記憶した利用者端末40-1から、当該第1復号鍵に対応する第1暗号鍵を取得する。ステップS207dにおいて、管理端末20の仮登録要求部212は、仮ID、第1暗号鍵、および顔画像を、生体認証装置30に対して送信する。
【0118】
ステップS208aにおいて、生体認証装置30の生体情報登録部311は、受信した第1暗号鍵により暗号化した顔画像を、受信した仮IDに関連付けて、生体情報DB340に記憶する。暗号化した顔画像を、以下、暗号化生体情報と記載する。
【0119】
なお、情報処理方法S2Bにおいて、利用者端末40-1が仮IDを取得するステップS205a~S205bと、管理端末20が顔画像を取得するステップS206と、利用
者端末40-1から管理端末20に第1暗号鍵を送信するステップS207a~S207cとは、順序を替えて、または少なくとも一部が並行して実行されてもよい。その他のステップについては、情報処理方法S2Aとして説明した通りである。
【0120】
(情報処理方法S3Bの流れ)
情報処理方法S3Bは、以前に利用者カードを提示せずに販売サービスを利用した第2利用者がその後、利用者カードを提示した場合に、当該仮登録されたサービス利用明細を本登録するための方法である。
【0121】
ここでは、第2利用者が以前に利用者カードを提示せずに販売サービスを利用したため、利用者端末40-2は、以前に、利用者端末40-1として情報処理方法S2Bを実行している。したがって、利用者端末40-2の記憶部420には、ステップS205bおよびステップS207bにおいて記憶された仮IDおよび第1復号鍵が記憶されている。この場合、記憶されている第1復号鍵は、利用者端末40-2に記憶された第2復号鍵として利用可能である。情報処理方法S3Bの流れについて、
図13を参照して説明する。
図13は、情報処理方法S3Bの流れを示すシーケンス図である。
【0122】
図13に示すように、情報処理方法S3Bは、情報処理方法S3Aとほぼ同様のステップを含む。ただし、ステップS307に替えてステップS307a~S307cを含む点と、ステップS308に替えてステップS308a~S308bを含む点と、ステップS315に替えてステップS315aを含む点と、が異なる。
【0123】
ステップS307aにおいて、利用者端末40-2の復号要求部414は、暗号化生体情報の復号を指示する操作を受け付ける。当該操作は、例えば、第2利用者によって行われる。ステップS307bにおいて、復号要求部414は、記憶部420に記憶された仮IDおよび第2復号鍵を、管理端末20に対して送信する。これにより、管理端末20の本登録要求部213は、利用者端末40-2から仮IDおよび第2復号鍵を取得する。ステップS307cにおいて、管理端末20の仮登録要求部212は、顔画像、仮ID、および第2復号鍵を、生体認証装置30に対して送信する。
【0124】
なお、第2利用者が、過去に、利用者カードを提示せずに複数回販売サービスを利用している場合が考えられる。この場合、当該利用者端末40-2は、過去に利用者端末40-1として複数回情報処理方法S2Bを実行しており、記憶部420には、仮IDおよび第2復号鍵の複数のペアが記憶されている。この場合、ステップS307a~S307cにおいて、利用者端末40-2は、管理端末20に対して、仮IDおよび第2復号鍵の複数のペアを送信する。管理端末20は、顔画像と、仮IDおよび第2復号鍵の複数のペアとを、生体認証装置30に対して送信する。
【0125】
ステップS308aにおいて、生体認証装置30の照合部312は、生体情報DB340において、受信した仮IDに関連付けられた暗号化生体情報を特定する。もし、仮IDおよび第2復号鍵の複数のペアを受信している場合、照合部312は、各仮IDについて、関連付けられた暗号化生体情報を特定する。
【0126】
ステップS308bにおいて、照合部312は、受信した第2復号鍵を用いて、特定した暗号化生体情報の復号に成功した場合に、復号により得られた顔画像と、受信した顔画像とを照合する。顔画像の照合には、公知の技術を採用可能である。もし、仮IDおよび第2復号鍵の複数のペアを受信している場合、照合部312は、各仮IDについて特定した暗号化生体情報について、対応する第2復号鍵を用いて同様の処理を行う。照合部312は、復号および照合に成功した顔画像に対応する仮IDを仮IDリストに含めて、続くステップS309を実行する。なお、復号および照合に成功した顔画像が1つもない場合
、ステップS309以降の処理は実行されない。
【0127】
ステップS315aにおいて、生体認証装置30の削除部313は、受信した仮IDリストに含まれる仮IDに対応する暗号化生体情報を、生体情報DB340から削除する。
【0128】
〔本例示的実施形態の効果〕
以上のように、本例示的実施形態においては、例示的実施形態2と同様の構成に加えて、第1復号鍵を記憶した利用者端末40-1から第1復号鍵に対応する第1暗号鍵をさらに取得し、生体情報登録部311は、第1暗号鍵により暗号化した第1生体情報を、仮IDに関連付けて生体情報DB340に記憶し、利用者端末40-2から第2復号鍵をさらに取得し、第2復号鍵を用いて、暗号化された第1生体情報の復号に成功した場合に、第1生体情報および第2生体情報を照合する、との構成が採用されている。上記構成によれば、サービス利用明細を仮登録する際に利用者端末40に保存した第1復号鍵を第2復号鍵として用いないと、当該仮登録したサービス利用明細を本登録するための生体認証を行うことができない。このため、サービス利用明細を仮登録するために登録した第1生体情報が利用者の意図しない局面で利用されたり、漏洩したりするリスクを軽減でき、安全性を向上させる、という効果が得られる。
【0129】
〔変形例1〕
上述した例示的実施形態2において、識別情報記憶媒体として、利用者カードの代わりに、第2利用者が利用する携帯端末に含まれる記憶媒体を適用してもよい。例えば、当該携帯端末の記憶媒体には、利用者IDと、販売サービスの専用アプリケーションプログラム(以下、専用アプリ、と記載)とが記憶されていてもよい。この場合、当該専用アプリが実行されることにより、携帯端末は、記憶媒体に記憶した利用者IDを携帯端末の表示画面に表示してもよい。この場合、管理端末20の本登録要求部213は、携帯端末の表示画面に表示された利用者IDを、読取装置260を介して読み取ってもよい。本変形例によれば、専用アプリを提供する販売サービスにおいて、例示的実施形態1と同様の効果を奏する。
【0130】
〔変形例2〕
上述した例示的実施形態2においては、顔画像から抽出した顔特徴量を第1生体情報とする例を中心に説明したが、顔画像自体を第1生体情報として生体情報DB340に記憶してもよい。また、上述した例示的実施形態3においては、顔画像を暗号化したものを暗号化生体情報とする例について説明したが、顔画像から抽出した顔特徴量を暗号化したものを暗号化生体情報として生体情報DB340に記憶してもよい。
【0131】
〔変形例3〕
上述した例示的実施形態3において、利用者端末40が有する制御部210の機能は、管理サーバ10が提供するウェブサイトに利用者端末40がアクセスすることにより実現されてもよい。
【0132】
〔その他の変形例〕
上述した例示的実施形態2~3において、情報処理方法S2A~S3A、S2B~S3Bの説明においては、生体認証として顔認証を採用し、生体情報として顔特徴量または顔画像を用いる例について説明した。ただし、本例示的実施形態において、その他の種類の生体認証を採用してもよい。その場合、生体情報としては、当該生体認証の種類に応じた種類の生体情報を用いる。
【0133】
また、上述した例示的実施形態2~3において、サービスとして販売サービスを適用する例について説明した。ただし、サービスは、販売サービスに限らず、教育サービス、医
療サービス、または、その他のサービスであってもよい。また、その場合、管理端末20が配置されるサービス提供施設は、店舗に限らず、学校、塾、病院、またはその他の施設であってもよい。
【0134】
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理システム1、1A、1Bを構成する各装置(管理サーバ10、管理端末20、生体認証装置30、利用者端末40)の一部又は全部の機能は、集積回路(ICチップ)等のハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0135】
後者の場合、各装置は、例えば、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現される。このようなコンピュータの一例(以下、コンピュータCと記載する)を
図14に示す。コンピュータCは、少なくとも1つのプロセッサC1と、少なくとも1つのメモリC2と、を備えている。メモリC2には、コンピュータCを各装置として動作させるためのプログラムPが記録されている。コンピュータCにおいて、プロセッサC1は、プログラムPをメモリC2から読み取って実行することにより、各装置の各機能が実現される。
【0136】
プロセッサC1としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)、量子プロセッサ、マイクロコン
トローラ、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。メモリC2としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0137】
なお、コンピュータCは、プログラムPを実行時に展開したり、各種データを一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)を更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、他の装置との間でデータを送受信するための通信インタフェースを更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、キーボードやマウス、ディスプレイやプリンタなどの入出力機器を接続するための入出力インタフェースを更に備えていてもよい。
【0138】
また、プログラムPは、コンピュータCが読み取り可能な、一時的でない有形の記録媒体Mに記録することができる。このような記録媒体Mとしては、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、又はプログラマブルな論理回路などを用いることができる。コンピュータCは、このような記録媒体Mを介してプログラムPを取得することができる。また、プログラムPは、伝送媒体を介して伝送することができる。このような伝送媒体としては、例えば、通信ネットワーク、又は放送波などを用いることができる。コンピュータCは、このような伝送媒体を介してプログラムPを取得することもできる。
【0139】
〔付記事項1〕
本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0140】
〔付記事項2〕
上述した実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載され得る。ただし、本発明は、以下の記載する態様に限定されるものではない。
【0141】
(付記1)
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付手段と、
を含む情報処理システム。
【0142】
(付記2)
前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶した後、前記第1生体情報を前記記憶装置から削除する削除手段、
をさらに含む、付記1に記載の情報処理システム。
【0143】
(付記3)
前記第1取得手段は、前記第1利用者が利用する第1端末であって、第1復号鍵を記憶した第1端末から当該第1復号鍵に対応する第1暗号鍵をさらに取得し、
前記第1関連付手段は、前記第1暗号鍵により暗号化した前記第1生体情報を、前記第1識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶し、
前記第2取得手段は、前記第2利用者が利用する第2端末から第2復号鍵をさらに取得し、
前記照合手段は、前記第2復号鍵を用いて、前記暗号化された第1生体情報の復号に成功した場合に、前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する、
付記1または2に記載の情報処理システム。
【0144】
(付記4)
前記サービス利用明細は、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容に応じて付与される特典情報をさらに含む、
付記1から3の何れか1つに記載の情報処理システム。
【0145】
(付記5)
前記照合手段によって、前記第2生体情報に合致する複数の前記第1生体情報が特定された場合、
前記第2関連付手段は、複数の前記第1生体情報それぞれを識別する前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する、
付記1から4の何れか1つに記載の情報処理システム。
【0146】
(付記6)
前記識別情報記憶媒体は、前記サービスの利用者に付与される記憶媒体である、
付記1から5の何れか1つに記載の情報処理システム。
【0147】
(付記7)
前記識別情報記憶媒体は、前記第2利用者が利用する携帯端末に含まれる、
付記1から5の何れか1つに記載の情報処理システム。
【0148】
(付記8)
1以上のプロセッサが、
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得することと、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶することと、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得することと、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合することと、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶することと、
を含む情報処理方法。
【0149】
(付記9)
コンピュータを、
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得手段と、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付手段と、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得手段と、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合手段と、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付手段と、
として機能させる、プログラム。
【0150】
(付記10)
少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、
サービスの提供施設に来訪した第1利用者の第1生体情報を取得する第1取得処理と、
前記第1生体情報を識別する第1識別情報に対して、前記第1生体情報、および、前記第1利用者によって利用された前記サービスの内容を含むサービス利用明細を関連付けて記憶装置に記憶する第1関連付処理と、
前記提供施設に来訪した第2利用者の第2生体情報、および前記第2利用者が提示する識別情報記憶媒体に記憶された第2識別情報を取得する第2取得処理と、
前記第1生体情報および前記第2生体情報を照合する照合処理と、
照合に成功した場合に、前記第1識別情報に関連付けられた前記サービス利用明細に基づく情報を、前記第2識別情報に関連付けて前記記憶装置に記憶する第2関連付処理と、
を実行する情報処理システム。
【0151】
なお、この情報処理システムは、更にメモリを備えていてもよく、このメモリには、前記第1取得処理と、前記第1関連付処理と、前記第2取得処理と、前記照合処理と、前記第2関連付処理と、を前記プロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されていてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0152】
1、1A、1B 情報処理システム
11 第1取得部
12 第1関連付部
13 第2取得部
14 照合部
15 第2関連付部
10 管理サーバ
20 管理端末
30 生体認証装置
40、40-1、40-2 利用者端末
110、210、310、410 制御部
120、220、320、420 記憶部
130、230、330、430 通信部
240、440 入力部
250、450 表示部
111 利用明細登録部
112 仮登録部
113 本登録部
140 利用者DB
150 利用明細DB
211 利用明細登録要求部
212 仮登録要求部
213 本登録要求部
260 読取装置
270 生体センサ
311 生体情報登録部
312 照合部
313 削除部
340 生体情報DB
411 仮ID取得部
412 鍵生成部
413 暗号化要求部
414 復号要求部
C1 プロセッサ
C2 メモリ