(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092623
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】可変ハンドスイッチ
(51)【国際特許分類】
H01H 35/00 20060101AFI20240701BHJP
A61M 5/00 20060101ALN20240701BHJP
【FI】
H01H35/00 V
H01H35/00 R
H01H35/00 F
A61M5/00 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208699
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】392029971
【氏名又は名称】LWJ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】高地 健
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 英樹
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 耀
【テーマコード(参考)】
4C066
5G055
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
5G055AA04
5G055AB02
5G055AC01
5G055AD20
5G055AE28
(57)【要約】
【課題】可変ハンドスイッチについて、より簡便な構成で実現させること
【解決手段】
ここで提案される可変ハンドスイッチ10は、第1壁41と、第1壁41に対向し、第1壁41に対して相対的に移動する第2壁42と、第1壁41と第2壁42とのうちいずれか一方の壁に設けられ、他方の壁に向けて光を照射するように構成された投光手段43と、第1壁41と第2壁42とのうちいずれか一方の壁に投光手段43と隣接して設けられ、他方の壁に反射した光を受光する受光手段44とを有している。第1壁41と第2壁42との相対的な移動に応じて、投光手段43が光を照射する方向における第1壁41と第2壁42との距離が近づいたり遠くなったりするように構成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1壁と、
前記第1壁に対向し、前記第1壁に対して相対的に移動する第2壁と、
前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に設けられ、他方の壁に向けて光を照射するように構成された投光手段と、
前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に前記投光手段と隣接して設けられ、前記他方の壁に反射した光を受光する受光手段と
を有し、
前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記投光手段が光を照射する方向における前記第1壁と前記第2壁との距離が近づいたり遠くなったりするように構成された、可変ハンドスイッチ。
【請求項2】
前記可変ハンドスイッチは、ベースと、前記ベースに対して直交する方向に押し込まれる押し込み部材とを備え、
前記一方の壁は、前記押し込み部材に設けられており、
前記他方の壁は、前記ベースに設けられている、
請求項1に記載の可変ハンドスイッチ。
【請求項3】
前記可変ハンドスイッチは、ベースと、前記ベースに対して直交する方向に押し込まれる押し込み部材とを備え、
前記一方の壁は、前記ベースに設けられており、
前記他方の壁は、前記押し込み部材に設けられている、
請求項1に記載の可変ハンドスイッチ。
【請求項4】
前記一方の壁は、前記他方の壁に対向する側面に貫通し、かつ、前記投光手段と受光手段とが設けられる、貫通孔を有し、
前記他方の壁は、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記一方の壁の貫通孔との距離が変化するように構成された、請求項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【請求項5】
前記他方の壁は、前記一方の壁に対して傾斜している、請求項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【請求項6】
前記他方の壁は、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記一方の壁との距離が変わるように構成された曲面を有している、請求項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【請求項7】
前記他方の壁は、段差を有し、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、段差を境に、前記一方の壁との距離が変わるように構成されている、請求項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【請求項8】
前記可変ハンドスイッチは、前記ベースに取付けられ、カバーを備えており、
前記他方の壁は、前記押し込み部材に設けられた前記一方の壁に対向するように、前記ベースに設けられた第1壁と、前記カバーの内側面とで構成されている、請求項2に記載された可変ハンドスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変ハンドスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2004/086438号には、患者に薬液を注入するためのインジェクタヘッドの薬液導入制御に適用され、投光手段から発せられる光の光量をコントロールし、光量が変化した後の光を受光手段に入光して、入光した光の情報をインジェクタヘッドの装置本体に伝達するための可変ハンドスイッチが開示されている。ここで開示されている可変ハンドスイッチは、投光手段および受光手段に対して対向配置される壁と、壁に設けられ、投光手段および受光手段と壁との間における相対的な移動に伴って、投光手段から投光される光の光量を変化させるための光量可変領域と、を備えている。
【0003】
同公報では、具体的には、移動壁の投光受光手段の側面上に設けられ、移動壁の移動に伴って、投光受光手段から投光される光の反射率を異ならせる2以上の領域を有する反射領域を備えるものが開示されている。また、反射領域の具体的な態様として、移動壁の移動方向に沿って色彩の濃淡が徐々に変化するグラデーションが施された色彩領域を設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本発明者は、可変ハンドスイッチについて、より簡便な構成で実現させることを検討している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで提案される可変ハンドスイッチは、第1壁と、前記第1壁に対向し、前記第1壁に対して相対的に移動する第2壁と、前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に設けられ、他方の壁に向けて光を照射するように構成された投光手段と、前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に前記投光手段と隣接して設けられ、前記他方の壁に反射した光を受光する受光手段とを有している。前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記投光手段が光を照射する方向における前記第1壁と前記第2壁との距離が近づいたり遠くなったりするように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
かかる可変ハンドスイッチによれば、グラデーションシートのような部品が用いられなくても、押し込み部材が押し込まれる量に応じて連続的に大きさが変化する信号を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、ここで提案される可変ハンドスイッチ10の内部構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、可変ハンドスイッチ10の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、押し込み部材33の部分断面図である。
【
図4】
図4は、押し込み部材33の部分断面図である。
【
図5】
図5は、反射片37の変形例を示す部分断面図である。
【
図6】
図6は、反射片37の変形例を示す部分断面図である。
【
図7】
図7は、可変ハンドスイッチ10の第2スイッチ12の変形例を示す模式図である。
【
図8】
図8は、可変ハンドスイッチ10の第2スイッチ12の変形例を示す模式図である。
【
図9】
図9は、ここで提案される可変ハンドスイッチ10Aの内部構成を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、可変ハンドスイッチ10Aの分解斜視図である。
【
図11】
図11は、第1スイッチ12の変形例が示された斜視図である。
【
図12】
図12は、第1スイッチ12の他の変形例が示された断面図である。
【
図13】
図13は、第1スイッチ12の他の変形例が示された断面図である。
【
図14】
図14は、第1スイッチ12の他の変形例が示された断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、ここで開示される可変ハンドスイッチを図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。
【0010】
〈可変ハンドスイッチ10〉
図1は、ここで提案される可変ハンドスイッチ10の内部構成を示す斜視図である。
図2は、可変ハンドスイッチ10の分解斜視図である。
図1に示されているように、可変ハンドスイッチ10は、ベース16と、カバー17とを備えた筐体に、第1スイッチ11と、第2スイッチ12とが設けられている。
図1には、第1スイッチ11および第2スイッチ12には何ら外力が加えられていない状態が示されている。可変ハンドスイッチ10は、例えば、患者に薬液を注入するためのインジェクタヘッドの薬液導入量を制御する制御装置において、薬液導入量を制御するスイッチとして適用される。ベース16は、第1スイッチ11と第2スイッチ12の機構が設けられた部材である。カバー17は、第1スイッチ11と第2スイッチ12の機構を覆う部材である。
【0011】
ここで、可変ハンドスイッチ10は、操作するオペレータが片手で握り、親指で操作しやすい形状を備えており、親指の付け根側(後端側)に光ケーブルなどが纏められている。図示は省略するが、カバー17の上面には、第1スイッチ11と第2スイッチ12を操作する部位に対応させて、シリコンゴム等の弾性部材からなる略曲面形状の押圧部位が設けられているとよい。第1スイッチ11と第2スイッチ12の形状は、同一形状でもかまわないが、スイッチの種類を見分けるように異なる形状にすることが好ましい。
図1に示された形態では、第1スイッチ11と第2スイッチ12とは、可変ハンドスイッチ10の上面に前後に沿って設けられている。可変ハンドスイッチ10の前後に沿って操作する手の親指が添えられた際に、第1スイッチ11は、親指の根元側に配置され、第2スイッチ12は、親指の指先側に配置されている。
【0012】
〈第1スイッチ11〉
第1スイッチ11は、ON/OFFを制御するためのスイッチである。第1スイッチ11は、例えば、患者に薬液を注入する制御のON/OFFを切り替えるためのスイッチとして用いられる。
【0013】
この実施形態では、第1スイッチ11は、可変ハンドスイッチ10の後端側に設けられている。第1スイッチ11は、
図2に示されているように、ガイド21と、バネ22と、押し込み部材23と、発光用の光ケーブル24と、受光用の光ケーブル25と、支持片26とを備えている。
【0014】
ガイド21は、押し込み部材23を案内する部位である。この実施形態では、ガイド21は、ベース16の上面に上方に突出するように設けられている。ガイド21の中央部には、押し込み部材23が装着される溝21aが設けられている。溝21aは、装着される押し込み部材23の形状に応じた形状を有している。この実施形態では、ガイド21の溝21aは、ベース16の左右に延びた溝21aであり、ガイド21の左右両側が開口している。また、溝21aの幅方向の中央部にそれぞれ上下に沿って延びた縦溝21a1が形成されている。ガイド21の溝21aには、バネ22が圧縮された状態で装着されている。第1スイッチ11は、押し込み部材23が下方に押し込まれることによって降下する。押し込み部材23を押し込む力が解除または弱められることによって、バネ22の弾性反力によって上方の初期の位置に復元する。
【0015】
押し込み部材23は、ガイド21の溝21aに装着され、指で押される部材である。この実施形態では、押し込み部材23は、ガイド21の溝21aに装着される軸部23aと、軸部23aの上端に設けられ、指で押される部位23bが設けられている。押し込み部材23の軸部23aは、前後左右に延びた突起23a1,23a2を有している。前後に延びた突起23a1は、ガイド21の縦溝21a1に嵌まっている。左右に延びた突起23a2は、ガイド21の左右の開口21a2に露出している。この実施形態では、左右に延びた突起23a2のうち左側の突起23a2は、上側半分よりも下側半分が黒くなっている。この実施形態では、左側の突起23a2の下側半分に黒いシール部材23a3が貼られている。
【0016】
支持片26は、ベース16から立ち上がっており、ガイド21の左側に対向している。発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25は、支持片26に取付けられている。この実施形態では、支持片26に設けられた貫通孔に挿通されることによって、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25は、前後に並ぶように配置されている。
図1は、第1スイッチ11が押し込まれる前の状態が図示されている。第1スイッチ11が押し込まれる前では、支持片26に取付けられた発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25は、左側の突起23a2の下側半分に黒いシール部材23a3が貼られた部位に対向している。
【0017】
第1スイッチ11が押し込まれる前では、発光用の光ケーブル24から発せられた光が左側の突起23a2の下側半分に黒いシール部材23a3に反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。このため受光用の光ケーブル25で検知される受光量は小さい。これに対して、第1スイッチ11が押し込まれると、発光用の光ケーブル24から発せられた光が押し込み部材23の軸部23aの地の色で反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。軸部23aの地の色は、黒いシール部材23a3よりも明るい色である。このため、受光用の光ケーブル25で検知される受光量は、第1スイッチ11が押し込まれる前に比べて大きくなる。第1スイッチ11は、受光用の光ケーブル25で検知される受光量が、予め定められた閾値よりも小さいか否かに基づいて、2値の信号を出力できる。例えば、受光用の光ケーブル25で検知される受光量が予め定められた閾値よりも小さい場合は「OFF」とすることができる。また、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に起因して、第1スイッチ11が押されたことを判定できる。この実施形態では、押し込み部材23の突起23a2の下側半分に黒いシール部材23a3が貼られている。シール部材23a3は上側半分に貼られていてもよい。シール部材23a3は上側半分に貼られていても、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に顕著な差が生じるので、受光量に起因して、第1スイッチ11が押されたことを判定できる。
【0018】
〈第2スイッチ12〉
第2スイッチ12は、押し込み量に応じて光ケーブルの受光量を連続的に変化させる機構を備えたスイッチである。第2スイッチ12は、可変ハンドスイッチ10によって制御される装置に対して、押し込み量に応じて連続的に変化する制御量を出力させることができる。第2スイッチ12は、例えば、患者に注入する薬液の量を制御するためのスイッチとして用いられる。
【0019】
この実施形態では、第2スイッチ12は、第1スイッチ11よりも前側に設けられている。第2スイッチ12は、
図2に示されているように、ガイド31と、バネ32a,32bと、押し込み部材33と、発光用の光ケーブル34と、受光用の光ケーブル35と、支持軸36と、反射片37とを備えている。
【0020】
ガイド31は、押し込み部材33を案内する部位である。この実施形態では、ガイド31は、ベース16の上面に上方に突出するように設けられている。ガイド31の中央部には、押し込み部材33が装着される溝31aが設けられている。溝31aは、装着される押し込み部材33の後部の形状に応じた形状を有している。この実施形態では、ガイド31の溝31aは、ベース16の前後に延びており、ガイド31の前後両側が開口している。また、溝31aの前後方向の中央部にそれぞれ上下に沿って延びた縦溝31a1が形成されている。ガイド31の溝31aには、バネ32aが圧縮された状態で装着されている。支持軸36は、ガイド31の前方に設けられており、ベース16の上面に上方に突出するように設けられている。押し込み部材33の前部を支持する軸である。バネ32bは、支持軸36に圧縮された状態で装着されている。
【0021】
押し込み部材33は、ガイド31の溝31aおよび支持軸36に装着され、指で押される部材である。この実施形態では、押し込み部材33は、ガイド31の溝31aに装着される軸部33aと、指で押される部位33bと、ソケット33cとを備えている。指で押される部位33bは、ややフラットな押圧面を有する部材である。ソケット33cは、指で押される部位33bの裏側前部に下方に突出するように設けられた筒状の部材である。ソケット33cは、バネ32bが装着された支持軸36に装着されている。
【0022】
軸部33aは、押し込み部材33の後部には、ガイド31の溝31aに装着される部位である。押し込み部材33の軸部33aは、左右に延びた突起33a1と、前後に延びた突起33a2とを有している。左右に延びた突起33a1は、ガイド31の縦溝31a1に嵌まっている。前後に延びた突起33a2は、ガイド31の前後の開口31a2に露出している。
図3および
図4は、押し込み部材33の部分断面図である。
図3は、押し込み部材33が押し込まれる前の状態が示されている。
図4は、押し込み部材33が押し込まれた状態が示されている。押し込み部材33の前後に延びた突起33a2には、前後に貫通した貫通孔38が形成されている。
【0023】
発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35は、前後に延びた突起33a2の貫通孔38の後端に取付けられている。この実施形態では、発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35は、第1スイッチ11に干渉しないように、第1スイッチ11の側部を通って可変ハンドスイッチ10の基端から外部に延びている。
【0024】
反射片37は、ガイド31の前後に貫通した貫通孔38の前方に設けられている。反射片37は、貫通孔38の前方において、貫通孔38に対向する側面が傾いた傾斜面37aである。傾斜面37aは、上方ほどガイド31に装着された押し込み部材33の貫通孔38との距離が遠くなる。この実施形態では、傾斜面37aの傾きa1は、貫通孔38の光軸に対して、20度程度傾けられている。ここで、傾斜面37aの傾きa1は、貫通孔38の光軸と傾斜面37aの法線との角度で評価されている。なお、傾斜面37aの傾きa1は、かかる角度に限定されない。
【0025】
発光用の光ケーブル34から発信された光は、傾斜面37aで反射して受光用の光ケーブル35で受光される。発光用の光ケーブル34から発せられた光は、一定の光量である。第2スイッチ12は、押し込み部材33が下方に押し込まれることによって降下する。押し込み部材33を押し込む力が弱められることによって、バネ32a,32bの弾性反力によって、押し込み部材33は上昇する。押し込む力が解除されると、押し込み部材33は押し込まれる前の状態(上方の初期の位置)に復元する。
【0026】
この実施形態では、第2スイッチ12が押し込まれるのに連れて、傾斜面37aと貫通孔38との距離が近くなる。
図4に示されているように、第2スイッチ12が最も押し込まれた状態では、傾斜面37aと貫通孔38との距離d1が最も近くなる。押し込み部材33を押し込む力が弱められることによって、押し込み部材33が上昇し、傾斜面37aと貫通孔38との距離d1が徐々に遠くなる。受光用の光ケーブル35で受光される光の光量は、第2スイッチ12が押し込まれて傾斜面37aと貫通孔38との距離d1が近くなるほど強い。このため、第2スイッチ12は、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて、受光用の光ケーブル35で受ける光の量が連続的に変化する。
【0027】
このように可変ハンドスイッチ10は、上述した第1スイッチ11と第2スイッチ12とを備えている。第1スイッチ11は、上述したように、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に起因した2値の信号を出力できる。第2スイッチ12は、上述したように押し込み部材33が押し込まれる量に応じて、受光用の光ケーブル35で受ける光の量が連続的に変化する。受光用の光ケーブル35は、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて連続的に大きさが変化する信号を出力できる。
【0028】
可変ハンドスイッチ10は、例えば、血管造影検査に用いられ、シリンジ内の造影剤等を患者に導入するためのインジェクタヘッドの導入量制御に適用することが可能である。患者に造影剤など薬液を投与する際に投与速度を人為的な操作によって調整する必要がある場合に用いられる。ここで、第1スイッチ11は、薬剤を投与する装置のON/OFFを制御するスイッチとして用いられ、第2スイッチ12は、薬剤の投与速度を制御するスイッチとして用いられる。第2スイッチ12は、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて出力される出力信号に対し、適当な制御量が出力されるように、キャリブレーションされて用いられるとよい。可変ハンドスイッチ10の用途は、これに限らない。
【0029】
ここで提案される可変ハンドスイッチ10は、第2スイッチ12において、第1壁41と、第2壁42と、投光手段43と、受光手段44とを備えている。ここで、第2壁42は、第1壁41に対向し、第1壁41に対して相対的に移動する壁である。投光手段43は、第1壁41と第2壁42とのうちいずれか一方の壁に設けられ、他方の壁に向けて光を照射するように構成されている。受光手段44は、第1壁41と第2壁42とのうちいずれか一方の壁に投光手段43と隣接して設けられ、他方の壁に反射した光を受光するように構成されている。第1壁41と第2壁42との相対的な移動に応じて、投光手段43が光を照射する方向における第1壁41と第2壁42との距離が近づいたり遠くなったりするように構成されている。
【0030】
上述した実施形態では、可変ハンドスイッチ10は、第2スイッチ12において、反射片37の傾斜面37aが第1壁41を構成している。反射片37に対向して相対移動する押し込み部材33の軸部33aのうち、傾斜面37aに対向する面が第2壁42を構成している。発光用の光ケーブル34は、投光手段43に相当し、受光用の光ケーブル35は、受光手段44に相当している。ここで、発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35は、押し込み部材33の軸部33aにそれぞれ取付けられている。押し込み部材33の軸部33aは、第1壁41に相当する反射片37の傾斜面37aに対して対向している。第2壁42に相当する押し込み部材33の軸部33aは、押し込み部材33が押し込まれたり、押し込む力を弱めたりすることによって、反射片37の傾斜面37aに対して相対的に移動する。これに応じて、投光手段としての発光用の光ケーブル34の光が照射される方向x1における、反射片37の傾斜面37aと押し込み部材33の軸部33aとの距離が近づいたり遠くなったりする。
【0031】
第2スイッチ12では、受光手段44としての受光用の光ケーブル35の受光量は、投光手段としての発光用の光ケーブル34の光が照射される方向x1において、反射片37の傾斜面37a(第1壁41)と押し込み部材33の軸部33a(第2壁42)との距離が近づけば近づくほど大きくなり、当該距離が遠くなればなるほど小さくなる。このように可変ハンドスイッチ10は、第1壁41と第2壁42との相対的な移動に応じて、投光手段43が光を照射する方向における第1壁41と第2壁42との距離が近づいたり遠くなったりするように構成されているとよい。押し込み部材33が押し込まれる量に応じて連続的に大きさが変化する信号を出力できる。この場合、グラデーションシートのような部品が用いられなくても、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて連続的に大きさが変化する信号を出力できる。このため部品点数を少なくでき、組み付け工数を低減できる。
【0032】
上述のように可変ハンドスイッチ10は、ベース16と、ベース16に対して直交する方向に押し込まれる押し込み部材33とを備えているとよい。
図1,2に示された実施形態では、投光手段43としての発光用の光ケーブル34と、受光手段44としての受光用の光ケーブル35とが設けられる一方の壁は、押し込み部材33に設けられている。他方の壁としての反射片37は、ベース16に設けられている。この場合、投光手段43としての発光用の光ケーブル34と、受光手段44としての受光用の光ケーブル35とが設けられる一方の壁は、押し込み部材33の動きに応じて昇降する。
【0033】
以上、
図1および
図2に示された可変ハンドスイッチ10を説明した。ここで提案される可変ハンドスイッチは、
図1および
図2に示された形態に限定されない。以下、可変ハンドスイッチ10の変形例を説明する。
【0034】
〈反射片37の変形例〉
図5および
図6は、反射片37の変形例を示す部分断面図である。
図5および
図6は、それぞれ押し込み部材33が押し込まれた状態が示されている。上述のように第2スイッチ12では、受光用の光ケーブル35で受光量は、反射片37と貫通孔38との距離d1が近くなると強くなり、遠くなると弱くなる。かかる観点で、
図3および
図4に示された形態では、貫通孔38に対向する反射片37の側面は傾斜面37aであるが、貫通孔38に対向する反射片37の側面は、傾斜面に限定されない。
【0035】
例えば、
図5に示されているように、貫通孔38に対向する反射片37の側面は、ベース16の下方から上々に向けて、押し込み部材33の貫通孔38に対して徐々に遠くなるような湾曲した曲面で形成さていてもよい。この場合、貫通孔38に対向する反射片37の側面は、ベース16の下方から上々に向けて、押し込み部材33の貫通孔38に対して徐々に遠くなる。このため、受光用の光ケーブル35の受光量は、押し込み部材33が押し込まれると強くなり、押し込み部材33が上昇すると徐々に弱くなる。また、
図5に示された形態では、貫通孔38に対向する反射片37の側面37aは、凸曲面であるから、押し込み部材33が一定以上上昇するに従って、受光量が大きく変化する。
図5では、凸曲面であるが、貫通孔38に対向する反射片37の側面37aは、凹曲面としてもよい。また、
図5では、一様な曲率の凸曲面であるが、かかる形態に限定されない。
【0036】
図6に示された形態では、貫通孔38に対向する反射片37の側面37aは、反射片37の下部では、凸曲面であり、反射片37の上部では凹曲面であり、反射片37の途中で曲率が変化している。反射片37は、途中で、貫通孔38に対向する反射片37の側面37aの形状が変化していてもよい。このように、投光手段や発光手段が設けられる一方の壁に対向する他方の壁は、第1壁41と第2壁42との相対的な移動に応じて、一方の壁との距離が変わるように構成された曲面を有していてもよい。これにより、押し込み部材33が上昇するに従って、受光量の変化を調整でき、制御量の微妙な調整を実現できる。
【0037】
〈第2スイッチ12の変形例〉
図7および
図8は、可変ハンドスイッチ10の第2スイッチ12の変形例を示す模式図である。
図7および
図8に示された形態では、投光手段43としての発光用の光ケーブル34と、受光手段44としての受光用の光ケーブル35とが設けられる一方の壁は、ベース16に設けられている。ベース16の上面に突出した壁46に貫通孔46aが設けられており、当該貫通孔46aに発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35とが取付けられていてもよい。光が照射される他方の壁は、押し込み部材33に設けられているとよい。貫通孔46aに対向する押し込み部材33の側面48は、発光用の光ケーブル34の光が反射する反射面として機能する。この実施形態では、押し込み部材33側の壁は、投光手段としての発光用の光ケーブル34の光が照射される方向x1に対して傾斜した傾斜面であるとよい。これによりベース16に対する押し込み部材33の相対的な移動に応じて、発光用の光ケーブル34の光が照射される方向における貫通孔46aと、押し込み部材33との距離が近づいたり遠くなったりする。これによって、第2スイッチ12は、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて、受光用の光ケーブル35で受ける光の量が連続的に変化するように構成されていてもよい。このように、受光手段44としての受光用の光ケーブル35とが設けられる一方の壁は、ベース16に設けられており、他方の壁としての反射面は、押し込み部材33に設けられていてもよい。
【0038】
〈可変ハンドスイッチ10A〉
図9は、ここで提案される可変ハンドスイッチ10Aの内部構成を示す斜視図である。
図10は、可変ハンドスイッチ10Aの分解斜視図である。符号は、
図1に示された可変ハンドスイッチ10と同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号が付されている。ここでは、カバーは図示が省略されている。
図9および
図10に示された可変ハンドスイッチ10Aでは、可変ハンドスイッチ10Aの第1スイッチ11と第2スイッチ12とが設けられた側面に、第1スイッチ11と第2スイッチ12が設けられている。第1スイッチ11と第2スイッチ12は、可変ハンドスイッチ10の前後に沿って配置されている。操作する手の親指が添えられた際に、第1スイッチ11は、親指の根元側に配置され、第2スイッチ12は、親指の指先側に配置されている。第1スイッチ11は、可変ハンドスイッチ10Aの後端側に設けられている。
図9および
図10に示された可変ハンドスイッチ10Aの第1スイッチ11と第2スイッチ12の配置は、
図1に示された可変ハンドスイッチ10と同じである。
【0039】
〈可変ハンドスイッチ10Aの第1スイッチ11〉
図9および
図10に示された形態では、第1スイッチ11では、押し込み部材23には、左右に通じる貫通孔28が形成されている。発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25は、貫通孔28の左側の開口に取付けられており、貫通孔28を通じて押し込み部材23の右側に光が照射されるように構成されている。ベース16の左側には、押し込み部材23の貫通孔28に対向するように反射片29が設けられている。反射片29は、上側半分に黒いシール部材29aが貼られている。黒いシール部材29aは、発光用の光ケーブル24から光が発せられる側に対向する面に貼られているとよい。反射片29の下半分は、反射片29の地の色であり、黒いシール部材29aよりも明るい色である。この第1スイッチ11は、押し込み部材23が押し込まれていない状態では、反射片29の上半分の黒いシール部材29aに光が反射して受光用の光ケーブル25に受光される。押し込み部材23が押し込まれると、反射片29の下半分の地の色に反射して光が受光される。この実施形態では、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とは、上下に縦に並べられて取付けられている。この場合でも、発光用の光ケーブル24で発せられた光が反射片29の上半分の黒いシール部材29aに反射して受光用の光ケーブル25に受光されるか、下半分の地の色に反射して受光されるかによって、受光用の光ケーブル25の受光量が変わる。第1スイッチ11は、受光用の光ケーブル25の受光量に起因して2値の出力が得られ、ON/OFF操作のような制御信号を出力することができる。
【0040】
〈可変ハンドスイッチ10Aの第2スイッチ12〉
第2スイッチ12では、ベース16の前方にガイド31が設けられており、その後方に反射片37が設けられている。支持軸36は、反射片37の後方に設けられている。ガイド31には、前後に沿って開口した溝31aが設けられている。溝31aの前後方向の中央部にそれぞれ上下に沿って延びた縦溝31a1が形成されている。押し込み部材33は、これに対応して、後方に支持軸36に装着されるソケット33cが設けられており、前方にガイド31の溝31aに装着される軸部33aが設けられている。軸部33aには、言語に貫通した貫通孔38が形成されている。発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35は、貫通孔38の前端に取付けられている。この実施形態では、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とは、上下に縦に並べられて取付けられている。発光用の光ケーブル34から発せられた光は、貫通孔38を通じて後方の反射片37に向けて発せられる。反射片37は、前方に向けて傾斜面37aが設けられている。
【0041】
第2スイッチ12の発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35は、
図9および
図10に示されているように、可変ハンドスイッチ10Aの前端からカバー(図示省略)の外に出されている。第1スイッチ11の発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25は、第2スイッチ12に干渉しないように、第2スイッチ12の側部を通って可変ハンドスイッチ10Aの前部で第2スイッチ12の発光用の光ケーブル34と受光用の光ケーブル35から可変ハンドスイッチ10Aの前端から外部に延びている。
【0042】
かかる可変ハンドスイッチ10Aでは、後端側にケーブルが出ていない。このため、前後に親指を添えて握られた場合に、操作する腕が机の上に置かれた状態でも、ケーブル類が邪魔になりにくい。
【0043】
〈第1スイッチ11の変形例〉
図11~
図14には、第1スイッチ12の変形例が示されている。例えば、
図1に示された第1スイッチ11では、押し込み部材23の突起23a2の下側半分に黒いシール部材23a3が貼られている。第1スイッチ11の構成は、かかる形態に限定されない。例えば、
図11は、第1スイッチ12の変形例が示された斜視図である。
図12~
図14は、第1スイッチ12の他の変形例が示された断面図である。押し込み部材23の突起23a2は、
図11に示されているように、段差23a4を有し、突起23a2の下側半分23a5が上側半分よりも窪んでいてもよい。この場合、突起23a2の表面と、発光用の光ケーブル24および受光用の光ケーブル25との距離が、突起23a2の上側半分と下側半分とで変わる。これにより、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に顕著な差が生じる。このため、受光量に起因して、第1スイッチ11が押されたことを判定できる。
【0044】
また、
図9および
図10に示された第1スイッチ11では、押し込み部材23の貫通孔28に対向するように、ベース16に反射片29が設けられている。反射片29は、上側半分に黒いシール部材29aが貼られている。これに換えて、
図12および
図13に示されているように、例えば、反射片29の下半分51と上半分52とで、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25との距離が変化するように構成されていてもよい。
図12に示された形態では、反射片29の下半分51と上半分52との間に段差53が設けられている。これにより、押し込み部材23が押し込まれる前では、
図12に示されているように、発光用の光ケーブル24から発せられる光は、反射片29の上半分52に反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。
【0045】
押し込み部材23が押し込まれると、
図13に示されているように、発光用の光ケーブル24から発せられる光は、反射片29の下半分51に反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。この際、反射片29と、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25との距離が変わるために、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に顕著な差が生じる。このため、受光量に起因して、第1スイッチ11が押されたことを判定できる。
図12に示された形態では、反射片29の下半分51と上半分52との間に段差53が設けられているが、反射片29の下半分51と上半分52との間が傾斜面や曲面で連続し、反射片29の下半分51と上半分52とで、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25との距離が変化するように構成されていてもよい。
【0046】
図11~
図13に示されているように、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とが設けられた一方の壁に対し、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とに対向するように設けられる他方の壁は、段差53を有し、押し込み部材23の移動に起因する第1壁と第2壁との相対的な移動に応じて、段差53を境に、発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とが設けられた一方の壁との距離が変わるように構成されていてもよい。
【0047】
また、
図14に示されているように、反射片29は、押し込み部材23が押し込まれたときに、発光用の光ケーブル24および受光用の光ケーブル25に対向する高さだけあり、上側半分に相当する部位は、無くてもよい。この場合、押し込み部材23が押し込まれていると、発光用の光ケーブル24から発せられる光は、押し込み部材23が押し込まれる前では、発光用の光ケーブル24から発せられる光は、可変ハンドスイッチ10のカバー17の内側面に反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。押し込み部材23が押し込まれると、発光用の光ケーブル24から発せられる光は、反射片29に反射して、受光用の光ケーブル25に受光される。この場合も、カバー17と反射片29とでは、発光用の光ケーブル24および受光用の光ケーブル25との距離が変わるので、受光用の光ケーブル25で検知される受光量に顕著な差が生じる。このため、受光量に起因して、第1スイッチ11が押されたことを判定できる。発光用の光ケーブル24と受光用の光ケーブル25とに対向するように設けられる他方の壁は、ベース16に設けられた第1壁(ここでは、反射片29)と、カバー16の内側面とで構成されていてもよい。
【0048】
このように、ここで提案される可変ハンドスイッチは、グラデーションシートのような部品が用いられなくても、押し込み部材33が押し込まれる量に応じて連続的に大きさが変化する信号を出力できる。この点で部品点数を少なくでき、組み付け工数を低減できる。可変ハンドスイッチ10の具体的な形態は、種々の形態を採用されうる。
【0049】
以上、ここでの開示について、種々説明したが、ここでの開示は、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態や変形例に限定されない。また、種々言及した実施形態や変形例の各構成は、互いに阻害しない関係であれば、適宜に組み合わせることができる。
【0050】
以上の通り、本明細書には、以下の各項に記載の開示が含まれている。
【0051】
項1:
第1壁と、
前記第1壁に対向し、前記第1壁に対して相対的に移動する第2壁と、
前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に設けられ、他方の壁に向けて光を照射するように構成された投光手段と、
前記第1壁と前記第2壁とのうちいずれか一方の壁に前記投光手段と隣接して設けられ、前記他方の壁に反射した光を受光する受光手段と
を有し、
前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記投光手段が光を照射する方向における前記第1壁と前記第2壁との距離が近づいたり遠くなったりするように構成された、可変ハンドスイッチ。
【0052】
項2:
前記可変ハンドスイッチは、ベースと、前記ベースに対して直交する方向に押し込まれる押し込み部材とを備え、
前記一方の壁は、前記押し込み部材に設けられており、
前記他方の壁は、前記ベースに設けられている、
項1に記載の可変ハンドスイッチ。
【0053】
項3:
前記可変ハンドスイッチは、ベースと、前記ベースに対して直交する方向に押し込まれる押し込み部材とを備え、
前記一方の壁は、前記ベースに設けられており、
前記他方の壁は、前記押し込み部材に設けられている、
項1に記載の可変ハンドスイッチ。
【0054】
項4:
前記一方の壁は、前記他方の壁に対向する側面に貫通し、かつ、前記投光手段と受光手段とが設けられる、貫通孔を有し、
前記他方の壁は、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記一方の壁の貫通孔との距離が変化するように構成された、項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【0055】
項5:
前記他方の壁は、前記一方の壁に対して傾斜している、項1~5までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【0056】
項6:
前記他方の壁は、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、前記一方の壁との距離が変わるように構成された曲面を有している、項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【0057】
項7:
前記他方の壁は、段差を有し、前記第1壁と前記第2壁との相対的な移動に応じて、段差を境に、前記一方の壁との距離が変わるように構成されている、項1~4までの何れか一項に記載された可変ハンドスイッチ。
【0058】
項8:
前記可変ハンドスイッチは、前記ベースに取付けられ、カバーを備えており、
前記他方の壁は、前記押し込み部材に設けられた前記一方の壁に対向するように、前記ベースに設けられた第1壁と、前記カバーの内側面とで構成されている、項2に記載された可変ハンドスイッチ。
【符号の説明】
【0059】
10,10A 可変ハンドスイッチ
11 第1スイッチ
12 第2スイッチ
16 ベース
17 カバー
21 ガイド
21a 溝
21a1 縦溝
21a2 開口
22 バネ
23 押し込み部材
23a 軸部
23a1,23a2 突起
23a3 黒いシール部材
23b 指で押される部位
24 発光用の光ケーブル
25 受光用の光ケーブル
26 支持片
28 貫通孔
29 反射片
29a 黒いシール部材
31 ガイド
31a 溝
31a1 縦溝
31a2 開口
32a,32b バネ
33 押し込み部材
33a 軸部
33a1,33a2 突起
33b 指で押される部位
33c ソケット
34 発光用の光ケーブル
35 受光用の光ケーブル
36 支持軸
37 反射片
37a 貫通孔38に対向する反射片37の側面(傾斜面)
38 貫通孔
43 投光手段
44 受光手段
46 ベース16の上面に突出した壁
46a 貫通孔
48 貫通孔46aに対向する押し込み部材33の側面
a1 傾斜面37aの傾き
d1 傾斜面37aと貫通孔38との距離
x1 投光手段としての発光用の光ケーブル34の光が照射される方向